JP2002226635A - ゴム組成物及び該ゴム組成物を用いたゴム製品の製造方法 - Google Patents
ゴム組成物及び該ゴム組成物を用いたゴム製品の製造方法Info
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Abstract
を速めたゴム組成物及びそれを用いたゴム製品を提供す
る。 【解決手段】 本発明は加硫剤または加硫促進剤を芯剤
とし、ラジカル崩壊型樹脂で被覆したマイクロカプセル
を含むゴム組成物である。ここでラジカル崩壊型樹脂
は、好適には二級以上の炭素原子を主鎖に有する樹脂で
ある。他の発明は前記ゴム組成物を混練りする工程、混
練して得られたゴム組成物に電子線を照射する工程、そ
の後加硫する工程からなるゴム製品の製造方法である。
Description
ム組成物を用いたゴム製品の製造方法、特に加工性を低
下することなく加硫速度を速くした、タイヤ用ゴム組成
物及びタイヤの製造方法に関する。
為に加硫速度の速い加硫促進剤を配合することが行なわ
れていた。かかる加硫促進剤は、加硫前の加工工程にお
いて、部分的に加硫を開始しゴム焼けを生ずる問題があ
った。そこで加硫剤あるいは加硫促進剤を熱可塑性樹脂
などで被覆したマイクロカプセルを配合することによ
り、加硫時の加熱温度で熱可塑性樹脂を融解し、加硫剤
及び加硫促進剤を放出し加硫を開始させる技術が提案さ
れている(特開昭48−25042号公報、特開平10
−17706号公報、特開平10−17707号公
報)。
イクロカプセルの被覆材である熱可塑性樹脂を融解し、
加硫剤及び加硫促進剤を放出し加硫を開始させる方法で
は、被覆材が融解するための時間、加硫剤及び加硫促進
剤が拡散するための時間がかかり、加硫時間の短縮に効
果的な手段とはいえない。更に加硫剤及び加硫促進剤の
ゴム組成物での均一な分散が達成できないという問題が
あった。したがってゴム組成物のマイクロカプセルの周
辺では加硫が充分起こるが、マイクロカプセルから離れ
た領域では架橋密度が低下するといった問題が生じてい
た。
決するもので、加工性を低下することなく加硫速度を速
くし、しかも加硫剤及び加硫促進剤のゴム組成物中での
分散を均一化ならしめ、ゴム製品の強度及び伸び率等の
基本特性を改善したゴム組成物及び該ゴム組成物を用い
たゴム製品の製造方法を提供する。
または加硫促進剤を芯剤とし、ラジカル崩壊型樹脂で被
覆したマイクロカプセルを含むゴム組成物である。ここ
でラジカル崩壊型樹脂は、好ましくは二級以上の炭素原
子を主鎖に有する樹脂である。
剤を芯剤とし、ラジカル崩壊型樹脂で被覆したマイクロ
カプセルを含むゴム組成物を混練りする工程、混練して
得られたゴム組成物に電子線を照射する工程、その後加
硫する工程からなるゴム製品の製造方法である。ここで
ゴム製品として、好ましくはタイヤが適用される。
ゴム成分は、特に制限はなく各種ゴムが採用できる。例
えば、天然ゴム(NR)もしくはジエン系合成ゴムのう
ち少なくともいずれか一方を含むゴム成分を使用するこ
とができ、ジエン系合成ゴムとしては、スチレン−ブタ
ジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、
ポリイソプレンゴム(IR)、エチレン−プロピレン−
ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブチル
ゴム(IIR)などをゴム成分中に1種類または2種類
以上含まれていてもよい。なお、エチレン−プロピレン
−ジエンゴム(EPDM)とは、エチレン−プロピレン
ゴム(EPM)に第三ジエン成分を含むものであり、こ
こで第三ジエン成分とは、炭素数5〜20の非共役ジエ
ンであり、たとえば1,4−ペンタジエン、1,4−ヘ
キサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,5−ジメチル
−1,5−ヘキサジエンおよび1,4−オクタジエン
や、たとえば1,4−シクロヘキサジエン、シクロオク
タジエン、ジシクロペンタジエンなどの環状ジエン、例
えば5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ブチリデ
ン−2−ノルボルネン、2−メタリル−5−ノルボルネ
ンおよび2−イソプロペニル−5−ノルボルネンなどの
アルケニルノルボルネンなどが挙げられ、特にジエンの
中では、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−
ノルボルネンなどが使用できる。
カプセルは芯材として加硫剤又は加硫促進剤を用い、該
芯材はラジカル崩壊型樹脂で被覆されている。
黄系加硫剤を使用できる。有機過酸化物としては、たと
えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサ
イド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミ
ルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘ
キサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3あるいは1,3−ビス(t−ブ
チルパーオキシプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパ
ーオキシ−ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルパーオ
キシベンゼン、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサ
イド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5
−トリメチルシロキサン、n−ブチル−4,4−ジ−t
−ブチルパーオキシバレレートなどを使用することがで
きる。これらの中で、ジクミルパーオキサイド、t−ブ
チルパーオキシベンゼンおよびジ−t−ブチルパーオキ
シ−ジイソプロピルベンゼンが好ましい。また、硫黄系
加硫剤としては、たとえば、硫黄、モルホリンジスルフ
ィドなどを使用できる。加硫剤として硫黄が好ましい。
0.3〜5.0重量部、特に1.0〜2.5重量部配合
されることが好ましい。
系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニ
ジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系
またはアルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、も
しくは、キサンテート系加硫促進剤のうち少なくとも一
つを含有するものを使用することが可能である。
BS(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフ
ェンアミド)、TBBS(N−t−ブチル−2−ベンゾ
チアジルスルフェンアミド)、N,N−ジシクロヘキシ
ル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシ
ジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、
N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフ
ェンアミドなどのスルフェンアミド系化合物などを使用
することができる。
(ベンゾチアジルジスルフィド)、MBTS(ジベンゾ
チアジルジスルフィド)、2−(2,4−ジニトロフェ
ニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジ
エチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾールなどの
チアゾール系化合物などを使用することができる。
(テトラメチルチウラムジスルフィド)、テトラエチル
チウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスル
フィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペ
ンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレ
ンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラ
ムヘキサスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィ
ド、ペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなどのチ
ウラム系化合物を使用することができる。
バミド、ジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、トリメ
チルチオ尿素、ジオルトトリルチオ尿素などのチオ尿素
化合物などを使用することができる。
ルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、トリフェニ
ルグアニジン、オルトトリルビグアニド、ジフェニルグ
アニジンフタレートなどのグアニジン系化合物を使用す
ることができる。
エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフェニ
ルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン
酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエ
チルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミ
ン酸亜鉛、ジアミルジチオカルバミン酸亜鉛、ジプロピ
ルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタメチレンジチオカル
バミン酸亜鉛とピペリジンの錯塩、ヘキサデシル(また
はオクタデシル)イソプロピルジチオカルバミン酸亜
鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチ
オカルバミン酸ナトリウム、ペンタメチレンジチオカル
バミン酸ピペリジン、ジメチルジチオカルバミン酸セレ
ン、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジアミルジチ
オカルバミン酸カドミウムなどのジチオカルバミン酸系
化合物などを使用することができる。
アンモニア系としては、たとえばアセトアルデヒド−ア
ニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘ
キサメチレンテトラミン、アセトアルデヒド−アンモニ
ア反応物などのアルデヒド−アミン系またはアルデヒド
−アンモニア系化合物などを使用することができる。
ルカプトイミダゾリンなどのイミダゾリン系化合物など
を使用することができる。キサンテート系としては、た
とえばジブチルキサントゲン酸亜鉛などのキサンテート
系化合物などを使用することができる。
ム成分100重量部に対して、0.5〜6重量部、好ま
しくは1.0〜3.0重量部の範囲である。そして加硫
剤に硫黄を使用する場合、硫黄(S)と加硫促進剤
(A)の割合(S/A)は0.1〜3.0、好ましくは
0.6〜1.5の範囲である。硫黄と加硫促進剤の割合
を上記範囲とすることにより、モノサルファイド架橋を
効果的に形成でき、加硫ゴム組成物の耐熱性、耐疲労性
が改善できる。
はラジカル崩壊型樹脂が使用される。ここでラジカル崩
壊型樹脂は樹脂の分子主鎖に二級以上の炭素原子を有す
るものを意味する。即ち、樹脂の分子主鎖の炭素原子に
一個以上の水素以外の置換基を有する樹脂である。ここ
で置換基はメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキ
ル基、芳香族基、ハロゲン等で電子線を照射した場合、
置換基が結合する炭素が容易にラジカルを生成し、樹脂
分子の主鎖の分解を誘発するものをいう。
チレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタ
ン、ナイロン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エ
チレン−アクリル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル樹脂、ブタジエン樹脂、ブテン樹脂、
ポリカーボネート、ABS樹脂、AS樹脂、ポリアセタ
ール、ポリエステルなどで上記置換基を有する樹脂を使
用することができる。
60〜250℃、好ましくは100〜200℃、特に1
20〜160℃の温度範囲にあるものが好ましい。軟化
点が60℃よりも低いとゴム組成物の混練の際にマイク
ロカプセルが破壊する可能性がある。一方軟化点が25
0℃を超えると、電子線照射によるマイクロカプセルの
膜剤の分解が不充分な場合、ゴム組成物の通常の加硫温
度において、該膜材樹脂が融解せずマイクロカプセルか
ら加硫剤及び加硫促進剤が放出されない。したがって膜
材樹脂の種類は加硫温度との関係で選定されることが好
ましい。
で被覆してマイクロカプセルを製造する方法としては、
一般に知られるマイクロカプセル化の手法が採用され
る。好適には、液中乾燥法すなわち水中や油中をカプセ
ル化の媒体とし、その中に、芯物質を含有する膜材物質
溶液を滴状に分散し、溶剤を飛ばして固いカプセル膜を
形成する方法が採用される。この方法では、まず沸点が
水のそれより低く、蒸気圧が大きく、しかも水と混和し
ない溶剤を選び、この溶剤中に壁材ポリマーを溶かす。
この溶液中に芯物質となる水溶液を分散して(W/O)
型の乳化物をつくる。
含む水溶液を用意し、これを攪拌しながら先の乳化物を
入れて分散し、〔(W/O)/W〕型の複合エマルジョ
ンを作る。この系は水溶液滴がポリマー溶液で囲まれた
