JP2002037929A - タイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤ - Google Patents

タイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤ

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JP2002037929A
JP2002037929A JP2000224798A JP2000224798A JP2002037929A JP 2002037929 A JP2002037929 A JP 2002037929A JP 2000224798 A JP2000224798 A JP 2000224798A JP 2000224798 A JP2000224798 A JP 2000224798A JP 2002037929 A JP2002037929 A JP 2002037929A
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rubber composition
tire
rubber
mpa
tires
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JP2000224798A
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English (en)
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Yoichi Mizuno
洋一 水野
Takao Wada
孝雄 和田
Kazuo Hochi
和郎 保地
Ritsuo Nakayasu
律夫 中安
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補強に省資源および環境保護の観点から廃棄
物である古紙を有効に活用することで、タイヤの製造コ
ストの大幅な低減化を達成するとともに、得られたタイ
ヤの硬度、動的弾性率、耐磨耗性などの諸特性を損なう
ことのないタイヤ用ゴム組成物を提供する。 【解決手段】 ゴム成分100重量部に対して、裁断し
た古紙を1重量部〜10重量部配合したタイヤ用ゴム組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、古紙を配合するこ
とにより補強したタイヤ用ゴム組成物に関する。また、
本発明は、そのタイヤ用ゴム組成物を使用した空気入り
タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】タイヤ製造に用いるタイヤ用ゴム組成物
に有機繊維や無機繊維を短く切断したものをゴムに混合
することが知られている。有機繊維や無機繊維を配合す
ることで、ゴムの弾性率や引き裂き性などが向上し、タ
イヤやベルト、ホースなどのゴム製品におけるゴム使用
量が削減でき、省資源や軽量化に効果的である。しかし
ながら、これらに使用される繊維材料は、短繊維強化用
として新たに紡糸した繊維を繊維メーカーで切断された
ものが通常用いられており、経済的に高いものとなる傾
向があった。特に最近では、タイヤメーカーが激しいコ
スト低減競争を繰り広げる中でタイヤ用ゴム組成物の製
造コストの削減が要請されている。
【0003】一方、炭酸カルシウム、マイカ、クレーな
どの無機補強剤をタイヤ用ゴム組成物に配合することが
知られている。これらの無機補強剤は比較的安価である
ため、タイヤの製造コストの軽減は達成できる。しかし
ながら、これらの無機補強剤は含有させる配合量によっ
てはタイヤの性能低下をもたらす可能性がある。さらに
配合量によっては比重が大きくなり、容積あたりのコス
トダウンは期待できない場合がある。
【0004】また、タイヤ製造コストの低減化および環
境問題解決の観点から、タイヤ用ゴム組成物の原材料の
リサイクルが研究されており、たとえば再生ゴムの研究
が進められている。しかしながら、再生ゴムの研究は十
分進んでおらず、タイヤ製造コストを効果的に削減させ
るには至っていない。
【0005】一方、古紙を再利用する方法として樹脂な
どに配合する技術が開示されている。たとえば、特公昭
57−43575号公報などには、熱可塑性樹脂と合成
ゴムまたは天然ゴムに滑剤としてステアリン酸を混合し
た材料を溶融させ、この溶融した液相内で切断された古
紙を混練することにより得られる複合材組成物が開示さ
れている。また、特開平11−217466号公報など
には、古紙を予めアルカリ水溶液中で融解状態とし、そ
れをゴムラテックスに混合後、ゴムを凝固させて古紙で
強化したゴムを製造する方法が提案されている。
【0006】しかしながら、これらの技術はいずれもゴ
ム組成物を得る製造工程が複雑であり、しかも製造コス
トの効果的削減が実現されるに至っていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
を解決するためのものであり、タイヤ用ゴム組成物の補
強に省資源および環境保護の観点から廃棄物である古紙
を有効に活用することで、タイヤの製造コストの大幅な
低減化を達成するとともに、得られたタイヤの硬度、動
的弾性率、耐摩耗性などの諸特性を損なうことのないタ
イヤ用ゴム組成物を提供するものである。また、本発明
は、そのようなタイヤ用ゴム組成物を使用した空気入り
タイヤを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るタイヤ用ゴ
ム組成物は、請求項1に記載のように、ゴム成分100
