JP4193270B2 - オレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒、及びオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒、及びオレフィン重合体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はオレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、気相重合プロセスやスラリー重合プロセスに好適なオレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法に関するものである。
なお、本願明細書における「オレフィン重合体」とは、オレフィンの単独重合体のみならず、2種以上のオレフィンの共重合体をも意味するものとする。
【0002】
【従来の技術】
オレフィンを重合してオレフィン重合体を製造するために使用される触媒の活性(触媒単位量当たり得られるオレフィン重合体の量)が十分に高ければ、得られるオレフィン重合体から触媒残渣を除去する必要がないので、オレフィン重合体の製造工程を簡略化することができ、従って、該触媒の工業的利用価値が極めて高いことは言うまでもない。
また、オレフィン重合体の製造に際して重合反応槽へのオレフィン重合体等の付着が多いことは、オレフィン重合体の製造工程における操業上の種々の障害を引き起こして操業効率を低下させる原因となるので、該付着はできる限り少ないことが望ましい。
さらに、得られるオレフィン重合体粉末の粒子性状については、操業の安定性や操業の効率の観点から、嵩密度が高く、粒度分布が狭く、流動性が良好な重合体粉末が望ましい。
さらにまた、オレフィン重合体中の低分子量成分の存在は、オレフィン重合体からなるフィルムの透明性、耐衝撃性、ブロッキング性などにとって好ましくないので、低分子量成分含有量の少ないオレフィン重合体が望ましい。
【0003】
近年、オレフィン重合用固体触媒の分野においては、特定のマグネシウム化合物と特定のチタン化合物とを組み合わせて得られる固体触媒成分を使用することにより、重合活性は飛躍的に向上している(特公昭46−34092号公報、特公昭47−41676号公報、特公昭55−23561号公報、特公昭57−24361号公報等)。
【0004】
また、プロピレンの重合においては、固体触媒成分の内部ドナーとしてエステル等の酸素含有電子供与体等を用いることにより、高結晶性プロピレンポリマーが高活性で得られることが開示されている(特公昭52−39431号公報、特公昭52−36786号公報、特公平1−28049号公報、特公平3−43283号公報等)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の触媒(特公昭46−34092号公報等)により得られるオレフィン重合体は、粒子性状やブロッキング性の点で満足し得るものではなく、また後者の触媒(特公昭52−39431号公報等)をエチレンとα−オレフィンとの共重合に用いた場合には、得られるオレフィン共重合体は粒子性状やブロッキング性の点で満足し得るものではない。
かかる状況下、本発明が解決しようとする課題、即ち本発明の目的は、特に低分子量成分含有量の少ないオレフィン重合体を製造し得るオレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒、およびオレフィン重合体の製造方法を提供することにある。本発明の更なる目的は、満足し得る粒子性状を有し低分子量成分含有量の少ないオレフィン重合体を高重合活性で製造し得る、粒子性状の良好なオレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒、およびオレフィン重合体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
Si−O結合を有する有機ケイ素化合物(イ)の存在下に、一般式Ti(OR1a4-a(式中、R1は炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を、aは0<a≦4を満足する数を表す)で表されるチタン化合物(ロ)を、有機マグネシウム化合物(ハ)で還元して得られる3価のチタン原子を含有する固体触媒成分前駆体(C)に、
一般式MRm-aa(式中、MはSi、GeまたはSnを、Rは炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を、mはMの原子価を表す。aは0<a≦mを満足する数を表す。)で表される第14族元素のハロゲン化合物(A’)と、
電子供与体(B)とを、接触させて得られる接触生成物に、さらに四塩化チタンを接触させて得られることを特徴とするオレフィン重合用固体触媒成分に係るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
[オレフィン重合用固体触媒成分]
本発明のオレフィン重合用固体触媒成分は、マグネシウム原子、チタン原子およびハイドロカルビルオキシ基を含有する固体触媒成分前駆体(C)に、第13族または第14族元素のハロゲン化合物(A)と電子供与体(B)とを接触させて得られるオレフィン重合用固体触媒成分(I)、マグネシウム原子、チタン原子およびハイドロカルビルオキシ基を含有する固体触媒成分前駆体(C)に、第14族元素のハロゲン化合物(A’)と電子供与体(B)とを接触させて得られる接触生成物に、さらにTi−ハロゲン結合を有する化合物(D)を接触させて得られるオレフィン重合用固体触媒成分(I’)、および、マグネシウム原子、チタン原子、ハロゲン原子および電子供与体を含有し、比表面積が30m2/g以下であるオレフィン重合用固体触媒成分(I”)である。
【0008】
本発明の固体触媒成分(I)における第13族または第14族元素のハロゲン化合物(A)とは、少なくとも1つの13族元素−ハロゲン結合を有する化合物、または、少なくとも1つの14族元素−ハロゲン結合を有する化合物であり、一般式MRm-aa(式中、Mは第13族または第14族原子を、Rは炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を、mはMの原子価を表す。aは0<a≦mを満足する数を表す)で表される化合物が好ましい。
ここでいう第13族の原子としてはB、Al、Ga、In、Tlが挙げられ、BまたはAlが好ましく、Alがより好ましい。また、第14族の原子としてはC、Si、Ge、Sn、Pbが挙げられ、Si、GeまたはSnが好ましく、SiまたはSnがより好ましい。特に好ましいMは第14族の原子であり、最も好ましくはSiである。
【0009】
本発明の固体触媒成分(I’)における第14族元素のハロゲン化合物(A’)とは、少なくとも1つの第14族元素−ハロゲン結合を有する化合物であり、一般式MRm-aa(式中、Mは第14族原子を、Rは炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を、mはMの原子価を表す。aは0<a≦mを満足する数を表す。)で表される化合物が好ましい。
ここでいう第14族の原子としてはC、Si、Ge、Sn、Pbが挙げられ、Si、GeまたはSnが好ましく、SiまたはSnがより好ましい。Mとして最も好ましくはSiである。
【0010】
mはMの原子価であり、例えばMがSiのときm=4である。
aは0<a≦mを満足する数を表し、MがSiのときaは好ましくは3または4である。
【0011】
Xで表されるハロゲン原子としてF、Cl、Br、Iが挙げられ、Clが好ましい。
【0012】
Rの具体例としては、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、クレジル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基、プロペニル基等のアリル基、ベンジル基等のアラルキル基等が挙げられる。好ましいRはアルキル基またはアリール基であり、特に好ましいRはメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、フェニル基またはパラトリル基である。
【0013】
第13族のクロロ化化合物として具体的には、トリクロロボロン、メチルジクロロボロン、エチルジクロロボロン、フェニルジクロロボロン、シクロヘキシルジクロロボロン、ジメチルクロロボロン、メチルエチルクロロボロン、トリクロロアルミニウム、メチルジクロロアルミニウム、エチルジクロロアルミニウム、フェニルジクロロアルミニウム、シクロヘキシルジクロロアルミニウム、ジメチルクロロアルミニウム、ジエチルクロロアルミニウム、メチルエチルクロロアルミニウム、エチルアルミニウムセスキクロライド、ガリウムクロライド、ガリウムジクロライド、トリクロロガリウム、メチルジクロロガリウム、エチルジクロロガリウム、フェニルジクロロガリウム、シクロヘキシルジクロロガリウム、ジメチルクロロガリウム、メチルエチルクロロガリウム、インジウムクロライド、インジウムトリクロライド、メチルインジウムジクロライド、フェニルインジウムジクロライド、ジメチルインジウムクロライド、タリウムクロライド、タリウムトリクロライド、メチルタリウムジクロライド、フェニルタリウムジクロライド、ジメチルタリウムクロライド等が挙げられ、これら化合物名のクロロをフルオロ、ブロモ、またはヨードに変更した化合物も挙げられる。
【0014】
