JP2530618B2 - オレフイン重合用触媒成分 - Google Patents

オレフイン重合用触媒成分

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JP2530618B2
JP2530618B2 JP61142311A JP14231186A JP2530618B2 JP 2530618 B2 JP2530618 B2 JP 2530618B2 JP 61142311 A JP61142311 A JP 61142311A JP 14231186 A JP14231186 A JP 14231186A JP 2530618 B2 JP2530618 B2 JP 2530618B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、オレフイン重合用触媒成分に関するもので
ある。更に詳しくは、本発明は、チーグラー型触媒の遷
移金属を含む固体触媒成分に関するものである。
本発明の固体触媒成分をチーグラー触媒の遷移金属成
分として使用し、オレフインの重合を行うと、高活性
で、立体規則性に優れかつポリマー性状のよい重合体が
製造できる。
発明の背景 従来、マグネシウム化合物、たとえば、マグネシウム
ハライド、マグネシウムオキシハライド、ジアルキルマ
グネシウム、アルキルマグネシウムハライド、マグネシ
ウムアルコキシド、またはジアルキルマグネシウムと有
機アルミニウムの錯体等を、チタン化合物等遷移金属化
合物の担体として、使用すると、高活性触媒になること
が知られていて、多くの発明が提案されている。
これら先行技術では、触媒活性はある程度高いが、生
成される重合体のポリマー性状は、充分でなく、改良が
望まれる状態にある。ポリマー性状は、スラリー重合お
よび気相重合等においては、きわめて重要である。ポリ
マー性状が悪いと、重合槽内におけるポリマー付着、重
合槽からのポリマー抜き出し不良等の原因となる。
また、重合槽内のポリマー濃度はポリマー性状と密接
な関係にあり、ポリマー性状がよくないと重合槽内のポ
リマー濃度は高くできない。ポリマー濃度が高くできな
いということは、工業生産上きわめて不利なことであ
る。
また、従来の多くの触媒成分の製造では遷移金属成分
の使用量が多く、いわゆる「遷移金属成分の原単位」が
悪い。これは、触媒を製造するためにはきわめて不都合
なことである。触媒成分として含有されなかつた多くの
遷移金属成分は触媒成分から除去する必要があり、その
ために多くの溶剤等が必要となつて、触媒の製造コスト
の上昇につながる。
また、不必要となつた遷移金属成分は分解処理する必
要があり、そのときは多くの場合にハロゲンガス、ハロ
ゲン化水素等の発生があるので、環境衛生上もきわめて
悪い。したがつて、遷移金属成分の原単位をよくするこ
とが望まれている。
先行技術 オレフイン立体規則性重合用触媒としてチーグラー型
触媒は周知ものであり、その活性や立体規則性をさらに
改良するために種々の方法が提案されていることもよく
知られたことである。
これらの種々の改良方法として特公昭60-359号公報等
に提案されているもの等がある。これらの公知技術では
高活性でしかも立体規則性のよい重合体が得られるとな
つているが、立体規則性、生成重合体のポリマー性状
(嵩比重等)及び触媒活性レベル(重合体製造時のいわ
ゆる「後処理」が完全には省略できない)等の一層の改
良・向上が望まれる状況である。
発明の要旨 本発明は、上記の点に解決を与えることを目的とし、
下記の成分(A)〜(D)より成る触媒成分によつて、
上記の目的を達成しようとするものである。
即ち、本発明は、下記成分(A)、(B)、(C)及
び(D)の接触生成物であることを特徴とするオレフィ
ン重合用触媒成分を提供するものである。
成分(A):一般式Ti(OR1)4-nXn(ここでR1は炭素数
