JP4679844B2 - 光電気セル - Google Patents

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Description

本発明は、光電気セル用金属酸化物半導体膜に酸化チタンナノチューブビードを用いた光電気セルに関する。
近年、酸化チタンは高いバンドギャップを有することから光触媒、さらには光エネルギーを電気エネルギーに変換する、いわゆる光電変換材料として好適に用いられるようになっている。また、2次電池、水素吸蔵材料、プロトン導電材料等の用途にも利用されるようになってきている。
光電変換材料とは、光エネルギーを電気エネルギーとして連続して取り出せる材料であり、電極間の電気化学反応を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換する材料である。このような光電変換材料に光を照射すると、一方の電極側で電子が発生し、対電極に移動し、対電極に移動した電子は、電解質中をイオンとして移動して一方の電極に戻る。このようなエネルギー変換は連続的に行われるため、たとえば、太陽電池などに利用されている。
一般的な太陽電池は、先ず透明性導電膜をコートしたガラス板などの支持体上に光電変換材料用半導体の膜を形成して電極とし、次に、対電極として別の透明性導電膜をコートしたガラス板などの支持体を備え、これらの電極間に電解質を封入して構成されている。このような光電変換材料としては、半導体表面に可視光領域に吸収を持つ光増感色素を吸着させたものが用いられている。
光電変換材料用半導体に吸着した光増感材に太陽光を照射すると、光増感材は可視領域の光を吸収し、光増感材中の電子が励起され、励起された電子は半導体に移動し、次いで、透明導電性ガラス電極を通って対電極に移動し、対電極に移動した電子は電解質中の酸化還元系を還元する。一方、半導体に電子を移動させた光増感材は、酸化体の状態になっているが、この酸化体は電解質中の酸化還元系によって還元され、元の状態に戻る。このようにして電子が連続的に流れ、光電変換材料用半導体を用いた太陽電池として機能する。
たとえば、特開平1−220380号公報(特許文献1)には、金属酸化物半導体の表面に、ルテニウムなどの遷移金属錯体などの発色剤層を有する太陽電池が記載されている。また、特表平5−504023号公報(特許文献2)には、半導体として、金属イオンでドープした酸化チタン半導体層を使用することが開示されている。
太陽電池では、光を吸収して励起した光増感色素層からチタニア膜へ電子の移動が迅速に行われることが光変換効率向上に重要であり、迅速に電子移動が行われないと再度遷移金属錯体と電子の再結合が起こり、光変換効率が低下するという問題があった。
本出願人は、このような問題点を解決するために、特開平11−339867号公報(特許文献3)に半導体膜にアナタース型酸化チタンを使用することを提案しており、さらに、半導体膜の細孔容積は特定範囲が好ましいことを提案している。
さらに、特開2000−77691号公報(特許文献4)、特開2001−155791号公報(特許文献5)にコアセル構造を有する金属酸化物粒子を用いた光電気セルを開示している。また、特開2002−319439号(特許文献6)にて金属酸化物半導体
膜に多孔質金属酸化物半導体膜と非孔質金属酸化物半導体膜を併用することを提案している。
特開平1−220380号公報 特表平5−504023号公報 特開平11−339867号公報 特開2000−77691号公報 特開2001−155791号公報 特開2002−319439号公報
しかしながら、現状では光電変換効率が充分でないため、用途に制限があり、たとえば大容量のものに適用できず、小型化が困難であるなど、さらなる改良が望まれていた。
さらに、太陽電池に可撓性が求められることがあり、従来のガラス基材の代わりにプラスチック基材の使用が検討されている。この場合、基材上に半導体膜を形成する際の温度が低温であることが要求されている。
このため、従来より提案されていた太陽電池よりも光電変換効率の高く、しかも低温で形成可能な光電池用の半導体膜の出現が望まれていた。
このような状況のもと、本発明者らは、さらに鋭意研究を重ねた結果、半導体膜に酸化チタンナノチューブビードを用いると、電解質の拡散性、電子移動性が向上し、電子の再結合を抑制できるため光電変換効率が向上することを見出して本発明を完成するに至った。酸化チタンナノチューブビードとは、酸化チタンナノチューブの凝集体である。
(1)本発明に係る光電気セルは、表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した半導体膜(2)が形成されてなる基板と、
表面に電極層(3)を有する基板とが、
前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、
半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる光電気セルにおいて、 半導体膜(2)が酸化チタンナノチューブビードを含んでなり、少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有し、
前記半導体膜(2)が、細孔径が200〜4000nmの範囲にある細孔を有し、かかる範囲の細孔の容積(V 1 )が全細孔容積(V T )の10〜70%の範囲にあることを特徴としている。
(2)前記半導体膜(2)が、さらに細孔径が20〜200nmの範囲にある細孔を有し、かかる範囲の細孔の容積(V 2 )が全細孔容積(V T )の5〜50%の範囲にある(ただし、V 1 とV 2 の合計は100%を超えることはない)。
(3)前記酸化チタンナノチューブビードの平均粒子径が0.5〜15μmの範囲にある。
(4)前記半導体膜(2)が酸化チタンナノチューブビードとともに酸化チタンバインダーを含む。
(5)前記酸化チタンバインダーが、酸化チタンゾルまたはペルオキソチタン酸から誘導された酸化チタンである。
(6)前記酸化チタンナノチューブビードが酸化チタンナノチューブ粒子分散液を噴霧乾燥し、ついで300〜800℃で加熱処理して得られたものである。
(7)前記酸化チタンナノチューブ粒子分散液が、さらに酸化チタンナノチューブ粒子とともに、酸化チタンゾルまたはペルオキソチタン酸を含む。
(8)前記電解質層が、電解質とゲル化剤と溶媒とからなり、電解質がイミダゾリウム塩、リチウムアイオダイド、ヨウ素、t-ブチルピリジン、またはこれらの混合物である。
(9)前記ゲル化剤として、シリカ微粒子、チタニア微粒子、酸化チタンナノチューブ、カーボンナノチューブ、ジルコニア微粒子から選ばれる1種以上の微粒子を含む。
(10)前記基板の少なくとも一方が樹脂フィルムである。
