JP3192579B2 - 自動演奏装置及び自動演奏方法 - Google Patents

自動演奏装置及び自動演奏方法

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JP3192579B2
JP3192579B2 JP23197295A JP23197295A JP3192579B2 JP 3192579 B2 JP3192579 B2 JP 3192579B2 JP 23197295 A JP23197295 A JP 23197295A JP 23197295 A JP23197295 A JP 23197295A JP 3192579 B2 JP3192579 B2 JP 3192579B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子楽器の分野に属
し、特に自動演奏データに基づいて自動演奏を行う自動
演奏装置及び自動演奏方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動演奏装置は、予め自動演奏デ
ータメモリに自動演奏データを記憶している。そして、
例えば自動演奏開始スイッチが操作されると、自動演奏
データメモリから自動演奏データが順次読み出され、こ
の読み出された自動演奏データに基づいて発音がなされ
ることにより自動的に所定曲の演奏が行われる。
【0003】更に詳しく説明すると、自動演奏データメ
モリに予め用意される自動演奏データは、1音を発生す
るためのデータ(以下、「音符データ」という。)の集
合で構成されている。各音符データは、例えば図10に
示すように、それぞれが1バイトで構成されたキーナン
バ、ステップタイム、ゲートタイム及びベロシティ/パ
ートの各データで構成されている。「キーナンバ」は例
えば鍵盤装置の各鍵に付された番号に対応するものであ
り、音高(音程)を指定するために使用される。「ステ
ップタイム」は発音開始のタイミング(時刻)を指定す
るために使用される。「ゲートタイム」は発音すべき音
の長さ(音長)を指定するために使用される。「ベロシ
ティ/パート」のうち、「ベロシティ」は例えば5ビッ
トで成り、音の強さを指定するために使用される。ま
た、「パート」は例えば3ビットで成り、当該音の属す
るパートを指定するために使用される。1つの曲に対応
する自動演奏データは、かかる音符データがステップタ
イム順に並べられて構成されている。
【0004】自動演奏が開始されると、ステップタイム
カウンタのカウントアップ動作が開始される。ステップ
タイムカウンタは、1ステップ毎にインクリメントされ
る。1ステップは、例えば1拍の1/24、1/48、
1/96、1/128、1/256等といった具合に任
意に定義される。1拍の実時間はテンポに従って定ま
る。従って、1ステップの実時間、つまりステップタイ
ムカウンタのカウントアップの実時間間隔はテンポに従
って決定されることになる。
【0005】このようなステップタイムカウンタが動作
している状態で、自動演奏データメモリから1つの音符
データが読み出される。そして、音符データ中のステッ
プタイムデータとステップタイムカウンタの内容とが比
較される。そして、これらが一致しない場合は、その音
符データは発音タイミングに至っていないものと判断さ
れ、以後、この比較動作が所定周期で繰り返される。こ
の比較動作の繰り返しと並行してステップタイムカウン
タの内容は、テンポに応じた時間間隔でインクリメント
される。そして、上記比較動作において、音符データ中
のステップタイムデータとステップタイムカウンタの内
容とが一致すると、その音符データは発音タイミングに
至ったものと判断され、発音処理が行われる。この発音
処理では、音符データ中のキーナンバで指定された音高
及びベロシティで指定された強さを有する音の発音が開
始される。1つの音符データに対する発音処理が終了す
ると、次の音符データが自動演奏データメモリから読み
出され、上述したと同様の処理が行われる。
【0006】一方、発音が開始された音は、音符データ
中のゲートタイムデータで指定された時間が経過するこ
とにより消音される。消音は次のようにして行われる。
即ち、上記発音処理において、発音に使用される音符デ
ータ中のゲートタイムデータがゲートタイムカウンタに
セットされる。ゲートタイムカウンタは、上記発音処理
とは独立に、1ステップ毎にデクリメントされる。そし
て、ゲートタイムカウンタの内容がゼロになると発音中
の音の消音処理が行われる。以上のようにして発音処理
と消音処理とが次々に実行されることにより1つの曲の
自動演奏が行われる。
【0007】ところで、近年、上述した自動演奏装置の
技術を応用した装置の1つとして、コンサートマジック
機能付き自動演奏装置が開発されている。ここに、「コ
ンサートマジック機能」とは、演奏者により指示された
タイミング(例えば押鍵されたタイミング)で音符デー
タを自動演奏データメモリから読み出し、この音符デー
タに基づいて発音を開始させる機能である。このコンサ
ートマジック機能付き自動演奏装置では、一般に、上述
した通常の自動演奏装置で使用される自動演奏データと
同じ自動演奏データが使用される。しかし、自動演奏デ
ータを構成する各音符データ中のステップタイムデータ
は使用されない。その代わりに、発音タイミングは、外
部から演奏者によって与えられる。
【0008】また、コンサートマジック機能付き自動演
奏装置においては、鍵盤装置は単に発音タイミングを与
える手段として使用される。従って、演奏者は、曲の発
音すべきタイミングに合わせて鍵盤装置の何れか任意の
鍵を押すことにより、自動演奏を進行させることができ
る。換言すれば、コンサートマジック機能付きの自動演
奏装置は、音高及び音の強さは自動演奏データに基づい
て決定され、発音タイミングは演奏者の指示に基づいて
決定されて楽音が発生される自動演奏装置ということが
できる。
【0009】従来の自動演奏装置では、自動演奏開始ス
イッチが操作されると自動的に所定の曲の自動演奏が行
われるので演奏者が介入する余地がないのに対し、コン
サートマジック機能付き自動演奏装置では、演奏者が発
音タイミングを指示することによって自動演奏が進行す
るので、演奏者は、自分が演奏をしているという満足感
を得ることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したコ
ンサートマジック機能付き自動演奏装置では、発音が開
始された音を消音するために幾つかの方法が考えられて
いる。第1の方法は、押鍵がなされた際にステップタイ
ムカウンタの内容を強制的に進めることにより発音中の
音を消音する方法である。第2の方法は押鍵によって発
音中の音を消音する方法である。第3の方法は全鍵が離
された時に発音中の全ての音を消音する方法である。
【0011】しかし、上記の各方法にはいずれも欠点が
ある。第1の方法においては、押鍵がなされると、自動
演奏データメモリから音符データが1つだけ読み出さ
れ、その音符データに含まれているステップタイムデー
タとステップタイムカウンタの内容とが比較される。そ
して、一致しないことが判断されるとステップタイムカ
ウンタの内容がインクリメントされると共に、その時点
で既に発音中である音に対応するゲートタイムカウンタ
の内容(以下、単に「ゲートタイム」という。)がデク
リメントされる。以下、その音符データに含まれている
ステップタイムデータとステップタイムカウンタの内容
とが一致するまで、上述した動作が強制的に繰り返され
る。この繰り返し動作は、上述した1ステップの実時間
とは無関係に高速で行われる。そして、音符データに含
まれているステップタイムデータとステップタイムカウ
ンタの内容とが一致した時点で、上記音符データに基づ
く発音が行われる。また、上記繰り返し動作によってゲ
ートタイムがゼロになった音は消音される。これによ
り、押鍵がなされると、1つの音符データに基づく1つ
の音が必ず発音されると共に、押鍵前に発音されていた
音であって、ゲートタイムがゼロになったものは消音さ
れるという機能が実現されている。
【0012】しかしながら、この第1の方法によれば、
発音中の音のゲートタイムがゼロにならないとその音は
消音されない。ところが、次に押鍵がなされることによ
ってゲートタイムがデクリメントされないと発音中の音
のゲートタイムがゼロにならないので、曲の途中で自動
演奏を進める操作(押鍵)を止めてしまった場合は、発
音中の音は消音されることなく鳴り続けるという問題を
生じていた。
【0013】また、第2の方法は、ステップタイムやゲ
ートタイムとは無関係に、押鍵がなされたことを検出し
て発音中の音を消音する方法である。しかしながら、こ
の場合も、上記第1の方法の場合と同様に、次の押鍵が
なされないと発音中の音の消音は行われないので、曲を
最後まで演奏せずに途中で止めてしまった場合は、発音
中の音は消音されることなく鳴り続けるという問題を生
じていた。なお、上記第1及び第2の方法において、曲
の最後まで自動演奏を行った場合は、最後の自動演奏デ