重量部に対して、古紙を1重量部以上12重量部以下配
合したタイヤ用ゴム組成物である。
【0009】また、本発明に係るタイヤ用ゴム組成物
は、請求項2に記載のように、請求項1記載の発明にお
いて、前記古紙は古新聞紙であるタイヤ用ゴム組成物で
ある。
【0010】また、本発明に係る空気入りタイヤは、請
求項3に記載のように、請求項1または請求項2記載の
タイヤ用ゴム組成物を、ビードエーペックスゴムに使用
した空気入りタイヤである。
【0011】また、本発明に係る空気入りタイヤは、請
求項4に記載のように、請求項1または請求項2記載の
タイヤ用ゴム組成物を、トレッド部に使用した空気入り
タイヤである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係るタイヤ用ゴム組成物
は、ゴム成分100重量部に対して、古紙を12重量部
以下配合したものである。
【0013】ゴム成分としては、天然ゴム(NR)もし
くはジエン系合成ゴムのうち少なくともいずれか一方を
含むゴム成分を使用することができ、ジエン系合成ゴム
としては、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリ
ブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(I
R)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPD
M)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−
ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)など
を使用でき、本発明に使用されるゴム成分中に1種類ま
たは2種類以上含まれていてもよい。なお、エチレン−
プロピレン−ジエンゴム(EPDM)とは、エチレン−
プロピレンゴム(EPM)に第三ジエン成分を含むもの
であり、ここで第三ジエン成分とは、炭素数5〜20の
非共役ジエンであり、たとえば1,4−ペンタジエン、
1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,5
−ジメチル−1,5−ヘキサジエンおよび1,4−オク
タジエンや、たとえば1,4−シクロヘキサジエン、シ
クロオクタジエン、ジシクロペンタジエンなどの環状ジ
エン、例えば5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−
ブチリデン−2−ノルボルネン、2−メタリル−5−ノ
ルボルネンおよび2−イソプロペニル−5−ノルボルネ
ンなどのアルケニルノルボルネンなどが挙げられ、特に
ジエンの中では、ジシクロペンタジエン、5−エチリデ
ン−2−ノルボルネンなどが好ましく用いることが可能
である。
【0014】本発明における補強材としての古紙には、
古新聞紙、古コピー紙、古ダンボール紙などが使用され
るが、このうち古新聞紙が、タイヤ組成物における諸物
性のバラツキが比較的小さく好ましい。
【0015】ゴム組成物中に配合される古紙は裁断した
ものが好ましい。古紙の裁断にはシュレッダーなどの裁
断機を使用することで行うことが可能である。裁断を行
う前に、古紙の脱水を行う脱水工程を設けることができ
る。また、古紙をビーターで叩解し、固形分を3%以下
とした薄い濃度の泥状にし、ここで必要に応じて接着剤
や改質剤などのバインダーを混ぜ、フィルタープレスな
どで脱水後、それを押出機により紐状に押し出し、更に
それを数十ミリ長さに裁断機にて裁断してチップ状とし
て、ゴム組成物に混入させることも可能である。
【0016】古紙は、ゴム成分100重量部に対して、
1重量部以上12重量部以下配合する。配合量が1重量
部よりも少ない場合にあっては配合の効果が少ないから
であり、配合量が12重量部よりも多くなる場合にあっ
ては、得られるタイヤ用ゴム組成物の硬度が大きくな
り、さらに剛性も高くなりタイヤの物性として満足でき
るものから外れる場合があるからである。
【0017】タイヤ用ゴム組成物には、加硫促進剤、加
硫剤、軟化剤、老化防止剤、白色充填剤、発泡剤、カッ
プリング剤、可塑剤、スコーチ防止剤などを含有させる
ことが可能である。
【0018】加硫剤としては、有機過酸化物もしくは硫
黄系加硫剤を使用することが可能であり、有機過酸化物
としては、たとえば、ベンゾイルパーオキサイド、ジク
ミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
t−ブチルクミルパーオキサイド、メチルエチルケトン
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパ
ーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3あるいは1,3
−ビス(t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼン、ジ
−t−ブチルパーオキシ−ジイソプロピルベンゼン、t
−ブチルパーオキシベンゼン、2,4−ジクロロベンゾ
イルパーオキサイド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキ
シ−3,3,5−トリメチルシロキサン、n−ブチル−
4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレレートなどを使
用することができる。これらの中で、ジクミルパーオキ
サイド、t−ブチルパーオキシベンゼンおよびジ−t−