14族のクロロ化化合物として具体的には、テトラクロロメタン、トリクロロメタン、ジクロロメタン、モノクロロメタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、テトラクロロシラン、トリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ノルマルプロピルトリクロロシラン、ノルマルブチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ベンジルトリクロロシラン、パラトリルトリクロロシラン、シクロヘキシルトリクロロシラン、ジクロロシラン、メチルジクロロシラン、エチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルエチルジクロロシラン、モノクロロシラン、トリメチルクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、テトラクロロゲルマン、トリクロロゲルマン、メチルトリクロロゲルマン、エチルトリクロロゲルマン、フェニルトリクロロゲルマン、ジクロロゲルマン、ジメチルジクロロゲルマン、ジエチルジクロロゲルマン、ジフェニルジクロロゲルマン、モノクロロゲルマン、トリメチルクロロゲルマン、トリエチルクロロゲルマン、トリノルマルブチルクロロゲルマン、テトラクロロ錫、メチルトリクロロ錫、ノルマルブチルトリクロロ錫、ジメチルジクロロ錫、ジノルマルブチルジクロロ錫、ジイソブチルジクロロ錫、ジフェニルジクロロ錫、ジビニルジクロロ錫、メチルトリクロロ錫、フェニルトリクロロ錫、ジクロロ鉛、メチルクロロ鉛、フェニルクロロ鉛等が挙げられ、これら化合物名のクロロをフルオロ、ブロモ、またはヨードに変更した化合物も挙げられる。
【0015】
固体触媒成分(I)における第13族または第14族元素のハロゲン化合物(A)としては、特にテトラクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ノルマルプロピルトリクロロシラン、またはパラトリルトリクロロシランが重合活性の点から好ましい。
【0016】
固体触媒成分(I’)における第14族元素のハロゲン化合物(A’)としては、特にテトラクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ノルマルプロピルトリクロロシラン、またはパラトリルトリクロロシランが重合活性の点から好ましい。
【0017】
本発明で使用する電子供与体(B)としては、アルコール類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸または無機酸のエステル類、エーテル類、酸アミド類、酸無水物類等の含酸素電子供与体、アンモニア、アミン類、ニトリル類、イソシアネート類等の含窒素電子供与体等を挙げることができる。これらの電子供与体のうち好ましくは有機酸のエステル類またはエ−テル類が用いられる。
【0018】
有機酸のエステル類としては、モノまたは多価のカルボン酸エステルが好ましく、例えば飽和脂肪族カルボン酸エステル、不飽和脂肪族カルボン酸エステル、脂環式カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステルを挙げることができる。
【0019】
具体的には、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸フェニル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、吉草酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、アニス酸エチル、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル、フタル酸モノエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸メチルエチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ−n−プロピル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジフェニル等を挙げることができる。
【0020】
エーテル類として好ましくは、ジアルキルエーテル、一般式
Figure 0004193270
(式中、R22〜R25はそれぞれ、炭素原子数1〜20のアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基であり、R22またはR23は水素原子であってもよい)で表されるジエーテル化合物を挙げることができる。
具体的には、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルブチルエーテル、メチルシクロヘキシルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジエチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジノルマルブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−エチル−2−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−ノルマルプロピル−2−シクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジメチル−1,3−ジエトキシプロパン、2−ノルマルプロピル−2−シクロヘキシル−1,3−ジエトキシプロパン等を挙げることができる。
【0021】
電子供与体(B)として、中でも有機酸のエステル類が好ましく、特に好ましくは芳香族ジカルボン酸のジアルキルエステルが用いられ、最も好ましくはフタル酸のジアルキルエステルが用いられる。
【0022】
本発明において使用する固体触媒成分前駆体(C)は、マグネシウム原子、チタン原子およびハイドロカルビルオキシ基を含有する固体成分である。具体的には、特公平3−43283号公報に開示された、Si−O結合を有する有機ケイ素化合物(▲1▼)の存在下に、一般式Ti(OR1a4-a(式中、R1は炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を、aは0<a≦4を満足する数を表わす)で表されるチタン化合物(▲2▼)を、有機マグネシウム化合物(▲3▼)で還元して得られる固体生成物、あるいは、特公平4−57685号公報に開示された、Si−O結合を有する有機ケイ素化合物(▲1▼)および多孔質担体(▲4▼)の存在下に、一般式Ti(OR1a4-a(式中、R1は炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を、aは0<a≦4を満足する数を表わす)で表されるチタン化合物(▲2▼)を、有機マグネシウム化合物(▲3▼)で還元して得られる固体生成物が好ましい。
【0023】
一般式Ti(OR1a4-aのR1の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロピル基、ブチル基、iso−ブチル基、アミル基、iso−アミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基、クレジル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基、プロペニル基等のアリル基、ベンジル基等のアラルキル基等が挙げられる。2種以上の異なる(OR1)基を有するチタン化合物を用いることも可能である。
これらの基のうち炭素原子数2〜18のアルキル基または炭素原子数6〜18のアリール基が好ましい。特に炭素原子数2〜18の直鎖状アルキル基が好ましい。
【0024】
Xで表わされるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示できる。特に塩素原子が好ましい結果を与える。
【0025】
一般式Ti(OR1a4-aのaの値としては0<a≦4を満足する数であり、好ましくは2≦a≦4を満足する数であり、特に好ましくはa=4である。
【0026】
一般式Ti(OR1)a4-aで表わされるチタン化合物の合成方法としては公知の方法が使用できる。例えばTi(OR1)4とTiX4とを所定の割合で反応させる方法、あるいはTiX4と対応するアルコール類(例えばR1OH)等を所定量反応させる方法が使用できる。
【0027】
Si−O結合を有する有機ケイ素化合物(▲1▼)として好ましくは、一般式Si(OR3)b4 4-b、R5(R6 2SiO)cSiR7 3または(R8 2SiO)dで表わされるものを例示し得る。ここにR3は炭素原子数が1〜20の炭化水素基、R4、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ、炭素原子数が1〜20の炭化水素基または水素原子であり、bは0<b≦4を満足する数であり、cは1〜1000の整数であり、dは2〜1000の整数である。
【0028】
かかる有機ケイ素化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリエトキシエチルシラン、ジエトキシジエチルシラン、エトキシトリエチルシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、ジ−iso−プロポキシ−ジ−iso−プロピルシラン、テトラプロポキシシラン、ジプロポキシジプロピルシラン、テトラブトキシシラン、ジブトキシジブチルシラン、ジシクロペントキシジエチルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、シクロヘキシロキシトリメチルシラン、フェノキシトリメチルシラン、テトラフェノキシシラン、トリエトキシフェニルシラン、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサエチルジシロキサン、ヘキサプロピルジシロキサン、オクタエチルトリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、メチルヒドロポリシロキサン、フェニルヒドロポリシロキサン等を挙げることができる。
【0029】