ータ(これを「エンドマーク」という。)では新たな発
音は開始されないので、発音中の音が消音されることな
く鳴り続けるという問題は生じない。
【0014】そこで、かかる第1及び第2の方法の問題
点を解消するために、第3の方法が考えられている。こ
の第3の方法においては、全鍵が離されると発音中の全
ての音が消音される。従って、曲の途中で全鍵を離して
自動演奏を進める操作を止めれば、発音中の音が消音さ
れずに鳴り続けるという不具合は発生しない。しかし、
例えば鍵盤装置の1鍵だけを用いて自動演奏を行ってい
るような場合は、その鍵が離されると全鍵が離された状
態になる。従って、離鍵の度に発音中の音が消音されて
しまい、恰かもスタッカートで演奏しているように音が
途切れてしまって滑らかな演奏ができないという問題が
あった。
【0015】本発明は、かかる従来のコンサートマジッ
ク機能付きの自動演奏装置の問題点を解消するためにな
されたものであり、演奏者が曲の途中で自動演奏を進め
る操作を止めても音が鳴り続けることがなく、また1鍵
だけを用いた場合であっても滑らかな自動演奏を行うこ
とのできる自動演奏装置及び自動演奏方法を提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の自動演奏装置
は、上記目的を達成するために、少なくとも発音タイミ
ングを規定するステップタイムを表すデータと音長を規
定するゲートタイムを表すデータとが含まれた音符デー
タを複数記憶した記憶手段と、押鍵がなされたことを検
出する押鍵検出手段とを有し、該押鍵検出手段で押鍵が
なされたことが検出される毎に、該記憶手段から音符デ
ータを読み出し、該読み出された音符データに基づいて
発音を開始することにより自動演奏を進める自動演奏装
置であって、発音開始時に、今回発音が開始される音の
ステップタイムから次に発音が開始されるべき音のステ
ップタイムまでのステップ値を算出するステップ値算出
手段と、該押鍵検出手段で押鍵が検出されない場合に、
発音中の音に対応する該ステップ値及びゲートタイムを
それぞれテンポに比例した時間間隔でデクリメントし、
ゲートタイムがゼロになったら該音を消音する第1の制
御手段と、該押鍵検出手段で押鍵が検出された場合に、
該検出時点における発音中の音に対応するステップ値及
びゲートタイムを、該ステップ値がゼロになるまでそれ
ぞれデクリメントした後に次の音の発音を開始し、該デ
クリメントによってゲートタイムがゼロになったら該発
音中の音を消音する第2の制御手段を備えている。
【0017】本自動演奏装置においては、発音の開始は
演奏者の指示(押鍵)によって行われるが、一旦発音が
開始された音は、従来の自動演奏装置の場合と同様に、
当該音に対応するゲートタイムがテンポに比例した時間
間隔でデクリメントされ、そのゲートタイムがゼロにな
った時に消音される。この「テンポに比例した時間間
隔」としては、例えば1ステップタイムを用いることが
できる。従って、発音中の音は、その発音の元となった
音符データ中のゲートタイムで指定された時間が経過す
ることにより消音される。これにより、演奏者が曲の途
中で自動演奏を進める操作を止めても音が鳴り続けるこ
とはない。逆に、全鍵が離された場合であっても、発音
中の音は、その発音の元となった音符データ中のゲート
タイムで指定された時間が経過するまでは消音されな
い。従って、1鍵だけを用いて自動演奏を進める場合で
あっても音が途切れることがなく滑らかな自動演奏を行
うことができる。
【0018】また、一旦発音が開始されると、テンポに
比例した時間間隔でステップ値とゲートタイムのデクリ
メントが開始され、そのまま放置しておくとゲートタイ
ムがゼロになった時点で消音される。しかし、上記デク
リメント中に新たな押鍵が検出されると、新たな音符デ
ータに基づく発音が開始される。即ち、新たな押鍵が検
出された時に、ステップ値がゼロでなければ(この状態
は、本来の発音タイミングより早く押鍵された場合に発
生する)、押鍵が検出された時点のステップ値及びゲー
トタイムからデクリメントが開始される。このデクリメ
ントは、上記テンポに比例した時間間隔とは無関係に例
えは高速に行われる。そして、このデクリメントによっ
てステップ値がゼロになった時に次の新たな音符データ
に基づく発音が開始される。この際、上記デクリメント
の途中でゲートタイムがゼロになれば発音中の音は消音
される。
【0019】これにより、例えば演奏者が本来の発音タ
イミングより早く押鍵した場合であっても、本来の発音
タイミングで押鍵された場合と同じゲートタイムになる
ようにゲートタイムが調整(短縮)されるので、次の新
たな音の発音が開始された際に、既に発音中の音が消音
されずに残ってしまって音が重なるという事態は回避さ
れる。なお、上記デクリメントによりゲートタイムがゼ
ロにならなければ発音は継続されるが、これは自動演奏
データが2音以上を発音するように作製されている場合
であるので、既に発音中の音と新たに発音が開始された
音とが重なることに問題はない。
【0020】一方、押鍵が検出された時にステップ値が
ゼロであれば(この状態は、本来の発音タイミングより
遅く押鍵された場合に発生する)、直ちに新たな音符デ
ータに基づく発音が開始される。この際、当該発音タイ
ミングまでに消音されるべき音は既に消音されているの
で、新たに発音された音が既に発音中の音と重なること
はないが、音が早めに途切れる。なお、当該発音タイミ
ングで発音が継続されている音は、自動演奏データが2
音以上を発音するように作製されている場合であるの
で、新たに発音が開始された音とが重なることに問題は
ない。
【0021】また、本自動演奏装置は、前記押鍵検出手
段で検出された押鍵間隔に基づいてテンポを検出するテ
ンポ検出手段を更に備え、前記テンポに比例した時間間
隔は、該テンポ検出手段で検出されたテンポに基づいて
定めるように構成できる。このテンポ検出手段は、例え
ば押鍵検出手段で検出された2回の押鍵間隔の実時間
と、2回の押鍵に応じて記憶手段から読み出された2つ
の音符データ中のステップタイムデータの差との比から
テンポを検出するように構成できる。
【0022】ここで、検出されたテンポは、上述した
「テンポに比例した時間間隔」に反映される。従って、
発音された音が消音されるまでの時間は、演奏者の押鍵
間隔に応じて常に補正されることになる。換言すれば、
演奏者が例えば鍵盤によって指示する発音タイミングが
ズレると、以後は、そのズレたタイミングに合わせてテ
ンポが補正されて発音されるので、演奏者の意図に沿っ
た自動演奏が可能となる。
【0023】また、上述したように、本来の発音タイミ
ングより遅く押鍵された場合に音が早めに途切れるとい
う事態が発生するが、これは、上記テンポ検出手段で検
出されたテンポを若干遅めに修正し、この修正されたテ
ンポに基づいて「テンポに比例した時間間隔」を決定す
るように構成すればよい。これにより、例えば演奏者が
押鍵に手間取って押鍵が遅れても音が途切れるという事
態を回避できる。
【0024】また、本発明の自動演奏方法は、上記目的
を達成するために、押鍵がなされたことが検出される毎
に、記憶された少なくとも発音タイミングを規定するス
テップタイムを表すデータと音長を規定するゲートタイ
ムを表すデータとが含まれた音符データを読み出し、該
読み出された音符データに基づいて発音を開始すること
により自動演奏を進める自動演奏方法であって、発音開
始時に、今回発音が開始される音のステップタイムから
次に発音が開始されるべき音のステップタイムまでのス
テップ値を算出し、押鍵が検出されない場合に、発音中
の音に対応する該ステップ値及びゲートタイムをそれぞ
れテンポに比例した時間間隔でデクリメントし、ゲート
タイムがゼロになったら該音を消音し、押鍵が検出され
た場合に、該検出時点における発音中の音に対応するス
テップ値及びゲートタイムを、該ステップ値がゼロにな
るまでそれぞれデクリメントした後に次の音の発音を開
始し、該デクリメントによってゲートタイムがゼロにな
ったら該発音中の音を消音することを特徴とする。
【0025】これにより、上記自動演奏装置と同様に、
演奏者が曲の途中で自動演奏を進める操作を止めても音
が鳴り続けることはない。逆に、全鍵が離された場合で
あっても、発音中の音は、その発音の元となった音符デ
ータ中のゲートタイムで指定された時間が経過するまで
は消音されないので、1鍵だけを用いて自動演奏を進め
る場合であっても音が途切れることがなく滑らかな自動
演奏を行うことができる。
【0026】また、前記テンポに比例した時間間隔は、
押鍵間隔に基づいて検出されたテンポに基づいて定める
ことができる。これにより、演奏者が例えば鍵盤によっ
て指示する発音タイミングがズレても、以後は、そのズ
レたタイミングに合わせてテンポが補正されて発音され
るので、演奏者の意図に沿った自動演奏が可能となる。
また、検出されたテンポを若干遅めに修正し、この修正
されたテンポに基づいて「テンポに比例した時間間隔」
を決定すれば、例えば演奏者が押鍵に手間取って押鍵が