1〜10の炭化水素残基、Xはハロゲン、nは0≦n≦3
の数をそれぞれ示す)で表わされるOR1基を有するチタ
ン化合物又はその縮合体及びマグネシウム化合物を必須
成分とし、メチルヒドロポリシロキサン及び四塩化チタ
ンを任意成分として接触させて得られるチタンならびに
マグネシウムおよびハロゲンを必須成分として含有する
固体成分、 成分(B):一般式R7(COX)n(ここでR7は炭素数1〜
20の脂肪族ないし芳香族炭化水素基、Xはハロゲン、n
は1≦n≦3の数をそれぞれ示す)で表わされる酸ハロ
ゲン化合物、 成分(C):メタノール、エタノール、酢酸メチル、
酢酸エチル及び一般式M(OR8)m(ここでMはAl、B、Si
またはPであり、R8は炭素数1〜10の炭化水素残基、m
はMの原子価の数をそれぞれ示す)で表わされる化合物
から選ばれる化合物、 成分(D):一般式▲R9 P▼SiX4-P(ここでR9は水素
または炭素数1〜20の炭化水素残基またはハロ炭化水素
残基、Xはハロゲン、pは0≦p<4、をそれぞれ示
す)で表わされるケイ素のハロゲン化合物。
発明の効果 本発明の固体触媒成分をチーグラー触媒の遷移金属成
分として使用してオレフインの重合を行うと、高活性で
立体規則性に優れしかもポリマー性状の優れた重合体が
得られる。
また、驚くべきことには、四塩化チタン等のハロゲン
化チタン化合物を使用するときよりも、立体規則性の高
いポリマーが得られることがあげられる。この立体規則
性の高いポリマーが得られる理由は、明らかではない。
立体規則性の高いポリマーは、ポリマーの用途を広くす
るために、重要なことである。
そして、本発明の触媒成分はハロゲン化チタン化合物
を使用しないために、触媒製造時、ハロゲン化チタン化
合物の処理等が不必要となり、製造コストを大巾に下げ
ることができて、工業生産上、極めて有利である。
発明の具体的説明 本発明のオレフイン重合用触媒成分は、下記成分
(A)、(B)、(C)及び(D)の接触により製造さ
れる。
成分(A) 一般式Ti(OR1)4-nXn(ここでR1は炭素数1〜10の炭化
水素残基、Xはハロゲン、nは0≦n≦3の数、それぞ
れ示す)で表わされるOR1基を有するチタン化合物又は
その縮合体及びマグネシウム化合物を必須成分とし、メ
チルヒドロポリシロキサン及び四塩化チタンを任意成分
として接触させて得られるチタンならびにマグネシウム
およびハロゲンを必須成分として含有する固体である。
成分(A)に含有される該必須成分は、各々独立の原料
からのものでもこれらがそれぞれ組合わされた化合物を
原料としていてもよい。
本発明に用いる一般式Ti(OR1)4-nXn(ここでR1は炭素
数1〜10の炭化水素残基、Xはハロゲン、nは0≦n≦
3の数、をそれぞれ示す)で表わされるOR1基を有する
チタン化合物の 具体例としては、Ti(OC2H5)4、Ti(OiC3H7)4、Ti(O-nC
4H9)4、Ti(O-nC6H13)4、Ti(O-nC3H7)4、Ti(O-nC3H7)4
Ti(O-iC4H9)4、Ti(O-nC8H17)4、Ti〔OCH2CH(C2H5)C
4H94、Ti(OC2H5)3Cl、Ti(OC2H5)2Cl2、Ti(O-nC4H9)3C
l、Ti(O-nC4H9)2Cl2、Ti(OC2H5)3Br、Ti(OC6H13)Cl3、T
i(O-nC8H17)2Cl2等があげられる。
またこれらチタン化合物の縮合体でもよい。例えば、
一般式 (ここでR2〜R6は、同一でも異なつてもよい炭素数1〜
10程度の炭化水素残基であり、nは2から10程度の数を
示す)で表わされる化合物があげられる。
具体例としては、イソプロポキシドのn=2、n=
4、n=10のそれぞれの重合体、ノルマルブトキシドの
n=2、n=4、n=7、n=10のそれぞれの重合体な
どがあげられる。
マグネシウム成分源としては通常マグネシウム化合物
が用いられる。マグネシウム化合物としては、マグネシ
