JP2604999B2 - タイヤ - Google Patents

タイヤ

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JP2604999B2
JP2604999B2 JP62257378A JP25737887A JP2604999B2 JP 2604999 B2 JP2604999 B2 JP 2604999B2 JP 62257378 A JP62257378 A JP 62257378A JP 25737887 A JP25737887 A JP 25737887A JP 2604999 B2 JP2604999 B2 JP 2604999B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は空気入りタイヤ、ソリッドタイヤなどのタイ
ヤに関し、さらに詳しくは、耐摩耗性、耐カット性、発
熱性などのタイヤ性能並びに加工性、経済性に優れたタ
イヤに関する。
〔従来の技術〕
従来、シリカ、炭酸マグネシウムなどの白色充填剤
は、ゴム補強用カーボンブラックに較べてその配合加硫
物の引張強度、モジュラス、反撥弾性に難点があるた
め、タイヤ用ゴム組成物に配合されることは稀である。
これに対し、特公昭40−20262号公報によれば、ブタ
ジエンゴム、オイル、およびカーボンを含むゴム組成物
にシリカを配合したトレッドを有するタイヤは、耐すべ
り性が改良されることを開示してはいるが、モジュラス
が低いことにより耐摩耗性に劣るものと予想される。
また、特公昭38−26765号公報には、ゴムラテックス
にシリカゾルを混合し、次いで噴霧乾燥することによ
り、通常の混練方法よりもモジュラスの高いゴムを得る
方法が提案されている。
しかしながら、この方法でも、カーボンブラックの補
強効果には及ばないのが現状である。
さらに、特開昭50−88150号公報には、シリカと硫黄
原子を含むシラン化合物により、耐すべり性に優れた冬
季タイヤ用トレッドゴムが提案されているが、好ましい
トレッド物性を得るためには、多量のシラン化合物を必
要としている。
さらにまた、特公昭49−36957号公報には、加工性改
良を目的として有機リチウム化合物を触媒に用いて得ら
れるリチウム末端重合体に、シリコンテトラハライド、
トリクロロメチルシランなどを反応させることにより、
該シラン化合物を中心にした枝分かれ重合体を生成する
方法が提案されているが、得られる重合体はシリカと反
応性を有する官能基が残存しないため、シリカを充填剤
に用いた加硫物の引張強度は不充分なものである。ま
た、この重合体にシリカを配合したゴムは、未加硫状態
では粘度やグリーン強度高めるので、圧延、押し出し性
を改良することができるが、永久伸びや動的発熱が大き
いという欠点を有している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、前記従来の技術的課題を背景になされたも
のであり、本発明の目的は従来のシランカップリッグ剤
などの補強助剤を多量に用いずに、シリカなどの白色充
填剤を用いる加硫物においても、充分に高い引張強度お
よび耐摩耗性を有するゴム組成物をタイヤに用いること
により、従来技術では困難とされていた耐摩耗性、耐カ
ット性、発熱性などのタイヤ性能の並立改良、加工性の
改良を経済的に達成することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の目的は、共役ジオレフィンまたは共役ジオレ
フィンとビニル置換芳香族炭化水素を重合して得られる
ポリマーであって、ポリマー鎖中に第三級アミノ基を有
する化合物を1〜20重量%導入してなるジエン系重合体
ゴムをゴム成分中に10重量%以上含有し、かつシリカを
ゴム成分100重量部当り5〜200重量部含有するゴム組成
