JP4531415B2 - 自動演奏装置 - Google Patents

自動演奏装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4531415B2
JP4531415B2 JP2004042261A JP2004042261A JP4531415B2 JP 4531415 B2 JP4531415 B2 JP 4531415B2 JP 2004042261 A JP2004042261 A JP 2004042261A JP 2004042261 A JP2004042261 A JP 2004042261A JP 4531415 B2 JP4531415 B2 JP 4531415B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
performance
detection
data
time
automatic performance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004042261A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005234155A (ja
Inventor
周 永瀧
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd filed Critical Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2004042261A priority Critical patent/JP4531415B2/ja
Priority to PCT/JP2004/017686 priority patent/WO2005081221A1/ja
Priority to US10/589,856 priority patent/US7339105B2/en
Publication of JP2005234155A publication Critical patent/JP2005234155A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4531415B2 publication Critical patent/JP4531415B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10FAUTOMATIC MUSICAL INSTRUMENTS
    • G10F1/00Automatic musical instruments
    • G10F1/02Pianofortes with keyboard

Description

本発明は、一定間隔で指揮体を操作することで自動演奏曲の曲進行が自動的に行われる自動演奏装置に関する。
従来は、本出願人の提案により、電子ピアノ等の電子鍵盤楽器において、演奏者の演奏操作が関与し、一定間隔で指揮体が操作されることで、自動演奏曲の曲進行が自動的に行われるコンサートマジック機能が実現されている。
一方アコースティックピアノでは、一旦演奏が開始されれば、演奏者の演奏操作が関与せずとも、演奏が行われる自動演奏機能を備えるものがあるだけである。
上記コンサートマジック機能を、電子ピアノではなく、アコースティックピアノで実現することを考えた場合、弾いてしまった鍵盤の音が自動演奏曲の音とは別個に鳴ってしまうこと、電子ピアノのように弾いた直後(ほぼ同時)に、コンサートマジックの演奏音が発音せず、必ずある程度(100msec前後)の遅れが生じてしまう(ピアノの各鍵盤に自動演奏用のソレノイドが装着してあり、信号受信後ソレノイドが稼働して音が鳴るまでにタイムラグが発生するため)ことといった問題があった。
前者の音が鳴ってしまう問題については、特開2003−271140で、一乃至複数鍵をミュートする(ハンマーストッパーを効かせる)と共に、鍵盤にタッチセンサを装着して、上記コンサートマジック機能を実現するという提案がある。
しかし、後者の発音タイミングの遅れは、上記提案でも解決することができなかった。
このような発音タイミングの遅れが解消されないと、演奏者が自然な感覚で演奏操作を行いながら、コンサートマジック機能による自動演奏を楽しむことができないことになる。
本発明は、以上のような問題に鑑み創案されたもので、アコースティック楽器に対し、コンサートマジック機能を用いた演奏が、自然な感覚で行える自動演奏装置を提供せんとするものである。
そのため本発明に係る自動演奏装置は、
アコースティック演奏が可能な楽器と、
外部からの操作信号で、該楽器を演奏駆動する演奏駆動手段と、
複数の音符データが発音順に並べられてなる自動演奏データを記憶した記憶手段と、
自動演奏の進行を指示する指示手段と、
上記楽器に備えられ、演奏者が操作可能な指揮体と、
該指揮体の少なくとも2点間でその操作動作を検出する検出手段と、
関数乃至データ対応テーブルが記憶されており、上記検出結果を上記関数乃至データ対応テーブルでの対応関係に基づいて演算がなされ、上記指示手段によって指示がなされる毎に、上記記憶手段から自動演奏データを構成する音符データを順番に読み出して、読み出された音符データと上記演算値を基に、上記演奏駆動手段に操作信号を出力する演奏制御手段とを有しており、
上記演奏制御手段により、その検出手段の検出に基づき、該2点間の時間Tvが算出されて、上記演奏駆動手段が操作信号を受信してから楽器が該演奏駆動手段によって実際に演奏し始めるまでの遅延時間fD(Tv)が、関数乃至データ対応テーブルでの対応関係によって求められ、2点間検出の後の検出時点から、指揮体の操作動作が停止するまでの時間Taが、関数乃至データ対応テーブルでの対応関係によってfa(Tv)として求められ、後の検出時点から上記操作信号が送出されるまでの送信タイミングTonが、該検出時点よりfa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、上記演奏駆動手段に送出される
ことを基本的特徴としている。
上記構成によれば、検出手段により検出された少なくとも2点における検出信号の夫々を元に、演奏制御手段により、該2点間(その間の距離は少なくとも予め分かっている)の時間Tvが算出される。そして、上記演奏駆動手段が操作信号を受信してから楽器が該演奏駆動手段によって実際に演奏し始めるまでの遅延時間fD(Tv)が、演奏制御手段に備えられた関数乃至データ対応テーブルでの対応関係から、該演奏制御手段によって求められる。2点目の検出時点から指揮体の操作動作が停止するまで(その間の距離は少なくとも予め分かっている)の時間Taが、同じく演奏制御手段に備えられた関数乃至データ対応テーブルでの対応関係から、該演奏制御手段によってfa(Tv)として求められる。さらに2点目の検出時点から上記操作信号が送出されるまでの送信タイミングTonが、該検出時点からfa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、演奏制御手段により、上記演奏駆動手段に送出される。
すなわち、検出信号に基づき、該2点間の時間Tvが算出されると、2点間の距離及び2点目の検出時点から指揮体の操作動作が停止するまでの間の距離は予め分かっているため、指揮体の操作速度及び2点目の検出時点から指揮体の操作動作が停止する点に至るまでの時間Ta[=fa(Tv)]が分かる。さらに、上記演奏駆動手段が操作信号を受信してから楽器が該演奏駆動手段によって実際に演奏し始めるまでの遅延時間fD(Tv)も求めることが可能となる。従って、2点目の検出時点からfa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、演奏制御手段により、上記演奏駆動手段に操作信号が送出されることで、上記遅延時間fD(Tv)後にアコースティック楽器の演奏が始まり、ちょうどその時が、指揮体の操作動作が停止する点(例えば指揮体が鍵盤状態のものであれば、鍵盤状態のものが一番下まで押された状態)であるので、その分、操作信号受信後ソレノイドが稼働して音が鳴るまでのタイムラグが相殺され、演奏者が自然な感覚で演奏操作を行いながら、コンサートマジック機能(指示手段によって指示がなされる毎に、演奏制御手段が、上記記憶手段から自動演奏データを構成する音符データを順番に読み出して、読み出された音符データを基に、上記演奏駆動手段に操作信号を出力して実現される上記自動演奏機能)による自動演奏を楽しむことができるようになる。
上記指揮体は、通常の鍵盤よりストロークの長い鍵盤状態のものを用いることができる(請求項2)。その場合、検出手段は、上記ストローク中距離を置いて2点で操作が検出され(上記ストローク中距離を置いて2点で夫々検出される2点スイッチが用いられ)、検出手段により2点において検出される検出信号に基づき、上記演奏制御手段により、夫々の検出信号の時間間隔が検出値Tvとして算出される。そして、上記演奏駆動手段が操作信号を受信してから楽器が該演奏駆動手段によって実際に演奏し始めるまでの遅延時間fD(Tv)が、関数乃至データ対応テーブルから求められ、上記検出で後の方で検出される検出時点から、指揮体の離鍵操作が開始されるまでの時間Taが、関数乃至データ対応テーブルからfa(Tv)として求められる。さらに、上記後の方の検出時点から上記操作信号が送出されるまでの送信タイミングTonが、該検出時点よりfa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、上記演奏駆動手段に送出されることになる。
