JPH11223118A - エンジンのブロ−バイガス通路 - Google Patents

エンジンのブロ−バイガス通路

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JPH11223118A
JPH11223118A JP2442098A JP2442098A JPH11223118A JP H11223118 A JPH11223118 A JP H11223118A JP 2442098 A JP2442098 A JP 2442098A JP 2442098 A JP2442098 A JP 2442098A JP H11223118 A JPH11223118 A JP H11223118A
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gas passage
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンピングロスを少なくして、クランク室お
よびオイルパン内の換気を十分におこない、潤滑油など
の劣化および錆びの影響を少なくすること。 【解決手段】 ジャーナル軸に平行にジャーナルハウジ
ング10に貫通孔23を設け、この貫通孔23を均圧孔として
各クランク室の圧力変動を少なくし、ポンピングロスを
少なくする。そしてこの貫通孔23と第一ブロ−バイガス
通路18および第二ブロ−バイガス通路19とを貫通孔23内
で連通させ、クランク室内のブロ−バイガスを吸引し
て、クランク室を換気すると共に、更に第一ブロ−バイ
ガス通路18の下端 181をオイルパン17に開口させて、オ
イルパン17内を積極的に換気する。これによりクランク
室およびオイルパン17内の換気が効率よく行われ、潤滑
油などの劣化および錆びの影響を少なくすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンのブロ−
バイガス通路の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】まず、ブロ−バイガスの概略について説
明する。エンジンの圧縮工程と爆発工程において、燃焼
室内の空気と燃料の混合気(僅かな燃焼ガスを含む)
が、シリンダの内壁とピストンリングとの間の隙間から
漏洩して、クランク室に溜る。このクランク室に漏洩し
た空気と燃料の混合気をブロ−バイガスという。このブ
ロ−バイガスの大部分は未燃焼ガスであるので、燃料経
済の観点からこのブロ−バイガスを吸気系に導入して再
び燃焼室に戻し、再燃焼させるようにしている。また、
クランク室には大量の潤滑油があるので、この潤滑油が
ブロ−バイガスに混入する。このように、潤滑油が混入
した状態のブロ−バイガスを再燃焼した場合に、カ−ボ
ンが発生してシリンダを摩耗したり、不完全燃焼してエ
ンジン性能に悪影響を及ぼすので、ブロ−バイガスを吸
気系に導入する前に、ブロ−バイガスから潤滑油(以下
油という)を分離する必要がある。
【0003】また、ブロ−バイガスの中には、強酸性を
示す水分が含まれており、この水分が潤滑油やエンジン
オイルに混入すると、潤滑油やエンジンオイルの劣化が
早められ、エンジンやその他の部分の錆びに与える影響
が大きくなる。したがって、クランク室およびオイルパ
ン内に溜ったブロ−バイガスの換気が要求される。
【0004】また、クランク軸を軸支するジャーナルハ
ウジングによって区画されているクランク室内の圧力
は、シリンダ内を上下するピストンの運動により変動す
る。すなわち、ピストンが上昇して圧縮工程に入る時
に、この圧縮工程に入るピストンのクランク室は負圧に
なり、給気および爆発(膨張)工程に入ってピストンが
下降すると、そのクランク室は加圧される。このクラン
ク室内の負圧および加圧は、ピストンの運動に対してマ
イナス側に働くので、エンジンにとってはいわゆるポン
ピングロスとなる。そこで、このポンピングロスを低減
するために、ジャーナルハウジングに連通孔をあけて、
各クランク室を連通するようにし、各クランク室内の圧
力変動を少なくしている。
【0005】従来のブロ−バイガス通路として、実開平
5−17108号公報に開示されたものがある。これを
図10に示して説明すると、1はクランク軸を軸支するた
めの軸受であって、この軸受1の一部を形成している隔
壁2によってクランク室4が区画され、この隔壁2には
クランク軸に平行に貫通孔3があけられている。そし
て、後端壁8には孔6があけられていて、各クランク室
4は貫通孔3および孔6を介してブロ−バイガス室7に
つながっている。これにより、各クランク室4内の圧力
変動は貫通孔3によってほぼ均圧化され、かつ、各クラ
ンク室4内のブロ−バイガスは、貫通孔3を通ってブロ
−バイガス室7に導かれる。
【0006】また、他の従来例として、特開平1−27
1608号公報に開示されたものがある。これを図11に
示して説明すると、9はブロ−バイガス通路であって、
シリンダ5の下端よりも高い位置で、ジャーナルハウジ
ング10によって区画されているクランク室に開口してい
る。11はジャーナル部12を介してジャーナルハウジング
10に軸支されているバランサ軸である。
