JP2003221471A - ゴム組成物およびその製造方法 - Google Patents

ゴム組成物およびその製造方法

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JP2003221471A
JP2003221471A JP2002023474A JP2002023474A JP2003221471A JP 2003221471 A JP2003221471 A JP 2003221471A JP 2002023474 A JP2002023474 A JP 2002023474A JP 2002023474 A JP2002023474 A JP 2002023474A JP 2003221471 A JP2003221471 A JP 2003221471A
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Japan
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rubber
conjugated diene
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parts
polymer
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JP2002023474A
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English (en)
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Takeshi Toto
毅 唐渡
Yoshihiro Chino
吉宏 千野
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L21/00Compositions of unspecified rubbers

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 補強剤としてシリカを配合した配合物をロー
ルでシート状に成形した際のシートの表面形状に優れ、
かつ、引張特性および低発熱性に優れるゴム組成物およ
びその製造方法を提供する。 【解決手段】 共役ジエン単位40〜100重量%およ
び芳香族ビニル単量体単位0〜60重量%からなる、ム
ーニー粘度70〜200の共役ジエン系ゴム(A)20
〜80重量部と、共役ジエン単位40〜99.8重量
%、芳香族ビニル単量体単位0〜59.8重量%および
アミノ基含有単量体単位0.2〜20重量%からなる、
ムーニー粘度20〜150の共役ジエン系ゴム(B)8
0〜20重量部と、を含み(共役ジエン系ゴム(A)と
共役ジエン系ゴム(B)との合計量は100重量部であ
る。)、共役ジエン系ゴム(B)のムーニー粘度が共役
ジエン系ゴム(A)のムーニー粘度より10以上低いこ
とを特徴とするゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム組成物および
その製造方法に関し、さらに詳しくは、補強剤としてシ
リカを配合した配合物をロールでシート状に成形した際
のシートの表面形状に優れ、かつ、引張特性および低発
熱性に優れるゴム組成物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省資源や環境対策などが重視さ
れ、自動車の低燃費化に対する要求はますます厳しくな
り、自動車用タイヤには、転動抵抗を小さくすることに
より、低燃費化に寄与することが求められている。タイ
ヤの転動抵抗を小さくするために、共役ジエン系ゴム
に、補強剤として、カーボンブラックに代えて、シリカ
を配合したゴム組成物を用いることが知られている。こ
のようなシリカ配合ゴム組成物は、カーボンブラック配
合ゴム組成物に比べ、低発熱性に優れるので、タイヤの
転動抵抗を小さくできるが、耐磨耗性や引張特性に劣
る。この問題点を改善するために、アミノ基を有する単
量体を共重合したジエン系ゴムを使用することが提案さ
れている。
【0003】例えば、特開昭64−22940号公報に
は、有機アルカリ金属などを重合触媒として用いる溶液
重合により得た、アミノ基含有単量体を共重合した共役
ジエン系ゴムを含む、破断強度および耐磨耗性を向上さ
せた、シリカ配合ゴム組成物が開示され、該共役ジエン
系ゴムに天然ゴムやムーニー粘度が50程度のスチレン
−ブタジエン共重合ゴムをブレンドした具体的な配合例
も開示されている。しかしながら、このような共役ジエ
ン系ゴムは、概して分子量分布が狭いので、加工性に劣
り、上記のゴムブレンド物では、加工性がやや改善され
るものの、低発熱性および引張特性のバランスに劣る。
加工性に劣るゴム組成物は、ロールによりシート状に成
形したゴム組成物の表面形状が悪化し、タイヤ製造工程
において、グリーンタイヤの成形がし難くなる。
【0004】また、特開平1−101344号公報に
は、第三級アミノ基含有単量体を1〜20重量%乳化共
重合させた共役ジエン系ゴムを含む、引張特性、低発熱
性などに優れる、シリカ配合ゴム組成物が開示され、該
共役ジエン系ゴムに天然ゴムやムーニー粘度が50程度
のスチレン−ブタジエン共重合ゴムをブレンドした具体
的な配合例も開示されている。しかしながら、このよう
な共役ジエン系ゴムを配合したゴム組成物は、加工性に
劣り、上記のゴムブレンド物は、加工性が不十分で、か
つ、低発熱性および引張特性のバランスに劣る。
【0005】さらに、特開平8−134272号公報に
は、1重量%未満の第三級アミノ基含有単量体を共重合
させた共役ジエン系ゴムとシランカップリング剤とを含
み、特定条件で混練されたシリカ配合ゴム組成物が開示
されている。このようなゴム組成物は、押し出し加工性
に優れ、かつ、引張特性、低発熱性などに優れるもの
の、ロールによりシート状に成形した場合のゴム組成物
の表面形状は満足のいくものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような事情に鑑み、補強剤としてシリカを配合した配
合物をロールでシート状に成形した際のシートの表面形
状に優れ、かつ、引張特性および低発熱性に優れるゴム
組成物およびその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するために、鋭意検討を行ない、アミノ基を有さ
ない比較的高いムーニー粘度の共役ジエン系ゴムとアミ
ノ基を有するそれより低いムーニー粘度の共役ジエン系
ゴムとのブレンド物にシリカを配合することにより、ロ
ールでシート状に成形した際のシートの表面形状に優
れ、かつ、引張特性および低発熱性に優れるゴム組成物
が得られることを見出し、この知見に基づき、本発明を
完成するに至った。
【0008】かくして、本発明によれば、共役ジエン単
位40〜100重量%および芳香族ビニル単量体単位0
〜60重量%からなる、ムーニー粘度70〜200の共
役ジエン系ゴム(A)20〜80重量部と、共役ジエン
単位40〜99.8重量%、芳香族ビニル単量体単位0
〜59.8重量%およびアミノ基含有単量体単位0.2
〜20重量%からなる、ムーニー粘度20〜150の共
役ジエン系ゴム(B)80〜20重量部と、を含み(共
役ジエン系ゴム(A)と共役ジエン系ゴム(B)との合
計量は100重量部である。)、共役ジエン系ゴム
(B)のムーニー粘度が共役ジエン系ゴム(A)のムー
ニー粘度より10以上低いことを特徴とするゴム組成物
が提供される。
【0009】また、本発明によれば、共役ジエン系ゴム
(A)のラテックスまたは溶液と、共役ジエン系ゴム
(B)のラテックスまたは溶液とを混合した後、分散媒
を分離する請求項1に記載のゴム組成物の製造方法が提
供される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のゴム組成物は、共役ジエン単位40〜100重
量%および芳香族ビニル単量体単位0〜60重量%から
なる、ムーニー粘度70〜200の共役ジエン系ゴム
(A)20〜80重量部と、共役ジエン単位40〜9
9.8重量%、芳香族ビニル単量体単位0〜59.8重
量%およびアミノ基含有単量体単位0.2〜20重量%
からなる、ムーニー粘度20〜150の共役ジエン系ゴ
ム(B)80〜20重量部と、を含み(共役ジエン系ゴ
ム(A)と共役ジエン系ゴム(B)との合計量は100
