JP4086037B2 - 光電変換素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、色素増感太陽電池等に用いる光電変換素子の製造方法に関する。
グレッツェルらが1991年に雑誌“Nature”に報告した新しいタイプの色素増感太陽電池は、従来の色素増感太陽電池に比べ、飛躍的に高い変換効率(7%台)を示して注目を浴びた。色素増感太陽電池は、光を捕集した色素が生成する励起電子を半導体に注入させることによって光電変換を実現している。したがって、光捕集力を高めるために増感色素を半導体に多量に担持させること、さらに増感色素からできるだけ早く半導体へ電子を注入させることが重要である。グレッツェル・セルとも言われるこの新しい色素増感太陽電池は、超微粒子の酸化チタンからなる多孔質膜に増感色素であるルテニウム錯体を担持させることで、この課題を解決している。
このグレッツェル・セルは、酸化チタンの超微粒子を分散したペーストを透明電極に塗布し、増感色素を担持させ、対電極との間に電解質を充填するだけで組み立てることができる。従来の太陽電池と比べ、簡便な装置で製造可能であり、次世代太陽電池の一つとして注目されている。
グレッツェル・セルの大きな特徴は、超微粒子の酸化チタンを焼結させた多孔質半導体膜を使用することである。酸化チタンを焼結する目的は、半導体の超微粒子同士が結合しあい、増感色素から注入された光励起電子の伝達経路を確保することである。通常、この光励起電子の伝達経路を確保するための酸化チタンの焼結温度は、450〜550℃の範囲内にあり、この温度範囲以下では半導体の超微粒子同士の結合が不十分となる。このことより、多孔質酸化チタン膜を形成する透明電極の基材としては、この焼結温度より高い軟化温度を有する材料を選択しなければ事実上使用できないことになる。しかし、透光性を有する材料の多くは、酸化チタンの焼結温度より低い軟化温度であるため、グレッツェル・セルの電極基材として用いることが困難であるという問題がある。
また、グレッツェル・セルの基材にフィルムを使用すると、例えば、WO97/15959号公報に記載のロール・トゥ・ロール連続生産方式やWO99/66519号公報に記載の大量生産に適した製造方法を採用でき、既存の太陽電池よりも安価に製造することができるため、フィルムタイプのグレッツェル・セルは非常に広汎な用途に展開することができる。しかし、フィルムを基材に使用すると、超微粒子から成る多孔質酸化チタン膜はフィルムの可撓性に対応できずに、亀裂や剥離が起こりやすくなるという問題がある。また、WO93/20569号公報では、酸化チタンペーストの塗布時に塗布膜のクラックを軽減させる目的でノニオンタイプの界面活性剤“TRITON X−100”を酸化チタンペーストに添加する方法が記載されているが、“TRITON X−100”を酸化チタンに対して40質量%も添加しており、酸化チタン膜中の電子伝達を阻害するおそれがある。
更に、WO00/72373号公報では、酸化チタン膜に100〜1000kg/cm2の圧力をかけることで、酸化チタンを焼結することなく、酸化チタン膜の機械的強度と電子伝達経路を確保している。ここでは、バインダーによる酸化チタン膜中の電子伝達の阻害を回避するために、酸化チタン膜にバインダーが含まれていないことが特徴である。
一方、本発明者らは、酸化チタン膜に大きな圧力を加えることで、ある程度の機械的強度のある酸化チタン膜を得ることができることを確認したが、得られた膜は基材との密着力が弱く、酸化チタン膜が剥れ易いという問題があった。
発明の光電変換素子の製造方法は、増感色素を担持した多孔質な半導体層が被着された第1の電極と、前記第1の電極の前記半導体層と対峙する第2の電極と、前記第1の電極の前記半導体層と前記第2の電極との間に配置された電解質層とを備え、前記半導体層が、半導体粒子とバインダーとを含み、前記半導体層の多孔度が、40〜80%の範囲内にあり、前記半導体層の中に含まれる前記バインダーの割合が、前記半導体層を形成する全成分に対して0.2〜10質量%の範囲内にある光電変換素子の製造方法であって、前記半導体粒子の素材が酸化チタンであり、半導体粒子とバインダーとを含む溶液を前記第1の電極に塗布し、乾燥した後に、20〜200MPaの圧力でプレスすることにより、前記半導体層を形成するものであり、前記20〜200MPaの圧力でプレスする前後における、X線回折分析法で測定した前記酸化チタンのアナターゼ型結晶構造の(101)面に帰属される回折強度ピークの半値幅の減少率が5〜50%の範囲内であることを特徴とする。
本発明は前記従来の問題を解決できるものであり、高温で焼結させなくても光励起電子の伝達経路が確保でき、且つ基材の可撓性に対応できる密着力の強い半導体層を用いた、優れた光電変換特性を示す光電変換素子及びその製造方法を提供するものである。以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の光電変換素子の一例は、増感色素を担持した多孔質な半導体層が被着された第1の電極と、前記第1の電極の前記半導体層と対峙する第2の電極と、前記第1の電極の前記半導体層と前記第2の電極との間に配置された電解質層とを備えた光電変換素子であって、前記半導体層が半導体粒子とバインダーとを含み、前記半導体層の多孔度が40〜80%の範囲内にあり、前記半導体層の中に含まれる前記バインダーの割合が前記半導体層を形成する全成分に対して0.2〜10質量%の範囲内にある。
前記半導体層が半導体粒子とバインダーとを含んでいるため、基材の可撓性に対応できる密着力の強い半導体層を実現できる。また、前記半導体層の多孔度が40〜80%の範囲内にあることにより、高温で焼結させなくても光励起電子の伝達経路を確保でき、変換効率を向上できる。さらに、前記半導体層の中に含まれる前記バインダーの割合が前記半導体層を形成する全成分に対して0.2〜10質量%の範囲内にあることにより、変換効率をより高くできる。
