JP4392741B2 - 光電気セル - Google Patents

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    • Y02E10/549Organic PV cells

Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、光増感材の励起によって生じた電子の再結合および/または電子の逆流(以下、暗電流と言う)を少ない、高光電変換効率を有する光電気セルに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
高バンドギャップを有する金属酸化物半導体材料が光電変換材料、光触媒材料等の他光センサーや蓄電材料(バッテリー)等に用いられている。
このうち、光電変換材料は光エネルギーを電気エネルギーとして連続して取り出せる材料であり、電極間の電気化学反応を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換する材料である。このような光電変換材料に光を照射すると、一方の電極側で電子が発生し、対電極に移動し、対電極に移動した電子は、電解質中をイオンとして移動して一方の電極に戻る。このエネルギー変換は連続であるため、たとえば、太陽電池などに利用されている。
【0003】
一般的な太陽電池は、先ず透明性導電膜を形成したガラス板などの支持体上に光電変換材料用半導体の膜を形成して電極とし、次に、対電極として別の透明性導電膜を形成したガラス板などの支持体を備え、これらの電極間に電解質を封入して構成されている。
光電変換材料用半導体に吸着した光増感材にたとえば太陽光を照射すると、光増感材は可視領域の光を吸収して励起する。この励起によって発生する電子は半導体に移動し、ついで、透明導電性ガラス電極に移動し、2つの電極を接続する導線を通って対電極に移動し、対電極に移動した電子は電解質中の酸化還元系を還元する。一方、半導体に電子を移動させた光増感材は、酸化体の状態になっているが、この酸化体は電解質中の酸化還元系によって還元され、元の状態に戻る。このようにして電子が連続的に流れ、光電変換材料は太陽電池として機能する。
【0004】
この光電変換材料としては、半導体表面に可視光領域に吸収を持つ分光増感色素を吸着させたものが用いられている。たとえば、特開平1−220380号公報には、金属酸化物半導体の表面に、ルテニウム錯体などの遷移金属錯体からなる分光増感色素層を有する太陽電池が記載されている。また、特表平5−504023号公報には、金属イオンでドープした酸化チタン半導体層の表面に、ルテニウム錯体などの遷移金属錯体からなる分光増感色素層を有する太陽電池が記載されている。
【0005】
上記のような太陽電池では、光を吸収して励起したルテニウム錯体などの分光増感色素層から酸化チタン半導体層へ電子の移動が迅速に行われることが光変換効率向上に重要であり、迅速に電子移動が行われないと再度ルテニウム錯体と電子の再結合あるいは電子の逆流(暗電流あるいはバックカレントという)が起こり、光変換効率が低下する問題があった。
【0006】
このため、酸化チタン半導体膜表面への分光増感色素の吸着量を増大させたり、酸化チタン半導体膜内の電子の移動性を向上させたりすることが検討されている。
たとえば、酸化チタン半導体膜を形成する際、チタニアゾルを電極基板上に塗布し、乾燥し、ついで焼成する工程を繰り返して行い多孔質の厚膜を形成し、半導体膜を多孔質化することによって表面に担持するRu錯体の量を増加させることが提案されている。また、400℃以上の温度でチタニア微粒子間の焼成を行い、導電性を向上させることも提案されている。さらに特表平6−511113号公報では、有効表面を増加させるために、塩化チタンの水溶液に浸したり、塩化チタンを膜に堆積させて、多孔質酸化チタン層を形成させたりすることが提案されている。
【0007】
しかしながら、これらの方法では、電子移動性を向上させるために酸化チタン半導体膜の焼成が行われており、このため粒子の焼結によって多孔性が低下し、分光増感色素の吸着量が低下するなどの問題があり、必ずしも光電変換効率が充分でなく、さらなる改良が望まれていた。
本願発明者等は、これらの点を改良した光電気セル用酸化チタン半導体膜の製造方法および光電気セルを出願している(特開平11−339867号公報)。
【0008】
さらに、本願発明者等は前記暗電流を抑制するために、コア部の体積固有抵抗値がシェル部の体積固有抵抗値よりも低いコアシェル構造を有する金属酸化物粒子からなる金属酸化物半導体膜を用いた光電気セルを開示している(特開2001−155791号公報)。
しかしながら、これらの方法であっても、光電変換効率はある程度向上するものの、起電力が不充分であったり、長期使用した際に起電力、光電変換効率が低下する問題があった。
【0009】
ところで、これらの光電気セルは分光増感色素(光増感材)の吸着量が必ずしも多くなく、このため、暗電流が起こりやすく、光電変換効率が高くないという問題点もあった。さらにこれらの光電気セルでは紫外線を吸収しやすく、これにより長期間使用していると、光増感材が徐々に分解してしまい、光電気セルの起電力および光電変換効率が漸減し、耐久性が不充分となってしまうという問題点もあった。
【0010】
【発明の目的】
本発明は、このような問題点を解消すべくなされたものであり、前記暗電流を抑制しうるとともに、紫外線による分光増感色素の分解も抑制され、光電変換効率が高く、高い起電力を発生することが可能な光電気セルを提供することを目的としている。
【0011】
【発明の概要】
