JP2007284553A - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】低燃費性および操縦安定性をともに向上させることができるタイヤトレッド用ゴム組成物の提供。
【解決手段】分子量分布(Mw/Mn)が2.3以下であり、シリカとの接着性を向上させるためにシリカと化学結合する官能基をポリマー末端に導入した、末端変性されたスチレンブタジエンゴムを30重量%以上含むジエン系ゴム成分、および紙繊維を含有するタイヤトレッド用ゴム組成物。
【効果】低燃費性および操縦安定性をともに向上させることができるタイヤトレッド用ゴム組成物が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物に関する。
近年、車を省エネルギー化(低燃費化)させるために、たとえば、タイヤの転がり抵抗を低減させることが求められており、種々の手段が検討されている。
たとえば、充填剤としてシリカを用いる方法が知られている。しかし、この場合、ムーニー粘度が増大し、加工性が悪化し、さらに、剛性が低下し、操縦安定性が悪化するという問題がある。
また、充填剤として用いられるカーボンブラックの量を低減させる方法も知られている。しかし、この場合でも、ゴム強度が低下し、さらに、剛性が低下し、操縦安定性が悪化するという問題がある。
特許文献1には、所定のゴム成分、所定のカーボンブラックおよび所定のシリカを所定量含有することで、ゴム硬度の低減を抑制し、低燃費性および操縦安定性を向上させることができるタイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤが開示されている。しかし、低燃費性および操縦安定性をともに充分に向上させることができるものではなく、とくに低燃費性において、いまだ改善余地がある。
特開2005−325206号公報
本発明は、低燃費性および操縦安定性をともに向上させることができるタイヤトレッド用ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明は、分子量分布(Mw/Mn)が2.3以下であり、シリカ用に末端変性されたスチレンブタジエンゴムを30重量%以上含むジエン系ゴム成分、および紙繊維を含有するタイヤトレッド用ゴム組成物に関する。
前記タイヤトレッドゴム組成物は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して、紙繊維を0.5〜20重量部含有することが好ましい。
本発明によれば、所定のゴム成分および紙繊維を含有することで、低燃費性および操縦安定性をともに向上させることができるタイヤトレッド用ゴム組成物を提供することができる。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、ジエン系ゴム成分および紙繊維を含有する。
ジエン系ゴム成分は、シリカ用に末端変性されたスチレンブタジエンゴム(以下、変性SBRとする)を含有する。ここで、変性SBRとは、シリカとの接着性を向上させるためにシリカと化学結合する官能基をポリマー末端に導入したSBRのことをいう。
変性SBRは、分子量分布のコントロールが容易であり、低燃費性を悪化させる要因の低分子量成分を除去することができ、さらに、リビング重合であるため、末端に官能基を導入しやすいという理由から、溶液重合で得られたSBRに官能基を導入することにより得られるものが好ましい。
変性SBRに導入されている官能基としては、アミノ基、水酸基、エポキシ基、アルキルシリル基、アルコキシシリル基、カルボキシル基、ラクタム基などがあげられるが、シリカとの接着性がとくに優れており、得られたゴム組成物を用いたタイヤの低燃費性が充分に向上させることができることから、アルキルシリル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、アミノ基が好ましく、アミノ基がより好ましい。
変性SBRの官能基の変性率は30重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましい。変性SBRの官能基の変性率が30重量%未満では、シリカとの結合量が少ないため、低燃費性を充分に向上させられない傾向がある。また、変性SBRの官能基の変性率は80重量%以下が好ましく、70重量%以下がより好ましい。変性SBRの官能基の変性率が80重量%をこえると、シリカとの相互作用が強くなりすぎるため、ゴム混練り時の加工性が低下する傾向がある。
変性SBRの分子量分布(Mw/Mn)は2.3以下、好ましくは2.2以下である。変性SBRのMw/Mnが2.3をこえると、分子量分布が広くなる、すなわち、低分子量成分が増えてくるため、低燃費性が悪化する。また、変性SBRのMw/Mnは1以上が好ましい。
変性SBRのスチレン含有量は10重量%以上が好ましく、15重量%以上がより好ましい。変性SBRのスチレン含有量が10重量%未満では、ドライ条件下でのグリップ性能が低下する傾向があり、耐摩耗性が低下する傾向もある。また、変性SBRのスチレン含有量は45重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましい。変性SBRのスチレン含有量が45重量%をこえると、低燃費性が悪化する傾向がある。
変性SBRのビニル結合量は25重量%以上が好ましく、30重量%以上がより好ましい。変性SBRのビニル結合量が25重量%未満では、湿潤時のグリップ性能および低燃費性のバランスが悪化する傾向がある。また、変性SBRのビニル結合量は70重量%以下が好ましく、65重量%以下がより好ましい。変性SBRのビニル結合量が70重量%をこえると、耐摩耗性が著しく悪化し、さらに、加硫時間が増大する傾向がある。
