JP4896386B2 - 光電気セル - Google Patents
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Description
(1)すなわち、本発明に係る光電気セルは、
表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した半導体膜(2)が形成されてなる基板と、
表面に電極層(3)を有する基板とが、
前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、
半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる光電気セルにおいて、
電解質層が酸化チタンナノチューブ、繊維状酸化チタン、カーボンナノチューブから選ばれる少なくとも1種のイオン伝導促進材を含んでなり、
少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有している。
(2)電解質層中の前記イオン伝導促進材の含有量が、5〜40重量%の範囲にある。
(3)前記イオン伝導促進材の表面にフラーレンおよび/または水酸化フラーレンが担持されている。
(4)前記電解質層の粘度が1000cp以上である。
[光電気セル]
本発明に係る光電気セルは、表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した半導体膜(2)が形成されてなる基板と、
表面に電極層(3)を有する基板とが、
前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、
半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる光電気セルにおいて、
電解質層が酸化チタンナノチューブ、繊維状酸化チタン、カーボンナノチューブから選ばれる少なくとも1種のイオン伝導促進材を含んでなり、
少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有している。
図1は、本発明に係る光電気セルの一実施例を示す概略断面図であり、透明基板5表面に透明電極層1を有し、かつ該透明電極層1表面に光増感材を吸着した半導体膜2が形成されてなる基板と、基板6表面に還元触媒能を有する電極層3を有する基板とが、前記電極層1および3が対向するように配置され、さらに半導体膜2と電極層3との間に電解質4が封入されている。
透明基板5
透明基板5としてはガラス基板、PET等の有機ポリマー基板等の透明でかつ絶縁性を有する基板を用いることができる。
また、基板6としては使用に耐える強度を有していれば特に制限はなく、ガラス基板、PET等の有機ポリマー基板等の絶縁性基板の他に金属チタン、金属アルミ、金属銅、金属ニッケルなどの導電性基板を使用することができる。
透明基板5表面に形成された透明電極層1としては、酸化錫、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化錫、Snおよび/またはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、貴金属等の従来公知の電極を使用することができる。このような透明電極層1は、熱分解法、CVD法等の従来公知の方法により形成することができる。
また、基板6表面に形成された電極層3としては、白金、ロジウム、ルテニウム金属、ルテニウム酸化物等の電極材料、酸化錫、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化錫、Snおよび/またはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモンなどの導電性材料の表面に前記電極材料をメッキあるいは蒸着した電極、カーボン電極など従来公知の電極を用いることができる。
なお、基板6は、透明基板5と同様に透明なものであってもよく、また電極層3は、透
明電極層1と同様に透明電極であってもよい。
が好ましい。電極層の抵抗値が100Ω/cm2を超えて高くなると光電変換効率が低く
なることがある。
半導体膜2は、前記透明基板5上に形成された透明電極層1上に形成されている。なお半導体膜2は、基板6上に形成された電極層3上に形成されていてもよい。
また、半導体膜2の細孔容積は、0.05〜0.8ml/g、平均細孔径が2〜250nmの範囲にあることが好ましい。この範囲にあれば、後述する分光増感色素の吸着量を多くすることが可能であるとともに、膜内の電子移動性がスムーズとなり光電変換効率を高めることが可能となる。
酸化チタン粒子は他の金属酸化物粒子に比較して分光増感色素の吸着量が高く且つ半導体膜内の電子移動性が高く、さらに安定性、安全性、膜形成が容易である等の優れた特性がある。酸化チタン粒子としては、アナタース型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン、ルチル型酸化チタン等の結晶性酸化チタンが好ましく、なかでもアナタース型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタンはバンドギャップが高く光電変換効率の高い光電気セルを得ることができる。
有機塩基および/またはアンモニアを添加して、pHを8〜14の範囲に維持しながら120℃〜350℃の温度範囲で水熱処理することによって調製することができる。