本発明に係る光電気セルは、表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した多孔質金属酸化物半導体膜(2)が形成されてなる基板と、表面に電極層(3)を有する基板とが、前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、多孔質金属酸化物半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる光電気セルにおいて、
多孔質金属酸化物半導体膜(2)が暗電流防止成分を含有し、かつ、前記暗電流防止成分が多孔質金属酸化物半導体膜の細孔表面および/または多孔質金属酸化物半導体膜を構成する金属酸化物粒子の表面に存在し、
前記暗電流防止成分がIIIa、IIIb族から選ばれる元素の1種以上からなる酸化物であり、前記暗電流防止成分以外の半導体成分が、酸化チタンからなり、
さらに、少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有し、
前記多孔質金属酸化物半導体膜が、酸化チタン粒子およびペルオキソチタン酸から誘導された酸化チタンバインダーを含むことを特徴としている。
【0012】
暗電流防止成分の多孔質金属酸化物半導体膜中の含有量が酸化物として0.05〜20重量%の範囲にあることが好ましい。
【0013】
前記酸化チタン粒子が、平均粒子径が5〜3000nmの範囲にある球状粒子であることが好ましい。前記多孔質金属酸化物半導体膜の細孔容積は、0.05〜0.8ml/g、平均細孔径が2〜250nmの範囲にあることが好ましい。
【0014】
暗電流防止成分が、
多孔質半導体膜を暗電流防止成分化合物の溶液に浸漬し、半導体膜に暗電流防止成分化合物を吸収させるか、必要に応じて加水分解して半導体膜表面に析出させた後、乾燥し、焼成することによって、半導体膜に含有させたものであるのか、
半導体膜を構成する酸化チタン粒子に暗電流防止成分からなる被覆層を形成した粒子から半導体膜を成形することで、半導体膜に含有させたものであることが好ましい
【0015】
【発明の具体的な説明】
以下、本発明に係る光電気セルについて具体的に説明する。
[光電気セル]
本発明に係る光電気セルは、表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した多孔質金属酸化物半導体膜(2)が形成されてなる基板と、
表面に電極層(3)を有する基板とが、
前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、
多孔質金属酸化物半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる光電気セルにおいて、
多孔質金属酸化物半導体膜が(2)が暗電流防止成分を含有し、
少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有していることを特徴としている。
【0016】
このように本発明では、多孔質金属酸化物半導体膜中の暗電流防止成分が含まれているので、暗電流が抑制され、紫外線による分光増感色素の分解も抑制され、このため光電変換効率に優れた光電気セルを得ることができる。さらに暗電流防止成分は紫外線遮蔽効果を有しているため、光増感材が分解することがなく、長期間使用しても高い起電力および光電変換効率を維持できる。
【0017】
このような光電気セルとしては、たとえば、図1に示すものが挙げられる。
図1は、本発明に係る光電気セルの一実施例を示す概略断面図であり、表面に透明電極層1を有し、かつ該透明電極層1表面に光増感材を吸着した多孔質金属酸化物半導体膜2が形成されてなる基板5と、
表面に還元触媒能を有する電極層3を有する基板6とが、
前記電極層1および3が対向するように配置され、
さらに多孔質金属酸化物半導体膜2と透明電極層3との間に電解質4が封入されている。
【0018】
基板
透明基板5としてはガラス基板、PET等の有機ポリマー基板等の透明でかつ絶縁性を有する基板を用いることができる。
また、基板6としては使用に耐える強度を有していれば特に制限はなく、ガラス基板、PET等の有機ポリマー基板などの絶縁性基板の他に、金属チタン、金属アルミニウム、金属銅、金属ニッケルなどの導電性基板を使用することができる。
【0019】
透明基板5表面に形成された透明電極層1としては、酸化錫、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化錫、Snおよび/またはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、貴金属等などの従来公知の電極を使用することができる。
このような透明電極層1は、熱分解法、CVD法などの従来公知の方法により形成することができる。
【0020】
また、基板6表面に形成された電極層3としては、還元触媒能を有するものであれば特に制限されるものでなく、白金、ロジウム、ルテニウム金属、ルテニウム酸化物等の電極材料、酸化錫、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化錫、Snおよび/またはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモンなどの導電性材料の表面に前記電極材料をメッキあるいは蒸着した電極、カーボン電極など従来公知の電極を用いることができる。
【0021】
電極層
このような電極層3は、基板6上に前記電極を直接コーティング、メッキあるいは蒸着させて、導電性材料を熱分解法、CDV法等の従来公知の方法により導電層を形成した後、該導電層上に前記電極材料をメッキあるいは蒸着するなど従来公知の方法により形成することができる。
【0022】
なお、基板6は、透明基板5と同様に透明なものであってもよく、また電極層3は、透明電極層1と同様に透明電極であってもよい。