本発明では、半導体膜に酸化チタンナノチューブが凝集してなる酸化チタンナノチューブビードを用いているので、半導体膜は適度にメソポアおよびマクロポアを有しており、このため電解質の拡散性、電子移動性、暗電流防止性に優れ、光電変換効率等の向上した、種々の光電変換の用途に有用な光電気セルを提供することができる。
以下、まず、本発明に係る光電気セルについて具体的に説明する。
[光電気セル]
本発明に係る光電気セルは、表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した半導体膜(2)が形成されてなる基板と、表面に電極層(3)を有する基板とが、前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる光電気セルにおいて、半導体膜(2)が酸化チタンナノチューブビード(凝集体)を含んでなり、少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有していることを特徴としている。
このような光電気セルとして、たとえば、図1に示すものが挙げられる。
図1は、本発明に係る光電気セルの一実施例を示す概略断面図であり、透明基板5表面に透明電極層1を有し、かつ該透明電極層1表面に光増感材を吸着した半導体膜2が形成されてなる基板と、基板6表面に還元触媒能を有する電極層3を有する基板とが、前記電極層1および3が対向するように配置され、さらに半導体膜2と電極層3との間に電解質4が封入されている。
透明基板5
透明基板5としてはガラス基板、PET等の有機ポリマー基板等の透明でかつ絶縁性を有する基板を用いることができる。
基板6
また、基板6としては使用に耐える強度を有していれば特に制限はなく、ガラス基板、PET等の有機ポリマー基板等の絶縁性基板、金属チタン、金属アルミ、金属銅、金属ニッケルなどの導電性基板を使用することができる。
透明電極層1
透明基板5表面に形成された透明電極層1としては、酸化錫、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化錫、Snおよび/またはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、貴金属等の従来公知の電極を使用することができる。
このような透明電極層1は、熱分解法、CVD法等の従来公知の方法により形成することができる。
電極層3
また、基板6表面に形成された電極層3としては、白金、ロジウム、ルテニウム金属、ルテニウム酸化物等の電極材料、酸化錫、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化錫、Snおよび/またはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモンなどの導電性材料の表面に前記電極材料をメッキあるいは蒸着した電極、カーボン電極など従来公知の電極を用いることができる。
このような電極層3は、基板6上に前記電極を直接コーティング、メッキあるいは蒸着させて、導電性材料を熱分解法、CVD法等の従来公知の方法により導電層を形成した後
、該導電層上に前記電極材料をメッキあるいは蒸着するなど従来公知の方法により形成することができる。
なお、基板6は、透明基板5と同様に透明なものであってもよく、また電極層3は、透明電極層1と同様に透明電極であってもよい。
このような透明基板5と透明電極層1の可視光透過率は高い方が好ましく、具体的には50%以上、特に好ましくは90%以上であることが望ましい。可視光透過率が50%未満の場合は光電変換効率が低くなることがある。
これら透明電極層1および電極層3の抵抗値は、各々100Ω/cm2以下であること
が好ましい。電極層の抵抗値が100Ω/cm2を超えて高くなると光電変換効率が低く
なることがある。
半導体膜2
半導体膜2は、前記透明基板5上に形成された透明電極層1上に形成されている。
なお半導体膜2は、基板6上に形成された電極層3上に形成されていてもよい。
半導体膜2の膜厚は、平均厚さが0.1〜50μm、さらには2〜20μmの範囲にあることが好ましい。
半導体膜2の細孔容積は、0.2〜1.2ml/g、好ましくは0.4〜1.0ml/gの範囲にあることが望ましい。このような範囲にあれば、半導体膜は、光増感材の吸着量が高く、また、強度にも優れている。
半導体膜2は、細孔径が200〜4000nmの範囲にある細孔(マクロポア)を有し、この範囲の細孔の容積(V1)が全細孔容積(VT)の10〜70%、さらには20〜50%の範囲にあることが好ましい。なお、ここで、全細孔容積(VT)とは、細孔径が2
〜4000nmの範囲の細孔容積をいい、BET法と水銀圧入法で求めることができる。
即ち、BET法により細孔径2〜60nmの細孔容積を求め、水銀圧入法で60〜4000nmの細孔容積を求め、この合計値を全細孔容積(VT)とした。
細孔容積(V1)が全細孔容積(VT)の10%未満の場合は、マクロポアが少ないため電解質の拡散性、特に電解質がゲル状電解質である場合の拡散性が不充分となり、光電変換効率の向上が不充分となることがある。
細孔容積(V1)が全細孔容積(VT)の70%を超えると、得られる半導体膜の強度が不充分となるとともに光増感材の吸着量が低下し、充分な光電変換効率が得られないことがある。
また、前記半導体膜2は、さらに細孔径が20〜200nmの範囲にある細孔(メソポア)を有し、この範囲の細孔の容積(V2)が全細孔容積(VT)の5〜50%、さらには10〜40%の範囲にあることが好ましい。
細孔容積(V2)が少ないと、光増感材の吸着量が低下し充分な光電変換効率が得られ
ないことがある。
細孔容積(V2)が多いと、一方でマクロポアが全細孔容積の10%未満となるため電
解質の拡散性、特に電解質がゲル状電解質である場合の拡散性が不充分となり、光電変換効率の向上が不充分となることがある。
また、全細孔容積(VT)が小さい場合は光増感材吸着量が低くなり、多い場合には膜
内の電子移動性が低下して光電変換効率を低下させることがある。
このような半導体膜2中には、酸化チタンナノチューブビード(凝集体)が含まれている。
[酸化チタンナノチューブビード]
本発明に用いる酸化チタンナノチューブビードは、複数の酸化チタンナノチューブが球状に凝集したビード(凝集体粒子)であり、凝集体の平均粒子径が0.5〜15μm、さ
らには1〜10μmの範囲にあることが好ましい。
このような酸化チタンナノチューブビードを用いると、電解質の拡散性、電子移動性が向上し、電子の再結合を抑制できるため光電変換効率が向上することが可能となる。また、あらかじめ高温で焼成などして結晶性の良い酸化チタンとなっているので、半導体膜を形成した後、基板の耐熱性等のから高温で焼成することはできないが結晶性を高めるために、高温で焼成する必要がなく、したがって、比較的に低い温度で加熱することによって、半導体膜を形成することができる。
