JP4075714B2 - 内燃機関のブリーザ室構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の運転に伴い発生するブローバイガスから油滴及びオイルミストを分離するブリーザ室の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ピストンの往復運動をクランク機構によって回転運動に変換するようにしたレシプロエンジンでは、ピストン及びシリンダの隙間を通じてブローバイガス(未燃焼の混合気や燃焼ガス)が燃焼室からクランク室内に漏出する。そのため、ブローバイガスを吸気系を通じて燃焼室に戻して再燃焼させることが一般に行われている。
【0003】
一方、エンジンには、ブローバイガス中に含まれている油滴やオイルミストが、ブローバイガスの流れに乗って持ち出されるのを防ぐために、ブローバイガスから油滴やオイルミストを分離する機構が設けられている。その1つとして、特許文献1に記載された「エンジンのブリーザ装置」が挙げられる。
【0004】
このブリーザ装置では、入口室と出口室との間のバルブホルダ分離プレートにバルブ孔があけられている。バルブホルダ分離プレートの出口室側の面に、バルブ孔を開閉する板ばねからなるオイル分離用バルブが付設されている。バルブホルダ分離プレートの入口室側の面にバルブ孔カバーが付設され、さらに、このバルブ孔カバーが絞り形成用ケースによって覆われている。この構造により、ブローバイガスの一部が、「絞り形成用ケース及びバルブ孔カバー間」−「バルブ孔カバー及びバルブホルダ分離プレート間」−「バルブ孔」からなるガス通路を流れる。さらに、前記ガス通路の途中の複数箇所には吸入絞り隙間が形成されており、ブローバイガスの一部がこの吸入絞り隙間を通じてガス通路に流入するようにしている。
【0005】
上記のブリーザ装置は、ガス通路や吸入絞り隙間を通過させることで、ブローバイガス中の油滴やオイルミストをオイル分離用バルブに到達する前に分離しようとするものである。そして、バルブ孔の周囲に付着したオイルによってオイル分離用バルブがバルブ孔の周囲に密着するのを抑制し、もって圧力上昇に基づきオイル分離用バルブが急に開弁し、その勢いでバルブ孔の周囲に付着した分離オイルが出口室へ一気に吹き出す不具合を解消しようとしている。
【0006】
なお、本発明にかかる先行技術文献としては、前述した特許文献1のほかにも下記に示す特許文献2〜4が挙げられる。
【0007】
【特許文献1】
特許第3025861号公報
【特許文献2】
特開2001−140626号公報
【特許文献3】
実開平6−8717号公報
【特許文献4】
特開2000−45749号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1に記載されたブリーザ装置では、入口室内の圧力が上昇してオイル分離用バルブの付勢力に打ち勝つと、そのオイル分離用バルブが開弁する。この開弁によりバルブ孔が開放されて、ブローバイガスがバルブ孔を通じて出口室に一気に流出する。一方、ブローバイガスの流出により入口室内の圧力が低下するとオイル分離用バルブが閉弁する。こうしてオイル分離用バルブが開閉することで入口室内に圧力脈動が生ずる。そして、圧力脈動によりガス通路内部の圧力が、入口室におけるガス通路の外部の圧力よりも低くなると、ブローバイガスが吸入絞り隙間を通ってガス通路内に勢いよく流入する。この流入の速度は前記の隙間が小さいほど高くなる。そのため、ブローバイガス中のオイルミスト等がバルブ孔の周囲に付着し、オイル分離用バルブの開弁に伴い出口室にオイルミスト等が吹き出して吸気系に持ち出されるという問題が依然として残る。
【0009】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ブローバイガスから油滴及びオイルミストを確実に分離してブリーザ室から持ち出されにくくすることのできる内燃機関のブリーザ室構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明では、内燃機関のクランク室と吸気通路とを繋ぐブローバイガス通路の途中に設けられ、同ブローバイガス通路を流れるブローバイガスから油滴及びオイルミストを分離するためのブリーザ室構造において、前記ブリーザ室内を仕切り部材により複数の空間に仕切るとともに、隣合う空間を端部にて連通させ、さらに、少なくとも1つの空間には、前記ブローバイガスの流れを妨げる分離部材を設け、前記内燃機関はクランクシャフトと、吸気カムシャフト及び排気カムシャフトと、前記クランクシャフトの回転を前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトに伝達する伝達帯と、前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトをそれぞれ上側から覆う空間を有するヘッドカバーと、前記内燃機関の外部の空気を、前記ヘッドカバーの前記空間を通じて前記クランク室に導くための空気導入通路とを備えており、前記空気導入通路の一部は、前記ヘッドカバーの前記カムシャフトを覆う空間のうち、前記伝達帯の周回に伴い周囲の空気がかき下げられる側の空間であって前記伝達帯の近傍に設けられているとする。
【0011】
また、前記ブリーザ室内は、例えば請求項2に記載の発明のように、前記仕切り部材により上下方向に複数の空間に仕切られてもよい。
上記の構成によれば、吸気通路の負圧(大気圧を基準としてそれよりも低い圧力)がブローバイガス通路を通じてクランク室に作用すると、この負圧により、クランク室内のブローバイガスがブローバイガス通路及びブリーザ室を通って吸気通路に戻される。この際、ブリーザ室内ではブローバイガスはまず同ブリーザ室内の所定の空間を流れる。ブローバイガスはその空間の端に至ると、連通部分を通じて隣の空間に移る。こうしてブローバイガスが各空間を順に(請求項2に記載の発明では上下方向に順に)流れる過程で、そのブローバイガスに含有されている油滴が壁面に付着して分離される。ここで、前記のようにブリーザ室内を2つ又はそれ以上の空間に仕切る構造としたことにより、限られたスペースの中でブローバイガスの長い通路長を確保し、より多くの量の油滴を分離することが可能となる。
【0012】