【0007】また、実開平4−65945号公報には図
12に示すブロ−バイガス通路が開示されている。これに
ついて説明すると、シリンダブロック14にブロ−バイガ
ス通路9を穿設し、このブロ−バイガス通路9に連通す
るように、隔壁2に斜めの貫通孔13が開けられている。
そして、各クランク室4に溜っているブロ−バイガス
は、この貫通孔13を通ってブロ−バイガス通路9に導か
れるようになっている。また、この貫通孔13は隣接して
いるクランク室4内の圧力変化を少なくするための均圧
孔としても機能している。
【0008】また、実公平6−48092号公報には図
13に示すブロ−バイガス通路が開示されている。これに
ついて説明すると、ジャーナルハウジング10の合わせ面
15に凹部16を設け、この凹部16内で連通するようにブロ
−バイガス通路9が設けられている。そして、各クラン
ク室に溜っているブロ−バイガスは、この凹部16を通っ
てブロ−バイガス通路9に導かれるようになっている。
また、この凹部16は隣接しているクランク室内の圧力変
化を少なくするための均圧孔としても機能している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のブロ−バイ
ガス通路において、先ず図10に示すものにあっては、各
クランク室4に滞留しているブロ−バイガスは貫通孔3
を通して、後壁8に設けられた孔6によって、一方向に
吸引されるので、貫通孔3が大きな流動抵抗となって、
各クランク室4内にブロ−バイガスが残留する可能性が
高く、またオイルパン17に滞留しているブロ−バイガス
を換気するためのブロ−バイガス通路が設けられていな
いので、クランク室4およびオイルパン17内の換気が不
十分になる可能性があり、改良すべき問題がある。
【0010】次に、図11に示した従来例にあっては、ジ
ャーナルハウジング10によって区画されたクランク室に
臨んで開口している、ブロ−バイガス通路9が設けられ
ているので、通気抵抗が少なくクランク室内を換気する
ことができるが、オイルパンに滞留しているブロ−バイ
ガスを換気するためのブロ−バイガス通路が設けられて
いない。したがって、各クランク室とオイルパンに滞留
している合計されたブロ−バイガスの容積が相当に大き
なものとなり、ブロ−バイガス通路9でこの合計された
ブロ−バイガスの換気ができない場合には、オイルパン
内にブロ−バイガスが残留するという改良すべき問題が
ある。また、この従来例にあってはジャーナルハウジン
グ10を貫通した貫通孔があけられていないので、ポンピ
ングロスが大きくなるという問題がある。
【0011】次に、図12および図13に示した従来例も図
11に示した従来例と同様に、通気抵抗が少なくクランク
室内を換気することができるが、オイルパンに滞留して
いるブロ−バイガスを換気するためのブロ−バイガス通
路が設けられていないので、各クランク室とオイルパン
に滞留している合計されたブロ−バイガスの容積が相当
に大きなものとなり、ブロ−バイガス通路9でこの合計
されたブロ−バイガスの換気ができない場合には、オイ
ルパン内にブロ−バイガスが残留するという改良すべき
問題がある。また、図12に示した従来例にあっては、貫
通孔13は斜めにあけられているので、この孔13を設ける
ためには中子が必要になって複雑で高価な金型になり、
かつ、生産性の点で問題がある。
【0012】本発明はポンピングロスを少なくして、ク
ランク室およびオイルパン内の換気を十分におこなうよ
うにし、潤滑油などの劣化および錆びの影響を少なくす
ると共に、効率よく上記換気が行えるようにしたエンジ
ンのブロ−バイガス通路を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明に係る請求項1の記載から把握される手段は、
クランク室に滞留しているブロ−バイガスをジャーナル
ハウジングに設けたブロ−バイガス通路、シリンダブロ
ックおよびシリンダヘッドに設けたブロ−バイガス通路
を通して、ヘッドカバーに形成したブリ−ザ室に導くよ
うにしたエンジンのブロ−バイガス通路において、ジャ
ーナル軸に平行にジャーナルハウジングに貫通孔を設
け、該貫通孔と前記ブロ−バイガス通路とを連通させ、
前記ジャーナルハウジングに設けた第一ブロ−バイガス
通路の下端をオイルパンに開口させたことを特徴とす
る。
【0014】次に、請求項2の記載から把握される手段
は、クランク室に滞留しているブロ−バイガスをジャー
ナルハウジングに設けたブロ−バイガス通路、シリンダ
ブロックおよびシリンダヘッドに設けたブロ−バイガス
通路を通して、ヘッドカバーに形成したブリ−ザ室に導
くようにしたエンジンのブロ−バイガス通路において、
ジャーナル軸に平行にジャーナルハウジングに貫通孔を
設け、該貫通孔の一部がカウンターウエイトの回転仮想
円周に重なるようにし、該貫通孔と前記ブロ−バイガス
通路とを連通させたことを特徴とする。
【0015】次に、請求項3の記載から把握される手段
は、ジャーナルハウジングに設けた第一ブロ−バイガス
通路の下端をオイルパンに開口させたことを特徴とす
る。
【0016】次に、請求項4の記載から把握される手段