また、本実施形態の光電変換素子は、前記バインダーが、セルロース誘導体、ゴム状弾性ポリマー、N−ビニルアセトアミドの単独重合体又は共重合体、ポリエチレンオキシド、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸及びその塩、ポリビニルフェノール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシ(メタ)アクリレート、ポリビニルアセタール、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリエチレングリコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン及びポリオレフィンからなる群から選択された少なくとも1種類を含んでいることが好ましい。これらは密着力が強く、且つ柔軟性に富んでいるため、基材の可撓性により柔軟に対応できる半導体層を実現できるからである。
また、本実施形態の光電変換素子は、前記第1の電極が合成樹脂フィルムに電極部が被着されて構成されていることが好ましい。電極の大量生産が容易となり、製造コストの低減を図ることができるからである。
また、本実施形態の光電変換素子は、前記合成樹脂フィルムがポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポリアリレートフィルム、ポリイミドフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム及びノルボルネン樹脂フィルムからなる群から選択された1種類であることが好ましい。これらは特に強靭性と耐熱性に優れたフィルムだからである。
更に、本発明の光電変換素子の製造方法の一例は、増感色素を担持した半導体層が被着された第1の電極と、前記第1の電極の前記半導体層と対峙する第2の電極と、前記第1の電極の前記半導体層と前記第2の電極との間に配置された電解質層とを備えた光電変換素子の製造方法であって、前記半導体層は、半導体粒子とバインダーとを含む溶液を前記第1の電極に塗布し、乾燥した後に、20〜200MPaの圧力でプレスすることにより形成される。
前記半導体層が、半導体粒子とバインダーとを含む溶液を前記第1の電極に塗布し、乾燥した後に、20〜200MPaの圧力でプレスすることにより形成されるものであるため、高温で焼結させなくても光励起電子の伝達経路を確保でき、且つ基材の可撓性に対応できる密着力の強い半導体層を形成できる。
また、本実施形態の光電変換素子の製造方法は、前記半導体層の中に含まれる前記半導体粒子の素材が酸化チタンであり、且つ、前記20〜200MPaの圧力でプレスする前後における、X線回折分析法で測定した前記酸化チタンのアナターゼ型結晶構造の(101)面に帰属される回折強度ピークの半値幅の減少率が5〜50%の範囲内である。前記半導体層の中に含まれる半導体粒子の素材が酸化チタンであれば、電解液中への光溶解の回避と高い光電変換特性が得られる。更に、前記半値幅の減少率の範囲内であれば、酸化チタン粒子の結晶粒径が増大して酸化チタン粒子同士が密着し合い、前記半導体層内で光励起電子の経路を形成でき、且つ、適切な多孔度を有する前記半導体層を形成することができる。
また、本実施形態の光電変換素子の製造方法は、前記半導体層の中に含まれる前記バインダーの割合が前記半導体層を形成する全成分に対して0.2〜10質量%の範囲内にあることが好ましい。この範囲内であれば変換効率がより高くなるからである。
また、本実施形態の光電変換素子の製造方法は、前記バインダーが、セルロース誘導体、ゴム状弾性ポリマー、N−ビニルアセトアミドの単独重合体又は共重合体、ポリエチレンオキシド、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸及びその塩、ポリビニルフェノール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシ(メタ)アクリレート、ポリビニルアセタール、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリエチレングリコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン及びポリオレフィンからなる群から選択された少なくとも1種類を含んでいることが好ましい。これらは密着力が強く、且つ柔軟性に富んでいるため、基材の可撓性により柔軟に対応できる半導体層を作製できるからである。
また、本実施形態の光電変換素子の製造方法は、前記第1の電極が合成樹脂フィルムに電極部が被着されて構成されていることが好ましい。電極の大量生産が容易となり、製造コストの低減を図ることができるからである。
また、本実施形態の光電変換素子の製造方法は、前記合成樹脂フィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポリアリレートフィルム、ポリイミドフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム及びノルボルネン樹脂フィルムからなる群から選択された1種類であることが好ましい。これらは特に強靭性と耐熱性に優れたフィルムだからである。
次に、本発明の実施の形態について図面に基づき説明する。図1は本発明の光電変換素子の一例を示す概要断面図である。図示されているように、本実施形態の光電変換素子1は、基板3の一方の表面に形成された電極5(第1の電極)を有する。この電極5の一方の表面には増感色素が担持された半導体層7が形成されている。更に、この増感色素が担持された半導体層7に対峙して対電極9(第2の電極)が存在する。対電極9は別の基板11の一方の表面に形成されている。半導体層7と対電極9との間には電解質層13が存在する。
本発明者らは、前記従来の問題を解決するために鋭意努力した結果、半導体層7を半導体粒子とバインダーとで構成することにより、高温で焼結させなくても光励起電子の伝達経路が確保でき、且つ基材の可撓性に対応できる密着力の強い半導体層を用いた、優れた光電変換特性を示す光電変換素子を実現できることを見出した。本発明におけるバインダーの添加による効果(バインダー効果)とは、半導体層7に生じる亀裂を軽減させる効果であり、また、半導体層7と可撓性の基材との密着力を向上させる効果である。従来の知見では、不純物による電子伝達の阻害を防止するために、半導体層の中には半導体以外の不純物が存在しない方が良いとされていた。従って、前記WO93/20569号公報に記載のように、酸化チタンに対して40質量%もの界面活性剤を添加することは、酸化チタン膜のクラックを軽減することはできるものの、十分な光電流出力特性を得るには逆効果であった。また、前記WO00/72373号公報に記載のように、酸化チタンにバインダーを添加しなくても、大きな圧力をかけることで、酸化チタン膜の機械的強度をある程度強くできるものの、基材の可撓性に対応できるほどの密着力を得ることは難しかった。そこで、本発明者らは、少量の添加で十分なバインダー効果が得られるバインダーを選択し、バインダーを添加した半導体層7に圧力を加えることで、焼結が不要で且つ基材との密着性に優れた、多孔質な半導体層7を形成できることを見出し、従来の知見で懸念されていた問題を解決することができた。
このような少量の添加で十分なバインダー効果が得られるバインダーとしては前述のとおり、例えば、セルロース誘導体、ゴム状弾性ポリマー、N−ビニルアセトアミドの単独重合体又は共重合体、ポリエチレンオキシド、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸及びその塩、ポリビニルフェノール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシ(メタ)アクリレート、ポリビニルアセタール、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリエチレングリコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン、ポリオレフィンなどを、単独又は混合して使用できる。
この中でセルロース誘導体は、同一分子量で他のバインダーと比較した場合、少量で半導体粒子同士を結着させることができるので、より好ましい。セルロース誘導体としては、例えば、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ジアセチルセルロースなどがある。ここで、セルロース誘導体は、ナトリウム塩やアンモニウム塩などの形態のものであってもよい。
また、ゴム状弾性ポリマーは、基材の可撓性により半導体層7に生じるひずみを緩和して基材と半導体層7との密着力を高めることができるので、より好ましい。ゴム状弾性ポリマーとしては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、ポリスチレンゴム、ニトリルゴム、ポリスチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、ポリスチレンエチレンゴム、エチレンプロピレンジエンメチレン共重合体、ポリアセタール、ポリウレタンゴムなどがある。ここで、ゴム状弾性ポリマーは、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基などの極性基を含有しているものであってもよい。
また、前記バインダーの中で、当業者にとって公知である架橋剤と反応させて熱硬化性、溶剤不溶性の樹脂となるものは、半導体層7に電解質層13の成分である有機溶剤に対する耐性を付与することができるので、より好ましい。例えば、ポリビニルアセタールは、フェノール樹脂やエポキシ樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート、ジアルデヒドなどと架橋反応させることで、熱硬化性、溶剤不溶性の樹脂として使用することができる。
半導体層7の多孔度は、40〜80%の範囲内にあることが必要である。本発明における多孔度とは、半導体層7に含まれる細孔の全容積を細孔容積と定義し、半導体層7の細孔を含めての全容積に対する細孔容積の百分率で表される。細孔容積を求めるには、細孔分布測定装置“ASAP2010”(Micromeritics社製)にて吸着・脱着等温線を測定し、BJH脱着細孔分布プロットから、細孔直径が1.7〜300nmの範囲内にある各細孔の容積を積算して算出する。半導体層7の細孔を含めての全容積は、細孔容積と半導体層7の固形成分の容積との和であり、半導体層7の固形成分の容積は、比重計にて固形成分の密度を測定して求めることができる。半導体層7の多孔度が40%より小さいと、半導体層7と電解質溶液との接触面積が小さくなり、光電変換特性が低下する。また、半導体層7の多孔度が80%を超えると、半導体層7は脆くなり、可撓性のある基板との密着性が悪くなる。
半導体層7を形成するために圧力を加えるプレスの種類については、平板プレス、ロールプレスなど特に限定されるものではないが、ロールプレスは導電フィルムを基材にした場合、ロール・トゥ・ロールで連続生産することができるので好ましい。
また、半導体層7に圧力を加えるときに、プレス機と半導体層7との間に離型材を挟むことが好ましい。これにより、半導体層7がプレス機に付着して電極5から剥れてしまう場合がなくなる。離型材の材質として、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、四フッ化エチレン六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、ペルフルオロアルコキシフッ化樹脂(PFA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレンクロロ三フッ化エチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)などのフッ素樹脂が好ましい。
本発明者らは、半導体層7に含まれる半導体粒子として酸化チタン粒子を用いた場合、半導体層7に圧力を加えると、酸化チタン粒子の粒径が増大する現象を走査型電子顕微鏡により確認している。これについて鋭意検討した結果、酸化チタン粒子の粒径の増大は、X線回折分析法で測定した酸化チタンのアナターゼ型結晶構造の(101)面に帰属される回折強度ピークの半値幅の減少と相関することを見出した。すなわち、酸化チタン粒子に圧力を加えると、隣接する酸化チタン粒子が結合し合い、結晶成長が進行して酸化チタン粒子の粒径が増大すると推察される。本知見は、半導体層7に20〜200MPaの圧力を加えると、高温で焼結させなくても光励起電子の伝達経路を確保できることを裏付ける根拠となる。酸化チタンのアナターゼ型結晶構造の(101)面に帰属される回折強度ピークの半値幅は、X線回折分析装置“RINT2500V/PC”(理学電機社製)を用いて酸化チタンを含む半導体層7のX線回折プロファイルの測定から求めることができる。本発明における半値幅の減少率とは、プレス前の酸化チタンを含む半導体層7の半値幅に対する、プレス後の酸化チタンを含む半導体層7の半値幅の減少量を百分率で表した数値である。
本実施形態において、基板3の材質としてはガラスやフィルムが使用されるが、可撓性のあるフィルムを基材にした方が、半導体層7に圧力をかけやすいので、好ましい。また、基板3は光入射基板として機能するので、フィルムは透明であることが好ましい。透明なフィルムとしては、再生セルロースフィルム、ジアセテートセルロースフィルム、トリアセテートセルロースフィルム、テトラアセチルセルロースフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアリレートフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、ノルボルネン樹脂フィルム、ポリスチレンフィルム、塩酸ゴムフィルム、ナイロンフィルム、ポリアクリレートフィルム、ポリフッ化ビニルフィルム、ポリ四フッ化エチレンフィルムなどがある。この中で、特にポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアリレートフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、ノルボルネン樹脂フィルムは、強靭性で且つ耐熱性に優れていて好ましい。また、基板11を光入射基板として機能させるのであれば、基板3のフィルムとしてニッケル、亜鉛、チタンなどの金属箔を使用することができる。
半導体粒子の粒径は、一般的に5〜1000nmの範囲内であることが好ましい。この範囲内であれば、半導体層7の細孔径が適切な孔径になり、電解質が半導体層7の中に十分浸透して、優れた光電変換特性を得ることができるからである。特に好ましい半導体粒子の粒径の範囲は、10〜100nmである。
半導体層7の膜厚は、0.1〜100μmの範囲内であることが好ましい。この範囲内であれば、十分な光電変換効果が得られ、また、可視光及び近赤外光に対する透過性が悪化することもないからである。半導体層7の膜厚の一層好ましい範囲は、1〜50μmであり、特に好ましい範囲は5〜30μmであり、最も好ましい範囲は10〜20μmである。
半導体層7は、半導体粒子とバインダーとを含む溶液を、例えば、ドクターブレードやバーコータなどを使う塗布方法、スプレー法、ディップコーティング法、スクリーン印刷法、スピンコート法などにより、電極5の表面に塗布し、その後、前記プレス機で圧力を加えて半導体層7を形成することができる。
半導体材料としては、Cd、Zn、In、Pb、Mo、W、Sb、Bi、Cu、Hg、Ti、Ag、Mn、Fe、V、Sn、Zr、Sr、Ga、Si、Crなどの金属元素の酸化物、SrTiO3、CaTiO3などのペロブスカイト、又はCdS、ZnS、In23、PbS、Mo2S、WS2、Sb23、Bi23、ZnCdS2、Cu2Sなどの硫化物、CdSe、In2Se3、WSe2、HgS、PbSe、CdTeなどの金属カルコゲナイド、その他GaAs、Si、Se、Cd23、Zn23、InP、AgBr、PbI2、HgI2、BiI3など、又は前記半導体材料から選ばれる少なくとも一種以上を含む複合体、例えば、CdS/TiO2、CdS/AgI、Ag2S/AgI、CdS/ZnO、CdS/HgS、CdS/PbS、ZnO/ZnS、ZnO/ZnSe、CdS/HgS、CdSx/CdSe1-x、CdSx/Te1-x、CdSex/Te1-x、ZnS/CdSe、ZnSe/CdSe、CdS/ZnS、TiO2/Cd32、CdS/CdSeCdyZn1-yS、CdS/HgS/CdSなどが挙げられる。中でもTiO2が、グレッツェル・セルでは、電解液中への光溶解の回避と高い光電変換特性の点で好ましい。
基板11は、基板3と同じ材料を使用することができる。基板11の透光性は透明、不透明のいずれでもよいが、両側の基板から光を入射させることができる点で、透明であることが好ましい。基板3のフィルムとして金属箔を使用した場合は、基板11は前記記載の透光性のある材料を使用することが好ましい。
基板3の一方の面に成膜される電極5は、光電変換素子1の負極として機能し、金属そのもので形成されるか、又はフィルム上に導電剤層を積層して形成される。好ましい導電剤としては金属、例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム等、又は炭素、若しくは導電性の金属酸化物、例えば、インジウム−錫複合酸化物、アンチモンをドープした酸化錫、フッ素をドープした酸化錫等が挙げられる。
電極5は、表面抵抗が低い程よい。好ましい表面抵抗の範囲としては、50Ω/スクエア以下であり、より好ましくは30Ω/スクエア以下である。下限に特に制限はないが、通常0.1Ω/スクエアである。
電極5は、光透過率が高い程よい。好ましい光透過率の範囲としては、50%以上であり、より好ましくは80%以上である。電極5の膜厚は、0.1〜10μmの範囲内にあることが好ましい。この範囲内であれば、均一な膜厚の電極膜を形成することができ、また、光透過性が低下せず、十分な光を半導体層7に入射させることができるからである。透明な電極5を使用する場合、光は増感色素が担持された半導体層7が被着される側の電極5から入射させることが好ましい。
対電極9は光電変換素子1の正極として機能し、前記増感色素が担持された半導体層7が被着される側の電極5と同様に形成できる。本実施形態における光電変換素子1の対電極9としては、光電変換素子1の正極として効率よく作用するために、電解質の還元体に電子を与える触媒作用を有する素材を使用することが好ましい。このような素材は、例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム等の金属、又はグラファイト、白金を担持したカーボン、若しくはインジウム−錫複合酸化物、アンチモンをドープした酸化錫、フッ素をドープした酸化錫等の導電性の金属酸化物などである。これらのうち、白金やグラファイトなどが特に好ましい。対電極9が配設される側の基板11は、対電極9の被着面側に透明導電膜(図示されていない)を有することもできる。この透明導電膜は、例えば前記の電極5と同じ材料から成膜することができる。この場合、対電極9も透明であることが好ましい。
増感色素としては、従来の色素増感性光電変換素子で常用される色素であれば全て使用できる。このような色素は、例えば、RuL2(H2O)2タイプのルテニウム−シス−ジアクア−ビピリジル錯体又はルテニウム−トリス(RuL3)、ルテニウム−ビス(RuL2)、オスニウム−トリス(OsL3)、オスニウム−ビス(OsL2)タイプの遷移金属錯体(以上において、Lは、4,4’−ジカルボキシル−2,2’−ビピリジンを示す。)、若しくは亜鉛−テトラ(4−カルボキシフェニル)ポルフィリン、鉄−ヘキサシアニド錯体、フタロシアニンなどが挙げられる。有機色素としては、9−フェニルキサンテン系色素、クマリン系色素、アクリジン系色素、トリフェニルメタン系色素、テトラフェニルメタン系色素、キノン系色素、アゾ系色素、インジゴ系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、キサンテン系色素などが挙げられる。この中でもルテニウム−ビス(RuL2)誘導体は、可視光域で広い吸収スペクトルを有するため、特に好ましい。
半導体層7へ増感色素を担持させる方法は、例えば、増感色素を溶かした溶液に、半導体層7を被着させた電極5を備えた基板3を浸漬させる方法が挙げられる。この溶液の溶媒としては、水、アルコール、トルエン、ジメチルホルムアミドなど増感色素を溶解可能なものであれば全て使用できる。また、浸漬方法として、増感色素溶液に半導体層7を被着させた電極5を備えた基板3を一定時間浸漬させている時に、加熱還流をしたり、超音波を印加したりすることもできる。半導体層7への色素担持後、担持せずに半導体層7に残ってしまった増感色素を取り除くために、アルコールで洗浄あるいは加熱還流することが望ましい。
半導体粒子への増感色素の担持量としては、1×10-8〜1×10-6mol/cm2の範囲内であればよく、特に0.1×10-7〜9.0×10-7mol/cm2が好ましい。この範囲内であれば、経済的且つ十分に光電変換効率向上の効果を得ることができるからである。
本実施形態の光電変換素子1における電解質層13で使用される電解質としては、酸化体と還元体からなる一対の酸化還元系構成物質が溶媒中に含まれていれば特に限定されないが、酸化体と還元体が同一電荷を持つ酸化還元系構成物質が好ましい。本発明における酸化還元系構成物質とは、酸化還元反応において可逆的に酸化体及び還元体の形で存在する一対の物質を意味する。本実施形態で使用できる酸化還元系構成物質は、例えば、塩素化合物−塩素、ヨウ素化合物−ヨウ素、臭素化合物−臭素、タリウムイオン(III)−タリウムイオン(I)、水銀イオン(II)−水銀イオン(I)、ルテニウムイオン(III)−ルテニウムイオン(II)、銅イオン(II)−銅イオン(I)、鉄イオン(III)−鉄イオン(II)、バナジウムイオン(III)−バナジウムイオン(II)、マンガン酸イオン−過マンガン酸イオン、フェリシアン化物−フェロシアン化物、キノン−ヒドロキノン、フマル酸−コハク酸などが挙げられる。もちろん、その他の酸化還元系構成物質も使用できる。中でも、ヨウ素化合物−ヨウ素が好ましく、ヨウ素化合物としてはヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム等の金属ヨウ化物、テトラアルキルアンモニウムヨージド、ピリジニウムヨージド等のヨウ化4級アンモニウム塩化合物、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム等のヨウ化イミダゾリウム化合物が特に好ましい。
電解質を溶解するために使用される溶媒は、酸化還元系構成物質を溶解してイオン伝導性に優れた化合物が好ましい。溶媒としては水性溶媒及び有機溶媒のいずれも使用できるが、酸化還元系構成物質をより安定化するため、有機溶媒が好ましい。例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、γ−ブチロラクトン等のエステル化合物、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソシラン、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフラン等のエーテル化合物、3−メチル−2−オキサゾリジノン、2−メチルピロリドン等の複素環化合物、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル化合物、スルフォラン、ジジメチルスルフォキシド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性化合物などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いることもできるし、また、2種類以上を混合して併用することもできる。中でも、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、3−メチル−2−オキサゾリジノン、2−メチルピロリドン等の複素環化合物、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、吉草酸ニトリル等のニトリル化合物が特に好ましい。
次に、実施例に基づき本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例に限定されるものではない。
ダイセル化学工業社製のカルボキシメチルセルロース(CMC)“1180”2.5gを水497.5gに溶かして、0.5質量%のCMC水溶液を調製した。このCMC水溶液25.5gに日本アエロジル社製の酸化チタン“P25”4.5gを投入し、遊星型ボールミルにかけて、酸化チタンの分散液を調製した。分散液中の酸化チタンの含有量は、15質量%になるように調製した。この分散液を王子トービ社製のインジウム−錫複合酸化物(ITO)が被着されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ125μm、シート抵抗10Ω/スクエアのITO/PETフィルム)に摺り切りで塗布し、温風で乾燥してフィルム上に酸化チタン膜を形成した。次に、プレス機で表1に示す圧力を酸化チタン膜に加えて、厚さ8μmの酸化チタン膜を形成した。圧力を加えるとき、プレス機と酸化チタン膜の間に日東電工社製のフッ素樹脂加工シート“ニトフロン”を挟んだ。プレス機と酸化チタン膜との離型性を良くし、酸化チタン膜がITO/PETフィルムから剥離しないようにするためである。
得られた酸化チタン膜の細孔容積は、細孔分布測定装置“ASAP2010”(Micromeritics社製)にて吸着・脱着等温線を測定し、BJH脱着細孔分布プロットから、細孔直径が1.7〜300nmの範囲内にある各細孔の容積を積算して求めた。また、得られた酸化チタン膜の固形成分の密度を比重計で測定して固形成分の容積を求めた。これらの得られた酸化チタン膜の細孔容積と固形成分の容積から、得られた酸化チタン膜の多孔度を算出した。得られた酸化チタン膜の多孔度は、圧力20MPaのとき64%、圧力100MPaのとき48%、圧力200MPaのとき40%であった。
この酸化チタン膜を備えたITO/PETフィルムを、[Ru(4,4’−ジカルボキシル−2,2’−ビピリジン)2(NCS)2]ビス−テトラブチルアンモニウムで表される増感色素を3×10-4mol/dm3含むアセトニトリル/4−tert−ブタノール混合溶液(混合体積比=50/50)に10時間浸漬して色素担持処理を行なった。
このようにして得た半導体電極と、その対電極とを電解質溶液に接触させて光電変換素子を構成した。この場合、対電極としては、白金を20nmの厚さで蒸着した王子トービ社製のITO/PETフィルムを用いた。両電極間の距離を一定に保つために、スペーサとしてホットメルト樹脂であるデュポン社製の“Bynel”シート(厚さ30μm)を酸化チタン膜の周囲に貼り付けた。この“Bynel”シートは電解質溶液の封止材としても機能する。更に、ITO/PETフィルムの可撓性により酸化チタン膜が対電極の白金と接触して、部分的に短絡することを防ぐために、酸化チタン膜と対電極との間にポリブチレンテレフタレート(PBT)製の不織布を挟んだ。電解質溶液としては、0.5mol/dm3のヨウ化リチウムと0.05mol/dm3のヨウ素、0.5mol/dm3の4−tert−ブチルピリジンを含む3−メトキシプロピオニトリルを用いた。
本実施形態の光電変換素子の変換効率は、擬似太陽光(AM1.5、10mW/cm2)をサンプルセル(受光面積0.64cm2)に照射して測定した。表1にその結果を示す。
Figure 0004086037
表1から明らかなように、プレスの圧力が20MPaを下回ると変換効率が低下した。これは、プレスの圧力が小さいため、半導体層が脆くなり、また、基材との密着性が弱くなり、半導体層の電子伝達の経路が充分確保できなかったためと考えられる。また、プレスの圧力が200MPaを超えると変換効率が低下した。これは、プレスの圧力が大きすぎて、半導体層の多孔度が小さくなりすぎて、半導体層と電解質溶液との接触が不充分になったためと考えられる。
これに対し、プレスの圧力が20〜200MPaの範囲内にある場合は、酸化チタン膜中にCMCが2.8質量%含まれているにもかかわらず、充分な変換効率を得ることができた。
