JP4298912B2 - invitro選別法 - Google Patents
invitro選別法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4298912B2 JP4298912B2 JP2000502169A JP2000502169A JP4298912B2 JP 4298912 B2 JP4298912 B2 JP 4298912B2 JP 2000502169 A JP2000502169 A JP 2000502169A JP 2000502169 A JP2000502169 A JP 2000502169A JP 4298912 B2 JP4298912 B2 JP 4298912B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gene product
- genetic element
- gene
- genetic
- microcapsules
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/10—Processes for the isolation, preparation or purification of DNA or RNA
- C12N15/1034—Isolating an individual clone by screening libraries
- C12N15/1058—Directional evolution of libraries, e.g. evolution of libraries is achieved by mutagenesis and screening or selection of mixed population of organisms
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/10—Processes for the isolation, preparation or purification of DNA or RNA
- C12N15/1034—Isolating an individual clone by screening libraries
- C12N15/1062—Isolating an individual clone by screening libraries mRNA-Display, e.g. polypeptide and encoding template are connected covalently
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/10—Processes for the isolation, preparation or purification of DNA or RNA
- C12N15/1034—Isolating an individual clone by screening libraries
- C12N15/1075—Isolating an individual clone by screening libraries by coupling phenotype to genotype, not provided for in other groups of this subclass
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
- C12Q1/68—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
- C12Q1/6811—Selection methods for production or design of target specific oligonucleotides or binding molecules
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Plant Pathology (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Bioinformatics & Computational Biology (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Ecology (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Immunology (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Control And Other Processes For Unpacking Of Materials (AREA)
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Pinball Game Machines (AREA)
- Control Of Vending Devices And Auxiliary Devices For Vending Devices (AREA)
- Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Saccharide Compounds (AREA)
Description
本発明は、分子ライブラリーのin vitro進化に使用するための方法に関する。特に、本発明は、遺伝子産物をコードする核酸を選択する方法であって、核酸とコードされた遺伝子産物の活性とがコンパートメント化によってリンクされることを特徴とする方法に関する。
【0002】
進化を行うには、遺伝子的多様性(核酸の多様性)を誘発し、それに続いて、有益な特性を生じる核酸を選択することが必要である。生物の核酸とコードされた遺伝子産物の活性とは物理的にリンクされているので(核酸は、それがコードする細胞内に閉じ込められている)、多数回の突然変異および選択により、適応性が増大し、生物の発展的生存が可能となる。in vitroで核酸またはタンパク質を迅速に進化させるための系は、核酸とコードされた遺伝子産物の活性とがリンクされていなければならずかつ遺伝子産物の活性が選択可能でなければならないという点で、このプロセスを分子レベルで模倣したものでなければならない。
【0003】
分子生物学の最近の進歩のおかげで、いくつかの分子を、それらの性質に従って、それらをコードする核酸と共に、同時に選択することができるようになった。選択された核酸は、その後、更なる分析または使用に供するためにクローン化するか、または突然変異および選択を更に繰り返すために利用することができる。
これらの方法に共通する点は、核酸の大きなライブラリーを作製することである。所望の特性(活性)を有する分子は、コードされた遺伝子産物の所望の活性、具体的には、所望の生化学的または生物学的活性、例えば、結合活性などに対して選択を行う選択レジメに従って単離することができる。
【0004】
ファージディスプレイ技術は、核酸とコードされた遺伝子産物の活性との本質的なリンクを提供することによって、ディスプレイされたタンパク質の選択を可能にするビヒクルを提供するものとしてうまく利用されてきた(Smith, 1985; Bass et al., 1990; McCafferty et al., 1990; レビューに関しては、Clackson and Wells, 1994を参照されたい)。繊維状ファージ粒子は、外部にタンパク質を有し内部にそれをコードする遺伝子エレメントを有する遺伝子ディスプレイパッケージとして作用する。核酸とコードされた遺伝子産物との密接なリンケージは、細菌内でのファージのアセンブリーの結果である。個々の細菌に多重感染することはまれであるため、ほとんどの場合、個々の細菌から産生されるファージは、同じ遺伝子エレメントを有し、同じタンパク質をディスプレイするであろう。
【0005】
しかしながら、ファージディスプレイは、細菌中におけるin vivoでの核酸ライブラリーの形成に依存する。それゆえに、ファージディスプレイ技術で許容されるライブラリーサイズの実用上の限界は、切除可能な繊維状ファージレプリコンを有するλファージベクターを利用するときでさえ、107〜1011のオーダーである。この技術は、主に、結合活性を有する分子の選択に適用されてきた。このほか、触媒活性を有する小数のタンパク質が、この技術を用いて単離されてきた。しかしながら、いずれの場合においても、所望の触媒活性についての直接的な選択は行われず、トランジション状態類似体への結合(Widersten and Mannervik, 1995)または自殺インヒビターとの反応(Soumillion et al., 1994; Janda et al., 1997)についての選択が行われた。
【0006】
lacリプレッサーLaclのC末端にリンクされたペプチドの大きなライブラリーを用いてアフィニティー選択を行うことにより、受容体への結合について特異的なペプチドリガンドの選択が行われた(Cull et al., 1992)。E. coli中で発現させる場合、このリプレッサータンパク質は、プラスミド上のlacオペレーター配列に結合することによって、コードプラスミドにリガンドを物理的にリンクさせる。
【0007】
完全にin vitroのポリソームディスプレイシステムについても報告されている(Mattheakis et al., 1994)。このシステムでは、新生ポリペプチドが、それをコードするRNAにリボソームを介して物理的に結合される。
しかしながら、上記のシステムの範囲は、タンパク質の選択に限定されており、更に、結合以外の活性、例えば、触媒活性または調節活性について直接的な選択を行うことはできない。
【0008】
SELEX (systematic evolution of ligands by exponential enrichment)(Tuerk and Gold, 1990)と呼ばれることもあるin vitro RNA選択および進化(Ellington and Szostak, 1990)では、結合活性と化学的活性の両方について選択を行うことが可能であるが、核酸だけが対象となる。結合について選択を行う場合、固定化基質と共に核酸のプールをインキュベートする。非結合体を洗浄除去し、次に、結合体を放出させて増幅する。この全プロセスを反復ステップとして繰り返して、より良好な結合配列を濃厚化する。また、この方法を適応して触媒RNAおよびDNAの単離を行うことができる(Green and Szostak, 1992; レビューについては、Chapman and Szostak, 1994; Joyce, 1994; Gold et al., 1995; Moore, 1995を参照されたい)。
【0009】
しかしながら、SELEXを用いた場合、「触媒」活性または結合活性についての選択だけが可能である。なぜなら、同一の分子が、遺伝情報を担うとともに触媒分子または結合分子でもあるという二重の役割を果たしているからである(アプタマー)。「自己触媒作用」についての選択を行う場合、同一の分子が、基質でもあるという第3の役割を果たす必要もある。遺伝子エレメントが基質と触媒の両方の役割を果たさなければならないため、単一ターンオーバーイベントに対する選択だけが可能である。このプロセスでは「触媒」自体が改変されるため、定義上、真の触媒ではない。このほか、SELEX法を用いた場合、タンパク質の選択が行えない可能性もある。従って、選択可能な触媒、基質、および反応の範囲は、かなり制限される。
【0010】
上記の方法のうちで、突然変異および選択を繰り返して行うことのできるものは、一般に進化のプロセスに帰せられるin vitro機構、すなわち、反復性変異、所望の活性についての発展的選択、および複製を模倣したものである。しかしながら、これまでに開発された方法の中には、天然に見いだされるものに匹敵する多様性および機能的効果を有する分子を提供するものはなかった。このほか、核酸とタンパク質の両方を進化させて生化学的活性および生物学的活性の全領域(例えば、結合活性、触媒活性および調節活性)に影響を及ぼすことができ、しかもいくつかのプロセスを組合せて所望の産物または活性へと至らせることができる人工の「進化」系は存在しない。
従って、以上で述べた制限を克服するin vitro系が非常に必要とされている。
【0011】
(発明の簡単な説明)
本発明の第1の態様によれば、所望の活性を有する遺伝子産物をコードする1種以上の遺伝子エレメントを単離する方法が提供される。この方法には、
(a)遺伝子エレメントをマイクロカプセル中にコンパートメント化するステップと、
(b)マイクロカプセル内で遺伝子エレメントを発現させてその対応する遺伝子産物を産生するステップと、
(c)所望の活性を有する遺伝子産物を産生する遺伝子エレメントを選別するステップと、
が含まれる。
【0012】
本発明に係るマイクロカプセルは、遺伝子エレメントおよび遺伝子産物を、それらが互いに物理的にリンクされるように、コンパートメント化する。驚くべきことに、人工のマイクロカプセル内においても依然として核酸を発現させることが可能であるため、核酸がコードする遺伝子産物の活性に基づいて核酸を単離することができる。
【0013】
本明細書中で使用する場合、遺伝子エレメントとは、核酸を含む分子または分子状構築物である。本発明の遺伝子エレメントには、どのような核酸が含まれていてもよい(例えば、DNA、RNA、またはそれらの任意の天然もしくは人工の類似体)。更に、遺伝子エレメントの核酸成分は、1種以上の分子または構造体、例えば、タンパク質、化学的な成分および基、磁気ビーズのような固相支持体などに共有結合または非共有結合でリンクされていてもよい。本発明の方法を用いると、所望の活性を有する遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントの選別および/または単離が行えるように、これらの構造体または分子をデザインすることができる。
【0014】
本明細書中で使用する場合、発現とは、遺伝子エレメント中に含まれる核酸がその遺伝子産物に変換されるこを示すために、最も広い意味で使用されるものである。従って、核酸がDNAである場合、発現とは、DNAからRNAへの転写を意味し、このRNAがタンパク質をコードする場合、発現とは、RNAからタンパク質への翻訳を意味するものであってもよい。核酸がRNAである場合、発現とは、このRNAから更なるRNAコピーへの複製、RNAからDNAへの逆転写、および場合により、このDNAから更なるRNA分子への転写、ならびに場合により、産生した任意のRNA種からタンパク質への翻訳を意味するものであってよい。従って、好ましくは、発現は転写、逆転写、複製、および翻訳からなる群より選ばれる1種以上のプロセスによって行われる。
【0015】
この場合、遺伝子産物を遺伝子エレメントと同じマイクロカプセル内に閉じ込めるように、本発明のマイクロカプセル内で、DNA、RNA、もしくはタンパク質、または自然界に存在しない塩基もしくはアミノ酸を含有する核酸もしくはタンパク質(遺伝子産物)を得るべく、遺伝子エレメントの発現を指令することが可能である。
遺伝子エレメントおよびそれがコードする遺伝子産物は、各遺伝子エレメントと、その遺伝子エレメントがコードするそれぞれの遺伝子産物とを、同じマイクロカプセル内に閉じ込めることによって、リンクされている。
【0016】
本明細書中において、「マイクロカプセル」という用語は、当技術分野で慣用される意味で使用される。これについては、以下で更に説明する。しかしながら、本質的には、マイクロカプセルとは、人工のコンパートメントであって、その境界では、本明細書に記載の分子機構に関与する成分の交換が制限される。このため、遺伝子エレメントの選別を、それがコードする遺伝子産物の機能に基づいて行うことができる。
好ましくは、本発明の方法で使用されるマイクロカプセルは、膨大な数の製造が可能であって、遺伝子産物のレパートリーをコードする遺伝子エレメントのライブラリーをコンパートメント化することが可能であろう。
【0017】
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、本質的に4つの技法のうちの1つによって遺伝子エレメントの選別を行うことが可能である。
(I)第1の実施形態では、全体としてマイクロカプセルを検出可能にする遺伝子産物またはその誘導体の活性に基づいてマイクロカプセルの選別が行われる。従って、本発明は、本発明の第1の態様に基づく方法であって、所望の活性を有する遺伝子産物がマイクロカプセル中である変化を誘発する、すなわちマイクロカプセル内の1種以上の分子の改変を誘発することにより、遺伝子産物およびそれをコードする遺伝子エレメントを含有するマイクロカプセルの選別が可能になることを特徴とする方法を提供する。それゆえに、この実施形態では、マイクロカプセルが、マイクロカプセル中に含まれる遺伝子エレメントから発現される遺伝子産物の活性に基づいて互いに物理的に選別されるので、所望の活性の遺伝子産物を含有するマイクロカプセルを選択的に濃縮することができる。
【0018】
(II)第2の実施形態では、マイクロカプセルを1つ以上の共通のコンパートメントにプール化した後で遺伝子エレメントの選別が行われる。この実施形態では、所望の活性を有する遺伝子産物が、後続のステップでの選択が可能になるように、それをコードする(かつ同一のマイクロカプセル中にある)遺伝子エレメントを改変する。反応を停止させた後、個々のマイクロカプセルの全内容物がプール化されるようにマイクロカプセルを破壊する。改変された遺伝子エレメントについての選択を行うことにより、所望の活性を有する遺伝子産物(1種または複数種)をコードする遺伝子エレメントを濃縮することができる。従って、本発明は、本発明の第1の態様に基づく方法であって、ステップ(b)で、遺伝子エレメントの単離が可能になるように、所望の活性を有する遺伝子産物が、該遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントを改変することを特徴とする方法を提供する。もちろん、この改変は、遺伝子エレメントに対する遺伝子産物の直接的な作用によって生じるという点で直接的であってもよいし、または所望の活性を有する遺伝子産物が関与する1以上の反応が含まれる一連の反応により遺伝子エレメントの改変が行われるという点で間接的であってもよいことを理解すべきである。
【0019】
(III)第3の実施形態では、マイクロカプセルを1つ以上の共通のコンパートメントにプール化した後で遺伝子エレメントの選別が行われる。この実施形態では、所望の活性を有する遺伝子が、遺伝子産物とそれをコードする遺伝子エレメントとを含有するマイクロカプセル中である変化を誘発する。この変化は、検出時に、コンパートメント内の遺伝子の改変を引き起こす。反応を停止させた後、個々のマイクロカプセルの全内容物がプール化されるようにマイクロカプセルを破壊する。改変された遺伝子エレメントについての選択を行うことにより、所望の活性を有する遺伝子産物(1種または複数種)をコードする遺伝子エレメントを濃縮することができる。従って、本発明は、本発明の第1の態様に基づく方法であって、ステップ(b)で、所望の活性を有する遺伝子産物が、コンパートメント中である変化を誘発し、その変化は検出時に、遺伝子エレメントの単離が可能になるようにコンパートメント内の遺伝子エレメントの改変を引き起こすことを特徴とする方法を提供する。コンパートメント中の検出される変化は、遺伝子産物の直接的な作用、または間接的な作用(この場合には、所望の活性を有する遺伝子産物が関与する1以上の反応が含まれる一連の反応により、検出対象の変化が誘発される)によって誘発されるものであってよいことを理解すべきである。
【0020】
(IV)第4の実施形態では、例えば、少なくとも2つの別個の反応を引き起こすことの可能な条件に遺伝子エレメントを暴露することができるように少なくとも2つのステップを含む多段階法によって、遺伝子エレメントの選別を行うことが可能である。当業者には自明であろうが、本発明の第1のマイクロカプセル化ステップは、遺伝子エレメントの発現(それは転写、転写および/または翻訳、複製などである)を可能にする条件を生じるものでなければならない。こうした条件下では、特定の遺伝子産物活性について選択を行うことができないこともある。その理由としては、例えば、遺伝子産物がこうした条件下で活性でない可能性があること、および発現系に阻害活性が含まれることが挙げられる。従って、本発明は、本発明の第1の態様に基づく方法であって、ステップ(b)で、遺伝子エレメントを発現させてマイクロカプセル内でそれぞれの遺伝子産物を産生させることにより、遺伝子産物とそれをコードする遺伝子エレメントとをリンクし、それにより形成された複合体を単離することを特徴とする方法を提供する。この方法を用いると、遺伝子エレメントおよびそれに関連した遺伝子産物をカプセルから単離した後、遺伝子産物の活性に基づいて選別を行うことができる。好ましい実施形態では、複合体を更にコンパートメント化ステップに通してから、所望の活性を有する遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントの単離を行う。この更なるコンパートメント化ステップ(有利には、マイクロカプセル中で行われる)に通すことによって、遺伝子エレメントとそれぞれの遺伝子産物とが物理的にリンクされる環境において異なる条件下で更なる反応を行うことが可能になる。遺伝子エレメントの実際の選別は、上記の実施形態(I)、(II)、または(III)に従って行うことができる。
【0021】
また、他の手段により、例えば、ファージディスプレイ、ポリソームディスプレイ、RNA‐ペプチド融合またはlacリプレッサーペプチド融合により、遺伝子エレメントを遺伝子産物にリンクさせ、「第2のカプセル化」を行ってもよい。
【0022】
また、本発明の方法の全部または所定のステップだけを再び適用することにより、選択された遺伝子エレメント(1種または複数種)を、反復ステップとして繰り返される後続の恐らくよりストリンジェントな選別ラウンドに供してもよい。条件を適切に合わせることにより、各ラウンドの選択後に、より良好に最適化された活性を有する遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントを単離することができる。
【0023】
更に、第1ラウンドの選別の後で単離された遺伝子エレメントに突然変異を起こした後、上述の本発明の方法のステップを反復利用することにより、選別を繰り返してもよい。各ラウンドの突然変異誘発の後、遺伝子エレメントの中には、遺伝子産物の活性が増大するように改変を受けたものが存在するであろう。
このほか、選択された遺伝子エレメントを発現ベクター中にクローン化することにより、遺伝子エレメントおよびその産物の更なる特性付けを行うことができる。
【0024】
第2の態様において、本発明は、本発明の第1の態様に従って選択を行った場合に得られる産物を提供する。これに関連して使用される「産物」とは、本発明に従って選択可能な遺伝子産物、または遺伝子エレメント(もしくはそれに含まれる遺伝情報)を意味するものであってよい。
【0025】
第3の態様において、本発明は、遺伝子産物を調製するための方法であって、
(a)遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントを調製するステップと、
(b)遺伝子エレメントをマイクロカプセル中にコンパートメント化するステップと、
(c)マイクロカプセル内で遺伝子エレメントを発現させてその対応する遺伝子産物を産生するステップと、
(d)所望の活性を有する遺伝子産物(1種または複数種)を産生する遺伝子エレメントの選別を行うステップと、
(e)所望の活性を有する遺伝子産物を発現させるステップと、
を含む方法を提供する。
【0026】
第3の態様によれば、ステップ(a)で、好ましくは、それぞれが潜在的に異なる遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントのレパートリーの調製を行う。レパートリーは、ファージディスプレイのような方法で選択を行うことを目的としたライブラリーの作製に利用される技術などの従来技術により生成させることが可能である。所望の活性を有する遺伝子産物は、このレパートリーから本発明に従って選択することが可能である。
【0027】
第4の態様において、本発明は、遺伝子産物の活性を調節することのできる1種または複数種の化合物をスクリーニングするための方法であって、
(a)遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントのレパートリーを調製するステップと、
(b)遺伝子エレメントをマイクロカプセル中にコンパートメント化するステップと、
(c)マイクロカプセル内で遺伝子エレメントを発現させてその対応する遺伝子産物を産生するステップと、
(d)所望の活性を有する遺伝子産物(1種または複数種)を産生する遺伝子エレメントの選別を行うステップと、
(e)所望の活性を有する遺伝子産物を1種または複数種の化合物と接触させ、該化合物による遺伝子産物の活性の調節をモニターするステップと、
を含む方法を提供する。
【0028】
有利には、この方法には更に、
(f)遺伝子産物の活性を調節できる1種または複数種の化合物を同定し、該1種または複数種の化合物を合成するステップ、
が含まれる。
この選択系は、触媒活性、調節活性、または結合活性を有するRNA、DNA、またはタンパク質分子についての選択を行うように構成することができる。
【0029】
(発明の詳細な説明)
(A)一般的な説明
本発明のマイクロカプセルは、本発明が実施可能となるように、適切な物理的性質をもつ必要がある。
第1に、遺伝子エレメントおよび遺伝子産物がマイクロカプセル間を拡散できないことを保証するために、各マイクロカプセルの内容物を周囲のマイクロカプセルの内容物から孤立させ、結果として、実験の時間スケールにわたり遺伝子エレメントおよび遺伝子産物がマイクロカプセル間でまったくまたはほとんど交換されないようにしなければならない。
【0030】
第2に、本発明の方法では、マイクロカプセル1個あたり、ごく限られた数の遺伝子エレメントが存在するようにしなければならない。これにより、個々の遺伝子エレメントが他の遺伝子エレメントから孤立することが保証される。従って、遺伝子エレメントと遺伝子産物との結びつきは、非常に特異的なものになるであろう。マイクロカプセル1個あたりの遺伝子エレメントの数を平均で1個以下にし、核酸とコードされた遺伝子産物の活性とのリンケージをできる限り密にすると、濃縮因子が最大になる。なぜなら、個々の遺伝子エレメントの遺伝子産物が、すべての他の遺伝子エレメントの産物から孤立すると考えられるからである。しかしながら、マイクロカプセル1個あたり遺伝子エレメントの数を平均で1個以下にするという理論上の最適条件を用いない場合でさえも、具体的には、マイクロカプセル1個あたり5、10、50、100、もしくは1000個、またはそれ以上の遺伝子エレメントの割合であっても、大きなライブラリーの選別に有益なこともある。異なる遺伝子エレメント分布を用いて更新されるカプセル化を含む後続ラウンドの選別により、遺伝子エレメントのよりストリンジェントな選別が可能になるであろう。好ましくは、マイクロカプセル1個あたりの遺伝子エレメントの数は1個以下である。
【0031】
第3に、マイクロカプセルの形成および組成は、系の機能、すなわち、遺伝子エレメントの発現および遺伝子産物の活性を阻害するものであってはならない。
従って、使用するマイクロカプセル系はいずれも、これらの3つの要件を満足するものでなければならない。当業者には自明であろうが、適切な系(1つまたは複数)は、本発明の各用途ごとに、その要件の詳細事項に依存して変化する可能性がある。
【0032】
多種多様なマイクロカプセル化手順が利用可能であり(Benita, 1996を参照されたい)、これらを用いて、本発明に従って使用されるマイクロカプセルを作製することが可能である。実際には、200を超えるマイクロカプセル化法が文献中に記載されている(Finch, 1993)。
【0033】
これらの具体例としては、脂質ベシクル(リポソーム)(New, 1990)および非イオン界面活性剤ベシクル(van Hal et al., 1996)のように膜で覆われた水性ベシクルが挙げられる。これらは、非共有結合でアセンブリーされた分子の単一または複数の二重層の閉じた膜のカプセルであり、各二重層は、水性コンパートメントによりその隣接二重層と分離している。リポソームの場合、膜は脂質分子から構成されており、これらの分子は、通常、リン脂質であるが、コレステロールのようなステロールを膜中に導入することも可能である(New, 1990)。RNAおよびDNA重合などの様々な酵素触媒生化学反応をリポソーム内で行うことができる(Chakrabarti et al., 1994; Oberholzer et al., 1995a; Oberholzer et al., 1995b; Walde et al., 1994; Wich & Luisi, 1996)。
【0034】
膜で覆われたベシクル系の場合、水性相の多くはベシクルの外側にあるため、コンパートメント化されていない。反応をマイクロカプセルに制限するためには、この連続水性相を取り去るかまたはその中の生物学的系を阻害もしくは破壊しなければならない(例えば、DNaseまたはRNaseを用いて核酸を消化させることにより)(Luisi et al., 1987)。
【0035】
酵素触媒生化学反応はまた、様々な他の方法により発生させたマイクロカプセル中でも行われた。多くの酵素は、AOT‐イソオクタン‐水の系(Menger & Yamada, 1979)のような逆ミセル溶液中で活性である(Bru & Walde, 1991; Bru & Walde, 1993; Creagh et al., 1993; Harber et al., 1993; Kumar et al., 1989; Luisi & B., 1987; Mao & Walde, 1991; Mao et al., 1992; Perez et al., 1992; Walde et al., 1994; Walde et al., 1993; Walde et al., 1988)。
マイクロカプセルは、界面重合および界面複合体形成により発生させることもできる(Whateley, 1996)。この種のマイクロカプセルは、硬質で非透過性の膜または半透過性の膜であることができる。セルロースニトレート膜、ポリアミド膜、及び脂質‐ポリアミド膜を境界とする半透過性のマイクロカプセルはいずれも、多酵素系を含む生化学反応を支持することができる(Chang, 1987; Chang, 1992; Lim, 1984)。また、非常にマイルドな条件下で形成することができるアリギネート/ポリリシンマイクロカプセル(Lim & Sun, 1980)は、非常に生体適合性が高いことが判明しており、例えば、生きた細胞および組織をカプセル化する有効な方法を提供する(Chang, 1992; Sun et al., 1992)。
エマルションのようにコロイド系中の水性領域の相分割に基づく非膜性マイクロカプセル系を使用してもよい。
【0036】
好ましくは、本発明のマイクロカプセルは、エマルション、すなわち、顕微鏡的サイズまたはコロイドサイズの液滴として一方の相を他方の相中に分散させてなる2つの不混和性液相の不均一系、から形成する(Becher, 1957; Sherman, 1968; Lissant, 1974; Lissant, 1984)。
【0037】
エマルションは、不混和性液体の任意の好適な組合せから作製することが可能である。好ましくは、本発明のエマルションには、細かく分割された液滴の形態で存在する相(分散相、内相、または不連続相)としての水(生化学成分を含む)と、これらの液滴を懸濁させるマトリックス(非分散相、連続相、または外相)としての疎水性の不混和性液体(油)とが含まれる。このようなエマルションは、「油中水型」(W/O型)と呼ばれる。これには、生化学成分を含有する水性相全体が、離散した液滴中(内相)にコンパートメント化されるという利点がある。疎水性の油である外相には、一般に、生化学成分は含まれず、従って、不活性である。
【0038】
1種以上の界面活性剤を添加することにより、エマルションを安定化させてもよい。こうした界面活性剤は、乳化剤と呼ばれ、水/油の界面に作用して相の分離を防止する(または、少なくとも遅らせる)。多くの油および多くの界面活性剤が、油中水型エマルションの発生に使用できる。最近まとめられたリストには、16,000種を超える界面活性剤が記載されており、そのうちの多くが乳化剤として使用される(Ash and Ash, 1993)。好適な油としては、軽質ホワイト鉱油、ならびにソルビタンモノオレエート(SpanTM 80; ICI)およびポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(TweenTM 80; ICI)のような非イオン界面活性剤(Schick, 1966)が挙げられる。
【0039】
