JP4169138B2 - 光電気セル - Google Patents

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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells

Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、光電変換効率に優れた光電気セルに関する。さらに詳しくは、電極層表面に特定の金属酸化物半導体膜が形成されているので、光増感材の吸着・担持量が高く、金属酸化物半導体層と光増感材との結合力が高く、光を吸収して励起した光増感材層から金属酸化物半導体膜へ電子の移動が迅速に行われ、さらに金属酸化物半導体膜から電極膜へ電子の移動が迅速に行われ、このため、金属酸化物半導体膜へ移動した電子が光増感材と電子との再結合を起こすことが少なく、光電変換効率が向上した光電気セルに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
光電変換材料は光エネルギーを電気エネルギーとして連続して取り出せる材料であり、電極間の電気化学反応を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換する材料である。このような光電変換材料に光を照射すると、一方の電極側で電子が発生し、対電極に移動し、対電極に移動した電子は、電解質中をイオンとして移動して一方の電極に戻る。このエネルギー変換は連続であるため、たとえば、太陽電池などに利用されている。
【0003】
一般的な太陽電池は、先ず透明性導電膜を形成したガラス板などの支持体上に光電変換材料用半導体の膜を形成して電極とし、つぎに、対電極として別の透明性導電膜を形成したガラス板などの支持体を備え、これらの電極間に電解質を封入して構成されている。
光電変換材料用半導体に吸着した光増感材に太陽光を照射すると、光増感材は可視領域の光を吸収して励起する。この励起によって発生する電子は半導体に移動し、ついで、透明導電性ガラス電極に移動し、2つの電極を接続する導線を通って対電極に移動し、対電極に移動した電子は電解質中の酸化還元系を還元する。一方、半導体に電子を移動させた光増感材は、酸化体の状態になっているが、この酸化体は電解質中の酸化還元系によって還元され、元の状態に戻る。こうして電子が連続的に流れ、光電変換材料は太陽電池として機能する。
【0004】
この光電変換材料としては、半導体表面に可視光領域に吸収を持つ分光増感色素を吸着させたものが用いられている。たとえば、特開平1−220380号公報には、金属酸化物半導体の表面に、ルテニウム錯体などの遷移金属錯体からなる分光増感色素層を有する太陽電池が記載されている。また、特表平5−504023号公報には、金属イオンでドープした酸化チタン半導体層の表面に、ルテニウム錯体などの遷移金属錯体からなる分光増感色素層を有する太陽電池が記載されている。
【0005】
上記のような太陽電池では、光を吸収して励起した分光増感色素層から酸化チタン半導体層へ電子の移動が迅速に行われることが光変換効率向上に重要であり、迅速に電子移動が行われないとルテニウム錯体と電子の再結合が起こり光変換効率が低下する問題がある。
このため、酸化チタン半導体膜表面と分光増感色素との吸着量を増大させたり、チタニア膜内の電子移動性を向上させたりすることが検討されている。
【0006】
たとえば、酸化チタン半導体膜を形成する際、チタニアゾルを電極基板上に塗布し、乾燥し、ついで焼成する工程を繰り返して行い多孔質の厚膜を形成し、半導体膜を多孔質化することによって表面に担持するRu錯体の量を増加させることが提案されている。また、400℃以上の温度でチタニア粒子間の焼成を行い、導電性を向上させることも提案されている。さらに特表平6−511113号公報では、有効表面を増加させるために、塩化チタンの水溶液に浸すか、塩化チタンの加水分解液を用いて電気化学的にチタニア膜に堆積させることが提案されている。
【0007】
しかしながら、これらの方法では、電子移動性を向上させるために酸化チタン半導体膜の焼成を行っており、このため粒子の焼結によって多孔性(有効表面)が低下し、分光増感色素の吸着量が低下するなどの問題があり、必ずしも光電変換効率が充分でなく、さらなる改良が望まれていた。
本発明者等は、これらの点を改良した光電気セル用酸化チタン半導体膜の製造方法および光電気セルを提案している(たとえば特願平10-149550号)。しかしながら、この方法によれば、従来の欠点が改良されるとともに分光増感色素の吸着量が向上し、光電変換効率が向上するものの、さらなる光電変換効率を向上させることが求められている。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、金属酸化物半導体層中への光増感材の吸着量が高く、金属酸化物半導体層と光増感材との結合力が高く、光電変換効率が著しく向上した光電気セルを提供することを目的としている。
【0009】
【発明の概要】
本発明に係る光電気セルは、表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した金属酸化物半導体膜(2)が形成されてなる基板と、表面に電極層(3)を有する基板とが、前記金属酸化物半導体膜(2)および電極層(3)が対向するように配置してなり、金属酸化物半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる光電気セルにおいて、
(i)金属酸化物半導体膜(2)が、前記金属酸化物半導体膜が、金属酸化物粒子とともに、酸化チタンバインダーかり、金属酸化物粒子の平均粒子径が5〜600nmの範囲にあり、
(ii)該金属酸化物粒子が、コア粒子と、該コア粒子の表面に形成されたシェル部とからなるコア−シェル構造を有し、
(iii)コア粒子の平均粒子径が2〜500nmの範囲にあり、シェル部の厚みが1〜150nmの範囲にあり、
(iv)コア粒子を構成する金属酸化物の体積固有抵抗値(Ec)と、シェル部を構成する金属酸化物の体積固有抵抗値(Es)とが、Ec<Esで示す関係を満たすことを特徴としている。
【0010】
前記シェル部を構成する金属酸化物は、結晶性酸化チタンであることが好ましい。
前記結晶性酸化チタンは、ペルオキソチタン酸を加熱・熟成して得られるものが好ましい。
前記金属酸化物半導体膜は、金属酸化物粒子とともに、酸化チタンバインダーからなることが好ましい。
【0011】
【発明の具体的な説明】
以下、本発明に係る光電気セルについて具体的に説明する。
本発明に係る光電気セルは、表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した金属酸化物半導体膜(2)が形成されてなる基板と、
表面に電極層(3)を有する基板とが、
前記金属酸化物半導体膜(2)および電極層(3)が対向するように配置してなり、
金属酸化物半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる。
【0012】
この光電気セルでは、金属酸化物半導体膜(2)が、金属酸化物半導体膜(2)が、前記金属酸化物半導体膜が、金属酸化物粒子とともに、酸化チタンバインダーかり、金属酸化物粒子の平均粒子径が5〜600nmの範囲にあり、該金属酸化物粒子が、平均粒子径が2〜500nmの範囲にあるコア粒子と、該コア粒子の表面に形成された金属酸化物からなるシェル部とからなるコア−シェル構造を有し、該シェル部の厚みが1〜150nmの範囲にあり、コア粒子を構成する材料の体積固有抵抗値(Ec)と、シェル部を構成する金属酸化物の体積固有抵抗値(Es)とが、Ec<Esである関係を満たすことを特徴としている。
【0013】
このような光電気セルとしては、たとえば、図1に示すものが挙げられる。
図1は、本発明に係る光電気セルの一実施例を示す概略断面図であり、図1中、参照数字1は透明電極層、2は半導体膜、3は還元触媒能を有する電極層、4は電解質、5および6は基板を示す。
図1に示される光電気セルは、表面に透明電極層1を有し、かつ該透明電極層1表面に光増感材を吸着した半導体膜2が形成されてなる基板5と、
表面に還元触媒能を有する電極層3を有する基板6とが、
前記電極層1および3が対向するように配置され、
さらに金属酸化物半導体膜2と電極層3との間に電解質4が封入されている。
【0014】
透明基板5としてはガラス基板、PET等の有機ポリマー基板等の透明でかつ絶縁性を有する基板を用いることができる。
また、基板6としては使用に耐える強度を有していれば特に制限はなく、ガラス基板、PET等の有機ポリマー基板からなる絶縁性基板の他に、金属チタン、金属アルミニウム、金属銅、金属ニッケルなどの導電性基板を使用することができる。
【0015】
さらに、金属酸化物半導体膜2と透明電極層3との間には、スペーサ7を介在させていてもよく、スペーサを介在しておくと、透明基板5、基板6にはPETフィルムなどの変形可能な基板を用いることができ、また平板状以外の形状たとえば半円筒状などの形状の光電気セルとすることができる。この場合たとえば、透明であったり、薄型でフレキシブルな光電気セル等を得ることができる。
【0016】
透明基板5表面に形成された透明電極層1としては、酸化錫、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化錫、Snおよび/またはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、貴金属等などの従来公知の電極を使用することができる。
このような透明電極層1は、熱分解法、CVD法などの従来公知の方法により形成することができる。
【0017】
また、基板6表面に形成された電極層3としては、還元触媒能を有するものであれば特に制限されるものでなく、白金、ロジウム、ルテニウム金属、ルテニウム酸化物等の電極材料、酸化錫、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化錫、Snおよび/またはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモンなどの導電性材料の表面に前記電極材料をメッキあるいは蒸着した電極、カーボン電極など従来公知の電極を用いることができる。
【0018】
このような電極層3は、基板6上に前記電極を直接コーティング、メッキあるいは蒸着させて、導電性材料を熱分解法、CDV法等の従来公知の方法により導電層を形成した後、該導電層上に前記電極材料をメッキあるいは蒸着するなど従来公知の方法により形成することができる。
なお、基板6は、透明基板5と同様に透明なものであってもよく、また電極層3は、透明電極層1と同様に透明電極であってもよい。
【0019】
透明基板5と透明電極層1の可視光透過率は高い方が好ましく、具体的には50%以上、特に好ましくは90%以上であることが望ましい。可視光透過率が50%未満の場合は光電変換効率が低くなることがある。
これら透明電極層1および電極層3の抵抗値は、各々100Ω/□以下であることが好ましい。電極層の抵抗値が100Ω/□を超えて高くなると光電変換効率が低くなることがある。
【0020】
金属酸化物半導体膜2は、基板6上に形成された電極層3上に形成されていてもよい。この金属酸化物半導体膜2の膜厚は、0.1〜50μmの範囲にあることが好ましい。本発明では、金属酸化物粒子半導体膜が、特定のコア−シェル構造を有する金属酸化物粒子からなる。
【0021】
金属酸化物粒子の平均粒子径は、5〜600nm、好ましくは10〜300nmの範囲にあることが望ましい。金属酸化物粒子の平均粒子径が5nm未満であると、形成された金属酸化物半導体膜にクラックが発生しやすく、少ない回数で後述する膜厚を有するクラックのない厚膜を形成することが困難になることがあり、さらに金属酸化物半導体膜の細孔径、細孔容積が低下し光増感材の吸着量が低下することもある。また、金属酸化物粒子の平均粒子径が600nmを超えて大きい場合には、金属酸化物半導体膜の強度が不充分となることがある。
【0022】
なお、金属酸化物粒子および後述するコア粒子の粒子径はレーザードップラー式粒子径測定機(日機装(株)製:マイクロトラック)によって測定することができる。
このような金属酸化物粒子は、コア粒子と、該コア粒子の表面にシェル部が形成されたコア−シェル構造を有している。
【0023】
コア粒子の平均粒子径は、2〜500nm好ましくは4〜250nmの範囲にあることが好ましい。
なお、コア粒子の平均粒子径が2nm未満の場合は、シェル部よりも導電性の高いコア粒子を用いた効果が充分発揮されず、シェル部を構成する金属酸化物の単一相からなる金属酸化物粒子となんら変わることがなく、このため、電子の再結合が起こり、光電変換効率が不充分となる。またコア粒子の平均粒子径が500nmを越えると、光増感材の吸着量が高く、可視光を吸収して励起し電子を効率的に発生するシェル部の割合が低くなるために光電変換効率が不充分となる。
【0024】
また、金属酸化物粒子を構成するシェル部の厚みは、金属酸化物粒子の大きさにもよるが、1〜150nm、好ましくは2〜100nmの範囲にあることが望ましい。
本発明で使用されるコア-シェル構造を有する金属酸化物粒子では、コア粒子を構成する金属酸化物の体積固有抵抗値(Ec)と、シェル部を構成する金属酸化物の体積固有抵抗値(Es)とが、
c<Es
で示される関係を満たしている。
【0025】
コア粒子の体積固有抵抗値(Ec)は1010Ω・cm以下、好ましくは105Ω・cm以下、特に好ましくは103Ω・cm以下であることが望ましい。またシェル部の体積固有抵抗値は1016Ω・cm以下、好ましくは1014Ω・cm以下であることが望ましい。
コア粒子を構成する金属酸化物の体積固有抵抗値(Ec)と、シェル部を構成する金属酸化物の体積固有抵抗値(Es)とが、上記のような関係にあると、このような金属酸化物粒子からなる半導体膜が形成された光電気セルの光電変換効率が向上する。この光電変換効率が向上する理由については明らかではないが、従来の単一相の金属酸化物成分からなる粒子では、粒子の表層部で光を吸収して励起した光増感材層の電子が、粒子の表層部を移動するために、他の励起した光増感材と再結合するか、あるいは電子移動距離が長くなるなどのために光電変換効率を高くすることができなかったものが、一方上記本願のようなコア−シェル構造を有する粒子を使用することによって、シェル部で光を吸収して励起した光増感材層の電子は再結合することなく速やかに導電性の高いコア粒子に移動し、さらには電極膜へ電子の移動が迅速に行われために光電変換効率が向上すると考えられる。
【0026】
上記金属酸化物粒子の体積固有抵抗値は以下の方法で測定することができる。断面積が0.5cm2のセラミック製円筒セルに、粒子0.5gを充填し、抵抗測定装置接続端子付きの架台に載せ、上から端子付きの加圧棒(ピストン様)付き蓋を100Kg/cm2の圧力で加圧したときの抵抗値と、加圧されたときのセル内の金属酸化物粒子の高さを求め、抵抗値(Ω)を、高さ1cm、断面積1cm2に換算して求める。なおシェル部の体積固有抵抗値は、シェル部を構成する材料からなる粒子を調製し、該粒子の体積固有抵抗値をシェル部の体積固有抵抗値とした。
【0027】
具体例:測定抵抗値100Ω、高さ0.4cmのとき、
100x(1/0.4cm)x0.5cm2=125Ω・cm
コア粒子およびシェル部を構成する金属酸化物としては、上記関係式を満足するものであれば(コア粒子を構成する金属酸化物の導電性がシェル部を構成する金属酸化物の導電性よりも大きければ)特に制限されるものではなく、酸化チタン、酸化ランタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオビウム、酸化タングステン、酸化ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、低次酸化チタン(Ti23)、Alドープ酸化亜鉛、FまたはSbドープ酸化スズ、Snドープ酸化インジウムから選ばれる少なくとも1種または2種以上の金属酸化物などが挙げられる。
【0028】
本発明で使用されるコア粒子およびシェル部を構成する金属酸化物の特に好ましい組合せとしては、コア粒子が、Fドープ酸化スズ、Snドープ酸化インジウム、酸化インジウム、低次酸化チタン(Ti23)、Alドープ酸化亜鉛などからから構成され、前記シェル部に用いる金属酸化物としては、アナタース(アナターゼ)型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン、ルチル型酸化チタンなどの結晶性酸化チタンから構成されたものが好ましい。
【0029】
シェル部がこのような結晶性酸化チタンから構成されていると、バンドギャップが高く、かつ誘電率が高く、他の金属酸化物に比較して光増感材の吸着量が高く、さらに安定性、安全性に優れ、膜形成が容易であるなど、優れた特性がある。
このような結晶性酸化チタンの結晶子径は、1〜50nm、好ましくは5〜30nmの範囲にあることが好ましい。なお結晶性酸化チタン粒子の結晶子径は、X線回折により各結晶形の結晶面におけるピークの半値幅を測定し、Debye-Scherrerの式により計算によって求めることができる。また、電界放射型透過型電子顕微鏡写真(FE−TEM)の観察によっても求めることができる。
【0030】
この結晶性酸化チタンは、結晶子径が1nm未満であると、シェル部内の電子移動性が低下し、50nmを超えて大きい場合は光増感材の吸着量が低下し、光電変換効率が低下することがある。また、粒子が大きすぎて、コア粒子との密着性が低くシェル部からコア粒子への電子移動が起きにくくなる。
このような本発明で使用するコア−シェル構造を構成するコア粒子は従来公知の方法によって製造することができる。すなわち上記金属酸化物の前駆体であるの無機化合物塩または有機金属化合物を用い、たとえばゾル・ゲル法によって得られる含水金属酸化物のゲルまたはゾルを調製し、必要に応じて酸またはアルカリを添加したのち、加熱・熟成するなどの方法で製造することができる。
【0031】
また、シェル部は、上記金属酸化物の前駆体である無機化合物塩あるいは有機金属化合物の水溶液あるいはアルコール溶液などに上記で得たコア粒子を分散させ、必要に応じて酸またはアルカリを添加したのち、加熱・熟成するなどの方法で、コア粒子表面に形成することができる。
たとえば結晶性酸化チタンをシェル部として形成したコア−シェル粒子は、以下のようにして、製造することができる。
【0032】
具体的には、酸化チタンよりも導電性の高い前記したコア粒子を、ゾル・ゲル法などで得られた含水チタン酸ゲルまたはゾルに分散させ、必要に応じて酸またはアルカリを添加したのち、加熱・熟成すれば、結晶性酸化チタンをシェル部として形成したコア−シェル粒子を得ることができる。
また、結晶性酸化チタンからなるシェル部を形成したコア−シェル粒子は、含水チタン酸ゲルまたはゾルに、過酸化水素を添加して含水チタン酸を溶解してペルオキソチタン酸とした後これに結晶性酸化チタンよりも導電性の高い前記したコア粒子を分散させ、アルカリ、好ましくはアンモニアおよび/または有機塩基を添加してアルカリ性にし、80〜350℃の温度範囲で加熱・熟成することによって得ることもできる。さらに、必要に応じて350℃以上の高温で焼成することもできる。本発明で使用されるコア−シェル構造を有する金属酸化物粒子では、とくにシェル部が、ペルオキソチタン酸にアルカリを添加して加熱・熟成された結晶性酸化チタンからなるものが好適である。
【0033】
なお、「ペルオキソチタン酸」とは過酸化水和チタンのことをいい、このような過酸化水和チタンは可視光領域に吸収域を有する。このペルオキソチタン酸は、チタン化合物の水溶液、または水和酸化チタンのゾルまたはゲルに過酸化水素を加え、加熱することによって調製される。水和酸化チタンのゾルまたはゲルは、チタン化合物の水溶液に酸またはアルカリを加えて加水分解し、必要に応じて洗浄、加熱、熟成することによって得られる。使用されるチタン化合物としては特に制限はないが、ハロゲン化チタン、硫酸チタニル等のチタン塩、テトラアルコキシチタン等のチタンアルコキシド、水素化チタン等のチタン化合物を用いることができる。
【0034】
水和酸化チタンのゾルまたはゲルは、チタン化合物の水溶液に酸またはアルカリを加えて加水分解し、必要に応じて洗浄、加熱、熟成することによって得られる。使用されるチタン化合物としては特に制限はないが、ハロゲン化チタン、硫酸チタニル等のチタン塩、テトラアルコキシチタン等のチタンアルコキシド、水素化チタン等のチタン化合物を用いることができる。
【0035】
前記金属酸化物半導体膜2は、前記金属酸化物粒子とともに酸化チタンバインダー成分を含んでいることが好ましい。
このような酸化チタンバインダー成分としては、ゾル・ゲル法などで得られた含水チタン酸ゲルまたはゾルからなる酸化チタン、含水チタン酸ゲルまたはゾルに過酸化水素を加えて含水チタン酸を溶解したペルオキソチタン酸の分解物などが挙げられる。 前記金属酸化物粒子のシェル部が結晶性酸化チタンの場合は、バインダー成分としてペルオキソチタン酸の分解物が好ましく使用される。
【0036】
このような酸化チタンバインダー成分は、金属酸化物(結晶性酸化チタン)粒子表面に緻密かつ均一な吸着層を形成する。このため得られる金属酸化物半導体膜は電極との密着性を高めることができる。さらに、このような酸化チタンバインダー成分を使用すると、金属酸化物(結晶性酸化チタン)粒子同士の接触が点接触から面接触となり、電子移動性を向上させることが可能となり、また、光増感材の吸着量を増大させることができる。
【0037】
金属酸化物半導体膜2中の酸化チタンバインダー成分と金属酸化物粒子の比率は、酸化物換算の重量比(酸化チタンバインダー成分/金属酸化物粒子)で0.05〜0.50、好ましくは0.1〜0.3の範囲にあることが望ましい。重量比が0.05未満では、可視光領域の光の吸収が不充分であり、さらに光増感材の吸着量の増加しない場合がある。重量比が0.50を超えて高い場合は多孔質な金属酸化物半導体膜が得られない場合があり、さらに光増感材の吸着量を多くできないことがある。
【0038】
金属酸化物半導体膜2は、細孔容積が0.05〜0.8ml/g、好ましくは0.2〜0.8ml/gの範囲にあり、平均細孔径が2〜250nm、好ましくは5〜150nmの範囲にあることが望ましい。細孔容積が0.05ml/gより小さい場合は光増感材吸着量が低くなり、また0.8ml/gを超えて高い場合には膜内の電子移動性が低下して光電変換効率を低下させることがある。また平均細孔径が2nm未満の場合は光増感材の吸着量が低下し、250nmを超えて高い場合は電子移動性が低下し光電変換効率が低下することもある。
【0039】
このような金属酸化物半導体膜2は、たとえば、以下のような光電気セル用金属酸化物半導体膜形成用塗布液を用いて作製することができる。
本発明に用いる光電気セル用金属酸化物半導体膜形成用塗布液は、前記した金属酸化物粒子と分散媒とからなる。さらに、必要に応じてバインダー成分の前駆体を含んでいてもよく、特に、金属酸化物粒子として、コア粒子の表面に形成さされたシェル部が、ペルオキソチタン酸にアルカリを添加して加熱・熟成された結晶性酸化チタンからなるものが使用される場合、バインダー成分の前駆体として、ペルオキソチタン酸が含まれていることが望ましい。ペルオキソチタン酸は、前記したように、チタン化合物の水溶液、または水和酸化チタンのゾルまたはゲルに過酸化水素を加え、加熱することによって調製される。水和酸化チタンのゾルまたはゲルは、チタン化合物の水溶液に酸またはアルカリを加えて加水分解し、必要に応じて洗浄、加熱、熟成することによって得られる。使用されるチタン化合物としては特に制限はないが、ハロゲン化チタン、硫酸チタニル等のチタン塩、テトラアルコキシチタン等のチタンアルコキシド、水素化チタン等のチタン化合物を用いることができる。
【0040】
光電気セル用金属酸化物半導体膜形成用塗布液中の金属酸化物バインダー成分の前駆体と金属酸化物粒子の比率は、金属酸化物バインダー成分の前駆体を酸化物MOX(1)で表し、金属酸化物粒子をMOX(2)で表したときの重量比(MOX(1)/MOX(2))で0.03〜0.50、好ましくは0.1〜0.3の範囲にあることが望ましい。重量比が0.03未満では、金属酸化物半導体膜の強度や導電性が不充分となることがあり、さらに光増感材の吸着量の増加しない場合がある。重量比が0.50を超えて高い場合は多孔質な半導体膜が得られない場合があり、さらに電子移動性が向上しないことがある。
【0041】
このような金属酸化物バインダー成分の前駆体および金属酸化物粒子は、光電気セル用金属酸化物半導体膜形成用塗布液中に、(MOX(1)+MOX(2))として1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%の濃度で含まれていることが望ましい。
分散媒としては、金属酸化物バインダー成分の前駆体および金属酸化物粒子が分散でき、かつ乾燥した際に除去できるものであれば特に制限はなく使用することができるが、特にアルコール類が好ましい。
【0042】
さらにまた、この光電気セル用金属酸化物半導体膜形成用塗布液には、必要に応じて膜形成助剤が含まれていてもよい。膜形成助剤としてはポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール等が挙げられる。このような膜形成助剤が塗布液中に含まれていると、塗布液の粘度が高くなり、これにより均一に乾燥した膜が得られ、さらに金属酸化物粒子が緻密に充填して、嵩密度が高くな り、電極との密着性の高い金属酸化物半導体膜を得ることができる。
【0043】
このような光電気セル用金属酸化物半導体膜形成用塗布液を、上記した電極層が設けられた基材の電極層表面に塗布し、乾燥した後、硬化させることによって、金属酸化物半導体膜を形成することができる。
塗布液は最終的に形成される金属酸化物半導体膜の膜厚が0.1〜50μmの範囲となるように塗布されることが好ましい。塗布液の塗布方法としては、ディッピング法、スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、フレキソ印刷、スクリーン印刷など従来公知の方法で塗布することができる。
【0044】
乾燥する温度は、分散媒を除去できる温度であればとくに制限されない。
本発明では、さらに必要に応じて塗膜に紫外線を照射して、硬化させてもよい。
紫外線を照射することによってバインダー成分の前駆体が分解されて硬化する。なお、塗布液中に膜成形助剤が含まれている場合には、塗膜硬化後、さらに加熱処理して膜成形助剤を分解してもよい。
【0045】
本発明では、紫外線照射して塗膜を硬化させた後に、さらにO2、N2、H2、ネオン、アルゴン、クリプトンなど周期律表第0族の不活性ガスから選択される少なくとも1種のガスのイオンを照射したのち、アニーリングしてもよい。イオン照射は、IC、LSIを製造する際にシリコンウェハーにホウ素やリンを一定量および一定深さに注入する方法等として公知の方法を採用することができる。
【0046】
アニーリングは、200〜500℃、好ましくは250〜400℃の温度で、10分〜20時間加熱することによって行われる。
イオンの照射によって、金属酸化物半導体膜内にこれらのイオンが残留することがなく、金属酸化物粒子表面に欠陥が多く生成し、アニーリングすることによって、金属酸化物粒子の結晶性が向上するとともに粒子同士の接合が促進され、このため光増感材との結合力が高まるとともに吸着量が増加し、さらに粒子の接合の促進により電子移動性が向上することによって光電変換効率が向上する。
【0047】
本発明では、金属酸化物半導体膜2は光増感材を吸着している。
光増感材としては、可視光領域および/または赤外光領域の光を吸収して励起するものであれば特に制限はなく、たとえば有機色素、金属錯体などを用いることができる。
有機色素としては、分子中にカルボキシル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、スルホン基、カルボキシアルキル基等の官能基を有する従来公知の有機色素が使用できる。具体的には、メタルフリーフタロシアニン、シアニン系色素、メタロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素およびウラニン、エオシン、ローズベンガル、ローダミンB、ジブロムフルオレセイン等のキサンテン系色素等が挙げられる。これらの有機色素は金属酸化物半導体膜への吸着速度が早いという特性を有している。
【0048】
また、金属錯体としては、特開平1-220380号公報、特表平5-504023号公報などに記載された銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニンなどの金属フタロシアニン、クロロフィル、ヘミン、ルテニウム-トリス(2,2'-ビスピリジル-4,4'-ジカルボキシラート)、シス-(SCN-)-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレート)ルテニウム、ルテニウム-シス-ジアクア-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシラート)などのルテニウム-シス-ジアクア-ビピリジル錯体、亜鉛-テトラ(4-カルボキシフェニル)ポルフィンなどのポルフィリン、鉄-ヘキサシアニド錯体等のルテニウム、オスミウム、鉄、亜鉛などの錯体を挙げることができる。これらの金属錯体は分光増感の効果や耐久性に優れている。
【0049】
これらの有機色素または金属錯体は単独で用いてもよく、有機色素または金属錯体の2種以上を混合して用いてもよく、さらに有機色素と金属錯体とを併用してもよい。
このような光増感材を半導体膜に吸着させる方法としては、特に制限はなく、光増感材を溶媒に溶解した溶液を、ディッピング法、スピナー法、スプレー法等の方法により金属酸化物半導体膜に吸収させ、ついで乾燥する等の一般的な方法が採用できる。さらに必要に応じて前記吸収工程を繰り返してもよい。また、光増感材溶液を加熱環流しながら前記基板と接触させて光増感材を金属酸化物半導体膜に吸着させることもできる。
【0050】
光増感材を溶解させる溶媒としては、光増感材を溶解するものであればよく、具体的には、水、アルコール類、トルエン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、エチルセルソルブ、N-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等を用いることができる。
金属酸化物半導体膜に吸着させる光増感材の量は、金属酸化物半導体膜の比表面積1cm2あたり50μg以上であることが好ましい。光増感材の量が50μg未満の場合、光電変換効率が不充分となることがある。
【0051】
本発明に係る光電池セルは、図2に示されるように、金属酸化物半導体膜2と電極層3との間に、スペーサ7を介在させ、側面を樹脂などでシールし、電極間に電解質を封入してなる電解質層4を設けて用いてもよい。図2は、本発明に係る光電気セルの別の実施例を示す概略断面図であり、図2中、参照数字1〜6は、図1と同じものを示し、7はスペーサを示す。
【0052】
このとき、スペーサ7としては金属酸化物半導体膜2と電極層3を損傷することがなくまた互いに接触することがないようにできれば特に制限はなく、球状スペーサ、棒状スペーサ等が使用でき、樹脂(プラスチック)、有機無機複合体、金属酸化物あるいはセラミックス等からなる従来公知の絶縁性粒子を用いることができる。スペーサ7を介在させると、特に金属酸化物半導体膜2と電極層3の間隔が約1〜50μmと小さな範囲にある光電気セルを好適に得ることができる。
【0053】
樹脂製のスペーサとしては、特公平7−95165号公報等に開示された樹脂粒子などが挙げられる。
有機無機複合体のスペーサとしては、特開平7−140472号公報、特公平8−25739号公報などに開示された金属アルコキシドを加水分解して得られる粒子は好適に用いることができる。
【0054】
金属酸化物あるいはセラミックス製のスペーサとしては、特開平3−218915号公報、特公平7−64548号公報等に開示された真球状の粒子は好適に用いることができる。
さらに、前記した各粒子の表面に合成樹脂を融着した粒子も好適に用いることができる。このような粒子は、たとえば特開昭63−94224号公報に開示された樹脂被覆粒子は好適に用いることができる。特に接着性の樹脂を被覆した粒子は金属酸化物半導体膜および/または電極層と接着することにより固定され移動することがなく有効に均一なギャップ調整あるいは応力吸収効果を発揮することができる。
【0055】
電解質としては、電気化学的に活性な塩とともに酸化還元系を形成する少なくとも1種の化合物との混合物が使用される。
電気化学的に活性な塩としては、テトラプロピルアンモニウムアイオダイドなどの4級アンモニウム塩が挙げられる。酸化還元系を形成する化合物としては、キノン、ヒドロキノン、沃素(I-/I- 3)、沃化カリウム、臭素(Br-/Br- 3)、臭化カリウム等が挙げられる。場合によってはこれらを混合して使用することもできる。
【0056】
このような電解質の使用量は、電解質の種類、後述する溶媒の種類によっても異なるが、概ね0.1〜5モル/リットルの範囲にあることが好ましい。
このような電解質は、通常、溶媒に溶解させて電解液として使用される。溶媒としては、従来公知の溶媒を用いることができる。具体的には水、アルコール類、オリゴエーテル類、プロピオンカーボネート等のカーボネート類、燐酸エステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、N-ビニルピロリドン、スルホラン66の硫黄化合物、炭酸エチレン、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
【0057】
また本発明では、前記電解質層4にさらに液晶が含まれていてもよい。
液晶を用いた場合、液晶の光散乱効果により、光の入射角が大きくなっても受光量が大きく低下することがなく、安定的に光エネルギーを電気エネルギーに変換して取り出すことができる。また、入射光のうち光増感材の励起に与らずそのまま半導体膜によって反射された光が液晶の光散乱効果により再度半導体膜中の分光増感色素に照射され電気エネルギーに変換され、すなわち光エネルギーの利用率が向上するという効果が得られる。さらに、液晶として疎水性を有する液晶を用いると、吸湿性を有する電解質のみを用いた場合に比較して吸湿作用が低下するため、吸湿による電解質や光増感材、あるいは溶媒の分解による劣化抑制され、この結果長期安定性が向上する効果が得られる。
【0058】
液晶としては、半導体膜に吸着した光増感材が脱着して溶解することのない程度に光増感材の溶解度の低いものであれば特に制限はなく、従来公知の液晶を用いることができる。
このような液晶としては、温度転移型液晶として従来公知のスメクティック液晶、ネマティック液晶、コレステリック液晶などを用いることができ、さらに、濃度転移型液晶、高分子液晶、高分子分散液晶、円盤状液晶などを用いることができる。なかでも、フッ素原子を含む液晶を用いると、疎水性が高く長期安定性に優れている。
【0059】
本発明に係る光電気セルは、表面に電極層1を有し、かつ該電極層1表面に光増感材を吸着した半導体膜2が形成された基板5と、表面に還元触媒能を有する電極層3を有する基板6とを、前記金属酸化物半導体膜2および電極層3が対向するように配置して、必要に応じてスペーサを介在させたのち、側面を樹脂にてシールし、金属酸化物半導体膜2と透明電極層3との間に電解質4を封入し、さらに電極間をリード線で接続することによって作製される。
【0060】
このような本発明に係る光電気セルは、金属酸化物半導体膜が特定のコア−シェル構造を有し、コア粒子の体積固有抵抗値がシェル部を構成する金属酸化物の体積固有抵抗値よりも高い金属酸化物粒子から形成されている。このため、光を吸収して励起した光増感材層から金属酸化物半導体膜へ電子の移動が迅速に行われるので、光電変換効率に優れた光電気セルを得ることができる。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、金属酸化物半導体膜がコア−シェル構造を有する金属酸化物粒子からなっており、コア粒子の導電性がシェル部の導電性よりも高いので、シェル部で光を吸収して励起した光増感材層で発生した電子が迅速にコア粒子に移動するとともに、さらに金属酸化物半導体膜から電極膜へ迅速に移動するために、シェル部で光を吸収して励起した光増感材層で発生した電子がシェル部で滞留していたり、シェル部を通って電極膜へ移動することが減少するために、電子の再結合が起こり難く、このため光電変換効率の高い光電気セルが得られる。
【0062】
【実施例】
以下、実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0063】
【製造実施例】
以下のようにして表に示すコア粒子とシェル部とからなるコア−シェル構造を有する金属酸化物粒子(A)〜(E)および金属酸化物粒子(F)、(G)を調製した。
金属酸化物粒子(A)の調製
塩化錫57.7gとフッ化第一スズ14.0gとをメタノール100gに溶解して溶液を調製した。調製した溶液を4時間かけて、90℃、撹拌下の純水1000gに添加して加水分解を行い、生成した沈殿を濾別・洗浄し、乾燥空気中、500℃で2時間焼成してフッ素をドープした酸化錫の粉末を得た。この粉末30gを水酸化カリウム水溶液(KOHとして3.0g含有)70gに加え、混合液を30℃に保持しながらサンドミルで、3時間粉砕してゾルを調製した。ついでこのゾルをイオン交換樹脂処理して脱アルカリし、超遠心分離器で粗粒子を沈降させて除去し、フッ素をドープした酸化錫のコア粒子分散液を得た。この分散液にエチルセルソルブを入れ、ロータリーエバポレーターにて溶媒置換し、フッ素をドープした酸化錫からなるコア粒子のエチルセルソルブ分散液を得た。このときの一部の粒子を乾燥し500℃で2時間焼成し、平均粒子径および導電性を測定した。結果を表1に示す。
【0064】
つぎに、フッ素をドープした酸化錫のコア粒子分散液にエチルセルソルブを加えて濃度5重量%のコア粒子分散液を調製した。
この分散液100gに、別途アセチルアセトン1.2gとイソプロポキシチタネート3.5gを反応させて得たアセチルアセトネートアルコキシドチタンを添加し、温度80℃で処理してコア粒子をチタンの加水分解物(水酸化チタン)で被覆し、これに濃度36重量%の過酸化水素水10gを添加してさらに加熱処理した。
【0065】
これに、別途調製したペルオキソチタン酸の溶液を添加し、さらに第4級アンモニウムハイドロオキサイドを添加してpH12に調製し、ついでオートクレーブで200℃−12時間処理して金属酸化物粒子(A)を調製した。
得られた金属酸化物粒子(A)の平均粒子径を測定し、また金属酸化物粒子(A)の平均粒子径と、コア粒子平均粒子径との差の1/2をシェル部の膜厚とした。結果を表1に示す。
【0066】
ペルオキソチタン酸の溶液の調製
4塩化チタンを純水で希釈して、TiO2換算で1.0重量%含有する4塩化チタン水溶液を得た。この水溶液を撹拌しながら、濃度15重量%のアンモニア水を添加し、pH9.5の白色スラリーを得た。このスラリーを濾過洗浄し、TiO2換算で、10.2重量%の水和酸化チタンゲルのケーキを得た。このケーキ190gと濃度5%過酸化水素溶液670gを混合し、ついで80℃に加熱して溶解してペルオキソチタン酸の溶液を調製した。
