JPH11286524A - ジエン系ゴム、その製造方法、およびゴム組成物 - Google Patents

ジエン系ゴム、その製造方法、およびゴム組成物

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JPH11286524A
JPH11286524A JP10104113A JP10411398A JPH11286524A JP H11286524 A JPH11286524 A JP H11286524A JP 10104113 A JP10104113 A JP 10104113A JP 10411398 A JP10411398 A JP 10411398A JP H11286524 A JPH11286524 A JP H11286524A
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rubber
weight
diene
meth
silica
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JP10104113A
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English (en)
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Yukio Takagishi
幸雄 高岸
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F236/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds
    • C08F236/02Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds the radical having only two carbon-to-carbon double bonds
    • C08F236/04Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds the radical having only two carbon-to-carbon double bonds conjugated
    • C08F236/10Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds the radical having only two carbon-to-carbon double bonds conjugated with vinyl-aromatic monomers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
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    • C08K3/34Silicon-containing compounds
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転動抵抗の小さいタイヤ材料として優れた特
性を有し、シリカの分散性に優れたシリカ配合ジエン系
ゴム組成物を提供する。 【解決手段】 分子量調整剤として(a)少なくとも3
個の第3級炭素原子およびその中の少なくとも1個の第
3級炭素原子に直接結合した硫黄原子を有する炭素数1
2〜16のアルキルチオール化合物(例えば、2,
2’,4,6,6’−ペンタメチルヘプタン−4−チオ
ールなど)を用い、ラジカル開始剤の存在下に(1)共
役ジエン単量体、(2)芳香族ビニル単量体および
(3)極性基含有ビニル単量体を共重合させてジエン系
ゴムを得、これにシリカを配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリカの分散性に
優れたジエン系ゴムに関し、さらに詳しくは、転動抵抗
の小さいタイヤ材料として優れた特性を有するシリカ配
合ゴムに適したジエン系ゴムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省資源や環境対策などが重視され
るにつれて、自動車の低燃費化に対する要求は、ますま
す厳しくなり、自動車タイヤについても、転動抵抗を小
さくすることにより、低燃費化に寄与することが求めら
れている。タイヤの転動抵抗を小さくするには、タイヤ
用ゴム材料として、一般に、発熱性の低い加熱ゴムを与
えることができるゴム材料を使用する。
【0003】従来より、タイヤ用ゴム材料として、ジエ
ン系ゴムに、補強剤として、カーボンブラックに替えて
シリカを配合したゴム組成物を用いることにより、発熱
性を低めることが提案されている。ところが、シリカ配
合ゴム組成物は、カーボンブラック配合ゴム組成物に比
べて、十分な耐摩耗性と引張強度が得られないという問
題点があった。この原因の一つは、ジエン系ゴムに対す
るシリカの親和性がカーボンブラックよりも小さいため
に、十分な補強効果を発現することができないことにあ
ると考えられている。
【0004】従来、シリカとジエン系ゴムとの親和性を
高めるために、シラン系カップリング剤を使用する方法
が提案されている(特開平3−252431号公報、特
開平3−252433号公報など)。しかし、この方法
では、十分な効果を達成するためには、高価なシラン系
カップリング剤を多量に使用する必要がある。
【0005】その他の改良法として、シリカと親和性の
ある置換基を導入したジエン系ゴムを用いることが検討
されている。例えば、乳化重合法によるジエン系ゴムで
は第3級アミノ基を導入したジエン系ゴム(特開平1−
101344号公報など)が、また、アニオン重合法に
よるジエン系ゴムではアルキルシリル基(特開平1−1
88501号公報など)、ハロゲン化シリル基(特開平
5−230286号公報など)または置換アミノ基(特
開昭64−22940号公報など)などを導入したジエ
ン系ゴムが提案されている。
【0006】しかしながら、これらの置換基を導入した
共役ジエン系ゴムの多くは、シリカと混合する際に、シ
リカと強く凝集して分散不良が起こるため、加工性に劣
り、発熱性、引張強度および耐摩耗性などの特性も充分
に改善されないという欠点を有している。
【0007】シリカをよく分散させ、加工性、発熱性、
引張強度、耐摩耗性などの特性も改善するため、極性基
を含有する単量体を共重合させた共役ジエン系ゴムを用
いることが提案されている。しかし、主構造中に極性基
を含有することに起因して、経時安定性が不十分であっ
たり、ゲル化しやすかったり、高温時にムーニー粘度が
上昇してしまったりするので、シリカなどの充填剤の混
練配合時に充填剤をよく練り込めなかったり、粘度が高
いために加工性が低下するなど、取り扱いが困難になる
という問題があった。
【0008】一方、一般にジエン系ゴムのラジカル重合
においては、重合転化率が増大するほど分岐反応あるい
はゲル化反応が増加する。その結果、得られたゴムを架
橋剤によって架橋した場合には高い架橋効率を得ること
ができず、引張り応力や反発弾性等の架橋物性が低下す
る。そのため、通常は、重合時に分子量調整剤を加え
て、ゲル化を抑制している。従来、ジエン系ゴムのラジ
カル重合において汎用の分子量調整剤として使用されて
いるt−ドデシルメルカプタンは、炭素数9〜16を有
するアルキルチオール化合物の異性体の混合物であり、
このような異性体の混合物を分子量調整剤として使用し
て得られたジエン系ゴムは、高温短時間の架橋に際し
て、充分な高速架橋性が得られないという問題があっ