は、クランク室に滞留しているブロ−バイガスをジャー
ナルハウジングに設けたブロ−バイガス通路、シリンダ
ブロックおよびシリンダヘッドに設けたブロ−バイガス
通路を通して、ヘッドカバーに形成したブリ−ザ室に導
くようにしたエンジンのブロ−バイガス通路において、
ジャーナル軸に平行にジャーナルハウジングに貫通孔を
設け、該貫通孔の一部がカウンターウエイトの回転仮想
円周に重なるようにし、該貫通孔と前記ブロ−バイガス
通路とを連通させ、前記貫通孔とは関係なく、隣接し、
かつ、同期的に圧縮および膨張が行われる複数のシリン
ダの下端であって夫々のクランク室に開口するように、
ブロ−バイガス通路を設けたことを特徴とする。
【0017】次に、請求項5の記載から把握される手段
は、ジャーナルハウジングに設けた第一ブロ−バイガス
通路の下端をオイルパンに開口させたことを特徴とす
る。
【0018】次に、各請求項の記載から把握される本発
明によって、課題がどのように解決されるかについて説
明する。まず、請求項1の記載から把握される本発明に
おいて、ジャーナル軸に平行にジャーナルハウジングに
貫通孔を設けることにより、この貫通孔を均圧孔として
各クランク室の圧力変動を少なくすることができ、そし
てこの貫通孔とブロ−バイガス通路とを連通させること
により、クランク室内のブロ−バイガスを吸引して、ク
ランク室を換気することができ、更にジャーナルハウジ
ングに設けた第一ブロ−バイガス通路の下端をオイルパ
ンに開口させることにより、オイルパン内を積極的に換
気することができる。
【0019】次に、請求項2の記載から把握される本発
明において、ジャーナル軸に平行にジャーナルハウジン
グに貫通孔を設けることにより、この貫通孔を均圧孔と
して各クランク室の圧力変動を少なくすることができ、
そしてこの貫通孔の一部がカウンターウエイトの回転仮
想円周に重なるようにすることにより、ピストンが上昇
しているときには重ならないようにし、ピストンが下降
しているときに重なるようにして、貫通孔の有効面積を
変化させ、この貫通孔と前記ブロ−バイガス通路とを連
通させることにより、クランク室を換気する。
【0020】次に、請求項3の記載から把握される本発
明において、ジャーナルハウジングに設けた第一ブロ−
バイガス通路の下端をオイルパンに開口させることによ
り、更にオイルパン内を積極的に換気する。
【0021】次に、請求項4の記載から把握される本発
明において、ジャーナル軸に平行にジャーナルハウジン
グに貫通孔を設けることにより、この貫通孔を均圧孔と
して各クランク室の圧力変動を少なくすることができ、
そしてこの貫通孔の一部がカウンターウエイトの回転仮
想円周に重なるようにしたので、ピストンが上昇してい
るときには重なるようにさせ、ピストンが下降している
ときに重ならないようにして、貫通孔の有効面積を変化
させ、この貫通孔と前記ブロ−バイガス通路とを連通さ
せることにより、クランク室を換気する。そして、前記
貫通孔とは関係なく、隣接し、かつ、同期的に圧縮およ
び膨張が行われる複数のシリンダの下端であって夫々の
クランク室に開口するように、ブロ−バイガス通路を設
けることにより、エアレ−ションの影響によって、オイ
ルパン内の潤滑油の油面が上昇しても、ブロ−バイガス
通路が閉塞されることなく、クランク室およびオイルパ
ンの換気をすることができる。
【0022】次に、請求項5の記載から把握される本発
明において、ジャーナルハウジングに設けた第一ブロ−
バイガス通路の下端をオイルパンに開口させたので、更
に積極的にオイルパン内を換気することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】上記各請求項の記載から把握され
る本発明について、実施の形態を説明する。まず、請求
項1の記載から把握される本発明の実施の形態は、図1
に示すように、クランク室に滞留しているブロ−バイガ
スをジャーナルハウジング10に設けた第一ブロ−バイガ
ス通路18、シリンダブロック24およびシリンダヘッド25
に設けた第二および第三ブロ−バイガス通路19と20を通
して、ヘッドカバー22に形成したブリ−ザ室21に導くよ
うにしたエンジンのブロ−バイガス通路であって、図4
に示すように、ジャーナル軸26に平行にジャーナルハウ
ジング10に貫通孔23を設け、図1に示すように貫通孔23
と第一および第二ブロ−バイガス通路18と19とを貫通孔
23内で連通させる。そして、ジャーナルハウジング10に
設けた第一ブロ−バイガス通路18の下端 181をオイルパ
ン17に開口させる。
【0024】次に、請求項2の記載から把握される本発
明の実施の形態は、図4に示すようにジャーナル軸26に
平行にジャーナルハウジング10に貫通孔23を設け、図2
に示すように貫通孔23の一部がカウンターウエイト27の
回転仮想円周に干渉するようにし、貫通孔23と第一およ
び第二ブロ−バイガス通路18と19とを貫通孔23内で連通
させる。
【0025】次に、請求項3の記載から把握される本発
明の実施の形態は、図4に示すようにジャーナル軸26に
平行にジャーナルハウジング10に貫通孔23を設け、図2
に示すように貫通孔23の一部がカウンターウエイト27の
