JP4738559B2 - 光電気セル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な光電気セルに関する。
さらに詳しくは、エネルギー変換効率の高い薄型の太陽電池用光電気セルまたは薄型でフレキシブルな太陽電池用光電気セルに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
光電変換材料は光エネルギーを電気エネルギーとして連続して取り出せる材料であり、電極間の電気化学反応を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換する材料であり、たとえば、太陽電池などに利用されている。
一般的な太陽電池は、先ず透明性導電膜をコートしたガラス板などの支持体上に光電変換材料用半導体の膜を形成して電極とし、次に、対電極として別の透明性導電膜をコートしたガラス板などの支持体を備え、これらの電極間に電解質を封入して構成されている。
【0003】
光電変換材料用半導体に吸着した光増感材に太陽光を照射すると、光増感材は可視領域の光を吸収して励起する。この励起によって発生する電子は半導体に移動し、次いで、透明導電性ガラス電極に移動し、2つの電極を接続する導線を通って対電極に移動し、対電極に移動した電子は電解質中の酸化還元系を還元する。一方、半導体に電子を移動させた光増感材は、酸化体の状態になっているが、この酸化体は電解質中の酸化還元系によって還元され、元の状態に戻る。このようにして電子が連続的に流れることから太陽電池として機能する。
【0004】
上記電極間に封入して用いられる電解質は、電解質の種類に応じて溶媒を用いて電解液とし、電気セルの側面を樹脂などでシールしこれに封入して用いられる。
このとき用いられる溶媒としては水、アルコール類、オリゴエーテル類、プロピオンカーボネート等のカーボネート類、燐酸エステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、N-ビニルピロリドン、スルホラン66の硫黄化合物、炭酸エチレン、アセトニトリル等が挙げられる。
【0005】
しかしながら、このような電解液を用いた場合、長期間使用していると、電解液がシール部から漏出したり、また溶媒が変質・分解したり、さらに溶媒が低沸点であると、溶媒が逃散したりすることがあり、これらの原因によって光電変換効率性能が低下して、長期安定性が劣るという欠点があった。
さらに、用いられる電解質の中には吸湿作用があるものもあり、この吸湿水分によって電解質そのものや光増感材が分解されて、光電変換性能などが劣化することがあった。
【0006】
このような情況のもと、本発明者らは、鋭意検討した結果、光電気セルの電極間距離を小さくかつ一定にすれば、電解質層を移動する電荷(電子)のエネルギー損失を小さくでき、しかもセル全体が均一な光学特性および電気特性を示すために光電変換効率を向上でき、しかも電解質の使用量を少なくできるので、電解質や光増感材の劣化も抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、電解質層を移動する電荷のエネルギー損失を小さくでき、しかも光電変換効率の向上した光電気セルの提供を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】
本発明に係る光電気セルは、
表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した半導体膜(2)が形成されてなる基板と、
表面に電極層(3)を有する基板とが、
前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、
半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質が封入してなる光電気セルであって、
半導体膜(2)と電極層(3)との間にスペーサが介在し、
少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有していることを特徴としている。
【0009】
前記スペーサは平均粒子径(D)が1〜50μmの範囲にある球状粒子が好ましい。
また、スペーサと接する半導体膜(2)表面の荒さ(RS)および電極層(3)の接触面の表面荒さ(RE)がともに5μm以下であり、表面荒さRSとスペーサの平均粒子径Dの比RS/Dおよび表面荒さREとスペーサの平均粒子径Dの比RE/Dは、ともに0.2以下であることが好ましい。
【0010】
また、このような半導体膜(2)は金属酸化物半導体膜であることが好ましい。
このような本発明によれば、半導体膜と対向する電極層との間にスペーサが介在しているために電極間距離を小さく一定にできるとともに、電解質層を移動する電荷(電子)のエネルギー損失を小さくでき、しかもセル全体が均一な光学特性および電気特性を示すために光電変換効率を向上でき、しかも電解質の使用量を少なくできる。
【0011】
【発明の具体的な説明】
以下、本発明について具体的に説明する。
[光電気セル]
本発明に係る光電気セルは、
表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した半導体膜(2)が形成されてなる基板と、
表面に電極層(3)を有する基板とが、
前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、
半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質が封入してなる光電気セルであって、半導体膜(2)と電極層(3)との間にスペーサが介在し、しかも少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有することを特徴としている。
【0012】
このような光電気セルとして、たとえば、図1に示すものが挙げられる。
図1は、本発明に係る光電気セルの一実施例を示す概略断面図であり、表面に透明電極層1を有し、かつ該透明電極層1表面に光増感材を吸着した半導体膜2が形成されてなる基板5と、
表面に還元触媒能を有する電極層3を有する基板6とが、
前記電極層1および3が対向するように配置され、
さらに半導体膜2と透明電極層3との間にスペーサ7を介在させるとともに電解質が封入されてなる電解質層4が設けられている。
【0013】
透明基板5および基板6
透明基板5としてはガラス基板、PETなどの有機ポリマー基板などの透明でかつ絶縁性を有する基板を用いることができる。
また、基板6としては、使用に耐える強度を有していれば特に制限はなく、ガラス基板、PET等の有機ポリマー基板などの絶縁性基板の他に、金属チタン、金属アルミニウム、金属銅、金属ニッケルなどの導電性基板を使用することができる。
【0014】
なお、基板6は、透明基板5と同様に透明なものであってもよい。