た。
【0009】高速架橋性に優れることから、共役ジエン
−芳香族ビニル化合物共重合ゴムの重合時に分子量調節
剤として少くとも3個の第3級炭素原子およびその中の
少くとも1個の第3級炭素原子に直接結合した硫黄原子
を有する炭素数12〜16のアルキルチオール化合物、
例えば2,2’,4,6,6’−ペンタメチルヘプタン
−4−チオールを用いる方法が提案されている(特開平
8−104717号公報など)。しかし、極性基含有ジ
エン系ゴムの重合に用いた例は知られておらず、このよ
うな分子量調節剤を用いて重合した極性基含有ジエン系
ゴムにシリカを配合して架橋した場合に、どのようなも
のが得られるかは予測できなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シリ
カをよく分散させ、経時安定性にすぐれ、高温時のムー
ニー粘度が安定しており、加工性にすぐれ、発熱性の優
れた共役ジエン系ゴム組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の従
来技術の問題点を克服するために鋭意研究を重ねた結
果、特定の分子量調節剤の存在下に、共役ジエン単量
体、芳香族ビニル単量体およびヘテロ原子を有する極性
基含有単量体を共重合することにより、ゴムの安定性が
改善され、従来技術の問題点が解決することを見い出
し、本発明を完成するにいたった。
【0012】かくして本発明によれば、少なくとも3個
の第3級炭素原子およびその中の少なくとも1個の第3
級炭素原子に直接結合した硫黄原子を有する炭素数12
〜16のアルキルチオ基を分子内に有する、(1)共役
ジエン単量体単位30〜85重量%、(2)芳香族ビニ
ル単量体単位15〜50重量%および(3)極性基含有
ビニル単量体単位0.05〜20重量%を含有するジエ
ン系ゴムが提供される。
【0013】また、本発明によれば、(a)少くとも3
個の第3級炭素原子およびその中の少くとも1個の第3
級炭素原子に直接結合した硫黄原子を有する炭素数12
〜16のアルキルチオール化合物および(b)ラジカル
開始剤の存在下に、(1)共役ジエン単量体、(2)芳
香族ビニル単量体および(3)極性基含有ビニル単量体
を共重合するジエン系ゴムの製造方法が提供される。
【0014】さらに、本発明によれば、該ジエン系ゴム
を含有するゴム成分と、シリカを含有する補強剤とから
なるゴム組成物が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】(ジエン系ゴム)本発明のジエン
系ゴムは、少なくとも3個の第3級炭素原子およびその
中の少なくとも1個の第3級炭素原子に直接結合した硫
黄原子を有する炭素数12〜16のアルキルチオ基を分
子内に有する、(1)共役ジエン単量体単位30〜8
4.95重量%、(2)芳香族ビニル単量体単位15〜
50重量%および(3)極性基含有ビニル単量体単位
0.05〜20重量%を含有するジエン系ゴムである。
【0016】(1)共役ジエン単量体としては、例えば
1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエ
ン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロ
ロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどが
挙げられる。これらの中でも、1,3−ブタジエン、2
−メチル−1,3−ブタジエンなどが好ましく、1,3
−ブタジエンがより好ましい。これらの(1)共役ジエ
ン単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み
合わせて用いることができる。
【0017】(2)芳香族ビニル単量体としては、例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレ
ン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4
−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレ
ン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メ
チルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、モノフルオロスチレンなどを挙げることができる。
これらの中でも、スチレンが好ましい。(2)芳香族ビ
ニル単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組
み合わせて用いることができる。
【0018】(3)極性基含有ビニル単量体としては、
1分子中に第1級、第2級および第3級アミノ基から選
ばれる少なくとも1つのアミノ基含有ビニル単量体、水
酸基含有ビニル単量体などが挙げられる。アミノ基含有
ビニル単量体が好ましく、中でも第3級アミノ基含有ビ
ニル単量体が特に好ましい。
【0019】第1級アミノ基含有ビニル単量体として
は、例えば、アクリルアミド、メタアクリルアミド、p
−アミノスチレン、アミノメチル(メタ)アクリレー
ト、アミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピ
ル(メタ)アクリレート、アミノブチル(メタ)アクリ
レートなどが挙げられる。
【0020】第2級アミノ基含有ビニル単量体として
は、例えば、特開昭61−130355号公報などで開
示されたアニリノスチレン類; 特開昭61−1303
56号公報などで開示されたアニリノフェニルブタジエ
ン類; N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルア
ミド、N−(4−アニリノフェニル)メタアクリルアミ
ドなどN−モノ置換(メタ)アクリルアミド類; など
が挙げられる。
【0021】第3級アミノ基含有ビニル単量体として
は、例えば、N,N−ジ置換アミノアルキルアクリレー
ト、N,N−ジ置換アミノアルキルアクリルアミド、
N,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物、ピリジル基
を有するビニル化合物などが挙げられる。これらの中で
もN,N−ジ置換アミノアルキルアクリレート、N,N
−ジ置換アミノアルキルアクリルアミドが好ましい。
【0022】N,N−ジ置換アミノアクリレートとして
は、例えば、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)
アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)
アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノブチル(メ
タ)アクリレート、N−メチル−N−エチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジプロピルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノ
ブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジヘキシルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジオクチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフ
ォリンなどのアクリル酸またはメタアクリル酸のエステ
