JP2904871B2 - プロピレン重合体の製造法 - Google Patents

プロピレン重合体の製造法

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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 〈技術分野〉 本発明は、プロピレン重合体の製造法に関する。さら
に詳しくは、本発明は、特定の三成分系触媒を用いてプ
ロピレンの重合を行なうことにより、高立体規則性重合
体が高収率で得られるプロピレン重合体の製造法に関す
る。
〈従来技術〉 近年、チタン、マグネシウム、ハロゲンを必須成分と
して含有する固体成分を使用して、プロピレンの高立体
規則性重合体を高収率で製造するという提案が数多くな
されている(例えば、特開昭57−63310号、同57−63311
号、同57−63312号、同58−138706号、同58−138711
号、同58−138705号各公報参照)。
しかしながら、これらの触媒系の活性は、まだまだ満
足できるレベルまで到達しておらず、なお一層の改善が
求められていた。
〔発明の概要〕
〈要旨〉 そこで本発明者らは、高結晶性ポリプロピレンを極め
て高い収率で製造すべく新規な触媒成分の組合せを鋭意
検討した。その結果、特定の固体触媒成分と有機アルミ
ニウム化合物に第三成分としてフッ素含有炭化水素化合
物を組み合わせることにより、従来よりも高活性な触媒
系となることを見出して、本発明に到達した。
すなわち、本発明によるプロピレン重合体の製造法
は、下記の成分(A)、成分(B)および成分(C)を
組み合わせてなる触媒にプロピレンを接触させて重合さ
せること、を特徴とするものである。
成分(A) チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび電子供与化合
物を必須成分として含有する固体成分、 成分(B) 有機アルミニウム化合物、 成分(C) 炭素数4〜10のフッ素含有炭化水素化合物。
〈効果〉 本発明によれば、高結晶性のプロピレン重合体を極め
て高収率で得る事が可能である為、触媒コストの低減が
でき、さらに従来の触媒よりも結晶性の高いポリプロピ
レンを得ることができるので、高剛性化の求められてい
る用途に好適に用いられる。
〔発明の具体的説明〕
本発明におけるプロピレン重合体の製造法は、成分
(A)、成分(B)および成分(C)を組み合わせてな
る触媒の存在下にプロピレンを重合させることを特徴と
するものである。
〔触媒〕
本発明に用いられる触媒は、特定の成分(A)、成分
(B)および成分(C)を組合せてなるものである。こ
こで「組合せてなる」ということは、成分が挙示のもの
(すなわち、A、BおよびC)のみであるということを
意味するものではなく、合目的的な他の成分の共存を排
除しない。
〈成分(A)〉 成分(A)は、チタン、マグネシウム、ハロゲンおよ
び電子供与性化合物を必須成分として含有する固体成分
である。ここで「必須成分として含有する」ということ
は、挙示の四成分の外に合目的的な他元素を含んでいて
もよいこと、これら元素はそれぞれが合目的的な任意の
化合物として存在してもよいこと、ならびにこれら元素
は相互に結合したものとして存在してもよいこと、を示
すものである。
本発明において使用されるマグネシウム源となるマグ
ネシウム化合物としては、マグネシウムハライド、ジア
ルコキシマグネシウム、アルコキシマグネシウムハライ
ド、マグネシウムオキシハライド、ジアルキルマグネシ
ウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、マグネ
シウムのカルボン酸塩等があげられる。これらの中で好
ましいものは、マグネシウムハライドである。
また、チタン源となるチタン化合物は、一般式Ti(OR
44-nXn(ここでR4は炭化水素残基であり、好ましくは
炭素数1〜10程度のものであり、Xはハロゲンを示し、
nは0≦n≦4の数を示す。)で表わされる化合物があ
