JP2022070063A - 内燃機関 - Google Patents
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Abstract
Description
「シリンダヘッドを覆って動弁室を構成するヘッドカバーの内部にバッフルプレートを配置し、前記ヘッドカバーの天面部とバッフルプレートとの間に、ブローバイガスからオイルミストを分離するオイルセパレータ通路が、前記動弁室の略全長に亙って延びるように形成されて、
前記オイルセパレータ通路に、タイミングチェーンと反対側に位置したリア導入口と、タイミングチェーンの近くに位置したフロント導入口と、前記リア導入口とフロント導入口との間に位置した排出口とを設けており、
前記オイルセパレータ通路においてブローバイガスが前記リア導入口から排出口に向けて流れる第1通路と、ブローバイガスが前記フロント導入口から排出口に向けて流れる第2通路とに、それぞれオイルミストを捕集する遮蔽板が配置されている」
という基本構成である。
「前記リア導入口とフロント導入口とのうちいずれか一方の導入口は、前記ヘッドカバーの周壁部に内蔵した一体化通路に開口し、前記一体化通路は、前記シリンダヘッドに設けた内部通路に連通している一方、
前記前記リア導入口とフロント導入口とのうち他方の導入口は前記動弁室に開口している」
という構成が付加されている。
「前記第1通路と第2通路とに、それぞれ複数枚の遮蔽板が配置されており、第1通路における遮蔽板の間隔よりも第2通路における遮蔽板の間隔を短くしている」
という構成になっている。
「前記第1通路と第2通路とは、第1通路が長くて第2通路が短い関係であり、
前記第1通路には、ブローバイガスが主として上下方向に蛇行するように前記遮蔽板を配置し、前記第2通路には、ブローバイガスが略上下方向と略水平方向との両方向に蛇行するように前記遮蔽板を配置している」
という構成になっている。
図1,3に明示するように、ヘッドカバー1は、前後方向に長い側壁2と左右長手のフロント壁3及びリア壁4とを有し、各壁2~4は天板に一体に繋がっている。従って、ヘッドカバー1は、図7に一部だけを示すシリンダヘッド5に向けて下向きに開口したトレー状の形態を成している。この点は、従来と同様である。本実施形態の内燃機関は、排気側が少し前傾するようにスラントしている。従って、図5~7(A)では、水平面は右下がりの線になる。
図5~7(A)に明示するように、ヘッドカバー1の段部20及びセンターエリア7の外縁部には、溶着性を高めるための下向きの補助リブ25を形成しており、バッフルプレート13の新気通路形成部16とオイルセパレータ通路形成部17とには、補助リブ25と嵌合する凹部を形成している。図5,6から理解できるように、新気通路14はオイルセパレータ通路15よりも幅狭になっている。
オイルセパレータ通路15の後端はヘッドカバー1のリア壁4によって規制されているが、ヘッドカバー1のうち吸気側の側壁2とリア壁4とが交叉したコーナー部に、ブローバイガスが上向きに流れる一体化通路35が形成されており、一体化通路35の上端はオイルセパレータ通路15に向けて開口している。従って、一体化通路35の上方に、オイルセパレータ通路15のリア導入口36が形成されている。
本実施形態では、クランクケースに吹き抜けたブローバイガスの大半は、シリンダブロック及びシリンダヘッド5に設けた内部通路からヘッドカバー1の一体化通路35を通ってオイルセパレータ通路15の第1通路39に流入するが、第1通路39は長さが長いため、主として上下に蛇行する単純な流れとして流れ抵抗を抑制しつつ、オイルミストを的確に捕集できる。この場合、ブローバイガスは動弁室には拡散しないため、動弁室のオイルミストが混入することはなくて、オイルの持ち去りをしっかりと防止できる。
2~4 ヘッドカバーを構成する壁
5 シリンダヘッド
7 センターエリア
12 フロント部
13 バッフルプレート
14 新気通路
15 オイルセパレータ通路
35 一体化通路
36 リア導入口
37 フロント導入口
38 PCV排出口
39 第1通路
40 第2通路
41 PCVバルブ
44 中継口
45 ホース
46 還流通路
47~55 PCV用遮蔽板
「前記リア導入口とフロント導入口とのうちいずれか一方の導入口は、前記ヘッドカバー
の周壁部に内蔵した一体化通路に開口し、前記一体化通路は、前記シリンダヘッドに設け
た内部通路に連通している一方、
前記リア導入口とフロント導入口とのうち他方の導入口は前記動弁室に開口している」
という構成が付加されている。