ルなどが挙げられる。これらの中でも、N,N−ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジプロ
ピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジオ
クチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−メチル
−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどが
好ましい。
【0023】N,N−ジ置換アミノアルキルアクリルア
ミドとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノメチル
(メタ)アクリルアミド、N、N−ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミ
ノブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル
アミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエ
チルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル
−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジブチルアミノブチル(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジヘキシルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジオクチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリルアミドなどのアクリルアミド化
合物; またはメタアクリルアミド化合物などが挙げら
れる。これらの中でも、N、N−ジメチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジオクチルア
ミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどが好ましい。
【0024】N,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物
としては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチルスチ
レン、N,N−ジエチルアミノエチルスチレン、N,N
−ジプロピルアミノエチルスチレン、N,N−ジオクチ
ルアミノエチルスチレンなどのスチレン誘導体が挙げら
れる。
【0025】また、ピリジル基を有するビニル化合物と
しては、例えば、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリ
ジン、5−メチル−2−ビニルピリジン、5−エチル−
2−ビニルピリジンなどが挙げられる。これらの中で
も、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンなどが好
ましい。
【0026】水酸基基含有ビニル単量体の具体例として
は、例えば、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ
−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどが
例示される。これらの中でも、ヒドロキシメチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートなどが好ましい。
【0027】本発明に用いる極性基含有ジエン系ゴム中
の各単量体単位の含有量は、目的に応じて適宜選択でき
る。(1)共役ジエン単量体単位30〜85重量%、好
ましくは40〜82重量%、より好ましくは50〜80
重量%、(2)芳香族ビニル単量体単位15〜50重量
%、好ましくは18〜45重量%、より好ましくは20
〜40重量%および(3)極性基含有ビニル単量体単位
0.05〜20重量%、好ましくは0.1〜15重量
%、より好ましくは0.15〜10重量%を含有するジ
エン系ゴムである。また、これら以外の共重合可能な単
量体単位を含有していてもよい。共役ジエン単量体単位
が多すぎるとタイヤ材料として用いた場合にスキッド抵
抗が低下しすぎ、少なすぎると硬度が高くなりすぎる。
芳香族ビニル単量体単位が多すぎると発熱性が高くなり
すぎ、少なすぎると耐熱性などが劣る。極性基含有ビニ
ル単量体単位が多すぎると加工性が悪化するために発熱
性の改良が不十分になり、少なすぎると発熱の改良が不
十分になる。なお、(2)芳香族ビニル単量体であり、
かつ(3)極性基含有ビニル単量体でもあるものを用い
る場合があるので、(1)、(2)および(3)の各単
量体単位の合計量は100重量%を超える場合もある。
【0028】共役ジエン系ゴムが分子中に有する、少く
とも3個の第3級炭素原子およびその中の少くとも1個
の第3級炭素原子に直接結合した硫黄原子を有する炭素
数12〜16のアルキルチオ基としては、1,1−ジ
(2,2−ジメチルプロピル)−1−エチルチオ基およ
び1,1−ジ(2,2−ジメチルプロピル)−1−
(2,2,4,4−テトラメチルペンチル)−1−エチ
ルチオ基が挙げられる。これらは共役ジエン系ゴム中
に、単独で含まれていてもるものでも、両者共に1分子
中に含まれているものでもよい。中でも、1,1−ジ
(2,2−ジメチルプロピル)−1−エチルチオ基が特
に好ましい。
【0029】本発明の共役ジエン系ゴムの分子内には、
分子を構成する単量体単位100モル当り、アルキルチ
オ基が好ましくは0.03モル以上、より好ましくは
0.05モル以上、特に好ましくは0.07モル以上、
好ましくは0.3モル以下存在する。アルキルチオ基の
量が過度に低い場合は、高温短時間の架橋において高い
架橋効率が得られず、そのために成型体の引張応力や反
発弾性が改良されず目的とする高速架橋が達成されな
い。また、アルキルチオ基の量が高くなるにつれてスコ
ーチ時間(T5)の短縮が顕著となり、架橋効率が大巾
に改善され、オシレーティング・デイスクレオメータを
用いて測定した架橋曲線における最大トルクが飛躍的に
増大する。
【0030】本発明のジエン系ゴムのムーニー粘度(M
1+4、100℃)は、20〜200、好ましくは30
〜150、より好ましくは50〜120の範囲である。
ジエン系ゴムのムーニー粘度が小さいと、製造が容易な
反面、充分な発熱特性や耐摩耗性などを得るのが困難で
あり、逆に大きいと、耐摩耗性などに優れるが、配合物
ムーニー粘度が高く成りすぎて、加工性が低下する。
【0031】(ジエン系ゴムの製造方法)本発明のジエ
ン系ゴムの製造方法は、特に限定されないが、通常、
(a)アルキルチオール化合物および(b)ラジカル重
合開始剤の存在下に、(1)共役ジエン単量体、(2)
芳香族ビニル単量体、(3)極性基含有ビニル単量体、
および必要に応じてこれらと共重合可能な単量体をラジ
カル重合することにより製造される。
【0032】本発明の上記重合ゴムまたは共重合ゴムを
製造する際に分子量調整剤として使用する(a)少くと
も3個の第3級炭素原子およびその中の少くとも1個の
第3級炭素原子に直接結合したチオール基を有する炭素
数12〜16のアルキルチオール化合物の具体例として
は、2,2’,4,6,6’−ペンタメチルヘプタン−
4−チオールおよび2,2’,4,6,6’,8,8’
−ヘプタメチルノナン−4−チオールが挙げられる。中
