JP5002595B2 - 色素増感太陽電池モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

色素増感太陽電池モジュールおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、色素増感太陽電池モジュールおよびその製造方法に関する。
化石燃料に代るエネルギー源として、太陽光を電力に変換できる太陽電池が注目されている。現在、結晶系シリコン基板を用いた太陽電池および薄膜シリコン太陽電池が一部実用化され始めている。しかし、前者はシリコン基板の製造コストが高いという問題があり、後者は多種の半導体製造用ガスや複雑な装置を用いる必要があるために製造コストが高くなるという問題がある。このため、いずれの太陽電池においても光電変換の高効率化による発電出力当たりのコストを低減する努力が続けられているが、上記の問題を解決するには到っていない。
新しいタイプの太陽電池として、金属錯体の光誘起電子移動を応用した湿式太陽電池が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この湿式太陽電池は、図18に示すように、2枚のガラス基板100、101にそれぞれ形成された導電膜(電極)102、106とそれらの間に形成された封止層103、103とで囲まれた領域に、色素が吸着した金属酸化物半導体層である光電変換層104と、キャリア輸送層(電解液)107と、触媒層105とが積層されてなり、可視光領域の吸収スペクトルを有している(従来技術1)。
この湿式太陽電池に光が照射されると、光電変換層104で電子が発生し、発生した電子は、受光面側の導電膜102および外部電気回路を通って他方の導電膜105および触媒層105へ移動し、さらにキャリア輸送層107の電解質中のイオンにより光電変換層104へ運ばれて戻る。このような一連の電子の流れにより、電気エネルギーが取り出される。
しかしながら、特許文献1に記載の色素増感太陽電池の基本構造は、導電膜付きガラス基板の間に電解液を注入することで作製されたものである。したがって、小面積の太陽電池の試作は可能であっても、1m角のような大面積の太陽電池への適用は困難となる。なぜならば、このような太陽電池について、一つの光電変換素子の面積を大きくすると、発生電流は面積に比例して増加する。しかし、電極部分に用いる導電膜の面内方向の電圧降下が増大し、ひいては太陽電池としての内部直列電気抵抗が増大する。その結果、光電変換時の電流電圧特性における曲線因子(フィルファクター、FF)、さらには短絡電流が低下し、光電変換効率が低くなるという問題がある。また、2枚の導電膜付きガラス基板を用いているため、色素増感太陽電池をモジュール化した場合の製作コストが増加し、かつ、重量が重くなる問題があった。
内部直列抵抗に関する問題を解決するために、複数の光電変換素子を直列接続した色素増感太陽電池モジュールが例えば特許文献2にて提案されている。
特許文献2の色素増感太陽電池モジュールは、図19に示すように、透明導電膜(電極)112を短冊形にパターニング形成したガラス基板110と、透明導電膜(電極)116と触媒層115とを順次、短冊形にパターニング形成したガラス基板111との間に、複数の光電変換素子が形成され、かつ隣接する光電変換素子間に、一対の絶縁層113、113にて挟んだ接続導電層118が形成され、この接続導電層118は上下の透明導電膜112、116とを電気的に接続している。光電変換素子は、下の透明導電膜112側から光電変換層114、キャリア輸送層117および触媒層115が順に積層されてなる(従来技術2)。
しかしながら、特許文献2に提案されている色素増感太陽電池モジュールは、2枚のガラス基板の間に電解質媒体を注入することで色素増感型太陽電池を作製したものであるため、コストおよび重量の問題の解決には至っていない。
これらの問題を解決するために、特許文献3および4には、ガラス基板を1枚に削減した構造の色素増感太陽電池モジュールが提案されている。
特許文献3の色素増感太陽電池モジュールは、図20に示すように、複数離間して形成された透明電極15を有する光極1を有し、各透明電極15上に半導体層16、色素および電解質層(電解液)3が積層された色素増感型光電変換素子が形成され、各光電変換素子が直列接続されるように電解質層3上に隣接する透明電極15と接する対極2Bが形成され、各光電変換素子の周囲が樹脂からなる電池シール部4Bにて封止された構造である(従来技術3)。なお図20において、符号8はベースフィルムを表している。
また、特許文献4の色素増感太陽電池モジュールは、図21に示すように、複数離間して形成された透明導電膜112を有する透明ガラス基板310を有し、各透明導電膜112上に色素が吸着した多孔性酸化チタン層314、電解質を有する中間多孔性絶縁層318および対向電極315が積層された色素増感型光電変換素子が形成され、各光電変換素子が直列接続されるように対向電極315が隣接する透明導電膜312と接しており、各光電変換素子の周囲が絶縁層313にて封止され、絶縁層313上にトップカバーが積層された構造である(従来技術4)。
特許第2664194号公報 特表2002−540559号公報 特開2005−285781号公報 国際公開第WO97/16838号パンフレット
しかしながら、上記特許文献2〜4に提案されている色素増感太陽電池モジュールは、いずれも、隣り合う光電変換素子の光電変換層の間には少なくとも3つの層が存在する構造となっている(例えば、図21中のA部分参照)。この部分は太陽電池モジュールにおいて発電しない部分であるため、色素増感太陽電池モジュールの受光面積に対して発電部分(光電変換層)の面積が狭くなり、モジュール変換効率が悪くなる問題があった。ここで、モジュール変換効率とは、モジュールの受光面全体の面積を基準として、モジュールから得られる電流密度を算出し、太陽電池の変換効率を算出したものである。
本発明は、上記の問題点を鑑みたものであり、太陽電池モジュールの受光面に対して、有効な発電面積を大きくすることができる色素増感太陽電池モジュールおよびその製造方法を提供する。
かくして本発明によれば、絶縁性基板上に形成された第1導電層と、前記第1導電層上に形成された光電変換素子と、前記光電変換素子上に形成された第2導電層とを有する太陽電池セルを電気的に複数個直列に接続して備え、前記光電変換素子は、色素が吸着した多孔性半導体層からなる光電変換層と、キャリア輸送層と、触媒層とを有し、前記一の太陽電池セルの第2導電層が隣接する他の太陽電池セルの第1導電層に接触し、かつ前記隣接する他の太陽電池セルの光電変換素子が前記一の太陽電池セルの第2導電層に接触している色素増感太陽電池モジュールが提供される。
また、本発明の別の観点によれば、絶縁性基板上の複数の第1導電層上のそれぞれに、色素が吸着した多孔性半導体層からなる光電変換層とキャリア輸送層と触媒層とを有する光電変換素子を、形成する工程(A)と、一の光電変換素子上から隣接する他の光電変換素子の下の第1導電層に接触して第2導電層を形成することにより、電気的に直列接続された複数の太陽電池セルを形成する工程(B)とを備え、一の太陽電池セルの第2導電層は、隣接する他の太陽電池セルの光電変換素子と接触するように形成される色素増感太陽電池モジュールの製造方法が提供される。
本発明によれば、モジュールの出力電流密度が向上し、高性能な色素増感太陽電池モジュールおよび色素増感太陽電池モジュールの作製方法を提供することができる。