遅れても音が途切れるという事態を回避できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の自動演奏装置及び
自動演奏方法の一実施の形態につき図面を参照しながら
詳細に説明する。
【0028】図1は、本発明の自動演奏装置の構成を示
すブロック図である。本自動演奏装置は、システムバス
30で相互に接続された中央処理装置(以下、「CP
U」という。)10、プログラムメモリ12、ワークメ
モリ13、パネルインタフェース回路14、鍵盤インタ
フェース回路16、自動演奏データメモリ18、波形メ
モリ19及び音源20で構成されている。システムバス
30は、例えばアドレス信号、データ信号又は制御信号
等を送受するためのバスラインである。
【0029】本発明の押鍵検出手段及びテンポ検出手段
の各一部、ステップ値算出手段並びに第1及び第2の制
御手段はCPU10の処理によって実現されている。C
PU10は、プログラムメモリ12に記憶されている制
御プログラムに従って本自動演奏装置の全体を制御す
る。このCPU10が行う処理の詳細については後述す
る。また、CPU10には、タイマ10aが接続されて
おり、一定時間間隔、例えば2ミリ秒間隔で割込信号を
発生する。なお、このタイマ10aは、CPU10から
所定のデータをセットすることによって、割込信号の発
生間隔を変更することができる。本発明のテンポ値検出
手段は、このタイマ10aとCPU10の処理により構
成することができる。このタイマ10aで発生された割
込信号はCPU10に供給され、後述する割込処理ルー
チンを起動するトリガーとなる。また、このCPU10
には外部インタフェース回路11が接続されている。
【0030】外部インタフェース回路11は、本自動演
奏装置と外部装置との間のデータの送受を制御するため
に使用される。この外部インタフェース回路11として
は、外部に接続される機器の種類に応じて、例えばMI
DIインタフェース、RS232Cインタフェース、S
CSIインタフェース等の汎用インタフェース又は独自
の規格を有する各種インタフェースを用いることができ
る。外部装置としては、例えば他の電子楽器、パーソナ
ルコンピュータ、シーケンサ等が挙げられる。
【0031】この外部インタフェース回路11は外部装
置から送られてきたデータを受信し、CPU10に送
る。CPU10は、このデータに基づいて発音処理を行
い、また操作パネル15の設定状態を変更する。逆に、
後述する操作パネル15及び鍵盤装置17が操作される
ことによって発生されたデータは、外部インタフェース
回路11を介して外部装置に送信される。これにより、
本自動演奏装置の操作パネル15及び鍵盤装置17から
外部装置を制御することが可能となっている。以下にお
いては、外部インタフェース回路11としてMIDIイ
ンタフェース回路が用いられるものとする。
【0032】プログラムメモリ12は、例えばリードオ
ンリメモリ(以下、「ROM」という。)で構成するこ
とができる。このプログラムメモリ12には、上述した
制御プログラムの他に、CPU10が使用する種々の固
定データが記憶されている。このプログラムメモリ12
には、更に複数の楽器音の複数の音域に対応した音色を
指定するための複数の音色パラメータが記憶されてい
る。1つの音色パラメータは、所定の楽器音の所定の音
域の音色を規定するために使用される。各音色パラメー
タは、例えば波形アドレス、周波数データ、エンベロー
プデータ、フィルタ係数等で構成されている。なお、こ
のプログラムメモリ12は、ランダムアクセスメモリ
(以下、「RAM」という。)で構成することもでき
る。この場合、本自動演奏装置を動作させるに先立っ
て、上記制御プログラム、固定データ、音色パラメータ
等をプログラムメモリ(RAM)にロードするように構
成すればよい。
【0033】ワークメモリ13は、CPU10が各種処
理を行う際に、種々のデータを一時記憶するために使用
される。このワークメモリ13には、本自動演奏装置を
制御するための各種レジスタ、カウンタ、フラグ等が定
義されている。以下に主要なレジスタ、カウンタ、フラ
グ等を示す。なお、下記以外については、以下において
出現する都度説明する。 (1)自動演奏フラグ:本自動演奏装置が自動演奏モー
ドにあるかどうかを記憶するフラグである。 (2)コンサートマジックフラグ(CMフラグ):本自
動演奏装置がコンサートマジックモード(CMモード)
にあるかどうかを記憶するフラグである。 (3)アドレスレジスタ:現在実行中の自動演奏データ
が置かれている自動演奏データメモリ18上のアドレス
(以下、「読出アドレス」という。)を保持する。 (4)データ読出リクエストフラグ:押鍵があった場合
にセットされるフラグであり、自動演奏データメモリ1
8から音符データを読み出すべきことを指示するために
使用される。 (5)同時押しタイマカウンタ:タイマ割込が発生する
度にデクリメントされるカウンタであり、鍵の同時押し
があったかどうかを判断するために使用される。 (6)巻戻しタイマカウンタ:タイマ割込が発生する度
にデクリメントされるカウンタであり、コンサートマジ
ック演奏が停止されてから一定時間が経過したかどうか
を判断するために使用される。 (7)クロックカウンタ:タイマ割込が発生する度にイ
ンクリメントされるカウンタである。 (8)読出タイミングカウンタ:その時点で設定されて
いるテンポに応じたインターバル(1ステップタイムに
相当する時間)でインクリメントされるカウンタであ
る。この読出タイミングカウンタの内容が変化した場合
に、発音タイミングになったかどうかを調べるタイミン
グ(以下、「チェックタイミング」という。)であるこ
とが認識される。 (9)オフカウンタ:発音中の音から次に発音されるべ
き音までのステップ値を記憶するレジスタである。発音
開始時に、当該音に対応する音符データ中のステップタ
イムと次に発音されるべき音に対応する音符データ中の
ステップタイムとの差がセットされる。
【0034】パネルインタフェース回路14には操作パ
ネル15が接続されている。操作パネル15には、何れ
も図示しないが、本自動演奏装置を制御するための各種
スイッチ、例えば自動演奏開始スイッチ、コンサートマ
ジックスイッチ(CMスイッチ)、選曲スイッチ、音色
選択スイッチ、音響効果指定スイッチ、音量スイッチ等
が設けられている。また、各スイッチの設定状態を表示
するLED表示器、演奏者が本自動演奏装置と対話する
ためのメッセージ等を表示するLCD表示器等が設けら
れている。
【0035】上記各種スイッチのうち、主要なスイッチ
について簡単に説明する。自動演奏開始スイッチは、演
奏者が自動演奏の開始又は停止を制御するために使用さ
れる。この自動演奏開始スイッチは、例えば押釦スイッ
チで構成することができる。この自動演奏開始スイッチ
の設定状態は、上述した自動演奏フラグによって記憶さ
れる。自動演奏フラグは、自動演奏開始スイッチが押さ
れる度に反転する。即ち、自動演奏停止中(自動演奏フ
ラグ=0)に自動演奏開始スイッチが押されると自動演
奏フラグが「1」にセットされると共に自動演奏が開始
される。一方、自動演奏中(自動演奏フラグ=1)に自
動演奏開始スイッチが押されると自動演奏フラグが
「0」にクリアされると共に自動演奏が停止される。
【0036】CMスイッチは、コンサートマジック機能
を使用するかどうかを指定するために使用される。この
CMスイッチは、例えば押釦スイッチで構成することが
できる。このCMスイッチの設定状態は、上述したCM
フラグによって記憶される。CMフラグは、CMスイッ
チが押される度に反転する。即ち、CMモードでない時
(CMフラグ=0)にCMスイッチが押されるとCMフ
ラグが「1」にセットされてCMモードに移る。一方、
CMモードの時(CMフラグ=1)にCMスイッチが押
されるとCMフラグが「0」にクリアされて通常演奏モ
ードに移る。
【0037】上記パネルインタフェース回路14は、C
PU10からの指令に応じて操作パネル15上の各スイ
ッチをスキャンする。パネルインタフェース回路14
は、このスキャンにより得られた各スイッチの開閉状態
を示す信号に基づいて、各スイッチを1ビットに対応さ
せたパネルデータを作成する。各ビットは、例えば
「1」でオン、「0」でオフ状態を表す。このパネルデ
ータは、システムバス30を介してCPU10に送られ
る。このパネルデータは、操作パネル15上のスイッチ
のオン又はオフイベントが発生したかどうかを判断する
ために使用される(詳細は後述する)。
【0038】また、パネルインタフェース回路14は、
CPU10から送られてきた表示データを操作パネル1
5上の表示器に送る。これにより、CPU10から送ら
れてきた例えば文字データに従ったメッセージが図示し
ないLCD表示器に表示され、また図示しないLED表
示器等が点灯/消灯される。
【0039】鍵盤インタフェース回路16には鍵盤装置
17が接続されている。鍵盤装置17は複数の鍵を有し
ている。この鍵盤装置17は、通常は、押鍵によって当