重量部である。)、共役ジエン系ゴム(B)のムーニー
粘度が共役ジエン系ゴム(A)のムーニー粘度より10
以上低いことを特徴とする。
【0011】共役ジエン系ゴム(A)は、共役ジエン単
位40〜100重量%、好ましくは50〜90重量%、
より好ましくは55〜80重量%、および芳香族ビニル
単量体単位0〜60重量%、好ましくは10〜50重量
%、より好ましくは20〜45重量%からなり、そのム
ーニー粘度(ML1+4 ,100℃)が70〜200、
好ましくは90〜160、より好ましくは100〜15
0の範囲のものである。
【0012】共役ジエン系ゴム(A)の共役ジエン単位
量が少ないと低発熱性に劣る。共役ジエン系ゴム(A)
の芳香族ビニル単量体単位量が多いと低発熱性に劣る。
共役ジエン系ゴム(A)は、引張特性により優れる点か
ら、芳香族ビニル単量体単位を含むことが好ましい。
【0013】共役ジエン系ゴム(A)は、アミノ基含有
単量体単位を含まないことが特に好ましいが、本発明の
効果を本質的に阻害しない範囲、好ましくは0.2重量
%未満、より好ましくは0.1重量%未満、のアミノ基
含有単量体単位を含んでいてもよい。この量が多すぎる
と、配合物粘度が高くなりすぎて加工困難となったり、
シートの表面形状が悪くなる。
【0014】共役ジエン系ゴム(A)のムーニー粘度が
低いと低発熱性および耐磨耗性に劣り、逆に高いとシー
トの表面形状が悪化したり、配合物粘度が高くなりすぎ
て加工困難となる。
【0015】共役ジエン系ゴム(A)は、本発明の効果
を本質的に阻害しない範囲で、共役ジエン単位、芳香族
ビニル単量体単位およびアミノ基含有単量体単位以外の
その他の単量体単位を含んでいてもよい。この量は、好
ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以
下である。この量が多すぎると、架橋ゴムの物性バラン
スが悪化する傾向にある。
【0016】共役ジエン系ゴム(B)は、共役ジエン単
位40〜99.8重量%、好ましくは50〜89.7重
量%、より好ましくは55〜79.6重量%、芳香族ビ
ニル単量体単位0〜59.8重量%、好ましくは10〜
49.7重量%、より好ましくは20〜44.6重量
%、およびアミノ基含有単量体単位0.2〜20重量
%、好ましくは0.3〜10重量%、より好ましくは
0.4〜5重量%からなり、そのムーニー粘度(ML
1+4 ,100℃)が20〜150、好ましくは40〜
130、より好ましくは50〜100の範囲のものであ
る。
【0017】共役ジエン系ゴム(B)の共役ジエン単位
量が少ないと低発熱性に劣る。共役ジエン系ゴム(B)
の芳香族ビニル単量体単位量が多いと低発熱性に劣る。
共役ジエン系ゴム(B)は、引張特性により優れる点か
ら、芳香族ビニル単量体単位を含むことが好ましい。共
役ジエン系ゴム(B)のアミノ基含有単量体単位量が少
ないと、低発熱性および耐磨耗性に劣り、逆に多いと、
シートの表面形状が悪くなる。共役ジエン系ゴム(B)
のムーニー粘度が低いと低発熱性および耐磨耗性に劣
り、逆に高いとシートの表面形状が悪化したり、配合物
粘度が高くなりすぎて加工困難となる。
【0018】共役ジエン系ゴム(B)は、本発明の効果
を本質的に阻害しない範囲で、共役ジエン単位、芳香族
ビニル単量体単位およびアミノ基含有単量体単位以外の
その他の単量体単位を含んでいてもよい。この量は、好
ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以
下である。この量が多すぎると、架橋ゴムの物性バラン
スが悪化する傾向にある。
【0019】共役ジエン系ゴム(A)と共役ジエン系ゴ
ム(B)の比率は、両者の合計100重量部に対して、
共役ジエン系ゴム(A)が20〜80重量部、好ましく
は30〜75重量部、より好ましくは40〜70重量部
である。共役ジエン系ゴム(A)の量が少ないとシート
の表面形状が悪化したり、配合物粘度が高くなりすぎて
加工困難となり、逆に多いと引張特性および低発熱性に
劣る。
【0020】共役ジエン系ゴム(B)のムーニー粘度
は、共役ジエン系ゴム(A)のムーニー粘度より10以
上、好ましくは20以上、より好ましくは25以上低
い。この差が小さすぎると、シートの表面形状が悪化し
たり、配合物粘度が高くなりすぎて加工困難となる。
【0021】共役ジエンとしては、例えば、1,3−ブ
タジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−
ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−
ブタジエン、1,3−ペンタジエン等が挙げられる。こ
れらの中でも、1,3−ブタジエンが好ましい。これら
は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて
用いることができる。
【0022】芳香族ビニル単量体としては、アミノ基を
有さない芳香族ビニル化合物が用いられ、例えば、スチ
レン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−
メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイソ
プロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t
−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレ
ン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノフル
オロスチレン等が挙げられる。これらの中でも、スチレ
ンが好ましい。これらは、それぞれ単独で、あるいは2
種以上を組み合わせて用いることができる。
【0023】アミノ基含有単量体は、1分子中に第1
級、第2級及び第3級アミノ基から選ばれる少なくとも
1つのアミノ基を有する重合性単量体であり、なかでも
第3級アミノ基を有するものが好ましい。
【0024】第1級アミノ基含有単量体としては、例え
ば、アクリルアミド、メタアクリルアミド、p−アミノ
スチレン、アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノ
エチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)
アクリレート、アミノブチル(メタ)アクリレートなど
が挙げられる。
【0025】第2級アミノ基含有単量体としては、例え
ば、特開昭61−130355号公報に開示されるアニ
リノスチレン類;N−メチル(メタ)アクリルアミド、
N−エチル(メタ)アクリルアミド,N−メチロールア
クリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)メタアク
リルアミドなどN−モノ置換(メタ)アクリルアミド
類;等が挙げられる。
【0026】第3級アミノ基含有単量体としては、例え
ば、N,N−ジ置換アミノアルキル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジ置換アミノアルキル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物および
ピリジル基を有する重合性単量体等が挙げられる。
【0027】N,N−ジ置換アミノ(メタ)アクリレー
トとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノメチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノブ
チル(メタ)アクリレート、N−メチル−N−エチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジプロピル
アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチル
アミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチ
ルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジヘキ
シルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジオ
クチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどが挙げら
れる。これらの中でも、N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチ
ル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0028】N,N−ジ置換アミノアルキル(メタ)ア
クリルアミドとしては、例えば、N,N−ジメチルアミ
ノメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
アミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメ
チルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ
エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−
ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジエチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N
−メチル−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジブチルアミノプロピル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジブチルアミノブチル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジヘキシルアミノエチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヘキシルアミノプ
ロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジオクチルア
ミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられ
る。これらの中でも、N,N−ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミドが好ましい。
【0029】N,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物
としては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチルスチ
レン、N,N−ジエチルアミノエチルスチレン、N,N
−ジプロピルアミノエチルスチレン、N,N−ジオクチ
ルアミノエチルスチレンなどが挙げられる。
【0030】ピリジル基を有する重合性単量体として
は、例えば、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジ
ン、5−メチル−2−ビニルピリジン、5−エチル−2
−ビニルピリジンなどが挙げられる。これらの中でも、
2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンが好ましい。
【0031】これらのアミノ基含有単量体は、それぞれ
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることが
できる。
【0032】共役ジエン、芳香族ビニル単量体およびア
ミノ基含有単量体以外のその他の単量体は、共役ジエン
と共重合可能なものであれば特に限定されないが、その
具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチル
ヘキシル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジエチル、イ
タコン酸ジブチルなどのエチレン性不飽和カルボン酸エ
ステル単量体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマ
ル酸、マレイン酸モノエチル、フマル酸モノブチルなど
エチレン性不飽和カルボン酸単量体;(メタ)アクリロ
ニトリルなどのエチレン性不飽和ニトリル単量体;塩化
ビニル、酢酸ビニルなどが挙げられる。
【0033】本発明で使用する共役ジエン系ゴム(A)
および(B)の製造方法は、特に限定されないが、乳化
重合法または溶液重合法が採用できる。溶液重合法は、
共役ジエン単位中のビニル結合量を20〜85重量%に
調整する場合に、好ましく採用できる。
【0034】乳化重合法としては、通常の乳化重合法を
用いればよく、例えば、所定量の上記単量体を乳化剤の
存在下に分散媒中に乳化分散し、ラジカル重合開始剤に
より乳化重合する方法が挙げられる。各単量体の使用量
は、各単量体単位量が所望の含有量になるように、適宜
選択される。
【0035】乳化剤としては、例えば、炭素数10以上
の長鎖脂肪酸塩および/またはロジン酸塩が用いられ
る。具体例としては、例えば、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステア
リン酸などの脂肪酸のカリウム塩またはナトリウム塩が
例示される。
【0036】分散媒としては、通常、水が使用され、重
合時の安定性を阻害しない範囲であれば、メタノール、
エタノールなどの水溶性有機溶媒を含んでいてもよい。
【0037】ラジカル重合開始剤としては、例えば、過
硫酸アンモニウムや過硫酸カリウムのような過硫酸塩;
過硫酸アンモニウムと硫酸第二鉄との組み合わせ、有機
過酸化物と硫酸第二鉄との組み合わせ、及び過酸化水素
と硫酸第二鉄との組み合わせなどのレドックス系開始
剤;などが挙げられる。
【0038】得られるゴムのムーニー粘度を調節するた
めに、連鎖移動剤を添加することもできる。連鎖移動剤
としては、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ド
デシルメルカプタンなどのメルカプタン類、四塩化炭
素、チオグリコール酸、ジテルペン、ターピノーレン、
γ−テルピネン、α−メチルスチレンダイマーなどが挙
げられる。
【0039】乳化重合の温度は、使用するラジカル重合
開始剤の種類によって適宜選択することができるが、通
常、0〜100℃で、好ましくは0〜60℃である。重
合様式は、連続重合、回分重合等のいずれでの様式でも
構わない。
【0040】重合反応停止の際の重合転化率は、重合体
のゲル化を防止する観点から、85%以下とすることが
好ましく、50〜75%の範囲とすることがより好まし
い。重合反応停止は、通常、所定の重合転化率に達した
時点で、重合系に重合停止剤を添加することによって行
われる。重合停止剤としては、例えば、イソプロピルヒ
ドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミンやヒド
ロキシルアミン等のアミン系化合物;ヒドロキノンやベ
ンゾキノンなどのキノン系化合物;亜硝酸ナトリウム、
ソジウムジチオカーバメートなどが挙げられる。
【0041】重合反応停止後、必要に応じて、老化防止
剤を添加してもよい。重合反応停止後、得られたラテッ
クスから必要に応じて未反応単量体を除去し、次いで、
塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウムなどの
塩を凝固剤とし、必要に応じて硝酸、硫酸等の酸を添加
して凝固系のpHを所定の値に調整しながら、重合体を
クラムとして凝固させた後、分散媒を分離することによ
り重合体を回収できる。クラムは水洗・脱水後、バンド
ドライヤーなどで乾燥し、目的とするジエン系ゴムを得
ることができる。なお、凝固の際に、所望により、予め
ラテックスと乳化分散液にした伸展油とを混合し、油展
ゴムとして回収することもできる。
【0042】溶液重合法は、通常の溶液重合法を用いれ
ばよく、例えば、重合溶媒中で、アニオン重合触媒とし
て有機アルカリ金属を使用して、所望により、極性化合
物の存在下、上記単量体を重合する。重合触媒として有
機アルカリ金属を使用する場合は、重合反応を阻害する
単量体を使用しないことが好ましく、アミノ基含有単量
体としては、第3級アミノ基含有単量体がより好まし
く、N,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物がさらに
好ましく、N,N−ジメチルアミノエチルスチレンが特
に好ましく使用できる。
