JP4342960B2 - 2サイクルエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、主として、刈払機のような小型作業機械の駆動源として用いられる2サイクルエンジンの改良に関するものである。
従来、この種の2サイクルエンジンとして、混合気による燃焼室内の掃気に先立って、空気による初期掃気を行って、混合気の排気ポートからの吹抜けを抑制するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このエンジンは、気化器に、空気制御バルブを内設した空気流路および混合気制御バルブを内設した混合気流路が並設され、吸気行程時に、混合気が前記混合気流路から吸気管の混合気流路およびシリンダの混合気供給流路をそれぞれ介してクランク室に流入するとともに、空気が前記空気流路から吸気管の空気流路、空気供給管および接続管をそれぞれ介してシリンダの掃気流路に流入し、掃気行程時に、混合気の燃焼室への導入に先立って掃気流路内の空気による先導掃気を行うことによって混合気の吹抜けを抑制している。
特開2000−136755号公報
ところが、前記2サイクルエンジンでは、気化器に、空気制御バルブおよび混合気制御バルブをそれぞれ内設した空気流路および混合気流路を設けているので、気化器が複雑で高価なものになっている。また、燃焼ガスの接続管への流入を阻止するために2個のリードバルブが必要であり、部品点数が多いことから、さらなるコスト高を招いている。さらに、前記2サイクルエンジンでは、空気による先導掃気を行うことから、この後の混合気の燃焼室への導入タイミングが遅れたり、空気を吸い込み過ぎたりして、加速力不足を招き易い。
そこで、本発明の目的は、部品点数を削減して簡素化した構成としながらも、混合気の吹抜けを効果的に抑制でき、しかも加速性にも優れた2サイクルエンジンを提供することにある。
前記した目的を達成するために、本発明の第1構成に係る2サイクルエンジンは、燃焼室とクランク室とを連通させる掃気通路と、燃料供給装置からの混合気を前記クランク室に導入する混合気通路と、この混合気通路から分岐して前記混合気よりも薄い希薄混合気を前記掃気通路に導入する分岐通路と、この分岐通路に設けられたリードバルブとを有し、吸気行程において、前記分岐通路からの希薄混合気が前記リードバルブを経て前記掃気通路に導入されるとともに、前記混合気通路からの混合気が前記クランク室に導入され、掃気行程において、前記クランク室内の混合気が前記掃気通路を経て燃焼室に導入され始めるよりも前に前記掃気通路からの希薄混合気が導入され始めるように設定されている。
この構成によれば、混合気通路と分岐通路とを備えていることから、気化器のような燃料供給装置が単一の混合気供給通路を設けるだけで済み、しかも、リードバルブは分岐通路に一つ設けるだけでよいので、構成の簡略化とコストダウンとを達成できる。また、混合気が燃焼室に導入されるよりも前に希薄混合気を燃焼室に導入するので、混合気の吹抜けを防止できるとともに、クランク室内に直接導入する混合気により軸受などを良好に潤滑できる。さらに、従来のエンジンにおける空気に代えて、掃気通路に導入した希薄混合気により先導掃気を行うので、空気により先導掃気を行う場合に比べて加速性能が良い。しかも、先導掃気に用いる希薄混合気は、空気に比較して蒸発潜熱が大きい分だけ、シリンダの上部に対する冷却効果が大きく、また、希薄混合気に含まれている燃料はシリンダの熱により霧化が促進されることから、燃焼効率の向上も図れる利点がある。さらに、クランク室内が負圧となる吸気行程でリードバルブが開放されている間は常に希薄混合気が掃気通路に導入されるので、掃気通路内に十分な量の掃気用の希薄混合気を確保することができる。
本発明の好ましい実施形態では、前記分岐通路の少なくとも下流部がシリンダに形成されている。この構成によれば、分岐通路がシリンダに設けた下流部を介して掃気通路に接続されているので、前述した従来のエンジンにおける気化器とシリンダの掃気通路とを接続するための空気供給管や接続管が不要となり、一層のコストダウンを図ることができる。
本発明の第2構成に係る2サイクルエンジンは、燃焼室とクランク室とを連通させる掃気通路と、燃料供給装置からの混合気をクランク室に導入する混合気通路と、ビストンの側面に形成された吸入室と、前記混合気通路から分岐して前記混合気よりも薄い希薄混合気を前記吸入室に導入する分岐通路とを有し、吸気行程において、前記吸入室が前記分岐通路に連通して前記分岐通路からの希薄混合気が前記吸入室を経て前記掃気通路に導入されるとともに、前記混合気通路からの混合気が前記クランク室に導入され、掃気行程において、前記クランク室内の混合気が前記掃気通路を経て燃焼室に導入され始めるよりも前に前記掃気通路からの希薄混合気が導入され始めるように設定されている。