また、検出手段は、上記楽器の演奏操作箇所の上方上下2点において横方向に光の走査がなされる、上下に2つずつ設置された夫々発光素子と受光素子で構成されたものを用いることができる(請求項3)。その場合、その光の走査が2点の受光素子で受光が遮られることで、演奏者の操作動作が感知されることになる。そして上記演奏制御手段により、夫々の検出信号の時間間隔が検出値Tvとして算出され、上記演奏駆動手段が操作信号を受信してから鍵盤楽器が該演奏駆動手段によって実際に演奏し始めるまでの遅延時間fD(Tv)が、関数乃至データ対応テーブルから求められる。そして、下方の受光素子で受光が遮られた検出時点から、演奏者による操作が下端に達し停止するまでの時間Taが、関数乃至データ対応テーブルからfa(Tv)として求められて、下方の受光素子で受光が遮られた検出時点から上記操作信号が送出されるまでの送信タイミングTonが、該検出時点よりfa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、上記演奏駆動手段に送出されることになる。
他方、一般に曲のテンポが速くなると、上記のような検出手段により検出される少なくとも2点間の時間間隔の検出値Tvは短くなる(指揮体の操作速度であれば、その速度が速くなる)。この値をそのまま使うと、速いテンポの時に、ベロシティが大きくなってしまうこともある。
そこで、その場合は、指揮体の操作のテンポ(実際には検出手段による2点間検出と次の2点間検出との2点間同士の時間間隔乃至これらの時間間隔の平均から求められるテンポTmp)を求めて、実際のベロシティ値が、該テンポ(テンポを考慮する)と上記検出値Tvとから、関数乃至データ対応テーブルでの対応関係によって求められ、fv(Tv,Tmp)という値として求められることになる。その場合上記遅延時間も、関数乃至データ対応テーブルでの対応関係から、fD(Tv)として求められることになる。そして2点目の検出時点から上記操作信号が送出されるまでの送信タイミングTonは、該検出時点より、fa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、上記演奏駆動手段に送出される。
請求項4の構成は、そのようなベロシティ値が不自然にならないようにするための構成を提供せんとするものであって、より具体的には、
アコースティック演奏が可能な楽器と、
外部からの操作信号で、該楽器を演奏駆動する演奏駆動手段と、
複数の音符データが発音順に並べられてなる自動演奏データを記憶した記憶手段と、
自動演奏の進行を指示する指示手段と、
上記楽器に備えられ、演奏者が操作可能な指揮体と、
該指揮体の少なくとも2点間でその操作動作を検出する検出手段と、
関数乃至データ対応テーブルが記憶されており、上記検出結果を上記関数乃至データ対応テーブルでの対応関係に基づいて演算がなされ、上記指示手段によって指示がなされる毎に、上記記憶手段から自動演奏データを構成する音符データを順番に読み出して、読み出された音符データと上記演算値を基に、上記演奏駆動手段に操作信号を出力する演奏制御手段とを有しており、
上記演奏制御手段により、それら2点間の検出信号と次以降の2点間の検出信号に基づき、任意の2点間の時間Tvと、2点間2点間同士の時間間隔乃至これらの時間間隔の平均から求められるテンポTmpとが算出されて、上記演奏駆動手段が操作信号を受信してから楽器が該演奏駆動手段によって実際に演奏し始めるまでの遅延時間fD(Tv)及びベロシティ値fv(Tv,Tmp)が、関数乃至データ対応テーブルでの対応関係によって求められ、基準となった2点間検出の後の検出時点から、指揮体の操作動作が停止するまでの時間Taが、関数乃至データ対応テーブルでの対応関係によってfa(Tv)として求められ、該後の検出時点から上記操作信号が送出されるまでの送信タイミングTonが、該検出時点より、fa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、上記演奏駆動手段に送出されると共に、ベロシティ値が上記fv(Tv,Tmp)に設定される
ことを特徴としている。
尚、上記テンポTmpは、上記構成で規定されるように、1回目の2点検出(2点の中の最初の検出時点又は後の検出時点)と2回目の2点検出(2点の中の最初の検出時点又は後の検出時点)の時間差でも良いし、数拍前からの拍間時間差の平均値でも良い。
さらに、上記構成で、上記送信タイミングTonの値=fa(Tv)−fD(Tv)の値が負になる速いテンポの場合があり得る。このような場合は、一拍T2分遅らせて次の拍タイミングで、操作信号を送信することによりタイミングのずれを解消すると良い。
請求項5は、以上のような構成を提供するものであって、より具体的には、演奏制御手段により求められる送信タイミングTonの値が負になる場合、一拍T2分遅れるように、該送信タイミングTonが、基準となった2点間検出の後の検出時点より、fa(Tv)+T2−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、上記演奏駆動手段に送出されることを特徴としている。
尚、一拍T2は、上記テンポTmpと同様に、1回目の2点検出(2点の中の最初の検出時点又は後の検出時点)と2回目の2点検出(2点の中の最初の検出時点又は後の検出時点)の時間差でも良いし、数拍前からの拍間時間差の平均値でも良い。
以上のような構成とすることにより、現在の指揮体の操作動作は、一拍後の演奏に反映される。
しかし、このような構成を採用した場合でも、突然指揮体の操作動作を止めた場合、一拍分の演奏は止まらずになされてしまうという不具合が生ずることがある。これを軽減するため、指揮体の操作動作が一旦停止した後反転してから引き上げられたことを検知した上で次の操作信号を送るようにすることが考えられる。すなわち、検出手段による2点間検出の最初の検出時点をスイッチS1に、また後の検出時点をスイッチS2にたとえると、S1がON→S2がON→次の拍での操作信号の送信準備完了→S2がOFF→S1がOFF→操作信号の送信として、S1のOFFを検出しない限り、操作信号を送信しないようにすれば、指揮体が突然反転しないまま止まった時には(鍵盤にたとえれば鍵盤が突然押されたまま止まった時には)、次の拍の演奏がされずに止まることになる。
請求項6は、以上のような構成を提供するものであって、より具体的には、検出手段がONになった時に夫々の点で信号が検出されると共に、それらが全てOFFになったことが感知されて、上記操作信号が上述のようにタイミング制御されて、上記演奏駆動手段に送出されることを特徴としている。
請求項7は、以上の請求項4〜請求項6いずれか1つの自動演奏装置において、上記指揮体が通常の鍵盤よりストロークの長い鍵盤状態であり、検出手段は上記ストローク中距離を置いて2点で操作が検出され、検出手段により2点において検出される検出信号に基づき、上記演奏制御手段により、夫々の検出信号の時間間隔が検出値Tvとして算出されることを規定している。
また請求項8は、以上の請求項4〜請求項6いずれか1つの自動演奏装置において、上記検出手段が、楽器の演奏操作箇所の上方上下2点において横方向に光の走査がなされる、上下に2つずつ設置された夫々発光素子と受光素子で構成され、その光の走査が2点の受光素子で受光が遮られることで、演奏者の操作動作が感知され、夫々の検出信号に基づき、上記演奏制御手段により、夫々の検出信号の時間間隔が検出値Tvとして算出されることを規定している。
本発明の請求項1〜請求項8記載の自動演奏装置によれば、演奏者が自然な感覚で演奏操作を行いながら、上記コンサートマジック機能による自動演奏を楽しむことができるようになるという優れた効果を奏し得る。
また請求項4の構成によれば、曲のテンポが速くなった場合でも、ベロシティ値が不自然にならないようにすることができ、演奏者が自然な感覚で演奏操作を行いながら、上記コンサートマジック機能による自動演奏をすることが可能となる。
さらに請求項5の構成では、上記送信タイミングTonの値=fa(Tv)−fD(Tv)の値が負になる速いテンポの場合に、一拍T2分遅らせて次の拍タイミングで、操作信号を送信するようにしているため、現在の指揮体の操作動作は、一拍後の演奏に反映されることになる。
加えて請求項6の構成では、請求項5のような構成が採用された際に、突然指揮体の操作を止めた場合でも、指揮体の操作動作が一旦停止した後反転してから引き上げられたことを検知した上で次の操作信号を送るようにしているため、一拍分の演奏は止まらずになされてしまうということがなくなり、演奏の不自然さを解消することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態に係る自動演奏装置を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[実施例1]
実施例1では、本発明の自動演奏装置のアコースティック楽器としてアコースティックピアノが使用される場合について説明するが、本発明のアコースティック楽器はアコースティックピアノに限らず、アコースティックオルガン、アコースティックチェンバロなどといった、アコースティック演奏が可能な鍵盤楽器なら、他にも適用できる。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動演奏装置の電気的な構成を示すブロック図である。この自動演奏装置は、中央処理装置(以下、「CPU」という)10、プログラムメモリ12、ワークメモリ13、パネルインタフェース回路14、本発明の自動演奏データを記憶する記憶手段となる自動演奏データメモリ16、押鍵検出回路17及び本発明の演奏駆動手段を構成するソレノイド駆動回路20がシステムバス30で相互に接続されて構成されている。システムバス30は、アドレス信号、データ信号又は制御信号等を送受するために使用される。
CPU11は、プログラムメモリ12に記憶されている制御プログラムに従って動作することにより自動演奏装置の全体を制御する。また上記プログラムメモリ12に記憶されている自動演奏プログラムが読み出され、実行されることによって、該CPU11は、本発明の指示手段と演奏制御手段とが構成されることになる。このCPU11で実行される処理の詳細は後にフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
