JP6010011B2 - 内燃機関のブリーザシステム - Google Patents
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Description
しかし、内燃機関の性能向上を図るため、ブローバイガスの気液分離性能のさらなる向上が望まれている。
また、第二気液分離室内の旋回部によって、ブローバイガスが上下方向に旋回しながら第二気液分離室内を螺旋状の旋回流となって流通するので、ブローバイガスに含まれるオイルミストは、旋回流の遠心力によって互いにくっついてさらに粒径の大きいオイルミストとなって、気液分離され、気液分離性能を向上させることができる。
また、第二気液分離室のブローバイガス出口に一方向バルブが設けられているので、過給機が作動して吸気通路が正圧状態になる場合には、吸気通路からブリーザチャンバへの新気の逆流を防止することができ、内燃機関本体内の圧力調整性能及び掃気性能を好適に維持することができる。
また、かかる構成によると、吸気負圧によって内燃機関内部のブローバイガスが吸気通路へ供給される際に、内燃機関内部の負圧によって新気用チャンバから内燃機関内部に新気が導入され、内燃機関内部を良好に掃気できるのに加えて、内燃機関の高負荷高回転時の過給機作動時において、過給機のコンプレッサによって吸気通路が正圧状態になった場合には、ブリーザチャンバの一方向バルブが閉弁状態となりブローバイガスがブリーザチャンバを流れなくなるため新気用チャンバ内にブローバイガスが流入する可能性があるが、旋回部を有する新気用チャンバが気液分離室として機能し良好に気液分離できるため、オイル分を除去したブローバイガスが吸気通路に流入されることになり、吸気通路にオイルが付着するのを防止しつつ内燃機関本体内部の圧力が高まるのを防止し、内燃機関本体内部の掃気性能を好適に維持することができる。
また、本発明の内燃機関のブリーザシステムは、過給機を有する内燃機関の内部に生じるブローバイガスを、吸気通路の吸気負圧を利用して当該吸気通路を介して還流し、再度燃焼に用いるPCV回路を備える内燃機関のブリーザシステムであって、前記内燃機関のヘッドカバー上部に設けられ、前記内燃機関の内部に生じるブローバイガスが流通するブリーザ通路と連結されるブリーザチャンバを備え、前記ブリーザチャンバは、シリンダ列方向に延設されており、前記ブリーザ通路と連結される第一気液分離室と、前記第一気液分離室と並んでシリンダ列方向に延設されており、前記吸気通路を介して前記内燃機関の内部と連結される第二気液分離室と、シリンダ列方向一端側において前記第一気液分離室と前記第二気液分室とを連結する連通路と、を備え、前記連通路に設けられ、前記ブローバイガスの流量を調整するPCVバルブと、前記第二気液分離室のシリンダ列方向他端部に設けられ、前記ブローバイガスの当該第二気液分離室からの排出のみを許容する一方向バルブと、を備え、前記第二気液分離室は、当該第二気液分離室を流通するブローバイガスを旋回させる旋回部を備え、前記旋回部は、前記旋回部が設けられたチャンバの底面から当該チャンバの天井内面に向けて延びる下側のリブと、当該チャンバの前記天井内面から当該チャンバの前記底面に向けて延びる上側のリブと、を備え、前記下側のリブと前記上側のリブとは、平面視でX形状を呈するように互いに対向して配置されていることを特徴とする。
また、内燃機関の低回転又は中回転時の過給機が作動していない状態で吸気通路が負圧状態にある場合は、第一気液分離室内に流入してくるブローバイガスの流速が比較的小さいので、案内路との連結位置近傍に第一オイル戻し孔部が形成されていても、第一オイル戻し孔部周辺の気液分離されたオイルがブローバイガスで巻き上げられて混入する量が少なく、また、第一オイル戻し孔部はPCVバルブから離れた位置に設けられているので、第一気液分離室内のオイルがPCVバルブ付近に貯留してPCVバルブ内を流通するブローバイガスの流れを阻害することを防ぐことができる。
また、かかる構成によると、第一気液分離室及び第二気液分離室の底面が各オイル戻し孔部に向かって下がるように傾斜しているので、第一気液分離室及び第二気液分離室内部で気液分離されたオイルを、各オイル戻し孔部を介して速やかに内燃機関本体内へ戻すことができる。
