JPH07145717A - 内燃機関のクランクケース換気装置 - Google Patents

内燃機関のクランクケース換気装置

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JPH07145717A
JPH07145717A JP29586093A JP29586093A JPH07145717A JP H07145717 A JPH07145717 A JP H07145717A JP 29586093 A JP29586093 A JP 29586093A JP 29586093 A JP29586093 A JP 29586093A JP H07145717 A JPH07145717 A JP H07145717A
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JP
Japan
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fresh air
cylinder
blow
division
internal combustion
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Pending
Application number
JP29586093A
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English (en)
Inventor
Satoshi Sugizaki
聡 杉崎
亨 ▲よし▼村
Tooru Yoshimura
Yutaka Tazaki
豊 田崎
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 気筒間の圧力の干渉を回避してピストン13
上下動に伴う圧力変動を確保し、クランクケース3内の
強制的な換気を確実に行う。 【構成】 直列4気筒機関のクランクケース3内の空間
を、#1気筒を含む区画と、#2,#3気筒を含む区画
と、#4気筒を含む区画とに分割するように隔壁19が
設けられている。バルクヘッド10側面10aには、各
区画毎に新気導入孔18が設けられている。新気導入孔
18は、カウンタウエイト17の側面17bによって開
閉され、区画の容積が最大となる上死点位置では開、容
積が最小となる下死点位置では閉となる。各区画は、逆
止弁21を備えたブローバイガス排出通路20を介して
オイルパン2の深底部11に連通している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は内燃機関のクランクケ
ース内に新気を強制的に導入してブローバイガスを排出
するクランクケース換気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関のブローバイガス処理装置には
種々の方式のものがあるが、一般的には、吸気通路の絞
弁上流側からシリンダヘッドカバー内部等に位置するオ
イルセパレータを介してクランクケース内へ新気を導入
するとともに、この新気により押し出されたブローバイ
ガスを、同じくシリンダヘッドカバー内部等に位置する
オイルセパレータを介して吸気通路の下流側に導く構成
となっている。しかしながら、このような構成では、単
に絞弁上下の圧力差によってクランクケース内への新気
の導入およびブローバイガスの排出がなされるため、ク
ランクケース内を効率良く換気することができない。特
に、吸気系に接続されるシリンダヘッドカバー側の新気
入口とブローバイガス出口とはシリンダヘッド内部を通
しても連通しており、クランクケース側の新気の導入お
よびブローバイガスの排出は殆ど自然換気に近い形でな
されることになるので、非常に効率が悪い。
【0003】そこで、ピストンの上下動に伴うクランク
ケース内の圧力変動を利用して強制的な換気を図るよう
にしたクランクケース換気装置が提案されている(実開
平3−63711号公報)。これは、クランクケース内
部を複数個の区画に仕切るようにバルクヘッドがクラン
クケース上部に形成されてなる多気筒4サイクル内燃機
関において、カウンタウエイトの周面もしくは側面に近
接して開口する新気導入口を設けるとともに、この新気
導入口を含む区画の容積がピストン運動に伴って最小と
なるクランク角では上記カウンタウエイトにより閉塞さ
れ、かつ最大となるクランク角では開放される位置に、
上記新気導入口を配設したものである。
