JPH11311989A - 自動演奏装置及び自動演奏方法 - Google Patents

自動演奏装置及び自動演奏方法

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JPH11311989A
JPH11311989A JP10121311A JP12131198A JPH11311989A JP H11311989 A JPH11311989 A JP H11311989A JP 10121311 A JP10121311 A JP 10121311A JP 12131198 A JP12131198 A JP 12131198A JP H11311989 A JPH11311989 A JP H11311989A
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automatic performance
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JP10121311A
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English (en)
Inventor
Kazunori Matsuda
寿徳 松田
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】演奏者が曲の途中で誤って自動演奏を進行させ
ても元に戻すことができる使い勝手に優れた自動演奏装
置及び自動演奏方法を提供する。 【解決手段】複数の音符データで成る自動演奏データを
記憶する記憶手段13と、押鍵がなされたことを検出す
る押鍵検出手段14と、該押鍵検出手段により押鍵がな
されたことが検出される毎に、該記憶手段から音符デー
タを読み出し、該読み出された音符データに基づいて発
音を行い、以て自動演奏を進行させる自動演奏手段1
0、とを有する自動演奏装置であって、自動演奏の進行
を戻すように指示する指示手段101(201)と、該
指示手段による指示に応じて、自動演奏の進行を戻すリ
バース手段10、とを備えて構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子楽器に
適用される自動演奏装置及び自動演奏方法に関し、特に
自動演奏データに基づいて行われる自動演奏の進行を制
御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動演奏装置は、複数の曲のそれ
ぞれに対応する複数の自動演奏データをメモリに記憶し
ている。各自動演奏データは、複数の音符データで構成
されている。各音符データは、1音を発生するために使
用され、例えば図12に示すように、キーナンバ、ステ
ップタイム、ゲートタイム及びベロシティをそれぞれ指
定するデータで構成されている。「キーナンバ」は例え
ば鍵盤装置の各鍵に付された番号に対応し、音高(音
程)を指定するために使用される。「ステップタイム」
は発音開始のタイミング(時刻)を指定するために使用
される。「ゲートタイム」は発音の長さ(音長)を指定
するために使用される。「ベロシティ」は、音の強さを
指定するために使用される。1つの曲に対応する自動演
奏データは、このような音符データがステップタイム順
に並べられて構成されている。
【0003】なお、第1バイト目(キーナンバ)の最上
位ビット(MSB)は、この音符データがノートデータ
であるか制御データであるかを指定するために使用され
る。従って、キーナンバは下位7ビットで表されること
になる。このMSBが「0」の場合にノートデータであ
ることを表し、「1」の場合に制御データであることを
表す。制御データの場合、第1バイト目の下位7ビット
は、制御内容、例えば音色変更、効果変更等を指定する
コマンドとして使用される。
【0004】この自動演奏装置において1つの曲が選択
され、自動演奏の開始が指示されると、自動演奏装置の
制御部は、選択された曲に対応する自動演奏データをメ
モリから読み出し、この読み出した自動演奏データに基
づいて発音する。これにより、選択された曲が自動的に
演奏される。
【0005】具体的には、自動演奏の開始が指示される
と、ステップタイムカウンタのカウントアップ動作が開
始される。ステップタイムカウンタは、1ステップ毎に
インクリメントされる。1ステップは、例えば1拍の1
/24、1/48、1/96等といった具合に機種によ
って固有に定義されている。1拍の実時間はテンポに従
って定まる。従って、1ステップの実時間、つまりステ
ップタイムカウンタのカウントアップの実時間間隔はテ
ンポに従って決定されることになる。
【0006】このステップタイムカウンタが動作してい
る状態で、メモリから1つの音符データが読み出され
る。そして、音符データ中のステップタイムとステップ
タイムカウンタの内容とが比較される。そして、これら
が一致しない場合は、その音符データは発音タイミング
に至っていないものと判断される。そして、以下同様に
して所定周期で比較動作が繰り返される。この比較動作
の繰り返し実行中に、音符データ中のステップタイムと
ステップタイムカウンタの内容とが一致すると、その音
符データは発音タイミングに至ったものと判断され、そ
の音符データに基づく発音処理が行われる。この際、そ
の音符データ中のゲートタイムデータがゲートタイムカ
ウンタにセットされる。これにより、音符データ中のキ
ーナンバで指定された音高及びベロシティで指定された
強さを有する音の発生が開始される。1つの音符データ
基づく発音の開始が完了すると、次の音符データがメモ
リから読み出され、上述したと同様の処理が繰り返され
る。
【0007】一方、発音が開始された音は、音符データ
中のゲートタイムで指定された時間が経過することによ
り消音される。即ち、上記発音処理においてゲートタイ
ムデータがセットされたゲートタイムカウンタは、1ス
テップ毎にデクリメントされる。そして、ゲートタイム
カウンタの内容がゼロになった時に発音中の音を消すた
めの消音処理が行われる。以上のようにして発音処理と
消音処理とが次々に実行されることにより1つの曲が自
動的に演奏される。
【0008】ところで、近年、上述した自動演奏装置の
技術を応用した、コンサートマジック機能付き自動演奏
装置が開発されている。ここに、「コンサートマジック
機能」とは、演奏者によって指示されたタイミング、例
えば押鍵されたタイミングで音符データをメモリから読
み出し、この音符データに基づいて発音を開始させる機
能である。このコンサートマジック機能付き自動演奏装
置では、一般に、上述した従来の自動演奏装置で使用さ
れる自動演奏データが使用される。但し、自動演奏デー
タを構成する各音符データ中のステップタイムデータは
使用されない。その代わりに、発音タイミングは、外部
から演奏者によって与えられる。
【0009】また、コンサートマジック機能付き自動演
奏装置においては、鍵盤装置は単に発音タイミングを与