回転仮想円周に干渉するようにし、貫通孔23と第一およ
び第二ブロ−バイガス通路18と19とを貫通孔23内で連通
させ、図1に示すようにジャーナルハウジング10に設け
た第一ブロ−バイガス通路18の下端 181をオイルパン17
に開口させる。
【0026】次に、請求項4の記載から把握される本発
明の実施の形態は、図4に示すように、ジャーナル軸26
に平行にジャーナルハウジング10に貫通孔23を設け、図
2に示すように、貫通孔23の一部がカウンターウエイト
27の回転仮想円周に干渉するようにし、図1に示すよう
に、貫通孔23と第一および第二ブロ−バイガス通路18と
19とを貫通孔23内で連通させる。そして、図4に示すよ
うに、貫通孔23とは関係なく、隣接し、かつ、同期的に
圧縮および膨張が行われる複数のシリンダC1とC2 の
下端であって夫々のクランク室TとUに開口するよう
に、第四ブロ−バイガス通路28を設け、矢印(イ)のよ
うに貫通孔23を通さないでブロ−バイガスを直接に吸引
する。
【0027】次に、請求項5の記載から把握される本発
明の実施の形態は、図4に示すように、ジャーナル軸26
に平行にジャーナルハウジング10に貫通孔23を設け、図
2に示すように、貫通孔23の一部がカウンターウエイト
27の回転仮想円周に干渉するようにし、図1に示すよう
に、貫通孔23と第一および第二ブロ−バイガス通路18と
19とを貫通孔23内で連通させる。そして、図4に示すよ
うに、貫通孔23とは関係なく、隣接し、かつ、同期的に
圧縮および膨張が行われるシリンダC1 とC2の下端で
あってクランク室TとUに開口するように、第四ブロ−
バイガス通路28を設け、矢印(イ)のように貫通孔23を
通さないでブロ−バイガスを直接に吸引する。そして、
図1に示すように、ジャーナルハウジング10に設けた第
一ブロ−バイガス通路18の下端 181をオイルパン17に開
口させる。
【0028】以下本発明の実施の形態を更に詳しくした
実施例について説明する。先ず、図1を用いてブロ−バ
イガス系について説明すると、エンジンの吸気系からの
新気を、シリンダヘッドカバー22に設けたブリ−ザ室21
を介してシリンダヘッド25内のカム室に導入し、動弁系
を潤滑するオイルと共に、シリンダヘッド25およびシリ
ンダブロック24のそれぞれの一側に設けたオイル戻し通
路31および32を通して、カム室に滞留するブロ−バイガ
スをクランク室へ掃気する。次に、掃気されたカム室か
らのブロ−バイガスは、クランク室の下方においてピス
トンからのブロ−バイガスと合流する。そして、合流し
たブロ−バイガスは、シリンダブロック24およびシリン
ダヘッド25のそれぞれの他側に設けたブロ−バイガス通
路18、19、20を通して、シリンダヘッド25のカム室を通さ
ないように、シリンダヘッドカバー22に設けたブリ−ザ
室21まで、シリンダヘッドカバー22内の通路を通して流
れ、ブリ−ザ室21からPCV バルブを介して、エンジンの
吸気系に吸引される。これらの系は、エンジンの稼働中
は、ほぼ全域大気圧よりも低い負圧の状態に保たれる。
【0029】次に図1を用いて、ブロ−バイガス通路の
概略を説明すると、図4におけるクランク室S〜Vおよ
びオイルパン17に滞留しているブロ−バイガスは、ジャ
ーナルハウジング10に設けた第一ブロ−バイガス通路1
8、シリンダブロック24に設けた第二ブロ−バイガス通
路19、シリンダヘッド25に設けた第三ブロ−バイガス通
路20およびブロ−バイガス通路30を通して、ヘッドカバ
ー22に形成したブリ−ザ室21に吸引されるようになって
いる。
【0030】図1において、第二ブロ−バイガス通路19
は、シリンダブロック24の軸心にほぼ平行に設けられて
おり、この第二ブロ−バイガス通路19は、シリンダブロ
ック24の成形によって形作られる。また、第一ブロ−バ
イガス通路18は第二ブロ−バイガス通路19の底部に連通
するように、ジャーナルハウジング10の外側面にそって
斜めにドリル孔であけるようにしている。このように、
第一ブロ−バイガス通路18をドリル孔にした理由は、こ
のような斜めの孔を金型で成形する場合には中子が必要
になり、金型が複雑で高価なものになると共に、生産性
の点で不利になるからである。
【0031】図1に示すように、貫通孔23は第一ブロ−
バイガス通路18と第二ブロ−バイガス通路19とが重なっ
ている部分にあけられており、これにより貫通孔23内で
第一ブロ−バイガス通路18と第二ブロ−バイガス通路19
とが連通する。また、この貫通孔23は図4および図8に
示すように、ジャーナル軸26に平行にジャーナルハウジ
ング10を貫通するようにあけられている。このように、
ジャーナル軸26に平行に貫通孔23をあけることにより、
この貫通孔23をドリルであけることができ、貫通孔23の
加工を容易にすることができる。そして、ジャーナルハ
ウジング10に設けた第一ブロ−バイガス通路18に連なる
下端 181(リブ33の下端)はオイルパン17に開口してい
る。
【0032】図2において、カウンタウエイト27はエン
ジン形式によってその大きさが決められる。そして、貫
通孔23の一部が回転しているカウンタウエイト27の回転
仮想円周に重なるようにしており、この重なりの程度は