これらの有機ケイ素化合物のうち好ましいものは一般式Si(OR3)b4 4-bで表わされるアルコキシシラン化合物であり、その場合bは好ましくは1≦b≦4を満足する数であり、特にb=4のテトラアルコキシシラン化合物が好ましい。
【0030】
有機マグネシウム化合物(▲3▼)としては、マグネシウム−炭素の結合を有する任意の型の有機マグネシウム化合物を使用することができる。特に一般式R9MgX(式中、Mgはマグネシウム原子を、R9は炭素原子数1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を表わす)で表わされるグリニャール化合物または一般式R1011Mg(式中、Mgはマグネシウム原子を、R10およびR11はそれぞれ炭素原子数1〜20の炭化水素基を表わす)で表わされるジハイドロカルビルマグネシウム化合物が好適に使用される。ここでR10とR11は同一でも異なっていてもよい。R9〜R11の具体例としてはそれぞれ、メチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、iso−アミル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、フェニル基、ベンジル基等の炭素原子数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基が挙げられる。特にR9MgXで表されるグリニャール化合物をエーテル溶液で使用することが触媒性能の点から好ましい。
【0031】
上記の有機マグネシウム化合物と、炭化水素に該有機マグネシウム化合物を可溶化する有機金属との炭化水素可溶性錯体を使用することもできる。有機金属化合物の例としては、Li、Be、B、AlまたはZnの化合物が挙げられる。
【0032】
多孔質担体(▲4▼)としては、公知のものでよい。SiO2、Al23、MgO、TiO2、ZrO2等に代表される多孔質無機酸化物、あるいはポリスチレン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、スチレン−エチレングリコール−ジメタクリル酸メチル共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、アクリル酸メチル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の有機多孔質ポリマー等を挙げることができる。これらのうち、好ましくは有機多孔質ポリマーが用いられ、中でもスチレン−ジビニルベンゼン共重合体、またはアクリロニトリル−ジビニルベンゼン共重合体が特に好ましい。
【0033】
多孔質担体は、細孔半径200〜2000Åにおける細孔容量が好ましくは0.3cc/g以上、より好ましくは0.4cc/g以上であり、かつ該範囲の細孔容量は、細孔半径35〜75000Åにおける細孔容量の好ましくは35%以上、より好ましくは40%以上である。多孔質物質の細孔容量が小さいと触媒成分を有効に固定化することができないことがあり、好ましくない。また、多孔質担体の細孔容量が0.3cc/g以上であっても、それが200〜2000Åの細孔半径に十分存在するものでなければ触媒成分を有効に固定化することができない場合があり、好ましくない。
【0034】
有機マグネシウム化合物によるチタン化合物の還元反応の方法としては、チタン化合物(▲2▼)および有機ケイ素化合物(▲1▼)の混合物に、有機マグネシウム化合物(▲3▼)を添加する方法、または逆の方法が挙げられ、この際、多孔質担体(▲4▼)を共存させてもよい。
【0035】
チタン化合物(▲2▼)および有機ケイ素化合物(▲1▼)は適当な溶媒に溶解もしくは希釈して使用するのが好ましい。
【0036】
かかる溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン等の脂環式炭化水素、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル化合物が挙げられる。
【0037】
還元反応温度は、通常−50〜70℃、好ましくは−30〜50℃、特に好ましくは−25〜35℃の温度範囲である。
適下時間は特に制限はないが、通常30分〜6時間程度である。還元反応終了後、さらに20〜120℃の温度で後反応を行ってもよい。
【0038】
有機ケイ素化合物(▲1▼)の使用量は、チタン化合物(▲2▼)中のチタン原子に対するケイ素原子の原子比で、通常Si/Ti=1〜500、好ましくは、1〜300、特に好ましくは3〜100の範囲である。
有機マグネシウム化合物(▲3▼)の使用量は、チタン原子とケイ素原子の和とマグネシウム原子の原子比で通常(Ti+Si)/Mg=0.1〜10、好ましくは0.2〜5.0、特に好ましくは0.5〜2.0の範囲である。
また、固体触媒成分(I)または(I’)においてMg/Tiのモル比の値が1〜51、好ましくは2〜31、特に好ましくは4〜26の範囲になるようにチタン化合物(▲2▼)、有機ケイ素化合物(▲1▼)、有機マグネシウム化合物(▲3▼)の使用量を決定してもよい。
【0039】
還元反応で得られる固体生成物は通常、固液分離し、ヘキサン、ヘプタン等の不活性炭化水素溶媒で数回洗浄を行う。
このようにして得られた固体触媒成分前駆体(C)は三価のチタン原子、マグネシウム原子およびハイドロカルビルオキシ基を含有し、一般に非晶性もしくは極めて弱い結晶性を示す。触媒性能の点から、特に非晶性の構造が好ましい。
【0040】
本発明において使用するTi−ハロゲン結合を有する化合物(D)としては、少なくとも1つのTi−ハロゲン結合を有するチタン化合物が好ましい。具体的には、ハロゲン化チタン、ハロゲン化チタンアルコキシド、ハロゲン化チタンアミド等が挙げられるが、特に四塩化チタンが重合活性の点から好ましい。
【0041】
固体触媒成分(I)は、前記のマグネシウム原子、チタン原子およびハイドロカルビルオキシ基を含有する固体触媒成分前駆体(C)に、第13族または第14族元素のハロゲン化合物(A)と電子供与体(B)とを接触させることにより得られる。
固体触媒成分(I’)は、前記のマグネシウム原子、チタン原子およびハイドロカルビルオキシ基を含有する固体触媒成分前駆体(C)に、第14族元素のハロゲン化合物(A’)と電子供与体(B)とを接触させた後、得られる接触生成物にTi−ハロゲン結合を有する化合物(D)を接触させることにより得られる。
【0042】
第13族または第14族元素のハロゲン化合物(A)あるいは第14族元素のハロゲン化合物(A’)と、電子供与体(B)とによる固体触媒成分前駆体(C)の処理は、スラリー法やボールミルなどによる機械的粉砕手段など両者を接触させうる公知のいかなる方法によっても行なうことができるが、機械的粉砕を行なうと固体触媒成分に微粉が多量に発生し、粒度分布が広くなり、工業的観点から好ましくない。よって、希釈剤の存在下で両者を接触させるのが好ましい。
【0043】
また、処理後は、そのまま次の処理を行うことができるが、未反応試薬を除去するため、希釈剤により任意の回数の洗浄操作を行うのが好ましい。
希釈剤としては、処理対象成分に対して不活性であることが好ましく、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、シクロヘキサン、シクロペンタンなどの脂環式炭化水素、1,2−ジクロルエタン、モノクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素が使用できる。
希釈剤の使用量は、固体触媒成分前駆体(C)1g当たり通常0.1ml〜1000mlである。好ましくは1g当たり1ml〜100mlである。
【0044】
処理および/または洗浄温度は通常−50〜150℃であるが、好ましくは0〜140℃であり、さらに好ましくは60〜135℃である。
処理時間は特に限定されないが、好ましくは0.5〜8時間であり、さらに好ましくは1〜6時間である。洗浄時間は特に限定されないが、好ましくは1〜120分であり、さらに好ましくは2〜60分である。
【0045】
固体触媒成分前駆体(C)に、第13族または第14族元素のハロゲン化合物(A)あるいは第14族元素のハロゲン化合物(A’){以後、簡略化のため(A)と(A’)とを含めた意味で[A]と記すことがある。}と電子供与体(B)とを接触させる具体的な方法としては、特に限定されないが、(C)と[A]と(B)を同時に接触処理する方法や(C)に対して[A]、(B)を逐次的に接触処理する方法が挙げられる。(C)と[A]と(B)を同時に接触処理する方法としては、[A]と(B)とをあらかじめ混合した混合物を(C)に投入して接触処理する方法、[A]と(B)とをあらかじめ混合した混合物に(C)を投入して接触処理する方法、(C)に[A]および(B)を逐次的に投入して接触処理する方法、(C)に[A]と(B)とを同時に投入して接触処理する方法等を例示し得る。(C)に対して[A]、(B)を逐次的に接触処理する方法としては、(C)に[A]を投入して接触処理を行った後、洗浄処理を行い、その洗浄処理物に(B)を投入して接触処理を行う方法、(C)に(B)を投入して接触処理を行った後、洗浄処理を行い、その洗浄処理物に[A]を投入して接触処理を行う方法等を例示し得る。好ましくは(C)と[A]と(B)とを同時に接触処理する方法である。
【0046】
ハロゲン化合物[A]の使用量は、固体触媒成分前駆体(C)1gに対し、通常0.1〜1000ミリモル、好ましくは0.3〜500ミリモル、特に好ましくは0.5〜300ミリモルである。
ハロゲン化合物[A]は一度の処理で使用してもかまわないが、任意の複数回数の処理に分けて使用することもできる。固体触媒成分(I)として特に好ましくは、マグネシウム原子、チタン原子およびハイドロカルビルオキシ基を含有する固体触媒成分前駆体(C)に、第13族または第14族元素のハロゲン化合物(A)と電子供与体(B)とを接触させて得られる接触生成物に、さらに、第13族または第14族元素のハロゲン化合物(A)と接触させて得られる固体触媒成分である。
