JP4982936B2 - α−オレフィン重合用固体触媒成分、α−オレフィン重合用触媒およびα−オレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

α−オレフィン重合用固体触媒成分、α−オレフィン重合用触媒およびα−オレフィン重合体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、α−オレフィン重合用固体触媒成分、α−オレフィン重合用触媒およびα−オレフィン重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロピレン、ブテン−1などのα−オレフィン重合体を製造する方法として、周期律表の第4〜第6族の遷移金属化合物を用いて調整した固体触媒成分と第1、2、13族の有機金属化合物とからなるいわゆるチーグラー−ナッタ触媒を使用することはよく知られている。
【0003】
α−オレフィン重合体を製造する際には通常、工業的に利用価値の高い立体規則性α−オレフィン重合体の他に無定形重合体が副生する。この無定形重合体は、工業的に利用価値が少なく、α−オレフィン重合体を射出成型品、フィルム、繊維、その他の加工品に加工して使用する際の機械的性質に大きく悪影響をおよぼす。また、無定形重合体の生成は原料モノマーの損失を招き、同時に無定形重合体の除去のための製造設備が必要となり工業的に見ても極めて大きな不利益を招く。従って、α−オレフィン重合体を製造するための触媒はこのような無定形重合体の生成が全く無いか、あるいは、あっても極めて僅かであることが望ましい。
【0004】
また、得られるα−オレフィン重合体中には通常、遷移金属成分と有機金属成分とからなる触媒残渣が残留する。この触媒残渣は、α−オレフィン重合体の安定性、加工性など種々の点において問題を引き起こすので、触媒残渣除去と安定化のための脱灰設備が往々にして必要となる。
この欠点は、触媒重量当たりの生成α−オレフィン重合体重量で表される触媒活性を大きくすることにより改善することができ、十分な触媒活性を実現することにより上記触媒残渣除去のための設備も不要となり、α−オレフィン重合体の製造コストの引き下げも可能となる。
【0005】
ハロゲン化マグネシウムに4価のハロゲン化チタンを担持することにより得られる担持型固体触媒成分、助触媒の有機アルミニウム化合物、重合第三成分の有機ケイ素化合物を組み合わせて用いることによりα−オレフィンの高立体規則性重合が実現できることが知られている(特開昭57−63310号公報、特開昭58−83006号公報、特開昭61−78803号公報)。
【0006】
また、有機ケイ素化合物およびエステル化合物の存在下、チタン化合物を有機マグネシウム化合物で還元して得られる固体生成物をエステル化合物で処理したのち、エーテル化合物と四塩化チタンの混合物もしくはエーテル化合物と四塩化チタンとエステル化合物の混合物で処理することにより得られる、三価のチタン化合物含有固体触媒成分と、助触媒の有機アルミニウム化合物と、重合第三成分の電子供与性化合物との組み合わせにおいてもα−オレフィンの高立体規則性重合が実現できることが知られている(特開平7−216017号公報)。
【0007】
さらに、有機ケイ素化合物およびエステル化合物の存在下、チタン化合物を有機マグネシウム化合物で還元して得られる固体生成物に、エーテル化合物と四塩化チタンの混合物、有機酸ハライド化合物の順で加えて処理した後、エーテル化合物と四塩化チタンの混合物、もしくはエーテル化合物と四塩化チタンとエステル化合物の混合物で処理することにより得られる、三価のチタン化合物含有固体触媒成分と、助触媒の有機アルミニウム化合物と、重合第三成分の電子供与性化合物との組み合わせにおいてもα−オレフィンの高立体規則性重合が実現できることが知られている(特開平10−212319号公報)。
【0008】
いずれの場合も、無抽出、無脱灰プロセスの実現が可能なレベルにはあるが、さらに一層の改良が望まれている。具体的には、α−オレフィン重合体の製造コスト引き下げのために、さらなる高活性重合を実現することが望まれている。さらに、射出成形分野のように重合体の高剛性化が望まれている用途においては、高立体規則性重合体であることが、直接高剛性の品質を生むので、高立体規則性重合能を犠牲にすることなく、高活性重合能を有する触媒の出現が切実に望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
かかる現状において、本発明の解決すべき課題、即ち本発明の目的は、高活性重合能を有するα−オレフィン重合用固体触媒成分およびα−オレフィン重合用触媒を提供すること、ならびに効率的なα−オレフィン重合体の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、Si−O結合を有する有機ケイ素化合物(1)の存在下に、下記一般式[I]で表されるチタン化合物(2)を、有機マグネシウム化合物(3)で還元して得られる固体生成物(a)と、有機酸ハライド(b)と、ハロゲン化化合物(c)と、炭素原子数7の炭化水素オキシ基を有するフタル酸エステル化合物(d)とを接触処理して得られるα−オレフィン重合用固体触媒成分;ならびに;Si−O結合を有する有機ケイ素化合物(1)およびエステル化合物(4)の存在下に、下記一般式[I]で表されるチタン化合物(2)を、有機マグネシウム化合物(3)で還元して得られる固体生成物(a)と、有機酸ハライド(b)と、ハロゲン化化合物(c)と、炭素原子数7の炭化水素オキシ基を有するフタル酸エステル化合物(d)とを接触処理して得られるα−オレフィン重合用固体触媒成分にかかるものである。また、本発明は、これらの固体触媒成分(A)、有機アルミニウム(B)、および電子供与性化合物(C)を接触させて得られるα−オレフィン重合用触媒、並びに、該α−オレフィン重合用触媒を用いてα−オレフィンを単独重合または共重合するα−オレフィン重合体の製造方法にかかるものである。
Figure 0004982936
(式中、aは1≦a≦5を満足する数を表し、R2は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。X2はハロゲン原子または炭素原子数1〜20の炭化水素オキシ基を表し、全てのX2は同一であっても異なっていてもよい。)
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
(A)固体触媒成分
本発明の固体触媒成分は、Si−O結合を有する有機ケイ素化合物(1)の存在下に、下記一般式[I]で表されるチタン化合物(2)を、有機マグネシウム化合物(3)で還元して得られる固体生成物(a)と、有機酸ハライド(b)と、ハロゲン化化合物(c)と、炭素原子数7の炭化水素オキシ基を有するフタル酸エステル化合物(d)とを接触処理して得られるα−オレフィン重合用固体触媒成分である。
Figure 0004982936
(式中、aは1≦a≦5を満足する数を表し、R2は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。X2はハロゲン原子または炭素原子数1〜20の炭化水素オキシ基を表し、全てのX2は同一であっても異なっていてもよい。)
【0012】
(b)炭素原子数7の炭化水素オキシ基を有するフタル酸エステル化合物
本発明で固体触媒成分の調製に使用される炭素原子数7の炭化水素オキシ基を有するフタル酸エステル化合物(b)は、好ましくは下記一般式[II]で表されるフタル酸エステル化合物である。
Figure 0004982936
(式中、Rは炭素原子数7の炭化水素基を表し、それぞれのRは同一であっても異なっていても良い。)
【0013】
Rとしては直鎖状のn−ヘプチル基、分岐状の2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、環状のシクロヘプチル基、2−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、2,3−シクロペンチル基、2,4−シクロペンチル基、3,4−シクロペンチル基、2−エチルシクロペンチル基、3−エチルシクロペンチル基、4−エチルシクロペンチル基等が挙げられ、なかでも分岐状の炭化水素基を含有することが好ましい。また、Rは同一であっても異なっていてもよく、異なる分子構造を持つフタル酸エステルの混合物であってもよい。
【0014】
(a)固体生成物
本発明において使用する固体生成物(a)は、Si−O結合を有する有機ケイ素化合物(1)の存在下に、下記一般式[I]で表されるチタン化合物(2)を、有機マグネシウム化合物(3)で還元して得られる固体生成物である。このとき任意成分としてエステル化合物(4)を共存させると、重合活性や立体規則性重合能がさらに向上するため好ましい。
Figure 0004982936