酸化チタンナノチューブビードの平均粒子径が小さいと、半導体膜中に存在する細孔の細孔径が小さく、電解質、特に電解質がゲル状である場合の電解質の拡散性、電子移動性、暗電流防止性等の向上が不充分となり、得られる光電気セルの光電変換効率の向上が不充分となる。
酸化チタンナノチューブビードの平均粒子径が大きいと、半導体膜の強度が不充分となり、電極基板との密着性が低下するとともに導通性が不充分、すなわち電気抵抗が大きくなる問題が発生する。このため、発生する電子が電解質イオンと再結合しやすくなり光電変換効率が低下することがある。
なお、酸化チタンナノチューブビードには、光電変換効率を阻害することなくバインダーとして作用する酸化チタン成分が含まれていてもよい。酸化チタンバインダーと酸化チタンナノチューブの比率は、酸化物換算重量比(酸化チタンバインダー成分/酸化チタンナノチューブ)で0.4以下、好ましくは0.1〜0.3の範囲にあることが望ましい。
前記重量比が0.4を超えると、得られる酸化チタンナノチューブビードの酸化チタンナノチューブ粒子間で形成されるメソポアが減少し、最終的に得られる半導体膜中の電解質の拡散性、電子移動性が低下し光電変換効率を向上させる効果が不充分となることがある。
酸化チタンナノチューブとしては、従来公知の酸化チタンナノチューブを用いることができるが、外径(Dout)が5〜40nm、好ましくは10〜30nmの範囲にあり、内
径(Din)が4〜30nm、好ましくは5〜20nmの範囲にあり、チューブの厚みが1〜20nm、好ましくは2〜15nmの範囲にあり、長さ(L)が25〜1000nm、好ましくは50〜600nmの範囲にあり、長さ(L)と前記外径(Dout)との比(L
)/(Dout)が5〜200nm、好ましくは10〜100の範囲にあることが好ましい
酸化チタンナノチューブの外径(Dout)が5nm未満の場合は、これに対応して内径
が4nm未満となり、管が細すぎてしまい、後述する電解質の拡散が不充分となり充分な光電変換効率が得られないことがある。酸化チタンナノチューブの外径(Dout)が40
nmを越えるものは得ることが困難である。
酸化チタンナノチューブの内径(Din)が4nm未満の場合は、前述したように充分な光電変換効率が得られないことがある。酸化チタンナノチューブの内径(Din)が30n
mを越えるものは得ることが困難である。
また、チューブの厚みが1nm未満の場合は、結晶層の厚みが小さく、半導体機能(電子の発生と整流作用)が不充分となり、充分な光電変換効率が得られないことがある。チューブの厚みが20nmを越えると、従来の結晶性酸化チタンに比べて比表面積が高いという特徴が小さくなり、これに対応して分光増感色素の吸着量も充分高いとはいえず、光電変換効率を高める効果が不充分となることがある。
さらに、酸化チタンナノチューブの長さ(L)が25nm未満の場合は、酸化チタンナノチューブを用いる効果が不充分となり、暗電流防止性が不充分となるためか光電変換効率が不充分となる傾向がある。酸化チタンナノチューブの長さ(L)が1000nmを越えると酸化チタンナノチューブビードの形成が困難となり、マクロポアの割合が低く、電解質の拡散が不充分となり充分な光電変換効率が得られないことがある。
上記において、 酸化チタンナノチューブの長さ(L)と外径(Dout)との比(L)/(Dout)が5未満の場合は、繊維状の酸化チタンナノチューブを用いる効果が不充分と
なり、暗電流防止性が不充分となり光電変換効率が不充分となる傾向がある。
(L)/(Dout)が200を越えると、酸化チタンナノチューブビードの形成が困難
となり、マクロポアの割合が低く、電解質の拡散が不充分となり光電変換効率の向上効果が得られないことがある。
つぎに、酸化チタンナノチューブ中のアルカリ金属含有量が500ppm以下、さらには200ppm以下、特に100ppmであることが好ましい。
アルカリ金属含有量が500ppmを越えると、半導体機能が低下するとともに、経時的に光電変換効率が低下する傾向にある。
本発明の光電気セルに用いる酸化チタンナノチューブはアナタース型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン、ルチル型酸化チタンおよびこれらの混晶体、共晶体など結晶性の酸化チタンが好ましく、特にアナタース型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタンはバンドギャップが高いので好ましい。
このようなアナタース型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタンの結晶子径は、1〜50nm、好ましくは5〜30nmの範囲にあることが好ましい。
なお、アナタース型酸化チタン1次粒子の結晶子径は、(1.0.1)面のピークの半値幅を測定し、ブルッカイト型酸化チタン1次粒子の結晶子径は、X線解折により(1.1.1)面のピークの半値幅を測定し、Debye-Scherrerの式により計算によって求めることができる。このブルッカイト型酸化チタン1次粒子およびアナタース型酸化チタン1次粒子の結晶子径が1nm未満の場合には粒子内の電子移動性が低下し、50nmを超えて大きい場合は光増感材の吸着量が低下し、光電変換効率が低下することがある。
共晶体の場合は、電界放射型透過型電子顕微鏡写真(FE−TEM)測定により、結晶格子定数、結晶形、結晶子径を測定することができる。
酸化チタンナノチューブビードの製法
酸化チタンナノチューブの製造方法としては、特開平10−152323号公報に開示されている。前記公報には、鋭錐石(アナタース)、金紅石(ルチル)、板チタン石(ブルッカイト)等のチタン鉱石から下記公知の液相法により調製したものや、公知の気相法で合成したものを挙げることができる。また、公知のゾル・ゲル法で合成したものでもよい旨記載されている。しかしながら、かかる公報の実施例を忠実に再現しても、得られる結晶性チタニア粒子中には、チューブ状以外に粒状粒子や凝集体粒子が生成し、ナノチュ
ーブ結晶性チタニアの収率が低く、またナトリウムの残存量が多いために酸化物半導体としては充分な性能が得られず、ましてや太陽電池用の半導体膜としては全く性能を発現しない場合があった。
そこで、本発明者は、酸化チタンナノチューブを用いられるかどうかを検討した結果、酸化チタンゾルをアルカリ存在下で水熱処理することで、上記問題を解決した、酸化チタンナノチューブが得られることを見出した(特開2003−137549号公報参照)。
そしてさらに、半導体膜内の電子移動がスムーズで、光電変換効率を向上させるために、改良を加えた結果、酸化チタンナノチューブビードとすることで、ビード間の細孔径の大きなマクロポアを有し、かつ酸化チタンナノチューブ内あるいは酸化チタンナノチューブ間の細孔径が中程度のメソポアを有し、このため電解質の拡散性、電子移動性、暗電流防止性に優れ、このため光電変換効率、信頼性、安全性、安定性等に優れた光電気セルが得られることを見出した。