該鍵に対応する音の発音を指示し、離鍵によって当該鍵
に対応する音の消音を指示するために使用される。一
方、CMモードにおいては、自動演奏を進めるトリガー
(より具体的には、次の音符データを読み出すトリガ
ー)として使用される。この鍵盤装置17としては、例
えば、異なる押圧深さでそれぞれオンになる第1及び第
2のキースイッチを各鍵に備えた2接点方式の鍵盤装置
を用いることができる。
【0040】本発明の押鍵検出手段は、上記鍵盤インタ
フェース回路16及びCPU10によって実現されてい
る。上記鍵盤インタフェース回路16は、CPU10か
らの指令に応じて鍵盤装置17上の各キースイッチをス
キャンする。鍵盤インタフェース回路16は、このスキ
ャンにより得られた各キースイッチの開閉状態を示す信
号に基づいて鍵盤データを作製する。鍵盤データは、各
鍵を1ビットに対応させたビット列で成り、各ビット
は、例えば「1」で押鍵中、「0」で離鍵中であること
を表す。この際、例えば第1及び第2のキースイッチの
双方がオンになっている場合に押鍵中であることを表す
「1」のデータを作製し、それ以外の場合は離鍵中であ
ることを表す「0」のデータを作製するように構成でき
る。
【0041】また、鍵盤インタフェース回路16では、
押鍵によって第1のキースイッチがオンになってから第
2のキースイッチがオンになるまでの時間が計測され、
この計測された時間に基づいてベロシティデータが作製
される。これら鍵盤データ及びベロシティデータは、シ
ステムバス30を介してCPU10に送られる。CPU
10は、鍵盤データに基づいて鍵盤イベントがあったか
どうかを判断する(詳細は後述する)。なお、鍵盤イン
タフェース回路16及び鍵盤装置17は、電子弦楽器、
電子管楽器、電子打楽器、コンピュータのキーボードで
代用することができる。この場合、これらの電子弦楽器
等からは、上記鍵盤データ及びベロシティデータに相当
するデータがCPU10に送られる。そして、CPU1
0は、これらのデータに基づいてイベントの有無を判断
するように構成できる。
【0042】自動演奏データメモリ18は記憶手段に対
応するものであり、例えばROMで構成することができ
る。この自動演奏データメモリ18には、複数の曲に対
応する自動演奏データが記憶されている。これらの自動
演奏データは、通常の自動伴奏、コンサートマジック機
能を使用した自動演奏、デモンストレーション演奏等に
使用される。各自動演奏データは、「ソング番号」と呼
ばれる識別子が付されており、ユーザは操作パネル15
上の選曲スイッチを用いてソング番号を指定することに
より任意の曲を選択できる。これら各曲に対応する自動
演奏データは、従来の技術の欄で説明したと同様に、音
符データの集合で構成されている。なお、この自動演奏
データメモリ18は、RAM、ROMカード、RAMカ
ード、フロッピーディスク、CD−ROM等で構成する
ことができる。自動演奏データメモリ18としてフロッ
ピーディスク、CD−ROMを用いた場合は、これらに
記憶された自動演奏データを一旦RAMにロードし、R
AM内の自動演奏データにアクセスするように構成する
のが好ましい。
【0043】波形メモリ19は、各音色パラメータに対
応する波形データを記憶している。波形データは、例え
ば自然楽器音を録音して得られた楽音信号をパルスコー
ド変調(PCM)することによって作製することができ
る。この波形メモリ19は、例えばROMで構成するこ
とができる。この波形メモリ19に記憶された波形デー
タは、音源20によって読み出される。
【0044】音源20は複数のオシレータを備えてい
る。この音源20は、詳細は図示しないが、波形メモリ
19から波形データを読み出す波形読出回路、この波形
読出回路で読み出された波形データにエンベロープを付
加するためのエンベロープ生成回路等により構成されて
いる。CPU10は、鍵盤装置17の押鍵、外部インタ
フェース回路11からのノートオンデータの受信、又は
音符データの読み出しがあると、少なくとも1個のオシ
レータを発音用に割り当て、この割り当てられたオシレ
ータに音色パラメータを供給する。この音源20の中の
発音が割り当てられたオシレータは、音色パラメータを
受け取ることによりデジタル楽音信号の生成を開始す
る。即ち、波形メモリ19から波形データを順次読み出
し、これにエンベロープを付加してデジタル楽音信号を
生成する。
【0045】この音源20で生成されたデジタル楽音信
号はD/A変換器21でアナログ信号に変換され、次い
で、増幅器22で増幅されてスピーカ23に送られる。
そして、スピーカ23で音響信号に変換されて放音され
る。
【0046】次に、上記構成において、図2〜図10に
示したフローチャートを参照しながら本自動演奏装置の
動作について説明する。なお、各フローチャートに示さ
れた動作は、何れもCPU10の処理により実現される
ものである。
【0047】(1)メイン処理 図2は本自動演奏装置のメインルーチンを示すフローチ
ャートである。このメインルーチンは電源の投入により
起動される。電源が投入されると、先ず、初期化処理が
行われる(ステップS10)。この初期化処理では、C
PU10の内部のハードウエアが初期状態に設定される
と共に、ワークメモリ13に定義されているレジスタ、
カウンタ、フラグ等に初期値が設定される。また、この
初期化処理では、音源20に所定のデータが送られるこ
とにより、電源投入時に不要な音が発生されるのを防止
するための処理が行われる。
【0048】この初期化処理が終了すると、次いで、ス
イッチイベント処理が行われる(ステップS11)。こ
のスイッチイベント処理では、先ず、スイッチイベント
の有無が調べられる。即ち、CPU10は、後述するタ
イマ割込処理において一定周期で更新されるスキャンバ
ッファから1つのパネルデータ(以下、「新パネルデー
タ」という。)を取り出し、ワークメモリ13に設けら
れた新パネルデータレジスタに格納する。次いで、この
新パネルデータと、前回のスイッチイベント処理で取り
込まれて既にワークメモリ13に設けられた旧パネルデ
ータレジスタに記憶されているパネルデータ(以下、
「旧パネルデータ」という。)との排他的論理和をとっ
てパネルイベントマップを作製する。このパネルイベン
トマップがゼロであればスイッチイベントは発生しなか
ったものと判断され、ゼロでなければスイッチイベント
が発生したものと判断される。
【0049】例えば、パネルイベントマップ中の自動演
奏開始スイッチに対応するビットが「1」であり、且つ
新パネルデータ中の自動演奏開始スイッチに対応するビ
ットが「1」であれば、自動演奏開始スイッチのオンイ
ベントが発生したものと判断され、自動演奏フラグが反
転される。この反転によって自動演奏フラグが「1」に
された時は、その時点で選択されているソング番号で指
定される曲の自動演奏データの先頭アドレスがアドレス
レジスタにセットされる。これにより、自動演奏データ
の読出アドレスが決定される。なお、「その時点で選択
されているソング番号」は、予め行われた操作パネル1
5上の選曲スイッチの操作によって、ワークメモリ13
に定義されたソング番号レジスタにセットされている。
【0050】同様に、パネルイベントマップ中のCMス
イッチに対応するビットが「1」であり、且つ新パネル
データ中のCMスイッチに対応するビットが「1」であ
れば、CMスイッチのオンイベントが発生したものと判
断され、CMフラグが反転される。その他、例えば音色
選択スイッチのイベントであることが判断されると、現
在設定されている音色が、そのイベントが発生した音色
選択スイッチに対応する音色に変更される。このよう
に、スイッチイベント処理においては、操作パネル15
上の各スイッチに割り当てられている機能を実現するた
めの処理が実行される。そして、最後に、新パネルデー
タが旧パネルデータレジスタに移動され、スイッチイベ
ント処理は終了する。
【0051】メインルーチンでは、次いで、鍵盤イベン
ト処理が行われる(ステップS12)。この鍵盤イベン
ト処理では、先ず、鍵盤イベントの有無が調べられる。
即ち、CPU10は、鍵盤インタフェース回路16から
鍵盤データ(以下、「新鍵盤データ」という。)を取り
込み、ワークメモリ13に設けられた新鍵盤データレジ
スタに格納する。次いで、この新鍵盤データと、前回の
鍵盤イベント処理で取り込まれて既にワークメモリ13
に設けられた旧鍵盤データレジスタに記憶されている鍵
盤データ(以下、「旧鍵盤データ」という。)との排他
的論理和をとって鍵盤イベントマップを作製する。そし
て、このイベントマップ中に「1」であるビットが存在
すれば、そのビットに対応する鍵のイベントが発生した
と判断され、存在しなければ鍵盤イベントは発生しなか
ったものと判断される。次いで、その鍵盤イベントは押
鍵イベントであるか離鍵イベントであるかが調べられ
る。これは、鍵盤イベントマップ中で「1」になってい
るビットに対応する新鍵盤データ中のビットを調べるこ
とにより行われる。即ち、新鍵盤データ中の対応するビ
ットが「1」であれば押鍵イベントがあったものと判断