ブチルパーオキシ−ジイソプロピルベンゼンが好まし
い。また、硫黄系加硫剤としては、たとえば、硫黄、モ
ルホリンジスルフィドなどを使用することができる。こ
れらの中では硫黄が好ましい。
【0019】加硫促進剤としては、スルフェンアミド
系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニ
ジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系
またはアルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、も
しくは、キサンテート系加硫促進剤のうち少なくとも一
つを含有するものを使用することが可能である。スルフ
ェンアミド系としては、たとえばCBS(N−シクロヘ
キシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)、TB
BS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェ
ンアミド)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチ
アジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−
ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジイソプロ
ピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどのス
ルフェンアミド系化合物などを使用することができる。
チアゾール系としては、たとえばMBT(2−メルカプ
トベンゾチアゾール)、MBTS(ジベンゾチアジルジ
スルフィド)、2−メルカプトベンゾチアゾールのナト
リウム塩、亜鉛塩、銅塩、シクロヘキシルアミン塩、2
−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチア
ゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチ
オ)ベンゾチアゾールなどのチアゾール系化合物などを
使用することができる。チウラム系としては、たとえば
TMTD(テトラメチルチウラムジスルフィド)、テト
ラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラム
モノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィ
ド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペン
タメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレ
ンチウラムヘキサスルフィド、テトラブチルチウラムジ
スルフィド、ペンタメチレンチウラムテトラスルフィド
などのチウラム系化合物を使用することができる。チオ
ウレア系としては、たとえばチアカルバミド、ジエチル
チオ尿素、ジブチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジ
オルトトリルチオ尿素などのチオ尿素化合物などを使用
することができる。グアニジン系としては、たとえばジ
フェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、トリ
フェニルグアニジン、オルトトリルビグアニド、ジフェ
ニルグアニジンフタレートなどのグアニジン系化合物を
使用することができる。ジチオカルバミン酸系として
は、たとえばエチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、
ブチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチ
オカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン
酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジ
チオカルバミン酸亜鉛、ジアミルジチオカルバミン酸亜
鉛、ジプロピルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタメチレ
ンジチオカルバミン酸亜鉛とピペリジンの錯塩、ヘキサ
デシル(またはオクタデシル)イソプロピルジチオカルバ
ミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエ
チルジチオカルバミン酸ナトリウム、ペンタメチレンジ
チオカルバミン酸ピペリジン、ジメチルジチオカルバミ
ン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジア
ミルジチオカルバミン酸カドミウムなどのジチオカルバ
ミン酸系化合物などを使用することができる。アルデヒ
ド−アミン系またはアルデヒド−アンモニア系として
は、たとえばアセトアルデヒド−アニリン反応物、ブチ
ルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラ
ミン、アセトアルデヒド−アンモニア反応物などのアル
デヒド−アミン系またはアルデヒド−アンモニア系化合
物などを使用することができる。イミダゾリン系として
は、たとえば2−メルカプトイミダゾリンなどのイミダ
ゾリン系化合物などを使用することができる。キサンテ
ート系としては、たとえばジブチルキサントゲン酸亜鉛
などのキサンテート系化合物などを使用することができ