ウムハライド、ジアルコキシマグネシウム、アルコキシ
マグネシウムハライド、マグネシウムオキシハライド、
ジアルキルマグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マ
グネシウム、マグネシウムのカルボン酸塩等があげられ
る。
またハロゲン成分源としては、上記のOR1基を有する
チタン成分源として用いられるチタン化合物及び/又は
上記マグネシウム成分源として用いられるマグネシウム
化合物に含まれるハロゲンが通常用いられる。これらの
他にハロゲン成分源としては、AlCl3、AlBr3、Al(C2H5)
Cl2、SiCl4、(CH3)SiCl3、HSiCl3、FeCl3、PCl5、PC
l3、BCl3、HCl、Cl2などの化合物を例示できる。
本発明の成分(A)は、前記必須成分のほかにケイ
素、アルミニウム、ホウ素等の他成分の使用も可能であ
り、成分(A)の中に残存することも可能である。成分
(A)の製造法の具体例について以下述べる。
(イ)ハロゲン化マグネシウムとOR1基含有チタン化合
物とを接触する方法。
(ロ)アルコキシマグネシウムとOR1基含有チタン化合
物とを接触する方法。
(ハ)ハロゲン化マグネシウムとチタニウムテトラアル
コキシドおよび特定のポリマーケイ素化合物を接触させ
て得られる固体成分。
(ニ)マグネシウム化合物をチタニウムテトラアルコキ
シドおよび電子供与体で溶解させて、析出剤で析出させ
る方法。
(ホ)グリニヤール試薬等の有機マグネシウムにハロゲ
ン化剤、還元剤等を作用させてその後、OR1基含有チタ
ン化合物を接触させる方法。
成分(A)を構成する各成分の割合は、本発明の効果
が認められるかぎり、任意のものでありうるが、一般的
には次の範囲内が好ましい。OR1基を有するチタン成分
の割合は、マグネシウム成分に対してモル比で1×10-3
〜100の範囲内でよく、好ましくは0.1〜10の範囲内であ
る。同様にハロゲン成分の割合は、マグネシウム成分に
対してモル比で0.1〜1000の範囲内であり、好ましくは
1〜100の範囲内である。
成分(B) 成分(B)は、一般式R7(COX)n(ここでR7は炭素数1
〜20の脂肪族ないし芳香族の炭化水素であり、Xはハロ
ゲンであり、1nの数を示す)で表わされる酸ハロ
ゲン化合物である。
具体例としては、CH3COCl、CH3CH2COCl、n-C4H9COC
l、i-C4H9COCl、n-C6H11COCl、CH3COBr、CH3(CH2)16COC
l、C6H5COCl、C6H5CH2COCl、C6H5COBr、(CH3)C6H4COC
l、 等がある。これらの中で好ましくは である。
成分(C) 成分(C)は、メタノール、エタノール、酢酸メチ
ル、酢酸エチル及び一般式M(OR8)m(ここでMはAl、
B、SiまたはPであり、R8は炭素数1〜10の炭化水素残
基、mはMの原子価の数をそれぞれ示す)で表わされる
化合物から選ばれる化合物である。
一般式M(OR8)mで表わされる化合物の具体例として
は、B(OCH3)3、B(OC2H5)3、B(On-C4H9)3、B(OC6H5)3、A
l(OCH3)3、Al(OC2H5)3、Al(OC3H7)3、Si(OCH3)4、Si(OC
2H5)4、Si(OC4H9)4、Si(OC6H5)4、P(OCH3)3、P(OC
2H5)3、P(OC8H17)3、P(OC18H35)3、等があげられる。こ
れらの中では、B(OCH3)3、B(OC2C5)3、Si(OC2H5)4、Si
(OCH3)4、Al(OC2H5)3、P(OC2H5)3が好ましい。
成分(D) 成分(D)は、一般式▲R9 p▼SiX4-p(ここでR9は水
素又は炭素数1〜20の炭化水素残基またはハロ炭化水素
残基、Xはハロゲン、pは0≦p<4、をそれぞれ示
す)で表わされるケイ素のハロゲン化合物であり、この
具体例としてはSiCl4、HSiCl3、ClCH2SiCl3、CH3SiC