本発明に用いる酸化チタンナノチューブビードは前記特開2003−137549号公報に記載の方法で、酸化チタンナノチューブを製造したのちビード形成する。
具体的には、酸化チタンナノチューブの製造方法としては、前記特開2003−137549号公報に記載の方法に準じて調製することが可能であり、酸化チタン粒子および/または酸化チタンと酸化チタン以外の酸化物からなる酸化チタン系複合酸化物粒子の水分散ゾルをアルカリ存在下で水熱処理する。
本発明では、酸化チタン粒子を単独で用いても酸化チタンと酸化チタン以外の酸化物からなる酸化チタン系複合酸化物粒子を使用しても、あるいは双方を混合して用いてもよい。
酸化チタン以外の酸化物としては周期律表の第Ia族、第Ib族、第IIa族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族、第IVb族、第Va族、第Vb族、第VIa族、第VIb族、第VIIa族、第VIII族から選ばれる元素の1種以上の酸化物であることが好ましく、具体的にはSiO2、ZrO2、ZnO、Al23、CeO2、Y23、Nd23、WO3、Fe23、Sb25、Ce
2、CuO、AgO、AuO、Li2O、SrO、BaO、RuO2等を挙げることができる。
このようにして調製した酸化チタン粒子および/または酸化チタン系複合酸化物粒子の水分散ゾルをアルカリ金属水酸化物の存在下で水熱処理する。
アルカリ金属水酸化物としてはLiOH、NaOH、KOH、RbOH、CsOHおよびこれらの混合物を用いることができ、特にNaOH、KOHおよびこれらの混合物は酸化チ
タンナノチューブの収率が高く好適である。
このときのアルカリ金属水酸化物の添加量は、ゾル中の酸化チタン粒子または酸化チタン系複合酸化物粒子中のTiO2のモル数(TM)とアルカリ金属水酸化物のモル数(AM)とのモル比(AM)/(TM)が1〜30、さらには2〜25の範囲にあることが好ましい。(AM)/(TM)が前記範囲内にあれば、効率よく酸化チタンナノチューブを製造することができる。
本発明では、アルカリ金属水酸化物とともに、水酸化アンモニウム(アンモニア)および/または有機塩基との共存下に水熱処理をしてもよい。
水熱処理は、50〜350℃、好ましくは80℃〜250℃の温度範囲で行われる。
本発明では、以上のようなアルカリ金属水酸化物および必要に応じて水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基の共存下に水熱処理した後、必要に応じて洗浄し、得られた粒
子分散液に、さらにアルカリ金属カチオン以外のカチオン(プロトンを含む)存在下で水熱処理をしてもよい。
酸化チタンナノチューブビードの製造
本発明に用いる酸化チタンナノチューブビードの製造方法は、前記酸化チタンナノチューブビードが得られれば特に制限はないが、噴霧乾燥法は球状の酸化チタンナノチューブビードが得られることから好適に採用される。
具体的には、前記のようにして製造した酸化チタンナノチューブの水分散液を調製する。
このときの酸化チタンナノチューブ水分散液の濃度はTiO2として3〜30重量%、さらには5〜20重量%の範囲にあることが好ましい。
酸化チタンナノチューブ水分散液の濃度がTiO2として3重量%未満の場合は、濃度が低すぎて酸化チタンナノチューブビードが得られないことがあり、得られたとしても粒子強度が不充分であったり、収率が低いといった問題がある。
酸化チタンナノチューブ水分散液の濃度がTiO2として30重量%を超えると、得られる酸化チタンナノチューブビードの粒子径が大きくなり、所望の平均粒子径の酸化チタンナノチューブビードを得ることが困難であったり、得られたとしても分級を要したり収率が低いといった問題がある。
なお、酸化チタンナノチューブ水分散液には、光電変換効率を阻害することなくバインダーとして作用する酸化チタンゾルおよび/または前記したペルオキソチタン酸を含んでいることが好ましい。ペルオキソチタン酸は乾燥後、さらには半導体膜を形成した時点で酸化チタンに加水分解されている。
酸化チタンナノチューブ水分散液中の酸化チタンゾルおよび/またはペルオキソチタン酸と酸化チタンナノチューブの比率は、酸化物換算重量比(酸化チタンバインダー成分/酸化チタンナノチューブ)で0.4以下、好ましくは0.1〜0.3の範囲にあることが望
ましい。
前記重量比が0.4を超えると、得られる酸化チタンナノチューブビードの酸化チタンナノチューブ粒子間の形成するメソポアが減少し、最終的に得られる半導体膜中の電解質の拡散性、電子移動性が低下し光電変換効率を向上させる効果が不充分となることがある。
噴霧乾燥は、酸化チタンナノチューブ水分散液を熱風気流中に、ノズル法あるいはディスク法で噴霧する。熱風の温度は、分散液の濃度によって異なるが、概ね80〜300℃の範囲にあることが好ましい。このとき、得られる乾燥粒子の平均粒子径が概ね0.5〜15μmの範囲となるように分散液の濃度、熱風の温度、ノズルの圧力、ディスクの回転速度、処理速度等を適宜調製することができる。さらに、必要に応じて分級してもよい。
噴霧乾燥して得た粒子はついで300〜800℃、さらには450〜700℃の範囲で加熱処理することが好ましい。
加熱処理温度が300℃未満の場合は、水酸基が残存するためか光増感材の吸着が不充分となったり、酸化チタンの結晶性が不充分であったり、さらに酸化チタンナノチューブの接触が不充分で粒界抵抗が大きくなるためか光電変換効率の向上効果が充分得られないことがある。
加熱処理温度が800℃を超えると、結晶転移によりルチル型酸化チタンが増加し、充分な光電変換効率が得られないことがある。
このようにして、本発明に用いる酸化チタンナノチューブビードが得られる。
半導体膜2には、酸化チタンナノチューブビードとともに酸化チタンバインダー成分が含まれている。
このような酸化チタンバインダー成分としては、前記酸化チタンゾルおよび/またはゾル・ゲル法などで得られたオルソチタン酸のゲルまたはゾルに過酸化水素を加えて含水チタン酸を溶解したペルオキソチタン酸に由来するものが挙げられる。
このようなバインダー成分を含んでいると電極との密着性が向上し、得られる半導体膜の強度が向上し、かつ、酸化チタンナノチューブビードの表面に光増感材の吸着層を形成することができ、さらに酸化チタンナノチューブビード同士の接触面積が増加し、電子移動性を向上させることが可能となり、光電変換効率の高い光電気セルを得ることができる。
半導体膜2中の酸化チタンバインダー成分と酸化チタンナノチューブビードの比率は、酸化物換算重量比(酸化チタンバインダー成分/酸化チタンナノチューブビード)で0.