透明基板5と透明電極層1の可視光透過率は高い方が好ましく、具体的には50%以上、特に好ましくは90%以上であることが望ましい。可視光透過率が50%未満の場合は光電変換効率が低くなることがある。
【0023】
これら透明電極層1および電極層3の抵抗値は、各々100Ω/cm2以下であることが好ましい。電極層の抵抗値が100Ω/cm2を超えて高くなると光電変換効率が低くなることがある。
多孔質金属酸化物半導体膜
多孔質金属酸化物半導体膜2は、基板5上に形成された透明電極層1上に形成されていてもよく、基板6上に形成された電極層3上に形成されていてもよい。この金属酸化物半導体膜2の膜厚は、0.1〜50μmの範囲にあることが好ましい。
【0024】
前記金属酸化物半導体膜2は暗電流防止成分を含有している。暗電流防止成分としては、第IIIa、IIIb族から選ばれる元素の1種または2種以上からなる酸化物が用いられる。
具体的には、B、Al、Ga、In、Sc、Y、ランタニド元素およびアクチニド元素の酸化物、複合酸化物、あるいは2種以上の酸化物の混合物等が挙げられる。なかでもB、Al、Yの酸化物、複合酸化物、酸化物の混合物は暗電流防止効果、紫外線遮蔽効果による耐久性に優れている。
【0025】
このような暗電流防止成分を含ませることで、暗電流が防止され、紫外線遮蔽効果が発現される理由については、定かではないものの、暗電流防止成分が金属酸化物半導体膜成分と複合酸化物を形成し、バンドギャップのエッジ特性が変化し、紫外線吸収帯域が短波長側に移動する(ブルーシフトと言われることがある)ためと推察される。
【0026】
暗電流防止成分の多孔質金属酸化物半導体膜中の含有量は酸化物として0.05〜20重量%、さらには0.1〜10重量%の範囲にあることが好ましい。
多孔質金属酸化物半導体膜中の暗電流防止成分の含有量が酸化物として前記下限未満の場合は充分な暗電流防止効果が得られず、このため光電変換効率の向上が不充分であり、また紫外線遮蔽効果が得られず起電力および光電変換効率が漸減し耐久性が不充分となることがある。
【0027】
多孔質金属酸化物半導体膜中の暗電流防止成分の含有量が酸化物として前記上限を越えると、暗電流防止成分が多すぎて、暗電流防止成分の層が厚くなりすぎたり、場合によっては細孔が減少し、電解質の拡散ができなくなったり、あるいは光増感材の吸着量が不充分となり、このため光電変換効率が不充分となる。
このような暗電流防止成分は、多孔質金属酸化物半導体膜の細孔表面および/または多孔質金属酸化物半導体膜を構成する金属酸化物粒子の表面に存在することが好ましく、特に金属酸化物粒子を被覆するように暗電流防止成分が表面に存在すると、多孔質金属酸化物半導体膜の細孔表面、金属酸化物粒子の表面域に電子トラッピングが生成しにくく、このため電子が表面域に滞留することなく電極に速やかに移動し、このため電子の再結合や逆流(暗電流)が起こることがなく、光電変換効率、起電力を向上することができる。暗電流防止成分は、酸化物微粒子として多孔質金属酸化物半導体膜中に存在していても、また半導体膜を構成する金属酸化物粒子と複合酸化物を構成していてもよい。
【0028】
多孔質金属酸化物半導体膜中の暗電流防止成分以外の成分(すなわち半導体成分)は、酸化チタン、酸化ランタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオビウム、酸化タングステン、酸化ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムの1種または2種以上の金属酸化物からなることが好ましい。なかでも結晶性の酸化チタン、たとえば、アナタース型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン、ルチル型酸化チタンは好適に用いることができる。
【0029】
このような金属酸化物は、バンドギャップが高く(概ね1.7〜3.8eVの範囲)、可視光を吸収して光増感材が励起して電子を発生させることができる。
多孔質金属酸化物半導体膜は金属酸化物球状粒子から構成されることが望ましい。球状粒子の平均粒子径は、5〜3000nm、さらには10〜600nmの範囲にあることが好ましい。金属酸化物粒子に暗電流防止成分が被覆されている場合も同様の範囲にあることが好ましい。
【0030】
金属酸化物粒子の平均粒子径が前記下限未満であると、形成された金属酸化物半導体膜にクラックが発生しやすく、少ない回数で後述する膜厚を有するクラックのない厚膜を形成することが困難になることがあり、さらに金属酸化物半導体膜の細孔径、細孔容積が低下し光増感材の吸着量が低下することもある。また、金属酸化物粒子の平均粒子径が前記上限を超えて大きい場合には、粒子間隙が大きくなるために光の透過量が増大して光の利用率が低下したり、金属酸化物半導体膜の強度が不充分となることがある。
【0031】
このような金属酸化物粒子は、比表面積が10〜400m2/g、さらには20〜300m2/gの範囲にあることが好ましい。比表面積が前記下限未満の場合は光増感材の吸着量が少ないために光電変換効率が高くならず、比表面積が前記上限を超えても、さらに光電変換効率が高くなることもない。
また、多孔質金属酸化物半導体膜の細孔容積は0.05〜0.8ml/g、さらには0.1〜0.6ml/gの範囲にあることが好ましい。
【0032】
多孔質金属酸化物半導体膜の細孔容積が前記下限より小さい場合は光増感材吸着量が低くなり、また前記上限を超えて高い場合には半導体膜内の電子移動性が低下して光電変換効率を低下させることがある。
さらに多孔質金属酸化物半導体膜は、バインダー成分を含んでいることが望ましい。バインダー成分としては、特に制限されるものではないが、たとえば酸化チタンバインダー、酸化ジルコニウムバインダー、酸化タングステンバインダー、シリカバインダーなどが好適であり、特に酸化チタンバインダーが好適である。
【0033】