番、2番、3番と呼ぶと、継手口44と還流通路46とは1番のイグニッションホール6
と2番のイグニッションホール6との中間部の真横に位置しているが、イグニッションホ
ール6の軸心はシリンダボアの軸心と一致して、シリンダボアの軸心の真横に吸気ポート
が配置されているので、継手口44と還流通路46とは、1番気筒の吸気ポートと2番気
筒の吸気ポートとの間に位置している。
通路39と第2通路40とは、第1通路39が長くて第2通路40が短い関係になってい
る。そして、図4に示すように、オイルセパレータ通路15には、後ろから順に、第1~
第9の9枚のPCV用遮蔽板47~55が配置されている。第1~5のPCV用遮蔽板4
7~51は第1通路39に配置され、第6~9のPCV用遮蔽板52~55は第2通路4
0に配置されている。
第2通路40よりも幅狭で外側にブローバイガス通路が形成されており、図6(F)に示
すように、第7PCV用遮蔽板53も第2通路40よりも幅狭で外側にブローバイガス通
路が形成されている。従って、フロント導入口37から第2通路40に入り込んだブロー
バイガスは、水平方向に蛇行して第6PCV用遮蔽板52に向かうが、図6(E)のとお
り、第6PCV用遮蔽板52は第2通路40の全幅に広がって、ブローバイガスの流路が
通路の下方に形成されている。
V用遮蔽板52を潜って排出口38に向かう。すなわち、水平方向に蛇行してから上下方
向(鉛直方向)に蛇行する。このような複雑な流れを呈することにより、短い長さの第2
通路40において、ブローバイガスがPCV用遮蔽板52~55に接触する機会を増大さ
せて、単位長さ当たりのオイルミスト捕集効果を向上できる。
る第8PCV用遮蔽板54について、まず、フロント導入口37の側(ヘッドカバー1の側壁2に近い側)に寄せて配置すると共に第2通路40の下端近くまで延ばして、第8PCV用遮蔽板54の箇所で第2通路40を内側(センターエリア7に近い側)にずらすことにより、フロント導入口37から流入したブローバイガスが必ず第8PCV用遮蔽板54に当たるように設定しており、これにより、第8PCV用遮蔽板54によるオイルミストの捕集機能を向上させている。つまり、ブローバイガスが第8PCV用遮蔽板54に当たってから略水平方向に方向変換するように設定することにより、第8PCV用遮蔽板54の単位面積当たりのオイルミスト捕集量を増大させている。
V用遮蔽板54は、第9PCV用遮蔽板55を除く他のPCV用遮蔽板47~53に比べて、通路39,40を塞ぐ割合が大きくなっている(実寸においても第9PCV用遮蔽板55を除く他のPCV用遮蔽板47~53より大きい面積に設定するのが好ましい。)。これにより、第8PCV用遮蔽板54の全体としてのオイルミスト捕集量を増大できる。
Claims (3)
- シリンダヘッドを覆って動弁室を構成するヘッドカバーの内部にバッフルプレートを配置し、前記ヘッドカバーの天面部とバッフルプレートとの間に、ブローバイガスからオイルミストを分離するオイルセパレータ通路が、前記動弁室の略全長に亙って延びるように形成されて、
前記オイルセパレータ通路に、タイミングチェーンと反対側に位置したリア導入口と、タイミングチェーンの近くに位置したフロント導入口と、前記リア導入口とフロント導入口との間に位置した排出口とを設けており、
前記オイルセパレータ通路においてブローバイガスが前記リア導入口から排出口に向けて流れる第1通路と、ブローバイガスが前記フロント導入口から排出口に向けて流れる第2通路とに、それぞれオイルミストを捕集する遮蔽板が配置されている構成であって、
前記リア導入口とフロント導入口とのうちいずれか一方の導入口は、前記ヘッドカバーの周壁部に内蔵した一体化通路に開口し、前記一体化通路は、前記シリンダヘッドに設けた内部通路に連通している一方、
前記前記リア導入口とフロント導入口とのうち他方の導入口は前記動弁室に開口している、
内燃機関。 - 前記第1通路と第2通路とに、それぞれ複数枚の遮蔽板が配置されており、第1通路における遮蔽板の間隔よりも第2通路における遮蔽板の間隔を短くしている、
請求項1に記載した内燃機関。 - 前記第1通路と第2通路とは、第1通路が長くて第2通路が短い関係であり、
前記第1通路には、ブローバイガスが主として上下方向に蛇行するように前記遮蔽板を配置し、前記第2通路には、ブローバイガスが略上下方向と略水平方向との両方向に蛇行するように前記遮蔽板を配置している、
請求項1又は2に記載した内燃機関。
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