形のたまが、水中に浮遊している。この系に加温、減
圧、溶媒抽出などの操作を施してポリマーの溶媒を乾燥
させると、ポリマーの固い膜が形成され、マイクロカプ
セルができる。
では芯物質(粉末)を気流によって流動化し懸濁させ
て、懸濁粒子表面に熱可塑性樹脂の膜材を乳化させた乳
液として噴霧する。そして懸濁化空気を加熱して溶媒を
蒸発させてカプセル膜を形成させることができる。また
噴霧乾燥法では、樹脂の膜材を乳化させた乳液に芯材を
懸濁させて、その懸濁液を噴霧、微粒子化して瞬間的に
乾燥させて、カプセル化膜を形成させることができる。
さらに粉体どうしを乾式でカプセル化する方法(芯材粒
子とそれより細かい膜材粒子を混合後、遠心力などによ
り衝撃を与え芯材の表面に膜剤を埋め込むようにしてカ
プセル化する方法)などが採用でき、マイクロカプセル
の製造方法は特に限定されない。
硫剤又は加硫促進剤をそれぞれ30〜95重量%、また
加硫剤又は加硫促進剤を同時に芯材として用いる場合
は、両者の合計が30〜95重量%含有することが好ま
しい。好ましくは40〜80重量%である。30重量%
未満の場合、電子線照射時の被覆材樹脂の分解、あるい
は加硫時の被覆材樹脂の融解が不充分であり、加硫剤及
び加硫促進剤の放出、分散が不充分となる。一方95重
量%を超えると、均一なマイクロカプセルの製造が困難
になる。
添加剤が使用できる。例えば充填剤としてゴム成分10
0重量部に対してカーボンブラックを配合することがで
き、その配合量は通常10〜120重量部である。カー
ボンブラックの種類としてはFEF、SRF、HAF、
ISAF、SAFなどが使用できる。
アミン系、フェノール系、イミダゾール系、カルバミン
酸金属塩、ワックスなどを適宜選択して使用することが
可能である。
を向上させるために軟化剤を併用することもできる。軟
化剤としては、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、
流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリンなどの石
油系軟化剤;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油な
どの脂肪油系軟化剤;トール油;サブ;蜜ロウ、カルナ
バロウ、ラノリンなどのワックス類;リノール酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸などが挙げられ
る。
えばDMP(フタル酸ジメチル)、DEP(フタル酸ジ
エチル)、DBP(フタル酸ジブチル)、DHP(フタ
ル酸ジヘプチル)、DOP(フタル酸ジオクチル)、D
INP(フタル酸ジイソノニル)、DIDP(フタル酸
ジイソデシル)、BBP(フタル酸ブチルベンジル)、
DLP(フタル酸ジラウリル)、DCHP(フタル酸ジ
シクロヘキシル)、無水ヒドロフタル酸エステル等が配
合できる。
アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マ
グネシウム、酸化チタンなどが使用でき、これらは単独
あるいは2種以上混合して用いることができる。特にシ
リカ、クレー、水酸化アルミニウム、アルミナが好まし
い。
場合、カップリング剤を含有させることが好ましい。カ
ップリング剤としては、アルミネート系カップリング
剤、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤
などを使用できる。
製造するには次の方法で行なう。ゴム成分に硫黄または
加硫促進剤を含むマイクロカプセルと共に、カーボンブ
ラック等の充填剤及び可塑剤その他の添加剤を配合し、
バンバリーあるいはニーダーで混練する。そして混練り
したゴム組成物をタイヤ構成部材に使用する場合、ロー
ル等で、厚さが0.3〜5mmの範囲のシートに形成す
る。シートの厚さが0.3mm未満の場合、タイヤ構成
部材に適性な寸法安定性が得られず、一方5mmを超え
ると、電子線がゴムシートの内部まで透過しない。した
がって電子線照射によってマイクロカプセルの被覆材樹
脂の分解が不充分となり、加硫工程での昇温による被覆
材樹脂の融解をまって、加硫が始まることとなり本発明
の効果が充分達成できないことがある。好ましくはシー
トの厚さは0.5〜1.2mmの範囲である。
照射するには、タイヤ業界で一般に用いられている電子
線照射装置が使用できる。そして電子線照射の加速電圧
は、通常0.1MeV〜5MeVの範囲で、照射線量は
40Mrad以下、好ましくは3〜20Mradの範囲
である。電子線照射によりマイクロカプセルの被覆材樹
脂が崩壊、即ちゴム分子主鎖の分解とともにゴム分子主
鎖間の架橋も同時進行する。したがって電子線照射の量