【0047】
電子供与体(B)の使用量は、固体触媒成分前駆体(C)1gに対し、通常0.1〜1000ミリモル、好ましくは0.3〜500ミリモル、特に好ましくは0.5〜300ミリモルである。電子供与体(B)は一度の処理で使用してもかまわないが、任意の複数回数の処理に分けて使用することもできる。
【0048】
ハロゲン化合物[A]、電子供与体(B)および固体触媒成分前駆体(C)を接触させる際のハロゲン化合物[A]に対する電子供与体(B)のモル比は、好ましくは0.01〜200、好ましくは0.1〜100である。
【0049】
このようにして得られる接触生成物にTi−ハロゲン結合を有する化合物(D)を接触させる方法としては、前駆体(C)に化合物(A’)と電子供与体(B)とを接触させる場合と同様に、スラリー法やボールミルなどによる機械的粉砕手段など両者を接触させうる公知のいかなる方法であってよいが、機械的粉砕を行なうと固体触媒成分に微粉が多量に発生し、粒度分布が広くなり、工業的観点から好ましくない。よって、希釈剤の存在下で両者を接触させるのが好ましい。その方法は前記に準じる。
【0050】
接触の方法としては、前駆体(C)に化合物(A’)と電子供与体(B)とを接触させて得られる接触生成物に化合物(D)を投入して接触させる方法、またはその逆の方法を例示し得る。
【0051】
Ti−ハロゲン結合を有する化合物(D)の使用量は、固体触媒成分前駆体(C)1gに対し通常0.1〜1000ミリモル、好ましくは0.3〜500ミリモル、特に好ましくは0.5〜300ミリモルである。
Ti−ハロゲン結合を有する化合物(D)は一度の処理で使用してもかまわないし、任意の複数回数の処理に分けて使用してもよい。
【0052】
得られた固体触媒成分(I)または(I’)は、希釈剤の存在下、スラリー状態で重合に使用してもよいし、適当な乾燥の後、流動性の粉末として重合に使用してもよい。
【0053】
本発明の固体触媒成分(I”)は、マグネシウム原子、チタン原子、ハロゲン原子および電子供与体を含有し、比表面積が30m2/g以下であるオレフィン重合用固体触媒成分であり、有機アルミニウム化合物などの助触媒と共に用いることにより、特に低分子量成分含有量の少ないオレフィン重合体を製造し得る。かかる固体触媒成分(I”)としてより好ましいものは比表面積が0.01〜20m2/gのものであり、さらに好ましいものは比表面積が0.1〜15m2/gのものである。なお、ここでいう比表面積はBET法によるものとする。
【0054】
またかかる固体触媒成分(I”)として好ましくは電子供与体の含有量が11wt%以上の固体触媒成分であり、さらに好ましくは電子供与体の含有量が13〜50wt%の固体触媒成分である。電子供与体が多いと、得られる重合体の低分子量成分含有量が少なくなり、好ましい。なお、固体触媒成分(I”)が含有する電子供与体としては、特に有機酸のエステル類が好ましく、特にフタル酸のジアルキルエステルが好ましい。
【0055】
本発明の固体触媒成分(I”)は、特にエチレンとα−オレフィンとの共重合体(中でも後述のエチレン系共重合体)製造用固体触媒成分として好適である。
【0056】
かかる本発明の固体触媒成分(I”)は例えば、前記の固体触媒成分(I)または(I’)のうち前記比表面積等を充足するものを挙げることができ、特に前記の固体触媒成分(I)または(I’)を製造する際の固体触媒成分前駆体(C)にハロゲン化合物[A]と電子供与体(B)とを接触させる処理を、固体触媒成分前駆体(C)とハロゲン化合物[A]と電子供与体(B)とを同時に接触処理する方法で実施させることにより得ることができる。なお、ここで使用する電子供与体(B)としては、特に有機酸のエステル類が好ましく、特にフタル酸のジアルキルエステルが好ましい。
【0057】
[オレフィン重合用触媒]
本発明で使用するオレフィン重合用触媒は、固体触媒成分(I)、(I’)または(I”)と有機アルミニウム化合物(II)とを用いてなる触媒である。
【0058】
有機アルミニウム化合物(II)は分子内に少なくとも1個のAl−炭素結合を有するものであり、その代表的なものは一般式R12 rAlY3-rやR1314Al−(O−AlR15d16で示される化合物である。ここで、R12、R13、R14、R15およびR16はそれぞれ、炭素原子数が1〜8個の炭化水素基を、Yはハロゲン原子、水素原子またはアルコキシ基を表す。rは2≦r≦3を満足する数である。dは1≦d≦30を満足する数である。
【0059】
有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリエチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジノルマルブチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド、エチルアルミニウムジクロライド、ノルマルブチルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライド等のアルキルアルミニウムジハライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジノルマルブチルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムハライド、トリアルキルアルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドの混合物、テトラエチルジアルモキサン、テトラブチルジアルモキサン、ポリメチルアルモキサン、ポリエチルアルモキサン等のアルキルアルモキサンを挙げることができる。
これら有機アルミニウム化合物のうち、トリアルキルアルミニウム、トリアルキルアルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドとの混合物、またはアルキルアルモキサンが好ましく、とりわけトリエチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロリドとの混合物、またはテトラエチルジアルモキサンが好ましい。
【0060】
有機アルミニウム化合物(II)の使用量は、固体触媒成分中のチタン原子1モル当り1〜1000モルのごとく広範囲に選ぶことができるが、特に5〜600モルの範囲が好ましい。
【0061】
[予備重合]
本発明の固体触媒成分は、そのままオレフィンの重合(本重合)に使用することができるが、これら固体触媒成分を予備重合処理したものを本重合に使用してもよい。予備重合処理は、オレフィン重合用固体触媒成分および有機アルミニウム化合物(II)をオレフィンと接触させて行なわれる。予備重合処理に使用されるオレフィンとしてはエチレン、プロピレン、ブテン−1などがあげられる。予備重合は単独重合でも共重合のいずれでも可能である。
【0062】
高結晶性の予備重合体(予備重合処理で得られる重合体)を得る為に、公知の電子供与体や水素などを共存させてもよい。かかる電子供与体として、好ましくは、Si−OR結合(Rは炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す)を有する有機化合物を用いることができる。
【0063】
本発明の固体触媒成分を予備重合処理する際に、該固体触媒成分をスラリー化することも好ましく、その際の溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンとの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等を例示し得る。
【0064】
スラリー濃度は、通常0.001〜0.5g固体/ml溶媒、特に0.01〜0.3g固体/ml溶媒が好ましい。また、有機アルミニウム化合物をAl/Tiモル比が0.1〜100、特に1〜10となるような割合で用いるのが好ましい。
【0065】
予備重合処理の温度は通常−30〜80℃、特に−10℃〜50℃が好ましい。予備重合体の量は固体触媒成分1g当り通常0.1〜100g、特に0.5〜50gの範囲で行うことが好ましい。
【0066】
[オレフィン重合体の製造方法]
本発明においては、固体触媒成分または予備重合処理された固体触媒成分と有機アルミニウム化合物とを用いて、1種または2種以上のオレフィンを重合(本重合)することができる。重合の具体的な態様を以下に示す。
【0067】
固体触媒成分および有機アルミニウム化合物を重合反応槽に供給する方法については、窒素、アルゴン等の不活性ガス、水素またはオレフィン等をキャリアーガスとして水分のない状態で供給すること以外は、特に制限すべき条件はない。固体触媒成分および有機アルミニウム化合物は個別に供給してもよいし、あらかじめ接触させたものを供給してもよい。
【0068】
重合反応は通常の気相重合、スラリー重合等公知の方法により行うことができる。重合反応の条件は通常、得られる重合体が溶融する温度以下、好ましくは20〜100℃、特に好ましくは40〜90℃の温度範囲、常圧〜40kg/cm2の圧力の範囲で実施するのが好ましい。得られる重合体の溶融流動性を調節する目的で、水素を分子量調節剤として添加して重合することができる。また、重合法は連続式でも回分式でもいずれでも可能である。
【0069】
本発明のオレフィン重合体の製造方法に適用できるオレフィンは、炭素原子数が2以上のものであり、具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、3−メチル−ペンテン−1、4−メチルペンテン−1などが挙げられる。
【0070】
本発明のオレフィン重合体の製造方法によれば、オレフィンの単独重合、または2種以上のオレフィンの共重合が可能である。特に、エチレンとα−オレフィンとの共重合、中でもポリエチレン結晶構造を実質的に有するエチレン系共重合体の重合が好ましい。この場合、エチレンと1種またはそれ以上のα−オレフィンを混合した状態で接触させることによりエチレン系共重合体を製造することができる。