物により、タイヤを構成する少なくとも1部のゴム部材
を形成するタイヤにより達成される。
本発明において、共役ジオレフィンまたは共役ジオレ
フィンとビニル置換芳香族炭化水素との重合形態は、特
に制限されず既知の方法で通常の条件によればよく、例
えば、ラジカル発生剤を用いた懸濁重合、塊状重合、乳
化重合、有機アルカリ金属を用いたアニオン重合などが
あるが、特開昭58−154742号公報に記載されている様な
レドックス触媒を用いた乳化重合あるいは有機リチウム
開始剤を用いたアニオン重合が好ましい。
本発明に用いられる共役ジオレフィンとしてはブタジ
エン、イソプレン、ペンタジエンなどが挙げられ、また
ビニル置換芳香族炭化水素としてはスチレン、α−メチ
ルスチレンなどが挙げられる。
本発明において、共役ジオレフィンまたは共役ジオレ
フィンとビニル置換芳香族炭化水素とを重合して得られ
るポリマーのポリマー鎖中には、第三級アミノ基を有す
る化合物が導入されている。導入の方法は特に制限され
ず、例えば共役ジオレフィンまたは共役ジオレフィンと
ビニル置換芳香族炭化水素および第三級アミノ基を有す
る化合物の共重合により導入する。
本発明に用いられる第三級アミノ基を有する化合物と
しては、式、 または (式中、R1及びR2は炭素数1〜18のアルキル基、アラル
キル基またはアリール基、R3は水素原子または炭素数1
〜5のアルキル基、nは1〜10の整数である) で表わされるアクリレート誘導体またはアクリルアミド
誘導体に限られ、具体的に例えば、ジメチルアミノエチ
ルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、
ジオクチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノ
プロピルアクリルアミド、ジエチルアミノプロピルアク
リルアミド、ジオクチルアミノプロピルアクリルアミ
ド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジエチ
ルアミノプロピルメタクリルアミド、ジオクチルアミノ
プロピルメタクリルアミドなどが用いられる。
こうして得られたジエン系重合体ゴム(以下、第三級
アミノ基含有共重合体という)中の第三級アミノ基を有
する化合物の含有量は、1〜20重量%であることが必要
で、好ましくは2〜10重量%である。1重量%未満で
は、シリカ補強に対して改良の効果が認められずまた20
重量%を越えると物性上の改良効果は飽和しており経済
上好ましくない。
第三級アミノ基含有共重合体の分子量は特に制限され
ないが、ムーニー粘度 が10〜150であることが好ましい。ムーニー粘度が10未
満であると破壊特性が劣る傾向にあり、一方、150を超
えると加工性が劣る傾向にある。
第三級アミノ基含有共重合体は、単独または天然ゴ
ム、シス−1,4ポリイソプレン、乳化重合スチレン−ブ
タジエン共重合体、溶液重合スチレン−ブタジエン共重
合体、低シス−1,4ポリブタジエン、高シス−1,4ポリブ
タジエン、エチレンプロピレンジエン共重合体、クロロ
プレン重合体、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリ
ルブタジエンゴムなどとブレンドし、ゴム組成物として
使用されるが、その配合割合(ゴム重量分率)は、ゴム
成分中に10重量%以上含むことが必要で、好ましくは20
重量%以上である。このゴム重量分率が10重量%未満で
はシリカ補強に対して改良効果が認められない。
本発明に用いるゴム組成物中に第三級アミノ基含有共
重合体と共に配合されるシリカは、好ましくはシリカ単
体であるが、この他にシリカを主成分とする白色充填剤
も用いることができる。
シリカの配合量は、ゴム成分100重量部当り5〜200重
量部、好ましくは20〜100重量部である。5重量部未満