03〜0.40、好ましくは0.1〜0.3の範囲にあることが望ましい。
なお、前記酸化チタンナノチューブブレードを調製する際に、酸化チタンバインダーが含まれている場合、酸化チタンバインダー成分量は合計量が前記重量比の範囲内に入るようにすればよい。
重量比が少ないと、光増感材の吸着量が不充分であったり、基材との密着性、半導体膜の強度等が不充分となることがある。
重量比が多いと、前記マクロポアが減少し、電解質の拡散性、電子移動性等が低下することがあり、充分な光電変換効率が得られないことがある。
光電気セル用半導体膜形成用塗布液
半導体膜2の形成には、酸化チタンナノチューブビードと、必要に応じて、酸化チタンバインダー成分である酸化チタン粒子分散ゾルおよび/またはバインダー成分の前駆体としてペルオキソチタン酸とを含む塗布液が使用される。酸化チタン粒子の平均粒子径が20nm以下であるものがバインダーとして効果が高いので好適である。
ペルオキソチタン酸は、前記チタン化合物の水溶液、または水和酸化チタンのゾルまたはゲルに過酸化水素を加え、加熱することによって調製される。
水和酸化チタンのゾルまたはゲルは、チタン化合物の水溶液に酸またはアルカリを加えて加水分解し、必要に応じて洗浄、加熱、熟成することによって得られる。使用されるチタン化合物としては特に制限はないが、ハロゲン化チタン、硫酸チタニル等のチタン塩、テトラアルコキシチタン等のチタンアルコキシド、水素化チタン等のチタン化合物を用いることができる。
酸化チタン粒子分散ゾルは、例えば前記ペルオキソチタン酸をさらに加熱、熟成することによって調製されたものは、粒子が細かいので好適である。
塗布液中の酸化チタンナノチューブビードとバインダー成分の前駆体との量比は、重量比(酸化チタンバインダー成分/酸化チタンナノチューブビード)が前記したようになればよく、したがって、あらかじめ酸化チタンナノチューブビード中にバインダー成分が含まれている場合、必ずしも塗布液中に新たにバインダー成分の前駆体を添加する必要はない。
塗布液中の酸化チタンナノチューブビードとバインダー成分は、光電気セル用半導体膜形成用塗布液中に、酸化物換算で1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%の濃度で含まれていることが望ましい。
分散媒としては、酸化チタンナノチューブビードが分散でき、かつ乾燥した際に除去できるものであれば特に制限はなく使用することができるが、特にアルコール類が好ましい。
さらにまた、この塗布液には、必要に応じて膜形成助剤が含まれていてもよい。膜形成助剤としてはポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール等が挙げられる。このような膜形成助剤が塗布液中に含まれていると、塗布液の粘度が高くなり、これにより均一に乾燥した膜が得られ、さらに酸化チタンナノチューブビードが緻密に充填して半導体膜の強度が向上することがあり、また、電極との密着性の高い半導体膜を得ることができる。
光電気セル用半導体膜は、このような前記塗布液を基材上に塗布し、乾燥した後、硬化させる。
塗布液は最終的に形成される半導体膜の膜厚が0.1〜50μmの範囲となるように塗布されることが好ましい。塗布液の塗布方法としては、ディッピング法、スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、フレキソ印刷、スクリーン印刷など従来公知の方法で塗布することができる。
乾燥温度は分散媒を除去できる温度であればよい。
本発明では、バインダー成分前駆体としてペルオキソチタン酸を含む場合、特に塗布した塗膜に紫外線を照射して、硬化させることが好ましい。紫外線の照射量はペルオキソチタン酸の含有量などによって異なるが、ペルオキソチタン酸が分解して硬化するに必要な量を照射すればよい。なお、塗布液中に膜成形助剤が含まれている場合には、塗膜硬化後、加熱処理して膜成形助剤を分解してもよい。
本発明では、紫外線照射して塗膜を硬化させた後に、O2、N2、H2、ネオン、アルゴ
ン、クリプトンなど周期律表第0族の不活性ガスから選択される少なくとも1種のガスのイオンを照射した後、アニーリングすることが好ましい。
イオン照射の方法はIC、LSIを製造する際にシリコンウエハーへホウ素やリンを一定量、一定深さに注入する方法等として公知の方法を採用することができる。アニーリングは、200〜500℃、好ましくは250〜400℃の温度で、10分〜20時間加熱することによって行われる。
ガスのイオンの照射によって、酸化チタン半導体膜内にこれらのイオンが残留することがなく、酸化チタン粒子表面に欠陥が多く生成し、アニーリング後の酸化チタン結晶の結晶性が向上するとともに粒子同士の接合が促進され、このため光増感材との結合力が高まるとともに吸着量が増加し、さらに粒子の接合の促進により電子移動性が向上することによって光電変換効率が向上することができる。
[光増感材]
半導体膜2は光増感材を吸着している。
光増感材としては、可視光領域および/または赤外光領域の光を吸収して励起するものであれば特に制限はなく、たとえば有機色素、金属錯体などを用いることができる。
有機色素としては、分子中にカルボキシル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、スルホン基、カルボキシアルキル基等の官能基を有する従来公知の有機色素が使用できる。具体的には、キサンテン、クマリン、アクリジン、テトラフェニルメタン、キノン、エオシンY、ジブロモフルオレセイン、フルオレセイン、フルオレシン、メタルフリーフタロシアニン、シアニン系色素、メタロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素およびウラニン、エオシン、ローズベンガル、ローダミンB、ジブロムフルオレセイン等のキサンテン系色素等が挙げられる。これらの有機色素は半導体膜への吸着速度が早いという特性を有している。
また、金属錯体としては、特開平1-220380号公報、特表平5-504023号公報などに記載された銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニンなどの金属フタロシアニン、クロロフィル、ヘミン、ルテニウム-トリス(2,2'-ビスピリジル-4,4'-ジカルボキシラート)、シス-(SCN-)-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレート)ルテニウム、ルテニウム-シ
ス-ジアクア-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシラート)、シス-ルテニウム(SC
N-)2-(4,4'-ジカルボキシレート-2,2'-ビピリジン)、シス-ルテニウム(SCN-)2-(4,4'-ジノニル-2,2'-ビピリジン)などのルテニウム-シス-ジアクア-ビピリジル錯体、亜鉛-テトラ(4-カルボキシフェニル)ポルフィンなどのポルフィリン、鉄-ヘキサシアニド錯体
等のルテニウム、オスミウム、鉄、亜鉛などの錯体を挙げることができる。これらの金属錯体は分光増感の効果や耐久性に優れている。