【0004】すなわち、上記クランクケースは全体とし
ては一体になっているもののバルクヘッドによって複数
個の区画にある程度仕切られた形となっているため、ピ
ストンが高速で上下動すると、局部的に圧力変動が生じ
る。そして、ピストン運動に伴って新気導入口を含む区
画の容積が増大すると、当該区画付近の圧力が低下す
る。ここで、上記容積が最大となる前に新気導入口がカ
ウンタウエイトにより開放され、かつ最大となる時点で
も開放され続けているので、新気が強制的にクランクケ
ース内に取り込まれる。またピストン運動に伴って新気
導入口を含む区画の容積が減少すると、当該区画付近の
圧力が上昇するが、上記容積が最小となる時点を含む所
定期間で新気導入口がカウンタウエイトにより閉塞され
るため、新気の逆流は殆ど生じない。従って、ブローバ
イガスがクランクケース外部へ排出されるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
クランクケース換気装置においては、各区画間がクラン
ク軸の主軸受部を支持するバルクヘッドにてある程度仕
切られているものの、完全には分割されておらず、下部
は互いに開放された状態となっている。
【0006】従って、例えば直列4気筒内燃機関に適用
した場合には、隣接する#1気筒と#2気筒、#3気筒
と#4気筒とで、ピストン上下動の位相が180°異な
るので、各区画の圧力変動が平滑化されてしまう。つま
り、#1気筒と#2気筒との間、#3気筒と#4気筒と
の間で、それぞれ空気が往復するだけで圧力は大きく上
昇せず、十分な換気が図れないという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明では、
圧力変動が干渉しないように各区画を隔壁でもって分割
した。すなわち、この発明に係る内燃機関のクランクケ
ース換気装置は、多気筒4サイクル内燃機関のクランク
ケース内部を複数個の区画に分割するようにピストン上
下動の位相の異なる気筒間に隔壁を設け、かつ各区画の
それぞれにカウンタウエイトの周面もしくは側面に近接
して開口する新気導入口を設けるとともに、この新気導
入口を含む区画の容積がピストン運動に伴って最小とな
るクランク角では上記カウンタウエイトにより閉塞さ
れ、かつ最大となるクランク角では開放される位置に、
上記新気導入口を配設したことを特徴としている。
【0008】また請求項2の発明では、上記各区画の最
下部からオイルパン深底部へ至るブローバイガス排出通
路を各区画毎に形成し、かつこのブローバイガス排出通
路に逆止弁を配設したことを特徴としている。
【0009】
【作用】上記クランクケースの内部は隔壁によって複数
個の区画に分割されており、ピストン上下動の位相の異
なる気筒は異なる区画に包含される。そのため、ピスト
ンが上下動すると、各区画内で確実に圧力変動が生じ
る。
【0010】ピストン運動に伴ってある区画の容積が増
大すると、区画内の圧力が低下する。ここで、上記容積
が最大となる前に当該区画の新気導入口がカウンタウエ
イトにより開放され、かつ最大となる時点でも開放され
続けているので、新気が強制的に取り込まれる。
【0011】またピストン運動に伴ってある区画の容積
が減少すると、区画内の圧力が上昇するが、上記容積が
最小となる時点を含む所定期間で当該区画の新気導入口
がカウンタウエイトにより閉塞されるため、新気の逆流
は殆ど生じない。従って、ブローバイガスがクランクケ
ース外部へ排出される。
【0012】また、請求項2の構成では、ブローバイガ
ス排出通路を介してブローバイガスおよび潤滑油が各区
画からオイルパン深底部へ排出される。そして、その逆
流が逆止弁により阻止される。
【0013】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。
【0014】図1〜図3は、この発明を直列4気筒の4
サイクル内燃機関に適用した実施例を示している。
【0015】図において、1はシリンダブロック、2は
このシリンダブロック1の下面に装着されてクランクケ
ース3を画成するオイルパン、4は上記シリンダブロッ
ク1の各主軸受部5にベアリングキャップ6を介して支
持されたクランクシャフト、をそれぞれ示しており、上
記シリンダブロック1の上面には図示せぬシリンダヘッ
ドが装着されている。
【0016】上記シリンダブロック1は、鋳鉄等によっ
て一体に鋳造されたもので、直列に配置した4個のシリ
ンダボア8が貫通形成されているとともに、下部両側に
ディープスカート形式のスカート部9が形成されてい