第一ブロ−バイガス通路18との関係で決定される。すな
わち、貫通孔23からのブロ−バイガスの吸引量が多過ぎ
ると、第一ブロ−バイガス通路18からの吸引量が少なく
なって、オイルパン17内の換気が不十分になり、逆に貫
通孔23からのブロ−バイガスの量が少ない場合には、ク
ランク室内の換気が不十分になる。したがって、クラン
ク室とオイルパン17内の両方の換気が効率よく行えるよ
うに、カウンタウエイト27の回転仮想円周の重なりを考
慮して貫通孔23の位置を決定する。すなわち、貫通孔23
の位置は第一ブロ−バイガス通路18と第二ブロ−バイガ
ス通路19との重なり部分(連通部分)であって、かつ、
カウンタウエイト27の回転仮想円周の重なりの程度を考
慮して決定されることになる。また、貫通孔23とカウン
タウエイト27の回転仮想円周との間の重なりの程度は、
カウンタウエイト27の大きさを変えることによっても調
整することができる。
【0033】図4において、第一ブロ−バイガス通路18
は、クランク室SとTの境にあるジャーナルハウジング
101およびクランク室UとVの境にあるジャーナルハウ
ジング 101に設けられており、走行中に車体が傾斜して
オイルパン17内の油面OLがOL′のように多少傾斜し
ても、第一ブロ−バイガス通路18の下端 181がオイルで
塞がれないようにしている。また、オイルパン17の内容
積に対して偏りがないようにして、矢印(ニ)で示すよ
うにほぼ均一にオイルパン17内に滞留しているブロ−バ
イガスを吸引するようにもしている。
【0034】図4において、クランク室TとUの境にあ
るジャーナルハウジング 102には、第一ブロ−バイガス
通路18が設けられていない。その理由はクランク室Tと
Uにおけるピストンは隣接していて、圧縮と爆発の工程
が同期的に行われるので、エアレ−ションの影響により
油面OLの上下変動が大きい。そこで、このジャーナル
ハウジング 102に第一ブロ−バイガス通路18を設けた場
合に、その下端 181が油によって閉塞されることが考え
られ、オイルパン17内の換気をこの第一ブロ−バイガス
通路18に依存させた場合には、その換気が不十分になる
からである。そこで、このクランク室TとUに対して
は、第四ブロ−バイガス通路28を設け、矢印(イ)およ
び矢印(ハ)のように、ブロ−バイガスの吸引量を多く
して、クランク室TとUおよびオイルパン17内に滞留し
ているブロ−バイガスを吸引するようにしている。
【0035】この第四ブロ−バイガス通路28はシリンダ
C2 とC3 の下端とほぼ同じ高さのところでクランク室
TとU内に開口しており、エアレ−ションの影響によっ
て油面OLの高さが変動しても、この開口が閉塞されな
いようになっている。また、図3および図4に示すよう
に、第五ブロ−バイガス通路29は、第四ブロ−バイガス
通路28と連通するように重なっており、クランク室Tと
Uおよびオイルパン17内に滞留しているブロ−バイガス
が吸引されるに十分な大きさの流路面積になっている。
【0036】図3に示すように、第二ブロ−バイガス通
路19、第五ブロ−バイガス通路29およびオイル戻し通路
31は、各シリンダC1 〜C4 の間に設けられていて、か
つ、シリンダヘッド取付孔35の外側であって、シリンダ
C1 〜C4 の外径よりも広い間隔L1 の位置に設けられ
ている。このようにすることにより、シリンダブロック
24の剛性力を高めるようにしている。特に第五ブロ−バ
イガス通路29は、シリンダヘッド取付ボルト孔35に干渉
しないようにして、シリンダブロック24の側面に張り出
すようにヘの字に屈曲するように設け、シリンダブロッ
ク24の剛性力を高めるようにしている。
【0037】図5に示すように、第一ブロ−バイガス通
路18およびオイル戻し通路32は、クランクジャーナル受
け部(バルクヘッド)とスカート部との間に設けられた
リブ33の間に開口するように設けられていて、このリブ
33は第一ブロ−バイガス通路18から、オイルパン17内に
滞留しているブロ−バイガスを吸引するときの一種のフ
ードの役目をするようにしている。また、オイル戻し通
路31および32をブロ−バイガス通路として兼用する場合
も同様に、リブ33を一種のフードとして利用するように
している。
【0038】また、鋳抜き穴で形成されたオイル戻し通
路31の底部と、キリ孔で形成されたオイル戻し孔32との
間の連通部は、部分的に絞られた状態になっており、ま
た図1および図7に示すように、キリ孔である第一ブロ
−バイガス通路18と鋳抜き穴で形成された第二ブロ−バ
イガス通路19との間の連通部は、部分的に絞られた状態
になっている。このように、ブロ−バイガス通路の一部
を部分的に絞った状態にすることにより、この絞り部を
境にしてブリ−ザ室21側とオイルパン17との間の差圧を
大きくし、オイルパン17側の吸引流速を高めることがで
きる。
【0039】このように、オイルパン17側の吸引流速を
高め、かつ、リブ33を一種のフードの役目をさせること
により、オイルパン17内に滞留しているブロ−バイガス
を短時間に効率よく吸引することができる。また、オイ
ル戻し通路31および32を利用して、吸気系から新気を吸