この構成によれば、混合気通路と分岐通路とを備えていることから、気化器のような燃料供給装置が単一の混合気供給通路を設けるだけで済み、しかも、分岐通路をピストンの吸入室を介して掃気通路に連通する構成としたことにより、リードバルブおよび従来のエンジンにおける空気供給管や接続管が不要となるから、構造の簡略化およびコストダウンを達成できる。また、混合気が燃焼室に導入されるよりも前に希薄混合気を燃焼室に導入するので、混合気の吹抜けを防止でき、クランク室内に直接導入する混合気により軸受などを良好に潤滑できる。さらに、従来のエンジンの空気に代えて、掃気通路に導入した希薄混合気により先導掃気を行うので、空気により先導掃気を行う場合に比べて、加速性能が良い。しかも、先導掃気に用いる希薄混合気は、空気に比較して、シリンダの上部に対する冷却効果が大きく、また、希薄混合気に含まれている燃料はシリンダの熱により霧化が促進されることから、燃焼効率も向上する。
本発明の好ましい実施形態では、前記掃気通路が2対設けられ、第2掃気通路が第1掃気通路よりも排気ポート寄りに位置しており、前記分岐通路が前記第2掃気通路に接続されている。この構成によれば、第1掃気通路から燃焼室に入る混合気が、これよりも先に第2掃気通路から燃焼室内に入って排気ポート寄りの箇所に存在する希薄混合気によりブロックされるから、混合気の排気ポートからの吹き抜けを一層効果的に防止できる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る2サイクルエンジンを切欠いた正面断面図である。同図において、このエンジンは、内部に燃焼室1aを形成したシリンダ1がクランクケース2の上部に連結されている。シリンダ1およびクランクケース2はそれぞれ、アルミニウムのような金属製であり、鋳型により成形される。
前記シリンダ1の一側部(右側)には、吸気系を構成する気化器(燃料供給装置)3とエアクリーナ4が接続され、他側部(左側)には排気系を構成するマフラー5が接続されており、クランクケース2の下部には燃料タンク6が取り付けられている。前記シリンダ1には、軸方向(この例では上下方向)に往復動するピストン7が設けられている。前記クランクケース2の内部には、クランク軸受81を介してクランク軸8が支持されている。このクランク軸8の軸心とは変位した位置に中空状のクランクピン82が設けられ、このクランクピン82と前記ピストン7に設けた中空状のピストンピン71との間が、大端部軸受86および小端部軸受87を介してコンロッド83により連結されている。前記クランク軸8にはクランクウェブ84が設けられ、シリンダ1の上部には点火プラグPが設けられている。
前記シリンダ1と気化器3の間には、シール用のガスケット95,96を介してインシュレータ9が設けられている。このインシュレータ9は、高温のシリンダ1からの断熱を目的として設けられたものであり、二つ割りに形成された第1および第2半部9A,9Bを接合して一体化した構成になっている。このインシュレータ9の内部には、第1および第2半部9A,9Bの連結により、混合気通路11とこの混合気通路11から分岐した分岐通路10Aとが形成されている。混合気通路11は、気化器3の単一の混合気供給通路3aに直線的に連通されて、混合気供給通路3aから供給される混合気EMをクランクケース2のクランク室2a内に直接導入する。分岐通路10Aは、混合気通路11の上流側から上方に向けた直交方向に分岐したのち、混合気通路11に対し上方側において平行に延びる形状に形成されており、混合気通路11の混合気EMから、その慣性力による分離作用を利用して取り出した、混合気よりも薄い希薄混合気TMを、後述の第2掃気通路14に導入する。前記混合気EMと希薄混合気TMの量は、両者が燃焼室1a内で混ざり合って最適燃焼を起こすように、気化器3によって調整されている。
前記気化器3には、混合気供給通路3aの通路面積を調節する単一の回転バルブ(図示せず)が設けられている。さらに、前記シリンダ1の周壁には、その内周面に開口する排気ポート12aを有する排気通路12が形成され、この排気通路12からの排気ガス(燃焼ガス)は、前記マフラー5を経て外部に排出される。
前記シリンダ1とクランクケース2の内部には、シリンダ1とクランクケース2を拡大して示した正面断面図である図2のように、燃焼室1aとクランク室2aとを直接連通させる第1掃気通路13が設けられ、さらに、燃焼室1aとクランク室2aとをクランク軸受81を介して連通させる第2掃気通路14が前記第1掃気通路13よりも排気ポート12a寄りに形成されている。これら第1掃気通路13および第2掃気通路14の上端の第1、第2掃気ポート13a,14aは、図2のIII −III 線に沿った断面図である図3に示すように、排気通路12の軸心C1を中心にして対称に各一対設けられている。図2に示すように、第1,第2掃気ポート13a,14aは、第2掃気ポート14aの上端が、第1掃気ポート13aの上端よりも高い位置で、かつ、排気ポート12aの上端よりも低い位置に設定されている。