であると充填補強効果が小さく、一方、200重量部を越
えると加工性、破壊特性が劣る。
なお、本発明で使用される前記ゴム組成物は、タイヤ
トレッドゴムとして用いる場合は充填剤としてカーボン
ブラックとシリカとを併用してもよく、シリカ単独使用
に比べ、加工性、耐摩耗性、耐カット性、耐スキッド性
を改良することができる。この場合、カーボン/シリカ
の重量比は95/5〜10/90の範囲が耐摩耗性を維持または
向上させる点で好ましい。しかし、カラートレッドとす
る場合または、湿潤氷上でのスキッド性を重視し、若干
の耐摩耗性の低下は問題としない場合はシリカ単独でも
よい。
また、本発明に使用されるゴム組成物を製造するに
は、第三級アミノ基含有共重合体にシリカを配合し、他
のゴムにカーボンブラックを配合し、次いで両者のゴム
成分を他の配合剤とともに混練りすることが好ましく、
このようになすことにより充填剤をゴムに選択的に分散
させ望ましいタイヤ性能を得ることができる。例えば、
タイヤトレッドとして、第三級アミノ基含有スチレン
−ブタジエンゴムにシリカを配合したものと、ブタジエ
ンゴムにカーボンブラックを配合したものとを他のゴム
配合剤と混練りしてなるゴム組成物を用いたタイヤは、
スキッド性と耐摩耗性に優れており第三級アミノ基含
有プタジエンゴムにシリカを配合したものと、天然ゴム
にカーボンブラックを配合したものとを混練りしたゴム
組成物を用いたタイヤは、発熱性と耐摩耗性に優れてい
るので、トラックタイヤなどの大型バス用タイヤなどの
大型タイヤに適しており第三級アミノ基含有スチレン
−ブタジエンゴムにシリカを配合したものと、天然ゴム
にカーボンブラックを配合したものとを混練りしてなる
ゴム組成物を用いたタイヤは耐カット性と発熱性に優れ
ているので、建設用タイヤ、ソリッドタイヤとして好適
である。
また、タイヤのサイドウォールとして第三級アミノ基
含有共重合体単独、もしくは他のゴムとのブレンド物に
シリカとカーボンブラックを併用すると、シリカ単独使
用に比べ縁石こすれによる損傷が改良され、一方カーボ
ンブラック単独使用に比べて転がり摩擦抵抗が改良され
る。
さらに白色サイドゴムとして第三級アミノ基含有共重
合体にシリカ、必要に応じてさらにチタンホワイトなど
の白色充填物を配合してなるゴム組成物を用いたタイヤ
は第三級アミノ基を含有していないゴムを白色サイドゴ
ムとして使用したタイヤに比べ外傷に対する抵抗性が増
大する。
さらにまた、本発明のゴム組成物は、微小変形時の応
力が高いのでタイヤにおいて微小変形の剛性が要求され
る部分、例えばビードフィラーに使用すると、コーナー
リングパワーを高めることができる。又、トレッド部を
キャップ/ベース構造としたタイヤのベースゴムに本発
明のゴム組成物を使用すると、硬さが高いことと、発熱
性が低いことにより、操縦性が優れ、転がり抵抗が小さ
いタイヤを得ることができる。さらに、タイヤコードの
埋設ゴムとして本発明のゴム組成物を使用すると、その
発熱性の低いことから、タイヤコードとその埋設ゴムの
受ける動的繰り返し変形によるヒステリシス損失を低減
させることができ、その結果、転がり抵抗が小さく耐久
性の高いタイヤを得ることができる。
なお、本発明に使用されるゴム組成物には、さらに必
要に応じて炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、クレー
などの粉末状充填剤、ガラス繊維、ウィスカーなどの繊
維状充填剤のほか亜鉛華、老化防止剤、加硫促進剤、加
硫剤などの通常の加硫ゴム配合剤を加えることができ
る。
以上のように本発明に使用されるゴム組成物は、タイ
ヤを構成するあらゆる部分、例えばトレッド、アンダー
トレッド、サイドウォール、ベルト、カーカス、ビード
部分などに使用でき、タイヤ性能を飛躍的に向上させる
ことができる。又タイヤのゴムチェーファーゴム、ショ