(式中、aは1≦a≦5を満足する数を表し、R2は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。X2はハロゲン原子または炭素原子数1〜20の炭化水素オキシ基を表し、全てのX2は同一であっても異なっていてもよい。)
【0015】
Si−O結合を有する有機ケイ素化合物(▲1▼)としては、下記の一般式で表わされるものが挙げられる。
Si(OR10)t11 4-t
12(R13 2SiO)uSiR14 3、または、
(R15 2SiO)v
ここにR10は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、R11、R12、R13、R14およびR15はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基または水素原子を表す。tは0<t≦4を満足する整数を表し、uは1〜1000の整数を表し、vは2〜1000の整数を表す。
【0016】
かかる有機ケイ素化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリエトキシエチルシラン、ジエトキシジエチルシラン、エトキシトリエチルシラン、テトライソプロポキシシラン、ジイソプロポキシ−ジイソプロピルシラン、テトラプロポキシシラン、ジプロポキシジプロピルシラン、テトラブトキシシラン、ジブトキシジブチルシラン、ジシクロペントキシジエチルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、シクロヘキシロキシトリメチルシラン、フェノキシトリメチルシラン、テトラフェノキシシラン、トリエトキシフェニルシラン、ヘキサメチルジシロヘキサン、ヘキサエチルジシロヘキサン、ヘキサプロピルジシロキサン、オクタエチルトリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、メチルヒドロポリシロキサン、フェニルヒドロポリシロキサン等を例示することができる。
【0017】
これらの有機ケイ素化合物のうち好ましいものは一般式Si(OR10t11 4-tで表わされるアルコキシシラン化合物であり、その場合tは好ましくは1≦t≦4を満足する数であり、特にt=4のテトラアルコキシシランが好ましく、最も好ましくはテトラエトキシシランである。
【0018】
チタン化合物(▲2▼)は下記一般式[I]で表されるチタン化合物である。
Figure 0004982936
(式中、aは1〜20の数を表し、R2は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。X2はハロゲン原子または炭素原子数1〜20の炭化水素オキシ基を表し、全てのX2は同一であっても異なっていてもよい。)
【0019】
2の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基、クレジル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基、プロペニル基等のアリル基、ベンジル基等のアラルキル基等が例示される。
これらの基のうち炭素原子数2〜18のアルキル基または炭素原子数6〜18のアリール基が好ましい。特に炭素原子数2〜18の直鎖状アルキル基が好ましい。
【0020】
2 におけるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示できる。特に塩素原子が好ましい。X2 における炭素原子数1〜20の炭化水素オキシ基は、R2 と同様の炭素原子数1〜20の炭化水素基を有する炭化水素オキシ基である。X2 として特に好ましくは、炭素原子数2〜18の直鎖状アルキル基を有するアルコキシ基が好ましい。
【0021】
上記一般式[I]で表されるチタン化合物におけるaは1〜20の数を表し、好ましくは1≦a≦5を満足する数である。
【0022】
かかるチタン化合物の具体例を挙げると、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトラ−iso−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−iso−ブトキシチタン、n−ブトキシチタントリクロライド、ジ−n−ブトキシチタンジクロライド、トリ−n−ブトキシチタンクロライド、ジ−n−テトライソプロピルポリチタネート(a=2〜10の範囲の混合物)、テトラ−n−ブチルポリチタネート(a=2〜10の範囲の混合物)、テトラ−n−ヘキシルポリチタネート(a=2〜10の範囲の混合物)、テトラ−n−オクチルポリチタネート(a=2〜10の範囲の混合物)が挙げられる。また、テトラアルコキシチタンに少量の水を反応して得られるテトラアルコキシチタンの縮合物を挙げることもできる。
【0023】
チタン化合物(▲2▼)として好ましくは、上記一般式[I]で表されるチタン化合物におけるaが1、2または4であるチタン化合物である。
特に好ましくは、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−n−ブチルチタニウムダイマーまたはテトラ−n−ブチルチタニウムテトラマーである。
なお、チタン化合物(▲2▼)は複数種を混合した状態で用いることも可能である。
【0024】
有機マグネシウム化合物(▲3▼)は、マグネシウム−炭素の結合を有する任意の型の有機マグネシウム化合物である。特に一般式R16MgX5(式中、Mgはマグネシウム原子を、R16は炭素原子数1〜20の炭化水素基を、X5はハロゲン原子を表わす。)で表わされるグリニャール化合物または一般式R1718Mg(式中、Mgはマグネシウム原子を、R17およびR18はそれぞれ炭素原子数1〜20の炭化水素基を表わす。)で表わされるジハイドロカルビルマグネシウムが好適に使用される。ここでR17とR18は同一でも異なっていてもよい。 R16〜 R18の具体例としてはそれぞれ、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソアミル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、フェニル基、ベンジル基等の炭素原子数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基が挙げられる。特にR16MgX5で表されるグリニャール化合物をエーテル溶液で使用することが触媒性能の点から好ましい。
【0025】
上記の有機マグネシウム化合物と、炭化水素に該有機マグネシウム化合物を可溶化する有機金属との炭化水素可溶性錯体を使用することもできる。有機金属化合物の例としては、Li、Be、B、AlまたはZnの化合物が挙げられる。
【0026】
エステル化合物(▲4▼)としては、モノまたは多価のカルボン酸エステルが用いられ、それらの例として飽和脂肪族カルボン酸エステル、不飽和脂肪族カルボン酸エステル、脂環式カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステルを挙げることができる。具体例としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸フェニル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、吉草酸エチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、アニス酸エチル、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル、フタル酸モノエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸メチルエチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ−n−プロピル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジペンチル、フタル酸ジ−n−ヘキシル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジフェニル等を挙げることができる。
【0027】
これらのエステル化合物のうち、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル等の不飽和脂肪族カルボン酸エステルまたはフタル酸エステル等の芳香族カルボン酸エステルが好ましく、特にフタル酸のジアルキルエステルが好ましく用いられる。
【0028】
固体生成物(a)は、有機ケイ素化合物(▲1▼)の存在下、あるいは有機ケイ素化合物(▲1▼)およびエステル化合物(▲4▼)の存在下、チタン化合物(▲2▼)を有機マグネシウム化合物(▲3▼)で還元して得られる。
【0029】
チタン化合物(▲2▼)、有機ケイ素化合物(▲1▼)およびエステル化合物(▲4▼)は適当な溶媒に溶解もしくは希釈して使用するのが好ましい。