本発明では、半導体膜2と透明電極層3との間にスペーサを介在させているので、透明基板5および基板6は、必ずしも硬質のものからなる必要はなく、PETフィルムなどの変形可能な基板を用いることができる。また、このような変形可能な基板を使用すると、受光角を大きくとるために平板以外の形状、たとえば半円筒状(蒲鉾状)、半球状などの光電気セルを作製することができる。
【0015】
透明電極層1および電極層3
透明基板5表面に形成された透明電極層1としては、酸化錫、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化錫、Snおよび/またはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、貴金属等などの従来公知の電極を使用することができる。
【0016】
このような透明電極層1は、熱分解法、CVD法などの従来公知の方法により形成することができる。
また、基板6表面に形成された電極層3としては、還元触媒能を有するものであれば特に制限されるものでなく、白金、ロジウム、ルテニウム金属、ルテニウム酸化物等の電極材料、酸化錫、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化錫、Snおよび/またはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモンなどの導電性材料の表面に前記電極材料をメッキあるいは蒸着した電極、カーボン電極など従来公知の電極を用いることができる。
【0017】
このような電極層3は、基板6上に前記電極を直接コーティング、メッキあるいは蒸着させて、導電性材料を熱分解法、CVD法等の従来公知の方法により導電層を形成した後、該導電層上に前記電極材料をメッキあるいは蒸着するなど従来公知の方法により形成することができる。なお電極層3は、透明電極層1と同様に透明電極層であってもよい。
【0018】
透明基板5と透明電極層1の可視光透過率は高い方が好ましく、具体的には50%以上、特に好ましくは90%以上であることが望ましい。可視光透過率が50%未満の場合は光電変換効率が低くなることがある。
これら透明電極層1および電極層3の抵抗値は、各々100Ω/cm2以下であることが好ましい。電極層の抵抗値が100Ω/cm2を超えて高くなると光電変換効率が低くなることがある。
【0019】
半導体膜2
半導体膜2は、基板6上に形成された電極層3上に形成されていてもよい。この半導体膜2の膜厚は、0.1〜50μmの範囲にあることが好ましい。
半導体膜としては、無機半導体材料から形成された無機半導体膜、有機半導体材料から形成された有機半導体膜、有機無機ハイブリッド半導体膜などを用いることができる。なお、有機半導体材料としては、フタロシアニン、フタロシアニン−ビスナフトハロシアニン、ポリフェノール、ポリアントラセン、ポリシラン、ポリピロールなど従来公知の化合物を挙げることができる。
【0020】
本発明では、半導体膜2として、無機半導体材料から形成された無機半導体膜を用いることが好ましく、特に無機半導体材料として金属酸化物を用いると多孔質で光増感材吸着量の高い半導体膜を得ることができるので好ましい。
このような金属酸化物としては、酸化チタン、酸化ランタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオビウム、酸化タングステン、酸化ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムから選ばれる少なくとも1種または2種以上の金属酸化物を挙げることができる。
【0021】
このような金属酸化物からなる半導体膜は、通常、金属酸化物粒子から構成される。
この金属酸化物粒子は従来公知の方法によって製造することができる。たとえば上記金属の無機化合物塩あるいは有機金属化合物を用い、ゾル・ゲル法によって得られる含水金属酸化物のゲルまたはゾルに、必要に応じて酸またはアルカリを添加したのち、加熱・熟成するなどの従来公知の方法で製造することができる。
【0022】
金属酸化物粒子としては、球状であって、かつ平均粒子径が1〜600nmの範囲にあるものが好ましい。なお、粒子径はレーザードップラー式粒子径測定機(日機装(株)製:マイクロトラック)によって測定することができる。
平均粒子径が1nm未満であると、形成された金属酸化物半導体膜にクラックが発生しやすく、少ない回数で後述する膜厚を有するクラックのない厚膜を形成することが困難になることがあり、さらに金属酸化物半導体膜の細孔径、細孔容積が低下し光増感材の吸着量が低下することもある。また、平均粒子径が600nmを超えて大きい場合には、金属酸化物半導体膜の強度が不充分となることがある。
【0023】
このような球状金属酸化物粒子は、アナタース(アナターゼ)型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン、ルチル型酸化チタンの1種または2種以上からなる結晶性酸化チタンであることが好ましい。
これらの結晶性酸化チタンはバンドギャップが高い上に、誘電率が高く、他の金属酸化物粒子に比較して光増感材の吸着量が高く、しかも安定性、安全性、膜形成が容易である等の優れた特性がある。
【0024】
このような結晶性酸化チタン粒子の結晶子径は、1〜50nm、好ましくは5〜30nmの範囲にあることが好ましい。なお結晶性酸化チタン粒子の結晶子径は、X線解折により各結晶形における結晶面のピークの半値幅を測定し、Debye-Scherrerの式により計算によって求めることができる。また、電界放射型透過型電子顕微鏡写真(FE−TEM)の観察によっても求めることができる。
【0025】
この結晶性酸化チタン粒子の結晶子径が1nm未満の場合には粒子内の電子移動性が低下し、50nmを超えて大きい場合は光増感材の吸着量が低下し、光電変換効率が低下することがある。
結晶性酸化チタン粒子は、ゾル・ゲル法などで得られた含水チタン酸ゲルまたはゾルに、必要に応じて酸またはアルカリを添加したのち、加熱・熟成するなどの従来公知の方法で得ることができる。水和酸化チタンのゾルまたはゲルは、チタン化合物の水溶液に酸またはアルカリを加えて加水分解し、必要に応じて洗浄、加熱、熟成することによって得られる。使用されるチタン化合物としては特に制限はないが、ハロゲン化チタン、硫酸チタニル等のチタン塩、テトラアルコキシチタン等のチタンアルコキシド、水素化チタン等のチタン化合物を用いることができる。
【0026】