える手段として使用される。即ち、鍵盤装置の何れかの
鍵が押されると、次のステップタイムデータを有する音
符データに基づく発音処理が行われ、これにより自動演
奏が進行する。
【0010】要するに、コンサートマジック機能付きの
自動演奏装置は、音高、音長及び音の強さは自動演奏デ
ータに基づいて決定され、発音タイミングは演奏者の指
示によって決定される自動演奏装置ということができ
る。従来の自動演奏装置では、自動演奏が自動的に進行
するので演奏者が介入する余地がない。これに対し、コ
ンサートマジック機能付き自動演奏装置では、演奏者が
発音タイミングを指示することによって自動演奏が進行
するので、演奏者は、あたかも自分が演奏をしているよ
うな満足感を得ることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たコンサートマジック機能付き自動演奏装置では、演奏
者が発音タイミングを指示することによって自動演奏が
進行すると、自動演奏の進行を元に戻すことができな
い。従って、演奏者が誤って自動演奏を進行させると元
に戻すことができないので、使い勝手に劣るという問題
があった。
【0012】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたものであり、演奏者が曲の途中で誤って自
動演奏を進行させても元に戻すことができる使い勝手に
優れた自動演奏装置及び自動演奏方法を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に係
る自動演奏装置は、上記目的を達成するために、複数の
音符データで成る自動演奏データを記憶する記憶手段
と、押鍵がなされたことを検出する押鍵検出手段と、該
押鍵検出手段により押鍵がなされたことが検出される毎
に、該記憶手段から音符データを読み出し、該読み出さ
れた音符データに基づいて発音を行い、以て自動演奏を
進行させる自動演奏手段、とを有する自動演奏装置であ
って、自動演奏の進行を戻すように指示する指示手段
と、該指示手段による指示に応じて、自動演奏の進行を
戻すリバース手段、とを備えて構成される。
【0014】この場合、前記リバース手段は、同一のス
テップタイムを有する音符データで成る音符データブロ
ックを単位として自動演奏の進行を戻すように構成でき
る。また、前記リバース手段は、前記指示手段による指
示がなされた時点で発音に使用されている音符データの
属する小節の先頭まで自動演奏の進行を戻すように構成
できる。
【0015】更に、この自動演奏装置は、小節に付され
た小節番号を入力する小節番号入力手段を更に有し、前
記リバース手段は、前記指示手段による指示がなされた
場合に、該小節番号入力手段で入力された小節番号で指
定される小節の先頭まで自動演奏の進行を移動させるよ
うに構成できる。
【0016】本発明の第2の態様に係る自動演奏方法
は、上記と同様の目的で、複数の音符データで成る自動
演奏データを記憶し、押鍵がなされたことが検出される
毎に、該記憶された音符データを読み出し、該読み出さ
れた音符データに基づいて発音を行い、以て自動演奏を
進行させる自動演奏方法であって、自動演奏の進行を戻
すように指示がなされた場合に、該指示に応じて自動演
奏の進行を戻すことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
自動演奏装置及び自動演奏方法を、図面を参照しながら
詳細に説明する。なお、この自動演奏装置は独立した装
置として構成できるが、以下では電子楽器に組み込まれ
た自動演奏装置について説明する。
【0018】図1は、本発明の実施の形態に係る自動演
奏装置が適用された電子楽器の構成を示すブロック図で
ある。この電子楽器は、システムバス20で相互に接続
された中央処理装置(以下、「CPU」という。)1
0、プログラムメモリ11、ワークメモリ12、自動演
奏データメモリ13、鍵盤スキャン回路14、音源15
及びタイマ16で構成されている。CPU10には操作
パネル101、外部インタフェース回路102が接続さ
れている。また、このCPU10には、タイマ16から
割込信号が供給される。鍵盤スキャン回路14には、鍵
盤装置141が接続されている。更に、音源15には増
幅器151が接続され、この増幅器151にはスピーカ
152が接続されている。
【0019】CPU10は、プログラムメモリ11に記
憶されている制御プログラムに従ってこの電子楽器の全
体を制御する。このCPU10で行われる処理について
は、後にフローチャートを参照しながら詳細に説明す
る。
【0020】操作パネル101には、例えば図2に示す
ように、コンサートマジックスイッチ(以下、「CMス
イッチ」という)200、リバーススイッチ201、選
曲スイッチ202が設けられている。なお、図示は省略
してあるが、電子楽器にはこれらのスイッチ以外に例え
ば自動演奏スイッチ、音量スイッチ、音色選択スイッ
チ、残響効果選択スイッチ等が設けられている。また、
操作パネル101には、種々のメッセージを表示するた
めのディスプレイ装置300、CMスイッチ200のオ
ン/オフ状態を表示するインジケータ301、選曲スイ
ッチ202のオン/オフ状態を表示するインジケータ3
02(図2では一部についてのみ符号を付してある)が
設けられている。
【0021】CMスイッチ200は、コンサートマジッ
ク機能を使用するかどうかを指定するために使用され
る。このCMスイッチ200の設定状態は、後述するC
Mフラグで記憶される。このCMフラグは、CMスイッ
チ200が押される度に反転する。即ち、電子楽器が通
常演奏モードにある時(CMフラグ=0)にCMスイッ
チ200が押されると、インジケータ301が点灯する
と共にCMフラグが「1」にセットされてコンサートマ
ジックモード(以下、「CMモード」という)に移る。
一方、CMモードにある時(CMフラグ=1)にCMス
イッチ200が押されるとインジケータ301が消灯す
ると共にCMフラグが「0」にクリアされて通常演奏モ
ードに移る。
【0022】リバーススイッチ201は、進行してしま
ったコンサートマジック演奏を戻すために使用される。
選曲スイッチ202は複数のスイッチで構成され、ユー
ザがコンサートマジック演奏用の複数の曲の中から所望
の曲を選択するために使用される。この選曲スイッチ2
02によって選択された曲の曲番号は、後述する曲番号
レジスタに記憶される。
【0023】操作パネル101は、図示しないパネルイ
ンタフェース回路を含む。このパネルインタフェース回
路は、CPU10からの指令に応じて操作パネル101
上の各スイッチをスキャンする。そして、このスキャン
により得られた各スイッチの開閉状態を示す信号に基づ
いてパネルデータを作成する。このパネルデータの各ビ
ットは、上記各スイッチに対応し、例えば「1」でスイ
ッチオン、「0」でスイッチオフ状態を表す。このパネ
ルデータは、操作パネル101上の各スイッチが押され