CPU11には、本発明の検出手段である2点スイッチ18a及び18bの機能を構成する受光素子が接続されている。この2点スイッチ18a及び18bは、図4に示すように、アコースティックピアノの鍵盤とは別体に設けられた、本発明の指揮体としてのレバー19の操作状態を検出する。すなわち、本アコースティックピアノの鍵盤右脇には、一端が回動可能に枢支されスプリング190により一定位置に保持された状態であって、しかも他端側近傍に下方に突出した突出部191のあるレバー19が設けられている。該突出部191には、回動方向に後述する信号S1及びS2用の2つの穴192及び193が設けられている。この2つの穴S1及びS2と、上記レバー19が押鍵された際に、夫々の穴192及び193に横方向から光が通過してそれを受けて信号として検出できる、一定位置に固定された光スイッチ(一対の発光素子と受光素子)とにより、本発明の検出手段である2点スイッチ18a及び18bが構成されることになる。このレバー19の突出部191下方には、該突出部191がすっぽり収まる中空部194が穿設されており、丁度レバー19を一番下方に押し下げた状態の時に(図面では破線で示されている)、上記突出部191の下端も該中空部194の底に当たる状態になっている。尚、本実施例では上述のように、光スイッチで検出手段が構成されているが、ゴムスイッチでも、リーフスイッチでも、2点が検出できるスイッチであれば、特に限定はない。
プログラムメモリ12は、例えばリードオンリメモリ(以下、「ROM」という)から構成されている。このプログラムメモリ12は、上述した制御プログラムや自動演奏プログラムの他に、CPU11が参照する種々のデータを記憶する。
ワークメモリ13は、例えばランダムアクセスメモリ(以下、「RAM」という)から構成されており、CPU11が各種処理を実行する際に、種々のデータを一時記憶するために使用される。このワークメモリ13には、レジスタ、カウンタ、フラグ等が定義されている。これらのうちの主なものについて説明する。なお、下記以外については、必要の都度説明する。
(a)自動演奏フラグ:通常自動演奏中であるかどうかを記憶する。
(b)コンサートマジックフラグ(以下、「CMフラグ」という):コンサートマジック演奏中(以下、「CMモード」という)であるかどうかを記憶する。
(c)演奏リクエストフラグ:レバー19が押されたことを記憶する。
(d)第1音符データポインタ:現在実行中の通常自動演奏用の音符データが置かれている自動演奏データメモリ16上のアドレスを保持する。
(e)第2音符データポインタ:現在実行中のコンサートマジック演奏用の音符データが置かれている自動演奏データメモリ16上のアドレスを保持する。
(f)第1ソング番号レジスタ:選択された通常自動演奏用の自動演奏曲のソング番号を記憶する。
(g)第2ソング番号レジスタ:選択されたコンサートマジック演奏用の自動演奏曲のソング番号を記憶する。
パネルインタフェース回路14には、操作パネル15が接続されている。操作パネル15には、例えば自動演奏スイッチ151、コンサートマジックスイッチ(以下、「CMスイッチ」という)152、選曲スイッチ153等が設けられている。また、図示は省略するが、各スイッチの設定状態を表示するLED表示器、種々のメッセージを表示するLCD等が設けられている。
自動演奏スイッチ151は、例えば押釦スイッチから構成されており、通常自動演奏を開始又は停止させるために使用される。この自動演奏スイッチ151のオン/オフ状態は、自動演奏フラグによって記憶される。自動演奏フラグは、自動演奏スイッチ151が押される度に反転する。即ち、通常自動演奏が停止中(自動演奏フラグがオフ)に自動演奏スイッチが押されると自動演奏フラグがオンにされて通常自動演奏が開始される。一方、通常自動演奏中(自動演奏フラグがオン)に自動演奏スイッチ151が押されると自動演奏フラグがオフにされて通常自動演奏は停止される。
CMスイッチは152、例えば押釦スイッチから構成されており、コンサートマジック演奏を行うかどうかを指定するために使用される。このCMスイッチ152の設定状態は、CMフラグによって記憶される。CMフラグは、CMスイッチ152が押される度に反転する。即ち、CMモードでない時(CMフラグがオフにされている時)にCMスイッチ152が押されるとCMフラグがオンにされてCMモードに移る。一方、CMモードの時(CMフラグがオンにされている時)にCMスイッチ152が押されるとCMフラグがオフにされてCMモードが解除される。
選曲スイッチ153は、例えばテンキー、ダイヤル、アップダウンスイッチといった数値を入力できるスイッチから構成されている。この選曲スイッチ153は、複数の自動演奏曲の中から通常自動演奏及びコンサートマジック演奏を行う曲を選択するために使用される。
上記パネルインタフェース回路14は、CPU11からの指令に応答して操作パネル15上の各スイッチをスキャンし、このスキャンにより得られた各スイッチの開閉状態を示す信号に基づいて、各スイッチを1ビットに対応させたパネルデータを作成する。各ビットは、例えば「1」でスイッチオン状態、「0」でスイッチオフ状態を表す。このパネルデータは、システムバス30を介してCPU11に送られる。このパネルデータは、操作パネル15上のスイッチのオンイベント又はオフイベントが発生したかどうかを判断するために使用される(詳細は後述する)。
また、パネルインタフェース回路14は、CPU11から送られてきた表示データを操作パネル15上のLED表示器及びLCDに送る。これにより、CPU11から送られてきたデータに従って、LED表示器が点灯/消灯され、またLCDにメッセージが表示される。
自動演奏データメモリ16は、例えばROMから構成されており、本発明の記憶手段に対応する。この自動演奏データメモリ16は、複数の曲に対応する複数の自動演奏データを記憶する。各自動演奏データは、発音順に並べられた複数の音符データから構成されている。各音符データは1音を発生するために用いられ、例えば図2に示すように、4バイトのデータから構成されている。
各バイトには、キーナンバ、ステップタイム、ゲートタイム及びベロシティが割り当てられている。「キーナンバ」の最上位ビットは、ノートオン又はノートオフを指示するために使用される。下位7ビットは、鍵盤装置の各鍵に付された番号に対応し、音高を指定するために使用される。「ステップタイム」は発音開始の時刻(以下、「発音タイミング」という)を指定するために使用される。「ゲートタイム」は音の長さ(音長)を指定するために使用される。「ベロシティ」は、音の強さを指定するために使用される。1つの自動演奏データは、このような音符データが、ステップタイム値の順番に並べられることによって構成されている。
これらの自動演奏データは、通常自動演奏とコンサートマジック演奏とで共通に使用されるが、「ステップタイム」はコンサートマジック演奏では使用されない。また「ベロシティ」もコンサートマジック演奏で使用されず、後述するように、上記2点スイッチ18a及び18bの2点間の検出信号に基づく2点間の時間間隔Tvを基に、さらに検出されたテンポTmpデータで修正されたベロシティ値が用いられる。各自動演奏データには、「ソング番号」と呼ばれる識別子が付されている。通常自動演奏用の曲のソング番号は、例えば1〜500、コンサートマジック演奏用の曲のソング番号は、例えば501〜999と決められている。ユーザは操作パネル15上の選曲スイッチ153でソング番号を指定することにより任意の曲を選択できる。選択された曲のソング番号は、通常自動演奏用であれば第1ソング番号レジスタに、コンサートマジック演奏用であれば第2ソング番号レジスタにそれぞれセットされる。
なお、この自動演奏データメモリ16は、ROMに限らず、RAM、ROMカード、RAMカード、フレキシブルディスク、CD−ROMといった記憶媒体から構成できる。自動演奏データメモリ16として、比較的アクセス速度の遅いフレキシブルディスク、CD−ROMが用いられる場合は、これらに記憶された自動演奏データを一旦RAMにロードして使用するように構成するのが好ましい。
押鍵検出回路17には、鍵盤170の各鍵に備えられたタッチセンサ171が接続されている。該タッチセンサ171は、図3に示すように、各鍵の下部に設けられており、該タッチセンサ171は、どのキーナンバの鍵が押鍵され、さらにその押鍵スピードがどのくらいかを検出し、押鍵信号を生成し、押鍵検出回路17に送る。タッチセンサ171としては、鍵が押し下げられたことを検出できる光センサ、圧力センサ、その他のセンサを使用できる。押鍵検出回路17は、タッチセンサ171からの押鍵信号を受け取ると、鍵盤データとしてCPU11に送る。
ソレノイド駆動回路20は、鍵盤170の各鍵に備えられたソレノイド211〜21nを駆動する。本発明の演奏駆動手段は、ソレノイド駆動回路20及びソレノイド211〜21nから構成されている。ソレノイド211〜21nは、図3に示すように、各鍵の後端部分に設けられており、ソレノイド駆動回路20からの駆動信号が供給されることにより鍵を押し上げる。これにより、鍵が演奏者によって打鍵された時と同じ状態が作り出される。
ソレノイド駆動回路20からの駆動信号が供給されることによって鍵が押し上げられると、その鍵の運動が図3中に矢印で示すように伝わり、ジャック41、ウィペン42及びハンマー43等から成る押鍵機構40が作動して、押下された鍵に対応する弦44が弾かれる。これにより、アコースティックピアノの音が発生される。
他方上記ソレノイド駆動回路20へは、次のようにして、操作信号が受信され、各鍵に備えられたソレノイド211〜21nが駆動されることになる。すなわち、図4に示すように、アコースティックピアノの鍵盤右脇に、スプリング190を介して枢支されたレバー19が設けられており、該レバー19の下部に突出した突出部191が、該レバー19の押し下げと共に、その下方の中空部194に向けて移動し、最後に該中空部194の底面にレバー19の下端が当たる。その後演奏者がそのレバー19の押し下げを止め離すと、上記スプリング190により元の位置に戻る。