また、本発明で使用される結晶性酸化チタン粒子は、含水チタン酸ゲルまたはゾルに、過酸化水素を添加して含水チタン酸を溶解してペルオキソチタン酸とした後、該ペルオキソチタン酸にアルカリ、好ましくはアンモニアおよび/または有機塩基を添加してアルカリ性にし、80〜350℃の温度範囲で加熱・熟成することによって得ることもできる。得られた結晶性酸化チタン粒子を種粒子としてペルオキソチタン酸に添加した後、前記工程を繰り返してもよい。さらに、必要に応じて350℃以上の高温で焼成することもできる。なお、「ペルオキソチタン酸」とは過酸化水和チタンのことをいい、このような過酸化チタンは可視光領域に吸収を有しており、チタン化合物の水溶液、または水和酸化チタンのゾルまたはゲルに過酸化水素を加え、加熱することによって調製される。水和酸化チタンのゾルまたはゲルは、チタン化合物の水溶液に酸またはアルカリを加えて加水分解し、必要に応じて洗浄、加熱、熟成することによって得られる。使用されるチタン化合物としては特に制限はないが、ハロゲン化チタン、硫酸チタニル等のチタン塩、テトラアルコキシチタン等のチタンアルコキシド、水素化チタン等のチタン化合物を用いることができる。
【0027】
この結晶性酸化チタン粒子のうち、特にペルオキソチタン酸にアルカリを添加し、加熱・熟成したものが好ましく使用される。
本発明では、金属酸化物半導体膜2は、金属酸化物粒子とともに、金属酸化物からなるバインダー成分を含んでいてもよい。
たとえば、金属酸化物粒子として前記結晶性酸化チタン粒子を含む場合、酸化チタンバインダー成分を含んでいることが好ましい。
【0028】
酸化チタンバインダー成分としては、ゾル・ゲル法などで得られた含水チタン酸ゲルまたはゾルからなる酸化チタン、含水チタン酸ゲルまたはゾルに過酸化水素を加えて含水チタン酸を溶解したペルオキソチタン酸の分解物などが挙げられる。このうち、特にペルオキソチタン酸の分解物が好ましく使用される。
酸化チタンバインダー成分は、結晶性酸化チタン粒子表面に緻密かつ均一な吸着層を形成する。このため得られる金属酸化物半導体膜は電極との密着性を高めることができる。さらに、このような酸化チタンバインダー成分を使用すると、結晶性酸化チタン粒子同士の接触が点接触から面接触となり、電子移動性を向上させることが可能となり、また、光増感材の吸着量を増大させることができる。
【0029】
金属酸化物半導体膜2中の金属酸化物バインダー成分と金属酸化物粒子の比率は、金属酸化物バインダー成分を酸化物MOX(1)で表し、金属酸化物粒子をMOX(2)で表したときの重量比(MOX(1)/MOX(2))で0.03〜0.50、好ましくは0.1〜0.3の範囲にあることが望ましい。重量比が0.03未満では、半導体膜の強度や導電性が不充分となることがあり、さらに光増感材の吸着量の増加しない場合がある。重量比が0.50を超えて高い場合は多孔質な半導体膜が得られない場合があり、さらに電子移動性が向上しないことがある。
【0030】
特に、金属酸化物半導体膜が酸化チタンバインダー成分と結晶性酸化チタン粒子とからなる場合、酸化チタンバインダー成分と結晶性酸化チタン粒子との比率は、TiO2換算の重量比(酸化チタンバインダー成分/結晶性酸化チタン粒子)で0.03〜0.50、好ましくは0.1〜0.3の範囲にあることが望ましい。重量比が0.03未満では、可視光領域の光の吸収が不充分であり、さらに光増感材の吸着量の増加しない場合がある。重量比が0.50を超えて高い場合は多孔質な半導体膜が得られない場合があり、さらに光増感材吸着量が向上しないことがある。
【0031】
金属酸化物半導体膜2は、細孔容積が0.05〜0.8ml/g、平均細孔径が2〜250nmの範囲にあることが好ましい。細孔容積が0.05ml/gより小さい場合は光増感材吸着量が低くなり、また0.8ml/gを超えて高い場合には膜内の電子移動性が低下して光電変換効率を低下させることがある。また平均細孔径が2nm未満の場合は光増感材の吸着量が低下し、250nmを超えて高い場合は電子移動性が低下し光電変換効率が低下することもある。
【0032】
このような金属酸化物半導体膜2は、たとえば、光電気セル用金属酸化物半導体膜形成用塗布液を用いて作製することができる。
光電気セル用金属酸化物半導体膜形成用塗布液としては、前記金属酸化物粒子と分散媒とからなる。さらに、必要に応じてバインダー成分の前駆体を含んでいてもよい。
【0033】
たとえば、前記金属酸化物粒子が結晶性酸化チタン粒子の場合、光電気セル用金属酸化物半導体膜形成用塗布液は、バインダー成分の前駆体としてのペルオキソチタン酸と結晶性酸化チタン粒子と分散媒からなる。ペルオキソチタン酸は、前記したように、チタン化合物の水溶液、または水和酸化チタンのゾルまたはゲルに過酸化水素を加え、加熱することによって調製される。
【0034】
このような金属酸化物バインダー成分の前駆体および金属酸化物粒子は、金属酸化物バインダー成分の前駆体を酸化物MOX(1)で表し、金属酸化物粒子をMOX(2)で表したとき光電気セル用金属酸化物半導体膜形成用塗布液中に、(MOX(1)+MOX(2))として1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%の濃度で含まれていることが望ましい。
【0035】
分散媒としては、金属酸化物バインダー成分の前駆体および金属酸化物粒子が分散でき、かつ乾燥した際に除去できるものであれば、特に制限なく使用することが可能であり、特にアルコール類が好ましい。
さらにまた、本発明に係る光電気セル用金属酸化物半導体膜形成用塗布液には、必要に応じて膜形成助剤が含まれていてもよい。膜形成助剤としてはポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール等が挙げられる。このような膜形成助剤が塗布液中に含まれていると、塗布液の粘度が高くなり、これにより均一に乾燥した膜が得られ、さらに金属酸化物粒子が緻密に充填して、嵩密度が高くなり、電極との密着性の高い金属酸化物半導体膜を得ることができる。
【0036】
金属酸化物半導体膜2は、光電気セル用金属酸化物半導体膜形成用塗布液を基材上に塗布し、乾燥した後、必要に応じて硬化させることによって製造される。
塗布液の塗布方法としては、ディッピング法、スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、フレキソ印刷、スクリーン印刷など従来公知の方法で塗布することができる。
【0037】
また、乾燥温度は分散媒を除去できる温度であればよい。
塗膜の硬化処理としては、たとえば紫外線照射処理などが挙げられる。紫外線を照射することによってバインダー成分の前駆体を分解して、塗膜が硬化する。なお、塗布液中に膜成形助剤が含まれている場合には、塗膜硬化後、加熱処理して膜成形助剤を分解してもよい。
【0038】
紫外線照射して塗膜を硬化させた後に、O2、N2、H2、ネオン、アルゴン、クリプトンなど周期律表第0族の不活性ガスから選択される少なくとも1種のガスのイオンを照射した後、アニーリングすることができる。
イオン照射の方法はIC、LSIを製造する際にシリコンウエハーへホウ素やリンを一定量、一定深さに注入する方法等として公知の方法を採用することができる。アニーリングは、200〜500℃、好ましくは250〜400℃の温度で、10分〜20時間加熱することによって行われる。
【0039】