【0043】重合溶媒としては、例えば、n−ブタン、
n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプ
タン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロペン
タン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂
環式炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水
素;などが挙げられる。また、必要に応じて、1−ブテ
ン、シス−2−ブテン、2−ヘキセンなどのアニオン重
合性の低い不飽和炭化水素などを併用してもよい。これ
らの重合溶媒は、単独で、あるいは2種以上組み合わせ
て、通常、単量体濃度が1重量%〜40重量%になる量
比で用いられる。
【0044】有機アルカリ金属としては、例えば、n−
ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチル
リチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、スチ
ルベンリチウムなどの有機モノリチウム化合物;ジリチ
オメタン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ
−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオ
ベンゼンなどの多官能性有機リチウム化合物;ナトリウ
ムナフタレン、カリウムナフタレンなどが挙げられる。
これらの中でも、有機リチウム化合物が好ましく、有機
モノリチウム化合物がより好ましい。これらの有機アル
カリ金属は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み
合わせて用いることができる。有機アルカリ金属の使用
量は、要求される生成重合体の分子量によって適宜選択
されるが、単量体100g当り、通常0.1〜30mm
ol、好ましくは0.2〜15mmol、より好ましく
は0.3〜10mmolの範囲である。
【0045】有機アルカリ金属は、予め、ジブチルアミ
ン、ジヘキシルアミン、ジベンジルアミンなどの第2級
アミンと反応させて、有機アルカリ金属アミドとして使
用してもよい。
【0046】極性化合物としては、アニオン重合におい
て、共役ジエン単位のミクロ構造や芳香族ビニルの共重
合体鎖中の分布を調整するために、通常用いられるもの
であれば格別制限はなく、例えば、ジブチルエーテル、
テトラヒドロフラン、エチレングリコールジエチルエー
テルなどのエーテル化合物;テトラメチルエチレンジア
ミン、トリメチルアミンなどの3級アミン;カリウム−
t−アミルオキシド、カリウム−t−アミルオキシドな
どのアルカリ金属アルコキシド;トリフェニルホスフィ
ンなどのホスフィン化合物;などが挙げられる。これら
の中でも、共役ジエン単位のビニル結合量と芳香族ビニ
ルの独立結合単位量を高度に上げられる点で、3級アミ
ンが好ましく、テトラメチルエチレンジアミンがより好
ましい。極性化合物の使用量は、重合開始剤として用い
る有機アルカリ金属1モルに対して、好ましくは0.1
〜100モル、より好ましくは0.5〜50モル、特に
好ましくは1〜30モルの範囲である。この範囲にある
と、共役ジエン単位のビニル結合量を適度に調整でき
る。
【0047】重合反応は、通常、−78〜150℃、好
ましくは0〜100℃、より好ましくは30〜90℃の
範囲で、回分式あるいは連続式等の重合様式で行われ
る。また、芳香族ビニル単量体を共重合させる場合は、
芳香族ビニル単量体単位の結合のランダム性を向上させ
るため、重合系中の芳香族ビニル単量体と共役ジエンの
組成比における芳香族ビニル単量体含有量が特定濃度範
囲になるように、共役ジエンあるいは共役ジエンと芳香
族ビニル単量体との混合物を、反応系に連続的あるいは
断続的に供給することが好ましい。
【0048】重合反応終了後、重合停止剤として、メタ
ノール、イソプロパノールなどのアルコールを添加して
反応を停止して重合溶液を得る。重合停止剤を添加する
前に、重合活性末端と反応しうる、四塩化錫、テトラク
ロロシラン、テトラメトキシシラン、テトラグリシジル
−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、2,4−
トリレンジイソシアナートなどのカップリング剤や4,
4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、N−メ
チルピロリドン、N−ビニルピロリドンなどの重合末端
変性剤を添加してもよい。次いで、所望により、老化防
止剤やクラム化剤を重合溶液に添加した後、直接乾燥や
スチームストリッピングにより重合溶液から重合溶媒を
分離して、目的のゴムを回収する。なお、重合溶液から
重合溶媒を分離する前に、予め伸展油と重合溶液を混合
し、油展ゴムとして回収することもできる。
【0049】本発明のゴム組成物は、それぞれ固形ゴム
状の、共役ジエン系ゴム(A)および共役ジエン系ゴム
(B)を混練してブレンドしても、固形状ゴムとして取
得する前の、共役ジエン系ゴム(A)のラテックスまた
は溶液と、共役ジエン系ゴム(B)のラテックスまたは
溶液とを混合した後、分散媒を分離して、固形ゴム状の
ブレンド物として取得してもよい。なかでも、共役ジエ
ン系ゴム(A)および共役ジエン系ゴム(B)の分散性
に優れる点で、後者の方法が好ましく、ラテックス同士
または溶液同士で、混合することがより好ましい。ここ
で、分散媒とは、ラテックスの場合は水を主成分とする
ものであり、溶液の場合は重合溶媒を主成分とするもの
である。
【0050】本発明のゴム組成物は、シリカを配合した
際の配合物粘度が高くなり過ぎないよう、伸展油を含有
することが好ましい。伸展油としては、ゴム工業におい
て通常使用されるものが使用でき、パラフィン系伸展
油、芳香族系伸展油、ナフテン系伸展油などが挙げられ
る。
【0051】伸展油の流動点は、好ましくは−20〜5
0℃、より好ましくは−10〜30℃である。この範囲
であれば、伸展しやすく、引張特性と低発熱性のバラン
スにより優れる。伸展油のクルツ分析法によるアロマ炭
素含有量(CA%)は、好ましくは20%以上、より好
ましくは25%以上であり、パラフィン炭素含有量(C
P%)は、好ましくは55%以下、より好ましくは45
%である。CA%が小さすぎたり、CP%が大きすぎた
りすると、引張特性が不十分となる。伸展油の多環芳香
族の含有量は、好ましくは3%未満である。この含有量
は、IP346の方法(英国のTHE INSTITU
TE PETROLEUMの検査方法)により測定され
る。
【0052】伸展油の含有量は、共役ジエン系ゴム
(A)と共役ジエン系ゴム(B)の合計100重量部に
対して、好ましくは5〜100重量部、より好ましくは
10〜80重量部、特に好ましくは20〜60重量部で
ある。伸展油の含有量がこの範囲にあると、シリカを配
合した配合物粘度が適度であり、かつ引張特性および低
発熱性のバランスに優れる。
【0053】伸展油を配合する場合は、固形状ゴムとし
て取得する前の、それぞれの重合体ラテックスまたは溶
液に、予め所定比率で伸展油を混合した後、油展ゴムと
して取得することが、補強剤の分散性に優れる点で、好
ましい。
【0054】本発明のゴム組成物は、補強剤として、シ
リカおよび/またはカーボンブラックを含有することが
好ましく、シリカを必須成分として含有することがより
好ましい。また、補強剤として、カーボンブラック表面
にシリカを担持させたカーボン−シリカ デュアル・フ
ェイズ・フィラーを用いてもよい。
【0055】シリカとしては、例えば、乾式法ホワイト
カーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリ
カ、および特開昭62−62838号公報に開示されて
いる沈降シリカなどが挙げられる。これらの中でも、含
水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが特に
好ましい。これらのシリカは、それぞれ単独で、あるい
は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0056】シリカの比表面積は、特に制限はされない
が、窒素吸着比表面積(BET法)で、好ましくは50