でも、2,2’,4,6,6’−ペンタメチルヘプタン
−4−チオールが特に好ましい。
【0033】本願発明の上記重合ゴムまたは共重合ゴム
を製造する際に、分子量調整剤として使用する(a)ア
ルキルチオール化合物は、それぞれ単独であるいは組合
せて使用することができる。また、必要に応じて、従
来、ラジカル重合において分子量調整剤として知られて
いる他の化合物と併用することも可能である。この場
合、アルキルチオール化合物は使用する分子量調整剤全
重量の少くとも50重量%以上、好ましくは80重量%
以上、さらに好ましくは95重量%以上含有されるべき
である。
【0034】ラジカル重合において分子量調整剤として
知られている他の化合物としては、ジメチルキサントゲ
ンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィド、
ジイソプロピルキサントゲンジスルフィドなどのキサン
トゲンジスルフィド類; テトラメチルチウラムジスル
フィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブ
チルチウラムジスルフィドなどのチウラムジスルフィド
類; 四塩化炭素、臭化エチレンなどのハロゲン化炭化
水素類; ペンタフェニルエタンなどの炭化水素類;
およびアクロレイン、メタクロレイン、アリルアルコー
ル、2−エチルヘキシルチオグリコレート、ターピノー
レン、α−テルピネン、γ−テルピネン、シペンテン、
α−メチルスチレンダイマー(2−4−ジフェニル−4
−メチル−1−ペンテンが50重量%以上のものが好ま
しい)、2,5−ジヒドロフラン、3,6−ジヒドロ−
2H−ピン、フタラン、1,2−ブタジエン、1,4−
ヘキサジエンなどを挙げることができる。
【0035】分子量調整剤の使用量は、通常、重合また
は共重合に供される単量体全量100重量部に対し、
0.05〜3重量部、好ましくは0.1〜1重量部であ
り、この範囲の使用量が、得られる重合体または共重合
体の分子量を調節するうえで有利である。本発明のジエ
ン系ゴムの製造に際して、特定のアルキルチオール化合
物を分子量調整剤として使用することにより、重合転化
率を75%以上、好ましくは80%以上の高転化率とす
ることができ、その結果、高い生産性でジエン系ゴムを
製造することができる。
【0036】使用するラジカル重合開始剤は、特に限定
されるものではないが、通常は有機過酸化物、レドック
ス重合開始剤系、アゾ系化合物、過硫酸塩などが用いら
れる。これらのラジカル重合開始剤は、単独で、あるい
は複数種を組み合わせて用いることもできる。
【0037】ラジカル重合開始剤としては、例えば、過
硫酸アンモニウムや過硫酸カリウムのような過硫酸塩;
過硫酸アンモニウムと硫酸第二鉄との組合わせ、有機過
酸化物と硫酸第二鉄との組み合わせ、および過酸化水素
と硫酸第二鉄との組み合わせなどのレドックス系開始
剤;などが用いられる。
【0038】本発明の製造方法によれば、重合転化率を
80%以上という高い値に設定しても、例えば、オシレ
ーティング・ディスク・レオメータを用いて測定した架
橋曲線における最大トルクが高い値を示すなど、高速架
橋性に優れたジエン系ゴムを得ることができる。
【0039】なお、ラジカル重合の方法は特に限定され
す、バルク重合、溶液重合、懸濁重合あるいは乳化重合
などを必要に応じて適宜選択することができる。なかで
も、乳化重合が好適である。本発明のジエン系ゴムを乳
化重合によって製造する際には、乳化剤としてカルボン
酸系乳化剤を使用した場合、得られたジエン系ゴムは、
高温短時間架橋において金型汚染性の問題がさらに改善
される。
【0040】これら重合開始剤の使用量は通常は単量体
100重量部当り0.005〜3重量部である。
【0041】使用するカルボン酸系乳化剤としては、脂
肪酸石けんあるいはロジン酸石けんなどが例示される。
具体的には、脂肪酸石けんは炭素数12〜18個の長鎖
状脂肪族カルボン酸、たとえばラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などおよ
びこれらの混合脂肪族カルボン酸のナトリウム塩または
カリウム塩から選択される。また、ロジン酸石けんはガ
ムロジン、ウッドロジンまたはトール油ロジンなどの天
然ロジンを不均化または水添したもののナトリウム塩ま
たはカリウム塩から選択される。これらの天然ロジンは
アビエチン酸、レボピマル酸、パラストリン酸、デヒド
ロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸およびネオ
アビエチン酸などを主成分としている。乳化剤の使用量
は特に制限されないが、単量体100重量部当り、好ま
しくは0.05〜10重量部、より好ましくは0.5〜
5重量部である。
【0042】乳化重合の温度は、用いられるラジカル重
合開始剤の種類によって適宜選択することができるが、
通常、0〜100℃で、好ましくは0〜60℃である。
重合様式は、連続重合、回分重合などのいずれでの様式
でも構わない。
【0043】乳化重合の転化率が大きくなると、ゲル化
する傾向がみられる。そのため、重合転化率を90%以
下に抑えるのが好ましく、特に、転化率50〜80%の
範囲で重合を停止するのが好ましい。重合反応の停止
は、通常、所定の転化率に達した時点で、重合系に重合
停止剤を添加することによって行われる。重合停止剤と
しては、例えば、ジエチルヒドロキシルアミンやヒドロ
キシルアミンなどのアミン系化合物、ヒドロキノンやベ
ンゾキノンなどのキノン系化合物、亜硝酸ナトリウム、
ソジウムジチオカーバメートなどの化合物が用いられ
る。
【0044】乳化重合反応停止後、得られた重合体ラテ
ックスから必要に応じて未反応モノマーを除去し、次い
で、必要に応じて硝酸、硫酸などの酸を添加混合してラ
テックスのpHを所定の値に調整し、必要に応じて伸展
油などを加えた後、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、
塩化カリウムなどの塩を凝固剤として添加混合し、重合
体をクラムとして凝固させる。クラムは洗浄、脱水後、
バンドドライヤーなどで乾燥し、極性基含有共役ジエン
系ゴムを得ることができる。特開平8−104717号
公報と同様に、1H−NMR測定(400MHz)と13
C−NMR測定(100MHz)の解析結果により、こ
のゴムが、少なくとも3個の第3級炭素原子およびその
中の少なくとも1個の第3級炭素原子に直接結合した硫
黄原子を有する炭素数12〜16のアルキルチオ基を分
子内に有していることがわかる。
【0045】必要に応じて配合される伸展油は特に限定
されず、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセス
オイル、パラフィン系プロセスオイルなどのプロセスオ
イル; ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケー
ト、ジオクチルフタレートなどの可塑剤; などが例示
される。なお、伸展油はゴムを凝固した後、混練で加え
てもよいが、伸展油を配合したゴムは混練が容易になる
ので、混練開始時に、すでにゴムが油展されていること
が好ましい。
【0046】(ゴム組成物)本発明のゴム組成物はジエ
ン系ゴムを含有するゴム成分と、シリカを含有する補強
剤からなる。
【0047】(ゴム成分)ゴム成分は、ジエン系ゴム
と、必要に応じて、本発明の効果、目的を阻害しない範
囲において、本発明のジエン系ゴム以外のゴムとからな
る。
【0048】本発明のジエン系ゴム以外のゴムとして
は、格別な限定はなく、通常、一般のジエン系ゴムが用