上記ガスのイオンの照射によって、金属酸化物半導体膜内にこれらのイオンが残留することがなく、金属酸化物粒子表面に欠陥が多く生成し、アニーリング後の金属酸化物粒子の結晶性が向上するとともに粒子同士の接合が促進され、このため光増感材との結合力が高まるとともに吸着量が増加し、さらに粒子の接合の促進により電子移動性が向上することによって光電変換効率が向上する場合がある。
【0040】
こうして形成された金属酸化物半導体膜2は光増感材を吸着している。
光増感材としては、可視光領域および/または赤外光領域の光を吸収して励起するものであれば特に制限はなく、たとえば有機色素、金属錯体などを用いることができる。
有機色素としては、分子中にカルボキシル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、スルホン基、カルボキシアルキル基等の官能基を有する従来公知の有機色素が使用できる。具体的には、メタルフリーフタロシアニン、シアニン系色素、メタロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素およびウラニン、エオシン、ローズベンガル、ローダミンB、ジブロムフルオレセイン等のキサンテン系色素等が挙げられる。これらの有機色素は金属酸化物半導体膜への吸着速度が早いという特性を有している。
【0041】
また、金属錯体としては、特開平1-220380号公報、特表平5-504023号公報などに記載された銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニンなどの金属フタロシアニン、クロロフィル、ヘミン、ルテニウム-トリス(2,2'-ビスピリジル-4,4'-ジカルボキシラート)、シス-(SCN-)-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレート)ルテニウム、ルテニウム-シス-ジアクア-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシラート)などのルテニウム-シス-ジアクア-ビピリジル錯体、亜鉛-テトラ(4-カルボキシフェニル)ポルフィンなどのポルフィリン、鉄-ヘキサシアニド錯体等のルテニウム、オスミウム、鉄、亜鉛などの錯体を挙げることができる。これらの金属錯体は分光増感の効果や耐久性に優れている。
【0042】
上記の光増感材としての有機色素または金属錯体は単独で用いてもよく、有機色素または金属錯体の2種以上を混合して用いてもよく、さらに有機色素と金属錯体とを併用してもよい。
このような光増感材の吸着方法は、特に制限はなく、光増感材を溶媒に溶解した溶液を、ディッピング法、スピナー法、スプレー法等の方法により金属酸化物半導体膜に吸収させ、次いで乾燥する等の一般的な方法が採用できる。さらに必要に応じて前記吸収工程を繰り返してもよい。また、光増感材溶液を加熱環流しながら前記基板表面の金属酸化物半導体膜と接触させて光増感材を金属酸化物半導体膜に吸着させることもできる。
【0043】
光増感材を溶解させる溶媒としては、光増感材を溶解するものであればよく、具体的には、水、アルコール類、トルエン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、エチルセルソルブ、N-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等を用いることができる。
金属酸化物半導体膜に吸着させる光増感材の量は、金属酸化物半導体膜の比表面積1cm2あたり50μg以上であることが好ましい。光増感材の量が50μg未満の場合、光電変換効率が不充分となることがある。
【0044】
スペーサ7
本発明に係る光電池セルは、半導体膜2と電極層3とを、スペーサ7を介して対向して配置する。
スペーサ7としては、2つの電極間距離あるいは半導体膜2と電極層3の距離を一定にすることができれば特に制限はなく、球状スペーサ、棒状スペーサ等が使用でき、樹脂(プラスチック)、有機無機複合体、金属酸化物あるいはセラミックス等からなる、従来公知の絶縁性粒子を用いることができる。
【0045】
樹脂製のスペーサとしては、特公平7−95165号公報等に開示された樹脂製粒子などが挙げられる。このような樹脂製スペーサとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタールなその線状または架橋高分子、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラニン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジビニルベンゼン重合体、ジビニル-スチレン共重合体、ジビニル-アクリル酸エステル共重合体、ジアリルフタレート重合体、トリアリルイソシアネート重合体、ベンゾグアナミン重合体などの網目構造を有する樹脂などからなるものが挙げられる。これらのうち、ジビニルベンゼン重合体、ジビニルベンゼン-スチレン共重合体、ジビニルベンゼン-アクリル酸エステル共重合体、ジアリルフタレート重合体などが好適である。
【0046】
有機無機複合体のスペーサとしては、特開平7−140472号公報、特公平8−25739号公報などに開示された金属アルコキシドを加水分解して得られる粒子を好適に用いることができる。具体的には、テトラアルコキシシランおよび/またはアルキルトリアルコキシシランを加水分解・重縮合することによって得られた微粒子や、一般式R1 mSi(OR2)4-m〔式中、R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、および、炭素数2〜10の不飽和脂肪族残基からなる群から選ばれる1価の基、R2 は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基および炭素数2〜5のアシル基から選ばれる1価の基を示し、mは1〜3の整数〕で表される化合物およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1つの加水分解・縮合可能なシリコン化合物を加水分解し、縮合したのち、加熱処理して得られる粒子などである。
【0047】
また金属酸化物あるいはセラミックス製のスペーサとしては、本願出願人によって特開平3−218915号公報、特公平7−64548号公報等に提案された真球状の粒子を好適に用いることができる。具体的には、シード粒子分散液をアルカリ性に保ちながら、テトラエトキシシラン、ケイ酸液を添加し、テトラエトキシシランの加水分解物およびケイ酸重合液をシード粒子上に付着させて得られた単分散シリカ粒子が挙げられる。
【0048】
さらに、以上のような粒子の表面に合成樹脂を融着した粒子も好適に用いることができる。このような粒子としては、本願出願人によって特開昭63−94224号公報に提案された絶縁物質粒子の表面を合成樹脂で被覆した粒子が好適である。特に接着性の樹脂を被覆した粒子は、半導体膜および/または電極層と接着すると固定されるため、移動することがない。しかも表面の合成樹脂層は容易に変形しうるので、ギャップ調整および応力吸収効果に優れている。
【0049】
以上のようなスペーサ粒子は、平均粒子径(D)が1〜50μmの範囲、好ましくは10〜25μmの範囲の球状粒子が好ましい。
平均粒子径が1μm未満の場合は、半導体膜および電極層の接触面の表面粗さによっては半導体膜と電極層とが接触することがあり、50μmを越えると、半導体膜および電極層との間の距離が大きくなりすぎるため、電解質層を移動する電荷(電子)のエネルギー損失が大きくなってしまい、しかもセル全体が光学特性および電気特性が均一でなくなるために光電変換効率が低下し、さらには電解質の使用量が多くなるので、電解質や光増感材が劣化することもある。
【0050】
このようなスペーサと接する半導体膜および電極層の接触面の表面粗さ(半導体膜の表面粗さをRsとし、電極層の表面粗さをREとする)が、ともに5μm以下であり、表面粗さRsおよびREと、スペーサの平均粒子径Dの比(RS/DおよびRE/D)は、ともに0.1以下であることが好ましい。
このようなスペーサと接触する半導体膜および電極層の表面粗さが5μmより大きいと、スぺーサを用いても半導体膜と電極層とが均一なギャップを有するセルを形成することができない場合があり、さらにスペーサの大きさによっては半導体膜と電極層とが接触することがあるので好ましくない。
【0051】
また、RS/DおよびRE/Dが0.1を越える場合も、同様にスぺーサを用いても半導体膜と電極層とが均一なギャップを有するセルを形成することができなかったり、さらにスペーサの大きさによっては半導体膜と電極層とが接触したりすることがある。
表面荒さは、半導体膜表面あるいは電極層表面にレーザー光を照射し、レーザー顕微鏡(キーエンス社製)により、焦点移動を検知し、凹凸を測定することによって求められる。
【0052】
また、スペーサ7の10%K値は100〜5000Kgf/mm2の範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは200〜1000Kgf/mm2 の範囲である。
10%K値が100Kgf/mm2未満の場合は粒子が柔らかすぎてセルに圧力がかかった場合に容易に変形し均一なギャップを維持することができず半導体膜と電極層とが接触することがある。また、5000Kgf/mm2を越えると粒子が硬すぎてセルに圧力がかかったときに半導体膜または電極層を損傷することがある。
【0053】
また、スペーサ粒子の粒子径変動係数(CV値)は20%以下であることが好ましい。20%を越えると、粒子によって負荷される荷重が異なるようになり、大きい粒子には圧力がかかりすぎることになって、スペーサ粒子が破壊したり、スペーサと接する半導体膜または電極層が損傷することがある。
このようなスペーサ粒子の粒子径分布は走査型電子顕微鏡鏡(日本電子(株)製:JSM−5300型)により写真を撮影し、この画像の250個の粒子について画像解析装置(旭化成(株)製:IP−1000)を用いて測定される。
【0054】
また、各粒子径の変動係数(CV値)は250個の粒子の粒子径を用いて下記式から計算によって得られる。
粒子径変動係数=(粒子径標準偏差(σ)/平均粒径(Dn))×100
【0055】
【数1】
【0056】
また、10%K値は以下のようにして評価される。
測定器として微小圧縮試験機(島津製作所製 MCTM−201)を用い、試料として粒子直径がDである1個の粒子を用いて、試料に一定の負荷速度で荷重を負荷し、圧縮変位が粒子径の10%となるまで粒子を変形させ、10%変位時の荷重と圧縮変位(mm)を求める。粒径および求めた圧縮荷重、圧縮変位を次に式(1)に代入して計算によって求められる。本明細書では、10個の粒子について10%K値を測定し、この平均値によって評価する。
【0057】
K=(3/21/2)・F・S-1/2・(D/2)-1/2 ・・・(1)
(式中、Fは粒子の10%圧縮変形時の荷重値(Kgf)、Sは粒子の10%圧縮変形時の圧縮変位(mm)、Dは粒子直径(mm)を示す。)
具体的な側定条件としては、圧縮速度定数を1として、粒子径によって(i)負荷速度を0.029〜0.27gf/secの範囲で変更し、(ii)試験荷重を最大10gfとする。
【0058】
電解質層4
側面を樹脂などでシールし、電極間に電解質を封入してなる電解質層4を設けている。
電解質としては、電気化学的に活性な塩とともに酸化還元系を形成する少なくとも1種の化合物との混合物が使用される。
【0059】
電気化学的に活性な塩としては、テトラプロピルアンモニウムアイオダイドなどの4級アンモニウム塩が挙げられる。酸化還元系を形成する化合物としては、キノン、ヒドロキノン、沃素(I-/I- 3)、沃化カリウム、臭素(Br-/Br- 3)、臭化カリウム等が挙げられる。これらは混合して使用することもできる。
電解質層4中ではこのような電解質は、それ自体が液体の場合、そのまま使用してもよいが、通常、溶液状態で使用され、電解質濃度は、電解質の種類、使用する溶媒の種類によっても異なものの、通常、0.1〜5モル/リットルの範囲にあることが好ましい。
【0060】
また、使用される溶媒としては、従来公知の溶媒を使用することができ、具体的には水、アルコール類、オリゴエーテル類、プロピオンカーボネート等のカーボネート類、燐酸エステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、N-ビニルピロリドン、スルホラン66の硫黄化合物、炭酸エチレン、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
【0061】
また本発明では、前記電解質層4に溶媒に加えて、液晶を用いることができる。液晶を用いると、液晶によって光が散乱されるため(光散乱効果)、光の入射角が大きくなっても、分光増感色素に照射される光の量が大きく低下することがなく、効率よく光エネルギーを電気エネルギーに変換して取り出すことができる。また、入射光のうち光増感材の励起に与らずそのまま半導体膜によって反射された光が、液晶の光散乱効果により再度半導体膜中の分光増感色素に照射されて電気エネルギーに変換されるので、光エネルギーの利用率が向上するという効果が発現される。
【0062】
液晶としては、半導体膜に吸着した光増感材が脱着して溶解することのない程度に光増感材の溶解度の低いものであれば特に制限はなく、従来公知の液晶を用いることができる。
特に、液晶として疎水性液晶を用いた場合、電解質が吸湿性を有していても、液晶によって吸湿作用が抑制されるので、吸湿による電解質および光増感材の劣化、溶媒の分解が抑制され、この結果、光電気セルの長期安定性を向上させることができる。
【0063】
このような液晶としては、温度転移型液晶として従来公知のスメクティック液晶、ネマティック液晶、コレステリック液晶などを用いることができ、さらに、濃度転移型液晶、高分子液晶、高分子分散液晶、円盤状液晶などを用いることができる。なかでも、フッ素原子を含む液晶は、疎水性が高く長期安定性に優れている。
【0064】
このときの溶媒と液晶との混合割合は、溶媒の容積(VS)と液晶の容積(VLC)との容積比が0〜1.0の範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは0〜0.75の範囲である。容積比が1.0を越えると液晶の割合が少ないために、前述した光散乱効果による光エネルギー利用率の効果が不充分となり、また長期安定性が向上しないことがある。
【0065】
以上のような本発明の光電気セルでは、半導体膜と対向する電極層との間にスペーサが介在しているために電極間距離を小さく一定にでき、電解質層を移動する電荷(電子)のエネルギー損失を小さくでき、しかもセル全体が均一な光学特性および電気特性を示すために光電変換効率を向上でき、しかも電解質の使用量を少なくできる。
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、電解質層を移動する電荷(電子)のエネルギー損失が小さく、セル全体が均一な光学特性および電気特性を示すために見かけ上曲線因子(FF)および形状因子が向上し、このため高い光電変換効率を有する光電気セルが得られる。また、半導体膜と対向する電極層との間にスペーサが介在しているためにセルに圧力がかかっても半導体膜と対向する電極層が接触することもない。しかも、基板とし、薄くて変形可能な基板を用いることができるので種々の形状の光電気セルに適用可能である。
【0067】
特に、電解質層中に液晶が含まれていると、吸湿による電解質や光増感材、あるいは溶媒の分解による劣化抑制されるため、長期安定性に優れた光電気セルを得ることができる。
【0068】
【実施例】
以下、実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0069】
【製造実施例】
a)スペーサ粒子の調製
▲1▼シリカ粒子
シリカ粒子(1)の調製
エタノール3685.5g、純水1365gおよび濃度28重量%のアンモニア水921.5gからなる混合溶液に、シリカ粒子(触媒化成工業(株)製:SW-5.0、平均粒子径5.0μm、10%K値4800Kgf/mm2)249gを分散させた後、1重量%のNaOH水溶液161gを加え、超音波処理してシード粒子分散液を調製した。
【0070】
このシード分散液をオートクレーブに入れ、120℃に加熱したのち、この温度を保ちながら、まず珪酸ソーダ水溶液を陽イオン交換樹脂により脱アルカリして得られた珪酸液(SiO2濃度5.0重量%)4gを添加した。ついでエタノール/水/アンモニアの混合液(重量比:1.0/0.3/0.1)131.5gおよびエチルシリケート(SiO2として濃度28重量%)21gを同時に添加した。
【0071】
最終的に添加するのが珪酸液となるようにしてこの操作を繰り返し、5時間で珪酸液を120.5g、エタノール/水/アンモニアの混合液3937.5gおよびエチルシリケート625gを添加した。
全量添加後、1重量%のNaOH水溶液117gを加え、さらに150℃で1時間保持して、シリカ粒子分散液を調製した。ついで、この分散液から粒子を分離し、洗浄した後、200℃で乾燥してシリカ粒子(1)を調製した。
【0072】
得られたシリカ粒子(1)の平均粒子径は6.1μmであり、10%K値は4500Kgf/mm2であった。
▲2▼ポリオルガノシロキサン粒子(2)の調製
シード粒子分散液の調製
内容積20リットルの容器に純水13,162gを入れ、攪拌しながら0±1℃に液温を調節した。さらに、あらかじめ温度5℃に調整したメチルトリメトキシシラン1,500gを静かに加え、メチルトリメトキシシランと純水が上下2層に分離した状態とした。その後、上層のメチルトリメトキシシランの温度が1±1℃になるまで攪拌しながら冷却した。
【0073】
別途、純水279.2gにイソブチルアルコール6.98gと濃度28重量%のアンモニア水2.70gを加え、これにアニオン系界面活性剤(オクチルナフタレンスルホン酸ナトリウム)15.0gを加え、温度を5±1℃に調整した界面活性剤混合溶液を調製した。
得られた界面活性剤混合溶液を、上下2層に分離した下層(水層)に、上層と下層とが完全に混合しない程度に攪拌しながら、60分かけて添加した。
【0074】
引き続き2時間攪拌を行いシード粒子の分散液を調製した。このシード粒子分散液を一部採取して、シード粒子を分離し、洗浄し、ついで110℃で2時間乾燥してシード粒子の粉末を得た。得られたシード粒子の走査型電子顕微鏡写真を撮影し、粒径分布および粒径変動係数CV値を測定した。
その結果、シード粒子の平均粒径は5.2μmであり、CV値は2.4%であった。
【0075】
シード粒子の成長
液温を0±1℃に維持しながら、調製したシード粒子の分散液14,966gに、メチルトリメトキシシラン6,008g、および5±3℃に温度調整した純水233,528gとイソブチルアルコール589gと濃度28重量%のアンモニア水4.8gの混合液をそれぞれ24時間かけて添加して、ポリオルガノシロキサン微粒子分散液を調製した。
【0076】
ポリオルガノシロキサン微粒子の加熱処理
調製した分散液からポリオルガノシロキサン微粒子を分離し、洗浄したのち、110℃で2時間乾燥した。ついで、10%のアンモニアガスを含む窒素ガス雰囲気下、440℃で3時間加熱処理してポリオルガノシロキサン微粒子を得た。
得られたポリオルガノシロキサン微粒子について、粒径分布、粒径変動係数CV値および10%K値を求めた。
【0077】
結果を表1に示す。
▲3▼コア−シェル構造粒子(3)の調製
球状コア粒子の活性化工程
シリカ粒子(触媒化成工業(株)製:SW-5.0、平均粒子径5.0μm、粒子径変動係数1.0%、10%K値4800kgf/mm2)100gを用い、これを2000gの純水に分散させ、濃度1重量%のNaOH水溶液を用いて分散液のpHを10に調整した。その後、この分散液を80℃に昇温し、60分間加熱撹拌を行った。次いで30℃まで冷却したのち、イオン交換樹脂100gを加え、分散液を撹拌しながらアルカリを除去し、シリカ粒子を分離して洗浄し、次いで110℃で乾操して活性化した球状コア粒子を得た。
【0078】
疎水性核粒子の調製
得られた球状コア粒子50gをメチルアルコール333gに分散させ超音波を照射して球状コア粒子を単分散させ、分散液を撹拌しながら、これにへキサメチルジシラザン25gとメチルアルコール25gの混合溶液を添加し、12時間撹拌した後、分離しアルコールにて洗浄し、次いで80℃で2時間乾燥して疎水性核粒子を得た。
【0079】
弾性被覆層(シェル)の形成
疎水性核粒子10gを濃度5重量%のn-ブタノール水溶液526gに分散させ、この分散液に界面活性剤としてオクチルナフタレンスルフォン酸ナトリウム1.2gを加え、超音波を照射しながらメチルトリメトキシシラン60gを添加して、下層が疎水性核粒子の分散液層であり、上層がメチルトリメトキシシランの層である、2層に分離した分散液を調製した。次いで濃度0.28重量%のNH3水溶液12.0gを疎水性核粒子の分散液層に、上層と下層が完全に混合しない程度に撹拌しながら2時間かけて添加した。NH3水溶液の添加後メチルトリメトキシシランの上層がなくなるまでさらに約2時間撹拌を行いながらメチルトリメトキシシランの加水分解を行い、核粒子上にポリオルガノシロキサンによる弾性被覆層の形成を行った。反応終了後、残存したゲルを除去した後、80℃で12時間静置した。得られた粒子を取り出しエタノールにて洗浄し、次いで80℃で2時間乾燥した後、空気中で300℃で3時間加熱処理をして弾性被覆層を形成したコア-シェル構造粒子(3)を得た。
【0080】
得られた粒子の平均粒子径は7.2μmであり、粒子径変動係数は2.0%であった。
▲4▼樹脂被覆粒子(4)
樹脂被覆粒子(触媒化成工業(株)製 AW-2-8:平均粒子径8.0μmのシリカ粒子に、厚さ0.15μmのポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂を被覆した粒子)を使用した。なお、ポリメチルメタクリレートは120℃軟化樹脂である。
▲5▼樹脂粒子
500mlコルベンに、5%ポリビニルアルコール水溶液125mlを仕込み、ジビニルベンゼン31.3g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート31.3g、およびベンゾイルパーオキサイド1.25gの溶解混合モノマーを加え、80℃に昇温して10時間重合反応を行い、さらに95℃で1時間重合反応を継続した。反応終了後、熱水で洗浄したのち、乾燥し分級した。
【0081】
得られた樹脂粒子の平均粒子径は11.1μmであり10%K値は403Kgf/mm2であった。
▲6▼コア-シェル構造粒子(6)の調製
上記で得たコア-シェル構造粒子(3)10gを用い、これを200gの純水に分散させ、濃度1重量%のNaOH水溶液を用いて、分散液のpHを10に調製した。その後、この分散液を80℃に昇温し、60分間加熱撹拌を行った。次いで、30℃まで冷却してイオン交換樹脂10gを加え、分散液を撹拌しながらアルカリを充分に除去し、シリカ粒子を分離して洗浄し、次いで110℃で乾燥して活性化した球状コア粒子を得た。
【0082】
得られた球状コア粒子10gを、メチルアルコール67gに、超音波照射によって、単分散させ、球状コア粒子分散液を調製した。得られた球状コア粒子分散液を撹拌しながら、ヘキサメチルシラザン5gとメチルアルコール5gとの混合溶液を添加し、12時間撹拌した後、分離し、固形分をアルコールにて洗浄し、次いで80℃で2時間乾燥して疎水性核粒子(平均粒子径7.2μm)を得た。
【0083】
得られた疎水性核粒子10gを、濃度5重量%のn-ブタノール水溶液5000gに分散させ、この分散液に界面活性剤としてオクチルナフタレンスルフォン酸ナトリウム1.2gと、ヒドロキシセルロース(分子量100000)50gを加え、超音波を照射しながら、メチルトリメトキシシラン5000gを添加して、下層が疎水性核粒子の分散液層であり、上層がメチルトリメトキシシランの層である2層に分離した分散液を調製した。
【0084】
次いで濃度0.28重量%のNH3水溶液120gを疎水性核粒子の分散液層に、上層と下層とが完全に混合しない程度に撹拌しながら5時間かけて添加した。NH3水溶液の添加後、メチルトリメトキシシランの上層がなくなるまでさらに約2時間撹拌を行いながらメチルトリメトキシシランの加水分解を行った。
反応終了後、残存したゲルを除去し、80℃で12時間静置した。
【0085】
得られた粒子を取り出し、エタノールにて洗浄し、次いで80℃で2時間乾燥したのち、空気中300℃で3時間加熱処理をして弾性被覆層を有するコア-シェル構造粒子(6)を得た。
b )半導体膜用チタン粒子 (A) の調製
18.3gの4塩化チタンを純水で希釈して、TiO2換算で1.0重量%含有する水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、濃度15重量%のアンモニア水を添加し、pH9.5の白色スラリーを得た。
【0086】
このスラリーを濾過洗浄し、TiO2換算で、10.2重量%の水和酸化チタンゲルのケーキを得た。このケーキと濃度5%過酸化水素液400gとを混合し、ついで80℃に加熱して溶解してペルオキソチタン酸の溶液を調製した。この溶液全量から90体積%を分取し(残りの10体積%は実施例にて使用)、これに濃アンモニア水を添加してpH9に調整し、オートクレーブに入れ、250℃で5時間、飽和蒸気圧下で水熱処理を行ってチタニアコロイド粒子(A)を調製した。得られた粒子の結晶系は、X線回折により結晶性の高いアナターゼ型酸化チタンであった。また粒子の結晶子径は5.5nm、平均粒子径は15nmであった。
【0087】
このような粒子の結晶子径および平均粒子径を表1に示す。
【0088】
【実施例1】
金属酸化物半導体膜の形成
半導体膜用チタニアコロイド粒子(A)分散液を濃度10%まで濃縮し、前記調製したペルオキソチタン酸溶液の残り10容量%を混合し、この混合液中のチタンをTiO2換算し、TiO2重量の30重量%となるようにヒドロキシプロピルセルロース(膜形成助)を添加して半導体膜形成用塗布液を調製した。この塗布液中のTiO2換算の重量比(酸化チタンバインダー成分/結晶性酸化チタン粒子)は0.11であった。
【0089】
次いで、フッ素ドープした酸化スズが電極層として形成された透明ガラス基板上に前記塗布液を塗布し、自然乾燥し、引き続き低圧水銀ランプを用いて6000mJ/cm2の紫外線を照射してペルオキソ酸を分解させ、塗膜を硬化させた。塗膜を300℃で30分間加熱してヒドロキシプロピルセルロースの分解およびアニーリングを行って金属酸化物半導体膜(A)を形成した。
【0090】
得られた金属酸化物半導体膜(A)の膜厚および窒素吸着法によって求めた細孔容積と平均細孔径を表1に示す。
光増感材の吸着
次に、光増感材としてシス-(SCN-)-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレート)ルテニウム(II)で表されるルテニウム錯体の濃度3×10-4モル/リットルのエタノール溶液を調製した。この光増感材溶液をrpm100スピナーを用いて、金属酸化物半導体膜(A)上へ塗布して乾燥した。この塗布および乾燥工程を5回行った。 金属酸化物半導体膜の光増感材の吸着量を表1に示す。
【0091】
光電気セルの作成
アセトニトリルとエチレンカーボネートの容積比(アセトニトリル:エチレンカーボネート)が1:4となるように混合した溶媒にテトラプロピルアンモニウムアイオダイドを0.46モル/リットル、ヨウ素を0.06モル/リットルとなるように混合して電解液(A)を調製した。
【0092】