げられる。具体例としては、TiCl4、TiBr4、 Ti(OC2H5)Cl3、Ti(OC2H52Cl2、 Ti(OC2H53Cl、Ti(O−iC3H7)Cl3、 Ti(O−nC4H9)Cl3、Ti(O−nC4H92Cl2、 Ti(OC2H5)Br3、 Ti(OC2H5)(OC4H92Cl、 Ti(O−nC4H93Cl、Ti(O−C6H5)Cl3、 Ti(O−iC4H92Cl2、Ti(OC5H11)Cl3、 Ti(OC6H13)Cl3、Ti(OC2H54、 Ti(O−nC3H74、Ti(O−nC4H94、 Ti(O−iC4H94、Ti(O−nC6H134、 Ti(O−nC8H174、 Ti〔OCH2CH(C2H5)C4H94 などが挙げられる。
また、TiX′4(ここではX′はハロゲンを示す)に後
述する電子供与性化合物を反応させた分子化合物を用い
ることもできる。具体例としては、TiCl4・CH3COC2H5、 TiCl4・CH3CO2C2H5、 TiCl4・C6H5NO2、 TiCl4・CH3COCl、 TiCl4・C6H5COCl、 TiCl4・C6H5CO2C2H5、 TiCl4・ClCOC2H5、 TiCl4・C4H4O等があげられる。
上記チタン化合物の中で好ましいものは、 TiCl4とTi(0−nC4H94である。
ハロゲン源としては、上述のマグネシウム及び(又
は)チタンのハロゲン化合物から供給されるのが普通で
あるが、アルミニウムのハロゲン化物やケイ素のハロゲ
ン化物、リンのハロゲン化物といった公知のハロゲン化
剤から供給することもできる。
触媒成分中に含まれるハロゲンはフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素又はこれらの混合物であってよく、特に塩素
が好ましい。
電子供与性化合物としては、(イ)有機酸エステル、
(ロ)有機酸ハライドおよび(ハ)有機酸ケイ素化合物
を挙げることができる。
(イ)有機酸エステルとしては、酢酸エチル、酢酸フェ
ニル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪酸
メチル、吉草酸エチル、ステアリン酸エチル、クロル酸
メチル、ジクロル酢酸エチル、メタクリル酸メチル、ク
ロトン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル;シクロ
ヘキサンカルボン酸エチル等の脂環族カルボン酸エステ
ル;安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピ
ル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シク
ロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、ト
ルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸アミ
ル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチル、アニス酸
エチル、エトキシ安息香酸エチル、フタル酸ジエチル、
フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル等の芳香族カル
ボン酸エステル;などを例示することができる。
(ロ)有機酸ハライドとしては、アセチルクロリド、ベ
ンゾイルクロリド、トルイル酸クロリド、アニス酸クロ
リド、塩化フタロイル、イソ塩化フタロイル等の芳香族
カルボン酸ハライド;などを例示することができる。
(ハ)有機ケイ素化合物としては、Si−O−C結合を持
つものが好ましく、特には一般式R1▲R2 3-n▼Si(OR3
nで表わされる化合物が好ましい(式中、R1は炭素数3
〜10程度の分岐鎖状炭化水素基、好ましくはα−位の炭
素原子が2級又は3級の炭素数4〜10の、特にはα−位
の炭素原子が3級の炭素数4〜6の分岐鎖状炭化水素
基、R2はR1と同一かもしくは異なる炭化水素基、R3は炭
素数1〜4の炭化水素基、nは1≦n≦3の数であ
る)。以下に具体例を示す。
(CH33CSi(CH3)(OCH32、 (CH33CSi(CH(CH32)(OCH32、 (CH33CSi(CH3)(OC2H52、 (C2H53CSi(CH3)(OCH32、 (CH3)(C2H5)CHSi(CH3)(OCH32、 ((CH32CHCH22Si(OCH32、 (C2H5)(CH32CSi(CH3)(OCH32、 (C2H5)(CH32CSi(CH3)(OC2H52、 (CH33CSi(OCH33、 (CH33CSi(OC2H53、 (C2H53CSi(OC2H53、 (CH32(C2H5)CHSi(OCH3)、 (C2H5)(CH32CSi(OC2H53 これらの電子供与性化合物は単独であるいは二種以上