l3、(CH3)HSiCl2、CH2=CHSiCl3、SiBr4、C2H5SiCl3、(C
H3)2SiCl2、(CH3)2HSiCl、(n-C3H7)SiCl3、(CH3)3SiB
r、(CH3)3SiCl、(CH3)(C2H5)SiCl2、(iC4H9)SiCl3、(C2
H5)2SiCl2、(C6H5)HSiCl2、(シクロ−C6H11)SiCl3、(C
2H5)3SiBr、(C6H5CH2)SiCl3、CH3C6H4SiCl3、(CH6H5)(C
H3)SiCl2CH3(CH2)6SiCl3、(C6H5)(CH3)2CH3(CH2)8SiCl3、CH3(CH
2)9SiCl3、(C6H5)SiCl2、(C6H5)SiF2、(C6H5)SiCl、CH3
(CH2)17SCl3、CH3(CH2)19SCl3等がある。これらの中で
も好ましいものはSiCl4、SiBr4、(CH3)SiCl3、(C2H5)2S
iCl2等である。
成分(A)〜成分(D)の接触 本発明の固体触媒成分は、上述した成分(A)、
(B)、(C)および(D)の接触生成物である。この
成分(A)〜成分(D)の接触条件は、本発明の効果が
認められるかぎり任意のものでありうるが、一般的には
次の条件が好ましい。接触温度としては−50〜200℃程
度、好ましくは0〜100℃である。接触方法としては回
転ボールミル、振動ミル、ジエツトミル、媒体攪拌粉砕
機などによる機械的な方法、不活性希釈剤の存在下に攪
拌により接触させる方法などがあげられる。このとき使
用する不活性希釈剤としては、脂肪族または芳香族の炭
化水素およびハロ炭化水素ポリシロキサン等があげられ
る。
接触の順序は、特に制約のあるものではないが、たと
えば次のような順序があげられる。
(a)成分(A)→成分(D)→成分(C)→成分
(B)→成分(D) (b)成分(A)→成分(D)→成分(B)→成分
(C)→成分(D) (c)成分(A)→成分(B)→成分(D)→成分
(C) (d)成分(A)→成分(D)→成分(C)→成分
(B) (e)成分(A)→成分(D)→成分(C)→成分
(B)→成分(D)+成分(B) 成分(A)〜成分(D)の使用量は、本発明の効果が
認められるかぎり任意のものでありうるが、一般的には
次の範囲内が好ましい。
成分(B)の使用量は、成分(A)は構成するマグネ
シウム化合物に対してモル比で1×10-3〜10の範囲内が
よく、好ましくは1×10-2〜1の範囲内である。
成分(C)の使用量は、成分(A)を構成するマグネ
シウム化合物に対してモル比で1×10-3〜10の範囲内が
よく、好ましくは1×10-2〜1の範囲内である。
成分(D)の使用量は、成分(A)を構成するマグネ
シウム化合物に対してモル比で1×10-2〜100の範囲内
がよく、好ましくは0.1〜10の範囲内である。
オレフインの重合 (触媒の形成) 本発明の触媒成分は、共触媒である有機金属化合物と
組合せてオレフインの重合に使用することができる。共
触媒として知られている周期率表第I〜III族の金属の
有機金属化合物のいずれでも使用できる。特に、有機ア
ルミニウム化合物が好ましい。有機アルミニウム化合物
の具体例としては、一般式▲R10 3-n▼AlXnまたは▲R11
3-m▼Al(OR12)m(ここでR10、R11は同一または異つても
よい炭素数1〜20の程度の炭化水素残基または水素、R
12は炭素数1〜20程度の炭化水素残基、Xはハロゲン、
nおよびmはそれぞれ0n<2、0m1の数であ
る。)で表わされるものがある。具体的には、(イ)ト
リメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ
イソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、
トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウム、