ジエン系ゴム成分中の変性SBRの含有率は30重量%以上、好ましくは45重量%以上、より好ましくは50重量%以上である。変性SBRの含有量が30重量%未満では、低燃費性を向上させることが困難である。また、変性SBRの含有率は80重量%以下が好ましく、70重量%以下がより好ましい。変性SBRの含有率が80重量%をこえると、シリカとの反応が強いポリマーであるため、混練り後のゴムの物性が悪化したり、押出し時の粘度が上昇したりする傾向がある。
本発明のジエン系ゴム成分は、前記変性SBR以外にも、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、変性SBR以外のスチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、イソモノオレフィンとパラアルキルスチレンとの共重合体のハロゲン化物などを用いることができる。なかでも、耐摩耗性を維持しつつ、ウェットグリップ性能および低燃費性のバランスを高次に達成できるという理由から、NRを用いることが好ましい。
紙繊維とは、たとえば、木材、パルプ、古紙などを粉砕し、叩解することで繊維状にしたセルロース繊維のことであり、これらの紙繊維は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、材料リサイクルができ、低コストであるという理由から、古紙が好ましい。紙繊維としては、具体的には、ネオファイバー(新聞古紙、王子製袋(株)製)、KCフロック(日本製紙ケミカル(株)製)、ミルファイブ(三共精粉(株)製)などがあげられる。
紙繊維の表面には、シリカなどと同様に、水酸基が多数存在し、変性SBRと結合することで、ゴム分子の動きを抑制し、低燃費性および操縦安定性を向上させることができる。
紙繊維の平均繊維長(L)は10μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましい。紙繊維のLが10μm未満では、紙繊維を添加することによる剛性向上の効果が小さくなる傾向がある。また、紙繊維のLは1000μm以下が好ましい。紙繊維のLが1000μmをこえると、紙繊維の分散不良が生じる傾向がある。
紙繊維の平均繊維径(D)は0.5μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましい。紙繊維のDが0.5μm未満では、紙繊維の分散不良が生じる傾向がある。また、紙繊維のDは100μm以下が好ましく、90μm以下がより好ましい。紙繊維のDが100μmをこえると、補強効果が得られない傾向がある。
紙繊維の平均繊維径に対する平均繊維長の比(平均アスペクト比、L/D)は10以上が好ましく、20以上がより好ましい。紙繊維のL/Dが10未満では、補強効果が得られない傾向がある。また、紙繊維のL/Dは2000以下が好ましく、1800以下がより好ましい。紙繊維のL/Dが2000をこえると、紙繊維の分散不良が生じる傾向がある。
紙繊維の含有量は、ゴム成分100重量部に対して0.5重量部以上が好ましく、1重量部以上がより好ましい。紙繊維の含有量が0.5重量部未満では、紙繊維を添加することによる効果が小さい傾向がある。また、紙繊維の含有量は20重量部以下が好ましく、15重量部以下がより好ましい。紙繊維の含有量が20重量部をこえると、耐摩耗性が悪化する傾向がある。
紙繊維は、その80%以上が、タイヤトレッドの厚さ方向に配向していることが好ましい。このように紙繊維を実質的にタイヤトレッドの厚さ方向に配向させることによって、乗り心地および操縦安定性ともに優れるという効果が得られる。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、充填剤を含有することが好ましい。
充填剤としては、とくに制限はなく、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、アルミナ、クレー、タルク、酸化マグネシウムなどがあげられ、これらの充填剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。とくに、カーボンブラックおよび/またはシリカが好ましく、カーボンブラックおよびシリカがより好ましい。
カーボンブラックの臭化セチルトリメチルアンモニウム吸着比表面積(CTAB)は120m2/g以上が好ましく、125m2/g以上がより好ましい。カーボンブラックのCTABが120m2/g未満では、耐摩耗性が悪化する傾向がある。また、カーボンブラックのCTABは250m2/g以下が好ましく、230m2/g以下がより好ましい。カーボンブラックのCTABが250m2/gをこえると、混練り時のカーボンブラックの分散性が悪化する傾向があり、たとえ分散状態が良好になるようにゴム練りしても粘度が上昇し、加工性が悪化するため、工程に負荷がかかる傾向がある。
カーボンブラックのヨウ素吸着量(IA)は130mg/g以上が好ましく、135mg/g以上がより好ましい。カーボンブラックのIAが130mg/g未満では、耐摩耗性が悪化する傾向がある。また、カーボンブラックのIAは200mg/g以下が好ましく、195mg/g以下がより好ましい。カーボンブラックのIAが200mg/gをこえると、加工性が悪化する傾向がある。