〜400m2/g、より好ましくは100〜220m2
g、特に好ましくは120〜190m2/gである。シ
リカの比表面積がこの範囲であると、引張特性および低
発熱性のバランスに優れる。なお、窒素吸着比表面積
は、ASTMD3037−81に準じBET法で測定さ
れる値である。
【0057】カーボンブラックとしては、例えば、ファ
ーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラッ
ク、チャンネルブラック、グラファイトなどを用いるこ
とができる。これらの中でも、特にファーネスブラック
が好ましく、その具体例としては、SAF、ISAF、
ISAF−HS、ISAF−LS、IISAF−HS、
HAF、HAF−HS、HAF−LS、FEFなどのグ
レードのものが挙げられる。これらのカーボンブラック
は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて
用いることができる。
【0058】カーボンブラックの比表面積は、特に制限
はないが、窒素吸着比表面積(N2SA)で、好ましく
は5〜200m2/g、より好ましくは50m〜150
2/g、特に好ましくは80〜130m2/gである。
窒素吸着比表面積がこの範囲であると、より引張特性に
優れる。また、カーボンブラックのDBP吸着量も、特
に制限はないが、好ましくは5〜300ml/100
g、より好ましくは50〜200ml/100g、特に
好ましくは80〜160ml/100gである。DBP
吸着量がこの範囲であると、より引張特性に優れる。さ
らに、カーボンブラックとして、特開平5−23029
0号公報に開示されているセチルトリメチルアンモニウ
ムブロマイドの吸着(CTAB)比表面積が110〜1
70m2/gであり、24,000psiの圧力で4回
繰り返し圧縮を加えた後のDBP(24M4DBP)吸
油量が110〜130ml/100gであるハイストラ
クチャーカーボンブラックを用いることにより、耐摩耗
性を改善できる。
【0059】補強剤の配合量は、ゴム成分100重量部
に対して、好ましくは10〜200重量部、より好まし
くは20〜150重量部、特に好ましくは30〜120
重量部である。補強剤としてシリカとカーボンブラック
とを併用する場合の混合割合は、シリカ:カーボンブラ
ックの重量比で、好ましくは10:90〜99:1、よ
り好ましくは30:70〜95:5、特に好ましくは5
0:50〜90:10である。
【0060】本発明のゴム組成物が補強剤としてシリカ
を含有する場合は、引張特性および低発熱性をさらに改
善する目的で、シランカップリング剤を配合することが
好ましい。シランカップリング剤としては、例えば、ビ
ニルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−(β−ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テト
ラスルフィド、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロ
ピル)ジスルフィドなどや、特開平6−248116号
公報に記載されているγ−トリメトキシシリルプロピル
ジメチルチオカルバミルテトラスルフィド、γ−トリメ
トキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィド
などのテトラスルフィド類などを挙げることができる。
混練時のスコーチを避けられるので、シランカップリン
グ剤は、一分子中に含有される硫黄が4個以下のものが
好ましい。これらのシランカップリング剤は、それぞれ
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。
【0061】シランカップリング剤の配合量は、シリカ
100重量部に対して、好ましくは0.1〜30重量
部、より好ましくは1〜20重量部、特に好ましくは2
〜10重量部である。
【0062】本発明のゴム組成物は、本発明の効果を本
質的に損なわない範囲で、共役ジエン系ゴム(A)およ
び共役ジエン系ゴム(B)以外のその他のゴムを含んで
もよい。その他のゴムとしては、例えば、天然ゴム、ハ
イシス−ポリイソプレンゴム、ハイシス−ポリブタジエ
ンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、ブ
チルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴムな
どが挙げられる。
【0063】本発明のゴム組成物には、上記成分以外
に、常法に従って、架橋剤、架橋促進剤、架橋活性化
剤、老化防止剤、活性剤、可塑剤、滑剤、充填剤などの
配合剤をそれぞれ必要量含有することができる。
【0064】架橋剤としては、例えば、粉末硫黄、沈降
硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの
硫黄;一塩化硫黄、二塩化硫黄などのハロゲン化硫黄;
ジクミルパーオキシド、ジターシャリブチルパーオキシ
ドなどの有機過酸化物;p−キノンジオキシム、p,
p’−ジベンゾイルキノンジオキシムなどのキノンジオ
キシム;トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジア
ミンカルバメート、4,4’−メチレンビス−o−クロ
ロアニリンなどの有機多価アミン化合物;メチロール基
をもったアルキルフェノール樹脂;などが挙げられる。
これらの中でも、硫黄が好ましく、粉末硫黄が特に好ま
しい。これらの架橋剤は、それぞれ単独で、あるいは2
種以上を組み合わせて用いられる。架橋剤の配合量は、
ゴム成分100重量部に対して、好ましくは0.3〜1
0重量部、より好ましくは0.5〜5重量部である。
【0065】架橋促進剤としては、N−シクロヘキシル
−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブ
チル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オ
キシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミ
ド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフ
ェンアミド、N,N’−ジイソプロピル−2−ベンゾチ
アゾールスルフェンアミドなどのスルフェンアミド系架
橋促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグア
ニジン、オルトトリルビグアニジンなどのグアニジン系
架橋促進剤;ジエチルチオウレアなどのチオウレア系架
橋促進剤;2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾ
チアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾー
ル亜鉛塩などのチアゾール系架橋促進剤;テトラメチル
チウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスル
フィドなどのチウラム系架橋促進剤;ジメチルジチオカ
ルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸亜
鉛などのジチオカルバミン酸系架橋促進剤;イソプロピ
ルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサントゲ
ン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛などのキサントゲ
ン酸系架橋促進剤;などの架橋促進剤が挙げられる。こ
れらの架橋促進剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以
上を組み合わせて用いられるが、スルフェンアミド系架
橋促進剤を含むものが好ましい。架橋促進剤の配合量
は、ゴム成分100重量部に対して、好ましくは0.3
〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部であ
る。
【0066】架橋活性化剤としては、例えば、ステアリ
ン酸などの高級脂肪酸や酸化亜鉛などを用いることがで
きる。酸化亜鉛としては、表面活性の高い粒度5μm以
下のものを用いるのが好ましく、粒度が0.05〜0.