併用することができる。これらの中で好ましいのは有機
酸エステルと有機ケイ素化合物の併用であり、これらは
同時にあるいは別個の処理工程において用いることがで
きる。
上記各成分の使用量は、本発明の効果が認められる限
り任意のものでありうるが、一般的には、次の範囲内が
好ましい。
チタン化合物の使用量は、使用するマグネシウム化合
物の使用量に対してモル比で1×10-4〜1000の範囲内が
よく、好ましくは0.01〜10の範囲内である。ハロゲン源
としてそのための化合物を使用する場合は、その使用量
はチタン化合物および(または)マグネシウム化合物が
ハロゲンを含む、含まないにかかわらず、使用するマグ
ネシウムの使用量に対してモル比で1×10-4〜1000の範
囲内がよく、好ましくは0.1〜100の範囲内である。
ケイ素、アルミニウムおよびホウ素化合物の使用量
は、上記のマグネシウム化合物の使用量に対してモル比
で1×10-3〜100の範囲内がよく、好ましくは0.01〜1
の範囲内である。
電子供与性化合物の使用量は、上記のマグネシウム化
合物の使用量に対してモル比で1×10-3〜10の範囲内が
よく、好ましくは0.01〜5の範囲内である。
成分(A)は、上記の各成分を用いて、例えば以下の
様な製造法により製造される。
(イ)ハロゲン化マグネシウムと必要に応じて電子供与
性化合物とチタン含有化合物とを接触させる方法。
(ロ)アルミナまたはマグネシアをハロゲン化リン化合
物で処理し、それにハロゲン化マグネシウム、電子供与
性化合物、チタンハロゲン含有化合物を接触させる方
法。
(ハ)ハロゲン化マグネシウムとチタンテトラアルコキ
シドおよび特定のポリマーケイ素化合物を接触させて得
られる固体成分に、チタンハロゲン化合物および(また
は)ケイ素のハロゲン化合物を接触させる方法。
このポリマーケイ素化合物としては、下式で示される
ものが適当である。
(ここで、Rは炭素数1〜10程度の炭化水素残基、nは
このポリマーケイ素化合物の粘度が1〜100センチスト
ークス程度となるような重合度を示す) 具体的には、メチルハイドロジェンポリシロキサン、
エチルハイドロジェンポリシロキサン、フェニルハイド
ロジェンポリシロキサン、シクロヘキシルハイドロジェ
ンポリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテト
ラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタ
シロキサンなどが好ましい。
(ニ)マグネシウム化合物をチタンテトラアルコキシド
および電子供与性化合物で溶解させて、ハロゲン化剤ま
たはチタンハロゲン化合物で析出させた固体成分に、チ
タン化合物を接触させる方法。
(ホ)グリニャール試薬等の有機マグネシウム化合物を
ハロゲン化剤、還元剤等と作用させた後、これに必要に
応じて電子供与性化合物とチタン化合物を接触させる方
法。
(ヘ)アルコキシマグネシウム化合物にハロゲン化剤お
よび(または)チタン化合物を電子供与性化合物の存在
もしくは不存在下に接触させる方法。
上記成分(A)の製造法の中でも(イ)又は(ハ)が
好ましい。
本発明に用いる成分(A)は上述の様にして得られた
固体成分をそのまま用いることもできるし、この固体成
分を有機アルミニウム化合物の存在下にオレフィン類と
接触させて予備重合を行なって得たものであってもよ
い。
成分(A)が予備重合に付したものである場合、この
成分(A)を製造するためのオレフィン類の予備重合条
件としては特には制限はないが、一般的には次の条件が
好ましい。重合温度としては、0〜80℃、好ましくは10
〜60℃である。重合量としては固体成分1グラムあたり
0.001〜50グラムのオレフィン類を重合することが好ま
しく、さらに好ましくは0.1〜10グラムのオレフィン類
を重合することが好ましい。
予備重合時の有機アルミニウム成分としては一般的に
知られているものが使用できる。