カーボンブラックのヨウ素吸着量に対する臭化セチルトリメチルアンモニウム吸着比表面積の比(CTAB/IA)は0.90以上が好ましく、0.92以上がより好ましく、0.95以上がさらに好ましい。カーボンブラックのCTAB/IAが0.90未満では、カーボンブラックの表面活性が低下して、ポリマーと結合しにくくなるため、低燃費性が悪化する傾向がある。また、カーボンブラックのCTAB/IAは1.2以下が好ましく、1.15以下がより好ましい。カーボンブラックのCTAB/IAが1.2をこえると、カーボンブラック製作時のコストがかかる傾向がある。
カーボンブラックを含有する場合、カーボンブラックの含有量は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して5重量部以上が好ましく、10重量部以上がより好ましい。カーボンブラックの含有量が5重量部未満では、耐摩耗性が悪化し、さらに、ゴムの黒色度が低下して耐候性が悪化する傾向がある。また、カーボンブラックの含有量は50重量部以下が好ましく、40重量部以下がより好ましい。カーボンブラックの含有量が50重量部をこえると、低燃費性が大きく悪化する傾向がある。
シリカとしてはとくに制限はなく、湿式法または乾式法により調製されたものを用いることができる。
シリカのBET比表面積(BET)は100m2/g以上が好ましく、110m2/g以上がより好ましい。シリカのBETが100m2/g未満では、ムーニー粘度を低減させることで加工性を向上させ、低燃費性を向上させられるが、耐摩耗性および操縦安定性が低下する傾向がある。また、シリカのBETは150m2/g以下が好ましく、130m2/g以下がより好ましい。シリカのBETが150m2/gをこえると、ムーニー粘度が増大するため、加工性が悪化するうえ、ゴムの混練り工程や押し出し工程において負荷がかかりすぎる傾向がある。
シリカのDBP吸油量(DBP)は200ml/100g以上が好ましく、210ml/100g以上がより好ましい。シリカのDBPが200ml/100g未満では、ゴムの硬度を維持することが困難であり、操縦安定性に劣る傾向がある。また、シリカのDBPは400ml/100g以下が好ましく、350ml/100g以下がより好ましい。シリカのDBPが400ml/100gをこえると、混練りゴムの粘度が上昇し、押出し工程の負担がかかりすぎる傾向がある。
シリカのBET比表面積に対するDBP吸油量の比(DBP/BET)は1.8以上が好ましく、2.2以上がより好ましい。シリカのDBP/BETが1.8未満では、低燃費性および操縦安定性のバランスが悪化する傾向がある。また、シリカのDBP/BETは4.0以下が好ましく、3.5以下がより好ましい。シリカのDBP/BETが4.0をこえると、押出し工程において負荷がかかる傾向がある。
シリカを含有する場合、シリカの含有量は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して50重量部以上が好ましく、60重量部以上がより好ましい。シリカの含有量が50重量部未満では、低燃費性は向上するが、耐摩耗性が低下し、操縦安定性を維持することが困難になる傾向がある。また、シリカの含有量は90重量部以下が好ましく、85重量部以下がより好ましい。シリカの含有量が90重量部をこえると、低燃費性が悪化する傾向がある。
シリカを含有する場合、シリカとともに、シランカップリング剤を併用することが好ましい。
シランカップリング剤としては、とくに制限はなく、具体的には、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−メチルジエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−メチルジメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−メチルジメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−メチルジエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(4−メチルジエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−メチルジメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(4−メチルジメトキシシリルプチル)ジスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトトリエチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどがあげられ、これらのシランカップリング剤は、単独で用いても、2種以上を組合せて用いてもよい。なかでも、カップリング剤添加効果およびコストを両立できることから、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)ジスルフィドなどが好適に用いられる。
シランカップリング剤を含有する場合、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100重量部に対して3重量部以上が好ましく、5重量部以上がより好ましい。シランカップリング剤の含有量が3重量部未満では、シリカに対する充分なカップリング効果が得られない傾向がある。また、シランカップリング剤の含有量は15重量部以下が好ましく、13重量部以下がより好ましい。シランカップリング剤の含有量が15重量部をこえると、シランカップリング剤を含有することによるカップリング効果が向上せず、コストがかかる傾向がある。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、前記ゴム成分、紙繊維、カーボンブラック、シリカおよびシランカップリング剤以外にも、ゴム工業で一般的に用いられるオイルなどの軟化剤、ワックス、各種老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、硫黄などの加硫剤、各種加硫促進剤などを適宜含有することができる。