2μmの活性亜鉛華や0.3〜1μmの亜鉛華などを挙
げることができる。また、酸化亜鉛は、アミン系の分散
剤や湿潤剤で表面処理してあってもよい。これらの架橋
活性化剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を併用
して用いることができる。架橋活性化剤の配合割合は、
架橋活性化剤の種類により適宜選択される。高級脂肪酸
の配合量は、ゴム成分100重量部に対して、好ましく
は0.3〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量
部である。酸化亜鉛の配合量は、ゴム成分100重量部
に対して、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましく
は0.5〜2重量部である。
【0067】さらに、配合剤としては、ジエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、シリコーンオイルな
どの活性剤;炭酸カルシウム、タルク、クレー、水酸化
アルミニウムなどの充填剤;ワックスなどが挙げられ
る。
【0068】補強剤を含むゴム組成物は、常法に従って
各成分を混練することにより得ることができる。例え
ば、架橋剤と架橋促進剤を除く配合剤と補強剤とゴム成
分とを混練後、その混練物に架橋剤と架橋促進剤を混練
してゴム組成物を得ることができる。架橋剤と架橋促進
剤と除く配合剤と補強剤とゴム成分との混練温度は、好
ましくは80〜200℃、より好ましくは100〜19
0℃、特に好ましくは140〜180℃の範囲とする。
次いで、得られた混練物を、好ましくは100℃以下、
より好ましくは80℃以下まで冷却した後、それと架橋
剤および架橋促進剤とを混練する。また、補強剤を含む
ゴム組成物は、固形状ゴムとして取得する前の、それぞ
れの重合体ラテックスまたは重合体溶液に、予め所定比
率で補強剤を混合して、ウェットマスターバッチゴムと
して取得することもできる。
【0069】本発明のゴム組成物は、通常、架橋して使
用される。架橋方法は、特に限定されず、架橋物の形
状、大きさなどに応じて選択すればよい。金型中に架橋
性ゴム組成物を充填して加熱することにより成形と同時
に架橋してもよく、予め成形しておいた架橋性ゴム組成
物を加熱して架橋してもよい。架橋温度や架橋時間も特
に限定されず、架橋物の形状、大きさなどに応じて選択
すればよい。架橋温度は、好ましくは120〜200
℃、より好ましくは140〜180℃である。
【0070】本発明のゴム組成物は、その特性を生かす
各種用途、例えば、トレッド、アンダートレッド、カー
カス、サイドウオール、ビード部などのタイヤ用部材;
ホース、窓枠、ベルト、靴底、防振ゴム、免震ゴム、自
動車部品などのゴム部材;耐衝撃性ポリスチレン、AB
S樹脂等の樹脂強化ゴム部材;などに利用できる。なか
でも、タイヤ用部材として好適であり、低燃費タイヤの
タイヤトレッドとして特に好適である。
【0071】
【実施例】以下に、実施例をあげて、本発明を具体的に
説明する。なお、実施例および比較例における部および
%は、特に断りのない限り、重量基準である。
【0072】(1)共重合体中のスチレン単位量:JI
S K6383(屈折率法)に準じて測定した。 (2)共重合体中のブタジエン部分のビニル結合単位
量:500MHzH−NMRで測定し、重合体全体に
対するビニル結合単位量として示す。 (3)共重合体中のアミノ基含有単量体単位量:共重合
体をテトラヒドロフランに溶解し、メタノール/アセト
ン(1/1容積比)混合溶媒で、2回再沈殿精製を行な
い、真空乾燥した後、500MHzH−NMRで測定
した。
【0073】(4)ムーニー粘度(ML1+4,100
℃):JIS K6300に準じて測定した。 (5)引張特性:JIS K6301に準じて300%
伸張時応力(MPa)を測定した。この特性は、基準サ
ンプルを100とする指数(引張特性指数)で表示し
た。この値は大きいほど好ましい。 (6)低発熱性:レオメトリックス社製造RDA−II
を用い、0.5%ねじれ、20Hzの条件で60℃にお
けるtanδを測定した。この特性は、基準サンプルを
100とする指数(低発熱性指数)で表示した。この値
は大きいほど好ましい。
【0074】(7)加工性:ロール混練した後、シート
の厚みが3mmになるようにとりだしたシート状サンプ
ルを観察し、シートにおける表面肌の平滑性およびエッ
ジ部分の連続性をそれぞれ下記の基準で採点し、その合
計点で判定した。この合計点数が大きいほど、加工性に
優れており、5点以上であれば、グリーンタイヤの成形
工程などの後工程での問題は発生しない。 表面肌の平滑性 4点:表面が平滑で艶がある。 3点:表面はほぼ平滑であるが、艶がない。 2点:凹凸がある。 1点:凹凸が多くあり、かつ凹凸の深さが深い。 エッジの連続性 4点:平滑である。 3点:凹凸が少しある。 2点:凹凸が多い。 1点:深い切れ込みが多数ある。
【0075】(製造例1)攪拌機付き耐圧反応器に脱イ
オン水200部、ロジン酸石鹸1.5部、脂肪酸石鹸
2.1部、表1の仕込み組成の単量体およびt−ドデシ
ルメルカプタン0.13部を仕込んだ。反応器温度を1
0℃とし、重合開始剤としてジイソプロピルベンゼンハ
イドロパーオキサイド0.1部、ソディウム・ホルムア
ルデヒド・スルホキシレート0.2部を溶解した脱イオ
ン水溶液5部、および、エチレンジアミン四酢酸ナトリ
ウム0.004部と硫酸第二鉄0.04部とを溶解した
脱イオン水溶液2部を反応器に添加して重合を開始し
た。重合転化率が45%に達した時点で、t−ドデシル
メルカプタン0.05部を添加して反応を継続させた。
重合転化率が70%に達した時点で、ジエチルヒドロキ
シルアミンを0.05部添加して反応を停止させた。
【0076】未反応単量体を水蒸気蒸留により除去した
後、重合体100部に対して、老化防止剤として、オク
タデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート0.8部および2,4−
ビス(n−オクチルチオメチル)−6−メチルフェノー
ル0.2部を添加し、重合体H1を含む重合体ラテック
スを得た。その一部を取り出し、硫酸でpH3〜5にな
るように調製しながら、塩化ナトリウムにより、重合体
ラテックスを凝固し、クラム状の重合体を得た。このク
ラムを80℃の熱風乾燥機で乾燥し、固形ゴムを得た。
得られたゴムの組成およびムーニー粘度を表1に示す。
【0077】(製造例2〜6)表1に示す仕込み組成の
単量体に変更し、得られる固形ゴムのムーニー粘度が表
1に示す値になるようにt−ドデシルメルカプタンの使
用量を適宜変更した以外は、製造例1と同様に行ない、