また、庇部が設けられているので、ブリーザ通路を流通するブローバイガスのオイルミストがオイルレベルゲージ挿通孔部R4の上端部に付着することを防止することができる。すなわち、オイルレベルゲージの脱着時にオイルレベルゲージ挿通孔部の上端部において測定と無関係なオイルがオイルレベルゲージのゲージ部に付着することを防止し、オイルレベルの好適な測定を実現することができる。
前記PCVバルブは、前記連通路の前記第二気液分離室側端部において、前記第二気液分離室の延設方向に沿って設けられており、前記第二気液分離室には、前記PCVバルブのブローバイガス出口に対向するリブが前記ブローバイガス出口に対して所定間隙を有して形成される構成であってもよい。
かかる構成によると、第一気液分離室と第二気液分離室との連通路を兼ねるPCVバルブが第二気液分離室の延設方向に沿って設けられているので、ヘッドカバーのシリンダ列に直交する方向の幅をコンパクトに設計することができ、ブリーザチャンバの小型化及び好適な気液分離性能の確保を両立させることができる。
また、PCVバルブから第二気液分離室へ排出されたブローバイガスは、PCVバルブ内部の細い流路を通過することでブローバイガス出口から流速を増して流出され、PCVバルブのブローバイガス出口に対向して配置されたリブに当たり、細かなオイルミストがリブに付着して粒径を増して落下するため、気液分離性能をさらに向上させることができる。
本発明における内燃機関のブリーザシステムは、複数組の前記ブリーザ通路及び前記案内路を備え、複数の前記ブリーザ通路は、前記内燃機関の底部に設けられたオイルパンの深さが異なる位置に設けられている構成であってもよい。
かかる構成によると、複数のブリーザ通路がオイルパンの深さが異なる位置に設けられているので、車両の旋回走行時、坂道走行時等、内燃機関が傾いた状態において一部のブリーザ通路が油没してしまった場合にも残りのブリーザ通路からブローバイガスをブリーザチャンバへ導入することができ、内燃機関内部の圧力調整を好適に行うことができるので、内燃機関内部、特にクランクケース内部でのブローバイガスの増大によって圧力が高まってフリクションが増加してしまうのを抑制することができる。
シリンダブロック11は、図示は省略するが、主にシリンダボアとクランクケースとを構成する部材である。シリンダブロック11の内部には、ピストン、コンロッド、クランクシャフト等が収容される。
ロアブロック12は、シリンダブロック11と共にクランクケースを構成する部材であり、シリンダブロック11の下方に配置される。詳細は図示しないが、本願発明においては、シリンダブロック11下部に形成された複数の上側クランクジャーナル部と、ロアブロック12上面に形成された複数の下側クランクジャーナル部によって、クランクシャフトのジャーナル部が回転可能に保持されている。
シリンダヘッド13は、シリンダブロック11に形成されたシリンダボアに対応する位置に形成された底面の凹部により、シリンダ内部に摺動可能に配設されたピストン冠面とともに燃焼室を構成する部材であり、シリンダブロック11の上方に配置される。シリンダヘッド13の内部には、図示は省略するが、燃焼室に連通する吸気ポート及び排気ポートが形成されるとともに、吸気ポート及び排気ポートを開閉するための吸気バルブ及び排気バルブを有し、またシリンダヘッド上部にはロッカアーム等の動弁機構が配置される動弁室が形成されている。また、動弁室には、クランクシャフトの駆動が伝達される吸気側カムシャフト及び排気側カムシャフトが配置される。
ヘッドカバー14は、シリンダヘッド13の上部を閉塞して動弁室を構成する蓋状の部材であり、シリンダヘッド13の上方に配置される。一般的に、気液分離室は、ヘッドカバー14内部又はヘッドカバー14上部に、ヘッドカバー14と一体又は別体に形成される。
オイルパン15は、内燃機関E内の各部を潤滑して落下してくるオイルを受け止め、かつオイルを貯留するための部材であり、ロアブロック12の下方に配置される。オイルパン15の内部には、内燃機関E内の各部にオイルを圧送するためのオイルポンプにオイルを供給するためのオイルストレーナが配置される。
ブローバイガスは、燃焼室で発生する未燃焼ガスとオイルミストとを含有するガスであり、ピストン摺動に伴い燃焼室からクランクケースへ漏出される。このブローバイガスは、ブリーザ通路を介して内燃機関Eのブリーザシステム1へ還流される。