ルダーウェッヂゴム、間シートゴム、クッションゴムに
用いてもタイヤの性能を向上させることができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例
に何ら制約されるものではない。
また、実施例中の各種の測定は、下記の方法に拠っ
た。
重合体中の第三級アミノ基を有する化合物の結合量
は、ポリマーを一旦溶解し、メタノールで再沈精製した
サンプルのNMR測定で求めた。
ムーニー粘度は、予熱1分、測定4分、温度100℃で
測定した。
ブタジエン部分のミクロ構造は、赤外吸収スペクトル
法(モレロ法)によって求めた。スチレン含量は、赤外
吸収スペクトル法による699cm-1のフェニル基の吸収よ
り、予め求めておいた検量線を用いて測定した。
加硫物性は、JIS K6301に従って測定した。
耐摩耗試験であるランボーン摩耗指数は、ランボーン
摩耗法により測定した。測定条件は、負荷荷重が4.5k
g、砥石の表面速度が100m/秒、試験片速度が130m/秒、
スリップ率が30%、落砂量が20g/分、また測定温度は室
温とした。
ランボーン摩耗指数は、SBR#1500(日本合成ゴム
(株)社製#1500)を100として示した。数値の大きい
ほど、耐摩耗性が良好である。
内部損失(tanδ)は、岩本製作所(株)製の粘弾性
スペクトロメーターを使用し、引っ張りの動歪1%、周
波数10Hz、50℃の条件で測定した。なお試験片は、厚さ
約2mm、幅5mmのスラブシートを用い、試料挟み間距離2c
mとして初期過重を100gとした。
転がり抵抗指数は、外径1.7mのドラム上に、タイヤを
接触させてドラムを回転させ、一定速度まで上昇後、ド
ラムを惰行させて所定速度で慣性モーメントから算出し
た値から、下式によって評価した。
湿潤路面の耐スキッド性(ウエットスキッド性)は、
水深3mmの湿潤コンクリート路面において、80km/hの速
度から急制動し車輪がロックされてから停止するまでの
距離を測定し、下式によって試験タイヤの耐スキッド性
を評価した。
氷上の耐スリップ性は、氷面温度−20℃における氷面
において、80km/hの速度から急制動し、車輪がロックさ
れてから停止するまでの距離を測定し、前記耐スキッド
性と同様の式により指数を算出した。
耐摩耗性指数は、タイヤを4万km実車走行させ、残っ
た溝の深さを10ヶ所測定し、その平均値から下式によっ
て評価した。
ドラム発熱温度は、試験タイヤに正規内圧を充填した
後、外径1.7m、速度60km/hのドラム試験機に正規過重で
押しつけて3時間走行し、トレッドの中央部の表面温度
を測定した。
耐カット指数は、車を採石場などの突出岩石の多い悪
路を3,000km走行させた後、トレッド表面100cm2あたり
の大カット(深さ5mm以上の傷)数、小カット(深さ1
以上5mm未満の傷)数を評価して指数表示した。数値の
大きいほど良好なことを示す。
操縦性は、米国規格ASTM F516−77に準拠して試験
し、評価した。
サイドウォールの耐摩耗性指数は、テストコースにて
一定距離旋回走行した後の摩耗量を評価し、指数で評価
した。指数の大きなほど良好であることを示す。
サイド外傷性は、振子式衝撃カット試験機にて一定の
高さから鋼鉄製の刃をタイヤサイド部にゴムブロックに
打ちつけて傷をつけ、そのカットの深さを測定し、指数
で表示した。値が大となるほど、サイド外傷性が良好な
ことを示す。
ドラムによるビード耐久性指数は、試験タイヤ正規内
圧を充填した後、外径1.8m、速度70km/hのドラム試験機
に正規荷重で押しつけて1万km走行後のビード部の亀裂
長さを測定し、下式により指数化した。
ドラムによるベルト部発熱温度は、試験タイヤに、正
規内圧を充填した後、外径1.7m、速度60km/hのドラム試
験機に、正規荷重で押しつけて3時間走行し、走行後の