また、アニオン界面活性剤の使用が有益なこともある。好適な界面活性剤としては、コール酸ナトリウムおよびタウロコール酸ナトリウムが挙げられる。特に好ましいのは、デオキシコール酸ナトリウムであり、好ましくは、0.5 % w/v以下の濃度で使用される。このような界面活性剤を導入することにより、遺伝子エレメントの発現および/または遺伝子産物の活性を向上させることができる場合もある。乳化されていない反応混合物に数種のアニオン界面活性剤を添加すると、翻訳が完全に阻害される。しかしながら、乳化中に、界面活性剤は水相から界面に移行し、活性は回復する。乳化される混合物にアニオン界面活性剤を添加することにより、コンパートメント化の後でのみ反応が進行するようにできる。
【0040】
エマルションを形成するためには、一般に、機械的エネルギーを相に加えて一体化しなければならない。これを行う方法はいろいろ存在し、種々の機械的装置が利用される。具体的には、スターラー(磁気攪拌棒、プロペラおよびタービンスターラー、パドル装置、泡立て器など)、ホモジナイザー(回転子‐固定子ホモジナイザー、高圧バルブホモジナイザー、ジェットホモジナイザーなど)、コロイドミル、超音波装置、および「膜乳化」装置が挙げられる(Becher, 1957; Dickinson, 1994)。
【0041】
油中水型エマルション中に形成される水性マイクロカプセルは、一般に、安定であり、マイクロカプセル間での遺伝子エレメントまたは遺伝子産物の交換は、たとえあったとしてもごくわすかである。更に、本発明者らは、エマルションマイクロカプセル中でいくつかの生化学反応が進行することを実証した。このほか、複雑な生化学プロセス、特に、遺伝子転写および翻訳もまた、エマルションマイクロカプセル中で有効に機能する。数千リットルの工業規模までの全範囲にわたり様々な体積でエマルションを形成する技術が存在する(Becher, 1957; Sherman, 1968; Lissant, 1974; Lissant, 1984)。
【0042】
好ましいマイクロカプセルサイズは、本発明に従って実施される任意の個々の選択プロセスの詳細な要件に依存して変化するであろう。いずれの場合にも、遺伝子産物の効率的な発現および反応性を達成するために、遺伝子ライブラリーサイズと、必要な濃縮度と、個々のマイクロカプセル中の成分の必要濃度との間に、最適バランスが存在するであろう。
【0043】
発現のプロセスは、本発明により提供される個々のマイクロカプセル内で行われなければならない。in vitroでの転写および共役した転写‐翻訳はいずれも、サブナノモルのDNA濃度では効率が低くなる。各マイクロカプセル中にごく限られた数のDNA分子を存在させる必要があるため、これによって、利用可能なマイクロカプセルサイズの実用上の上限が決まる。好ましくは、マイクロカプセルの平均体積は、5.2×10-16 m3未満(直径10 μm未満の球状マイクロカプセルに相当する)、より好ましくは6.5×10-17 m3未満(5 μm)、更に好ましくは約4.2×10-18 m3未満(2 μm)、理想的には約9×10-18 m3未満(2.6 μm)である。
【0044】
マイクロカプセル中の有効なDNAまたはRNA濃度は、当業者に周知の種々の方法により人為的に増大させることが可能である。こうした方法としては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)のような体積排除薬剤を添加する方法、および様々な遺伝子増幅法、具体的には、E. coliなどの細菌(Roberts, 1969; Blattner and Dahlberg, 1972; Roberts et al., 1975; Rosenberg et al., 1975)、真核生物など(Weil et al., 1979; Manley et al., 1983)、およびT7、T3、SP6などのバクテリオファージ(Melton el al., 1984)から得られるようなRNAポリメラーゼを用いた転写;ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(Saiki et al., 1988);Qβレプリカーゼ増幅(Miele et al., 1983; Cahill et al., 1991; Chetverin and Spirin, 1995; Katanaev et al., 1995);リガーゼ連鎖反応(LCR)(Landegren et al., 1988; Barany, 1991);ならびに自己持続性配列複製系(Fahy et al., 1991)および鎖置換増幅(Walker et al., 1992)が挙げられる。エマルションおよびin vitro転写または共役した転写‐翻訳系が熱安定性を有する場合には、PCRおよびLCRのような熱サイクルを必要とする遺伝子増幅法でさえも使用可能である(例えば、共役した転写‐翻訳系は、Thermus aquaticusのような熱安定生物から作製可能である)。
【0045】
有効局所核酸濃度を増大させることにより、より大きなマイクロカプセルを効果的に使用することができる。この場合、マイクロカプセル体積の好ましい実用上の上限は、約5.2×10-16 m3(直径10 μmの球に相当する)である。
マイクロカプセルサイズは、マイクロカプセル内で行う必要のある生化学反応の必要成分をすべて収容するのに十分な程度の大きさでなければならない。例えば、in vitroでの転写反応および共役した転写‐翻訳反応では、いずれも、約2 mMの全ヌクレオシドトリホスフェート濃度が必要である。
【0046】
例えば、遺伝子を長さ500塩基の単一短鎖RNA分子に転写するためには、マイクロカプセル1個あたり少なくとも500個のヌクレオシドトリホスフェート分子が必要であろう(8.3×10-22 モル)。2 mM溶液を作製するためには、この数の分子が、体積4.17×10-19リットル(4.17×10-22 m3、これが球であれば直径は93 nmである)のマイクロカプセル内に包含されなければならない。
【0047】
このほか、特に、転写を含む反応の場合には、転写を行うのに必要なリボソーム自体の直径が約20 nmであることに注目する必要がある。従って、マイクロカプセルの好ましい下限は、直径で約0.1 μm(100 nm)である。
従って、マイクロカプセルの体積は、好ましくは、5.2×10-22 m3〜5.2×10-16 m3(球の直径0.1 μm〜10 μmに相当する)、より好ましくは5.2×10-19 m3〜6.5×10-17 m3(1 μm〜5 μm)である。約2.6 μmの球の直径が最も有利である。
【0048】
コンパートメントの好ましい寸法(平均直径2.6 μmの液滴)が、細菌の寸法(例えば、Escherichiaは1.1〜1.5×2.0〜6.0 μmの桿菌であり、Azotobacterは、直径1.5〜2.0 μmの卵形細胞である)とかなり類似しているのは偶然の一致ではない。その最も簡単な形式において、ダーウィン的進化は、「1遺伝子型1表現型」機構に基づいている。単一コンパートメント化遺伝子すなわちゲノムの濃度は、直径2 μmのコンパートメント中の0.4 nMから直径5 μmのコンパートメント中の25 pMまで低下する。原核生物の転写/翻訳系は、直径約1〜2 μmのコンパートメント中で機能するまでに進化した。この場合、単一遺伝子の濃度は、ナノモル程度である。直径2.6 μmのコンパートメントの場合、単一遺伝子の濃度は0.2 nMである。この遺伝子濃度は、効率的な転写を行うのに十分な程度に高い。このような体積中にコンパートメント化すると、遺伝子産物の単一分子だけが形成される場合でさえも、約0.2 nMの量で存在することが保証される。この濃度は、遺伝子産物が遺伝子エレメント自体を改変する活性をもたなければならない場合に重要となる。従って、マイクロカプセルの体積は、遺伝子エレメントの転写および翻訳に対する要件だけでなく、本発明の方法において遺伝子産物に要求される改変活性についても考慮して選択しなければならない。
【0049】
エマルションマイクロカプセルのサイズは、選択系の要件に応じてエマルションを形成すべく、使用する乳化条件を調節することにより、簡単に変化させることが可能である。最終的な限定因子はマイクロカプセルのサイズであるため、従って、単位体積あたりに存在可能なマイクロカプセルの数であるため、マイクロカプセルのサイズを大きくすればする程、所定の遺伝子エレメントライブラリーをカプセル化するのに必要な体積も増大する。
【0050】
マイクロカプセルのサイズは、転写/翻訳系の要件だけでなく、遺伝子エレメントに対して使用される選択系の要件をも考慮して選択される。この場合、化学的改変系のような選択系の成分は、転写/翻訳には最適ではない反応体積および/または試薬濃度を必要とすることがある。本明細書中に記載されているように、このような要件は、二次的な再カプセル化ステップによって満たすことが可能であり、更に、転写/翻訳および選択を全体として最大化すべく、マイクロカプセルのサイズを選択することによって満たすことも可能である。例えば、本明細書中に記載されているように、最適なマイクロカプセルの体積および試薬の濃度を経験的に決定することが好ましい。
【0051】
本発明に係る「遺伝子エレメント」は、先に記載したとおりである。好ましくは、遺伝子エレメントは、DNA分子、RNA分子、合成塩基だけからなるかまたは天然の塩基と合成の塩基との混合物からなる一部分または全部が人工の核酸分子、以上の物質がポリペプチドにリンクされたもの、ならびに以上の物質が任意の他の分子基または構築物にリンクされたものからなる群より選ばれる分子または構築物である。有利には、他の分子基または構築物は、核酸、高分子物質、特にビーズ、例えば、ポリスチレンビーズ、磁気物質(例えば、磁性ビーズ)、標識(例えば、蛍光体または同位体標識)、化学試薬、結合剤(例えば、大環状物質)などからなる群より選ばれる。
【0052】
遺伝子エレメントの核酸部分には、好適な調節配列、例えば、遺伝子産物を効率的に発現するのに必要な配列、具体的には、プロモーター、エンハンサー、翻訳開始配列、ポリアデニル化配列、スプライス部位などが含まれていてもよい。
【0053】
以下の記載内容から明らかになるであろうが、多くの場合、ポリペプチドまたは他の分子基もしくは構築物は、遺伝子エレメントをタグ付けすべく、遺伝子産物に対して直接的または間接的な結合または反応を行うリガンドまたは基質である。これにより、遺伝子産物の活性に基づいて遺伝子エレメントの選別を行うことができる。
【0054】
リガンドまたは基質は、当業者に自明な種々の手段によって核酸に結合させることができる(例えば、Hermanson, 1996を参照されたい)。後に遺伝子エレメントの選択を可能にするタグであればいずれを用いてもよいであろう。選別は、タグ付けされた遺伝子エレメントの優先的な選択、増幅、または残存を可能にする任意の方法で行うことができる。具体例としては、結合による選択(磁気分離に基づく方法、例えば、DynabeadsTMを用いる方法を含む)および分解に対する耐性による選択(例えば、制限エンドヌクレアーゼなどのヌクレアーゼを用いる方法)が挙げられる。
【0055】
核酸分子をリガンドまたは基質にリンクさせうる方法の1つは、ビオチニル化を利用する方法である。これは、5'‐ビオチニル化プライマーを用いてPCR増幅することにより行うことができる。この場合、ビオチンと核酸とが共有結合でリンクされる。
【0056】
選択されるリガンドまたは基質は、当業者に自明な種々の手段によって、改変された核酸に結合させることができる。ビオチニル化された核酸を、非常に強い親和力で核酸に結合すると考えられるアビジンまたはストレプトアビジンで被覆されたポリスチレンマイクロビーズ(直径0.035〜0.2 μm)に結合させてもよい。このビーズは、ビオチニル化基質を添加するかまたは共有結合させるなどの任意の好適な方法により基質またはリガンドで誘導体化できる。
【0057】
このほか、チログロブリン(669 Kd)またはフェリチン(440 Kd)のような大きなタンパク質分子に複合体化されたアビジンまたはストレプトアビジンに、ビオチニル化された核酸を結合させてもよい。この複合体は、例えば、リシンのε‐アミノ基に共有結合させることにより、またはビオチン‐アビジンのような非共有結合相互作用により、基質またはリガンドで誘導体化できる。基質は、遺伝子エレメントにリンクされてないが光活性化のような活性化を行うために更なるステップが必要な不活性な「タグ」(例えば、「ケージ化」ビオチン類似体のタグ(Sundberg et al., 1995; Pirrung and Huang, 1996))を含有した状態で存在してもよい。次に、選択される触媒が基質を産物に変換する。次に、「タグ」を活性化し、「タグ付けされた」基質および/または産物を、核酸で複合体化されたタグ結合分子(例えば、アビジンまたはストレプトアビジン)と結合させることが可能である。従って、「タグ」を介して核酸に結合される産物に対する基質の比には、溶液中の基質と産物との比が反映されるであろう。
【0058】
このほかの方法として、核酸を産物特異的抗体(または、他の産物特異的分子)に結合させる方法がある。このシナリオでは、基質(または基質のうちの1つ)は、遺伝子エレメントにリンクされていない状態で各マイクロカプセル中に存在するが、分子「タグ」(例えば、ビオチン、DIG、またはDNP)を有している。選択される触媒が基質を産物に変換する場合、産物はタグを保持し、その状態で産物特異的抗体によりマイクロカプセル中で捕獲される。このようにすると、遺伝子エレメントが、基質を産物に変換することのできる酵素をコードまたは産生する場合、その遺伝子エレメントだけが「タグ」と関連づけられることになる。
【0059】
すべての反応を停止させ、マイクロカプセルを合体させたときに、「タグ」に対して特異的な結合または反応を行う抗体または他の分子を用いることにより、活性酵素をコードする遺伝子エレメントを濃縮することができる。基質と産物の両方が分子タグをもっているにもかかわらず、活性遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントだけが同時精製されるであろう。
【0060】
本明細書中では、「単離」、「選別」、および「選択」という用語、ならびにそれらの変化形を使用する。本発明に関して、単離とは、例えば、混合物などの不均一集合体から、所定の部分を分離するプロセスを意味する。この場合、この部分には、単離プロセスの前までは会合していた少なくとも1種の物質が除かれているものとする。好ましい実施形態では、単離とは、所定の部分を本質的に均質なレベルまで精製することを意味する。所定の部分の選別とは、所望の部分を望ましからぬ部分から優先的に単離するプロセスを意味する。所望の部分の単離に関連する場合には、「単離」および「選別」という用語は、等価である。本発明の方法を用いると、所望の遺伝子エレメントを含む遺伝子エレメントのプール(ライブラリーまたはレパートリー)から、所望の遺伝子エレメントを選別することができる。選択は、特定の性質に対応する部分を単離するプロセス(選別プロセスを含む)を指す場合に使用する。
【0061】
非常に好ましい用途において、本発明の方法は、遺伝子エレメントのライブラリーの選別に有用である。それに応じて、本発明は、本発明の上記の態様に基づく方法であって、遺伝子産物のレパートリーをコードする遺伝子エレメントのライブラリーから遺伝子エレメントを単離する方法を提供する。本明細書中では、当技術分野で慣用される意味に従って、「ライブラリー」、「レパートリー」、および「プール」という用語を使用する。例えば、遺伝子エレメントのライブラリーは、遺伝子産物のレパートリーをコードする。一般に、ライブラリーは、遺伝子エレメントのプールから作製され、選別を容易にする性質を備えている。
【0062】
本発明を用いて遺伝子エレメントライブラリーから遺伝子エレメントを最初に選択するには、多くの場合、多数の変異遺伝子エレメントをスクリーニングする必要がある。遺伝子エレメントのライブラリーは、以下に示すような多種多様な方法で作製することができる。
【0063】
天然に存在する遺伝子エレメントのプールは、ゲノムDNAまたはcDNAからクローン化することができる(Sambrook et al., 1989)。例えば、免疫化または非免疫化ドナー由来の抗体遺伝子のレパートリーをPCR増幅することにより得られるファージ抗体ライブラリーは、機能性抗体断片の非常に有効な供給源であることが判明している(Winter et al., 1994; Hoogenboom, 1997)。遺伝子のライブラリーはまた、ランダム化またはドープされた(doped)合成オリゴヌクレオチドにより、遺伝子のすべて(例えば、Smith, 1985; Parmley and Smith, 1988を参照されたい)もしくは一部分(例えば、Lowman et al., 1991を参照されたい)または遺伝子のプール(例えば、Nissim et al., 1994を参照されたい)をコードすることによって、作製することもできる。また、E. coli mutD5のような細菌の「突然変異誘発株」を用いる方法(Liao et al., 1986; Yamagishi et al., 1990; Low et al., 1996);B-リンパ球の抗体高突然変異系を用いる方法(Yelamos et al., 1995)など、種々の方法を用いて、in vivoで遺伝子エレメントまたは遺伝子エレメントのプールに「ランダム」に突然変異を導入することによって、ライブラリーを作製することもできる。ランダム突然変異はまた、化学突然変異原および電離線もしくはUV照射を用いる方法(Friedberg et al., 1995を参照されたい)または突然変異誘発性塩基類似体を組み込む方法(Freese, 1959; Zaccolo et al., 1996)により、in vivoおよびin vitroの両方でランダム突然変異を導入することもできる。このほか、例えば、誤りを生じ易いポリメラーゼを用いて重合する際に、「ランダム」突然変異を遺伝子に導入することもできる(Leung et al., 1989)。
【0064】
in vivo(Kowalczykowski et al., 1994を参照されたい)またはin vitro(Stemmer, 1994a; Stemmer, 1994bを参照されたい)のいずれかで相同的組換えを行うことによって、更なる多様性を導入することができる。
【0065】
従って、本発明の更なる態様によれば、in vitro進化を行う方法であって、
(a)本発明に従って遺伝子エレメントライブラリーから1種以上の遺伝子エレメントを選択するステップと、
(b)選択された遺伝子エレメント(1種または複数種)を突然変異させて、遺伝子産物のレパートリーをコードする遺伝子エレメントの更なるライブラリーを作製するステップと、
(c)ステップ(a)および(b)を繰り返して、活性の増大した遺伝子産物を得るステップと、
を含む方法が提供される。
【0066】
先に述べたように、突然変異を遺伝子エレメントに導入してもよい。
本発明に係る遺伝子エレメントは、有利には、酵素、好ましくは薬理学的もしくは工業的に興味深い酵素、アクチベーターもしくはインヒビター、特に、細胞シグナル伝達系のような生体系のもの、抗体およびその断片、診断用および治療用に好適な他の結合剤をコードする。従って、好ましい態様において、本発明を用いると、臨床的または工業的に有用な産物の同定および単離を行うことができる。本発明の更なる態様において、本発明の方法により単離を行って得られる産物が提供される。
【0067】
好適なカプセル化条件を選択することが望ましい。スクリーニングするライブラリーの複雑さおよびサイズにもよるが、マイクロカプセル1個あたり1個または1個未満の遺伝子エレメントをカプセル化するように、カプセル化手順を設定することが有益であると考えられる。これにより、最大の分離能が得られるであろう。しかしながら、ライブラリーがより大きいおよび/またはより複雑である場合、これが実施不可能なこともある。この場合には、数個の遺伝子エレメントを一緒にカプセル化し、本発明の方法を繰り返し適用することによって、所望の活性の選別を達成することが好ましいこともある。カプセル化手順を組合せて使用することにより、所望の濃縮が得られることもある。
【0068】
理論的研究から、作製される遺伝子エレメント変異体の数が多くなるほど、所望の性質を有する分子が形成される可能性は高くなることが示唆される(このことが抗体のレパートリーにいかに適用されるかに関する解説については、Perelson and Oster, 1979を参照されたい)。または、最近、より大きいファージ‐抗体レパートリーを用いる方が、より小さいレパートリーを用いるよりも、確かに、より良好な結合親和性を有する抗体がより多く得られることが実際に確認された(Griffiths et al., 1994)。微量の変異体を発生させ、これを選択できるようにするためには、大きなライブラリーサイズであることが望ましい。この場合、最適化された小さなマイクロカプセルを使用することが有益である。
【0069】
in vivoステップを必要とする方法を用いてこれまでに作製された最大のレパートリーは(ファージディスプレイおよびLacI系)、15リットルの細菌の発酵を必要とする1.6×1011クローンファージ‐ペプチドライブラリーであった(Fisch et al., 1996)。SELEX実験は、非常に多数の変異体に対してしばしば行われる(1015まで)。
【0070】
2. 6 μmの好ましいマイクロカプセル直径で本発明を実施すると、20 mlエマルション中で1 ml水性相を用いて、少なくとも1011のレパートリーサイズを選択することができる。
【0071】
上記の遺伝子エレメントのほかに、本発明に係るマイクロカプセルには、選別プロセスを行うのに必要な更なる成分が含まれるであろう。この系の他の成分としては、例えば、遺伝子エレメントの転写および/または翻訳を行うのに必要な成分が挙げられるであろう。これらは、特定の系の要件に合わせて、次の物質:すなわち、好適な緩衝剤、すべての必要な成分を含有するin vitro転写/複製系および/またはin vitro翻訳系、酵素および補因子、RNAポリメラーゼ、ヌクレオチド、核酸(天然または合成)、転移RNA、リボソームおよびアミノ酸、ならびに改変遺伝子産物の選択を可能にするための対象となる反応の基質、から選択される。
【0072】
好適な緩衝剤は、その中で生体系の所望の成分のすべてが活性状態で存在する緩衝剤であり、従って、それぞれ特定の反応系の要件に依存するであろう。生物学的および/または化学的反応に好適な緩衝剤は、当技術分野で公知であり、種々の実験用テキスト(例えば、Sambrook et al., 1989)に、処方が記されている。
【0073】
in vitro翻訳系には、通常、細胞抽出物、代表的には、細菌(Zubay, 1973; Zubay, 1980; Lesley et al., 1991;Lesley et al., 1995)、ウサギ網状赤血球(Pelham and Jackson, 1976)、または小麦胚芽(Anderson et al., 1983)に由来する抽出物、が含まれるであろう。多くの好適な系は、共役した転写/翻訳の可能な系を含めて、(例えば、Promegaから)市販されている(細菌系ならびに網状赤血球および小麦胚芽TNTTM抽出物系はいずれもPromegaから市販されている)。使用するアミノ酸の混合物には、ライブラリー中で生成するタンパク質の数および種類をできるだけ増大させるように、所望により、合成のアミノ酸が含まれていてもよい。これは、人為的なアミノ酸をtRNAに組み込み、これらのtRNAを用いて、選択すべきタンパク質の翻訳をin vitroで行うことによって、達成することができる(Ellman et al., 1991; Benner, 1994; Mendel et al., 1995)。
【0074】
選択の各ラウンドの後、対象の分子をコードする遺伝子エレメントに関して、非コンパートメント化in vitro転写/複製反応または共役した転写‐翻訳反応により、遺伝子エレメントのプールの濃縮物をアッセイすることができる。選択されたプールを好適なプラスミドベクター中にクローン化し、個々のクローンからRNAまたは組換えタンパク質を産生させ、更なる精製およびアッセイに供する。
【0075】
本発明は更に、遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントを本発明の方法により選別した後で遺伝子産物を産生する方法に関する。簡単に述べれば、遺伝子エレメント自体を従来の手段で直接発現させて遺伝子産物を産生させてもよい。しかしながら、当業者には自明であろうが、代替法を利用してもよい。例えば、遺伝子産物中に組み込まれた遺伝情報を好適な発現ベクター中に導入し、そこから発現させいもよい。
【0076】
本発明はまた、本発明の第1の態様により同定された遺伝子産物と相互作用することのできる化合物を同定するための、従来のスクリーニング法の使用に関する。好ましい実施形態において、遺伝子産物をコードする核酸をベクター中に組み込み、更に、好適な宿主細胞中に導入することにより、遺伝子産物を発現する形質転換された細胞系を産生する。次に、遺伝子産物の機能に影響を及ぼすことのできる薬剤の作用(1種または複数種)の再現性のある定性的および/または定量的分析を行うために、得られた細胞系を産生することができる。この場合、遺伝子産物の機能を調節する化合物、特に、低分子量の化合物を同定するために、遺伝子産物を発現する細胞を利用することが可能である。従って、遺伝子産物を発現する宿主細胞は、薬剤のスクリーニングに有用であり、遺伝子産物の活性を調節する化合物を同定するための方法を提供することは、本発明の更なる目的となる。この方法には、遺伝子産物をコードする異種DNAを含有する細胞(この細胞は、機能性遺伝子産物を産生する)を、該遺伝子産物の活性を調節する能力を測定するための対象となる少なくとも1種の化合物もしくは化合物の混合物またはシグナルに暴露するステップと、その後、該調節により引き起こされる該細胞の変化をモニターするステップと、が含まれる。このようなアッセイにより、アゴニスト、アンタゴニスト、およびアロステリックモジュレーターのような遺伝子産物のモジュレーターの同定を行うことができる。本明細書中で使用する場合、遺伝子産物の活性を調節する化合物またはシグナルとは、化合物またはシグナルの存在下で遺伝子産物の活性が異なるように(該化合物またはシグナルが存在しない場合と比較して)遺伝子産物の活性を変化させる化合物を意味する。
【0077】
細胞に基づくスクリーニングアッセイは、リポータータンパク質、すなわち、容易にアッセイできるタンパク質、例えば、bガラクトシダーゼ、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)、またはルシフェラーゼ、の発現が、遺伝子産物に依存する細胞系を構築することにより、デザインすることができる。このようなアッセイにより、遺伝子産物の機能を直接調節する化合物、例えば、遺伝子産物と拮抗する化合物、または遺伝子産物の活性に必要な他の細胞機能を抑制もしくは強化する化合物、を検出することができる。
【0078】
本発明はまた、細胞中で起こる遺伝子産物依存性プロセスに外因的変化を誘発する方法を提供する。組換え遺伝子産物を産生する宿主細胞、例えば、哺乳類細胞、を試験化合物と接触させ、次に、試験化合物の存在下または不在下で遺伝子産物媒介応答を比較するか、または試験細胞または対照細胞(すなわち、遺伝子産物を発現しない細胞)の遺伝子産物媒介応答を化合物の存在と関連づけすることにより、その調節作用を評価することができる。
【0079】
更なる態様において、本発明は、ポリペプチドにより促進される少なくとも1つのステップが関与する産生プロセスを最適化するための方法を提供する。例えば、このステップは、酵素により促進される触媒反応ステップであってよい。従って、本発明は、1種または複数種の化合物を調製するための方法であって、
(a)少なくとも1つのステップがポリペプチドにより促進される合成プロトコルを提供するステップと、
(b)このステップを促進するポリペプチドの変異体をコードする遺伝子エレメントを調製するステップと、
(c)遺伝子エレメントをマイクロカプセル中にコンパートメント化するステップと、
(d)マイクロカプセル内で遺伝子エレメントを発現させてその対応する遺伝子産物を産生するステップと、
(e)所望の活性を有するポリペプチド遺伝子産物(1種または複数種)を産生する遺伝子エレメントを選別するステップと、
(f)合成の関連ステップを促進すべく(e)で同定されたポリペプチド遺伝子産物を用いて1種または複数種の化合物を調製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0080】
本発明を利用すると、化合物の調製に関連する酵素を、最適な活性になるように選択することによって最適化することが可能である。この手順では、スクリーニングされたポリペプチドの変異体の調製を行うが、この変異体は、本明細書に記載のポリペプチドのライブラリーと同じである。変異体は、本明細書中の他の箇所に記載のライブラリーと同じようにして調製することが可能である。
【0081】
(B)選択手順
RNA、DNA、または触媒活性、調節活性、もしくは結合活性を有するタンパク質遺伝子産物に対して選択を行うべく、系を構成することができる。
(i)アフィニティー選択
特定のリガンドに対して親和性を有する遺伝子産物の選択を行う場合、遺伝子エレメントを、リガンドを介してマイクロカプセル中の遺伝子産物にリンクさせることが可能である。この場合、リガンドに対して親和性を有する遺伝子産物だけが遺伝子エレメント自体に結合するため、活性な産物を産生する遺伝子エレメントだけが選択ステップで保持されるであろう。従って、この実施形態では、遺伝子エレメントには、遺伝子産物用のリガンドにリンクされる遺伝子産物をコードする核酸が含まれるであろう。
【0082】
この実施形態では、選択されるすべての遺伝子産物が、選択対象となる推定結合ドメインと、共通の特徴であるタグと、を含有する。各マイクロカプセル中の遺伝子エレメントは、リガンドに物理的にリンクされる。遺伝子エレメントから産生された遺伝子産物がリガンドに対して親和性を有する場合、遺伝子産物はリガンドに結合し、それをコードする同じ遺伝子エレメントに物理的にリンクされ、結果として、遺伝子エレメントは「タグ付け」されるであろう。反応の終了時、マイクロカプセルをすべて合体させ、遺伝子エレメントおよび遺伝子産物をすべて1つの環境下で一緒にプールする。所望の結合を呈する遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントは、「タグ」に対して特異的な結合または特異的な反応を行う分子を用いてアフィニティー精製することにより、選択することができる。
【0083】
他の実施形態において、リガンドに結合する遺伝子産物は、単に、例えば、更なる結合パートナーに対してリガンドを隠蔽しているにすぎないということに基づいて、遺伝子エレメントを選別することが可能である。この最終的な結果として、他の遺伝子エレメントを結合させながら、アフィニティー精製ステップの際に保持することなく、遺伝子エレメントを選択的に溶出させることが可能である。
【0084】
他の実施形態において、本発明は、本発明の第1の態様に基づく方法であって、ステップ(b)で、遺伝子産物を、それをコードする遺伝子エレメントに結合させることを特徴とする方法を提供する。次に、リガンドと、所望の活性を有する遺伝子産物との結合の結果として、結合され遺伝子エレメントと一緒に遺伝子産物を選別する。例えば、すべての遺伝子産物は、遺伝子エレメントに共有結合または非共有結合で結合する不変領域と、所望の結合活性を発生させるために多様化された第2の領域と、を含有することができる。
【0085】
親和性による選別は、結合が起こりうる条件下における結合対の2つのメンバーの存在に依存する。この目的では、任意の結合対を使用することが可能である。本明細書中で使用する場合、結合対という用語は、互いに結合可能な任意の分子対を意味する。本発明に使用しうる結合対としては、例えば、抗原と該抗原に結合可能な抗体もしくはその断片、ビオチン‐アビジン/ストレプトアビジン対(Savage et al., 1994)、カルシウム依存性結合ポリペプチドとそのリガンド(例えば、カルモジュリンとカルモジュリン結合ペプチド(Stofko et al., 1992; Montigiani et al., 1996))、ロイシンジッパーを形成するために集合するポリペプチド対(Tripet et al., 1996)、ヒスチジン(典型的には、ヘキサヒスチジンペプチド)とキレート化Cu2+、Zn2+、およびNi2+(例えば、Ni-NTA; Hochuli et al., 1987)、RNA‐結合タンパク質とDNA‐結合タンパク質(Klug, 1995)、具体的には、ジンクフィンガー(Klug and Schwabe, 1995)およびDNAメチルトランスフェラーゼ(Anderson, 1993)を含有するタンパク質、ならびにそれらの核酸結合部位、が挙げられる。