本実施形態においては、図2及び図3に示すように、内燃機関Eの気液分離通路1は、ヘッドカバー14の上部に一体的に形成されており、ヘッドカバー14と、ブリーザチャンバアッパ30と、PCVバルブ41及び一方向バルブ42と、新気用チャンバアッパ50と、を備えている。ヘッドカバー14、ブリーザチャンバアッパ30及び新気用チャンバ50は、図4に示すように、案内路R1a,R1b、ブリーザチャンバR2及び新気用チャンバR3を構成する。本実施形態において、ブリーザチャンバR2は、内燃機関Eのヘッドカバー14の後端側において左右方向に延設されており、新気用チャンバR3は、内燃機関Eのヘッドカバー14の前端側において左右方向に延設されている。
図4に示すように、案内路R1aは、ブリーザ通路R0aと第一気液分離室R2aとをブローバイガス流通可能に連結するブローバイガス流路である。案内路R1aは、内燃機関Eが車両に搭載された状態において前後方向に延設されている。案内路R1aは、案内路ロア14a1に新気用チャンバ50と一体に形成された案内路アッパ21a及びブリーザチャンバアッパ30と一体に形成された案内路アッパ21bを溶着することによって形成される。
図4に示すように、ブリーザチャンバR2は、吸気通路2xが負圧の状態において、案内路R1a,R1bから導入されたブローバイガスを気液分離し、気液分離されたブローバイガスを、インマニ2dを介して燃焼室側へ戻すとともに、分離されたオイルを内燃機関E本体内へ戻すものである。ブリーザチャンバR2は、ブリーザチャンバロア14bにブリーザチャンバアッパ30を溶着することによって形成される。
第一気液分離室R2aは、シリンダ列方向に延設された平面視直線形状を呈するブローバイガス流路である。第一気液分離室R2aの底面は、シリンダ列方向一端部からシリンダ列方向他端部に向かうにつれて下方に傾斜している。また、第一気液分離室R2aの底面のシリンダ列方向他端部には、第一オイル戻し孔部14eが形成されている。第一オイル戻し孔部14eは、シリンダヘッド14内の動弁室と連通している。
第二気液分離室R2bは、シリンダ列方向に延設された平面視直線形状を呈するブローバイガス流路である。第二気液分離室R2bは、第一気液分離室R2aに沿って、内燃機関が車両に搭載された状態において第一気液分離室R2aよりも後側に設けられている。第二気液分離室R2bの底面は、シリンダ列方向他端部からシリンダ列方向一端部に向かうにつれて下方に傾斜している(図5(a)参照)。
図5(b)に示すように、第二気液分離室R2bは、旋回部61を備える。旋回部61は、第二気液分離室R2bを流通するブローバイガスを上下方向に螺旋状に旋回させるものであって、複数の上側のリブ61aと、複数の下側のリブ61bと、を備える。図3の破線によって示されるように、これらのリブ61a,61bは、平面視でX字形状を呈するように互いに略リブ61a,61bの中央位置で対向するように形成されている。
連通路R2cは、第一気液分離室R2aのシリンダ列方向一端部と第二気液分離室R2bのシリンダ列方向一端部とを連結する平面視U字形状を呈するブローバイガス流路である。連通路R2cの底面の第二気液分離室R2b側端部は、連通路R2cの底面の他部及び第二気液分離室R2bの底面よりも下方へ窪んでおり、かかる窪みには、第二オイル戻し孔部14f(図5(b)参照)が形成されている。
図4に示すように、PCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブ41は、連通路R2cの第二気液分離室R2b側端部において、第二気液分離室R2bの延設方向に沿って設けられている。PCVバルブ41は、連通路R2cを流通するブローバイガスの流量を調整するための流量調整バルブであって、吸気通路2xの負圧が所定以上になると開弁し、負圧強さに応じてバルブ開度が調整され、吸気通路の負圧が無くなると閉弁する。また、PCVバルブ41は、ブローバイガスとの衝突により、弁体及び弁体を閉弁方向へ付勢する弾性部材が振動するとともに、それに伴ってブローバイガスの流れが乱れることで、ブローバイガス中のオイルミストが、弁体、弾性部材及びPCVバルブ41内の連通路に衝突する度合を増大させ、それにより、ブローバイガスからのオイルの気液分離性能をさらに向上させている。連通路R2cからPCVバルブ41に導入されたブローバイガスは、当該PCVバルブ41のブローバイガス出口41aから第二気液分離室R2bへ排出される。
