JP2013191273A - 光電極、その製造方法、およびそれを用いた色素増感太陽電池 - Google Patents

光電極、その製造方法、およびそれを用いた色素増感太陽電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 色素増感太陽電池に組み込まれる光電極の光散乱層の散乱能を向上させるとともに、電解質の拡散を阻害することがない光散乱層を提供し、もって発電効率を向上させた光電極とその製造方法、及びこれを用いる色素増感太陽電池を提供すること。
【解決手段】 透明電極(1)、前記透明電極(1)上に形成した酸化チタンを含有する緻密層(2)、前記緻密層(2)の上に形成した金属酸化物半導体粒子を含有する伝導層(3)、及び前記伝導層(3)の上に形成した、シリカナノ構造体と金属酸化物半導体粒子とを含有する光散乱層(4)の構成を有することを特徴とする光電極、その製造方法、及びこれを用いる色素増感太陽電池。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光電極、その製造方法およびそれ用いた色素増感太陽電池に関するものであり、詳しくは、ナノメートルオーダーの基本構造を有するシリカナノ構造体を含有する光散乱層を配置した光電極と、これを用いた色素増感太陽電池に関するものである。
太陽電池は他の発電方法と比べ環境負荷が少なく、近年その用途が拡大している。現在一般的な太陽電池はシリコン系太陽電池である。しかしながらこの太陽電池は使用する原料のシリコンが高く、また製造過程も複雑である。
それに代わる太陽電池として色素増感型があり、これは材料が安価でありかつ製造が比較的簡易であることから次世代の太陽電池として期待されている。色素増感太陽電池は主に色素を担持した半導体電極、対極、酸化還元物質を含む電解層などから構成されており、当該色素は吸光係数が低く、発電に関与する可視から赤外の光を充分に利用できていないのが現状であることから、改良方法が種々提供されている。
例えば、光電極部分に光散乱層を設けることで、色素増感太陽電池に入射される光を効率良く使用する方法が検討されている(例えば、特許文献1〜2参照)。前記特許文献1では、粒径が80nm以下からなる光透明層、粒径が約200〜500nmからなる散乱層を配置した光電極を用いることで、光が散乱層で散乱され、結果光路長が増え効率を向上させることが記載されている。また、前記特許文献2では、屈折率が1.8以下の粒子と平均粒子径が150nm以上で屈折率が2.4以上の粒子とを混合した散乱層を光電極内に用いて光閉じ込め効果を大きく向上させた色素増感太陽電池が提案されている。
このように光電極を構成する光散乱層を最適化することで、入射する光を効率よく色素に吸収させ発電効率を向上させる方法が検討はされているが、効率はまだ十分ではない。その理由としては、第一に散乱粒子に大きい粒子を使用した場合には、粒子同士の界面が少なくなり光散乱効果が弱いことが挙げられる。また散乱粒子には、容易に電解質が拡散できる孔がないことにより、電解質の拡散を妨げて効率を低下させる要因となることも考えられる。
色素増感太陽電池の発電効率を向上させることは、当該太陽電池の普及促進ばかりではなく、環境保護等の観点からも最重要課題であり、抜本的な解決方法が求められている。
特開平10−255863号公報 特開2003−142171号公報
本発明はこれらの事情を鑑み、色素増感太陽電池に組み込まれる光電極の光散乱層の散乱能を向上させるとともに、電解質の拡散を阻害することがない光散乱層を提供し、もって発電効率を向上させた光電極とその製造方法、及びこれを用いる色素増感太陽電池を提供する事を目的とする。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ナノメートルスケールの基本ユニットを有するシリカナノ構造体と、金属酸化物半導体粒子とを含有させてなる複合体を光電極の光散乱層に用いることによって、光散乱層の光閉じ込め効果が向上すること、及び当該シリカナノ構造体はその複雑な形状により、電解質の拡散を阻害しにくいことにより、色素増感太陽電池の効率が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、透明電極(1)、前記電極(1)上に形成した酸化チタンを含有する緻密層(2)、前記緻密層(2)の上に形成した金属酸化物半導体粒子を含有する伝導層(3)、及び前記伝導層(3)の上に形成した、シリカナノ構造体と金属酸化物半導体粒子とを含有する光散乱層(4)の構成を有することを特徴とする光電極とその製造方法、並びに当該光電極を用いてなる色素増感太陽電池を提供するものである。
本発明によれば、シリカナノ構造体を光散乱層に使用した色素増感太陽電池を使用することで、光散乱層中のシリカナノ構造体が入射した光を効率よく閉じ込めると同時に、電解質の拡散を効果的に行うことができ、高い変換効率を実現できる。即ち、光散乱層をシリカナノ構造体と、金属酸化物半導体粒子とが混在する構成とすることにより、従来のシリカ粒子を用いる方法と比較して、この層における光散乱効率を大幅に向上させることができる。そのため、透明電極から入射してくる光を光散乱層において効率よく散乱し、十分な量の光を該光散乱層と透明電極との間に配置される半導体電極の層に再び進行させることにより、半導体電極中を進行する光の光路長を十分に長く確保することができる。この結果、半導体電極中に十分な量の光を閉じ込めることができ、半導体電極全体としての光の利用効率を向上させることができる。またシリカナノ構造体はその集積構造特有の空間を有する事から、従来のシリカ粒子と比較して金属酸化物半導体と電解質を十分かつ容易に接触させることが可能となり、電池特性を向上させることができる。本発明で原料として用いるシリカは産業的に容易に供給できる材料であることから、色素増感太陽電池の民生用途には有用な技術である。
