JP5320109B2 - 色素増感型太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

色素増感型太陽電池及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、色素増感型太陽電池及びその製造方法に関する。
p型半導体材料を固体電解質として用いた色素増感型太陽電池について検討されている(例えば、特許文献1)。固体電解質を用いた色素増感型太陽電池は、液状電解質の場合に問題となる液漏れを回避可能であるなどの利点を有する。
特開2006−216958号公報
しかし、固体電解質を用いた色素増感型太陽電池は、液状電解質のものと比較して、発電効率の点で必ずしも未だ十分なものではなかった。
そこで、本発明の目的は、固体電解質を用いた色素増感型太陽電池において、発電効率の更なる改善を図ることにある。
一つの側面において、本発明は色素増感型太陽電池に関する。本発明に係る色素増感型太陽電池は、透明導電性基板、透明導電性基板上に設けられた多孔質酸化チタン層、及び前記多孔質酸化チタン層に吸着した色素を含む光電極と、光電極の多孔質酸化チタン層側に設けられ、その一部が多孔質酸化チタン層の細孔内に充填されている固体p型半導体層と、固体p型半導体層を挟んで光電極と対向配置された対極とを備える。
別の側面において、本発明は色素増感型太陽電池の製造方法に関する。本発明に係る製造方法は、透明導電性基板、透明導電性基板上に設けられた多孔質酸化チタン層、及び前記多孔質酸化チタン層に吸着した色素を含む光電極を形成する工程と、光電極の多孔質酸化チタン層側に、p型半導体材料及び溶媒を含有する溶液を、その一部が多孔質酸化チタン層の細孔内に充填されるように配し、その後溶液から溶媒を除去する方法により固体p型半導体層を形成する工程と、固体p型半導体層を挟んで光電極と対向配置された対極を設ける工程とを備える。光電極を形成する工程は、透明導電性基板上に多孔質酸化チタン層を形成する工程と、多孔質酸化チタン層に色素を吸着させる工程とを含む。
上記多孔質酸化チタン層の窒素ガスの吸着等温線に基づいて決定される細孔分布は40nm〜2μmの範囲で最大値を示す。あるいは、多孔質酸化チタン層の窒素ガスの吸着等温線に基づいて決定される細孔分布が40nm以下の範囲で最大値を示し、且つ、該細孔分布が、単位質量当たりの細孔容積が0.05mL/g以上である部分を40nm以上の範囲において含む。
上記のような特定の細孔分布を有する多孔質酸化チタン層を採用したことにより、p型半導体層を固体電解質として備える固体型の色素増感型太陽電池でありながら、高い発電効率を発現することができる。上記特定の細孔分布を有する多孔質酸化チタン層であれば、その細孔内に固体p型半導体が十分に充填されやすくなり、その結果、より高い発電効率が達成されると考えられる。
上記色素は、金属錯体色素、有機色素及び無機吸収体から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明によれば、固体電解質を用いた色素増感型太陽電池において、発電効率の更なる改善を図ることができる。
色素増感型太陽電池の一実施形態を示す断面図である。 色素増感型太陽電池の一実施形態を示す断面図である。 色素増感型太陽電池の一実施形態を示す断面図である。 色素増感型太陽電池の一実施形態を示す断面図である。 多孔質酸化チタン層の細孔分布を示すグラフである。 多孔質酸化チタン層の細孔分布を示すグラフである。 多孔質酸化チタン層の細孔分布を示すグラフである。 多孔質酸化チタン層の細孔分布を示すグラフである。 多孔質酸化チタン層の細孔分布を示すグラフである。 色素増感型太陽電池の発電効率を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。各図面において、同一又は同等の構成要素には原則として同一符号が付される。重複する説明は適宜省略される。
図1は、色素増感型太陽電池の一実施形態を示す断面図である。図1に示す色素増感型太陽電池20は、主として、光電極10と、光電極10と対向配置された対極CEと、光電極10と対極CEとの間に介在する固体p型半導体層Eとから構成される。固体p型半導体層Eの周囲にシール材5が設けられている。シール材5は設けられていなくてもよい。