ベルト部の温度を測定した。
参考例1〜3、比較参考例1〜6 第1表に示すモノマー組成(重量%で示す)で乳化剤
としてロジン酸のカリウム塩、触媒として有機過酸化物
と還元剤とからなるレドックス系触媒を用い乳化重合を
行った。重合温度は7℃とし、約60%のコンバージョン
で反応を停止し、フェノール系老化防止剤を加え、モノ
マーを除去後、ポリマーを凝固、乾燥した。第1表に得
られたポリマーの分析結果を示す。
次に、第2表に示す配合処方に基づき、145℃の熱ロ
ールでポリマー、シリカ、ステアリン酸および酸化亜鉛
を予備混練りし、その後50℃のロールで残りの配合剤を
加え混練りした。
この配合物を成形し、145℃でプレス加硫し、物性を
評価した。結果を第3表に示す。
第 2 表 ポリマー 100 シリカ(日本シリカ(株)製、ニプシールVN3) 40 ステアリン酸 2 酸化亜鉛 3 老化防止剤;810NA*1 1 〃 TP*2 0.8 加硫促進剤;D*3 0.6 〃 DM*4 1.2 硫黄 1.5 合 計 150.1 *1) N−フェニル−N′−イソプロピル−p−フェ
ニレンジアミン *2) ソジウムジブチルジチオカーバメート *3) ジフェニルグアニジン *4) ジベンゾチアジルジスルフィド 試験例1〜7、比較試験例1〜6 参考例Exp−1及びExp−7で得られたポリマーを用い
て第4表の配合処方(重量部で示す)で参考例1と同様
にして加硫し、物性を評価した。結果を第4表に示す。
実施例1 比較試験例1,4,7ならびに試験例1,4のゴム組成物をト
レッドゴムに適用しタイヤサイズ165SR13のタイヤを製
造し、転がり抵抗指数、湿潤路面での耐スキッド性、氷
上での耐スリップ性および耐摩耗性指数を評価した。結
果を第5表に示す。
第5表から明らかなように、第三級アミノ基を含有し
ていない重合体(SBR#1500)を用い充填剤としてカー
ボンブラックを配合したゴム組成物を適用したタイヤB
は、転がり抵抗、湿潤路面でのスキッド性、氷上での耐
スリップ性が充分でない。SBR#1500を用い、充填剤と
してシリカを配合したゴム組成物を適用したタイヤA
は、転がり抵抗、湿潤路面でのスキッド性、氷上での耐
スリップ性は改良されるものの、耐摩耗性が著しく劣り
実用に供し得ない。
これに対し、本発明の第三級アミノ基含有共重合体に
シリカを配合したゴム組成物を適用したタイヤCは、タ
イヤAに比べ上記特性の全てに改良効果が認められ、耐
摩耗性も充填剤としてカーボンブラックを使用したタイ
ヤBに比べ劣るものの充分に実用性があり、第三級アミ
ノ基含有重合体をゴム成分に使用した効果が認められ
る。さらに、第三級アミノ基含有重合体に充填剤として
シリカおよびカーボンブラックを併用したゴム組成物を
適用したタイヤDは転がり抵抗、湿潤路面でのスキッド
性、氷上での耐スリップ性が改良され、耐摩耗性もタイ
ヤBとほぼ同等のレベルとなりオールシーズンタイヤと
して好適である。
一方、第三級アミノ基含有共重合体に無機系充填剤と
してカーボンブラックだけを配合したゴム組成物を適用
したタイヤEではSBR#1500を適用した場合と同等であ
り第三級アミノ基含有の効果を奏し得ないことが分か
る。
実施例2 トレッド部をキャップ/ベース構造に2分割して、比
較試験例1,4,7と試験例4のゴム組成物をトレッドキャ
ップゴムに適用し、10.00−20トラックバス用タイヤを
作製し、ドラム発熱温度および耐カット指数を評価し
た。結果を第6表に示す。
第6表から明らかなように、第3級アミノ基含有重合
体にシリカとカーボンブラックを配合したゴム組成物を
トレッドキャップに適用したタイヤGは、耐カット性、
発熱性が改良されており悪路を走行する重荷重タイヤに
適していることが分かる。
これに対し、第3級アミノ基含有重合体に無機系充填
剤としてカーボンブラックだけを配合したゴム組成物を