この間、突出部191に設けられた2つの穴192及び193に、レバー19の押し下げ時には、順次光スイッチの発光素子から出力された光が通過し、受光素子で受光され、図5に示すように、信号S1及びS2の順で、検出される。他方レバー19の突出部191下端が着床し、押し下げを止めて離した時には、上記とは逆順に光スイッチの発光素子から出力された光が通過して、受光素子で受光され、信号S2及びS1と、前記とは逆順で、検出される。次のレバー19の押し下げで、以上の信号検出処理が繰り返し行われる。尚、図4で、突出部191の反対側に遮蔽体195が設けられているが、これは、レバー19が押し下げられ、たとえば最下点に達した時に、発光素子から出力された光が受光素子で受光されてしまうのを防ぐためである(これがないと、受光素子が穴192及び193の部分以外でも受光してしまうことになる)。
上記図4及び図5を使用して、本発明の実施形態構成で行われる処理につき説明する。
アコースティックピアノが演奏情報を受信後、実際に発音に至るまでの時間的遅れは、100ms前後というデータがある。仮にストロークが100mmの上記レバー19で操作すると、1往復に要する時間は、テンポ60の時1000msec、片道だと500msec、テンポ120の時、1往復に要する時間は500msec、片道だと250msec、テンポ200の時、1往復に要する時間は300msec、片道だと150msecとなる。
コンサートマジック演奏では、レバー19を使って、指揮棒のようにテンポと強さを上下操作で表現する。そのような場合、テンポが速いほど信号S2が入ってから、レバー19の突出部191下端が底に着くまでの時間は短くなる。また音を大きく鳴らしたい時は、信号S1から信号S2の時間が短くなり、同時に信号S2が入ってからレバー19の突出部191下端が底に着くまでの時間は短くなる。演奏者の感覚としては、レバー19が底に着くタイミングが、自分が弾く演奏曲の拍のタイミング(拍に乗った音符の発音タイミング)と一致しているのが自然な演奏感覚になる。
図4に示すようなレバー19を操作して、指揮者のタクトのように、演奏操作をすると、該レバー19の動きは、図5に示すようになる。その途中、2点スイッチ18a及び18bにより、信号S1及びS2が検出される。また連続したタクトのような動きで、次の信号S1及びS2が検出される。
これらの信号が、CPU11で構成される演奏制御手段に入力されると、該CPU11は、レバー19突出部191の2つの穴192及び193の2点における通過光の受光時間間隔Tv(S1とS2の時間間隔;1回目Tv1、2回目Tv2)を求める。これはレバー19の打鍵強さに対応している。
また、1回目の信号S1又はS2と、2回目の信号S1又はS2との時間間隔T'2又はT2(S1又はS2がONになる間隔)も、CPU11によって測定される。この時間間隔T'2又はT2は、2回目の信号S1又はS2を受信した段階で、後述するように、60/T'2又は60/T2として、コンサートマジック演奏で演奏される曲のテンポTmpにしても良い。また数回の信号の受信によりその時々で演算して求められるこれらの60/T'2又は60/T2の平均を曲のテンポTmpにしても良い。
さらに図5に示されるTa1、Ta2は、信号S2が受信されてからレバー19の突出部191下端が底に着くまでの時間である。2点スイッチ18a及び18bを構成する受光素子の位置と、前記中空部194の底の位置は、図4に示すように固定位置であり、その距離は予め分かっている。従って該距離を元に、予め用意され、プログラムメモリ12に記憶されている関数が参照(データ対応テーブルを参照しても良い)されて、Ta1又はTa2は、算出される。尚、前記中空部194の底の位置は操作者によってバラツキがあるのでユーザが好みに応じて変更可能なパラメータとすることも可能である。
上述のテンポTmpの算出は、通常、60/T2、又は60/T'2秒として算出される。上述のように、60/T2、60/T'2を、何回か平均した値でも良い。この値は、演奏開始後のコンサートマジック演奏曲の演奏テンポTmpとして使用する。
上述した打鍵強さは、上記受光時間間隔Tvを基に、プログラムメモリ12に記憶されている関数がCPU11に参照(データ対応テーブルを参照しても良い)されて、fv(Tv)として求められる(強さの例;1〜128…MIDIのvelociytyに対応)。
他方、操作信号が上記ソレノイド駆動回路20に届いてからソレノイド211乃至21nが駆動して発音するまでの遅延時間は、上記受光時間間隔Tvを基に、プログラムメモリ12に記憶されている関数がCPU11に参照(データ対応テーブルを参照しても良い)されて、fD(Tv)として求められる。一般に100msec前後であるが、上記打鍵強さに対応して増減する。
上述のように、信号S2が受信されてからレバー19の突出部191下端が底に着くまでの時間Ta1又はTa2は、受光素子と前記中空部194の底までの距離は予め分かっており、従ってCPU11によりプログラムメモリ12に記憶されている関数が参照(データ対応テーブルを参照しても良い)されて、fa(Tv)として算出される。
従って、信号S2が受信されて(ONになって)から、操作信号を上記ソレノイド駆動回路20に対して送る送信タイミングTonは、信号S2の検出時点よりTa−fD(Tv)秒後、すなわちfa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、上記ソレノイド駆動回路20(演奏駆動手段)に送出されるように、CPU11が演奏制御手段としてその制御を行う。
上記信号S1及びS2に基づき、該2点間の時間Tvが算出されると、レバー19の2つの穴の位置(距離)及び信号S2の検出時点からレバー19の突出部191下端が中空部194の底に達するまでの間の距離は予め分かっているため、指揮体の操作速度及び上記Ta[=fa(Tv)]が分かる。さらに、上記ソレノイド駆動回路20が操作信号を受信してからアコースティックピアノがソレノイド211〜21nによって実際に演奏し始めるまでの遅延時間fD(Tv)も求めることが可能となる。従って、信号S2の検出時点からfa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、CPU11の演奏制御手段により、上記ソレノイド駆動回路20に操作信号が送出されることで、上記遅延時間fD(Tv)後にアコースティックピアノの演奏が始まり、ちょうどその時が、レバー19が一番下まで押された状態であるので、その分、操作信号受信後ソレノイド211〜21nが駆動されて音が鳴るまでのタイムラグが相殺され、演奏者が自然な感覚で演奏操作を行いながら、コンサートマジック機能による自動演奏を楽しむことができるようになる。
一般に曲のテンポが速くなると、上記のような検出される信号S1及びS2の時間間隔の検出値Tvは短くなる(レバー19の操作速度としては、その速度が速くなる)。この値をそのまま使うと、速いテンポの時に、ベロシティが大きくなってしまうこともある。
そこで、その場合は、レバー19の操作による上記テンポTmpを求めて、実際のベロシティ値が、該テンポ(テンポを考慮する)と上記検出値Tvとから、プログラムメモリ12に記憶された関数(乃至データ対応テーブルでの対応関係)によって求められ、fv(Tv,Tmp)という値として求められることになる。
その場合上記ソレノイド211〜21n遅延時間も、同じく関数(乃至データ対応テーブルでの対応関係)から、fD(Tv)として求められることになる。そして信号S2の検出時点から上記操作信号が送出されるまでの送信タイミングTonは、該検出時点より、fa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、上記ソレノイド駆動回路20に送出される。
以上のような処理が行われることで、曲のテンポが速い場合でも、ベロシティが異常に大きくなってしまうことがなく、且つ自然な感覚で演奏操作を行いながら、コンサートマジック機能による自動演奏を楽しむことができるようになる。
次に、上記のように構成される本発明の実施の形態に係る自動演奏装置の動作を、図6〜図8に示したフローチャートを参照しながら説明する。
(1−1)メイン処理
図6は、自動演奏装置のメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、電源の投入又は図示しないリセットスイッチの投入により開始される。メイン処理では、先ず、初期化処理が行われる(ステップS10)。この初期化処理では、CPU11の内部のハードウェアが初期化されると共に、ワークメモリ13に設けられているレジスタ、カウンタ、フラグ等に初期値が設定される。
初期化処理が終了すると、次いで、スイッチイベント処理が行われる(ステップS11)。このスイッチイベント処理では、自動演奏スイッチ151、CMスイッチ152、選曲スイッチ153、その他のスイッチのイベントの有無を判断し、イベントがある場合に、そのイベントに対応する処理が行われる。このスイッチイベント処理の詳細は後述する。
メイン処理では、次いで、自動演奏処理中であるか否かがチェックされる(ステップS12)。自動演奏中でなければ、演奏者による生演奏がなされるものとして、押鍵検出処理(ステップS13)に移行し、それが終了するとその他の処理(ステップS16)に移る。
他方自動演奏中であれば、レバー検出処理が行われる(ステップS14)。このレバー検出処理では、レバー19が押されたかどうかが検出され、押されたことが検出された時点でCMモードであれば、自動演奏を進める処理が行われる。このレバー検出処理の詳細は後述する。