さらにこの酸化チタンバインダーは、後述するようにペルオキソチタン酸から誘導されるものが好適である。
また、多孔質金属酸化物半導体膜は平均細孔径が2〜250nm、さらには5〜200nmの範囲にあることが好ましい。平均細孔径が前記下限未満の場合は光増感材の吸着量が低下し、前記上限を超えて高い場合は半導体膜内の電子移動性が低下し光電変換効率が低下することもある。
【0034】
上記多孔質金属酸化物半導体膜の製造方法は、前記した多孔質金属酸化物半導体膜が得られれば特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができる。特に本願出願人の出願による特開平11−33867号公報に開示した金属酸化物半導体膜の製造方法は好適に準用することができる。
たとえば、ペルオキソチタン酸と金属酸化物粒子粒子と分散媒からなる多孔質金属酸化物半導体膜形成用塗布液を絶縁基板に形成した電極上に塗布し、乾燥した後紫外線照射により硬化、あるいは加熱硬化させて得形成することができる。
【0035】
さらに具体的には、たとえば、チタン化合物の水溶液、または水和酸化チタンのゾルまたはゲルに過酸化水素を加えてペルオキソチタン酸を調製する。ここで、ペルオキソチタン酸とは過酸化水和チタンをいい、可視光領域に吸収を持っている。
水和酸化チタンのゾルまたはゲルは、チタン化合物の水溶液に酸またはアルカリを加えて加水分解し、必要に応じて洗浄しあるいは洗浄して加熱熟成することによって得られる。
【0036】
前記チタン化合物としては特に制限はないが、ハロゲン化チタン、硫酸チタニル等のチタン塩、テトラアルコキシチタン等のチタンアルコキシド、水素化チタン等のチタン化合物を用いることができる。
ついで、ペルオキソチタン酸にアルカリ、好ましくはアンモニアおよび/またはアミンを添加してアルカリ性にした後、80〜350℃の温度範囲で加熱熟成することによってチタニアコロイド粒子を得る。必要に応じて得られたチタニアコロイド粒子を種粒子としてペルオキソチタン酸に添加した後前記工程を繰り返すことも可能である。このようにして得られるチタニアコロイド粒子は、塩基の種類や量比等によって異なるが、X線解折により結晶性の高いアナターゼ(アナタース)型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタンあるいはルチル型酸化チタンである。
【0037】
また、アナターゼ型酸化チタン粒子の粒子径は5〜600nmの範囲にあることが好ましい。粒子径が5nm未満では、形成された多孔質金属酸化物半導体膜にクラックが発生しやすく、少ない回数で後述する膜厚を有する厚膜を形成することが困難であり、さらに多孔質金属酸化物半導体膜の細孔径、細孔容積が低下し光増感材の吸着量が低下するので好ましくない。
【0038】
また、600nmを超えて大きい場合は多孔質金属酸化物半導体膜形成用塗布液の安定性が低下する傾向にある。
このような多孔質金属酸化物半導体膜は、前記のバインダーとしてのペルオキソチタン酸と金属酸化物粒子としてのチタニアコロイド粒子と分散媒とからなる多孔質金属酸化物半導体膜形成用の塗布液を塗布し、乾燥する。
【0039】
この時のバインダーと金属酸化物粒子(チタニアコロイド粒子)の比率はTiO2に換算した重量比で0.05〜0.50の範囲が好まく、特に好ましい範囲は0.1〜0.3である。0.05未満では、可視光領域の光の吸収が不充分であり、さらに光増感材の吸着量の増加効果が無い場合がある。0.50を超えて高い場合は緻密な半導体膜が得られない場合があり電子移動性が向上しないことがあるので好ましくない。
【0040】
また、分散媒としてはバインダー成分と金属酸化物粒子が分散でき、乾燥した際に除去できるものであれば特に制限はないが、アルコール類が好ましい。塗布液には、必要に応じて膜形成助剤が含まれていてもよい。膜形成助剤の添加により塗布液の粘度が高くなり、このため均一に乾燥した膜が得られ、さらにチタニアコロイド粒子が緻密に充填して、電極との密着性の高い酸化チタンからなる多孔質金属酸化物半導体膜が得られるので好ましい。膜形成助剤としてはポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
【0041】
ついで、電極(1)上に上記塗布液を塗布するが、塗布方法としてはディッピング法、スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、フレキソ印刷など従来公知の方法で塗布することができる。
この時の塗布量は最終的に形成される酸化チタン半導体膜の膜厚が0.1〜50μmの範囲になるように塗布する。
【0042】
次に、塗布液を塗布して乾燥した後、紫外線を照射して硬化し、さらに加熱処理によって成形助剤を分解するとともにアニーリングして酸化チタン半導体膜を形成する。乾燥温度は分散媒を除去できる温度であればよく、紫外線の照射量はペルオキソチタン酸の含有量などによって異なるが、ペルオキソチタン酸が分解して硬化するに必要な量を照射すればよい。
【0043】
このようにして得られた酸化チタン半導体膜の膜厚は0.1〜50μmの範囲にあることが好ましい。
本発明では、上記のように従来公知の方法によって得られた多孔質金属酸化物半導体膜が前記暗電流防止成分を含んでいる。
暗電流防止成分を半導体膜に含有させる方法としては、特に制限されるものはなく、たとえば、多孔質半導体膜を暗電流防止成分化合物の溶液に浸漬し、半導体膜に暗電流防止成分化合物を吸収させるか、必要に応じて加水分解して半導体膜表面に析出させた後、乾燥し、焼成することによって形成することができる。あるいは、暗電流防止成分化合物として塩化物、炭酸塩、アルコキシドなどを用いCVD法によって薄膜の層を形成することができる。
【0044】