適用したタイヤIでは、SBR#1500を適用した場合と耐
カット性、発熱性が同等であり第3級アミノ基含有の効
果を奏し得ないことが分かる。
実施例3 トレッド部がキャップ/ベース構造を有する乗用車タ
イヤ165SR13のベーストレッドゴムとして、試験例6、
比較試験例5のゴム組成物を適用してタイヤを作製し、
評価した。結果を第7表に示す。
第7表から明らかなように、本発明のゴム組成物を適
用したタイヤKは、従来のタイヤJに較べ、転がり抵
抗、操縦性、耐摩耗性が改良されていることが分かる。
なお、本実施例のタイヤは、トレッド部が二層構造とな
っているため、トレッドベースゴムの厚さを適当に選択
すれば、明瞭に判別できるスリップサインとなる。ま
た、本実施例は、乗用車用タイヤの例であるが、トラッ
クバス用、建設機用の大型トラックのトレッドベースゴ
ムに使用すると、発熱性、耐カット性が改良できる。
実施例4 試験例1および比較試験例1、ならびに試験例4およ
び比較試験例4のゴム組成物を、サイドウォールゴムと
して使用し、乗用車タイヤ165SR13を作製し、評価し
た。結果を併せ第8表および第9表に示す。
第8表および第9表から明らかなように、本発明のゴ
ム組成物を適用したタイヤN,Oは、転がり抵抗、耐摩耗
性指数、サイド外傷性ともに改良されていることが分か
る。
実施例5 試験例1および比較試験例4のゴム組成物をビードフ
ィラーに使用して乗用車用タイヤ165SR13を作製した。
その評価結果を第10表に示す。
第10表から明らかなように、本発明のゴム組成物を適
用したタイヤQは、転がり抵抗、操縦性、耐久性ともに
改良されていることが分かる。
実施例6 比較試験例6および試験例7のゴム組成物を、スチー
ルコードの埋設用ゴムとして用い、スチールコードベル
ト層を2枚有する乗用車用ラジアルタイヤ165SR13を作
製し、評価した。結果を第11表に示す。
第11表から明らかなように、本発明のゴム組成物を適
用したタイヤSは、転がり抵抗、発熱性ともに改良され
ていることが分かる。
〔発明の効果〕
本発明は、従来のシランカップリング剤などの補強助
剤を多量に用いずに、シリカなどの白色充填剤を用いる
加硫物においても、充分に高い引張強度および耐摩耗性
を有するゴム組成物をタイヤに用いることにより、従来
技術では困難とされていた耐摩耗性、耐カット性、発熱
性などのタイヤ性能の並立改良、加工性の改良を経済的
に達成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−154742(JP,A) 特開 昭59−500567(JP,A) 特開 昭49−131235(JP,A) 特開 昭61−4742(JP,A) 特開 昭61−118444(JP,A) 特開 昭62−62838(JP,A) 特開 昭63−168402(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共役ジオレフィンまたは共役ジオレフィン
    とビニル置換芳香族炭化水素を重合して得られるポリマ
    ーであって、ポリマー鎖中に下記式 または (式中、R1およびR2は炭素数1〜18のアルキル基、アラ
    ルキル基またはアリール基、R3は水素原子または炭素数
    1〜5のアルキル基、nは1〜10の整数である) で表わされるアクリレート誘導体またはアクリルアミド
    誘導体である第三級アミノ基を有する化合物を1〜20重
    量%導入してなるジエン系重合体ゴムをゴム成分中に10
    重量%以上含有し、かつシリカをゴム成分100重量部当
    り5〜200重量部含有するゴム組成物により、タイヤを
    構成する少なくとも1部のゴム部材を形成することを特
    徴とするタイヤ。
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