本発明の色素増感太陽電池の基本構造を示す模式断面図である。 合成例1で得られた焼成後のシリカナノ構造体のSEM写真である。 合成例2で得られた焼成後のシリカナノ構造体のSEM写真である。 合成例3で得られた焼成後のシリカナノ構造体のSEM写真である。 合成例3で得られた焼成後のシリカナノ構造体のTEM写真である。 比較例1の半導体層の表面のSEM写真である。 実施例3の半導体層の表面のSEM写真である。 光散乱層中のシリカナノ構造体含有率と短絡電流との関係を示すグラフである。 光散乱層中のシリカナノ構造体含有率と変換効率との関係を示すグラフである。
先ず、本発明の色素増感太陽電池について図1を用いて説明する。
図1は、本発明の色素増感太陽電池の基本構造を示す模式断面図である。本発明の色素増感太陽電池の一態様としては、図1によって示される通り、透明性基板上に透明導電膜を有した透明電極、透明電極に隣接した緻密層、緻密層上に形成された伝導層と光散乱層からなる半導体層、半導体層に吸着した色素、電解質相、対極、封止剤からなる。
この色素増感太陽電池は、透明電極を透過して照射される光によって半導体層に吸着した色素が励起され、色素から半導体層に電子が移動する。そして、半導体層内において発生した電子は、透明電極に集められて外部に取り出されることになる。
〔透明電極(1)〕
透明電極(1)の構成は特に限定されるものではなく、通常の色素増感太陽電池に搭載される透明電極を使用できる。例えば、図1に示す透明電極は、ガラス基板等の透明基板の半導体層側に光を透過させるためのいわゆる透明導電層をコートした構成を有する。この透明導電層としては、ITO、SnO、ZnO、ATO等が挙げられる。透明導電層は、常法によって形成され、その膜厚は0.1μm〜5μm程度が適当である。また、メッシュ状、ストライプ状など光が透過できる構造にした金属電極をガラス基板等に設けたものでもよい。
透明電極(1)における透明基板としては、ガラス基板、プラスチック基板などからなり、その厚さは、光電極に適当な強度を付与することができるものであれば特に限定されない。
〔緻密層(2)〕
透明電極の表面には酸化チタンを含有する膜を付与する。このことにより、その上に金属酸化物半導体粒子を含有する伝導層を効率的に形成させることができる。当該緻密層(2)に用いる酸化チタンは酸化チタンソースであるアルコキシチタン等から作製する。酸化チタンソースとしては、特に限定されるものではなく、例えば、チタン(IV)エトキシド、チタン(IV)n−プロポキシド、チタン(IV)n−ブトキシド等のアルコキシチタンや、それらが重合したアルコキシチタンポリマー等が挙げられる。緻密層(2)の作製方法としても特に限定されないが、例えばゾルゲル法によりチタンアルコキシドを加水分解しチタニアゾルを作製し、それをスピンコーター法、ディップコート法、スプレー法等で塗布し、乾燥、焼成させる。緻密層の乾燥、焼成の条件は、用いる材料の種類や形態に応じて適宜設定すればよい。例えば大気下または不活性ガス雰囲気下、50〜800℃程度の温度で10秒〜12時間程度で行うことが好ましい。乾燥および焼成は、単一の温度で1回のみまたは温度を変化させて2回以上行ってもよい。緻密層の厚みは10nm〜1μmの間が効率の面から好ましい。
〔伝導層(3)〕
本発明の光電極において、伝導層(3)を構成する金属酸化物半導体粒子は特に限定されるものではなく、種々の酸化物半導体等を使用することができる。酸化物半導体としては、例えば、TiO、ZnO、SnO、Nb、In、WO、ZrO、La、Ta、SrTiO、BaTiO等を用いることができる。これらの中でもTiOを用いることが好ましい。また酸化物半導体粒子の粒子径は実質的に太陽光を散乱しない5nm〜100nmの平均粒子径を有するものが好ましく、さらには8nm〜80nmの範囲であることが好ましく、比表面積と空隙サイズの観点から10nm〜30nmの範囲であることが特に好ましい。
伝導層(3)の膜厚は特に限定されないが、光透過性、変換効率の面から5μm〜40μmの範囲であることが好ましい。
伝導層(3)の作成方法としては、例えば、透明電極上に、半導体粒子を含む懸濁液を塗布し、乾燥、焼成することにより作製できる。懸濁液は、半導体粒子を高分子などの有機化合物、分散剤と共に水、有機溶剤などに加え、分散させることにより調製することができる。この時、半導体粒子の使用割合としては、作製する膜の強度の維持と、色素の吸着のための空隙率の確保を兼備させる観点より、懸濁液の全体の総質量に対して10〜40質量%の範囲で調整することが好ましい。
懸濁液に添加された高分子化合物などの有機化合物は、焼成時に燃焼して半導体層の隙間を作製することに寄与する。したがって、焼成時に燃焼する有機化合物の分子量や添加量を制御することにより空隙率を制御することができる。なお、有機化合物の種類や量は、使用する粒子の状態、全体の総質量などにより適宜選択すればよいが、例えば、ポリエチレングリコール、エチルセルロースなどの高分子化合物が挙げられる。
懸濁液の媒体としては、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのグライム系溶剤、イソプロピルアルコールなどのアルコール系、イソプロピルアルコール/トルエンなどの混合溶剤、水などが挙げられる。
塗布方法としては、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法、スクリーン印刷法など種々の方法が挙げられる。一度の塗布で層の膜厚が不足の場合には、多層塗布により膜厚を増加さてもよい。その後の乾燥と焼成の条件は、用いる材料の種類や形態に応じて適宜設定すればよい。焼成は、例えば大気下または不活性ガス雰囲気下、50〜800℃程度の温度で10秒〜12時間程度で行うことが好ましい。乾燥および焼成は、単一の温度で1回のみまたは温度を変化させて2回以上行ってもよい。
〔光散乱層(4)〕
本発明の最大特徴部分は光電極の全体構成における光散乱層である。特に、その光散乱層は、絶縁体であるシリカナノ構造体と金属酸化物半導体粒子とを含有することを特徴とする。
光散乱層(4)で使用する金属酸化物半導体粒子は特に限定されるものではなく、前述の伝導層(3)と同様のものを使用することができる。この時、伝導層(3)中の金属酸化物半導体粒子と、光散乱層(4)中の金属酸化物半導体粒子とが、同一のものであっても、異なるものであってもよい。中でもTiOが好ましい。また、光散乱層(4)で使用する金属酸化物半導体粒子の平均粒子径としては、成膜性の観点から150nm以下であることが好ましい。
本発明で用いる光散乱層(4)中のシリカナノ構造体は、ナノメートルオーダーの基本単位を有し、これが集積して粉末状になっているものである。その製造方法としては、本発明者らがすでに提供している種々の方法(例えば、特開2005−264421号公報、特開2005−336440号公報、特開2006−063097号公報、特開2007−051056号公報、及び特許第4759661号公報等)で得ることができるが、基本的には、直鎖状ポリエチレンイミン骨格を有するポリマーが水中で形成する会合体に、シリカ形成可能なシリカソースを混合してゾルゲル反応を行い、当該会合体中のポリマーをシリカで被覆してなる複合体を得たのち、これを焼成して得られるものである。
前記シリカの形成に必要なシリカソースとしては、例えば、アルコキシシラン類、水ガラス、ヘキサフルオロシリコンアンモニウム等を用いることができる。
アルコキシシラン類としては、テトラメトキシシラン、メトキシシラン縮合体のオリゴマー、テトラエトキシシラン、エトキシシラン縮合体のオリゴマーを好適に用いることができる。さらに、アルキル置換アルコキシシラン類の、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、iso−プロピルトリメトキシシラン、iso−プロピルトリエトキシシラン等、更に、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、p−クロロメチルフェニルトリメトキシシラン、p−クロロメチルフェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン等を、単一で、又は混合して用いることができる。
また、上記シリカソースに、他のアルコキシ金属化合物を混合して用いることもできる。例えば、テトラブトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、または水性媒体中安定なチタニウムビス(アンモニウムラクテート)ジヒドロキシド水溶液、チタニウムビス(ラクテート)の水溶液、チタニウムビス(ラクテート)のプロパノール/水混合液、チタニウム(エチルアセトアセテート)ジイソプロポオキシド、硫酸チタン、ヘキサフルオロチタンアンモニウム等を用いることができる。
得られる複合体の基本構造であるファイバー、リボンの太さあるいはシートの厚みを10nm以下にするためには、直鎖状ポリエチレンイミン骨格を有するポリマー(質量)に対し、シリカソース(アルコキシシラン)中のケイ素の量(質量)が1〜1.5倍の範囲で用いることが望ましい。ポリマーに対し、シリカソース中のケイ素量を2倍以上に上げると、ファイバーの太さを15nm以上まで増大させることができる。
複合体を与えるゾルゲル反応は、水、あるいは親水性有機溶剤が含まれた水性媒体中、水性液体相では起こらず、ポリマー結晶体表面でのみ進行する。従って、複合化反応条件はポリマー結晶体が溶解することがなければ、反応条件は任意に選定できる。
ゾルゲル反応が進行する過程で、ポリマー結晶体を安定させるためには、媒体は水単独であることが最も好ましいが、水と任意混合可能な親水性の有機溶剤を含んでいても良い。このとき、媒体中における水の割合は20質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であればさらに好ましい。
また、ゾルゲル反応液中、ポリマー結晶体(会合体)の濃度はそのポリマー中に含まれるポリエチレンイミン骨格の量を基準に、0.1〜5wt%にすることが好ましい。
上述したポリマーとシリカとの複合体を加熱焼成すると、形状を維持したまま、その内部に含まれていたポリマーが除去され、シリカを主構成成分とするシリカナノ構造体を得ることができる。
焼成温度は400℃以上であればよく、焼成時間は温度により適宜に設定することができる。400℃よりもっと高い温度では1時間であればよく、400℃付近では2時間以上焼成することが望まれる。
焼成して得られる構造体の基本構造、全体形状は焼成前と変わりがない。焼成後は比表面積が焼成前より大きく、概ね100〜400m/gである。
上述の方法で得られるシリカナノ構造体は、太さ又は厚みが5〜100nmでアスペクト比が2以上のファイバー状又はリボン状又はシート状の基本構造体の集合体であって、集合体の大きさ(SEM画像で観測したときの、最も長い部分)が1μm〜20μmの範囲である。散乱特性を高めるには大きさが1μm〜5μmが好ましく、基本構造はファイバー状であることが好ましい。
光散乱層(4)に含有させるシリカナノ構造体と金属酸化物半導体粒子との混合割合としては、散乱機能を十分に発現させる観点から、SiO/金属酸化物のモル比で5/95〜50/50の範囲であることが好ましい。
前記光散乱層(4)は、上記シリカナノ構造体と金属酸化物半導体粒子の混合物を含む懸濁液を伝導層(3)の上に塗布し、乾燥、焼成することにより作製できる。
前記懸濁液は、伝導層(3)を構成する際の懸濁液と同様な方法で調製できる。詳しくは、金属酸化物半導体粒子とシリカナノ構造体とを高分子などの有機化合物、分散剤と共に水、有機溶剤などに加え、分散させることにより調製することができる。該懸濁液中の固体粒子成分は全体の総重量に対して10〜40質量%が好ましい。懸濁液における有機化合物や媒体、及びこの懸濁液を用いて成膜する方法は、いずれも伝導層(3)と同様である。