【0071】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。実施例における重合体および固体触媒成分等の固体(以下単に固体成分と略すことがある)の性質は下記の方法によって測定した。
【0072】
(1)α−オレフィンの含有量は、赤外線分光光度計(パーキンエルマー社製1600シリーズ)を用い、エチレンとα−オレフィンの特性吸収より検量線を用いて求め、1000C当たりの短鎖分岐数(SCB)として表した。
【0073】
(2)フローレート(FR)は、ASTM D1238に従い190℃で測定して求めた。
【0074】
(3)溶融流動性の尺度として流出量比(FRR)を採用した。FRRは、前記フローレート(FR)の測定法において、荷重21.60kgをかけたときの流出量と荷重2.160kgをかけたときの流出量との比、すなわち、FRR=(荷重21.60kgのときの流出量)÷(荷重2.160kgのときの流出量)として表した。一般に、重合体の分子量分布が広いほどFRRの値が大きくなることが知られている。
【0075】
(4)低分子量成分含有量は、25℃の冷キシレンに可溶な分量を重量百分率(wt%)で表した値(CXS)で評価した。
【0076】
(5)組成分析についてはそれぞれ次のように実施した。Mg含有量は、固体成分を希硫酸で分解後、パーキンエルマー社製Optima3000を用いてICP発光分析法により求めた。Ti含有量は、固体成分を希硫酸で分解後、過剰の過酸化水素水を加え、410nmの特性吸収を日立製ダブルビーム分光光度計U−2001型を用いて測定し、検量線により求めた。Cl含有量は、固体成分を水で分解後、硝酸銀を用いた沈殿滴定法により求めた。アルコキシ基含有量は、固体成分を水で分解後、ガスクロマトグラフィー内部標準法を用いて対応するアルコール量を測定することで求めた。電子供与体含有量は、固体成分を水で分解後、飽和炭化水素溶媒で可溶成分を抽出し、ガスクロマトグラフィー内部標準法で求めた。なお、電子供与体(B)として有機酸のエステル類を用いた場合には、アルコキシ基の置換等により、固体触媒成分に含まれる電子供与体は電子供与体(B)とは異なるものが存在することがある。ここでいう電子供与体含有量は電子供与体(B)とその置換体を含んだ値を採用した。
【0077】
(6)固体触媒成分の比表面積は、マイクロメリティクス社製フローソーブII 2300を用いて窒素吸脱着量によるBET法で求めた。
【0078】
参考例1
(1)固体触媒成分前駆体の合成
撹拌機および滴下ロートを備えた内容積500mlのフラスコを窒素で置換した後、ヘキサン160ml、テトラエトキシシラン44ml(196.4mol)およびテトラブトキシチタン4.4ml(12.9mol)を投入し30℃で30分間撹拌した。
次に、前記攪拌混合物に、ブチルマグネシウムクロリドのジブチルエーテル溶液(濃度2.1モル/リットル)100mlをフラスコの温度を5℃に保ちながら滴下ロートから1時間かけて滴下した。滴下終了後、5℃で1時間、さらに20℃で1時間撹拌したあと濾過し、得られた固体をヘキサン200mlでの洗浄を3回繰り返し、次いで減圧乾燥して茶色の固体触媒成分前駆体31.2gを得た。
該固体触媒成分前駆体は、Mg:16.5wt%、Ti:1.91wt%、OEt(エトキシ基):36.4wt%、OBu(ブトキシ基):2.93wt%を含有していた。
【0079】
(2)固体触媒成分の合成
攪拌機および滴下ロートを備えた内容積50mlのフラスコを窒素で置換した後、トルエン17.5ml、フェニルトリクロロシラン(以下、PhTCSと略すことがある。)5.1ml(31.9mmol)およびジイソブチルフタレート(以下、DIBPと略すことがある。)4.3ml(16.0mmol)を該フラスコに投入し、これらを70℃にて1時間攪拌した。
撹拌機および滴下ロートを備えた内容積100mlのフラスコを窒素で置換した後、トルエン17.5mlおよび前記(1)において合成した固体触媒成分前駆体7.00gを該フラスコに仕込み、70℃で30分間保持した後、先に調製したPhTCSとDIBPとの混合液の全量を投入し、95℃で3時間攪拌した。次いで、攪拌混合物を濾過により固液分離し、得られた固体について95℃にてトルエン35mlでの洗浄を3回繰り返し、洗浄後の固体にトルエン35mlを投入した。これを70℃に昇温後、PhTCS 5.1ml(31.9mmol)を投入し、95℃で1時間攪拌した。次いで、前記と同様に、固液分離し、得られた固体について95℃にてトルエン35mlでの洗浄を7回繰り返した後、さらに室温にてヘキサン35mlでの洗浄を2回繰り返し、洗浄後の固体を減圧乾燥して、粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分は、Ti:1.29wt%、電子供与体:17.1wt%を含有しており、その比表面積は14m2/gであった。
【0080】
(3)重合
内容積3リットルの撹拌機付きオートクレーブを十分乾燥した後これを真空にし、これに水素1.2kg/cm2、ブタン600gおよび1−ブテン150gを仕込み、70℃に昇温した。次に、エチレンを分圧で6.0kg/cm2となるように加えた。前記(2)で得られた固体触媒成分14.2mgと、トリエチルアルミニウム5.7mmolとをアルゴンにより圧入して重合を開始した。その後エチレンを連続して供給しつつ全圧を一定に保ちながら70℃で3時間重合を行った。
重合反応終了後、未反応モノマーをパージし、パウダー性状の良好な重合体71gを得た。オートクレーブの内壁および撹拌機には、重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は1670g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:17.7、FR:1.74、FRR:29.5、CXS:7.5wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0081】
参考例2
(1)固体触媒成分の合成
PhTCSのかわりにノルマルプロピルトリクロロシラン(以下、nPTCSと略すことがある。)4.8ml(31.9mmol)を使用したこと以外は参考例1(2)と同様に行い、粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:1.32wt%含有していた。
【0082】
(2)重合
前記(1)で得られた固体触媒成分25.8mgを用いて参考例1(3)と同様に重合を実施し、パウダー性状の良好な重合体105gを得た。オートクレーブの内壁および攪拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は1360g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:15.5、FR:1.40、FRR:30.4、CXS:7.1wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0083】
参考例3
(1)固体触媒成分の合成
DIBPのかわりにジ(2−エチルヘキシル)フタレート(以下、DEHPと略すことがある。)1.9ml(4.8mmol)を使用したこと以外は参考例1(2)と同様に行い、粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:1.48wt%、電子供与体:15.8wt%を含有しており、その比表面積は1.1m2/gであった。
【0084】
(2)重合
前記(1)で得られた固体触媒成分22.0mgを用いて参考例1(3)と同様に重合を実施し、パウダー性状の良好な重合体90.8gを得た。オートクレーブの内壁および攪拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は1377g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:15.4、FR:1.84、FRR:26.2、CXS:7.4wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0085】
参考例4
(1)固体触媒成分の合成
攪拌機を備えた内容積100mlのフラスコを窒素で置換した後、該フラスコに参考例1(1)で得られた固体触媒成分前駆体7.00gを仕込み、トルエン35ml、PhTCS 5.1ml(31.9mmol)およびDIBP 4.3ml(16.0mmol)を投入し、105℃にて2時間攪拌した。次いで、攪拌混合物を固液分離し、105℃にてトルエン35mlでの洗浄を4回繰り返し、洗浄後の固体にトルエン35mlを投入した。これを70℃に昇温後、PhTCS 5.1ml(31.9mmol)およびDIBP 2.1ml(8.0mmol)を投入し、105℃で2時間攪拌した。その後、攪拌混合物を固液分離し、105℃にてトルエン35mlでの洗浄を4回繰り返した後、さらに室温にてヘキサン35mlでの洗浄を2回繰り返し、洗浄後の固体を減圧乾燥して粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:1.19wt%を含有していた。
【0086】
(2)重合
前記(1)で得られた固体触媒成分15.3mgを用いて参考例1(3)と同様に重合を実施し、パウダー性状の良好な重量体32gを得た。オートクレーブの内壁および攪拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は700g重合体/g固体触媒成分/hrであった。また、この重合体について、SCB:18.3、FR:1.08、FRR:25.4、CXS:8.1wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0087】
参考例5
(1)固体触媒成分前駆体の合成