【0086】
(ii)触媒作用
触媒作用に対して選択を行う場合、各マイクロカプセル中の遺伝子エレメントには、反応の基質が含まれていてもよい。遺伝子エレメントが、触媒として作用できる遺伝子産物をコードする場合、遺伝子産物は、基質から産物への変換を触媒するであろう。従って、反応の終了時、遺伝子エレメントは、触媒される反応の産物に物理的にリンクされる。マイクロカプセルを合体させて反応体をプール化すると、産物に特異的な任意の性質に対して選択を行うことにより、触媒分子をコードする遺伝子エレメントを濃縮することができる(図1)。
【0087】
例えば、濃縮は遺伝子産物に特異的に結合する分子(例えば抗体)を用いたアフィニティ精製によって行いうる。同等に、遺伝子産物は遺伝子エレメントの核酸成分を改変する、例えば核酸のメチル化(または脱メチル化)あるいは変異によってそれに制限エンドヌクレアーゼのようなヌクレアーゼによる攻撃に対する耐性や感受性を与えたりするような効果を有しうる。
【0088】
このほか、第1の反応を、同じマイクロカプセル中で起こる後続の第2の反応と共役させることにより、間接的に選択を行ってもよい。これを実施しうる一般的な方法は、2つ存在する。最初に、第1の反応の産物を、第1の反応の基質と反応しない分子と反応させるかまたはそれに結合させることが可能である。第2の共役反応は、第1の反応の産物の存在下でのみ進行するであろう。次に、第2の反応の産物の性質に対して選択を行うことにより、活性遺伝子エレメントを精製することができる。
【0089】
このほか、選択される反応の産物は、第2の酵素触媒反応に対する基質または補因子であってよい。第2の反応を触媒する酵素は、マイクロカプセル中でin situで翻訳するか、またはマイクロカプセル化する前に反応混合物中に導入することができる。第1の反応が進行する場合にのみ、共役酵素は選択可能な産物を生成するであろう。
【0090】
こうした共役という考え方を採り入れると、前の反応の産物を基質として使用する多数の酵素を導入することができる。これにより、固定化基質と反応しない酵素の選択を行うことが可能となる。1つの反応の産物が、選択可能な産物を生成する第2の反応または一連の反応に対する触媒または補因子である場合、シグナル増幅により感度を増大させることもできる(例えば、Johnnsson and Bates, 1988; Johnnsson, 1991)。更に、酵素カスケード系は、酵素に対するアクチベーターの産生、または酵素阻害剤の破壊に基づくものであってよい(Mize et al., 1989を参照されたい)。また、共役には、同じ産物を生成しかつ単一ステップでは実施できない複雑な化学的変換の選択を可能にする酵素のグループ全体に対して、共通の選択系を使用できるという利点がある。
【0091】
従って、このような共役法を用いると、最初の1ステップの選択および改良、続いて次のステップの選択および改良を行うというように段階的にin vitroで新規な「代謝経路」を進化させることができる。選択ストラテジーは、経路の最終産物に基づいている。従って、それよりも前のステップはいずれも、反応の各ステップに対する新しい選択系を設定することなく、独立にまたは逐次的に進化させることができる。
【0092】
このほかの方法で発現させると、所望の活性を有する遺伝子産物をコードする1種以上の遺伝子エレメントを単離する方法が提供される。この方法には、
(1)遺伝子エレメントを発現させて該遺伝子エレメントのそれぞれの遺伝子産物を生成させるステップと、
(2)遺伝子産物を用い、所望の活性に従って、基質から、直接選択可能であってもなくてもよい産物への変換を触媒するステップと、
(3)場合により、第1の反応を1つ以上の後続反応と共役させるステップであって、各反応が、前の反応の産物により調節され、最終的に選択可能な産物を生成するステップと、
(4)(a)産物と遺伝子エレメントとの関連が保持されるように基質を遺伝子エレメントにカップリングさせることにより、または
(b)産物に保持される好適な分子「タグ」を基質に結合させることによって、選択可能な産物を遺伝子エレメントと反応させるかもしくはそれに結合させることにより、または
(c)産物特異的反応もしくは産物との相互作用によって、選択可能な産物(基質ではない)を遺伝子エレメントにカップリングさせることにより、
触媒反応の選択可能な産物を遺伝子エレメントにリンクさせるステップと、
(5)産物との特異的反応もしくは相互作用を用いるか、または触媒反応の産物に結合された好適な分子「タグ」を用いたアフィニティー精製により、触媒反応の産物を、それが結合した遺伝子エレメントと共に、選択するステップと、
が含まれ、
ステップ(1)〜(4)で、各遺伝子エレメントおよびそれぞれの遺伝子産物は、マイクロカプセル内に包含される。
【0093】
(iii)調節
類似の系を用いて、酵素の調節特性の選択を行うことができる。
生化学プロセスのアクチベーターまたはインヒビターとして作用する調節分子の選択を行う場合、生化学プロセスの成分は、各マイクロカプセル中でin situで翻訳するか、またはマイクロカプセル化する前に反応混合物中に導入することができる。選択される遺伝子エレメントがアクチベーターをコードすることができる場合、触媒作用に関連して先に記載したように、調節される反応の産物に対して選択を行うことができる。インヒビターが望まれる場合、調節される反応の基質に特異的な化学的性質に対して選択を行うことができる。
【0094】
従って、所望の調節活性を呈する遺伝子産物をコードする1種以上の遺伝子エレメントを選別する方法が提供される。この方法には、
(1)遺伝子エレメントを発現させて該遺伝子エレメントのそれぞれの遺伝子産物を生成させるステップと、
(2)遺伝子産物を用い、所望の活性に従って、選択可能な分子の発生または存在が可能になるように生化学反応または一連の共役反応を活性化または抑制するステップと、
(3)(a)選択可能な分子、またはその分子の誘導に用いられた基質を、遺伝子エレメントに結合させることにより、または
(b)産物に保持される好適な分子「タグ」を基質に結合させることによって、選択可能な産物を遺伝子エレメントと反応させるかもしくはそれに結合させることにより、または
(c)産物特異的反応もしくは産物との相互作用によって、触媒反応の産物(基質ではない)を遺伝子エレメントにカップリングさせることにより、
選択可能な分子を遺伝子エレメントにリンクさせるステップと、
(4)選択可能な産物との特異的反応もしくは相互作用を用いるか、または触媒反応の産物に結合された好適な分子「タグ」を用いたアフィニティー精製により、選択可能な産物を、それが結合した遺伝子エレメントと共に、選択するステップと、
が含まれ、
ステップ(1)〜(4)で、各遺伝子エレメントおよびそれぞれの遺伝子産物は、マイクロカプセル内に包含される。
【0095】
(iv)マイクロカプセルの選別
本発明は、欠陥のないマイクロカプセルの選別法を提供する。ただし、利用する選別法が適用可能な場合にかぎられる。所望の遺伝子産物により誘発される変化が、マイクロカプセルの表面で起こるかもしくはそれが表面に現れるか、またはマイクロカプセルの外側からそれを検出できる場合には、マイクロカプセルの選別を行うことが可能である。この変化は、遺伝子産物の直接的作用により誘発されるものであってもよいし、所望の活性を有する遺伝子産物の関与する反応が1つ以上含まれる一連の反応によって間接的に誘発される変化であってもよい。例えば、遺伝子産物がマイクロカプセルの表面に出現し、試薬に接近できるように、マイクロカプセルを構成してもよい。マイクロカプセルが膜のマイクロカプセルである場合、遺伝子産物をターゲットにしてもよいし、所定の分子をマイクロカプセルの膜までターゲッティングさせてもよい。このことは、例えば、膜タンパク質から誘導される配列にように、融合またはリンクされた分子がマイクロカプセルの膜に優先的に組み込まれるようにする膜局在化配列を利用することにより、達成することができる。このほか、油中水型エマルションのように相分離によりマイクロカプセルを形成する場合、カプセルの外側相に多く溶解する部分を有する分子は、マイクロカプセルの境界に存在するような配置をとるであろう。
【0096】
しかしながら、本発明の好ましい態様では、マイクロカプセルの選別は、マイクロカプセルの光学的性質、例えば、マイクロカプセルの吸収または発光特性、の変化が関与した系を選別するために利用される。具体的には、マイクロカプセルに関連付けられる吸収、ルミネセンス、燐光、または蛍光の変化を誘発する反応の結果として生じるマイクロカプセルの光学的性質の変化が関与した系に適用される。このような性質はいずれも、「光学的」という用語に含まれる。このような場合、ルミネセンス、蛍光、または燐光に基づく選別法により、マイクロカプセルの選別を行うことができる。非常に好ましい実施形態では、蛍光に基づく選別法を利用して、所望の活性を有する遺伝子産物の産生が細胞中の蛍光分子の産生を伴う場合のマイクロカプセルの選別を行う。例えば、遺伝子産物自体が、蛍光物質、例えば、GFPのような蛍光タンパク質であってよい。このほか、遺伝子産物は、他の分子に結合するかまたはそれと反応することにより、他の分子の蛍光を誘発または変化させるものであってよい。
【0097】
(v)マイクロカプセルの同定
第iii節(マイクロカプセルの選別)で述べたように、所望の遺伝子産物により誘発される変化が、マイクロカプセルの表面で起こるかもしくはそれが表面に現れるか、または外側からそれを検出できる場合には、こうした変化を利用してマイクロカプセルの同定を行うことが可能である。同定される場合には、この変化を用いて、コンパートメント内の遺伝子の改変をトリガーすることができる。本発明の好ましい態様では、マイクロカプセルの同定は、マイクロカプセル内でルミネセンス、燐光、または蛍光を誘発する反応の結果として生じるマイクロカプセルの光学的性質の変化に基づくものである。ルミネセンス、燐光、または蛍光を同定することにより、マイクロカプセル内での遺伝子の改変がトリガーされるであろう。例えば、ルミネセンス、燐光、または蛍光を同定することにより、遺伝子エレメントの改変を引き起こすフォトン(または他の粒子もしくは波)によるコンパートメントの照射をトリガーすることができる。細胞の迅速な選別を行うための類似の手順が、既に報告されている(Keij et al., 1994)。例えば、光活性保護基でケージ化された分子「タグ」を遺伝子エレメントにカップリングさせることにより、遺伝子エレメントの改変を起こしてもよい。この場合、適切な波長のフォトンを照射すると、ケージが除去される。その後、マイクロカプセルをすべて合体させ、遺伝子エレメントを1つの環境下で一緒にプールする。所望の活性を呈する遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントは、「タグ」に対して特異的な結合または特異的な反応を行う分子を用いてアフィニティー精製することにより、選択することができる。
【0098】
(vi)多段階法
かならずしも、すべての反応を1つのマイクロカプセル中で行い、転写/複製および/または翻訳ならびに選択のプロセスを単一ステップで行う必要がないことは理解されるであろう。選択手順には、2ステップ以上が含まれていてもよい。第1に、遺伝子エレメントライブラリーの各遺伝子エレメントの転写/複製および/または翻訳を第1のマイクロカプセル中で行ってもよい。次に、各遺伝子産物を、それをコードする遺伝子エレメント(同じマイクロカプセル中に存在する)にリンクさせる。その後、マイクロカプセルを破壊し、それぞれの遺伝子産物に結合された遺伝子エレメントを場合により精製する。このほか、遺伝子エレメントは、カプセル化によらない方法を用いて、該遺伝子エレメントのそれぞれの遺伝子産物に結合させることもできる。例えば、ファージディスプレイ(Smith, G.P., 1985)、ポリソームディスプレイ(Mattheakkis et al., 1994)、RNA‐ペプチド融合(Roberts and Szostak, 1997)、またはlacリプレッサーペプチド融合(Cull, et al., 1992)。
【0099】
この手順の第2のステップでは、遺伝子産物に結合された各精製済み遺伝子エレメントを、選択される反応の成分を含有する第2のマイクロカプセル中に導入する。次に、この反応を開始させる。反応の終了後、再び、マイクロカプセルを破壊し、改変された遺伝子エレメントを選択する。多くの異なる成分および反応ステップが関与する複雑な多段階反応の場合、遺伝子産物の生成および遺伝子エレメントとのリンケージを行う初期のステップと、遺伝子エレメントに選択可能な変化を起こす最終のステップとの間に、1つ以上の中間ステップを行っても良い。
【0100】
(vii)in situリポーター遺伝子発現の活性化による選択
遺伝子エレメントがコードする所望の結合活性、触媒活性、または調節活性により、すべてのマイクロカプセル中に存在する「リポーター遺伝子」の発現が直接的または間接的に活性化されるように、系を構成することができる。所望の活性を有する遺伝子産物だけが、リポーター遺伝子の発現を活性化する。リポーター遺伝子発現の結果として生じる活性を利用すると、本明細書に記載の任意の方法により、遺伝子エレメント(または、それを含むコンパートメント)の選択が可能になる。
【0101】
例えば、リポーター遺伝子の活性化は、「2ハイブリッド系」の場合と同様に、遺伝子産物の結合活性の結果であってもよい(Fields and Song, 1989)。また、活性化は、所望の遺伝子産物により触媒される反応の産物によっと生じるものであってもよい。例えば、反応の産物は、リポーター遺伝子の転写インジューサーであってよい。例えば、アラビノースを用いて、araBADプロモーターからの転写を誘発することができる。また、所望の遺伝子産物の活性を用いて、リポーター遺伝子の発現を引き起こす転写因子の改変を行うこともできる。例えば、所望の遺伝子産物がキナーゼまたはホスファターゼである場合、転写因子の燐酸化または脱燐酸化により、リポーター遺伝子発現を活性化することが可能である。
【0102】
(viii)増幅
本発明の更なる態様によれば、本発明の方法には、遺伝子エレメントを増幅する更なるステップが含まれる。所望の遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントに対する濃縮を行う手段として選択的増幅を使用することができる。
【0103】
上記のいずれの構成を用いた場合にも、遺伝子エレメント中に含まれる遺伝物質を増幅することが可能であり、このプロセスは、反復ステップとして繰り返すことが可能である。増幅は、ポリメラーゼ連鎖反応(Saiki et al., 1988)を用いて行ってもよいし、種々の他の遺伝子増幅法、具体的には、Qβレプリカーゼ増幅(Cahill, Foster and Mahan., 1991; Chetverin and Spirin, 1995; Katanaev, Kurnasov and Spirin, 1995);リガーゼ連鎖反応(LCR)(Landegren et al., 1988; Barany, 1991);自己持続性配列複製系(Fahy, Kwoh and Gingeras, 1991)および鎖置換増幅(Walker et al., 1992)、のうちの1つを用いて行ってもよい。
【0104】
(ix)コンパートメント化
本発明の更なる態様によれば、遺伝子エレメントをコンパートメント化し、遺伝子エレメントを発現させて、コンパートメント内で遺伝子産物を形成する方法が提供される。この方法には、
(a)遺伝子エレメントと、それを発現させてその遺伝子産物を形成するのに必要な成分とを含んでなる水溶液を作製するステップと、
(b)遺伝子エレメントを含む離散したマイクロカプセルが形成されるように、溶液をマイクロカプセル化するステップと、
(c)遺伝子産物を形成すべく遺伝子エレメントの発現を進行させるのに好適な条件にマイクロカプセルを暴露するステップと、
が含まれる。
【0105】
好適なマイクロカプセル化法については、上記の全般的な説明にところに詳細に記載されている。
好ましくは、遺伝子産物のレパートリーをコードする遺伝子エレメントのライブラリーを、上記の方法でカプセル化し、本発明に従って、遺伝子エレメントを発現させて該遺伝子エレメントのそれぞれの遺伝子産物を産生する。非常に好ましい実施形態では、遺伝子エレメントを含有する水溶液の油中水型エマルションを作製することによって、マイクロカプセル化を行う。
【0106】
それに応じて、本発明は、上記の方法で得られるマイクロカプセルを提供する。
以下の実施例を用いて、本発明の種々の態様および実施形態について具体的に説明する。本発明の範囲を逸脱することなく詳細事項の変更を行うことが可能であることは理解されるであろう。
本文中に記載の文献はいずれも、参照により組み入れる。
【0107】
(実施例)
実施例1
油中水型エマルション系における約2 μm水性マイクロカプセルの作製
本発明の好ましいサイズ範囲内にあるマイクロカプセルは、油中水型エマルション系を用いて作製することができる。
本明細書中では、連続相として軽質ホワイト鉱油(Sigma; M-3516)を使用し、乳化剤のソルビタンモノオレエート(Span 80, Fluka; 85548)およびポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80, Signa Ultra; P-8074)、ならびに場合に応じて、0.5 % w/vデオキシコール酸ナトリウム(Fluka; 30970)を用いてエマルションを安定化させる。
【0108】
油相は、鉱油(Sigma, #M-5904)中に4.5 % (v/v) Span 80 (Fluka)を溶解し、続いて、0.5 % (v/v) Tween 80 (Signa Ultra; #P-8074)を溶解することにより、新たに調製する。マグネチックスターラー(8×3 mm、ピボットリング付き; Scientific Industries International, Loughborough, UK)で攪拌しながら、氷冷されたin vitro反応混合物(50 μl)を、5 ml Costar Biofreeze Vial (#2051)中で、氷冷された油相0.95 mlに徐々に添加する。氷上で更に1時間、攪拌(1150 rpm)を継続する。いくつかのエマルションでは、アニオン界面活性剤、例えば、デオキシコール酸ナトリウム、コール酸ナトリウム、グリココール酸ナトリウム、およびタウロコール酸ナトリウムを、典型的には0.5 % (w/v)になるように、水性相に添加した。
【0109】
必要な場合には、直径8 mmの分散工具を備えたUltra-Turrax T25分散機(IKA)を用いて、8 k、9 k、もしくは13.5 k rpmで1分間、または20 k rpmで1〜5分間、更に均質化処理する。これによりマイクロカプセルのサイズが減少する。
反応を停止させ、各実施例中に記載されているように、3,000 g で5分間回転させて油相を除去し、バイアルの底に濃縮エマルションを残すことより、エマルションを破壊することができる。クエンチング緩衝液(典型的には、W+B緩衝液:1 M NaCl 、10 mM Tris-HCl、1 mM EDTA pH 7.4に添加された25 μg/ml酵母RNA 0.2 ml)および水飽和ジエチルエーテルを添加し、混合液の攪拌および簡単な遠心分離処理を行ってエーテル相を除去する。水性相をエーテルで洗浄し、乾燥させる(Speedvac中において周囲温度で5分間)。
【0110】
エマルション中の水性液滴のサイズ分布を、Coulter LS230 Particle Size Analyserを用いてレーザー回折により測定した。鉱油で新たに希釈(1:10)したエマルションのアリコートを、鉱油の入った微小チャンバーに攪拌しながら添加する。装置に内蔵されたMie光学モデルを用い、鉱油の屈折率を1.468、水性相の屈折率を1.350として、結果を解析する。エマルション中の水性液滴のサイズ分布は、図2に示されている。デオキシコール酸ナトリウムを添加しても、サイズ分布に有意な変化は見られない。
【0111】
実施例2
油中水型エマルションの水性マイクロカプセル中で行われる効率的なin vitro転写反応
各マイクロカプセル内でDNAからRNAを産生するために、系の各水性マイクロカプセル内に存在するDNA分子1個を効率的に転写しなければならない。この場合、in vitro転写は、マイクロカプセル内で行われる。
【0112】
Tetrahymena自己スプライシングイントロンの触媒コアーは、多くの研究がなされたリボザイムである。リボザイムは、種々のホスホエステル転移反応を触媒することができる(Sag et al., 1986; Sag and Czech, 1986; Sag and Czech, 1986)。例えば、5'末端からP1ステム‐ループを除去し3'ステム‐ループP9.1およびP9.2を除去して改変されたTetrahymenaイントロンは、RNAリガーゼとして機能し、鋳型鎖上に配置された2つ以上のオリゴヌクレオチドを効率的にスプライスすることができる(Green and Szostak, 1992)。
【0113】
上記のTetrahymenaリボザイムをコードするDNAを、プライマーP2T7Ba(P2ループ領域にアニールし、T7 DNAポリメラーゼプロモーターを追加する)およびP9Fo(P9ループ領域にアニールする)を用いてPCR増幅する。これにより、T7 DNAポリメラーゼプロモーターを有する311塩基対DNA断片が形成される。この断片を、Wizard PCR Prep(Promega)を用いて直接精製し、T7 DNAポリメラーゼを用いてin vitro転写反応を行うための鋳型として使用する。
【0114】
反応速度が本質的に直線的である初期の10分間にわたり、in vitro転写をアッセイする(Chamberlin and Ring, 1973)。
転写に対する反応条件は、Wyatt et al., 1991に記載されている。[γ-32P] UTPを導入して、反応の進行をアッセイする。
【0115】
体積200 μl中で転写反応を行い、それぞれ3×1011個のDNA分子(5 nM)を含有する2つのアリコートに分割する。一方の100 μlアリコートを、4.5 % Span 80および0.5 % Tween 80を含有するSigma軽質鉱油2 mlに添加し、実施例1の場合に同様に、Ultra-Turrax T25分散機を用いて20,000 rpmで5分間均質化処理する。これらのエマルション中の平均マイクロカプセル体積(直径0.81 μmのマイクロカプセルでは2.8×10-19 m3)に基づいて計算すると、100 μlの反応液は3.6×1011個のマイクロカプセルに分割されたことになる。従って、マイクロカプセル1個あたり平均で1個のDNA分子が存在するはずである。
【0116】
両方のアリコートを37℃の水浴中でインキュベートする。インキュベーションの開始前および10分後の両方でエマルションサンプル0.5 mlを採取して氷上に配置する。同時に、乳化されていない対照の反応液から同様にサンプル25 μlを採取する。実施例1に記載されているように、エマルションを破壊し、0.5 ml EDTA(50 mM)および水飽和ジエチルエーテル2 mlを用いて反応を停止させる。次に、20 mM EDTA中のサケ精液DNA(500 μg/ml)100 μlを添加する。その後、両方のエマルションおよび対照から3つの100 μlアリコートを採取し、TCA沈降法およびシンチレーション計数法により、標識RNAをアッセイする。
【0117】
転写速度は、37℃において10分間にわたるインキュベーションを行ったときも酸認知cpmの増加として求める。乳化を行わない対照反応では、エマルションの場合の147,000 cpmに対して、442,000 cpm酸認知物質である。従って、エマルション中の転写速度は、乳化しない対照反応で得られる速度の33 %である。
以上のことから、この手順により、油中水型エマルションの水性マイクロカプセル中においてT7 DNAポリメラーゼによりRNAが効率的に合成できることが分かる。
【0118】
実施例3
油中水型エマルションの水性マイクロカプセル中で行われる効率的な共役in vitro転写/翻訳反応
本発明の手順を用いてタンパク質を合成するために、本明細書に記載の油中水型エマルションの水性マイクロカプセル中において転写が有効に行われなければならない。
この実施例では、共役転写/翻訳系を用いて油中水型エマルションの水性マイクロカプセル中においてタンパク質(大腸菌ジヒドロ葉酸レダクターゼ)がDNAから効率的に産生できることが示される。
【0119】
ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)をコードする大腸菌folA遺伝子を、オリゴヌクレオチドEDHFRFoおよびEDHFRBaを用いてPCR増幅する。次に、このDNAを、HindIIIおよびKpnIを用いてlacプロモーターおよびT7 DNAポリメラーゼプロモーターの両方の下流で消化したpGEM-4Zベクター(Promega)中にクローン化する。オリゴヌクレオチドEDHFRBaは、DHFR開始コドンの上流に、有効なファージT7遺伝子10翻訳開始部位を追加する。
【0120】
DNA配列決定により、正しいヌクレオチド配列を有するクローンであることが確認される。このクローン(pGEM-folA)を用いて形質転換させた細菌は、IPTGで誘発した場合、活性DHFR(lacプロモーターから駆動される)を過剰発現することが判明した。
【0121】
次に、上述したように、プライマーLMB2およびLMB3を用いてpGEM-folAプラスミドをPCR増幅し、T7 RNAポリメラーゼプロモーター、ファージT7遺伝子10翻訳開始部位、およびfolA遺伝子を含有する649bp DNA断片を形成する。Wizard PCR Prep(Promega)を用いて、このPCR断片を直接精製し、これを用いて、線状鋳型用にデザインされた原核in vitro共役転写/翻訳系をプログラムする(Lesley, Brow and Burgess, 1991)。
【0122】
この系の市販品を用い(E. coli S30 Extract System for Linear Templates; Promega)、これにT7 RNAポリメラーゼを追加する。
3×1012個のDNA分子を含有する翻訳反応液300 μlを氷上に配置する。T7 RNAポリメラーゼ(104単位)を添加して転写を誘発し、[35S]メチオニンを添加することにより、翻訳されたタンパク質を標識した。この反応液の150 μlアリコートを、4.5 % Span 80および0.5 % Tween 80を含有するSigma軽質鉱油2.85 mlに添加し、実施例1の場合に同様に、Ultra-Turrax T25分散機を用いて20,000 rpmで1分間均質化処理する。他方のアリコートは、乳化させなかった。
【0123】
エマルション中の平均マイクロカプセル体積(直径1.29 μmのマイクロカプセルでは1.1×10-18 m3)に基づいて計算すると、150 μlの反応液は1.3×1011個のマイクロカプセルに分割されたことになる。従って、マイクロカプセル1個あたりおよそ11個のDNA分子が存在するはずである。
エマルション反応混合液から4つの0.5 mlアリコートを採取する。1つのアリコートは直ちに氷上に配置し、他の3つは、25℃の水浴中で2時間インキュベートしてから氷上に配置する。乳化されていない反応混合液からも4つの25 μlサンプルを採取する。1つは直ちに氷上に配置し、他の3つは、25℃の水浴中で2時間インキュベートしてから氷上に配置する。
【0124】
4℃において5分間にわたり微量遠心分離器中でエマルションを13,000 r.p.m.で回転させ、鉱油を除去し、管の底に濃縮(しかし、依然として分散状態にある)エマルションを残す。再び簡単に回転を行って残りの鉱油を除去した後、エマルションを破壊し、125 μg/mlピューロマイシンおよび1 ml水飽和ジエチルエーテルを含有する水100μlを添加することにより、更なる翻訳を停止させる。この混合液を攪拌し、4℃において1分間にわたり微量遠心分離器中で再び13,000 r.p.m.で回転させる。次に、エーテルおよび溶解した鉱油を吸引除去し、更に1 mlのエーテルを用いて抽出を繰り返す。室温においてSpeedvac中で5分間回転させることにより、残存するエーテルを除去する。
【0125】
乳化されていな対照反応液25 μlに、125 μg/mlピューロマイシンを含有する水100μlを添加する。次に、各サンプル25 μlをアセトンで沈降させ、in vitro転写/翻訳系の製造業者(Promega)の作製した取扱説明書に従って20 % SDS-PAGEゲルで処理する。ゲルを乾燥させ、PhosphorImager (Molecular Dynamics)を用いてスキャンする。エマルション中および対照中で行われた両方の反応において、DHFRの分子量の期待値(18 kd)を有する単一の強いバンドが観測される。このバンドを正確に定量する。
【0126】
乳化された反応液では、18 kdピークにおける平均面積は、15,073単位であり、乳化されていない対照反応液では、同じピークにおける平均面積は、18,990単位である。従って、乳化された反応液中のDHFRタンパク質の量は、乳化されていない対照反応液中の量の79 %であることが計算から分かる。このことから、本発明の油中水型エマルション中において、転写/翻訳系が機能することが示唆される。
【0127】
実施例4
共役in vitro転写/翻訳反応を用いて産生させたジヒドロ葉酸レダクターゼは活性である
この実施例では、油中水型エマルション系の水性マイクロカプセル中でのfolA遺伝子の共役転写/翻訳により、タンパク質(大腸菌ジヒドロ葉酸レダクターゼ)が触媒活性のある形態で効率的に産生できることが示される。このアッセイでは、最適サイズ未満のマイクロカプセルを含むエマルションを使用する。マイクロカプセルのサイズが大きくなると、DHFR活性は高くなることが分かる。
実施例3で使用したfolA鋳型DNA分子2×1011個、6×1012個、もしくは1.8×1012個を含有するか、またはDNAを含有しない翻訳反応液175 μl(未標識)を氷上に配置する。各反応液にT7 RNAポリメラーゼ(6×103単位)を添加して転写を誘発する。
【0128】
各反応液の100 μlアリコートを、4.5 % Span 80および0.5 % Tween 80を含有するSigma軽質鉱油1.9 mlに添加し、実施例1の場合と同様に、直径8 mmの分散工具を備えたUltra-Turrax T25ホモジナイザーを用いて20,000 rpmで1分間または5分間均質化処理する。1分間均質化処理を行った後の粒子の平均直径(体積基準)は1.30 μm(中央値 1.28 μm)である。内(水性)相の98体積%は、0.63 μm〜2.12 μmの粒子として存在する。5分間均質化処理を行った後のマイクロカプセルの平均直径(体積基準)は0.81 μm(中央値 0.79 μm)であり、内(水性)相の98体積%は、0.41 μm〜1.38 μmの粒子として存在する。
【0129】
1分間乳化のエマルション中の平均マイクロカプセル体積(直径1.299 μmのマイクロカプセルでは1.1×10-18 m3)に基づいて計算すると、100 μlの反応液は8.7×1010個のマイクロカプセルに分割されることになる。従って、マイクロカプセル1個あたりおよそ1.3個、3.9個、または11.8個のDNA分子が存在するはずである。
5分間乳化のエマルション中の平均マイクロカプセル体積(直径0.81 μmのマイクロカプセルでは2.8×10-19 M3)に基づいて計算すると、100 μlの反応液は3.6×1011個のマイクロカプセルに分割されることになる。従って、マイクロカプセル1個あたりおよそ0.3個、1.0個、または2.9個のDNA分子が存在するはずである。
【0130】
エマルションおよび乳化されていない反応混合液を25℃の水浴中でインキュベートする。インキュベーションの開始直前および2時間後、エマルションサンプル0.5 mlを採取して氷上に配置する。同時に、乳化されていない対照の反応液からサンプル25 μlを採取する。
【0131】
エマルションを4℃において5分間にわたり微量遠心分離器中で13,000 r.p.m.で回転させ、鉱油を吸引除去し、管の底に濃縮(しかし、依然として分散状態にある)エマルションを残す。再び短時間の遠心を行って更に鉱油を除去した後、エマルションを破壊し、125 μg/mlピューロマイシンおよび1 ml水飽和ジエチルエーテルを含有する緩衝液A(100 mMイミダゾール pH 7.0、10 mM β-メルカプトエタノール)100 μlを添加することにより、更なる翻訳を停止させる。この混合液を攪拌し、4℃において1分間にわたり微量遠心分離器中で再び13,000 r.p.m.で回転させる。エーテルおよび溶解した鉱油を吸引除去し、更に1 mlのエーテルを用いて抽出を繰り返す。室温においてSpeedvac中で5分間回転させることにより、残存するエーテルを除去する。乳化されていない対照反応液25 μlにも、(125 μg/ml)ピューロマイシンを含有する緩衝液A 100 μlを添加する。