されて押鍵イベント処理が行われる。一方、「0」であ
れば離鍵イベントがあったものと判断されて離鍵イベン
ト処理が行われる。これら押鍵イベント処理及び離鍵イ
ベント処理の詳細は後述する。
【0052】次いで、MIDI処理が行われる(ステッ
プS13)。このMIDI処理においては、外部インタ
フェース回路11で受信されたMIDIデータに基づき
発音・消音等が行われる。このMIDI処理自体は、本
発明とは直接関係しないので説明は省略する。
【0053】次いで、自動演奏処理が行われる(ステッ
プS14)。この自動演奏処理では、コンサートマジッ
ク演奏処理、自動伴奏処理、デモンストレーション処理
等が行われる。これらの詳細については後述する。
【0054】次いで、「その他の処理」が実行される
(ステップS15)。この「その他の処理」では、上述
した以外の処理、例えばスイッチを押し続けた場合の特
殊な動作を実現するための処理等といった、メインルー
チンで定期的なチェックが必要な処理が行われる。その
後ステップS11に戻り、以下ステップS11〜S15
の処理が繰り返される。この繰り返し実行の過程で、ス
イッチイベント若しくは鍵盤イベントが発生し、又は外
部インタフェース回路11でデータを受信すると、それ
らに応じた処理が行われ、また自動演奏データに基づく
発音処理が行われる。これにより自動演奏装置としての
各種機能が実現されている。
【0055】(2)タイマ割込処理 タイマ割込処理は、タイマ10aから発生された割込信
号に応じて、上記メインルーチンの各処理に割り込んで
実行される。このタイマ割込処理の詳細は、図3のフロ
ーチャートに示されている。
【0056】このタイマ割込処理では、先ず、パネルス
キャンが行われる(ステップS20)。即ち、CPU1
0は、パネルインタフェース回路14からパネルデータ
を取り込み、例えばワークメモリ13上に形成されたス
キャンバッファに順次蓄積する。このスキャンバッファ
は、例えばCPU10の制御の下で動作するFIFOメ
モリとして構成できる。なお、このワークメモリ13上
にFIFOメモリを形成する代わりにFIFO素子を用
いてスキャンバッファを構成してもよい。次いで、クロ
ックカウンタの内容がインクリメントされる(ステップ
S21)。従って、このクロックカウンタは、例えば2
ミリ秒毎にインクリメントされることになる。
【0057】次いで、クロックカウンタの内容が所定値
になったかどうかが調べられる(ステップS22)。こ
こに所定値とは、その時点で設定されているテンポ(ワ
ークメモリ13に設けられたテンポレジスタに記憶され
ている)における1ステップタイムに相当する値をい
う。そして、所定値であることが判断されると、読出タ
イミングカウンタの内容がインクリメントされる(ステ
ップS23)。この読出タイミングカウンタの内容は、
後述する自動演奏処理において参照され、上述したチェ
ックタイミングが到来したかどうかを判断するために使
用される。このチェックタイミングは、ゲートタイムを
デクリメントするタイミングとしても使用される。上記
ステップS22で所定値でないことが判断されるとステ
ップS23の処理はスキップされる。
【0058】次いで、コンサートマジック同時押しタイ
マ処理が行われる(ステップS24)。この処理では、
同時押しタイマカウンタの内容がデクリメントされる。
次いで、コンサートマジック巻戻しタイマ処理が行われ
る(ステップS25)。この処理では、巻戻しタイマカ
ウンタの内容がデクリメントされる。その後、このタイ
マ割込処理ルーチンからリターンして、メインルーチン
の割り込まれた位置に戻る。なお、本実施の形態では、
パネルスキャンはタイマ割込処理内で行うように構成し
ているが、メインルーチン(図2)のスイッチイベント
処理(ステップS11)内で行うように構成してもよ
い。
【0059】(3)押鍵イベント処理 押鍵イベント処理の詳細は、図4のフローチャートに示
されている。押鍵イベント処理では、先ず、コンサート
マジックモード(CMモード)であるかどうかが調べら
れる(ステップS31)。これは、CMフラグを調べる
ことにより行われ、以下においても同じである。ここ
で、CMモードでないことが判断されると、押鍵に応じ
た通常の発音処理が行われる(ステップS39)。この
通常の発音処理では、押鍵イベントのあった鍵のキーナ
ンバが算出されると共に、鍵盤インタフェース回路16
から当該鍵に対応するベロシティデータが読み込まれ
る。そして、このキーナンバに対応する音色パラメータ
がプログラムメモリ12から読み出され、ベロシティデ
ータと一緒に音源20に送られる。これにより、押鍵に
応じた音が押鍵に応じた強さでスピーカ23から発生さ
れる。
【0060】上記ステップS31でCMモードであるこ
とが判断されると、次いで自動演奏中であるかどうかが
調べられる(ステップS32)。これは自動演奏フラグ
を調べることにより行われ、以下においても同じであ
る。ここで、自動演奏中であることが判断されると、ス
テップS39へ分岐し、通常の発音処理が行われる。こ
れにより、CMモードであって自動演奏中であれば、鍵
盤操作に応じた音が発生されることになる。従って、後
述する離鍵イベント処理における通常の消音処理(ステ
ップS55)と相俟って、演奏者は、例えば自動演奏を
バックに鍵盤装置17によるメロディ演奏等ができるよ
うになっている。
【0061】一方、ステップS32で自動演奏中でない
ことが判断されると、以下、コンサートマジック機能を
実現するための処理が行われる。即ち、先ず、ベロシテ
ィとキーナンバのセーブが行われる(ステップS3
3)。具体的には、押鍵イベントがあった鍵のキーナン
バが算出されると共に、鍵盤インタフェース回路16か
ら当該鍵に対応するベロシティデータが読み込まれ、ワ
ークメモリ13の所定のバッファ領域にセーブされる。
ここでセーブされたキーナンバは、本自動演奏装置がス
プリットモードで動作する場合に、後述するコンサート
マジックメイン処理において、押鍵に応じて自動演奏を
進めるかどうかを判断するために使用される。また、ベ
ロシティは、後述するコンサートマジックメイン処理に
おいて、音符データに基づく発音を行う際の音量を制御
するために使用される。
【0062】次いで、2鍵以上の同時押しであるかどう
かが調べられる(ステップS34)。これは、前回の押
鍵から今回の押鍵までに所定時間、例えば30ミリ秒程
度が経過しているかどうかを調べることによって判断さ
れる。より具体的には、前回の押鍵イベント処理でセッ
トされた同時押しタイマカウンタの内容がゼロになって
いるかどうかを調べることにより行われる。そして、同
時押しであることが判断されると、押鍵に対する処理は
行わずにこの押鍵イベント処理ルーチンからリターンし
てメインルーチンに戻る。即ち、同時押しであることが
判断されると、後の押鍵は無視されることになる。この
ように、1つの押鍵があってから次の押鍵までに所定時
間が経過していない場合は、後の押鍵を無視することに
より、例えば誤って2鍵以上を同時に押したような場合
に、自動演奏が誤って進んでしまうことを防止できるよ
うになっている。
【0063】一方、同時押しでないことが判断される
と、先ず、データ読出リクエストフラグがセットされる
(ステップS35)。このデータ読出リクエストフラグ
は、後に行われる自動演奏処理で参照される。次いで、
同時押しタイマカウンタに所定値がセットされる(ステ
ップS36)。この所定値としては、上述したように、
例えば30ミリ秒程度の時間経過を計測するために必要
なデータが用いられる。次いで、巻戻しタイマカウンタ
に所定値がセットされる(ステップS37)。この所定
値としては、例えば1分程度の時間経過を計測するため
に必要なデータが用いられる。この巻戻しタイマは、後
述するように、自動演奏が所定時間が経過しても進行し
ない場合に、アドレスレジスタの内容を当該曲の自動演
奏データの先頭に戻すために使用される。次いで、テン
ポデータセット処理が行われる(ステップS38)。テ
ンポデータセット処理の詳細については、図5のフロー
チャートに示されている。
【0064】本発明のテンポ検出手段は、本テンポデー
タセット処理により実現されている。テンポデータセッ
ト処理では、先ず、新音符データ(当該押鍵イベント処
理において発音に供される音符データ)中のステップタ
イムデータが取り出される(ステップS40)。ここで
取り出されたステップタイムデータは、ワークメモリ1
3に設けられた新ステップタイムレジスタに格納され
る。次いで、ステップチェック値が算出される(ステッ
プS41)。即ち、新ステップタイムレジスタに格納さ
れた上記ステップタイムデータから、前回のテンポデー
タセット処理で取り出されて既にワークメモリ13に設
けられた旧ステップタイムレジスタに記憶されているス
テップタイムデータ(直前に発音処理がなされた音符デ
ータ中のステップタイムデータ)が減算される。そし
て、この減算により得られたデータがステップチェック
値として用いられる。
【0065】次いで、クロックカウンタの内容が取り出
される(ステップS42)。ここで取り出されたクロッ
クカウンタの内容は、ワークメモリ13に設けられた新
クロックレジスタに格納される。次いで、タイマチェッ
ク値が算出される(ステップS43)。即ち、新クロッ
クレジスタに格納された上記クロックデータから、前回
のテンポデータセット処理で取り出されて既にワークメ
モリ13に設けられた旧クロックレジスタに記憶されて
いるクロックデータ(直前に発音処理がなされた時に取
り出されたクロックデータ)が減算される。そして、こ
の減算により得られたデータがタイマチェック値として
用いられる。
【0066】次いで、テンポチェック値が算出される
(ステップS44)。このテンポチェック値は、例えば
下記(1)式により算出することができる。 テンポチェック値=ステップチェック値×K/タイマチェック値・・・(1) ここに、Kは適当な大きさのテンポチェック値を得るた
めの定数である。
【0067】上記(1)式に基づき計算されたテンポチ
ェック値は、単位時間当たりのステップ値を示してい
る。従って、このテンポチェック値に基づいてテンポを
算出することができる。なお、テンポチェック値の求め
方は、上記(1)式による方法に限定されず、ステップ
チェック値とタイマチェック値との比率を算出できるよ
うな方法であれば如何なる方法をも用いることができ
る。
【0068】次いで、テンポ値が算出される(ステップ
S45)。テンポ値の算出は、例えば上記(1)式で求
められたテンポチェック値を適当な幅で量子化し、この
量子化された値によってテーブルを参照することにより
求めることができる。このテーブルには、上記量子化さ
れるべき各値に対応して予めテンポ値が記憶されてい
る。このテーブルは、予めプログラムメモリ12内に作
製しておけばよい。なお、テンポ値は、テーブル参照に
よらず、所定の計算式を用いて算出することもできる。
このステップS45で算出されるテンポ値は、押鍵の間
隔のばらつきにより音が早く途切れてしまうことを防止
するために、上記ステップチェック値とタイマチェック
値とから算出される正確なテンポ値よりも若干遅い値に
しておくことが好ましい。
【0069】このようにして算出されたテンポ値は、ワ
ークメモリ13に設けられたテンポレジスタに記憶され
る。このテンポレジスタの内容は、上述したタイマ割込
処理のステップS22において、クロックカウンタの内
容が所定値になったかどうかを判断するために参照され
る。次いで、データ更新処理が行われる(ステップS4
6)。即ち、新ステップタイムレジスタの内容が旧ステ
ップタイムレジスタに、新クロックレジスタの内容が旧
クロックレジスタにそれぞれ移動され、次回の押鍵時の
テンポデータセット処理に備えられる。その後、このテ
ンポデータセット処理ルーチンからリターンして押鍵イ
ベント処理ルーチンに戻り、押鍵イベント処理ルーチン
からもリターンしてメインルーチンに戻る。
【0070】(4)離鍵イベント処理 離鍵イベント処理の詳細は、図6のフローチャートに示
されている。離鍵イベント処理では、先ず、コンサート
マジックモード(CMモード)であるかどうかが調べら
れる(ステップS51)。ここで、CMモードでないこ
とが判断されると、通常の消音処理が行われる(ステッ
プS55)。この消音処理では、離鍵イベントがあった
鍵のキーナンバが算出される。そして、このキーナンバ
に対応する発音中のオシレータに対し、高速で減衰する
エンベロープデータが送られる。これにより、離鍵に応
じて発音中の音が消音される。
【0071】上記ステップS51でCMモードであるこ
とが判断されると、次いで自動演奏中であるかどうかが
調べられる(ステップS52)。ここで、自動演奏中で
あることが判断されると、ステップS55へ分岐し、通
常の消音処理が行われる。これにより、CMモードであ
って自動演奏中であれば、離鍵操作に応じた消音がなさ
れる。従って、上述した押鍵イベント処理における通常
の発音処理(ステップS39)と相俟って、例えば自動
演奏をバックに鍵盤装置17によるメロディ演奏等がで
きるようになっている。
【0072】一方、ステップS52で自動演奏中でない
ことが判断されると、この離鍵イベント処理ルーチンか
らリターンしてメインルーチンに戻る。コンサートマジ
ックモードにおいては、発音中の音は、当該音に対応す
るゲートタイムが1ステップタイム毎にデクリメントさ
れ、ゼロになったときに消音される。この消音処理は、
後述するコンサートマジック演奏処理内において行われ
る。従って、離鍵イベントがあっても、当該離鍵イベン
トに関しては何等の処理も行われない。
【0073】(5)自動演奏処理 次に、メインルーチンのステップS14で行われる自動
演奏処理の詳細について説明する。この自動演奏処理で
は、上述したように、コンサートマジック演奏処理、自
動伴奏処理、デモンストレーション処理等が行われる
が、ここではコンサートマジック演奏処理の詳細につい
て説明し、自動伴奏処理及びデモンストレーション処理
については説明を省略する。コンサートマジック演奏処
理の詳細は図7のフローチャートに示されている。
【0074】コンサートマジック演奏処理では、先ず、
自動演奏中であるかどうかが調べられる(ステップS6
1)。そして、自動演奏中であることが判断されると、
通常の自動演奏処理が行われる(ステップS62)。こ
の通常の自動演奏処理では、チェックタイミングにおい
て音符データ中のステップタイムデータとステップタイ
ムカウンタの内容とが比較され、これらが一致した時に
発音タイミングが到来したと判断されて自動演奏データ
メモリ18から音符データが読み出される。そして、こ
の音符データに基づいて発音が行われる。これにより、
自動演奏データ本来の発音タイミング(ステップタイ
ム)に従った自動演奏が所定のテンポに従って行われる
ことになる。この通常の自動演奏処理の内容は周知であ
るので詳細な説明は省略する。
【0075】上記ステップS61で自動演奏中でないこ
とが判断されると、以下、コンサートマジック演奏処理
が行われる。即ち、先ず巻戻しタイマがゼロであるかど
うかが調べられる(ステップS63)。そして、巻戻し
タイマがゼロであることが判断されると、自動演奏デー
タの読出アドレス(アドレスレジスタの内容)がリセッ
トされる(ステップS64)。即ち、その時点で選択さ
れている曲の先頭アドレスが読出アドレスとしてアドレ
スレジスタにセットされる。これにより、所定時間(例
えば1分間)が経過しても鍵盤操作がなかった場合に、
次に鍵盤を操作した場合は曲の先頭からコンサートマジ
ック演奏が開始されるという機能が実現されている。上
記ステップS63で巻戻しタイマがゼロでないことが判
断されると、ステップS64はスキップされる。
【0076】次いで、データ読出リクエストフラグが
「1」であるか、つまり押鍵があったかどうかが調べら
れる(ステップS65)。ここで、データ読出リクエス
トフラグが「0」であることが判断されると押鍵はなか
ったものと認識され、発音中の音をゲートタイムに従っ
て消音させる処理が行われる(ステップS66〜S7
0)。この処理では、発音中の音のゲートタイムが1ス
テップタイム毎に(テンポに比例した時間間隔で)デク
リメントされ、ゲートタイムがゼロになったら消音する
処理が行われる。本発明の第1の制御手段は、これらス
テップS66〜S70の処理により実現されている。
【0077】即ち、先ず、読出タイミングカウンタの内
容がゼロであるかどうかが調べられる(ステップS6
6)。ここで、読出タイミングカウンタの内容がゼロで
あることが判断されると、何等の処理も行わずにこのコ
ンサートマジック演奏処理ルーチンからリターンしてメ
インルーチンに戻る。ここで、読出タイミングカウンタ
の内容がゼロであるということは、チェックタイミング
に至っていないことを意味する。換言すれば、前回のチ
ェックタイミングから1ステップタイム分の時間が経過
しておらず、ゲートタイムをデクリメントするタイミン
グに至っていないことを意味する。
【0078】このコンサートマジック演奏処理ルーチン
はメインルーチンから所定周期でコールされ、押鍵がな
ければステップS66が所定周期で実行される。これと
並行して、タイマ割込処理ルーチンではクロックカウン
タの内容がインクリメントされ、前回のチェックタイミ
ングから1ステップタイム分の時間が経過すると読出タ
イミングカウンタの内容がインクリメントされる(図3
参照)。従って、前回のチェックタイミングから1ステ
ップタイムの時間が経過するとステップS66で読出タ
イミングカウンタの内容がゼロでないことが判断される
ことになる。このステップS66で読出タイミングカウ
ンタの内容がゼロでないことが判断されると、自動演奏
ゲートオフ処理が行われる(ステップS67)。自動演
奏ゲートオフ処理では、自動演奏アサイナで発音が割り
当てられて発音中であるチャンネルを探し、該当するチ
ャンネルがあればゲートタイムをデクリメントし、その
結果ゲートタイムがゼロになれば消音処理を行う。この
自動演奏ゲートオフ処理ルーチンは、チェックタイミン
グに至った時点でコールされるので、テンポに比例した
時間間隔、つまり1ステップタイム毎にゲートタイムを
デクリメントして消音させる機能が実現されている。こ
の自動演奏ゲートオフ処理の詳細は、図10フローチャ
ートに示されている。
【0079】ここで、自動演奏ゲートオフ処理について
説明する。この自動演奏ゲートオフ処理では、先ず、当
該チャンネルが発音中であるかどうかが調べられる(ス
テップS100)。そして、発音中でないことが判断さ
れると、ステップS105へ分岐し、未処理のチャンネ
ルがあるかどうかが調べられる。そして、未処理のチャ
ンネルがないことが判断されると、この自動演奏ゲート
オフ処理ルーチンからリターンする。
【0080】一方、ステップS105で未処理のチャン
ネルがあることが判断されると、ステップS100へ戻
って同様の処理が行われる。上記ステップS100で、
当該チャンネルが発音中であることが判断されると、次
いで、当該チャンネルのゲートタイムが「00H」(末
尾の「H」は16進数であることを示す。以下において
も同じ。)であるかどうかが調べられる(ステップS1
01)。ここで、ゲートタイムが「00H」であること
が判断されると、ステップS104へ分岐し、当該チャ
ンネルに対応する音の消音処理が行われる。この消音処
理は、上述した図6のステップS55における消音処理
と同様の方法で行われる。一方、ゲートタイムが「00
H」でないことが判断されると、当該チャンネルのゲー
トタイムがデクリメントされる(ステップS102)。
その後、ゲートタイムが「00H」であるかどうかが調
べられる(ステップS103)。ここで、ゲートタイム
が「00H」であることが判断されるとステップS10
4へ進み、消音処理が行われる。一方、ゲートタイムが
「00H」でないことが判断されると、ステップS10
5へ分岐し、上述したと同様の処理が行われる。
【0081】コンサートマジック演奏処理(図7)の説
明に戻る。自動演奏ゲートオフ処理(ステップS67)
が終了すると、次いで、オフカウンタの内容がゼロであ
るかどうかが調べられる(ステップS68)。そして、
ゼロでないことが判断されるとオフカウンタの内容がデ
クリメントされる(ステップS69)。一方、ゼロであ
ることが判断されるとステップS69の処理はスキップ
される。なお、オフカウンタは、後述するコンサートマ
ジックメイン処理においてセットされる。次いで、読出
タイミングカウンタの内容がデクリメントされる(ステ
ップS70)。その後、ステップS66に戻って同様の
処理を繰り返す。なお、通常は、読出タイミングカウン
タの内容は「+1」にしかならないが、何れかの処理に
多大な時間がかかり、読出タイミングカウンタの内容
が、「+2」以上になった場合は、ステップS66〜S
70が複数回繰り返される。これにより、ゲートタイム
がゼロになるまでの時間は、ゲートタイムデータで指定
された通りの時間となるように制御されることになる。
【0082】このように、ステップS66〜S70の処
理により、発音が開始された音は、当該音を発音する元
になった音符データ中のゲートタイムに応じた時間だけ
発音され、その後消音される機能が実現されている。従
って、演奏者が曲の途中で自動演奏を進める操作を止め
ても音が鳴り続けることはない。また、全鍵が離されて
も、既に発音中の音は、その離されたタイミングで直ち
に消音されることはないので、従来のように、音が途切
れてしまって滑らかな演奏ができないという問題は解消
される。
【0083】一方、上記ステップS65で、データ読出
リクエストフラグが「1」であることが判断されると、
押鍵があったことが認識され、音符データに基づいた発
音処理等が行われる(ステップS71〜S75)。本発
明の第2の制御手段は、ステップS71〜S75の処理
により実現されている。
【0084】この処理では、先ず、オフカウンタがゼロ
であるかどうかが調べられる(ステップS71)。そし
て、ゼロでないことが判断されると自動演奏ゲートオフ
処理が行われる(ステップS72)。この処理は、上述
したステップS67で行われる処理と同じである。これ
により、既に発音中の音のゲートタイムがデクリメント
される。次いで、オフカウンタの内容がデクリメントさ
れ(ステップS73)、その後ステップS71に戻る。
以下、オフカウンタの内容がゼロになるまでステップS
71〜S73の処理が繰り返される。この繰り返しによ
り、本来の発音タイミングより早く押鍵された場合に、
早く押された分のゲートタイムが高速でデクリメントさ
れることになる。
【0085】上記ステップS71でオフカウンタがゼロ
になったことが判断されると、コンサートマジックメイ
ン処理が行われる(ステップS74)。このコンサート
マジックメイン処理は、自動演奏データメモリ18から
1つの音符データを読み出して発音する処理である。こ
こで、コンサートマジックメイン処理の詳細について、
図8及び図9のフローチャートを参照しながら説明す
る。
【0086】コンサートマジックメイン処理では、先
ず、CMモードであるかどうかが調べられる(ステップ
S80)。ここで、CMモードでないことが判断される
と、このコンサートマジックメイン処理ルーチンからリ
ターンしてコンサートマジック演奏処理ルーチンに戻
る。つまり、CMモードでない場合は、押鍵があっても
自動演奏データに基づく発音処理は行われない。
【0087】上記ステップS80で、CMモードである
ことが判断されると、次いで、ステップが一致するかど
うかが調べられる(ステップS81)。即ち、アドレス
レジスタにセットされている読出アドレスで指定される
音符データ中のステップタイムデータがステップタイム
カウンタの内容と一致するかどうかが調べられる。ここ
で、一致しないことが判断されると、ステップタイムカ
ウンタの内容をインクリメントし(ステップS82)、
その後、このコンサートマジックメイン処理ルーチンか
らリターンしてコンサートマジック演奏処理ルーチンに
戻る。そして、コンサートマジック演奏処理ルーチンで
は、データ読出リクエストフラグが「1」であるかどう
かが調べられ(ステップS75)、「1」であればステ
ップS74に戻って以下同様の処理が繰り返される。以
上の繰り返し(ステップS74→S80→S81→S8
2→S75→S74→・・・・)により、ステップタイ
ムカウンタの内容が強制的にインクリメントされる。な
お、上記の繰り返し処理は、チェックタイミング又は発
音タイミングとは無関係に、CPU10の処理速度で行
われる。そして、ステップS81で、アドレスレジスタ
にセットされている読出アドレスで指定される音符デー
タ中のステップタイムがステップタイムカウンタの内容
と一致することが判断されると、音符データの読み出し
が行われる(ステップS83)。
【0088】次いで、読み出された音符データがノート
データであるかどうかが調べられる(ステップS8
4)。これは、例えば、音符データの第1バイト目(キ
ーナンバ)のMSBを調べることにより行われる。ここ
で、ノートデータでないことが判断されるとシステム処
理が行われる(ステップS85)。このシステム処理で
は、例えば音色変更、効果変更等の処理が行われる。
【0089】上記ステップS84でノートデータである
ことが判断されると、次いで、パートナンバが「7」で
あるかどうかが調べられる(ステップS86)。これ
は、例えば音符データの第4バイト目の下位3ビットを
参照することにより行われる。ここに、パートナンバ
「7」はドラムチャンネルに割り当てられているパート
である。そして、パートナンバ「7」であることが判断
されると、ドラムチャンネルセット処理が行われる(ス
テップS87)。この処理は、音符データ中のパートの
番号を音源20で規定されているドラムチャンネルのパ
ートの番号に合わせるために、パートナンバ「7」を
「10」に変更する処理である。上記ステップS86
で、パートナンバが「7」でないことが判断された場合
は、ステップS87はスキップされる。
【0090】次いで、ベロシティセット及びスプリット
処理が行われる(ステップS88)。ベロシティセット
処理では、押鍵イベント処理ルーチンのステップS33
でワークメモリ13の所定のバッファ領域にセーブされ
ているベロシティが音源20に送られる。また、スプリ
ット処理では、同じくセーブされているキーデータに基
づいて、押された鍵のキーナンバが通常の演奏用鍵域に
属するかコンサートマジック用鍵域に属するかが調べら
れ、コンサートマジック用鍵域に属する場合は、音符デ
ータに基づく発音を行うべくその音符データに対応した
音色パラメータが音源20に送られる。一方、押された
鍵のキーナンバが通常の演奏用鍵域に属する場合は、発
音処理は行われない。
【0091】次いで、上記ステップS88でセットされ
た音色パラメータ及びベロシティに基づいて発音処理が
行われる(ステップS89)。この発音処理の内容は、
押鍵イベント処理のステップS39で行った内容と同じ
である。次いで、データ読出リクエストフラグがクリア
される(ステップS90)。次いで、次の音符データの