たかどうかを判断するために使用される(詳細は後述す
る)。
【0024】また、パネルインタフェース回路は、CP
U10から送られてきた表示データを操作パネル101
上のディスプレイ装置300に送る。これにより、表示
データに従ったメッセージがディスプレイ装置300に
表示される。また、パネルインタフェース回路は、CP
U10から送られてきた点灯制御データをインジケータ
301及び302に送る。これにより、インジケータ3
01及び302が点灯又は消灯される。
【0025】外部インタフェース回路102は、CPU
10と外部装置との間のデータの送受を制御する。この
外部インタフェース回路102としては、外部に接続さ
れる機器の種類に応じて、例えばMIDIインタフェー
ス、RS232Cインタフェース、SCSIインタフェ
ース等の汎用インタフェース又は機種固有のインタフェ
ースを用いることができる。外部装置としては、例えば
他の電子楽器、パーソナルコンピュータ、シーケンサ等
を用いることができる。この実施の形態では、外部イン
タフェース回路102としてMIDIインタフェース回
路が用いられるものとする。
【0026】更に、CPU10に接続されたタイマ16
は、CPU10からセットされるデータに従った時間間
隔で割込信号を発生する。従って、このタイマ16に、
テンポに比例した時間間隔で割込信号を発生させること
ができる。この割込信号はCPU10に供給され、後述
する割込処理ルーチンを起動するトリガーとして使用さ
れる。
【0027】プログラムメモリ11は、例えばリードオ
ンリメモリ(以下、「ROM」という)で構成されてい
る。このプログラムメモリ11には、上述した制御プロ
グラムの他に、CPU10が使用する種々の固定データ
が記憶されている。このプログラムメモリ11には、更
に音色を指定するための複数の音色パラメータが記憶さ
れている。1つの音色パラメータは、所定の楽器音の所
定の音域の音色を指定するために使用される。各音色パ
ラメータは、例えば波形アドレス、周波数データ、エン
ベロープデータ、フィルタ係数等で構成されている。
【0028】ワークメモリ12は、例えばランダムアク
セスメモリ(以下、「RAM」という)で構成されてい
る。このワークメモリ12は、CPU10が各種処理を
行う際に、種々のデータを一時記憶するために使用され
る。具体的には、このワークメモリ12には、この電子
楽器を制御するための各種レジスタ、カウンタ、フラグ
等が定義されている。以下に主要なレジスタ、カウン
タ、フラグ等を示す。なお、下記以外については、以下
において出現する都度説明する。
【0029】(1)コンサートマジックフラグ(以下、
「CMフラグ」という):この電子楽器がCMモードに
あるか通常演奏モードにあるかを記憶する。 (2)曲番号レジスタ:コンサートマジック演奏用の曲
の曲番号を記憶する。 (3)アドレスレジスタ:現在実行中の音符データが置
かれている自動演奏データメモリ13上のアドレス(以
下、「読出アドレス」という)を保持する。 (4)キーオンカウンタ:押鍵中の鍵の数を計数する。
このキーオンカウンタは、押鍵によりインクリメントさ
れ、離鍵によりデクリメントされる。このキーオンカウ
ンタの内容がゼロの場合は、全鍵が離されていることを
意味する。 (5)データ読出リクエストフラグ:押鍵があった場合
にセットされるフラグであり、自動演奏データメモリ1
3から音符データを読み出すべきことを指示するために
使用される。 (6)クロックカウンタ:タイマ割込が発生する度にイ
ンクリメントされるカウンタである。 (7)チェックタイミングカウンタ:1ステップタイム
毎にインクリメントされるカウンタである。このチェッ
クタイミングカウンタの内容は、後述するコンサートマ
ジック演奏処理において、ゲートタイムを減ずるタイミ
ングが到来したかどうかを判断するために使用される。
このチェックタイミングカウンタの内容が変化した時
に、ゲートタイムを減ずるタイミングであることが認識
される。 (8)ステップタイムカウンタ:ステップタイムをカウ
ントする。
【0030】鍵盤スキャン回路14には、複数の鍵を有
する鍵盤装置141が接続されている。この鍵盤装置1
41は、通常演奏モードでは、押鍵によって発音を指示
し、離鍵によって消音を指示するために使用される。一
方、CMモードでは、コンサートマジック演奏を進める
トリガー(具体的には、次の音符データを読み出すトリ
ガー)として使用される。この鍵盤装置141には、例
えば、異なる押圧深さでそれぞれオンにされる第1及び
第2のキースイッチを各鍵に備えた2接点方式が採用さ
れている。
【0031】上記鍵盤スキャン回路14は、CPU10
からの指令に応じて鍵盤装置141上の各キースイッチ
をスキャンする。そして、このスキャンにより得られた
各キースイッチの開閉状態を示す信号に基づいて、鍵盤
データを作成する。鍵盤データは、各鍵を1ビットに対
応させたビット列で成り、各ビットは、例えば「1」で
押鍵中、「0」で離鍵中であることを表す。この際、例
えば第1及び第2のキースイッチの双方がオンになって
いる場合に押鍵中であることを表す「1」のデータが作
成され、それ以外の場合は離鍵中であることを表す
「0」のデータが作成される。
【0032】また、押鍵によって第1のキースイッチが
オンになってから第2のキースイッチがオンになるまで
の時間が計測され、この計測された時間に基づいてベロ
シティデータが作成される。これら鍵盤データ及びベロ
シティデータは、システムバス20を介してCPU10
に送られる。CPU10は、鍵盤データに基づいて押鍵
/離鍵がなされたかどうかを判断する(詳細は後述す
る)。
【0033】自動演奏データメモリ13は、ROMで構
成されている。この自動演奏データメモリ13には、コ
ンサートマジック演奏用の複数の曲のそれぞれに対応す
る複数の自動演奏データが記憶されている。これらの自
動演奏データは、通常の自動演奏、コンサートマジック
機能を使用した自動演奏等に共通に使用される。各自動
演奏データには曲番号が付されている。コンサートマジ
ック演奏用の自動演奏データとしては、曲番号レジスタ
に格納されている曲番号と同一の曲番号を有する自動演
奏データが選択される。これら各自動演奏データは、従
来の技術の欄で説明したと同様に、音符データの集合で
構成されている。
【0034】音源15は波形メモリ(図示しない)を有
すると共に、複数のチャンネルが形成されている。波形
メモリは、各音色パラメータに対応する波形データを記
憶している。波形データは、例えば自然楽器音に基づい
て生成された楽音信号をパルスコード変調(PCM)す
ることによって作成される。この波形メモリは、例えば
ROMで構成できる。
【0035】CPU10は、発音を行うときは、少なく
とも1個のチャンネルを発音用に割り当て、この割り当
てられたチャンネルに音色パラメータを供給する。音色
パラメータを受け取ったチャンネルは、波形メモリから
波形データを順次読み出し、これにエンベロープを付加