引した場合において、この絞り部を形成すると、吸引さ
れた新気はこの絞り部で流速を速めてクランク室に導入
され、一方において第一ブロバイガス通路18および第二
ブロ−バイガス通路19から上記絞り部の効果により、効
率よくブロ−バイガスが吸引されるので、更に短時間に
効率よくクランク室およびオイルパン17内を新気に置換
することができる。
【0040】図5に示すように、第四ブロ−バイガス通
路28はシリンダC2 とC3 のそれぞれのクランク室に開
口するように設けられていて、かつ、第五ブロ−バイガ
ス通路29とその一部が重なるようにして、この重なり部
分で絞り部を形成している。したがって、この場合も同
様にブリ−ザ室21側とクランク室側との間に大きな差圧
を発生させ、第四ブロ−バイガス通路28から吸引される
クランク室内のブロ−バイガスの吸引流速を速くし、短
時間に効率よくクランク室およびオイルパン17内のブロ
−バイガスを吸引することができる。
【0041】また、図3において、第五ブロ−バイガス
通路29には仕切り壁37が設けられている。そしてこの仕
切り壁37は、第五ブロ−バイガス通路29の途中まで設け
られており、第四ブロ−バイガス通路28から別々に吸引
されたブロ−バイガスが、第五ブロ−バイガス通路29の
出口において合流するようになっている。このように、
第五ブロ−バイガス通路29内に仕切り壁37を設けてその
内部を仕切ることにより、第四ブロ−バイガス通路28と
第五ブロ−バイガス通路29との間の重なり部分における
絞り効果を高めることができ、シリンダC2 とC3 に対
応したクランク室内のブロ−バイガスを更に短時間に効
率よく吸引することができる。また、図9に示すように
チエーン室36をクランク室に連通させることにより、チ
エーン室36に侵入するブロ−バイガスの排出が可能にな
り、チエーン等の腐食を防止することができる。
【0042】以上のように構成した本実施例の作用につ
いて次に説明する。ブロ−バイガスは、圧縮工程の時に
シリンダの内壁とピストンリングとの間の隙間から漏洩
する。また、圧縮工程の時には図4で明らかな通り、貫
通孔23はカウンタウエイト27によって、その一部が閉塞
され、吸気および爆発工程では貫通孔23は解放される。
そして、圧縮工程のときにクランク室は負圧になり、吸
気および爆発工程のときにクランク室は加圧される。
【0043】図4の状態において、クランク室SとVは
負圧状態(圧縮工程)になり、クランク室TとUは加圧
状態(吸気または爆発工程)になって、ピストンの動作
に対してマイナス側に働くが、ジャーナル軸26に平行に
ジャーナルハウジング 101に貫通孔23が設けられている
ので、この貫通孔23を均圧孔としてクランク室TからS
およびクランク室UからV(矢印ハの方向)にブロ−バ
イガスが流れてクランク室S〜Vの圧力変動を少なくす
ることができる。また逆の場合も、クランク室SとVは
加圧状態になり、クランク室TとUは負圧状態になっ
て、ピストンの動作に対してマイナス側に働くが、貫通
孔23を通して矢印ロの方向にブロ−バイガスが流れてク
ランク室S〜Vの圧力変動を少なくすることができる。
【0044】そして図1に示すように、この貫通孔23と
第一ブロ−バイガス通路18および第二ブロ−バイガス通
路19とを貫通孔23内で連通させているので、上記矢印
(ロ)および矢印(ハ)のように貫通孔23を流れるブロ
−バイガスは、第一ブロ−バイガス通路18および第二ブ
ロ−バイガス通路19を通して吸引され、クランク室S〜
V内を換気することができる。そして更にジャーナルハ
ウジング10に設けた第一ブロ−バイガス通路18の下端 1
81をオイルパン17に開口させているので、矢印(ニ)の
ように下端 181からブロ−バイガスを吸引し、オイルパ
ン17内を積極的に換気することができる。
【0045】また、図2に示すように、貫通孔23の一部
がカウンターウエイト27の回転仮想円周に重なるように
した場合に、図4で明らかな通りピストンが上昇してい
るときには重ならないようにし、ピストンが下降してい
るときに重なるようにして、貫通孔23の有効面積を変化
させることができる。図4を用いて更に詳しく説明する
と、図4の状態において貫通孔23のクランク室S側は開
放されており、クランク室T側はカウンターウエイト27
によって一部が閉塞された状態にある。また、同様に貫
通孔23のクランク室V側は開放されており、クランク室
U側はカウンターウエイト27によって一部が閉塞された
状態にある。
【0046】そして、クランク室SとVは負圧状態にあ
り、クランク室TとUは加圧状態にある。また、ブロ−
バイガスは図1におけるブリ−ザ室21の負圧により吸引
されるので、ブロ−バイガスの流れは、各クランク室S
〜Vとブリ−ザ室21との間の差圧およびオイルパン17と
ブリ−ザ室21との間の差圧により発生し、この差圧が大
きいほど大量のブリ−ザガスが流れることになる。
【0047】そこで、図4の状態においては、クランク
室SとVは負圧になっていてブリ−ザ室21との間の差圧
が小さく、クランク室TとUは加圧状態になっていて、
ブリ−ザ室21との間の差圧が大きくなっているので、ク
ランク室SとVに滞留しているブロ−バイガスは貫通孔