を調整することで、マイクロカプセルの被覆材樹脂の崩
壊を優先しておこさせることが可能となる。
は単体として、あるいは他のシートと積層して、あるい
は所定の形状に成形して、通常の加硫工程におかれる。
加硫は製品の用途によってプレスあるいは、金型で行な
われる。加硫は通常130〜180℃で5〜60分間行
なわれる。
品の種類によってゴム組成物の配合、シート厚さおよび
形状、更に電子線照射条件を任意に選定される。本発明
はゴム組成物を所定の厚さに構成し、これに電子線を照
射し、これを積層又は成形し得るゴム製品に適用でき
る。例えばタイヤの構成部材であるトレッド部、サイド
ウオール部、カーカスプライ、ベルトプライ、ビードフ
ィラー等、更にオフセットブランケット、転写ローラー
等に好適に採用し得る。なお前記シート状のゴム組成物
は補強コード例えば、スチールコード、ポリエステルコ
ード、ナイロンコード、ケブラーコード及びレーヨンコ
ードが所定の密度で埋設された複合材であってもよい。
これらのタイヤの構成部材は電子線を照射した後、積層
成形し、金型内で加硫することによりタイヤを製造する
ことができる。
タン150mlに溶解し、この溶液に硫黄15gを加え
て攪拌する。このとき少量の界面活性剤を添加する。次
に上記硫黄を含む溶液をPVA水溶液(PVA12gを
水1200ccに溶解したもの)に滴下する。その後攪
拌を1時間続け、濾過、乾燥してマイクロカプセルを得
た。マイクロカプセルは硫黄を43.5重量%含んでい
る。
て、表1の配合で混練して、厚さ1mmのシート状のゴ
ム組成物を製造した。このゴムシートに加速電圧を1M
eVで、表1に示す条件ように照射量を変えて電子線を
照射した後にキュラスト試験をすると共に、電子線照射
をしたゴムシートを150℃で20分間加硫して、その
物性評価をした。その結果を表2に示す。
加硫試験機(キュラストメーター)を用いて、ML(ト
ルクの最小値)、Tc(10)、Tc(90)を測定し
た。
ダンベル状3号系試験片を用い、引張速度500mm/
minで引張強度及び破断時伸びを測定した。
い、タイプAのデュロメーターで測定した。
及び実施例2は硫黄のマイクロカプセルを配合したゴム
組成物のシートを電子線照射したものであるが、スコー
チ時間の指標である130℃でのTc(10)が10分
以上あり、スコーチ時間が十分確保されている。更に、
引張強度(Tb)及び破断時伸び(Eb)にほとんど影
響を与えず、100%モジュラス(M100)および硬
度を下げ、逆に300%モジュラス(M300)を上げ
ることができた。これらの特性はタイヤ用のゴム組成物
として使用した場合、屈曲疲労性や耐摩耗性が改善され
るため有利である。なお、実施例3のように20Mra
d以上の電子線を照射するとスコーチ時間は短くなると
共に、電子線照射時に加硫が進行すると共に加硫ゴム物
性も低下する傾向が認められるため、電子線照射量は4
0Mrad以上に上げると不利となる。その為、物性重
視の配合では20Mrad以下、加硫時間の短縮を意図
する配合では40Mrad以下で適宜、照射量を選択す
る。
施例はすべての点で例示であって制限的なものではない
と考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明
ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の
範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含ま
れることが意図される。
硫促進剤をラジカル崩壊型樹脂で被覆したマイクロカプ
セルとしてゴム組成物に配合した為、加硫前工程の任意
の時間に電子線を照射し、加硫剤及び加硫促進剤をマイ
クロカプセルから放出させることができ、効果的にスコ
ーチ時間を調整しながら加硫時間を短縮できる。更に1
00%モジュラス及び硬度を下げることができ、逆に3
00%モジュラスを上げることができる。係るゴム組成
物をタイヤの構成部材に適用した場合、タイヤの屈曲疲
労性および耐摩耗性が向上する。
Claims (4)
- 【請求項1】 加硫剤および/または加硫促進剤を芯剤
とし、ラジカル崩壊型樹脂で被覆したマイクロカプセル
を含むゴム組成物。 - 【請求項2】 ラジカル崩壊型樹脂は、二級以上の炭素
原子を主鎖に有する樹脂である請求項1記載のゴム組成
物。 - 【請求項3】 請求項1のゴム組成物を混練りする工
程、混練して得られたゴム組成物に電子線を照射する工
程、その後加硫する工程からなるゴム製品の製造方法。 - 【請求項4】 ゴム製品はタイヤである請求項3記載の
製造方法。
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