インシュレータ9の分岐通路10Aに導入された希薄混合気TMは、ピストン7が上昇する吸気行程時に、クランク室2aの負圧を受けて、後述する導入通路16(図3)から第2掃気通路14内に一旦導入される。混合気通路11からの混合気EMは、吸気行程においてシリンダ1の内周面に設けた混合気ポート11aがピストン7の上昇に伴い開口したときに、クランク室2a内の負圧を受けて、前記混合気ポート11aからクランク室2aに直接導入される。
図3に示すように、シリンダ1の内部には、インシュレータ9の分岐通路10Aを第2掃気通路14に連通させる導入通路16が形成されており、この導入通路16が分岐通路10Aの下流部を形成している。この導入通路16は、第1掃気通路13の径方向外側を通る配置でシリンダ1内に形成することにより、従来のエンジンに設けられていた空気供給管および接続管などの部品を用いることなく、分岐通路10Aを第2掃気通路14に接続している。前記インシュレータ9の第1半部9Aには前記シリンダ1内に進出して前記導入通路16の壁面の一部を形成する突起91が一体形成されている。シリンダ1には、シリンダ1部分の側面図ある図4に示すように、導入通路16を形成するための凹所100が、排気ポート12aと対向する方向、つまり分岐通路10Aと平行な方向に鋳抜きすることにより、シリンダ1の型成形と同時に形成されている。この凹所100は単純な形状の鋳型を用いて容易に形成できる。この凹所100内に図3の突起91が進出して、導入通路16の上流部16aが形成されている。
導入通路16の下流部16bは、図4に示すように前記凹所100の奥部により形成され、図3に示すように第1掃気通路13の径方向外側を通って第2掃気通路14に達している。つまり、凹所100は、導入通路16の長さ方向(流れ方向)の全体にわたって、導入通路16の内面の一部を形成している。
インシュレータ9には、これのシリンダ1への取付方向から見た正面図である図8に示すように、分岐通路10Aと、下流側へ向かって上下幅および横幅が小さくなっている混合気通路11とに加え、隅部4箇所にシリンダ1(図1)への取付用孔92と、後述するリードバルブの取付用孔93とが形成されている。
前記インシュレータ9における分岐通路10Aの下流側出口には、図2に示すように、これに連らなる導入通路16の圧力が所定値以下に低下したときに、分岐通路10Aを閉じるリードバルブ15が取り付けられている。このリードバルブ15は、前記インシュレータ9の取付孔93(図8)に自身の取付孔(図示せず)を位置合わせし、ねじ体110により、インシュレータ9に取り付けられる。
図3のV −V 線線に沿った断面図である図5に示すように、第1掃気通路13は、シリンダ1の内周面に開口する第1掃気ポート13aと、この第1掃気ポート13aからシリンダ1の下端を越えてクランクケース2の上部に達する上下方向の連通路13bと、前記上部の内周面に開口する流入ポート13cとを有している。図2の混合気通路11から混合気ポート11aを介してクランク室2a内に導入されている混合気EMは、図5に示すピストン7が下降する掃気行程時に、連通路13bを介して第1掃気ポート13aから燃焼室1a内に噴出される。
図3のVI−VI線に沿った断面図である図6に示すように、第2掃気通路14は、シリンダ1の内周面に開口する第2掃気ポート14aと、この第2掃気ポート14aからシリンダ1の下端を越えてクランクケース2の中間高さにある、クランク軸受81の外側面に達する上下方向の連通路14bとを有している。連通路14bの下端は、軸受81の内外輪間の隙間、およびクランクウェブ84とクランク軸受81間の隙間を通って、クランク室2aに連通している。図3に示す分岐通路10Aから第2掃気通路14内に導入されている希薄混合気TMを、図3のVI−VI線に沿った断面図である図7に示すように、ピストン7が下降する掃気行程において、連通路14bを介して第2掃気ポート14aから燃焼室1a内に噴出する。
図4から明らかなように、シリンダ1の外側部に開口する前記凹所100の下方位置には、混合気通路11の下流部が形成され、その出口が、シリンダ1の内周面に開口する混合気ポート11aとなっている。このシリンダ1の外側部は、平坦面からなる取付座Sとなっており、この取付座Sとほぼ同形状の外形を有する図8のインシュレータ9の一端面が、ガスケット95(図3)を介して圧接されて組付けられるようになっている。この組付にあたっては、インシュレータ9側の取付孔92に挿通したねじ体(図示せず)を図4のシリンダ1側のねじ孔10dに螺合して締結する。