【0132】
Williamsら, 1979; Maら, 1993に記載されているように、10分間にわたり経時的に340 nmでNADPHからNADPへの酸化を分光学的にモニターすることにより、ジヒドロ葉酸レダクターゼ活性をアッセイする。クエンチングされた各in vitro翻訳反応液10 μlを、150 μl緩衝液A(100 mMイミダゾール、pH 7.0、10 mM β-メルカプトエタノール)および1 mM NADPH20 μlに添加する。1分後、ジヒドロ葉酸(Dihydrofolate)(1 mM)(H2F)を添加し、ThermoMaxマイクロプレートリーダー(Molecular Devices)を用いて340 nmで反応をモニターする。So>>Kmの条件下(υmax)で初期速度により活性を計算する。S30抽出物中のバックグラウンド活性をすべてのサンプルから差し引く。
【0133】
エマルション中で得られるDHFR活性は、0時間および2時間のインキュベーションで測定された活性の差から求める。0.1 μMメトトレキセート(DHFRの特異的阻害剤)を添加した場合、0時間および2時間のサンプル間で、NADPH酸化の増大は生じなかった。このことは、観察されたNADPH酸化の増大はすべて、in vitro翻訳反応で産生したDHFRによるものであることを示している。
【0134】
20,000 rpmで1分間の均質化処理を行った場合、エマルションで得られるDHFR活性は、マイクロカプセル1個あたりのDNA分子の数が1.3個の場合、乳化されていない対照の反応液で観察される活性の31 %であり、マイクロカプセル1個あたりのDNA分子の数が3.9個の場合は45 %であり、マイクロカプセル1個あたりのDNA分子の数が11.8個の場合は84 %である。
【0135】
20,000 rpmで5分間の均質化処理を行った場合、エマルションで得られるDHFR活性は、平均で、マイクロカプセル1個あたりのDNA分子の数が0.3個の場合、乳化されていない対照の反応液で観察される活性の7 %であり、マイクロカプセル1個あたりのDNA分子の数が1個の場合は15 %であり、マイクロカプセル1個あたりのDNA分子の数が2.9個の場合は35 %である。
【0136】
このことは、DHFRのターンオーバー数がPosnerら, 1996に記載の通りであると仮定すると、最大DNA濃度における収量が、反応液100 μlあたりDHFR 6.3 μg(340 pmole)(乳化されていない状態)、反応液100 μlあたりDHFR 1.98 μg(104 pmole)(1分間乳化)、または反応液100 μlあたりDHFR 0.46 μg(24.8 pmole)(5分間乳化)であることに相当する。このことは、1分間乳化の場合、マイクロカプセル1個あたりDHFR74分子、5分間乳化の場合、マイクロカプセル1個あたり44分子であることと同じである(すべてのマイクロカプセルが平均サイズを有すると仮定した場合)。
【0137】
攪拌だけを行った場合、または実施例1に記載されているように、攪拌した後で更に、Ultra-Turrax T25分散機を用いて8,000 rpm、9,000 rpm、もしくは13,500 rpmで1分間均質化処理した場合に得られる、より大きなマイクロカプセルにおいても、folA遺伝子の共役転写/翻訳から得られるDHFR活性が測定される。結果は、図2bに示されている。使用したfolA遺伝子の濃度(2.5 nM)において、13,500 rpm、9,500 rpm、および8,000 rpmで均質化処理を行って得られたエマルションでは、それぞれ、液滴1個あたり平均で1個、1.5個、および4.8個の遺伝子エレメントが存在し、攪拌だけを行って得られたエマルションでは、液滴1個あたり平均で14個の遺伝子エレメントが存在する。in vitro翻訳反応混合物にデオキシコール酸ナトリウム(0.5 %)を添加しても、破壊されたエマルション中で観察されるDHFR活性には有意な変化が現れない。
【0138】
実施例5
高分子量タンパク質を介した遺伝子エレメントへの固定化基質のリンケージ
folA遺伝子を含有するDNA断片に多数の固定化基質分子をリンクするために、DNA断片をまずビオチニル化し、次に、アビジンとアポフェリチンとの複合体にカップリングさせる。ウマ脾臓アポフェリチンは、直径12.5 nmの大きなほぼ球形のタンパク質分子であり、従って、基質を用いて誘導体化できる多数の部位を提供する(例えば、表面リシンのε-アミノ基)。プライマーLMB3および5'ビオチニル化LMB2(LMB2-ビオチン)を用いて、大腸菌 DHFRをコードするpGEM-folAプラスミドをPCR増幅し、T7 RNAポリメラーゼプロモーター、ファージT7遺伝子10翻訳開始部位、およびfolA遺伝子を含有するビオチニル化649bp DNA断片を形成する(実施例3を参照)。500 μl PCR反応混合液に100 μCi [α-32P]dCTP(Amersham; 3000 Ci/mmol)を添加することにより、DNAを放射能標識する。Wizard PCR Prep(Promega)を用いてビオチニル化PCR断片を直接精製し、分光学的に濃度を測定する。ストレプトアビジンM-280ダイナビーズ(Dynal)に結合させ、シンチレーション計数を行うことにより、ビオチニル化DNAのパーセンテージをアッセイする。この方法を用いて、DNAの83%が、ビオチニル化されていることが判明した。
【0139】
Kadir及びMoore, 1990に記載されているように、アビジン‐フェリチンのPBS溶液(1 mg/ml)を、0.12 Mチオグリコール酸、pH 4.25で一晩透析し(4℃)、続いて、PBSで24時間透析することにより(4℃)、アビジンとフェリチンとのコンジュゲートの市販品(Avidin-Ferritin;アビジン1モルあたりフェリチン約1.1モル;Sigma)から遊離(sequestered)の鉄を除去する。吸収スペクトルを解析することにより、鉄が除去されたかを調べる(遊離Fe(III)は310〜360 nmに強い吸収を示す)。
【0140】
種々のモル比でアビジン‐アポフェリチンを含むPBS溶液(全体積9 μl)と共に、0.3 pmoleの放射能標識されたビオチニル化DNAを室温で30分間インキュベートする。4.5 μlアリコートを採取し、Bermanら, 1987に記載されているように、1.5 %アガロースゲル上でバンドシフトアッセイを行い、アビジン‐アポフェリチンと複合体化したDNAのパーセンテージを調べる。次に、ゲルを乾燥させ、PhosphorImager(Molecular Dynamics)を用いてスキャンする。シフトしないままの(すなわち、アビジン‐アポフェリチンと複合体化しない)DNAのパーセンテージは、17 %(アビジン‐アポフェリチン:DNAのモル比1:1)、15 %(アビジン‐アポフェリチン:DNAのモル比5:1)、または14%(アビジン‐アポフェリチン:DNAのモル比25:1)である。このことは、アビジン‐アポフェリチン:DNAのモル比が1:1の場合でさえも、基本的にすべてのビオチニル化DNAが結合することを意味する。ビオチニル化DNAをアポフェリチンと混合した場合、または非ビオチニル化DNAをアビジン‐アポフェリチンと混合した場合、バンドシフトは観察されない。
【0141】
アビジン‐アポフェリチンと複合体化されたDNAの残りの4.5 μlを、in vitro転写/翻訳反応液(E. coli S30 Extract System for Linear Template; Promega)25 μlに対する鋳型として使用する。25℃において2時間後にピューロマイシン(125 μg/ml)を含有する緩衝液A 100 μlを添加することにより、反応を停止させる。上述したように、10分間にわたり経時でNADPHからNADPへの酸化を340 nmにおいて分光学的にモニターすることにより、ジヒドロ葉酸レダクターゼ活性をアッセイする。
【0142】
各in vitro翻訳反応液10 μlを、緩衝液A 150 μlおよびNADPH(1 mM)20 μlに添加する。1分後、ジヒドロ葉酸(1 mM)20 μl(実施例1に記載されているように、エマルションを破壊し、0.5 ml EDTA(50 mM)および2 ml水飽和ジエチルエーテルで反応を停止させた)を添加し、ThermoMaxマイクロプレートリーダー(Molecular Devices)を用いて340 nmで反応をモニターする。アビジン‐アポフェリチン:DNA比が最大のときでさえも、アビジン‐アポフェリチンが添加されていない対照と比較して、DHFR活性に差異は見られない。このことは、in vitro翻訳の効率を低下させることなくDNAの大多数を複合体化させることができることを示唆する。
【0143】
実施例6
in vitro転写‐翻訳とDHFR活性は共に同一の系で適合性を示す。
共役した転写‐翻訳によりin situで産生されるDHFRの活性に対して選択を行うために、転写‐翻訳反応およびDHFRはいずれも、同一の緩衝系で活性でなければならない。
340 nmにおいてNADPHからNADPへの酸化を分光学的にモニターすることに基づいて、完全な大腸菌 in vitro翻訳系におけるDHFR活性を直接アッセイすることは、S30抽出物の濁度が原因で、実用的でない。
【0144】
しかしながら、DHFRがin vitro翻訳と同じ緩衝系中で活性であることを確認することはできる。プラスミドpGEM-folAを含有する細菌のIPTG誘発、およびメトトレキセート‐セファロースカラムを用いたアフィニティー精製により、大腸菌DHFRが得られる(Baccanariら, 1977)。
【0145】
上述の緩衝液A中、またはS30画分の代わりにS30透析緩衝液(Lesley 1995)(10 mM Tris‐アセテート pH 8.0、14 mM酢酸マグネシウム、60 mM酢酸カリウム、1 mM DTT)を用いること以外は完全であるin vitro翻訳混合物中において、DHFR活性を比較する。いずれの場合においても、全反応液の体積は200 μlである。実施例1に記載されているように、エマルションを破壊し、0.5 ml EDTA(50 mM)および水飽和ジエチルエーテル2 mlをそれぞれ0.1 mMで用いて反応を停止させた。340 nmで反応を分光学的にモニターする。1.75 pmole (1.3 m単位)の大腸菌
DHFRを添加したとき得られる初期速度は、-25.77 mOD/分(緩衝液A)および-11.24 mOD/分(翻訳緩衝液)であり、従って、翻訳緩衝液中での反応効率は、最適化緩衝液(緩衝液A)中での反応効率の44 %である。
【0146】
更に、DHFRの基質(NADPHおよびH2F)が0.1 mM濃度で存在しても(単独または併用のいずれにおいても)、2時間の共役転写‐翻訳反応からの活性DHFRの産生はまったく阻害されない。
【0147】
実施例7
固定化ジヒドロ葉酸基質を含有する遺伝子エレメントに対するDHFRの活性により、DHFRをコードする核酸に結合したテトラヒドロ葉酸産物が形成される。
γ-カルボキシレートを介して結合した3個のグルタミン酸を含んでなるペプチドを合成する(出発物質としてN-フルオレニルメトキシカルボニル-グルタミン酸α-ベンジルエステルを使用する)。このペプチドは、カルボキシ末端にリシンを有し、更に、文献記載の手順(Krumdiekら, 1980)に変更を加えることにより、そのε-アミノ基にビオチンが結合する。アミノ末端に葉酸を結合し、既に報告されているように、ベンジルおよびトリフルオロアセトアミド保護基をアルカリ加水分解により除去する。このペプチドを逆相HPLCにより精製し、質量分析法およびUV分光法により特性付けする。文献記載の手順(Zakrzewskiら., 1980)を適用することにより、この葉酸ペプチドを化学的に還元して、対応するジヒドロ葉酸ペプチドとし(ジチオネートおよびアスコルビン酸を用いる)、更に、対応するテトラヒドロ葉酸ペプチドとする(水素化硼素ナトリウムを用いる)。これらの変換を、UV分光法により特性付けする。
【0148】
プライマーLMB2-ビオチン(配列番号9)およびLMB3を用いてプラスミドpGEM-folAからPCR増幅された、DHFRをコードするDNA 1分子と共に、平均で2〜3分子の葉酸ペプチドをアビジン(またはストレプトアビジン)に結合させることによって、遺伝子エレメントを構築する(実施例3を参照されたい)。固定化された葉酸をジチオネートおよびアスコルビン酸を使用して化学的に還元してジヒドロ葉酸とし、緩衝液Aで透析することにより精製する。プラスミドpGEM-folAを含む細菌のIPTG誘発をおこなって、大腸菌DHFRを産生し、メトトレキセート‐セファロースカラムを用いてアフィニティー精製する。0〜10 μMのアビジン結合ジヒドロ葉酸ペプチドおよび0〜50 μMのNADPHを用いて、NADPHからNADPへの酸化を分光学的にモニターすることにより、大腸菌DHFRが、この遺伝子エレメントに固定されたジヒドロ葉酸と反応することが示される。従って、この反応の最後で、産物テトラヒドロ葉酸は、その生成を触媒する酵素(すなわち、DHFR)をコードするfolA遺伝子に結合される。
【0149】
テトラヒドロ葉酸産物に結合されたこれらの遺伝子を単離する方法は2つある。第1の方法は、テトラヒドロ葉酸に特異的なファージディスプレイ抗体を形成するものである(Hoogenboom, 1997)。第2の方法は、固定化産物とは特異的に反応するが基質とは特異的に反応しないタグ付け試薬の使用に基づくものである。本発明者らは、14原子スペーサーを介してベンズアルデヒドに結合したジニトロフェニル(DNP)タグからなる分子を合成した。アルデヒド基は、テトラヒドロ葉酸と特異的に反応して共有結合付加物を形成し(Kallen及びJenchs, 1966)、抗DNP抗体を用いてアフィニティー精製を行うことができる。
【0150】
実施例8
DHFR活性に対して選択を行う代替法
酵母アルデヒドデヒドロゲナーゼにより触媒され、「タグ付け」された基質を用いて行われる第2の反応に、in situで共役させることにより、DHFR触媒反応に対して選択を行うことができる。
DHFR反応の産物の1つ(5,6,7,8-テトラヒドロ葉酸またはNADP+)に結合された遺伝子に対して選択を行う代わりに、DHFR反応を第2の反応に共役させる。この場合の選択は、DHFR触媒反応の第2の産物‐ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)の生成を媒介させて行われる。
【0151】
共役させるために本発明者らが選んだ反応は、酵母アルデヒドデヒドロゲナーゼ(YAD; EC 1.2.1.5)により触媒される。この酵素は、広範にわたる脂肪族および芳香族アルデヒドからそれらの対応するカルボン酸への酸化の際にNAD+またはNADP+のいずれかを使用し、このプロセスでNADHまたはNADPHを生成する。この反応には、本質的に不可逆的であるという大きな利点がある。すなわち、デヒドロゲナーゼ(DHFRおよびYADを含む)は、酸をアルデヒドに戻す還元を触媒しない。酸化還元反応を触媒する酵素の中にはNAD+またはNADP+を生成するものが非常に多く存在するので、こうした酵素の選択にYAD反応を利用することもできる。従って、この反応は、ジヒドロ葉酸レダクターゼに対する選択だけに限定されるものではない。
【0152】
ペンタアルデヒド基質を合成し、C20リンカーを介してDNP(ジニトロフェニル)タグに結合させる(これ以降ではDNP-PAと記す)。DNP-PAから対応する酸(DNP-PC)への酸化を、HPLC(逆相C18カラム;H2O/CH3CN勾配+0.1 %トリフルオロ酢酸;保持時間:DNP-PA、5.0分;DNP-PC、4.26分)で追跡する。DNP-PAからDNP-PCへの変換は、YADおよびNADP+の両方の存在下でのみ観察される。また、反応を分光学的に追跡する。340 nmの吸収の増大により、NADP+がNADPHへ同時に変換されることが分かる。
【0153】
同じHPLCアッセイを用いて、共役DHFR‐YAD反応を追跡する。最初の反応混合物は、pH 7.7の緩衝液(100 mMイミダゾール、5 mM β-メルカプトエタノール、および25 mM KCl)中に、DHFRに対する基質‐NADPH(50 μM)および7,8-ジヒドロ葉酸(H2F; 50 μM)、YAD(Sigma, 0.5単位)、ならびにDNP-PA(50 μM)を含むものであった。DNP-PAからDNP-PCへの変換は、DHFRを上記反応混合物に添加した場合に観察される(DHFR 5 nM、83 %;1.25 nM、14.5 %、32分後)。
【0154】
コンパートメント化in vitro翻訳で得られるDHFRの濃度は、実際には、5 nMをはるかに超える(実施例4を参照されたい)。DHFRの不在下、または酵素の強力な阻害剤であるメトトレキセート(MTX)の存在下(10 μM)では、DNP-PAからDNP-PCへの変換は無視できる。従って、これにより第2の産物DNP-PCの形成がDHFRの存在にリンクされる。
この共役反応を使用すると、i) DNP-PAのカルボキシル化(carboxylic)産物に特異的に結合する抗体に遺伝子をリンクさせ、更に、ii) 抗DNP抗体を用いたアフィニティー精製によりこれらの遺伝子を単離することによって、DHFR活性を与えるタンパク質を選択することができる。
【0155】
このアプローチは、catELISAに基づく通常のイムノアッセイによって行われる(Tawfikら, 1993)。抗ウサギ免疫グロブリン(Sigma, 10 μg/ウェル)でマイクロタイタープレートをコーティングし、続いて、グルタル酸誘導体に特異的に結合するウサギモノクロナール血清(Tawfikら, 1993)(リン酸緩衝塩類溶液+1 mg/ml BSAで1:500に希釈)でコーティングする。プレートを洗浄し、BSAでブロックする。上記の共役反応混合物をTris/BSA緩衝液(50 mM Tris、150 mM塩化ナトリウム、10 mg/ml BSA、pH 7.4)中に希釈し、1時間インキュベートする。プレートを洗浄し、同じ緩衝液で希釈(1:10,000)された抗DNP抗体(マウスモノクローナルSPE21.11)を添加し、1時間インキュベートする。プレートを洗浄し、ペルオキシダーゼ標識抗マウス抗体(Jackson)を添加し、続いて、ペルオキシダーゼ基質(BM Blue; Boehringer Mannheim)を添加する。DHFR(H2F、NADPH、YAD、およびDNP-PAに加えて)を含有する共役反応サンプルの場合のみ、特異的シグナルが観察される。
【0156】
高度に特異的な抗カルボン酸抗体(Tawfikら, 1993)を使用し、2つの様式で選択を行う。
第1に、実施例5に記載されているように、高分子量アビジン(またはストレプトアビジン)含有複合体に抗カルボン酸抗体を化学的に結合させる。実施例5に記載されているように、DHFRをコードするビオチニル化DNAは、アビジン‐ビオチン相互作用を介して、この複合体に結合する。次に、YADおよびタグ付けYAD基質、例えば、DNP-PA、をも含有するコンパートメント化共役転写/翻訳系で、この複合体を使用する。コンパートメント中にDHFR活性が存在すれば、DNP-PAがDNP-PCに変換される。高分子量複合体を介してDNAに結合した抗カルボン酸抗体は、DNP-PC分子のみを捕獲し、アルデヒド分子を捕獲しない。次に、活性DHFRを含有する(従ってコンパートメントあたり1分子のDNAのみが存在するならば活性DHFRをコードする)こうしたコンパートメントから得られるDNAを、抗DNP抗体を使用することによりアフィニティー精製する。
【0157】
第2の様式では、DHFRをコードするビオチニル化DNAに容易に結合させることのできる高分子量複合体中に、多数のストレプトアビジン分子を結合させる(実施例5を参照されたい)。YADおよびYAD基質、例えば、MeNPOC‐ビオチン‐ベンズアルデヒド、をも含有するコンパートメント化共役転写/翻訳系で、この複合体を使用する。MeNPOC‐ビオチン‐ベンズアルデヒド中のビオチン基は、「ケージ化」されている(Sundbergら, 1995; Pirrung及びHuang, 1996)。すなわち、光照射により光除去性ニトロベンジル基が切断除去されるまで、アビジンまたはストレプトアビジンをこのビオチン基に結合させることはできない。コンパートメント中にDHFR活性が存在する場合、MeNPOC‐ビオチン‐ベンズアルデヒドはMeNPOC‐ビオチン‐安息香酸に変換される。コンパートメント化反応をしばらくの間行った後、反応液に光を照射してニトロベンジル基を除去すれば、この化合物はストレプトアビジン‐DNA複合体に結合するであろう。活性DHFRを含有する(従ってコンパートメントあたり1分子のDNAのみが存在するならば活性DHFRをコードする)こうしたコンパートメント中のDNAを、ビオチン‐安息香酸(ビオチン‐ベンズアルデヒドの代わりに)で複合体化し、固定化抗安息香酸抗体を用いアフィニティー精製することができる。
【0158】
NAD+またはNADP+からNADHまたはNADPHへの酸化を触媒することのできる他の酵素がin vitro転写/翻訳系に存在すると、ある状況下では、コンパートメント化in vitro転写/翻訳系で直接選択を行うためにこのYAD系を使用することが困難になる可能性がある。この場合には、先に述べた2段階コンパートメント化系を使用して選択を行う。すなわち、最初に、コンパートメント中でDHFRを翻訳し、次に、同じコンパートメント中で好適なアフィニティータグを用いてDNAにリンクさせる。エマルションを破壊し、コンパートメント中の内容物をプール化し、DNA分子の一端に結合したジゴキシゲニン「タグ」に特異的な抗体を用いて、DNAをアフィニティー精製し、転写/翻訳系の他の成分(混在する酸化還元酵素など)から分離する。次に、pH 7.7の緩衝液(100 mMイミダゾール、5 mM β-メルカプトエタノール、および25 mM KCl)中に、DHFRに対する基質‐NADPH(50 μM)および7,8-ジヒドロ葉酸(H2F; 50 μM)、YAD(Sigma, 0.5単位)、ならびにDNP-PA(50 μM)を含んでなる反応混合物中に、結合したDHFRタンパク質と共に、精製されたDNA分子を添加し、更に、コンパートメント1個あたり1分子だけ、またはせいぜい数分子のDNAが含まれるように乳化を行うことにより、反応液を再度コンパートメント化する。上記の2つの様式のうちのいずれにおいても抗カルボン酸抗体(Tawfikら, 1993)を使用して選択を行う。
【0159】
実施例9
遺伝子産物による遺伝子エレメントのメチル化
油中水型エマルションの水性コンパートメント中でin vitro転写/翻訳により産生されるDNAメチルトランスフェラーゼは、それをコードするDNA分子を該コンパートメント中でメチル化する。
【0160】
本明細書中に記載のコンパートメント化系を用いて結合活性または触媒活性を有するタンパク質の選択を行うには、以下の2つの基本的要件が必要である。i) 油中水型エマルションの水性コンパートメント中において、選択されるタンパク質をコードするDNA1分子(または多くとも数分子)が、共役転写/翻訳系により生物学的に活性な形態で発現される。ii) 選択されるタンパク質は、後続のステップでそれを選択できるように、それをコードする遺伝子エレメントを改変できるものでなければならない。この実施例では、共役転写/翻訳系を用いて油中水型エマルション系の水性コンパートメント中で効率的に産生される一群のタンパク質‐DNAメチルトランスフェラーゼ(タイプII)について説明する。更に、in vitroで翻訳されたDNAメチルトランスフェラーゼは、それをコードするDNA分子を水性コンパートメント中でin situで効率的に改変し、結果として、それらの選択および増幅を可能にする。シトシンのC5位をメチル化することによってDNA分子上の標的部位を改変し、これにより、同種の(cognate)制限エンドヌクレアーゼによる開裂に対する耐性を標的部位に付与する(すなわち、M.HhaIに対するHhaIおよびM.HaeIIIに対するHaeIII)。従って、メチル化DNAは、制限エンドヌクレアーゼ開裂に対する耐性を有するため、非メチル化DNAと区別することができる。
【0161】
M.HhaIをコードする遺伝子は、Haemophilus parahaemolyticus(ATCC 10014)から直接得られたオリゴヌクレオチドHhaI-Fo2SおよびHhaI-Bcを用いて、PCRにより増幅する。M.HaeIIIをコードする遺伝子は、Haemophilus influenzae(バイオグループaegyptius)(ATCC 11116)から直接得られたオリゴヌクレオチドHaeIII-Fo2SおよびHaeIII-Bc(配列番号4)を用いて、PCRにより増幅する。HindIIIおよびKpnIで消化させたベクターpGEM-4Z(Promega)のlacプロモーターおよびT7 RNAポリメラーゼプロモーターの下流に両方のPCR断片をクローニングする。オリゴヌクレオチドHhaI-BcおよびHaeIII-Bc(配列番号4)は、メチルトランスフェラーゼ遺伝子開始コドンの上流に、有効なファージT7遺伝子10翻訳開始部位を付加する。オリゴヌクレオチドHhaI-Foは、それぞれM.HhaIおよびM.HaeIIIに対する基質として機能するHha Iメチル化/制限部位(M/R)およびHaeIII(/NotI)部位を付加する。オリゴヌクレオチドHaeIII-Foは、M.HaeIIIに対する基質として機能するNotI/HaeIII M/R部位を付加する(M.HaeIII遺伝子には、既に、2つの内部HhaI M/R部位が含まれている)。DNA配列決定により、正しいヌクレオチド配列を有するクローンであることを確認する。
【0162】
上記のプライマーLMB2-ビオチン(配列番号9)およびLMB3-DIG(配列番号10)を用いて、上述したpGEM-M.HhaIおよびpGEM-M.HaeIIIプラスミドをPCRにより増幅し、1167塩基対のDIG-M.HhaI-ビオチンまたは1171塩基対のDIG-M.HaeIII-ビオチンDNA断片を作製する。この断片は、一端がビオチンで、また他端がジゴキシゲニンで標識され、更に、T7 RNAポリメラーゼプロモーター、ファージT7遺伝子10翻訳開始部位、メチルトランスフェラーゼ遺伝子、ならびにHaeIIIおよびHhaIのM/R部位を有する。Wizard PCR Preps(Promega)を用いてPCR断片をそれぞれ直接精製する。
【0163】
鋳型としてそれぞれプラスミドpMB1(Betlachら, 1976)およびpLB1(Bougueleretら, 1984)、メチルトランスフェラーゼ遺伝子リボソーム結合部位の上流にファージT7遺伝子10翻訳開始部位およびLMB3を付加するバックプライマー(EcoRI-BcまたはEcoRV-Bc)、及びLMB2を付加するフォワードプライマー(EcoRI-FoまたはEcoRI-Fo)を用いて、M.EcoRIおよびM.EcoRVの共役in vitro転写‐翻訳に必要な遺伝子をPCRにより増幅する。上述したようにプライマーLMB2-ビオチン(配列番号9)およびLMB3-DIG(配列番号10)を用いて、これらの断片をPCRにより更に増幅し、DIG-M.EcoRI-ビオチンおよびDIG-M.EcoRV-ビオチンDNA断片を作製する。得られた断片は、T7 RNAポリメラーゼプロモーター、ファージT7遺伝子10翻訳開始部位、メチルトランスフェラーゼ遺伝子、ならびにEcoRIおよびEcoRVのM/R部位を有する。Wizard PCR Preps(Promega)を用いてこれらのPCR断片をそれぞれ直接精製する。
【0164】
線状鋳型用にデザインされた原核in vitro共役転写/翻訳系中で、上記のPCR増幅DNAメチラーゼ遺伝子を発現させる(Lesleyら, 1991)。この系の市販品を用い(E. coli S30 Extract System for Linear Templates; Promega)、これにT7 RNAポリメラーゼおよびS-アデノシルメチオニン(SAM)を濃度80 μMで追加する。
Boehringer-Mannheim DIG-ビオチンELISAまたは放射能標識DNA断片およびストレプトアビジン被覆磁性ビーズを用いて、同種制限酵素による開裂に対するDIGおよびビオチン標識DNA断片の耐性を測定することにより、メチル化のアッセイを行う。以下に記載されているように共役in vitro転写‐翻訳によりin situで反応させるDIG-ビオチン標識断片含有in vitro反応混合物を、1xW&B緩衝液(1M NaCl、10 mM Tris、1 mM EDTA、pH 7.4)+0.1 % Tween-20で希釈し(このアッセイにおけるDIG/ビオチン標識DNAの濃度は、0〜250 pMの範囲である)、ストレプトアビジン被覆マイクロタイタープレート(高容量)中で30〜60分間インキュベートする。プレートを洗浄し(2xW&Bで3回、最後に、50 mM Tris pH 7.4+5 mM MgCl2で洗浄)、制限酵素(NEB)を添加し(対応する緩衝液0.2 ml中に10〜50単位の酵素を含む)、37℃で3〜12時間インキュベートする。プレートを洗浄し、ペルオキシダーゼ結合抗DIG抗体(PBS+0.1 % Tween-20+2 mg/ml BSAで1:1,500に希釈したもの)を40〜60分間にわたり添加し、続いて、ペルオキシダーゼ基質(BM Blue; 70 μl/ウェル)を添加する。0.5 M H2SO4(130 μl/ウェル)でクエンチした後、吸光度(450マイナス650 nmで)を測定する。
【0165】
放射能アッセイを行うために、プライマーLMB2-ビオチン(配列番号9)およびLMB3ならびにα-P32-CTPを用いて、上記のプラスミドおよびPCR断片をPCRにより増幅し、一端がビオチンで標識化されたP32標識DNA断片を作製する。この断片には、T7 RNAポリメラーゼプロモーター、ファージT7遺伝子10翻訳開始部位、メチルトランスフェラーゼ遺伝子、ならびに関連M/R部位が含まれる。Wizard PCR Preps(Promega)を用いてこれらのPCR断片を直接精製する。共役in vitro転写‐翻訳によりin situで反応させたビオチン-P32-標識DNA含有反応混合物を、1xW&B緩衝液+0.1 % Tween-20で希釈し、ストレプトアビジン被覆磁性ビーズ(Dynal,M-280; 1〜5×106個のビーズ)と共に30〜60分間インキュベートする。ビーズを分離し、洗浄する(2xW&B+0.1 % Tween-20+3 % BSAで3回、最後に、50 mM Tris pH 7.4+5 mM MgCl2で洗浄)。制限酵素(NEB)を添加し(対応する緩衝液50〜150 μl中に10〜50単位の酵素を含む)、37℃で5〜20時間インキュベートする。上清を除去し、ビーズを洗浄し、水100 μl中に再懸濁させる。ビーズ上および上清中の放射能標識DNAの量をシンチレーション計数により測定する。
【0166】
本明細書中に記載の4つのメチラーゼ‐M.HaeIII、M.HhaI、M.EcoRI、およびM.EcoRV‐はすべて、in vitro共役転写/翻訳において発現され、活性である。更に、in vitroで翻訳されたメチラーゼは、それ自体の遺伝子をメチル化することにより、同種メチラーゼによる開裂(自己メチル化)に対する耐性を付与することができる。メチラーゼ遺伝子の共役in vitro転写‐翻訳およびそのメチル化の両方のプロセスは、同じ反応混合物中で効率的に進行する。より詳細には、T7 RNAポリメラーゼプロモーター、ファージT7遺伝子10翻訳開始部位、メチルトランスフェラーゼ遺伝子、ならびにすべての4つのメチラーゼのM/R部位を含むDNA断片(濃度0.5〜10 nM)は、同種制限エンドヌクレアーゼによる開裂に対して耐性を示すようになる。例えば、M.EcoRIメチルトランスフェラーゼをコードするDNA断片は、E. coli S30 Extract System for Linear Templates (Promega)、SAM(80 μM)、およびT7 RNAポリメラーゼと共にインキュベートした場合、EcoRIによる開裂に対して耐性を示すようになる(25℃で20〜90分後に75〜100 %)。メチル化の結果としての開裂に対する耐性は、選択性および特異性があり、同じ条件下において、HhaIまたはM.EcoRVによる開裂に対する耐性は観察されず、更に、翻訳を抑制した場合(例えば、ピューロマイシンの存在下またはT7 RNAポリメラーゼの不在下)、EcoRIによる開裂に対する耐性も観察されない。上述したようにDIG‐ビオチンELISAまたはビオチン-P32-標識DNA断片を用いて残存遺伝子をアッセイする場合にも同様な結果が得られる。in transのメチル化、すなわち(同種メチラーゼをコードするもの以外の)M/R部位を付加するDNA断片のメチル化も、メチラーゼをコードする遺伝子の存在下で、大腸菌S30共役in vitro転写‐翻訳系において観察される。
【0167】