次いで、自動演奏処理が行われる(ステップS15)。この自動演奏処理では、通常自動演奏及びコンサートマジック演奏を行うための処理が実行される。即ち、自動演奏フラグがオンになっていれば通常自動演奏を行うための処理が実行され、更にCMフラグがオンになっていればコンサートマジック演奏を行うための処理が実行される。従って、この自動演奏装置では、通常自動演奏とコンサートマジック演奏とを並行して行わせることができる。
次いで、「その他の処理」が行われる(ステップS16)。この「その他の処理」では、上述した以外の処理、例えばスイッチを押し続けた場合の特殊な動作を実現するための処理等といった、メイン処理で定期的なチェックが必要な処理等が行われる。その後、ステップS11に戻り、以下、ステップS11〜S16の処理が繰り返される。この繰り返しの過程でイベントが発生すると、該イベントに対応する処理がなされることにより自動演奏装置としての各種機能が実現されている。
(1−2)スイッチイベント処理
次に、メイン処理ルーチンのステップS11で行われるスイッチイベント処理の詳細を、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
このスイッチイベント処理では、CPU11は、先ずパネルインタフェース回路14からパネルデータを取り込む(ステップS20)。この取り込まれたパネルデータは、新パネルデータとしてワークメモリ13に設けられた新パネルデータレジスタに格納される。次いで、スイッチのオンイベントの有無が調べられる(ステップS21)。具体的には、新パネルデータと、前回のスイッチイベント処理で取り込まれてワークメモリ13に設けられた旧パネルデータレジスタに記憶されている旧パネルデータとが比較され、旧パネルデータでは「0」であるが新パネルデータで「1」に変化したビットが存在するかどうかが調べられる。ここでスイッチのオンイベントがないことが判断されると、シーケンスはメイン処理ルーチンに戻る。
一方、ステップS21でスイッチのオンイベントがあることが判断されると、次いで、自動演奏スイッチ151のオンイベントがあるかどうかが調べられる(ステップS22)。ここで、自動演奏スイッチ151のオンイベントであることが判断されると、自動演奏フラグが反転される(ステップS23)。これにより、自動演奏スイッチ151を押す度に通常自動演奏の開始と停止が交互に繰り返される機能が実現されている。
次いで、自動演奏フラグが反転された結果、自動演奏フラグがオンになったかどうかが調べられる(ステップS24)。ここで、自動演奏フラグがオンになったことが判断されると、通常自動演奏の開始が指示されたものと認識され、第1音符データポインタに初期値が設定される(ステップS25)。具体的には、第1ソング番号レジスタの内容で指定される通常自動演奏用の自動演奏データが置かれている自動演奏データメモリ16の先頭アドレスが第1音符データポインタに格納される。ステップS24で、自動演奏フラグがオフになったことが判断されると、ステップS25の処理はスキップされる。また、ステップS22で、自動演奏スイッチ151のオンイベントでないことが判断されると、ステップS23〜S25の処理はスキップされる。
次いで、CMスイッチ152のオンイベントがあるかどうかが調べられる(ステップS26)。ここで、CMスイッチ152のオンイベントであることが判断されると、CMフラグが反転される(ステップS27)。これにより、CMスイッチ152を押す度にコンサートマジック演奏の開始と停止が交互に繰り返される機能が実現されている。
次いで、CMフラグが反転された結果、CMフラグがオンになったかどうかが調べられる(ステップS28)。ここで、CMフラグがオンになったことが判断されると、コンサートマジック演奏の開始が指示されたものと認識され、第2音符データポインタに初期値が設定される(ステップS29)。具体的には、第2ソング番号レジスタの内容で指定されるコンサートマジック演奏用の自動演奏データが置かれている自動演奏データメモリ16の先頭アドレスが第2音符データポインタに格納される。ステップS28で、CMフラグがオフになったことが判断されると、ステップS29の処理はスキップされる。また、ステップS26で、CMスイッチ152のオンイベントでないことが判断されると、ステップS27〜S29の処理はスキップされる。
次いで、選曲スイッチ153のイベントがあるかどうかが調べられる(ステップS30)。これは、直前に選曲スイッチ153で設定された値が変化したかどうかを調べることにより行われる。ここで、選曲スイッチ153のイベントがあることが判断されると、ソング番号がソング番号レジスタにセットされる(ステップS31)。具体的には、選曲スイッチ153で設定された値が1〜500であれば第1ソング番号レジスタに、501〜999であれば第2ソング番号レジスタに、それぞれセットされる。ステップS30で、選曲スイッチ153のイベントがないことが判断されると、ステップS31の処理はスキップされる。
次いで、その他のスイッチ処理が行われる(ステップS32)。この処理では、上述した以外のスイッチのオンイベントに対する処理が行われる。その他の処理の最後で新パネルデータが旧パネルデータレジスタに書き込まれ、スイッチイベント処理は終了する。
(1−3)押鍵検出処理
次に、メイン処理のステップS13で行われる押鍵検出処理の詳細を、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、この処理は演奏した曲を記録し、後に再生する場合やMIDI出力等する場合に使用され、押鍵に応じて通常のピアノの演奏がなされる。
この押鍵検出処理では、CPU11は、先ず押鍵検出回路17から鍵盤データを取り込む(ステップS40)。この取り込まれた鍵盤データは、新鍵盤データとしてワークメモリ13に設けられた新鍵盤データレジスタに格納される。次いで、押鍵イベントの有無が調べられる(ステップS41)。具体的には、新鍵盤データと、前回の鍵盤イベント処理で取り込まれてワークメモリ13に設けられた旧鍵盤データレジスタに記憶されている旧鍵盤データとが比較され、旧鍵盤データでは「0」であるが新鍵盤データで「1」に変化したかどうかが調べられる。ここで、押鍵イベントがないことが判断されると、シーケンスはメイン処理ルーチンに戻る。
一方、ステップS41で、押鍵イベントがあることが判断されると、鍵盤データに従って、そのデータが記憶又は出力される(ステップS42)。
(1−4)レバー検出処理
次にメイン処理のステップS14で行われる押鍵検出処理の詳細を、図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
このレバー検出処理では、CPU11は、先ず2点スイッチ18a及び18bから検出信号を取り込む(ステップS50)。この取り込まれた検出信号は、新検出信号としてワークメモリ13に設けられた新検出信号レジスタに格納される。次いで、指揮体操作イベントの有無が調べられる(ステップS51)。具体的には、新検出信号と、前回の指揮体操作イベント処理で取り込まれてワークメモリ13に設けられた旧検出信号レジスタに記憶されている旧検出信号とが比較され、旧検出信号では「0」であるが新検出信号で「1」に変化したかどうかが調べられる。ここで、指揮体操作イベントがないことが判断されると、シーケンスはメイン処理ルーチンに戻る。
一方、ステップS51で、指揮体操作イベントがあることが判断されると、次いで、CMモードであるかどうかが調べられる(ステップS52)。これは、CMフラグを参照することにより行われる。ここで、CMモードでないことが判断されると、CMモードでない状態でレバー19が押されたものと認識され、シーケンスはメイン処理ルーチンに戻る。
一方、ステップS52で、CMモードであることが判断されると、CMモードの状態でレバー19が押されたものと認識され、演奏リクエストフラグがセットされる(ステップS53)。その後、シーケンスはメイン処理ルーチンにリターンする。以上の処理により、CMモードでレバー19が押された場合に演奏リクエストフラグがセットされる。
なお、図9に示したフローチャートでは、レバー19が離された場合の処理を省略しているが、この場合は、旧検出信号レジスタの内容がゼロにクリアされる。
(1−5)自動演奏処理
次に、メイン処理のステップS15で行われる自動演奏処理の詳細を、図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。
この自動演奏処理は、通常自動演奏処理(ステップS60及びS61)とコンサートマジック演奏処理(ステップS62〜S65)とから構成されている。
通常自動演奏処理では、先ず、自動演奏フラグがオンにされているかどうかが調べられる(ステップS60)。ここで、自動演奏フラグがオンにされていることが判断されると、通常自動演奏処理が実行される(ステップS61)。この通常自動演奏処理は、CPU11は、第1音符データポインタで示される自動演奏データメモリ16の位置から音符データを読み出し、その音符データに含まれるステップタイムで指定される時刻、つまり発音タイミングが到来しているかどうかを調べる。
そして、発音タイミングが到来していることが判断されると、発音処理が行われる。この発音処理では、その音符データに含まれる「キーナンバ」で指定される鍵を、その音符データに含まれる「ベロシティ」で指定される強さで作動させるための信号を生成し、ソレノイド駆動回路20に送る。ソレノイド駆動回路20は、上記ベロシティに応じた大きさの電流を有する駆動信号を生成し、上記キーナンバで指定される鍵に対応するソレノイドに送る。これにより、音符データのキーナンバで指定された鍵に対応する押鍵機構40が作動して音符データのベロシティで指定される強さで打弦し、音符データに対応する音が発生される。その後、第1音符データポインタの内容は、次の音符データを指すように更新される。なお、発音タイミングが到来していない場合は、ステップS61において発音処理は行われない。