例えば、アナタース型酸化チタン粒子の結晶子径は、X線解折により(1.0.1)面のピークの半値幅を測定しDebye-Scherrerの式により計算によって求めることができる。アナタース型酸化チタン粒子の結晶子径が5nm未満の場合は粒子内の電子移動性が低下し、50nmを超えて大きい場合は分光増感色素の吸着量が低下し、光電変換効率が低下する。
酸化チタンバインダーとしては、アナタース型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、無定形酸化チタンのいずれであってもよい。
このようなバインダー成分を含んでいると電極との密着性が向上し、得られる半導体膜の強度が向上し、かつ、酸化チタン粒子の表面に光増感材の吸着層を形成することができ、さらに酸化チタン粒子同士の接触面積が増加し、電子移動性を向上させることが可能となり、光電変換効率の高い光電気セルを得ることができる。
孔質な半導体膜が得られないことがあり、さらに光増感材吸着量が増加しないことがある。
孔径が2〜250nm、好適には5〜100nmの範囲にあることが望ましい。このような細孔容積および平均細孔径であれば、光増感材吸着量が高く、また膜内の電子移動性も高い状態を保つことができ、光電変換効率が高い光電気セルが得られる。
少なくとも1種のガスのイオンを照射し、アニーリングしてもよい。ガスのイオンの照射によって、酸化チタン膜内にこれらのイオンが残留することがなく、チタニア粒子表面に欠陥が多く生成し、アニーリング後の酸化チタンの結晶性が向上するとともに粒子同士の接合が促進され、このため光増感材との結合力が高まるとともに吸着量が増加し、さらに粒子の接合の促進により電子移動性が向上することによって光電変換効率が向上することができる。
以上のような半導体膜2は光増感材を吸着している。
光増感材
光増感材としては、可視光領域および/または赤外光領域の光を吸収して励起するもの
であれば特に制限はなく、たとえば有機色素、金属錯体などを用いることができる。
ス-ジアクア-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシラート)などのルテニウム-シス-
ジアクア-ビピリジル錯体、亜鉛-テトラ(4-カルボキシフェニル)ポルフィンなどのポルフィリン、鉄-ヘキサシアニド錯体等のルテニウム、オスミウム、鉄、亜鉛などの錯体を挙
げることができる。これらの金属錯体は分光増感の効果や耐久性に優れている。
このような光増感材の吸着方法は、特に制限はなく、光増感材を溶媒に溶解した溶液を、ディッピング法、スピナー法、スプレー法等の方法により半導体膜に吸収させ、次いで乾燥する等の一般的な方法が採用できる。さらに必要に応じて前記吸収工程を繰り返してもよい。また、光増感材溶液を加熱環流しながら前記基板と接触させて光増感材を半導体膜に吸着させることもできる。
であることが好ましい。光増感材の量が50μg未満の場合、光電変換効率が不充分となることがある。
イオン伝導促進材として、酸化チタンナノチューブ、繊維状酸化チタン、カーボンナノチューブからなる群から選ばれる少なくとも1種が例示される。これらを含んでいると、イオンの伝導が促進され、高い光電変換効率を発現できる。その理由は明確ではないものの、これらの粒子は直線状の長い粒子であり、これらの粒子表面に電解質が配向し、電子あるいはイオンは最短経路を流れるのでイオン伝導が促進されるものと思料される。
本発明に用いる酸化チタンナノチューブは、酸化チタンからなるチューブ状の粒子であ
り、酸化チタンは、アナタース、ルチル、ブルッカイト、無定形、あるいはこれらの混合物であってもよいが、通常、結晶性の高いものが好適である。
mの範囲にあり、内径(Din)が4〜30nm、好ましくは5〜20nmの範囲にあり、チューブの厚みが1〜20nm、好ましくは2〜15nmの範囲にあり、長さ(L)が25〜1000nm、好ましくは50〜600nmの範囲にあり、この長さ(L)と前記外径(Dout)との比(L)/(Dout)が5〜200、好ましくは10〜100の範囲にあることが望ましい。
径が狭くなり、後述する電解質の拡散が不充分となり、イオンの伝導を促進することが困難となり、またフラーレンの担持量も少なくなるので充分な光電変換効率が得られないことがある。酸化チタンナノチューブの外径(Dout)が前記上限を越えるものは得ること
が困難であるとともに、チューブである効果がなくなる。また、酸化チタンナノチューブの内径(Din)が前記下限未満の場合は、前述したように充分な光電変換効率が得られないことがあり、内径(Din)が前記上限を越えるものは得ることが困難であるとともに、チューブである効果がない。また、このときチューブの厚みが薄い場合は、結晶層の厚みが小さく、結晶構造がルーズになり、充分な光電変換効率が得られないことがある。チューブの厚みが厚すぎても内部の空洞の割合が低下し、ナノチューブを用いる効果が低減する。
なく、イオン伝導性の向上効果が得られないことがある。(L)/(Dout)が前記上限
を越えると、光の散乱が増大したり、粒子の長さが長く電解質中で沈降することがあり、また電解質の拡散が不充分となり充分な光電変換効率が得られないことがある。
アルカリ金属含有量が500ppmを越えると、半導体機能が低下するとともに、経時的に光電変換効率が低下する傾向にある。半導体機能とは、電子、イオンの流れを一方向にする整流作用であり、この場合半導体膜の中にプラス欠陥を生じ、電子をトラップすることで電子の流れを阻害する。この機能が低下すると、電子の流れが悪くなり、光電変換効率が低下する。