かかる溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン等の脂環式炭化水素、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル化合物が挙げられる。
【0030】
還元反応温度は、通常−50〜70℃、好ましくは−30〜50℃、特に好ましくは−25〜35℃の温度範囲である。
反応時間は特に制限はないが、通常30分間〜6時間程度である。その後、さらに20〜120℃の温度で後反応を行ってもよい。
【0031】
また還元反応の際に、無機酸化物、有機ポリマー等の多孔質担体を共存させ、固体生成物を多孔質担体に含浸させることも可能である。用いられる多孔質担体としては、公知のものでよい。SiO2、Al23、MgO、TiO2、ZrO2等に代表される多孔質無機酸化物、あるいはポリスチレン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、スチレン−エチレングリコール−ジメタクリル酸メチル共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、アクリル酸メチル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の有機多孔質ポリマー等を挙げることができる。これらのうち、好ましくは有機多孔質ポリマーが用いられ、中でもスチレン−ジビニルベンゼン共重合体、またはアクリロニトリル−ジビニルベンゼン共重合体が特に好ましい。
【0032】
多孔質担体は、細孔半径200〜2000Åにおける細孔容量が好ましくは0.3cc/g以上、より好ましくは0.4cc/g以上であり、かつ該範囲の細孔容量は、細孔半径35〜75000Åにおける細孔容量の好ましくは35%以上、より好ましくは40%以上である。多孔質担体の細孔容量が小さいと触媒成分を有効に固定化することができないことがあり、好ましくない。また、多孔質担体の細孔容量が0.3cc/g以上であっても、それが200〜2000Åの細孔半径に十分存在するものでなければ触媒成分を有効に固定化することができない場合があり、好ましくない。
【0033】
有機ケイ素化合物(▲1▼)の使用量は、チタン化合物(▲2▼)中のチタン原子に対するケイ素原子の原子比で、通常Si/Ti=1〜500、好ましくは、1〜300、特に好ましくは3〜100の範囲である。
さらに、有機マグネシウム化合物(▲3▼)の使用量は、チタン原子とケイ素原子の和とマグネシウム原子の原子比で通常(Ti+Si)/Mg=0.1〜10、好ましくは0.2〜5.0、特に好ましくは0.5〜2.0の範囲である。
また、固体触媒成分(A)においてMg/Tiのモル比の値が1〜51、好ましくは2〜31、特に好ましくは4〜26の範囲になるようにチタン化合物(▲2▼)、有機ケイ素化合物(▲1▼)、有機マグネシウム化合物(▲3▼)の使用量を決定してもよい。
また、任意成分のエステル化合物(▲4▼)の使用量は、チタン化合物(▲2▼)のチタン原子に対するエステル化合物のモル比で、通常エステル化合物/Ti=0.05〜100、好ましくは0.1〜60、特に好ましくは0.2〜30の範囲である。
【0034】
還元反応で得られた固体生成物は通常、固液分離し、ヘキサン、ヘプタン、トルエン等の不活性炭化水素溶媒で数回洗浄を行う。
このようにして得られた固体生成物(a)は三価のチタン原子、マグネシウム原子およびハイドロカルビルオキシ基を含有し、一般に非晶性もしくは極めて弱い結晶性を示す。触媒性能の点から、特に非晶性の構造が好ましい。
【0035】
(b)有機酸ハライド
本発明の固体触媒成分の調製に使用される有機酸ハライド(c)として好ましくは、モノまたは多価のカルボン酸ハライドが用いられ、それらの例として脂肪族カルボン酸ハライド、脂環式カルボン酸ハライド、芳香族カルボン酸ハライドを挙げることができる。具体例としては、アセチルクロライド、プロピオン酸クロライド、酪酸クロライド、吉草酸クロライド、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド、安息香酸クロライド、トルイル酸クロライド、アニス酸クロライド、コハク酸クロライド、マロン酸クロライド、マレイン酸クロライド、イタコン酸クロライド、フタル酸クロライド等を挙げることができる。
【0036】
これらの有機酸ハライドのうち、安息香酸クロライド、トルイル酸クロライド、フタル酸クロライド等の芳香族カルボン酸クロライドが好ましく、さらに好ましくは芳香族ジカルボン酸ジクロライドであり、特にフタル酸クロライドが好ましく用いられる。
【0037】
(c)ハロゲン化化合物
ハロゲン化化合物としては、固体生成物(a)中のハイドロカルビルオキシ基をハロゲン原子に置換し得る化合物が好ましい。中でも、第4族元素のハロゲン化合物、第13族元素のハロゲン化合物または第14族元素のハロゲン化合物が好ましい。
【0038】
第4族元素のハロゲン化合物としては、一般式M(OR9b4 4-b(式中、Mは第4族元素を表し、R9は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、X4はハロゲン原子を表し、bは0≦b<4を満足する数を表す。)で表されるハロゲン化合物が好ましい。Mの具体例としては、チタン、ジルコニウム、ハフニウムが挙げられ、なかでもチタンが好ましい。R9の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、アミル基、イソアミル基、tert−アミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基、クレジル基、キシレル基、ナフチル基等のアリール基、プロペニル基等のアリル基、ベンジル基等のアラルキル基等が例示される。これらの中で炭素原子数2〜18のアルキル基または炭素原子数6〜18のアリール基が好ましい。特に炭素原子数2〜18の直鎖状アルキル基が好ましい。また、2種以上の異なるOR9基を有する第4族元素のハロゲン化合物を用いることも可能である。
【0039】
4で表されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示できる。この中で、特に塩素原子が好ましい結果を与える。
【0040】
一般式M(OR9b4 4-bで表される第4族元素のハロゲン化合物のbは、0≦b<4を満足する数であり、好ましくは0≦b≦2を満足する数であり、特に好ましくは、b=0である。
【0041】
具体的には、一般式M(OR9b4-bで表されるチタン化合物としては、四塩化チタン、四臭化チタン、四沃化チタン等のテトラハロゲン化チタン、メトキシチタントリクロライド、エトキシチタントリクロライド、ブトキシチタントリクロライド、フェノキシチタントリクロライド、エトキシチタントリブロマイド等のトリハロゲン化アルコキシチタン、ジメトキシチタンジクロライド、ジエトキシチタンジクロライド、ジブトキシチタンジクロライド、ジフェノキシチタンジクロライド、ジエトキシチタンジブロマイド等のジハロゲン化ジアルコキシチタン、それぞれに対応したジルコニウム化合物、ハフニウム化合物を挙げることができる。最も好ましくは四塩化チタンである
【0042】
第13族元素または第14族元素のハロゲン化合物としては、一般式MRm-aa(式中、Mは第13族または第14族原子を、Rは炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を、mはMの原子価を表す。aは0<a≦mを満足する数を表す)で表される化合物が好ましい。
ここでいう第13族の原子としてはB、Al、Ga、In、Tlが挙げられ、BまたはAlが好ましく、Alがより好ましい。また、第14族の原子としてはC、Si、Ge、Sn、Pbが挙げられ、Si、GeまたはSnが好ましく、SiまたはSnがより好ましい。
【0043】
mはMの原子価であり、例えばMがSiのときm=4である。
aは0<a≦mを満足する数を表し、MがSiのときaは好ましくは3または4である。
Xで表されるハロゲン原子としてF、Cl、Br、Iが挙げられ、Clが好ましい。
【0044】
Rの具体例としては、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、クレジル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基、プロペニル基等のアルケニル基、ベンジル基等のアラルキル基等が挙げられる。好ましいRはアルキル基またはアリール基であり、特に好ましいRはメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、フェニル基またはパラトリル基である。
【0045】
第13族元素のハロゲン化合物として具体的には、トリクロロボロン、メチルジクロロボロン、エチルジクロロボロン、フェニルジクロロボロン、シクロヘキシルジクロロボロン、ジメチルクロロボロン、メチルエチルクロロボロン、トリクロロアルミニウム、メチルジクロロアルミニウム、エチルジクロロアルミニウム、フェニルジクロロアルミニウム、シクロヘキシルジクロロアルミニウム、ジメチルクロロアルミニウム、ジエチルクロロアルミニウム、メチルエチルクロロアルミニウム、エチルアルミニウムセスキクロライド、ガリウムクロライド、ガリウムジクロライド、トリクロロガリウム、メチルジクロロガリウム、エチルジクロロガリウム、フェニルジクロロガリウム、シクロヘキシルジクロロガリウム、ジメチルクロロガリウム、メチルエチルクロロガリウム、インジウムクロライド、インジウムトリクロライド、メチルインジウムジクロライド、フェニルインジウムジクロライド、ジメチルインジウムクロライド、タリウムクロライド、タリウムトリクロライド、メチルタリウムジクロライド、フェニルタリウムジクロライド、ジメチルタリウムクロライド等が挙げられ、これら化合物名のクロロをフルオロ、ブロモ、またはヨードに変更した化合物も挙げられる。
【0046】
14族元素のハロゲン化合物として具体的には、テトラクロロメタン、トリクロロメタン、ジクロロメタン、モノクロロメタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、テトラクロロシラン、トリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ノルマルプロピルトリクロロシラン、ノルマルブチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ベンジルトリクロロシラン、パラトリルトリクロロシラン、シクロヘキシルトリクロロシラン、ジクロロシラン、メチルジクロロシラン、エチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルエチルジクロロシラン、モノクロロシラン、トリメチルクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、テトラクロロゲルマン、トリクロロゲルマン、メチルトリクロロゲルマン、エチルトリクロロゲルマン、フェニルトリクロロゲルマン、ジクロロゲルマン、ジメチルジクロロゲルマン、ジエチルジクロロゲルマン、ジフェニルジクロロゲルマン、モノクロロゲルマン、トリメチルクロロゲルマン、トリエチルクロロゲルマン、トリノルマルブチルクロロゲルマン、テトラクロロ錫、メチルトリクロロ錫、ノルマルブチルトリクロロ錫、ジメチルジクロロ錫、ジノルマルブチルジクロロ錫、ジイソブチルジクロロ錫、ジフェニルジクロロ錫、ジビニルジクロロ錫、メチルトリクロロ錫、フェニルトリクロロ錫、ジクロロ鉛、メチルクロロ鉛、フェニルクロロ鉛等が挙げられ、これら化合物名のクロロをフルオロ、ブロモ、またはヨードに変更した化合物も挙げられる。
【0047】
ハロゲン化化合物(c)として、テトラクロロチタン、メチルジクロロアルミニウム、エチルジクロロアルミニウム、テトラクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ノルマルプロピルトリクロロシラン又はテトラクロロ錫が、重合活性の観点から、特に好ましい。
ハロゲン化化合物(c)として、上記化合物の中の1種類のみを用いてもよいし、複数種を用いてもよい。
【0048】
(e)電子供与体
本発明の固体触媒成分の調製においては、炭素原子数7の炭化水素オキシ基を有するフタル酸エステル化合物(d)の他に電子供与体(e)を用いて、接触処理することが可能である。特にハロゲン化化合物(c)との混合物として用いることが高立体規則性重合能の観点から好ましい。電子供与体(e)としては、エーテル類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸または無機酸のエステル類、有機酸または無機酸の酸アミド類、酸無水物類等の含酸素電子供与性化合物、アンモニア類、アミン類、ニトリル類、イソシアネート類等の含窒素電子供与性化合物を挙げることができる。これらの電子供与性化合物のうち好ましくは有機酸のエステル類および/またはエーテル類であり、より好ましくはカルボン酸エステル類(e1)および/またはエーテル類(e2)である。
【0049】
カルボン酸エステル類(e1)の例としては、モノおよび多価のカルボン酸エステルが挙げられ、それらの例として飽和脂肪族カルボン酸エステル、不飽和脂肪族カルボン酸エステル、脂環式カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステルを挙げることができる。具体例としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸フェニル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、吉草酸エチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、アニス酸エチル、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル、フタル酸モノエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸メチルエチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ−n−プロピル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジペンチル、フタル酸ジ−n−ヘキシル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジフェニル等を挙げることができる。
【0050】
これらのカルボン酸エステル類のうち、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル等の不飽和脂肪族カルボン酸エステルまたは安息香酸エステル、フタル酸エステル等の芳香族カルボン酸エステルが好ましく用いられる。特に好ましくは、芳香族多価カルボン酸エステルであり、最も好ましくはフタル酸ジアルキルエステルである。
【0051】
エーテル類(e2)の例としては、ジアルキルエーテルおよび一般式
Figure 0004982936
(但し、R5 〜R8 はそれぞれ独立に炭素原子数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは脂環式のアルキル基、アリール基またはアラルキル基であり、R6 およびR7 はそれぞれ独立に水素原子であってもよい。)で表されるジエーテル化合物を挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上が好適に用いられる。
【0052】
具体例としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチル−n−ブチルエーテル、メチルシクロヘキシルエーテル、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ビス(シクロヘキシルメチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−3,7−ジメチルオクチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロヘキシルメチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−ヘプチル−2−ペンチル−1,3−ジメトキシプロパン等を挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上が好適に用いられる。
エーテル類(e2)として特に好ましくはジアルキルエーテルであり、最も好ましくはジ−n−ブチルエーテルである。なお、ジ−n−ブチルエーテルは単にジブチルエーテルもしくはブチルエーテルと記載することもある。
【0053】
(A)固体触媒成分の調製
本発明の固体触媒成分(A)は、前記の固体成分(a)を、有機酸ハライド(b)と、ハロゲン化化合物(c)と、必要に応じて電子供与体(d)とで接触処理することにより得られる。これらの接触処理は通常、全て窒素、アルゴン等の不活性気体雰囲気下で行われる。
【0054】
固体触媒成分を得る接触処理の具体的な方法としては、
・(a)に、(b)、(c)、および(d)(投入順序任意)を投入し、接触処理する方法、
・(a)に、(b)と(c)と(d)との混合物を投入し、接触処理する方法、
・(a)に、(b)、および(c)と(d)との混合物(投入順序任意)を投入し、接触処理する方法、
・(c)に、(a)、(b)、および(d)(投入順序任意)を投入し、接触処理する方法、
・(c)と(d)との混合物に、(a)、および(b)(投入順序任意)を投入し、接触処理する方法、
・(b)と(c)との混合物に、(a)、および(d)(投入順序任意)を投入し、接触処理する方法、
・(a)に、(b)、(c)、および(d)(投入順序任意)を投入し、接触処理した後、さらに(c)で接触処理する方法、
・(a)に、(b)、および(c)(投入順序任意)を投入し、接触処理した後、さらに(c)、および(d)(投入順序任意)で接触処理する方法、
・(a)に、(b)、および(c)(投入順序任意)を投入し、接触処理した後、さらに(c)と(d)との混合物で接触処理する方法、
・(a)に、(b)、および(c)(投入順序任意)を投入し、接触処理した後、(c)、および(d)(投入順序任意)で接触処理し、さらに(c)で1回以上接触処理する方法、
・(a)に、(b)、および(c)(投入順序任意)を投入し、接触処理した後、(c)と(d)との混合物で接触処理し、さらに(c)で1回以上接触処理する方法、
等が挙げられ、これらのうちの任意の(c)を(c)と(e)との混合物にしたものが挙げられる。
【0055】
これらのうち(a)に、(b)、および(c)と(e)との混合物(投入順序任意)を投入し、接触処理した後、(c)と(d)と(e)との混合物で接触処理し、さらに(c)と(e)との混合物で1回以上接触処理する方法が好ましく、(a)に、(c)と(e2)との混合物、および(b)の順序でそれぞれを投入し、接触処理した後、(c)と(d)と(e2)との混合物で接触処理し、さらに(c)と(e2)との混合物で1回以上接触処理する方法が特に好ましい。
【0056】
接触処理は、スラリー法やボールミルなどによる機械的粉砕手段など各成分を接触させうる公知のいかなる方法によっても行なうことができるが、機械的粉砕を行なうと固体触媒成分に微粉が多量に発生し、粒度分布が広くなる場合があり、工業的観点から好ましくない。よって、希釈剤の存在下で両者を接触させるのが好ましい。
また、接触処理後は、そのまま次の操作を行うことができるが、余剰物を除去するため、希釈剤により洗浄処理を行うのが好ましい。
【0057】
希釈剤としては、処理対象成分に対して不活性であることが好ましく、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、シクロヘキサン、シクロペンタンなどの脂環式炭化水素、1,2−ジクロルエタン、モノクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素が使用できる。
接触処理における希釈剤の使用量は、一段階の接触処理につき、固体成分(a)1g当たり通常0.1ml〜1000mlである。好ましくは1g当たり1ml〜100mlである。また、一回の洗浄操作における希釈剤の使用量も同程度である。洗浄処理における洗浄操作の回数は、一段階の接触処理につき通常1〜5回である。
【0058】
接触処理および/または洗浄処理温度はそれぞれ通常−50〜150℃であるが、好ましくは0〜140℃であり、さらに好ましくは60〜135℃である。
接触処理時間は特に制限はないが、好ましくは0.5〜8時間であり、さらに好ましくは1〜6時間である。洗浄操作時間は特に限定されないが、好ましくは1〜120分であり、さらに好ましくは2〜60分である。
【0059】
炭素原子数7の炭化水素オキシ基を有するフタル酸エステル化合物(d)の使用量は、固体成分(a)1gに対し、通常0.01〜100ミリモル、好ましくは0.05〜50ミリモル、さらに好ましくは0.1〜20ミリモルである。
有機酸ハライド(b)の使用量は、固体成分(a)1gに対し、通常0.1〜100ミリモル、好ましくは0.3〜50ミリモル、さらに好ましくは0.5〜20ミリモルである。また、固体成分(a)中のマグネシウム原子1モル当たりの有機酸ハライド(b)の使用量は、通常0.01〜1.0モル、好ましくは0.03〜0.5モルである。
【0060】
ハロゲン化化合物(c)の使用量は、固体生成物(a)1gに対し、通常0.5〜1000ミリモル、好ましくは1〜200ミリモル、さらに好ましくは2〜100ミリモルである。
また、ハロゲン化化合物(c)の使用に際しては、電子供与体(d)を共に用いることが好ましい。その場合の(d)1モルに対する(c)の使用量は、通常1〜100モル、好ましくは1.5〜75モル、さらに好ましくは2〜50モルである。
【0061】
電子供与体(e)の使用量は、固体成分(a)1gに対し、通常0.01〜100ミリモル、好ましくは0.05〜50ミリモル、さらに好ましくは0.1〜20ミリモルである。
(d)や(e)の使用量が過度に多い場合には粒子の崩壊が起こることがある。
【0062】
なお、それぞれの化合物を複数の回数にわたって使用して接触処理をする場合には、以上に述べた各化合物の使用量はそれぞれ一回ごとかつ一種類の化合物ごとの使用量を表す。
【0063】
得られた固体触媒成分は、不活性な希釈剤と組合せてスラリー状態で重合に使用してもよいし、乾燥して得られる流動性の粉末として重合に使用してもよい。乾燥方法としては、減圧条件下揮発成分を除去する方法、窒素、アルゴン等不活性ガスの流通下揮発成分を除去する方法が挙げられる。乾燥時の温度は0〜200℃であることが好ましく、50〜100℃であることがより好ましい。乾燥時間は、0.01〜20時間であることが好ましく、0.5〜10時間であることがより好ましい。
【0064】
本発明よりなる固体触媒成分(A)は、有機アルミニウム化合物(B)、および必要に応じて電子供与性化合物(C)を接触させることで得られるα−オレフィン重合用触媒として、α−オレフィンの重合に用いられる。
【0065】
(B)有機アルミニウム化合物
オレフィン重合用触媒を形成するために使用する有機アルミニウム化合物(B)は、少なくとも分子内に一個のAl−炭素結合を有するものである。代表的なものを一般式で下記に示す。
19 wAlY3-w
2021Al−O−AlR2223
(式中、R19〜R23は炭素原子数1〜20の炭化水素基を、Yはハロゲン原子、水素原子またはアルコキシ基を表し、wは2≦w≦3を満足する数である。)
【0066】
かかる有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムハライド、トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロライドとの混合物のようなトリアルキルアルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドとの混合物、テトラエチルジアルモキサン、テトラブチルジアルモキサン等のアルキルアルモキサンが例示できる。
【0067】
これらの有機アルミニウム化合物のうち、トリアルキルアルミニウム、トリアルキルアルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドとの混合物、または、アルキルアルモキサンが好ましく、とりわけトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロライドとの混合物またはテトラエチルジアルモキサンが好ましい。
【0068】
(C)電子供与性化合物
オレフィン重合用触媒を形成するため必要に応じて使用する電子供与性化合物(C)としては、酸素含有化合物、窒素含有化合物、リン含有化合物、硫黄含有化合物が挙げられ、なかでも酸素含有化合物または窒素含有化合物が好ましい。
酸素含有化合物としては、アルコキシケイ素類、エーテル類、エステル類、ケトン類などが挙げられ、なかでもアルコキシケイ素類またはエーテル類が好ましい。アルコキシケイ素類としては、一般式 R3 rSi(OR44-r (式中、R3は炭素原子数1〜20の炭化水素基、水素原子またはヘテロ原子含有置換基を表し、R4は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、rは0≦r<4を満足する数を表す。全てのR3および全てのR4はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)で表されるアルコキシケイ素化合物が好ましく用いられる。R3が炭化水素基の場合、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等の直鎖状アルキル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、等の分岐鎖状アルキル基、シクロペンンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、シクロペンテニル基等のシクロアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基等が挙げられる。なかでもアルコキシケイ素化合物のケイ素原子と直接結合した炭素原子が2級もしくは3級炭素であるR3を少なくとも1つ持つことが好ましい。R3がヘテロ原子含有置換基の場合、ヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子が挙げられる。具体的にはジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルn−プロピルアミノ基、ジn−プロピルアミノ基、ピロリル基、ピリジル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、パーヒドロインドリル基、パーヒドロイソインドリル基、パーヒドロキノリル基、パーヒドロイソキノリル基、パーヒドロカルバゾリル基、パーヒドロアクリジニル基、フリル基、ピラニル基、パーヒドロフリル基、チエニル基等が挙げられ、なかでもヘテロ原子がアルコキシケイ素化合物のケイ素原子と直接化学結合できる置換基が好ましい。