また、ブローバイガスが分離部材の設けられた空間を流れる際には、そのブローバイガスの流れが分離部材によって妨げられる。この際、ブローバイガスに含まれているオイルミストは分離部材に付着する。
【0013】
このように、油滴が長い通路長を有するブリーザ室内で分離されるうえに、オイルミストが分離部材に付着して分離されるため、ブリーザ室から持ち出される油滴やオイルミストの量(持出し量)を少なくすることができる。
【0014】
さらに、請求項1に記載の発明では、特許文献1とは異なり、板ばね材からなるオイル分離用バルブを使用しておらず、またブローバイガスに吸入絞り隙間を通過させる構造も採用していない。このことから、オイル分離用バルブの開閉に伴う圧力脈動が起らず、また圧力脈動によりオイルミストが吸入絞り隙間を通じて吸入されることもない。この点からも、オイルの持出し量を少なくすることができる。
また、内燃機関の運転に際しては、クランクシャフトの回転がチェーン、ベルト等の伝達帯を介して吸気カムシャフト及び排気カムシャフトに伝達される。そして、伝達帯の周回に伴いその近傍で気流が発生する。
一方、内燃機関の外部の空気が空気導入通路を通じてクランク室に導入される。この空気は、空気導入通路を通過する際、ヘッドカバーにおいてカムシャフトを覆う空間を流れる。
ところで、このように伝達帯が周回すると、その伝達帯の位置に応じて気流の向きが異なる。ヘッドカバーの吸気カムシャフトを覆う空間と、排気カムシャフトを覆う空間とのうち一方は伝達帯の周回に伴い周囲の空気がかき下げられる側の空間となり、他方は空気がかき上げられる側の空間となる。
この点、請求項1に記載の発明では、前述した空気導入通路の一部が、ヘッドカバーのカムシャフトを覆う空間のうち、伝達帯の周回に伴い周囲の空気がかき下げられる側の空間に設けられている。しかも、この空気導入通路の一部は伝達帯の近傍に設けられている。そのため、空気がヘッドカバー内の空気導入通路を流れる際には、その空気は伝達帯の周回により発生する気流に吸引される。その結果、クランク室への空気導入量を多くすることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記ブリーザ室内は前記仕切り部材により下部空間と上部空間とに仕切られており、前記分離部材はいずれか一方の空間に設けられているとする。
【0016】
上記の構成によれば、ブリーザ室を、下部空間、仕切り部材及び上部空間を有する2階構造とすることで、1階構造とする場合に比べてブローバイガスの通路長が長くなり、壁面に付着して分離される油滴の量が多くなる。
【0017】
ところで、分離部材はオイルミストを分離するために有効であるが、それ自体通気抵抗となる。このことから、分離部材が過剰に設けられると通気抵抗が過大となり、クランク室内の圧力に比べてブリーザ室内の圧力が低くなって、分離したオイルが吸引されて、ブリーザ室から持ち出されるおそれがある。この点、請求項3に記載の発明では、分離部材が下部空間又は上部空間に設けられているため、両方の空間に設けられる場合に比べて分離部材の数を適正にして通気抵抗を小さくすることが容易となる。従って、ブローバイガスから油滴及びオイルミストを分離させつつ、その分離したオイルを吸気通路に吸引されにくくすることができる。
【0018】
請求項4に記載の発明では、請求項2又は3に記載の発明において、前記ブリーザ室の最も上の空間は、前記内燃機関のヘッドカバーの一部と、そのヘッドカバーの内部に配置された前記仕切り部材とにより囲まれた空間により形成されており、前記分離部材は前記仕切り部材上に設けられる一方、前記ヘッドカバーの前記仕切り部材に対向する面には補強用リブが設けられているとする。
【0019】
上記の構成によれば、ブリーザ室の最も上の空間には、仕切り部材上の分離部材が存在するほか、ヘッドカバーの補強用リブが存在する。この補強用リブは、ヘッドカバーの剛性を高めるほかにも、分離部材と同様、ブローバイガスの流れを妨げる作用も発揮する。従って、補強用リブの分、分離部材の数、大きさ、形状等を簡素化することが可能となる。
【0020】
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の発明において、前記分離部材は前記補強用リブの下方に設けられているとする。
上記の構成によれば、分離部材と補強用リブとの上記位置関係から、分離部材及び補強用リブの設けられている箇所での通路面積は、他の箇所での通路面積よりも小さくなっている。このため、分離部材及び補強用リブの間隙が絞りとして作用し、ブローバイガスがこの間隙を通過する際にオイルミストが分離される。
【0021】
請求項6に記載の発明では、請求項4に記載の発明において、前記補強用リブは複数設けられており、前記分離部材は隣合う補強用リブ間に設けられているとする。
【0022】
上記の構成によれば、分離部材と補強用リブとの上記位置関係から、ブローバイガスは最も上の空間を流れる際、分離部材、補強用リブについて交互に通過する。ここで、分離部材が仕切り部材上に設けられ、補強用リブがヘッドカバーの仕切り部材に対向する面に設けられている。そのため、ブローバイガスは上下に蛇行しながら最も上の空間を通過する。このように通過する過程でブローバイガス中のオイルミストが分離部材、補強用リブ等に付着・分離される。
【0023】
請求項7に記載の発明では、請求項2〜6のいずれか1つに記載の発明において、前記ブリーザ室内の最も下の空間における底部は板材により構成され、前記底部の一部には、前記板材を下方へ凹むように塑性加工することにより、前記ブローバイガスから分離されたオイルを溜めるためのオイル溜め部が形成され、さらに前記オイル溜め部にはオイル落とし孔があけられているとする。
【0024】
上記の構成によれば、ブリーザ室の各空間を通過する過程でブローバイガスから分離されたオイルは、最も下の空間における底部のオイル溜め部に集められ、その後にオイル落とし孔から落下してクランク室に戻される。
【0025】
なお、上記のオイル溜め部は、最も下の空間の底部を構成する板材を下方へ凹むように塑性加工することにより比較的簡単に形成される。
請求項8に記載の発明では、請求項7に記載の発明において、前記オイル落とし孔の上方近傍には、前記クランク室内の圧力と前記ブリーザ室内の圧力との差により、同クランク室内のオイルが前記オイル落とし孔を通じてブリーザ室内に侵入するのを防止するオイル侵入防止部が設けられているとする。
【0026】
上記の構成によれば、オイル落とし孔は、本来はブローバイガスから分離されてオイル溜め部に溜められたオイルをクランク室に戻すためのものである。しかし、ブリーザ室内の圧力がクランク室内の圧力よりも低くなると、クランク室側からオイルがオイル落とし孔を通じてブリーザ室に侵入しようとする場合がある。これに対し、オイル落とし孔の上方近傍に設けられたオイル侵入防止部は上記オイルの侵入を妨げる。
【0027】
請求項9に記載の発明では、請求項7又は8に記載の発明において、最も下の空間における底部と前記内燃機関のカムシャフトとの間にはカムカバーが設けられており、そのカムカバーが前記オイル溜め部に接合されているとする。
【0028】
上記の構成によれば、カムシャフトの回転に伴いオイルが上方へ飛散しても、そのオイルはカムカバーによって遮られる。飛散したオイルはカムカバーに当った後に落下又は流下する。そのため、飛散したオイルがブリーザ室内に直接入り込むことが抑制される。
【0029】
また、最も下の空間における底部はオイル溜め部を通じてカムカバーに接合されていて剛性が高くなっているため、接合されていない場合に比べて振動しにくくなる。従って、この底部でびびり音が発生するのを抑制することが可能となる。
【0030】
請求項10に記載の発明では、請求項9に記載の発明において、前記カムカバーは板材により構成され、そのカムカバーの前記オイル溜め部に対応する箇所は上方へ突出するように塑性加工されており、この突出部分においてカムカバーが前記オイル溜め部に接合されているとする。
【0031】
上記の構成によれば、オイル溜め部は塑性加工により形成されるものであるから、深くするにも限度がある。一方で、オイル溜め部をカムカバーに接合させる構造を採っている。従って、仮にカムカバーの上面が平坦である場合には、オイル溜め部を可能な限り深く形成したとしても(限度内で最大限に深くしたとしても)、カムカバーから離れることがあり得る。この点、請求項10に記載の発明では、カムカバーにおいてオイル溜め部に対応する箇所が上方へ突出するように塑性加工されている。そのため、この突出部分により、カムカバーをオイル溜め部に接触させて接合させることが可能となる。
【0037】
請求項11に記載の発明では、請求項1〜10のいずれか1つに記載の発明において、前記ブリーザ室に前記ブローバイガスを取入れるためのガス導入口は前記伝達帯から離れた位置に設けられているとする。
【0038】
上記の構成によれば、内燃機関の運転に際しては、クランクシャフトの回転がチェーン、ベルト等の伝達帯を介して吸気カムシャフト及び排気カムシャフトに伝達される。そして、伝達帯の周回に伴い、その伝達帯の近傍でオイルを含んだ気流が発生する。ブリーザ室のガス導入口がこの伝達帯の近傍に位置していると、前記のオイルを含んだ気流の影響を受けやすい。この点、請求項12に記載の発明ではガス導入口が伝達帯から離れた箇所に位置しているため、こういった気流から受ける影響を小さくすることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態について図1〜図7を参照して説明する。
【0040】
図1及び図2に示すように、車両には、内燃機関としてガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)11が搭載されている。エンジン11は、複数のシリンダ12を有するシリンダブロック13を備えている。シリンダブロック13の下側にはクランクケース14及びオイルパン15が取付けられ、上側にはシリンダヘッド16が取付けられている。
【0041】
このエンジン11においては、各シリンダ12の燃焼室18に吸気通路23及び吸気ポート19を通じて空気が吸入されるとともに、燃料噴射弁24から燃料が噴射供給される。この燃料と空気の混合気に対し点火プラグ25による点火が行われると、その混合気が燃焼してピストン17が往復動し、エンジン11の出力軸であるクランクシャフト26が回転する。そして、混合気の燃焼により生じた排気は各燃焼室18から排気ポート20を通じて排気通路27へ排出される。
【0042】
エンジン11の出力調整は、吸気通路23に設けられたスロットルバルブ28の開度を調節することによって実現される。すなわち、スロットル開度の調整により、エンジン11への吸入空気量が変化し、その変化に対応して燃料噴射量が制御され、燃焼室18に充填される混合気の量が変化してエンジン11の出力が調整される。
【0043】
エンジン11においては、吸気ポート19が吸気バルブ31によって開閉され、排気ポート20が排気バルブ32によって開閉される。これら吸・排気バルブ31,32の作動のために、吸気カムシャフト33及び排気カムシャフト34が設けられている。クランクシャフト26、吸・排気各カムシャフト33,34の各前端部(図1の左端部)にはそれぞれスプロケット35,36,37が取付けられており、これらのスプロケット35〜37上に伝達帯としてのチェーン38が掛装されている。そのため、クランクシャフト26が回転すると、その回転がスプロケット35、チェーン38を介してスプロケット36,37に伝達される。スプロケット36,37の回転にともない吸・排気各カムシャフト33,34が回転すると、吸・排気各バルブ31,32が往復動して吸・排気各ポート19,20を開閉する。なお、前述したクランクシャフト26の回転を吸・排気各カムシャフト33,34に伝達するために、スプロケット35〜37及びチェーン38に代えて、タイミングプーリ及びタイミングベルトが用いられてもよい。
【0044】
シリンダヘッド16上には、ヘッドカバー39が吸・排気各カムシャフト33,34、スプロケット36,37等を上側から覆った状態で取付けられている。また、シリンダヘッド16、シリンダブロック13、クランクケース14等の前方にはチェーンカバー41がスプロケット35〜37、チェーン38等を前側から覆った状態で取付けられている。
【0045】
上記エンジン11では、圧縮行程及び膨張行程で、シリンダ12とピストン17との隙間からクランク室42にガスが漏出する。このガスは圧縮行程で漏出する混合気、膨張行程で漏出する燃焼ガス等からなり、ブローバイガスと呼ばれる。ブローバイガスはエンジンオイルを劣化させ、エンジン11内部をさびさせる原因となり得ることから、このブローバイガスをブローバイガス還元装置43によって吸気系に戻し(還元し)て再燃焼させるようにしている。なお、クランク室42は、クランクシャフト26が収容されている空間であり、詳しくはクランクケース14及びオイルパン15によって囲まれた空間である。