このような暗電流防止成分は、金属酸化物半導体膜形成用塗布液を電極上に塗布し、乾燥した後であっても、さらに硬化させた後に含有させてもよい。
また、あらかじめ半導体膜を構成する金属酸化物粒子に暗電流防止成分からなる被覆層を形成した粒子を、同様に半導体膜を形成してもよい。具体的には、たとえば、金属酸化物粒子に暗電流防止成分からなる被覆層を形成した粒子とペルオキソチタン酸と分散媒からなる金属酸化物半導体膜形成用塗布液を絶縁基板に形成した電極上に塗布し、乾燥した後硬化させることによって形成することができる。
【0045】
なお、暗電流防止成分からなる被覆層を金属酸化物粒子に形成する方法としては、たとえば、金属酸化物粒子(酸化チタン粒子)を電流防止成分化合物の溶液に分散させ、金属酸化物粒子に暗電流防止成分化合物を吸収させるか、必要に応じて加水分解して酸化チタン粒子表面に析出させた後、必要に応じてオートクレーブにて水熱処理し、ついで乾燥し、焼成することによって形成することができる。
【0046】
本発明では、暗電流防止成分からなる被覆層を有する金属酸化物粒子を用いて、多孔質金属酸化物半導体膜を形成したのち、さらに、被膜表面に暗電流防止成分を含有させてもよい。このときも多孔質金属酸化物半導体膜中の暗電流防止成分の含有量が酸化物として0.05〜20重量%の範囲にあることが好ましい。また、暗電流防止成分からなる被覆層が紫外線遮蔽効果を有しているので、光増感材の劣化がなくこのため耐久性に優れた光電気セルを得ることができる。
【0047】
また、本発明に係る光電気セルでは、多孔質金属酸化物半導体膜が光増感材を吸着している。
光増感材としては、可視光領域および/または赤外光領域の光を吸収して励起するものであれば特に制限はなく、たとえば有機色素、金属錯体などを用いることができる。
【0048】
有機色素としては、分子中にカルボキシル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、スルホン基、カルボキシアルキル基等の官能基を有する従来公知の有機色素が使用できる。具体的には、メタルフリーフタロシアニン、シアニン系色素、メタロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素およびウラニン、エオシン、ローズベンガル、ローダミンB、ジブロムフルオレセイン等のキサンテン系色素等が挙げられる。これらの有機色素は金属酸化物半導体膜への吸着速度が早いという特性を有している。
【0049】
また、金属錯体としては、特開平1-220380号公報、特表平5-504023号公報などに記載された銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニンなどの金属フタロシアニン、クロロフィル、ヘミン、ルテニウム-トリス(2,2'-ビスピリジル-4,4'-ジカルボキシラート)、シス-(SCN-)-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレート)ルテニウム、ルテニウム-シス-ジアクア-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシラート)などのルテニウム-シス-ジアクア-ビピリジル錯体、亜鉛-テトラ(4-カルボキシフェニル)ポルフィンなどのポルフィリン、鉄-ヘキサシアニド錯体等のルテニウム、オスミウム、鉄、亜鉛などの錯体を挙げることができる。これらの金属錯体は分光増感の効果や耐久性に優れている。
【0050】
上記の光増感材としての有機色素または金属錯体は単独で用いてもよく、有機色素または金属錯体の2種以上を混合して用いてもよく、さらに有機色素と金属錯体とを併用してもよい。
このような光増感材の吸着方法は、特に制限はなく、光増感材を溶媒に溶解した溶液を、ディッピング法、スピナー法、スプレー法等の方法により金属酸化物半導体膜に吸収させ、次いで乾燥する等の一般的な方法が採用できる。さらに必要に応じて前記吸収工程を繰り返してもよい。また、光増感材溶液を加熱環流しながら前記基板と接触させて光増感材を金属酸化物半導体膜に吸着させることもできる。
【0051】
光増感材を溶解させる溶媒としては、光増感材を溶解するものであればよく、具体的には、水、アルコール類、トルエン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、エチルセルソルブ、Nーメチルピロリドン、テトラヒドロフラン等を用いることができる。
金属酸化物半導体膜に吸着させる光増感材の量は、金属酸化物半導体膜の比表面積1cm2あたり50μg以上であることが好ましい。光増感材の量が50μg未満の場合、光電変換効率が不充分となることがある。
【0052】
本発明に係る光電気セルは、多孔質金属酸化物半導体膜2と電極層3とを対向して配置し、側面を樹脂などでシールし、電極間に電解質を封入してなる電解質層4を設けている。
本発明に係る光電気セルは、必要に応じて、多孔質金属酸化物半導体膜と電極層との間に、スペーサ粒子を介在させてもよい。スペーサ粒子は半導体膜にスペーサ粒子が埋設され、かつ該スペーサ粒子の少なくとも一部が電極層3と接触するように半導体膜より露出していたものであってもよい。
【0053】
スペーサ粒子としては金属酸化物半導体膜と電極層を損傷することがなくまた互いに接触することがないようにできれば特に制限はなく、球状スペーサ粒子、棒状スペーサ粒子等が使用でき、樹脂(プラスチック)、有機無機複合体、金属酸化物あるいはセラミックス等からなる従来公知の絶縁性粒子を用いることができる。スペーサ粒子を介在させると、特に金属酸化物半導体膜2と電極層3の間隔が約1〜50μmと小さな範囲にある光電気セルを好適に得ることができる。
【0054】
樹脂製のスペーサ粒子としては、特公平7−95165号公報等に開示された樹脂粒子などが挙げられる。有機無機複合体のスペーサ粒子としては、特開平7−140472号公報、特公平8−25739号公報などに開示された金属アルコキシドを加水分解して得られる粒子は好適に用いることができる。金属酸化物あるいはセラミックス製のスペーサ粒子としては、特開平3−218915号公報、特公平7−64548号公報等に開示された真球状の粒子は好適に用いることができる。さらに、前記した各粒子の表面に合成樹脂を融着した粒子も好適に用いることができる。このような粒子としては、たとえば特開昭63−94224号公報に開示された樹脂被覆粒子は好適に用いることができる。特に接着性の樹脂を被覆した粒子は金属酸化物半導体膜および/または電極層と接着することにより固定され移動することがなく有効に均一なギャップ調整あるいは応力吸収効果を発揮することができる。
【0055】
電解質層
電解質としては、電気化学的に活性な塩と、酸化還元系を形成する少なくとも1種の化合物との混合物が使用される。
電気化学的に活性な塩としては、テトラプロピルアンモニウムアイオダイド、テトラブチルアンモニウムアイオダイドなどの4級アンモニウム塩、イミダゾリウムアイオダイド、リチウムアイオダイド、1-エチル-3-メチルイミダゾリウム、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム、1,2-ジメチル-3-プロピルイミダゾリウム、1,2-ジメチルイミダゾリウム、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ビストリフルオロメタンスルホン酸イミドが挙げられる。酸化還元系を形成する化合物としては、キノン、ヒドロキノン、沃素、沃化カリウム、臭素、臭化カリウム等が挙げられる。これらを混合して使用することもできる。
【0056】
電解質4中ではこのような電解質は、それ自体が液体の場合そのまま使用してもよいが、通常、溶媒に溶解させて溶液状態、すなわち電解液の状態で使用される。このときの電解質濃度は、電解質の種類、使用する溶媒の種類によっても異なるが、通常0.1〜5モル/リットルの範囲にあることが好ましい。
また、電解質は溶液状態以外に固体電解質であってもよく、固体電解質としてはCuI、CuSCNなどが挙げられる。
【0057】
つぎに、使用される溶媒としては、従来公知の溶媒を用いることができる。具体的には水、アルコール類、オリゴエーテル類、プロピオンカーボネート等のカーボネート類、燐酸エステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、N-ビニルピロリドン、スルホラン66の硫黄化合物、炭酸エチレン、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
【0058】
また本発明では、電解質とともに、本願出願人が特開2001-015182号公報で提案しているように、溶媒に従来公知のスメクティック液晶、ネマティック液晶、コレステリック液晶などを加えて用いることができる。
さらに本発明に係る光電気セルは、電極層と光増感材を吸着した多孔質半導体膜との間に非孔質金属酸化物膜が介在させてもよく、このようにすれば電解質(電解質陰イオン)が半導体膜の細孔を通過して一方の基板上の電極層に接触することが抑制され、光電変換効率が高く、しかも電極の腐食も抑制され、長期間にわたって安定した光電変換効率を維持できる。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、多孔質金属酸化物半導体膜が暗電流防止成分を含んでいるので、多孔質金属酸化物半導体膜の細孔表面域、金属酸化物粒子の表面域に電子トラッピングが生成しにくく、このため電子が表面域に滞留することなく電極に速やかに移動し、このため電子の再結合や逆流(暗電流)が起こることがな、光電変換効率、起電力の高い光電気セルを得ることができる。
【0060】
また、多孔質金属酸化物半導体膜の細孔表面域、金属酸化物粒子の表面域に形成された暗電流防止成分からなる被覆層が紫外線遮蔽効果を有しているので、光増感材の劣化がなくこのため耐久性に優れた光電気セルを得ることができる。
【0061】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに実施例により限定されるものではない。
【0062】
【実施例1】
金属酸化物半導体膜(A)の形成
5gの水素化チタンを1Lの純水に懸濁し、濃度5%過酸化水素液400gを30分かけて添加し、ついで80℃に加熱して溶解してペルオキソチタン酸の溶液を調製した。この溶液の90%を分取し、これに濃アンモニア水を添加してpH9に調整し、オートクレーブに入れ、250℃で5時間、飽和蒸気圧下で水熱処理を行ってチタニアコロイド粒子(A)の分散液を調製した。X線回折により結晶性の高いアナターゼ型酸化チタンであった。平均粒子径は表に示した。次に、上記で得られたチタニアコロイド粒子(A)の分散液を濃度10%まで濃縮し、これに前記ペルオキソチタン酸溶液を混合し、この混合物中のチタンをTiO2に換算した重量の30重量%となるように膜形成助剤としてヒドロキシプロピルセルロースを添加して半導体膜形成用塗布液を調製した。ついで、フッ素ドープした酸化スズを電極として形成した透明ガラス基板に塗布し、自然乾燥し、引き続き低圧水銀ランプを用いて6000mJ/cm2の紫外線を照射してペルオキソ酸を分解させ、膜を硬化させた。さらに、300℃で30分間加熱してヒドロキシプロピルセルロースの分解およびアニーリングを行って酸化チタン半導体膜(A')を形成した。
【0063】
別途、t-ブトキシアルミニウム5gをt-ブチルアルコール50ccに溶解して暗電流防止成分化合物の溶液を調製した。
この溶液に、上記で酸化チタン半導体膜(A')を形成した透明ガラス基板を1時間浸漬し、ガラス基板を引き上げた後乾燥し、450℃で20分間焼成して暗電流防止成分を含む酸化チタン半導体膜を形成した。
【0064】
得られた暗電流防止成分を含む酸化チタン半導体膜の膜厚および窒素吸着法によって求めた細孔容積と平均細孔径を表に示した。
光増感材の吸着
次に、光増感材としてシス-(SCN-)-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレート)ルテニウム(II)で表されるルテニウム錯体の濃度3×10-4モル/リットルのエタノール溶液を調製した。この光増感材溶液を、rpm100スピナーを用いて、酸化チタン半導体膜上へ塗布して乾燥した。この塗布および乾燥工程を5回行った。得られた酸化チタン半導体膜の光増感材の吸着量は、酸化チタン半導体膜の比表面積1cm2あたりの吸着量として表1に示す。
光電気セルの作成
先ず、溶媒としてアセトニトリルと炭酸エチレンの体積比が1:4の比でを混合した溶媒にテトラプロピルアンモニウムアイオダイドとヨウ素とを、それぞれの濃度が0.46モル/L、0.06モル/Lとなるように溶解して電解質溶液を調製した。
【0065】
前記で調製した電極を一方の電極とし、他方の電極としてフッ素ドープした酸化スズを電極として形成し、その上に白金を担持した透明ガラス基板を対向して配置し、側面を樹脂にてシールし、電極間に上記の電解質溶液を封入し、さらに電極間をリード線で接続して光電気セル(A)を作成した。
光電気セル(A)は、ソーラーシュミレーターで100W/m2の強度の光を入射角90°(セル面と90°)で照射して、Voc(開回路状態の電圧)、Joc(回路を短絡したときに流れる電流の密度)、FF(曲線因子)およびη(変換効率)を測定し結果を表1に示す。
【0066】
耐久性の評価
光電気セル(A)に直射日光を合計500時間照射した後、ソーラーシュミレーターで100W/m2の強度の光を入射角90°(セル面と90°)で照射して、Voc、Joc、FFおよびηを測定した。
結果を表1に示す。
【0067】
【実施例2】
金属酸化物半導体膜(B)の形成
実施例1と同様にして得た濃度10重量%のチタニアコロイド粒子(A)の分散液1000gにAl23としての濃度が1重量%の硝酸アルミニウム水溶液110gを加え、ついで濃度15重量%のアンモニア水を加えてpHを8.5に調整して硝酸アルミニウムの加水分解を行った。ついで、80℃で20分間加熱熟成し、両イオン交換樹脂にてアンモニウムイオンや硝酸イオン等を除去して、暗電流防止成分としてAl23(水和物)で被覆したチタニアコロイド粒子(B)の分散液を調製した。ついで、これを濃縮して得られた濃度10重量%のチタニアコロイド粒子(B)の分散液を用いた以外は実施例1と同様にして暗電流防止成分としてAl23を含む酸化チタン半導体膜(B)を形成した。
光増感材の吸着
実施例1と同様にして光増感材の吸着を行った。得られた酸化チタン半導体膜(B)の光増感材の吸着量を表1に示す。
光電気セルの作成
実施例1と同様にして光電気セル(B)を作成し、Voc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。結果を表1に示す。
【0068】
【実施例3】
金属酸化物半導体膜(C)の形成
実施例1と同様にして得た濃度10重量%のチタニアコロイド粒子(A)の分散液1000gにY23としての濃度が1重量%の硝酸イットリウム水溶液200gを加え、ついで濃度15重量%のアンモニア水を加えてpHを7.0に調整して硝酸イットリウムの加水分解を行った。ついで、80℃で20分間加熱熟成し、両イオン交換樹脂にてアンモニウムイオンや硝酸イオン等を除去して、暗電流防止成分としてY23(水和物)で被覆したチタニアコロイド粒子(C)の分散液を調製した。ついで、これを濃縮して得られた濃度10重量%のチタニアコロイド粒子(C)の分散液を用いた以外は実施例1と同様にして暗電流防止成分としてY23を含む酸化チタン半導体膜(C)を形成した。
光増感材の吸着
実施例1と同様にして光増感材の吸着を行った。得られた酸化チタン半導体膜(C)の光増感材の吸着量を表1に示す。
光電気セルの作成
実施例1と同様にして光電気セル(C)を作成し、Voc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。
【0069】
結果を表1に示す。
【0070】
【実施例4】
金属酸化物半導体膜(D)の形成
18.3gの4塩化チタンを純水で希釈してTiO2として1.0重量%含有する水溶液を得た。これを撹拌しながら、濃度15重量%のアンモニア水を添加し、pH9.5の白色スラリーを得た。このスラリーを濾過洗浄し、TiO2として濃度10.2重量%の水和酸化チタンゲルのケーキを得た。このケーキと濃度5%過酸化水素液400gを混合し、ついで80℃に加熱して溶解してペルオキソチタン酸の溶液を調製した。この溶液の90%を分取し、これに濃アンモニア水を添加してpH9に調整し、オートクレーブに入れ、250℃で5時間、飽和蒸気圧下で水熱処理を行ってチタニアコロイド粒子(D)を調製した。X線回折により結晶性の高いアナターゼ型酸化チタンであった。
【0071】
平均粒子径を表1に示す。
次に、上記で得られたチタニアコロイド粒子(D)の分散液を濃度10%に調整し、これにAl23としての濃度が1重量%の硝酸アルミニウム水溶液550gを加え、ついで濃度15重量%のアンモニア水を加えてpHを8.5に調整して硝酸アルミニウムの加水分解を行った。ついで、80℃で20分間加熱熟成し、両イオン交換樹脂にてアンモニウムイオンや硝酸イオン等を除去して、暗電流防止成分としてAl23(水和物)で被覆したチタニアコロイド粒子(D)の分散液を調製した。ついで、これを濃縮して得られた濃度10重量%のチタニアコロイド粒子(D)の分散液を用いた以外は実施例1と同様にして暗電流防止成分としてAl23を含む酸化チタン半導体膜(D)を形成した。