る。
【0020】老化防止剤(劣化防止剤)としては、アミ
ン系、フェノール系、イミダゾール系、カルバミン酸金
属塩、ワックスなどを適宜選択して使用することが可能
である。
【0021】所望により練り加工性を一層向上させるた
めに軟化剤を併用することもできる。この様な軟化剤と
しては、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パ
ラフィン、石油アスファルト、ワセリンなどの石油系軟
化剤;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油などの脂
肪油系軟化剤;トール油;サブ;蜜ロウ、カルナバロ
ウ、ラノリンなどのワックス類;リノール酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、ラウリン酸などが挙げられる。具
体的な商品名としては、トライレンCP40(Trilene
CP40,白石カルシウム(株)、B型粘度(100℃)4,600
cP)、トライレンCP80(Trilene CP80,B型粘度
(100℃)59,000cP)、トライレン66(Trilene 66,
B型粘度(100℃)110,000cP)、トライレン67(Tri
lene 67,B型粘度(100℃)94,000cP)、サンパー228
0(パラフィンオイル,日本サン石油(株),B型粘度
(100℃)28cP)、ルーカントHC3000X(エチレン−
α−オレフィン油,三井石油化学(株),B型粘度(100
℃)2900cP)などを使用することが可能である。
【0022】タイヤ用ゴム組成物には白色充填剤を含有
させることができる。ただし上述したように、白色充填
剤の含有量が多くなるとタイヤ用ゴム組成物の諸物性が
低下する。本発明では古紙を充填するものであり、白色
充填剤を併用して添加することができるのである。白色
充填剤としては具体的には、シリカ、クレー、アルミ
ナ、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸
化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウ
ム、酸化チタンなどが挙げられ、これらは単独あるいは
2種以上混合して用いることができる。特に好ましい白
色充填剤としてはシリカ、クレー、水酸化アルミニウ
ム、アルミナである。
【0023】発泡剤としては、たとえば、アゾジカルボ
ンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジニトロソペ
ンタメチレンテトラミン、ヒドラゾジカルボンアミド、
p−トルエンスルホニルアセトンヒドラゾーンなどの有
機系や、NaHCO3などの無機系のものを使用でき
る。
【0024】用途に応じてカップリング剤を含有させる
ことも可能である。カップリング剤としては、アルミネ
ート系カップリング剤、シラン系カップリング剤、チタ
ン系カップリング剤などを使用することが可能である。
アルミネート系カップリング剤とは、たとえばアセトア
ルコキシアルミニウムジイソプロピレートを使用するこ
とができる。シラン系カップリング剤としては、具体的
には、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(2−メ
トキシエトキシ)シラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどを使用
することができる。チタン系カップリング剤は、具体的
には、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、
イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネー
ト、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェー
ト)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチル
ホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジト
リデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−
ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデ
シル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイ
ロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルト
リオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリル
イソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(ジオ
クチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリク
ミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミ
ノエチル−アミノエチル)チタネートなどを使用するこ
とができる。
【0025】さらに所要に応じて可塑剤を含有させるこ
とも可能である。具体的には、DMP(フタル酸ジメチ
ル)、DEP(フタル酸ジエチル)、DBP(フタル酸
ジブチル)、DHP(フタル酸ジヘプチル)、DOP
(フタル酸ジオクチル)、DINP(フタル酸ジイソノ