撹拌機および滴下ロートを備えた内容積300mlのフラスコを窒素で置換した後、これに、平均粒径が37μmであって細孔半径範囲100〜5000Åにおける細孔容量が1.05cc/gであるスチレン−ジビニルベンゼン共重合体(80℃で5時間乾燥したもの)26.1g、トルエン123ml、テトラエトキシシラン11.4ml(228mmol)およびテトラブトキシチタン7.9ml(23.2mol)を投入し、室温下で45分間攪拌した。 次に、これに、ブチルマグネシウムクロリドのジブチルエーテル溶液(濃度2.1モル/リットル)35.5mlをフラスコの温度を5℃に保ちながら滴下ロートから1時間かけて滴下した。滴下終了後、5℃で0.5時間、さらに室温下で3時間撹拌したあと濾過し、得られた固体について、トルエン125mlでの洗浄を3回、次いでヘキサン125mlでの洗浄を2回繰り返し、洗浄された固体を減圧乾燥して茶色の固体触媒成分前駆体37.2gを得た。
該固体触媒成分前駆体は、Mg:4.60wt%、Ti:2.42wt%、OEt:10.06wt%、OBu:5.73wt%を含有していた。
【0088】
(2)固体触媒成分の合成
撹拌機および滴下ロートを備えた内容積100mlのフラスコを窒素で置換した後、これに前記(1)において合成した固体触媒成分前駆体7.0g、トルエン35ml、PhTCS 1.5ml(9.58mmol)およびDIBP 2.6ml(4.79mmol)を投入し、105℃にて2時間攪拌した。攪拌混合物を固液分離し、得られた固体について105℃にてトルエン35mlでの洗浄を4回繰り返し、洗浄された固体にトルエン35mlを投入した。これを70℃に昇温後、PhTCS 1.5ml(9.58mmol)を投入し、105℃で2時間攪拌した。攪拌混合物を固液分離し、得られた固体について105℃にてトルエン35mlでの洗浄を4回、さらに室温にてヘキサン35mlでの洗浄を2回繰り返し、洗浄された固体を減圧乾燥して粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:1.85wt%を含有していた
【0089】
(3)重合
前記(2)で得られた固体触媒成分30.4mgを用いて、ブタンの量を620gに、1−ブテンの量を130gに変更したこと以外は参考例1(3)と同様に重合を実施し、パウダー性状の良好な重合体97gを得た。オートクレーブの内壁および攪拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は1060g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:17.3、FR:1.57、FRR:27.3、CXS:8.4wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0090】
参考例6
(1)固体触媒成分の合成
攪拌機および滴下ロートを備えた内容積500mlのフラスコを窒素で置換した後、これに参考例1(1)と同様に操作して得られた固体触媒成分前駆体51.6gおよびルエン130mlを仕込み、滴下ロートにジノルマルブチルエーテル5.16ml(30.3mmol)と四塩化スズ113.5ml(0.970mol)との混合物を仕込んだ。該混合物をフラスコ内へ室温下にて滴下した後、112℃で3時間攪拌した。攪拌混合物を固液分離し、得られた固体について112℃にてトルエン260mlでの洗浄を4回、さらに室温にてヘキサン260mlでの洗浄を3回繰り返し、洗浄された固体を減圧乾燥して粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:0.21wt%を含有していた。
【0091】
(2)重合
前記(1)で得られた固体触媒成分24.2mgを用いて、ブタンの量を610gに、1−ブテンの量を140gに、水素の圧力を1.0kg/cm2に変更したこと以外は、参考例1(3)と同様に重合を実施し、パウダー性状の良好な重合体42.1gを得た。オートクレーブの内壁および攪拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は580g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:15.6、FR:0.46、FRR:30.2、CXS:5.6wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0092】
参考例7
(1)固体触媒成分の合成
撹拌機および滴下ロートを備えた内容積100mlのフラスコを窒素で置換した後、これに参考例5(1)で得られた固体触媒成分前駆体5.0gおよびトルエン30mlを仕込み、95℃に昇温した。これにエチルジクロロアルミニウムのヘキサン溶液(濃度3.46mmol/cc)8.7ml(30mmol)を投入し、95℃にて2時間攪拌した。攪拌混合物を固液分離し、得られた固体について95℃にてトルエン30mlでの洗浄を2回行い、洗浄された固体にトルエン30mlを投入した。これを95℃に昇温後、ジイソデシルフタレート0.35ml(0.75mmol)を投入し、95℃にて1時間攪拌した。攪拌混合物を固液分離し、得られた固体について95℃にてトルエン30mlでの洗浄を2回、さらに室温にてヘキサン30mlでの洗浄を2回繰り返し、洗浄された固体を減圧乾燥して粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:0.38wt%を含有していた。
【0093】
(2)重合
前記(1)で得られた固体触媒成分53.1mgを用いて、水素の圧力を1.0kg/cm2に、ブタンの量を610gに、1−ブテンの量を140gに、トリエチルアルミニウムの量を3.0mmolに、重合時間を2時間に変更したこと以外は参考例1(3)と同様に重合を実施し、パウダー性状の良好な重合体69gを得た。オートクレーブの内壁および攪拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は650g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:19.4、FR:0.37、FRR:29.7、CXS:10.0wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0094】
比較例1
(1)固体触媒成分の合成
攪拌機を備えた内容積500mlのフラスコにブチルエチルマグネシウムのヘプタン溶液(濃度1.27molMg/リットル)175mlを仕込み、そこへ室温下においてテトラクロロシラン75gを滴下した。滴下終了後、60℃において2時間攪拌し、攪拌混合物を濾過して得られる固体についてヘプタン100mlでの洗浄を7回繰り返し、洗浄された固体を減圧乾燥して白色の固体生成物18.0gを得た。
攪拌機を備えた内容積200mlのフラスコに前記固体生成物1.82gを仕込み、ヘプタン94mlでスラリーとした。これに室温下にてテトラクロロチタンを0.95ml加え、90℃において1時間攪拌し、攪拌混合物を濾過して得られる固体についてヘプタン94mlでの洗浄を5回繰り返し、洗浄された固体を減圧乾燥して固体触媒成分1.66gを得た。該固体触媒成分はTi:6.30wt%、電子供与体は0wt%であり、その比表面積は、75m2/gであった。
【0095】
(2)重合
内容積3リットルの撹拌機付きオートクレーブを十分に乾燥し、真空とした後、水素1.0kg/cm2、ブタン650gおよび1−ブテン100gを仕込み、70℃に昇温した。次にエチレンを分圧で6.0kg/cm2となるように加えた。トリエチルアルミニウム5.7ミリモルと前記(1)で得られた固体触媒成分14.2mgとをアルゴンにより圧入して重合を開始した。その後エチレンを連続して供給しつつ全圧を一定に保ちながら70℃で2時間重合を行った。重合終了後、未反応モノマーをパージし、重合体136gを得た。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は4790g重合体/g固体触媒成分/時間であった。この重合体について、SCB:11.5、FR:0.56、FRR:34.6、CXS:5.1wt%であり、α−オレフィン含有量(SCB)に対してCXSが高い値であった。
【0096】
比較例2
比較例1(1)で得られた固体触媒成分11.4mgを用いて、ブタンの量を630gに、1−ブテンの量を120gに変更したこと以外は比較例1(2)と同様に重合を実施し、重合体119gを得た。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は5220g重合体/g固体触媒成分/時間であった。この重合体について、SCB:16.3、FR:0.83、FRR:34.4、CXS:9.0wt%であり、α−オレフィン含有量(SCB)に対してCXSが高い値であった。
【0097】
比較例3
比較例1(1)で得られた固体触媒成分8.0mgを用いて、ブタンの量を610gに、1−ブテンの量を140gに変更したこと以外は比較例1(2)と同様に重合を実施し、重合体87gを得た。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は5440g重合体/g固体触媒成分/時間であった。この重合体について、SCB:18.7、FR:0.86、FRR:34.0、CXS:10.9wt%であり、α−オレフィン含有量(SCB)に対してCXSが高い値であった。
【0098】
比較例4
(1)固体触媒成分の合成