次に、以上の構成としたエンジンの作用について説明する。
吸気・圧縮行程において、ピストン7が図1に示す下死点から上昇を開始すると、この上昇するピストン7により第1および第2掃気ポート13a,14aが閉じられた時点からクランク室2aの内部が負圧状態に移行し、このクランク室2aにクランク軸受81を介して連通している第2掃気通路14も負圧となるので、この第2掃気通路14に連らなる図3の導入通路16が負圧になって、インシュレータ9の分岐通路10Aの出口に取り付けたリードバルブ15が開放される。
このとき、図1の気化器3の混合気供給通路3aから供給される混合気EMは、燃料が霧化されずに粒のままで多く含まれていることから、大きな慣性力が発生して混合気通路11に向け直進していき、混合気通路11の混合気ポート11aを閉じているピストン7の外側面に衝突して、混合気ポート11aの近傍箇所に滞留する。一方、分岐通路10Aには、上述のリードバルブ15の開放によって負圧状態の導入通路16から吸引力が作用するので、混合気供給通路3a内の混合気EMから燃料が僅かに含まれただけの希薄混合気TMが吸引される。すなわち、分岐通路10Aは、混合気EM中から,これよりも薄い希薄混合気TMを分離して吸い上げるように作用する。特に、この実施形態では、分岐通路10Aを混合気通路11の上方に配設しているので、混合気EM中の燃料粒の重力を利用して希薄混合気TMを効果的に分離して分岐通路10Aに導くことができる。ただし、混合気EMは慣性力で直進するので、分岐通路と混合気通路とを水平方向に並設しても、混合気EM中から希薄混合気TMを分離して分岐通路に導くことができる。
前記分岐通路10Aに吸い上げられた希薄混合気TMは、導入通路16を通って一旦第2掃気通路14に導入される。このように、ピストン7が上昇する吸気行程において図2のクランク室2aの負圧を受けてリードバルブ15が開放しているときは、第2掃気通路14内に常に希薄混合気TMが導入される。このため、第2掃気通路14の上部(下流部)に十分な量の吹き抜け防止用の希薄混合気TMが貯留される。
前記吸気・圧縮行程においてピストン7が上死点付近に至って混合気ポート11aが開口したときに、混合気通路11の混合気EMが混合気ポート11aから負圧状態のクランク室2a内へと直接導入される。この導入された混合気EMにより、クランク軸受81、大端部軸受86、小端部軸受87などが効果的に潤滑される。また、クランク室2a内に導入された混合気EMの一部は第1,第2掃気通路13,14の下端部分に流入する。
続いて、燃焼室1a内での爆発に続いてピストン7が下降を開始すると、爆発・掃気行程に入り、リードバルブ15が閉じられ、かつ下降するピストン7により混合気ポート11aが閉じられ、希薄混合気TMおよび混合気EMの第2掃気通路14およびクランク室2aへの導入が遮断される。続いて、ピストン7の下降に伴い第1掃気通路13および第2掃気通路14の第1、第2掃気ポート13a,14aが開口したときに、図3に示すように、第2掃気ポート14aから希薄混合気TMが燃焼室1a内に導入され、第1掃気ポート13aから混合気EMが燃焼室1a内に導入される。このとき、まず、上位の第2掃気ポート14aから希薄混合気TMが導入され始め、少し遅れて下位の第1掃気ポート13aから混合気EMが導入され始めるようになっており、しかも、希薄混合気TMの方が混合気EMよりも排気ポート12a寄りの位置で燃焼室1aに導入されるので、先に導入された希薄混合気TMにより混合気EMがブロックされて、排気ポート12aからの前記混合気EMの吹き抜けを防止できる。第2掃気ポート14aからは、希薄混合気TMに続いて、混合気EMが燃焼室1a内に導入される。
図7に示す第2掃気通路14からの希薄混合気TMが燃焼室1a内に導入される際には、クランク室2a内の混合気EMの一部がクランク軸受81の内外輪間の間隙を通って第2掃気通路14に入るので、この際に、混合気EMに含まれている多くの燃料によってクランク軸受81が潤滑されることから、一層良好な潤滑を行える。
この2サイクルエンジンでは、図1に示す混合気通路11とこの混合気通路11から分岐して希薄混合気TMを第2掃気通路14に導入する分岐通路10Aとを備えていることから、気化器3が単一の混合気供給通路3aを有するだけの簡素化した構成となる。さらに、リードバルブ15は分岐通路10Aに一つ設けるだけでよい。また、分岐通路10Aはシリンダ1に設けた導入通路16を通じて第2掃気通路14に接続されているので、従来のエンジンにおいて気化器と掃気通路とを接続するために設けられている空気供給管や接続管が不要となる。これらにより、コストダウンを達成することができる。