上記ステップS60で、自動演奏フラグがオンでないことが判断されると、ステップS61の処理はスキップされる。以上により、通常自動演奏処理が終了する。この自動演奏処理ルーチンは、メイン処理ルーチンから所定周期でコールされる。従って、自動演奏データを構成する音符データの先頭から順次読み出され、この読み出された音符データの発音タイミングが到来すると発音が行われるという処理が繰り返して行われる。これにより、アコースティックピアノによる通常自動演奏が行われる。
上記通常自動演奏処理が終了すると、次いで、コンサートマジック演奏用の処理が実行される。このコンサートマジック演奏用の処理では、先ず、CMフラグがオンにされているかどうかが調べられる(ステップS62)。ここで、CMフラグがオンでないことが判断されると、CMモードでないことが認識され、発音処理を行うことなくシーケンスはメイン処理ルーチンに戻る。
ステップS62で、CMモードであることが判断されると、次いで、演奏リクエストフラグがオンにされているかどうか、つまりレバー19が押されたかどうかが調べられる(ステップS63)。ここで、演奏リクエストフラグがオンでないことが判断されると、発音処理を行うことなくシーケンスはメイン処理ルーチンに戻る。
ステップS63で演奏リクエストフラグがオンにされていることが判断されると、次いで、発音処理が行われる(ステップS64)。この発音処理では、CPU11は、第2音符データポインタで示される自動演奏データメモリ16の位置から音符データを読み出す。そして、その読み出した音符データに含まれる「キーナンバ」で指定される鍵を、上述のようにして算出されたベロシティ値fv(Tv,Tmp)の強さで作動させるための信号を生成する。そして上述のようにして算出された、信号S2の検出時点より、fa(Tv)−fD(Tv)秒後の送信タイミングTonにタイミング制御されて、上記ソレノイド駆動回路20に送出される。
ソレノイド駆動回路20は、上記ベロシティに応じた大きさの電流を有する駆動信号を生成し、上記キーナンバで指定される鍵に対応するソレノイドに送る。これにより、音符データのキーナンバで指定された鍵に対応する押鍵機構40が作動して上記ベロシティ値の強さで打弦し、音符データに対応する音が発生される。その後、第2音符データポインタの内容は、次の音符データを指すように更新される。
次いで、演奏リクエストフラグがオフにされる(ステップS65)。これにより、次にレバー19が押されて演奏リクエストフラグがオンにセットされるまで、ステップS64の発音処理が行われることはない。その後、シーケンスはメイン処理ルーチンに戻る。
以上の処理により、レバー19が押される毎に、自動演奏データメモリ16から音符データを読み出して発音するというコンサートマジック演奏が実現されている。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る自動演奏装置によれば、レバー19を押下する毎に、演奏を進めるコンサートマジック演奏を、アコースティックピアノを用いて行わせることができるので、迫力のある自動演奏が可能になっている。もちろん、その際、信号S2の検出時点からfa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、CPU11の演奏制御手段により、上記ソレノイド駆動回路20に操作信号が送出されることで、上記遅延時間fD(Tv)後にアコースティックピアノの演奏が始まり、ちょうどその時が、レバー19が一番下まで押された状態であるので、その分、操作信号受信後ソレノイド211〜21nが稼働して音が鳴るまでのタイムラグが相殺され、演奏者が自然な感覚で演奏操作を行いながら、コンサートマジック機能による自動演奏を楽しむことができるようになる。
またそのベロシティ値は、演算されたテンポTmpによりfv(Tv,Tmp)という値に補正されるため、曲のテンポが速い場合でも、ベロシティが異常に大きくなってしまうことがなく、且つ自然な感覚で演奏操作を行いながら、コンサートマジック機能による自動演奏を楽しむことができるようになる。
[実施例2]
実施例2の構成では、検出手段として、実施例1の2点スイッチ18a及び18bが用いられるのではなく、図11に示すように、該鍵盤170の直上上下2点において横方向に光の走査がなされる、上下に2つずつ設置された夫々発光素子180a、180bと、受光素子181a、181bで構成されたものが用いられる。その場合、その鍵盤170の上方で、指や手等を、鍵盤に触れないところで振ることにより、2点の受光素子181a及び181bでの受光が遮られ、それにより、演奏者の操作が感知される。
該検出手段の夫々の検出信号から、上記演奏制御手段を構成するCPU11により、図12及び図13に示すように、夫々の検出信号の時間間隔が検出値Tvとして算出される。そしてCPU11により、テンポTmpが算出される。
また上記時間間隔Tv及びテンポTmpが求められると、実施例1と同様な処理が行われる。すなわち、実施例1と同様にして、そして上記演奏駆動手段たるソレノイド駆動回路20が操作信号を受信してからアコースティックピアノが、それぞれのソレノイドによって実際に演奏し始めるまでの遅延時間fD(Tv)が、関数乃至データ対応テーブルから上記CPU11により求められる。そして、下方の受光素子181bで受光が遮られた検出時点から、操作が下端に達し停止するまでの時間Taが、関数乃至データ対応テーブルからfa(Tv)として、CPU11により求められる。その後下方の受光素子181bで受光が遮られた検出時点から上記操作信号が送出されるまでの送信タイミングTonが、該検出時点よりfa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、CPU11により上記ソレノイド駆動回路20に送出されることになる。
以上の構成によれば、実施例1のようなレバー19及び2点スイッチ18a・18bのような構成を用いなくても、鍵盤170の直上上下2点に、発光素子180a、180bと、受光素子181a、181bとを設置するだけで、検出手段が構成できるようになる。
[実施例3]
上記実施例1や2の構成では、上記送信タイミングTonの値=fa(Tv)−fD(Tv)の値が、負になる速いテンポの場合がある。本実施例3の構成では、このような場合に、一拍T2分遅らせて次の拍タイミングで、操作信号を送信する構成とするものである。
すなわち本実施例構成では、上記演奏制御手段のCPU11により求められる送信タイミングTonの値が負になる場合に、図14に示すように、一拍T2分遅れるように、該送信タイミングTonが、基準となった2点間検出の後の検出時点より、fa(Tv)+T2−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、上記ソレノイド駆動回路20に送出される。それにより現在の指揮体操作は、一拍後の演奏に反映され、上記のようなタイミングのずれを解消するが可能となる。
尚、一拍T2は、上記テンポTmpと同様に、1回目の2点検出(2点の中の最初の検出時点又は後の検出時点)と2回目の2点検出(2点の中の最初の検出時点又は後の検出時点)の時間差でも良いし、数拍前からの拍間時間差の平均値でも良い。
他方、実施例3のような構成が採用されても、突然レバー19の戻り操作や鍵盤170の離鍵を止めた場合、一拍分の演奏は止まらずになされてしまうという不具合が生ずることがある。
これを軽減するため、本実施例構成では、さらにレバー19の戻り操作や鍵盤170の離鍵が検知された上で、次の操作信号を送るようにするものとする。すなわち、検出手段による2点間検出の最初の検出時点をスイッチS1に、また後の検出点をスイッチS2とすると、S1がON→S2がON→次の拍での操作信号の送信準備完了→S2がOFF→S1がOFF→操作信号の送信として、S1のOFFを検出しない限り、CPU11は、操作信号を送信しないようにする。すなわち、CPU11により、スイッチS1がOFFになったことが感知されて、上記操作信号が上述のようにタイミング制御されて、上記ソレノイド駆動回路20に送出される。このような構成によれば、レバー19や鍵盤170が突然押されたまま止まった時には、次の拍の演奏がされずに止まることになる。
尚、本発明の自動演奏装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本実施例装置のアコースティック楽器としてアコースティックピアノが使用される場合について説明する回路概要図である。 音符データの構成を示す説明図である。 本実施例構成におけるアコースティックピアノの押鍵機構の説明図である。 実施例1のレバー19の構成説明図である。 実施例1のレバー19の場合のスイッチストロークを示すタイミングチャートである。 実施例1の装置のメイン処理を示すフローチャートである。 スイッチイベント処理を示すフローチャートである。 押鍵検出処理を示すフローチャートである。 レバー検出処理を示すフローチャートである。 自動演奏処理を示すフローチャートである。 アコースティックピアノに設置された実施例2の検出手段構成を示す説明図である。 実施例2における演奏者の演奏操作時に信号の検出がなされる状態を示す説明図である。 実施例2におけるスイッチタイミングを示すタイミングチャートである。 実施例3における操作信号の送信タイミングの状態を示すタイミングチャートである。
符号の説明
11 CPU
12 プログラムメモリ
13 ワークメモリ
14 パネルインターフェース回路
15 操作パネル
16 自動演奏データメモリ
17 押鍵検出回路
18a、18b 2点スイッチ
19 レバー
20 ソレノイド駆動回路
211〜21n ソレノイド
40 押鍵機構
41 ジャック
42 ウィペン
43 ハンマー
44 弦
151 自動演奏スイッチ
152 CMスイッチ
153 選曲スイッチ
170 鍵盤
171 タッチセンサ
180a、180b 発光素子
181a、181b 受光素子
191 レバー突出部
192、193 穴
194 中空部
195 遮蔽体