撹拌機および滴下ロートを備えた内容積500mlのフラスコを窒素で置換した後、これにトルエン346mlおよび参考例1(1)と同様に操作して合成した固体触媒成分前駆体67.2gを仕込み、95℃に昇温した後これにDIBP 45ml(168mmol)を投入し、30分間攪拌後、攪拌混合物を固液分離して得られる固体について、95℃にてトルエン340mlでの洗浄を2回繰り返し、得られた固体についてにトルエン87mlを投入した。次に、これに、ジブチルエーテル6.7ml(39.3mmol)、DIBP 3.8ml(14.2mmol)およびTiCl4 134.4ml(1.23mol)の混合液を投入し、95℃で3時間攪拌後、攪拌混合物を固液分離し、得られた固体について95℃にてトルエン340mlでの洗浄を2回繰り返し、洗浄された固体にトルエン68mlを投入した。これにさらにジブチルエーテル6.7ml(39.3mmol)とTiCl4 67.2ml(612mmol)との混合液を投入し、95℃で3時間攪拌後、攪拌混合物を固液分離し、得られた固体について95℃にてトルエン340mlでの洗浄を3回、さらに室温にてヘキサン340mlでの洗浄を2回繰り返し、得られた固体を減圧乾燥して固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:1.8wt%、電子供与体:10.1wt%を含有しており、その比表面積は250m2/gであった。
【0099】
(2)重合
前記(1)で得られた固体触媒成分9.8mgを用い、水素の圧力を660mmHgに、ブタンの量を600gに、1−ブテンの量を100gに変更したこと以外は参考例1(3)と同様に重合を実施し、重合体103gを得た。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は3500g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:20.8、FR:0.98、FRR:27.0、CXS:12.9wt%であり、α−オレフィン含有量(SCB)に対してCXSが高い値であった。
【0100】
実施例8
(1)固体触媒成分の合成
撹拌機および滴下ロートを備えた内容積100mlのフラスコを窒素で置換した後、これに、参考例1(1)と同様に操作して合成した固体触媒成分前駆体7.0g、トルエン35ml、フェニルトリクロロシラン(以降、PhSiCl3と略すことがある)5.1ml(31.9mmol)およびDIBP4.3ml(16.0mmol)を投入し、105℃にて2時間攪拌した。攪拌混合物を固液分離し、得られた固体について105℃にてトルエン35mlでの洗浄を4回繰り返し、洗浄された固体にトルエン35mlを投入した。これを70℃に昇温後、TiCl4 3.5ml(31.9mmol)を投入し、105℃で2時間攪拌した。攪拌混合物を固液分離し、得られた固体について105℃にてトルエン35mlでの洗浄を7回、さらに室温にてヘキサン35mlでの洗浄を2回繰り返し、洗浄された固体を減圧乾燥して粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:1.52wt%、電子供与体:24.5wt%を含有しており、その比表面積は8.5m2/gであった。
【0101】
(2)重合
内容積3リットルの撹拌機付きオートクレーブを十分に乾燥し真空とした後、これに水素1.2kg/cm2、ブタン620gおよび1−ブテン130gを仕込み、70℃に昇温した。次にエチレンを分圧で6.0kg/cm2となるように加えた。トリエチルアルミニウム5.7ミリモルと前記(1)で得られた固体触媒成分15.8mgとをアルゴンによりオートクレーブに圧入して重合を開始した。その後エチレンを連続して供給しつつ全圧を一定に保ちながら70℃で3時間重合を行った。
重合終了後、未反応モノマーをパージし、パウダー性状の良好な重合体123gを得た。オートクレーブの内壁および撹拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は2590g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:19.0、FR:1.07、FRR:25.1、CXS:8.7wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0102】
実施例9
(1)固体触媒成分の合成
電子供与体としてDIBPのかわりにジノルマルブチルフタレート(以下、DNBPと略すことがある)3.4ml(12.8mmol)を使用したこと以外は実施例8(1)と同様に合成を行い、粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:1.27wt%含有していた。
【0103】
(2)重合
前記(1)で得られた固体触媒成分23.0mgを用いて実施例8(2)と同様に重合を実施し、パウダー性状の良好な重合体31.8gを得た。オートクレーブの内壁および攪拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は460g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:12.5、FR:0.402、FRR:25.7、CXS:2.9wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0104】
実施例10
(1)固体触媒成分の合成
DIBPのかわりにDEHP6.3ml(16.0mmol)を使用したこと以外は実施例8(1)と同様に合成を行い、粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:1.31wt%、電子供与体:21.0wt%を含有しており、その比表面積は5.3m2/gであった。
【0105】
(2)重合
前記(1)で得られた固体触媒成分16.5mgを用いて実施例8(2)と同様に重合を実施し、パウダー性状の良好な重合体110gを得た。オートクレーブの内壁および攪拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は2220g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:17.0、FR:0.982、FRR:24.5、CXS:5.9wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0106】
実施例11
(1)固体触媒成分の合成
DIBPのかわりにベンジルノルマルブチルフタレート(以下、BNBPと略す)4.5ml(16.0mmol)を使用したこと以外は実施例8(1)と同様に合成を行い、粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:3.80wt%含有していた。
【0107】
(2)重合
前記(1)で得られた固体触媒成分14.7mgを用いて実施例8(2)と同様に重合を実施し、パウダー性状の良好な重合体38.3gを得た。オートクレーブの内壁および攪拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は870g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:15.7、FR:1.20、FRR:26.5、CXS:6.5wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0108】
実施例12
(1)固体触媒成分の合成
PhSiCl3のかわりにノルマルプロピルトリクロロシラン(以下、PrSiCl3と略すことがある)4.8ml(31.9mmol)を使用したこと以外は実施例8(1)と同様に合成を行い、粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:1.54wt%、電子供与体:20.0wt%を含有しており、その比表面積は7.4m2/gであった。
【0109】
(2)重合
前記(1)で得られた固体触媒成分12.9mgを用いて実施例8(2)と同様に重合を実施し、パウダー性状の良好な重合体92.2gを得た。オートクレーブの内壁および攪拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は2380g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:17.2 、FR:0.86 、FRR:25.3 、CXS:6.9wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0110】
実施例13
(1)固体触媒成分の合成
PhSiCl3のかわりにパラトリルトリクロロシラン(以下、TlSiCl3と略すことがある)5.6ml(31.9mmol)を使用したこと以外は実施例8(1)と同様に合成を行い、粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:1.59wt%含有していた。
【0111】
(2)重合
前記(1)で得られた固体触媒成分13.9mgを用いて実施例8(2)と同様に重合を実施し、パウダー性状の良好な重合体117gを得た。オートクレーブの内壁および攪拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は2810g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:17.5 、FR:1.08 、FRR:25.3 、CXS:7.3wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0112】
実施例14
(1)固体触媒成分前駆体の合成
撹拌機および滴下ロートを備えた内容積300mlのフラスコを窒素で置換した後、これに、平均粒径が37μmであって細孔半径範囲100〜5000Åにおける細孔容量が1.05cc/gであるスチレン−ジビニルベンゼン共重合体(80℃で5時間乾燥したもの)26.1g、トルエン123ml、テトラエトキシシラン11.4ml(228mmol)およびテトラブトキシチタン7.9ml(23.2mol)を投入し、室温下で45分間攪拌した。