【0046】
ブローバイガス還元装置43は、クランク室42と吸気通路23とを繋ぐブローバイガス通路44を備えている。ブローバイガス通路44は、エンジン11の内部に設けられた内部ガス通路45(図1では一部のみ図示)と、外部に設けられた外部ガス通路46とからなる。内部ガス通路45は、シリンダブロック13内の通路、シリンダヘッド16内の通路、チェーンカバー41の内部空間、ヘッドカバー39の内部空間等によって構成されている。外部ガス通路46は、ヘッドカバー39の所定位置、例えば後端部と、吸気通路23のスロットルバルブ28よりも下流、例えばサージタンク22とを繋ぐパイプによって構成されている。そして、スロットルバルブ28の下流で発生する負圧(大気圧を基準としてそれよりも低い圧力)をブローバイガス通路44を通じてクランク室42に作用させるようにしている。ブローバイガス通路44の途中、例えばヘッドカバー39に対する外部ガス通路46の接続部分には、エンジン負荷に応じてブローバイガスの流量を調整するためのPCVバルブ47が設けられている。
【0047】
また、ブローバイガス還元装置43は、クランク室42内のブローバイガス(特に窒素酸化物NOx)の濃度を下げるべく、エンジン11の外部の空気(新気ともいう)をクランク室42内に導入するための空気導入通路48を備えている。空気導入通路48は、エンジン11の外部に設けられた外部空気通路49と、内部に設けられた内部空気通路51(図1では一部のみ図示)とからなる。外部空気通路49は、吸気通路23のスロットルバルブ28よりも上流、例えばエアクリーナホースと、ヘッドカバー39の所定位置、例えば後端部とを繋ぐパイプによって構成されている。なお、図1では、図示の便宜上、外部空気通路49がヘッドカバー39の後部上端に繋がれている。内部空気通路51は、ヘッドカバー39の内部空間、シリンダヘッド16内の通路、シリンダブロック13内の通路、チェーンカバー41の内部空間等によって構成されている。
【0048】
このブローバイガス還元装置43によると、エンジン11の負荷に応じてブローバイガス及び新気が図1に示すように流れる。図1中、実線の矢印がブローバイガスの流れを示し、破線の矢印が新気の流れを示している。エンジン11の低負荷時には、スロットルバルブ28よりも下流の負圧がブローバイガス通路44を通じてクランク室42内に作用する。この負圧により、クランク室42内のブローバイガスがブローバイガス通路44を通じて吸気通路23に吸引され、混合気と混ざり合って燃焼室18に流入する。また、前記の負圧により、新気が空気導入通路48を通じてクランク室42内に吸引される。
【0049】
これに対し、エンジン11の高負荷時にはスロットルバルブ28よりも下流の負圧が小さくなる一方でブローバイガスの発生量が多くなる。このため、ブローバイガスはブローバイガス通路44を通じて吸気通路23のスロットルバルブ28下流に流入するだけでなく、空気導入通路48を逆流して吸気通路23のスロットルバルブ28上流に流入する。このようにして、高負荷時にはブローバイガスはブローバイガス通路44及び空気導入通路48の2つの経路を通じて吸気通路23に戻される。
【0050】
ところで、エンジン11には、ブローバイガスに含まれている油滴やオイルミストをそのブローバイガスから分離するためのブリーザ装置52が設けられている。次に、このブリーザ装置52の詳細について説明する。図3及び図4(a),(b)に示すように、ヘッドカバー39の内部空間は、吸気カムシャフト33を上側から覆う空間S1と、排気カムシャフト34を上側から覆う空間S2と、スプロケット36,37を上側から覆う空間S3とを有している。ヘッドカバー39において、空間S1,S2と空間S3との間には中間壁53が設けられている。ヘッドカバー39の内部には、金属板からなる主プレート54が両空間S1,S2にわたって置されている。空間S2は主プレート54によって上下2つに仕切られており、同主プレート54よりも上側の空間がブリーザ室55となっている。主プレート54の後部には、主プレート54よりも下側の空間のブローバイガスをブリーザ室55内に流入させるためのガス導入口56が開口されている。
【0051】
また、ブリーザ室55内の主プレート54から上方へ離間した位置には、金属板からなる副プレート57が仕切り部材として配置されている。ブリーザ室55の内部空間は、この副プレート57によって上下2つに仕切られている。副プレート57の前端部はヘッドカバー39の中間壁53から若干後方へ離間しており、この箇所(以下、連通部59という)を通じて、副プレート57よりも下側の空間(以下、下部空間61という)と上側の空間(以下、上部空間62という)とが連通されている。ヘッドカバー39の後壁上部には、ブローバイガスをブリーザ室55の外部へ導くためのガス導出口58が開口されている。
【0052】
ヘッドカバー39の副プレート57に対向する面(天井面)において互いに前後方向に離間した複数箇所には、補強用リブ63が形成されている。一方、副プレート57上には、上部空間62でのブローバイガスの流れを妨げる分離部材として、板材を曲げ加工してなる分離プレート64が固定されている。本実施形態では、複数の分離プレート64が、副プレート57上の互いに前後方向に離間した箇所であって、隣合う補強用リブ63間に位置するように配置されている。なお、補強用リブ63はヘッドカバー39の一部としてもともと設けられているものであり、本実施形態のブリーザ室構造のために特別に設けられたものではない。
【0053】
ところで、ブリーザ室55でブローバイガスから分離されたオイルをクランク室42に戻すために、シリンダヘッド16及びシリンダブロック13にはオイル戻し通路65(図1参照)が設けられている。また、図4〜図6に示すように主プレート54には、分離されたオイルを溜めるためのオイル溜め部66,67が設けられている。オイル溜め部66,67は、深絞り成形等の加工方法を用いて、主プレート54を構成する金属板を下方へ凹むように塑性加工することにより形成されている。本実施形態では、オイル溜め部66,67がガス導入口56を挟んで前後2箇所に設けられている。ガス導入口56よりも前側のオイル溜め部66は前後方向に細長い樋状をなしている。このオイル溜め部66の底面は後ろ側ほど深くなるように傾斜している。従って、このような形状のオイル溜め部66とするために、主プレート54は後ろ側ほど大きく(深く)塑性加工されている。これに対し、ガス導入口56よりも後ろ側のオイル溜め部67は前側のオイル溜め部66に比べて短い。このオイル溜め部67はオイル溜め部66とは異なり、どの箇所でも略同一の深さを有している。
【0054】
両オイル溜め部66,67の底部にはそれぞれオイル落とし孔68があけられている。特に、前側のオイル落とし孔68はオイル溜め部66の後端部分、すなわち最深部分にあけられている。
【0055】
主プレート54において各オイル落とし孔68の上方近傍にはオイル侵入防止部69が設けられている。オイル侵入防止部69は、クランク室42内のオイルがオイル落とし孔68を通じてブリーザ室55内に侵入するのを防止するためのものである。ここでは板材を主プレート54に溶接固定することによってオイル侵入防止部69が構成されている。
【0056】
さらに、図3〜図5に示すように主プレート54と排気カムシャフト34との間には、金属板からなり、かつ排気カムシャフト34を覆うカムカバー71が配置されている。カムカバー71は、排気カムシャフト34の回転に伴い跳ね飛ばされたオイルがブローバイガスとともにブリーザ室55内に侵入するのを防止するためものである。このカムカバー71の上部において、オイル溜め部66,67に対応する複数箇所には突部72が形成されている。ここで、対応する箇所とは、オイル溜め部66の下方であり、オイル落とし孔68のあけられていない箇所である。これらの突部72はカムカバー71を塑性加工することによって形成されている。そして、突部72がオイル溜め部66に対し溶接等の手段によって接合されている。この接合によりオイル溜め部66を通じて主プレート54の剛性が高められている。前側のオイル溜め部66に対応する突部72は、そのオイル溜め部66に沿って前後方向に離間した複数箇所(本実施形態では3箇所)に形成されている。前述したように、オイル溜め部66が後ろ側ほど深くなっていることから、各オイル溜め部66との接合対象となる突部72についてはそのカムカバー71上面からの突出度合が最前に位置するもので最大であり、後ろ側に位置するものほど小さくなっている。
【0057】
カムカバー71においてガス導入口56の下方近傍には、カムカバー71の一部を塑性加工することにより凹部73が形成されている。この凹部73は、ガス導入口56近傍において主プレート54とカムカバー71との間隙を広げて、ブローバイガスをガス導入口56に流入しやすくするためのものである。
【0058】
ここで、ヘッドカバー39の内部に主プレート54が配置されていることについては既に説明した通りである。図3及び図5に示すようにヘッドカバー39内において吸気カムシャフト33を覆う空間S1は、主プレート54によって上下2つに仕切られている。ヘッドカバー39の後壁には、空間S1の内外を連通させる空気導入口74が開口されている。また、図6及び図7に示すように主プレート54の前部であって、ヘッドカバー39の中間壁53から若干後方へ離れた箇所には空気導出口75があけられている。
【0059】
一方、図3及び図5に示すように主プレート54の下面であって、空気導出口75と吸気カムシャフト33との間にはオイル侵入防止用カバー76が設けられている。カバー76は、吸気カムシャフト33とは反対側(図3の左側)の面においてのみ開口されている。この開口構造により、新気やブローバイガスの流れを遮らず、吸気カムシャフト33の回転に伴って上方へ跳ね飛ばされたオイルが空気導出口75を通じて主プレート54よりも上方の空間に入り込むのを防止している。
【0060】
主プレート54の上面であって空気導出口75の回りには方向切替え用カバー77が設けられている。カバー77は、ヘッドカバー39の中間壁53に対向する面である前面においてのみ開口されている(図7参照)。
【0061】
なお、図5及び図6に示すように主プレート54には、空間S1内を通過するブローバイガスからオイルミストを分離するための分離プレート78、分離されたオイルを溜めるためのオイル溜め部79、溜められたオイルを落下させるためのオイル落とし孔81がそれぞれ設けられている。
【0062】
次に、前記のように構成された本実施形態の作用について説明する。
エンジン11の低・中負荷時等において吸気通路23の負圧がブローバイガス通路44を通じてクランク室42に作用すると、クランク室42内のブローバイガスがブローバイガス通路44及びブリーザ室55を通って吸気通路23に戻される。この際、ヘッドカバー39内ではブローバイガスは、まずカムカバー71とヘッドカバー39との間を流れる(図3の矢印参照)。このブローバイガスは、図4(a)において矢印で示すようにカムカバー71の凹部73、ガス導入口56を順に通り、ブリーザ室55の下部空間61後部に流入する。ここで、エンジン11の前部ではチェーン38の周回に伴い、そのチェーン38の近傍でオイルを含んだ気流が発生する。しかし、ガス導入口56がチェーン38から比較的遠く離れた箇所である主プレート54の後部に設けられているため、ガス導入口56は前述したオイルを含んだ気流の影響を受けにくい。
【0063】
下部空間61に流入したブローバイガスは主・副両プレート54,57に沿って前方へ流れ、それらの前端部に至るとヘッドカバー39の中間壁53に当る。ブローバイガスは副プレート57と中間壁53との間の連通部59を通って上部空間62に移り、副プレート57に沿って後方へ向けて流れる。上部空間62を通過する過程で、ブローバイガスは補強用リブ63及び分離プレート64によってそれぞれ流れを妨げられながら、分離プレート64、補強用リブ63について交互に通過する。ここで、分離プレート64が副プレート57から上方へ突出し、補強用リブ63がヘッドカバー39の天井面から垂下していることから、ブローバイガスは上下に蛇行しながら上部空間62を通過する。ブローバイガスは上部空間62の後端部に至ると、ガス導出口58を通じてブリーザ室55から外部ガス通路46へ導出される。
【0064】