また、第2掃気通路14には、従来のエンジンの空気に代えて、希薄混合気TMを導入して、この希薄混合気TMにより先導掃気を行っているので、空気により先導掃気を行う場合のような加速不足を招くことがない。しかも、先導掃気に用いる希薄混合気TMは、空気に比較して、蒸発潜熱が大きいので、シリンダ1の上部に対する大きな冷却効果を得ることができるとともに、希薄混合気TMに含まれている燃料はシリンダ1の熱により霧化が促進されるので、燃焼効率が向上する。
なお、前記実施形態では、希薄混合気TMを第2掃気通路14に導入する構成としたが、希薄混合気TMを第1,第2掃気通路13,14の両方に導入する構成としてもよい。その場合、クランク室2aに直接導入された混合気EMは、第1,第2掃気通路13,14のそれぞれの下部(上流部)に流入し、第1,第2掃気通路13,14からはそれぞれ、希薄混合気TMが噴出されたのちに混合気EMが噴出され、層状掃気を行うことになる。また、前記実施形態において、第1掃気通路13または第2掃気通路14を割愛して、1対の掃気通路のみを設けるだけでもよい。この場合においても、希薄混合気TMが掃気通路の上部に流入し、クランク室2aに直接導入された混合気EMが掃気通路の下部に流入するから、燃焼室内に2つの混合気TM,EMを二層に分けて供給する層状掃気を行うことができる。
また、前記実施形態では、第2掃気通路14の下端を、クランク軸受81の外側面まで延ばして、クランク軸受81の内外輪間の隙間およびクランクウェブ84とクランク軸受81間の隙間を通って、クランク室2aに連通する構成としたが、第2掃気通路14の下端はクランク室2a内における軸受81よりも上方位置に連通する構成としてもよい。
図9はインシュレータ9の変形例を示し、(a)は、分岐通路10Bの導入口に、混合気EMを衝突させて粒状の燃料が分岐通路10Bに流入するのを阻止するための傾斜障壁面10bを設けている。(b)は、前記第1実施形態と同形状の分岐通路10Aの導入口に、混合気EM中の粒状の燃料が分岐通路10Aに流入するのを阻止するための網部材30を設けている。(c)は、分岐通路10Cにおける混合気通路11からの分岐流路10cを混合気EMの流動方向(左方向)とは反対方向(右方向)に向け傾斜した形状として、やはり混合気EM中の粒状の燃料が分岐通路10Aに流入するのを阻止するようにしている。
次に、本発明の第2実施形態にかかる2サイクルエンジンについて説明する。
このエンジンでは、上述した第1実施形態において用いた図3のシリンダ1内に進出して導入通路16の壁面の一部を形成する突起91がインシュレータ9の第1半部9Aに一体形成されているのに加えて、図10に示すように、導入通路16の壁面の一部を形成する蓋体17をシリンダ1に取り付けている。その他の基本構成は第1実施形態と同様である。
シリンダ1には、リードバルブ15を介して分岐通路10Aに連通する第1の凹所100Aに加えて、第1および第2掃気通路13,14のシリンダ1の径方向外方に位置する第2の凹所100Bが形成されており、この第2の凹所100Bが前記蓋体17により閉塞されて、導入通路16の下流部16bを形成している。分岐通路10Aからの希薄混合気TMは、リードバルブ15の開放によって、導入通路16および希薄混合気導出口16cを経て、第2掃気通路14内に導入される。導入通路16の上流部16aと下流部16bとは、シリンダ1に形成した連通孔10aにより連通している。こうして、第1および第2の凹所100A,100Bは、導入通路16の長さ方向(流れ方向)の全体にわたって、導入通路16の内面の一部を形成している。吸気行程および掃気行程のそれぞれにおける希薄混合気TMおよび混合気EMの流れは、第1実施形態の場合と同様であるので、その説明は省略する。
シリンダ1の外側部に開口して導入通路16の一部である上流部16aを形成するための第1の凹所100Aは、横幅が、導入通路16の上,下流部16a,16bの全体を形成する図4の第1実施形態の凹所100よりも小さくなっている。蓋体17は、ガスケット(図示せず)を介して、ねじ体(図示せず)によりシリンダ1の前後両面に固定されている。この第2実施形態では、第1実施形態に比べ、第1の凹所100Aを小さくすることができるので、シリンダ1の前後面から蓋体17を外した状態を示す側面図である図11のように、シリンダ1の空冷用の冷却フィン20の数を多くすることができて、シリンダ1の冷却効率を向上させることができる。
シリンダ1に形成された第2の凹所100B内には、前記連通孔10aに加えて、第2掃気通路14に連通する前記希薄混合気導出口16cが形成され、これら連通孔10aと空気導出口16c間が導入通路16の下流部16bとなっている。したがって、希薄混合気TMは連通孔10aから導入通路下流部16bおよび空気導出口16cを経て第2掃気通路14に導入される。