光増感材の吸着
実施例1と同様にして光増感材の吸着を行った。得られた酸化チタン半導体膜(D)の光増感材の吸着量を表1に示す。
光電気セルの作成
実施例1と同様にして光電気セル(D)を作成し、Voc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。結果を表1に示す。
【0072】
【実施例5】
金属酸化物半導体膜(E)の形成
実施例4と同様にして得た濃度10重量%のチタニアコロイド粒子(D)の分散液1000gにY23としての濃度が1重量%の硝酸イットリウム水溶液1000gを加え、ついで濃度15重量%のアンモニア水を加えてpHを7.0に調整して硝酸イットリウムの加水分解を行った。ついで、80℃で20分間加熱熟成し、両イオン交換樹脂にてアンモニウムイオンや硝酸イオン等を除去して、暗電流防止成分としてY23(水和物)で被覆したチタニアコロイド粒子(E)の分散液を調製した。ついで、これを濃縮して得られた濃度10重量%のチタニアコロイド粒子(E)の分散液を用いた以外は実施例1と同様にして暗電流防止成分としてY23を含む酸化チタン半導体膜(E)を形成した。
光増感材の吸着
実施例1と同様にして光増感材の吸着を行った。得られた酸化チタン半導体膜(E)の光増感材の吸着量を表1に示す。
光電気セルの作成
実施例1と同様にして光電気セル(E)を作成し、Voc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。
【0073】
結果を表1に示す。
【0074】
【比較例1】
光増感材の吸着
実施例1と同様にして暗電流防止成分を被覆する前の酸化チタン半導体膜(A)を形成し、これに光増感材の吸着を行った。得られた酸化チタン半導体膜(A)の光増感材の吸着量は表1に示す。(すなわち暗電流防止成分の吸着は行っていない)
光電気セルの作成
実施例1と同様にして光電気セル(F)を作成し、Voc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。結果を表1に示す。
【0075】
【比較例2】
金属酸化物半導体膜(G)の形成
暗電流防止成分としてのAl23を被覆しなかった以外は実施例4と同様にして酸化チタン半導体膜(G)を形成した。
光増感材の吸着
実施例1と同様にして光増感材の吸着を行った。得られた酸化チタン半導体膜(G)の光増感材の吸着量を表1に示す。
光電気セルの作成
実施例1と同様にして光電気セル(G)を作成し、Voc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。
【0076】
結果を表1に示す。
【0077】
【表1】
Figure 0004392741

【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る光電気セルの一実施例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・透明電極層
2・・・・・多孔質半導体膜
3・・・・・電極層
4・・・・・電解質
5・・・・・透明基板
6・・・・・基板

Claims (5)

  1. 表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した多孔質金属酸化物半導体膜(2)が形成されてなる基板と、表面に電極層(3)を有する基板とが、前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、多孔質金属酸化物半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる光電気セルにおいて、
    多孔質金属酸化物半導体膜(2)が暗電流防止成分を含有し、かつ、前記暗電流防止成分が多孔質金属酸化物半導体膜の細孔表面および/または多孔質金属酸化物半導体膜を構成する金属酸化物粒子の表面に存在し、
    前記暗電流防止成分がIIIa、IIIb族から選ばれる元素の1種以上からなる酸化物であり、前記暗電流防止成分以外の半導体成分が、酸化チタンからなり、
    さらに、少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有し
    前記多孔質金属酸化物半導体膜が、酸化チタン粒子およびペルオキソチタン酸から誘導された酸化チタンバインダーを含むことを特徴とする光電気セル。
  2. 該暗電流防止成分の多孔質金属酸化物半導体膜中の含有量が酸化物として0.05〜20重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の光電気セル。
  3. 前記酸化チタン粒子が、平均粒子径が5〜3000nmの範囲にある球状粒子であることを特徴とする請求項1または2に記載の光電気セル。
  4. 前記多孔質金属酸化物半導体膜の細孔容積が0.05〜0.8ml/g、平均細孔径が2〜250nmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光電気セル。
  5. 暗電流防止成分が、
    多孔質半導体膜を暗電流防止成分化合物の溶液に浸漬し、半導体膜に暗電流防止成分化合物を吸収させるか、必要に応じて加水分解して半導体膜表面に析出させた後、乾燥し、焼成することによって、半導体膜に含有させたものであるのか、
    半導体膜を構成する酸化チタン粒子に暗電流防止成分からなる被覆層を形成した粒子から半導体膜を成形することで、半導体膜に含有させたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光電気セル。
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