一方向バルブ42は、第二気液分離室R2bのシリンダ列方向他端部に設けられており、一方向バルブ42の下流側はインマニ2dとブローバイガス流通可能に連結されている。一方向バルブ42は、吸気通路2xが負圧の状態において開弁し、ブローバイガスの第二気液分離室R2bからインマニ2dへの排出を許容するとともに、吸気通路2xが正圧の状態において閉弁し、吸気通路2xからの新気の逆流を防止する。
新気用チャンバR3は、吸気通路2xが負圧の状態において、ブローバイガスが吸気通路2xに吸引供給されるのに伴い内燃機関E本体内の圧力が下がることによって、吸気通路2x内に導入された新気の一部を内燃機関E本体内に導入し掃気する。一方、吸気通路2xが正圧の状態においては、内燃機関E本体内のブローバイガスを気液分離して過給機のインマニ2dへ戻すものである。新気用チャンバR3のシリンダ列方向一端部は、新気通路2yを介してコンプレッサ2bよりも上流側の吸気通路2xと新気及びブローバイガス流通可能に連結されている。新気用チャンバR3のシリンダ列方向他端部は、インマニ2dを介して内燃機関E本体内と新気及びブローバイガス流通可能に連結されている。
図6(a)に示すように、新気用チャンバR3は、旋回部62を備える。旋回部62は、新気用チャンバR3を流通するブローバイガスを螺旋状に旋回させるものであって、複数の上側のリブ62aと、複数の下側のリブ62bと、を備える。
続いて、内燃機関Eのブリーザシステム1の動作例について、吸気通路の負圧状態、吸気通路の正圧状態、の順に説明する
図4において、黒矢印は、新気及びブローバイガスの流れる方向を表す。また、図5(a)(b)、図6(b)及び図8において、黒矢印は、ブローバイガスの流れる方向を表し、点線矢印は、ブローバイガスから気液分離されたオイルの流れる方向を表す。
図7において、黒矢印は、ブローバイガスの流れる方向を表す。また、図6(a)において、黒矢印は、ブローバイガスの流れる方向を表し、点線矢印は、ブローバイガスから気液分離されたオイルの流れる方向を表す。
続いて、内燃機関Eのブリーザシステム1におけるオイルレベルゲージ挿通孔部及びオイルレベルゲージについて説明する。図8に示すように、ブリーザ通路R0aは、オイルレベルゲージ70が挿通されるオイルレベルゲージ挿通孔部R4を兼ねている。ブリーザ通路R0aは、オイルレベルゲージ挿通孔部R4の上端部近傍にて当該オイルレベルゲージ挿通孔部R4と分岐し、分岐通路R0a1を介して案内路R1aとブローバイガス流通可能に連結されている。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、第二気液分離室R2b内の旋回部61によって、ブローバイガスが上下方向に旋回しながら第二気液分離室R2b内を螺旋状の旋回流となって流通するので、ブローバイガスに含まれるオイルミストは、旋回流の遠心力によって互いにくっついてさらに粒径の大きいオイルミストとなって、気液分離され、気液分離性能を向上させることができる。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、第二気液分離室R2bのブローバイガス出口に一方向バルブ42が設けられているので、過給機が作動して吸気通路2xが正圧状態になる場合には、吸気通路2xからブリーザチャンバR2への新気の逆流を防止することができ、内燃機関E本体内の圧力調整性能及び掃気性能を好適に維持することができる。