【0069】
アルコキシケイ素化合物の具体例としては、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、tert−ブチルメチルジメトキシシラン、tert−ブチルエチルジメトキシシラン、tert−ブチル−n−プロピルジメトキシシラン、tert−ブチル−n−ブチルジメトキシシラン、tert−アミルメチルジメトキシシラン、tert−アミルエチルジメトキシシラン、tert−アミルnプロピルジメトキシシラン、tert−アミル−n−ブチルジメトキシシラン、イソブチルイソプロピルジメトキシシラン、tert−ブチルイソプロピルジメトキシシラン、ジシクロブチルジメトキシシラン、シクロブチルイソプロピルジメトキシシラン、シクロブチルイソブチルジメトキシシラン、シクロブチル−tert−ブチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、シクロペンチルイソプロピルジメトキシシラン、シクロペンチルイソブチルジメトキシシラン、シクロペンチル−tert−ブチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、シクロヘキシルイソプロピルジメトキシシラン、シクロヘキシルイソブチルジメトキシシラン、シクロヘキシル−tert−ブチルジメトキシシラン、シクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルイソプロピルジメトキシシラン、フェニルイソブチルジメトキシシラン、フェニル−tert−ブチルジメトキシシラン、フェニルシクロペンチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、ジイソブチルジエトキシシラン、ジ−tert−ブチルジエトキシシラン、tert−ブチルメチルジエトキシシラン、tert−ブチルエチルジエトキシシラン、tert−ブチル−n−プロピルジエトキシシラン、tert−ブチル−n−ブチルジエトキシシラン、tert−アミルメチルジエトキシシラン、tert−アミルエチルジエトキシシラン、tert−アミル−n−プロピルジエトキシシラン、tert−アミル−n−ブチルジエトキシシラン、ジシクロペンチルジエトキシシラン、ジシクロヘキシルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルエチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシラン、ビス(パーヒドロキノリノ)ジメトキシシラン、ビス(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラン、(パーヒドロキノリノ)(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラン、(パーヒドロキノリノ)メチルジメトキシシラン、(パーヒドロイソキノリノ)メチルジメトキシシラン、(パーヒドロキノリノ)エチルジメトキシシラン、(パーヒドロイソキノリノ)エチルジメトキシシラン、(パーヒドロキノリノ)(n−プロピル)ジメトキシシラン、(パーヒドロイソキノリノ)(n−プロピル)ジメトキシシラン、((パーヒドロキノリノ)(tert−ブチル)ジメトキシシラン、(パーヒドロイソキノリノ)(tert−ブチル)ジメトキシシランが挙げられる。
【0070】
エーテル類としては、電子供与体(e2)において例示した化合物、および環状エーテル化合物が挙げられる。
環状エーテル化合物としては、環系に少なくとも一つの−C−O−C−結合を有する複素環式化合物である。
環状エーテル化合物の具体例としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、トリメチレンオキシド、テトラヒドロフラン、2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ヘキサメチレンオキシド、1,3−ジオキセパン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、2−メチル−1,3−ジオキソラン、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、2,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン、フラン、2,5−ジメチルフラン、又はs−トリオキサンが挙げられる。なかでも環系に少なくとも一つの−C−O−C−O−C−結合を有する環状エーテル化合物が好ましい。
【0071】
窒素含有化合物としては、2,6−ジメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどの2,6−置換ピペリジン類、2,5−置換ピペリジン類、N,N,N’,N’−テトラメチルメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルメチレンジアミンなどの置換メチレンジアミン類、1,3−ジベンジルイミダゾリジンなどの置換イミダゾリジン類などが挙げられる。なかでも2,6−置換ピペリジン類が好ましい。
【0072】
[オレフィンの重合]
本発明により得られる固体触媒成分を用いたα−オレフィンの製造において、α−オレフィンは、炭素原子数3以上のα−オレフィンであり、かかるα−オレフィンの具体例としてはプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、デセン−1、などの直鎖状モノオレフィン、3−メチルブテン−1、3−メチルペンテン−1、4−メチルペンテン−1、などの分岐鎖状モノオレフィン、ビニルシクロヘキサンなどが挙げられる。これらのα−オレフィンは1種類を用いてもよいし、あるいは、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらのα−オレフィンのうちでは、プロピレンまたはブテン−1を用いて単独重合を行うこと、あるいはプロピレンまたはブテン−1を主成分とする混合オレフィンを用いて共重合を行うことが好ましく、プロピレンを用いて単独重合を行うこと、あるいはプロピレンを主成分とする混合オレフィンを用いて共重合を行うことが特に好ましい。また、本発明における共重合に際しては、エチレンおよび上記のα−オレフィンから選ばれる2種類または、それ以上の種類のオレフィンを混合して用いることができる。さらに、共役ジエンや非共役ジエンのような多不飽和結合を有する化合物を共重合に用いることも可能である。そして、重合を2段以上にして行うヘテロブロック共重合も容易に行うことができる。
【0073】
本発明により得られる固体触媒成分を用いた触媒は、前記の固体触媒成分(A)、有機アルミニウム(B)、および必要に応じて電子供与性化合物(C)を接触させて得られるα−オレフィン重合用触媒である。ここでいう接触とは、触媒成分(A)〜(C)が接触し、触媒が形成されるならどのような手段によってもよく、あらかじめ溶媒で希釈してもしくは希釈せずに成分(A)〜(C)を混合して接触させる方法や、別々に重合槽に供給して重合槽の中で接触させる方法等を採用できる。
各触媒成分を重合槽に供給する方法としては、窒素、アルゴン等の不活性ガス中で水分のない状態で供給することが好ましい。各触媒成分は、いずれか2者を予め接触させて供給しても良い。
【0074】
前記の触媒存在下にオレフィンの重合を行うことが可能であるが、このような重合(本重合)の実施前に以下に述べる予備重合を行ってもかまわない。
【0075】
予備重合は通常、固体触媒成分(A)および有機アルミニウム化合物(B)の存在下、少量のオレフィンを供給して実施され、スラリー状態で行うのが好ましい。スラリー化するのに用いる溶媒としては、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンのような不活性炭化水素を挙げることができる。また、スラリー化するに際し、不活性炭化水素溶媒の一部または全部に変えて液状のオレフィンを用いることができる。
【0076】
予備重合時の有機アルミニウム化合物の使用量は、固体触媒成分中のチタン原子1モル当たり、通常0.5〜700モルのごとく広範囲に選ぶことができるが、0.8〜500モルが好ましく、1〜200モルが特に好ましい。
【0077】
また、予備重合されるオレフィンの量は、固体触媒成分1g当たり通常0.01〜1000g、好ましくは0.05〜500g、特に好ましくは0.1〜200gである。
【0078】
予備重合を行う際のスラリー濃度は、1〜500g−固体触媒成分/リットル−溶媒が好ましく、特に3〜300g−固体触媒成分/リットル−溶媒が好ましい。予備重合温度は、−20〜100℃が好ましく、特に0〜80℃が好ましい。また、予備重合中の気相部でのオレフィンの分圧は、0.01〜20kg/cm2が好ましく、特に0.1〜10kg/cm2が好ましいが、予備重合の圧力、温度において液状であるオレフィンについては、この限りではない。さらに、予備重合時間に特に制限はないが、通常2分間から15時間が好適である。
【0079】
予備重合を実施する際、固体触媒成分(A)、有機アルミニウム化合物(B)、オレフィンを供給する方法としては、固体触媒成分(A)と有機アルミニウム化合物(B)を接触させておいた後オレフィンを供給する方法、固体触媒成分(A)とオレフィンを接触させておいた後有機アルミニウム化合物(B)を供給する方法などのいずれの方法を用いても良い。また、オレフィンの供給方法としては、重合槽内が所定の圧力になるように保持しながら順次オレフィンを供給する方法、或いは所定のオレフィン量を最初にすべて供給する方法のいずれの方法を用いても良い。また、得られる重合体の分子量を調節するために水素等の連鎖移動剤を添加することも可能である。
【0080】
さらに、有機アルミニウム化合物(B)の存在下、固体触媒成分(A)を少量のオレフィンで予備重合するに際し、必要に応じて電子供与性化合物(C)を共存させても良い。使用される電子供与性化合物は、上記の電子供与性化合物(C)の一部または、全部である。その使用量は、固体触媒成分(A)中に含まれるチタン原子1モルに対し、通常0.01〜400モル、好ましくは0.02〜200モル、特に好ましくは、0.03〜100モルであり、有機アルミニウム化合物(B)に対し、通常0.003〜5モル、好ましくは0.005〜3モル、特に好ましくは0.01〜2モルである。
【0081】
予備重合の際の電子供与性化合物(C)の供給方法に特に制限なく、有機アルミニウム化合物(A)と別個に供給しても良いし、予め接触させて供給しても良い。また、予備重合で使用されるオレフィンは、本重合で使用されるオレフィンと同一であっても異なっていても良い。
【0082】
上記のように予備重合を行った後、あるいは、予備重合を行うことなく、前述の固体触媒成分(A)、有機アルミニウム化合物(B)および電子供与性化合物(C)からなるα−オレフィン重合用触媒の存在下に、α−オレフィンの本重合を行うことができる。
【0083】
本重合時の有機アルミニウム化合物の使用量は通常、固体触媒成分(A)中のチタン原子1モル当たり、1〜1000モルのごとく広範囲に選ぶことができるが、特に5〜600モルの範囲が好ましい。
【0084】
また、本重合時に使用される電子供与性化合物(C)は、固体触媒成分(A)中に含まれるチタン原子1モルに対し、通常0.1〜2000モル、好ましくは0.3〜1000モル、特に好ましくは、0.5〜800モルであり、有機アルミニウム化合物に対し、通常0.001〜5モル、好ましくは0.005〜3モル、特に好ましくは0.01〜1モルである。
【0085】
本重合は、通常−30〜300℃までにわたって実施することができるが、20〜180℃が好ましい。重合圧力に関しては特に制限は無いが、工業的かつ経済的であるという点で、一般に、常圧〜100kg/cm2、好ましくは2〜50kg/cm2程度の圧力が採用される。重合形式としては、バッチ式、連続式いずれでも可能である。また、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンの如き不活性炭化水素溶媒によるスラリー重合もしくは溶液重合、重合温度において液状のオレフィンを媒体としたバルク重合または気相重合も可能である。
【0086】
本重合時には重合体の分子量を調節するために水素等の連鎖移動剤を添加することも可能である。
【0087】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例によって特に限定をうけるものではない。なお実施例中、重合体の各種物性の評価方法は、次のとおりである。
【0088】
(1)20℃キシレン可溶部(以下CXSと略す):1gの重合体を200mlの沸騰したキシレンに溶解させたのち、50℃まで徐冷し、次いで氷水に浸し撹拌しながら20℃まで冷却し、20℃で3時間放置したのち、析出した重合体を濾別した。濾液中に残存した重合体の重量百分率をCXS(単位=%)とした。
CXSの値が小さいほど、ポリプロピレンの立体規則性が高いといえる。
【0089】
(2)極限粘度(以下[η]と略す):テトラリン溶媒、135℃で測定した。
【0090】
(3)嵩密度:JIS K−6721−1966に準拠して測定した。
【0091】
(4)固体触媒成分等の固体サンプルの組成分析についてはそれぞれ次のように実施した。即ち、チタン原子含有量は、固体サンプルを希硫酸で分解後、これに過剰の過酸化水素水を加え、得られた液状サンプルの410nmの特性吸収を日立製ダブルビーム分光光度計U−2001型を用いて測定し、別途作成しておいた検量線により求めた。アルコキシ基含有量は、固体サンプルを水で分解後、得られた液状サンプル中のアルコキシ基に対応するアルコール量を、ガスクロマトグラフィー内部標準法を用いて求め、アルコキシ基含有量に換算した。カルボン酸エステル含有量は、固体サンプルを水で分解後、飽和炭化水素溶媒で可溶成分を抽出し、抽出液中のカルボン酸エステル量をガスクロマトグラフィー内部標準法で求めた。
【0092】
[実施例1]
(1) 固体生成物(a)の合成
窒素置換した撹拌機を備えた反応器に、ヘキサン 1243リットル、テトラエトキシシラン 350kgおよびテトラブトキシチタン 38.8kgを投入し、撹拌した。次に、前記攪拌混合物に、ブチルマグネシウムクロリドのジブチルエーテル溶液(濃度2.1モル/リットル)900リットルを反応器の温度を17℃に保ちながら5時間かけて滴下した。滴下終了後、20℃で1時間撹拌したあと濾過し、得られた固体をトルエン 1100リットルでの洗浄を3回繰り返し、トルエンを加え、スラリー化した。
この固体生成物の組成分析を行ったところ固体生成物中にはチタン原子が2.09重量%、エトキシ基が36.9重量%、ブトキシ基が3.14重量%含有されていた。また、スラリー濃度は0.276g−固体成分/ml−スラリーであった。
【0093】
(2)固体触媒成分の合成
撹拌機、滴下ロート、温度計を備えた100mlのフラスコを窒素で置換したのち、上記(1)で得られた固体生成物スラリーを29.0ml投入し、上澄み液2.5mlを抜き取り、スラリーを約40℃に保ち、そこへ四塩化チタン 16.0ml、ジブチルエーテル 0.8mlの混合物を投入し、さらにフタル酸クロライド(以下、OPCと略すことがある。) 1.6mlとトルエン1.6mlの混合物を2.5分間かけて一定の速度(0.08ml−OPC/g−固体生成物/min)で滴下した。滴下終了後、反応混合物を115℃で3時間攪拌した。その後、同温度で固液分離し、115℃でトルエン 40mlで3回洗浄を行った。
洗浄後、スラリーの体積が26.5mlとなるようにトルエンを加え、105℃とした。そこへジブチルエーテル 0.8ml、フタル酸ジヘプチル(東京化成工業製、分岐異性体混合物) 0.61mlと、四塩化チタン 16mlの混合物を投入し、105℃で1時間攪拌した。その後、同温度で固液分離し、105℃でトルエン 40mlで2回洗浄を行った。
次に、スラリーの体積が26.5mlとなるようにトルエンを加え、105℃とした。そこへジブチルエーテル 0.8ml、四塩化チタン 16mlの混合物を投入し、105℃で1時間攪拌した。その後、同温度で固液分離し、105℃でトルエン 40mlで2回洗浄を行った。
さらに、スラリーの体積が26.5mlとなるようにトルエンを加え、105℃とした。そこへジブチルエーテル 0.8ml、四塩化チタン 16mlの混合物を投入し、105℃で1時間攪拌した。その後、同温度で固液分離し、105℃でトルエン 40mlで3回、室温でヘキサン 40mlで3回洗浄を行った。これを減圧乾燥して固体触媒成分 7.27gを得た。
固体触媒成分中には、チタン原子が1.95重量%、フタル酸エステルが10.18重量%、エトキシ基が0.06重量%、ブトキシ基が0.11重量%含まれていた。
【0094】
(3)プロピレンの重合
3リットルの内容積を持つステンレス製オートクレーブをアルゴン置換し、(B)成分としてトリエチルアルミニウム 2.6ミリモル、(C)成分としてシクロヘキシルエチルジメトキシシラン 0.26ミリモル及び(A)成分として上記(2)で合成した固体触媒成分 5.50mgを仕込み、0.033MPaの分圧に相当する水素を加えた。次いで780gの液化プロピレンを仕込み、オートクレーブの温度を80℃に昇温し、80℃で1時間重合を行った。重合終了後未反応モノマーをパージした。生成した重合体を減圧乾燥し、328gのポリプロピレンパウダーを得た。