本発明のタイヤは、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて前記各種薬品を配合した本発明のゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、通常の方法にて成形し、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧して本発明のタイヤを得る。
実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例および比較例で使用した各種薬品について説明する。
NR:RSS♯3
シリカ用末端変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR):旭化成(株)製のE10(溶液重合、末端基:アミノ基、スチレン含有量:39重量%、ビニル結合量:31重量%、Mw/Mn:2.1)
スチレンブタジエンゴム(SBR):住友化学(株)製のSBR1502(乳化重合、スチレン含有量:23.5重量%、ビニル結合量:18重量%)
紙繊維:王子製袋(株)製のネオファイバー(平均繊維径:10μm、平均繊維長:1000μm、平均アスペクト比:100)
カーボンブラック:三菱化学(株)製の試作カーボンブラック(CTAB:180m2/g、IA:188mg/g)
シリカ:ローディア社製のシリカ115Gr(BET:112m2/g、DBP:250ml/100g、DBP/BET:2.23)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi75(ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(TESPD))
プロセスオイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスPS24
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックワックス(パラフィンワックス)
老化防止剤:フレキシス社製のサントフレックス13(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日本油脂(株)製の桐
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華2号
硫黄:日本乾溜工業(株)製のセイミサルファー(二硫化炭素による不溶物60%以上の不溶性硫黄、オイル分:10%)
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(ジフェニルグアニジン)
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
実施例1および比較例1〜3
表1に示す配合処方にしたがい、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加し、90℃の条件下で5分間混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、得られた未加硫ゴム組成物を、150℃の条件下で30分間プレス加硫することで、実施例1および比較例1〜3の加硫ゴム組成物を得た。
(粘弾性試験)
前記加硫ゴム組成物から、4mm×30mm×1.5mmの短冊状試料を切り取り、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、周波数10Hz、初期歪10%、動歪1%の条件下で、70℃における複素弾性率(E*)および損失正接(tanδ)を測定した。なお、E*が大きいほど剛性が高く、操縦安定性が優れていることを示し、tanδが小さいほど低燃費性に優れることを示す。
(操縦安定性)
前記未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて、未加硫タイヤを成型し、未加硫タイヤを150℃の条件下で30分間プレス加硫することで、タイヤ(タイヤサイズ:195/60R15)を製造した。
製造したタイヤを普通乗用車に装着させ、乾燥アスファルト路面のテストコースにて、実車走行を行った。その際、比較例1の操縦安定性指数を100とし、各配合の操縦安定性をテストドライバーが官能評価した。なお、操縦安定性指数が大きいほど、操縦安定性および乗心地に優れることを示す。
上記試験の評価結果を表1に示す。
Figure 2007284553

Claims (2)

  1. 分子量分布(Mw/Mn)が2.3以下であり、シリカ用に末端変性されたスチレンブタジエンゴムを30重量%以上含むジエン系ゴム成分、および
    紙繊維を含有するタイヤトレッド用ゴム組成物。
  2. ジエン系ゴム成分100重量部に対して、
    紙繊維を0.5〜20重量部含有する請求項1記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
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