る。そして、このスカート部9内には、クランクケース
3上部を各気筒毎に仕切るように複数のバルクヘッド1
0が形成されており、その下縁中央に上記主軸受部5が
それぞれ設けられている。
【0017】オイルパン2は、上記スカート部9の下縁
に取り付けられており、その前端部つまり#1気筒側の
端部に油溜まりとなる深底部11が設けられているとと
もに、これ以外の部分ではクランクシャフト4に接近す
るように比較的浅く形成されている。クランクシャフト
4は、主軸受部5にそれぞれ支持される5箇所のジャー
ナル部12と、各気筒のピストン13にコネクティング
ロッド14を介して連結される4個のクランクピン15
と、このクランクピン15とジャーナル部12とを連結
するクランクアーム16と、このクランクアーム16と
一体に形成されたカウンタウエイト17とから構成され
ている。上記の4個のクランクピン15は、図1に示す
ように、#1気筒および#4気筒用のものと、#2気筒
および#3気筒用のものとで、180°異なる位置に設
けられている。またカウンタウエイト17は、各クラン
クアーム16のクランクピン15と反対側に付設された
もので、その周面17aがクランクシャフト6の軸心を
中心とした円弧に沿って形成されているとともに、側面
17bが各バルクヘッド10側面10aに僅かな間隙を
もって対向する平面に形成されており、かつ半円に近い
扇形をなしている。尚、この実施例では、カウンタウエ
イト17が対称形状となっており、クランクピン15を
通る中心線で分けた角度θ1とθ2とが同一に設定されて
いるが、両者が異なる非対称形状としても良い。また図
3の矢印ωがクランクシャフト4の回転方向を示す。
【0018】また、上記カウンタウエイト17が対向す
る各バルクヘッド10の側面10aには、新気導入孔1
8が開口形成されている。この新気導入孔18は、シリ
ンダブロック1の前端のバルクヘッド10と、後端のバ
ルクヘッド10と、中央のバルクヘッド10とにそれぞ
れ設けられており、中央のバルクヘッド10には、その
両面に開口するように一対の新気導入孔18が形成され
ている。そして、各新気導入孔18は、図3に示すよう
に、矢印ω方向に回転するクランクシャフト4に対し、
シリンダボア8中心線上よりもθ3だけ進み側となる位
置に配設されている。
【0019】上記新気導入孔18は、図示せぬシリンダ
ヘッドカバー内の通路を介して機関吸気系の絞弁上流側
に連通している。
【0020】一方、クランクケース3の下部には、バル
クヘッド10下縁とオイルパン2底面とを連結する隔壁
19が3カ所に設けられており、これによって、クラン
クケース3内部が3つの区画に分割されている。具体的
には、#1気筒のみを含む区画と、#2,#3気筒を含
む区画と、#4気筒のみを含む区画とに分割されてい
る。なお、#1気筒の区画は、オイルパン2の深底部1
1の上方に位置しているが、両者を仕切るようにオイル
パン2の底壁2aが延長形成されており、この底壁2a
と隔壁19とが接続されているので、#1気筒を含むこ
の区画も、他の区画と同様に深底部11内の空間から分
離している。そして、各区画と上記深底部11内の空間
とをそれぞれ連通するように、オイルパン2底面に沿っ
て3本のブローバイガス排出通路20が形成されてい
る。このブローバイガス排出通路20は、ブローバイガ
スとともに潤滑油が通流するもので、潤滑油が自重によ
り流れ落ちるように、深底部11へ向かって傾斜して形
成されている。また、深底部11側からブローバイガス
や潤滑油が逆流することのないように、例えばフラップ
状の逆止弁21が各排出通路20に介装されている。な
お、#1気筒の区画については、深底部11の上方に位
置していることから、両者間に設けた開口部によってブ
ローバイガス排出通路20が形成されており、ここに逆
止弁21が配置されている。
【0021】また、ブローバイガスが集められる上記深
底部11は、機関前端部のチェーン室22に開放されて
いる。このチェーン室22は、ブローバイガスの排出路
として機能するもので、図示せぬシリンダヘッドカバー
内の通路を介して最終的には機関吸気系の絞弁下流側に
連通している。
【0022】次に上記構成における作用について図4を
参照しつつ説明する。
【0023】クランクケース3内に形成された3つの区
画は、隔壁19によりほぼ完全に独立しているので、ピ
ストン13が上下動すると、実質的な容積が増減し、そ
れに伴って圧力が変動する。直列4気筒機関では、#
1,#4気筒と#2,#3気筒とで、ピストン13の上