なお、図10に2点鎖線で示すように、第1掃気通路13と導入通路16を連通する別の導出口10ccを設けた場合には、前記第2掃気通路14のみならず、第1掃気通路13にも希薄混合気TMを吸入させることができる。これにより、図10の第1掃気通路13からの希薄混合気TMの噴出の初期に第2掃気通路14から希薄混合気TMを噴出させることができるので、その後に第1掃気通13および第2掃気通路14から噴出される混合気EMの吹き抜けを一層効果的に抑制することができる。
この第2実施形態では、導入通路16を、第1実施形態のように、シリンダ1の鋳抜き形成による凹所100Aおよびインシュレータ9の突起91に加えて、シリンダ1の第2の凹所110Bおよびシリンダ1に取り付ける蓋体17によって形成したので、導入通路16における、特に第1掃気通路13のシリンダ1の径方向外側に位置する下流部16bを形成するための第2の凹所110を、単純な形状の鋳型によって形成できるから、型コストを低く抑えることができる。
図12は、本発明の第3実施形態に係る2サイクルエンジンを切欠いた正面断面図を示す。同図において、このエンジンでは、上述した第1実施形態に対して、吸気行程において前記ピストン7が上死点付近に至ったときに、前記ピストン7の側面すなわち外周面に凹設した後述する吸入室72を介して、分岐通路10Aが第2掃気通路14の第2掃気ポート14aに連通する構成とすることにより、第1実施形態で設けたリードバルブ15を削減した点が異なるだけで、その他の基本構成は第1実施形態と同様である。
図13〜図15は、2サイクルエンジンのシリンダとクランクケースを拡大して示す側面断面図であって、図13,14は第2掃気通路14の部分を、図15は第1掃気通路13の部分を示している。各図は、ピストン7の位置による混合気EMと希薄混合気TMの移動を示している。
このエンジンは、図15に示すように、シリンダ1とクランクケース2の内部に、燃焼室1aとクランク室2aとを直接連通させる第1掃気通路13が設けられ、また、図13に示すように、燃焼室1aとクランク室2aとをクランク軸受81を介して連通させる第2掃気通路14が設けられている。
図15に示す第1掃気通路13は、シリンダ1の内周面に開口する第1掃気ポート13aと、このポート21aからシリンダ1の下端を越えてクランクケース2の上部に達する上下方向の連通路13bと、前記クランクケース2の上部の内周面に開口する流入ポート13cとを有している。混合気通路11内の混合気EMはピストン7が上昇する図13の吸気行程時に、シリンダ1の内周面に開口する混合気ポート11aからクランク室2aへと直接導入される。このクランク室2a内に導入された混合気EMは、ピストン7が下降する図15の掃気行程時に前記連通路13bを介して第1掃気ポート13aから燃焼室1a内に噴出される。
ピストン7は、下死点付近にまで下降したときに、その周壁によって、図15の流入ポート13cを閉塞して第1掃気通路13を遮断し、クランク室2a内の混合気EMが第1掃気通路13から燃焼室1a内に入るのを阻止する。これにより、掃気行程の末期にクランク室2a内の混合気EMが燃焼室1a内に導入するのが阻止されるので、混合気EMの吹き抜けが抑制される。
また、図13に示すように、前記第2掃気通路14は、前記シリンダ1の内周面に開口する第2掃気ポート14aと、このポート14aからシリンダ1の下端を越えてクランクケース2の中間高さにある、クランク軸受81の外側面に達する上下方向の連通路14bとを有している。分岐通路10Aから後述する経路を介して第2掃気通路14内に導入されている希薄混合気TMは、図14に示すように、掃気行程において、連通路14bを介して第2掃気ポート14aから燃焼室1a内に噴出される。
図16は図12の要部の拡大図、図17はシリンダ1部分の外観を示す側面図である。図17のように、シリンダ1の外側部には、前記分岐通路10Aの下流側の一部を構成する概略山形状の切欠部101が形成され、この切欠部101内の両側で奥内部に、図16のピストン7が上死点付近に至ったときに、このピストン1の側面すなわち外周面に形成した吸入室72に連通する2つの希薄混合気導入ポート18,18が設けられている。また、この切欠部101の下部位置には、混合気通路11に連通し、かつシリンダ1の内周面に開口する混合気ポート11aが形成されている。
図18はピストン7を示す正面図である。同図のように、ピストン7の周壁下部側に、矩形状の窪み72aと、この窪み72aからピストン7の周方向に延びる細長い溝72bからなる概略L形状の吸入室72が形成されている。