上記の有機色素および金属錯体は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよく、さらに有機色素と金属錯体とを併用してもよい。
このような光増感材の吸着方法は、特に制限はなく、光増感材を溶媒に溶解した溶液を、ディッピング法、スピナー法、スプレー法等の方法により半導体膜に吸収させ、次いで乾燥する等の一般的な方法が採用できる。さらに必要に応じて前記吸収工程を繰り返してもよい。また、光増感材溶液を加熱環流しながら前記基板と接触させて光増感材を半導体膜に吸着させることもできる。
光増感材を溶解させる溶媒としては、光増感材を溶解するものであればよく、具体的には、水、アルコール類、トルエン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、エチルセルソルブ、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等を用いることができる。
半導体膜に吸着させる光増感材の量は、半導体膜の比表面積1cm2あたり50μg以
上であることが好ましい。光増感材の量が50μg未満の場合、光電変換効率が不充分となることがある。
本発明に係る光電気セルは、半導体膜2と透明電極層3(または電極層1)とを対向して配置し、側面を樹脂などでシールし、電極間に電解質4を封入して形成される。
電解質と半導体膜との接触面積を高めるため、電解質膜表面は凸凹を有していることが望ましい。上記半導体膜では、酸化チタンナノチューブビードを含んでいるので、半導体膜表面は凸凹している。さらに、半導体膜に凹凸を設けるために、電極層表面に突設部を設けても良い。また電解質の厚さを均一にするため、半導体膜と対向する電極層の間にスペーサ粒子を介在させてもよい。スペーサ粒子としては公知のものが使用され、シリカ粒子、シリカ・アルミナなどの無機粒子、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリルなどの有機樹脂粒子、ポリオルガノシロキサン粒子などが例示される。
電解質4
電解質4としては、電気化学的に活性な塩とともに酸化還元系を形成する少なくとも1種の化合物との混合物が使用される。
電気化学的に活性な塩としては、テトラプロピルアンモニウムアイオダイドなどの4級アンモニウム塩、ブチルイミダゾリウムアイオダイドなどのイミダゾリウム塩が挙げられる。酸化還元系を形成する化合物としては、キノン、ヒドロキノン、沃素(I-/I- 3
、沃化カリウム、沃化リチウム、臭素(Br-/Br- 3)、臭化カリウム等、さらには、t-
ブチルピリジンなどのピリジン系化合物が挙げられる。また、各種沃化イミダゾリウム/沃素の組み合わせも好適に採用することができる。
電解質としてはイミダゾリウム塩、リチウムアイオダイド、ヨウ素、t-ブチルピリジン、またはこれらの混合物が好適である。
また本発明では、前記電解質4には必要に応じて溶媒に溶解した電解液を用いることもできる。このとき使用される溶媒は、前記電解質を溶解するものであれば特に制限されるものではないが、半導体膜に吸着した光増感材が脱着して溶解することのない程度に光増感材の溶解度の低いものが望ましい。具体的には水、アルコール類、オリゴエーテル類、プロピオンカーボネート等のカーボネート類、燐酸エステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、N-ビニルピロリドン、スルホラン66の硫黄化合物、炭酸エチレン、アセトニトリル等が挙げられる。
また、電解質濃度としても特に制限されるものでもないが、通常合計で、0.01〜3mol/l、好ましくは0.1〜2mol/lの範囲にあることが望ましい。
電解質は液状の電解液であってもよく、さらに、固体またはゲル状の固体電解質を用いることができる。
固体電解質としては、CuI、CuBr、CuSCN、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、アリールアミン系ポリマー、アクリル基および/またはメタクリル基を有するポリマー、ポリビニルカルバゾール、トリフェニルジアミンポリマー、L-valine誘導体低分子ゲル、ポリオリゴエチレングリコールメタクリレート、poly(o-methoxy aniline)
、poly(epichlorohydrin-Co-ethylene oxide)、2,2',7,7'-tetorakis(N,N-di-P-methoxyphenyl-amine)-9,9'-spirobifluorene 、パーフルオロスルフォネートなどのようなプロトン伝導性を有するフッ素系のイオン交換樹脂、パーフルオロカーボン共重合体、パーフルオロカーボンスルホン酸等の他、ポリエチレンオキサイドや、イオンゲル法としてたとえばイミダゾールカチオンとBr-、BF4 -、N-(SO2CF32で対イオンを形成し、これにビニルモノマー、PMMAモノマーを加えて重合させたものも好適に用いることができる。これらの固体電解質を使用する場合、固体電解質を構成する成分を溶媒に分散または溶解させ、該分散液または溶液を注入し、電極間に注入したのち、必要に応じて溶媒を除去したのち、入り口を封して光電気セルが形成される。
なお、このような固体電解質は、通常、水などの極性溶媒に湿潤させて使用される。
さらに、電解液にゲル化剤として、シリカ微粒子、チタニア微粒子、ジルコニア微粒子、酸化チタンナノチューブ、カーボンナノチューブ等の微粒子を添加してもよく、このような微粒子を含んでいると電解液の粘度が上昇したり、ゲル化したりして、液体電解質と異なり電解質の逸散がなく、このため長期使用によっても光電変換効率が低下することがなく、また腐食等の原因になることもない。
こうして得られる光電気セルは、半導体膜に酸化チタンナノチューブが凝集してなる酸化チタンナノチューブビードを用いているので、半導体膜は適度にメソポアおよびマクロポアを有しており、このため電解質の拡散性、電子移動性、暗電流防止性に優れ、光電変換効率等の向上した、種々の光電変換の用途に有用である。さらに、単に酸化チタンの半導体膜を使用した場合に比べて、著しく電解質イオンの拡散性に優れているので、曲線因子(FF、形成因子ということもある)が向上し、開回路状態の電圧(Voc、開放電圧という
こともある)が向上する。
実施例
以下、実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
酸化チタンナノチューブビード(TNTB-1)の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成
したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度9重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
このオルソチタン酸のゲル100gを純水2900gに分散させた後、濃度35重量%の過酸化水素水800gを加え、攪拌しながら、85℃で3時間加熱し、ペルオキソチタン酸水溶液を調製した。得られたペルオキソチタン酸水溶液のTiO2としての濃度は0.