下動の位相が180°異なっているので、各区画の容積
変化も図4の(A),(B)に示すように、180°位
相がずれている。
【0024】これに対し、カウンタウエイト17の側面
17bは、図4の(C),(D)に示すように周期的に
新気導入孔18を開閉する。すなわち、各区画の容積が
最小となるクランク角を含む期間つまり下死点近傍で
は、新気導入孔18がカウンタウエイト17によって閉
塞され、また上記容積が最大となるクランク角を含む期
間つまり上死点近傍では、新気導入孔18が開放された
状態となる。なお、新気導入孔18の開期間および閉期
間は、図4に示すように、上死点および下死点を中心と
するようにはなっておらず、ピストン13の上動期間の
多くが開期間に含まれ、下動期間の多くが閉期間に含ま
れるように、新気導入孔18の位置やカウンタウエイト
17の角度が設定されている。
【0025】従って、カウンタウエイト17を弁として
利用した形で一種のポンプ作用がなされ、新気導入孔1
8を通して新気が各区画に強制的に導入されるととも
に、各区画からオイルパン2の深底部11へ向けてブロ
ーバイガスが強制的に排出される。特に、ピストン13
の上下動の位相が180°異なる#1,#4気筒と#
2,#3気筒とが隔壁19により隔てられているので、
圧力の干渉が防止され、ポンプ作用を一層良好に得るこ
とができる。また、深底部11へ至るブローバイガス排
出通路20には逆止弁21が介装されており、ピストン
13が上動する際にもブローバイガスの逆流を生じるこ
とはない。しかも、この実施例では、オイルパン2の底
部に流れ落ちた潤滑油が、ブローバイガスとともにブロ
ーバイガス排出通路20を通して深底部11へ強制的に
排出されるので、オイルパン2底部での潤滑油の滞留を
防止でき、カウンタウエイト17等との衝突を抑制でき
る。
【0026】なお、上記実施例では、直列4気筒機関を
例に説明したが、この発明は、他の形式の多気筒内燃機
関にも同様に適用することができる。
【0027】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
に係る内燃機関のクランクケース換気装置によれば、ピ
ストン上下動に伴う圧力変動を利用してクランクケース
内部に強制的に新気を導入することができる。特に、ピ
ストン上下動の位相が異なる気筒を隔てるように隔壁に
よって複数の区画に分割し、各区画毎に新気の導入がな
されるので、気筒間の圧力の干渉が防止されて良好なポ
ンプ作用が得られ、確実にクランクケース内の換気を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る換気装置を備えた内燃機関要部
を示す図2のA−A線に沿った断面図。
【図2】図1のB−B線に沿った断面図。
【図3】図1のC−C線に沿った断面図。
【図4】各区画の容積変動と新気導入孔開閉時期および
ブローバイガス排出時期との関係を示す特性図。
【符号の説明】
1…シリンダブロック 2…オイルパン 3…クランクケース 11…深底部 17…カウンタウエイト 18…新気導入孔 20…ブローバイガス排出通路 21…逆止弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多気筒4サイクル内燃機関のクランクケ
    ース内部を複数個の区画に分割するようにピストン上下
    動の位相の異なる気筒間に隔壁を設け、かつ各区画のそ
    れぞれにカウンタウエイトの周面もしくは側面に近接し
    て開口する新気導入口を設けるとともに、この新気導入
    口を含む区画の容積がピストン運動に伴って最小となる
    クランク角では上記カウンタウエイトにより閉塞され、
    かつ最大となるクランク角では開放される位置に、上記
    新気導入口を配設したことを特徴とする内燃機関のクラ
    ンクケース換気装置。
  2. 【請求項2】 上記各区画の最下部からオイルパン深底
    部へ至るブローバイガス排出通路を各区画毎に形成し、
    かつこのブローバイガス排出通路に逆止弁を配設したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のクランクケ
    ース換気装置。
JP29586093A 1993-11-26 1993-11-26 内燃機関のクランクケース換気装置 Pending JPH07145717A (ja)

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