また、内燃機関Eの低回転又は中回転時の過給機が作動していない状態で吸気通路2xが負圧状態にある場合は、第一気液分離室R2a内に流入してくるブローバイガスの流速が比較的小さいので、案内路R1aとの連結位置近傍に第一オイル戻し孔部14eが形成されていても、第一オイル戻し孔部14e周辺の気液分離されたオイルがブローバイガスで巻き上げられて混入する量が少なく、また、第一オイル戻し孔部14eはPCVバルブ41から離れた位置に設けられているので、第一気液分離室R2a内のオイルがPCVバルブ41付近に貯留してPCVバルブ41内を流通するブローバイガスの流れを阻害することを防ぐことができる。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、PCVバルブ41から第二気液分離室R2bへ排出されたブローバイガスが、PCVバルブ41内部の細い流路を通過することでブローバイガス出口41aから流速を増して流出され、PCVバルブ41のブローバイガス出口41aに対向して配置されたリブ35に当たり、細かなオイルミストがリブに付着して粒径を増して落下するため、気液分離性能をさらに向上させることができる。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、庇部14i,14jが設けられているので、ブリーザ通路R0aを流通するブローバイガスのオイルミストがオイルレベルゲージ挿通孔部R4の上端部に付着したり、オイル落とし孔部14dから落ちるオイルがはねてオイルレベルゲージ挿通孔部R4の上端部に付着したりすることを防止することができる。すなわち、内燃機関Eのブリーザシステム1は、オイルレベルゲージ70の脱着時にオイルレベルゲージ挿通孔部R4の上端部において測定と無関係なオイルがオイルレベルゲージ70のゲージ部71に付着することを防止し、オイルレベルの好適な測定を実現することができる。
続いて、本発明の他の実施形態に係る内燃機関のブリーザシステムについて、前記したブリーザシステム1との相違点を中心に説明する。図11は、本発明の他の実施形態に係るブリーザシステムを示す平面図である。図12は、図11のX9矢視断面図である。なお、他の実施形態におけるシリンダ列方向の一端側及び他端側は、前記した実施形態とは逆転している。
これにより、補助開口部14gが内燃機関本体のブリーザ通路上端部の略上方に位置するので、リターンオイルで塞がれたオイル戻し孔部14e近傍にある補助開口部14gから良好にブローバイガスをブリーザチャンバR2内部に導入することができる。
2b コンプレッサ
14 シリンダヘッド
15 オイルパン
35 リブ
41 PCVバルブ
42 一方向バルブ
61,62,63 旋回部
61a,62a 上側のリブ
61b,62b 下側のリブ
70 オイルレベルゲージ
72 膨出部
E 内燃機関
R0a ブリーザ通路
R0a1 分岐通路
R0b ブリーザ通路
R1a 案内路
R1b 案内路
R2 ブリーザチャンバ
R2a 第一気液分離通路
R2b 第二気液分離通路
R2c 連通路
R3 新気用チャンバ
R4 オイルレベルゲージ挿通孔部
Claims (9)
- 過給機を有する内燃機関の内部に生じるブローバイガスを、吸気通路の吸気負圧を利用して当該吸気通路を介して還流し、再度燃焼に用いるPCV回路を備える内燃機関のブリーザシステムであって、
前記内燃機関のヘッドカバー上部に設けられ、前記内燃機関の内部に生じるブローバイガスが流通するブリーザ通路と連結されるブリーザチャンバと、
前記内燃機関の前記ヘッドカバー上部に前記ブリーザチャンバと並んでシリンダ列方向に延設され、前記内燃機関内部の負圧を利用して新気を導入し、前記内燃機関の内部を掃気するための新気用チャンバと、
を備え、
前記ブリーザチャンバは、
シリンダ列方向に延設されており、前記ブリーザ通路と連結される第一気液分離室と、
前記第一気液分離室と並んでシリンダ列方向に延設されており、前記吸気通路を介して前記内燃機関の内部と連結される第二気液分離室と、
シリンダ列方向一端側において前記第一気液分離室と前記第二気液分室とを連結する連通路と、
を備え、
前記連通路に設けられ、前記ブローバイガスの流量を調整するPCVバルブと、
前記第二気液分離室のシリンダ列方向他端部に設けられ、前記ブローバイガスの当該第二気液分離室からの排出のみを許容する一方向バルブと、
を備え、
前記第二気液分離室は、当該第二気液分離室を流通するブローバイガスを旋回させる旋回部を備え、
前記新気用チャンバは、
シリンダ列方向一端部において前記内燃機関の内部と連結されるとともに、シリンダ列方向他端部において前記吸気通路の前記過給機よりも上流側に連結されており、
当該新気用チャンバを流通する新気及び前記ブローバイガスを旋回させる旋回部を備える