5重量%であった。
ついで95℃で10時間加熱して酸化チタン粒子分散液とし、この酸化チタン粒子分散液に分散液中のTiO2に対するモル比が0.016となるようにテトラメチルアンモニウ
ムハイドロオキサイド(TMAH MW=149.2)を添加した。このときの分散液のpHは11であ
った。ついで、230℃で5時間水熱処理して酸化チタン粒子(T-1)分散液を調製した。酸化チタン粒子(T-1)の平均粒子径は30nmであった。
ついで、上記の酸化チタン粒子(T-1)分散液に、濃度40重量%のNaOH水溶液70
gを、TiO2のモル数(TM)とアルカリ金属水酸化物のモル数(AM)とのモル比(AM
)/(TM)が10となるように添加し、150℃で10時間水熱処理した。
得られた粒子は純水にて充分洗浄した。ついで陽イオン交換樹脂にてアルカリを低減した酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1-1)を調製した。このときのNa2O残存量は0.1
5重量%であった。
ついで、酸化チタンナノチューブ粒子(PT-1-1)の水分散液(TiO2としての濃度5重
量%)に有機塩基としてテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)をTiO2に対するモル比が0.1となるように添加した。このときのpHは13.2であった。この分散液を110℃で5時間水熱処理して酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)を調製した
得られた酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)について水洗し、ついで乾燥し、アルカリを分析した。このときのNa2O残存量は0.015重量%であった。
また粒子のTEM写真を撮影し求めた平均粒子長(L)は400nm、平均管外径(Dout)は12nm、平均管内径(Din)は8nmであった。またBET法で求めた粒子の
比表面積は300m2/g、X線回折で求めた結晶形はアナタース型であった。
ついで、酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)の乾燥粉末を水に分散させたTiO2
して濃度20重量%の酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)分散液50gに、前期と同
様にして調製し濃縮したTiO2として濃度が2.0重量%のペルオキソチタン酸水溶液1
00gを添加し、180℃の熱風気流中に噴霧して酸化チタンナノチューブビード(TNTB-1)を調製した。酸化チタンナノチューブビード(TNTB-1)の平均粒子径は5.0μmであった。
ついで酸化チタンナノチューブビード(TNTB-1)を700℃で1時間焼成した。結晶型
はアナタース型であった。
半導体膜(1)の調製
10gの水素化チタン粉末を純水2Lに懸濁し、これに濃度5重量%の過酸化水素水800gを30分間で添加し、ついで、80℃に加熱し、ペルオキソチタン酸の溶液を調製した。
酸化物としての濃度が10重量%の焼成した酸化チタンナノチューブビード(TNTB-1)分散液を調製し、これに前記ペルオキソチタン酸溶液を、ペルオキソチタン酸溶液と酸化チタンナノチューブ(TNTB-1)の酸化物換算の重量比(ペルオキソチタン酸/酸化チタンナノチューブ(TNTB-1))が0.1となるように混合し、この混合液中の全酸化物の重量の30
重量%となるように膜形成助剤としてヒドロキシプロピルセルロースを添加して半導体膜形成用塗布液(1)を調製した。
次いで、フッ素ドープした酸化スズが電極層として形成された透明ガラス基板上に前記塗布液を塗布し、自然乾燥し、引き続き低圧水銀ランプを用いて6000mJ/cm2
紫外線を照射してペルオキソ酸を分解させ、塗膜を硬化させた。塗膜を300℃で30分間加熱してヒドロキシプロピルセルロースの分解およびアニーリングを行って膜厚15μmの半導体膜(1)を形成した。
得られた半導体膜(1)の窒素吸着法および水銀圧入法によって求めた全細孔容積、マク
ロポア割合およびメソポア割合を表1に示した。
光増感材の吸着
次に、光増感材としてシス-(SCN-)-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレー
ト)ルテニウム(II)で表されるルテニウム錯体の濃度3×10-4モル/リットルのエタノ
ール溶液を調製した。この光増感材溶液をrpm100スピナーを用いて、半導体膜(1)上へ塗
布して乾燥した。この塗布および乾燥工程を5回行った。得られた半導体膜(1)の光増感
材の吸着量を表1に示した。
光電気セル(1)の作成
アセトニトリルとバレロニトリルとを体積比(アセトニトリル:バレロニトリル)が1:1となるように混合した溶媒に、ブチルイミダゾリウムアイオダイド(BMII)が0.6M/L、ヨウ素を0.05M/L、t−ブチルピリジン(t-bupyr)が0.5M/L、沃化リチウムが0.1M/Lとなるように溶解して電解質溶液を調製した。
前記で調製した電極を一方の電極とし、他方の電極としてフッ素ドープした酸化スズを電極として形成し、その上に白金を担持した透明ガラス基板を対向して配置し、側面を樹脂にてシールし、電極間に上記の電解質溶液を封入し、さらに電極間をリード線で接続して光電気セル(1)を作成した。
光電気セル(1)は、ソーラーシュミレーターで100W/m2の強度の光を照射して、Voc(開回路状態の電圧)、Joc(回路を短絡したときに流れる電流の密度)、FF(曲線因子)およびη(変換効率)を測定し結果を表に示した。
実施例2
酸化チタンナノチューブビード(TNTB-2)の調製
酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)の乾燥粉末を水に分散させたTiO2として濃度
20重量%の酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)分散液50gに、前期と同様にして
調製し濃縮したTiO2として濃度が2.0重量%のペルオキソチタン酸水溶液200gを
添加し、180℃の熱風気流中に噴霧して酸化チタンナノチューブビード(TNTB-2)を調
製した。酸化チタンナノチューブビード(TNTB-2)の平均粒子径は4.5μmであった。
ついで酸化チタンナノチューブビード(TNTB-2)を700℃で1時間焼成した。
光電気セル(2)の作成
酸化チタンナノチューブビード(TNTB-2)を用いた以外は実施例1と同様にして半導体
膜(2)を調製し、光増感材を吸着させ、電解質を封入し、さらに電極間をリード線で接続
して光電気セル(2)を作成した。得られた光電気セル(2)についてVoc、Joc、FFおよびηを測定し結果を表に示した。
実施例3
酸化チタンナノチューブビード(TNTB-3)の調製
酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)の乾燥粉末を水に分散させたTiO2として濃度
20重量%の酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)分散液50gに、前期と同様にして
調製し濃縮したTiO2として濃度が2.0重量%のペルオキソチタン酸水溶液50gを添
加し、180℃の熱風気流中に噴霧して酸化チタンナノチューブビード(TNTB-3)を調製