いられる。用いられる一般のジエン系ゴムとしては、例
えば、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、乳化重合スチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム、溶液重合ランダムスチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム(例えば、スチレン単位5
〜50重量%、ブタジエン単位中の1,2−結合単位量
10〜80%)、高トランス・スチレン−ブタジエン共
重合体ゴム(例えば、ブタジエン単位中の1,4−トラ
ンス結合単位量70〜95%)、低シスポリブタジエン
ゴム、高シスブタジエンゴム、高トランスブタジエンゴ
ム(例えば、ブタジエン単位中の1,4−トランス結合
単位量70〜95%)、スチレン−イソプレン共重合ゴ
ム、ブタジエン−イソブレン共重合体ゴム、溶液重合ラ
ンダムスチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体ゴ
ム、乳化重合スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合
体ゴム、乳化重合スチレン−アクリロニトリル−ブタジ
エン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重
合体ゴム、高ビニル・スチレン−ブタジエン共重合体−
低ビニル・スチレン−ブタジエン共重合体ブロック共重
合ゴム、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン
ブロック共重合体ゴムなどが挙げられ、要求特性に応じ
て適宜選択できる。これらの中でも、天然ゴム、ブタジ
エンゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重
合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体
ゴムなどが特に好ましい。
【0049】また、ジエン系ゴム以外のゴムとしては、
例えば、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン
−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム、エピクロルヒド
リンゴムなどを用いることができる。
【0050】これらのゴムは、それぞれ単独で、あるい
は2種以上を組み合わせて使用することができる。ゴム
成分として本発明のジエン系ゴムとそれ以外のゴムとを
併用する場合、それぞれのゴムの割合は、用途や目的に
合わせて適宜選択されるが、ゴム成分中、本発明のジエ
ン系ゴムが通常50重量%以上、好ましくは70重量%
以上、より好ましくは90重量%以上である。
【0051】(補強剤)本発明に用いられる補強剤は、
シリカを含有するものである。シリカ以外に含有される
補強剤としては、特に制限はないが、例えば、カーボン
ブラックなどを挙げることができる。
【0052】シリカとしては、特に制限はないが、例え
ば、乾式法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボ
ン、コロイダルシリカ、および特開昭62−62838
号公報に開示される沈降シリカなどが挙げられる。これ
らの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイト
カーボンが特に好ましい。これらのシリカは、それぞれ
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることが
できる。
【0053】シリカの比表面積は、特に制限はされない
が、窒素吸着比表面積(BET法)で、通常50〜40
0m2/g、好ましくは100〜250m2/g、さらに
好ましくは120〜190m2/gの範囲である時に、
補強性、耐摩耗性および発熱性などの改善が十分に達成
され、好適である。ここで窒素吸着比表面積は、AST
M D3037−81に準じBET法で測定される値で
ある。
【0054】カーボンブラックとしては、特に制限はな
いが、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラッ
ク、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファ
イトなどを用いることができる。これらの中でも、特に
ファーネスブラックが好ましく、その具体例としては、
SAF、ISAF、ISAF−HS、ISAF−LS、
IISAF−HS、HAF、HAF−HS、HAF−L
S、FEFなどの種々のグレードのものが挙げられる。
これらのカーボンブラックは、それぞれ単独で、あるい
は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0055】カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N
2SA)は、特に制限はないが、通常5〜200m2
g、好ましくは50〜150m2/g、より好ましくは
80〜130m2/gの範囲である時に、引張強度や耐
摩耗性が高いレベルで改善され好適である。また、カー
ボンブラックのDBP吸着量は、特に制限はないが、通
常5〜300ml/100g、好ましくは50〜200
ml/100g、より好ましくは80〜160ml/1
00gの範囲である時に、引張強度や耐摩耗性が高いレ
ベルで改善され好適である。
【0056】カーボンブラックとして、特開平5−23
0290号公報に開示されるセチルトリメチルアンモニ
ウムブロマイドの吸着(CTAB)比表面積が110〜
170m2/gで24,000psiの圧力で4回繰り
返し圧縮を加えた後のDBP(24MDBP)吸着量が
110〜130ml/100gであるハイストラクチャ
ーカーボンブラックを用いることにより、耐摩耗性をさ
らに改善できる。
【0057】本発明の目的から、補強剤として、シリカ
単独で、あるいはシリカとカーボンブラックとを併用し
て用いることが好ましい。シリカとカーボンブラックと
を併用する場合の混合割合は、用途や目的に応じて適宜
選択されるが、シリカとカーボンブラックが重量比で、
通常10:90〜99:1、好ましくは30:70〜9
5:5、より好ましくは50:50〜90:10であ
る。
【0058】補強剤の配合割合は、(a)ゴム成分10
0重量部に対して、10〜200重量部、好ましくは2
0〜150重量部、より好ましくは30〜120重量部
である。
【0059】(その他の配合剤)上記成分以外に、常法
に従って、シランカップリング材、架橋剤、架橋促進
剤、架橋活性化剤、老化防止剤、活性剤、伸展油、滑
剤、充填剤などのその他の配合剤をそれぞれ必要量、本
発明のジエン系ゴム組成物に配合することができる。
【0060】シランカップリング剤としては、特に限定
はないが、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルト
リエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシ−エト
キシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)−エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、ビス(3−(トリエトキシシリ
ル)プロピル)テトラスルフィド、および特開平6−2
48116号公報などに記載されるγ−トリメトキシシ
リルプロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィ
ド、γ−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテ
トラスルフィドなどのテトラスルフィド類などを挙げる
ことができる。
【0061】これらのシランカップリング剤は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用するこ
とができる。シランカップリング剤の配合割合は、シリ
カ100重量部に対して、好ましくは0.1〜30重量
部、より好ましくは1〜20重量部、特に好ましくは2
〜10重量部の範囲である。
【0062】本発明に用いる安定剤は、特に限定され
ず、フェノール系安定剤、イオウ系安定剤、リン系安定
剤などが例示される。
【0063】フェノール系安定剤は、特開平4−252
243号公報などで公知のものである。フェノール系安
定剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル
−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチ
ル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブ
チル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−ter
t−ブチル−4−iso−ブチルフェノールなどの一般
のフェノール系安定剤のほか、2,4−ビス(オクチル
チオメチル)−6−メチルフェノール、2,4−ビス
(2’,3’−ジ−ヒドロキシプロピルチオメチル)−
3,6−ジ−メチルフェノール、2,4−ビス(2’−
アセチルオキシエチルチオメチル)−3,6−ジ−メチ
ルフェノールなどのイオウ含有フェノール系安定剤が例
示される。
【0064】リン系安定剤も公知のものであり、例え
ば、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、サイク
リックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルフォ
スファイト)、トリス(2,4−ジ−tert−ブチル
フェニル)フォスファイトなどが例示される。
【0065】イオウ系安定剤を配合してもよい。そのよ
うなイオウ系安定剤としては、例えば、ペンタエリスリ
トール−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオ
ネート)、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネー
ト、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、
ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネートなどが
例示される。
【0066】架橋剤としては、特に限定はなく、例え
ば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、
高分散性硫黄などの硫黄; 一塩化硫黄、二塩化硫黄な
どのハロゲン化硫黄; ジクミルパーオキシド、ジター
シャリブチルパーオキシドなどの有機過酸化物; p−
キノンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキノンジオ
キシムなどのキノンジオキシム; トリエチレンテトラ
ミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、4,4′
−メチレンビス−o−クロロアニリンなどの有機多価ア
ミン化合物; メチロール基を持ったアルキルフェノー
ル樹脂; などが挙げられる。これらの中でも、硫黄が
好ましく、粉末硫黄が特に好ましい。これらの架橋剤
は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて
用いられる。
【0067】架橋剤の配合割合は、(1)ゴム成分10
0重量部に対して、通常、0.1〜15重量部、好まし
くは0.3〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5
重量部の範囲である。架橋剤の配合割合がこの範囲にあ
る時に、引張強度や耐摩耗性に優れるとともに、耐熱性
や残留ひずみなどの特性にも優れるので特に好ましい。
【0068】架橋促進剤としては、例えば、N−シクロ
ヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N
−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミ
ド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフ
ェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾー
ルスルフェンアミド、N,N′−ジイソプロピル−2−
ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどのスルフェンア
ミド系架橋促進剤; ジフェニルグアニジン、ジオルト
トリルグアニジン、オルトトリルビグアニジンなどのグ
アニジン系架橋促進剤; チオカルボアニリド、ジオル
トトリルチオウレア、エチレンチオウレア、ジエチルチ
オウレア、トリメチルチオウレアなどのチオウレア系架
橋促進剤; 2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベン
ゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾ
ール亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウ
ム塩、2−メルカプトベンゾチアゾールシクロヘキシル
アミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベン
ゾチアゾールなどのチアゾール系架橋促進剤; テトラ
メチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラム
ジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テ
トラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチ
ウラムテトラスルフィドなどのチウラム系架橋促進剤;
ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジ
チオカルバミン酸ナトリウム、ジ−n−ブチルジチオカ
ルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸
鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオ
カルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸
亜鉛、ぺンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、エチル
フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカル
バミン酸テルル、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、
ジエチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカ
ルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸鉄、ジエチ
ルジチオカルバミン酸ジエチルアミン、ペンタメチレン
ジチオカルバミン酸ピペリジン、メチルペンタメチレン
ジチオカルバミン酸ピペコリンなどのジチオカルバミン
酸系架橋促進剤; イソプロピルキサントゲン酸ナトリ
ウム、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサン
トゲン酸亜鉛などのキサントゲン酸系架橋促進剤; な
どの架橋促進剤が挙げられる。
【0069】これらの架橋促進剤は、それぞれ単独で、
あるいは2種以上を組み合わせて用いられるが、少なく
ともスルフェンアミド系架橋促進剤を含むものが特に好
ましい。スルフェンアミド系架橋促進剤を含むものの中
では、スルフェンアミド系架橋促進剤の割合が全架橋促
進剤中の30重量%以上のものが好ましく、50重量%
以上のものがより好ましく、70重量%以上のものが特
に好ましい。架橋促進剤の配合割合は、(1)ゴム成分
100重量部に対して、通常0.1〜15重量部、好ま
しくは0.3〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜
5重量部の範囲である。
【0070】架橋活性化剤としては、特に制限はない
が、例えばステアリン酸などの高級脂肪酸や酸化亜鉛な
どを用いることができる。酸化亜鉛としては、例えば、
表面活性の高い粒度5μm以下のものを用いるのが好ま
しく、かかる具体例としては、粒度が、例えば、0.0
5〜0.2μmの活性亜鉛華や0.3〜1μmの亜鉛華
などを挙げることができる。また、酸化亜鉛は、アミン
系の分散剤や湿潤剤で表面処理したものなどを用いるこ
とができる。
【0071】これらの架橋活性化剤は、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を併用して用いることができる。
架橋活性化剤の配合割合は、架橋活性化剤の種類により
適宜選択される。高級脂肪酸を用いる場合、固形ゴム分
100重量部に対して、通常0.05〜15重量部、好
ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜
5重量部配合する。酸化亜鉛を用いる場合は、固形ゴム
分100重量部に対して、通常0.05〜10重量部、
好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.5〜
2重量部配合する。酸化亜鉛の配合割合がこの範囲にあ
る時に、加工性、引張強度および耐摩耗性などの特性が
高度にバランスされ好適である。
【0072】その他の配合剤の例としては、例えば、シ
ランカップリング剤以外のカップリング剤; ジエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、シリコーンオ
イルなどの活性剤; 炭酸カルシウム、タルク、クレー
などの充填剤; プロセス油、ワックスなどが挙げられ
る。
【0073】本発明のゴム組成物は、常法に従って各成
分を配合することにより得ることができる。例えば、有
機溶媒に溶解、または分散させた(a)ゴム成分を溶
解、または分散させた有機溶媒液に各成分を加えて分散
させ、スチームストリッピング法や熱ロールを用いた方
法により有機溶媒を除去したり、ロール、バンバリー、
押出機を用いて混練すればよい。
【0074】(用途)本発明のゴム組成物は、シリカを
配合した場合、シリカ配合材料の特徴である転動抵抗を
損なわずに欠点とされていた引張強度と耐摩耗性を大幅
に改善することができ、かつ加工性にも優れた特性を有
しているので、その特性を生かす各種用途、例えばトレ
ッド、カーカス、サイドウオール、ビード部などのタイ
ヤ各部位への利用、あるいはホース、窓枠、ベルト、靴
底、防振ゴム、自動車部品などのゴム製品への利用、さ
らには耐衝撃性ポリスチレン、ABS樹脂などの樹脂強
化ゴムとして利用が可能になる。特に、本発明のゴム組
成物は上記特性を活かして、特に低燃費タイヤのタイヤ
トレッドに優れるが、その他にもオールシーズンタイ
ヤ、高性能タイヤ、スタッドレスタイヤなどのタイヤト
レッド、サイドウオール、アンダートレッド、カーカ
ス、ビート部などに使用することができる。
【0075】
【実施例】以下に、参考例、実施例および比較例を挙げ
て、本発明についてより具体的に説明する。各種の物性
の測定は、下記の方法に従って行った。 (1)共重合体中の結合スチレン量は、JIS K63
83(屈折率法)に準じて測定した。 (2)共重合体中のアミノ基含有単量体量は、共重合体
をテトラヒドロンフランに溶解し、メタノール/アセト
ン(50/50容量%)で再沈澱凝固を2回行い、真空
乾燥後、500MHz1H−NMRで測定した。 (3)ジエン系ゴム中の水酸基含有単量体単位量は、特
開平3−174408号公報に記載される方法に従い、
重合体をフェニルイソシアナート処理した後、13C−N
MRスペクトルでフェニルイソシアナートのフェニル基
を定量することにより算出した。 (4)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)、組成物粘
度は、JIS K6300に準じて測定した。 (5)伸び指数はJIS K6251に準じて測定した
切断時伸びを、比較例1の伸びを100とした指数で示
した。この値は大きいほど好ましい。 (6)発熱指数は、レオメトリックス社製RDA−II
を用い、1%ねじれ、20Hz、60℃のtanδを測
定し、比較例1を100とした指数で示した。この値は
小さいほど好ましい。 (7)1,1−ジ(2,2−ジメチルプロピル)−1−
エチルチオ基のゴム分子中の存在の確認は、以下のよう
にして行った。ゴムをベンゼンに溶解しメタノール中で
凝固する処理を3回繰り返して高度に精製して試料とし
た。これを用いて1H−NMR測定(400MHz)に
よるエチルチオ基中の末端メチル基のプロトンに起因す
る1.05ppm付近のピークと13C−NMR測定(1
00MHz)によるエチルチオ基中のメチレン基の炭素
に起因する54.6ppm付近のピークの存在を確認す
る。なお、実施例4の場合については、伸展油を添加す
る前に重合反応液からサンプリングして少量のゴムを得
て、これを試料として調製した。表1中の1,1−ジ
(2,2−ジメチルプロピル)−1−エチルチオ基の存
在の欄の○は確認できたことを示し、×は確認できなか
ったことを示す。
【0076】実施例1〜4、比較例1〜3 撹拌機付きタンクに水200重量部、ロジン酸石鹸3重
量部、各単量体を表1に示す量、および表1に示す分子
量調整剤を表1の初期仕込み量仕込んだ。反応器温度を
8℃とし、ラジカル重合開始剤としてクメンハイドロパ
ーオキサイド0.1部、ソジウム・ホルムアルデヒド・
スルホキシレート0.2部、硫酸第二鉄0.01部を添
加して重合を開始した。転化率が40重量%に達した時
点で表1に示す分子量調整剤を表1に示す40重量%転
化時追加量追加し、転化率60重量%で、ジエチルヒド
ロキシルアミン0.1重量部を添加し反応を停止させ
た。次いで、未反応単量体を回収し、伸展油としてダイ
アナプロセスオイル NS−24(出光興産社製; ナ
フテン系オイル; アロマ分5重量%)を表1に示す凝
固時伸展油量添加し、これを硫酸と食塩により凝固させ
てクラムとした後、クラムドライヤーで乾燥させジエン
系ゴム1〜8を得た。ジエン系ゴム1〜8の性状を表1