それぞれ、重合体HA1、L1およびLA1〜LA3を
含む重合体ラテックスを得た。製造例1と同様に行な
い、固形ゴムを得、それぞれの固形ゴムの組成およびム
ーニー粘度を表1に示す。
【0078】
【表1】
【0079】(実施例1)重合体H1を含む重合体ラテ
ックスと重合体ラテックスLA1を含む重合体ラテック
スとを各重合体の比率が表2に示す割合になるように混
合した後、全重合体100部に対して、伸展油としてE
nerthene1849A(ブリティッシュペトロリ
アム社製)を37.5部添加した。その後、硫酸でpH
3〜5になるように調整しながら、塩化ナトリウムによ
り、伸展油を含む重合体ラテックスを凝固し、クラム状
の固形物を得た。このクラムを80℃の熱風乾燥機で乾
燥し、油展ゴムを得た。得られた油展ゴムのムーニー粘
度を表2に示す。
【0080】ブラベンダータイプミキサーを用い、上記
油展ゴム137.5部(ゴム分100部に相当する。)
を、開始温度110℃で30秒間素練りした後、シリカ
(Zeosil 1165MP:ローディア社製)53
部およびシランカップリング剤(Si69:デグッサ社
製)6.4部を投入し2分間混練後、さらにシリカ(Z
eosil 1165MP:ローディア社製)27部、
酸化亜鉛(粒度0.4μm、亜鉛華#1:本荘ケミカル
社製)3部、ステアリン酸2部、および老化防止剤(ノ
クラック6C:大内新興社製)2部を添加して2分間混
練した。混錬終了時の温度は150℃であった。
【0081】得られた混練物と、硫黄1.4部および架
橋促進剤(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルス
ルフェンアミド1.8部とジフェニルグアニジン1.7
部の混合物)とを50℃のオープンロールで混練した
後、シート状に取り出した。加工性は、上記のシートの
表面肌とエッジ部分を観察し、それぞれ採点した。結果
を表2に示す。架橋ゴムの物性は、160℃で30分間
プレス架橋して試験片を作製し、各物性を測定した。結
果を表2に示す。但し、表2においては、比較例2を基
準(指数100)として表記する。
【0082】(実施例2および3)表2に示す重合体と
配合比率に変更した以外は、実施例1と同様に行ない、
油展ゴムを得た。それぞれの油展ゴムのムーニー粘度を
表2に示す。それぞれ得られた油展ゴムを使用する以外
は、実施例1と同様に行なった。結果を表2に示す。
【0083】(実施例4)重合体H1を含む重合体ラテ
ックスに、重合体100部に対して、伸展油としてEn
erthene1849A(ブリティッシュペトロリア
ム社製)を37.5部添加した。その後、硫酸でpH3
〜5になるように調整しながら、塩化ナトリウムによ
り、伸展油を含む重合体ラテックスを凝固し、クラム状
の固形物を得た。このクラムを80℃の熱風乾燥機で乾
燥し、油展ゴムを得た。重合体LA1を含む重合体ラテ
ックスに、重合体100部に対して、伸展油としてEn
erthene1849A(ブリティッシュペトロリア
ム社製)を37.5部添加した。その後、上記と同様に
行ない、油展ゴムを得た。表2に示す割合になるよう
に、重合体H1を含む油展ゴムと重合体LA1を含む油
展ゴムとを使用する以外は、実施例1と同様に行なっ
た。結果を表2に示す。
【0084】(比較例1)重合体H1を含む重合体ラテ
ックスに、重合体100部に対して、伸展油としてEn
erthene1849A(ブリティッシュペトロリア
ム社製)を37.5部添加した。その後、硫酸でpH3
〜5になるように調整しながら、塩化ナトリウムによ
り、伸展油を含む重合体ラテックスを凝固し、クラム状
の固形物を得た。このクラムを80℃の熱風乾燥機で乾
燥し、油展ゴムを得た。この油展ゴムを使用する以外
は、実施例1と同様に行なった。結果を表2に示す。
【0085】(比較例2)重合体LA1に変更する以外
は比較例1と同様に行なった。結果を表2に示す。
【0086】(比較例3および4)それぞれ、表2に示
す重合体、配合比率に変更する以外は実施例1と同様に
行なった。結果を表2に示す。
【0087】
【表2】
【0088】表2から次のことがわかる。アミノ基を有
さない重合体H1のみを含む比較例1のゴム組成物は、
加工性が良好であるものの、架橋ゴムの特性に劣る。ア
ミノ基を有する重合体LA1のみを含む比較例2のゴム
組成物は、比較例1に比べれば、架橋ゴムの特性に優れ
るものの、加工性に劣る。アミノ基を有さない重合体H
1と、アミノ基を有するものの、ムーニー粘度の差が本
発明で規定する範囲より小さい、重合体HA1とをブレ
ンドした比較例3のゴム組成物は、架橋ゴムの特性は同
等程度であるが、加工性に劣る。
【0089】アミノ基を有さない重合体L1と、それよ
り高いムーニー粘度のアミノ基を有する重合体HA1と
をブレンドした比較例4のゴム組成物は、加工性に劣
り、かつ架橋ゴムの特性に劣る。これらの比較例に比
べ、本発明で規定する範囲内にある実施例1〜4のシリ
カを配合したゴム組成物は、加工性が良好であり、かつ
架橋ゴムの特性に優れている。
【0090】(製造例7)攪拌機付きオートクレーブ
に、シクロヘキサン4000部、スチレン270部、
1,3−ブタジエン330部およびテトラメチルエチレ
ンジアミン0.3部を仕込んだ後、n−ブチルリチウム
0.25部を加え、40℃で重合を開始した。重合開始
20分後に、残部のスチレン80部と1,3−ブタジエ
ン320部の混合物を60分間かけて連続的に添加し、
重合転化率が100%になったことを確認してから、
1,3−ブタジエン5部を添加し10分間反応させた
後、テトラメトキシシラン0.11部添加して、30分
間反応させ、メタノールを添加して停止した。重合時の
最高到達温度は65℃であった。得られた重合体溶液に
重合体100部あたり、老化防止剤として2,4−ビス
(n−オクチルチオメチル)−6−メチルフェノールを
0.2部添加し、重合体SH1を含む重合体溶液を得
た。その一部を取り出して、スチームストリッピング法
により重合溶剤を除去した後、ロールにかけて脱水し、
さらに80℃の熱風乾燥機にて乾燥を行い、固形ゴムを
得た。その固形ゴムの組成とムーニー粘度を表3に示
す。
【0091】(製造例8〜10)表3に示すように変更
した以外は、製造例7と同様にして、それぞれ重合体S
HA1、SL1およびSLA1を含む重合体溶液を得
た。それぞれの重合体の組成およびムーニー粘度を表3
に示す。
【0092】
【表3】
【0093】(実施例5)重合体SH1を含む重合体溶
液と重合体SLA1を含む重合体溶液とを、各重合体が
表4に示す配合比率になるように混合した後、全重合体
100部に対して、伸展油としてEnerthene1
849A(ブリティッシュペトロリアム社製)を37.