具体例としては、Al(C2H53、 Al(iC4H93、Al(C5H133、 Al(C8H173、Al(C10H213、 Al(C2H52Cl、Al(iC4H9)Cl、 Al(C2H52H、Al(iC4H92H、 Al(C2H52(OC2H5)等があげられる。これらの中で好
ましくは、 Al(C2H53、Al(iC4H93である。
またトリアルキルアルミニウムとアルキルアルミニウ
ムハライドの併用、トリアルキルアルミニウムとアルキ
ルアルミニウムライドとアルキルアルミニウムエトキシ
ドの併用なども有効である。
具体例を示すとAl(C2H53と Al(C2H52Clの併用、 Al(iC4H93とAl(iC4H92Clの併用、Al(C2H53と Al(C2H51.5Cl1.5の併用、 Al(C2H53とAl(C2H52ClとAl(C2H52(OC2H5)の
併用等があげられる。
予備重合時の有機アルミニウム成分の使用量は、固体
成分(A)中のTi成分に対してAl/Ti(モル比)で1〜2
0、好ましくは2〜10である。
予備重合時使用するオレフィン類としては、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチ
ル−1−ブテン等が挙げられる。
〈成分(B)〉 成分(B)は有機アルミニウム化合物である。具体例
としては、 (ここでR5及びR6は同一または異なっていてもよい炭素
数1〜20程度の炭化水素残基または水素原子、R7は炭化
水素残基、Xはハロゲン、nおよびmはそれぞれ0≦n
<3、0<m<3の数である。)で表わされるものがあ
る。具体的には、(イ)トリメチルアルミニウム、トリ
エチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ト
リヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、
トリデシルアルミニウム、などのトリアルキルアルミニ
ウム、(ロ)ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジ
イソブチルアルミニウムモノクロライド、エチルアルミ
ニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジクロラ
イド、などのアルキルアルミニウムハライド、(ハ)ジ
エチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミ
ニウムハイドライド、(ニ)ジエチルアルミニウムエト
キシド、ジエチルアルミニウムエトキシドなどのアルミ
ニウムアルコキシドなどがあげられる。
これら(イ)〜(ニ)の有機アルミニウム化合物に他
の有機金属化合物、たとえば (ここで1≦a≦3、R8およびR9は、同一または異なっ
てもよい炭素数1〜20程度の炭化水素残基である。)で
表わされるアルキルアルミニウムアルコキシドを併用す
ることもできる。たとえば、トリエチルアルミニウムと
ジエチルアルミニウムエトキシドの併用、ジエチルアル
ミニウムモノクロライドとジエチルアルミニウムエトキ
シドとの併用、エチルアルミニウムジクロライドとエチ
ルアルミニウムジエトキシドとの併用、トリエチルアル
ミニウムとジエチルアルミニウムエトキシドとジエチル
アルミニウムクロライドとの併用があげられる。
〈成分(C)〉 成分(C)は、炭素数4〜10のフッ素含有炭化水素化
合物である。
このような成分(C)は、炭化水素化合物の全部また
は一部の水素原子がフッ素原子に置換された構造を示す
ものである。このフッ素含有炭化水素化合物は、鎖状ま
たは環状の、あるいは飽和または不飽和のものでありう
るが、本発明において好ましいものは、炭素数4〜10の
α−オレフィンのフルオロ誘導体である。
具体的には、(イ)パーフルオロ飽和脂肪族炭化水
素、たとえばパーフルオロn−ヘプタン、パーフルオロ
n−ヘキサン、(ロ)パーフルオロ芳香族炭化水素
(「芳香族炭化水素」は低級アルキルないしアルキレン
置換アリール炭化水素を包含するものとする)、たとえ
ばパーフルオロベンゼン、パーフルオロトルエン、
(ハ)部分的フルオロ芳香族炭化水素(「芳香族炭化水
素」は低級アルキルないしアルキレン置換アリール炭化
水素を包含するものとする)、たとえばm−ジフルオロ
ベンゼン、ベンゾトリフルオリド、(ニ)ポリフルオロ
α−オレフィン、たとえばノナフルオロ1−ヘキセン、