して楽音信号を生成する。この楽音信号は、増幅器15
1で増幅された後にスピーカ152に供給される。これ
により、スピーカ152で音響信号に変換されて放音さ
れる。
【0036】次に、上記の構成において、図3〜図11
に示したフローチャートを参照しながらこの電子楽器の
動作を詳細に説明する。なお、上記フローチャートに示
された処理は、何れもCPU10により行われる。
【0037】(1)メイン処理:図3はこの電子楽器の
メイン処理を示すフローチャートである。このメイン処
理ルーチンは電源の投入により起動される。即ち、電源
が投入されると、先ず、初期化処理が行われる(ステッ
プS10)。この初期化処理では、CPU10の内部の
ハードウエアが初期状態に設定されると共に、ワークメ
モリ12に定義されているレジスタ、カウンタ、フラグ
等に初期値が設定される。
【0038】この初期化処理が終了すると、次いで、パ
ネル処理が行われる(ステップS11)。このパネル処
理では、詳細は後述するが、操作パネル101上の各ス
イッチに割り当てられている機能を実現するための処理
が行われる。次いで、鍵盤処理が行われる(ステップS
12)。この鍵盤処理では、詳細は後述するが、電子楽
器が通常演奏モードにある場合は押鍵に応じた発音処理
及び離鍵に応じた消音処理が行われる。一方、CMモー
ドにある場合は、押鍵があった旨を、データ読出リクエ
ストフラグで記憶する。
【0039】次いで、MIDI処理が行われる(ステッ
プS13)。このMIDI処理においては、外部インタ
フェース回路102で受信されたデータに基づいて発音
処理/消音処理が行われ、また操作パネル101の設定
状態が変更される。逆に、操作パネル101及び鍵盤装
置141が操作されることによって発生されたデータ
が、外部インタフェース回路102を介して外部装置に
送信される。これにより、この電子楽器の操作パネル1
01及び鍵盤装置141から外部装置を制御することが
可能になっている。
【0040】次いで、コンサートマジック演奏処理が行
われる(ステップS14)。このコンサートマジック演
奏処理の詳細については後述する。次いで、「その他の
処理」が行われる(ステップS15)。この処理では、
上述した以外の処理、例えばスイッチを押し続けた場合
の特殊な動作を実現するための処理のように、メイン処
理ルーチンで定期的なチェックが必要な処理が行われ
る。
【0041】その後ステップS11に戻り、以下ステッ
プS11〜S15の処理が繰り返される。この繰り返し
実行の過程で、操作パネル101の操作、鍵盤装置14
1の操作、外部インタフェース回路102でのMIDI
データの受信等があると、それらに応じた処理が行われ
ることにより電子楽器及び自動演奏装置としての各種機
能が実現されている。
【0042】(2)タイマ割込処理:タイマ割込処理
は、タイマ16からの割込信号に応じて、上記メイン処
理ルーチンの各処理に割り込んで行われる。このタイマ
割込処理の詳細は、図4のフローチャートに示されてい
る。
【0043】このタイマ割込処理では、先ず、クロック
カウンタの内容がインクリメントされる(ステップS1
6)。従って、このクロックカウンタは、テンポに比例
した時間間隔でインクリメントされる。次いで、クロッ
クカウンタの内容が所定値になったかどうかが調べられ
る(ステップS17)。ここで所定値とは、その時点で
設定されているテンポにおける1ステップタイムに相当
する値をいう。
【0044】このステップS21で、所定値であること
が判断されると、チェックタイミングカウンタの内容が
インクリメントされる(ステップS18)。その後、こ
のタイマ割込処理ルーチンからメイン処理ルーチンの割
り込まれた位置にリターンする。上記ステップS17で
所定値でないことが判断されたときも、このタイマ割込
処理ルーチンからリターンする。以上の処理により、チ
ェックタイミングカウンタの内容は、1ステップタイム
毎にインクリメントされることになる。
【0045】(3)パネル処理:次に、メイン処理ルー
チンのステップS11で行われるパネル処理の詳細を、
図5のフローチャートを参照しながら説明する。このパ
ネル処理では、操作パネル101上の各スイッチに割り
当てられている機能を実現するための処理が実行され
る。
【0046】このパネル処理では、先ず操作パネル10
1からパネルデータ(以下、「新パネルデータ」とい
う)が取り込まれる(ステップS20)。次いで、パネ
ルイベントマップが作成される(ステップS21)。こ
のパネルイベントマップは、新パネルデータと、前回の
パネル処理で取り込まれて既にワークメモリ12に設け
られた旧パネルデータレジスタに記憶されているパネル
データ(以下、「旧パネルデータ」という)との排他的
論理和をとることにより作成される。
【0047】次いで、パネルイベントがあるかどうかが
調べられる(ステップS22)。これは、上記ステップ
S21で作成されたパネルイベントマップがゼロである
かどうかを調べることにより行われる。ここで、パネル
イベントがない、つまりパネルイベントマップがゼロで
あることが判断されると、シーケンスはステップS32
へ分岐する。このステップS32では、新パネルデータ
が、旧パネルデータとして旧パネルデータレジスタに格
納される。この旧パネルデータレジスタの内容は、次回
のパネル処理で参照される。その後、シーケンスはメイ
ン処理ルーチンのステップS12にリターンする。
【0048】一方、パネルイベントがある、つまりパネ
ルイベントマップがゼロでないことが判断されると、次
いで、CMスイッチ200のイベントがあるかどうかが
調べられる(ステップS23)。これは、パネルイベン
トマップ中のCMスイッチ200に対応するビット及び
新パネルデータ中のCMスイッチ200に対応するビッ
トの双方が「1」であるかどうかを調べることにより行
われる。他のスイッチのイベントの有無の判断も同様に
して行われる。ここで、CMスイッチ200のイベント
であることが判断されると、CMフラグが反転される
(ステップS24)。これにより、CMスイッチ200
が押される毎にCMモードと通常演奏モードとが交互に
切り替わる機能が実現されている。
【0049】次いで、CMフラグが反転された結果、C
Mフラグが「1」になったかどうかが調べられる(ステ
ップS25)。ここで、CMフラグが「0」になったこ
とが判断されると、CMモードから通常演奏モードに変
化したことが認識され、シーケンスはステップS32に
分岐する。一方、フラグが「1」になったことが判断さ
れると、コンサートマジック演奏に使用される自動演奏
データの読出アドレスが決定される(ステップS2
6)。即ち、その時点で選択されている曲、即ち曲番号
レジスタに格納されている曲番号に対応する曲の自動演
奏データが格納されている自動演奏データメモリ13上
のアドレスが、読出アドレスとしてアドレスレジスタに
セットされる。その後、シーケンスはステップS32に
分岐する。これらの処理により、通常演奏モードからC