等のトリアルキルアルミニウム、(ロ)ジエチルアルミ
ニウムモノクロライド、ジイソブチルアルミニウムモノ
クロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エ
チルアルミニウムジクロライド、等のアルキルアルミニ
ウムハライド、(ハ)ジエチルアルミニウムハイドライ
ド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のジアル
キルアルミニウムハイドライド、(ニ)ジエチルアルミ
ニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムブトキシド、
ジエチルアルミニウムフエノキシド等のアルキルアルミ
ニウムアルコキシド等があげられる。
更にこれら(イ)〜(ハ)の有機アルミニウム化合物
に他の有機金属化合物、例えば▲R13 3-a▼Al(OR14)
a(1a3、R13およびR14は同一または異なつても
よい炭素数1〜20程度の炭化水素残基である。)で表わ
されるアルキルアルミニウムアルコキシドを併用するこ
ともできる。例えば、トリエチルアルミニウムとジエチ
ルアルミニウムエトキシドとの併用、ジエチルアルミニ
ウムモノクロライドとジエチルアルミニウムエトキシド
との併用、エチルアルミニウムジクロライドとエチルア
ルミニウムジエトキシドとの併用、トリエチルアルミニ
ウムとジエチルアルミニウムエトキシドとジエチルアル
ミニウムクロライドとの併用があげられる。これらの有
機金属化合物の使用量は、特に制限はないが、本発明の
固体触媒成分に対して、重量比で0.5〜1000の範囲内が
好ましい。
炭素数3以上のオレフイン重合体の立体規則性改良の
ため、重合時にエーテル、エステル、アミン、シラン化
合物などの公知の電子供与性化合物を添加共存させるこ
とが効果的である。このような目的で使用される電子供
与性化合物の量は、有機アルミニウム化合物1モルに対
して0.001〜2モル、好ましくは0.01〜1モルである。
オレフイン 本発明の触媒系で重合するオレフインは、一般式R−
CH=CH2(ここでRは水素原子、または炭素数1〜10の
炭化水素残基であり、分枝基を有してもよい)で表わさ
れるものである。具体的には、エチレン、プロピレン、
ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル
ペンテン−1などのオレフイン類がある。好ましくはエ
チレンおよびプロピレンである。
これらの重合の場合に、エチレンに対して50重量パー
セント、好ましくは20重量パーセントまでの上記オレフ
インとの共重合を行なうことができ、プロピレンに対し
て30重量パーセントまでの上記オレフイン、特にエチレ
ンとの共重合を好適に行なうことができる。その他の共
重合性モノマー(たとえば酢酸ビニル、ジオレフイン)
との共重合を行なうこともできる。
重合 この発明の触媒系は、通常のスラリー重合に適用され
るのはもちろんであるが、実質的に溶媒を用いない液相
無溶媒重合、溶液重合、または気相重合法にも適用され
る。また連続重合、回分式重合、または予備重合を行な
う方式にも適用される。スラリー重合の場合の重合溶媒
としては、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキ
サン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族または芳香族
炭化水素の単独あるいは混合物が用いられる。重合温度
は、室温から200℃程度、好ましくは50〜150℃であり、
そのときの分子量調節剤として補助的に水素を用いるこ
とができる。
実験例 実施例1 (触媒成分の合成) 充分に窒素置換したフラスコ脱水および脱酸素したn
−ヘプタン200ミリリツトルを導入し、次いでMgCl2を0.