した。酸化チタンナノチューブビード(TNTB-3)の平均粒子径は6.5μmであった。つ
いで酸化チタンナノチューブビード(TNTB-2)を700℃で1時間焼成した。
光電気セル(3)の作成
酸化チタンナノチューブビード(TNTB-3)を用いた以外は実施例1と同様にして半導体
膜(3)を調製し、光増感材を吸着させ、電解質を封入し、さらに電極間をリード線で接続
して光電気セル(3)を作成した。得られた光電気セル(3)についてVoc、Joc、FFおよびηを測定し結果を表に示した。
実施例4
光電気セル(4)の作成
実施例1において、ペルオキソチタン酸溶液を、ペルオキソチタン酸溶液と酸化チタンナノチューブ(TNTB-1)の酸化物換算の重量比(ペルオキソチタン酸/酸化チタンナノチューブ(TNTB-1))が0.05となるように混合した以外は同様にして半導体膜(4)を調製し、光増感材を吸着させ、電解質を封入し、さらに電極間をリード線で接続して光電気セル(4)を作成した。得られた光電気セル(4)についてVoc、Joc、FFおよびηを測定し結果を表に示した。
実施例5
光電気セル(5)の作成
実施例1において、ペルオキソチタン酸溶液を、ペルオキソチタン酸溶液と酸化チタンナノチューブ(TNTB-1)の酸化物換算の重量比(ペルオキソチタン酸/酸化チタンナノチューブ(TNTB-1))が0.3となるように混合した以外は同様にして半導体膜(5)を調製し、光増感材を吸着させ、電解質を封入し、さらに電極間をリード線で接続して光電気セル(5)
を作成した。得られた光電気セル(5)についてVoc、Joc、FFおよびηを測定し結果を
表に示した。
実施例6
光電気セル(6)の作成
実施例1において、ペルオキソチタン酸溶液を調製し、ついで95℃で10時間加熱して得た酸化チタン粒子分散液(ゾル)をペルオキソチタン酸溶液の代わりに用いた以外は同様にして半導体膜(6)を調製し、光増感材を吸着させ、電解質を封入し、さらに電極間
をリード線で接続して光電気セル(6)を作成した。得られた光電気セル(6)についてVoc、Joc、FFおよびηを測定し結果を表に示した。
実施例7
光電気セル(7)の作成
実施例1において、実施例1で用いた電解質にさらにシリカゾル(触媒化成工業(株)製:SI−350、平均粒子径8nm、SiO2濃度10重量%)をSiO2として0.5M/Lとなるように加え、電解質をゲル化前に封入し、さらに電極間をリード線で接続して光電気セル(7)を作成した。得られた光電気セル(7)についてVoc、Joc、FFおよびηを測定し結果を表に示した。
さらに、耐久性の評価として、光電気セル(7)を75℃で500時間処理した後、電解
質漏れを観察したが電解質の漏れは認められなかった。また、このときのηは4.6であった。なお、実施例1で得た光電気セル(1)は、同様に75℃で500時間処理した後に
電解質漏れが観察され、このときのηは4.0であった。
比較例1
半導体膜(R1)の調製
実施例1において、酸化物としての濃度が10重量%の焼成した酸化チタンナノチューブビード(TNTB-1)分散液の代わりに、酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)の乾燥粉末
を水に分散させたTiO2として濃度10重量%の酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)分散液を用いた以外は同様にして半導体膜形成用塗布液(R1)を調製し、ついで、膜厚15μmの半導体膜(R1)を形成した。
得られた半導体膜(R1)の窒素吸着法および水銀圧入法によって求めた全細孔容積、マクロポア割合およびメソポア割合を表1に示した。
光電気セル(R1)の作成
ついで、実施例1と同様にして光増感材の吸着を行い、ついで、光電気セル(R1)を作成した。得られた光電気セル(R1)についてVoc、Joc、FFおよびηを測定し結果を表に示した。
Figure 0004679844
図1は、本発明に係る光電気セルの一実施例を示す概略断面図である。
符号の説明
1…透明電極層
2…半導体膜
3…電極層
4…電解質
5…透明基板
6…基板

Claims (10)

  1. 表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した半導体膜(2)が形成されてなる基板と、
    表面に電極層(3)を有する基板とが、
    前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、
    半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる光電気セルにおいて、 半導体膜(2)が酸化チタンナノチューブビードを含んでなり、少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有し、
    前記半導体膜(2)が、細孔径が200〜4000nmの範囲にある細孔を有し、かかる範囲の細孔の容積(V1)が全細孔容積(VT)の10〜70%の範囲にあることを特徴とする光電気セル。
  2. 前記半導体膜(2)が、さらに細孔径が20〜200nmの範囲にある細孔を有し、かかる範囲の細孔の容積(V2)が全細孔容積(VT)の5〜50%の範囲にある(ただし、V1とV2の合計は100%を超えることはない)ことを特徴とする請求項1に記載の光電気セル。
  3. 前記酸化チタンナノチューブビードの平均粒子径が0.5〜15μmの範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の光電気セル。
  4. 前記半導体膜(2)が酸化チタンナノチューブビードとともに酸化チタンバインダーを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光電気セル。
  5. 前記酸化チタンバインダーが、酸化チタンゾルまたはペルオキソチタン酸から誘導された酸化チタンであることを特徴とする請求項4に記載の光電気セル。
  6. 前記酸化チタンナノチューブビードが酸化チタンナノチューブ粒子分散液を噴霧乾燥し、ついで300〜800℃で加熱処理して得られたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光電気セル。
  7. 前記酸化チタンナノチューブ粒子分散液が、さらに酸化チタンナノチューブ粒子とともに、酸化チタンゾルまたはペルオキソチタン酸を含むことを特徴とする請求項6に記載の光電気セル。
  8. 前記電解質層が、電解質とゲル化剤と溶媒とからなり、電解質がイミダゾリウム塩、リチウムアイオダイド、ヨウ素、t-ブチルピリジン、またはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光電気セル。
  9. 前記ゲル化剤として、シリカ微粒子、チタニア微粒子、酸化チタンナノチューブ、カーボンナノチューブ、ジルコニア微粒子から選ばれる1種以上の微粒子を含んでなることを特徴とする請求項8に記載の光電気セル。
  10. 前記基板の少なくとも一方が樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光電気セル。
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