そして、ブローバイガスが下部空間61を通過する過程で、そのブローバイガスに含有されている油滴がヘッドカバー39の壁面、主プレート54の上面、副プレート57の下面等に付着して分離される。また、ブローバイガスが上部空間62を通過する過程で、そのブローバイガスに含有されている油滴が副プレート57の上面、ヘッドカバー39の壁面、補強用リブ63、分離プレート64等に付着して分離される。このようにブローバイガスが長い通路を通過する過程で油滴が分離される。
【0065】
また、ブローバイガスが上部空間62を通過する際には、そのブローバイガスに含まれているオイルミストが、分離プレート64、補強用リブ63等に付着してブローバイガスから分離される。
【0066】
ブリーザ室55の上下各空間62,61を通過する過程でブローバイガスから分離されたオイルは、主プレート54のオイル溜め部66,67に集められる。そして、集められたオイルは各オイル落とし孔68から落下し、オイル戻し通路65(図1参照)を通ってクランク室42に戻される。
【0067】
ところで、オイル落とし孔68は、本来はブローバイガスから分離されてオイル溜め部66に溜められたオイルをクランク室42に戻すためのものである。しかし、ブリーザ室55内の圧力がクランク室42内の圧力よりも低くなると、クランク室42側からオイルがオイル落とし孔68を通じてブリーザ室55に侵入しようとする場合がある。これに対しては、オイルはオイル落とし孔68の上方近傍のオイル侵入防止部69に当ることで、それ以上ブリーザ室55内に入り込むことが妨げられる。オイル侵入防止部69に当ったオイルはオイル溜め部66に戻され、最終的にはオイル落とし孔68を通じて落下される。
【0068】
また、排気カムシャフト34の回転に伴いオイルが上方へ飛散するが、このオイルはカムカバー71に当って落下又は流下する。そのため、飛散したオイルがガス導入口56を通じてブリーザ室55内に直接入り込むことが抑制される。
【0069】
一方、エンジン11の低・中負荷時等には負圧がクランク室42を通じて空気導入通路48にも作用する。この負圧により、吸気通路23においてスロットルバルブ28よりも上流の空気が空気導入通路48を通ってクランク室42に吸引される。この空気は、空気導入通路48を通過する際、ヘッドカバー39において吸気カムシャフト33を覆う空間である空間S1を流れる。詳しくは、新気はヘッドカバー39後端の空気導入口74から主プレート54よりも上側の空間に流入し、その主プレート54に沿って前方へ流れる。新気は同空間の前端に至ると、図7において破線の矢印で示すようにヘッドカバー39の中間壁53に当って反転し、方向切替え用カバー77、空気導出口75を順に通り、主プレート54よりも下側の空間に移る。その後、新気はシリンダヘッド16、シリンダブロック13等内における内部空気通路51を流れてクランク室42に導かれる。
【0070】
ここで、エンジン11の運転に伴いチェーン38が例えば図2の矢印方向へ周回すると、そのチェーン38の位置に応じた方向の気流が発生する。ヘッドカバー39の内部空間のうち吸気カムシャフト33を覆う空間S1はチェーン38の周回に伴い周囲の空気がかき下げられる側の空間となり、排気カムシャフト34を覆う空間S2は空気がかき上げられる側の空間となる。
【0071】
この点、本実施形態では前述したように、空気導入通路48の一部をなす空気導出口75が、空気のかき下げられる側の空間S1に設けられている。しかも、この空気導出口75はチェーン38の近傍である主プレート54の前部に設けられている。そのため、空気導入通路48、特に内部空気通路51を流れる過程で新気が空気導出口75及びその近傍を流れる際には、その新気はチェーン38の周回により発生する気流に吸引される。従って、空気導出口75が前記とは異なる箇所に設けられた場合よりも多くの量の空気がクランク室42内に取込まれる。
【0072】
エンジン11の高負荷時等においてはスロットルバルブ28が大きく開かれることから同スロットルバルブ28よりも下流で発生する負圧が小さくなる。このため、クランク室42内のブローバイガスの一部が図7において実線の矢印で示すように空気導入通路48を逆流する(新気とは逆方向へ流れる)場合がある。この際、ブローバイガスは空気導出口75を通って主プレート54よりも上側の空間に流入しようとするが、方向切替え用カバー77によって上方へ流れることが妨げられる。ブローバイガスの流れ方向は方向切替え用カバー77によって強制的に前方へ変えられる。このように方向の変えられたブローバイガスはヘッドカバー39の中間壁53に当って反転し、主プレート54に沿って後方へ流れ、空気導入口74からヘッドカバー39の外部に流出する。この中間壁53との衝突の際にブローバイガスから油滴やオイルミストが分離される。
【0073】
また、上記のようにブローバイガスが後方へ流れる過程で、そのブローバイガスに含有されている油滴及びオイルミストがヘッドカバー39の壁面、主プレート54の上面、分離プレート78等に付着して分離される。分離されたオイルは、主プレート54のオイル溜め部79に集められ、オイル落とし孔81から落下してクランク室42に戻される。
【0074】
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)主プレート54に加え副プレート57を配置することで、ブリーザ室55内を上下2つの空間(下部空間61、上部空間62)に仕切り、両空間61,62を前端部の連通部59において連通させている。このようにブリーザ室55を2階構造とすることにより、ヘッドカバー39内の限られたスペースの中でブローバイガスの長い通路長を確保し、より多くの量の油滴を分離することができる。
【0075】
また、副プレート57上に分離プレート64を設けている。このため、ブローバイガスが上部空間62を通過する際に、そのブローバイガスの流れを分離プレート64によって妨げることにより、オイルミストを分離プレート64に付着させて分離することができる。
【0076】
このように、長い通路長を有するブリーザ室55内で油滴を分離できるうえに、オイルミストを分離プレート64によって分離できるため、ブリーザ室55から持ち出される油滴やオイルミストの量(持出し量)を少なくすることができる。
【0077】
(2)分離プレート64はオイルミストを分離するために有効であるが、それ自体通気抵抗となる。このことから、分離プレート64が過剰に設けられると通気抵抗が過大となり、クランク室42内の圧力に比べてブリーザ室55内の圧力が低くなって、分離されたオイルが吸引されて、ブリーザ室55から持ち出されるおそれがある。
【0078】
この点、本実施形態では、分離プレート64を上部空間62にのみ設けているため、上下両空間62,61に設ける場合に比べて分離プレート64の数を適正にして通気抵抗を小さくすることが容易となる。従って、ブローバイガスから油滴及びオイルミストを分離しつつ、その分離したオイルを吸気通路23に吸引されにくくすることができる。
【0079】
(3)従来技術とは異なり板ばね材からなるオイル分離用バルブを使用しておらず、またブローバイガスに吸入絞り隙間を通過させる構造も採用していない。このことから、オイル分離用バルブの開閉に伴う圧力脈動が起らず、また圧力脈動によりオイルミストが吸入絞り隙間を通じて吸入されることもない。この点からも、オイルの持出し量を少なくすることができる。
【0080】
(4)既設の補強用リブ63と同じ空間(上部空間62)に分離プレート64を設けている。この補強用リブ63は、ヘッドカバー39の剛性を高めるほかにも、分離プレート64と同様、ブローバイガスの流れを妨げる作用も発揮する。従って、補強用リブ63の分、分離プレート64の数、大きさ、形状等を簡素化することができる。
【0081】
(5)分離プレート64を隣合う補強用リブ63間に設けている。このため、分離プレート64及び補強用リブ63によってブローバイガスを上下に蛇行させながら上部空間62を通過させることで、ブローバイガスからオイルミストを確実に分離することができる。
【0082】
(6)主プレート54を構成する金属板の一部を下方へ凹むように塑性加工することにより、オイル溜め部66を比較的簡単に形成することができる。また、カムカバー71を構成する金属板の一部を上方へ突出するように塑性加工することより、突部72を比較的簡単に形成することができる。
【0083】
(7)ガス導入口56よりも前側のオイル溜め部66を樋状をなすように形成している。このオイル溜め部66とガス導入口56よりも後ろ側のオイル溜め部67とによって、主プレート54の前後方向の略全長にわたってオイル溜め部が存在するようにしている。このため、ブリーザ室55の前後方向のどの箇所から分離されたオイルが流下しても、オイルをオイル溜め部66,67のいずれかに確実に集めることができる。
【0084】
(8)主プレート54において、オイル落とし孔68の上方近傍にオイル侵入防止部69を設けている。このため、ブリーザ室55内の圧力がクランク室42内の圧力よりも低くなって、クランク室42側からオイルがオイル落とし孔68を通じてブリーザ室55に侵入しようとしても、オイル侵入防止部69によって妨げることができる。
【0085】
(9)排気カムシャフト34と主プレート54との間にカムカバー71を設けている。このため、排気カムシャフト34の回転に伴いオイルが上方へ飛散しても、そのオイルをカムカバー71によって遮ることで、オイルがブリーザ室55内に直接入り込むのを抑制することができる。
【0086】
(10)カムカバー71をオイル溜め部66に接合することにより主プレート54の剛性を高くしている。そのため、主プレート54を振動しにくくしてびびり音の発生を抑制することができる。
【0087】
(11)オイル溜め部66を塑性加工により形成していることから、このオイル溜め部66を深くするにも限度がある。一方で、オイル溜め部66をカムカバー71に接合させる構造を採っている。従って、カムカバー71の上面が仮に平坦である場合には、オイル溜め部66を可能な限り深く形成したとしても、カムカバー71から離れることがあり得る。
【0088】
これに対し、本実施形態では、板材からなるカムカバー71のオイル溜め部66に対応する箇所を塑性加工することにより突部72を形成している。そのため、この突部72によりカムカバー71をオイル溜め部66に確実に接合させることができる。
【0089】
(12)空気導出口75を、ヘッドカバー39の吸気カムシャフト33を覆う空間、すなわち、チェーン38の周回に伴い周囲の空気がかき下げられる側の空間であって、チェーン38の近傍である主プレート54の前部に設けている。そのため、空気導出口75及びその近傍を流れる空気を、チェーン38の周回に伴い発生する気流によって吸引することができ、クランク室42への新気導入量を多くすることができる。
【0090】
(13)チェーン38の近傍では、そのチェーン38の周回に伴いオイルを含んだ気流が発生する。仮にブリーザ室55のガス導入口56がチェーン38の近傍に位置していると、オイルを含んだ気流の影響を受けやすい。この点、本実施形態では、ガス導入口56をチェーン38から遠く離れた箇所である主プレート54の後部に設けているため、こういった気流から受ける影響を小さくすることができる。
【0091】
(14)主プレート54上面の空気導出口75の近傍に方向切替え用カバー77を設け、そのカバー77の中間壁53に対向する箇所(前部)を開口させている(図7参照)。このため、高負荷時等においてブローバイガスが空気導出口75を通って空気導入通路48を逆流する際に、方向切替え用カバー77によって流れの向きを変えてブローバイガスを中間壁53に当て、油滴やオイルミストを分離することができる。
【0092】
(15)主プレート54下面の空気導出口75近傍にオイル侵入防止用カバー76を設けている(図3参照)。このため、新気やブローバイガスの流れを遮らず、吸気カムシャフト33の回転に伴って上方へ跳ね飛ばされたオイルが空気導出口75を通じて主プレート54よりも上方の空間に入り込むのを抑制することができる。
【0093】
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・ブリーザ室55内を上下方向以外の方向、例えば水平方向に2つ以上の空間に仕切って、隣合う空間を端部において連通したブリーザ室構造としてもよい。
【0094】
・ブリーザ室55内を上下方向に3つ以上の空間に仕切って、隣合う空間を端部において連通させてもよい。この場合、少なくとも1つの空間に分離プレート64を設ける。
【0095】
・前記実施形態における分離プレート64を、上部空間62に代えて下部空間61に設けてもよい。この場合、分離プレート64を副プレート57の下面に設けてもよいし、主プレート54の上面に設けてもよい。
【0096】
・前記実施形態において、分離プレート64を上部空間62に加えて下部空間61に設けてもよい。ただし、この場合には、分離プレート64による通気抵抗が過大とならないように分離プレート64の数、大きさ、形状等を設定することが重要である。
【0097】
・図8に示すように分離プレート64を補強用リブ63の下方に設けてもよい。このようにすると、分離プレート64と補強用リブ63との上記位置関係から、分離プレート64及び補強用リブ63の設けられている箇所での通路面積が、他の箇所での通路面積よりも小さくなる。このため、分離プレート64及び補強用リブ63の間隙を絞りとして作用させ、ブローバイガスがこの間隙を通過する際にオイルミストを分離することができる。
【0098】
・分離プレート64及び補強用リブ63をそれぞれ複数設け、一部の分離プレート64については補強用リブ63の下方に配置し、残りの分離プレート64については互いに隣接する補強用リブ63,63間に配置してもよい。
【0099】
・ガス導入口56よりも前側のオイル溜め部66を樋状とせずに、後ろ側のオイル溜め部67と同様に長さの短いものに変更してもよい。この場合、オイル溜め部66を前後方向に複数設けることが望ましい。
【0100】
・前記実施形態では分離部材として板材を曲げ加工してなる分離プレート64を用いたが、ブローバイガスの流れを妨げることを条件に分離部材の形状等を適宜変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態においてブローバイガス及び新気の経路を示す概略図。
【図2】エンジンの構成を示す部分断面図。
【図3】ヘッドカバー内部を示す断面図。
【図4】(a)は図3のA−A線断面図、(b)は(a)中の主プレート及びカムカバーの拡大図。
【図5】主・副両プレート及びカムカバーを後方から見た斜視図。
【図6】主プレートの平面図。
【図7】図6のB−B線断面図。
【図8】図4(a)に対応する図であり、分離プレートの別の実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、23…吸気通路、26…クランクシャフト、33…吸気カムシャフト、34…排気カムシャフト、38…チェーン(伝達帯)、39…ヘッドカバー、42…クランク室、44…ブローバイガス通路、48…空気導入通路、55…ブリーザ室、56…ガス導入口、57…副プレート(仕切り部材)、61…下部空間、62…上部空間、63…補強用リブ、64…分離プレート(分離部材)、66,67…オイル溜め部、68…オイル落とし孔、69…オイル侵入防止部、71…カムカバー。
Claims (11)
- 内燃機関のクランク室と吸気通路とを繋ぐブローバイガス通路の途中に設けられ、同ブローバイガス通路を流れるブローバイガスから油滴及びオイルミストを分離するためのブリーザ室構造において、
前記ブリーザ室内を仕切り部材により複数の空間に仕切るとともに、隣合う空間を端部にて連通させ、さらに、少なくとも1つの空間には、前記ブローバイガスの流れを妨げる分離部材を設け、
前記内燃機関はクランクシャフトと、吸気カムシャフト及び排気カムシャフトと、前記クランクシャフトの回転を前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトに伝達する伝達帯と、前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトをそれぞれ上側から覆う空間を有するヘッドカバーと、前記内燃機関の外部の空気を、前記ヘッドカバーの前記空間を通じて前記クランク室に導くための空気導入通路とを備えており、
前記空気導入通路の一部は、前記ヘッドカバーの前記カムシャフトを覆う空間のうち、前記伝達帯の周回に伴い周囲の空気がかき下げられる側の空間であって前記伝達帯の近傍に設けられていることを特徴とする内燃機関のブリーザ室構造。 - 前記ブリーザ室内は、前記仕切り部材により上下方向に複数の空間に仕切られている請求項1に記載の内燃機関のブリーザ室構造。
- 前記ブリーザ室内は前記仕切り部材により下部空間と上部空間とに仕切られており、前記分離部材はいずれか一方の空間に設けられている請求項2に記載の内燃機関のブリーザ室構造。
- 前記ブリーザ室の最も上の空間は、前記内燃機関のヘッドカバーの一部と、そのヘッドカバーの内部に配置された前記仕切り部材とにより囲まれた空間により形成されており、
前記分離部材は前記仕切り部材上に設けられる一方、前記ヘッドカバーの前記仕切り部材に対向する面には補強用リブが設けられている請求項2又は3に記載の内燃機関のブリーザ室構造。 - 前記分離部材は前記補強用リブの下方に設けられている請求項4に記載の内燃機関のブリーザ室構造。
- 前記補強用リブは複数設けられており、前記分離部材は隣合う補強用リブ間に設けられている請求項4に記載の内燃機関のブリーザ室構造。
- 前記ブリーザ室内の最も下の空間における底部は板材により構成され、前記底部の一部には、前記板材を下方へ凹むように塑性加工することにより、前記ブローバイガスから分離されたオイルを溜めるためのオイル溜め部が形成され、さらに前記オイル溜め部にはオイル落とし孔があけられている請求項2〜6のいずれか1つに記載の内燃機関のブリーザ室構造。
- 前記オイル落とし孔の上方近傍には、前記クランク室内の圧力と前記ブリーザ室内の圧力との差圧により、同クランク室内のオイルが前記オイル落とし孔を通じてブリーザ室内に侵入するのを防止するオイル侵入防止部が設けられている請求項7に記載の内燃機関のブリーザ室構造。
- 最も下の空間における底部と前記内燃機関のカムシャフトとの間にはカムカバーが設けられており、そのカムカバーが前記オイル溜め部に接合されている請求項7又は8に記載の内燃機関のブリーザ室構造。
- 前記カムカバーは板材により構成され、そのカムカバーの前記オイル溜め部に対応する箇所は上方へ突出するように塑性加工されており、この突出部分においてカムカバーが前記オイル溜め部に接合されている請求項9に記載の内燃機関のブリーザ室構造。
- 前記ブリーザ室に前記ブローバイガスを取入れるためのガス導入口は前記伝達帯から離れた位置に設けられている請求項1〜10のいずれか1つに記載の内燃機関のブリーザ室構造。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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