1モル、Ti(O-nC4H9)4を0.2モル導入し、95℃で2時間反
応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次いでメチ
ルヒドロポリシロキサン(20センチストークスのもの)
を12ミリリツトル導入し、3時間反応させた。生成した
固体成分をn−ヘプタンで洗浄し成分(A)とした。
ついで充分に窒素置換したフラスコに前記と同様に精
製したn−ヘプタンを50ミリリツトル導入し、上記で合
成した成分(A)をMg原子換算で0.03モル導入した。つ
いでn−ヘプタン25ミリリツトルにSiCl40.05モル成分
(D)を混合して30℃、30分間でフラスコへ導入し、90
℃で3時間反応させた。
次いでn−ヘプタン25ミリリツトルにホウ酸エチル0.
001モル(成分(C))およびフタル酸クロライド0.003
モル(成分(B))を混合して、90℃、0.5時間でフラ
スコへ導入し、95℃で1時接触させた。接触終了後、n
−ヘプタンで洗浄した。次いでSiCl40.03モルを導入し
て、100℃で6時間接触させた。接触終了後、n−ヘプ
タンで洗浄し本発明の触媒成分とした。触媒成分中のチ
タン含量は、2.1重量パーセントであつた。
(プロピレンの重合) 攪拌および温度制御装置を有する内容積1.5リツトル
のステンレス鋼製オートクレーブに、充分に脱水および
脱酸素したn−ヘプタンを500ミリリツトル、トリエチ
ルアルミニウム125ミリグラム、ジフエニルジメトキシ
シラン26.8ミリグラムおよび上記で合成した触媒成分を
15ミリグラム導入した。次いで水素を60ミリリツトル導
入し、昇温昇圧し、重合圧力=5kg/cm2G、重合温度=75
℃、重合時間=2時間の条件で重合した。重合終了後、
得られたポリマースラリーを濾過により分離し、ポリマ
ーを乾燥した。その結果226グラムのポリマーが得られ
た。沸騰ヘプタン抽出試験より、全製品I.I(以下T-I.I
と略す)は、98.9重量パーセントであつた。MFR=3.6g/
10分、ポリマー嵩比重=0.474g/c.c.であつた。
実施例2 (触媒成分の合成) 充分に乾燥し、窒素置換した0.4リツトルのボールミ
ルに12mmのステンレス鋼製ボールを40個充てんし、Mg
Cl2を20グラム、Ti(OC2H5)2Cl2を4.1グラムそれぞれ導
入し、回転ポールミルで48時間粉砕した。粉砕終了後、
ドライボツクス内で混合粉砕物をミルより取り出し成分
(A)とした。
次いで充分に窒素置換したフラスコに、充分に精製し
たn−ヘプタン50ミリリツトルを導入して、成分(A)
をMg原子換算で0.03モル導入した。次いでSi(OC2H5)40.