図19は図16のXIX ―XIX 線に沿った断面図、図20は図13のXX―XX線に沿った断面図である。図19のように、ピストン7には、その周壁の一部を内方に凹入させた一対の前記吸入室72が前後対向状に形成されている。このピストン7が上死点付近に至ったときに、前記吸入室72の溝72bの一部を切欠部101の各混合気流入ポート18と対向させて、分岐通路10Aから切欠部101に導入された希薄混合気TMを、矢印で示すように、各混合気流入ポート18から吸入室72の溝72bおよび窪み72aを経て第2掃気通路14の第2掃気ポート14aへと導き、これから第2掃気通路14の内部へと導入する。
上述のように、分岐通路10Aは、ピストン7が図16に示す上死点付近に至ったときのみ混合気流入ポート18および吸入室72を介して第2掃気通路14に連通する構成になっているので、第1実施形態で設けたリードバルブ15が不要となる。また、前記ピストン7が下降する掃気行程では、図20のように、第2掃気ポート14aから噴出される希薄混合気TMにより燃焼室1a内の先導掃気を行い、これより後に第1掃気ポート13aから噴出される混合気EMにより燃焼室1a内をさらに掃気する。
次に、以上の構成としたエンジンの作用について説明する。
先ず、吸気行程において、図12のピストン7が下死点から上昇を開始してシリンダ1の混合気ポート11cが開口したときに、混合気通路11の混合気EMが混合気ポート11aからクランク室2a内へと直接導入される。この導入された混合気EMにより、前述した第1実施形態の場合と同様に、クランク軸受81やクランクピン82が簡単な構成で良好に潤滑される。
また、吸気行程では、クランク室1aの負圧を受けて、分岐通路10Aに希薄混合気TMが導入される。さらに、図13に示すように、ピストン7が上死点付近に至ったときに、ピストン7の周壁に設けた一対の吸入室72がシリンダ1の混合気吸入ポート18と連通する。これにより、図19に示すように、分岐通路10A内の希薄混合気TMが、混合気吸入ポート18を通って第2掃気ポート14aから第2掃気通路14およびクランク室2aの内部へと導入される。このように、希薄混合気TMは、上述の混合気EMがクランク室2a内に導入されている状態において第2掃気通路14内に導入されるから、分岐通路10Aには、クランク室2a内の負圧による吸引力の作用により、混合気通路11内を流動中であって強い慣性力が生じている混合気EM中から希薄混合気TMが慣性力によって分離して導入されるので、第1実施形態の場合よりも一層希薄な希薄混合気TMを混合気EMから分離することができる。
続いて、図14に示す掃気行程では、上死点から下降するピストン7によって混合気ポート11が閉じられていき、第1および第2掃気通路13,14の第1,第2掃気ポート13a,14aが開口されたときに、図20に示すように、その第1,第2掃気ポート13a,14aから混合気EMと希薄混合気TMが燃焼室1a内に噴出される。このとき、先ず、上位の第2掃気ポート14aから希薄混合気TMが噴出され、この後、下位の第1掃気ポート13aから混合気EMが遅れて噴出されて、燃焼室1aに先に導入された希薄混合気TMにより、混合気EMの排気口12aからの吹抜けが抑制される。また、希薄混合気TMは混合気EMよりも排気口12aに近い位置に噴出されるので、これによっても混合気EMの排気口12aからの吹き抜けが一層抑制される。ここで、図14に示す第2掃気通路14から希薄混合気TMが燃焼室1a内に噴出する際に、クランク室2a内の混合気EMの一部がクランク軸受81の内外輪の間の隙間を通って第2掃気通路14に入るので、混合気EMに含まれた燃料によって、クランク軸受81が良好に潤滑される。
また、この実施形態では、図13に示すように、クランク軸8の内部を通ってクランク室2aと第2掃気通路14とを連通させる給油通路85が形成されている。この給油通路85は、軸心方向に延びてクランク室2aに開口する第1通路85aと、この第1通路85aと第2掃気通路14とを連通させる径方向に延びた第2通路85bとからなる。このようにすれば、クランク室2aから給油通路85に入る一部の混合気EMにより、大端部軸受86の潤滑が良好に行われる。
この2サイクルエンジンでは、第1実施形態と同様に、図12に示す混合気通路11とこの混合気通路11から分岐して希薄混合気TMを第2掃気通路14に導入する分岐通路10Aとを備えていることから、気化器3が単一の混合気供給通路3aを設けるだけの簡単な構成となる。また、分岐通路10Aはシリンダ1に設けた切欠部101およびピストン7の吸入室72を通じて第2掃気通路14に接続されるので、既存の空気供給管や接続管が不要となるのに加えて、第1実施形態に設けたリードバルブ15(図1)も不要となり、一層の構造の簡略化とコストダウンを図ることができる。また、第1実施形態と同様に、従来のエンジンのように空気により先導掃気を行う場合と比べて、加速性能が向上するとともに、シリンダ1の上部に対する大きな冷却効果およびシリンダ1の熱により希薄混合気TMが霧化されることによる燃焼効率の向上が得られる。
