JP5594026B2 - 2サイクルエンジンおよびそれを備えたエンジン作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、2サイクルエンジン、特に刈払機やチェンソー等に用いられるエンジン作業機用の2サイクルエンジンおよびそれを備えたエンジン作業機に関する。
2サイクルエンジンでは、排気、掃気行程中に排気口から未燃焼ガスが吹き抜けて排出ガス特性が悪化することを抑制するために様々な技術が用いられている。例えば、特許文献1に記載された2サイクルエンジンでは、気化器に先導空気通路と吸気通路を形成するとともに、シリンダブロックに先導空気通路に接続する先導空気通路と吸気通路に接続する吸気通路を形成し、掃気行程において先導空気通路から供給される先導空気を混合気の供給前にシリンダボア内に供給することで掃気工程時の未燃焼ガスの吹き抜けを抑えている。
特開2008−14209号公報
ところで、特許文献1の2サイクルエンジンでは、先導空気通路と吸気通路が形成された複雑な構造の気化器を用いるため、コストが増大するという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、コストの増大を抑えながら、吹き抜けを抑制して、排出ガス特性の悪化を抑制することのできる2サイクルエンジンおよびそれを備えたエンジン作業機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点にかかる2サイクルエンジンは、
第1吸気開口と、第2吸気開口と、第1掃気開口と、前記第1掃気開口より上死点側に位置する第2掃気開口と、排気開口とが内周壁に設けられるシリンダボアと、
前記シリンダボアに往復動可能に収容され、側壁の内外を連通する第1連通部と第2連通部とを有するピストンと、
一方の端部が前記第1吸気開口に接続し、他方の端部がキャブレターに接続する第1吸気通路と、
一方の端部が前記第2吸気開口に接続し、他方の端部が前記第1吸気通路に接続する第2吸気通路と、
前記第1掃気開口と前記第2掃気開口とを接続する掃気通路と、
前記排気開口に接続する排気通路と、を備え、
前記ピストンが下死点近傍に位置する場合に、前記第1掃気開口と前記第2連通部とが連通し、
前記ピストンが上死点近傍に位置する場合に、前記第1吸気開口がクランクケース内に形成されるクランク室に前記シリンダボアを介して連通するとともに、前記第2吸気開口と前記第1連通部とが連通
前記第1吸気通路は、前記キャブレターから前記第1吸気開口に向かう方向に断面積が減少する絞り部を有し、
前記第1吸気通路と前記第2吸気通路との接続部は、前記第1吸気通路の前記絞り部より前記第1吸気開口側に設けられる、
ことを特徴とする。
また、前記シリンダボアの軸方向視において、前記第2吸気開口は、前記シリンダボアを挟んで、前記排気開口と略対向するように配置され、
前記ピストンは、前記ピストンの側壁内側に、前記シリンダボアの軸方向視において、前記第1連通部の下死点側の端部近傍から前記排気開口に向かうとともに、前記シリンダボアの軸方向において、前記第1連通部の下死点側の端部近傍から上死点側に向かって延びる、第1のリブを有してもよい。
さらに、前記ピストンは、ピストンピンボスに接続するとともに、前記ピストンピンボスから前記排気開口側に向かって延びる、第2のリブをさらに有してもよい。
さらに、前記第2吸気通路は、直管状に延びてもよい。
また、前記第1吸気通路と、前記第2吸気通路とを構成するインシュレータを備えてもよい。
さらに、前記インシュレータは、シリンダブロック側に位置するシリンダブロック側インシュレータ部と前記キャブレター側に位置するキャブレター側インシュレータ部の少なくとも2部品で構成されてもよい。
さらに、前記シリンダブロック側インシュレータ部は、前記キャブレター側インシュレータ部に向かって延び、前記第1吸気通路と前記第2吸気通路とを隔てる隔壁を備えてもよい。
また、前記キャブレター側インシュレータ部は、前記キャブレター側インシュレータ部に形成された前記第1吸気通路と前記第2吸気通路との間に前記第1吸気通路の流路方向に沿って延びる溝部を有し、
前記隔壁は、前記溝部に係合してもよい。
本発明の第2の観点にかかるエンジン作業機は、上述の2サイクルエンジンを備えることを特徴とする。
本発明の第3の観点にかかる2サイクルエンジンは、第1吸気開口と、第2吸気開口と、第1掃気開口と、前記第1掃気開口より上死点側に位置する第2掃気開口と、排気開口とが内周壁に設けられるシリンダボアと、
前記シリンダボアに往復動可能に収容され、側壁の内外を連通する第1連通部と第2連通部とを有するピストンと、
一方の端部が前記第1吸気開口に接続し、他方の端部がキャブレターに接続する第1吸気通路と、
一方の端部が前記第2吸気開口に接続し、他方の端部が前記第1吸気通路に接続する第2吸気通路と、
前記第1掃気開口と前記第2掃気開口とを接続する掃気通路と、
前記排気開口に接続する排気通路と、を備え、
前記ピストンが下死点近傍に位置する場合に、前記第1掃気開口と前記第2連通部とが連通し、
前記ピストンが上死点近傍に位置する場合に、前記第1吸気開口がクランクケース内に形成されるクランク室に前記シリンダボアを介して連通するとともに、前記第2吸気開口と前記第1連通部とが連通し、
前記第1吸気通路と、前記第2吸気通路とを構成するインシュレータを備え、
前記インシュレータは、シリンダブロック側に位置するシリンダブロック側インシュレータ部と前記キャブレター側に位置するキャブレター側インシュレータ部の少なくとも2部品で構成され、
前記シリンダブロック側インシュレータ部は、前記キャブレター側インシュレータ部に向かって延び、前記第1吸気通路と前記第2吸気通路とを隔てる隔壁を備える、
ことを特徴とする。
本発明の第4の観点にかかる2サイクルエンジンは、
吸気開口と、掃気開口と、排気開口とが内周壁に設けられるシリンダボアと、
前記シリンダボアに往復動可能に収容され、前記吸気開口と前記掃気開口とを開閉するピストンと、
一方の端部が前記吸気開口に接続し、他方の端部がキャブレターに接続する第1吸気通路と、
一方の端部がシリンダブロックに接続し、他方の端部が前記第1吸気通路に接続する第2吸気通路と、
前記掃気開口に接続する掃気通路と、
前記排気開口に接続する排気通路と、を備え、
前記ピストンが下死点近傍に位置する場合に、前記掃気開口と前記排気開口とが、前記シリンダブロック内に形成される燃焼室に連通するとともに、クランクケース内に形成されるクランク室内の混合気が前記掃気通路を介して燃焼室に流入し、
前記ピストンが上死点近傍に位置する場合に、前記第1吸気通路が前記クランク室に前記シリンダボアを介して連通するとともに、前記第2吸気通路が前記クランク室から前記掃気開口までの流路と連通し、
前記第1吸気通路は、前記キャブレターから前記吸気開口に向かう方向に断面積が減少する絞り部を有し、
前記第1吸気通路と前記第2吸気通路との接続部は、前記第1吸気通路の前記絞り部より前記吸気開口側に設けられる、
ことを特徴とする。
本発明によれば、一方の端部が第2吸気開口に接続し、他方の端部が第1吸気通路に接続する第2吸気通路を備え、ピストンが上死点近傍に位置する場合に、前記第1吸気開口がクランクケース内に形成されるクランク室に前記シリンダボアを介して連通するとともに、前記第2吸気開口と前記第1連通部とが連通する。このため、第1吸気通路を流れる混合気に対して燃料濃度の薄い混合気を第2吸気通路に導くことができ、掃気行程では、第2吸気通路を流れた燃料濃度の薄い混合気がピストン内部から第2連通部を通り、第1掃気開口から掃気通路、第2掃気開口を通って燃焼室内に供給された後に、第1吸気通路を流れた燃料濃度の濃い混合気がクランク室内からピストン内部、第2連通部を通り、第1掃気開口から掃気通路、第2掃気開口を通ってシリンダボア内に供給される。したがって、特殊な気化器を用いることなく、燃料濃度の薄い混合気を用いて燃焼ガスをシリンダボアから排出させることができるので、コストの増大を抑えることができると同時に、吹き抜けを抑制して排出ガス特性の悪化を抑制することができる。
本発明に係る2サイクルエンジンを搭載した刈払機の斜視図。 本発明に係る2サイクルエンジンのピストンが上死点に位置する状態における断面図。 図2のキャブレターからシリンダブロック側インシュレータまでの部分を拡大した断面図。 図2のIV−IV線断面図。 図2の2サイクルエンジンのインシュレータ部分の分解斜視図。 図3のVI−VI線断面図。 図4のVII−VII線断面図。 図2の2サイクルエンジンのピストンの斜視断面図。 図2の2サイクルエンジンのピストンが下死点に位置する状態におけるシリンダボアの軸線を含みクランク軸と平行な平面で分割した断面図。 図9のX−X線断面図。 ピストンをキャブレター側から見たピストンの正面図。 図9のXII−XII線断面図。
以下、本発明の実施形態を添付の図1乃至図12に沿って説明する。図1に示すように、2サイクルエンジン1(以下エンジン)を搭載した刈払機1001は、操作桿1002の先端に回転刃1003が取り付けられ、操作桿1002の後端にエンジン1が取り付けられている。エンジン1の出力は、操作桿1002内に挿通させたドライブシャフトを介して回転刃1003に供給される。操作者は操作桿1002に取り付けられたハンドル1004を把持して刈払機1001を操作する。
図2に示すように、エンジン1のシリンダブロック2にはクランクケース3が取り付けられる。シリンダブロック2に形成されたシリンダボア4内には、ピストン5がシリンダボア4の軸線6の方向に上下動(図2中の上下)可能に収容される。なお、図2は、シリンダボア4の軸線6を含み、シリンダボア4の内周壁に設けられた排気開口7をシリンダボア4の周方向に2等分する位置での断面を示しており、ピストン5は上死点にある状態を示している。シリンダボア4上方の頂部凹所8には点火プラグ9が取り付けられる。ピストン5の上面、シリンダボア4の内側壁、および、シリンダボア4の頂部凹所8により燃焼室10が画定される。シリンダボア4は、下方でクランクケース3内のクランク室11に接続される。ピストン5はピストンピン12、コンロッド13を介してクランクケース3に回転可能に支持されたクランク軸14に接続される。クランク軸14にはクランクウエイト15が取り付けられる。また、シリンダボア4の内周壁には排気開口7の他に、第1吸気開口16、第2吸気開口(図示せず)、第1掃気開口17、第2掃気開口(図示せず)が設けられる。排気開口7、第1吸気開口16、第2吸気開口はそれぞれ、シリンダブロック2に形成された、排気通路18、第1吸気通路19、第2吸気通路20に接続される。また、第1掃気開口17と第2掃気開口とはシリンダブロック2に形成された掃気通路(図示せず)により接続される。さらに、シリンダブロック2には、排気通路18に連通するマフラ21が取付けられる。また、シリンダブロック2にはインシュレータ22が、第1吸気通路19および第2吸気通路20にインシュレータ22の第1インシュレータ側吸気通路23および第2インシュレータ側吸気通路24がそれぞれ連通するように取付けられる。そして、インシュレータ22のシリンダブロック2が取付けられた側とは反対側にはキャブレター25が取付けられる。なお、インシュレータ22は、シリンダブロック2側に位置するシリンダブロック側インシュレータ(シリンダブロック側インシュレータ部)26とキャブレター25側に位置するキャブレター側インシュレータ(キャブレター側インシュレータ部)27の2部品から構成される。また、シリンダボア4内のピストン5には、ピストン5の側壁28を貫通してピストン5の内部空間に連通する第1貫通孔(第1連通部)29と第2貫通孔(第2連通部)30が形成される。また、第1吸気通路19と第1インシュレータ側吸気通路23は第1吸気通路に相当し、第2吸気通路20及び第2インシュレータ側吸気通路24とは、第2吸気通路に相当する。
図2、3に示すように、キャブレター側インシュレータ27には、インシュレータ22の第1インシュレータ側吸気通路23とキャブレター25の混合気通路31とが連通するように、キャブレター25が取付けられる。また、第1インシュレータ側吸気通路23の上方(図2、図3における上方)の内側壁には分岐開口32が開口し、分岐開口32は第1インシュレータ側吸気通路23の上方で第1インシュレータ側吸気通路23と略平行に延びる第2インシュレータ側吸気通路24に連通する。第1インシュレータ側吸気通路23のキャブレター25側の端部と分岐開口32との間には、キャブレター25側からシリンダブロック2側に向かって、通路の断面積が減少する絞り部33が設けられる。なお、第1インシュレータ側吸気通路23のキャブレター25側の端部から分岐開口32にかけての通路の断面積は、キャブレター25の混合気通路31の絞り部34の約1.5倍以上であることが望ましい。
図4に示すように、第2インシュレータ側吸気通路24は、シリンダブロック2側において、仕切り部37により、シリンダボア4の軸線6を通りクランク軸と略垂直な線36に関して略対称に分岐する。分岐した第2インシュレータ側吸気通路24はそれぞれ、シリンダブロック2に形成された第2吸気通路20に接続し、第2吸気通路20はそれぞれシリンダボア4の内周壁に開口する第2吸気開口37に接続する。なお、第2吸気通路20および第2吸気開口37はそれぞれ、シリンダボア4の軸線6方向視において、シリンダボア4の軸線6を通りクランク軸と略垂直な線36と略対称に配置される。また、シリンダボア4の軸線6方向視において、第2吸気開口37はシリンダボア4を挟んで排気開口7と略対向するように配置される。
図5に示すように、シリンダブロック側インシュレータ26には、シリンダブロック側インシュレータ26をシリンダブロック2(図2参照)に固定するためのボルトの軸部が貫通するとともにボルトの頭部を内包して係止する通し穴38が形成される。また、シリンダブロック側インシュレータ26には、キャブレター25とともにキャブレター側インシュレータ27を固定する、キャブレター側インシュレータ27に形成された通し穴39を貫通して延びるボルトの雄ねじ部が螺合する雌ねじ部40が形成される。さらに、シリンダブロック側インシュレータ26には、キャブレター25において燃料を吸い上げるために、クランク室11(図2参照)に発生する負圧(以下、パルス圧)をキャブレター25に伝達するためのシリンダブロック側パルス通路41が形成される。シリンダブロック側パルス通路41は、シリンダブロック2側において、シリンダブロック2に形成されてクランク室に連通するシリンダブロック側パルス通路(図示せず)に接続する。また、シリンダブロック側パルス通路41は、キャブレター側インシュレータ27側において、キャブレター側インシュレータ27に形成されたキャブレター側パルス通路42に接続する。そして、キャブレター側パルス通路42は、キャブレター25側において、キャブレター25に設けられたパルス通路に接続する。さらに、シリンダブロック側インシュレータ26の第1インシュレータ側吸気通路23と第2インシュレータ側吸気通路24との間には、キャブレター側インシュレータ27に向かって突出する隔壁43が設けられる。隔壁43は、図6に示すように、キャブレター側インシュレータ27の第1インシュレータ側吸気通路23および第2インシュレータ側吸気通路24を構成する内部の周壁に形成された溝部44に隔壁43の端部が収容されるように係合し、第1インシュレータ側吸気通路23と第2インシュレータ側吸気通路24とを隔てる。また、隔壁43は、図2乃至4に示すように、キャブレター側インシュレータ27の内部に向かって、第1インシュレータ側吸気通路23と第2インシュレータ側吸気通路24とを接続する分岐開口32を形成するように延びる。なお、シリンダブロック側インシュレータ26とキャブレター側インシュレータ27との間には、ガスケット等を介在させて第1インシュレータ側吸気通路23および第2インシュレータ側吸気通路24の気密性を向上させてもよい。
図2、図7に示すように、ピストン5の側壁28に形成される第2貫通孔30は、ピストン5が上死点に位置する場合に、シリンダボア4に開口する第2吸気開口37と略重なって連通する。また、図8に示すように、ピストン5の内部には、ピストンピンボス45から下方の第2貫通孔30の下端近傍に向かって延びる案内リブ(第1のリブ)46が設けられる。また、ピストンピンボス45から第2貫通孔30と離れる側、つまり図2、図7における排気開口7側のピストン5の側壁28に向かって、シリンダボア4の軸線6(図2、図7参照)と略垂直に延びる放熱リブ(第2のリブ)47が設けられる。さらに、ピストンピンボス45の上方のピストン5の側壁28には、第2貫通孔30が設けられる。第2貫通孔30は、図9に示すように、ピストン5が下死点に位置する場合に、シリンダボア4に開口する第1掃気開口17と略重なって連通する。なお、第1掃気開口17は、第1掃気開口17の上方においてシリンダボア4の内周壁に開口する第2掃気開口48に掃気通路49を介して接続する。また、第2掃気開口48は、ピストン5が下死点に位置する場合に、下端がピストン5の上端と略一致して、シリンダボア4に対して完全に開口する。また、掃気通路49は、シリンダブロック2に形成した掃気孔51に蓋部材50をシリンダブロック2の外側から挿入することにより形成される。なお、図4、図10に示すように、第2貫通孔30、案内リブ46、放熱リブ47、ピストンピンボス45、掃気通路49、第1掃気開口17、および、第2掃気開口48は、シリンダボア4の軸線6方向視において、シリンダボア4の軸線6を通りクランク軸と略垂直な線36と略対称にそれぞれ一対設けられる。また、図10に示すように、ピストン5の内部において、ピストン5の側壁28からクランク軸14の軸方向に突出する、案内リブ46、放熱リブ47、および、ピストンピンボス45の端部52は、シリンダボア4の軸線6を通りクランク軸と略垂直な線36と略平行に形成される。そして、ピストン5の内部に一対、対向して設けられる案内リブ46、放熱リブ47、ピストンピンボス45のそれぞれの端部52は離間し、離間した端部52の間に形成される空間内の一部にコンロッド13が配置される。
このように構成されたエンジン1によれば、ピストン5が上死点に向かって上昇していくと、図11に示すように、シリンダボア4の第1吸気開口16が開口してクランク室11(図2参照)と連通し始めると同時に、ピストン5の第1貫通孔29とシリンダボア4の第2吸気開口37とが連通し始め、吸気行程が開始される。吸気行程においては、図2、図3に示すように、矢印A1で示すように空気がキャブレター25に流入し、混合気通路31の絞り部34を通過する際に燃料が混合された混合気となり、混合気は矢印G2で示すようにキャブレター25の混合気通路31をキャブレター側インシュレータ27に向かって流れる。なお、第1吸気開口16の連通するタイミングはピストン5の下端(クランク室11側の端部)の位置により定まり、第2吸気開口37の連通するタイミングはピストン5の第1貫通孔29の上端(燃焼室10側の端部)の位置により定めることができ、好適には、第2吸気開口37の連通するタイミングを、第1吸気開口16が連通するタイミングと同時か僅かに遅くなるように設定するとよい。
図3に示すように、キャブレター側インシュレータ27に流入した混合気は絞り部33で流速が高められる。このため、混合気内の粒状燃料の慣性力が高まり、第1インシュレータ側吸気通路23の分岐開口33において、第1インシュレータ側吸気通路23の中央を流れる粒状燃料を多く含む燃料濃度の高い混合気は矢印G3で示すように第1インシュレータ側吸気通路23を直進する。そして、第1インシュレータ側吸気通路23を流れる混合気は、図2に示すように、シリンダブロック側インシュレータ26の第1インシュレータ側吸気通路23から、シリンダブロック2の第1吸気通路19、シリンダボア4の第1吸気開口16を経てクランク室11内に流入する。一方、第1インシュレータ側吸気通路23の上部壁面周辺を流れる粒状燃料の少ない燃料濃度の低い混合気は、分岐開口33から矢印G4で示すように第2インシュレータ側吸気通路24内に流入する。そして、図4に示すように、シリンダブロック側インシュレータ26の第2インシュレータ側吸気通路24に流入した混合気は仕切り部35により図4の上下に別れてシリンダブロック2の2つの第2吸気通路20に流入する。そして、第2吸気通路20を流れる混合気は、第2吸気開口37からピストン5の第1貫通孔29を通ってピストン5の内部に流入する。ピストン5の内部に流入した混合気は、図7、図8に矢印G4で示すように、案内リブ46によりピストン5内の上方に向かって導かれ、放熱リブ47によりピストンボス45を超えた混合気が下方に流れることが抑えられるので、混合気はピストン5内の上部に留まる。
その後、上死点を越えたピストン5が下死点に向かい、下死点に近づくと、ピストン5の上端面がシリンダボア4に形成された排気開口7および第2掃気開口48の上端より下降して、排気開口7および第2掃気開口48がシリンダボア4と連通し始め、掃気工程が開始される。そして、この時、ピストン5の側壁を貫通する第2貫通孔30はシリンダボア4に形成された第1掃気開口17と連通し始める。掃気工程では、図9に示すように、ピストン5が下降することでクランク室11内の圧力が上昇する。そして、圧縮されたクランク室11内の第1吸気開口16から流入した燃料濃度の濃い混合気は、矢印G5に示すように、ピストン5内部を通り、ピストン5内部の上方に留まっている第2吸気開口48から流入した燃料濃度の薄い混合気を第2貫通孔30、第1掃気開口17、掃気通路49を通って、第2掃気開口48からシリンダボア4内に矢印G6で示すように押し出す。そして、燃料濃度の薄い混合気がシリンダボア4内に流入した後、燃料濃度の濃い混合気が同様にシリンダボア4内に流入する。先にシリンダボア4内に流入した燃料濃度の薄い混合気は、排気開口7に対向するシリンダボア4の内壁に沿って、点火プラグ9に向かって上昇する。その後、矢印G8に示すように、燃料濃度の薄い混合気は反転し、排気開口7側のシリンダボア4の内壁をクランク室11が位置する方向に向かって下降し、シリンダボア4内の燃焼ガスを排気開口7から排出させた後、排気開口7から流出する。また、燃料濃度の濃い混合気は、矢印G7に示すように、燃料濃度の薄い混合気の後に続いて、シリンダボア4内に送り込まれる。そして、燃料濃度の薄い混合気と同様に、燃料濃度の濃い混合気は、排気開口7に対向するシリンダボア4の内壁に沿って、点火プラグ9に向かって上昇した後、反転して、排気開口7側のシリンダボア4の内壁を下降する。そして、下死点から再び上死点に向かって移動したピストン5により、排気開口7が閉じられ、シリンダボア4内に留まめられた燃料濃度の濃い混合気が圧縮された後に点火される。
第1インシュレータ側吸気通路23の内壁に分岐開口32を設けているので、第1インシュレータ側吸気通路23を流れる矢印G3(図2、3、12参照)で示す燃料濃度の濃い混合気に対して、矢印G4で示すように燃料濃度の薄い混合気を第2インシュレータ側吸気通路24に導くことができる。そして、掃気行程では、第2インシュレータ側吸気通路24を流れた燃料濃度の薄い混合気がピストン5の内部から第2貫通孔30を通り、第1掃気開口17から掃気通路49、第2掃気開口48を通って燃焼室10内に供給された後に、第1インシュレータ側吸気通路23を流れた燃料濃度の濃い混合気がクランク室11内からピストン5の内部、第2貫通孔30を通り、第1掃気開口17から掃気通路49、第2掃気開口48を通ってシリンダボア4内、または燃焼室10内に供給される。したがって、特殊なキャブレターを用いることなく、燃料濃度の薄い混合気を用いて燃焼ガスをシリンダボア4内から排出させることができる。このため、コストの増大を抑えることができると同時に、排気開口7より燃焼ガスと共にシリンダボア4から流出する未燃燃料の量を少なくすることができ、排出ガスに含まれる未燃焼燃料成分であるHCを低減、つまり、吹き抜けを抑制して、排出ガス特性の悪化を抑制することができる。また、燃料濃度の薄い混合気には濃度は低いが燃料が含まれているため、急加速時においてエンジン回転数の上昇に混合気の供給が追い付かなくなった場合でも、燃料室10内部の燃料濃度が過小となることがなく、着火不良を起こしにくいので、良好な加速力を得ることができる。
さらに、ピストン5の側壁内側には、第1貫通孔29の下死点側の端部近傍から排気開口7側に向かうとともに上死点側に向かって延びる案内リブ46が形成されている。このため、第2インシュレータ側吸気通路24から供給される燃料濃度の薄い混合気をピストン5の内部上方のピストン頂面近傍に導くことが可能となる。したがって、第2貫通孔30が開口した場合に燃料濃度の薄い混合気を濃度の濃い混合気に先立って確実にシリンダボア4内に導くことが可能となり、吹き抜けを抑制して、排出ガス特性の悪化をより抑制することができる。さらに、燃料濃度は薄いものの、燃料を含む混合気を高温となるピストン5の上部に導くため、混合気がピストン5の内部を移動する際の燃料の気化によるピストン5の冷却および混合気の流動による対流熱伝達によるピストン5の冷却を行うことができ、ピストン5の温度上昇を抑えることができる。さらに、案内リブ46を設けることにより、ピストン5の容積が増加してピストン5の熱容量が増加するので、ピストン5の温度上昇をより抑えることもできる。また、案内リブ46を設けたことによりピストン5内部の容積が増加して、クランク室11の容積が減少するため、掃気行程におけるクランク室11の圧縮力、すなわち掃気のためのポンプ能力を向上させることができ、燃焼室に送り込む燃料濃度の薄い混合気および混合気の量を増加させることができ、高出力を得ることができる。さらに、燃料と潤滑油を混ぜた混合燃料を用いて混合気を生成する場合は、燃料濃度の薄い混合気にも潤滑油が含まれるため、ピストン5内部の潤滑性を向上させることができる。
また、ピストン5の内部には、ピストンピンボス45から排気開口7側に向かってさらに延びる放熱リブ47が設けられる。このため、案内リブ46により導かれた燃料濃度の薄い混合気がピストンピンボス45を越えた後に下方のクランク室11に向かって流出することが抑制され、混合気がピストン5内部の上方により効果的に留めることができる。したがって、第2貫通孔30が開口した場合に燃料濃度の薄い混合気を濃度の濃い混合気に先立って確実にシリンダボア4内に導くことをより確実にして、吹き抜けをより抑制し、排出ガス特性の悪化をより効果的に抑制することができる。さらに、混合気がピストン5の上部に留まるので、混合気が移動する際の燃料の気化によるピストン5の冷却および混合気の流動による対流熱伝達によるピストン5の冷却をより効果的に行うことができ、ピストン5の温度上昇をより抑えることができる。さらに、案内リブ46に加えて放熱リブ47を設けることにより、ピストン5の容積がさらに増加してピストン5の熱容量がさらに増加するので、ピストン5の温度上昇をより一層抑えることもできる。また、ピストン5内部の容積がより増加して、クランク室11の容積がより減少するため、掃気行程におけるクランク室11の圧縮力、すなわち掃気のためのポンプ能力をより向上させることができ、燃焼室に送り込む燃料濃度の薄い混合気および混合気の量をより増加させることができ、高出力を得ることができる。さらに、ピストン5においては、排気行程時に排気開口7付近に高温の燃焼ガスが高い流速で流動することから、排気開口7側の温度が上昇し易くなる。しかし、ピストン5の排気開口7側の熱は、図7、図8に矢印H1で示すように、放熱リブ47からピストンピンボス45および案内リブ46に逃がすことが可能となり、ピストン5の排気口10側の温度上昇を抑えることができる。さらに、燃料濃度の薄い混合気に含まれる燃料はピストン5の内部で放熱リブ47、ピストンピンボス45、案内リブ46より伝達された熱によって気化が促進されており、より着火され易い状態となっており、これによってより一層加速力を向上することもできる。
さらに、第1インシュレータ側吸気通路23には、分岐開口32よりキャブレター25側(上流側)に、キャブレター25から第1吸気通路19に向かう方向に断面積が減少する絞り部33が設けられる。このため、絞り部33において混合気の流速が高められ、絞り部33を通過する混合気中の粒状燃料の慣性力をより高めることができる。そして、第1インシュレータ側吸気通路23の分岐開口33において、第1インシュレータ側吸気通路23の中央を流れる粒状燃料を多く含む燃料濃度の高い混合気を矢印G3で示すように第1インシュレータ側吸気通路23をより効果的に直進させることができる一方、第1インシュレータ側吸気通路23の上部壁面周辺を流れる粒状燃料の少ない燃料濃度の低い混合気を分岐開口33から矢印G4で示すように第2インシュレータ側吸気通路24内に流入させることができる。したがって、掃気行程において、先にシリンダボア4内に導入される、第2インシュレータ側吸気通路24を流れた燃料濃度の薄い混合気の燃料濃度をより低くすることが可能となり、排気開口7より燃焼ガスと共にシリンダボア4から流出する未燃燃料の量をより少なくすることができ、排出ガスに含まれる未燃焼燃料成分であるHCをより低減、つまり、吹き抜けをより抑制して、排出ガス特性の悪化をより抑制することができる。また、絞り部33においては、常に通路の断面積をキャブレター25の混合気通路31の絞り部34より大きくしてあるため、キャブレター25の混合気通路31の絞り部34の流路抵抗に対して絞り部33の流路抵抗は小さくなり、燃料濃度の薄い混合気および燃料濃度の濃い混合気の量を容易に確保することができる。
さらに、シリンダブロック2の第2吸気通路20は直管状に延び、第2吸気通路20を流れた燃料濃度の薄い混合気は図7に矢印G4で示すように、案内リブ16によってピストン5内部をピストンスカート側からピストンヘッド側に一度曲げられるだけである。このため、燃料濃度の薄い混合気の流れの曲がりが少なく、燃料濃度の薄い混合気の流れの流路抵抗を減少させることができるので、燃料濃度の薄い混合気の量を増加させ易くなる。また、流路抵抗が少ない分、吸気行程の時間が短くなるエンジン回転数が高い領域においても、燃料濃度の薄い混合気の量を確保し易くなるため、エンジン回転数が高い領域においても混合気の吹抜けを防止する効果を得ることができる。さらに、流路抵抗が少ないことで、燃料濃度の薄い混合気の量を増加させることができ、第2掃気開口48からシリンダボア4内に流入する燃料濃度の薄い混合気の量を十分確保することができる。したがって、排気口10より燃焼室4から流出する燃料濃度の濃い混合気を少なくすることができ、排出ガスに含まれる未燃燃料の成分であるHCをより一層低減することができる。また、分岐開口32における流速を高めると、その分だけ第1インシュレータ側吸気通路23の分岐開口32近傍の圧力が低くなる。そして、分岐開口32から第2インシュレータ側吸気通路24に導入できる燃料濃度の薄い混合気の量が少なくなり易いが、燃料濃度の薄い混合気の流れの流路抵抗を低減しているため、分岐開口32における流速を高めても、燃料濃度の薄い混合気の量を容易に確保することができる。
また、インシュレータ22は、シリンダブロック2側に位置するシリンダブロック側インシュレータ26とキャブレター25側に位置するキャブレター側インシュレータ27の2部品で構成される。このため、分岐開口32および第2インシュレータ側吸気通路24を形成するための加工が容易になり、追加部品の必要も無く、製造コストを低減でき、インシュレータの大型化を防止することができる。さらに、インシュレータ22を2部品構成としたことで金型鋳造でも容易に製造できるので、量産性が向上するという点からも製造コストを低減することがきる。さらに、金型鋳造によって第1インシュレータ側吸気通路23と第2インシュレータ側吸気通路24を形成する場合でも、複雑なアンダーカットが必要なく、製造コストを低減することができる。
さらに、シリンダブロック側インシュレータ26は、キャブレター側インシュレータ27に向かって延びる隔壁43を備える。このため、インシュレータ22に第1インシュレータ側吸気通路23と第2インシュレータ側吸気通路24とを隔てるとともに分岐開口32を形成することが容易に行うことができ、製造コストを低減することができる。加えて、キャブレター側インシュレータ27は、隔壁43の端部が係合する溝部44を有するので、隔壁43と溝部44とによってラビリンス構造を形成して、第1インシュレータ側吸気通路23から第2インシュレータ側吸気通路24に燃料濃度の濃い混合気が漏れ出すのを防止することができる。したがって、燃料濃度の濃い混合気の漏れ出しによる燃料濃度の薄い混合気の燃料濃度の増加を防止して、排出ガスに含まれる未燃燃料の成分であるHCの増加を抑えることができる。
ピストン5の第2貫通孔30がピストン5の頂部側(上方)に設けられるため、シリンダボア4に開口する第1掃気開口17をシリンダボア4の点火プラグ9が設けられた上方に設けることが可能となる。このため、掃気通路49を短くすることが可能となり、掃気通路49を形成することによるシリンダブロック2の寸法の増大を抑制することが可能となり、エンジンの小型化が可能となる。さらに、掃気通路49を短くすることができるので、掃気通路49とピストン5の内部を含むクランク室11の容積を小さくすることができ、掃気行程におけるクランク室11の圧縮力を高め、掃気のためのポンプ能力を向上させることができる。したがって、シリンダボア4(燃焼室10)に送り込む燃料濃度の薄い混合気および燃料濃度の濃い混合気の量を増加させることができ、高出力を得ることができる。
なお、上述の実施形態ではインシュレータ22は2つの部品から成っているが、少なくともシリンダブロック2側とキャブレター25側とに分けられる2つの部品があるならば、さらに部品を追加してもよい。また、上述の放熱リブ47はピストン5の内部の排気開口7側の側壁からピストンピンボス45に延在している。しかし、放熱リブをピストン5の頂面の裏側である上壁の排気口側からピストンピンボス45に延在する構成であってもよく、この場合であっても、高温となる排気開口7および燃焼室11に面するピストン5の熱を放熱リブによりピストンピンボス45側に伝えて、ピストン5の局所的な温度上昇を抑制することができる。また、本実施例では掃気通路49はシリンダブロック2と蓋部材50によって構成されるが、シリンダブロック2のみで構成しても良く、ピストン5の側面とシリンダボア4との間に構成しても良い。また、上述の実施形態ではピストン5の側壁28にはピストンの外側とピストンの内部空間を連通させる第1貫通孔29及び第2貫通孔30として穴が形成されるものとしたが、例えば切り欠き等によって形成されていてもよい。この場合であってもピストン5の側壁28の内外を貫通する通路とすることが可能である。また、上述の実施形態では掃気開口はシリンダボア4を挟んで一対が形成される構成としたが、二対又はそれ以上であっても良い。尚、その場合、ピストン5の側壁28に形成される第2貫通孔30に相当する通路も掃気開口の数に応じて二対又はそれ以上形成されても良い。さらに、上述の実施形態では、第1インシュレータ側吸気通路23と第2インシュレータ側吸気通路24とはいずれもインシュレータ22に設けられる構成であったが、例えばシリンダブロック2に第1インシュレータ側吸気通路23と第2インシュレータ側吸気通路24に対応する通路を第1吸気通路19および第2吸気通路20と一体に形成してもよく、シリンダブロック2に取付けられるカバーにより形成されていてもよい。
また、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものでは無く、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、本発明に係るエンジンは、刈払機1001以外に、チェンソーやヘッジトリマ等に適用することもできる。
1 エンジン
2 シリンダブロック
3 クランクケース
4 シリンダボア
5 ピストン
7 排気開口
11 クランク室
14 クランク軸
16 第1吸気開口
17 第1掃気開口
18 排気通路
19 第1吸気通路
20 第2吸気通路
22 インシュレータ
23 第1インシュレータ側吸気通路
24 第2インシュレータ側吸気通路
25 キャブレター
26 シリンダブロック側インシュレータ
27 キャブレター側インシュレータ
29 第1貫通孔
30 第2貫通孔
32 分岐開口
33 絞り部
37 第2吸気開口
43 隔壁
44 溝部
45 ピストンピンボス
46 案内リブ
47 放熱リブ
48 第2掃気開口
49 掃気通路

Claims (11)

  1. 第1吸気開口と、第2吸気開口と、第1掃気開口と、前記第1掃気開口より上死点側に位置する第2掃気開口と、排気開口とが内周壁に設けられるシリンダボアと、
    前記シリンダボアに往復動可能に収容され、側壁の内外を連通する第1連通部と第2連通部とを有するピストンと、
    一方の端部が前記第1吸気開口に接続し、他方の端部がキャブレターに接続する第1吸気通路と、
    一方の端部が前記第2吸気開口に接続し、他方の端部が前記第1吸気通路に接続する第2吸気通路と、
    前記第1掃気開口と前記第2掃気開口とを接続する掃気通路と、
    前記排気開口に接続する排気通路と、を備え、
    前記ピストンが下死点近傍に位置する場合に、前記第1掃気開口と前記第2連通部とが連通し、
    前記ピストンが上死点近傍に位置する場合に、前記第1吸気開口がクランクケース内に形成されるクランク室に前記シリンダボアを介して連通するとともに、前記第2吸気開口と前記第1連通部とが連通
    前記第1吸気通路は、前記キャブレターから前記第1吸気開口に向かう方向に断面積が減少する絞り部を有し、
    前記第1吸気通路と前記第2吸気通路との接続部は、前記第1吸気通路の前記絞り部より前記第1吸気開口側に設けられる、
    ことを特徴とする2サイクルエンジン。
  2. 前記シリンダボアの軸方向視において、前記第2吸気開口は、前記シリンダボアを挟んで、前記排気開口と略対向するように配置され、
    前記ピストンは、前記ピストンの側壁内側に、前記シリンダボアの軸方向視において、前記第1連通部の下死点側の端部近傍から前記排気開口側に向かうとともに、前記シリンダボアの軸方向において、前記第1連通部の下死点側の端部近傍から上死点側に向かって延びる、第1のリブを有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の2サイクルエンジン。
  3. 前記ピストンは、ピストンピンボスに接続するとともに、前記ピストンピンボスから前記排気開口側に向かって延びる、第2のリブをさらに有する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の2サイクルエンジン。
  4. 前記第2吸気通路は、直管状に延びる、
    ことを特徴とする請求項に記載の2サイクルエンジン。
  5. 前記第1吸気通路と、前記第2吸気通路とを構成するインシュレータを備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の2サイクルエンジン。
  6. 前記インシュレータは、シリンダブロック側に位置するシリンダブロック側インシュレータ部と前記キャブレター側に位置するキャブレター側インシュレータ部の少なくとも2部品で構成される、
    ことを特徴とする請求項に記載の2サイクルエンジン。
  7. 前記シリンダブロック側インシュレータ部は、前記キャブレター側インシュレータ部に向かって延び、前記第1吸気通路と前記第2吸気通路とを隔てる隔壁を備える、
    ことを特徴とする請求項に記載の2サイクルエンジン。
  8. 前記キャブレター側インシュレータ部は、前記キャブレター側インシュレータ部に形成された前記第1吸気通路と前記第2吸気通路との間に前記第1吸気通路の流路方向に沿って延びる溝部を有し、
    前記隔壁は、前記溝部に係合する、
    ことを特徴とする請求項に記載の2サイクルエンジン。
  9. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の2サイクルエンジンを備えるエンジン作業機。
  10. 第1吸気開口と、第2吸気開口と、第1掃気開口と、前記第1掃気開口より上死点側に位置する第2掃気開口と、排気開口とが内周壁に設けられるシリンダボアと、
    前記シリンダボアに往復動可能に収容され、側壁の内外を連通する第1連通部と第2連通部とを有するピストンと、
    一方の端部が前記第1吸気開口に接続し、他方の端部がキャブレターに接続する第1吸気通路と、
    一方の端部が前記第2吸気開口に接続し、他方の端部が前記第1吸気通路に接続する第2吸気通路と、
    前記第1掃気開口と前記第2掃気開口とを接続する掃気通路と、
    前記排気開口に接続する排気通路と、を備え、
    前記ピストンが下死点近傍に位置する場合に、前記第1掃気開口と前記第2連通部とが連通し、
    前記ピストンが上死点近傍に位置する場合に、前記第1吸気開口がクランクケース内に形成されるクランク室に前記シリンダボアを介して連通するとともに、前記第2吸気開口と前記第1連通部とが連通し、
    前記第1吸気通路と、前記第2吸気通路とを構成するインシュレータを備え、
    前記インシュレータは、シリンダブロック側に位置するシリンダブロック側インシュレータ部と前記キャブレター側に位置するキャブレター側インシュレータ部の少なくとも2部品で構成され、
    前記シリンダブロック側インシュレータ部は、前記キャブレター側インシュレータ部に向かって延び、前記第1吸気通路と前記第2吸気通路とを隔てる隔壁を備える、
    ことを特徴とする2サイクルエンジン。
  11. 気開口と、掃気開口と、排気開口とが内周壁に設けられるシリンダボアと、
    前記シリンダボアに往復動可能に収容され、前記吸気開口と前記掃気開口とを開閉するピストンと、
    一方の端部が前記吸気開口に接続し、他方の端部がキャブレターに接続する第1吸気通路と、
    一方の端部がシリンダブロックに接続し、他方の端部が前記第1吸気通路に接続する第2吸気通路と、
    記掃気開口接続する掃気通路と、
    前記排気開口に接続する排気通路と、を備え、
    前記ピストンが下死点近傍に位置する場合に、前記掃気開口と前記排気開口とが、前記シリンダブロック内に形成される燃焼室に連通するとともに、クランクケース内に形成されるクランク室内の混合気が前記掃気通路を介して燃焼室に流入し
    前記ピストンが上死点近傍に位置する場合に、前記第1吸気通路前記クランク室に前記シリンダボアを介して連通するとともに、前記第2吸気通路が前記クランク室から前記掃気開口までの流路と連通し
    前記第1吸気通路は、前記キャブレターから前記吸気開口に向かう方向に断面積が減少する絞り部を有し、
    前記第1吸気通路と前記第2吸気通路との接続部は、前記第1吸気通路の前記絞り部より前記吸気開口側に設けられる、
    ことを特徴とする2サイクルエンジン。
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