JP2928022B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents
タイヤトレッド用ゴム組成物Info
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- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
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- B60C1/0016—Compositions of the tread
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Tires In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
成物に関し、一般舗装路のみならずサーキットのウェッ
ト路面上にて優れた制動性及び操縦安定性を発揮できる
タイヤトレッド用ゴム組成物に関する。本発明のゴム組
成物は用途としてウェット用レースタイヤのトレッドゴ
ムにも使用できる。
対する要求特性のレベルもアップした。高速走行時の湿
潤路面での諸性能(ウェット性能)を向上させるために
は、ウェット条件下での制動性能を改善するためにグリ
ップ力を高めること、また、ウェット条件下での操縦安
定性を改善するためにトレッドパターンのブロック剛性
を大きくしてコーナリング性を良くすると供に排水性を
良くすること等である。
リップ力を高めるために、タイヤトレッドゴムのゴム成
分にハイスチレンSBR を使用したり、カーボンブラック
の充填量や粒径を適宜設定したり、オイル添加量を多く
したり、加硫系を調整して、加硫密度を下げたりしてい
る。
のウェット性能を向上させるためには、前述の通り、グ
リップ力を高めることが必要で、このためには、−20℃
〜20℃の温度域での微少歪域(例えば0.1 %) のヒステ
リシスロスを上げる(Tanδを上げる) こと及び路面凹凸
に追従して接触面積を確保できるように、前記温度域及
び歪域での弾性率を小さくする(例えばE′を下げる)
ことが重要であることがわかった。
変形域でのモジュラスを従来対比維持あるいは大きくす
る(例えば50%以上のモジュラスを従来レベルに維持あ
るいは大きくする) ことも重要であることがわかった。
これは、コーナリング時のブロック変形によるふらつき
を防ぎ、同時に溝部の変形を抑えることで水流が乱流と
なることなく層流となってスムーズに排水するために重
要である。
記の必要性のすべてに対応したものではないため、今日
の高レベルの要求特性を満たすことができないという状
況に至った。そこで、本発明は、高速走行におけるウェ
ット性能を更に高めることができるタイヤトレッド用ゴ
ム組成物を提供することを目的とする。
め、本発明は以下の構成とする。即ち、結合スチレン量
25〜60%のスチレン‐ブタジエンゴム(SBR) を少なくと
も70重量部含むゴム成分100 重量部に対し、窒素吸着比
表面積(N2SA)が130 〜280m2/g のシリカを5重量部以上
含み、N2SAが80m2/g以上のカーボンブラック(CB)
を、シリカとのトータル量で80〜180 重量部含み、さら
にアロマチックオイルを100 重量部以上含む。また、好
ましくは、加硫後のアセトン・クロロホルム抽出分が少
なくとも80重量部であり、シリカを35重量部以上含み、
シランカップリング剤をシリカの3〜20重量%含む。更
に、アロマチックオイルをゴム成分100 重量部に対して
100 〜160 重量部含むと好ましい。
スチレン量25〜60%のSBR を少なくとも70重量部含むこ
とを規定するが他のゴム成分としては、SBR (本発明で
規定する範囲内であることを要しない)、ブタジエンゴ
ム、イソプレンゴム、天然ゴム及びハロゲン化ブチルゴ
ム等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
タイヤ使用温度域における十分なヒステリシスロスが得
られず、もって、所望のグリップ力が得られないので不
都合である。また、結合スチレン量が25%未満では前記
と同様な理由で、グリップ力が不足する。これに対し、
結合スチレン量が60%超過では、前記温度域及び歪域で
の弾性率(E′)が高くなり、タイヤ使用温度域での十
分なウェット性能が得られず好ましくない。
のシリカを5重量部以上含むことを規定するが、より好
ましくは35重量部以上であり、更に好ましくは50重量部
以上である。5重量部未満では、前記温度域及び歪域に
おけるヒステリシスロス(Tanδ) が不充分であり、弾性
率を下げられない。35重量部以上、50重量部以上では、
前記温度域及び歪域のヒステリシスロスのアップ、弾性
率のダウンに、より好ましくなり、加えて、大変形域の
モジュラスも向上する。また、N2SAが130m2/g未満で
は、補強性が小さく50%以上のモジュラスが確保できな
い。280m2/g 超過では補強性向上が望めない割に、作業
性が低下するため好ましくない。
ーボンブラックを、シリカとのトータル量で80〜180 重
量部含むことを規定するが、80重量部未満では補強性が
不充分となり、180 重量部超過では混練作業性が悪化す
る。N2SAが80m2/g未満では、耐摩耗性が大幅に低下する
ため好ましくない。
ロロホルム抽出分が少なくとも80重量部であることを規
定するが、80重量部未満では前記温度域及び歪域の弾性
率が高くなり過ぎ不都合である。
剤をシリカの3〜20重量%含むことを要する。シランカ
ップリング剤はシリカとゴム成分(ポリマー)との結合
を強める作用を有しており、大変形域でのモジュラスを
アップできる。3重量%未満では、シランカップリング
剤添加の効果が現れず、20重量%超過ではコストがアッ
プする割に効果が得られず好ましくない。
ップリング剤は、一般式Y3−Si−C n H2n A(式中のY
は炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基又は塩素
原子で3個のYは同一でも異なってもよく、nは1〜6
の整数を示し、Aは−S m C n H2n Si−Y3基、X基及び
−S m Z 基よりなる群から選ばれた基であり、ここでX
はニトロソ基、メルカプト基、アミノ基、エポキシ基、
ビニル基、塩素原子又はイミド基、Zは化1、化2又は
化3で表わされる基であり、
りである。)で表される化合物であり、具体的には、ビ
ス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィ
ド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスル
フィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テト
ラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)
テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラ
ン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メ
ルカプトエチルトリエトキシシラン、3−ニトロプロピ
ルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキ
シシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3
−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチ
ルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシ
シラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジ
メチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエ
トキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモ
イルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル
−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィ
ド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾール
テトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベ
ンゾチナゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシ
リルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリ
メトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド
等が挙げられ、ビス(3−トリエトキシシルリプロピ
ル)テトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピ
ルベンゾチアゾールテトラスルフィド等が好ましい。ま
た、3個のYが同一でない例としては、ビス(3−ジエ
トキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−
メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、3−ニト
ロプロピルジメトキシメチルシラン、3−クロロプロピ
ルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプ
ロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスル
フィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾ
ールテトラスルフィド等が挙げられる。
6に基づいて説明する。下記の表1及び表2に、各実施
例及び各比較例の配合内容、物性値及び実車性能を示
す。
として、本発明で規定する範囲内のハイスチレンSBR の
み使用し、比較例6及び実施例16は本発明で規定する範
囲内のハイスチレンSBR と塩素化ブチルゴム(Cl-IIR)と
を併用した。また、比較例1〜6はシリカを含まず、比
較例6及び実施例16は他の例と異なる加硫促進剤を使用
した。アセトン・クロロホルム抽出法はJIS K 6350に準
じた。
(E′)は粘弾性スペクトロメーター(たとえば岩本製
作所製)を使用し幅4.7mm 、厚さ2mm、長さ20mmの短冊
状試料について初期荷重160g、動歪0.1 %、振動数50Hz
の条件で−20℃〜20℃までを3℃/minの温度上昇速度に
て測定した時の0℃の値である。
又は6の値を100 として指数表示した。例示すると、
(実施例1のTan δ値/比較例2のTan δ値)×100 で
ある。Tan δ指数は大きい程、またE′指数は小さい程
好ましい。25 ℃における300 %モジュラスの値は、JIS
K 6301に準じて測定し、比較例2又は6の値を100 と
して指数表示した。例示すると(実施例1のモジュラス
/比較例2のモジュラス)×100 である。この値は大き
い程好ましい。
(タイヤサイズ:215 /635 R 18)を排気量2500ccの乗
用車の駆動輪に取りつけて、外気温25℃におけるウェッ
ト路面において、60km/hの直進状態で、制動を開始して
から完全に停止するまでの距離を測定し、比較例2及び
6を基準として指数表示した。例示すると、(比較例2
の距離/実施例1の距離)×100 である。この値が大き
い程好ましい。
イヤ(タイヤサイズ215 /635 R 18) を排気量2500ccの
乗用車に(4輪)装着し、外気温25℃においてウェット
路面にした図1に破線で示す8の字旋回走行路(γ=20
m 、d=10m)を可能限界スピードで5周し、3〜5周の
ラップタイムの合計を測定し、比較例2を基準として指
数表示した。例示すると(比較例2のラップタイム合計
/実施例8のラップタイムの合計)×100 である。この
値が大きい程好ましい。尚、実施例1〜15の基準は比較
例2、実施例16の基準は比較例6である。
シールAQを使用。N2SAは200m2/g である。 *2 ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テ
トラスルフィド *3 抽出分にはオイル分の他に、ワックス、老化防止
剤、加硫促進剤等が含まれる。 *4 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾルスルフ
ェンアミド *5 テトラメチルチウラムモノスルフィド *6 テトラメチルチウラムジスルフィド
Tan δ指数が高く、E′指数が低くなっていることか
ら、グリップ力の向上が図れることが分かる。また、各
実施例について、300 %モジュラスが大きくなっている
ことから、ブロック剛性が確保されることが分かる。こ
れにより排水が良好になされること等が分かる。
数が各実施例とも大きくなっていることから、ウェット
条件下での制動性能が向上することが確認された。また
同じく実車性能であるウェットコーナリング指数が大き
くなっていることから、ウェット条件下での操縦安定性
が向上することが確認された。加えて、本発明のゴム組
成物によると、パターンに制限されることなく、ウェッ
ト性能の向上を図ることができるが、タイヤの取付方向
を限定した方向性パターンと組み合わせると、一層効果
的である。
一般舗装路のみならずサーキットのウェット路面上を高
速走行する際にも、優れたウェット性能を発揮するタイ
ヤのトレッドゴム用のゴム組成物を提供できる。
Claims (5)
- 【請求項1】 結合スチレン量25〜60%のスチレン‐ブ
タジエンゴム(SBR) を少なくとも70重量部含むゴム成分
100 重量部に対し、 窒素吸着比表面積(N2SA)が130 〜280m2/g のシリカを5
重量部以上含み、 N2SAが80m2/g以上のカーボンブラックを、シリカとのト
ータル量で80〜180 重量部含み、 さらにアロマチックオイルを100 重量部以上含むことを
特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。 - 【請求項2】 加硫後のアセトン・クロロホルム抽出分
が少なくとも80重量部であることを特徴とする請求項1
記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。 - 【請求項3】 シリカを35重量部以上含むことを特徴と
する請求項1または2記載のタイヤトレッド用ゴム組成
物。 - 【請求項4】 シランカップリング剤をシリカの3〜20
重量%含むことを特徴とする請求項1、2または3記載
のタイヤトレッド用ゴム組成物。 - 【請求項5】 アロマチックオイルをゴム成分100 重量
部に対して100 〜160 重量部含むことを特徴とする請求
項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤトレッド用ゴム
組成物。
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