23から吸引され難く、クランク室TとU内に滞留してい
るブロ−バイガスは貫通孔23から吸引されやすい状態に
なっている。そこで、上記差圧が大きい側の貫通孔23の
開口部の一部をカウンターウエイト27で塞ぐことによ
り、図4における矢印(ロ)と(ハ)側から吸引される
時の差圧をほぼ等しくし、矢印(ハ)側から吸引される
ブロ−バイガスの吸引量を制限し、矢印(ロ)と(ハ)
から吸引されるブロ−バイガスの吸引量をほぼ等しくす
ることができる。
【0048】また、このように矢印(ハ)側から吸引さ
れるブロ−バイガスの量を制限し、ブリ−ザ室21で吸引
するブロ−バイガスの絶対量を少なくすることにより、
矢印(ニ)のようにオイルパン17からのブロ−バイガス
の吸引を効率よく行うことができる。このように、カウ
ンターウエイト27によって、クランク室が加圧状態にあ
るときにのみ貫通孔23の有効面積を少なくすることによ
り、矢印(ロ)、(ハ)および(ニ)から吸引するブロ
−バイガスの量を調整し、クランク室S〜Vおよびオイ
ルパン17内の換気を効率よく行うことができる。すなわ
ち、貫通孔23と第一ブロ−バイガス通路18と第二ブロ−
バイガス通路19とを貫通孔23内で連通させることによ
り、クランク室S〜Vを効率よく換気し、第一ブロ−バ
イガス通路18の下端 181をオイルパン17に開口させるこ
とにより、オイルパン17内を効率的に換気することがで
きる。
【0049】また図4において、隣接したクランク室T
とUにおけるシリンダC2 とC3 では、同期的に圧縮と
吸気および爆発の工程が行われる。そして、同期的に圧
縮工程になったときには、クランク室TとUは大きな負
圧となるので、このクランク室の下に位置する油面OL
が大きく隆起する。そこで、このクランク室TとUを区
画しているジャーナルハウジング 102に第一ブロ−バイ
ガス通路18を設けた場合に、上記油面OLの隆起により
下端 181が閉塞されて、第一ブロ−バイガス通路18とし
ての機能が損なわれる可能性があるので、このジャーナ
ルハウジング 102には第一ブロ−バイガス通路18は設け
られていない。
【0050】そこで、貫通孔23とは関係なく、隣接し、
かつ、同期的に圧縮および膨張が行われるシリンダC2
およびC3 の下端であってクランク室TとUに開口する
ように、第四ブロ−バイガス通路28を設けることによ
り、上記のようにオイルパン17内の潤滑油の油面OLが
上昇しても、第四ブロ−バイガス通路28が閉塞されるこ
となく、クランク室TとUに滞留しているブロ−バイガ
スを矢印(イ)のように第四ブロ−バイガス通路28に吸
引し換気をすることができる。
【0051】また、車両走行中に車両が傾いたり急旋回
して、オイルパン17の油面OLが傾き、第一ブロ−バイ
ガス通路18の下端 181が閉塞された場合でも、貫通孔23
を通してブロ−バイガスを吸引することができる。
【0052】
【発明の効果】以上詳述した通り請求項1の記載に基づ
いて、発明の詳細な説明から把握される本発明によれ
ば、ジャーナル軸に平行にジャーナルハウジングに貫通
孔を設けることにより、この貫通孔を均圧孔として各ク
ランク室の圧力変動を少なくし、ポンピングロスを少な
くすることができる。そしてこの貫通孔とブロ−バイガ
ス通路とを連通させ、クランク室内のブロ−バイガスを
吸引して、クランク室を換気すると共に、更にジャーナ
ルハウジングに設けた第一ブロ−バイガス通路の下端を
オイルパンに開口させて、オイルパン内を積極的に換気
するようにしたので、潤滑油などの劣化および錆びの影
響を少なくすることができる。
【0053】次に、請求項2の記載に基づいて、発明の
詳細な説明から把握される本発明によれば、ジャーナル
軸に平行にジャーナルハウジングに貫通孔を設けること
により、この貫通孔を均圧孔として各クランク室の圧力
変動を少なくし、ポンピングロスを少なくすることがで
きる。そしてこの貫通孔の一部がカウンターウエイトの
回転仮想円周に重なるようにし、ピストンが上昇してい
るときには重ならないようにし、ピストンが下降してい
るときに重なるようにして、貫通孔の有効面積を変化さ
せ、この貫通孔と前記ブロ−バイガス通路とを連通させ
クランク室を換気するようにしたので、クランク室を効
率よく換気することができ、潤滑油などの劣化および錆
びの影響を少なくすることができる。
【0054】次に、請求項3の記載に基づいて、発明の
詳細な説明から把握される本発明によれば、ジャーナル
ハウジングに設けた第一ブロ−バイガス通路の下端をオ
イルパンに開口させ、更にオイルパン内を積極的に換気
するようにしたので、クランク室およびオイルパン内を
効率よく換気することができ、潤滑油などの劣化および
錆びの影響を少なくすることができる。
【0055】次に、請求項4の記載に基づいて、発明の
詳細な説明から把握される本発明によれば、ジャーナル
軸に平行にジャーナルハウジングに貫通孔を設け、この
貫通孔を均圧孔として各クランク室の圧力変動を少なく
したので、ポンピングロスを少なくすることができる。
そしてこの貫通孔の一部がカウンターウエイトの回転仮
想円周に重なるようにし、ピストンが上昇しているとき
には重ならないようにさせ、ピストンが下降していると