メチラーゼ遺伝子の共役in vitro転写‐翻訳およびその自己メチル化の両方のプロセスは、油中水型エマルションの水性コンパートメント中で効率的に進行する。より詳細には、T7 RNAポリメラーゼプロモーター、ファージT7遺伝子10翻訳開始部位、メチルトランスフェラーゼ遺伝子(例えば、M.HhaI)、ならびにHaeIII、HhaI、およびEcoRIのM/R部位を有するDNA断片(濃度0.1〜10 nM)を、SAM(80 μM)およびT7 RNAポリメラーゼの存在下で、E. coli S30 Extract System for Linear Templates (Promega)に添加する。実施例1に記載したように、Ultra-Turrax T25分散機を用いて20,000 rpmで1分間均質化処理することにより、氷冷反応混合物を乳化し、25〜30℃で0〜180分間インキュベートする。反応を停止し、水性相を分離し(実施例1を参照されたい)、上述したようにDIG-ビオチンまたはビオチン-P32-標識DNA断片のメチル化のアッセイを行う。60〜180分間のインキュベーションを行った後、HhaIによる開裂に対してコンパートメント化遺伝子の20 %までのメチル化が観察される。調製直後に氷冷エマルションを破壊し、エーテル抽出により反応をクエンチした場合(「0分後」)、耐性は観察されない。メチル化は選択的であり、同じ条件下で、HaeIIIまたはEcoRIによる開裂に対する耐性は観察されない。更に、P32-標識DNA断片のアッセイから、M.HaeIIIおよびM.HhaIの両方の自己メチル化が、コンパートメント1個あたり平均で1個未満の遺伝子に対応する遺伝子濃度において進行することが分かった(0.1〜0.5 nM;実施例4を参照されたい)。従って、メチラーゼ遺伝子の共役in vitro転写‐翻訳およびその自己メチル化は、油中水型エマルションの水性コンパートメント中にわずか1個の遺伝子エレメントが存在する場合でさえ、効率的に進行する。
【0168】
M.HaeIII遺伝子の共役転写/翻訳から得られるHaeIIIメチラーゼ活性は、攪拌だけを行った場合、および実施例1に記載されているように、攪拌した後で更に、Ultra-Turrax T25分散機を用いて8,000 rpm、9,000 rpm、または13,500 rpmで1分間均質化処理した場合に得られる、より大きなマイクロカプセルにおいても測定される。結果は、図2bに示されている。使用したM.HaeIII遺伝子の濃度(2.5 nM)において、13,500 rpm、9,500 rpm、および8,000 rpmで均質化処理を行って得られたエマルションでは、液滴1個あたり平均でそれぞれ1個、1.5個、および4.8個の遺伝子エレメントが存在し、攪拌だけを行って調製されたエマルションでは、液滴1個あたり平均で14個の遺伝子エレメントが存在する。in vitro翻訳混合物に、アニオン性界面活性剤、例えば、デオキシコール酸ナトリウムを、典型的には0.5 % (w/v)となるように添加すると、エマルション中でメチル化される遺伝子エレメントのパーセンテージが有意に増大する。
【0169】
実施例10
油中水型エマルションの水性コンパートメント中で自己メチル化を行った後、DNAメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子エレメントの選択および増幅を行うことができる。
DNA‐メチラーゼをコードする遺伝子をメチル化することにより、後続のステップでその単離および増幅を行うことが可能になる。メチル化DNAは、制限エンドヌクレアーゼ開裂に対する耐性を有するため、非メチル化DNAと区別することができる。従って、同種制限酵素で処理した後、インタクトなままの遺伝子エレメントをPCRにより増幅することができる。しかしながら、同じR/M部位を含むがメチラーゼをコードしない他の遺伝子が同じ反応混合物中に存在する場合、このような選択を行えないことは自明である。なぜなら、(大過剰に存在する)非メチラーゼ遺伝子の交差メチル化によって、同種制限酵素による開裂に対する耐性が付与され、PCRにより増幅可能になると考えられるからである。こうした状況下では、メチラーゼをコードする遺伝子の選択は、それらがコンパートメント化されている場合だけ、すなわち、自己メチル化がコンパートメント中における主要なプロセスとなるように1個のコンパートメント中にわずか1個または数個の遺伝子が存在する場合だけ、可能になるであろう。メチラーゼ遺伝子を含有しないコンパートメント中に存在する非メチラーゼ遺伝子はメチル化されないまま残るため、交差メチル化は回避される。
【0170】
実験に使用した遺伝子は、メチラーゼHaeIIIをコードする1194塩基対のM.HaeIII断片(DIG-M.HaeIII-3s-ビオチン)および酵素ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)をコードする681塩基対のfolA断片(DIG-folA-3s-ビオチン)であり、これらの断片には更に、HaeIIIおよびHhaI制限/改変部位が含まれている(図1bを参照されたい)。両方のDNA断片は、一端がジゴキシゲニン(DIG)で、また他端がビオチンで標識され、更に、in vitroで発現させるために、T7 RNAポリメラーゼプロモーター(T7プロモーター)およびT7遺伝子10翻訳開始部位(rbs)が含まれる。
【0171】
オリゴヌクレオチドHaeHha-PlおよびHaeHha-Mi(配列番号2)(表1)をアニールし、それらをHindIIIおよびEcoRI切断pGEM-4Z(Promega)中にライゲートすることにより、pGEM-4Z-3sを作製する。M.HaeIII遺伝子は、オリゴヌクレオチドHaeIII-FoNC(配列番号3)およびHaeIII-Bc(配列番号4)(表1)を用いてHaemophilus influenzae(バイオグループaegyptius)(ATCC 11116)からPCRにより増幅する。fol A遺伝子は、プライマーEDHFR-Fo(配列番号5)およびEDHFR-Ba(配列番号6)(表1)を用いて大腸菌から増幅する。増幅された遺伝子の両方をHindIIIおよびKpnIで消化し、pGEM-4Z-3s中にクローニングすることにより、発現ベクターpGEM-HaeIII-3sおよびpGEM-folA-3sを作製する。DIG-M.HaeIII-3s-ビオチンおよびDIG-folA-3s-ビオチン(図1bを参照されたい)は、プライマーLMB2-ビオチン(配列番号9)およびLMB3-DIG(配列番号10)を用いてPCRによりPfuポリメラーゼを用いてこれらのベクターから増幅し(20サイクル)、Wizard PCR Preps(Promega)を用いて精製する。HaeIIIメチラーゼ活性のアッセイのために基質として使用される4つのHaeIII R/M部位を含む942 bpのDNA断片であるDIG-D1.3-ビオチンを、D1.3 1本鎖Fv遺伝子を含むpUC19誘導体(McCaffertyら, 1990)から上記のように増幅する。プライマーG3FRAG-Fo(配列番号11)およびG3FRAG-Ba(配列番号12)(表1)を用いてPCRによりTaqポリメラーゼを用いてpHEN1 DNA(Hoogenboomら, 1991)から558 bpのキャリアDNA(g3キャリアDNA;ファージfd遺伝子IIIの内部断片であり、T7プロモーター、HaeIIIまたはHhaI R/M部位はいずれも含まれない)を増幅し、フェノール‐クロロホルム抽出およびエタノール沈降により精製する。このDNA(≧10 nM)を、この実施例中の反応に使用するすべてのDNAの希釈時、キャリアとして使用した。
【0172】
図3は、過剰のfolA遺伝子(DNAをメチル化しないDHFRをコードする)からの、DNAメチラーゼHaeIIIをコードするM.HaeIII遺伝子の選択を示している。両方の遺伝子は、基質として作用させるために付加された同じHaeIII R/M配列を有する(図1b)。エマルションの水性コンパートメント中で翻訳を行った後、メチラーゼ遺伝子に結合したHaeIII R/M配列をメチル化する。これらの遺伝子は、HaeIIIエンドヌクレアーゼによる開裂に対する耐性が付与され、続いて、PCRにより増幅する。他のコンパートメント中に存在するfolA遺伝子は、メチル化されないまま残存し、開裂されるので、増幅されない。アガロースゲル電気泳動法によりPCR産物を分析する。このとき、M.HaeIII遺伝子の濃縮化は、1194 bpバンドの出現により可視化することができる(図3)。
【0173】
E. coli S30 Extract System for Linear DNA(Promega)を用い、これに、g3キャリアDNA(10 nM)、DNA断片(DIG-M.HaeIII-3s-ビオチンおよびDIG-M.folA-3s-ビオチン、以下に記載の比率および濃度)、T7 RNAポリメラーゼ(104単位)、デオキシコール酸ナトリウム(Fluka、0.5 % w/v;乳化反応液の場合のみ)、およびS-アデノシルメチオニン(NEB、80 μM)を追加する。DNA断片DIG-M.HaeIII-3s-ビオチンおよびDIG-M.folA-3s-ビオチンを、1:103の比率および全濃度200 pM(図3a)、ならびに1:104〜1:107の比率および全濃度500 pM(図3b)で使用して、反応を開始する。氷上で50 μlの反応液を調製し、実施例1に記載したように攪拌だけを行って乳化させる。25℃で反応液を2時間インキュベートする。反応混合物を回収するために、エマルションを3,000 g で5分間回転させ、油相を除去し、バイアルの底に濃縮エマルションを残す。クエンチング緩衝液(25 μg/ml酵母RNAを含む0.2 mlのW+B緩衝液:1 M NaCl、10 mM Tris-HCl、1 mM EDTA、pH7.4)および2 mlの水飽和エーテルを添加し、この混合物を攪拌し、短時間の遠心分離処理にかけ、エーテル相を除去する。水相をエーテルで洗浄してから乾燥させる(環境温度においてSpeedvac中で5分間)。100 μgのM-280 ストレプトアビジンダイナビーズを用いてDNAを捕獲する(環境温度で2時間)。ダイナビーズをW+B緩衝液;2.25 Mグアニジン‐HCl、25 mM Tris-HCl、pH 7.4;W+B緩衝液;更に、制限緩衝液で2回、逐次洗浄する。ビーズを10単位のHaeIII(またはHhaI)を含有する制限緩衝液100 μl中に再懸濁させ、37℃で5時間インキュベートする。W+B緩衝液で3回、50 mM KCl、10 mM Tris-HCl、0.1 % Triton X-100、pH 9.0で2回、ビーズを洗浄し、次いで、1.5 mM MgCl2を追加した同じ緩衝液(PCR緩衝液)100 μl中に再懸濁させる。ビーズのアリコート(2〜20 μl)を94℃でプライマーLMB2-ビオチンおよびLMB3-DIGと共に添加されるTaqポリメラーゼを用いて、PCRにより増幅する(反応液50 μl;94°で1分間、55°で1分間、72°で2分間のサイクル32回)。このDNAをWizard PCR Prepsを用いて精製し、第2ラウンドの選択に使用する(1:104および1:105選択のときは20 pM、1:106および1:107選択のときは500 pM)。ゲル電気泳動および活性アッセイを行うために、それぞれLMB2およびLMB3のすぐ内側にアニールするプライマーLMB2-NestおよびLMB3-Nestを用いて、このDNA(約1 pMに希釈)を更に増幅し(94°で1分間、50°で1分間、72°で1.5分間のサイクル25回)、上記のように精製する。また、DIGもビオチンも付加されていないこのDNA(10 nM)を、10 nM DIG-D1.3-ビオチン(4つのHaeIII R/M部位を含有する942 bp DNA)の存在下においてin vitroで翻訳する。実施例9の場合と同様に、DIG-D1.3-ビオチン基質のメチル化をDIG-ビオチンELISAにより測定する。
【0174】
エマルション中で1:1000の比率のM.HaeIII:folA遺伝子の1ラウンドの選択を行うと、最終遺伝子比はおよそ1:1になる(図3a)。数種の対照実験から、選択は上記の機構に従って進行することが示唆される。すなわち、以下の場合にはM.HaeIII遺伝子に対応するバンドは観察されない。遺伝子の初期混合物をPCRにより増幅した場合;溶液(乳化されていない)中で反応を行った後;転写/翻訳の不在下で乳化した場合(T7 RNAポリメラーゼを除いた場合);HaeIIIのR/M部位以外のR/M部位で反応遺伝子を開裂させた場合−例えば、HhaIで消化した後。選択後のM.HaeIII DNAの収率は、100 %未満である。これは、メチラーゼ活性の不在下で(T7ポリメラーゼを添加しない場合)大きなfolAバンドが観察されることから示唆されるように、交差メチル化に起因するものではなく、主として、Hae IIIによる消化が不完全であることに起因する。消化の間、DNAの濃度はHaeIIIのKM(6 nM)よりもかなり低下し、消化は著しく非効率的になる。
【0175】
また、M.HaeIII:folA比率1:104〜1:105から開始して1ラウンドの選択を行った後、M.HaeIII遺伝子に対応するバンドが見えるようになるが(図3b)、より小さい比率では、観察されない。このことから、濃縮率(factor)は少なくとも5000倍であることが示唆される。従って、大きなプール(例えば、遺伝子ライブラリー)から少数の遺伝子を選択するためには、更なる選択のラウンドが必要である。第1ラウンドの選択から得られたHaeIII消化および増幅DNAを、第2ラウンドの選択処理にかけると、M.HaeIII:folA比率1:106〜1:107から開始した場合にもM.HaeIII遺伝子に対応するバンドが見えるようになった。また、M.HaeIII:folA比率1:104〜1:105から開始して誘導されたDNAに対しても第2ラウンドの選択を行う。この場合には、およそ3:1の比率まで更に濃縮され、M.HaeIII遺伝子が多くなる。選択の各ラウンドの前後で、遺伝子の増幅、in vitro翻訳、および別のDNA基質との反応を行い、HaeIIIメチラーゼ活性のアッセイを行う。こうしたアッセイにより、ゲル電気泳動により観察されるM.HaeIII遺伝子の濃縮は、HaeIIIメチラーゼ活性の対応した増加につながることが示される(図3b)。
【表1】
【0176】
参考文献
Anderson,C.W., Straus,J.W.および Dudock,B.S. (1983) Methods Enzymol, 101, 635-44.
Anderson,J.E. (1993) Curr.Op.Struct.Biol., 3, 24-30.
Ash,M.および Ash,I. (1993) Handbook of industrial surfactants. Gower, Aldershot.
Baccanari,D.P., Averett,D., Briggs,C.および Burchall,J. (1977) Biochemis try, 16,3566-72.
Barany,F. (1991) PCR Methods Applic., 1, 5-16.
Bass,S., Greene,R.および Wells,J.A. (1990) Proteins, 8. 309-14.
Becher,P. (1957) Emulsions: theory and practice. Reinhold, New York.
Benita,S.編 (1996). Microencapsulation: methods and industrial applicati ons. Drugs and pharmaceutical sciences. Edited by Swarbrick,J. New York: Marcel Dekker.
Benner,S.A. (1994) Trends Biotechnol, 12, 158-63.
Berman,J., Eisenberg,S.および Tye,B.K. (1987) Methods Enzymol, 155, 528-37.
Betlach,L., Hershfield,V., Chow,L., Brown,W., Goodman,H.M.および Boyer, H.W.(1976). A restriction endonuclease analysis of the bacterial plasmid controlling the EcoRI restriction and modification of DNA. Federation Proceedings 35, 2037-2043.
Blattner,F.R.および Dahlberg,J.E. (1972) Nature New Biol, 237, 227-32.
Bougueleret,L., Schwarzstein,M., Tsugita,A.および Zabeau,M. (1984). Char acterization of the genes coding for the Eco RV restriction and modifica tion system of Escherichia coli. Nucleic Acids Res 12(8), 3659-76.
Bru,R.および Walde,P. (1991). Product inhibition of alpha-chymotrypsin in reverse micelles. Eur J Biochem 199(1), 95-103.
Bru,R.および Walde,P. (1993). Catalytic activity of elastase in reverse micelles. Biochem Mol Biol Int 31(4), 685-92.
Cahill,P., Foster,K.および Mahan,D.E. (1991) Clin Chem. 37, 1482-5.
Chakrabarti,A.C., Breaker,R.R., Joyce,G.F.および Deamer,D.W. (1994). Pro duction of RNA by a polymerase protein encapsulated within phospholipid vesicles. J Mol Evol 39(6), 555-9.
Chamberlin,M.および Ring,J. (1973) J Biol Chem, 248, 2235-2244.
Chang.T.M. (1987). Recycling of NAD(P) by muitlenzyme systems immobilized by microencapsulation in artificial cells. Methods Enzymol 136(67), 67-82.
Chang,T.M.S. (1992). Recent advances in artificial cells based on microe ncapsulation. In Microcapsules and nanoparticles in medicine and pharmacy (Donbrow,M.編), pp.323-339. CRC Press, Boca Raton, Florida.
Chapman,K.B.および Szostak,J.W. (1994) Curr.op.Stroct.Biol., 4, 618-622.
Chetverin,A.B.および Spirin,A.S. (1995) Prog Nucleic Acid Res Mol Biol, 51, 225-70.
Clackson,T.および Wells,J.A. (1994) Trends Biotechnol, 12, 173-84.
Creagh,A.L., Prausnitz,J.M.および Blanch,H.W. (1993). Structual and catalytic properties of enzymes in reverse micelles. Enzyme Microb Technol 15(5), 383-92.
Cull,M.G., Miller,J.F.および Schatz,P.J. (1992) Proc Natl Acad Sci U S A, 89, 1865-9.
Dickinson,E. (1994) In Wedlock,D.J.(編), Emulsions and droplet size control.Butterworth-Heine-mann, Oxford, Vol.pp.191-257.
Ellington,A.D.および Szostak,J.W. (1990) Nature, 346, 81822.
Ellman,J., Mendel,D., Anthony,C.S., Noren,C.J.および Schultz,P.G. (1991) Methods Enzymol, 202, 301-36.
Fahy,E., Kwoh,D.Y.および Gingeras,T.R. (1991) PCR Methods Appl, 1, 25-33.
Fields,S.および Song,0. (1989) A novel genetic system to detect protein-protein interactions. Nature 340, 245-6.
Finch,C.A. (1993). Encapsulation and controlled release. Spec.Publ.-R. Soc.Chem. 138, 35.
Fisch,I., Kontermman,R.E., Finnern,R., Hartley,0., Soler,G.A., Griffiths, A.D.および Winter,G. (1996) ProcNatl Acad Sci U S A, 93, 7761-6.
Freese,E. (1959) J.Mol.Biol., 1, 87.
Friedberg,E.C., Walker,G.C. および Siede,W. (1995) DNA repair and mutage nesis. ASM Press, Washington D.C.
Gold,L., Polisky,B., Uhlenbeck,0.および Yarus,M. (1995) Annu Rev Biochem, 64, 763-97.
Green,R.および Szostak,J.W. (1992) Science, 258, 1910-5.
Gregoriadis,G. (1976) Methods Enzymol, 44, 21 8-27.
Griffiths,A.D., Williams,S.C., Hartley,0., Tomlinson,I.M., Waterhouse,
P., Crosby,W.L., Kontermann,R.E., Jones,P.T., Low,N.M., Allison,T.J.ら、 (1994) Embo J, 13, 3245-60.
Haber,J., Maslakiewicz,P., Rodakiewicz,N.J.および Walde,P. (1993). Activity and spectroscopic properties of bovine liver catalase in sodium bis(2-ethylhexyl)sulfosuccinate/isooctane reverse micelles. Eur J Biochem 217(2), 567-73.
Hermanson,G.T. (1996) Bioconjugate techniques. Academic Press, San Diego.
Hochuli,E., Dobeli,H. および Schacher,A. (1987) J Chromatogr. 411, 177-84.
Hoogenboom,H.R.ら、(1991) Nucl.Acids Res., 91, 4133-4137.
Hoogenboom,H.R. (1997). Designing and optimizing library selection strat egies for generating high-affinity antibodies. Trends Biotechnal. 15, 62-70.
Hoogenboom,H.R. (1997) Trends Biotechnol., 15, 62-70.
Janda,K.D., Lo,L.-C., Lo,C.-H.L., Sim,M., -M., Wang,R., Wang,C.-H.および Lerner,R.A. (1997) Science, 275, 945-948.
Johannsson,A. (1991) In Price,C.P.および Newman,D.J.(編), Heterogeneous enzyme immunoassays. Stockton Press, New York, Vol.pp.295-325.
Johannsson,A.および Bates,D.L. (1988) In Kemeny,D.M.および Challacombe, S.i. (編), Amplification by second enzymes. John Wiley, Chichester, Vol. pp.85-106.
Joyce,G.F. (1994) Curr.op.Structural Biol., 4, 331-336.
Kadir,F.H.および Moore,G.R. (1990) Febs Lett, 276, 81-4.
Kallen,R.G.および Jencks,W.P. (1966). The mechanism of the condensation of formaldehyde with tetrahydrofolic acid. J.Biol.Chem. 241, 5851-5863.
Katanaev,V.L., Kurnasov,O.V.および Spirin,A.S. (1995) Febs Lett, 359, 89-92.
Keij,J.F., Groenewegen,A.C.および Visser,J.W.M. (1994) High-speed photod amage cell sorting: An evaluation of the ZAPPER prototype. Methods in cell biology 42, 371-358.
Klug,A. (1995) Ann N V Acad Sci, 758, 143-60.
KIug,A.および Schwabe,J.W. (1995) Faseb T, 9, 597-604.
Kolb,V.A., Makeyev,E.V., Kommer,A.および Spirin,A.S.(1995) Biochem Cell Biol, 73, 1217-20.
Kowalczykowski,S.C., Dixon,D.A., Eggleston,A.K., Lauder,S.D.および Rehra uer,W.M. (1994) Microbial Rev, 58, 401-65.
Krumdiek,C.L.および Baugh,C.M. (1980) Solid-phase synthesis of pteroyl polyglutamates. Methods Enzymol. pp.524-529
Kumar,A., Kumar,A.および Katiyar,S.S. (1989). Activity and kinetic characteristics of glutathione reductase in vitro in reverse micellar waterpool. Biochim Biophys Acta 996(1-2), 1-6.
Landegren,U., Kaiser,R., Sanders,J.および Hood,L. (1988) Science, 241, 1077-80.
Lesley,S.A., Brow,M.A.および Burgess,R.R. (1991). Use of in vitro protein synthetis from polymerase chain reaction-generated templates to study interaction of Escherichia coil transcription factors with core RHA polymerase and for epitope mapping of monoclonal antibodies. J Biol Chem 266(4), 2632-8.
Lesley,S.A. (1995) Methods Mol Biol, 37, 265-78
Lesley,S.A., Brow,M.A.および Burgess,R.R. (1991) J Biol Chem, 266, 2632-8.
Leung,D.W., Chen,E.および Goeddel,D.V. (1989) Technique, 1, 11-15.
Liao,H., McKenzie,T.および Hageman,R. (1986) Proc Natl Acad Sci U S A, 83, 576-80.
Lim,F.および Sun,A.M. (1980). Microencapsulated islets as bioartificial endocrine pancreas. Science 210(4472), 908-10.
Lim,F.編、 (1984). Biomedical applications of microencapsulation. Boca Raton, Florida: CRC Press.
Lissant,K.J.編、Emulsions#and#emulsion#technology. Surfactant Science New York: Marcel Dekker, 1974.
Lissant,K.J.編、Emulsions#and#emulsion#technologv. Surfactant Science New York: Marcel Dekker, 1974.
Lissant,K.J.編、Emulsions#and#emulsion#technologv. Surfactant Science New York: Marcel Dekker, 1984.
Low,N.M., Holliger, P.H.および Winter,G. (1996) J Mol Biol, 260, 359-68.Lowman,H.B., Bass,S.H., Simpson,N.および Wells,J.A. (1991) Biochemistry, 30, 10832-8.
Luisi,P.L.および B., S.-H. (1987). Activity and conformation of enzymes in reverte micellar solutions. Methods Enzymol 136(188). 188-216.
Ma,C., Kudlicki,W., Odom,O.W., Kramer,G.および Hardesty,B. (1993) Biochemistry, 32, 7939-45.
Magdassi,S., Frenkel,M., Carti,N.および Cazan,R. (1984) 97, 377-379.
Manley,J.L., Fire,A., Samuels,M.および Sharp,P.A. (1983) Methods Enzymol, l01,568-82.
Mao,Q.および Walde,P. (1991). Substrate effects on the enzymatic activity of alpha-chymotrypsin in reverse micelles. Biochem Biophys Res Commun 178(3), 1105-12.
Mao,Q., Walde,P.および Luisi,P.L. (1992). Kinetic behaviour of alpha-chymotryptin in reverse micelles. A stopped-flow study. Eur J Biochem 208(1), 165-70.
Mattheakis,L.C., Bhatt,R.R.および Dower,W.J. (1994) Proc Natl Acad Sci U S A, 91,9022-6.
McCafferty,J., Grifftths,A.D., Winter,G.および Chiswell,D.J. (1990) Nature, 348, 552-4.
Melton,D.A., Krieg,P.A., Rebagliati,M.R., Maniatis,T., Zinn,K.および Green,M.R. (1984) Nucleic Acids Res, 12, 703556.
Mendel,D., Cornish,V.W.および Schultz,P.G. (1995) Annu Rev Biophys Biomol Struct, 24, 435-62.
Menger,F.M.および Yamada,K. (1979). J.Am.Chem.Soc. 101, 6731-6734.
Miele,E.A., Mills,D.R.および Kramer,F.R. (1983) J Mol Biol, 171, 281-95.