固体触媒成分1g当たりのポリプロピレンの収量(以下、PP/catと略す)は、PP/cat=59600(g/g)であった。また、全重合体収量に占める20℃キシレンに可溶な成分の割合はCXS=0.44(wt%)、重合体の極限粘度は[η]=2.20(dl/g)、嵩密度は0.462(g/ml)であった。
【0095】
[比較例1]
(1)固体触媒成分の合成
フタル酸ジヘプチルを用いなかった以外は実施例1(2)に従って合成した。
固体触媒成分中には、チタン原子が2.04重量%、フタル酸エステルが8.51重量%、エトキシ基が0.08重量%、ブトキシ基が0.22重量%含まれていた。
【0096】
(2)プロピレンの重合
(1)で得られた固体触媒成分を4.87mgを仕込んだ以外は実施例1(3)に従って重合し、232gのポリプロピレンパウダーを得た。
固体触媒成分1g当たりのポリプロピレンの収量(以下、PP/catと略す)は、PP/cat=47600(g/g)であり、フタル酸ジヘプチルを用いた場合と比較して低かった。また、全重合体収量に占める20℃キシレンに可溶な成分の割合はCXS=0.63(wt%)、重合体の極限粘度は[η]=2.50(dl/g)、嵩密度は0.460(g/ml)であった。
【0097】
[比較例2]
(1)固体触媒成分の合成
フタル酸ジヘプチルの代わりにフタル酸ジイソブチルを0.45ml用いた以外は実施例1(2)に従って合成した。
固体触媒成分中には、チタン原子が2.10重量%、フタル酸エステルが12.07重量%、エトキシ基が0.05重量%、ブトキシ基が0.14重量%含まれていた。
【0098】
(2)プロピレンの重合
(1)で得られた固体触媒成分を6.30mgを仕込んだ以外は実施例1(3)に従って重合し、284gのポリプロピレンパウダーを得た。
固体触媒成分1g当たりのポリプロピレンの収量(以下、PP/catと略す)は、PP/cat=45100(g/g)であり、フタル酸ジヘプチルを用いた場合と比較して低かった。また、全重合体収量に占める20℃キシレンに可溶な成分の割合はCXS=0.59(wt%)、重合体の極限粘度は[η]=2.35(dl/g)、嵩密度は0.451(g/ml)であった。
【0099】
[実施例2]
(1) 固体生成物(a)の合成
窒素置換した撹拌機を備えた反応器に、フタル酸ジイソブチル 14.5kg、ヘキサン 670リットル、テトラエトキシシラン 349kgおよびテトラブトキシチタン 38kgを投入し、撹拌した。次に、前記攪拌混合物に、ブチルマグネシウムクロリドのジブチルエーテル溶液(濃度2.1モル/リットル)900リットルを反応器の温度を8℃に保ちながら5時間かけて滴下した。滴下終了後、8℃で1時間、20℃で1時間攪拌したあと濾過し、得られた固体をトルエン1100リットルでの洗浄を3回繰り返し、トルエンを加え、スラリー化した。
この固体生成物の組成分析を行ったところ固体生成物中にはチタン原子が1.90重量%、エトキシ基が34.8重量%、ブトキシ基が3.0重量%含有されていた。また、スラリー濃度は0.160g−固体成分/ml−スラリーであった。
【0100】
(2)固体触媒成分の合成
(1)において合成した固体生成物スラリー50mlを投入し、上澄み液23.5mlを抜き出して用いた以外は実施例1(2)に従って合成した。
固体触媒成分中には、チタン原子が1.80重量%、フタル酸エステルが9.11重量%、エトキシ基が0.04重量%、ブトキシ基が0.12重量%含まれていた。
【0101】
(3)プロピレンの重合
(1)で得られた固体触媒成分を4.73mgを仕込んだ以外は実施例1(3)に従って重合し、330gのポリプロピレンパウダーを得た。
固体触媒成分1g当たりのポリプロピレンの収量(以下、PP/catと略す)は、PP/cat=69800(g/g)でった。また、全重合体収量に占める20℃キシレンに可溶な成分の割合はCXS=0.44(wt%)、重合体の極限粘度は[η]=2.18(dl/g)、嵩密度は0.431(g/ml)であった。
【0102】
[比較例3]
(1)固体触媒成分の合成
フタル酸ジヘプチルの代わりにフタル酸ジイソブチルを0.45ml用いた以外は実施例2(2)に従って合成した。
固体触媒成分中には、チタン原子が1.85重量%、フタル酸エステルが10.9重量%、エトキシ基が0.04重量%、ブトキシ基が0.10重量%含まれていた。
【0103】
(2)プロピレンの重合
(1)で得られた固体触媒成分を5.15mgを仕込んだ以外は実施例1(3)に従って重合し、291gのポリプロピレンパウダーを得た。
固体触媒成分1g当たりのポリプロピレンの収量(以下、PP/catと略す)は、PP/cat=56500(g/g)であり、フタル酸ジヘプチルを用いた場合と比較して低かった。また、全重合体収量に占める20℃キシレンに可溶な成分の割合はCXS=0.37(wt%)、重合体の極限粘度は[η]=2.17(dl/g)、嵩密度は0.436(g/ml)であった。
【0104】
【発明の効果】
以上に述べたとおり、本発明によれば、高活性重合能を有するα−オレフィン重合用固体触媒成分およびα−オレフィン重合用触媒が提供され、効率的なα−オレフィン重合体の製造方法が提供される。本発明のα−オレフィン重合用触媒は、高立体規則性重合能を犠牲にすることなく、高活性重合能を実現し得ることから、その産業上の利用価値はすこぶる大きい。

Claims (6)

  1. Si−O結合を有する有機ケイ素化合物(1)の存在下に、下記一般式[I]で表されるチタン化合物(2)を、有機マグネシウム化合物(3)で還元して得られる固体生成物(a)と、有機酸ハライド(b)と、ハロゲン化化合物(c)と、炭素原子数7の炭化水素オキシ基を有するフタル酸エステル化合物(d)とを接触処理して得られるα−オレフィン重合用固体触媒成分。
    Figure 0004982936
    (式中、aは1≦a≦5を満足する数を表し、R2は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。X2はハロゲン原子または炭素原子数1〜20の炭化水素オキシ基を表し、全てのX2は同一であっても異なっていてもよい。)
  2. Si−O結合を有する有機ケイ素化合物(1)およびエステル化合物(4)の存在下に、下記一般式[I]で表されるチタン化合物(2)を、有機マグネシウム化合物(3)で還元して得られる固体生成物(a)と、有機酸ハライド(b)と、ハロゲン化化合物(c)と、炭素原子数7の炭化水素オキシ基を有するフタル酸エステル化合物(d)とを接触処理して得られるα−オレフィン重合用固体触媒成分。
    Figure 0004982936
    (式中、aは1≦a≦5を満足する数を表し、R2は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。X2はハロゲン原子または炭素原子数1〜20の炭化水素オキシ基を表し、全てのX2は同一であっても異なっていてもよい。)
  3. 請求項1または2記載の固体生成物(a)と、有機酸ハライド(b)と、ハロゲン化化合物(c)とを接触処理後、ハロゲン化化合物(c)と炭素原子数7の炭化水素オキシ基を有するフタル酸エステル化合物(d)で接触処理を行い、さらに、ハロゲン化化合物(c)で1回以上接触処理して得られる請求項1または2記載のα−オレフィン重合用固体触媒成分。
    Figure 0004982936
    (式中、aは1≦a≦5を満足する数を表し、R2は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。X2はハロゲン原子または炭素原子数1〜20の炭化水素オキシ基を表し、全てのX2は同一であっても異なっていてもよい。)
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の固体触媒成分(A)、有機アルミニウム(B)、および電子供与性化合物(C)を接触させて得られるα−オレフィン重合用触媒。
  5. 電子供与性化合物(C)がR3 rSi(OR44-r(式中、R3は炭素原子数1〜20の炭化水素基または水素原子を表し、R4は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、rは0≦r<4を満足する数を表す。全てのR3および全てのR4はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)で表されるアルコキシケイ素化合物である請求項4に記載のα−オレフィン重合用触媒。
  6. 請求項4または5に記載のα−オレフィン重合用触媒を用いてα−オレフィンを単独重合または共重合するα−オレフィン重合体の製造方法。
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