Mモードに変化した場合にのみ、コンサートマジック演
奏用の自動演奏データの読出アドレスがアドレスレジス
タにセットされる。
【0050】上記ステップS23で、CMスイッチ20
0のイベントでないことが判断されると、次いで、リバ
ーススイッチ201のイベントがあるかどうかが調べら
れる(ステップS27)。ここで、リバーススイッチ2
01のイベントがあることが判断されると、リバース処
理が行われる(ステップS28)。このリバース処理で
は、詳細は後述するが、コンサートマジック演奏の進行
を戻す処理が行われる。その後、シーケンスはステップ
S32に分岐する。
【0051】上記ステップS27で、リバーススイッチ
201のイベントがないことが判断されると、次いで、
選曲スイッチ202のイベントがあるかどうかが調べら
れる(ステップS29)。ここで、選曲スイッチ202
のイベントがあることが判断されると、曲番号作成処理
が行われる(ステップS30)。即ち、選曲スイッチ2
02中の押されたスイッチに対応する曲番号が生成さ
れ、曲番号レジスタに格納される。その後、シーケンス
はステップS32に分岐する。
【0052】上記ステップS29で、選曲スイッチ20
2のイベントがないことが判断されると、その他のスイ
ッチ処理が行われる(ステップS31)。この処理で
は、上記以外のスイッチ、例えば自動演奏スイッチ、音
量スイッチ、音色選択スイッチ、残響効果選択スイッチ
等のイベントに対応する処理が行われる。その後、シー
ケンスはステップS32へ進む。
【0053】(4)鍵盤処理:次に、メイン処理ルーチ
ンのステップS12で行われる鍵盤処理の詳細を、図6
に示したフローチャートを参照しながら説明する。
【0054】この鍵盤処理では、先ず、鍵盤スキャン回
路14から鍵盤データ(以下、「新鍵盤データ」とい
う)が取り込まれる(ステップS40)。次いで、鍵イ
ベントマップが作成される(ステップS41)。この鍵
イベントマップは、新鍵盤データと、前回の鍵盤処理で
取り込まれて既にワークメモリ12に設けられた旧鍵盤
データレジスタに記憶されている鍵盤データ(以下、
「旧鍵盤データ」という)との排他的論理和をとること
により作成される。
【0055】次いで鍵イベントがあるかどうかが調べら
れる(ステップS42)。これは、上記ステップS41
で作成された鍵イベントマップがゼロであるかどうかを
調べることにより行われる。ここで、鍵イベントがな
い、つまり鍵イベントマップがゼロであることが判断さ
れると、シーケンスはステップS51へ分岐する。ステ
ップS51では、新鍵盤データが旧鍵盤データとして旧
鍵盤データレジスタに格納される。この旧鍵盤データレ
ジスタの内容は、次回の鍵盤処理で参照される。その
後、シーケンスはメイン処理ルーチンのステップS13
にリターンする。
【0056】一方、鍵イベントがある、つまりイベント
マップ中に「1」であるビットが少なくとも1つ存在す
ることが判断されると、次いで、その鍵イベントは押鍵
イベントであるかどうかが調べられる(ステップS4
3)。これは、鍵イベントマップ中で「1」にセットさ
れているビットに対応する新鍵盤データ中のビットが
「1」であるかどうかを調べることにより行われる。
【0057】ここで、押鍵イベントである、つまり新鍵
盤データ中の対応するビットが「1」であることが判断
されると、キーオンカウンタがインクリメントされる
(ステップS44)。次いで、CMフラグを調べること
により、CMモードであるかどうかが調べられる(ステ
ップS45)。ここで、CMモードでないことが判断さ
れると、通常演奏モードであることが認識され、通常の
発音処理が行われる(ステップS46)。
【0058】この通常の発音処理では、鍵イベントマッ
プ中の「1」になっているビットに対応する鍵のキーナ
ンバが算出されると共に、鍵盤スキャン回路14から当
該鍵に対応するベロシティデータが読み込まれる。そし
て、このキーナンバに対応する音色パラメータがプログ
ラムメモリ11から読み出され、ベロシティデータと一
緒に音源15に送られる。これにより、押鍵に応じた音
が押鍵に応じた強さでスピーカ152から発生される。
【0059】一方、ステップS45でCMモードである
ことが判断されると、データ読出リクエストフラグがセ
ットされる(ステップS47)。このデータ読出リクエ
ストフラグは、後に説明するコンサートマジック演奏処
理で参照され、自動演奏データに基づく発音を行うため
に使用される。その後、シーケンスはステップS51に
進む。
【0060】上記ステップS43で押鍵イベントでない
ことが判断されると、離鍵イベントであることが認識さ
れ、キーオンカウンタがデクリメントされる(ステップ
S48)。次いで、CMモードであるかどうかが調べら
れ(ステップS49)、CMモードでないことが判断さ
れると、通常の消音処理が行われる(ステップS5
0)。この消音処理では、鍵イベントマップ中の「1」
になっているビットに対応する鍵のキーナンバが算出さ
れる。そして、この算出されたキーナンバに対応する音
を発生しているチャンネルに、高速で減衰するエンベロ
ープを付加するためのデータが送られる。これにより、
離鍵に応じた消音が実現される。その後、シーケンスは
ステップS51に分岐する。
【0061】上記ステップS49でCMモードであるこ
とが判断されると、シーケンスはステップS51に分岐
する。CMモードでは、発音中の音はゲートタイムに従
って消音される。この消音を行うための処理は、後述す
るコンサートマジック演奏処理において行われる。従っ
て、CMモードでは離鍵イベントがあっても何らの処理
も行われない。
【0062】なお、上記では、説明を簡単にするために
1つ押鍵又は離鍵があった場合について説明したが、複
数の押鍵又は離鍵があった場合は、ステップS42以下
の処理を鍵イベントの数だけ繰り返して実行するように
構成すればよい。
【0063】(5)コンサートマジック演奏処理:次
に、メイン処理ルーチンのステップS14で行われるコ
ンサートマジック演奏処理を、図7のフローチャートを
参照しながら詳細について説明する。
【0064】このコンサートマジック演奏処理では、先
ず、キーオンカウンタの内容がゼロであるかどうかが調
べられる(ステップS61)。ここでキーオンカウンタ
の内容がゼロであることは、押下中の鍵が存在しないこ
とを表す。従って、新たな発音処理は行われず、発音中
の音をゲートタイムに従って消音させる処理だけが行わ
れる。
【0065】即ち、先ず、チェックタイミングカウンタ
の内容がゼロであるかどうかが調べられる(ステップS
62)。このコンサートマジック演奏処理ルーチンはメ
イン処理ルーチンから所定周期でコールされるので、押
下中の鍵が存在しなければステップS62の処理が所定
周期で実行される。一方、これと並行して、チェックタ
イミングカウンタの内容は、タイマ割込処理により1ス
テップタイム毎にインクリメントされる。従って、チェ
ックタイミングカウンタの内容がゼロであれば、先にチ
ェックタイミングカウンタの内容がゼロに設定されてか
ら1ステップタイム分の時間が経過しておらず、ゲート
タイムを減ずるタイミングに至っていないことを意味す
る。従って、このステップS62で、チェックタイミン
グカウンタの内容がゼロであることが判断されると、シ
ーケンスは、ゲートオフ処理を行わずにこのコンサート
マジック演奏処理ルーチンからメイン処理ルーチンにリ
ターンする。
【0066】一方、上記ステップS62で、チェックタ
イミングカウンタの内容がゼロでないことは、先にチェ
ックタイミングカウンタがゼロに設定されてから少なく
とも1ステップタイムの時間が経過したことを意味す
る。従って、このステップS62でチェックタイミング
カウンタの内容がゼロでないことが判断されると、ゲー
トオフ処理が行われる(ステップS63)。このゲート
オフ処理では、発音中の音のゲートタイムがデクリメン
トされ、その結果がゼロになればその音が消音される。
このゲートオフ処理の詳細は、図8のフローチャートに
示されている。
【0067】ゲートオフ処理では、発音中のチャンネル
があればゲートタイムを減じ、その結果がゼロになれば
消音処理が行われる。即ち、先ず、最初のチャンネルが
発音中であるかどうかが調べられる(ステップS7
0)。そして、発音中でないことが判断されると、ステ
ップS75へ分岐し、未処理のチャンネルがあるかどう
か、つまり音源15の全チャンネルのチェックが済んだ
かどうかが調べられる。そして、未処理のチャンネルが
存在しないことが判断されると、このゲートオフ処理ル
ーチンからリターンする。
【0068】一方、ステップS75で未処理のチャンネ
ルが存在することが判断されると、シーケンスはステッ
プS70へ戻り、次のチャンネルに対して再度同様の処
理が繰り返される。上記ステップS70で、そのチャン
ネルが発音中であることが判断されると、次いで、その
チャンネルのゲートタイムが「00H」(末尾の「H」
は16進数であることを示す。以下においても同じ)で
あるかどうかが調べられる(ステップS71)。これ
は、ワークメモリ12内に、各チャンネルに対応して設
けられたゲートタイムカウンタの内容を調べることによ
り行われる。ここで、ゲートタイムが「00H」である
ことが判断されると、ステップS74へ分岐し、そのチ
ャンネルで発生されている音を消すための消音処理が行
われる。この消音処理は、上述した図6のステップS5
0における通常の消音処理と同じである。
【0069】一方、ゲートタイムが「00H」でないこ
とが判断されると、当該チャンネルのゲートタイムがデ
クリメントされ(ステップS72)、ゲートタイムが
「00H」であるかどうかが調べられる(ステップS7
3)。ここで、ゲートタイムが「00H」であることが
判断されるとステップS74へ進み、消音処理が行われ
る。一方、ゲートタイムが「00H」でないことが判断
されると、ステップS75へ分岐し、上記と同様の処理
が行われる。
【0070】コンサートマジック演奏処理(図7)の説
明に戻る。ゲートオフ処理(ステップS63)が終了す
ると、次いで、チェックタイミングカウンタの内容がデ
クリメントされる(ステップS64)。その後、ステッ
プS62に戻って同様の処理が繰り返される。通常は、
チェックタイミングカウンタの内容は「+1」より大き
くなることはないが、何れかの処理に多大な時間がかか
り、チェックタイミングカウンタの内容が、「+2」以
上になった場合は、ステップS62〜S64の処理が複
数回繰り返される。これにより、ゲートタイムがゼロに
なるまでの時間は、音符データ中のゲートタイムデータ
で指定された通りの時間になるように制御される。
【0071】このように、ステップS61〜S64の処
理により、全鍵が離された場合に、既に発音中の音は、
その音を発生する元になった音符データ中のゲートタイ
ムに応じた時間だけ発音され、その後消音される機能が
実現されている。これにより、既に発音中の音は、全鍵
が離されても直ちに消音されることはないので、滑らか
なコンサートマジック演奏が可能になる。
【0072】上記ステップS61で、キーオンカウンタ
の内容がゼロでないことが判断されると、データ読出リ
クエストフラグが「1」であるかどうか、つまり押鍵が
なされたかどうかが調べられる(ステップS65)。こ
こで、データ読出リクエストフラグが「0」であること
が判断されると押鍵はなかったものと認識される。従っ
て、発音処理は行われることなく、シーケンスはこのコ
ンサートマジック演奏処理ルーチンからメイン処理ルー
チンにリターンする。
【0073】一方、上記ステップS65で、データ読出
リクエストフラグが「1」であることが判断されると、
押鍵があったことが認識され、以下、コンサートマジッ
ク演奏のための発音処理等が行われる。即ち、先ずゲー
トオフ処理が行われる(ステップS66)。この処理
は、上述したステップS63で行われる処理と同じであ
る。これにより、既に発音中の音のゲートタイムがデク
リメントされる。
【0074】次いで、コンサートマジックメイン処理が
行われる(ステップS67)。このコンサートマジック
メイン処理の詳細は、図9のフローチャートに示されて
いる。このコンサートマジックメイン処理では、先ず、
ステップが一致するかどうかが調べられる(ステップS
81)。即ち、アドレスレジスタにセットされている読
出アドレスで指定される音符データ中のステップタイム
がステップタイムカウンタの内容と一致するかどうかが
調べられる。ここで、一致しないことが判断されると、
ステップタイムカウンタの内容がインクリメントされ
(ステップS82)、その後、このコンサートマジック
メイン処理ルーチンからコンサートマジック演奏処理ル
ーチンにリターンする。
【0075】そして、コンサートマジック演奏処理ルー
チンでは、データ読出リクエストフラグが「1」である
かどうかが調べられる(ステップS68)。ここで、デ
ータ読出リクエストフラグが「1」である、つまり未だ
発音処理を実行していないことが判断されるとステップ
S66に戻って以下同様の処理が繰り返される。以上の
ステップS66→S67→S81→S82→S68→S
66→・・・・の繰り返しにより、ステップタイムカウ
ンタの内容がインクリメントされると共に、発音中の音
のゲートタイムがデクリメントされる。この繰り返し処
理は、テンポとは無関係に高速に行われる。これによ
り、ステップタイムカウンタの内容を、次に発音すべき
音に対応する音符データに含まれるステップタイムまで
進める機能が実現されている。
【0076】上記ステップS81で、一致することが判
断されると、音符データが読み出される(ステップS8
3)。次いで、読み出された音符データがノートデータ
であるかどうかが調べられる(ステップS84)。これ
は、例えば、音符データの第1バイト目(キーナンバ)
のMSBが「1」であるかどうかを調べることにより行
われる。ここで、ノートデータでないことが判断される
とシステム処理が行われる(ステップS85)。このシ
ステム処理には、例えば音色変更、効果変更等の処理が
含まれる。
【0077】上記ステップS84でノートデータである
ことが判断されると、発音処理が行われる(ステップS
86)。即ち、音符データに対応した音色パラメータが
プログラムメモリ11から読み出され、ベロシティデー
タと一緒に音源15に送られる。これにより、キーナン
バに応じた音がベロシティに応じた強さでスピーカ15
2から発生される。次いで、データ読出リクエストフラ
グがクリアされる(ステップS87)。次いで、次の音
符データの読出アドレスが更新される(ステップS8
8)。具体的には、アドレスレジスタの内容がインクリ
メント(+4)される。その後、ステップS81に戻っ
て、以下同様の処理が繰り返される。これにより、同一
ステップタイムを有する音符データが更に存在する場合
に、それらの全てが同時に発音されることになる。一
方、同一ステップタイムを有する音符データが存在しな
い場合は、このコンサートマジックメイン処理ルーチン
からコンサートマジック演奏処理ルーチンのステップS
68にリターンする。そして、このステップS68では
データ読出リクエストフラグが「0」であることが判断
されるので、このコンサートマジック演奏処理ルーチン
からメイン処理ルーチンのステップS15にリターンす
る。
【0078】(6)リバース処理(第1の例):先ず、
リバース処理の第1の例について、図10に示したフロ
ーチャートを参照しながら説明する。この第1の例で
は、リバーススイッチ201が押されることにより、コ
ンサートマジック演奏の進行が1つ前に戻される。な
お、以下では、同一ステップタイムを有する音符データ
を「音符データブロック」という。
【0079】このリバース処理では、先ず、ステップタ
イムカウンタの内容がデクリメント(−1)される(ス
テップS90)。これは、ステップタイムカウンタの内
容を、発音に使用されている音符データブロックのステ
ップタイムに一致させるために行われる。次いで、読出
アドレスがデクリメントされる(ステップS91)。具
体的には、アドレスレジスタの内容が「−4」される。
現在発生されている音の発音処理が終了した時点では、
アドレスレジスタの内容は次の音符データブロックの先
頭の音符データを指している(図9のステップS88参
照)が、この処理により、アドレスレジスタの内容は、
現在発生されている音に対応する音符データブロックの
最後の音符データを指すように変更される。
【0080】次いで、アドレスレジスタにセットされて
いる読出アドレスで指定される自動演奏データメモリ1
3の位置から1つの音符データが読み出される(ステッ
プS92)。そして、読み出された音符データ中のステ
ップタイムとステップタイムカウンタの内容とが一致す
るかどうかが調べられる(ステップS93)。ここで、
一致することが判断されると、ステップS91に戻り、
再度同様の処理が繰り返される。この繰り返しにおいて
ステップS93で一致しないことが判断されると、シー
ケンスはステップS94に進む。この時点では、アドレ
スカウンタの内容(読出アドレス)は、現在発音に使用
されている音符データブロックの1つ前の音符データブ
ロックの最後の音符データを指すように変更されてい
る。
【0081】次いで、ステップS94では、ステップタ
イムカウンタの内容が更新される。即ち、現在発音に使
用されている音符データブロックの1つ前の音符データ
ブロックの最後の音符データに含まれるステップタイム
がステップタイムカウンタにセットされる。これによ
り、ステップタイムカウンタの内容は、1つ前の音符デ
ータブロックに対応するように変更される。
【0082】次いで、読出アドレスがデクリメント(−
4)される(ステップS95)。次いで、アドレスレジ
スタにセットされている読出アドレスで指定される自動
演奏データメモリ13の位置から1つの音符データが読
み出される(ステップS96)。そして、読み出された
音符データ中のステップタイムとステップタイムカウン
タの内容とが一致するかどうかが調べられる(ステップ
S97)。ここで、一致することが判断されると、ステ
ップS95に戻り、再度同様の処理が繰り返される。こ
の繰り返しにおいてステップS97で一致しないことが
判断されると、シーケンスはステップS98に進む。こ
の時点では、アドレスカウンタの内容(読出アドレス)
は、1つ前の音符データブロックより更に1つ前の最後
の音符データを指すように変更されている。
【0083】ステップS98では、読出アドレスがイン
クリメント(+4)される。これにより、アドレスレジ
スタの内容(読出アドレス)は、1つ前の音符データブ
ロックの先頭の音符データを指定するように変更され
る。その後、シーケンスはこのリバース処理ルーチンか
らパネル処理ルーチンにリターンする。
【0084】以上の処理により、アドレスレジスタの内
容(読出アドレス)は1つ前の音符データブロックの先
頭を指し、ステップタイムカウンタの内容は、その音符
データブロックのステップタイムに一致するように変更
される。従って、この状態で押鍵がなされると、現在発
音に使用されている音符データブロックの1つ前の音符
データブロックに含まれる音符データに基づいて発音が
なされるので、コンサートマジック演奏の進行が1つ前
に戻されることになる。
【0085】リバーススイッチ201が押される毎に上
述したリバース処理が行われるので、ユーザは、リバー
ススイッチ201を押すことにより、任意の位置までコ
ンサートマジック演奏を戻すことが可能になる。
【0086】(7)リバース処理(第2の例):次に、
リバース処理の第2の例について説明する。この第1の
例では、リバーススイッチ201が押されることによ
り、コンサートマジック演奏の進行が小節の区切りを示
すバーデータの位置まで戻される。この場合、自動演奏
データ中の小節の区切りになる位置にバーデータが挿入
される。バーデータは、音符データと同様に4バイトで
成り、例えば音符データの第1バイト目のMSBには
「1」が、その下位7ビットにはバーデータであること
を表すコマンドが格納されている。なお、このバーデー
タを表す音符データでは、ステップタイムのみが有効で
あり、ゲートタイム及びベロシティは無視される。
【0087】このリバース処理では、先ず、読出アドレ
スがデクリメント(−4)される(ステップS10
0)。これにより、アドレスレジスタの内容は、現在発
生されている音に対応する音符データブロックの最後の
音符データを指すように変更される。次いで、アドレス
レジスタにセットされている読出アドレスで指定される
自動演奏データメモリ13の位置から1つの音符データ
が読み出される(ステップS101)。そして、読み出
された音符データがバーデータであるかどうかが調べら
れる(ステップS102)。これは、第1バイト目の下
位7ビットにバーデータを表すコマンドが格納されてい
るかどうかを調べることにより行われる。
【0088】ここで、バーデータでないことが判断され
ると、シーケンスはステップS100に戻り、以下同様