本発明に用いる繊維状酸化チタンは、酸化チタンからなる繊維状の粒子であり、酸化チタンは、アナタース、ルチル、ブルッカイト、無定形、あるいはこれらの混合物であってもよいが、通常、結晶性の高いものが好適である。
アスペクト比(L/W)が、上記上限を越えて大きいものは得ることが困難な場合があり、得られたとしても、電解質の拡散が不充分となり充分な光電変換効率が得られないことがある。
満)で表される低次(すなわち還元型)酸化チタンであってもよい。また、酸素の一部が
窒素で置換されていてもよい。
カーボンナノチューブとしては従来公知のカーボンナノチューブを用いることができる。カーボンナノチューブは六角網目状のグラフェンシートを円筒状に巻いた単層もしくは多層のチューブ状物質である。
nmの範囲にあり、長さ(L)が10〜1000nm、さらには20〜600nmの範囲
にあることが好ましい。このようなカーボンナノチューブとしては、例えば、日機装(株)製のカーボンナノチューブは好適に用いることができる。
電解質としては、電気化学的に活性な塩とともに酸化還元系を形成する少なくとも1種
の化合物との混合物が使用される。
また、イオン性液体に電解質を溶解させてもよい。イオン性液体とは、常温で溶融した塩であり、高いイオン密度を有し、かつイオン移動度も大きいため、極めて高いイオン伝導度を示す。このため電解質のマトリックするとして使用することもできる。
る。これらは高分子量化させることも可能であり、さらに必要に応じてゲル化させることもできる。
なお、本発明では、上記したイオン伝導促進材を含んでいるので、前記したように電解液がゲル化していることがあるが、本発明ではゲル化していても何ら差し支えることがない。とくに、ゲル化していれば、電解液の漏液もなくなるの好都合である。
固体電解質としては、CuI、CuBr、CuSCN、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、アリールアミン系ポリマー、アクリル基および/またはメタクリル基を有するポリマー、ポリビニルカルバゾール、トリフェニルジアミンポリマー、L-valine誘導体低分子ゲル、ポリオリゴエチレングリコールメタクリレート、poly(o-methoxy aniline)
、poly(epichlorohydrin-Co-ethylene oxide)、2,2',7,7'-tetorakis(N,N-di-P-methoxyphenyl-amine)-9,9'-spirobifluorene 、パーフルオロスルフォネートなどのようなプロトン伝導性を有するフッ素系のイオン交換樹脂、パーフルオロカーボン共重合体、パーフルオロカーボンスルホン酸等の他、ポリエチレンオキサイドや、イオンゲル法としてたとえばイミダゾールカチオンとBr-、BF4 -、N-(SO2CF3)2で対イオンを形成し、これにビニルモノマー、PMMAモノマーを加えて重合させたものも好適に用いることができる。これらの固体電解質を使用する場合、固体電解質を構成する成分を溶媒に分散または溶解させ、さらに前記イオン伝導促進材を分散させたのち、得られた分散液を注入し、電極間に注入したのち、必要に応じて溶媒を除去したのち、入り口を封して光電気セルが形成される。なお、ここで固体電解質はゲル状である電解質を含んで意味している。
pの範囲にあることが好ましい。電解質の粘度が1000cp未満の場合は電解質の逸散がなく、このため長期使用によっても光電変換効率が低下することがなく、また腐食等の
原因になることもない。
[実施例]
以下、実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
半導体膜(A)の形成
10gの水素化チタンを2Lの純水に懸濁し、濃度5重量%過酸化水素液800gを30分かけて添加し、ついで80℃に加熱して溶解してペルオキソチタン酸の溶液を調製した。
0℃で30分間加熱してヒドロキシプロピルセルロースの分解およびアニーリングを行って半導体膜(A)を形成した。
光増感材の吸着
次に、光増感材としてシス-(SCN-)-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレー
ト)ルテニウム(II)で表されるルテニウム錯体の濃度3×10-4モル/リットルのエタノ
ール溶液を調製した。この光増感材溶液を、rpm100スピナーを用いて、半導体膜(A)上へ塗布して乾燥した。この塗布および乾燥工程を5回行った。得られた半導体膜の光増感材の吸着量は200μg/cm2であった。
以下にして酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)を調製した。
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成
したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度9重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
重量%であった。
ムハイドロオキサイド(TMAH MW=149.2)を添加した。このときの分散液のpHは11であ
った。ついで、230℃で5時間水熱処理して酸化チタン粒子分散液を調製した。酸化チタン粒子の平均粒子径は30nmであった。
をTiO2としての濃度が6重量%となるように混合し、超音波を照射して充分分散させた電解質(A)を得た。この電解質(A)は、しばらく放置するとゲル状化した。