ニル)、DIDP(フタル酸ジイソデシル)、BBP
(フタル酸ブチルベンジル)、DLP(フタル酸ジラウ
リル)、DCHP(フタル酸ジシクロヘキシル)、無水
ヒドロフタル酸エステル、TCP(リン酸トリクレジ
ル)、TEP(トリエチルホスフェート)、TBP(ト
リブチルホスフェート)、TOP(トリオクチルホスフ
ェート)、TCEP(リン酸トリ(クロロエチル))、
TDCPP(トリスジクロロプロピルホスフェート)、
TBXP(リン酸トシブトキシエチル)、TCPP(ト
リス(β−クロロプロピル)ホスフェート)、TPP
(トリフェニルホスフェート)、オクチルジフェニルホ
スフェート、リン酸(トリスイソプロピルフェニル)、
DOA(ジオクチルアジペート)、DINA(アジピン
酸ジイソノニル)、DIDA(アジピン酸ジイソデシ
ル)、D610A(アジピン酸ジアルキル610)、B
XA(ジブチルジグリコールアジペート)、DOZ(ア
ゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル)、DBS(セバシ
ン酸ジブチル)、DOS(セバシン酸ジオクチル)、ク
エン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチ
ル、DBM(マレイン酸ジブチル)、DOM(マレイン
酸−2−エチルヘキシル)、DBF(フマル酸ジブチ
ル)などを使用することができる。
【0026】スコーチ防止剤は別名焼け防止剤といい、
スコーチを防止または遅延させる薬剤である。具体的に
は、無水フタル酸、サリチル酸、安息香酸などの有機
酸、N−ニトロソジフェニルアミンなどのニトロソ化合
物、N−シクロヘキシルチオフタルイミドなどを使用す
ることができる。さらに、タイヤ用ゴム組成物にはカー
ボンブラックを配合させることも可能である。
【0027】図1は、本発明に係る空気入りタイヤを例
示したものである。タイヤ1は、トレッド部2と、その
両端からタイヤ半径方向内方にのびる一対のサイドウォ
ール部3と、各サイドウォール部3の内方端に位置する
ビード部4とを具える。またビード部4、4間にはカー
カス6が架け渡されるとともに、このカーカス6の外側
かつトレッド部2内にはタガ効果を有してトレッド部2
を補強するベルト層7が配される。
【0028】前記カーカス6は、カーカスコードをタイ
ヤ赤道COに対して例えば70〜90°の角度で配列す
る1枚以上のカーカスプライ6aから形成され、このカ
ーカスプライ6aは、前記トレッド部2からサイドウォ
ール部3をへてビード部4のビードコア5の廻りをタイ
ヤ軸方向の内側から外側に折返されて係止される。
【0029】前記ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ
赤道COに対して例えば70°以下の角度で配列した2
枚以上のベルトプライ7aからなり、各ベルトコードが
プライ間で交差するよう向きを違えて重置している。な
お、必要に応じてベルト層7のリフティングを防止する
ためのバンド層(図示しない)を、ベルト層7の外側に
設けても良く、このときバンド層は、低モジュラスの有
機繊維コードを、タイヤ赤道COとほぼ平行に螺旋巻き
した連続プライで形成する。
【0030】またビード部4には、前記ビードコア5か
ら半径方向外方にのびるビードエーペックスゴム8が配
されるとともに、カーカス6の内側には、タイヤ内腔面
をなすインナーライナゴム9が隣設され、カーカス6の
外側は、チェーファーゴム4Gおよびサイドウォールゴ
ム3Gで保護される。
【0031】本発明に係るタイヤ用ゴム組成物を、空気
入りタイヤ1のビードエーペックスゴム8に使用するこ
とが可能である。また、本発明に係るタイヤ用ゴム組成
物を、空気入りタイヤ1のトレッド部2に使用すること
が可能である。
【0032】
【実施例】(実施例1)ゴム成分として、天然ゴム80
重量部とポリブタジエンゴム20重量部とをブレンドし
たものを用いた。ポリブタジエンゴム(BR)としては
宇部興産(株)製のBR150Bを使用した。カーボン
ブラックは、カーボンブラック1として三菱化学(株)
製のダイヤブラックI(N220)を使用し、50重量
部配合した。ステアリン酸としては日本油脂(株)の桐
を使用し、2重量部配合した。酸化亜鉛としては東邦亜
鉛の銀嶺Rを使用し、5重量部配合した。老化防止剤と
しては精工化学社製のオゾノン6Cを使用し、2重量部
配合した。ワックスとしては大内新興化学のサンノック
スワックスを使用し、1.5重量部配合した。プロセス
オイルとしては出光興産(株)製のダイアナプロセスA
H40を使用し、5重量部配合した。古新聞紙としては
通常の古新聞紙をFUJI XEROX製のシュレッダ
ーM12を使用して幅3mm×長さ45mm程度に裁断
したものを使用し、配合量は1重量部であった。
【0033】上述の材料を混合させた後、バンバリーで
約150℃の温度条件の下5分間混練りを行った。な
お、バンバリーのミキシングの最高温度は120〜18
0℃の範囲にあることが好適である。その後、得られた
ゴム組成物に、硫黄および加硫促進剤をそれぞれ含有さ
せて、2軸オープンロールで温度条件約80℃で5分間
練りこんだ。硫黄としては鶴見化学(株)の硫黄を使用
し、1重量部配合した。加硫促進剤としては大内新興化
学社製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−
ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)を使用し、1.2
重量部配合した。
【0034】得られたゴム組成物を用いてゲージが約2
mmのシートを作成し、約175℃、14分間、25k