Mize,P.D., Hoke,R.A., Linn,C.P., Reardon,J.E.および Schulte,T.H. (1989) Anal Biochem, 179, 229-35.
Montigiani,S., Neri,G., Neri,P.および Neri,D. (1996) J Mol Biol, 258, 6-13.
Moore,M.J. (1995) Nature, 374, 766-7.
New,R.R.C.編、(1990). Liposomes: a practical approach. The practical appraoch series. Edited by Rickwood,D.および Hames,B.D. Oxford: Oxford University Press.
Nissim,A., Hoogenboom,H.R. I Tomlinson,I.M., Flynn,G., Midgley,C., Lane, D.および Winter,G. (1994) Embo J, 13, 692-8.
Oberholzer,T., Albrizio,M.および Luisi,P.L. (1995a). Polymerase chain reaction in liposomes. Chemistry and Biology 2, 677-682.
Oberholzer,T., Wick,R., Luisi,P.L.および Biebricher,C.K. (1995b). Enzymatic RNA replication in self-reproducing vesicles: an approach to a minimal cell. Biochem Biophys Res Commun 207(1), 250-7.
Parmley,S.F.および Smith,G.P. (1988) Gene, 73, 305-18.
Pelham,H.R.および Jackson,R.J. (1976) Eur J Biochem, 67, 247-56.
Perelson,A.S.および Oster,G.F. (1979) J Theor Biol, 81, 64570.
Perez,G.M., Sanchez,F.A.および Garcia,C.F. (1992). Application of aetive-phase plot to the kinetic analysis of lipoxygenase in reverse micelles. Biochem J.
Pirrung,M.C.および Huang,C.Y. (1996) Bioconjug Chem, 7, 31721.
Posner,B.A., Li,L., Bethell,R., Tsuji,T.および Benkovic,S.J. (1996) Biochemistry, 35,1653-63.
Roberts,B.E., Gorecki,M., Mulligan,R.C., Danna,K.J., Rozenblatt,S.および Rich,A. (1975) Proc Natl Acad Sci U S A, 72, 1922-6.
Roberts,J.W. (1969) Nature, 224, 1168-74.
Roberts,R.および Szostak,J. (1997) RNA-peptide fusions for the in vitro selection of peptides and proteins. Proc Natl Acad Sci USA 94, 12297-12302.
Rosenberg,M., Weissman,S. および decrombrugghe,B. (1975) J Biol Chem. 250, 4755-64.
Saiki,R.K., Gelfand,D.H., Stoffel,S., Scharf,S.J., Higuchi,R., Horn,G.T., Mullis,K.B.および Erlich,H.A. (1988) Science, 239, 487-91.
Sambrook,J., Fritsch,E.F.および Maniatis,T. (1989) Molecular cloning: a laboratory manual. Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York.
Savage,M.D., Mattson,G., Desai,S., Nielander,G.W., Morgensen,S.および Conklin,E.J. (1994) Avidin-biotin chemistry: a handbook. Pierce Chemical Company, Rockford.
Schick,M.J. (1966) Nonionic surfactants. Marcel Dekker, New York.
Sherman,P. (1968) Emulsion science. Academic Press, London.
Smith,G.P. (1985) Science, 228, 1315-7.
Soumillion,P., Jaspers,L., Bouchet,M., Marchand,B.J., Winter,G.および Fastrez,J. (1994) J Mol Biol, 237, 415-22.
Stemmer,W.P. (1994a) Nature, 370, 389-91.
Stemmer,W.P. (1994b) Proc Natl Acad Sci U S A, 91, 10747-51.
Stofko,H.R., Carr,D.W.および Scott,J.D. (1992) Febs Lett, 302, 274-8.
Sun,A.M., Vasek,I.および Tai,I. (1992). Microencapsulasion of living cells and tissues. In Microencapsularion and nanoparticles in medicine and pharmacy (Donbrow,M.編), pp.315-322. CRC Press, Boca Raton, Florida.
Sundberg,S.A., Barrett,R.W., Pirrung,M., Lu,A.L., Kiangsoontra,B.および Holmes,C.P. (1995) J.Am.CheM.Soc., 117, 12050-12057.
Tawfik,D.S., Green,B.S., Chap,R., Sela,M.および Eshhar,Z. (1993). catELISA: a facile general route to catalytic antibodies. Proc Natl Acad Sci U S.A 90(2), 373-7.
Tokatlidis,K., Friguet,B., Deville,B.D., Baleux,F., Fedorov,A.N., Navon, A., Djavadi,O.L.および Goldberg,M.E. (1995) Philos Trans R Soc Lond B Biol Sci, 348, 89-95.
Tripet,B., Yu,L., Bautista,D.L., Wong,W.Y., Irvin,R.T.および Hodges,R.S. (1996) Protein Engng., 9, 1029-1042.
Tuerk,C.および Gold,L. (1990) Science, 249, 505-10.
van Hal,D.A., Bouwstra,J.A.および Junginger,H.E. (1996). Nonionic surfactant vesicles containing estradiol for topical application. In Microencapsulation: methods and industrial applications (Benita,S.編), pp.329-347. Marcel Dekker, New York.
Walde,P., Goto,A., Monnard,P.-A., Wessicken,M.および Luisi,P.L. (1994). Oparin's reactions revisited: enzymatic synthesis of poly(adenylic acid) in micelles and self-reproducing vesicles. J.Am.Chem.Soc. 116. 7541-7547.
Walde,P., Han,D.および Luisi,P.L. (1993). Spectroscopic and kinetic studies of lipases solubilized in reverse micelles. Biochemistry 32(15), 4029-34.
Walde,P., Peng,Q., Fadnavis,N.W., Battistel,E.および Luisi,P.L. (1988). Structure and activity of trypsin in reverse micelles. Eur J Biochem 173(2), 401-9.
Walker,G.T., Fraiser,M.S., Schram,J.L., Little,M.C., Nadeau,J.G.および Malinowski,D.P. (1992) Nucleic Acids Res, 20, 1691-6.
Weil,P.A., Luse,D.S., Segall,J.および Roeder,R.G. (1979) Cell, 18, 469-84.
Whateley,T.L. (1996). Microcapsules: preparation by interfacial polymeri sation and interfacial complexation and their applications. In Microencapsulation: methods and industrial applications (Benits,S.編), pp.349-375. Marcel Dekker, New York.
Wick,R.および Luisi,P.L. (1996). Enzyme-containing liposomes can endogenously produce membrane-constituting lipids. Chem Biol 3(4), 277-85.
Widersten,M.および Mannervik,. B. (1995) J Mol Biol, 250, 115-22.
Williams,J.W., Morrison,J.F.および Duggleby,R.G. (1979) Biochemistry. 18, 2567-73.
Winter,G., Griffiths,A.D., Hawkins,R.E.および Hoogenboom,H.R. (1994) Annu Rev Immunol, 12, 433-55.
Wyatt,J.R.1 Chastain,M.および Puglisi,J.D. (1991) Biotechniques, 11, 764-9.
Yamagishi,J., Kawashima,H., Matsuo,N., Ohue,M., Yamayoshi,M., Fukui,T., Kotani,H., Furuta,R., Nakano,K.および Yamada,M. (1990) Protein Eng. 3, 713-9.
Yelamos,J., Klix,N., Goyenechea,B., Lozano,F., Chui,Y.L., Gonzalez,F.A., Pannell,R., Neuberger,M.S.および Milstein,C. (1995) Nature, 376, 225-9.Zaccolo,M., Williams,D.M., Brown,D.M. および Gherardi,E. (1996) J Mol Biol, 255, 589-603.
Zakrzewski,S.F. (1980) Preparation of tritiated dihydrofolic acid of high specific activity. Methods Enzymol. pp.539-.
Zaug,A.J.および Cech,T.R. (1986) Biochemistry. 25, 4478-82.
Zaug,A.J.および Cech,T.R. (1986) Science, 231, 470-5.
Zaug,A.J., Been,M.D.および Cech,T.R. (1986) Nature, 324, 429-33.
Zubay,G. (1973) Annu Rev Genet, 7, 267-87.
Zubay,G. (1980) Methods Enzymol, 65, 856-77.
【配列表】
(2)配列番号:1
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:60塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:2
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:60塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:3
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:54塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:4
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:84塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:5
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:49塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:6
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:82塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:7
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:18塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:8
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:18塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:9
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:17塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:10
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:17塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:11
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:22塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:12
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:22塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:13
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:44塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:14
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:18塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:15
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:17塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:16
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:18塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:17
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:65塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:18
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:83塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:19
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:67塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:20
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:78塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:21
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:54塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:22
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:77塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
(2) 配列番号:23
(i) 配列の特色
(A) 配列の長さ:59塩基対
(B) 配列の型:核酸
(C) 鎖の数:一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類:他の核酸
(A)説明:/desc=「合成オリゴヌクレオチド」
(iii)ハイポセティカル:No
(iv) アンチセンス:No
(xi) 配列:
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンパートメント化による遺伝子の選択
a 選択手順の概略図
ステップ1において、選択される反応に対する基質にリンクされた遺伝子エレメントのライブラリーを含んでなるin vitro転写/翻訳反応混合物を分散し、典型的には、水性コンパートメント1個あたり1個の遺伝子エレメントを有する油中水型エマルションを形成する。これらのコンパートメント内で、遺伝子エレメントの転写および翻訳を行う(ステップ2)。続いて(ステップ3)、酵素活性を有するタンパク質(またはRNA)により、基質を、遺伝子エレメントにリンクされたままの産物に変換する。コンパートメント化することにより、他のコンパートメント中での遺伝子エレメントの改変が防止される。次に(ステップ4)、エマルションを破壊し、すべての反応を停止させ、水性コンパートメントを合体させる。産物にリンクされた遺伝子エレメントの選択的な濃縮、続いて増幅を行い、更に、特性付けを行う(ステップ5)、または基質にリンクさせてコンパートメント化し、更なる選択のラウンドに供する(ステップ6)。
b HaeIIIメチラーゼによる標的特異性DNAのメチル化に対する選択
基質は、HaeIII制限/改変(R/M)部位を含むDNAの断片である。ストレプトアビジン被覆磁気ビーズに結合させることにより遺伝子エレメントを単離し、同種制限酵素HaeIIIで処理する。メチル化R/M部位を有する核酸だけが開裂に抵抗性を示し、続いてPCRにより増幅される。
【図2】 a エマルション中の液滴サイズ分布ならびにDHFRおよびHaeIIIメチラーゼの活性: レーザー回折により測定されるエマルション中の水性コンパートメントのサイズ分布
攪拌により、または攪拌およびそれに続く8k、9.5k、もしくは13.5k rpmにおける均質化により、DNAとデオキシコール酸ナトリウムとを含有するin vitro転写/翻訳反応混合物を乳化する。水性粒子のサイズ分布は、全水性体積のパーセントで示されている。
b エマルションの水性コンパートメント中において該当遺伝子の転写および翻訳(図1b)によりin situで形成されたDHFRの活性
使用したfolA遺伝子の濃度(2.5 nM)では、最も細かいエマルション(13.5k rpmで均質化)において液滴1個あたり平均で1個の遺伝子が含まれる。サイズ分布のデータから計算した平均直径(図2)は、均質化のスピードの関数として表されている(0k rpmは、更なる均質化を行わずに攪拌により調製したエマルションを意味する)。活性は、乳化されていないin vitro反応混合物を用いて同じ条件下で観測された活性のパーセントとして表されている。
エマルションの水性コンパートメント中において該当遺伝子の転写および翻訳(図1b)によりin situで形成されたHaeIIIメチラーゼの活性
使用したM.HaeIII遺伝子の濃度(2.5 nM)では、最も細かいエマルション(13.5k rpmで均質化)において液滴1個あたり平均で1個の遺伝子が含まれる。サイズ分布のデータから計算した平均直径(図2a)は、均質化のスピードの関数として表されている(0k rpmは、更なる均質化を行わずに攪拌により調製したエマルションを意味する)。活性は、乳化されていないin vitro反応混合物を用いて同じ条件下で観測された活性のパーセントとして表されている。
【図3】 HaeIII DNAメチラーゼについての選択
a 1000倍過剰のfolA遺伝子からのM.HaeIII遺伝子の選択
0.2 nMのDIG-folA-3s-ビオチンDNA(コンパートメント1個あたり平均で1個の遺伝子に相当する)を用いて反応を開始し、0.2 pMのDIG-M.HaeIII-3s-ビオチンを用いてスパイクした。反応混合物を攪拌により乳化するかまたは溶液状態で放置した。こうした反応により得られたDNAを採取し、HaeIII(またはHhaI)を用いて消化し、更に、PCRにより増幅した。プライマーLMB2-NestおよびLMB3-Nestを用いたnested PCRにより、このDNAを更に増幅し、各nested PCRの5マイクロリットルを、臭化エチジウムを含む1.5%アガロースゲルを用いて電気泳動処理にかけた。マーカー、ΦX174-HaeIII消化物;マイナスT7、T7 RNAポリメラーゼなし;マイナスNadCH、デオキシコール酸ナトリウムなし。
b 2ラウンド選択
モル比1:104〜1:107のDIG-M.HaeIII-3s-ビオチン:DIG-folA-3s-ビオチン(5 pM)を含有する反応液を攪拌により乳化する。こうした反応により得られるDNAをHaeIIIで消化し、更に、プライマーLMB2-ビオチン(配列番号9)およびLMB3-DIG(配列番号10)を用いてPCRにより増幅する。比1:104および1:105(20 pM)ならびに比1:106および1:107(500 pM)の第1ラウンドの選択により得られる増幅されたDNAを、第2ラウンドの選択に供する。プライマーLMB2-NestおよびLMB3-Nestを用いたnested PCRにより、このDNAを更に増幅し、選択の各ラウンドから得られるnested PCRの5マイクロリットルを、上述したように電気泳動法により分析する(上側パネル)。同じDNAをin vitroで翻訳し、得られたメチラーゼ活性を測定した。結果は、メチル化された基質DNAのパーセントで表されている(下側パネル)。
Claims (25)
- 所望の活性を有する遺伝子産物をコードする1種以上の遺伝子エレメントを単離するための方法であって、
(a)油中水型エマルションを形成することにより遺伝子エレメントをマイクロカプセル中にコンパートメント化するステップと、
(b)該マイクロカプセル中で該遺伝子エレメントを発現させてそれらの対応する遺伝子産物を産生するステップと、
(c)所望の活性を有する遺伝子産物を産生する該遺伝子エレメントを選別するステップと、
を含む方法。 - 所望の活性を有する前記遺伝子産物が、この遺伝子産物とそれをコードする遺伝子エレメントとを含有するマイクロカプセルの選別を可能にする変化をマイクロカプセル中で誘発する、請求項1に記載の方法。
- 所望の活性を有する前記遺伝子産物がマイクロカプセル内で1種以上の分子を改変し、それにより、この遺伝子産物とそれをコードする遺伝子エレメントとを含有するマイクロカプセルの選別を可能にする、請求項2に記載の方法。
- 所望の活性を有する前記遺伝子産物がマイクロカプセルの光学的性質の変化を誘発し、それにより、マイクロカプセルの選別が行われる、請求項2または3に記載の方法。
- ステップ(b)において、マイクロカプセル内の所望の前記遺伝子産物の活性により、この遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントの改変が直接的または間接的に生じ、それにより、該遺伝子エレメントの単離が可能になる、請求項1に記載の方法。
- 所望の活性を有する前記遺伝子産物がマイクロカプセル中での変化を誘発し、この変化が、検出時に、コンパートメント内の遺伝子エレメントの改変を引き起こし、それにより、該遺伝子エレメントの単離が可能になる、請求項5に記載の方法。
- マイクロカプセル中での前記変化がマイクロカプセルの光学的性質の変化である、請求項6に記載の方法。
- 前記遺伝子エレメントの一部分が基質であり、マイクロカプセル内の所望の前記遺伝子産物の活性により、該基質から産物への変換が直接的または間接的に生じ、該産物が前記遺伝子エレメントの部分を保持し、それにより、前記遺伝子エレメントの単離が可能になる、請求項5に記載の方法。
- 前記遺伝子エレメントの一部分がリガンドであり、マイクロカプセル内の所望の前記遺伝子産物が直接的または間接的に該リガンドに結合し、それにより、前記遺伝子エレメントの単離が可能になる、請求項5に記載の方法。
- マイクロカプセル内の所望の前記遺伝子産物の活性により、コンパートメント内の第2の遺伝子の発現を直接的または間接的に変化させ、該第2の遺伝子の産物の活性により、前記遺伝子エレメントの単離が可能になる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
- ステップ(b)が、マイクロカプセル中で前記遺伝子エレメントを発現させてそれらの対応する遺伝子産物を産生するステップと、この遺伝子産物を、それをコードする遺伝子エレメントにリンクさせるステップと、それにより形成された複合体を単離するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
- ステップ(c)において、前記複合体を直接に選別することにより、所望の活性を有する遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントを単離する、請求項11に記載の方法。
- 所望の活性を有する遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントを単離するために、前記複合体を更なるコンパートメント化ステップにかける、請求項12に記載の方法。
- 請求項2〜4のいずれか1項に従って前記マイクロカプセルの選別を行う、請求項13に記載の方法。
- 請求項5〜10のいずれか1項に従って前記遺伝子エレメントの選別を行う、請求項12に記載の方法。
- 遺伝子産物のレパートリーをコードする遺伝子エレメントのライブラリーから前記遺伝子エレメントを単離する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
- (d)ステップ(c)で単離された遺伝子エレメント(1種または複数種)中に1つ以上の突然変異を導入する追加のステップ、
を更に含む、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。 - ステップ(a)〜(d)のうちの1つ以上を繰り返して行うステップを更に含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
- 前記遺伝子エレメントを増幅するステップを更に含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
- 単一の遺伝子エレメントをコンパートメント化し、該コンパートメント中で該遺伝子エレメントを発現させてその遺伝子産物を形成するための方法であって、
(a)単一の遺伝子エレメントと、それを発現させてその遺伝子産物を形成するのに必要な成分とを含む水性溶液を形成するステップと、
(b)油をベースとする媒体中に該水性溶液を含んでなる油中水型エマルションを形成することにより、該遺伝子エレメントを含む離散マイクロカプセルを形成するように該溶液をマイクロカプセル化するステップと、
(c)該マイクロカプセルを、遺伝子産物を形成すべく該遺伝子エレメントの発現を進行させるのに好適な条件に暴露するステップと、
を含む方法。 - 遺伝子産物のレパートリーをコードする遺伝子エレメントのライブラリーをカプセル化し、マイクロカプセル内で各遺伝子エレメントを発現させてその遺伝子産物を形成する、請求項20に記載の方法。
- 前記遺伝子エレメントがアフィニティー精製により選別される、請求項5〜19のいずれか1項に記載の方法。
- 前記遺伝子エレメントが、所望の遺伝子産物をコードしない遺伝子エレメントの選択的切除により選別される、請求項5〜19のいずれか1項に記載の方法。
- 遺伝子産物を調製するための方法であって、
(a)遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントを調製するステップと、
(b)油中水型エマルションを形成することにより該遺伝子エレメントをマイクロカプセル中にコンパートメント化するステップと、
(c)マイクロカプセル内で該遺伝子エレメントを発現させてその対応する遺伝子産物を産生するステップと、
(d)所望の活性を有する該遺伝子産物(1種または複数種)を産生する遺伝子エレメントの選別を行うステップと、
(e)所望の活性を有する該遺伝子産物を発現させるステップと、
を含む方法。 - 遺伝子産物の活性を調節することのできる1種または複数種の化合物をスクリーニングするための方法であって、
(a)遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントのレパートリーを調製するステップと、
(b)油中水型エマルションを形成することにより該遺伝子エレメントをマイクロカプセル中にコンパートメント化するステップと、
(c)マイクロカプセル内で該遺伝子エレメントを発現させてその対応する遺伝子産物を産生するステップと、
(d)所望の活性を有する該遺伝子産物(1種または複数種)を産生する遺伝子エレメントの選別を行うステップと、
(e)所望の活性を有する該遺伝子産物を1種または複数種の化合物と接触させ、該化合物による該遺伝子産物の活性の調節をモニターするステップと、
を含む方法。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GBGB9714300.2A GB9714300D0 (en) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | In vitro sorting method |
GB9714300.2 | 1997-07-07 | ||
GB9806393.6 | 1998-03-25 | ||
GBGB9806393.6A GB9806393D0 (en) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | In vitro sorting method |
PCT/GB1998/001889 WO1999002671A1 (en) | 1997-07-07 | 1998-06-29 | In vitro sorting method |
Related Child Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005041355A Division JP4299255B2 (ja) | 1997-07-07 | 2005-02-17 | invitro選別法 |
JP2007060915A Division JP4156009B2 (ja) | 1997-07-07 | 2007-03-09 | 核酸濃度を増大させる方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001509380A JP2001509380A (ja) | 2001-07-24 |
JP4298912B2 true JP4298912B2 (ja) | 2009-07-22 |
Family
ID=26311843
Family Applications (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000502169A Expired - Lifetime JP4298912B2 (ja) | 1997-07-07 | 1998-06-29 | invitro選別法 |
JP2005041355A Expired - Lifetime JP4299255B2 (ja) | 1997-07-07 | 2005-02-17 | invitro選別法 |
JP2007060915A Expired - Fee Related JP4156009B2 (ja) | 1997-07-07 | 2007-03-09 | 核酸濃度を増大させる方法 |
Family Applications After (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005041355A Expired - Lifetime JP4299255B2 (ja) | 1997-07-07 | 2005-02-17 | invitro選別法 |
JP2007060915A Expired - Fee Related JP4156009B2 (ja) | 1997-07-07 | 2007-03-09 | 核酸濃度を増大させる方法 |
Country Status (13)
Country | Link |
---|---|
US (7) | US6489103B1 (ja) |
EP (6) | EP1482036B1 (ja) |
JP (3) | JP4298912B2 (ja) |
AT (4) | ATE278013T1 (ja) |
AU (1) | AU736836B2 (ja) |
CA (3) | CA2792122C (ja) |
CY (1) | CY1111537T1 (ja) |
DE (4) | DE69826697T2 (ja) |
DK (3) | DK1801214T3 (ja) |
ES (4) | ES2294427T3 (ja) |
GB (1) | GB2342094B (ja) |
PT (2) | PT1801214E (ja) |
WO (1) | WO1999002671A1 (ja) |
Families Citing this family (350)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7262055B2 (en) | 1998-08-25 | 2007-08-28 | Gendaq Limited | Regulated gene expression in plants |
US7285416B2 (en) | 2000-01-24 | 2007-10-23 | Gendaq Limited | Regulated gene expression in plants |
US7622294B2 (en) | 1997-03-14 | 2009-11-24 | Trustees Of Tufts College | Methods for detecting target analytes and enzymatic reactions |
US20030027126A1 (en) | 1997-03-14 | 2003-02-06 | Walt David R. | Methods for detecting target analytes and enzymatic reactions |
ES2563643T3 (es) | 1997-04-01 | 2016-03-15 | Illumina Cambridge Limited | Método de secuenciación de ácido nucleico |
DE69826697T2 (de) | 1997-07-07 | 2006-02-16 | Medical Research Council | In vitro selektionsmethode |
AR021833A1 (es) | 1998-09-30 | 2002-08-07 | Applied Research Systems | Metodos de amplificacion y secuenciacion de acido nucleico |
AU2004242526B2 (en) * | 1999-01-07 | 2007-08-30 | United Kingdom Research And Innovation | Optical Sorting Method |
GB9900298D0 (en) * | 1999-01-07 | 1999-02-24 | Medical Res Council | Optical sorting method |
US6410241B1 (en) | 1999-03-24 | 2002-06-25 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Methods of screening open reading frames to determine whether they encode polypeptides with an ability to generate an immune response |
GB9917027D0 (en) | 1999-07-20 | 1999-09-22 | Affibody Technology Sweeden Ab | In vitro selection and optional identification of polypeptides using solid support carriers |
US6770441B2 (en) | 2000-02-10 | 2004-08-03 | Illumina, Inc. | Array compositions and methods of making same |
GB0022458D0 (en) * | 2000-09-13 | 2000-11-01 | Medical Res Council | Directed evolution method |
AR031640A1 (es) | 2000-12-08 | 2003-09-24 | Applied Research Systems | Amplificacion isotermica de acidos nucleicos en un soporte solido |
WO2002074952A2 (de) * | 2001-03-16 | 2002-09-26 | Rina Netzwerk Rna-Technologien Gmbh | Gegen abbau stabilisierte nukleinsäure |
JP4838957B2 (ja) | 2001-05-02 | 2011-12-14 | 独立行政法人理化学研究所 | 無細胞タンパク質合成系を用いたタンパク質の製造方法 |
GB0114854D0 (en) * | 2001-06-18 | 2001-08-08 | Medical Res Council | Selective gene amplification |
GB0115841D0 (en) | 2001-06-28 | 2001-08-22 | Medical Res Council | Ligand |
WO2003037302A1 (en) * | 2001-10-30 | 2003-05-08 | Windsor J Brian | Method and system for the co-isolation of cognate dna, rna and protein sequences and method for screening co-isolates for defined activities |
GB0127564D0 (en) * | 2001-11-16 | 2002-01-09 | Medical Res Council | Emulsion compositions |
WO2003097829A1 (en) | 2002-05-22 | 2003-11-27 | Riken | Process for producing protein in cell-free protein synthesis system using thioredoxin fused protein expression vector |
AUPS298102A0 (en) * | 2002-06-13 | 2002-07-04 | Nucleics Pty Ltd | Method for performing chemical reactions |
US20060002935A1 (en) | 2002-06-28 | 2006-01-05 | Domantis Limited | Tumor Necrosis Factor Receptor 1 antagonists and methods of use therefor |
JP2006507921A (ja) | 2002-06-28 | 2006-03-09 | プレジデント・アンド・フェロウズ・オブ・ハーバード・カレッジ | 流体分散のための方法および装置 |
US9321832B2 (en) | 2002-06-28 | 2016-04-26 | Domantis Limited | Ligand |
WO2004022746A1 (en) | 2002-09-06 | 2004-03-18 | Isogenica Limited | In vitro peptide expression libraray |
GB0221053D0 (en) * | 2002-09-11 | 2002-10-23 | Medical Res Council | Single-molecule in vitro evolution |
JP4441170B2 (ja) | 2002-11-28 | 2010-03-31 | 独立行政法人理化学研究所 | S12リボソームタンパク質に変異を有する大腸菌細胞抽出液及びそれを用いる無細胞系によるタンパク質の製造方法 |
GB0228819D0 (en) * | 2002-12-11 | 2003-01-15 | British American Tobacco Co | Improvements relating to smoking articles |
GB0230203D0 (en) | 2002-12-27 | 2003-02-05 | Domantis Ltd | Fc fusion |
US7575865B2 (en) | 2003-01-29 | 2009-08-18 | 454 Life Sciences Corporation | Methods of amplifying and sequencing nucleic acids |
AU2004209001B2 (en) | 2003-01-29 | 2007-10-11 | 454 Life Sciences Corporation | Bead emulsion nucleic acid amplification |
US7041481B2 (en) | 2003-03-14 | 2006-05-09 | The Regents Of The University Of California | Chemical amplification based on fluid partitioning |
GB0307403D0 (en) * | 2003-03-31 | 2003-05-07 | Medical Res Council | Selection by compartmentalised screening |
US20060078893A1 (en) * | 2004-10-12 | 2006-04-13 | Medical Research Council | Compartmentalised combinatorial chemistry by microfluidic control |
GB0307428D0 (en) * | 2003-03-31 | 2003-05-07 | Medical Res Council | Compartmentalised combinatorial chemistry |
FI20030615A0 (fi) * | 2003-04-24 | 2003-04-24 | Marko Virta | Nanopartikkeli bioaffiniteettimäärityksiin |
EP1610888A2 (en) | 2003-04-10 | 2006-01-04 | President And Fellows Of Harvard College | Formation and control of fluidic species |
EP1627062A1 (en) | 2003-05-14 | 2006-02-22 | Domantis Limited | A process for recovering polypeptides that unfold reversibly from a polypeptide repertoire |
WO2005010145A2 (en) | 2003-07-05 | 2005-02-03 | The Johns Hopkins University | Method and compositions for detection and enumeration of genetic variations |
KR20070029618A (ko) | 2003-08-27 | 2007-03-14 | 더 프레지던트 앤드 펠로우즈 오브 하바드 칼리지 | 유체종의 전자적 제어 |
WO2005030957A1 (de) * | 2003-10-01 | 2005-04-07 | ETH Zürich | Verfahren zur in vitro evolution von polypeptiden |
GB0325653D0 (en) * | 2003-11-03 | 2003-12-10 | Medical Res Council | CST emulsions |
EP1691792A4 (en) * | 2003-11-24 | 2008-05-28 | Yeda Res & Dev | COMPOSITIONS AND METHODS FOR IN VITRO / I SORTING OF MOLECULAR AND CELLULAR BANKS |
US7927797B2 (en) | 2004-01-28 | 2011-04-19 | 454 Life Sciences Corporation | Nucleic acid amplification with continuous flow emulsion |
US20050221339A1 (en) * | 2004-03-31 | 2005-10-06 | Medical Research Council Harvard University | Compartmentalised screening by microfluidic control |
US9477233B2 (en) | 2004-07-02 | 2016-10-25 | The University Of Chicago | Microfluidic system with a plurality of sequential T-junctions for performing reactions in microdroplets |
GB0418651D0 (en) | 2004-08-20 | 2004-09-22 | Medical Res Council | Method |
GB0419628D0 (en) | 2004-09-03 | 2004-10-06 | European Molecular Biology Lab Embl | Method for determining protein solubility |
CN101724071A (zh) | 2004-10-08 | 2010-06-09 | 杜门蒂斯有限公司 | 抗肿瘤坏死因子受体1的单域抗体及其使用方法 |
US7968287B2 (en) | 2004-10-08 | 2011-06-28 | Medical Research Council Harvard University | In vitro evolution in microfluidic systems |
US20080004436A1 (en) * | 2004-11-15 | 2008-01-03 | Yeda Research And Development Co. Ltd. At The Weizmann Institute Of Science | Directed Evolution and Selection Using in Vitro Compartmentalization |
JP4868731B2 (ja) | 2004-11-17 | 2012-02-01 | 独立行政法人理化学研究所 | 哺乳動物培養細胞由来の無細胞タンパク質合成システム |
JP4787488B2 (ja) | 2004-11-19 | 2011-10-05 | 独立行政法人理化学研究所 | 直鎖状鋳型dnaを用いた無細胞タンパク質合成方法及びそのための細胞抽出液 |
EP2241637A1 (en) | 2005-02-01 | 2010-10-20 | AB Advanced Genetic Analysis Corporation | Nucleic acid sequencing by performing successive cycles of duplex extension |
AU2006210553A1 (en) | 2005-02-01 | 2006-08-10 | Ab Advanced Genetic Analysis Corporation | Reagents, methods and libraries for bead-based sequencing |
US20070054119A1 (en) * | 2005-03-04 | 2007-03-08 | Piotr Garstecki | Systems and methods of forming particles |
AU2006220816A1 (en) | 2005-03-04 | 2006-09-14 | President And Fellows Of Harvard College | Method and apparatus for forming multiple emulsions |
US20060228721A1 (en) * | 2005-04-12 | 2006-10-12 | Leamon John H | Methods for determining sequence variants using ultra-deep sequencing |
DE602006015633D1 (de) | 2005-04-29 | 2010-09-02 | Synthetic Genomics Inc | Amplifikation und klonierung einzelner dna-moleküle mittels rolling-circle-amplifikation |
EP1910537A1 (en) * | 2005-06-06 | 2008-04-16 | 454 Life Sciences Corporation | Paired end sequencing |
US20090233291A1 (en) * | 2005-06-06 | 2009-09-17 | 454 Life Sciences Corporation | Paired end sequencing |
US8445194B2 (en) | 2005-06-15 | 2013-05-21 | Callida Genomics, Inc. | Single molecule arrays for genetic and chemical analysis |
MY143596A (en) | 2005-08-11 | 2011-06-15 | Synthetic Genomics Inc | In vitro recombination method |
JP5033949B2 (ja) * | 2005-08-12 | 2012-09-26 | 国立大学法人豊橋技術科学大学 | 電気乳化法 |
EP1928571B1 (en) * | 2005-08-22 | 2013-03-13 | Life Technologies Corporation | Device and method for microfluidic control of a first fluid in contact with a second fluid, wherein the first and second fluids are immiscible |