ヘプタデカフルオロ1−デセンなどが挙げられる。これ
らの中では、ノナフルオロ1−ヘキセン、ヘプタデカフ
ルオロ1−デセンなどのポリフルオロα−オレフィンが
特に好ましい。
〈成分量〉 成分(A)と成分(B)と成分(C)の使用量は、そ
れぞれ本発明の効果が認められるかぎり、任意のもので
ありうるが、一般的には、次の範囲内が好ましい。成分
(B)の使用量は、成分(A)を構成するチタン成分に
対して、A1/Ti(モル比)で1〜1000の範囲であり、好
ましくは、5〜300の範囲内である。成分(C)の使用
量は、成分(A)の使用量に対して、成分(C)/成分
(A)(重量比)で0.001〜100の範囲であり、好ましく
は0.01〜10の範囲内である。
〔触媒の使用/重合〕
〈重合〉 本発明の触媒系は、通常のスラリー重合に適用される
ものはもちろんであるが、実質的に溶媒を用いない液相
無溶媒重合、溶液重合、または気相重合法にも適用され
る。
スラリー重合の場合の重合溶媒としてはヘキサン、ヘ
プタン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素の単独あるいは
混合物が用いられる。
重合温度は、室温から200℃程度、好ましくは50〜150
℃、特に好ましくは60〜100℃であり、そのときの分子
量調節剤として補助的に水素を用いることができる。本
発明の触媒系は、プロピレン重合体の製造に用いられ
る。なかでも本発明の触媒系は、プロピレンの単独重合
体の製造に特に適しているが、プロピレンにエチレンあ
るいはブテン−1をランダム的あるいはブロック的に共
重合させる場合にも好適に用いられる。
〔実験例〕
実施例1 〔成分(A)の製造〕 充分に窒素置換したフラスコに脱水および脱酸素した
n−ヘプタン200ミリリットルを導入し、次いでMgCl2
0.4モル、Ti(O−nC4H94を0.8モル導入し、95℃で2
時間反応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次い
でメチルヒドロジェンポリシロキサン(20センチストー
クスのもの)を48ミリリットル導入し、3時間反応させ
た。生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
ついで充分に窒素置換したフラスコに精製したn−ヘ
プタンを50ミリリットル導入し、上記で合成した固体成
分をMg原子換算で0.24モル導入した。次いでn−ヘプタ
ン25ミリリットルにSiCl40.4モルを混合して30℃60分間
でフラスコへ導入し、90℃で3時間反応させた。
これに更にn−ヘプタン25ミリリットルにフタル酸ク
ロライド0.016モルを混合して、90℃、30分間でフラス
コへ導入し、90℃で1時間反応させた。
反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。次いでこれに
SiCl40.24ミリモルを導入して、100℃で3時間反応させ
た。反応終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄した。充分
に窒素置換したフラスコに充分精製したn−ヘプタンを
50ミリリットル導入し、次いで上記で得た固体成分を5
グラム導入し、さらに(CH33CSi(CH3)(OCH32
0.81ミリリットル導入し、30℃で2時間接触させた。接
触終了後n−ヘプタンで充分に洗浄した。
〔プロピレンの重合〕
撹拌および温度制御装置を有する内容積3.0リットル
のステンレス鋼製オートクレーブに、充分に脱水および
脱酸素したn−ヘプタンを1.5リットル、成分(B)と
してトリエチルアルミニウム750ミリグラム、成分
(C)としてノナフルオロ1−ヘキセン18ミリグラム導
入し、75℃に昇温し、30分間反応させた後、水素を200
ミリリットル導入し7kg/cm2Gに昇圧した。その後、成
分(A)18ミリグラムをArにて圧入し、重合圧力=7kg/
cm2G、重合温度=75℃、重合時間=3時間の条件で重
合した。重合終了後、得られたポリマースラリーを濾過
により分離し、ポリマーを乾燥した。その結果、381.3
グラムのポリマーが得られた。一方の濾過液から0.8グ
ラムのポリマーが得られた。よって触媒収率は21183g−
ポリプロピレン/g−固体触媒(g−pp/g−cat)であっ