gfの条件下にて加硫を行い、試験用サンプルを調整し
た。
【0035】硬度(SHORE−A)は、ゴムの硬度を
ISO−7619に準じて25℃の温度条件の下、硬度
計にて測定を行った。
【0036】損失正接(粘弾性試験)は、調整したゴム
組成物から試験片を作成し、岩本製作所製の粘弾性スペ
クトロメーターで周波数10kHz、動歪1%の条件下
で60℃弾性率E*および損失正接(tanδ)の測定
を行った。なお、弾性率E*の数値が大きいほど剛性が
高く、損失正接(tanδ)が低いほど発熱性が低く性
能が良好であり同時にころがり抵抗性能も良好であるこ
とを意味している。
【0037】引張試験は、調整したゴム組成物から試験
片を作成し、JIS−K6251に準じて3号ダンベル
を用いて引張試験を実施し、100モジュラス(M10
0(Mpa))、200モジュラス(M200(Mp
a))、300モジュラス(M300(Mpa))をそ
れぞれ測定した。なお、モジュラスは数値が高いほど剛
性が高いことを示す。
【0038】摩耗試験は、調整したゴム組成物から試験
片を作成し、岩本製作所製のランボーン摩耗試験機を用
い、表面回転速度50m/min、負荷荷重1.5k
g、かつ落砂量15g/minでスリップ率20%、測
定時間3分間にて試験片の摩耗を測定した。摩耗試験
は、後述する比較例1の値を100として相対的に評価
することとし、摩耗指数が大きいほど、耐摩耗性に優れ
ることになる。
【0039】実施例1に係るゴム組成物においては、硬
度(SHORE−A)は61.3であり、弾性率E*は
4.50(Mpa)であり、損失正接(tanδ)は
0.122であり、M100は1.8(Mpa)であ
り、M200は5.2(Mpa)であり、M300は1
0.1(Mpa)であり、摩耗試験は、後述する比較例
1の値を100として96であった。これらの結果を下
記表1に示す。
【0040】(実施例2)タイヤ用ゴム組成物の配合
は、古新聞紙の配合量が3重量部である点を除いて、上
述した実施例1と同様である。そして、タイヤ用ゴム組
成物の製造方法ならびに試験方法も上述した実施例1と
同様である。
【0041】実施例2に係るゴム組成物においては、硬
度(SHORE−A)は63.0であり、弾性率E*は
5.70(Mpa)であり、損失正接(tanδ)は
0.122であり、M100は2.3(Mpa)であ
り、M200は5.6(Mpa)であり、M300は1
0.4(Mpa)であり、摩耗試験は、後述する比較例
1の値を100として89であった。これらの結果を下
記表1に示す。
【0042】(実施例3)タイヤ用ゴム組成物の配合
は、古新聞紙の配合量が6重量部である点を除いて、上
述した実施例1と同様である。そして、タイヤ用ゴム組
成物の製造方法ならびに試験方法も上述した実施例1と
同様である。
【0043】実施例3に係るゴム組成物においては、硬
度(SHORE−A)は65.7であり、弾性率E*は
6.90(Mpa)であり、損失正接(tanδ)は
0.122であり、M100は2.7(Mpa)であ
り、M200は6.0(Mpa)であり、M300は1
1.0(Mpa)であり、摩耗試験は、後述する比較例
1の値を100として85であった。これらの結果を下
記表1に示す。
【0044】(実施例4)タイヤ用ゴム組成物の配合
は、古新聞紙の配合量が10重量部である点を除いて、
上述した実施例1と同様である。そして、タイヤ用ゴム
組成物の製造方法ならびに試験方法も上述した実施例1
と同様である。
【0045】実施例4に係るゴム組成物においては、硬
度(SHORE−A)は68.0であり、弾性率E*は
7.70(Mpa)であり、損失正接(tanδ)は
0.128であり、M100は3.6(Mpa)であ
り、M200は7.4(Mpa)であり、M300は1
3.4(Mpa)であり、摩耗試験は、後述する比較例
1の値を100として80であった。これらの結果を下
記表1に示す。
【0046】(実施例5)タイヤ用ゴム組成物の配合
は、古新聞紙の配合量が12重量部である点を除いて、
上述した実施例1と同様である。そして、タイヤ用ゴム
組成物の製造方法ならびに試験方法も上述した実施例1
と同様である。
【0047】実施例5に係るゴム組成物においては、硬
度(SHORE−A)は71.0であり、弾性率E*は
8.10(Mpa)であり、損失正接(tanδ)は
0.133であり、M100は4.0(Mpa)であ
り、M200は9.0(Mpa)であり、M300は1
7.0(Mpa)であり、摩耗試験は、後述する比較例
1の値を100として73であった。これらの結果を下
記表1に示す。
【0048】(比較例1)タイヤ用ゴム組成物の配合
は、古新聞紙を配合しない点を除いて、上述した実施例
1と同様である。そして、タイヤ用ゴム組成物の製造方
法ならびに試験方法も上述した実施例1と同様である。
【0049】比較例1に係るゴム組成物においては、硬
度(SHORE−A)は60.8であり、弾性率E*は
4.20(Mpa)であり、損失正接(tanδ)は
0.125であり、M100は1.7(Mpa)であ
り、M200は5.2(Mpa)であり、M300は
9.9(Mpa)であり、摩耗試験は、比較例1の値を
100とし、比較例2および実施例1〜5を相対的に評
価することにした。これらの結果を下記表1に示す。
【0050】(比較例2)タイヤ用ゴム組成物の配合
は、古新聞紙の配合量が15重量部である点を除いて、
上述した実施例1と同様である。そして、タイヤ用ゴム
組成物の製造方法ならびに試験方法も上述した実施例1
と同様である。
【0051】比較例2に係るゴム組成物においては、硬
度(SHORE−A)は72.9であり、弾性率E*は