5部添加した。この伸展油を含む重合体溶液から、スチ
ームストリッピング法により重合溶剤を分離除去した
後、ロールにかけて脱水し、さらに80℃の熱風乾燥機
にて乾燥を行い、油展ゴムを得た。油展ゴムのムーニー
粘度を表4に示す。ブラベンダータイプミキサーを用
い、上記油展ゴム137.5部(ゴム分100部に相当
する。)を、開始温度110℃で30秒間素練りした
後、シリカ(Zeosil 1200MP:ローディア
社製)53部およびシランカップリング剤(Si69:
デグッサ社製)8部を投入し2分間混練後、さらにシリ
カ(Zeosil 1200MP:ローディア社製)2
7部、Enerthene1849A(ブリティッシュ
ペトロリアム社製)7.5部、酸化亜鉛(粒度0.4μ
m、亜鉛華#1:本荘ケミカル社製)3部、ステアリン
酸2部、および老化防止剤(ノクラック6C:大内新興
社製)2部を添加して2分間混練した。混錬終了時の温
度は150℃であった。
【0094】得られた混練物と、硫黄1.4部および架
橋促進剤(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルス
ルフェンアミド1.8部とジフェニルグアニジン1.9
部の混合物)とを50℃のオープンロールで混練した
後、シート状に取り出した。加工性は、上記のシートの
表面肌とエッジ部分を観察し、それぞれ採点した。結果
を表4に示す。架橋ゴムの物性は、160℃で30分間
プレス架橋して試験片を作製し、各物性を測定した。結
果を表4に示す。但し、表4においては、比較例6を基
準(指数100)として表記する。
【0095】(比較例5)重合体SH1を含む重合体溶
液に、重合体100部に対して、伸展油としてEner
thene1849A(ブリティッシュペトロリアム社
製)を37.5部添加した。この伸展油を含む重合体溶
液から、スチームストリッピング法により重合溶剤を除
去した後、ロールにかけて脱水し、さらに80℃の熱風
乾燥機にて乾燥を行い、油展ゴムを得た。油展ゴムのム
ーニー粘度を表4に示す。上記の油展ゴムを用いる以外
は、実施例5と同様に行なった。結果を表4に示す。
【0096】(比較例6)重合体SH1を含む重合体溶
液に代えて重合体SLA1を含む重合体溶液を用いる以
外は、比較例5と同様に行なった。結果を表4に示す。
【0097】(比較例7および8)表4に示す重合体お
よび配合比率に代える以外は、実施例5と同様に行なっ
た。結果を表4に示す。
【0098】
【表4】
【0099】表4から以下のことがわかる。アミノ基を
有さない重合体SH1のみを含む比較例5のゴム組成物
は、加工性が良好であるものの、架橋ゴムの特性に劣
る。アミノ基を有する重合体SLA1のみを含む比較例
6のゴム組成物は、比較例5に比べれば、架橋ゴムの特
性に優れるものの、加工性に劣る。アミノ基を有さない
重合体SH1と、アミノ基を有するものの、ムーニー粘
度の差が本発明で規定する範囲より小さい、重合体SH
A1とをブレンドした比較例7のゴム組成物は、加工性
に劣り、かつ架橋ゴムの特性に劣る。
【0100】アミノ基を有さない重合体SL1と、それ
より高いムーニー粘度のアミノ基を有する重合体SHA
1とをブレンドした比較例8のゴム組成物は、加工性に
劣り、かつ架橋ゴムの特性に劣る。これらの比較例に比
べ、本発明で規定する範囲内にある実施例5のシリカを
配合したゴム組成物は、加工性が良好であり、かつ架橋
ゴムの特性に優れている。
【0101】
【発明の効果】本発明によれば、補強剤としてシリカを
配合した配合物をロールでシート状に成形した際のシー
トの表面形状に優れ、かつ、引張特性および低発熱性に
優れるゴム組成物およびその製造方法が提供される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共役ジエン単位40〜100重量%およ
    び芳香族ビニル単量体単位0〜60重量%からなる、ム
    ーニー粘度70〜200の共役ジエン系ゴム(A)20
    〜80重量部と、共役ジエン単位40〜99.8重量
    %、芳香族ビニル単量体単位0〜59.8重量%および
    アミノ基含有単量体単位0.2〜20重量%からなる、
    ムーニー粘度20〜150の共役ジエン系ゴム(B)8
    0〜20重量部と、を含み(共役ジエン系ゴム(A)と
    共役ジエン系ゴム(B)との合計量は100重量部であ
    る。)、共役ジエン系ゴム(B)のムーニー粘度が共役
    ジエン系ゴム(A)のムーニー粘度より10以上低いこ
    とを特徴とするゴム組成物。
  2. 【請求項2】 さらに伸展油を含む請求項1に記載のゴ
    ム組成物。
  3. 【請求項3】 さらにシリカを含む請求項1または2に
    記載のゴム組成物。
  4. 【請求項4】 共役ジエン系ゴム(A)のラテックスま
    たは溶液と、共役ジエン系ゴム(B)のラテックスまた
    は溶液とを混合した後、分散媒を分離する請求項1に記
    載のゴム組成物の製造方法。
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