つぎに、純水350cc、イソプロピルアルコール120cc、エチルアルコール30ccの混合溶媒中に、濃度が1重量%となるように製造実施例で製造したシリカ粒子(1)を添加し、攪拌しながら超音波を照射してシリカ粒子(1)が分散した散布液を調製した。この散布液を、ノズルと前記で調製した電極の距離を70cmにし、圧力3Kg/cm2で噴霧し平均粒子散布密度が約130個/mm2となるように前記の電極上に形成された半導体膜上に散布して乾燥した。
【0093】
このスペーサ粒子を散布した電極を一方の電極とし、他方の電極としてフッ素ドープした酸化スズを電極として形成し、その上に白金を担持した透明ガラス基板を対向して配置し、側面を樹脂にてシールし、電極間に上記の電解質溶液(A)を封入し、さらに電極間をリード線で接続して光電気セル(A)を作成した。
光電気セル(A)は、ソーラーシュミレーターを使用し、100W/m2の強度で、光を入射角90°(セル面に対して90°)で照射して、Voc(開回路状態の電圧)、Joc(回路を短絡したときに流れる電流の密度)、FF(曲線因子)およびη(変換効率)を測定した。また、光電気セル(A)を乾燥機中、75℃で500時間処理し、ソーラーシュミレーターで100W/m2の強度の光の入射角90°の条件でη(変換効率)を測定し長期安定性を評価した。
【0094】
結果を表1に示す。
【0095】
【実施例2〜6】
シリカ粒子(1)の代わりに、製造実施例で作製したポリオルガノシロキサン粒子(2)、コア−シェル構造粒子(3)、樹脂被覆シリカ粒子(4)、樹脂粒子(5)およびコア-シェル構造粒子(6)をそれぞれ用いた以外は実施例1と同様にして光電気セル(B)〜(F)を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
【0096】
結果を表1に示す。
【0097】
【実施例7】
金属酸化物半導体膜の形成
製造実施例で得られたチタニアコロイド粒子(A)を濃度10%まで濃縮し、前記ペルオキソチタン酸溶液を混合し、この混合液中のチタンをTiO2換算し、TiO2重量の30重量%となるように膜形成助剤としてヒドロキシプロピルセルロースを添加して半導体膜形成用塗布液を調製した。
【0098】
次に、フッ素ドープした酸化スズが電極層として形成された透明ポリイミドフィルム基板上に前記塗布液を塗布し、自然乾燥したのち、低圧水銀ランプを用いて6000mJ/cm2の紫外線を照射してヒドロキシプロピルセルロースの分解およびアニーリングを行って金属酸化物半導体膜(B)を形成した。
得られた金属酸化物半導体膜(B)の膜厚および窒素吸着法によって求めた細孔容積と平均細孔径を表1に示す。
【0099】
光増感材の吸着
次に、実施例1と同様にして、光増感材溶液をrpm100スピナーを用いて、金属酸化物半導体膜(B)上へ塗布して乾燥した。この塗布および乾燥工程を5回繰り返した。
金属酸化物半導体膜の光増感材の吸着量を表1に示す。
【0100】
光電気セルの作製
アセトニトリルとエチレンカーボネートと液晶化合物(p-シアノフェニルペンチルピリミダイン)を容積比(アセトニトリル:エチレンカーボネート:p-シアノフェニルペンチルピリミダイン)が1:4:5となるように混合した混合液にテトラプロピルアンモニウムアイオダイドを0.46モル/リットル、ヨウ素を0.06モル/リットルとなるように混合して電解質溶液(B)を調製した。
【0101】
次に、純水350cc、イソプロピルアルコール120cc、エチルアルコール30ccの混合溶媒中に、濃度が1重量%となるようにシリカ粒子(触媒化成工業(株)製:SW-2.0、平均粒子径2.0μm、10%K値4800Kgf/mm2)を撹拌しながら、超音波を照射して分散させた散布液を調製し、この散布液をノズルと前記で調製した電極の距離を70cmにし、圧力3kg/cm2で噴霧し、平均粒子散布密度が130個/mm2となるように、上記半導体膜上に散布し、乾燥した。
【0102】
このスペーサ粒子を散布した電極の一方とし、他方の電極としてフッ素ドープした酸化スズを電極として形成し、その上に白金を担持したPETフィルム基板を対向して配置し、側面を樹脂にてシールし、電極間に上記電解質溶液(B)を封入し、さらに電極間をリード線で接続して光電気セル(G)を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
【0103】
結果を表1に示す。
なお、評価中に、光電気セルの中央部を加圧し、幅5cmに対して深さ5mmとなるまで湾曲させたが、性能に変化は認められなかった。
【0104】
【比較例1】
実施例1において、シリカ粒子(1)を使用することなく電極間距離が10μmの光電気セル(H)を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1に示す。
【0105】
【比較例2】
比較例1と同様にして電極間距離が100μmの光電気セル(I)を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1に示す。
【0106】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光電気セルの一実施例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・透明電極層
2・・・・・金属酸化物半導体膜
3・・・・・電極層
4・・・・・電解質
5・・・・・透明基板
6・・・・・基板
7・・・・・スペーサ
Claims (4)
- 表面に電極層(1)を有し、かつ該電極層(1)表面に光増感材を吸着した半導体膜(2)が形成されてなる基板と、表面に電極層(3)を有する基板とが、前記電極層(1)および電極層(3)が対向するように配置してなり、半導体膜(2)と電極層(3)との間に電解質が封入してなる光電気セルであって、半導体膜(2)と電極層(3)との間に球状スペーサが介在し、
球状スペーサと接する半導体膜(2)表面の粗さ(R S )および電極層(3)の接触面の表面粗さ(R E )がいずれも5μm以下であり、表面粗さR S とスペーサの平均粒子径Dの比R S /D、および表面粗さR E とスペーサの平均粒子径Dの比R E /Dが、いずれも0.2以下であり、
少なくとも一方の基板および電極層が透明性を有していることを特徴とする光電気セル。 - 前記スペーサは、平均粒子径(D)が1〜50μmの範囲にある球状粒子であることを特徴とする請求項1に記載の光電気セル。
- 前記RS/D、RE/Dが、いずれも0.1以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の光電気セル。
- 前記半導体膜(2)が金属酸化物半導体膜であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光電気セル。
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