た。MFR=3.1g/10分、ポリマー嵩比重=0.48g/cm3であ
った。生成したポリプロピレン粉末5gを300ミリリット
ルの沸騰キシレンに溶解した後、23℃まで徐冷し、23℃
で10時間放置した後、析出したポリマーを濾別した。濾
液を濃縮乾固して得たポリマー成分を90℃で真空乾燥し
て23℃のキシレンに可溶なポリマーを回収し、23℃キシ
レン可溶成分百分率(以下CXSと略す)を得た。その結
果、CXS=1.5重量%であった。
オルゼン曲げ剛性率をASTM D−747−70の方法で測定
した結果14200kg/cm2であった。
比較例1 実施例1においてノナフルオロ1−ヘキセンを添加し
なかった以外は、同様の条件にてポリプロピレンの重合
を行った。結果は第1表に示す。
実施例2〜4 実施例1において、成分(C)としてノナフルオロ1
−ヘキセンのかわりに第1表に示した化合物を添加した
以外は同様の実験を行なった。結果を第1表に示した。
実施例5 〔成分(A)の製造〕 充分に窒素置換したフラスコに脱水および脱酸素した
n−ヘプタン200ミリリットルを導入し、次いでMgCl2
0.4モル、Ti(O−nC4H94を0.8モル導入し、95℃で2
時間反応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次い
でメチルヒドロジェンポリシロキサン(20センチストー
クスのもの)を48ミリリットル導入し、3時間反応させ
た。生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
ついで充分に窒素置換したフラスコに精製したn−ヘ
プタンを50ミリリットル導入し、上記で合成した固体成
分をMg原子換算で0.24モル導入した。次いでn−ヘプタ
ン25ミリリットルにSiCl40.4モルを混合して30℃、60分
間でフラスコへ導入し、90℃で2時間反応させた。反応
終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄した。
充分に窒素置換したフラスコに充分精製したn−ヘプ
タンを50ミリリットル導入し、次いで上記で得た固体成
分を5グラム導入し、次いで(CH33CSi(CH3)(OC
H32を1.62ミリリットル導入し、30℃で2時間接触さ
せた。接触終了後n−ヘプタンで充分に洗浄した。
〔プロピレンの重合〕
成分(A)を上記で得たものに変えた以外は実施例1
と同様の条件にてプロピレンの重合を行った。結果は第
2表に示す。
比較例2 実施例5においてノナフルオロ1−ヘキセンを添加し
なかった以外は、同様の条件にてプロピレンの重合を行
った。結果は第2表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、チーグラー触媒に関する本発明の技術内容の
理解を助けるためのものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の成分(A)、成分(B)および成分
    (C)を組み合わせてなる触媒にプロピレンを接触させ
    て重合させることを特徴とする、プロピレン重合体の製
    造法。 成分(A) チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび電子供与性化合
    物を必須成分として含有する固体成分、 成分(B) 有機アルミニウム化合物、 成分(C) 炭素数4〜10のフッ素含有炭化水素化合物。
JP15069190A 1990-06-08 1990-06-08 プロピレン重合体の製造法 Expired - Lifetime JP2904871B2 (ja)

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IT1304181B1 (it) * 1998-12-17 2001-03-08 Enichem Spa Composizione attivante di complessi metallocenici nella catalisi deiprocessi di (co)polimerizzazione delle olefine.

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