きに重なるようにして、貫通孔の有効面積を変化させ、
この貫通孔と前記ブロ−バイガス通路とを連通させ、ク
ランク室を換気するようにしたので、効率よくクランク
室を換気することができる。そして、前記貫通孔とは関
係なく、隣接し、かつ、同期的に圧縮および膨張が行わ
れる複数のシリンダの下端であって夫々のクランク室に
開口するように、ブロ−バイガス通路を設け、エアレ−
ションの影響によって、オイルパン内の潤滑油の油面が
上昇しても、ブロ−バイガス通路が閉塞されることな
く、クランク室およびオイルパンの換気をすることがで
きるようにしたので、潤滑油などの劣化および錆びの影
響を少なくすることができる。
【0056】次に、請求項5の記載に基づいて、発明の
詳細な説明から把握される本発明によれば、ジャーナル
ハウジングに設けた第一ブロ−バイガス通路の下端をオ
イルパンに開口させ、更に積極的にオイルパン内を換気
するようにしたので、クランク室およびオイルパン内を
積極的に換気することができ、潤滑油などの劣化および
錆びの影響を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施を示すエンジンの縦断面図であ
る。
【図2】本発明の要部を示す縦断面図である。
【図3】図1におけるシリンダヘッドの平面図である。
【図4】図2のA−A線における縦断面図である。
【図5】図3の背面図である。
【図6】図3の右側面図である。
【図7】図3の左側面図である。
【図8】図7のB−B線における要部縦断面図である。
【図9】図3の底面図である。
【図10】従来例の縦断面図である。
【図11】従来例の縦断面図である。
【図12】従来例の要部を示す縦断面図である。
【図13】従来例の縦断面図である。
【符号の説明】
10 ジャーナルハウジング 17 オイルパン 18 第一ブロ−バイガス通路 19 第二ブロ−バイガス通路 20 第三ブロ−バイガス通路 23 貫通孔 24 シリンダブロック 25 シリンダヘッド 26 ジャーナル軸 27 カウンタウエイト 28 第四ブロ−バイガス通路 29 第五ブロ−バイガス通路 30 ブロ−バイガス通路 31 オイル戻し通路 32 オイル戻し通路 33 リブ 34 クランクキャップ取付ボルト孔 35 シリンダヘッド取付ボルト孔 36 チエーン室 37 仕切り壁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク室に滞留しているブロ−バイガ
    スをジャーナルハウジングに設けたブロ−バイガス通
    路、シリンダブロックおよびシリンダヘッドに設けたブ
    ロ−バイガス通路を通して、ヘッドカバーに形成したブ
    リ−ザ室に導くようにしたエンジンのブロ−バイガス通
    路において、ジャーナル軸に平行にジャーナルハウジン
    グに貫通孔を設け、該貫通孔と前記ブロ−バイガス通路
    とを連通させ、前記ジャーナルハウジングに設けた第一
    ブロ−バイガス通路の下端をオイルパンに開口させたこ
    とを特徴とするエンジンのブローバイガス通路。
  2. 【請求項2】 クランク室に滞留しているブロ−バイガ
    スをジャーナルハウジングに設けたブロ−バイガス通
    路、シリンダブロックおよびシリンダヘッドに設けたブ
    ロ−バイガス通路を通して、ヘッドカバーに形成したブ
    リ−ザ室に導くようにしたエンジンのブロ−バイガス通
    路において、ジャーナル軸に平行にジャーナルハウジン
    グに貫通孔を設け、該貫通孔の一部がカウンターウエイ
    トの回転仮想円周に重なるようにし、該貫通孔と前記ブ
    ロ−バイガス通路とを連通させたことを特徴とするエン
    ジンのブローバイガス通路。
  3. 【請求項3】 ジャーナルハウジングに設けた第一ブロ
    −バイガス通路の下端をオイルパンに開口させたことを
    特徴とする請求項2に記載のエンジンのブローバイガス
    通路。
  4. 【請求項4】 クランク室に滞留しているブロ−バイガ
    スをジャーナルハウジングに設けたブロ−バイガス通
    路、シリンダブロックおよびシリンダヘッドに設けたブ
    ロ−バイガス通路を通して、ヘッドカバーに形成したブ
    リ−ザ室に導くようにしたエンジンのブロ−バイガス通
    路において、ジャーナル軸に平行にジャーナルハウジン
    グに貫通孔を設け、該貫通孔の一部がカウンターウエイ
    トの回転仮想円周に重なるようにし、該貫通孔と前記ブ
    ロ−バイガス通路とを連通させ、前記貫通孔とは関係な
    く、隣接し、かつ、同期的に圧縮および膨張が行われる
    複数のシリンダの下端であって夫々のクランク室に開口
    するように、ブロ−バイガス通路を設けたことを特徴と
    するエンジンのブローバイガス通路。
  5. 【請求項5】 ジャーナルハウジングに設けた第一ブロ
    −バイガス通路の下端をオイルパンに開口させたことを
    特徴とする請求項4に記載のエンジンのブロ−バイ通
    路。
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