樹脂にてシールし、電極間に上記の電解質(A)をゲル状化する前に封入し、さらに電極間をリード線で接続して光電気セル(A)を作成した。
、Voc(開回路状態の電圧)、Joc(回路を短絡したときに流れる電流の密度)、FF(曲線因子)およびη(変換効率)を測定した。
[実施例2]
光電気セル(B)の作成
実施例1において、酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)をTiO2としての濃度が1
7重量%となるように混合して電解質(B)を得、これを電極間に封入した以外は同様にして光電気セル(B)を作成した。
結果を表1に示した。
光電気セル(C)の作成
実施例1において、酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)をTiO2としての濃度が30重量%となるように混合して電解質(C)を得、これを電極間に封入した以外は同様にして光電気セル(C)を作成した。
[実施例4]
光電気セル(D)の作成
水酸化フラーレン(サイエンスラボラトリーズ社製:C−60)5gをジメチルホルムアミド95gに分散させ、これにイソシアネートシランカップリング剤(信越シリコン(株)製)2gを加えた。ついで、実施例1と同様にして調製した酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)10gを、フラーレン分散液に添加して、均一に分散させた後、遠心分離
により分離し、ついで乾燥して、水酸化フラーレンを担持した酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)を得た。
部当たり30重量部であった。
ついで、実施例1において、酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)の代わりにフラー
レン担持酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)を用いた以外は同様にして電解質(D)
を調製し、ついで、光電気セル(D)を作成した。
[実施例5]
光電気セル(E)の作成
実施例2において、酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)の代わりに実施例4と同様
にして調製したフラーレン担持酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)を用いた以外は同
様にして電解質(E)を調製し、ついで、光電気セル(E)を作成した。
[実施例6]
光電気セル(F)の作成
実施例3において、酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)の代わりに実施例4と同様
にして調製したフラーレン担持酸化チタンナノチューブ粒子(TNT-1)を用いた以外は同
様にして電解質(F)を調製し、ついで、光電気セル(F)を作成した。
[実施例7]
光電気セル(G)の作成
実施例1において、電解質として、イオン性液体であるジメチルプロピルイミダゾリウムアイオダイド(DMPI)0.6モルに沃素0.5モルを混合し、これにカーボンナノチューブ粒子(CNT-1)をC(炭素)としての濃度が9重量%となるように混合し、超音
波を照射して充分分散させた電解質(G)を用いた以外は同様にして光電気セル(G)を作成した。
[比較例1]
光電気セル(H)の作成
実施例1において、電解質(A)の代わりにイオン性液体であるジメチルプロピルイミダゾリウムアイオダイド(DMPI)0.6モルに沃素0.5モルを混合して電解質(H)を用いた以外は同様にして光電気セル(H)を作成した。(酸化チタンナノチューブは含まれていない)
ついで、Voc(開回路状態の電圧)、Joc(回路を短絡したときに流れる電流の密度)、FF(曲線因子)およびη(変換効率)を測定した。結果を表1に示した。
2・・・半導体膜
3・・・電極層
4・・・電解質
5・・・透明基板
6・・・基板
Claims (3)
- 表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した半導体膜(2)が形成されてなる基板と、
表面に電極層(3)を有する基板とが、
前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、
半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる光電気セルにおいて、
電解質層が酸化チタンナノチューブ、繊維状酸化チタン、カーボンナノチューブから選ばれる少なくとも1種のイオン伝導促進材を含み、前記イオン伝導促進材の表面にフラーレンおよび/または水酸化フラーレンが担持されてなり、
少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有していることを特徴とする光電気セル。 - 電解質層中の前記イオン伝導促進材の含有量が5〜40重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の光電気セル。
- 前記電解質層の粘度が1000cp以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の光電気セル。
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