Claims (8)

  1. アコースティック演奏が可能な楽器と、
    外部からの操作信号で、該楽器を演奏駆動する演奏駆動手段と、
    複数の音符データが発音順に並べられてなる自動演奏データを記憶した記憶手段と、
    自動演奏の進行を指示する指示手段と、
    上記楽器に備えられ、演奏者が操作可能な指揮体と、
    該指揮体の少なくとも2点間でその操作動作を検出する検出手段と、
    関数乃至データ対応テーブルが記憶されており、上記検出結果を上記関数乃至データ対応テーブルでの対応関係に基づいて演算がなされ、上記指示手段によって指示がなされる毎に、上記記憶手段から自動演奏データを構成する音符データを順番に読み出して、読み出された音符データと上記演算値を基に、上記演奏駆動手段に操作信号を出力する演奏制御手段とを有しており、
    上記演奏制御手段により、その検出手段の検出に基づき、該2点間の時間Tvが算出されて、上記演奏駆動手段が操作信号を受信してから楽器が該演奏駆動手段によって実際に演奏し始めるまでの遅延時間fD(Tv)が、関数乃至データ対応テーブルでの対応関係によって求められ、2点間検出の後の検出時点から、指揮体の操作動作が停止するまでの時間Taが、関数乃至データ対応テーブルでの対応関係によってfa(Tv)として求められ、後の検出時点から上記操作信号が送出されるまでの送信タイミングTonが、該検出時点よりfa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、上記演奏駆動手段に送出されることを特徴とする自動演奏装置。
  2. 上記指揮体が通常の鍵盤よりストロークの長い鍵盤状態であり、検出手段が上記ストローク中距離を置いて2点で操作が検出され、検出手段により2点において検出される検出信号に基づき、上記演奏制御手段により、夫々の検出信号の時間間隔が検出値Tvとして算出され、上記演奏駆動手段が操作信号を受信してから楽器が該演奏駆動手段によって実際に演奏し始めるまでの遅延時間fD(Tv)が、関数乃至データ対応テーブルから求められ、上記検出での後の方で検出される検出時点から、指揮体の操作動作が停止されるまでの時間Taが、関数乃至データ対応テーブルからfa(Tv)として求められて、上記後の方の検出時点から上記操作信号が送出されるまでの送信タイミングTonが、該検出時点よりfa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、上記演奏駆動手段に送出されることを特徴とする請求項1記載の自動演奏装置。
  3. アコースティック演奏が可能な楽器と、
    外部からの操作信号で、該楽器を演奏駆動する演奏駆動手段と、
    複数の音符データが発音順に並べられてなる自動演奏データを記憶した記憶手段と、
    自動演奏の進行を指示する指示手段と、
    上記楽器の演奏操作箇所の上方上下2点において横方向に光の走査がなされる、上下に2つずつ設置された夫々発光素子と受光素子で構成され、その光の走査が2点の受光素子で受光が遮られることで、演奏者の操作動作が感知される検出手段と、
    関数乃至データ対応テーブルが記憶されており、上記検出結果を上記関数乃至データ対応テーブルでの対応関係に基づいて演算がなされ、上記指示手段によって指示がなされる毎に、上記記憶手段から自動演奏データを構成する音符データを順番に読み出して、読み出された音符データと上記演算値を基に、上記演奏駆動手段に操作信号を出力する演奏制御手段とを有しており、
    上記検出手段の夫々の検出信号から、上記演奏制御手段により、夫々の検出信号の時間間隔が検出値Tvとして算出され、上記演奏駆動手段が操作信号を受信してから鍵盤楽器が該演奏駆動手段によって実際に演奏し始めるまでの遅延時間fD(Tv)が、関数乃至データ対応テーブルから求められ、下方の受光素子で受光が遮られた検出時点から演奏者による操作が下端に達し停止するまでの時間Taが、関数乃至データ対応テーブルからfa(Tv)として求められて、下方の受光素子で受光が遮られた検出時点から上記操作信号が送出されるまでの送信タイミングTonが、該検出時点よりfa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、上記演奏駆動手段に送出されることを特徴とする自動演奏装置。
  4. アコースティック演奏が可能な楽器と、
    外部からの操作信号で、該楽器を演奏駆動する演奏駆動手段と、
    複数の音符データが発音順に並べられてなる自動演奏データを記憶した記憶手段と、
    自動演奏の進行を指示する指示手段と、
    上記楽器に備えられ、演奏者が操作可能な指揮体と、
    該指揮体の少なくとも2点間でその操作動作を検出する検出手段と、
    関数乃至データ対応テーブルが記憶されており、上記検出結果を上記関数乃至データ対応テーブルでの対応関係に基づいて演算がなされ、上記指示手段によって指示がなされる毎に、上記記憶手段から自動演奏データを構成する音符データを順番に読み出して、読み出された音符データと上記演算値を基に、上記演奏駆動手段に操作信号を出力する演奏制御手段とを有しており、
    上記演奏制御手段により、それら2点間の検出信号と次以降の2点間の検出信号に基づき、任意の2点間の時間Tvと、2点間2点間同士の時間間隔乃至これらの時間間隔の平均から求められるテンポTmpとが算出されて、上記演奏駆動手段が操作信号を受信してから楽器が該演奏駆動手段によって実際に演奏し始めるまでの遅延時間fD(Tv)及びベロシティ値fv(Tv,Tmp)が、関数乃至データ対応テーブルでの対応関係によって求められ、基準となった2点間検出の後の検出時点から、指揮体の操作動作が停止するまでの時間Taが、関数乃至データ対応テーブルでの対応関係によってfa(Tv)として求められ、該後の検出時点から上記操作信号が送出されるまでの送信タイミングTonが、該検出時点より、fa(Tv)−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、上記演奏駆動手段に送出されると共に、ベロシティ値が上記fv(Tv,Tmp)に設定されることを特徴とする自動演奏装置。
  5. 上記請求項4記載の自動演奏装置において、演奏制御手段により求められる送信タイミングTonの値が負になる場合、一拍T2分遅れるように、該送信タイミングTonが、基準となった2点間検出の後の検出時点より、fa(Tv)+T2−fD(Tv)秒後にタイミング制御されて、上記演奏駆動手段に送出されることを特徴とする請求項4記載の自動演奏装置。
  6. 上記請求項5記載の自動演奏装置において、検出手段がONになった時に夫々の点で信号が検出されると共に、それらが全てOFFになったことが感知されて、上記操作信号が上述のようにタイミング制御されて、上記演奏駆動手段に送出されることを特徴とする請求項5記載の自動演奏装置。
  7. 上記請求項4〜請求項6いずれか1つに記載の自動演奏装置において、上記指揮体が通常の鍵盤よりストロークの長い鍵盤状態であり、検出手段は上記ストローク中距離を置いて2点で操作が検出され、検出手段により2点において検出される検出信号に基づき、上記演奏制御手段により、夫々の検出信号の時間間隔が検出値Tvとして算出されることを特徴とする請求項4〜請求項6いずれか1つに記載の自動演奏装置。
  8. 上記請求項4〜請求項6いずれか1つに記載の自動演奏装置において、上記検出手段が、楽器の演奏操作箇所の上方上下2点において横方向に光の走査がなされる、上下に2つずつ設置された夫々発光素子と受光素子で構成され、その光の走査が2点の受光素子で受光が遮られることで、演奏者の操作動作が感知され、夫々の検出信号に基づき、上記演奏制御手段により、夫々の検出信号の時間間隔が検出値Tvとして算出されることを特徴とする上記請求項4〜請求項6いずれか1つに記載の自動演奏装置。
JP2004042261A 2004-02-19 2004-02-19 自動演奏装置 Expired - Fee Related JP4531415B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004042261A JP4531415B2 (ja) 2004-02-19 2004-02-19 自動演奏装置
PCT/JP2004/017686 WO2005081221A1 (ja) 2004-02-19 2004-11-29 自動演奏装置
US10/589,856 US7339105B2 (en) 2004-02-19 2004-11-29 Automatic musical performance device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004042261A JP4531415B2 (ja) 2004-02-19 2004-02-19 自動演奏装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005234155A JP2005234155A (ja) 2005-09-02
JP4531415B2 true JP4531415B2 (ja) 2010-08-25