ハーキュレス社製のエチルセルロース“N300”を表2に示した割合でエタノールに溶かしたバインダー溶液を調製した。このバインダー溶液24gに日本アエロジル社製の酸化チタン“P25”6gを投入し、遊星型ボールミルにかけて、酸化チタンの分散液を調製した。分散液中の酸化チタンの含有量は、20質量%になるように調製した。この分散液を王子トービ社製のインジウム−錫複合酸化物(ITO)が被着されたポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(厚さ125μm、シート抵抗10Ω/スクエアのITO/PENフィルム)に摺り切りで塗布し、温風で乾燥してフィルム上に酸化チタン膜を形成した。次に、プレス機で酸化チタン膜に100MPaの圧力を加えて、厚さ15μmの酸化チタン膜を形成した。圧力を加えるとき、プレス機のプレス面にフッ素樹脂コートを施し、酸化チタン膜とプレス面との離型性を良くした。得られた酸化チタン膜の多孔度は、実施例1に記載した方法で測定し、バインダー添加率が2質量%のとき53%であった。
このようにして作製した半導体電極を実施例1と同じ方法で、光電変換素子に組み立て、擬似太陽光(AM1.5、10mW/cm2)をサンプルセル(受光面積0.64cm2)に照射し、変換効率を測定した。表2にその結果を示す。
Figure 0004086037
表2において、エチルセルロースの割合とは、バインダー溶液全体の質量に対するエチルセルロースの質量の割合であり、バインダー添加率とは、酸化チタン膜全体の質量に対するエチルセルロースの質量の割合である。また、膜剥離の有無の判断は、酸化チタン膜をプレス成形した後、ITO/PENフィルム上に酸化チタン膜が塗布面積(0.64cm2)の99%以上(面積にして0.63cm2以上)ある場合を「無」とし、それを下回る場合を「有」とした。
バインダー添加率が0.04質量%以下の場合、プレス形成後の酸化チタン膜のエッジ部分に剥離が確認されたが、変換効率は実用レベルを維持できた。バインダー添加率が0.2質量%以上では、変換効率が向上し、膜剥離も起きなかった。また、バインダー添加率が10質量%を超えると変換効率が低下傾向に転じた。
ダイセル化学工業社製のカルボキシメチルセルロース(CMC)“1180”2.5gを水497.5gに溶かして、0.5質量%のCMC水溶液を調製した。このCMC水溶液25.5gに日本アエロジル社製の酸化チタン“P25”4.5gと、JSR社製のポリスチレンブタジエンゴム(SBR)を表3に示す割合で投入し、遊星型ボールミルにかけて、酸化チタンの分散液を調製した。分散液中の酸化チタンの含有量は、15質量%になるように調製した。この分散液を王子トービ社製のITO/PENフィルム(厚さ125μm、シート抵抗10Ω/スクエア)に摺り切りで塗布し、温風で乾燥してフィルム上に酸化チタン膜を形成した。次に、プレス機で100MPaの圧力を加えて、長さ20mm、幅20mm、厚さ12μmの酸化チタン膜を形成した。圧力を加えるとき、プレス機のプレス面にフッ素樹脂コートを施し、酸化チタン膜とプレス面との離型性を良くした。得られた酸化チタン膜の多孔度は、実施例1に記載の方法で測定し、SBR添加率が0質量%のとき48%、SBR添加率が1.0%のとき42%であった。
このようにして得られた酸化チタン膜に幅12mmのセロハンテープを貼りつけ、貼り付け面に対して90°の角度でセロハンテープを引張る剥離試験(90°剥離試験)を行い、酸化チタン膜がITO/PENフィルムとの界面で界面剥離するのか、酸化チタン膜が凝集破壊するのかを観察した。表3にその結果を示す。
Figure 0004086037
表3において、SBR添加率とは、酸化チタン分散液全体の質量に対するSBRの質量の割合であり、バインダー添加率とは、酸化チタン膜全体の質量に対するエチルセルロースとSBRとの合計質量の割合である。また、90°剥離試験結果の判断は、試験後の酸化チタン膜が完全に界面剥離した場合を「不可」、一部界面剥離が見られる場合を「一部不可」、界面剥離が見られず、凝集破壊のみの場合を「可」、凝集破壊も見られない場合を「良」とした。
酸化チタン膜中にバインダーを2.8質量%以上添加することで酸化チタン膜とITO/PENフィルムとの間で界面剥離することはなかった。更に、SBRを添加するとで、酸化チタン膜の凝集破壊を抑えることができた。
日本アエロジル社製の酸化チタン“P25”100質量部、積水化学社製のポリビニルブチラール“エスレックB”4質量部、フタル酸ジブチル2質量部、アセチルアセトン6質量部、トルエン/エチルメチルケトン(混合体積比=50/50)396質量部からなる混合物を遊星型ボールミルにかけて、酸化チタンの分散液を調製した。この分散液中に架橋剤として、日本ポリウレタン工業社製のイソシアネートである“コロネート”を2質量部添加した。この分散液を王子トービ社製のITO/PENフィルム(厚さ125μm、シート抵抗10Ω/スクエア)に摺り切りで塗布し、温風で乾燥してフィルム上に酸化チタン膜を形成した。次に、ITO/PENフィルム上の酸化チタン膜を60℃に設定した乾燥機に20時間放置し、酸化チタン膜中のポリビニルブチラールをイソシアネートで架橋させた。次に、プレス機で酸化チタン膜に100MPaの圧力を加えて、厚さ15μmの酸化チタン膜を形成した。圧力を加えるとき、プレス機のプレス面にフッ素樹脂コートを施し、酸化チタン膜とプレス面との離型性を良くした。得られた酸化チタン膜の多孔度は、実施例1に記載した方法で測定し、58%であった。
このようにして得られた酸化チタン膜を実施例3と同様の手順で90°剥離試験を行った。得られた酸化チタン膜はITO/PENフィルムから界面破壊することもなく、凝集破壊することもなかった。