に示した。ジエン系ゴム1〜4は本発明のジエン系ゴム
である。
【0077】
【表1】
【0077】実施例5〜7、比較例4〜5 ジエン系ゴム1〜3と5〜6について、容量250ml
のブラベンダータイプミキサー中で、表2に示す量に基
づき、原料ゴム(ジエン系ゴム1〜3と5〜6)の全
量、シリカ(Z1165MP、ローヌプーラン社製、窒
素吸着比表面積175m2/g)の半量およびシランカ
ップリング剤(Si69、デグッサ社製)の半量を17
0℃で2分間混合後、硫黄と架橋促進剤を除く残りの配
合剤を添加し、同じ温度で2分間混練した(酸化亜鉛と
しては、亜鉛華#1、本荘ケミカル社製、粒度0.4μ
mを用い、老化防止剤としてはノクラック6C、大内新
興社製を用いた)。得られた混合物と、表2に示す量の
硫黄および架橋促進剤(ノクセラーCZ、大内新興社
製)を50℃のオープンロールに加えて混練して、ジエ
ン系ゴム組成物を得た。ジエン系ゴム組成物を160℃
で30分間プレス架橋して試験片を作製し、各物性を測
定した結果を表2に示す。
【0078】実施例8〜11、比較例6〜8 原料ゴムとして、ジエン系ゴム4、ジエン系ゴム7、ブ
タジエンゴム(BR1220、日本ゼオン製)、天然ゴ
ム(RSS#3)を用い、表3に示す配合量になるよう
に、容量250mlのブラベンダータイプミキサー中
で、原料ゴム、シランカップリング剤、ステアリン酸の
全量とシリカの特定量を160℃で2分間混合後、硫黄
と加硫促進剤を除く残りの配合剤を添加し、同温度で3
分間混練した。得られた混合物と、硫黄および加硫促進
剤を50℃のオープンロールに加えて混練した(使用し
たシリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、架橋促進
剤などは実施例5〜7、比較例4〜5で使用したものと
同じである)。
【0079】得られた組成物を用いて、160℃で30
分間プレス加硫して試験片を作成し、各物性を測定し
た。結果を表3に示した。
【0080】
【表3】
【0081】実施例5と比較例4、5との比較から、
2,2’,4,6,6’−ペンタメチルヘプタン−4−
チオールを分子量調整剤として使用して重合したもの
は、他の分子量調整剤を使用して重合したものと比較し
て、粘度が低く、伸びが大きく、低発熱性であることが
わかる。
【0082】実施例8〜12などから、2,2’,4,
6,6’−ペンタメチルヘプタン−4−チオールを分子
量調整剤として使用して重合し、凝固時に伸展油を添加
したものも、その効果は阻害されないことがわかる。伸
展油の効果の一つとして、混練を容易にすることがあ
り、混練前に配合されていることが好ましく、その点か
らも本発明の製造方法が優れていることがわかる。
【0083】(態様)本発明の態様としては、 1. 少なくとも3個の第3級炭素原子およびその中の
少なくとも1個の第3級炭素原子に直接結合した硫黄原
子を有する炭素数12〜16のアルキルチオ基を分子内
に有する、(1)共役ジエン単量体単位30〜84.9
5重量%、(2)芳香族ビニル単量体単位15〜50重
量%および(3)極性基含有ビニル単量体単位0.05
〜20重量%を含有するジエン系ゴム、 2. (1)共役ジエン単量体単位が40〜81.8重
量%、好ましくは50〜79重量%、(2)芳香族ビニ
ル単量体単位18〜45重量%、好ましくは20〜40
重量%および(3)極性基含有ビニル単量体単位0.2
〜15重量%、好ましくは1〜10重量%を含有するジ
エン系ゴムである1記載のジエン系ゴム、 3. アルキルチオ基が1,1−ジ(2,2−ジメチル
プロピル)−1−エチルチオ基または1,1−ジ(2,
2−ジメチルプロピル)−1−(2,2,4,4−テト
ラメチルペンチル)−1−エチルチオ基、好ましくは
1,1−ジ(2,2−ジメチルプロピル)−1−エチル
チオ基である1または2記載のジエン系ゴム、 4. 分子を構成する単量体単位100モル当り、アル
キルチオ基が0.03モル以上、好ましくは0.05モ
ル以上、より好ましくは0.07モル以上、好ましくは
0.3モル以下存在する1〜3のいずれかに記載のジエ
ン系ゴム、 5. ムーニー粘度(ML1+4、100℃)が、20〜
200、好ましくは30〜150、より好ましくは50
〜120である1〜4のいずれかに記載のジエン系ゴ
ム、
【0084】6. (a)少くとも3個の第3級炭素原
子およびその中の少くとも1個の第3級炭素原子に直接
結合した硫黄原子を有する炭素数12〜16のアルキル
チオール化合物および(b)ラジカル開始剤の存在下
に、(1)共役ジエン単量体、(2)極性基不含芳香族
ビニル単量体および(3)極性基含有ビニル単量体を共
重合するジエン系ゴムの製造方法、 7. (a)アルキルチオール化合物が2,2’,4,
6,6’−ペンタメチルヘプタン−4−チオールまたは
2,2’,4,6,6’,8,8’−ヘプタメチルノナ
ン−4−チオール、好ましくは2,2’,4,6,6’
−ペンタメチルヘプタン−4−チオールである6記載の
ジエン系ゴムの製造方法、 8. (a)アルキルチオール化合物の使用量が、単量
体全量100重量部に対し、0.05〜3重量部、好ま
しくは0.1〜1重量部である6または7記載のジエン
系ゴムの製造方法、 9. (b)ラジカル重合開始剤の使用量が単量体10
0重量部当り0.005〜3重量部である6〜8のいず
れかに記載のジエン系ゴムの製造方法、 10. 6〜9のいずれかに記載の製造方法により製造
されるジエン系ゴム、
【0085】11. 1〜5のいずれかまたは10に記
載のジエン系ゴムを含有するゴム成分と、シリカを含有
する補強剤とからなるゴム組成物、 12. シリカの比表面積が窒素吸着比表面積(BET
法)で50〜400m2/g、好ましくは100〜25
0m2/g、さらに好ましくは120〜190m2/gで
ある10記載のゴム組成物、などが例示される。
【0086】
【発明の効果】本発明のジエン系ゴムにシリカを配合し
た本発明のゴム組成物は、粘度が低く、伸び特性に優
れ、発熱性が小さい。
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C08F 236/04 212:04 220:60) (C08F 236/04 212:04 226:06) (C08F 236/04 212:04 220:28)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも3個の第3級炭素原子および
    その中の少なくとも1個の第3級炭素原子に直接結合し
    た硫黄原子を有する炭素数12〜16のアルキルチオ基
    を分子内に有する、(1)共役ジエン単量体単位30〜
    85重量%、(2)芳香族ビニル単量体単位15〜50
    重量%および(3)極性基含有ビニル単量体単位0.0
    5〜20重量%を含有するジエン系ゴム。
  2. 【請求項2】 (a)少くとも3個の第3級炭素原子お
    よびその中の少くとも1個の第3級炭素原子に直接結合
    した硫黄原子を有する炭素数12〜16のアルキルチオ
    ール化合物および(b)ラジカル開始剤の存在下に、
    (1)共役ジエン単量体、(2)芳香族ビニル単量体お
    よび(3)極性基含有ビニル単量体を共重合するジエン
    系ゴムの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のジエン系ゴムを含有する
    ゴム成分と、シリカを含有する補強剤とからなるゴム組
    成物。
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