002モル(成分(C))を30℃で導入し、70℃で1時間
反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。次
いでフタル酸クロライド0.004モルを70℃で導入し、80
℃で1時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗
浄した。次いでSiCl40.05モルをを30℃で導入し、80℃
で6時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄
し、触媒成分とした。
なお触媒成分中のチタン含有量は、1.8重量パーセン
トであつた。
実施例1の重合条件において、ジフエニルジメトキシ
シランの使用量を53.6ミリグラヌにした以外は実施例1
と同様にプロピレンの重合を行つた。その結果、79グラ
ムのポリマーが得られ、T−I.I=95.7重量パーセン
ト、MFR=8.2g/10分、ポリマー嵩比重=0.38g/c.c.であ
つた。
実施例3 (触媒成分の合成) 充分に窒素置換したフラスコに脱水および脱酸素した
n−ヘプタン100ミリリツトルを導入し、Mg(OC2H5)20.1
モルおよびポリチタン酸ブチルエステル(重合度n=
4)0.1モルを導入して、90℃で2時間反応させた。次
いでTiCl40.1モルを10℃1時間で導入し、50℃で3時間
反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄し成分
(A)とした。
次いで次分に窒素置換したフラスコに、充分に精製し
たn−ヘプタン50ミリリツトルを導入し、成分(A)を
Mg換算で0.03モル導入した。次いで 0.006モルを70℃、0.5時間で導入し、70℃で1時間反応
させた。次いでP(OC2H5)30.003モルを導入し、70℃で1
時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄し
た。次いでCH3SiCl30.06モルを導入し、80℃で8時間反
応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄し、触媒成
分とした。触媒成分中のチタン含有量は2.95重量パーセ
ントであつた。
(プロピレンの重合) 実施例1の重合条件において、ジフエニルジメトキシ
シランのかわりにフエニルトリエトキシシラン52ミリグ
ラムを使用した以外は実施例1と同様にプロピレンの重
合を行つた。その結果ア89グラムのポリマーが得られ、
T−I.I=96.3重量パーセント、MFR=7.1g/10分、ポリ
マー嵩比重=0/40g/c.c.であつた。
比較例1および2 実施例1および2において、それぞれ成分(c)を使
用しなかつた以外は実施例1または2と同様に触媒成分
の合成を行い、さらにプロピレンの重合も前記触媒成分
をそれぞれ使用した以外は同様に行つた。その結果を実
施例1および2と併せ表1に示す。
実施例4〜7 実施例1の触媒製造条件において、成分(C)として
表2に示す化合物を使用した以外は実施例1と同様に触
媒成分の合成を行い、プロピレンの重合もそれぞれ得ら
れた触媒成分を用いた以外は同様に行つた。その結果を
表−2に示す。
実施例8〜10 実施例2の触媒製造条件において、成分(B)として
表3に示す化合物を使用した以外は実施例2と同様に触
媒成分の合成を行い、プロピレンの重合もそれぞれ得ら
れた触媒成分を用いた以外は同様に行つた。その結果を
表3に示す。
実施例11〜13 実施例3の触媒製造条件において、成分(D)として
表4に示す化合物を使用した以外は、実施例3と同様に
プロピレンの重合を行つた。その結果を表−4に示す。
【図面の簡単な説明】 第1図は、チーグラー触媒に関する本願発明の技術内容
の理解を助けるためのものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分(A)、(B)、(C)及び
    (D)の接触生成物であることを特徴とするオレフィン
    重合用触媒成分。 成分(A):一般式Ti(OR1)4-nXn(ここでR1は炭素数1
    〜10の炭化水素残基、Xはハロゲン、nは0≦n≦3の
    数、をそれぞれ示す)で表わされるOR1基を有するチタ
    ン化合物又はその縮合体及びマグネシウム化合物を必須
    成分とし、メチルヒドロポリシロキサン及び四塩化チタ
    ンを任意成分として接触させて得られるチタンならびに
    マグネシウムおよびハロゲンを必須成分として含有する
    固体成分、 成分(B):一般式R7(COX)n(ここでR7は炭素数1〜20
    の脂肪族ないし芳香族炭化水素基、Xはハロゲン、nは
    1≦n≦3の数をそれぞれ示す)で表わされる酸ハロゲ
    ン化合物、 成分(C):メタノール、エタノール、酢酸メチル、酢
    酸エチル及び一般式M(OR8)m(ここでMはAl、B、Siま
    たはPであり、R8は炭素数1〜10の炭化水素残基、mは
    Mの原子価の数をそれぞれ示す)で表わされる化合物か
    ら選ばれる化合物、 成分(D):一般式▲R9 p▼SiX4-p(ここでR9は水素ま
    たは炭素数1〜20の炭化水素残基またはハロ炭化水素残
    基、Xはハロゲン、pは0≦p<4、をそれぞれ示す)
    で表わされるケイ素のハロゲン化合物。
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