透明導電性基板1は、ガラス基板等の透明基板4と、これの受光面F1とは反対側の面上に設けられた透明導電膜3とを有する。透明導電膜3は透明基板4側に受光面F3を有する。透明導電性基板1として、通常の色素増感型太陽電池若しくは無機固体型太陽電池に搭載される透明電極、又は液晶パネル等に用いられる透明電極を使用できる。透明導電膜3は、例えばITO膜であり得る。
透明導電性基板1の具体例として、フッ素ドープSnOコートガラス、ITOコートガラス、ZnO:Alコートガラス、及びアンチモンドープ酸化スズ(SnO−Sb)がある。
光電極10は、透明導電性基板1と、透明導電性基板1の一方面側(固体p型半導体層E側)に設けられた多孔質酸化チタン層2と、多孔質酸化チタン層2に吸着した色素と、多孔質酸化チタン層2と透明導電性基板1との間に設けられた下地層15とを有する。下地層15は必ずしも設けられなくてもよい。多孔質酸化チタン層2とこれに吸着した色素とから、透明導電性基板1側に受光面F2を有する半導体電極が構成される。
多孔質酸化チタン層2は、多数の酸化チタン粒子2aが凝集することにより形成された、下地層15に隣接する単層の多孔体である。多孔質酸化チタン層2は、その厚さ方向において実質的に均一な細孔分布を有する。下地層15は、酸化チタンを主成分として含み、実質的に細孔を有しない緻密体である。
多孔質酸化チタン層2の単位質量当たりの細孔容積と細孔径との関係を表す細孔分布は、液体窒素温度における窒素ガスの吸着等温線に基づいて決定される。より具体的には、細孔の形状が円筒形であると仮定したBJH法によって、吸着等温線から細孔分布が算出される。
多孔質酸化チタン層2の細孔分布は、40nm〜2μmの範囲で最大値を示す。この場合、細孔分布は40〜2μmの範囲外において極大値を実質的に有しないことが好ましい。
多孔質酸化チタン層2の細孔分布が40nm以下の範囲、好ましくは35nm以下の範囲で最大値を示し、且つ、該細孔分布が40nm以上の範囲を含んでいてもよい。多孔質酸化チタン層2の細孔分布の最大値は、好ましくは1nm以上の範囲にある。「細孔分布が40nm以上の範囲を含む。」とは、細孔径が40nm以上の範囲において、細孔容積が実質的に0よりも大きい部分、より具体的には例えば多孔質酸化チタン層の単位質量当たりの細孔容積が0.05mL/g以上の部分を細孔分布が含むことを意味する。
多孔質酸化チタン層2は、酸化チタン粒子及び粘度調整剤を含有する酸化チタンペーストを加熱する方法により形成することができる。酸化チタンペーストは、必要により有機チタンキレート錯体、有機溶剤及びバインダーのような他の成分を更に含有していてもよい。
粘度調整剤は、ペーストの粘度を調整しうる成分として半導体電極の製造において通常使用されるものを用いることができる。粘度調整剤は、例えばメチルセルロース、エチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリフッ化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート及びポリアクリロニトリルから選ばれる高分子樹脂であってよい。
酸化チタンペーストに用いられる有機溶媒は、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ターピネオール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、イソホロン、γ−ブチロラクトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ及びジエチレングリコールモノメチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種であってよい。
当業者には理解されるように、酸化チタンペースト中の酸化チタン粒子の平均粒径及び各成分の混合比を調整することにより、上記特定の細孔分布を有する多孔質酸化チタン層2を形成することができる。2種以上の平均粒径の異なる成分を所定の混合比で混合して得られる酸化チタン粒子を用いてもよい。
具体的には、通常、10nm〜1μm、好ましくは10〜600nmの平均粒径を有する酸化チタン粒子を用いることにより、40nm〜2μmの範囲で最大値を示す細孔分布を有する多孔質酸化チタン層を形成することができる。酸化チタン粒子の平均粒径が大きくなると、形成される多孔質酸化チタン層の細孔分布が最大値を示す細孔径が大きくなる傾向がある。また、多孔質酸化チタン層形成用のペーストにおいて、有機分散剤の割合の増大、粘度調整剤として用いられる有機物の分子サイズの拡大(高分子の場合は分子量の増大)、粘度調整剤の割合の増大などにより、形成される多孔質酸化チタン層の細孔分布の最大値が大きくなる傾向がある。
10〜100nmの平均粒径を有する第一成分と200〜400nmの平均粒径を有する第二成分との混合物である酸化チタン粒子を用いることにより、細孔分布が40nm以下の範囲で最大値を示し、且つ、該細孔分布が40nm以上の範囲を含む多孔質酸化チタン層を容易に形成することができる。
上記の酸化チタン粒子の平均粒径は、XRD(X線回析測定)から得られた回析ピークの半値幅を用いて、Sherrerの式:
d=0.9λ/(B・cosθ)
(d:結晶径(平均粒径)、λ:X線波長、B:回析ピークの半値幅、θ:回析角))
から算出することができる。
光電極10は、透明導電性基板1上に下地層15を形成する工程と、下地層15を挟んで透明導電性基板1の一方面側に多孔質酸化チタン層2を形成する工程と、多孔質酸化チタン層2に色素を吸着させる工程とを含む方法により製造することができる。
下地層15は、例えば、CVD法、真空スパッタリング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、印刷法、インクジェット法又はドクターブレード法によって形成される。下地層15は、好ましくは、酸化チタン粒子及び/又は有機チタンキレート錯体と、粘度調整剤と、有機溶剤とを含有するペーストを透明導電膜3上に塗布し、塗布されたペーストを焼成する方法により形成することができる。ペーストの塗布は、印刷法、インクジェット法、ドクターブレード法のような方法で行うことができる。ペーストの焼成温度は通常300〜600℃であり、好ましくは450〜600℃である。ペーストを用いる方法に代えて、スパッタリング法で下地層15を形成してもよい。下地層15の厚さは好ましくは10nm〜1μm、より好ましくは100nm〜1μmである。下地層15を設けることにより電池特性はより向上する傾向があるが、下地層15を設けないこともあり得る。
固体p型半導体層Eは、固体p型半導体材料から形成された固体電解質層である。固体p型半導体層Eは光電極10の多孔質酸化チタン層2側に設けられている。固体p型半導体層Eの一部は、多孔質酸化チタン層2の細孔内に充填されている。
固体p型半導体層Eは、例えば、p型半導体材料及び溶媒を含有する溶液を、その一部が多孔質酸化チタン層2の細孔内に充填されるように配し、その後溶液から加熱により溶媒を除去する方法によって形成することができる。このとき、多孔質酸化チタン層2が上述のような特定の細孔分布を有していることから、p型半導体材料を含有する溶液が細孔内に容易に含浸されると考えられる。
p型半導体材料は、好ましくは、CuI,CuSCN,CuO,CuO及びNiOからなる群より選ばれる少なくとも1種の無機材料である。あるいは、フタロシアニン、ポリチオフェン及びポリアニリン等から選ばれる有機正孔輸送材料をp型半導体材料として用いることもできる。
p型半導体材料を含有する溶液の溶媒としては、例えばアセトニトリルが用いられる。この溶液は、1−メチル−3−エチルイミダゾールチオシアネート、トリエチルアミンヒドロチオシアネートなどの他の成分を更に含有してもよい。
多孔質酸化チタン層2に、増感剤としての色素が浸着法等の通常の方法で付着される。色素は、可視光領域および/または赤外光領域に吸収を有していれば特に限定されるものではなく、好ましくは金属錯体色素、有機色素及び無機吸収体から選ばれる少なくとも1種である。
有機色素は、例えば、メタルフリーフタロシアニン、シアニン系色素、メロシアニン系色素、キサンテン系色素及びトリフェニルメタン系色素から選ばれる。金属錯体色素は、例えば、銅フタロシアニン及びチタニルフタロシアニン等の金属フタロシアニン、クロロフィルまたはその誘導体、並びに、ヘミン、ルテニウム、オスミウム、鉄及び亜鉛の錯体(例えば、シス−ジシアネート−N,N’−ビス(2,2’−ビピリジル−4,4’−ジカルボキシレート)ルテニウム(II))から選ばれる。無機吸収体(無機色素)は、例えば、硫化カドミウム、硫化スズ、硫化アンチモン、硫化鉛及び硫化鉄から選ばれる。
対極CEは、固体p型半導体層Eと接する金属膜等の導電膜を有する板状体であり得る。金属膜を有する対極CEは、p型半導体層E上に金及び白金から選ばれる金属を蒸着させる方法、又は、金属板をp型半導体層E上に積層する方法により形成することができる。金属板は基材及び該基材上に形成された金属膜を有する積層板であってもよい。多孔質膜である炭素電極を対極CEとして用いてもよい。
図2及び図3もそれぞれ、色素増感型太陽電池の一実施形態を示す断面図である。図2及び図3では、多孔質酸化チタン層2は、個々の酸化チタン粒子は描画せずに簡略化して示されている。
図2の色素増感型太陽電池30を構成する固体p型半導体層Eは、多孔質酸化チタン層(半導体電極)2の裏面F22を覆っている。透明導電膜3の一部は例えばレーザスクライブのような方法で完全に削りとられて、透明基板4の表面が露出する溝9が形成されている。下地層15、多孔質酸化チタン層2及び固体p型半導体層Eの側面に沿ってセパレータ8が設けられており、このセパレータ8が、透明基板4の表面に接するように溝9の部分に挿入されている。対極CEはセパレータ8に沿って延びる顎状の縁部分を有している。セパレータ8は絶縁性材料から形成されている。下地層15は、セパレータ8の内側において、透明導電膜3と多孔質酸化チタン層2との間に介在している。対極CEの光電極10とは反対側に、防湿シート又は保護ガラス7が設けられている。防湿シート又は保護ガラス7は必ずしも設けられていなくてもよい。
図3の色素増感型太陽電池40は、光電極10と、多孔質酸化チタン層2及びこれに吸着した色素と、固体p型半導体層Eと、対極CEとから構成される太陽電池セル(単セル)を複数備える太陽電池モジュールである。これら複数の太陽電池セルは電気的に直列に接続されている。色素増感型太陽電池40を構成する複数の太陽電池セルそれぞれの光電極10は、同一の透明基板4を共有している。
太陽電池40は、透明導電膜3の端部に接して設けられた集電電極6を有する。集電電極6は、光電極10における光電流をより増大させるために透明導電膜3よりも低い抵抗を有している。集電電極6は、例えば銀(Ag)及びチタン(Ti)から選ばれる金属から形成される。集電電極6の形状は特に限定されず、例えばメッシュ状であってもよい。シール材5は、複数の太陽電池セル全ての対極CEの多孔質酸化チタン層Eとは反対側の面を覆うとともに、隣り合う太陽電池セルの間の間隙を充填するように、一体的に設けられている。
本発明に係る色素増感型太陽電池は、以上の説明した実施形態に限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変形が可能である。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
色素増感型太陽電池の作製
透明導電性基板を準備し、その上に酸化チタンを含む下地層を形成した。この下地層の上に、アナターゼ型酸化チタン粒子と、有機分散剤(有機溶媒)と、バインダーと、粘度調整剤(エチルセルロース)とを含有する酸化チタンペーストを印刷法により塗布した。塗布されたペーストを150℃で乾燥した後、電気炉内で450℃に加熱して、多孔質酸化チタン層を形成させた。
酸化チタンペーストにおいて酸化チタン粒子の平均粒径と各成分の混合比を変化させることにより、細孔分布の異なる数種類の多孔質酸化チタン層のサンプルを形成させた。表1に、各サンプルの酸化チタン粒子の平均粒径と、後述の方法により測定した細孔分布が最大値を示す細孔径を示す。No.21では、平均粒径20nmの第一成分と平均粒径200nmの第二成分との混合物を酸化チタン粒子として用いて多孔質酸化チタン層を形成させた。
Figure 0005320109
透明導電性基板、下地層及び多孔質酸化チタン層から構成される積層体を、増感色素としてのルテニウム錯体(赤色色素:N719)のエタノール溶液に浸漬し、25℃で40時間放置した。これにより多孔質酸化チタン層の内部に増感色素を吸着させて、光電極を得た。
CuIの飽和アセトニトリル溶液に1−メチル−3エチルイミダゾールチオシアネートを少量添加して、固体p型半導体層形成用の溶液を作製した。この溶液を、上記光電極の多孔質酸化チタン層上に滴下した。その後、溶液からアセトニトリルを蒸発させて、部分的に多孔質酸化チタン層の細孔内に充填されたCuI層(固体p型半導体層)を形成させた。