なお、図18に2点鎖線72Aで示すように、ピストン7に設ける吸入室を、第1,第2掃気ポート13a,14aを共に包含できる大きな形状とすれば、希薄混合気TMを第1,第2掃気通路13,14の両方に導入することができる。その場合、クランク室2aに直接導入される混合気EMは、第1,第2掃気通路13,14のそれぞれの下部に流入し、第1,第2掃気ポート13a,14aからは、希薄混合気TMが噴出されたのちに混合気EMが噴出され、層状掃気を行うことになる。また、この実施形態においても、第1掃気通路13または第2掃気通路14を割愛して、1対の掃気通路のみを設ける構成としてもよい。この場合においても、希薄混合気TMが掃気通路の上部に流入し、クランク室2a内に直接導入される混合気EMが掃気通路の下部に流入して、層状掃気を行うことになる。
本発明の第1実施形態に係る2サイクルエンジンを切欠いた正面断面図である。 同エンジンのシリンダとクランクケースを拡大して示す正面断面図である。 図2のIII −III 線に沿った断面図である。 同エンジンのシリンダ部分を示す側面図である。 図3のV −V 線に沿った断面図であって、第1掃気通路を示す。 図3のVI−VI線に沿った断面図あって、吸気行程時の第2掃気通路を示す。 図3のVI−VI線に沿った断面図あって、掃気行程時の第2掃気通路を示す。 同エンジンにおけるインシュレータをシリンダへの取付方向から見た正面図である。 (a)〜(c)はいずれも同エンジンにおけるインシュレータの変形例を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る2サイクルエンジンの要部を示し、図3に対応した断面図である。 同エンジンにおける蓋体を取り外した状態のシリンダの外観を示す側面図である。 本発明の第3実施形態に係る2サイクルエンジンを切欠いた正面断面図である。 同エンジンのシリンダとクランクケースを示す側面断面図であって、吸気行程時の第2掃気通路の部分を示している。 同エンジンのシリンダとクランクケースを示す側面断面図であって、掃気行程時の第2掃気通路の部分を示している。 同エンジンの第1掃気通路の部分を示す側面断面図である。 同エンジンのシリンダとクランクケースを拡大して示す正面断面図である。 同エンジンのシリンダの外観を示す側面図である。 同エンジンにおけるピストンの正面図である。 図16のXIX −XIX 線に沿った断面図である。 図16のXX−XX線に沿った断面図である。
符号の説明
1 シリンダ
1a 燃焼室
2a クランク室
3 気化器(燃料供給装置)
7 ピストン
10A〜10C 分岐通路
11 混合気通路
12 排気ポート
13 第1掃気通路(掃気通路)
14 第2掃気通路(掃気通路)
15 リードバルブ
16 導入通路(分岐通路の下流部)
72 吸入室
EM 混合気
TM 希薄混合気

Claims (4)

  1. 燃焼室とクランク室とを連通させる掃気通路と、燃料供給装置からの混合気を前記クランク室に導入する混合気通路と、この混合気通路から分岐して前記混合気よりも薄い希薄混合気を前記掃気通路に導入する分岐通路と、この分岐通路に設けられたリードバルブとを有し、
    吸気行程において、前記分岐通路からの希薄混合気が前記リードバルブを経て前記掃気通路に導入されるとともに、前記混合気通路からの混合気が前記クランク室に導入され、
    掃気行程において、前記クランク室内の混合気が前記掃気通路を経て燃焼室に導入され始めるよりも前に前記掃気通路からの希薄混合気が導入され始めるように設定された2サイクルエンジン。
  2. 請求項1において、前記分岐通路の少なくとも下流部がシリンダに形成されている2サイクルエンジン。
  3. 燃焼室とクランク室とを連通させる掃気通路と、燃料供給装置からの混合気をクランク室に導入する混合気通路と、ビストンの側面に形成された吸入室と、前記混合気通路から分岐して前記混合気よりも薄い希薄混合気を前記吸入室に導入する分岐通路とを有し、
    吸気行程において、前記吸入室が前記分岐通路に連通して前記分岐通路からの希薄混合気が前記吸入室を経て前記掃気通路に導入されるとともに、前記混合気通路からの混合気が前記クランク室に導入され、
    掃気行程において、前記クランク室内の混合気が前記掃気通路を経て燃焼室に導入され始めるよりも前に前記掃気通路からの希薄混合気が導入され始めるように設定された2サイクルエンジン。
  4. 請求項1,2または3において、前記掃気通路は2対設けられ、第2掃気通路が第1掃気通路よりも排気ポート寄りに位置しており、前記分岐通路が前記第2掃気通路に接続されている2サイクルエンジン。
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