前述の方法で得られる光散乱層(4)はシリカナノ構造体と金属酸化物半導体粒子とを含有する複合膜であり、その膜厚は1μm〜15μmであることが好ましく、3μm〜10μmの範囲であることがより好ましい。
前述した緻密層(2)、伝導層(3)及び光散乱層(4)を総称して半導体層ということもある。この半導体層、とくに伝導層(3)と光散乱層(4)には、色素を吸着させる必要、並びに色素増感太陽電池としたときの電解質との十分な拡散の必要がある。このため、この半導体層における比表面積は、色素吸着量を増加させるために、10〜200m/gの範囲であることが好ましい。また、半導体層の空隙率は、色素を吸着させたり、電解質中のイオンが十分に拡散して電荷輸送を行わせたりする観点から、40〜80%であることが好ましい。ここで「空隙率」とは、半導体層の全体積に対する細孔が占める体積の割合(%)を意味する。
半導体層全体の膜厚は特に限定されないが、光透過性、変換効率の面から5μm〜50μmの範囲であることが好ましい。
〔光電極の製造方法〕
本発明の光電極は、下記の製造工程を経ることにより容易に得ることができる。即ち、
(i)透明電極(1)表面をアルコキシチタンで処理する工程、
(ii)工程(i)で得た基板上に金属酸化物半導体粒子の伝導層薄膜を作製する工程、
(iii)工程(ii)で得た伝導層表面に、シリカナノ構造体と金属酸化物半導体粒子とを含有する複合膜を作製する工程、
(iv)工程(iii)で得た基板を加熱焼結する工程、
(v)工程(iv)で得た基板に色素を吸着する工程、
を有する。
前記工程(i)におけるアルコキシチタンとしては、例えば、チタン(IV)エトキシド、チタン(IV)イソプロポキシド、チタン(IV)n−プロポキシド、チタン(IV)イソブトキシド、チタン(IV)t−ブトキシド、チタン(IV)n−ブトキシド、チタン(IV)テトラブトキシドテトラマー等が挙げられる。透明電極(1)の表面を当該アルコキシチタンで処理するということは、具体的にゾルゲル法等によりチタンアルコキシドを加水分解しチタニアゾルを作製し、それをスピンコーター法、ディップコート法、スプレー法等で塗布する処理である。
工程(i)のあとにこれを加熱焼結してから、工程(ii)を行ってもよく、あるいは、加熱焼結せずに工程(ii)を行ってもよい。更に、工程(ii)の後に同じく加熱焼結してから工程(iii)を行っても、加熱焼結せずに工程(iii)を行ってもよい。
各層を形成させてから加熱焼結する方法であっても、工程(iv)でまとめて加熱焼結する方法であっても、加熱焼結の条件としては特に限定されるものではなく、各層を形成させる際に用いた有機成分を分解、除去できる条件であればよい。具体的には、大気下または不活性ガス雰囲気下、50〜800℃程度の温度で10秒〜12時間程度で焼成することが好ましい。焼成は、単一の温度で1回のみまたは温度を変化させて2回以上行ってもよい。
〔色素及び色素吸着〕
上記で得られた各層を有する光電極には、色素を吸着させる必要がある。吸着される箇所は、半導体粒子表面であることが好ましい。使用する色素は可視光と近赤外光領域のいずれかまたは両方に吸収を有し、光増感作用を有するものであれば特に限定はされない。色素として有機色素、金属錯体色素が挙げられる。有機色素として例えば、ポルフィリン系色素、フタロシアニン系色素、クマリン系色素、インドリン系色素、キノリン系色素、アントラセン系色素、カルバゾール系色素、シアニン系色素、アゾ系色素、スクアリリウム系色素、ペリレン系色素等が挙げられ、金属錯体色素としてルテニウム錯体色素、オスミウム錯体色素、銅錯体色素が挙げられる。この中で変換効率の観点からルテニウム錯体色素が好ましく、配位子がビピリジンまたはターピジン、クォーターピリジンであるものがより好ましい。また金属酸化物半導体粒子との化学結合が可能なカルボキシル基、スルホ基、リン酸基等の官能基を有している色素が好ましい。
また、光電変換の波長域をできるだけ広くし、かつ変換効率を上げるため、2種類以上の色素を併用または混合することもできる。この場合、目的とする光源の波長域と強度分布に合わせるように、併用または混合する色素とその割合を選ぶことができる。
色素を伝導層(3)と光散乱層(4)中の金属酸化物半導体粒子表面に吸着させる方法としては、例えば上記方法で作製した各層を揃えた基板を、色素の溶液に浸漬する方法が挙げられる。
色素溶液の溶剤は、用いる色素を溶解するものであればよく、エタノールなどのアルコール系、アセトンなどのケトン系、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトニトリルなどの窒素化合物、クロロホルムなどのハロゲン化脂肪族炭化水素、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチルなどのエステル類などが挙げられる。これらの溶剤は2種類以上を混合して用いてもよい。
色素溶液中の色素濃度は、使用する色素および溶剤の種類、吸着工程などの条件により適宜設定すればよい。吸着機能を向上させるためにはある程度高濃度であるのが好ましく、例えば5×10-5mol/l以上が好ましい。
色素溶液中に半導体層を浸漬するときの、色素溶液の温度、雰囲気および圧力は特に限定されるものではなく、例えば室温程度、大気圧下が挙げられ、浸漬時間は使用する色素、溶剤の種類、溶液の濃度などにより適宜設定すればよい。なお、加熱下での浸漬は、半導体層への色素の吸着を促進させることができる為、好ましい方法である。また、色素をより吸着させやすくしたり、半導体層の表面などを制御したりするために、色素溶液にデオキシコール酸などの有機化合物を添加してもよい。
〔色素増感太陽電池〕
本発明の色素増感太陽電池は、前述の色素を吸着させた光電極を用いるものであれば良く、その他通常使用される電解質相、封止剤、対極等については、何ら限定されるものではない。
〔電解質相〕
電解質相で使用される電解質としては、酸化体と還元体からなる一対の酸化還元系構成物質が溶媒中に含まれていれば特に限定されないが、酸化体と還元体が同一電荷を持つ酸化還元系構成物質であることが好ましい。酸化還元系構成物質とは、酸化還元反応において、可逆的に酸化体及び還元体の形で存在する一対の物質を意味する。このような酸化還元系構成物質自体は種々知られており、それらを好適に用いることができる。
例えば、例えば、塩素化合物−塩素、ヨウ素化合物−ヨウ素、臭素化合物−臭素、タリウムイオン(III)−タリウムイオン(I)、水銀イオン(II)−水銀イオン(I)、ルテニウムイオン(III)−ルテニウムイオン(II)、銅イオン(II)−銅イオン(I)、鉄イオン(III)−鉄イオン(II)、バナジウムイオン(III)−バナジウムイオン(II)、コバルトイオン(III)−コバルトイオン(II)、マンガン酸イオン−過マンガン酸イオン、フェリシアン化物−フェロシアン化物、キノン−ヒドロキノン、フマル酸−コハク酸などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの中でも、ヨウ素化合物−ヨウ素が好ましく、ヨウ素化合物としては、ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム等の金属ヨウ化物、テトラアルキルアンモニウムヨージド、ピリジニウムヨージド等のヨウ化4級アンモニウム塩化合物、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム等のヨウ化ジイミダゾリウム化合物が特に好ましい。
電解質を溶解するために使用される溶媒は、酸化還元系構成物質を溶解しイオン伝導性に優れた化合物が好ましい。溶媒としては水性溶媒及び有機溶媒の何れも使用できるが、酸化還元系構成物質をより安定するため、有機溶媒が好ましい。例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネ−ト化合物、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、ガンマーブチロラクトン等のエステル化合物、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソシラン、テトラヒドロフラン、2−メチルーテトラヒドラフラン等のエーテル化合物、3−メチル−2−オキサゾジリノン、2−メチルピロリドン等の複素環化合物、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル化合物、スルフォラン、ジジメチルスルフォキシド、ジメチルフォルムアミド等の非プロトン性極性化合物などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いることもできるし、また、2種類以上を混合して併用することもできる。中でも、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネ−ト化合物、3−メチル−2−オキサゾジリノン、2−メチルピロリドン等の複素環化合物、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル化合物が特に好ましい。電解質相としては、液体、固体、あるいは、ゲル状電解質のいずれも使用することができる。特に光電変換効率の向上には液体電解質が好ましい。
〔封止剤〕
封止材としては、電解質相が流出しないように色素増感太陽電池をシールできるものであればよく、特に制限されないが、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、エチレン/メタクリル酸共重合体からなる熱可塑性樹脂等を用いることができる。
〔対極〕
対極は、例えば、支持基板とこの上に順次形成された導電層及び触媒層からなる。光が光電極側から入射する場合、対電極は、透光性を有する必要がなく、光が対電極側から入射する場合、対電極は、通常、透光性を有する必要がある。支持基板は、ガラス基板、プラスチック基板などからなり、その厚さは、光電極に適当な強度を付与することができるものであれば特に限定されない。導電層は金、白金、銀、銅、アルミニウム、チタン、タンタル、タングステン等の金属;ITO、SnO、ZnO、ATO等の透明導電材料からなる膜が挙げられる。これらの導電層は、常法によって形成され、その膜厚は0.1μm〜5μm程度が適当である。
触媒層の材料は、白金、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレンなどから選ぶことができる。白金の場合、スパッタ、塩化白金酸の熱分解、電着などの方法によって導電層が被覆された支持基板上に膜を形成させたもの等が挙げられる。この場合の白金膜の膜厚は、1nm〜100nm程度であることが好ましい。触媒層の電気伝導性が高い場合には、導電層は必要ない。
〔色素増感太陽電池の製造方法〕
本発明の色素増感太陽電池は、例えば次のようにして組立てることができる。透明電極に緻密層、伝導層、光散乱層と順次積層し半導体層を形成し、半導体層に色素を吸着させた光電極と、表面に触媒層を形成した対極とを、半導体層と触媒層とが対向するようにし、その間を電解質溶液で満たしかつ周囲を封止剤で封止することにより色素増感太陽電池を作製することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を表す。
〔シリカナノ構造体の製造〕
特許文献(特開2005−264421号公報、特開2005−336440号公報、特開2006−063097号公報、特開2007−051056号公報、及び特許第4759661号公報)に開示した方法により、形状が異なるシリカナノ構造体の粉体を作製した。