ことを特徴とする内燃機関のブリーザシステム。 - 前記旋回部は、前記旋回部が設けられたチャンバの底面から当該チャンバの天井内面に向けて延びる下側のリブと、当該チャンバの前記天井内面から当該チャンバの前記底面に向けて延びる上側のリブと、を備え、
前記下側のリブと前記上側のリブとは、平面視でX形状を呈するように互いに対向して配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のブリーザシステム。 - 過給機を有する内燃機関の内部に生じるブローバイガスを、吸気通路の吸気負圧を利用して当該吸気通路を介して還流し、再度燃焼に用いるPCV回路を備える内燃機関のブリーザシステムであって、
前記内燃機関のヘッドカバー上部に設けられ、前記内燃機関の内部に生じるブローバイガスが流通するブリーザ通路と連結されるブリーザチャンバを備え、
前記ブリーザチャンバは、
シリンダ列方向に延設されており、前記ブリーザ通路と連結される第一気液分離室と、
前記第一気液分離室と並んでシリンダ列方向に延設されており、前記吸気通路を介して前記内燃機関の内部と連結される第二気液分離室と、
シリンダ列方向一端側において前記第一気液分離室と前記第二気液分室とを連結する連通路と、
を備え、
前記連通路に設けられ、前記ブローバイガスの流量を調整するPCVバルブと、
前記第二気液分離室のシリンダ列方向他端部に設けられ、前記ブローバイガスの当該第二気液分離室からの排出のみを許容する一方向バルブと、
を備え、
前記第二気液分離室は、当該第二気液分離室を流通するブローバイガスを旋回させる旋回部を備え、
前記旋回部は、前記旋回部が設けられたチャンバの底面から当該チャンバの天井内面に向けて延びる下側のリブと、当該チャンバの前記天井内面から当該チャンバの前記底面に向けて延びる上側のリブと、を備え、
前記下側のリブと前記上側のリブとは、平面視でX形状を呈するように互いに対向して配置されている
ことを特徴とする内燃機関のブリーザシステム。 - 過給機を有する内燃機関の内部に生じるブローバイガスを、吸気通路の吸気負圧を利用して当該吸気通路を介して還流し、再度燃焼に用いるPCV回路を備える内燃機関のブリーザシステムであって、
前記内燃機関のヘッドカバー上部に設けられ、前記内燃機関の内部に生じるブローバイガスが流通するブリーザ通路と連結されるブリーザチャンバを備え、
前記ブリーザチャンバは、
シリンダ列方向に延設されており、前記ブリーザ通路と連結される第一気液分離室と、
前記第一気液分離室と並んでシリンダ列方向に延設されており、前記吸気通路を介して前記内燃機関の内部と連結される第二気液分離室と、
シリンダ列方向一端側において前記第一気液分離室と前記第二気液分室とを連結する連通路と、
を備え、
前記連通路に設けられ、前記ブローバイガスの流量を調整するPCVバルブと、
前記第二気液分離室のシリンダ列方向他端部に設けられ、前記ブローバイガスの当該第二気液分離室からの排出のみを許容する一方向バルブと、
を備え、
前記第二気液分離室は、当該第二気液分離室を流通するブローバイガスを旋回させる旋回部を備え、
前記第一気液分離室は、
シリンダ列方向他端側における底面に形成されたオイル戻し孔部兼ブローバイガス入口孔部と、
内燃機関が車両に搭載された状態において、前記オイル戻し孔部兼ブローバイガス入口孔部よりも上方となる位置、かつ、ブローバイガスから気液分離されたオイルが流下する方向の上流側とは異なる位置に、ブローバイガスを前記第一気液分離室内に導入するための補助開口部と、
を備えることを特徴とする内燃機関のブリーザシステム。 - 過給機を有する内燃機関の内部に生じるブローバイガスを、吸気通路の吸気負圧を利用して当該吸気通路を介して還流し、再度燃焼に用いるPCV回路を備える内燃機関のブリーザシステムであって、
前記内燃機関のヘッドカバー上部に設けられ、前記内燃機関の内部に生じるブローバイガスが流通するブリーザ通路と連結されるブリーザチャンバを備え、
前記ブリーザチャンバは、
シリンダ列方向に延設されており、前記ブリーザ通路と連結される第一気液分離室と、
前記第一気液分離室と並んでシリンダ列方向に延設されており、前記吸気通路を介して前記内燃機関の内部と連結される第二気液分離室と、
シリンダ列方向一端側において前記第一気液分離室と前記第二気液分室とを連結する連通路と、
を備え、