CA2624896C (en) | 2005-10-07 | 2017-11-07 | Callida Genomics, Inc. | Self-assembled single molecule arrays and uses thereof |
KR100828714B1 (ko) | 2005-10-25 | 2008-05-09 | 주식회사 엘지화학 | 리보핵산을 이용한 멀티플렉스 증폭방법 |
EP1801212A1 (en) * | 2005-12-21 | 2007-06-27 | Eidgenössische Technische Hochschule Zürich | Selection of biocatalysts for chemical synthesis |
US20100137163A1 (en) * | 2006-01-11 | 2010-06-03 | Link Darren R | Microfluidic Devices and Methods of Use in The Formation and Control of Nanoreactors |
DE602007009811D1 (de) * | 2006-01-27 | 2010-11-25 | Harvard College | Koaleszenz fluider tröpfchen |
SG170028A1 (en) | 2006-02-24 | 2011-04-29 | Callida Genomics Inc | High throughput genome sequencing on dna arrays |
EP2495337A1 (en) | 2006-02-24 | 2012-09-05 | Callida Genomics, Inc. | High throughput genome sequencing on DNA arrays |
CA2649725A1 (en) * | 2006-04-19 | 2007-10-25 | Applera Corporation | Reagents, methods, and libraries for gel-free bead-based sequencing |
EP4190448A3 (en) | 2006-05-11 | 2023-09-20 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Microfluidic devices |
US9074242B2 (en) | 2010-02-12 | 2015-07-07 | Raindance Technologies, Inc. | Digital analyte analysis |
US9562837B2 (en) | 2006-05-11 | 2017-02-07 | Raindance Technologies, Inc. | Systems for handling microfludic droplets |
US20080124726A1 (en) * | 2006-05-26 | 2008-05-29 | Althea Technologies, Inc. | Biochemical analysis of partitioned cells |
US9012390B2 (en) | 2006-08-07 | 2015-04-21 | Raindance Technologies, Inc. | Fluorocarbon emulsion stabilizing surfactants |
EP2071927A2 (en) | 2006-09-28 | 2009-06-24 | Illumina, Inc. | Compositions and methods for nucleotide sequencing |
US7910354B2 (en) | 2006-10-27 | 2011-03-22 | Complete Genomics, Inc. | Efficient arrays of amplified polynucleotides |
US7682791B2 (en) * | 2006-10-29 | 2010-03-23 | Macevicz Stephen C | Method of generating nested sets of double stranded DNA circles |
US20090111706A1 (en) | 2006-11-09 | 2009-04-30 | Complete Genomics, Inc. | Selection of dna adaptor orientation by amplification |
WO2008093098A2 (en) | 2007-02-02 | 2008-08-07 | Illumina Cambridge Limited | Methods for indexing samples and sequencing multiple nucleotide templates |
US8772046B2 (en) | 2007-02-06 | 2014-07-08 | Brandeis University | Manipulation of fluids and reactions in microfluidic systems |
ATE490319T1 (de) * | 2007-02-23 | 2010-12-15 | New England Biolabs Inc | Auswahl und anreicherung von proteinen durch in- vitro-untergliederung |
US9029085B2 (en) | 2007-03-07 | 2015-05-12 | President And Fellows Of Harvard College | Assays and other reactions involving droplets |
CN101680027A (zh) * | 2007-03-16 | 2010-03-24 | 454生命科学公司 | 检测hiv耐药变异体的系统和方法 |
EP2136786B8 (en) * | 2007-03-28 | 2012-11-14 | President and Fellows of Harvard College | Apparatus for forming droplets |
US8592221B2 (en) | 2007-04-19 | 2013-11-26 | Brandeis University | Manipulation of fluids, fluid components and reactions in microfluidic systems |
CN101720359A (zh) * | 2007-06-01 | 2010-06-02 | 454生命科学公司 | 从多重混合物中识别个别样本的系统和方法 |
US7883265B2 (en) * | 2007-06-01 | 2011-02-08 | Applied Biosystems, Llc | Devices, systems, and methods for preparing emulsions |
CA2688433A1 (en) | 2007-06-06 | 2008-12-11 | Domantis Limited | Methods for selecting protease resistant polypeptides |
WO2009005753A2 (en) * | 2007-06-28 | 2009-01-08 | 454 Life Sciences Corporation | System and method for adaptive reagent control in nucleic acid sequencing |
US20090191553A1 (en) * | 2007-10-01 | 2009-07-30 | Applied Biosystems Inc. | Chase Ligation Sequencing |
JP5704677B2 (ja) | 2007-11-05 | 2015-04-22 | 独立行政法人理化学研究所 | 膜タンパク質の製造方法 |
CN101918595A (zh) | 2007-11-27 | 2010-12-15 | 人类遗传标记控股有限公司 | 用于扩增和复制亚硫酸氢盐修饰的核酸的酶 |
EP2641919A3 (en) | 2007-11-30 | 2014-05-07 | Glaxo Group Limited | Antigen-binding constructs |
CN101946010B (zh) | 2007-12-21 | 2014-08-20 | 哈佛大学 | 用于核酸测序的系统和方法 |
WO2009100080A1 (en) | 2008-02-04 | 2009-08-13 | Life Technologies Corporation | Composition and method for sequencing nucleic acid |
US20090203086A1 (en) * | 2008-02-06 | 2009-08-13 | 454 Life Sciences Corporation | System and method for improved signal detection in nucleic acid sequencing |
SG189682A1 (en) | 2008-03-31 | 2013-05-31 | Glaxo Group Ltd | Drug fusions and conjugates |
BRPI0911326B1 (pt) | 2008-04-04 | 2019-11-26 | Allopartis Biotechnologies Inc | método de seleção para atividade enzimática melhorada em um substrato insolúvel |
GB0806562D0 (en) | 2008-04-10 | 2008-05-14 | Fermentas Uab | Production of nucleic acid |
US7888034B2 (en) | 2008-07-01 | 2011-02-15 | 454 Life Sciences Corporation | System and method for detection of HIV tropism variants |
WO2010003132A1 (en) | 2008-07-02 | 2010-01-07 | Illumina Cambridge Ltd. | Using populations of beads for the fabrication of arrays on surfaces |
EP2315629B1 (en) | 2008-07-18 | 2021-12-15 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Droplet libraries |
GB2467691A (en) | 2008-09-05 | 2010-08-11 | Aueon Inc | Methods for stratifying and annotating cancer drug treatment options |
US20110218123A1 (en) | 2008-09-19 | 2011-09-08 | President And Fellows Of Harvard College | Creation of libraries of droplets and related species |
US9492797B2 (en) | 2008-09-23 | 2016-11-15 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | System for detection of spaced droplets |
US8951939B2 (en) | 2011-07-12 | 2015-02-10 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Digital assays with multiplexed detection of two or more targets in the same optical channel |
US9156010B2 (en) | 2008-09-23 | 2015-10-13 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Droplet-based assay system |
US10512910B2 (en) | 2008-09-23 | 2019-12-24 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Droplet-based analysis method |
US9764322B2 (en) | 2008-09-23 | 2017-09-19 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | System for generating droplets with pressure monitoring |
US9399215B2 (en) | 2012-04-13 | 2016-07-26 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Sample holder with a well having a wicking promoter |
US8709762B2 (en) | 2010-03-02 | 2014-04-29 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | System for hot-start amplification via a multiple emulsion |
US11130128B2 (en) | 2008-09-23 | 2021-09-28 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Detection method for a target nucleic acid |
WO2011120006A1 (en) | 2010-03-25 | 2011-09-29 | Auantalife, Inc. A Delaware Corporation | Detection system for droplet-based assays |
US9132394B2 (en) | 2008-09-23 | 2015-09-15 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | System for detection of spaced droplets |
US8633015B2 (en) | 2008-09-23 | 2014-01-21 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Flow-based thermocycling system with thermoelectric cooler |
US9417190B2 (en) | 2008-09-23 | 2016-08-16 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Calibrations and controls for droplet-based assays |
WO2010038042A1 (en) | 2008-10-02 | 2010-04-08 | Illumina Cambridge Ltd. | Nucleic acid sample enrichment for sequencing applications |
US20100261189A1 (en) * | 2008-10-03 | 2010-10-14 | Roche Molecular Systems, Inc. | System and method for detection of HLA Variants |
US20100087325A1 (en) * | 2008-10-07 | 2010-04-08 | Illumina, Inc. | Biological sample temperature control system and method |
WO2010048337A2 (en) | 2008-10-22 | 2010-04-29 | Illumina, Inc. | Preservation of information related to genomic dna methylation |
US8486865B2 (en) * | 2008-11-03 | 2013-07-16 | The Regents Of The University Of California | Methods for detecting modification resistant nucleic acids |
US9365901B2 (en) | 2008-11-07 | 2016-06-14 | Adaptive Biotechnologies Corp. | Monitoring immunoglobulin heavy chain evolution in B-cell acute lymphoblastic leukemia |
US8748103B2 (en) | 2008-11-07 | 2014-06-10 | Sequenta, Inc. | Monitoring health and disease status using clonotype profiles |
US9506119B2 (en) | 2008-11-07 | 2016-11-29 | Adaptive Biotechnologies Corp. | Method of sequence determination using sequence tags |
US9528160B2 (en) | 2008-11-07 | 2016-12-27 | Adaptive Biotechnolgies Corp. | Rare clonotypes and uses thereof |
US8628927B2 (en) | 2008-11-07 | 2014-01-14 | Sequenta, Inc. | Monitoring health and disease status using clonotype profiles |
ES2453066T3 (es) | 2008-11-07 | 2014-04-03 | Sequenta, Inc. | Métodos para supervisar las condiciones por análisis de secuencia |
GB0822261D0 (en) | 2008-12-05 | 2009-01-14 | Merten Christoph | Assay |
CN102307897B (zh) | 2008-12-05 | 2016-01-20 | 葛兰素集团有限公司 | 选出蛋白酶抗性多肽的方法 |
GB0822260D0 (en) | 2008-12-05 | 2009-01-14 | Merten Christoph | Assay |
EP3150724A1 (en) | 2008-12-19 | 2017-04-05 | President and Fellows of Harvard College | Particle-assisted nucleic acid sequencing |
US8236532B2 (en) | 2008-12-23 | 2012-08-07 | Illumina, Inc. | Multibase delivery for long reads in sequencing by synthesis protocols |
EP2387627B1 (en) | 2009-01-15 | 2016-03-30 | Adaptive Biotechnologies Corporation | Adaptive immunity profiling and methods for generation of monoclonal antibodies |
US8581209B2 (en) * | 2009-01-29 | 2013-11-12 | Southwest Research Institute | Fluorescent monitoring of microcapsule oxidation |
AU2010215479B2 (en) | 2009-02-19 | 2015-01-22 | Glaxo Group Limited | Improved anti-TNFR1 polypeptides, antibody variable domains & antagonists |
EP2401296A1 (en) | 2009-02-24 | 2012-01-04 | Glaxo Group Limited | Multivalent and/or multispecific rankl-binding constructs |
EP2401298A1 (en) | 2009-02-24 | 2012-01-04 | Glaxo Group Limited | Antigen-binding constructs |
CA2753332A1 (en) | 2009-02-24 | 2010-09-02 | Glaxo Group Limited | Antigen-binding constructs |
EP2406003A2 (en) | 2009-03-13 | 2012-01-18 | President and Fellows of Harvard College | Scale-up of flow-focusing microfluidic devices |
GB0904957D0 (en) | 2009-03-23 | 2009-05-06 | Univ Erasmus Medical Ct | Tumour gene profile |
WO2010111231A1 (en) | 2009-03-23 | 2010-09-30 | Raindance Technologies, Inc. | Manipulation of microfluidic droplets |
CN102481373A (zh) | 2009-03-27 | 2012-05-30 | 葛兰素集团有限公司 | 药用融合体和缀合物 |
US20100261230A1 (en) * | 2009-04-08 | 2010-10-14 | Applied Biosystems, Llc | System comprising dual-sided thermal cycler and emulsion pcr in pouch |
WO2010129541A1 (en) * | 2009-05-04 | 2010-11-11 | Affomix Corporation | Emulsion selection of antibodies |
EP2446052B1 (en) | 2009-06-25 | 2018-08-08 | Fred Hutchinson Cancer Research Center | Method of measuring adaptive immunity |
JP5099455B2 (ja) * | 2009-07-16 | 2012-12-19 | 独立行政法人科学技術振興機構 | エマルジョンを用いたrnaの選択的増幅法 |
EP2453920A2 (en) | 2009-07-16 | 2012-05-23 | Glaxo Group Limited | Antagonists, uses & methods for partially inhibiting tnfr1 |
JP5869482B2 (ja) | 2009-09-02 | 2016-02-24 | プレジデント アンド フェローズ オブ ハーバード カレッジ | ジェッティングおよび他の技術を使用して生成された多重エマルジョン |
CA3106547C (en) | 2009-09-02 | 2022-07-05 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | System for mixing fluids by coalescence of multiple emulsions |
US8182994B2 (en) | 2009-09-15 | 2012-05-22 | Illumina Cambridge Limited | Centroid markers for image analysis of high denisty clusters in complex polynucleotide sequencing |
KR20120092611A (ko) | 2009-09-30 | 2012-08-21 | 글락소 그룹 리미티드 | 연장된 반감기를 갖는 약물 융합체 및 컨쥬게이트 |
WO2011042564A1 (en) | 2009-10-09 | 2011-04-14 | Universite De Strasbourg | Labelled silica-based nanomaterial with enhanced properties and uses thereof |
US8609339B2 (en) * | 2009-10-09 | 2013-12-17 | 454 Life Sciences Corporation | System and method for emulsion breaking and recovery of biological elements |
GB0918564D0 (en) | 2009-10-22 | 2009-12-09 | Plasticell Ltd | Nested cell encapsulation |
JP2013507978A (ja) | 2009-10-27 | 2013-03-07 | グラクソ グループ リミテッド | 安定な抗tnfr1ポリペプチド、抗体可変ドメイン及びアンタゴニスト |
EP3461558B1 (en) | 2009-10-27 | 2021-03-17 | President and Fellows of Harvard College | Droplet creation techniques |
WO2011053845A2 (en) | 2009-10-30 | 2011-05-05 | Illumina, Inc. | Microvessels, microparticles, and methods of manufacturing and using the same |
EP2333102A1 (en) * | 2009-12-14 | 2011-06-15 | Max-Planck-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. | Method for identifying RNA ligands |
WO2011079176A2 (en) | 2009-12-23 | 2011-06-30 | Raindance Technologies, Inc. | Microfluidic systems and methods for reducing the exchange of molecules between droplets |
WO2011086143A2 (en) | 2010-01-14 | 2011-07-21 | Glaxo Group Limited | Liver targeting molecules |
DK2531880T3 (da) | 2010-02-01 | 2016-11-07 | Illumina Inc | Fokuseringsmetoder og optiske systemer samt anordninger dermed |
US9366632B2 (en) | 2010-02-12 | 2016-06-14 | Raindance Technologies, Inc. | Digital analyte analysis |
US10351905B2 (en) | 2010-02-12 | 2019-07-16 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Digital analyte analysis |
US9399797B2 (en) | 2010-02-12 | 2016-07-26 | Raindance Technologies, Inc. | Digital analyte analysis |
US8399198B2 (en) | 2010-03-02 | 2013-03-19 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Assays with droplets transformed into capsules |
CN202281746U (zh) | 2010-03-06 | 2012-06-20 | 伊鲁米那股份有限公司 | 检测来自样品光信号的测定设备及其光学组件和光学系统 |
AR080405A1 (es) * | 2010-03-17 | 2012-04-04 | Basf Se | Emulsificacion para fundir |
CA2767114A1 (en) | 2010-03-25 | 2011-09-29 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Droplet transport system for detection |
EP2550528B1 (en) | 2010-03-25 | 2019-09-11 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Droplet generation for droplet-based assays |
CA2793970A1 (en) | 2010-04-30 | 2011-11-03 | F. Hoffmann-La Roche Ag | System and method for purification and use of inorganic pyrophosphatase from aquifex aeolicus |
US8530158B2 (en) | 2010-05-10 | 2013-09-10 | Life Technologies Corporation | System and method for processing a biological sample |
US20110287432A1 (en) | 2010-05-21 | 2011-11-24 | 454 Life Science Corporation | System and method for tailoring nucleotide concentration to enzymatic efficiencies in dna sequencing technologies |
US9650629B2 (en) | 2010-07-07 | 2017-05-16 | Roche Molecular Systems, Inc. | Clonal pre-amplification in emulsion |
JP5893620B2 (ja) | 2010-07-22 | 2016-03-23 | ジェンセル バイオシステムズ リミテッド | 合成液体セル |
AU2011305445B2 (en) | 2010-09-24 | 2017-03-16 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | Direct capture, amplification and sequencing of target DNA using immobilized primers |
US8759038B2 (en) | 2010-09-29 | 2014-06-24 | Illumina Cambridge Limited | Compositions and methods for sequencing nucleic acids |
US20120077716A1 (en) | 2010-09-29 | 2012-03-29 | 454 Life Sciences Corporation | System and method for producing functionally distinct nucleic acid library ends through use of deoxyinosine |
US9562897B2 (en) | 2010-09-30 | 2017-02-07 | Raindance Technologies, Inc. | Sandwich assays in droplets |
US20120322665A1 (en) | 2010-10-08 | 2012-12-20 | 454 Life Sciences Corporation | System and method for detection of hiv-1 clades and recombinants of the reverse transcriptase and protease regions |
EP2633069B1 (en) | 2010-10-26 | 2015-07-01 | Illumina, Inc. | Sequencing methods |
US20120135414A1 (en) | 2010-10-28 | 2012-05-31 | Life Technologies Corporation | Chemically-enhanced primer compositions, methods and kits |
SG190074A1 (en) | 2010-11-01 | 2013-06-28 | Bio Rad Laboratories | System for forming emulsions |
WO2012074855A2 (en) | 2010-11-22 | 2012-06-07 | The Regents Of The University Of California | Methods of identifying a cellular nascent rna transcript |
MX2013005847A (es) | 2010-11-24 | 2013-12-12 | Glaxo Group Ltd | Proteinas de union a antigeno multiespecificas que eligen como blanco a hgf. |
WO2012073045A2 (en) | 2010-12-03 | 2012-06-07 | Cyclogenix Ltd | Polypeptide scaffold |
US8951781B2 (en) | 2011-01-10 | 2015-02-10 | Illumina, Inc. | Systems, methods, and apparatuses to image a sample for biological or chemical analysis |
EP3412778A1 (en) | 2011-02-11 | 2018-12-12 | Raindance Technologies, Inc. | Methods for forming mixed droplets |
WO2012112804A1 (en) | 2011-02-18 | 2012-08-23 | Raindance Technoligies, Inc. | Compositions and methods for molecular labeling |
CN103534360A (zh) | 2011-03-18 | 2014-01-22 | 伯乐生命医学产品有限公司 | 借助对信号的组合使用进行的多重数字分析 |
US20120244523A1 (en) | 2011-03-25 | 2012-09-27 | 454 Life Sciences Corporation | System and Method for Detection of HIV Integrase Variants |
WO2012136792A2 (en) | 2011-04-07 | 2012-10-11 | Glaxo Group Limited | Cck compositions |
WO2012136790A1 (en) | 2011-04-07 | 2012-10-11 | Glaxo Group Limited | Compositions comprising fusion proteins or conjugates with an improved half -life |
EP2702175B1 (en) | 2011-04-25 | 2018-08-08 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Methods and compositions for nucleic acid analysis |
GB201108259D0 (en) * | 2011-05-17 | 2011-06-29 | Cambridge Entpr Ltd | Gel beads in microfluidic droplets |
JP6122843B2 (ja) | 2011-05-23 | 2017-04-26 | プレジデント アンド フェローズ オブ ハーバード カレッジ | 多重エマルジョンを含むエマルジョンの制御 |
US8841071B2 (en) | 2011-06-02 | 2014-09-23 | Raindance Technologies, Inc. | Sample multiplexing |
DE202012013668U1 (de) | 2011-06-02 | 2019-04-18 | Raindance Technologies, Inc. | Enzymquantifizierung |
US9567628B2 (en) | 2011-06-08 | 2017-02-14 | Life Technologies Corporation | Polymerization of nucleic acids using proteins having low isoelectric points |
DK2718260T3 (en) | 2011-06-08 | 2018-11-19 | Life Technologies Corp | DESIGN AND DEVELOPMENT OF NEW DETERGENTS FOR USE IN PCR SYSTEMS |
CN103764265A (zh) | 2011-07-06 | 2014-04-30 | 哈佛学院院长等 | 多重乳剂和用于配制多重乳剂的技术 |
US8658430B2 (en) | 2011-07-20 | 2014-02-25 | Raindance Technologies, Inc. | Manipulating droplet size |
EP2737089B1 (en) | 2011-07-29 | 2017-09-06 | Bio-rad Laboratories, Inc. | Library characterization by digital assay |
KR20130023091A (ko) * | 2011-08-26 | 2013-03-07 | (주)바이오니아 | 단백질 합성 키트, 자동추출장비를 이용한 단백질 발현 및 추출 방법 |
JP5924888B2 (ja) * | 2011-08-26 | 2016-05-25 | 関東化學株式会社 | 核酸抽出方法、核酸抽出試薬キットおよび核酸抽出用試薬 |
US10385475B2 (en) | 2011-09-12 | 2019-08-20 | Adaptive Biotechnologies Corp. | Random array sequencing of low-complexity libraries |
US9453258B2 (en) | 2011-09-23 | 2016-09-27 | Illumina, Inc. | Methods and compositions for nucleic acid sequencing |
US10152569B2 (en) | 2011-09-26 | 2018-12-11 | Gen-Probe Incorporated | Algorithms for sequence determinations |
US10378051B2 (en) | 2011-09-29 | 2019-08-13 | Illumina Cambridge Limited | Continuous extension and deblocking in reactions for nucleic acids synthesis and sequencing |
DE102011054101A1 (de) | 2011-09-30 | 2013-04-04 | Albert-Ludwigs-Universität Freiburg | Verfahren zur räumlichen Anordnung von Probenfragmenten zur Amplifikation und Immobilisierung für weitere Derivatisierungen |
US9279159B2 (en) | 2011-10-21 | 2016-03-08 | Adaptive Biotechnologies Corporation | Quantification of adaptive immune cell genomes in a complex mixture of cells |
DE102011085473A1 (de) | 2011-10-28 | 2013-05-02 | Albert-Ludwigs-Universität Freiburg | Verfahren zur Identifikation von Aptameren |
US8637242B2 (en) | 2011-11-07 | 2014-01-28 | Illumina, Inc. | Integrated sequencing apparatuses and methods of use |
GB201120711D0 (en) | 2011-12-01 | 2012-01-11 | Univ Erasmus Medical Ct | Method for classifying tumour cells |
AU2012347460B2 (en) | 2011-12-09 | 2017-05-25 | Adaptive Biotechnologies Corporation | Diagnosis of lymphoid malignancies and minimal residual disease detection |
EP2788499B1 (en) | 2011-12-09 | 2016-01-13 | Illumina, Inc. | Expanded radix for polymeric tags |
US9499865B2 (en) | 2011-12-13 | 2016-11-22 | Adaptive Biotechnologies Corp. | Detection and measurement of tissue-infiltrating lymphocytes |
US9593375B2 (en) | 2011-12-30 | 2017-03-14 | Quest Diagnostics Investments Incorporated | Nucleic acid analysis using emulsion PCR |
KR102028225B1 (ko) | 2012-01-25 | 2019-10-02 | 젠셀 바이오시스템즈 리미티드 | 생체분자 분리 |
CA2861387A1 (en) | 2012-02-02 | 2013-08-08 | Invenra, Inc. | High throughput screen for biologically active polypeptides |
US20130217023A1 (en) | 2012-02-22 | 2013-08-22 | 454 Life Sciences Corporation | System And Method For Generation And Use Of Compact Clonally Amplified Products |
ES2662128T3 (es) | 2012-03-05 | 2018-04-05 | Adaptive Biotechnologies Corporation | Determinación de cadenas de receptor inmunitario emparejadas a partir de la frecuencia de subunidades coincidentes |
NO2694769T3 (ja) | 2012-03-06 | 2018-03-03 | ||
US20130261984A1 (en) | 2012-03-30 | 2013-10-03 | Illumina, Inc. | Methods and systems for determining fetal chromosomal abnormalities |
SG10201507700VA (en) | 2012-05-08 | 2015-10-29 | Adaptive Biotechnologies Corp | Compositions and method for measuring and calibrating amplification bias in multiplexed pcr reactions |
US10192024B2 (en) | 2012-05-18 | 2019-01-29 | 454 Life Sciences Corporation | System and method for generation and use of optimal nucleotide flow orders |
US20150167084A1 (en) | 2012-07-03 | 2015-06-18 | Sloan Kettering Institute For Cancer Research | Quantitative Assessment of Human T-Cell Repertoire Recovery After Allogeneic Hematopoietic Stem Cell Transplantation |
US9977861B2 (en) | 2012-07-18 | 2018-05-22 | Illumina Cambridge Limited | Methods and systems for determining haplotypes and phasing of haplotypes |
US10161007B2 (en) | 2012-08-13 | 2018-12-25 | The Regents Of The University Of California | Methods and systems for detecting biological components |
US10323279B2 (en) | 2012-08-14 | 2019-06-18 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for processing polynucleotides |
US9701998B2 (en) | 2012-12-14 | 2017-07-11 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for processing polynucleotides |
US11591637B2 (en) | 2012-08-14 | 2023-02-28 | 10X Genomics, Inc. | Compositions and methods for sample processing |
EP2885418A4 (en) | 2012-08-14 | 2016-03-02 | 10X Genomics Inc | MICROCAPSE COMPOSITIONS AND METHOD THEREFOR |
US10752949B2 (en) | 2012-08-14 | 2020-08-25 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for processing polynucleotides |
US9951386B2 (en) | 2014-06-26 | 2018-04-24 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for processing polynucleotides |
US10221442B2 (en) | 2012-08-14 | 2019-03-05 | 10X Genomics, Inc. | Compositions and methods for sample processing |
US10584381B2 (en) | 2012-08-14 | 2020-03-10 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for processing polynucleotides |
US9567631B2 (en) | 2012-12-14 | 2017-02-14 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for processing polynucleotides |
US10273541B2 (en) | 2012-08-14 | 2019-04-30 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for processing polynucleotides |
NL2017959B1 (en) | 2016-12-08 | 2018-06-19 | Illumina Inc | Cartridge assembly |
AU2013327423B2 (en) | 2012-10-01 | 2017-06-22 | Adaptive Biotechnologies Corporation | Immunocompetence assessment by adaptive immune receptor diversity and clonality characterization |
WO2015160439A2 (en) | 2014-04-17 | 2015-10-22 | Adaptive Biotechnologies Corporation | Quantification of adaptive immune cell genomes in a complex mixture of cells |
US9776182B2 (en) | 2012-11-27 | 2017-10-03 | Gencell Biosystems Ltd. | Handling liquid samples |
US10533221B2 (en) | 2012-12-14 | 2020-01-14 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for processing polynucleotides |
WO2014124336A2 (en) | 2013-02-08 | 2014-08-14 | 10X Technologies, Inc. | Partitioning and processing of analytes and other species |
CA2905517A1 (en) | 2013-03-15 | 2014-09-18 | Lineage Biosciences, Inc. | Methods and compositions for tagging and analyzing samples |
US9708657B2 (en) | 2013-07-01 | 2017-07-18 | Adaptive Biotechnologies Corp. | Method for generating clonotype profiles using sequence tags |
US9348897B2 (en) | 2013-08-07 | 2016-05-24 | Google Inc. | Method and system for providing scheduling suggestions |
EP2840148B1 (en) | 2013-08-23 | 2019-04-03 | F. Hoffmann-La Roche AG | Methods for nucleic acid amplification |
EP2848698A1 (en) | 2013-08-26 | 2015-03-18 | F. Hoffmann-La Roche AG | System and method for automated nucleic acid amplification |
US10395758B2 (en) | 2013-08-30 | 2019-08-27 | 10X Genomics, Inc. | Sequencing methods |