Family

ID=34879251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004042261A Expired - Fee Related JP4531415B2 (ja) 2004-02-19 2004-02-19 自動演奏装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7339105B2 (ja)
JP (1) JP4531415B2 (ja)
WO (1) WO2005081221A1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7749089B1 (en) 1999-02-26 2010-07-06 Creative Kingdoms, Llc Multi-media interactive play system
US7878905B2 (en) 2000-02-22 2011-02-01 Creative Kingdoms, Llc Multi-layered interactive play experience
US7445550B2 (en) 2000-02-22 2008-11-04 Creative Kingdoms, Llc Magical wand and interactive play experience
US6761637B2 (en) 2000-02-22 2004-07-13 Creative Kingdoms, Llc Method of game play using RFID tracking device
US7066781B2 (en) 2000-10-20 2006-06-27 Denise Chapman Weston Children's toy with wireless tag/transponder
US6967566B2 (en) 2002-04-05 2005-11-22 Creative Kingdoms, Llc Live-action interactive adventure game
US20070066396A1 (en) 2002-04-05 2007-03-22 Denise Chapman Weston Retail methods for providing an interactive product to a consumer
US7674184B2 (en) 2002-08-01 2010-03-09 Creative Kingdoms, Llc Interactive water attraction and quest game
US9446319B2 (en) 2003-03-25 2016-09-20 Mq Gaming, Llc Interactive gaming toy
US7843575B1 (en) * 2007-01-15 2010-11-30 Midi9 LLC Reflective piano keyboard scanner
EP2043088A1 (en) * 2007-09-28 2009-04-01 Yamaha Corporation Music performance system for music session and component musical instruments
JP5209287B2 (ja) * 2007-12-13 2013-06-12 ローランド株式会社 電子楽器の操作位置検出装置
JP6641965B2 (ja) * 2015-12-14 2020-02-05 カシオ計算機株式会社 音響処理装置、音響処理方法、プログラム、及び電子楽器
WO2017121049A1 (en) 2016-01-15 2017-07-20 Findpiano Information Technology (Shanghai) Co., Ltd. Piano system and operating method thereof
WO2017185844A1 (en) * 2016-04-26 2017-11-02 Findpiano Information Technology (Shanghai) Co., Ltd. Systems and methods for automatic calibration of musical devices

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003271140A (ja) * 2002-03-15 2003-09-25 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 楽器の自動演奏装置

Family Cites Families (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04170591A (ja) * 1990-11-01 1992-06-18 Yamaha Corp 鍵盤楽器の演奏状態検出装置
JP2692024B2 (ja) * 1992-01-24 1997-12-17 株式会社河合楽器製作所 ピアノの自動演奏装置
JP3325926B2 (ja) 1992-09-11 2002-09-17 株式会社河合楽器製作所 アンサンブル演奏システム
JP2737669B2 (ja) * 1993-12-10 1998-04-08 ヤマハ株式会社 自動演奏ピアノの鍵盤駆動装置
JP3620063B2 (ja) * 1994-03-25 2005-02-16 ヤマハ株式会社 自動ピアノおよび演奏データ加工装置
JP3586882B2 (ja) * 1994-03-28 2004-11-10 ヤマハ株式会社 鍵盤楽器の自動演奏システム
JP3336742B2 (ja) * 1994-05-18 2002-10-21 ヤマハ株式会社 鍵盤楽器
JP3551507B2 (ja) * 1994-12-01 2004-08-11 ヤマハ株式会社 自動演奏ピアノ
JP2993424B2 (ja) * 1995-06-28 1999-12-20 ヤマハ株式会社 ペダル位置記録再生方法およびその装置
US5627333A (en) * 1996-05-29 1997-05-06 Yamaha Corporation Keyboard musical instrument equipped with built-in distance measuring instrument for hammer sensors
JPH10161648A (ja) * 1996-12-04 1998-06-19 Yamaha Corp 打鍵−打弦特性対応装置、駆動信号−打弦特性対応装置、および鍵盤楽器
JP3890649B2 (ja) * 1997-02-21 2007-03-07 ヤマハ株式会社 自動ピアノの演奏データ変換装置
JP3758277B2 (ja) * 1997-02-25 2006-03-22 ヤマハ株式会社 自動ピアノ
US6229081B1 (en) * 1998-09-18 2001-05-08 Yamaha Corporation Keyboard musical instrument, position sensing device and light-emitting controller both incorporated therein
JP3887968B2 (ja) * 1998-09-18 2007-02-28 ヤマハ株式会社 鍵盤楽器および鍵速度判定装置
US6271447B1 (en) * 1998-10-05 2001-08-07 Yamaha Corporation Velocity calculating system for moving object widely varied in velocity method for correcting velocity and keyboard musical instrument equipped with the velocity calculating system for accurately determining loudness of sounds
JP3900712B2 (ja) * 1998-10-23 2007-04-04 ヤマハ株式会社 鍵盤楽器のセンサ較正装置及びセンサ較正方法
US6472589B1 (en) * 1999-01-12 2002-10-29 Overture Music Systems, Inc. Method and apparatus for sensing, controlling and recording key motion in a keyboard musical instrument
JP2000352972A (ja) * 1999-06-10 2000-12-19 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 自動演奏システム
US6417439B2 (en) * 2000-01-12 2002-07-09 Yamaha Corporation Electronic synchronizer for musical instrument and other kind of instrument and method for synchronizing auxiliary equipment with musical instrument
JP2001195063A (ja) * 2000-01-12 2001-07-19 Yamaha Corp 演奏支援装置
JP2002189467A (ja) * 2000-12-21 2002-07-05 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 演奏制御方法、演奏制御装置及び記録媒体
JP2002358080A (ja) * 2001-05-31 2002-12-13 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 演奏制御方法、演奏制御装置及び楽音発生装置
JP4459484B2 (ja) 2001-07-23 2010-04-28 株式会社河合楽器製作所 演奏制御装置
US6737571B2 (en) * 2001-11-30 2004-05-18 Yamaha Corporation Music recorder and music player for ensemble on the basis of different sorts of music data
US7285718B2 (en) * 2003-12-22 2007-10-23 Yamaha Corporation Keyboard musical instrument and other-type musical instrument, and method for generating tone-generation instructing information
US7453037B2 (en) * 2004-04-22 2008-11-18 Yamaha Corporation Musical performance apparatus
JP4639795B2 (ja) * 2004-12-22 2011-02-23 ヤマハ株式会社 楽器の演奏駆動装置、鍵盤楽器の演奏駆動システム及び鍵盤楽器。
JP4501725B2 (ja) * 2005-03-04 2010-07-14 ヤマハ株式会社 鍵盤楽器

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003271140A (ja) * 2002-03-15 2003-09-25 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 楽器の自動演奏装置

Also Published As

Publication number Publication date
US7339105B2 (en) 2008-03-04
JP2005234155A (ja) 2005-09-02
US20070163426A1 (en) 2007-07-19
WO2005081221A1 (ja) 2005-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4531415B2 (ja) 自動演奏装置
US7199299B2 (en) Apparatus and computer program for displaying a musical score
JP2000194356A (ja) 演奏支援装置、演奏支援方法、および演奏支援プログラムを記録した記録媒体
JP6149354B2 (ja) 電子鍵盤楽器、方法及びプログラム
JP2002372967A (ja) 鍵盤演奏ガイド装置
JPH0631973B2 (ja) 電子楽器
JP3254062B2 (ja) ピアノ
JP3551014B2 (ja) 演奏練習装置、演奏練習方法及び記録媒体
JP2003280641A (ja) 楽器の運指ガイド装置
JP2003271140A (ja) 楽器の自動演奏装置
JP3192579B2 (ja) 自動演奏装置及び自動演奏方法
JP5657868B2 (ja) 楽音制御方法及び楽音制御装置
JP3171759B2 (ja) 自動演奏装置
JP2003122355A (ja) 電子楽器
JPH0627939A (ja) ナビゲート装置
JP3296202B2 (ja) 演奏操作指示装置
JP6394737B2 (ja) 電子鍵盤楽器、方法及びプログラム
JP3226268B2 (ja) コンサートマジック自動演奏装置
JP2000298426A (ja) 演奏案内装置及び演奏案内方法
JP3150580B2 (ja) 自動演奏装置及び自動演奏方法
JP3169535B2 (ja) 自動演奏装置及び自動演奏方法
JP2000315080A (ja) 演奏誘導装置
JP4162638B2 (ja) 電子楽器
JP5228668B2 (ja) 電子鍵盤楽器
JP2953937B2 (ja) 電子楽器の音量調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100608

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100609

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130618

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees