JP4215964B2 - 光電気セル - Google Patents

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    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells

Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、光を吸収して励起した光増感材層から多孔質半導体膜へ電子が移動し、さらに該多孔質半導体膜から電極膜へ電子が移動して電流を生じる光電気セルにおいて、電極層の腐食等が少なく、高い光電変換効率を長期にわたって維持可能な光電気セルに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
光電変換材料は光エネルギーを電気エネルギーとして連続して取り出せる材料であり、電極間の電気化学反応を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換する材料である。このような光電変換材料に光を照射すると、一方の電極側で電子が発生し、対電極に移動し、対電極に移動した電子は、電解質中をイオンとして移動して一方の電極に戻る。このエネルギー変換は連続的に起こるため、たとえば、太陽電池などに利用されている。
【0003】
一般的な太陽電池は、表面に透明性導電膜からなる電極、および該電極の表面に光電変換材料を吸着した半導体膜が順次形成されたガラス板などからなる支持体と、対電極として別の透明性導電膜を形成したガラス板などの支持体と、電極同士が対向するように対峙させ、電極間の空隙に電解質を封入して構成されている。
【0004】
光電変換材料用半導体に吸着された光増感材に太陽光を照射すると、光増感材は可視領域の光を吸収して励起する。この励起によって発生する電子は半導体に移動し、次いで、透明導電性ガラス電極に移動し、2つの電極を接続する導線を通って対電極に移動し、対電極に移動した電子は電解質中の酸化還元系を還元する。一方、半導体に電子を移動させた光増感材は、酸化体の状態になっているが、この酸化体は電解質中の酸化還元系によって還元され、元の状態に戻る。このようにして電子が連続的に流れ、光電変換材料は太陽電池として機能する。
【0005】
このような電子の流れは、たとえば図3で表される。図3は、太陽電池内における電子の流れを模式的に示した概略図である。
この光電変換材料としては、半導体表面に可視光領域に吸収を持つ分光増感色素を吸着させたものが用いられている。たとえば、特開平1−220380号公報には、金属酸化物半導体の表面に、ルテニウム錯体などの遷移金属錯体からなる分光増感色素層を有する太陽電池が記載されている。また、特表平5−504023号公報には、金属イオンでドープした酸化チタン半導体層の表面に、ルテニウム錯体などの遷移金属錯体からなる分光増感色素層を有する太陽電池が記載されている。
【0006】
上記のような太陽電池では、光を吸収して励起した分光増感色素から酸化チタン半導体層へ電子の移動が迅速に行われることが光変換効率向上に重要であり、迅速に電子移動が行われないと再度ルテニウム錯体と電子の再結合が起こり、光変換効率が低下するという問題がある。
このため、酸化チタン半導体膜表面と分光増感色素との結合状態の改良、酸化チタン半導体膜内の電子移動性の向上などが検討されている。
【0007】
たとえば、酸化チタン半導体膜を形成する際、チタニアゾルを電極基板上に塗布し、乾燥し、ついで焼成する工程を繰り返して行い多孔質の厚膜を形成し、半導体膜を多孔質化することによって表面に担持するRu錯体の量を増加させることが提案されている。
しかしながら、この方法では、長期間使用していると、電極層を腐食したり、さらに光電変換効率が低下するなどの問題があった。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、上記従来技術に伴う問題点を解消すべくなされたもので、電極層の腐食等が少なく、高い光電変換効率を長期にわたって維持可能な光電気セルを提供することを目的としている。
【0009】
【発明の概要】
本発明に係る光電気セルは、
表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した多孔質半導体膜(2)が形成されてなる電極付基板(A)と、
表面に電極層(3)を有する電極付基板(B)とが、
前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、
多孔質半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる光電気セルにおいて、
電極層(1)と多孔質半導体膜(2)との間に非孔質半導体膜(7)を有し、電極付基板(A)および(B)の少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有していることを特徴としている。
【0010】
このように、本発明に係る光電気セルでは、電極層と半導体膜との間に非孔質金属酸化物膜が介在しているので、電解質(電解質陰イオン)が半導体膜の細孔を通過して一方の基板上の電極層に接触することが抑制され、光電変換効率が高く、しかも電極の腐食も抑制され、長期間にわたって安定した光電変換効率を維持できる。
【0011】
前記非孔質半導体膜(7)の細孔容積(VNP)が0.001〜0.1ml/gの範囲にあり、多孔質半導体膜(2)の細孔容積(VP)が0.05〜0.8ml/gの範囲にあり、VP>VNPの関係にあることが好ましい。
前記非孔質半導体膜(7)は、酸化チタン、酸化ランタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオビウム、酸化タングステン、酸化ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化鉄、酸化ケイ素、酸化アルミニウムから選ばれる1種以上からなることが好ましい。
【0012】
【発明の具体的な説明】
以下、本発明に係る光電気セルについて具体的に説明する。
[光電気セル]
本発明に係る光電気セルは、
表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した多孔質半導体膜(2)が形成されてなる電極付基板(A)と、
表面に電極層(3)を有する電極付基板(B)とが、
前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、
多孔質半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる光電気セルにおいて、
電極層(1)と多孔質半導体膜(2)との間に非孔質半導体膜(7)を有し、電極付基板(A)および(B)の少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有していることを特徴としている。
【0013】
このような光電気セルとしては、たとえば、図1に示すものが挙げられる。
図1は、本発明に係る光電気セルの一実施例を示す概略断面図であり、表面に透明電極層1を有し、該透明電極層1表面に非孔質半導体膜7が形成されており、かつ該非孔質半導体膜7表面に光増感材を吸着した多孔質半導体膜2が形成されてなる透明基板5と、
表面に還元触媒能を有する電極層3を有する基板6とが、
前記電極層1および3が対向するように配置され、
さらに多孔質半導体膜2と透明電極層3との間に電解質4が封入されている。
【0014】
透明基板5
透明基板5としては、ガラス基板、PET等の有機ポリマー基板等の透明でかつ絶縁性を有する基板を用いることができる。PETフィルムなどの変形可能な基板を使用すると、受光角を大きくとるために平板以外の形状、たとえば略半円柱状(蒲鉾状)、半球状などの光電気セルを作製することができる。
【0015】
基板6
また、基板6としては、使用に耐える強度を有していれば特に制限はなく、ガラス基板、PET等の有機ポリマー基板などの絶縁性基板、金属チタン、金属アルミニウム、金属銅、金属ニッケルなどの導電性基板を使用することができる。
基板6は、透明基板5と同様に透明なものであってもよい。
【0016】
透明電極層1
透明基板5表面に形成された透明電極層1としては、酸化錫、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化錫、Snおよび/またはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、貴金属などの従来公知の電極を使用できる。
【0017】
このような透明電極層1は、熱分解法、CVD法などの従来公知の方法により形成することができる。
電極層3
電極層3は、透明電極層1と同様に透明の電極であってもよい。
また、基板6表面に形成された電極層3としては、還元触媒能を有するものであれば特に制限されるものでなく、白金、ロジウム、ルテニウム金属、ルテニウム酸化物等の電極材料、カーボン電極など従来公知の電極を用いることができる。また、前記電極と同じものであってもよく、さらには酸化錫、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化錫、Snおよび/またはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモンなどの導電性材料の表面に前記電極材料をメッキあるいは蒸着した電極も電極層3として使用することができる。
【0018】
このような電極層3は、熱分解法、CVD法、直接コーティング、メッキあるいは蒸着などの従来公知の方法により形成することができる。また、基板6上に導電性材料を用いて熱分解法、CVD法等の方法により導電層を形成した後、該導電層上に前記電極材料をメッキあるいは蒸着するなどの方法で電極層を形成することもできる。
【0019】
透明基板5と透明電極層1の可視光透過率は高い方が好ましく、透明電極層1と透明基板5表面に透明電極層1を形成したときに基板全体としての可視光透過率が、具体的には50%以上、特に好ましくは90%以上であることが望ましい。可視光透過率が50%未満の場合は光電変換効率が低くなることがある。
これら透明電極層1および電極層3の抵抗値は、各々100Ω/□以下であることが好ましい。電極層の抵抗値が100Ω/□を超えて高くなると光電変換効率が低くなることがある。
【0020】
なお、透明電極層1の表面には、図2に示されるような導電性突設部14が形成されていてもよい。このような導電性突設部が設けられている場合、非孔質半導体膜18が導電性突設部を覆うように形成される。図2は、本発明に係るの光電気セルの別の一実施例を示す概略断面図であり、透明基板16表面に透明電極層11を有し、かつ該透明電極層11表面に突出する導電性突設部14を有し、非孔質半導体膜18が導電性突設部14を覆うように形成され、該非孔質半導体膜18表面に光増感材を吸着した多孔質半導体層12が形成されてなる透明基板と、基板17表面に電極層13を有する基板とが、電極層11および13とを対向するように配置され、さらに半導体層12と電極層13の間に電解質15が封入されている。また、非孔質半導体膜18が、電極層13と導電性突設部14とからなる形状に沿うように形成されていてもよい。透明電極層11、多孔質半導体層12、電極層13、導電性突設部14、電解質15、透明基板16、基板17、非孔質半導体膜18は、前記図1で示されるものと同じである。
【0021】
導電性突設部の形状としては、図2に示されるような直方体形状に限られるものではなく、網目状、帯状などであってもよい。導電性突設部14は、図2に示されるように透明電極層11表面に形成されていてもよいが、対極の電極層13表面に形成されていてもよい。このような導電性突設部は、前記電極層13および透明電極層11を形成する際に使用される従来公知の導電材料を使用することができる。また、透明電極層11表面に導電性突設部を形成する場合、導電性突設部は、透明な導電材料から形成されることが望ましい。なお、導電性突設部は、導電性突設部が形成される透明電極層11または電極層13と同じ導電材料から形成されても、異なる導電材料から形成されてもよい。
【0022】
電極層上に形成された導電性突設部は、電極層と電気的に導通している。このような導電性突設部の形成方法は特に限定されるものではなく、たとえば基板上に電極膜を熱分解法、CVD法、蒸着法などによって形成した後、膜表面にレジストを塗工し、導電性突設部のパターニングをしてレジストをエッチングする方法が挙げられる。
【0023】
このように電極層表面に導電性突設部が設けられていると、発生した電子が迅速に電極に移動できる。また電子が光増感材と再結合することを抑制できる。このため、光電気セルの光電変換効率を向上させることができる。
非孔質半導体膜7
透明電極層1の表面に非孔質半導体膜7が形成され、非孔質半導体膜7の表面に、光増感材を吸着した多孔質半導体膜2が形成されている。
【0024】
このように、本発明に係る光電気セルでは、電極層と半導体膜との間に非孔質金属酸化物膜が介在しているので、電解質(電解質陰イオン)が半導体膜の細孔を通過して一方の基板上の電極層に接触することが抑制され、光電変換効率が高く、しかも電極の腐食も抑制され、長期間にわたって安定した光電変換効率を維持できる。なお、非孔質半導体膜7および多孔質半導体膜2は、基板6上に形成された電極層3上に形成されていてもよい。
【0025】
このような非孔質半導体膜7は、細孔容積(VNP)が0.001〜0.1ml/g、好ましくは0.002〜0.05ml/gの範囲にあることが望ましい。また、細孔の細孔径は5nm以下さらには2nm以下であることが好ましい。非孔質半導体膜の細孔径と細孔容積が上記範囲にあれば、光電変換効率の低下を抑制することができる。この理由は明確ではないものの、電解質層中の電解質陰イオンが多孔質半導体膜の細孔を通過しても、非孔質半導体膜を通過することが困難となり、このため、分光増感色素から酸化チタン半導体層へ電子の移動が有効かつ迅速に行われるものと推量される。
【0026】
また、基板上の電極層1と電解質陰イオンとの接触も抑制されるため、電極層1の腐食・劣化が抑制され、長期にわたって高い光電変換効率を維持することができる。
上記細孔容積(VNP)および細孔径は、窒素吸着法による吸着等温線から求めることができる。具体的には、たとえば、後述する非孔質半導体膜形成用塗布液を硝子板上に塗布乾燥し、450℃で2時間加熱処理して膜を形成し、これを硝子板ごと小片に切断した後、吸着等温線を測定し、相対圧(P/P0)が0〜0.9迄の窒素吸着容量を膜1g(総重量から硝子重量を減じて膜単位重量に換算)当たりに換算して細孔容積を求め、相対圧と細孔径の関係から細孔径分布を求めることができる。
【0027】
このような非孔質半導体膜7の膜厚は、前記電解質陰イオンを遮断できる範囲であれば、薄い方が好ましく、通常1〜200nmの範囲である。200nm以上の厚さでは、膜が厚すぎて、励起した電子の移動が不十分となって、光電変換効率が低下することがある。
このような非孔質半導体膜7は、酸化チタン、酸化ランタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオビウム、酸化タングステン、酸化ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化鉄、酸化ケイ素、酸化アルミニウムから選ばれる1種以上の金属酸化物から構成されることが望ましい。また2種以上の金属酸化物からなる場合、単なる混合物であっても、複合金属酸化物からなるものであってもよい。
【0028】
このような非孔質半導体膜は、たとえば、前記金属酸化物を構成する金属の金属塩あるいは金属化合物の水溶液、またはこれらを酸またはアルカリを用いて加水分解等して得られるゲルまたはゾルをあらかじめ調製し、必要に応じて洗浄したのち、加熱・熟成し、加熱熟成物をそのまま塗布液とするか、あるいは他の成分を配合した塗布液として、透明電極層表面に塗布することによって形成することができる。
【0029】
金属塩としてはたとえばTi、 a Zr、Nb、W、Sr、Zn、Sn、In、Fe、Si、Alなど金属の塩酸塩、硫酸鉛、硝酸塩、有機酸塩などが挙げられる。またチタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシドなどの加水分解性有機金属化合物、水素化チタン、チタンカーバイドなどの金属化合物が挙げられる。加水分解に用いる酸またはアルカリとしては通常の塩酸、硫酸、硝酸、有機酸、アルカリ金属水酸化物、アンモニア、4級アミンなどが挙げられる。使用される酸・アルカリの量としては、原料の金属と当量程度の量であればよい。
【0030】
また、上記の酸またはアルカリにより加水分解して得られたゾルまたはゲルに過酸化水素水を加えたのち、加熱熟成してもよい。この場合、金属のペルオキソ酸が得られる。過酸化水素を加える場合は、水溶液またはゾル、ゲル中の固形成分を金属酸化物換算して、1モル当たりに1〜10、さらに3〜10(モル/モル)の範囲にあることが望ましい。過酸化水素の量が1(モル/モル)未満の場合はゾル、ゲル(水和金属酸化物等)が完全に溶解しないことがあり、得られる非孔質金属酸化物膜が多孔質になることがあり、このため本発明の効果が充分に発現しないことがある。過酸化水素の量が10(モル/モル)を越えると過剰の過酸化水素が残存するので望ましくない
【0031】
加熱・熟成温度は30〜100℃、さらに50〜95℃の範囲にあることが好ましい。
加熱・熟成する際の温度が30℃未満の場合は、ペルオキソ化して溶解する時間に長時間を要し、加熱熟成する際の温度が100℃を越えると、ペルオキソ化したものが分解する傾向があり、得られる膜が多孔質になることがある。
【0032】
加熱熟成する際の固形分濃度は金属酸化物として0.01〜30重量%、さらには0.1〜10重量%の範囲にあることが好ましい。濃度が0.01重量%未満の場合は、得られる塗布液の濃度が低く濃縮する必要があり、また膜厚が薄くなりすぎて本願発明の効果が充分得られないことがある。
濃度が30重量%を越えると、溶解した後冷却する際にゲル化することがあり、これを塗布液として用いた場合は得られる膜が多孔質になることがあり、また電極層との密着性が不充分となることがある。
【0033】
加熱熟成した溶液はそのまま非孔質半導体膜の塗布液として用いることができるが、必要に応じて濃縮したり、希釈してもよい。また溶媒をアルコール等の有機溶媒に置換して用いることができる。さらに塗布液には膜形成助剤としてポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸、エチルセルロース、ポリビニルアルコール等が含まれていてもよい。このような膜形成助剤が塗布液中に含まれていると、塗布液の粘度が高くなり、これにより均一に乾燥した膜が得られ、さらに非孔質半導体膜形成用塗布液中の金属酸化物微粒子が緻密に充填され、下層の電極層との密着性の高い非孔質半導体膜を得ることができる。
【0034】
このような塗布液は固形分濃度が0.1〜50重量%、さらに5〜30重量%の範囲にあることが好ましい。濃度が0.1重量%未満の場合は、濃度が低すぎて1回の塗布によって、均一で必要な膜厚を有する非孔質半導体膜を得られないことがあり、場合によっては電解質と電極膜との絶縁を充分に行えないことがある。塗布液の濃度が50重量%を越えると、塗布液の安定性が低下し、得られた非孔質半導体膜は多孔質となり本発明特有の効果が充分発現されないことがある。
【0035】
上記塗布液は、最終的に形成される非孔質半導体膜の膜厚が1〜200nmの範囲となるように塗布される。塗布液の塗布方法としては、特に制限されるものではなくディッピング法、スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、フレキソ印刷、スクリーン印刷など従来公知の方法が採用される。
塗布後の塗膜は、通常、含まれている溶媒を乾燥させることで硬化を行う。
【0036】
また、塗膜は、必要に応じて紫外線を照射して、硬化させてもよく、さらに、塗布液中に膜成形助剤が含まれている場合には、塗膜硬化後、加熱処理して膜成形助剤を分解してもよい。
さらにまた、紫外線を照射して塗膜を硬化させた後に、O2、N2、H2、ネオン、アルゴン、クリプトンなど周期律表第0族の不活性ガスから選択される少なくとも1種のガスのイオンを照射した後、アニーリングしてもよい。イオン照射の方法はIC、LSIを製造する際にシリコンウエハーへホウ素やリンを一定量、一定深さに注入する方法等として公知の方法を採用することができる。アニーリングは、200〜500℃、好ましくは250〜400℃の温度で、10分〜20時間加熱することによって行われる。
【0037】
また、赤外線レーザーを照射した後、アニーリングすることもできる。
上記の非孔質半導体膜7のなかでも、酸化チタンまたは酸化チタンと酸化ジルコニウムとからなる非孔質半導体膜は、前述したような細孔径を有し細孔容積の小さい緻密な膜が得られやすく、また電極層や多孔質半導体膜との密着性がよく好適である。
【0038】
なお、上記塗布液を塗布した後、あるいは塗布乾燥した後、塗膜を硬化等処理する前に、後述する多孔質半導体膜形成用塗布液を塗布して多孔質半導体膜7を形成してもよく、さらに、形成された非孔質半導体膜7と多孔質半導体膜2とを同時に硬化処理してもよい。
多孔質半導体膜2
以上の非孔質半導体膜7表面に、多孔質半導体膜2が形成されている。
【0039】
この多孔質半導体膜2の膜厚は、0.1〜50μm、好ましくは5〜15μmの範囲にあることが望ましい。
多孔質半導体膜2は、細孔容積(VP)は0.05〜0.8ml/g、好ましくは0.1〜0.5ml/gの範囲にあることが望ましく、また平均細孔径は2〜250nm、好ましくは5〜50nmの範囲にあることが好ましい。
【0040】
細孔容積が0.05ml/gより小さい場合は光増感材吸着量が低くなり、また0.8ml/gを超えて高い場合には膜内の電子移動性が低下して光電変換効率を低下させることがある。また平均細孔径が2nm未満の場合は光増感材の吸着量が低下し、250nmを超えて高い場合は電子移動性が低下し光電変換効率が低下することもある。
【0041】
さらに、細孔容積(VP)は前記した非孔質半導体膜7の細孔容積(VNP)よりも常に大きいことが好ましい(VP>VNP)。
多孔質半導体膜の細孔径と細孔容積が上記範囲にあれば、光増感材の吸着量が多く、電解質の拡散や電解質と半導体膜との接触が効率的に行われるので光電変換効率を向上することができる。
【0042】
このような、細孔容積(VP)および細孔径は、前記非孔質半導体膜と同様にして求めることができる。
多孔質半導体膜2としては、無機半導体材料を用いて形成された多孔質無機半導体膜、有機半導体材料を用いて形成された多孔質有機半導体膜、有機無機ハイブリッド多孔質半導体膜等を用いることができる。
【0043】
有機半導体材料としては、フタロシアニン、フタロシアニン-ビスナフトはロシアニン、ポリフェノール、ポリアントラセン、ポリシラン、ポリピロール、ポリアニリンなど従来公知の化合物を挙げることができる。
本発明では、多孔質半導体膜2として無機半導体材料を用いて形成された多孔質無機半導体膜であることが好ましい。中でも無機半導体材料として金属酸化物を用いた場合は、より多孔質で光増感材吸着量の高い多孔質金属酸化物半導体膜を得ることができるので好ましい。
【0044】
このような多孔質金属酸化物半導体膜としては、酸化チタン、酸化ランタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオビウム、酸化タングステン、酸化ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムから選ばれる少なくとも1種または2種以上の金属酸化物の粒子からなる多孔質金属酸化物半導体膜を挙げることができる。
【0045】
金属酸化物粒子の平均粒子径は、5〜600nm、好ましくは10〜300nmの範囲の範囲にあることが好ましい。
金属酸化物粒子の平均粒子径が5nm未満であると、形成された多孔質金属酸化物半導体膜にクラックが発生しやすく、少ない回数で後述する膜厚を有するクラックのない厚膜を形成することが困難になることがあり、さらに多孔質金属酸化物半導体膜の細孔径、細孔容積が低下し光増感材の吸着量が低下することもある。また、金属酸化物粒子の平均粒子径が600nmを超えて大きい場合には、多孔質金属酸化物半導体膜の強度が不充分となることがある。
【0046】
なお、金属酸化物粒子の粒子径はレーザードップラー式粒子径測定機(日機装(株)製:マイクロトラック)によって測定することができる。
このような多孔質金属酸化物半導体膜を構成する金属酸化物粒子は、従来公知の方法によって製造することができる。たとえば、上記金属の無機化合物塩あるいは有機金属化合物を用い、ゾル・ゲル法によって水和金属酸化物のゲルまたはゾルを調製し、必要に応じて酸またはアルカリ、あるいは塩を添加したのち、ゾルまたはゲルを加熱・熟成するなどの従来公知の方法で製造することができる。
【0047】
前記金属酸化物粒子は、球状であることが好ましい。粒子を構成する金属酸化物としては、本願出願人が特願平11−373673号で提案したアナタース型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン、ルチル型酸化チタンなどの結晶性酸化チタンは好適に使用することができる。このような結晶性酸化チタンはバンドギャップが高く、かつ誘電率が高く、他の金属酸化物に比して光増感材の吸着量が高く、さらに安定性、安全性、に優れ、膜形成が容易であるなど優れた特性がある。
【0048】
また、本願出願人が特願平11−333995号で提案したコアーシェル構造を有する金属酸化物は、シェル部で光を吸収して励起した光増感材層で発生した電子がシェル部で滞留していたり、シェル部を通って電極膜へ移動することが減少するために、電子の再結合が起こり難く、光電変換効率の高い光電気セルを得ることができるので好適に用いることができる。
【0049】
前記多孔質金属酸化物半導体膜2は、前記金属酸化物粒子とともにバインダー成分を含んでいることが好ましい。
このようなバインダー成分としては、酸化チタンバインダーが好ましく、たとえばゾル・ゲル法などで得られた含水チタン酸ゲルまたはゾルからなる酸化チタン、含水チタン酸ゲルまたはゾルに過酸化水素を加えて含水チタン酸を溶解したペルオキソチタン酸の分解物などが挙げられる。このうち、特にペルオキソチタン酸の分解物が好ましく使用される。
【0050】
このようなバインダーが含まれていると、膜強度に優れ、かつ均一な多孔質半導体膜が得られる。
また、このようなバインダーが含まれていると、得られる多孔質金属酸化物半導体膜は非孔質半導体膜との密着性を高めることができる。さらに、このような酸化チタンバインダー成分を使用すると、金属酸化物粒子同士の接触が点接触から面接触となり、電子移動性を向上させることが可能となる。しかも、このようなバインダーが含まれていると、光増感材の吸着量を増大させることもできる。
【0051】
多孔質金属酸化物半導体膜2中の酸化チタンバインダー成分と金属酸化物粒子の比率は、酸化物換算の重量比(酸化チタンバインダー成分/金属酸化物粒子)で0.05〜0.50、好ましくは0.1〜0.3の範囲にあることが望ましい。重量比が0.05未満では、可視光領域の光の吸収が不充分であり、さらに光増感材の吸着量の増加しない場合がある。重量比が0.50を超えて高い場合は多孔質な金属酸化物半導体膜が得られない場合があり、さらに光増感材の吸着量を多くできないことがある。
【0052】
このような多孔質金属酸化物半導体膜2は、例えば、前記金属酸化物粒子と分散媒とからなる多孔質金属酸化物半導体膜形成用塗布液を、非孔質半導体膜表面に塗布、乾燥することで形成することができる。この多孔質金属酸化物半導体膜形成用塗布液には、必要に応じてバインダー成分の前駆体が含まれていてもよい。
【0053】
前記金属酸化物粒子が前記結晶性酸化チタンの場合は、バインダー成分の前駆体としてのペルオキソチタン酸と結晶性酸化チタンである金属酸化物粒子と分散媒からなることが好ましい。
上記、ペルオキソチタン酸は、チタン化合物の水溶液、または水和酸化チタンのゾルまたはゲルに過酸化水素を加え、加熱することによって調製される。
【0054】
水和酸化チタンのゾルまたはゲルは、チタン化合物の水溶液に酸またはアルカリを加えて加水分解し、必要に応じて洗浄、加熱、熟成することによって得られる。使用されるチタン化合物としては特に制限はないが、ハロゲン化チタン、硫酸チタニル等のチタン塩、テトラアルコキシチタン等のチタンアルコキシド、水素化チタン等のチタン化合物を用いることができる。
【0055】
多孔質金属酸化物半導体膜形成用塗布液中のバインダー成分前駆体と金属酸化物粒子の比率は、酸化物換算重量比(バインダー成分/金属酸化物粒子)で0.03〜0.5、好ましくは0.1〜0.3の範囲にあることが望ましい。重量比が0.03未満では、膜強度や非孔質半導体膜との密着性が不充分であり、さらに光増感材の吸着量が増加しない場合がある。重量比が0.5を越えて高い場合は多孔質な半導体膜が得られない場合があり、このため光増感材吸着量が向上しないことがあり、さらに電子移動性が向上しないことがある。
【0056】
このようなバインダー成分および多孔質半導体膜形成成分としての金属酸化物粒子は、多孔質金属酸化物半導体膜形成用塗布液中に、酸化物に換算した合計の濃度が1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%の濃度で含まれていることが望ましい。また、塗布液中には、後述するスペーサ粒子が含まれていてもよい。分散媒としては、バインダー成分の前駆体および金属酸化物粒子が分散でき、かつ乾燥した際に除去できるものであれば特に制限はなく使用することができるが、水と相溶性のある分散媒が好ましく、特にアルコール類が好ましい。
【0057】
さらにまた、本発明に係る光電気セル用金属酸化物半導体膜形成用塗布液には、必要に応じて膜形成助剤が含まれていてもよい。膜形成助剤としてはポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸、エチルセルロース、ポリビニルアルコール等が挙げられる。このような膜形成助剤が塗布液中に含まれていると、塗布液の粘度が高くなり、これにより均一に乾燥した膜が得られ、さらに半導体膜形成用の金属酸化物粒子が緻密に充填されて、嵩密度が高くなり、下層の非孔質半導体膜との密着性の高い多孔質金属酸化物半導体膜を得ることができる。
【0058】
塗布液は最終的に形成される多孔質金属酸化物半導体膜の膜厚が0.1〜50μmの範囲となるように塗布されることが好ましい。塗布液は、前記非孔質半導体膜形成用塗布液と同様に、ディッピング法、スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、フレキソ印刷、スクリーン印刷など従来公知の方法で塗布される。塗布後、通常乾燥して溶媒を除去し、塗膜を硬化させる。
【0059】
また、前記非孔質半導体膜形成用塗布液と同様に、塗布後の塗膜には、必要に応じて紫外線を照射して、硬化させてもよく、さらに、塗布液中に膜成形助剤が含まれている場合には、塗膜硬化後、加熱処理して膜成形助剤を分解してもよい。さらにまた、紫外線を照射して塗膜を硬化させた後に、O2、N2、H2、ネオン、アルゴン、クリプトンなど周期律表第0族の不活性ガスから選択される少なくとも1種のガスのイオンを照射した後、アニーリングしてもよい。
【0060】
本発明では、多孔質金属酸化物半導体膜2は光増感材を吸着している。
光増感材としては、可視光領域および/または赤外光領域の光を吸収して励起するものであれば特に制限はなく、たとえば有機色素、金属錯体などを用いることができる。
有機色素としては、分子中にカルボキシル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、スルホン基、カルボキシアルキル基等の官能基を有する従来公知の有機色素が使用できる。具体的には、メタルフリーフタロシアニン、シアニン系色素、メタロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素およびウラニン、エオシン、ローズベンガル、ローダミンB、ジブロムフルオレセイン等のキサンテン系色素等が挙げられる。これらの有機色素は金属酸化物半導体膜への吸着速度が早いという特性を有している。
【0061】
また、金属錯体としては、特開平1-220380号公報、特表平5-504023号公報などに記載された銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニンなどの金属フタロシアニン、クロロフィル、ヘミン、ルテニウム-トリス(2,2'-ビスピリジル-4,4'-ジカルボキシラート)、シス-(SCN−)-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレート)ルテニウム、ルテニウム-シス-ジアクア-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシラート)などのルテニウム-シス-ジアクア-ビピリジル錯体、亜鉛-テトラ(4-カルボキシフェニル)ポルフィンなどのポルフィリン、鉄-ヘキサシアニド錯体等のルテニウム、オスミウム、鉄、亜鉛などの錯体を挙げることができる。これらの金属錯体は分光増感の効果や耐久性に優れている。
【0062】
上記の光増感材としての有機色素または金属錯体は単独で用いてもよく、有機色素または金属錯体の2種以上を混合して用いてもよく、さらに有機色素と金属錯体とを併用してもよい。
このような光増感材の吸着方法は、特に制限はなく、光増感材を溶媒に溶解した溶液を、ディッピング法、スピナー法、スプレー法等の方法により金属酸化物半導体膜に吸収させ、次いで乾燥する等の一般的な方法が採用できる。さらに必要に応じて前記吸収工程を繰り返してもよい。また、光増感材溶液を加熱環流しながら前記基板と接触させて光増感材を金属酸化物半導体膜に吸着させることもできる。
【0063】
光増感材を溶解させる溶媒としては、光増感材を溶解するものであればよく、具体的には、水、アルコール類、トルエン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、エチルセルソルブ、Nーメチルピロリドン、テトラヒドロフラン等を用いることができる。
金属酸化物半導体膜に吸着させる光増感材の量は、金属酸化物半導体膜の比表面積1cm2あたり50μg以上であることが好ましい。光増感材の量が50μg未満の場合、光電変換効率が不充分となることがある。
【0064】
本発明に係る光電気セルは、多孔質金属酸化物半導体膜2と電極層3とを対向して配置し、側面を樹脂などでシールし、電極間に電解質を封入してなる電解質層4を設けている。
スペーサ粒子
本発明に係る光電気セルは、必要に応じて、多孔質金属酸化物半導体膜と電極層との間に、スペーサ粒子を介在させてもよい。スペーサ粒子は半導体膜にスペーサ粒子が埋設され、かつ該スペーサ粒子の少なくとも一部が電極層3と接触するように半導体膜より露出していたものであってもよい。
【0065】
スペーサ粒子としては金属酸化物半導体膜と電極層を損傷することがなくまた互いに接触することがないようにできれば特に制限はなく、球状スペーサ粒子、棒状スペーサ粒子等が使用でき、樹脂(プラスチック)、有機無機複合体、金属酸化物あるいはセラミックス等からなる従来公知の絶縁性粒子を用いることができる。スペーサ粒子を介在させると、特に金属酸化物半導体膜2と電極層3の間隔が約1〜50μmと小さな範囲にある光電気セルを好適に得ることができる。
【0066】
樹脂製のスペーサ粒子としては、特公平7−95165号公報等に開示された樹脂粒子などが挙げられる。有機無機複合体のスペーサ粒子としては、特開平7−140472号公報、特公平8−25739号公報などに開示された金属アルコキシドを加水分解して得られる粒子は好適に用いることができる。金属酸化物あるいはセラミックス製のスペーサ粒子としては、特開平3−218915号公報、特公平7−64548号公報等に開示された真球状の粒子は好適に用いることができる。さらに、前記した各粒子の表面に合成樹脂を融着した粒子も好適に用いることができる。このような粒子としては、たとえば特開昭63−94224号公報に開示された樹脂被覆粒子は好適に用いることができる。特に接着性の樹脂を被覆した粒子は金属酸化物半導体膜および/または電極層と接着することにより固定され移動することがなく有効に均一なギャップ調整あるいは応力吸収効果を発揮することができる。
【0067】
電解質層4
電解質としては、電気化学的に活性な塩と、酸化還元系を形成する少なくとも1種の化合物との混合物が使用される。
電気化学的に活性な塩としては、テトラプロピルアンモニウムアイオダイド、テトラブチルアンモニウムアイオダイドなどの4級アンモニウム塩、イミダゾリウムアイオダイドが挙げられる。酸化還元系を形成する化合物としては、キノン、ヒドロキノン、沃素、沃化カリウム、臭素、臭化カリウム等が挙げられる。これらを混合して使用することもできる。
【0068】
電解質4中ではこのような電解質は、それ自体が液体の場合そのまま使用してもよいが、通常、溶媒に溶解させて溶液状態、すなわち電解液の状態で使用される。このときの電解質濃度は、電解質の種類、使用する溶媒の種類によっても異なるが、通常0.1〜5モル/リットルの範囲にあることが好ましい。また、電解質は溶液状態以外に固体電解質として用いることもできる。
【0069】
つぎに、使用される溶媒としては、従来公知の溶媒を用いることができる。具体的には水、アルコール類、オリゴエーテル類、プロピオンカーボネート等のカーボネート類、燐酸エステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、N-ビニルピロリドン、スルホラン66の硫黄化合物、炭酸エチレン、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
【0070】
また本発明では、電解質とともに、本願出願人が特開2001-015182号公報で提案しているように、溶媒に従来公知のスメクティック液晶、ネマティック液晶、コレステリック液晶などを加えて用いることができる。
以上のような本発明に係る光電気セルは、電極層と光増感剤を吸着した半導体膜との間に非孔質金属酸化物膜が介在しているので、電解質(電解質陰イオン)が半導体膜の細孔を通過して一方の基板上の電極層に接触することが抑制され、光電変換効率が高く、しかも電極の腐食も抑制され、長期間にわたって安定した光電変換効率を維持できる。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、光電変換効率が低下することなく、また電極層を腐食したり透明性を低下させたりすることが少なく、長期間にわたって高い光電変換効率を維持することができる光電気セルが得られる。
【0072】
【実施例】
以下、実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0073】
【製造実施例】
以下のように、非孔質半導体膜形成用塗布液(A)〜(E)を調製した。
非孔質半導体膜形成用塗布液(A)
チタニウムイソプロポキシドを、TiO2換算の濃度が5重量%となるようにイソプロピルアルコールで希釈した溶液387.6gを調製した。これに、濃度5%の過酸化水素溶液670gを混合し、ついで60℃に維持しながら0.5時間で溶解してペルオキソチタン酸の溶液を調製し、これを非孔質半導体膜形成用塗布液(A)として用いた。
【0074】
非孔質半導体膜形成用塗布液(A '
正珪酸エチル(TEOS)(SiO2:28重量%)10g、エタノール194.6g、濃硝酸1.4gおよび純水34gの混合溶液を室温で5時間撹拌してSiO2濃度1重量%のシリカポリマー溶液を調製した。
ついで、上記で得た非孔質半導体膜形成用塗布液(A)200gに、シリカポリマー溶液20gを添加して非孔質半導体膜形成用塗布液(A')を調製した。
【0075】
非孔質半導体膜形成用塗布液(B)
4塩化チタンを純水で希釈して、TiO2換算で1.0重量%含有する4塩化チタン水溶液を得た。この水溶液を撹拌しながら、濃度15重量%のアンモニア水を添加し、pH9.5の白色スラリーを得た。このスラリーを濾過洗浄し、TiO2換算で、10.2重量%の水和酸化チタンゲルのケーキを得た。このケーキ190gと濃度5%過酸化水素溶液670gを混合し、ついで80℃に加熱溶解してペルオキソチタン酸の溶液を調製し、これを非孔質半導体膜形成用塗布液(B)として用いた。
【0076】
非孔質半導体膜形成用塗布液(C)
水素化チタンを純水で希釈して、TiO2換算で1.0重量%含有する水素化チタン水溶液を得た。この水溶液を撹拌しながら、濃度5%過酸化水素溶液670gを混合し、ついで80℃に加熱して溶解してペルオキソチタン酸の溶液を調製した。
【0077】
非孔質半導体膜形成用塗布液(D)
i 2 ・Z r 2 の調製
チタニウムイソプロポキシドをTiO2換算の濃度が5重量%となるようにイソプロピルアルコールで希釈した溶液310gを調製した。
別途、ジルコニウムイソプロポキシドをZrO2換算の濃度が5重量%となるようにイソプロピルアルコールで希釈した溶液77.6gを調製した。
【0078】
ついで、これらを混合した溶液に、濃度5%の過酸化水素溶液670gを混合し、ついで60℃に維持しながら0.5時間で溶解してペルオキソ酸の溶液を調製し、これを非孔質半導体膜形成用塗布液(D)として用いた。
非孔質半導体膜形成用塗布液(E)
TiO 2 SnO 2 の調製
チタニウムイソプロポキシドをTiO2換算の濃度が5重量%となるようにイソプロピルアルコールで希釈した溶液310gを調製した。
【0079】
別途、スズイソプロポキシドをSnO2換算の濃度が5重量%となるようにイソプロピルアルコールで希釈した溶液77.6gを調製した。
ついで、これらを混合した溶液に、濃度5%の過酸化水素溶液670gを混合し、ついで60℃に維持しながら0.5時間で溶解してペルオキソ酸の溶液を調製し、これを非孔質半導体膜形成用塗布液(E)として用いた。
【0080】
金属酸化物粒子の調製
18.3gの4塩化チタンを純水で希釈して、TiO2換算で1.0重量%含有する水溶液を得た。この水溶液を撹拌しながら、濃度15重量%のアンモニア水を添加し、pH9.5の白色スラリーを得た。このスラリーを濾過洗浄し、TiO2換算で、10.2重量%の水和酸化チタンゲルのケーキを得た。このケーキと濃度5%過酸化水素液400gを混合し、ついで80℃に加熱溶解してペルオキソチタン酸の溶液を調製した。
【0081】
これに濃アンモニア水を添加してpH10に調整し、オートクレーブに入れ、250℃で8時間、飽和蒸気圧下で水熱処理を行って濃度5重量%の酸化チタン微粒子分散液を調製した。得られた粒子はX線回折により結晶性の高いアナターゼ型酸化チタンであり、平均粒子径は40nmであった。
ペルオキソチタン酸溶液
多孔質半導体膜形成用塗布液調製用のバインダー成分前駆体としてのペルオキソチタン酸溶液として非孔質半導体膜形成用塗布液(A)を用いた。
【0082】
【実施例1】
非孔質半導体膜の形成
製造実施例で調製した非孔質半導体膜形成用塗布液(A)をフッ素ドープした酸化スズが電極層として形成された透明ガラス基板上に膜厚が100nmとなるように塗布し、自然乾燥して非孔質半導体膜を形成した。
【0083】
別途、ガラス基板(無孔質)上に同じ塗布液(A)を塗布し、乾燥し、ついで400℃で1時間加熱処理し、窒素吸着法にて平均細孔径と細孔容積を測定した。
結果を非孔質半導体膜の平均細孔径および細孔容積として表1に示す。
多孔質金属酸化物半導体膜の形成
製造実施例で得られた酸化チタン微粒子分散液を濃度10%まで濃縮し、前記ペルオキソチタン酸溶液を、ペルオキソチタン酸溶液と金属酸化物粒子の酸化物換算の重量比(ペルオキソチタン酸/金属酸化物粒子)が0.1となるように混合し、この混合液中に含まれる全酸化物の重量の30重量%となるように膜形成助剤としてヒドロキシプロピルセルロースを添加して半導体膜形成用塗布液を調製した。
【0084】
次いで、先に形成した非孔質半導体膜上に半導体膜形成用塗布液を膜厚が12μmとなるように塗布し、自然乾燥し、引き続き低圧水銀ランプを用いて6000mJ/cm2の紫外線を照射してペルオキソ酸を分解させ、塗膜を硬化させた。塗膜を300℃で30分間加熱してヒドロキシプロピルセルロースの分解およびアニーリングを行って金属酸化物半導体膜(A)を形成した。
【0085】
別途、ガラス基板(無孔質)上に半導体膜形成用塗布液を塗布し、乾燥し、ついで400℃で1時間加熱処理し、窒素吸着法にて平均細孔径と細孔容積を測定した。
結果を表1に示す。
光増感材の吸着
次に、光増感材としてシス-(SCN−)-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレート)ルテニウム(II)で表されるルテニウム錯体の濃度3×10−4モル/リットルのエタノール溶液を調製した。この光増感材溶液を、rpm100スピナーを用いて、金属酸化物半導体膜(A)上へ塗布して乾燥した。この塗布および乾燥工程を5回行った。得られた金属酸化物半導体膜の光増感材の吸着量を表1に示す。
【0086】
光電気セルの作成
アセトニトリルとエチレンカーボネートの容積比(アセトニトリル:エチレンカーボネート)が1:4となるように混合した溶媒にテトラプロピルアンモニウムアイオダイドを0.46モル/リットル、ヨウ素を0.06モル/リットルとなるように混合して電解質溶液(A)を調製した。
【0087】
前記で調製した電極を一方の電極とし、他方の電極としてフッ素ドープした酸化スズを電極として形成し、その上に白金を担持した透明ガラス基板を対向して配置し、側面を樹脂にてシールし、電極間に上記の電解質溶液(A)を封入し、さらに電極間をリード線で接続して光電気セル(A)を作成した。
光電気セル(A)は、ソーラーシュミレーターで100W/m2の強度の光の入射角90°(セル面と90°)で照射して、Voc(開回路状態の電圧)、Joc(回路を短絡したときに流れる電流の密度)、FF(曲線因子)およびη(変換効率)を測定した。結果を表1に示す。
【0088】
また、光電気セル(A)を乾燥機中、75℃で500時間処理した後、同様にしてη(変換効率)を測定した。結果を耐久性(長期安定性)として表1に示す。
【0089】
【実施例2】
実施例1において、電解質としてテトラブチルアンモニウムアイオダイドを0.8モル/リットル、ヨウ素を0.2モル/リットルとなるように混合して調製した電解質溶液(B)を用いた以外は実施例1と同様にして光電気セル(B)を作成した。ついで、実施例1と同様にVoc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。
【0090】
結果を表1に示す。
【0091】
【実施例3】
実施例1において、電解質としてイミダゾリウムアイオダイドを0.8モル/リットル、ヨウ素を0.2モル/リットルとなるように混合して調製した電解質溶液(C)を用いた以外は実施例1と同様にして光電気セル(C)を作成した。ついで、実施例1と同様にVoc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。
【0092】
結果を表1に示す。
【0093】
【実施例4】
実施例1において、非孔質半導体膜形成用塗布液(A')用いた以外は実施例1と同様にして非孔質半導体膜、多孔質金属酸化物半導体膜を形成した。実施例1と同様に、別途ガラス基板上に形成した非孔質半導体膜、多孔質金属酸化物半導体膜の平均細孔径および細孔容積を測定した。結果を表1に示す。
【0094】
ついで、実施例1と同様にして光電気セル(D)を作成し、Voc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。結果を表1に示す。
【0095】
【実施例5】
実施例1において、非孔質半導体膜形成用塗布液(B)用いた以外は実施例1と同様にして非孔質半導体膜、多孔質金属酸化物半導体膜を形成した。実施例1と同様に、別途ガラス基板上に形成した非孔質半導体膜、多孔質金属酸化物半導体膜の平均細孔径および細孔容積を測定した。結果を表1に示す。
【0096】
ついで、実施例1と同様にして光電気セル(E)を作成し、Voc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。結果を表1に示す。
【0097】
【実施例6】
実施例1において、非孔質半導体膜形成用塗布液(C)用いた以外は実施例1と同様にして非孔質半導体膜、多孔質金属酸化物半導体膜を形成した。実施例1と同様に、別途ガラス基板上に形成した非孔質半導体膜、多孔質金属酸化物半導体膜の平均細孔径および細孔容積を測定した。結果を表1に示す。
【0098】
ついで、実施例1と同様にして光電気セル(F)を作成し、Voc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。結果を表1に示す。
【0099】
【実施例7】
実施例1において、非孔質半導体膜形成用塗布液(A)を膜厚が50nmとなるように塗布した以外は実施例1と同様にして非孔質半導体膜、多孔質金属酸化物半導体膜の形成および光電気セル(G)を作成した。ついで、実施例1と同様にVoc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。結果を表1に示す。
【0100】
【実施例8】
実施例1において、非孔質半導体膜形成用塗布液(A)を膜厚が300nmとなるように塗布した以外は実施例1と同様にして非孔質半導体膜、多孔質金属酸化物半導体膜の形成および光電気セル(H)を作製した。ついで、実施例1と同様にVoc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。結果を表1に示す。
【0101】
【実施例9】
実施例1において、非孔質半導体膜形成用塗布液(D)を膜厚が100nmとなるように塗布した以外は実施例1と同様にして非孔質半導体膜、多孔質金属酸化物半導体膜を形成した。実施例1と同様に、別途ガラス基板上に調製した非孔質半導体膜、多孔質金属酸化物半導体膜の平均細孔径および細孔容積を測定した。結果を表1に示す。
【0102】
ついで、実施例1と同様にして光電気セル(I)を作成し、Voc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。結果を表1に示す。
【0103】
【実施例10】
実施例1において、非孔質半導体膜形成用塗布液(E)を膜厚が100nmとなるように塗布した以外は実施例1と同様にして非孔質半導体膜、多孔質金属酸化物半導体膜を形成した。実施例1と同様に、別途ガラス基板上に調製した非孔質半導体膜、多孔質金属酸化物半導体膜の平均細孔径および細孔容積を測定した。結果を表1に示す。
【0104】
ついで、実施例1と同様にして光電気セル(J)を作成し、Voc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。結果を表1に示す。
【0105】
【比較例1】
多孔質金属酸化物半導体膜の形成
フッ素ドープした酸化スズが電極層として形成された透明ガラス基板上に、非孔質半導体膜を形成することなく、実施例1で用いた半導体膜形成用塗布液を用いて多孔質金属酸化物半導体膜を形成した。実施例1と同様に、別途ガラス基板上に調製した、多孔質金属酸化物半導体膜の平均細孔径および細孔容積を測定した。結果を表1に示す。
【0106】
ついで、実施例1と同様にして光電気セル(K)を作成し、Voc、Joc、FF、ηおよび耐久性を測定した。結果を表1に示す。
【0107】
【表1】
Figure 0004215964

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光電気セルの一実施例を示す概略断面図である。
【図2】本発明に係る光電気セルの別の一実施例を示す概略断面図である。
【図3】太陽電池内における電子の流れを模式的に示した概略図である。
【符号の説明】
1・・・・・透明電極層
2・・・・・多孔質半導体膜
3・・・・・電極層
4・・・・・電解質層
5・・・・・透明基板
6・・・・・基板
7・・・・・非孔質半導体膜
11・・・・透明電極層
12・・・・多孔質半導体層
13・・・・電極層
14・・・・導電性突設部
15・・・・電解質層
16・・・・透明基板
17・・・・基板
18・・・・非孔質半導体膜

Claims (3)

  1. 表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した多孔質半導体膜(2)が形成されてなる電極付基板(A)と、
    表面に電極層(3)を有する電極付基板(B)とが、前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、多孔質半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質層を設けてなる光電気セルにおいて、
    電極層(1)と多孔質半導体膜(2)との間に非孔質半導体膜(7)を有し、
    電極付基板(A)および(B)の少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有し、
    前記非孔質半導体膜(7)の細孔容積(V NP )が0 . 001〜0 . 1ml/gの範囲にあり、細孔径が、5 nm 以下にあり、膜厚が 1 〜200 nm の範囲にあり、
    多孔質半導体膜(2)の細孔容積(V P )が0 . 05〜0 . 8ml/gの範囲にあり、平
    均細孔径が 2 〜250 nm の範囲にあり、膜厚が 0.1 〜50μmの範囲にあり、
    かつ、V P >V NP の関係にあり、
    非孔質半導体膜が、T i La 、Z r 、N b 、W、S r 、Z n 、S n 、I n 、F e 、S i 、A l から選ばれる金属のペルオキソ酸溶液を塗布して形成された金属酸化物からなり、
    多孔質半導体膜が、酸化チタン、酸化ランタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオビウム、酸化タングステン、酸化ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムから選ばれる少なくとも1種または2種以上の平均粒子径が5〜600 nm の金属酸化物粒子からなり、かつ、該多孔質半導体膜が前記金属酸化物粒子とペルオキソチタン酸分解物を含む塗布液から形成されたものであることを特徴とする光電気セル。
  2. 前記非孔質半導体膜(7)が、酸化チタン、酸化ランタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオビウム、酸化タングステン、酸化ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化鉄、酸化ケイ素、酸化アルミニウムから選ばれる1種以上からなることを特徴とする請求項1に記載の光電気セル。
  3. 前記多孔質半導体膜中の前記金属酸化物粒子とペルオキソチタン分解物の重量比が、酸化物換算の重量比(酸化チタン/金属酸化物粒子)で0.05〜0.50の範囲にあることを特徴
    とする請求項1または2に記載の光電気セル。
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