US11901041B2 (en) | 2013-10-04 | 2024-02-13 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Digital analysis of nucleic acid modification |
US9914964B2 (en) | 2013-10-25 | 2018-03-13 | Life Technologies Corporation | Compounds for use in PCR systems and applications thereof |
US10088973B2 (en) * | 2013-11-08 | 2018-10-02 | Google Llc | Event scheduling presentation in a graphical user interface environment |
US20160279068A1 (en) | 2013-11-08 | 2016-09-29 | President And Fellows Of Harvard College | Microparticles, methods for their preparation and use |
US9944977B2 (en) | 2013-12-12 | 2018-04-17 | Raindance Technologies, Inc. | Distinguishing rare variations in a nucleic acid sequence from a sample |
US9824068B2 (en) | 2013-12-16 | 2017-11-21 | 10X Genomics, Inc. | Methods and apparatus for sorting data |
EP3090063B1 (en) | 2013-12-31 | 2019-11-06 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Method for detection of latent retrovirus |
WO2015120398A1 (en) | 2014-02-10 | 2015-08-13 | Gencell Biosystems Limited | Composite liquid cell (clc) mediated nucleic acid library preparation device, and methods for using the same |
EP3114240B1 (en) | 2014-03-05 | 2019-07-24 | Adaptive Biotechnologies Corporation | Methods using randomer-containing synthetic molecules |
US11390921B2 (en) | 2014-04-01 | 2022-07-19 | Adaptive Biotechnologies Corporation | Determining WT-1 specific T cells and WT-1 specific T cell receptors (TCRs) |
US10066265B2 (en) | 2014-04-01 | 2018-09-04 | Adaptive Biotechnologies Corp. | Determining antigen-specific t-cells |
JP6726659B2 (ja) | 2014-04-10 | 2020-07-22 | 10エックス ジェノミクス, インコーポレイテッド | 試薬をカプセル化およびパーティション化するための流体デバイス、システム、および方法、ならびにそれらの応用 |
CA2953374A1 (en) | 2014-06-26 | 2015-12-30 | 10X Genomics, Inc. | Methods of analyzing nucleic acids from individual cells or cell populations |
WO2015200891A1 (en) | 2014-06-26 | 2015-12-30 | 10X Technologies, Inc. | Processes and systems for nucleic acid sequence assembly |
EP3160654A4 (en) | 2014-06-27 | 2017-11-15 | The Regents of The University of California | Pcr-activated sorting (pas) |
WO2016044233A1 (en) | 2014-09-18 | 2016-03-24 | Illumina, Inc. | Methods and systems for analyzing nucleic acid sequencing data |
CN107278234A (zh) | 2014-10-03 | 2017-10-20 | 生命科技公司 | 基因序列校验组合物、方法和试剂盒 |
CN107107058B (zh) | 2014-10-22 | 2021-08-10 | 加利福尼亚大学董事会 | 高清晰度微液滴打印机 |
CN114807307A (zh) | 2014-10-29 | 2022-07-29 | 10X 基因组学有限公司 | 用于靶核酸测序的方法和组合物 |
EP3212790B1 (en) | 2014-10-29 | 2020-03-25 | Adaptive Biotechnologies Corp. | Highly-multiplexed simultaneous detection of nucleic acids encoding paired adaptive immune receptor heterodimers from many samples |
US9975122B2 (en) | 2014-11-05 | 2018-05-22 | 10X Genomics, Inc. | Instrument systems for integrated sample processing |
US10246701B2 (en) | 2014-11-14 | 2019-04-02 | Adaptive Biotechnologies Corp. | Multiplexed digital quantitation of rearranged lymphoid receptors in a complex mixture |
WO2016086029A1 (en) | 2014-11-25 | 2016-06-02 | Adaptive Biotechnologies Corporation | Characterization of adaptive immune response to vaccination or infection using immune repertoire sequencing |
EP3244992B1 (en) | 2015-01-12 | 2023-03-08 | 10X Genomics, Inc. | Processes for barcoding nucleic acids |
SG10201811337XA (en) | 2015-01-13 | 2019-01-30 | 10X Genomics Inc | Systems and methods for visualizing structural variation and phasing information |
AU2016215304B2 (en) | 2015-02-04 | 2022-01-27 | The Regents Of The University Of California | Sequencing of nucleic acids via barcoding in discrete entities |
EP3256606B1 (en) | 2015-02-09 | 2019-05-22 | 10X Genomics, Inc. | Systems and methods for determining structural variation |
US11047008B2 (en) | 2015-02-24 | 2021-06-29 | Adaptive Biotechnologies Corporation | Methods for diagnosing infectious disease and determining HLA status using immune repertoire sequencing |
EP4286516A3 (en) | 2015-02-24 | 2024-03-06 | 10X Genomics, Inc. | Partition processing methods and systems |
KR20170119710A (ko) | 2015-02-24 | 2017-10-27 | 10엑스 제노믹스, 인크. | 표적화된 핵산 서열 커버리지 방법 |
CN107406889B (zh) | 2015-03-20 | 2021-11-02 | 诺维信公司 | 通过注射进行的基于液滴的选择 |
AU2016235288B2 (en) | 2015-03-24 | 2019-02-28 | Illumina Cambridge Limited | Methods, carrier assemblies, and systems for imaging samples for biological or chemical analysis |
US11041202B2 (en) | 2015-04-01 | 2021-06-22 | Adaptive Biotechnologies Corporation | Method of identifying human compatible T cell receptors specific for an antigenic target |
CN107667177A (zh) * | 2015-04-07 | 2018-02-06 | 诺维信公司 | 用于选择具有增强活性的酶的方法 |
WO2016164596A2 (en) | 2015-04-07 | 2016-10-13 | Novozymes A/S | Methods for selecting enzymes having lipase activity |
CN107849600A (zh) | 2015-06-09 | 2018-03-27 | 生命技术公司 | 用于分子标记的方法、系统、组合物、试剂盒、装置和计算机可读媒体 |
JP6722951B2 (ja) | 2015-07-31 | 2020-07-15 | 国立研究開発法人理化学研究所 | 膜タンパク質の製造方法およびその利用 |
US10647981B1 (en) | 2015-09-08 | 2020-05-12 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Nucleic acid library generation methods and compositions |
CN108289797B (zh) | 2015-10-13 | 2022-01-28 | 哈佛学院院长及董事 | 用于制备和使用凝胶微球的系统和方法 |
US11371094B2 (en) | 2015-11-19 | 2022-06-28 | 10X Genomics, Inc. | Systems and methods for nucleic acid processing using degenerate nucleotides |
KR20180081164A (ko) | 2015-12-04 | 2018-07-13 | 10엑스 제노믹스, 인크. | 핵산 분석을 위한 방법 및 조성물 |
US11081208B2 (en) | 2016-02-11 | 2021-08-03 | 10X Genomics, Inc. | Systems, methods, and media for de novo assembly of whole genome sequence data |
WO2017177153A1 (en) | 2016-04-07 | 2017-10-12 | Novozymes A/S | Methods for selecting enzymes having protease activity |
CN109072480A (zh) * | 2016-04-29 | 2018-12-21 | 生物辐射实验室股份有限公司 | 数字聚合酶保真度测定 |
WO2017197338A1 (en) | 2016-05-13 | 2017-11-16 | 10X Genomics, Inc. | Microfluidic systems and methods of use |
US11142791B2 (en) | 2016-08-10 | 2021-10-12 | The Regents Of The University Of California | Combined multiple-displacement amplification and PCR in an emulsion microdroplet |
US10428325B1 (en) | 2016-09-21 | 2019-10-01 | Adaptive Biotechnologies Corporation | Identification of antigen-specific B cell receptors |
WO2018064116A1 (en) | 2016-09-28 | 2018-04-05 | Illumina, Inc. | Methods and systems for data compression |
RU2771563C2 (ru) | 2016-10-14 | 2022-05-05 | Иллюмина, Инк. | Картриджный узел |
EP3889258A1 (en) | 2016-12-19 | 2021-10-06 | Editas Medicine, Inc. | Emulsion-based screening methods |
CN110462053A (zh) | 2016-12-21 | 2019-11-15 | 加利福尼亚大学董事会 | 使用基于水凝胶的液滴进行单细胞基因组测序 |
US10550429B2 (en) | 2016-12-22 | 2020-02-04 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for processing polynucleotides |
US10815525B2 (en) | 2016-12-22 | 2020-10-27 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for processing polynucleotides |
US10011872B1 (en) | 2016-12-22 | 2018-07-03 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for processing polynucleotides |
CN110214186B (zh) | 2017-01-30 | 2023-11-24 | 10X基因组学有限公司 | 用于基于微滴的单细胞条形编码的方法和系统 |
US10995333B2 (en) | 2017-02-06 | 2021-05-04 | 10X Genomics, Inc. | Systems and methods for nucleic acid preparation |
GB201707143D0 (en) | 2017-05-04 | 2017-06-21 | Plasticell Ltd | Method for producing cells |
WO2018213774A1 (en) | 2017-05-19 | 2018-11-22 | 10X Genomics, Inc. | Systems and methods for analyzing datasets |
CN109526228B (zh) | 2017-05-26 | 2022-11-25 | 10X基因组学有限公司 | 转座酶可接近性染色质的单细胞分析 |
US20180340169A1 (en) | 2017-05-26 | 2018-11-29 | 10X Genomics, Inc. | Single cell analysis of transposase accessible chromatin |
US10837047B2 (en) | 2017-10-04 | 2020-11-17 | 10X Genomics, Inc. | Compositions, methods, and systems for bead formation using improved polymers |
WO2019076955A1 (en) | 2017-10-18 | 2019-04-25 | Novozymes A/S | IMMUNOLOGICAL ASSAY FOR THE STABILITY OF A BIO-ACTIVE POLYPEPTIDE |
US10501739B2 (en) | 2017-10-18 | 2019-12-10 | Mission Bio, Inc. | Method, systems and apparatus for single cell analysis |
US11634757B2 (en) | 2017-10-20 | 2023-04-25 | Stilla Technologies | Emulsions with improved stability |
WO2019084043A1 (en) | 2017-10-26 | 2019-05-02 | 10X Genomics, Inc. | METHODS AND SYSTEMS FOR NUCLEIC ACID PREPARATION AND CHROMATIN ANALYSIS |
EP4241882A3 (en) | 2017-10-27 | 2023-12-06 | 10X Genomics, Inc. | Methods for sample preparation and analysis |
WO2019099751A1 (en) | 2017-11-15 | 2019-05-23 | 10X Genomics, Inc. | Functionalized gel beads |
US10829815B2 (en) | 2017-11-17 | 2020-11-10 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for associating physical and genetic properties of biological particles |
US11254980B1 (en) | 2017-11-29 | 2022-02-22 | Adaptive Biotechnologies Corporation | Methods of profiling targeted polynucleotides while mitigating sequencing depth requirements |
WO2019108851A1 (en) | 2017-11-30 | 2019-06-06 | 10X Genomics, Inc. | Systems and methods for nucleic acid preparation and analysis |
CN111684064A (zh) | 2018-01-19 | 2020-09-18 | 生物辐射实验室股份有限公司 | 突变dna聚合酶 |
WO2019157529A1 (en) | 2018-02-12 | 2019-08-15 | 10X Genomics, Inc. | Methods characterizing multiple analytes from individual cells or cell populations |
US11639928B2 (en) | 2018-02-22 | 2023-05-02 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for characterizing analytes from individual cells or cell populations |
EP3775271A1 (en) | 2018-04-06 | 2021-02-17 | 10X Genomics, Inc. | Systems and methods for quality control in single cell processing |
US11932899B2 (en) | 2018-06-07 | 2024-03-19 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for characterizing nucleic acid molecules |
US11703427B2 (en) | 2018-06-25 | 2023-07-18 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for cell and bead processing |
US20200032335A1 (en) | 2018-07-27 | 2020-01-30 | 10X Genomics, Inc. | Systems and methods for metabolome analysis |
US11459607B1 (en) | 2018-12-10 | 2022-10-04 | 10X Genomics, Inc. | Systems and methods for processing-nucleic acid molecules from a single cell using sequential co-partitioning and composite barcodes |
CN113423841A (zh) | 2018-12-13 | 2021-09-21 | Dna斯克瑞普特公司 | 细胞和生物分子上的直接寡核苷酸合成 |
US11845983B1 (en) | 2019-01-09 | 2023-12-19 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for multiplexing of droplet based assays |
US11851683B1 (en) | 2019-02-12 | 2023-12-26 | 10X Genomics, Inc. | Methods and systems for selective analysis of cellular samples |
WO2020168013A1 (en) | 2019-02-12 | 2020-08-20 | 10X Genomics, Inc. | Methods for processing nucleic acid molecules |
US11467153B2 (en) | 2019-02-12 | 2022-10-11 | 10X Genomics, Inc. | Methods for processing nucleic acid molecules |
US11655499B1 (en) | 2019-02-25 | 2023-05-23 | 10X Genomics, Inc. | Detection of sequence elements in nucleic acid molecules |
WO2020185791A1 (en) | 2019-03-11 | 2020-09-17 | 10X Genomics, Inc. | Systems and methods for processing optically tagged beads |
US11365441B2 (en) | 2019-05-22 | 2022-06-21 | Mission Bio, Inc. | Method and apparatus for simultaneous targeted sequencing of DNA, RNA and protein |
US11667954B2 (en) | 2019-07-01 | 2023-06-06 | Mission Bio, Inc. | Method and apparatus to normalize quantitative readouts in single-cell experiments |
US11851700B1 (en) | 2020-05-13 | 2023-12-26 | 10X Genomics, Inc. | Methods, kits, and compositions for processing extracellular molecules |
CA3204784A1 (en) | 2021-01-13 | 2022-07-21 | Alex Nemiroski | Surface structuring with colloidal assembly |
EP4298244A1 (en) | 2021-02-23 | 2024-01-03 | 10X Genomics, Inc. | Probe-based analysis of nucleic acids and proteins |
WO2023122363A1 (en) | 2021-12-23 | 2023-06-29 | Illumina Software, Inc. | Dynamic graphical status summaries for nucelotide sequencing |
US20230215515A1 (en) | 2021-12-23 | 2023-07-06 | Illumina Software, Inc. | Facilitating secure execution of external workflows for genomic sequencing diagnostics |
WO2023129764A1 (en) | 2021-12-29 | 2023-07-06 | Illumina Software, Inc. | Automatically switching variant analysis model versions for genomic analysis applications |
WO2023225488A1 (en) | 2022-05-16 | 2023-11-23 | Enkefalos Biosciences, Inc. | Blood-brain barrier translocating peptides and related molecules and methods of use thereof |
US20240133892A1 (en) | 2022-09-27 | 2024-04-25 | Nautilus Subsidiary, Inc. | Polypeptide capture, in situ fragmentation and identification |
Family Cites Families (59)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2747570A (en) * | 1954-05-19 | 1956-05-29 | Jobst Conrad | Means for assisting return circulation of fluids in an animal body |
US3826249A (en) * | 1973-01-30 | 1974-07-30 | A Lee | Leg constricting apparatus |
US3908642A (en) * | 1973-10-29 | 1975-09-30 | Pred Vinmont | Means for aerating and applying air pulsations within casts |
US4206751A (en) * | 1978-03-31 | 1980-06-10 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Intermittent compression device |
US4801529A (en) * | 1985-06-18 | 1989-01-31 | Brandeis University | Methods for isolating mutant microoganisms using microcapsules coated with indicator material |
US5099030A (en) * | 1987-03-09 | 1992-03-24 | The Procter & Gamble Company | Novel compounds, pharmaceutical compositions, and methods for treating inflammation and pain |
DE69032483T2 (de) * | 1989-10-05 | 1998-11-26 | Optein Inc | Zellfreie synthese und isolierung von genen und polypeptiden |
WO1991012342A1 (en) * | 1990-02-16 | 1991-08-22 | F. Hoffmann-La Roche Ag | Improvements in the specificity and convenience of the polymerase chain reaction |
DE476178T1 (de) | 1990-09-21 | 1992-07-23 | Bioplex Medical B.V., Vaals, Nl | Geraet zum anbringen von blutstillendem stoff auf perforierten blutgefaessen. |
GB9107628D0 (en) | 1991-04-10 | 1991-05-29 | Moonbrook Limited | Preparation of diagnostic agents |
US5955341A (en) * | 1991-04-10 | 1999-09-21 | The Scripps Research Institute | Heterodimeric receptor libraries using phagemids |
ATE175997T1 (de) * | 1991-08-10 | 1999-02-15 | Medical Res Council | Behandlung von zellpopulationen |
DK0608370T3 (da) | 1991-10-15 | 1998-09-07 | Multilyte Ltd | Bindingsassay med anvendelse af mærket reagens |
US5270170A (en) * | 1991-10-16 | 1993-12-14 | Affymax Technologies N.V. | Peptide library and screening method |
US5413924A (en) | 1992-02-13 | 1995-05-09 | Kosak; Kenneth M. | Preparation of wax beads containing a reagent for release by heating |
DE4223169C1 (de) | 1992-07-10 | 1993-11-25 | Ferring Arzneimittel Gmbh | Verfahren zur Mikroverkapselung wasserlöslicher Wirkstoffe |
RU2048522C1 (ru) * | 1992-10-14 | 1995-11-20 | Институт белка РАН | Способ размножения нуклеиновых кислот, способ их экспрессии и среда для их осуществления |
IL104384A (en) * | 1993-01-13 | 1996-11-14 | Yeda Res & Dev | Method for screening catalytic non-enzyme polypeptides and proteins |
US5436149A (en) | 1993-02-19 | 1995-07-25 | Barnes; Wayne M. | Thermostable DNA polymerase with enhanced thermostability and enhanced length and efficiency of primer extension |
WO1994024314A1 (en) * | 1993-04-19 | 1994-10-27 | Kauffman Stuart A | Random chemistry for the generation of new compounds |
EP0696200A4 (en) | 1993-04-19 | 1998-04-15 | Medisorb Technologies Internat | THE ENVIRONMENT OF NUCLEIC ACIDS WITH CONJUGATES, WHICH EASILY TAKE UP IN TARGET CELLS AND GENERATE EXPRESSION |
AU8124694A (en) * | 1993-10-29 | 1995-05-22 | Affymax Technologies N.V. | In vitro peptide and antibody display libraries |
DE4402038A1 (de) | 1994-01-25 | 1995-07-27 | Borries Horst Von | Durchdrückpackung |
AU710504B2 (en) * | 1994-03-15 | 1999-09-23 | Brown University Research Foundation | Polymeric gene delivery system |
US5508348A (en) * | 1994-08-12 | 1996-04-16 | The Research Foundation Of Suny | Inverted emulsion pathways to conductive polymers |
US5680283A (en) * | 1994-09-30 | 1997-10-21 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Magnetic head and magnetic disk drive |
HUP9801871A3 (en) | 1995-04-24 | 1999-12-28 | Chromaxome Corp San Diego | Methods for generating and screening novel metabolic pathways |
US5910408A (en) * | 1995-06-07 | 1999-06-08 | The General Hospital Corporation | Catalytic DNA having ligase activity |
US5756122A (en) | 1995-06-07 | 1998-05-26 | Georgetown University | Liposomally encapsulated nucleic acids having high entrapment efficiencies, method of manufacturer and use thereof for transfection of targeted cells |
EP0748860B1 (en) * | 1995-06-14 | 2001-08-29 | Tonen Corporation | Demulsification by microorganisms |
AU6691496A (en) | 1995-08-01 | 1997-02-26 | Advanced Therapies, Inc. | Enhanced artificial viral envelopes for cellular delivery of therapeutic substances |
DE19646372C1 (de) * | 1995-11-11 | 1997-06-19 | Evotec Biosystems Gmbh | Genotyp und Phänotyp koppelnde Verbindung |
GB9608540D0 (en) | 1996-04-25 | 1996-07-03 | Medical Res Council | Isolation of enzymes |
US5876711A (en) * | 1996-05-31 | 1999-03-02 | Onyx Pharmaceuticals, Inc. | Methods and compositions for determining the tumor suppressor status of cells |
US6083693A (en) | 1996-06-14 | 2000-07-04 | Curagen Corporation | Identification and comparison of protein-protein interactions that occur in populations |
US5876771A (en) * | 1996-06-20 | 1999-03-02 | Tetra Laval Holdings & Finance, Sa | Process and article for determining the residence time of a food particle |
CA2236867A1 (en) | 1996-09-27 | 1998-04-02 | Icos Corporation | Method to identify compounds for disrupting protein/protein interactions |
WO1998023733A2 (en) | 1996-11-27 | 1998-06-04 | University Of Washington | Thermostable polymerases having altered fidelity |
US6310354B1 (en) * | 1996-12-03 | 2001-10-30 | Erkki Soini | Method and a device for monitoring nucleic acid amplification reactions |
PT971946E (pt) | 1997-01-21 | 2006-11-30 | Gen Hospital Corp | Selecção de proteínas utilizando fusões arn-proteína |
CA2196496A1 (en) | 1997-01-31 | 1998-07-31 | Stephen William Watson Michnick | Protein fragment complementation assay for the detection of protein-protein interactions |
GB9703369D0 (en) * | 1997-02-18 | 1997-04-09 | Lindqvist Bjorn H | Process |
US6023540A (en) * | 1997-03-14 | 2000-02-08 | Trustees Of Tufts College | Fiber optic sensor with encoded microspheres |
AU6571598A (en) | 1997-03-18 | 1998-10-12 | Chromaxome Corporation | Methods for screening compounds using encapsulated cells |
US6048551A (en) * | 1997-03-27 | 2000-04-11 | Hilfinger; John M. | Microsphere encapsulation of gene transfer vectors |
DE69826697T2 (de) | 1997-07-07 | 2006-02-16 | Medical Research Council | In vitro selektionsmethode |
JP2981547B1 (ja) * | 1998-07-02 | 1999-11-22 | 農林水産省食品総合研究所長 | クロスフロー型マイクロチャネル装置及び同装置を用いたエマルションの生成または分離方法 |
EP1100889A4 (en) | 1998-07-17 | 2002-03-06 | Mirus Corp | SURFACTANT SOLUTIONS |
GB9900298D0 (en) * | 1999-01-07 | 1999-02-24 | Medical Res Council | Optical sorting method |
GB9921155D0 (en) | 1999-09-08 | 1999-11-10 | Medical Res Council | Selection system |
CN1189159C (zh) * | 2000-05-05 | 2005-02-16 | 欧莱雅 | 含水溶性美容活性组分水性核的微胶囊及含其的组合物 |
GB0022458D0 (en) | 2000-09-13 | 2000-11-01 | Medical Res Council | Directed evolution method |
US6936264B2 (en) * | 2001-03-05 | 2005-08-30 | The Procter & Gamble Company | Delivery of reactive agents via multiple emulsions for use in shelf stable products |
JP3570714B2 (ja) * | 2001-05-24 | 2004-09-29 | 株式会社リコー | 現像剤収納容器及び画像形成装置 |
GB0114856D0 (en) | 2001-06-18 | 2001-08-08 | Medical Res Council | Selection by avidity capture |
GB0127564D0 (en) * | 2001-11-16 | 2002-01-09 | Medical Res Council | Emulsion compositions |
GB0221053D0 (en) * | 2002-09-11 | 2002-10-23 | Medical Res Council | Single-molecule in vitro evolution |
EP1587940A4 (en) | 2002-12-20 | 2006-06-07 | Caliper Life Sciences Inc | SINGLE MOLECULAR AMPLIFICATION AND DNA PROOF |
AU2004209001B2 (en) * | 2003-01-29 | 2007-10-11 | 454 Life Sciences Corporation | Bead emulsion nucleic acid amplification |
-
1998
- 1998-06-29 DE DE69826697T patent/DE69826697T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 DK DK07002417.9T patent/DK1801214T3/da active
- 1998-06-29 EP EP04077211A patent/EP1482036B1/en not_active Revoked
- 1998-06-29 PT PT07002417T patent/PT1801214E/pt unknown
- 1998-06-29 CA CA2792122A patent/CA2792122C/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 DK DK04077102T patent/DK1496120T3/da active
- 1998-06-29 PT PT04077102T patent/PT1496120E/pt unknown
- 1998-06-29 AU AU81231/98A patent/AU736836B2/en not_active Expired
- 1998-06-29 EP EP07002417A patent/EP1801214B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 GB GB9929447A patent/GB2342094B/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 EP EP98930958A patent/EP1019496B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 AT AT98930958T patent/ATE278013T1/de not_active IP Right Cessation
- 1998-06-29 DE DE69837453T patent/DE69837453T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 ES ES04077211T patent/ES2294427T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 DE DE69838521T patent/DE69838521T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 AT AT04077102T patent/ATE358177T1/de active
- 1998-06-29 EP EP10184602A patent/EP2258846A3/en not_active Withdrawn
- 1998-06-29 CA CA2295324A patent/CA2295324C/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 AT AT04077211T patent/ATE374815T1/de active
- 1998-06-29 DK DK98930958T patent/DK1019496T3/da active
- 1998-06-29 EP EP04077102A patent/EP1496120B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 WO PCT/GB1998/001889 patent/WO1999002671A1/en active IP Right Grant
- 1998-06-29 AT AT07002417T patent/ATE487790T1/de active
- 1998-06-29 ES ES04077102T patent/ES2283936T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 ES ES07019329T patent/ES2402516T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 JP JP2000502169A patent/JP4298912B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 DE DE69841997T patent/DE69841997D1/de not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 ES ES98930958T patent/ES2230701T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1998-06-29 EP EP07019329A patent/EP1908832B1/en not_active Revoked
- 1998-06-29 CA CA002584453A patent/CA2584453A1/en not_active Abandoned
-
1999
- 1999-12-16 US US09/464,122 patent/US6489103B1/en not_active Expired - Lifetime
-
2002
- 2002-10-03 US US10/263,984 patent/US7138233B2/en not_active Expired - Lifetime
-
2004
- 2004-06-03 US US10/860,750 patent/US7252943B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2004-06-04 US US10/861,930 patent/US7638276B2/en not_active Expired - Fee Related
-
2005
- 2005-02-17 JP JP2005041355A patent/JP4299255B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
2006
- 2006-09-08 US US11/518,094 patent/US7582446B2/en not_active Expired - Fee Related
-
2007
- 2007-03-09 JP JP2007060915A patent/JP4156009B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2007-06-21 US US11/820,903 patent/US8367326B2/en not_active Expired - Fee Related
-
2011
- 2011-02-07 CY CY20111100136T patent/CY1111537T1/el unknown
-
2013
- 2013-01-03 US US13/733,473 patent/US9528106B2/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4298912B2 (ja) | invitro選別法 | |
JP4851008B2 (ja) | 光学的分取方法 | |
ES2354480T3 (es) | Procedimiento de clasificación in vitro. |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050518 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071120 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20080219 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20080226 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20080318 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20080326 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20080418 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20080425 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080520 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080701 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20080925 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20081002 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081225 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090324 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090416 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120424 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120424 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130424 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140424 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |