JP4031531B2 - ジエン系重合体組成物、その製造方法、及びそれを含むゴム組成物 - Google Patents

ジエン系重合体組成物、その製造方法、及びそれを含むゴム組成物 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、補強剤としてシリカを配合した場合に、優れた耐発熱性を示すとともに、引張強度、耐摩耗性及び加工性にも優れるジエン系重合体組成物及びその製造方法に関する。また、本発明は、耐発熱性、引張強度、耐摩耗性及び加工性に優れるゴム組成物に関する。
背景技術
近年、省資源や環境対策などが重視されるにつれて、自動車の低燃費化に対する要求は、ますます厳しくなり、自動車タイヤについても、転動抵抗を小さくすることにより、低燃費化に寄与することが求められている。タイヤの転動抵抗を小さくするには、一般に、発熱性の低い加硫ゴムを与えることができるゴム材料を使用することが有効である。
一般に、タイヤ用ゴム材料としては、天然ゴム(NR)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、スチレン・ブタジエン共重合ゴム(SBR)などのジエン系ゴムに、カーボンブラックを配合したゴム組成物が汎用されている。しかしながら、ジエン系ゴムにカーボンブラックを配合したゴム組成物は、耐発熱性が十分ではない。
そこで、従来、耐発熱性を改善するために、ジエン系ゴムに、補強剤として、カーボンブラックに替えてシリカを配合したゴム組成物をタイヤ用ゴム材料として用いることが提案されている。ところが、シリカ配合ゴム組成物は、カーボンブラック配合ゴム組成物に比べて、十分な耐摩耗性と引張強度が得られないという問題点があった。この原因の一つは、ジエン系ゴムに対するシリカの親和性がカーボンブラックよりも小さいために、十分な補強効果を発現することができないことにあると考えられている。
従来、シリカとジエン系ゴムとの親和性を高めるために、シリカとの親和性が高い置換基を導入したジエン系ゴムを用いることが検討されている。例えば、乳化重合法によるジエン系ゴムでは、第3級アミノ基を導入したジエン系ゴムが提案されている(特開平1−101344号公報)。また、アニオン重合法によるジエン系ゴムでは、アルキルシリル基(特開平1−188501号公報)、ハロゲン化シリル基(特開平5−230286号公報)または置換アミノ基(特開昭64−22940号公報)などの置換基を導入したジエン系ゴムが提案されている。
しかしながら、これらの置換基を導入したジエン系ゴムの多くは、シリカと混合する際の加工性に劣り、しかも耐発熱性、引張強度及び耐摩耗性などの特性も十分に改善されないという欠点を有している。
発明の開示
本発明の目的は、補強剤としてシリカを配合した場合に、転動抵抗の指標となる耐発熱性に優れ、しかも優れた引張強度、耐摩耗性及び加工性を示すジエン系重合体組成物及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記の如き優れた諸特性を示すジエン系重合体組成物を含むジエン系ゴムと補強剤とを含有し、耐発熱性、引張強度、耐摩耗性及び加工性に優れたゴム組成物を提供することである。
本発明者らは、前記従来技術の問題点を克服するために鋭意研究を重ねた結果、シリカと配合するゴム成分として、(1)多官能カップリング剤を介した分岐ジエン系重合体鎖を3つ以上有する分岐状ジエン系重合体成分と、(2)第4級アンモニウム基を有する直鎖状ジエン系重合体成分とを含むジエン系重合体組成物を用いることにより、耐発熱性、引張強度、耐摩耗性及び加工性のいずれの特性にも優れたゴム組成物が得られることを見出した。当該ジエン系重合体組成物は、有機活性金属を開始剤にして得られる活性金属結合ジエン系重合体と、多官能カップリング剤及び第3級アミノ基を導入しうる変性剤とを反応させた後、アルキル化剤を反応させて第3級アミノ基を第4級アンモニウム基に転換することによって容易に得ることができる。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
かくして、本発明によれば、スズ系カップリング剤及びケイ素系カップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の3官能以上の多官能カップリング剤を介して3つ以上の分岐ジエン系重合体鎖を有する分岐状ジエン系重合体成分(A)と、第4級アンモニウム基を有する直鎖状ジエン系重合体成分(B)とからなり、重量平均分子量(Mw)が100,000〜2,000,000の範囲内にあるジエン系重合体組成物が提供される。
また、本発明によれば、(1)分子鎖末端、アルカリ金属からなる活性金属が結合した活性ジエン系重合体と、スズ系カップリング剤及びケイ素系カップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の3官能以上の多官能カップリング剤及び該活性金属と反応して重合体鎖に第3級アミノ基を導入うる、N,N−ジ置換アミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物、及びN−置換アミノケトンからなる群より選ばれる少なくとも1種の変性剤とを反応させて、多官能カップリング剤を介して3つ以上の分岐ジエン系重合体鎖を有する分岐状ジエン系重合体成分(A)と、第3級アミノ基が導入された直鎖状ジエン系重合体成分とを形成し、次いで、(2)モノハロゲン化アルキルからなるアルキル化剤を反応させて、第3級アミノ基を第4級アンモニウム基に変換することにより、第4級アンモニウム基を有する直鎖状ジエン系重合体成分(B)を形成することを特徴とする重量平均分子量(Mw)が100,000〜2,000,000の範囲内にあるジエン系重合体組成物の製造方法が提供される。
さらに、本発明によれば、スズ系カップリング剤及びケイ素系カップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の3官能以上の多官能カップリング剤を介して3つ以上の分岐ジエン系重合体鎖を有する分岐状ジエン系重合体成分(A)と、第4級アンモニウム基を有する直鎖状ジエン系重合体成分(B)とからなり、重量平均分子量(Mw)が100,000〜2,000,000の範囲内にあるジエン系重合体組成物を含有するゴム成分と補強剤とを含有してなるゴム組成物が提供される。
発明を実施するための最良の形態
ジエン系重合体組成物
本発明のジエン系重合体組成物は、多官能カップリング剤を介して3つ以上の分岐ジエン系重合体鎖を有する分岐状ジエン系重合体成分(A)と、第4級アンモニウム基を有する直鎖状ジエン系重合体成分(B)とからなることを特徴とする。
分岐状ジエン系重合体成分としては、多官能カップリング剤を介して3つ以上の分岐したジエン系重合体鎖を有する構造のものであれば格別な制限はなく、例えば、下式(1)
(P1m1 (1)
〔式中、P1は、ジエン系重合体鎖であり、mは、3以上の整数であり、Y1は、多官能カップリング剤残基である。〕
で表されるものが用いられる。
式(1)中のP1は、ジエン系重合体鎖(a)を示し、具体的には、例えば、共役ジエンの重合体鎖、あるいは共役ジエンとその他の共重合可能な単量体との共重合体鎖などが挙げられる。
共役ジエンとしては、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等が挙げられる。これらの中でも、1,3−ブタジエン、及び2−メチル−1,3−ブタジエンが好ましく、1,3−ブタジエンがより好ましい。これらの共役ジエンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。ジエン系重合体鎖(a)中の共役ジエン単位の含有量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常40〜100重量%、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは55〜100重量%の範囲である。
その他の共重合可能な単量体としては、一般にタイヤ用ゴム材料の分野で共役ジエンの共重合成分として用いられているものの中から適宜選択されるが、発熱特性やウエットスキッド抵抗などの諸特性を高度にバランスさせる上で、芳香族ビニルが特に好適に用いられる。芳香族ビニルとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノフルオロスチレン等を挙げることができる。これらの中でも、特にスチレンが好ましい。その他の共重合可能な単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
その他の共重合可能な単量体の種類及びジエン系重合体鎖(a)中での該単量体単位の有無は、使用目的に応じて適宜選択される。例えば、耐発熱性を特に重視する場合は、通常、共役ジエンの重合体が用いられる。一方、耐発熱性とウエットスキッド抵抗を高度にバランスさせる場合は、共役ジエンとその他の共重合可能な単量体(好ましくは芳香族ビニル)との共重合体が用いられ、その場合の共重合体中の各単量体単位の含有量は、共役ジエン単量体単位が、通常40〜95重量%、好ましくは50〜90重量%、より好ましくは55〜85重量%の範囲であり、その他の共重合可能な単量体単位(好ましくは芳香族ビニル単量体単位)が、通常60〜5重量%、好ましくは50〜10重量%、より好ましくは45〜15重量%の範囲である。その他の共重合可能な単量体単位の含有量が過度に高いと、耐発熱性が十分ではなく、好ましくない。
式(1)中のmは、3以上の整数を示し、通常3〜8の整数、好ましくは3〜6の整数、より好ましくは3または4を示す。
多官能カップリング剤としては、一般にゴム材料の分野で使用されているカップリング剤であって、3官能以上の多官能性のものであれば、格別な限定はなく用いられる。多官能カップリング剤の具体例は、後に例示する。
直鎖状ジエン系重合体成分としては、第4級アンモニウム基を有することを特徴とし、例えば、下式(2)
2−Y2 (2)
〔式中、P2は、ジエン系重合体鎖であり、Y2は、第4級アンモニウム基である。〕
で表されるものが用いられる。
式(2)中のP2は、ジエン系重合体鎖(b)を示し、通常は、前記P1のジエン系重合体鎖(a)と同じものが用いられる。
式(2)中のY2は、第4級アンモニウム基を示し、例えば、下式(3)
Figure 0004031531
〔式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立にアルキル基またはアリール基であり、Aは、アルキレン基またはアリーレン基であり、Xは、ハロゲン原子であり、R1またはR2とAは、互いに結合してヘテロ環を形成してもよい。〕
で表される。
式(3)中のR1、R2及びR3は、それぞれ独立して、アルキル基またはアリール基を示し、好ましくはアルキル基である。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基などが挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基などの炭素数1〜6の低級アルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などがより好ましく、メチル基、エチル基が最も好ましい。また、アルキル基は、その水素原子の一部がアリール基、アルコキシ基、アリロキシ基などで置換されていてもよい。置換基の具体例には、例えば、ベンジル基、フェネチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、フェノキシエチル基などが挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基などが挙げられ、その水素原子の一部が低級アルキル基などで置換されていてもよい。
式(3)中のAは、アルキレン基またはアリーレン基を示す。アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基、n−ヘキシレン基などが挙げられ、その水素原子の一部がアリール基、アルコキシ基、アリロキシ基などで置換されていてもよい。アリーレン基としては、例えば、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基などが挙げられ、その水素原子の一部が低級アルキル基で置換されていてもよい。
式(3)中のR1またはR2とAとは、互いに結合してヘテロ環を形成してもよい。ヘテロ環の具体例としては、ピロリジン環、ピペリジン環、ピリジン環などが挙げられる。
式(3)中のXは、ハロゲン原子を示す。より具体的に、ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子及びフッ素原子が挙げられ、これらの中でも、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が好適である。
ジエン系重合体鎖(b)中の第4級アンモニウム基の結合位置には、格別な限定はないが、ポリマー鎖末端であるときに耐発熱性の改善効果が高く好適である。
本発明のジエン系重合体組成物は、上記の分岐状ジエン系重合体成分(A)と直鎖状ジエン系重合体成分(B)とを含有する組成物である。両重合体成分の割合は、使用目的に応じて適宜選択されるが、成分(A):成分(B)(重量比)で、通常10:90〜90:10、好ましくは20:80〜80:20、より好ましくは30:70〜70:30の範囲である。ジエン系重合体組成物中の分岐状ジエン系重合体成分(A)と直鎖状ジエン系重合体成分(B)の割合がこの範囲にあるときに、耐発熱性、引張強度、耐摩耗性及び加工性が高度にバランスされ好適である。
本発明のジエン系重合体組成物は、(1)分岐状ジエン系重合体成分(A)と直鎖状ジエン系重合体成分(B)とをそれぞれ別々に調製した後、両者をブレンドする方法、あるいは(2)分子鎖に活性金属が結合した活性ジエン系重合体と、3官能以上の多官能カップリング剤及び該活性金属と反応して重合体鎖に第3級アミノ基を導入させうる変性剤とを反応させ、次いで、アルキル化剤を反応させることにより、混合物として調製する方法によって、得ることができる。もちろん、両成分の組成比を調整するために、混合物として調製したジエン系重合体組成物に、別に調製した成分(A)または成分(B)をブレンドすることもできる。
本発明のジエン系重合体組成物の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、100,000〜2,000,000、好ましくは150,000〜1,500,000、より好ましくは200,000〜1,200,000の範囲である。ただし、重量平均分子量は、成分(A)と成分(B)のそれぞれの、あるいは両者の混合物の重量平均分子量である。この重量平均分子量(Mw)が、過度に小さいと耐発熱性や耐摩耗性に劣り、逆に、過度に大きいと加工性に劣り、いずれも好ましくない。
本発明のジエン系重合体組成物の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、特に制限はないが、通常1.1〜3.5、好ましくは1.2〜3、より好ましくは1.3〜2.5の範囲である。ただし、分子量分布は、成分(A)と成分(B)のそれぞれの、あるいは両者の混合物の分子量分布である。ジエン系重合体組成物の分子量分布がこの範囲にある時に、耐発熱性と加工性とが高度にバランスされ好適である。
本発明のジエン系重合体組成物の共役ジエン結合部分のビニル結合(1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合)割合は、特に制限はないが、通常10%以上、好ましくは10〜90%、より好ましくは30〜85%、最も好ましくは50〜80%の範囲である。ただし、共役ジエン結合部分のビニル結合量は、成分(A)と成分(B)のそれぞれの、あるいは両者の混合物の共役ジエン結合部分のビニル結合量である。ジエン系重合体組成物中の共役ジエン結合部分のビニル結合量がこの範囲にある時に、引張強度、耐摩耗性、耐発熱性及び加工性が高度にバランスされ好適である。ビニル結合以外の残部の共役ジエン結合単位は、1,4−結合である。14−結合は、1,4−シス結合及び1,4−トランス結合のいずれであってもよい。
本発明のジエン系重合体組成物中における分岐状ジエン系重合体成分(A)及び直鎖状ジエン系重合体成分(B)のそれぞれは、共役ジエン40〜100重量%とその他の共重合可能な単量体60〜0重量%とを(共)重合して得られるジエン系重合体から誘導されたものであることが好ましい。この場合の各単量体の種類及び各単量体単位の好ましい含有量は、前記式(1)中のジエン系重合体鎖(a)における具体例と同じである。
ジエン系重合体が共役ジエンと芳香族ビニルとの共重合体である場合、該共重合体中の芳香族ビニル単位の連鎖分布については、特に制限はされないが、芳香族ビニル単位1個の独立鎖の含有量が、通常、全結合芳香族ビニル量の40重量%以上、好ましくは60重量%以上、より好ましくは75重量%以上であり、かつ、芳香族ビニル単位が8個以上連なった芳香族ビニル長連鎖の含有量が、通常、全結合芳香族ビニル量の5重量%以下、好ましくは2.5重量%以下、より好ましくは1.5重量%以下であるものが、耐発熱性、耐摩耗性、ウエットスキッド抵抗性など諸特性を高値にバランスさせる上で適切である。
本発明のジエン系重合体組成物の製造方法は、特に制限はないが、例えば、分子鎖に活性金属が結合した活性ジエン系重合体と、3官能以上の多官能カップリング剤及び該活性金属と反応して重合体鎖に第3級アミノ基を導入しうる変性剤とを反応させ、次いで、アルキル化剤を反応させることによって行うことができる。
ジエン系重合体に結合する活性金属としては、ジエン系ゴムの技術分野で一般に知られるものを用いればよく、例えば、特開昭58−162604号公報、特開昭61−42552号公報、特公平5−30841号公報、特開昭63−297403号公報などに記載されているアニオン重合可能な活性金属が挙げられる。より具体的には、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどのアルカリ金属類;ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどのアルカリ土類金属類;ランタン、ネオジウムなどのランタノイド系列希土類金属類;などが挙げられ、これらの中でも、アルカリ金属類及びアルカリ土類金属類が好ましく、アルカリ金属類が特に好ましい。
かかる活性金属が結合したジエン系重合体(以下、活性重合体という。)としては、公知の方法によって製造されるものを用いればよく、例えば、特開昭58−189203号公報に開示されている方法に従って、(1)乳化重合や溶液重合などの各種重合法で製造したジエン系重合体に、後反応で活性金属を付加させたもの(以下、活性重合体aという。)や、(2)開始剤として上記活性金属を含有する有機活性金属化合物を用いて、共役ジエンあるいは共役ジエンとその他の共重合可能な単量体とを(共)重合させたもの(以下、活性重合体bという。)などを用いることができる。これらの中でも、活性重合体bが、重合体鎖末端に活性金属を結合しており、第3級アミノ基を重合体鎖末端に導入する上で特に好適である。
以下には、活性重合体bの製法について詳述する。
開始剤として用いる有機活性金属化合物は、活性金属を有し、かつ、アニオン重合で一般に使用されるものであれば格別制限はされず、例えば、有機アルカリ金属、有機アルカリ土類金属、有機酸ランタノイド系列希土類金属などが挙げられる。これらの中でも、有機アルカリ金属が特に好ましい。
有機アルカリ金属としては、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウムなどのモノ有機リチウム化合物;ジリチオメタン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオベンゼンなどの多官能性有機リチウム化合物;ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレンなどが挙げられる。これらの中でも、有機リチウム化合物が好ましく、モノ有機リチウム化合物が特に好ましい。
有機アルカリ土類金属としては、例えば、n−ブチルマグネシウムブロミド、n−ヘキシルマグネシウムブロミド、エトキシカルシウム、ステアリン酸カルシウム、t−ブトキシストロンチウム、エトキシバリウム、イソプロポキシバリウム、エチルメルカプトバリウム、t−ブトキシバリウム、フェノキシバリウム、ジエチルアミノバリウム、ステアリン酸バリウム、エチルバリウムなどが挙げられる。
有機酸ランタノイド系列希土類金属としては、例えば、特公昭63−64444号公報に記載されているようなバーサチック酸ネオジウム/トリエチルアルミニウムハイドライド/エチルアルミニウムセスキクロライドからなる複合触媒などが挙げられる。
これらの有機活性金属化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。有機活性金属化合物の使用量は、要求される生成重合体の分子量によって適宜選択され、単量体100g当り、通常0.01〜20ミリモル、好ましくは0.05〜15ミリモル、より好ましくは0.1〜10ミリモルの範囲である。
上記有機活性金属化合物を開始剤として用いる重合反応は、該開始剤を破壊しない炭化水素系溶媒中で行われる。適当な炭化水素系溶媒としては、通常の溶液重合に使用されるものであれば特に限定されず、例えば、n−ブタン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、iso−オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;などが挙げられ、好ましくはn−ヘキサン、シクロヘキサン、及びトルエンである。また、必要に応じて、1−ブテン、シス−2−ブテン、2−ヘキセンなどの重合性の低い不飽和炭化水素などを使用してもよい。これらの炭化水素系溶媒は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて、通常、単量体濃度が1〜30重量%になる量比で用いられる。
重合反応に際し、共役ジエン結合単位のミクロ構造、あるいは共役ジエンと共重合させる芳香族ビニルの共重合体鎖中での分布を調整するために、極性化合物を用いることができる。極性化合物としては、有機活性金属化合物を開始剤とする通常のアニオン重合で使用されるものであれば格別な制限はなく、例えば、エーテル類;第3級アミン類;カリウム−t−アミルオキシド、カリウム−t−ブチルオキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類;トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類;などが挙げられる。これらの中でも、第3級アミン類やエーテル類が好ましい。
第3級アミン類としては、例えば、テトラメチルエチレンジアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、キヌクリジンなどが挙げられ、好ましくはテトラメチルエチレンジアミンである。
エーテル化合物としては、例えば、分子内にエーテル結合を1つ有するモノエーテル化合物、分子内にエーテル結合を2つ有するジエーテル化合物、分子内にエーテル結合を3つ以上有する多価エーテル化合物などに分類され、最も好ましくはジエーテル化合物である。エーテル化合物の炭素数は、特に限定はされないが、通常2〜100、好ましくは4〜50、より好ましくは4〜20、最も好ましくは4〜15の範囲である。
モノエーテル化合物としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジアミルエーテル、ジイソアミルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルブチルエーテル、メチルイソアミルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、エチルブチルエーテルなどの脂肪族モノエーテル類;アニソール、フェネトール、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテルなどの芳香族モノエーテル類;テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランなどの環状モノエーテル類;などが挙げられ、これらの中でも、脂肪族モノエーテル類や環状モノエーテル類が好ましい。
ジエーテル化合物としては、例えば、アルキレングリコールジエーテル類、環状ジエーテル類などが挙げられ、好ましくはアルキレングリコールジエーテル類である。ジエーテル化合物の炭素数は、特に制限はないが、通常4〜30、好ましくは4〜20、より好ましくは4〜15である。
アルキレングリコールジエーテルとしては、例えば、アルキレングリコールジアルキルエーテル類、アルキレングリコールアルキルアリールエーテル類、アルキレングリコールジアリールエーテル類、アルキレングリコールジアラルキルエーテル類などが挙げられ、好ましくはアルキレングリコールジアルキルエーテル類である。
好ましいアルキレングリコールジエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールブチルt−ブチルエーテル、エチレングリコールジアミルエーテル、エチレングリコールジオクチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、イソプロピレングリコールジメチルエーテル、イソプロピレングリコールジエチルエーテル、ブチレングリコールジメチルエーテル、ブチレングリコールジエチルエーテル、ブチレングリコールジブチルエーテルなどのアルキレングリコールジアルキルエーテル類;エチレングリコールメチルフェニルエーテルなどのアルキレングリコールアルキルアリールエーテル類;エチレングリコールジフェニルエーテルなどのアルキレングリコールジアリールエーテル類;エチレングリコールジベンジルエーテルなどのアルキレングリコールジアラルキルエーテル類;などが挙げられる。これらの中でも、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールブチルt−ブチルエーテル、エチレングリコールジアミルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテルが特に好ましく、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールブチルt−ブチルエーテル、エチレングリコールジアミルエーテルが最も好ましい。
環状ジエーテルとしては、例えば、ジオキサン、1,10−フェナントロリンや、米国特許第4,429,091号明細書に記載されているジオキソランアルカン類、例えば、ビス(2−オキソラニル)メタン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン、1,1−ビス(2−オキソラニル)エタン、2,2−ビス(5−メチル−2−オキソラニル)プロパンなどが挙げられ、これらの中でも、ジオキサンやジオキソランアルカン類などが好ましい。
分子内に3つ以上のオキシ基を有する多価エーテル化合物としては、例えば、オリゴオキシアルキレングリコールジアルキルエーテル類、オキソラニルジオキサン類、オキソラニルジオキソラン類、クラウンエーテル類などが挙げられる。
オリゴオキシアルキレングリコールジアルキルエーテルとしては、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジヘキシルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジプロピルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテルなどのオリゴオキシエチレングリコールジアルキルエーテル類;ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、ジイソプロピレングリコールジアミルエーテルなどのオリゴオキシプロピレングリコールジアルキルエーテル類;ジブチレングリコールジメチルエーテルなどのオリゴオキシブチレングリコールジアルキルエーテル類;などが挙げられる。これらの中でも、オリゴオキシエチレングリコールジアルキルエーテル類が好ましく、特に、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテルが好ましい。
ポリオキシアルキレングリコールジアルキルエーテル類としては、例えば、ポリオキシエチレングリコールジメチルエーテル、ポリオキシエチレングリコールジエチルエーテル、ポリオキシエチレングリコールジイソプロピルエーテル、ポリオキシエチレングリコールジブチルエーテル、ポリオキシエチレングリコールジオクチルエーテルなどのポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテル類;ポリオキシプロピレングリコールジメチルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールジエチルエーテルなどのポリオキシプロピレングリコールジアルキルエーテル類;ポリオキシブチレングリコールジメチルエーテルなどのポリオキシブチレングリコールジアルキルエーテル類;などが挙げられる。
オキソラニルジオキサン類やオキソラニルジオキソラン類としては、例えば、特公平7−74245号公報に記載されている化合物などが挙げられ、具体的には、例えば、2−(2−オキソラニル)ジオキサン、2−(2−オキソラニル)−4,4,6−トリメチルジオキサン、2−(5−メチル−2−オキソラニル)−4,4,6−トリメチルジオキサン、2−(2−オキソラニル)−5,5−ジメチルジオキサン、2−(2−オキソラニル)ジオキソラン、2−(2−オキソラニル)−4−t−ブチルオキソラン、2−(2−オキソラニル)−4,5−ジメチルジオキソラン、2−(2−オキソラニル)−4,4,5,5−テトラメチルジオキソランなどが挙げられる。
クラウンエーテル類としては、例えば、18−クラウン−6−エーテル、15−クラウン−5−エーテル、12−クラウン−4−エーテル、ジベンゾ−18−クラウンエーテル、ジベンゾ−24−クラウン−8−エーテル、ジシクロヘキサノ−18−クラウン−6−エーテル、4’−ニトロベンゾ−15−クラウン−5−エーテルなどが挙げられる。
これらの極性化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。極性化合物の使用量は、有機活性金属化合物1モルに対して、通常、0〜200モル、好ましくは0.1〜100モル、より好ましくは0.1〜50モル、最も好ましくは0.3〜20モルである。
重合反応は、共役ジエンあるいは共役ジエンとその他の共重合可能な単量体(好ましくは芳香族ビニル)とを(共)重合して行われる。共役ジエンとその他の共重合可能な単量体とを併用する場合の各単量体の全単量体中での割合は、共役ジエンが、通常40〜95重量%、好ましくは50〜90重量%、より好ましくは55〜85重量%の範囲であり、その他の共重合可能な単量体(好ましくは芳香族ビニル)が、通常60〜5重量%、好ましくは50〜10重量%、より好ましくは45〜15重量%の範囲である。
重合反応は、通常、−78〜+150℃の範囲で、回分式または連続式等の重合様式で行われる。芳香族ビニルを共重合させる場合は、芳香族ビニルをランダムに重合するため、例えば、特開昭59−140211号公報や特開昭56−143209号公報に記載されているように、重合系中の芳香族ビニルと共役ジエンの組成比における芳香族ビニル含有量が特定濃度範囲になるように、共役ジエンあるいは共役ジエンと芳香族ビニルとの混合物を、反応系に連続的または断続的に供給するのが望ましい。
上記重合反応により、重合体鎖末端に活性金属が結合した活性ジエン系重合体が生成する。ジエン系重合体の具体例としては、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体などが例示できる。
活性ジエン系重合体と反応させる多官能カップリング剤としては、例えば、特開昭56−143209号公報、特開昭56−17362号公報、特開昭57−55912号公報、特開昭58−162605号公報などに開示されている3官能以上の各種多官能カップリング剤を挙げることができる。
多官能カップリング剤の具体例としては、例えば、四塩化スズ、四臭化スズ、モノメチルトリクロロスズ、モノエチルトリクロロスズ、モノブチルトリクロロスズ、モノヘキシルトリクロロスズ、ジメチルジクロロスズ、ジエチルジクロロスズ、ジブチルジクロロスズ、ジブチルジブロモスズ、テトラメトキシスズ、テトラエトキシスズ、テトラブトキシスズ、ビストリクロロスタニルエタンなどのスズ系カップリング剤;四塩化ケイ素、四臭化ケイ素、四ヨウ化ケイ素、モノメチルトリクロロケイ素、モノエチルトリクロロケイ素、モノブチルトリクロロケイ素、モノヘキシルトリクロロケイ素、モノメチルトリブロモケイ素、ジメチルジクロロケイ素、ジエチルジクロロケイ素、ジブチルジクロロケイ素、ジヘキシルジクロロケイ素、ジメチルジブロモケイ素、テトラメトキシケイ素、テトラエトキシケイ素、テトラブトキシケイ素、ジフェニルジメトキシケイ素、ジフェニルジエトキシケイ素、モノクロロトリメトキシケイ素、モノブロモトリメトキシケイ素、ジクロロジメトキシケイ素、ジブロモジメトキシケイ素、トリクロロメトキシケイ素、トリブロモメトキシケイ素、アルキルトリフェノキシケイ素、ビストリクロロシリルエタンなどのケイ素系カップリング剤;四塩化ゲルマニウムなどのハロゲン化金属系カップリング剤;クロロホルム、トリブロモメタン、トリクロロエタン、トリクロロプロパン、トリブロモプロパン、四塩化炭素、テトラクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素系カップリング剤;アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチルなどのエステル系カップリング剤;テレフタル酸ジクロライド、フタル酸ジクロライド、イソフタル酸ジクロライド、アジピン酸ジクロライドなどのハライド系カップリング剤;等を挙げることができる。これらの中でも、スズ系カップリング剤、ケイ素系カップリング剤、エステル系カップリング剤、ハロゲン化炭化水素系カップリング剤が好ましく、スズ系カップリング剤、ケイ素系カップリング剤が特に好ましい。
これら多官能カップリング剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明で用いられる多官能カップリング剤は、スズ系カップリング剤及びケイ素系カップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の3官能以上の多官能カップリング剤である。多官能カップリング剤の使用量は、製造方法または製造条件などにより適宜選択される。例えば、分岐状ジエン系重合体成分(A)を独自に製造する場合の多官能カップリング剤の使用量は、活性ジエン系重合体中の活性金属当り、通常1当量以上、好ましくは1〜2当量、より好ましくは1〜1.5当量の範囲である。分岐状ジエン系重合体成分(A)と直鎖状ジエン系重合体成分(B)とを同時あるいは一連の反応で製造する場合の多官能カップリング剤の使用量は、活性ジエン系重合体中の活性金属当り、通常0.1〜0.9当量、好ましくは0.2〜0.8当量、より好ましくは0.3〜0.7当量の範囲である。ただし、ジエン系重合体を、有機活性金属化合物を開始剤として重合した場合には、「使用した有機活性金属化合物当り」のカップリング剤の使用量を、「活性ジエン系重合体中の活性金属当り」のカップリング剤の使用量とする。
カップリング反応は、活性ジエン系重合体と多官能カップリング剤とを接触させればよい。有機活性金属化合物を開始剤として重合反応により活性ジエン系重合体を製造した場合には、通常、重合停止前の活性ジエン系重合体液中に多官能カップリング剤を所定量添加することにより変性反応を行うことができる。カップリング反応は、通常、0〜150℃で、0.5〜20時間の反応条件で行われる。カップリング率は、GPC測定により示差屈折計の高分子量と低分子量の面積比から求めることができる。
活性ジエン系重合体と反応させてジエン系重合体鎖中に第3級アミノ基を導入させる変性剤は、公知であり、例えば、特開昭59−191705号公報、特開昭60−137913号公報、特開昭62−86074号公報、特開昭62−109801号公報、特開昭62−149708号公報、特開昭64−22940号公報などに開示されている各種変性剤を用いることができる。
かかる変性剤の好ましい例としては、例えば、分子内に活性金属と反応する官能基と第3級アミノ基とを有する化合物(以下、変性剤aという。)や分子内にN−置換された窒素−炭素二重結合を有する化合物(以下、変性剤bという。)が挙げられ、これらの中でも、変性剤aが好適である。
変性剤a中の官能基としては、活性ジエン系重合体の活性金属と反応するものであれば特に限定はなく、例えば、ビニル基などの炭素−炭素不飽和基、ハロゲン原子、カルボニル基などが挙げられる。
変性剤aの好ましい例としては、分子内にビニル基と第3級アミノ基とを有する化合物;分子内にカルボニル基と第3級アミノ基とを持つ化合物;などが挙げられる。
分子内にビニル基と第3級アミノ基とを有する化合物としては、例えば、N,N−ジ置換アミノアルキルアクリレート、N,N−ジ置換アミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物、及びピリジル基を有するビニル化合物等が挙げられる。
N,N−ジ置換アミノアルキルアクリレートとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N−メチル−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジオクチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフオリンなどのアクリル酸またはメタアクリル酸のエステルなどが挙げられる。これらの中でも、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジオクチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−メチル−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
N,N−ジ置換アミノアルキルアクリルアミドとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヘキシルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジオクチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどのアクリルアミド化合物またはメタアクリルアミド化合物などが挙げられる。これらの中でも、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジオクチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドが好ましい。
N,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物としては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、N−メチル−N−エチルアミノエチルスチレン、N,N−ジエチルアミノエチルスチレン、N,N−ジプロピルアミノエチルスチレン、N,N−ジオクチルアミノエチルスチレンなどのスチレン誘導体が挙げられる。
分子内にカルボニル基と第3級アミノ基とを持つ化合物は、両基が隣接していてもよいし、あるいは離れていてもよい。隣接する化合物としては、例えば、N−置換アミド類、N−置換イミド類、N−置換尿素類、N−置換イソシアヌル酸類などが挙げられ、好ましくはこれらの環状化合物である。両基が離れている化合物としては、例えば、N−置換アミノケトン類、N−置換アミノアルデヒド類などが挙げられ、好ましくはN−置換アミノケトン類である。
N−置換環状アミド類としては、例えば、N−メチル−β−プロピオラクタム、N−フェニル−β−プロピオラクタム、N−メチル−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−フェニル−2−ピロリドン、N−t−ブチル−2−ピロリドン、N−メチル−5−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−フェニル−2−ピペリドン、N−メチル−ε−カプロラクタム、N−フェニル−ε−カプロラクタム、N−メチル−ω−ラウリロラクタム、N−ビニル−ω−ラウリロラクタムなどが挙げられる。
これらの中でも、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−フェニル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−メチル−ε−カプロラクタム、N−フェニル−ε−カプロラクタムが好ましい。
N−置換環状尿素類としては、例えば、1,3−ジメチルエチレン尿素、1,3−ジビニルエチレン尿素、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−3−エチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられ、好ましくは1,3−ジメチルエチレン尿素、1,3−ジビニルエチレン尿素である。
N−置換アミノケトン類としては、例えば、4−N,N−ジメチルアミノアセトフェノン、4−N−メチル−N−エチルアミノアセトフェノン、4−N,N−ジエチルアミノアセトフェノン、1,3−ビス(ジフェニルアミノ)−2−プロパノン、1,7−ビス(メチルエチルアミノ)−4−ヘプタノン、4−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−N,N−ジ−t−ブチルアミノベンゾフェノン、4−N,N−ジフェニルアミノベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられる。これらの中でも、4、4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)ベンゾフェノンが特に好ましい。
N−置換アミノアルデヒド類としては、例えば、4−N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−N,N−ジフェニルアミノベンズアルデヒド、4−N,N−ジビニルアミノベンズアルデヒドなどのN−置換アミノアルデヒド類などが挙げられる。
変性剤bのN−置換された窒素−炭素二重結合を有する化合物としては、例えば、N−置換カルボジイミドやシッフ塩基などが挙げられる。
N−置換カルボジイミドとしては、例えば、ジメチルカルボジイミド、ジエチルカルボジイミド、ジプロピルカルボジイミド、ジブチルカルボジイミド、ジヘキシルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジベンジルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、メチルプロピルカルボジイミド、ブチルシクロヘキシルカルボジイミド、エチルベンジルカルボジイミド、プロピルフェニルカルボジイミド、フェニルベンジルカルボジイミドなどが挙げられる。これらの中でも、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミドが好ましい。
シッフ塩基としては、例えば、N−エチルエチリデンイミン、N−メチルベンジリデンイミン、N−ヘキシルシンナミリデンイミン、N−デシル−2−エチル−1,2−ジフェニルブチリデンイミン、N−フェニルベンジリデンイミン、N−ドデシルシクロヘキサンイミン、N−プロピル−2,5−シクロヘキサジエンイミン、N−メチル−1−ナフタレンイミンなどが挙げられる。
これらの変性剤は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて使用される。
変性剤の使用量は、製造方法または製造条件などにより適宜選択される。ジエン系重合体直鎖状成分を独自に製造する場合の変性剤の使用量は、活性ジエン系重合体の活性金属当り、通常1〜50当量、好ましくは1〜20当量、より好ましくは1〜10当量の範囲である。分岐状ジエン系重合体成分(A)と直鎖状ジエン系重合体成分(B)を同時あるいは一連の反応で製造する場合は、(1)多官能カップリング剤と同時にあるいは多官能カップリング剤の反応の前に変性剤と活性ジエン系重合体とを反応させる場合の変性剤の使用量は、活性ジエン系重合体中の活性金属当り、通常0.1〜0.9当量、好ましくは0.2〜0.8当量、より好ましくは0.3〜0.7当量の範囲である。(2)多官能カップリング剤の反応の後に変性剤と活性ジエン系重合体とを反応させる場合の変性剤の使用量は、活性ジエン系重合体中の活性金属当り、通常0.1〜50当量、好ましくは0.2〜20当量、より好ましくは0.3〜10当量の範囲である。ただし、ジエン系重合体を、有機活性金属化合物を開始剤として重合した場合には、「使用した有機活性金属化合物当り」の変性剤の使用量を、「活性ジエン系重合体中の活性金属当り」の変性剤の使用量とする。
変性反応は、活性ジエン系重合体と変性剤とを接触させればよい。有機活性金属化合物を開始剤として重合反応により活性ジエン系重合体を製造した場合には、通常、重合停止前の活性ジエン系重合体液中に変性剤を所定量添加することにより変性反応を行う。活性ジエン系重合体と多官能カップリング剤及び変性剤との反応は、同時あるいは前後してもよいが、通常、活性ジエン系重合体と多官能カップリング剤とを反応させてから、その残余の活性ジエン系重合体と変性剤とを反応させる方法が行われる。変性反応における反応温度及び反応時間は、広範囲に選択できるが、一般に、室温〜120℃で、数秒〜数時間である。変性率は、通常10〜100%の範囲内から適宜選択される。変性率は、GPCの示差屈折計(RI)と紫外可視分光光度計(UV)でそれぞれの吸収強度を測定し、その比(UV/RI)を求め、予め作成した検量線によって決定することができる。
ジエン系重合体鎖に導入された第3級アミノ基を4級化するアルキル化剤としては、通常の化学反応で用いられる4級化剤であれば格別な制限はなく、例えば、硝酸メチル、硝酸エチル、硝酸プロピル、硝酸ブチルなどの硝酸アルキル;メチル硫酸カリウム、エチル硫酸カリウムなどのアルキル硫酸カリウム;ジメチル硫酸、ジエチル硫酸などのジアルキル硫酸;アリールスルホン酸メチルエステル、アリールスルホン酸エチルエステル、アリールスルホン酸プロピルエステルなどのアリールスルホン酸アルキルエステル;ハロゲン化アルキル;など挙げられる。これらの中でも、ハロゲン化アルキルが好ましく、モノハロゲン化アルキルが特に好ましい。
モノハロゲン化アルキルとしては、一つのハロゲン原子とアルキル基とからなる化合物であれば特に制限はなく、アルキル基の水素原子の一部が4級化反応を阻害しないアリール基、アルコキシ基、アリロキシ基などの置換基で置換されていてもよい。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが好ましく、ヨウ素原子が特に好ましい。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基などが挙げられ、これらの中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基などの炭素数1〜6個の低級アルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基がより好ましく、メチル基、エチル基が最も好ましい。水素原子の一部が4級化反応を阻害しない置換基で置換されたアルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、フェノキシエチル基などが挙げられる。
モノハロゲン化アルキルの具体例としては、例えば、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル、ヨウ化ブチル、臭化ブチル、ヨウ化ヘキシルなどのモノハロゲン化脂肪族アルキル;塩化シクロペンチル、ヨウ化シクロペンチル、塩化シクロヘキシル、臭化シクロヘキシル、ヨウ化シクロヘキシルなどのモノハロゲン化脂環式アルキル;塩化ベンジル、臭化ベンジル、ヨウ化ベンジルなどのモノハロゲン化アラルキル;などが挙げられる。これらの中でも、モノハロゲン化脂肪族アルキルが好ましく、モノハロゲン化脂肪族低級アルキルが特に好ましい。モノハロゲン化アルキルの中で最も好ましいのは、モノハロゲン化メチルである。
これらのアルキル化剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
アルキル化剤の使用量は、4級化度の要求に応じて適宜選択される。本発明においては、僅かな4級化の程度でも、耐発熱性、引張強度及び耐摩耗性に対する充分な効果が得られる。アルキル化剤の使用量は、ジエン系重合体鎖中の第3級アミノ基の全量当り、通常0.1〜50当量、好ましくは0.2〜20当量、より好ましくは0.3〜10当量の範囲内で適宜選択される。
アルキル化剤を用いた反応は、特に制限はなく常法に従って行えばよい。有機活性金属化合物を開始剤とした重合反応により活性ジエン系重合体を製造した場合には、活性ジエン系重合体と多官能カップリング剤及び変性剤とを反応させた後の重合体溶液に、所定量のアルキル化剤を添加して行うことができる。反応温度は、通常0〜90℃、好ましくは20〜80℃であり、反応時間は、通常0.1〜10時間、好ましくは0.5〜5時間である。
反応終了後の第4級化の確認は、常法に従って行えばよく、例えば、紫外線(UV)吸収スペクトルやキンヒドロンの定性反応によって行うことができる。
ゴム成分
本発明のゴム組成物は、ゴム成分として、前述の分岐状ジエン系重合体成分(A)と直鎖状ジエン系重合体成分(B)とからなるジエン系重合体組成物を必須成分として含有する。所望により、その他のゴム成分をブレンドしてもよい。ゴム成分中のジエン系重合体組成物の割合は、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常10重量%以上、好ましくは15〜100重量%、より好ましくは20〜100重量%、最も好ましくは25〜100重量%である。ゴム成分中の本発明のジエン系重合体組成物の割合が過度に少ないと、耐発熱性、引張強度、耐摩耗性及び加工性に対する改質の効果が充分でなく好ましくない。ジエン系重合体組成物中における成分(A)と成分(B)の割合(A:Bの重量比)は、通常90:10〜10:90、好ましくは80:20〜20:80、より好ましくは70:30〜30:70である。
併用できるその他のゴムとしては、特に限定はないが、通常は、成分(A)及び成分(B)以外のその他のジエン系ゴムが用いられる。その他のジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、乳化重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、溶液重合ランダムSBR(結合スチレン5〜50重量%、ブタジエン結合単位部分の1,2−ビニル結合量10〜80%)、高トランスSBR(ブタジエン結合単位部分の1,4−トランス結合量70〜95%)、低シスポリブタジエンゴム(BR)、高シスBR、高トランスBR(ブタジエン結合単位部分の1,4−トランス結合量70〜95%)、スチレン−イソプレン共重合ゴム(SIR)、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、溶液重合ランダムスチレン−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム(SIBR)、乳化重合SIBR、乳化重合スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、高ビニルSBR−低ビニルSBRブロック共重合ゴム、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体などのブロック共重合体等が挙げられる。さらに、その他のジエン系ゴムとして、第3級アミノ基含有ジエン系ゴム、具体的には、前記活性ジエン系重合体に変性剤を反応させて第3級アミノ基を導入させたジエン系重合体などを用いることができる。これらの中でも、NR、BR、IR、SBR、SIBR、第3級アミノ基含有ジエン系重合体が好ましい。
これらのその他のゴム成分は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
補強剤
補強剤としては、特に制限はないが、例えば、シリカやカーボンブラックなどを用いることができる。
シリカとしては、特に制限はないが、例えば、乾式法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ、及び特開昭62−62838号公報に開示されている沈降シリカなどが挙げられる。これらの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが特に好ましい。これらのシリカは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
シリカの比表面積は、特に制限はされないが、窒素吸着比表面積(BET法)で、通常50〜400m2/g、好ましくは100〜220m2/g、さらに好ましくは120〜190m2/gの範囲である時に、補強性、耐摩耗性及び発熱特性の改善が十分に達成され、好適である。ここで窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じ、BET法で測定される値である。
カーボンブラックとしては、特に制限はないが、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファイトなどを用いることができる。これらの中でも、特にファーネスブラックが好ましく、その具体例としては、SAF、ISAF、ISAF−HS、ISAF−LS、IISAF−HS、HAF、HAF−HS、HAF−LS、FEF等の種々のグレードのものが挙げられる。これらのカーボンブラックは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、特に制限はないが、通常5〜200m2/g、好ましくは50〜150m2/g、より好ましくは80〜130m2/gの範囲である時に、引張強度や耐摩耗性が高いレベルで改善され好適である。カーボンブラックのDBP吸着量は、特に制限はないが、通常5〜300ml/100g、好ましくは50〜200ml/100g、より好ましくは80〜160ml/100gの範囲である時に、引張強度や耐摩耗性が高いレベルで改善され好適である。
カーボンブラックとして、特開平5−230290号公報に開示されているセチルトリメチルアンモニウムブロマイドの吸着(CTAB)比表面積が110〜170m2/gで、24,000psiの圧力で4回繰り返し圧縮を加えた後のDBP(24M4DBP)吸油量が110〜130ml/100gであるハイストラクチャーカーボンブラックを用いることにより、耐摩耗性をさらに改善できる。
補強剤の配合割合は、ゴム成分100重量部に対して、通常10〜200重量部、好ましくは20〜150重量部、より好ましくは30〜120重量部である。
本発明の目的を高度に達成するためには、補強剤として、シリカ単独で、あるいはシリカとカーボンブラックとを併用して用いることが好ましい。シリカとカーボンブラックとを併用する場合の混合割合は、用途や目的に応じて適宜選択されるが、通常、シリカ:カーボンブラック(重量比)で、通常10:90〜99:1、好ましくは30:70〜95:5、より好ましくは50:50〜90:10である。
シランカップリング剤
本発明のゴム組成物が補強剤としてシリカを含有する場合は、シランカップリング剤を添加すると、耐発熱性や耐摩耗性がさらに改善されるので好適である。
シランカップリング剤としては、特に限定はないが、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド、及び特開平6−248116号公報に記載されているγ−トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィド、γ−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィドなどのテトラスルフィド類などを挙げることができる。
これらのシランカップリング剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。シランカップリング剤の配合割合は、シリカ100重量部に対して、通常0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部、より好ましくは2〜10重量部の範囲である。
ゴム組成物
本発明のゴム組成物は、上記各成分以外に、常法に従って、加硫剤、加硫促進剤、加硫活性化剤、老化防止剤、活性剤、可塑剤、滑剤、充填剤等のその他の配合剤を、それぞれ必要量含量することができる。
加硫剤としては、特に限定はないが、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄;一塩化硫黄、二塩化硫黄などのハロゲン化硫黄;ジクミルパーオキシド、ジターシャリブチルパーオキシドなどの有機過酸化物;p−キノンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキノンジオキシムなどのキノンジオキシム;トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、4,4′−メチレンビス−o−クロロアニリンなどの有機多価アミン化合物;メチロール基をもったアルキルフェノール樹脂;などが挙げられ、これらの中でも、硫黄が好ましく、粉末硫黄が特に好ましい。これらの加硫剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
加硫剤の配合割合は、ゴム成分100重量部に対して、通常0.1〜15重量部、好ましくは0.3〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。加硫剤の配合割合がこの範囲にある時に、引張強度や耐摩耗性に優れるとともに、耐発熱性や残留ひずみ等の特性にも優れるので特に好ましい。
加硫促進剤としては、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N′−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどのスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤;チオカルボアニリド、ジオルトトリルチオウレア、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア、トリメチルチオウレア等のチオウレア系加硫促進剤;2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩、2−メルカプトベンゾチアゾールシクロヘキシルアミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系加硫促進剤;ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸鉄、ジエチルジチオカルバミン酸ジエチルアミン、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン、メチルペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペコリン等のジチオカルバミン酸系加硫促進剤;イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛等のキサントゲン酸系加硫促進剤;などの加硫促進剤が挙げられる。
これらの加硫促進剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができるが、少なくともスルフェンアミド系加硫促進剤を含むものが特に好ましい。加硫促進剤の配合割合は、ゴム成分100重量部に対して、通常0.1〜15重量部、好ましくは0.3〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
加硫活性化剤としては、特に制限はないが、例えばステアリン酸などの高級脂肪酸や酸化亜鉛などを用いることができる。酸化亜鉛としては、例えば、表面活性の高い粒度5μm以下のものを用いるのが好ましく、かかる具体例としては、粒度が、例えば、0.05〜0.2μmの活性亜鉛華や0.3〜1μmの亜鉛華などを挙げることができる。また、酸化亜鉛は、アミン系の分散剤や湿潤剤で表面処理したものなどを用いることができる。
これらの加硫活性化剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を併用して用いることができる。加硫活性化剤の配合割合は、加硫活性化剤の種類により適宜選択される。高級脂肪酸を用いる場合、ゴム成分100重量部に対して、通常0.05〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部である。酸化亜鉛を用いる場合は、ゴム成分100重量部に対して、通常0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.5〜2重量部である。酸化亜鉛の配合割合がこの範囲にある時に、加工性、引張強度及び耐摩耗性などの特性が高度にバランスされ好適である。
その他の配合剤の例としては、例えば、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、シリコーンオイルなどの活性剤;炭酸カルシウム、タルク、クレーなどの充填剤;プロセス油、ワックスなどが挙げられる。
本発明のゴム組成物は、常法に従って各成分を混練することにより得ることができる。例えば、加硫剤と加硫促進剤を除く配合剤とゴム成分を混合後、その混合物に加硫剤と加硫促進剤を混合してゴム組成物を得ることができる。加硫剤と加硫促進剤除く配合剤とゴム成分の混合温度は、通常、80〜200℃、好ましくは100〜190℃、さらに好ましくは140〜180℃であり、混合時間は、通常30秒以上であり、好ましくは1〜30分間である。加硫剤と加硫促進剤の混合は、通常100℃以下、好ましくは室温〜80℃まで冷却後に行われ、その後、通常120〜200℃、好ましくは140〜180℃の温度でプレス加硫した本発明のゴム組成物を得ることができる。
実施例
以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。これらの例中の部及び%は、特に断わりのない限り重量基準である。
各種の物性の測定は、下記の方法に従って行った。
(1)重合体中の結合スチレン量は、JIS K6383(屈折率法)に準じて測定した。
(2)重合体中のブタジエン結合単位のビニル結合割合は、赤外分光法(ハンプトン法)で測定した。
(3)第4級化の確認は、480nmのUV吸収スペクトルで行った。
(4)重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)は、GPCで測定し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量及び数平均分子量を求めた。
(5)共重合体中のスチレン連鎖分布は、高分子学会予稿集第29巻第9号第2055頁に記載されている方法に従って、共重合体をオゾン分解した後、GPC測定を行い、スチレン単位1個の独立鎖量(S1)、及びスチレン単位が8個以上連なった長連鎖量(S8)の割合を算出した。
(6)引張強度は、JIS K6301に準じて破断強度(Kgf/cm2)を測定した。この特性は、指数(引張強度指数)で表示した。この値が高い程、好ましい。
(7)発熱性は、レオメトリックス社製RDA−IIを用い、1%ねじれ、20Hz、60℃のtanδを測定した。この特性は、指数(発熱指数)で表示した。この値は、高い程、発熱性の低いことを表すので好ましい。
(8)耐摩耗性は、ASTM D2228に従い、ピコ摩耗試験機を用いて測定した。この特性は、指数(耐摩耗指数)で表示した。この値は、高い程、耐摩耗性に優れていることを表すので好ましい。
(9)加工性は、ゴム組成物のロールへの巻き付き性を観察し、下記の基準で評価した。
5;きれいに巻き付く、
4;僅かに浮き上がる、
3;半分程度浮き上がる、
2;巻き付くが、浮き上がる頻度が多い、
1;殆ど巻き付かない。
[実施例1]
撹拌機付きオートクレーブに、シクロヘキサン8000g、スチレン310g及びブタジエン600gを入れ、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)36ミリモルを仕込んだ後、n−ブチルリチウム12ミリモルを加え、40℃で重合を開始した。重合開始10分後に、残部のブタジエン1090gを連続的に添加した。重合転化率が100%になったことを確認してから、四塩化錫(SnCl4)0.15ミリモルを添加してから20分間反応を行い、次いで、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(DMAP)10ミリモルを添加してさらに30分間反応させた。次に、ヨウ化メチル2ミリモルを添加して、20分間反応させた。反応終了後、停止剤としてメタノールを20ミリモル添加し、次いで、2,6−ジ−t−ブチルフェノールを20g添加してから、スチームストリッピング法により重合体の回収を行い、ジエン系重合体組成物(ジエン系ゴムNo.1)得た。ジエン系重合体組成物の性状を測定し、その結果を表1に示した。
[実施例2〜4、比較例1〜4]
実施例1におけるジエン系ゴムNo.1と同様にして、表1記載の重合条件でジエン系重合体組成物またはジエン系重合体(ジエン系ゴムNo.2〜8)を得、それらの性状を表1に示した。
Figure 0004031531
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[実施例5〜8、比較例5〜6]
原料ゴムとして、製造例(実施例1〜4、比較例1〜4)で作成したジエン系ゴムNo.5及びNo.6を使用し、表2の配合処方に基づいて、容量250mlのブラベンダータイプミキサー中で、原料ゴムの全量とシリカの半量、シランカップリング剤の半量を170℃で2分間混合後、硫黄と加硫促進剤を除く残りの配合剤を添加し、同温度で2分間混練した。
次に、得られた混合物と、硫黄及び加硫促進剤を50℃のオープンロールに加えて混練した後、160℃で30分間プレス加硫して試験片を作成し、各物性を測定した。結果を表3に示した。
Figure 0004031531
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表3の結果から、分岐状ジエン系重合体成分(A)と直鎖状ジエン系重合体成分(B)を別個に製造し混合した本発明のジエン系重合体組成物を用いたゴム組成物(実施例5〜8)は、各々の単独成分を用いたゴム組成物(比較例5〜6)よりも、引張強度、耐発熱性、耐摩耗性及び加工性のいずれの特性も充分に改善されることが判る。
[実施例9、比較例7]
原料ゴムとして、製造例で作成したジエン系ゴムNo.4及びNo.8のジエン系ゴムを用い、表4の配合2に基づいて、容量250mlのブラベンダータイプミキサー中で、原料ゴムの全量とシリカの半量、シランカップリング剤の半量を170℃で2分間混合後、硫黄と加硫促進剤を除く残りの配合剤を添加し、同温度で2分間混練した。
次に、得られた混合物と、硫黄及び加硫促進剤を50℃のオープンロールに加えて混練した後、160℃で30分間プレス加硫して試験片を作成し、各物性を測定した。結果を表5に示した。
Figure 0004031531