読出アドレスがアドレスレジスタにセットされる(ステ
ップS91)。
【0092】次いで、ステップが一致するかどうかが調
べられる(ステップS92)。即ち、次の音符データ中
のステップタイムデータがステップタイムカウンタの内
容と一致するかどうかが調べられる。ここで、一致する
ことが判断されると、ステップS80に戻って、以下同
様の処理が繰り返される。これにより、同一ステップタ
イムを有する音符データが複数存在する場合に、それら
の全ての音符データに基づく発音が同時になされること
になる。
【0093】一方、上記ステップS92でステップが一
致しないことが判断されると、オフカウンタにセットす
べきステップ値の計算処理が行われる(ステップS93
〜S97)。本発明のステップ値算出手段は、ステップ
S93〜S97の処理により実現されている。
【0094】このステップ値の計算処理では、先ずステ
ップタイムカウンタの内容がセーブされる(ステップS
93)。このステップタイムカウンタの内容は、例えば
ワークメモリ13の待避領域にセーブすることができ
る。次いで、ステップが一致するかどうかが調べられ
(ステップS94)、一致しなければステップタイムカ
ウンタの内容をインクリメントし(ステップS95)、
次いで、オフカウンタの内容をインクリメントする(ス
テップS96)。その後、ステップS94に戻り、ステ
ップが一致するまで上記ステップS94〜S96が繰り
返される。そして、ステップS94でステップが一致す
ることが判断されると、上記ステップS93でセーブし
たステップタイムカウンタの内容をリストアし(ステッ
プS97)、その後ステップS80に戻って同様の処理
を繰り返す。これにより、次の発音までのステップ値が
オフカウンタにセットされる。
【0095】なお、オフカウンタは、自動演奏中でない
場合にしか使用しないので、自動演奏中の場合は、ステ
ップS92〜S97の処理は行わず、ステップS91の
処理が終了したらステップS80に戻るように構成して
もよい。
【0096】以上のコンサートマジックメイン処理が終
了すると、コンサートマジック演奏処理のステップS7
5に戻り、データ読出リクエストフラグが「1」である
かどうかが調べられる。そして、「1」であることが判
断されると、ステップS74に戻って再度コンサートマ
ジックメイン処理が実行される。これは、先にコンサー
トマジックメイン処理ルーチンで処理されたデータがノ
ートデータでなかった場合(データ読出リクエストフラ
グはクリアされない)のシーケンスである。これによ
り、1回の押鍵で1つの音が必ず発音されるという機能
が担保されている。そして、ステップS75でデータ読
出リクエストフラグが「0」であることが判断される
と、このコンサートマジック演奏処理ルーチンからリタ
ーンしてメインルーチンに戻る。
【0097】以上説明した実施の形態では、鍵盤装置1
7の何れかの鍵を押下することにより自動演奏が進めら
れるように構成したが、鍵に限らず、操作パネル15上
の所定のスイッチ、フットスイッチ等によって自動演奏
を進めるように構成しても良い。
【0098】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
演奏者が曲の途中で自動演奏を進める操作を止めても音
が鳴り続けることがなく、また1鍵だけを用いた場合で
あっても滑らかな自動演奏を行うことのできる自動演奏
装置及び自動演奏方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動演奏装置の一実施の形態を示すブ
ロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態で使用されるメイン処理
を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施の形態で使用されるタイマ割込
処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施の形態で使用される押鍵イベン
ト処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態で使用されるテンポデー
タセット処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態で使用される離鍵イベン
ト処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態で使用されるコンサート
マジック演奏処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態で使用されるコンサート
マジックメイン処理(その1)を示すフローチャートで
ある。
【図9】本発明の一実施の形態で使用されるコンサート
マジックメイン処理(その2)を示すフローチャートで
ある。
【図10】本発明の一実施の形態で使用される自動演奏
ゲートオフ処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施の形態で使用する音符データ
の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 CPU 10a タイマ 11 外部インタフェース回路 12 プログラムメモリ 13 ワークメモリ 14 パネルインタフェース回路 15 操作パネル 16 鍵盤インタフェース回路 17 鍵盤装置 18 自動演奏データメモリ 19 波形メモリ 20 音源 21 D/A変換器 22 増幅器 23 スピーカ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも発音タイミングを規定するス
    テップタイムを表すデータと音長を規定するゲートタイ
    ムを表すデータとが含まれた音符データを複数記憶した
    記憶手段と、 押鍵がなされたことを検出する押鍵検出手段とを有し、 該押鍵検出手段で押鍵がなされたことが検出される毎
    に、該記憶手段から音符データを読み出し、該読み出さ
    れた音符データに基づいて発音を開始することにより自
    動演奏を進める自動演奏装置であって、 発音開始時に、今回発音が開始される音の発音タイミン
    グを規定するステップタイムから次に発音が開始される
    べき音の発音タイミングを規定するステップタイムまで
    時間差を表すステップ値を算出するステップ値算出手
    段と、 該押鍵検出手段で押鍵が検出されない場合に、発音中の
    音に対応する該ステップ値及びゲートタイムをそれぞれ
    テンポに比例した時間間隔でデクリメントし、ゲートタ
    イムがゼロになったら該音を消音する第1の制御手段
    と、 該押鍵検出手段で押鍵が検出された場合に、該検出時点
    における発音中の音に対応するステップ値及びゲートタ
    イムを、該ステップ値がゼロになるまでそれぞれデクリ
    メントした後に次の音の発音を開始し、該デクリメント
    によってゲートタイムがゼロになったら該発音中の音を
    消音する第2の制御手段、 を備えたことを特徴とする自動演奏装置。
  2. 【請求項2】 前記押鍵検出手段で検出された押鍵間隔
    に基づいてテンポを検出するテンポ検出手段を更に備
    え、前記テンポに比例した時間間隔は、該テンポ検出手
    段で検出されたテンポに基づいて定められることを特徴
    とする請求項1に記載の自動演奏装置。
  3. 【請求項3】 押鍵がなされたことが検出される毎に、
    記憶された少なくとも発音タイミングを規定するステッ
    プタイムを表すデータと音長を規定するゲートタイムを
    表すデータとが含まれた音符データを読み出し、該読み
    出された音符データに基づいて発音を開始することによ
    り自動演奏を進める自動演奏方法であって、 発音開始時に、今回発音が開始される音の発音タイミン
    グを規定するステップタイムから次に発音が開始される
    べき音の発音タイミングを規定するステップタイムまで
    時間差を表すステップ値を算出し、 押鍵が検出されない場合に、発音中の音に対応する該ス
    テップ値及びゲートタイムをそれぞれテンポに比例した
    時間間隔でデクリメントし、ゲートタイムがゼロになっ
    たら該音を消音し、 押鍵が検出された場合に、該検出時点における発音中の
    音に対応するステップ値及びゲートタイムを、該ステッ
    プ値がゼロになるまでそれぞれデクリメントした後に次
    の音の発音を開始し、該デクリメントによってゲートタ
    イムがゼロになったら該発音中の音を消音することを特
    徴とする自動演奏方法。
  4. 【請求項4】 前記テンポに比例した時間間隔は、押鍵
    間隔に基づいて検出されたテンポに基づいて定められる
    ことを特徴とする請求項3に記載の自動演奏方法。
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