【0067】
金属酸化物粒子(B)の調製
硝酸インジウム79.9gを水686gに溶解して得られた溶液と、錫酸カリウム12.7gを濃度10重量%の水酸化カリウム溶液に溶解して得られた溶液とを調製し、これらの溶液を、50℃に保持された1000gの純水に2時間かけて添加した。この間、系内のpHを11に保持した。得られたSnドープ酸化インジウム水和物分散液からSnドープ酸化インジウム水和物を濾別・洗浄した後、乾燥し、ついで空気中で350℃の温度で3時間焼成し、さらに空気中で600℃の温度で2時間焼成することによりSnドープ酸化インジウム粒子を得た。これを濃度が30重量%となるように純水に分散させ、さらに硝酸水溶液でpHを3.5に調製した後、この混合液を30℃に保持しながらサンドミルで、3時間粉砕してゾルを調製した。つぎに、このゾルをイオン交換樹脂で処理して硝酸イオンを除去し、超遠心分離器で粗粒子を沈降させて除去し、スズをドープした酸化インジウムのコア粒子分散液を得た。この分散液にエチルセルソルブを入れ、ロータリーエバポレーターにて溶媒置換し、スズをドープした酸化インジウムのコア粒子からなるエチルセルソルブ分散液を得た。このときの一部の粒子を乾燥し500℃で2時間焼成し、平均粒子径および導電性を測定した。結果を表1に示す。
【0068】
つぎに、スズをドープした酸化インジウムのコア粒子分散液にエチルセルソルブを加えて濃度5重量%のコア粒子分散液を調製した。
この分散液300gに、別途アセチルアセトン1.2gとイソプロポキシチタネート3.5gを反応させて得たアセチルアセトネートアルコキシドチタンを添加し、温度80℃で処理してコア粒子をチタンの加水分解物(水酸化チタン)で被覆し、これに濃度36重量%の過酸化水素水10gを添加してさらに加熱処理した。
【0069】
これに、別途調製したペルオキソチタン酸の溶液を添加し、さらに第4級アンモニウムハイドロオキサイドを添加してpH12に調製し、ついでオートクレーブで200℃−12時間処理して金属酸化物粒子(B)を調製した。
得られた金属酸化物粒子(B)の平均粒子径および膜厚を求めた。結果を表1に示す。
【0070】
金属酸化物粒子(C)の調製
金属酸化物粒子(B)におけると同様にして、スズをドープした酸化インジウムのコア粒子分散液にエチルセルソルブを加えて濃度5重量%のコア粒子分散液を調製した。この分散液100gに、別途アセチルアセトン1.2gとイソプロポキシチタネート3.5gを反応させて得たアセチルアセトネートアルコキシドチタンを添加し、温度80℃で処理してコア粒子をチタンの加水分解物(水酸化チタン)で被覆し、これに濃度36重量%の過酸化水素水10gを添加してさらに加熱処理した。
【0071】
これに、別途調製したペルオキソチタン酸の溶液を添加し、さらに第4級アンモニウムハイドロオキサイドを添加してpH12に調製し、ついでオートクレーブで200℃−12時間処理して金属酸化物粒子(C)を調製した。
得られた金属酸化物粒子(C)の平均粒子径および膜厚を求めた。結果を表1に示す。
【0072】
金属酸化物子(D)の調製
金属酸化物粒子(B)におけると同様にして、スズをドープした酸化インジウムのコア粒子分散液にエチルセルソルブを加えて濃度5重量%のコア粒子分散液を調製した。この分散液50gに、別途アセチルアセトン0.6gとイソプロポキシチタネート1.75gを反応させて得たアセチルアセトネートアルコキシドチタンを添加し、温度80℃で処理してコア粒子をチタンの加水分解物(水酸化チタン)で被覆し、これに濃度36重量%の過酸化水素水5gを添加してさらに加熱処理した。
【0073】
これに、別途調製したペルオキソチタン酸の溶液を添加し、さらに第4級アンモニウムハイドロオキサイドを添加してpH12に調製し、ついでオートクレーブで200℃−12時間処理して金属酸化物粒子(D)を調製した。
得られた金属酸化物粒子(D)の平均粒子径および膜厚を求めた。結果を表1に示す。
【0074】
金属酸化物粒子(E)の調製
塩化亜鉛136gと塩化アルミニウム10g純水1000gに溶解した。この溶液を、50℃に保持された3000gの純水に2時間かけて添加した。この間、系内のpHを9.0に保持した。得られたAlドープ酸化亜鉛水和物分散液からAlドープ酸化亜鉛水和物を濾別・洗浄した後、 乾燥し、ついで空気中で350℃の温度で3時間焼成し、さらに空気中で700℃の温度で2時間焼成することによりAlドープ酸化亜鉛粒子を得た。 これを濃度が30重量%となるようにジアセトンアルコールに分散させ、この分散液を30℃に保持しながらサンドミルで、3時間粉砕してゾルを調製した。つぎに、このゾルを超遠心分離器で粗粒子を沈降させて除去し、Alをドープした酸化亜鉛のコア粒子分散液を得た。このときの一部の粒子を乾燥し500℃で2時間焼成し、平均粒子径および導電性を測定した。結果を表1に示す。
【0075】
つぎに、Alドープ酸化亜鉛粒子分散液にジアセトンアルコールを加えて濃度5重量%のコア粒子分散液を調製した。
この分散液100gに、別途アセチルアセトン1.2gとイソプロポキシチタネート3.5gを反応させて得たアセチルアセトネートアルコキシドチタンを添加し、温度80℃で処理してコア粒子をチタンの加水分解物(水酸化チタン)で被覆し、これに濃度36重量%の過酸化水素水10gを添加してさらに加熱処理した。
【0076】
これに、別途調製したペルオキソチタン酸の溶液を添加し、さらに第4級アンモニウムハイドロオキサイドを添加してpH12に調製し、ついでオートクレーブで200℃−12時間処理して金属酸化物粒子(E)を調製した。
得られた金属酸化物粒子(E)の平均粒子径および膜厚を求めた。結果を表1に示す。
【0077】
金属酸化物粒子(F)の調製
18.3gの4塩化チタンを純水で希釈して、TiO2換算で1.0重量%含有する水溶液を得た。この水溶液を撹拌しながら、濃度15重量%のアンモニア水を添加し、pH9.5の白色スラリーを得た。このスラリーを濾過洗浄し、TiO2換算で、10.2重量%の水和酸化チタンゲルのケーキを得た。このケーキと濃度5%過酸化水素液400gを混合し、ついで80℃に加熱して溶解してペルオキソチタン酸の溶液を調製した。
【0078】
これに濃アンモニア水を添加してpH10に調整し、オートクレーブに入れ、250℃で8時間、飽和蒸気圧下で水熱処理を行ってチタニアコロイド粒子(F)を調製した。得られた粒子はX線回折により結晶性の高いアナターゼ型酸化チタンであり、平均粒子径は40nmであった。
金属酸化物粒子(G)の調製
コア粒子分散液として、シリカゾル(触媒化成工業(株)製:カタロイドSI-30P、平均粒子径30nm、濃度30重量%の水ゾル)を用い、このゾルにエチルセルソルブを入れ、ロータリーエバポレーターにて溶媒置換し、シリカコア粒子のエチルセルソルブ分散液を得た。
【0079】
つぎに、このシリカコア粒子分散液にエチルセルソルブを加えて濃度5重量%のコア粒子分散液を調製した。
この分散液100gに、別途アセチルアセトン1.2gとイソプロポキシチタネート3.5gを反応させて得たアセチルアセトネートアルコキシドチタンを添加し、温度80℃で処理してコア粒子をチタンの加水分解物(水酸化チタン)で被覆し、これに濃度36重量%の過酸化水素水10gを添加してさらに加熱処理した。
【0080】
これに、別途調製したペルオキソチタン酸の溶液を添加し、さらに第4級アンモニウムハイドロオキサイドを添加してpH12に調製し、ついでオートクレーブで200℃−12時間処理して金属酸化物粒子(G)を調製した。
得られた金属酸化物粒子(G)の平均粒子径および膜厚を求めた。結果を表1に示す。
【0081】
【実施例1】
金属酸化物半導体膜の形成
参考例で得られた金属酸化物粒子(A)を濃度10%まで濃縮し、前記ペルオキソチタン酸溶液を、ペルオキソチタン酸溶液と金属酸化物粒子の酸化物換算の重量比(ペルオキソチタン酸/金属酸化物粒子)が0.1となるように混合し、この混合液中の全酸化物重量の30重量%となるように膜形成助剤としてヒドロキシプロピルセルロースを添加して半導体膜形成用塗布液を調製した。
【0082】
ついで、フッ素ドープした酸化スズが電極層として形成された透明ガラス基板上に前記塗布液を塗布し、自然乾燥し、引き続き低圧水銀ランプを用いて6000mJ/cm2の紫外線を照射してペルオキソ酸を分解させ、塗膜を硬化させた。塗膜を300℃で30分間加熱してヒドロキシプロピルセルロースの分解およびアニーリングを行って金属酸化物半導体膜(A)を形成した。
【0083】
得られた金属酸化物半導体膜(A)の膜厚および窒素吸着法によって求めた細孔容積と平均細孔径を表1に示す。
光増感材の吸着
つぎに、光増感材としてシス-(SCN-)-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレート)ルテニウム(II)で表されるルテニウム錯体の濃度3×10-4モル/リットルのエタノール溶液を調製した。この光増感材溶液を、rpm100スピナーを用いて、金属酸化物半導体膜(A)上へ塗布して乾燥した。この塗布および乾燥工程を5回行った。得られた金属酸化物半導体膜における光増感材の吸着量を表1に示す。
【0084】
光電気セルの作成
アセトニトリルとエチレンカーボネートの容積比(アセトニトリル:エチレンカーボネート)が1:4となるように混合した溶媒にテトラプロピルアンモニウムアイオダイドを0.46モル/リットル、ヨウ素を0.06モル/リットルとなるように混合して電解質溶液を調製した。
【0085】
前記で調製した電極を一方の電極とし、他方の電極としてフッ素ドープした酸化スズを電極として形成し、その上に白金を担持した透明ガラス基板を対向して配置し、側面を樹脂にてシールし、電極間に上記の電解質溶液(A)を封入し、さらに電極間をリード線で接続して光電気セル(A)を作成した。
光電気セル(A)は、ソーラーシュミレーターで100W/m2の強度の光の入射角90°(セル面と90°)で照射して、Voc(開回路状態の電圧)、Joc(回路を短絡したときに流れる電流の密度)、FF(曲線因子)およびη(変換効率)を測定した。
【0086】
結果を表1に示す。
【0087】
【実施例2〜5】
金属酸化物粒子(A)の代わりに、参考例に記載した金属酸化物粒子(B)〜(E)を各々用いた以外は実施例1と同様にして光電気セル(B)〜(E)を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1に示す。
【0088】
【比較例1および2】
金属酸化物粒子(A)の代わりに、参考例に記載した金属酸化物粒子(F)および(G)を各々用いた以外は実施例1と同様にして光電気セル(F)および(G)を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1に示す。
【0089】
【表1】
Figure 0004169138

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光電気セルの一実施例を示す概略断面図である。
【図2】本発明に係る光電気セルの別の実施例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・透明電極層
2・・・・・・・・光増感材を吸着した半導体膜
3・・・・・・・・電極層
4・・・・・・・・電解質
5、6・・・・・・基板
7・・・・・・・・スペーサ

Claims (3)

  1. 表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した金属酸化物半導体膜(2)が形成されてなる基板と、表面に電極層(3)を有する基板とが、前記金属酸化物半導体膜(2)および電極層(3)が対向するように配置してなり、金属酸化物半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる光電気セルにおいて、
    (i)金属酸化物半導体膜(2)が、前記金属酸化物半導体膜が、金属酸化物粒子とともに、酸化チタンバインダーからなり、金属酸化物粒子の平均粒子径が5〜600nmの範囲にあり、
    (ii)該金属酸化物粒子が、コア粒子と、該コア粒子の表面に形成されたシェル部とからなるコア−シェル構造を有し、
    (iii)コア粒子の平均粒子径が2〜500nmの範囲にあり、シェル部の厚みが1〜150nmの範囲にあり、
    (iv)コア粒子を構成する金属酸化物の体積固有抵抗値(Ec)と、シェル部を構成する金属酸化物の体積固有抵抗値(Es)とが、Ec<Esで示す関係を満たす
    ことを特徴とする光電気セル。
  2. 前記金属酸化物粒子のシェル部が結晶性酸化チタンから構成されることを特徴とする請求項1に記載の光電気セル。
  3. 前記結晶性酸化チタンが、ペルオキソチタン酸を加熱・熟成して得られるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の光電気セル。
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