の処理が繰り返される。この繰り返しの過程で、ステッ
プS102でバーデータであることが判断されると、次
いで、ステップタイムカウンタの内容が更新される(ス
テップS103)。即ち、上記バーデータに含まれるス
テップタイムデータがステップタイムカウンタにセット
される。その後、シーケンスはこのリバース処理ルーチ
ンからパネル処理ルーチンにリターンする。
【0089】以上の処理により、アドレスレジスタの内
容(読出アドレス)は、現在の発音に使用されている音
符データが属する小節の先頭を表すバーデータを指し、
ステップタイムカウンタの内容は、そのバーデータのス
テップタイムに一致するように変更される。従って、こ
の状態で押鍵がなされると、現在の発音に使用されてい
る音符データが属する小節の先頭の音符データブロック
に基づいて発音がなされる。なお、バーデータに基づく
コンサートマジックメイン処理では、実質的に何も行わ
れない。
【0090】リバーススイッチ201が押される毎に上
述したリバース処理が行われるので、ユーザは、リバー
ススイッチ201を押すことにより、任意の位置まで小
節単位でコンサートマジック演奏を戻すことが可能にな
る。
【0091】なお、上述した第2の例に係るリバース処
理では、小節単位でコンサートマジック演奏の進行を戻
すように構成したが、次のように変形することができ
る。即ち、バーデータを表す音符データに小節番号を表
すデータを定義する。この場合、その音符データの第3
又は第4バイト目に小節番号を記憶するように構成でき
る。そして、このようなバーデータを含んだ自動演奏デ
ータを作成して自動演奏データメモリ13に記憶する。
また、操作パネル101に小節番号を入力する小節番号
入力スイッチを設ける。
【0092】このような構成において、小節番号指示ス
イッチで小節番号が指定された状態でリバーススイッチ
201が押された場合に、コンサートマジック演奏処理
では、その小節番号で指定される位置までコンサートマ
ジック演奏の進行を移動させるように構成する。この構
成によれば、コンサートマジックマジック演奏の進行を
戻すだけでなく、任意の位置に移動させることができる
ので、使い勝手に優れたコンサートマジック機能付き自
動演奏装置を提供できる。
【0093】なお、上記実施の形態では、鍵盤装置14
1の何れかの鍵を押下することにより自動演奏が進めら
れるように構成したが、鍵に限らず、操作パネル101
上の所定のスイッチ、フットスイッチ等によってコンサ
ートマジック演奏を進めるように構成しても良い。
【0094】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
演奏者が曲の途中で誤って自動演奏を進行させても元に
戻すことができる使い勝手に優れた自動演奏装置及び自
動演奏方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る自動演奏装置が適用
された電子楽器の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の自動演奏装置で使用される操作パネルの
一例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る自動演奏装置が適用
された電子楽器のメイン処理を示すフローチャートであ
る。
【図4】本発明の実施の形態に係る自動演奏装置が適用
された電子楽器のタイマ割込処理を示すフローチャート
である。
【図5】図3のメイン処理で行われるパネル処理の詳細
を示すフローチャートである。
【図6】図3のメイン処理で行われる鍵盤処理の詳細を
示すフローチャートである。
【図7】図3のメイン処理で行われるコンサートマジッ
ク演奏処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】図7のコンサートマジック演奏処理で行われる
ゲートオフ処理の詳細を示すフローチャートである。
【図9】図7のコンサートマジック演奏処理で行われる
コンサートマジックメイン処理の詳細を示すフローチャ
ートである。
【図10】図5のパネル処理で行われるリバース処理の
第1の例の詳細を示すフローチャートである。
【図11】図5のパネル処理で行われるリバース処理の
第2の例の詳細を示すフローチャートである。
【図12】従来の自動演奏装置及び本発明の実施の形態
で使用される音符データの形式を示す図である。
【符号の説明】
10 CPU 11 プログラムメモリ 12 ワークメモリ 13 自動演奏データメモリ 14 鍵盤スキャン回路 15 音源 16 タイマ 101 操作パネル 102 外部インタフェース回路 141 鍵盤装置 151 増幅器 152 スピーカ 200 コンサートマジックスイッチ 201 リバーススイッチ 202 選曲スイッチ 300 ディスプレイ装置 301、302 インジケータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の音符データで成る自動演奏データを
    記憶する記憶手段と、 押鍵がなされたことを検出する押鍵検出手段と、 該押鍵検出手段により押鍵がなされたことが検出される
    毎に、該記憶手段から音符データを読み出し、該読み出
    された音符データに基づいて発音を行い、以て自動演奏
    を進行させる自動演奏手段、とを有する自動演奏装置で
    あって、 自動演奏の進行を戻すように指示する指示手段と、 該指示手段による指示に応じて、自動演奏の進行を戻す
    リバース手段、とを備えた自動演奏装置。
  2. 【請求項2】前記リバース手段は、同一のステップタイ
    ムを有する音符データで成る音符データブロックを単位
    として自動演奏の進行を戻す請求項1に記載の自動演奏
    装置。
  3. 【請求項3】前記リバース手段は、前記指示手段による
    指示がなされた時点で発音に使用されている音符データ
    の属する小節の先頭まで自動演奏の進行を戻す請求項1
    に記載の自動演奏装置。
  4. 【請求項4】小節に付された小節番号を入力する小節番
    号入力手段を更に有し、 前記リバース手段は、前記指示手段による指示がなされ
    た場合に、該小節番号入力手段で入力された小節番号で
    指定される小節の先頭まで自動演奏の進行を移動させる
    請求項1に記載の自動演奏装置。
  5. 【請求項5】複数の音符データで成る自動演奏データを
    記憶し、 押鍵がなされたことが検出される毎に、該記憶された音
    符データを読み出し、該読み出された音符データに基づ
    いて発音を行い、以て自動演奏を進行させる自動演奏方
    法であって、 自動演奏の進行を戻すように指示がなされた場合に、該
    指示に応じて自動演奏の進行を戻すことを特徴とする自
    動演奏方法。
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