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表5の結果から、分岐状ジエン系重合体成分(A)と直鎖状ジエン系重合体成分(B)とを一連の反応で製造した本発明のジエン系重合体組成物を用いたゴム組成物(実施例9)は、引張強度、耐発熱性、耐摩耗性及び加工性のいずれの特性も充分に改善されることが判る。
[実施例10〜13、比較例8〜9]
原料ゴムとして、製造例で作成したジエン系ゴムNo.1〜4及びNo.6〜7のジエン系ゴムを用い、表6の配合3に基づいて、容量250mlのブラベンダータイプミキサー中で、原料ゴムの全量とシリカの半量、シランカップリング剤の半量を170℃で2分間混合後、硫黄と加硫促進剤を除く残りの配合剤を添加し、同温度で2分間混練した。
次に、得られた混合物と、硫黄及び加硫促進剤を50℃のオープンロールに加えて混練した後、160℃で30分間プレス加硫して試験片を作成し、各物性を測定した。結果を表7に示した。
Figure 0004031531
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表7の結果から、第3級アミノ基の全量を第4級化するアルキル化剤(第3級アミノ基量に対して1当量)を反応させた本発明のジエン系重合体組成物を含むゴム組成物(実施例11及び13)は、引張強度、耐発熱性、耐摩耗性及び加工性の特性が充分に改善されること、及びアルキル化剤としては、より低級のアルキル化剤を用いたときが改善の幅が大きいことがわかる。また、第3級アミノ基量に対して0.5当量のヨウ化メチルで4級化させた本発明のジエン系重合体組成物を用いても(実施例10及び12)、引張強度、耐発熱性、耐摩耗性及び加工性の特性はいずれも充分に改善されることがわかる。一方、第4級化されない直鎖状ジエン系重合体成分を含有するジエン系重合体組成物を用いると、引張強度、耐発熱性、耐摩耗性及び加工性のいずれの特性の改善も充分でないことがわかる(実施例12と比較例9との対比)。
[実施例14〜16、比較例10]
原料ゴムとして、製造例で作成したジエン系ゴムNo.4及びNo.8、並びに市販品の表9記載のジエン系ゴムを用い、表8の配合4に基づいて、容量250mlのブラベンダータイプミキサー中で、原料ゴムの全量とシリカの半量及びシランカップリング剤の半量を170℃で2分間混合後、硫黄と加硫促進剤を除く残りの配合剤を添加し、同温度で3分間混練した。
次に、得られた混合物と、硫黄及び加硫促進剤を50℃のオープンロールに加えて混練した後、160℃で30分間プレス加硫して試験片を作成し、各物性を測定した。結果を表9に示した。
Figure 0004031531
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表9の結果から、本発明のジエン系重合体組成物は、補強剤としてシリカとカーボンブラックを併用しても、引張強度、耐発熱性及び耐摩耗性のいずれの特性も改善されることがわかる(実施例14〜16)。また、ゴム成分として、本発明のジエン系重合体組成物とその他のジエン系ゴムとを併用しても、高い改質効果が発揮されること、しかも、他のジエン系ゴムと組み合わせることにより、各特性のバランスがよくなることがわかる(実施例14〜16)。
産業上の利用可能性
本発明によれば、シリカ配合ゴム材料の特徴である優れた耐発熱性(転動抵抗)を損なわずに、欠点とされていた引張強度と耐摩耗性を大幅に改善することができ、しかも加工性にも優れたゴム組成物が得られる。したがって、本発明のジエン系重合体組成物及びゴム組成物は、その特性を活かす各種用途、例えば、トレッド、カーカス、サイドウオール、ビード部などのタイヤ各部位への利用、あるいはホース、窓枠、ベルト、靴底、防振ゴム、自動車部品などのゴム製品への利用、さらには耐衝撃性ポリスチレン、ABS樹脂等の樹脂強化ゴムとして利用が可能である。本発明のゴム組成物は、上記特性を活かして、特に低燃費タイヤのタイヤトレッドに好適であるが、その他にも、オールシーズンタイヤ、高性能タイヤ、スタッドレスタイヤ等のタイヤトレッド、サイドウオール、アンダートレッド、カーカス、ビート部等に使用することができる。

Claims (19)

  1. スズ系カップリング剤及びケイ素系カップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の3官能以上の多官能カップリング剤を介して3つ以上の分岐ジエン系重合体鎖を有する分岐状ジエン系重合体成分(A)と、第4級アンモニウム基を有する直鎖状ジエン系重合体成分(B)とからなり、重量平均分子量(Mw)が100,000〜2,000,000の範囲内にあるジエン系重合体組成物。
  2. 分岐状ジエン系重合体成分(A)が、分子鎖末端、アルカリ金属からなる活性金属が結合した活性ジエン系重合体と、スズ系カップリング剤及びケイ素系カップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の3官能以上の多官能カップリング剤とを反応させることにより得られたものである請求項1記載のジエン系重合体組成物。
  3. 第4級アンモニウム基を有する直鎖状ジエン系重合体成分(B)が、分子鎖末端、アルカリ金属からなる活性金属が結合した活性ジエン系重合体と、該活性金属と反応して重合体鎖に第3級アミノ基を導入しうる、N,N−ジ置換アミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物、及びN−置換アミノケトンからなる群より選ばれる少なくとも1種の変性剤とを反応させ、次いで、モノハロゲン化アルキルからなるアルキル化剤を反応させて第3級アミノ基を第4級アンモニウム基に変換することにより得られたものである請求項1記載のジエン系重合体組成物。
  4. 分岐状ジエン系重合体成分(A)と直鎖状ジエン系重合体成分(B)との重量比(A:B)が、10:90〜90:10の範囲である請求項1記載のジエン系重合体組成物。
  5. 分子量分布(Mw/Mn)が、1.1〜3.5の範囲である請求項1記載のジエン系重合体組成物。
  6. 共役ジエン結合部分のビニル結合量が、10%以上である請求項1記載のジエン系重合体組成物。
  7. 分岐状ジエン系重合体成分(A)及び直鎖状ジエン系重合体成分(B)のそれぞれが、共役ジエン40〜100重量%と芳香族ビニル60〜0重量%とを(共)重合して得られるジエン系重合体から誘導されたものである請求項1記載のジエン系重合体組成物。
  8. ジエン系重合体が、共役ジエン単量体単位55〜85重量%と芳香族ビニル単量体単位15〜45重量%とを含有する共役ジエン−芳香族ビニル共重合体である請求項7記載のジエン系重合体組成物。
  9. (1)分子鎖末端、アルカリ金属からなる活性金属が結合した活性ジエン系重合体と、スズ系カップリング剤及びケイ素系カップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の3官能以上の多官能カップリング剤及び該活性金属と反応して重合体鎖に第3級アミノ基を導入しうる、N,N−ジ置換アミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物、及びN−置換アミノケトンからなる群より選ばれる少なくとも1種の変性剤とを反応させて、多官能カップリング剤を介して3つ以上の分岐ジエン系重合体鎖を有する分岐状ジエン系重合体成分(A)と、第3級アミノ基が導入された直鎖状ジエン系重合体成分とを形成し、次いで、(2)モノハロゲン化アルキルからなるアルキル化剤を反応させて、第3級アミノ基を第4級アンモニウム基に変換することにより、第4級アンモニウム基を有する直鎖状ジエン系重合体成分(B)を形成することを特徴とする重量平均分子量(Mw)が100,000〜2,000,000の範囲内にあるジエン系重合体組成物の製造方法。
  10. 前記第(1)工程において、先ず、活性ジエン系重合体と多官能カップリング剤とを反応させて、分岐状ジエン系重合体成分(A)を形成し、次いで、残余の活性ジエン系重合体と変性剤とを反応させて第3級アミノ基が導入された直鎖状ジエン系重合体成分を形成する請求項9記載の製造方法。
  11. 活性ジエン系重合体が、開始剤として活性金属を含有する有機活性金属化合物を用いて、共役ジエン40〜100重量%と芳香族ビニル60〜0重量%とを(共)重合して得られる分子鎖末端に活性金属が結合したジエン系重合体である請求項9記載の製造方法。
  12. 有機活性金属化合物の使用量が、単量体100g当り、0.01〜20ミリモルである請求項11記載の製造方法。
  13. (共)重合を、第3級アミン類の存在下に行う請求項11記載の製造方法。
  14. 第3級アミン類の使用量が、有機活性金属化合物1モルに対して、0.1〜100モルの範囲である請求項13記載の製造方法。
  15. 多官能カップリング剤の使用量が、活性ジエン系重合体鎖中の活性金属当り0.1〜0.9当量である請求項9記載の製造方法。
  16. 変性剤の使用量が、活性ジエン系重合体鎖中の活性金属当り0.1〜50当量である請求項9記載の製造方法。
  17. アルキル化剤の使用量が、ジエン系重合体中に導入された第3級アミノ基の全量当り0.1〜50当量である請求項9記載の製造方法。
  18. スズ系カップリング剤及びケイ素系カップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の3官能以上の多官能カップリング剤を介して3つ以上の分岐ジエン系重合体鎖を有する分岐状ジエン系重合体成分(A)と、第4級アンモニウム基を有する直鎖状ジエン系重合体成分(B)とからなり、重量平均分子量(Mw)が100,000〜2,000,000の範囲内にあるジエン系重合体組成物を含有するゴム成分と補強剤とを含有してなるゴム組成物。
  19. ゴム成分100重量部に対して、補強剤10〜200重量部を含有する請求項18記載のゴム組成物。
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