8.29(Mpa)であり、損失正接(tanδ)は
0.135であり、M100は4.3(Mpa)であ
り、M200は9.4(Mpa)であり、M300は1
7.9(Mpa)であり、摩耗試験は、上述した比較例
1の値を100として62であった。これらの結果を下
記表1に示す
【0052】
【表1】
【0053】上述した実施例1〜5および比較例1〜2
は、空気入りタイヤのトレッドに使用する場合を想定し
た配合例である。表1に示されているように、古新聞紙
を配合すると、硬度を上昇させることができた。また、
弾性率E*およびモジュラスにおいても上昇させること
ができ、古新聞紙を配合させることで、剛性を高めるこ
とができることが理解される。また、損失正接(tan
δ)は古新聞紙を配合しない場合と比較してほぼ同等で
あり、発熱性およびころがり抵抗性能において古新聞紙
を配合しない場合とほぼ同等の性能を有することがわか
る。摩耗試験の結果、古新聞紙を配合させた場合、摩耗
性能は幾分かは低下することが判明し、比較例2の結果
から新聞の配合量が12重量部を超えると、摩耗性能の
低下が著しくなることが理解される。
【0054】(実施例6)ゴム成分として、天然ゴム1
00重量部を用いた。カーボンブラックは、カーボンブ
ラック2として東海カーボン(株)製のシーストN(N
330)を使用し、70重量部配合した。ステアリン酸
としては日本油脂(株)の桐を使用し、2重量部配合し
た。酸化亜鉛としては東邦亜鉛の銀嶺Rを使用し、4重
量部配合した。老化防止剤としては精工化学社製のオゾ
ノン6Cを使用し、2重量部配合した。プロセスオイル
としては出光興産(株)製のダイアナプロセスAH40
を使用し、5重量部配合した。古新聞紙としては通常の
古新聞紙をFUJI XEROX製のシュレッダーM1
2を使用して幅3mm×長さ45mm程度に裁断したも
のを使用し、配合量は1重量部であった。
【0055】上述の材料を混合させた後、バンバリーで
約150℃の温度条件の下5分間混練りを行った。その
後、得られたゴム組成物に、硫黄および加硫促進剤をそ
れぞれ含有させて、2軸オープンロールで温度条件約8
0℃で5分間練りこんだ。硫黄としては鶴見化学(株)
の硫黄を使用し、1.5重量部配合した。加硫促進剤と
しては大内新興化学社製のノクセラーNS(N−ter
t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
を使用し、3重量部配合した。
【0056】得られたゴム組成物を用いてゲージが約2
mmのシートを作成し、約175℃、14分間、25k
gfの条件下にて加硫を行い、試験用サンプルを調整し
た。
【0057】硬度(SHORE−A)、損失正接(粘弾
性試験)、引張試験、および、摩耗試験については、上
述した実施例1と同様の試験方法にて評価を行った。接
着試験は、ビードエーペックスと隣接するコンポーネン
トであるPLYゴムとの接着性を見る試験であるが、J
IS K6256に準じて短冊状試験片を用いて引張速
度50.0mm/minにて引張り、剥離状態を比較し
た。なお、凝集破壊していれば接着レベルには問題はな
く、界面剥離をすれば耐久性能上望ましくない。なお、
PLY(プライ)とは、タイヤにおいてカーカスを構成
するゴムで被覆されたコードの1枚1枚をいうものであ
る。
【0058】実施例6に係るゴム組成物においては、硬
度(SHORE−A)は83.1であり、弾性率E*は
17.3(Mpa)であり、損失正接(tanδ)は
0.200であり、M100は7(Mpa)であり、M
200は14(Mpa)であり、PLYとの接着性は凝
集破壊であった。これらの結果を下記表2に示す。
【0059】(実施例7)タイヤ用ゴム組成物の配合
は、古新聞紙の配合量が3重量部である点を除いて、上
述した実施例6と同様である。そして、タイヤ用ゴム組
成物の製造方法ならびに試験方法も上述した実施例6と
同様である。
【0060】実施例7に係るゴム組成物においては、硬
度(SHORE−A)は85.6であり、弾性率E*は
19.1(Mpa)であり、損失正接(tanδ)は
0.202であり、M100は8(Mpa)であり、M
200は15(Mpa)であり、PLYとの接着性は凝
集破壊であった。これらの結果を下記表2に示す。
【0061】(実施例8)タイヤ用ゴム組成物の配合
は、古新聞紙の配合量が6重量部である点を除いて、上
述した実施例6と同様である。そして、タイヤ用ゴム組
成物の製造方法ならびに試験方法も上述した実施例6と
同様である。
【0062】実施例8に係るゴム組成物においては、硬
度(SHORE−A)は88.7であり、弾性率E*は
23.8(Mpa)であり、損失正接(tanδ)は
0.195であり、M100は8(Mpa)であり、M
200は15(Mpa)であり、PLYとの接着性は凝
集破壊であった。これらの結果を下記表2に示す。
【0063】(実施例9)タイヤ用ゴム組成物の配合
は、古新聞紙の配合量が10重量部である点を除いて、
上述した実施例6と同様である。そして、タイヤ用ゴム
組成物の製造方法ならびに試験方法も上述した実施例6
と同様である。
【0064】実施例9に係るゴム組成物においては、硬
度(SHORE−A)は92.0であり、弾性率E*は
25.0(Mpa)であり、損失正接(tanδ)は
0.191であり、M100は11(Mpa)であり、
M200は20(Mpa)であり、PLYとの接着性は
凝集破壊であった。これらの結果を下記表2に示す。
【0065】(実施例10)タイヤ用ゴム組成物の配合
は、古新聞紙の配合量が12重量部である点を除いて、
上述した実施例6と同様である。そして、タイヤ用ゴム