合成例1〔シリカナノ構造体(A1)の製造〕
市販のポリエチルオキサゾリン(平均分子量50000,平均重合度約500,Aldrich社製)30gを、5Mの塩酸水溶液150mLに溶解させた。その溶液をオイルバスにて90℃に加熱し、その温度で10時間攪拌した。反応液にアセトン500mLを加え、ポリマーを完全に沈殿させ、それを濾過し、メタノールで3回洗浄し、白色のポリエチレンイミンの粉末を得た。得られた粉末をH−NMR(重水)にて同定したところ、ポリエチルオキサゾリンの側鎖エチル基に由来したピーク1.2ppm(CH)と2.3ppm(CH)が完全に消失していることが確認できた。即ち、ポリエチルオキサゾリンが完全に加水分解され、ポリエチレンイミンに変換されたことが示された。
その粉末を50mLの蒸留水に溶解し、攪拌しながら、その溶液に15%のアンモニア水500mLを滴下した。その混合液を一晩放置した後、沈殿したポリマー会合体粉末を濾過し、そのポリマー会合体粉末を冷水で3回洗浄した。洗浄後の結晶粉末をデシケータ中で室温乾燥し、線状のポリエチレンイミン(LPEI)粉末を得た。収量は22g(結晶水含有)であった。ポリオキサゾリンの加水分解により得られるポリエチレンイミンは、側鎖だけが反応し、主鎖には変化がない。従って、LPEIの重合度は加水分解前の約500と同様である。
一定量のLPEIを蒸留水中に混合し、それを90℃に加熱し透明溶液を得た後、全体3%の水溶液に調製した。該水溶液を室温で自然冷却し、真っ白のLPEIの会合体液を得た。攪拌しながら、その会合体液100mL中に、70mLのTMOS(テトラメトキシシラン)のエタノール溶液(体積濃度50%)を加え、室温で1時間攪拌続けた。析出した沈殿物をろ過し、それをエタノールで3回洗浄した後、40℃で加熱下乾燥することにより、粉体15gを得た。
これで得た粉体の熱重量損失分析(SII Nano Technology Inc社製のTG/DTA6300)から、ポリマー成分である直鎖状ポリエチレンイミンの含有率が7%であることを確認した。また、比表面積測定(Micrometrics社製 Flow Sorb II 2300)を行なった結果、112m/gであった。
前記で得られたポリマーとシリカとの複合体を600℃で1時間焼成することで、ポリマー成分を除去したシリカナノ構造体を得た。図2に焼成後のシリカナノ構造体のSEM写真を示す。シリカで構成されたナノファイバーの会合体であることを確認した。また、比表面積測定を行った結果、315m/gであった。上記で得られた粉体をシリカナノ構造体(A1)とする。
合成例2〔シリカナノ構造体(A2)の製造〕
合成例1の直鎖状ポリエチレンイミンの合成の前段と同様にしてポリエチルオキサゾリンの加水分解を行い、直鎖状ポリエチレンイミンの塩酸塩を得た。この塩酸塩5gを90mLの蒸留水に溶解し、攪拌しながら、その溶液に1.4mol/Lのアンモニア水溶液29.5mLを混合した。その混合液を12時間攪拌後、再び1.4mol/Lのアンモニア水溶液12.5mLを10時間おき5回に分けて滴下し、その後1時間攪拌を行うことで、白色の沈殿物を得た。析出した沈殿物を遠心分離にて3回洗浄した。洗浄後、得られた粉末を120mLの蒸留水中に分散した。その分散液中に、15mLのメチルポリシリケート(MS51:コルコート社製)を加え、室温下(20〜25℃)4時間攪拌した。反応液を遠心分離にて処理し、析出した固形物をエタノールで洗浄後、室温にて乾燥することにより、ポリエチレンイミンとシリカとからなる複合体を得た。収量は9.7g。
前記工程で得られた複合体0.5gをアルミナ坩堝に加え、それを電気炉内にて焼成した。炉内温度は、1時間かけて800℃まで上げ、その温度にて2時間保持した。これを自然冷却し、ポリマー成分を除去し、粉末を得た。これで得た粉末の比表面積は319.0m/gであった。図3にはSEM観察のイメージ写真を示した。ナノシートが重なり、構造は800℃焼成後でも変化しなかった。このナノシートの集合体である粉体をシリカナノ構造体(A2)とする。
合成例3〔シリカナノ構造体(A3)の製造〕
合成例1で得られたLPEI粉末を1g秤量し、それを49gの蒸留水中に分散させてLPEI分散液を作成した。これら分散液をオイルバスにて、90℃に加熱し、濃度が2%の完全透明な水溶液を得た。激しく攪拌しながらその熱水溶液に50gの小切り氷を一気に加えた。このときの水媒体の温度は4℃であった。これにより、LPEIの透明水溶液は一瞬で濁り、不透明のミルク状コロイド液に変化した(LPEIの濃度は事実上1%になった)。
上記で得られたLPEI会合体のコロイド液100mL中に、10体積%のMS51を含むエタノール溶液100mLを加え、軽く一分間かき混ぜた後、そのまま60分放置した後、過剰なエタノールで洗浄し、それを遠心分離器にて3回洗浄した。固形物を回収、室温乾燥し、得られたポリマーとシリカとの複合体を600℃で1時間焼成することで、ポリマー成分を除去したシリカナノ構造体を得た。図4に焼成後のシリカナノ構造体のSEM写真および図5にTEM写真を示す。
上記で得られたシリカナノ構造体は多くのナノファイバーが会合して形成されたインスタントラーメンのような網構造の円盤状構造体であることを確認した。ナノファイバーの平均直径値は10nmであった。熱分析の測定結果によると、重量損失は24.4%であった。上記で得られた粉末をシリカナノ構造体(A3)とする。
実施例1
蒸留水10mlに酸化チタン(P25:日本アエロジル社製)2gとアセチルアセトン0.68ml、ヒドロキシプロピルセルロース(分子量:80000)2g、Zrビーズ(直径0.3mm)25gを加えてペイントコンディショナーで混合し、ペースト1を得た。
ペースト1に合成例1で作製したシリカナノ構造体粒子(A1)を、酸化チタンとシリカナノ構造体のモル比が70/30になるように加え、ペースト2を作製した。
ATOコートガラス基板(10Ω/□、大きさ:2cm×2cm、ジオマテック社製)上に、スピンコーターを用いてチタニアゾル(チタン(IV)ブトキシド:0.3mol/l、硝酸:0.01mol/lを含む)を塗布し後、乾燥し、500℃で30分加熱処理をした。これにより、ATO基板上に酸化チタンの緻密層が作製された。
粘着テープ(厚さ:58μm)をマスク兼スペーサーとして貼付し、上記ペースト1をスキージ方により0.25cmの面積に塗布した後、乾燥し、500℃で30分加熱処理をした。この操作を繰り返し、ATOコートガラス基板上に伝導層(厚さ:7μm)を有する電極を作製した。
上記の伝導層を有する透明電極上に、粘着テープ(厚さ:58μm)をマスク兼スペーサーとして貼付し、上記ペースト2をスキージ方により0.25cmの面積に塗布した後、乾燥し、500℃で30分加熱処理をした。この操作を繰り返し、伝導層上に光散乱層(厚さ:7μm)を作製した。
この電極をルテニウム系色素N719(ダイソル社製)のエタノール溶液(濃度:2.0×10−4mol/l)に50℃にて24時間浸漬させることにより、半導体層に色素を吸着させ、光電極としてのパーツを作製した。
イオンスパッタ法を用いて白金を10nm蒸着させたATOコートガラス基板(10Ω/□、大きさ:2cm×2cm、ジオマテック社製)を対極とし、この対極と上記の光電極を対向させその間にヨウ素系電解液(ヨウ素:0.05mol/l、ヨウ化リチウム:0.1mol/l、ヨウ化1,2−ジメチル−3−n−プロピルイミダゾリウム:0.6mol/l、t−ブチルピリジン:0.5mol/lを含むアセトニトリル溶液)を満たしその周りを封止する事により、色素増感太陽電池を作製した。
実施例2
ペースト1に合成例2で作製したシリカナノ構造体(A2)を、酸化チタンとシリカナノ構造体粒子のモル比が70/30になるように加え、ペースト3を作製した。実施例1と同様の方法で、ペースト1、ペースト3を用いて、伝導層(厚さ:7μm)と光散乱層(厚さ:7μm)を有する色素増感太陽電池を作製した。
実施例3
ペースト1に合成例3で作製したシリカナノ構造体(A3)を、酸化チタンとシリカナノ構造体粒子のモル比が70/30になるように加え、ペースト4を作製した。実施例1と同様の方法で、ペースト1、ペースト4を用いて、伝導層(厚さ:7μm)と光散乱層(厚さ:7μm)を有する色素増感太陽電池を作製した。
比較例1
実施例1と同様の方法で、ペースト1を用いて伝導層(厚さ:14μm)だけからなる(光散乱層なし)色素増感太陽電池を作製した。
比較例2
ペースト1に市販のシリカ球状粒子(日本触媒社製:平均粒子径500nm)を、酸化チタンとシリカ粒子のモル比が70/30になるように加え、ペースト5を作製した。実施例1と同様の方法で、ペースト1、ペースト5を用いて伝導層(厚さ:7μm)と光散乱層(厚さ:7μm)を有する色素増感太陽電池を作製した。
実施例1、2、3、比較例1及び2にて得られた色素増感型太陽電池に対して、ソーラーシミュレータを用いて得られたAM−1.5、100mW/cmの疑似太陽光を照射し短絡電流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を測定した。各パラメーターを測定することにより、光散乱層の有無による各パラメーターの変化および、シリカナノ構造体粒子と市販品シリカ粒子の光散乱効果の違いによる各パラメーターの変化を調べた。各色素増感太陽電池の短絡電流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を表1にまとめた。
上記結果より、実施例1、2および3を比較したときにシリカナノ構造体の基本構造がファイバー状の物が最も短絡電流、変換効率が高い結果となった。ここから基本構造にファイバー状を有するシリカナノ構造体がより光を散乱し効率を上げている事が分かった。
次に比較例1と光散乱層を有する実施例1、2、3および比較例2を比較した場合、散乱層を有する半導体層を持つ色素増感太陽電池の変換効率が高く、光が有効活用されている事がわかった。また比較例1と最も変換効率の高い実施例3との半導体層の表面のSEM画像を図6、7に示す。シリカナノ構造体を光散乱層に使用した半導体層の表面は凹凸があり、一方光散乱層がないものは表面が平滑であった。ここから、半導体層表面の凹凸構造が光散乱をより向上させる事が分かった。
また比較例2と実施例1、2および3を比較したときに、光散乱層に球状粒子を用いた場合よりもシリカナノ構造体を用いた方が、変換効率が高い結果となった。光を散乱させる効果がシリカナノ構造体の方が高い事が分かった。
実施例4
ペースト1に合成例3で作製したシリカナノ構造体(A3)を、シリカナノ構造体と酸化チタンとのモル比が10/90になるように加え、ペースト6を作製した。実施例1と同様の方法で、ペースト1、ペースト6を用いて、伝導層(厚さ:7μm)と光散乱層(厚さ:7μm)を有する色素増感太陽電池を作製した。
実施例5
ペースト1に合成例3で作製したシリカナノ構造体(A3)を、酸化チタンとシリカナノ構造体のモル比が50/50になるように加え、ペースト7を作製した。実施例1と同様の方法で、ペースト1、ペースト7を用いて、伝導層(厚さ:7μm)と光散乱層(厚さ:7μm)を有する色素増感太陽電池を作製した。
実施例6
ペースト1に合成例3で作製したシリカナノ構造体粒子(A3)を、酸化チタンとシリカナノ構造体粒子のモル比が30/70になるように加え、ペースト8を作製した。実施例1と同様の方法で、ペースト1、ペースト8を用いて、伝導層(厚さ:7μm)と光散乱層(厚さ:7μm)を有する色素増感太陽電池を作製した。
実施例3、4、5、6及び比較例1にて得られた色素増感型太陽電池に対して、ソーラーシミュレータを用いて得られたAM−1.5、100mW/cmの疑似太陽光を照射し短絡電流、変換効率を測定した。シリカナノ構造体が光散乱層に占める割合と短絡電流、変換効率との関係を図8、図9に示す。
上記結果より、光散乱層内のシリカナノ構造体の割合が酸化チタンに対してモル比で50%を超えると短絡電流、変換効率が低下する結果となった。このことから、光散乱層内のシリカナノ構造体と酸化チタンの割合がモル比で5/95〜50/50の範囲であれば散乱効果が良好であることが分かった。
実施例7
市販品の酸化チタンペースト(PST−18NR:日揮触媒化成社製)をペースト9とし、ペースト9に合成例3で作製したシリカナノ構造体(A3)を、酸化チタンとシリカナノ構造体粒子のモル比が70/30になるように加え、ペースト10を作製した。実施例1と同様の方法で、ペースト9、ペースト10を用いて、伝導層(厚さ:7μm)と光散乱層(厚さ:7μm)を有する色素増感太陽電池を作製した。
比較例3
実施例1と同様の方法で、ペースト9を用いて伝導層(厚さ:14μm)だけからなる(散乱層なし)色素増感太陽電池を作製した。
実施例7及び比較例3にて得られた色素増感型太陽電池に対して、ソーラーシミュレータを用いて得られたAM−1.5、100mW/cmの疑似太陽光を照射し短絡電流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を測定した。各パラメーターを測定することにより、伝導層および光散乱層に使用する酸化チタンを変化させた場合でも、光散乱層の効果が得られるかを調べた。各色素増感太陽電池の短絡電流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を表にまとめた。
表から光散乱層を有した色素増感太陽電池の短絡電流、変換効率が無いものと比較して高い結果となった。ここから、使用する酸化チタンの種類によらずシリカナノ構造体の散乱効果が起きることが分かった。
実施例8
蒸留水10mlに酸化亜鉛 (シーアイ化成社製)2gとアセチルアセトン0.68ml、ヒドロキシプロピルセルロース(分子量:80000)2g、Zrビーズ(直径0.3mm)25gを加えてペイントコンディショナーで混合し、ペースト11を得た。ペースト11に合成例3で作製したシリカナノ構造体(A3)を、酸化亜鉛とシリカナノ構造体のモル比が70/30になるように加え、ペースト12を作製した。実施例1と同様の方法で、ペースト11、ペースト12を用いて、伝導層(厚さ:7μm)と光散乱層(厚さ:7μm)を有する色素増感太陽電池を作製した。
比較例4
実施例1と同様の方法で、ペースト11を用いて伝導層(厚さ:14μm)のみを有する色素増感太陽電池を作製した。
実施例8及び比較例4にて得られた色素増感型太陽電池に対して、ソーラーシミュレータを用いて得られたAM−1.5、100mW/cmの疑似太陽光を照射し短絡電流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を測定した。各パラメーターを測定することにより、伝導層および光散乱層に使用する金属酸化物半導体を酸化チタンから酸化亜鉛に変化させた場合での光散乱層の有効性について調べた。各色素増感太陽電池の短絡電流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を表にまとめた。
この表から、光散乱層を有した色素増感太陽電池の短絡電流、変換効率が無いものと比較して高い結果となった。ここから、使用する金属酸化物半導体が酸化亜鉛の場合でも酸化チタンと同様にシリカナノ構造体の散乱効果が起きることが分かった。

Claims (8)

  1. 透明電極(1)、
    前記透明電極(1)上に形成した酸化チタンを含有する緻密層(2)、
    前記緻密層(2)の上に形成した金属酸化物半導体粒子を含有する伝導層(3)、
    及び前記伝導層(3)の上に形成した、シリカナノ構造体と金属酸化物半導体粒子とを含有する光散乱層(4)
    の構成を有することを特徴とする光電極。
  2. 前記光散乱層(4)中のシリカナノ構造体が、
    太さ又は厚みが5〜100nmでアスペクト比が2以上のファイバー状、リボン状又はシート状の構造からなる集合体であって、その集合体の大きさが1μm〜20μmの範囲であるシリカナノ構造体である請求項1記載の光電極。
  3. 前記光散乱層(4)におけるシリカナノ構造体と金属酸化物半導体粒子との混合割合が、SiO/金属酸化物のモル比で5/95〜50/50の範囲である請求項1又は2に記載の光電極。
  4. 前記光散乱層(4)の厚みが3〜50μmの範囲である請求項1〜3の何れか1項記載の光電極。
  5. 前記光散乱層(4)における金属酸化物半導体粒子の平均粒子径が150nm以下である請求項1〜4の何れか1項記載の光電極。
  6. 色素増感太陽電池の光電極の製造方法であって、
    (i)透明電極(1)表面をアルコキシチタンで処理する工程、
    (ii)工程(i)で得た基板上に金属酸化物半導体粒子の伝導層薄膜を作製する工程、
    (iii)工程(ii)で得た伝導層表面に、シリカナノ構造体と金属酸化物半導体粒子とを含有する複合膜を作製する工程、
    (iv)工程(iii)で得た基板を加熱焼結する工程、
    (v)工程(iv)で得た基板に色素を吸着する工程、
    を有することを特徴とする光電極の製造方法。
  7. 受光面を有する光電極と、該受光面の反対面に設けられた電解質相、これを封止する封止剤、電解質相の下部に設けられた対極とを有する色素増感太陽電池において、当該光電極が請求項1〜5の何れか1項記載の光電極であることを特徴とする色素増感太陽電池。
  8. 請求項6記載の製造方法で得られた光電極である、請求項7記載の色素増感太陽電池。
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