次に、これに、ブチルマグネシウムクロリドのジブチルエーテル溶液(濃度2.1モル/リットル)35.5mlをフラスコの温度を5℃に保ちながら滴下ロートから1時間かけて滴下した。滴下終了後、5℃で0.5時間、さらに室温下で3時間撹拌したあと濾過し、得られた固体についてトルエン125mlでの洗浄を3回、さらにヘキサン125mlでの洗浄を2回繰り返し、洗浄された固体を減圧乾燥して茶色の固体触媒成分前駆体37.2gを得た。
該固体触媒成分前駆体は Mg:4.60wt%、Ti:2.42wt%、OEt:10.06wt%、OBu:5.73wt%を含有していた。
【0113】
(2)固体触媒成分の合成
撹拌機および滴下ロートを備えた内容積100mlのフラスコを窒素で置換した後、これに、前記(1)において合成した固体触媒成分前駆体7.0g、トルエン35ml、PhSiCl3 1.5ml(9.58mmol)およびDIBP 1.3ml(4.79mmol)を投入し、105℃にて2時間攪拌した。攪拌混合物を固液分離し、得られた固体について105℃にてトルエン35mlでの洗浄を4回繰り返し、洗浄された固体にトルエン35mlを投入した。これを70℃に昇温後、 TiCl4 1.1ml(9.58mmol)を投入し、105℃で2時間攪拌した。攪拌混合物を固液分離し、得られた固体について105℃にてトルエン35mlでの洗浄を4回、さらに室温にてヘキサン35mlでの洗浄を2回繰り返し、洗浄された固体を減圧乾燥して粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:1.01wt%を含有していた。
【0114】
(3)重合
前記(2)で得られた固体触媒成分30.7mgを用いて実施例8(2)と同様に重合を実施し、パウダー性状の良好な重合体66gを得た。オートクレーブの内壁および攪拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は720g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:18.5、FR:1.26、FRR:25.5、CXS:8.5wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0115】
実施例15
(1)固体触媒成分の合成
撹拌機を備えた400mlの内容積のオートクレーブを窒素で置換した後、これに、参考例1(1)と同様に操作して得られた固体触媒成分前駆体21g、トルエン105ml、テトラクロロシラン(以下、SiCl4と略すことがある)11.0ml(95.7mmol)およびDIBP 12.8ml(47.9mmol)を投入し、120℃において2時間撹拌した。オートクレーブを室温まで冷却した後、撹拌混合物を窒素置換した内容積200mlのフラスコに移送した。撹拌混合物を固液分離し、得られた固体について105℃にてトルエン105mlでの洗浄を3回繰り返し、洗浄された固体にトルエン105mlを投入した。これを70℃に昇温後、TiCl4 10.5ml(95.7mmol)を投入し、105℃で2時間攪拌した。攪拌混合物を固液分離し、得られた固体について105℃にてトルエン105mlでの洗浄を7回、さらに室温にてヘキサン105mlでの洗浄を2回繰り返し、洗浄された固体を減圧乾燥して粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:2.17wt%、電子供与体:25.6wt%を含有しており、その比表面積は、3.4m2/gであった。
【0116】
(2)重合
前記(1)で得られた固体触媒成分12.2mgを用いて実施例8(2)と同様に重合を実施し、パウダー性状の良好な重合体121gを得た。オートクレーブの内壁および攪拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は3320g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:20.4、FR:1.31、FRR:28.0、CXS:10.9wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0117】
実施例16
(1)固体触媒成分の合成
撹拌機を備えた400mlの内容積のオートクレーブを窒素で置換した後、これに、参考例1(1)と同様に操作して得られた固体触媒成分前駆体21g、トルエン105ml、SiCl4 11.0ml(95.7mmol)およびDEHP 16.1ml(40.7mmol)を投入し、120℃において2時間撹拌した。オートクレーブを室温まで冷却した後、撹拌混合物を窒素置換した内容積200mlのフラスコに移送した。撹拌混合物を固液分離し、得られた固体について105℃にてトルエン105mlでの洗浄を3回繰り返し、洗浄された固体にトルエン105mlを投入した。これを70℃に昇温後、TiCl4 10.5ml(95.7mmol)を投入し、105℃で1時間攪拌した。攪拌混合物を固液分離し、得られた固体について105℃にてトルエン105mlでの洗浄を7回、さらに室温にてヘキサン105mlでの洗浄を2回繰り返し、洗浄された固体を減圧乾燥して粉体性状に優れた固体触媒成分を得た。該固体触媒成分はTi:0.91wt%、電子供与体:19.2wt%を含有しており、その比表面積は、4.3m2/gであった。
【0118】
(2)重合
前記(1)で得られた固体触媒成分15.9mgを用いて実施例8(2)と同様に重合を実施し、パウダー性状の良好な重合体124gを得た。オートクレーブの内壁および攪拌機には重合体はほとんど付着していなかった。
触媒単位量当たりの重合体の生成量(重合活性)は2600g重合体/g固体触媒成分/hrであった。この重合体について、SCB:19.5、FR:1.37、FRR:25.6、CXS:9.2wt%であり、低分子量成分含有量は少なかった。
【0119】
【発明の効果】
本発明によれば、粒子性状が極めて良好なオレフィン重合用固体触媒成分、および、それを用いてなる触媒残査の除去が不必要となるほど触媒あたりの重合活性が十分に高いオレフィン重合用触媒が提供され、該触媒を用いることにより、満足し得る粒子性状を有し低分子量成分含有量の少ないオレフィン重合体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の理解を助けるためのフローチャート図である。本フローチャート図は、本発明の実施態様の代表例であり、本発明は、何らこれに限定されるものではない。

Claims (8)

  1. Si−O結合を有する有機ケイ素化合物(イ)の存在下に、一般式Ti(OR1a4-a(式中、R1は炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を、aは0<a≦4を満足する数を表す)で表されるチタン化合物(ロ)を、有機マグネシウム化合物(ハ)で還元して得られる3価のチタン原子を含有する固体触媒成分前駆体(C)に、
    一般式MRm-aa(式中、MはSi、GeまたはSnを、Rは炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を、mはMの原子価を表す。aは0<a≦mを満足する数を表す。)で表される第14族元素のハロゲン化合物(A’)と、
    電子供与体(B)とを、接触させて得られる接触生成物に、さらに四塩化チタンを接触させて得られることを特徴とするオレフィン重合用固体触媒成分。
  2. Si−O結合を有する有機ケイ素化合物(イ)および多孔質担体(ニ)の存在下に、一般式Ti(OR1a4-a(式中、R1は炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を、aは0<a≦4を満足する数を表す)で表されるチタン化合物(ロ)を、有機マグネシウム化合物(ハ)で還元して得られる3価のチタン原子を含有する固体触媒成分前駆体(C)に、
    一般式MRm-aa(式中、MはSi、GeまたはSnを、Rは炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を、mはMの原子価を表す。aは0<a≦mを満足する数を表す。)で表される第14族元素のハロゲン化合物(A’)と、
    電子供与体(B)とを、接触させて得られる接触生成物に、さらに四塩化チタンを接触させて得られることを特徴とするオレフィン重合用固体触媒成分。
  3. 第14族元素のハロゲン化合物(A’)が、一般式SiR4-aa(式中、 Rは炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を表す。aは0<a≦4を満足する数を表す)で表される化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載のオレフィン重合用固体触媒成分。
  4. 電子供与体(B)が、有機酸のエステルまたはエーテル類であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のオレフィン重合用固体触媒成分。
  5. 多孔質担体が、有機多孔質ポリマーであることを特徴とする請求項2記載のオレフィン重合用固体触媒成分。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のオレフィン重合用固体触媒成分(I’)と、有機アルミニウム化合物(II)とを用いてなることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
  7. 請求項6記載のオレフィン重合用触媒を用いてオレフィンを重合することを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
  8. オレフィン重合体が、エチレンとα−オレフィンとの共重合体であることを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
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