本発明の色素増感太陽電池モジュールの実施形態1の構成を示す概略断面図である。 本発明の色素増感太陽電池モジュールの実施形態2の構成を示す概略断面図である。 本発明の色素増感太陽電池モジュールの実施形態3の構成を示す概略断面図である。 実施例1の色素増感太陽電池モジュールの作製工程を示す概略断面図である。 図4の続きの作製工程を示す概略断面図である。 図5の続きの作製工程を示す概略断面図である。 実施例1の色素増感太陽電池モジュールの各構成要素の幅寸法を示す概略断面図である。 実施例2の色素増感太陽電池モジュールの作製工程を示す概略断面図である。 図8の続きの作製工程を示す概略断面図である。 図9の続きの作製工程を示す概略断面図である。 図10の続きの作製工程を示す概略断面図である。 実施例2の色素増感太陽電池モジュールの各構成要素の幅寸法を示す概略断面図である。 実施例3の色素増感太陽電池モジュールの作製工程を示す概略断面図である。 図13の続きの作製工程を示す概略断面図である。 図14の続きの作製工程を示す概略断面図である。 実施例3の色素増感太陽電池モジュールの各構成要素の幅寸法を示す概略断面図である。 比較例の色素増感太陽電池モジュールの各構成要素の幅寸法を示す概略断面図である。 従来技術1の色素増感太陽電池の構成を示す概略断面図である。 従来技術2の色素増感太陽電池モジュールの構成を示す概略断面図である。 従来技術3の色素増感太陽電池モジュールの構成を示す概略断面図である。 従来技術4の色素増感太陽電池モジュールの構成を示す概略断面図である。
符号の説明
1、21、31 絶縁性基板
2、22、32 第1導電層
3、23、33 光電変換層
3a、23a、33a 多孔性半導体層
4、24、34 キャリア輸送層
4a、24a、34a 多孔性絶縁層
5、25、35 触媒層
6、26、36 第2導電層
6A、26A、36A 一部導電層
6B 下地層
6C、26C、36C 他部導電層
7、27、37 封止層
8、28、38 カバーフィルム
本発明の色素増感太陽電池モジュールは、絶縁性基板上に形成された第1導電層と、前記第1導電層上に形成された光電変換素子と、前記光電変換素子上に形成された第2導電層とを有する太陽電池セルを電気的に複数個直列に接続して備え、前記光電変換素子は、色素が吸着した多孔性半導体層からなる光電変換層と、キャリア輸送層と、触媒層とを有し、前記一の太陽電池セルの第2導電層が隣接する他の太陽電池セルの第1導電層に接触し、かつ前記隣接する他の太陽電池セルの光電変換素子が前記一の太陽電池セルの第2導電層に接触していることを特徴としている。
つまり、本発明は、Z型構造の色素増感太陽電池モジュールであって、一の太陽電池セルの第2導電層と隣接する太陽電池セルの光電変換素子とが接触している構造とすることにより、従来の色素増感太陽電池モジュールに比べて有効発電面積の割合を大きくすることができ、電流密度の向上を図ることができる。
以下、本明細書において、「色素増感太陽電池モジュール」を単に「太陽電池モジュール」と称し、「太陽電池セル」を単に「セル」と称し、「色素が吸着した多孔性半導体層」を単に「多孔性半導体層」と称する場合がある。
本発明において、一の太陽電池セルのキャリア輸送層と隣接する他の太陽電池セルのキャリア輸送層とが接しないように、第2導電層により分離されている。
従来では一般的に、太陽電池モジュール内の隣り合う太陽電池セル中のキャリア輸送材料が互いに行き来できると、太陽電池モジュールとして電流のリークとなるため、セル間に樹脂等の絶縁材料を形成していた。しかし、非発電部分である絶縁層の設置により、太陽電池モジュールの有効な発電部分(特に、光電変換層)の受光面に対する割合が低下する。そのため、本発明では、第2導電層によって隣接するセルのキャリア輸送層を分離することにより、セル間でのキャリア輸送材料の移動が起こらず、それに加え光電変換素子が第2導電層に接触しているため、従来技術より太陽電池モジュールの有効な発電部分の受光面に対する割合を低下させない構造となり、高性能な太陽電池モジュールを得ることができる。
本発明において、第2導電層は、2種以上の材料から構成されてもよく、さらに、1層または2つ以上の層から構成されてもよい。
一般的に太陽電池モジュールに使用可能と公表されているカーボン粒子を用いたペースト等で第2導電層を形成した場合、形成後の第2導電層内のカーボン粒子間にキャリア輸送材料等が浸透し、隣の太陽電池セルに移動してしまう。これらを防止するには、第2導電層の幅を広くするなどの手法が考えられるが、そうすると発電に寄与する有効な受光面積が減少してしまう。さらに、キャリア輸送材料に酸化還元性材料を用いた場合、第2導電層がカーボンなど触媒能を有する材料であると、隣のセルの第2導電層表面で酸化還元反応を示し、太陽電池モジュール内でショートサーキットが発生し、電流を外部に取り出すことができなくなる。また、第2導電層材料は、キャリア輸送材料に腐食性の強い材料を用いる場合には、耐腐食性を有する材料で形成する必要がある。
よって、本発明において、第2導電層の材料としては、キャリア輸送材料に酸化還元性材料を用いる場合には、触媒能がないものを用いることが好ましく、そのような材料としては、チタン、タンタル、ニッケル等の金属、あるいはチタン、タンタル、ニッケル、錫、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、インジウム、モリブデン、タングステンなどの1種類以上の金属を含む合金、あるいは前記金属と合金の組み合わせが挙げられ、これらの金属および合金は1種または2種以上を選択的に用いることができる。また、ITO(インジウム−スズ複合酸化物)、IZO(インジウム−亜鉛複合酸化物)、フッ素をドープした酸化スズ、ボロン、ガリウムまたはアルミニウムをドープした酸化亜鉛、ニオブをドープした酸化チタンなどの透明導電性金属酸化物も挙げられる。
隣り合う太陽電池セルのキャリア輸送材料の移動防止は、上述のように第2導電層が担うため、上述の金属、合金および金属酸化物から1種以上選択した材料を用いて第2導電層を蒸着法やスパッタ法を用いて形成する(特に1層で形成する)場合は、第2導電層中にキャリア輸送材料が浸透しない程度に緻密な膜に形成することが好ましい。つまり、第2導電層は、蒸着法やスパッタ法によって上述の材料を堆積させた堆積膜であるため、成膜条件を調整して緻密な堆積膜を形成すれば、キャリア輸送材料が浸透しない。一方、緻密な堆積膜を形成しない場合、その隙間がキャリア輸送材料を浸透させる孔となり、キャリア輸送材料が堆積膜を浸透して電流のリークを生じる。なお、第2導電層を緻密な膜に形成しない場合、第2導電層を緻密な膜に形成する場合よりも膜形成時間を短縮することができる。
第2導電層を材料が異なる2つ以上の層から構成させる場合、以下の(a)〜(c)の構成とすることができる。
(a)素子形成領域間またはその近傍位置に、無機材料からなる第2導電層の下地層を形成し、その上に第2導電層の一部を構成する一部導電層を形成すると共に、光電変換素子上から一部導電層にわたって第2導電層の他部を構成する他部導電層を形成する。
(b)素子形成領域間またはその近傍位置に、樹脂材料からなる第2導電層の下地層を形成し、その上に第2導電層の一部を構成する一部導電層を形成すると共に、光電変換素子上から一部導電層にわたって第2導電層の他部を構成する他部導電層を形成する。
(c)素子形成領域間またはその近傍位置に、第2導電層の一部を構成する一部導電層を形成し、この一部導電層に樹脂を浸透させ硬化させた後、光電変換素子上から一部導電層にわたって第2導電層の他部を構成する他部導電層を形成する。
第2導電層の下地層に無機材料を用いる場合、キャリア輸送材料に腐食性の強い材料を用いるならば、下地層も耐腐食性材料で形成することが好ましく、例えば、酸化珪素、酸化ほう素、酸化ビスマス、酸化チタン等の材料が好ましい。また、下地層に用いる樹脂および第2導電層の一部導電層中に浸透させる樹脂としては、太陽電池セルを封止する後述の封止層を形成する樹脂を用いることができる。
(d)また、第2導電層の下地層を、上述の無機材料または樹脂材料で形成せず、第2導電層の上記形成材料で形成し、さらに、各太陽電池セルの光電変換素子と第2導電層との間に絶縁層を形成することも可能である。この絶縁層は、上記下地層を形成する無機材料と同じ無機材料にて形成することができる。
(e)さらには、上記(a)にて第2導電層を形成した後、樹脂材料を第2導電層中の隙間に浸透させて形成しても良い。
このような(a)〜(e)の構成により、キャリア輸送材料の移動防止効果をさらに高めることができる。また、第2導電層(一部導電層)や絶縁層を形成した後に、これらと接触するように光電変換素子(特に光電変換層)を形成することにより、従来技術と比べて飛躍的に非発電部分の面積が小さくなり、発電部分の面積を大きくすることができる。
本発明の色素増感太陽電池モジュールは、絶縁性基板上に複数個形成された太陽電池セル上を全体的に封止する封止層を有することが好ましく、さらに封止層上にカバーフィルムを有してもよい。
次に、本発明の色素増感太陽電池モジュールの各構成要素について具体的に説明する。
(絶縁性基板)
絶縁性基板(以下、単に「基板」と称する場合がある)は、太陽電池の受光面側に配置される場合、少なくとも光透過性を有し、厚さ0.2〜5mm程度のものが好ましい。基板を構成する光透過性材料としては、例えば、ソーダガラス、溶融石英ガラス、結晶石英ガラスなどのガラス基板、可撓性フィルムなどの耐熱性樹脂板などが挙げられる。
可撓性フィルム(以下、「フィルム」という)としては、例えば、テトラアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PA)、ポリエーテルイミド(PEI)、フェノキシ樹脂等が挙げられる。基板上に加熱を伴って他の層を形成する場合、例えば、基板上に250℃程度の加熱を伴って導電層を形成する場合には、上記のフィルム材料の中でも、250℃以上の耐熱性を有するテフロン(登録商標)が特に好ましい。
また、完成した太陽電池モジュールを他の構造体に取り付ける際には、基板を利用することができる。すなわち、基板の周辺部を、金属加工部品とねじを用いて他の支持体に容易に取り付けることができる。
(第1導電層)
第1導電層は、太陽電池の受光面側に配置される場合、光透過性が必要となる。ただし、少なくとも後述する増感色素に実効的な感度を有する波長の光を実質的に透過させるものであればよく、必ずしもすべての波長領域の光に対して透過性を有する必要はない。
第1導電層の光透過性材料としては、インジウム錫複合酸化物(ITO)、酸化錫にフッ素をドープしたもの(FTO)、酸化亜鉛(ZnO)などが挙げられる。特に、FTOからなる透光性導電層をソーダ石灰フロートガラスからなる透光性基板(支持体)に積層した透光性導電基板は本発明に好適である。透光性導電層を透光性基板の上に形成する方法は特に限定されず、例えば公知のスパッタ法、スプレー法などが挙げられる。透光性導電層の膜厚は0.02〜5μm程度が好ましく、膜抵抗は低いほど良いが40Ω/sq以下であることが好ましい。
また、第1導電層の抵抗を下げるために金属リード線を加えてもよい。金属リード線の材質としては、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、チタン等が好ましい。金属リード線を基板上に例えば公知のスパッタ法、蒸着法、スクリーン印刷法等で形成し、金属リード線を含む基板上に第1導電層を形成することができる。あるいは、基板上に第1導電層を形成した後、その上に金属リード線を形成してもよい。ただし、金属リード線を設けることにより入射光量の低下を招くので、金属リード線の太さは0.1〜4mm程度が好ましい。また、この金属リード線が後述するキャリア輸送層により腐食する場合は、酸化珪素が含まれるガラス材料などで保護すると良い。
(多孔性半導体層)
多孔性半導体層は、半導体から構成され、その形態は、粒子状、多数の微細孔を有する膜状等、種々の形態のものを用いることができるが、膜状の形態であることが好ましい。多孔性半導体層を構成する半導体としては、一般に光電変換材料に使用されるものであれば特に限定されず、例えば酸化チタン、酸化鉄、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化タングステン、酸化ニッケル、チタン酸ストロンチウム、硫化カドミウム、硫化鉛、硫化亜鉛、リン化インジウム、銅−インジウム硫化物(CuInS2)、CuAlO2、SrCu22等の単独、化合物または組み合わせが挙げられる。その中でも、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ニオブが好ましく、光電変換効率、安定性および安全性の点から、酸化チタンが特に好ましい。
本発明において、酸化チタンは、アナタース型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、無定形酸化チタン、メタチタン酸、オルソチタン酸などの各種の狭義の酸化チタンおよび水酸化チタン、含水酸化チタン等を包含する。アナターゼ型とルチル型の2種類の結晶は、その製法や熱履歴によりいずれの形もとりうるが、アナターゼ型が一般的である。特に、本発明の有機色素の増感に関しては、アナターゼ型の含有率の高いものが好ましくその割合は80%以上が好ましい。
多孔性半導体層を構成する上記半導体は、安定性、結晶成長の容易さ、製造コスト等の観点から微粒子からなる多結晶焼結体が好ましい。また、2種類以上の粒子サイズの同一または異なる半導体を混合して用いてもよい。
異なる粒子サイズを有する半導体粒子の平均粒径の比率は10倍以上の差を有していることが好ましい。平均粒径の大きい半導体粒子は入射光を散乱させ光捕捉率をあげる目的で使用することができ、その平均粒径は100〜500nmが好ましく、平均粒径の小さい半導体粒子は色素の吸着点をより多くし吸着量を増加させる目的で平均粒径の大きい半導体粒子と混合することができ、その平均粒径は5〜50nmが好ましい。特に、異なる半導体を混合する場合、色素吸着作用の強い半導体を小粒径にすれば色素吸着量をより増加させるのに効果的である。
さらに、多孔性半導体層は入射光を最大限に利用できるように少なくとも2層以上の構造であることが好ましく、光の入射側より順に光散乱性の低い層(低散乱層)から光散乱性の高い層(高散乱層)が積層されていることが特に好ましい。
第1導電層上に膜状の多孔性半導体層を形成する方法としては、特に限定されず、公知の方法が挙げられる。具体的には、(1)スクリーン印刷法、インクジェット法などにより、半導体粒子を含有するペーストを第1導電層上に塗布した後、焼成する方法、(2)所望の原料ガスを用いたCVD法またはMOCVD法などにより、第1導電層上に成膜する方法、(3)原料固体を用いたPVD法、蒸着法、スパッタリング法などにより、第1導電層上に成膜する方法、(4)ゾル−ゲル法、電気化学的な酸化還元反応を利用した方法などにより、第1導電層上に成膜する方法などが挙げられる。これらの方法の中で、厚膜の多孔性半導体層を低コストで成膜できることから、ペーストを用いたスクリーン印刷法が特に好ましい。
多孔性半導体層の膜厚は、特に限定されるものではないが、光電変換効率の観点から、0.5〜50μm程度が好ましい。また、多孔性半導体層の幅も特に限定させるものではないが、1mm〜20mm程度が好ましいが、上述のように第1導電層にリード線を形成した場合は幅をさらに広げてもよい。
また、太陽電池の光電変換効率を向上させるためには、後述する色素を多孔性半導体層により多く吸着させて光電変換層を形成することが好ましい。このため、膜状の多孔性半導体層は、比表面積が大きなものが好ましく、10〜200m2/g程度が好ましい。な
お、本明細書において示す比表面積はBET吸着法により測定した値である。
上記の半導体粒子としては、市販されているもののうち適当な平均粒径、例えば1〜500nm程度の平均粒径を有する元素半導体または化合物半導体からなる粒子が挙げられる。
半導体粒子として酸化チタン粒子を用いて多孔性半導体層を形成する方法の一例について、具体的に説明する。
まず、チタンイソプロポキシド(キシダ化学株式会社製)125mLを0.1Mの硝酸水溶液(キシダ化学株式会社製)750mLに滴下し加水分解をさせ、80℃で8時間加熱することにより、ゾル液の作製を行う。その後、チタン製オートクレーブにて230℃で11時間、粒子成長させ、超音波分散を30分間行うことにより、平均一次粒径15nmの酸化チタン粒子を含むコロイド溶液を作製し、2倍のエタノールを加え、5000rpmにて遠心分離を行うことにより酸化チタン粒子を作製することができる。なお、本明細書においる平均粒径は、SEM観察により測定した値である。
次いで、得られた酸化チタン粒子を洗浄した後、エチルセルロースとテルピネオールを無水エタノールに溶解させたものを加え、攪拌することにより酸化チタン粒子を分散させる。その後、混合液を真空条件下で加熱してエタノールを蒸発させ、酸化チタンペーストを得る。最終的な組成として、例えば、酸化チタン固体濃度20重量%、エチルセルロース10重量%、テルピネオール64重量%となるように濃度を調整する。
半導体粒子を含有する懸濁状ペーストを調製するために用いる溶剤としては、上記以外にエチレングリコールモノメチルエーテルなどのグライム系溶剤、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤、イソプロピルアルコール/トルエンなどの混合溶剤、水などが挙げられる。
次いで、上記の方法により半導体粒子を含有するペーストを第1導電層上に塗布し、焼成して多孔性半導体層を得る。乾燥および焼成は、使用する基板や半導体粒子の種類により、温度、時間、雰囲気などの条件を適宜調整する必要がある。焼成は、例えば、大気雰囲気下または不活性ガス雰囲気下、50〜800℃程度の範囲内で、10秒〜12時間程度で行うことができる。この乾燥および焼成は、単一の温度で1回または温度を変化させて2回以上行うことができる。
(色素)
多孔性半導体層に吸着して光増感剤として機能する色素としては、種々の可視光領域と赤外光領域の少なくとも一方に吸収をもつ有機色素、金属錯体色素などが挙げられ、各種の光増感色素を1種または2種以上を選択的に用いることができる。
有機色素としては、例えば、アゾ系色素、キノン系色素、キノンイミン系色素、キナクリドン系色素、スクアリリウム系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、ポルフィリン系色素、ペリレン系色素、インジゴ系色素、ナフタロシアニン系色素などが挙げられる。有機色素は一般的に吸光係数が、遷移金属に分子が配位結合した形態をとる金属錯体色素に比べて大きい。
金属錯体色素としては、Cu、Ni、Fe、Co、V、Sn、Si、Ti、Ge、Cr、Zn、Ru、Mg、Al、Pb、Mn、In、Mo、Y、Zr、Nb、Sb、LA、W、Pt、Ta、Ir、Pd、Os、Ga、TB、Eu、Rb、Bi、Se、As、Sc、Ag、Cd、Hf、Re、Au、Ac、Tc、Te、Rhなどの金属に分子が配位結合した形態のものが挙げあられ、フタロシアニン系色素、ルテニウム系色素などが好ましく用いられる。これらの中でも、ルテニウム系金属錯体色素がより好ましく、特に、式(1)、式(2)、式(3)で表される色素が好ましい。
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また、多孔性半導体層に色素を強固に吸着させるためには、色素分子中にカルボン酸基、カルボン酸無水基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、スルホン酸基、エステル基、メルカプト基、ホスホニル基などのインターロック基を有するものが好ましい。これらの中でも、カルボン酸基およびカルボン酸無水基が特に好ましい。なお、インターロック基は、励起状態の色素と多孔性半導体層の伝導帯との間の電子移動を容易にする電気的結合を提供するものである。
多孔性半導体層に色素を吸着させる方法としては、例えば第1導電層上に形成された多孔性半導体層を、色素を溶解した溶液(色素吸着用溶液)に浸漬する方法が挙げられる。
色素を溶解させる溶剤としては、色素を溶解するものであればよく、具体的には、エタノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトニトリルなどの窒素化合物類、クロロホルムなどのハロゲン化脂肪族炭化水素、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチルなどのエステル類、水などが挙げられる。これらの溶剤は2種類以上を混合して用いることもできる。
溶液中の色素濃度は、使用する色素および溶剤の種類により適宜調整することができるが、吸着機能を向上させるためにはできるだけ高濃度である方が好ましく、例えば、5×10-4モル/リットル以上が好ましい。
(キャリア輸送層)
キャリア輸送層は、イオンを輸送できるキャリア輸送材料と、多孔性光電変換層と触媒層とを電気的に分離でき、かつ多孔性光電変換層と触媒層との間をイオン(例えば、ヨウ素イオン)が移動可能としてキャリア輸送材料を担持する多孔性絶縁層とを有する。
<キャリア輸送材料>
キャリア輸送層に用いられる好適なキャリア輸送材料として、例えば、液体電解質、固体電解質、ゲル電解質、溶融塩ゲル電解質等が挙げられる。
液体電解質は、酸化還元種を含む液状物であればよく、一般に電池や太陽電池などにおいて使用することができるものであれば特に限定されない。具体的には、酸化還元種とこれを溶解可能な溶剤を含むもの、酸化還元種とこれを溶解可能な溶融塩を含むもの、酸化還元種とこれを溶解可能な溶剤と溶融塩を含むものが挙げられる。
固体電解質は、電子、ホール、イオンを輸送できるキャリア輸送材料で、色素増感太陽電池の電解質として用いることができ、流動性がないものであればよい。具体的には、ポリカルバゾールなどのホール輸送材、テトラニトロフロオルレノンなどの電子輸送材、ポリロールなどの導電性ポリマー、液体電解質を高分子化合物により固体化した高分子電解質、ヨウ化銅、チオシアン酸銅などのp型半導体、溶融塩を含む液体電解質を微粒子により固体化した電解質などが挙げられる。
ゲル電解質は、通常、電解質とゲル化剤を含む。ゲル化剤としては、例えば、架橋ポリアクリル樹脂誘導体や架橋ポリアクリロニトリル誘導体、ポリアルキレンオキシド誘導体、シリコーン樹脂類、側鎖に含窒素複素環式四級化合物塩構造を有するポリマーなどの高分子ゲル化剤などが挙げられ、これらを好適に用いることができる。
溶融塩ゲル電解質は、通常、ゲル電解質材料と常温型溶融塩を含む。常温型溶融塩としては、例えば、ピリジニウム塩類、イミダゾリウム塩類などの含窒素複素環式四級アンモニウム塩化合物類などが挙げられ、これらを好適に用いることができる。
本発明において用いられる酸化還元種としては、例えば、I-/I3 -系、Br2 -/Br3 -系、Fe2 +/Fe3 +系、キノン/ハイドロキノン系等の酸化還元種が挙げられる。
具体的には、ヨウ化リチウム(LiI)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、ヨウ化カリウム(KI)、ヨウ化カルシウム(CaI2)などの金属ヨウ化物とヨウ素(I2)の組み合わせ、テトラエチルアンモニウムアイオダイド(TEAI)、テトラプロピルアンモニウムアイオダイド(TPAI)、テトラブチルアンモニウムアイオダイド(TBAI)、テトラヘキシルアンモニウムアイオダイド(THAI)などのテトラアルキルアンモニウム塩とヨウ素の組み合わせ、および臭化リチウム(LiBr)、臭化ナトリウム(NaBr)、臭化カリウム(KBr)、臭化カルシウム(CaBr2)などの金属臭化物と臭素の組み合わせが好ましく、これらの中でも、LiIとI2の組み合わせが特に好ましい。
また、酸化還元種の溶媒としては、プロピレンカーボネートなどのカーボネート化合物、アセトニトリルなどのニトリル化合物、エタノールなどのアルコール類、水、非プロトン極性物質などが挙げられる。これらの中でも、カーボネート化合物やニトリル化合物が特に好ましい。これらの溶媒は2種類以上を混合して用いることもできる。
添加剤として、t-ブチルピリジン(TBP)などの含窒素芳香族化合物、あるいはジメチルプロピルイミダゾールアイオダイド(DMPII)、メチルプロピルイミダゾールアイオダイド(MPII)、エチルメチルイミダゾールアイオダイド(EMII)、エチルイミダゾールアイオダイド(EII)、ヘキシルメチルイミダゾールアイオダイド(HMII)などのイミダゾール塩を添加しても良い。
キャリア輸送材料中の電解質濃度は、0.001〜1.5モル/リットルの範囲が好ましく、0.01〜0.7モル/リットルの範囲が特に好ましい。また、これらのキャリア輸送層は、多孔性絶縁層中に形成されても場合がある。
<多孔性絶縁層>
キャリア輸送層に用いられる多孔性絶縁層の材料としては、ガラス、酸化ジルコニア、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ボロン、窒化アルミニウム、窒化シリコン等が挙げられる。多孔性絶縁層の作製方法は、この多孔性絶縁層上にさらに積層される第2導電層が第1導電層と接触しない形状で作製できれば特に限定されず、例えば多孔性半導体層と同様の方法にて形成することができる。また、この多孔性絶縁層は、上記多孔性半導体層に対する高散乱層として兼用することができる。
(触媒層)
触媒層は上記多孔性絶縁層上に形成されている。即ち、触媒層と光電変換層は接触している。触媒層を構成する材料としては、キャリア輸送層の酸化還元反応を活性化させるものが好ましい。例えば、白金(仕事関数:6.35eV)、カーボンブラック、グラファイト、ガラス炭素、アモルファス炭素、ハードカーボン、ソフトカーボン、カーボンホイスカー、カーボンナノチューブ、フラーレンなどカーボン(仕事関数4.7ev)が好ましい。
触媒層は、白金を用いる場合、PVC法、蒸着法、スパッタリング法等の公知技術により形成することができ、カーボンを用いる場合は、カーボンを溶媒に分散してペースト状にしたものをスクリーン印刷法といった塗布法により塗布膜を形成し、乾燥および焼成を行なって形成することができる。
(第2導電層)
第2導電層の一部導電層および他部導電層は、上述した金属、合金、金属酸化物を単独または選択的に複数組み合わせて用いることができ、蒸着法、スパッタ等によって形成することができる。
また、第2導電層の下地層は、上述した無機材料または後述の封止層形成用の樹脂材料をスクリーン印刷法により塗布し、乾燥および焼成することにより形成することができる。
(封止層)
封止層は、キャリア輸送層のキャリア輸送材料の揮発と電池内への水などの浸入を防止するために重要である。また、封止層は、太陽電池モジュールに作用する落下物や応力(衝撃)を吸収するため、および長期にわたる使用時において基板に作用する撓みなどを吸収するために重要である。
封止層を構成する材料としては、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソブチレン系樹脂、ホットメルト樹脂、ガラスフリットなどが好ましく、これらは2種類以上を2層以上にして用いることもできる。酸化還元性電解質の溶剤としてニトリル系溶剤、カーボネート系溶剤を使用する場合には、シリコーン樹脂やホットメルト樹脂(例えば、アイオノマー樹脂)、ポリイソブチレン系樹脂、ガラスフリットが特に好ましい。
封止層のパターンは、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ガラスフリットを使用する場合には、ディスペンサーにより、ホットメルト樹脂を使用する場合には、シート状のホットメルト樹脂にパターニングした穴を開けることにより、形成することができる。
(カバーフィルム)
カバーフィルムとしては、特に限定されないが、ポリエチレン等のプラスチックフィルムを用いることが軽量化および低コスト化できる上で好ましく、厚みとしては50〜1000μm程度が適当である。また、リチウム電池等に使用されている金属とプラスチックの積層構造を用いてもよい。
以下、本発明の色素増感太陽電池モジュールの各種構造の実施形態を図面を参照しながら詳しく説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の色素増感太陽電池モジュールの実施形態1の構成を示す概略断面図である。
実施形態1の色素増感太陽電池モジュールは、透光性の絶縁性基板1と、絶縁性基板1上に形成された透光性の第1導電層2と、第1導電層2上に、色素が吸着した多孔性半導体層からなる光電変換層3とキャリア輸送層4と触媒層5とが順次形成された光電変換素子と、光電変換素子上に形成された第2導電層6とを有する太陽電池セルS1を電気的に複数個直列に接続して備え、複数のセルS1全体が封止層7にて被覆されると共に、封止層7上にカバーフィルム8が積層されている。なお、封止層7およびカバーフィルム8の透光性の有無は特に限定されない。
この実施形態1の太陽電池モジュールの構造的な特徴は、一の太陽電池セルS1の第2導電層6が隣接する他の太陽電池セルS1の第1導電層2にまで延びて接触している点、一の太陽電池セルS1の第2導電層6に隣接する他の太陽電池セルS1の光電変換層3が接している点、および第2導電層6が2種の材料を用いた3層構造である点である。
この太陽電池モジュールの構造をさらに詳しく説明すると、基板1上には複数の第1導電層2が所定間隔で離間して形成されており、図1において最も左に位置する第1導電層2以外の各第1導電層2の左端部上に、第2導電層6の一構成層である下地層6Bが形成されている。この下地層6Bは、無機材料または樹脂材料からなる。さらに、各下地層6B上には第2導電層6の一構成層である一部導電層6Aが形成されている。なお、下地層6Bの膜厚は1〜100μm程度が好ましく、基板平面方向の幅は1〜1000μm程度が好ましい。また、一部導電層6Aの膜厚は1〜100nm程度が好ましい。しかし、これらの値は、後述する光電変換層の膜厚と関連するためこの限りではない。
図1において最も左に位置する第1導電層2以外の各第1導電層2上に形成された各光電変換素子において、光電変換層3は上述の一部導電層6Aと接しており、その光電変換層3上にキャリア輸送層4が積層され、キャリア輸送層4の一端は一部導電層6Aと接触し、他端は第1導電層2、2の間の基板1表面に接触している。一のセルS1において、キャリア輸送層4中のキャリア輸送材料は主として下地層6によって隣のセルS1への移動を防止されている。よって、光電変換層3とキャリア輸送層4の合計膜厚は、下地層6Bの膜厚よりも小さいことが好ましい。
また、キャリア輸送層4上に触媒層5が積層され、さらに触媒層5上から一部導電層6Aにかけて、第2導電層6の一構成層である他部導電層6Cが、光電変換素子と一部導電層6Aとの間の隙間を埋めるようにして積層されている。この他部導電層6Cは、一部導電層6Aと異なる導電性材料で形成可能であるが、共に同じ材料にて形成することが成膜時間を短縮できる上で好ましい。
なお、図1において最も左の太陽電池セルS1における光電変換素子上の他部導電層6Cも一部導電層6Aと接して形成されている。
(実施形態2)
図2は、本発明の色素増感太陽電池モジュールの実施形態2の構成を示す概略断面図である。
実施形態2の色素増感太陽電池モジュールは、実施形態1と同様に、透光性の絶縁性基板21と、絶縁性基板21上に形成された透光性の第1導電層22と、第1導電層22上に、色素が吸着した多孔性半導体層からなる光電変換層23とキャリア輸送層24と触媒層25とが順次形成された光電変換素子と、光電変換素子上に形成された第2導電層26とを有する太陽電池セルS2を複数個直列に接続して備え、複数のセルS2全体が封止層27にて被覆されると共に、封止層27上にカバーフィルム28が積層されている。
この実施形態2の太陽電池モジュールの実施形態1とは異なる構造的な特徴は、各太陽電池セルS1における第2導電層26と光電変換素子との間に絶縁層29が形成されている点、および第2導電層26が1種の材料を用いた2層構造である点である。
この太陽電池モジュールの構造を実施形態1と異なる点を主に説明すると、隣接する2つの第1導電層22の間に無機材料または樹脂材料からなる絶縁層29が配置されており、図1において最も左に位置する第1導電層22以外の各第1導電層22の左端部上に、第2導電層6の一構成層である一部導電層26Aが形成されている。この絶縁層29の膜厚は1〜100μm程度が好ましく、基板平面方向の幅は1〜1000μm程度が好ましい。また、一部導電層26Aの膜厚は1〜100nm程度が好ましく、基板平面方向の幅は1〜1000μm程度が好ましい。
また、第2導電層26の一構成層である他部導電層26Cが、触媒層25上から一部導電層26Aにかけて、光電変換素子と一部導電層26Aとの間の隙間を埋めるようにして積層されている。この他部導電層26Cは、一部導電層26Aと異なる導電性材料で形成可能であるが、共に同じ材料にて形成することが成膜時間を短縮できる上で好ましい。
図2において最も左に位置する第1導電層2以外の各第1導電層2上に形成された各光電変換層23およびキャリア輸送層24は、一端が一部導電層26Aと接しており、他端が絶縁層29と接している。なお、図2において最も左の光電変換素子は一方の他部のみが絶縁層29と接している。このように構成された太陽電池モジュールは、各セルS2のキャリア輸送層24中のキャリア輸送材料は主として絶縁層29によって隣のセルS2への移動を防止されている。よって、光電変換層23とキャリア輸送層24の合計膜厚は、絶縁層29の膜厚よりも小さいことが好ましい。
(実施形態3)
図3は、本発明の色素増感太陽電池モジュールの実施形態3の構成を示す概略断面図である。
実施形態3の色素増感太陽電池モジュールは、実施形態1および2と同様に、透光性の絶縁性基板31と、絶縁性基板31上に形成された透光性の第1導電層32と、第1導電層32上に、色素が吸着した多孔性半導体層からなる光電変換層33とキャリア輸送層34と触媒層35とが順次形成された光電変換素子と、光電変換素子上に形成された第2導電層36とを有する太陽電池セルS3を複数個直列に接続して備え、複数のセルS3全体が封止層37にて被覆されると共に、封止層37上にカバーフィルム38が積層されている。
この実施形態3の太陽電池モジュールの実施形態1および2とは異なる構造的な特徴は、各太陽電池セルS1における第2導電層26と光電変換素子との間に、第2導電層36の一構成層である一部導電層36Aの下地層を兼ねる絶縁層39が形成されている点、および各光電変換層33が隣接する2つの第1導電層32の間にまで広がって絶縁層39に接している点である。
この太陽電池モジュールの構造を実施形態1および2と異なる点を主に説明すると、図3において最も左に位置する第1導電層32以外の各第1導電層32の左端部上に、無機材料または樹脂材料からなる絶縁層39が形成されると共に、前記一部導電層36Aが絶縁層39上に積層されている。この絶縁層39の膜厚は1〜100μm程度が好ましく、基板平面方向の幅は1〜1000μm程度が好ましい。また、一部導電層36Aの膜厚は1〜100μm程度が好ましい。
また、第2導電層36の一構成層である他部導電層36Cが、触媒層35上に一部導電層36Aと接した状態で積層されている。この他部導電層36Cは、一部導電層36Aと異なる導電性材料で形成可能であるが、共に同じ材料にて形成することが成膜時間を短縮できる上で好ましい。
図2において最も左に位置する第1導電層2以外の各第1導電層2上に形成された各光電変換層33およびキャリア輸送層34は、一端が一部導電層36Aと接しており、他端が絶縁層39と接している。なお、図3において最も左の光電変換素子は一方の他部のみが絶縁層39と接している。このように構成された太陽電池モジュールは、各セルS3のキャリア輸送層34中のキャリア輸送材料は主として絶縁層39によって隣のセルS3への移動を防止されている。よって、光電変換層33とキャリア輸送層34の合計膜厚(第1導電層32の厚みを除く)は、絶縁層39の膜厚よりも小さいことが好ましい。
(他の実施形態)
1.実施形態1では、下地層6Bが無機材料または樹脂材料にて形成された場合を例示したが、下地層6Bおよび一部導電層6Aの形成位置に、導電層に樹脂材料を含浸させてなる第2導電層の一部導電層を形成してもよく、この一部導電層によってもキャリア輸送層中のキャリア輸送材料のセル間の移動を防止することができる。
2.実施形態3では、絶縁層39が無機材料または樹脂材料にて形成された場合を例示したが、絶縁層39および一部導電層36Aの形成位置に、導電層に樹脂材料を含浸させ硬化させてなる第2導電層の一部導電層を形成してもよく、この一部導電層によってもキャリア輸送層中のキャリア輸送材料のセル間の移動を防止することができる。
3.実施形態2では、絶縁層を第2導電層とは個別に形成した場合を例示したが、下記する色素増感太陽電池モジュールの作製例3と同様に第2導電層の下地層を形成しても良い。更にこの場合、絶縁層29と第2導電層26Aの下地層の2層を同時にスクリーン印刷により同時に形成しても良く、また、絶縁層29と第2導電層26Aの下地層を1層として形成した後、その層を上述のレーザースクライブ装置を用いて二分して、絶縁層29と第2導電層26Aの下地層を形成しても良い。
このように構成された実施形態1〜3を含む本発明の色素増感太陽電池モジュールの製造方法は、絶縁性基板上の複数の第1導電層上のそれぞれに、色素が吸着した多孔性半導体層からなる光電変換層とキャリア輸送層と触媒層とを有する光電変換素子を、形成する工程(A)と、一の光電変換素子上から隣接する他の光電変換素子の下の第1導電層に接触して第2導電層を形成することにより、電気的に直列接続された複数の太陽電池セルを形成する工程(B)とを備え、一の太陽電池セルの第2導電層は、隣接する他の太陽電池セルの光電変換素子と接触するように形成されることを特徴とする。
また、この製造方法において、前記工程(B)は、工程(A)の前において、絶縁性基板上における素子形成領域間に、第2導電層の一部を構成する一部導電層を形成する工程を含んでもよく、この場合、工程(A)において、光電変換素子が前記一部導電層と接触して形成される。
また、工程(A)の前に、絶縁性基板上における素子形成領域間に、絶縁層形成材料を塗布する工程を含み、工程(A)が、第1導電層上に多孔性半導体層形成材料を塗布する工程と、前記絶縁層形成材料と多孔性半導体層形成材料とを同時に焼成する工程とを含んでもよい。
また、工程(A)において、離間して複数形成された第1導電層を表面に有する絶縁性基板を用いてもよく、あるいは、工程(A)の前に、一部導電層の一部および第1導電層の一部を同じ位置で切除する工程を含むようにしてもよい。
以下、本発明の色素増感太陽電池モジュールの具体的な作製工程を実施例にて説明する。
(実施例1)
実施例1では、実施形態1(図1)の構造の色素増感太陽電池モジュールを以下のようにして作製した。
まず、ガラスからなる絶縁性基板1上にSnO2膜からなる第1導電層2が成膜された導電層付きガラス基板(日本板硝子社製、商品名:SnO2膜付ガラス)の第1導電層2の所定の位置に、YAGレーザー(基本波長1.06μm)を搭載したレーザースクライブ装置(西進商事製)を用いて、レーザー光を照射しSnO2膜を蒸発させることにより、ライン幅0.5mmのスクライブラインを形成した(図4(a))。
続いて、各第1導電層2の所定位置に、スクリーン印刷機(ニューロング精密工業製LS−150)を用いてガラスペースト(ノリタケ社製、商品名:ガラスペース)を塗布し、100℃で15分乾燥させた後、焼成炉を用いて500℃で60分焼成することにより、膜厚30μmの第2導電層の下地層6Bを形成した。その上に、蒸着機(アネルバ製 EVD500A)を用いて0.02nm/secの蒸着速度でチタンを蒸着してアモルファス状の膜厚300nmの第1導電層の一部導電層6Aを形成した(図4(b))。なお、一部導電層6Aのみでキャリア輸送材料の移動を阻止可能なように緻密な膜を形成する場合、下地層の部分も一部導電層とすることができる。
次に、各第1導電層2の所定位置に、スクリーン印刷機(ニューロング精密工業製LS−150)を用いて、市販の酸化チタンペースト(Solaronix社製、商品名Ti−Nanoxide T/SP)を塗布し、焼成炉(デンケン社製KDF P−100)を用いて500℃で40分間、空気中で焼成することにより、膜厚8μmの酸化チタン層からなる多孔性半導体層を形成した。さらに、この酸化チタン層の上に、スクリーン印刷機(ニューロング精密工業製LS−150を用いて市販の酸化チタンペースト(Solaronix社製、商品名Ti−Nanoxide D/SP)を塗布し、焼成炉にて500℃で40分間、空気中で焼成する工程を3回繰り返し、膜厚10μmの酸化チタン層を形成し、最終的に合計膜厚が18μmの多孔性半導体層3aを形成した(図5(a))。
次に、多孔性半導体層3aの上に、平均一次粒径50nmの酸化ジルコニウム粒子を用いて作製した酸化ジルコニウムペーストをスクリーン印刷機(ニューロング精密工業製LS−150)を用いて塗布し、焼成炉にて500℃で40分間、空気中で焼成し、膜厚5μmの多孔性絶縁層4aを形成した。(図5(b))。
次に、蒸着機(アネルバ製 EVD500A)を用いて白金を0.1nm/secの蒸着速度で蒸着して膜厚50nmの触媒層5を形成した(図6(a))。さらに、触媒層5の上に、チタンを0.02nm/secの蒸着速度で蒸着して膜厚300nmの第2導電層の他部導電層6Cを形成することにより、最終的な第2導電層6を形成した(図6(b))。
上述のように形成した積層体(図6(b))を、アセトニトリルとn−ブタノールを体積比で1:1で混合した溶剤に、前記式(3)の色素(Solaronix社製、商品名Ruthenium620)を濃度3×10-4モル/リットルで溶解させて作製した吸着用色素溶液に浸漬し、室温で24時間放置することにより、多孔性半導体層3aに色素を吸着させて光電変換層3(図1参照)を作製した。その後、積層体をエタノールで洗浄し、約60℃で約2分間乾燥させた。
次に、キャリア輸送材料注入口を設けたカバーフィルム8(図1参照)としてのPET板(板厚0.5mm)の全面に、紫外線硬化樹脂(スリーボンド社製 31X−101)をスクリーン印刷機(ニューロング精密工業製LS−150)を用いて塗布し、積層体の第2導電層6と紫外線硬化樹脂が接触するように貼り合わせ、紫外線ランプ(セン特殊光源株式会社、HR10001N−4)を用いて紫外線を照射することにより前記樹脂を硬化させた(図1参照))。
その後、図示していないキャリア輸送材料注入口より、下記のキャリア輸送材料をキャピラリー効果により注入し、多孔性絶縁層4aにキャリア輸送材料を含浸させ、キャリア輸送材料注入口を封止することにより、図1に示す構造の色素増感太陽電池モジュールを得た。
キャリア輸送材料は、アセトニトリル(アルドリッチケミカル社製)に、濃度0.1モル/リットルのLiI(アルドリッチケミカル社製)、濃度0.05モル/リットルのI2(アルドリッチケミカル社製)、濃度0.5モル/リットルのTBP(アルドリッチケミカル社製)、濃度0.6モル/リットルのDMPII(四国化成製)を溶解させて作製した。
このように4直列に形成された実施例1の色素増感太陽電池モジュールは、5mm×50mmの大きさに光電変換層が形成されており、具体的な各構成要素の幅寸法は、図1に対応する図7を参照して説明すると、Aは35.75mm、Bは7mm、Cは31.25mm、Dは1mm、Eは6mm、Fは36mm、Gは30mm、Hは5mm、Iは30mmである。
この色素増感太陽電池モジュールに対し、開口部が26mm×50mm、13cm2の面積をもつ黒色マスクを受光面である絶縁性基板に設置し、AM1.5ソーラーシミュレータを用いて1kW/m2 の強度の光を照射して、短絡電流、開放電圧、フィルファクターおよび光電変換効率を測定した。その結果、短絡電流値38.5mA、開放電圧2.7V、FF0.61、変換効率4.88%であった。また、太陽電池モジュールの受光面を垂直方向から見たときの受光面に対するセル発電部分(光電変換層の面積)の割合を測定したところ、76.92%であった。
(実施例2)
実施例2では、実施形態2(図2)の構造の色素増感太陽電池モジュールを以下のようにして作製した。
まず、ガラスからなる絶縁性基板21上にSnO2膜からなる第1導電層22が成膜された導電層付きガラス基板(日本板硝子社製、商品名:SnO2膜付ガラス)の第1導電層22の所定位置に、YAGレーザー(基本波長1.06μm)を搭載したレーザースクライブ装置(西進商事製)を用いて、レーザー光を照射しSnO2膜を蒸発させることにより、ライン幅0.5mmのスクライブラインを形成した(図8(a))。
次に、隣接する2つの第1導電層22の間に、スクリーン印刷機(ニューロング精密工業製LS−150)を用いてガラスペースト(ノリタケ社製、商品名:ガラスペース)を塗布し、100℃で15分乾燥させた後、焼成炉を用いて500℃で60分焼成し、膜厚30μmの絶縁層29を形成した(図8(b))。
次に、第1導電層22上における絶縁層29の近傍位置に、蒸着機(アネルバ製 EVD500A)を用いてチタンを1.5nm/secの蒸着速度で蒸着して、膜厚25μmの第2導電層の一部導電層26Aを形成した(図9(a))。
その後は実施例1と同様に、多孔性半導体層23a(図9(b))、多孔性絶縁層24a(図10(a))、触媒層25(図10(b))を形成し、他部導電層26C(図11)を形成することにより最終的な第2導電層26を形成し、多孔性半導体層23aに色素を吸着させ、図2に示すように、封止層27およびカバーフィルム28にて封止し、多孔性絶縁層24aにキャリア輸送材料を含浸させて、色素増感太陽電池モジュールを得た。
このように4直列に形成された実施例2の色素増感太陽電池モジュールは、5mm×50mmの大きさに光電変換層が形成されており、具体的な各構成要素の幅寸法は、図2に対応する図12を参照して説明すると、Aは35.5mm、Bは7mm、Cは31.5mm、Dは1mm、Eは6mm、Fは36mm、Gは30mm、Hは5mm、Iは30mmである。
この色素増感太陽電池モジュールに対し、開口部が26mm×50mm、13cm2の面積をもつ黒色マスクを受光面である絶縁性基板に設置し、AM1.5ソーラーシミュレータを用いて1kW/m2 の強度の光を照射して、短絡電流、開放電圧、フィルファクターおよび光電変換効率を測定した。その結果、短絡電流値40.3mA、開放電圧2.716V、FF0.595、変換効率4.97%であった。また、太陽電池モジュールの受光面を垂直方向から見たときの受光面に対するセル発電部分(光電変換層の面積)の割合を測定したところ、76.92%であった。
(実施例3)
実施例3では、実施形態3(図3)の構造の色素増感太陽電池モジュールを以下のようにして作製した。
まず、ガラスからなる絶縁性基板31上にSnO2膜からなる第1導電層32が成膜された導電層付きガラス基板(日本板硝子社製、商品名:SnO2膜付ガラス)の第1導電層32の所定位置に、スクリーン印刷機(ニューロング精密工業LS−150)を用いて、ガラスペースト(ノリタケ社製、商品名:ガラスペースト)を塗布し、100℃で15分乾燥させた後、焼成炉を用いて500℃で60分焼成して、膜厚30μmの絶縁層39を形成した(図13(a))。
その後、絶縁層39の少なくとも隣接する素子形成領域(図13(a)中右側)における第1導電層32と接触するように、絶縁層39上に蒸着機(アネルバ製、EVD500A)を用いてチタンを0.5nm/secの蒸着速度で蒸着して、膜厚300nmの第2導電層の一部導電層36Aを形成した(図13(b))。
次に、YAGレーザー(基本波長1.06μm)を搭載したレーザースクライブ装置(西進商事製)を用いて、13(b)における絶縁層39の左側部分を切除するようにレーザー光を照射して、一部導電層36A、絶縁層39、第1導電層32を部分的に蒸発させることにより、ライン幅0.5mmのスクライブラインを形成した(図13(c))。
その後は実施例1と同様に、多孔性半導体層33a(図14(a))、多孔性絶縁層34a(図14(b))、触媒層35(図15(a))を形成し、他部導電層36C(図15(b))を形成することにより最終的な第2導電層36を形成し、多孔性半導体層33aに色素を吸着させ、図3に示すように、封止層37およびカバーフィルム38にて封止し、多孔性絶縁層34aにキャリア輸送材料を含浸させて、色素増感太陽電池モジュールを得た。
このように4直列に形成された実施例3の色素増感太陽電池モジュールは、5mm×50mmの大きさに光電変換層が形成されており、具体的な各構成要素の幅寸法は、図3に対応する図16を参照して説明すると、Aは35mm、Bは5.751mm、Cは30.001mm、Dは35.5mm、Eは5.751mm、Fは30.501mm、Gは0.001mm、Hは30mmである。
この色素増感太陽電池モジュールに対し、開口部が22.5mm×50mm、11.25cm2の面積をもつ黒色マスクを受光面である絶縁性基板に設置し、AM1.5ソーラーシミュレータを用いて1kW/m2 の強度の光を照射して、短絡電流、開放電圧、フィルファクターおよび光電変換効率を測定した。その結果、短絡電流値39.9mA、開放電圧2.712V、FF0.62、変換効率5.96%であった。また、太陽電池モジュールの受光面を垂直方向から見たときの受光面に対するセル発電部分(光電変換層の面積)の割合を測定したところ、88.88%であった。
(実施例4)
実施例4では、実施例2と以下の点が異なる以外は同様に色素増感太陽電池モジュールを作製した。
つまり、実施例4では、絶縁層形成材料であるガラスペーストを塗布した後、100℃で15分乾燥させた後、第2導電層を形成し、多孔性半導体層形成材料である酸化チタンペーストを塗布し乾燥を行った後、ガラスペーストと酸化チタンペーストを同時に焼成して、絶縁層および多孔性半導体層を形成すること以外は、実施例2と同様にして太陽電池モジュールを作製した。
このように4直列に形成された実施例4の色素増感太陽電池モジュールは、5mm×50mmの大きさに光電変換層が形成されており、具体的な各構成要素の幅寸法は、図2に対応する図12を参照して説明すると、Aは35.5mm、Bは7mm、Cは31.5mm、Dは1mm、Eは6mm、Fは36mm、Gは30mm、Hは5mm、Iは30mm、Jは1mmである。
この色素増感太陽電池モジュールに対し、開口部が26mm×50mm、13cm2の面積をもつ黒色マスクを受光面である絶縁性基板に設置し、AM1.5ソーラーシミュレータを用いて1kW/m2 の強度の光を照射して、短絡電流、開放電圧、フィルファクターおよび光電変換効率を測定した。その結果、短絡電流値40.6mA、開放電圧2.710V、FF0.600、変換効率5.08%であった。また、太陽電池モジュールの受光面を垂直方向から見たときの受光面に対するセル発電部分(光電変換層の面積)の割合を測定したところ、76.92%であった。
(比較例)
比較例として、従来技術4の図21に対応する図17に示される4直列の色素増感太陽電池モジュールを作製した。基本的は作製方法および使用した材料は、実施例1と同様である。
このように形成された比較例の色素増感太陽電池モジュールは、5mm×50mmの大きさに光電変換層が形成されており、具体的な各構成要素の幅寸法は、図21に対応する図17を参照して説明すると、Aは36.5mm、Bは9mm、Cは31.5mm、Dは5mm、Eは1mm、Fは30mmである。
この色素増感太陽電池モジュールに対し、開口部が32mm×50mm、16cm2の面積をもつ黒色マスクを受光面である絶縁性基板に設置し、AM1.5ソーラーシミュレータを用いて1kW/m2 の強度の光を照射して、短絡電流、開放電圧、フィルファクターおよび光電変換効率を測定した。その結果、短絡電流値38.0mA、開放電圧2.708V、FF0.57、変換効率3.67%であった。また、太陽電池モジュールの受光面を垂直方向から見たときの受光面に対するセル発電部分(光電変換層の面積)の割合を測定したところ、62.5%であった。
得られた結果より、実施例1〜4の色素増感太陽電池モジュールは、比較例より変換効率が高くなっている。これは、基本的に色素増感太陽電池モジュール内の太陽電池セルから得られる出力は実施例および比較例共にほぼ同等であるが、実施例の方が太陽電池モジュールの受光面に対する発電部分の面積の割合が大きいため、変換効率が高くなっていると考えられる。また、実施例1〜4の中では、最も発電部分の面積率が大きい実施例3が最も高い変換効率を示していることがわかった。

Claims (13)

  1. 絶縁性基板上に形成された第1導電層と、前記第1導電層上に形成された光電変換素子と、前記光電変換素子上に形成された第2導電層とを有する太陽電池セルを電気的に複数個直列に接続して備え、
    前記光電変換素子は、色素が吸着した多孔性半導体層からなる光電変換層と、キャリア輸送層と、触媒層とを有し、
    前記一の太陽電池セルの第2導電層が隣接する他の太陽電池セルの第1導電層に接触し、かつ前記隣接する他の太陽電池セルの光電変換素子が前記一の太陽電池セルの第2導電層に接触していることを特徴とする色素増感太陽電池モジュール。
  2. 前記一の太陽電池セルのキャリア輸送層と隣接する他の太陽電池セルのキャリア輸送層とが接しないように、前記第2導電層により分離されている請求項1に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  3. 前記第2導電層が、2種以上の材料から構成された請求項1に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  4. 前記第2導電層を構成する2種以上の材料が、少なくとも無機材料と樹脂材料のいずれか一つを含む請求項3に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  5. 前記第2導電層が、2つ以上の層から構成された請求項3に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  6. 前記第2導電層を構成する材料が、チタン、タンタルまたはニッケル、あるいはチタン、タンタルおよびニッケルのうち少なくとも1種の金属を含む合金からなる請求項1に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  7. 前記太陽電池セルにおいて、光電変換素子と第2導電層との間に絶縁層を形成した請求項1に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  8. 前記絶縁層が無機材料からなる請求項7に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  9. 前記絶縁層が光電変換素子と接触している請求項7に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  10. 絶縁性基板上の複数の第1導電層上のそれぞれに、色素が吸着した多孔性半導体層からなる光電変換層とキャリア輸送層と触媒層とを有する光電変換素子を、形成する工程(A)と、一の光電変換素子上から隣接する他の光電変換素子の下の第1導電層に接触して第2導電層を形成することにより、電気的に直列接続された複数の太陽電池セルを形成する工程(B)とを備え、
    一の太陽電池セルの第2導電層は、隣接する他の太陽電池セルの光電変換素子と接触するように形成されることを特徴とする色素増感太陽電池モジュールの製造方法。
  11. 前記工程(B)が、前記工程(A)の前において、絶縁性基板上における素子形成領域間に、第2導電層の一部を構成する一部導電層を形成する工程を含み、
    前記工程(A)において、光電変換素子が前記一部導電層と接触して形成される請求項10に記載の色素増感太陽電池モジュールの製造方法。
  12. 前記工程(A)の前に、絶縁性基板上における素子形成領域間に、絶縁層形成材料を塗布する工程を含み、
    前記工程(A)が、第1導電層上に多孔性半導体層形成材料を塗布する工程と、前記絶縁層形成材料と多孔性半導体層形成材料とを同時に焼成する工程とを含む請求項10に記載の色素増感太陽電池モジュールの製造方法。
  13. 前記工程(A)の前に、一部導電層の一部および第1導電層の一部を同じ位置で切除する工程を含む請求項11に記載の色素増感太陽電池モジュールの製造方法。
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