前記連通路に設けられ、前記ブローバイガスの流量を調整するPCVバルブと、
前記第二気液分離室のシリンダ列方向他端部に設けられ、前記ブローバイガスの当該第二気液分離室からの排出のみを許容する一方向バルブと、
を備え、
前記第二気液分離室は、当該第二気液分離室を流通するブローバイガスを旋回させる旋回部を備え、
前記内燃機関の前記ヘッドカバーに設けられ、前記内燃機関の内部に生じるブローバイガスが流通するブリーザ通路と前記第一気液分離室とを連結する案内路をさらに備え、
前記第一気液分離室は、シリンダ列方向他端側において前記案内路と連結されており、
前記第一気液分離室の底面のシリンダ列方向他端部に形成された第一オイル戻し孔部と、
前記第二気液分離室の底面のシリンダ列方向一端部又は前記連通路の底面の前記第二気液分離室側端部に形成された第二オイル戻し孔部と、
を備え、
前記第一気液分離室の底面は、内燃機関が車両に搭載された状態において、シリンダ列一端側からシリンダ列他端側にむけて下方に傾斜しており、
前記第二気液分離室の底面は、内燃機関が車両に搭載された状態において、シリンダ列他端側からシリンダ列一端側にむけて下方に傾斜している
ことを特徴とする内燃機関のブリーザシステム。 - 過給機を有する内燃機関の内部に生じるブローバイガスを、吸気通路の吸気負圧を利用して当該吸気通路を介して還流し、再度燃焼に用いるPCV回路を備える内燃機関のブリーザシステムであって、
前記内燃機関のヘッドカバー上部に設けられ、前記内燃機関の内部に生じるブローバイガスが流通するブリーザ通路と連結されるブリーザチャンバを備え、
前記ブリーザチャンバは、
シリンダ列方向に延設されており、前記ブリーザ通路と連結される第一気液分離室と、
前記第一気液分離室と並んでシリンダ列方向に延設されており、前記吸気通路を介して前記内燃機関の内部と連結される第二気液分離室と、
シリンダ列方向一端側において前記第一気液分離室と前記第二気液分室とを連結する連通路と、
を備え、
前記連通路に設けられ、前記ブローバイガスの流量を調整するPCVバルブと、
前記第二気液分離室のシリンダ列方向他端部に設けられ、前記ブローバイガスの当該第二気液分離室からの排出のみを許容する一方向バルブと、
を備え、
前記第二気液分離室は、当該第二気液分離室を流通するブローバイガスを旋回させる旋回部を備え、
前記ブリーザ通路は、オイルレベルゲージ挿通孔部を兼ねており、
前記内燃機関の前記ヘッドカバーに設けられ、前記内燃機関の内部に生じるブローバイガスが流通するブリーザ通路と前記第一気液分離室とを連結する案内路をさらに備え、
前記ブリーザ通路の上端部は、前記オイルレベルゲージ挿通孔部から分岐して前記案内路と連結されており、
前記ヘッドカバーは、
前記オイルレベルゲージ挿通孔部の先端部と対向するオイルレベルゲージ案内孔部と、
前記オイルレベルゲージ案内孔部と前記オイルレベルゲージ挿通孔部との間を覆う庇部と、
を備えることを特徴とする内燃機関のブリーザシステム。 - 前記オイルレベルゲージは、前記ブリーザ通路と分岐した位置よりも上方において、前記オイルレベルゲージ挿通孔を塞ぐ膨出部を備える
ことを特徴とする請求項6に記載の内燃機関のブリーザシステム。 - 前記PCVバルブは、前記連通路の前記第二気液分離室側端部において、前記第二気液分離室の延設方向に沿って設けられており、
前記第二気液分離室には、前記PCVバルブのブローバイガス出口に対向するリブが前記ブローバイガス出口に対して所定間隙を有して形成される
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の内燃機関のブリーザシステム。 - 前記内燃機関の前記ヘッドカバーに設けられ、前記内燃機関の内部に生じるブローバイガスが流通するブリーザ通路と前記第一気液分離室とを連結する案内路をさらに備え、
複数組の前記ブリーザ通路及び前記案内路を備え、
複数の前記ブリーザ通路は、前記内燃機関の底部に設けられたオイルパンの深さが異なる位置に設けられている
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の内燃機関のブリーザシステム。
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