ハーキュレス社製のエチルセルロース“N300”を0.5質量%溶かしたエタノール溶液を調製した。このエタノール溶液24gに日本アエロジル社製の酸化チタン“P25”を6g投入し、遊星型ボールミルにかけて、酸化チタンの分散液を調製した。分散液中の酸化チタンの含有量は20質量%であり、エチルセルロースの含有量は2質量%であった。この分散液を王子トービ社製のITO/PENフィルム(厚さ125μm、シート抵抗10Ω/スクエア)に摺り切りで塗布し、温風で乾燥してフィルム上に酸化チタン膜を形成した。次に、プレス機で酸化チタン膜に表4に示した圧力を加えて酸化チタン膜を形成した。圧力を加えるとき、プレス機のプレス面にフッ素樹脂コートを施し、酸化チタン膜とプレス面との離型性を良くした。得られた酸化チタン膜の多孔度は、実施例1に記載した方法で測定し、その結果を表4に示す。
このようにして作製した半導体電極を実施例1と同じ方法で、光電変換素子に組み立て、擬似太陽光(AM1.5、10mW/cm2)をサンプルセル(受光面積0.64cm2)に照射し、変換効率を測定した。表4にその結果を示す。
Figure 0004086037
表4に示す20〜200MPaの範囲内の圧力を酸化チタン膜に加えれば、十分な変換効率が得られる多孔質な酸化チタン膜を作製することができた。酸化チタン膜の多孔度が80%を超えるようになると、ITO/PENフィルム上に密着性よく酸化チタン膜を作製することが困難であった。また、酸化チタン膜の多孔度が40%より小さいと、再現性よく十分な変換効率を得ることができなかった。
実施例5と同様にして王子トービ社製のITO/PENフィルム(厚さ125μm、シート抵抗10Ω/スクエア)上に酸化チタン膜を形成した。次に、プレス機で酸化チタン膜に表5に示した圧力を加えて酸化チタン膜を形成した。圧力を加えるとき、プレス機のプレス面にフッ素樹脂コートを施し、酸化チタン膜とプレス面との離型性を良くした。得られた酸化チタン膜のX線回折プロファイルをX線回折分析装置“RINT2500V/PC”(理学電機社製)にて測定し、酸化チタンのアナターゼ型結晶構造の(101)面に帰属される回折強度ピークの半値幅を求めた。圧力が0MPaのときの半値幅を基準として、各圧力における半値幅の減少率を表5に示した。半値幅の減少率は次式より算出した。
半値幅の減少率=[(圧力が0MPaでの半値幅)−(各圧力での半値幅)]/(圧力が0MPaでの半値幅)×100
Figure 0004086037
表5に示した圧力を酸化チタン膜に加えると、半値幅の減少率は増加した。すなわち、酸化チタン粒子に圧力を加えると、隣接する酸化チタン粒子が結合し合い、結晶成長が進行して酸化チタン粒子の粒径が増大したものと推察できる。半値幅の減少率が5%未満では、酸化チタン粒子の粒径の増大による粒子同士の結合が不十分で、ITO/PENフィルム上に密着性よく酸化チタン膜を作製することができなかった。また、半値幅の減少率が50%を超えると、表4に示すように、酸化チタン膜の多孔度が減少し、再現性よく十分な変換効率を得ることができなかった。
本発明の光電変換素子は、携帯電子機器、屋内電子機器、屋外電子機器、乗り物、玩具、可搬型発電機、住居用発電機などの電源として利用することがきる。
本発明の光電変換素子の一例を示す概要断面図である。
符号の説明
1 光電変換素子
3 基板
5 電極(第1の電極)
7 半導体層
9 対電極(第2の電極)
11 基板
13 電解質層

Claims (4)

  1. 増感色素を担持した多孔質な半導体層が被着された第1の電極と、前記第1の電極の前記半導体層と対峙する第2の電極と、前記第1の電極の前記半導体層と前記第2の電極との間に配置された電解質層とを備え
    前記半導体層が、半導体粒子とバインダーとを含み、
    前記半導体層の多孔度が、40〜80%の範囲内にあり、
    前記半導体層の中に含まれる前記バインダーの割合が、前記半導体層を形成する全成分に対して0.2〜10質量%の範囲内にある光電変換素子の製造方法であって、
    前記半導体粒子の素材が酸化チタンであり、半導体粒子とバインダーとを含む溶液を前記第1の電極に塗布し、乾燥した後に、20〜200MPaの圧力でプレスすることにより、前記半導体層を形成するものであり、
    前記20〜200MPaの圧力でプレスする前後における、X線回折分析法で測定した前記酸化チタンのアナターゼ型結晶構造の(101)面に帰属される回折強度ピークの半値幅の減少率が5〜50%の範囲内であることを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  2. 前記バインダーが、セルロース誘導体、ゴム状弾性ポリマー、N−ビニルアセトアミドの単独重合体又は共重合体、ポリエチレンオキシド、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸及びその塩、ポリビニルフェノール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシ(メタ)アクリレート、ポリビニルアセタール、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリエチレングリコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン及びポリオレフィンからなる群から選択された少なくとも1種類を含む請求項1に記載の光電変換素子の製造方法
  3. 前記第1の電極が、合成樹脂フィルムに電極部が被着されて構成されている請求項1に記載の光電変換素子の製造方法
  4. 前記合成樹脂フィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポリアリレートフィルム、ポリイミドフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム及びノルボルネン樹脂フィルムからなる群から選択された1種類である請求項3に記載の光電変換素子の製造方法
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