組成物の製造方法ならびに試験方法も上述した実施例6
と同様である。
【0066】実施例10に係るゴム組成物においては、
硬度(SHORE−A)は94.0であり、弾性率E*
は27.0(Mpa)であり、損失正接(tanδ)は
0.190であり、M100は14(Mpa)であり、
M200は32(Mpa)であり、PLYとの接着性は
凝集破壊であった。これらの結果を下記表2に示す。
【0067】(比較例3)タイヤ用ゴム組成物の配合
は、古新聞紙を配合しない点を除いて、上述した実施例
6と同様である。そして、タイヤ用ゴム組成物の製造方
法ならびに試験方法も上述した実施例6と同様である。
【0068】比較例3に係るゴム組成物においては、硬
度(SHORE−A)は82.0であり、弾性率E*は
16.0(Mpa)であり、損失正接(tanδ)は
0.201であり、M100は7(Mpa)であり、M
200は14(Mpa)であり、PLYとの接着性は凝
集破壊であった。これらの結果を下記表2に示す。
【0069】(比較例4)タイヤ用ゴム組成物の配合
は、古新聞紙の配合量が15重量部である点を除いて、
上述した実施例6と同様である。そして、タイヤ用ゴム
組成物の製造方法ならびに試験方法も上述した実施例6
と同様である。
【0070】比較例4に係るゴム組成物においては、硬
度(SHORE−A)は98.2であり、弾性率E*は
27.8(Mpa)であり、損失正接(tanδ)は
0.191であり、M100は17(Mpa)であり、
M200は37(Mpa)であり、PLYとの接着性は
界面剥離であった。これらの結果を下記表2に示す。
【0071】
【表2】
【0072】上述した実施例6〜10および比較例3〜
4は、空気入りタイヤのビードエーペックスゴムに使用
する場合を想定した配合例である。表2に示されている
ように、古新聞紙を配合すると、硬度を上昇させること
ができた。また、弾性率E*およびモジュラスにおいて
も上昇させることができ、古新聞紙を配合させること
で、剛性を高めることができることが理解される。ま
た、損失正接(tanδ)は、実施例6、実施例8、実
施例9、実施例10においては低下させることができ、
比較的発熱性を低く抑制できる傾向を有することが理解
される。PLYとの接着性試験の結果、古新聞紙の配合
量が12重量部を超えると、界面剥離が生じることが理
解される。
【0073】なお、今回開示された実施の形態および実
施例はすべての点で例示であって制限的なものではない
と考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明
ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の
範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含ま
れることが意図される。
【0074】
【発明の効果】廃棄物である古紙を有効に活用し、得ら
れるタイヤの硬度、動的弾性率、耐摩耗性などの諸特性
を損なうことのないタイヤ用ゴム組成物を提供すること
ができた。したがって、タイヤ用ゴム組成物の補強に省
資源および環境保護の観点からタイヤの製造コストの大
幅な低減化を達成することができた。また、本発明に係
るタイヤ用ゴム組成物をタイヤのトレッド部に使用した
場合、自動車の操縦安定性を大幅に向上させることが可
能になり、ビードエーペックスに用いた場合、ビードま
わりの耐久性を向上させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る空気入りタイヤを説明する図で
ある。
【符号の説明】
1 タイヤ、2 トレッド部、3 サイドウォール部、
4 ビード部、5 ビードコア、6 カーカス、7 ベ
ルト層、8 ビードエーペックスゴム、9 インナーラ
イナゴム。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月22日(2000.8.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】
【表1】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 97:02) C08L 97:02) (72)発明者 保地 和郎 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 (72)発明者 中安 律夫 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 4J002 AC001 AC011 AC031 AC061 AC071 AC081 AH002 BB151 BB181

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム成分100重量部に対して、古紙を
    1重量部〜12重量部配合したタイヤ用ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 前記古紙は、古新聞紙である請求項1記
    載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のタイヤ用
    ゴム組成物を、ビードエーペックスゴムに使用した空気
    入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載のタイヤ用
    ゴム組成物を、トレッド部に使用した空気入りタイヤ。
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