透明導電性基板上に、イソプロパノール中に塩化白金酸を10重量%含む溶液を滴下して乾燥後、400℃で加熱処理して、Pt膜を有する対極を作製した。得られた対極を上記の固体p型半導体層の透明導電性基板とは反対側の面に貼り合わせた。
多孔質酸化チタン層の細孔分布
作製した多孔質酸化チタン層を剥ぎ取って回収した約0.1gのサンプルを用いて、液体窒素温度における窒素ガスの吸着等温線を測定した。細孔の形状を円筒形と仮定したBJH法によって、測定された吸着側の吸着等温線から細孔分布を算出した。測定はQUANTA CHROME社製のAUTOSORB−1を用いて行った。図4の「a」はNo.図4の「b」はNo.12、図5はNo.13、図6はNo.14、図7はNo.15の細孔分布である。No.13〜15の各細孔分布は、40〜100nmの範囲内で最大値を示した。
図8は平均粒径25nmの酸化チタン粒子を用いて形成させた多孔質酸化チタン粒子層の吸着側及び脱着側の細孔分布である。図9はNo.21の細孔分布である。No.21の細孔分布は10〜20nmの範囲で最大値を示すとともに、40nm以上の範囲で0.05mL/g以上の細孔容積の部分を含んでいた。一方、図8に示される細孔分布は、10〜20nmの範囲で最大値を示すものの、40nm以上の範囲の部分を実質的に含んでいなかった。
太陽電池の発電効率
各太陽電池の発電効率を測定した。図10は各サンプルの発電効率を示すグラフである。図10に示されるように、No.13、14、15、16及び21の色素増感型太陽電池は、No.11、12と比較して著しく高い発電効率を達成した。
以上の実験結果から、本発明によれば、固体電解質を用いた色素増感型太陽電池でありながら、発電効率の顕著な改善が可能であることが確認された。
1…透明導電性基板、2…多孔質半導体層(半導体電極)、3…透明導電膜、4…透明基板、5…シール材、6…集電電極、7…防湿フィルム又は保護ガラス、8…セパレータ、9…溝、10…光電極、15…下地層、20,30,40…色素増感型太陽電池、CE…対極、F1,F2,F3…受光面、F22…多孔質酸化チタン層の裏面、E…固体p型半導体層。

Claims (4)

  1. 透明導電性基板、前記透明導電性基板上に設けられた多孔質酸化チタン層、及び前記多孔質酸化チタン層に吸着した色素を含む光電極と、
    前記光電極の前記多孔質酸化チタン層側に設けられ、その一部が前記多孔質酸化チタン層の細孔内に充填されている固体p型半導体層と、
    前記固体p型半導体層を挟んで前記光電極と対向配置された対極と、
    を備え、
    前記多孔質酸化チタン層窒素ガスの吸着等温線に基づいて決定される細孔分布が40nm〜150nmの範囲で最大値を示す、
    色素増感型太陽電池。
  2. 前記色素が金属錯体色素、有機色素及び無機吸収体から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の色素増感型太陽電池。
  3. 透明導電性基板、前記透明導電性基板上に設けられた多孔質酸化チタン層、及び前記多孔質酸化チタン層に吸着した色素を含む光電極を形成する工程と、
    前記光電極の前記多孔質酸化チタン層側に、p型半導体材料及び溶媒を含有する溶液を、その一部が前記多孔質酸化チタン層の細孔内に充填されるように配し、その後前記溶液から前記溶媒を除去する方法により固体p型半導体層を形成する工程と、
    前記固体p型半導体層を挟んで前記光電極と対向配置された対極を設ける工程と、
    を備え、
    前記光電極を形成する工程が、前記透明導電性基板上に前記多孔質酸化チタン層を形成する工程と、前記多孔質酸化チタン層に前記色素を吸着させる工程と、を含み、
    前記多孔質酸化チタン層窒素ガスの吸着等温線に基づいて決定される細孔分布が40nm〜150nmの範囲で最大値を示す、
    色素増感型太陽電池の製造方法。
  4. 前記色素が金属錯体色素、有機色素及び無機吸収体から選ばれる少なくとも1種である、請求項3に記載の製造方法。
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