JP6504459B2 - ゴム組成物、及びタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ゴム成分、シリカ、及びファルネセンの重合体を含有するゴム組成物、並びにこのゴム組成物を少なくとも一部に用いたタイヤに関する。
近年、タイヤの低燃費性能と破壊特性とを両立するため、シリカを配合したゴム組成物が検討されている。
しかしながら、シリカはゴム組成物中における分散性が低いため、加硫後のゴム組成物において十分な転がり抵抗性能、機械強度、及び耐摩耗性が得られない場合があった。
また、シリカとゴム成分とを結合し補強性を得るため、一般的にスルフィドシラン等のシランカップリング剤が使用されるが、この場合においてもシリカとゴム成分との結合が十分得られず、ゴム組成物の剛性が低い、すなわち操縦安定性が不十分である場合があった。
この問題に対し、前記各特性をバランスよく改良したゴム組成物として、特許文献1には、ゴム成分、シリカ、及び特定の分子構造を有するシランカップリング剤を所定の割合で配合したゴム組成物が提案されている。
なお、特許文献2,3には、β−ファルネセンの重合体が記載されているが、実用的な用途については十分に検討されていない。
特開2009−120819号公報 国際公開第2010/027463号 国際公開第2010/027464号
前記特許文献1に記載されたゴム組成物によれば、転がり抵抗性能、操縦安定性、機械強度及び耐摩耗性をある程度改良できるものの、各特性について更なる向上が望まれている。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、転がり抵抗性能、操縦安定性、機械強度、及び耐摩耗性に優れるゴム成形品を得ることができるゴム組成物、及びこのゴム組成物を少なくとも一部に用いたタイヤを提供する。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、特定の構造を有する共役ジエン系重合体を用いたゴム組成物の成形品が、転がり抵抗性能、操縦安定性、機械強度、及び耐摩耗性に優れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下[1]、[2]に関する。
[1]合成ゴム及び天然ゴムの少なくとも1種からなるゴム成分(A)、シリカ(B)、及び官能基を導入することにより変性したファルネセンの変性重合体(C)(以下、「変性重合体(C)」ともいう)を含み、ゴム成分(A)100質量部に対してシリカ(B)を20〜150質量部含有し、前記シリカ(B)100質量部に対して前記変性重合体(C)を2〜10質量部含有するゴム組成物。
[2]前記ゴム組成物を少なくとも一部に用いたタイヤ。
本発明によれば、転がり抵抗性能、操縦安定性、機械強度、及び耐摩耗性に優れるゴム成形品を得ることができるゴム組成物、及びこのゴム組成物を少なくとも一部に用いたタイヤを提供できる。
[ゴム組成物]
本発明のゴム組成物は、合成ゴム及び天然ゴムの少なくとも1種からなるゴム成分(A)、シリカ(B)、及び官能基を導入することにより変性したファルネセンの変性重合体(C)を含み、ゴム成分(A)100質量部に対してシリカ(B)を20〜150質量部含有し、前記シリカ(B)100質量部に対して前記変性重合体(C)を2〜10質量部含有する。
<ゴム成分(A)>
ゴム成分(A)としては、合成ゴム及び天然ゴムの少なくとも1種からなるゴムを用いる。スチレンブタジエンゴム(以下、「SBR」ともいう)、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリル共重合体ゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム等のゴムを挙げることができる。中でも、SBR、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴムがより好ましく、SBR、天然ゴムが更に好ましい。これらのゴムは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
〔合成ゴム〕
本発明においてゴム成分(A)として合成ゴムを用いる場合、SBR、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリル共重合体ゴム、クロロプレンゴム等が好ましく、中でも、SBR、イソプレンゴム、ブタジエンゴムがより好ましく、SBRが更に好ましい。
(SBR(A−I))
SBRとしては、タイヤ用途に用いられる一般的なものを使用できるが、具体的には、スチレン含量が0.1〜70質量%のものが好ましく、5〜50質量%のものがより好ましく、15〜35質量%のものが更に好ましい。また、ビニル含量が0.1〜60質量%のものが好ましく、0.1〜55質量%のものがより好ましい。
SBRの重量平均分子量(Mw)は、10万〜250万であることが好ましく、15万〜200万であることがより好ましく、20万〜150万であることが更に好ましい。上記の範囲である場合、加工性と機械強度を両立することができる。
なお、本明細書におけるMwは、後述の実施例に記載の方法により測定した値である。
本発明において使用するSBRの示差熱分析法により求めたガラス転移温度(Tg)は、−95〜0℃の範囲内であることが好ましく−95〜−5℃の範囲内であることがより好ましい。Tgを上記範囲にすることによって、粘度が高くなるのを抑えることができ、取り扱いが容易になる。
≪SBRの製造方法≫
本発明において用いることができるSBRは、スチレンとブタジエンとを共重合して得られる。SBRの製造方法について特に制限はなく、乳化重合法、溶液重合法、気相重合法、バルク重合法のいずれも用いることができ、特に乳化重合法、溶液重合法が好ましい。
(i)乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)
E−SBRは、通常の乳化重合法により製造でき、例えば、所定量のスチレン及びブタジエン単量体を乳化剤の存在下に乳化分散し、ラジカル重合開始剤により乳化重合する。
乳化剤としては、例えば、炭素数10以上の長鎖脂肪酸塩又はロジン酸塩が用いられる。具体例としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸のカリウム塩又はナトリウム塩が挙げられる。
分散剤としては通常、水が使用され、重合時の安定性が阻害されない範囲で、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒を含んでいてもよい。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウム等の過硫酸塩、有機過酸化物、過酸化水素等が挙げられる。
得られるE−SBRの分子量を調整するため、連鎖移動剤を使用することもできる。連鎖移動剤としては、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、チオグリコール酸、ジテルペン、ターピノーレン、γ−テルピネン、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。
乳化重合の温度は、使用するラジカル重合開始剤の種類によって適宜選択できるが、通常、0〜100℃が好ましく、0〜60℃がより好ましい。重合様式は、連続重合、回分重合のいずれでもよい。重合反応は、重合停止剤の添加により停止できる。
重合停止剤としては、例えば、イソプロピルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミン等のアミン化合物;ヒドロキノンやベンゾキノン等のキノン系化合物、亜硝酸ナトリウム等が挙げられる。
重合反応停止後、必要に応じて老化防止剤を添加してもよい。重合反応停止後、得られたラテックスから必要に応じて未反応単量体を除去し、次いで、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウム等の塩を凝固剤とし、必要に応じて硝酸、硫酸等の酸を添加して凝固系のpHを所定の値に調整しながら重合体を凝固させた後、分散溶媒を分離することによって重合体をクラムとして回収できる。クラムを水洗、次いで脱水後、バンドドライヤー等で乾燥することで、E−SBRが得られる。なお、凝固の際に、必要に応じて予めラテックスと乳化分散液にした伸展油とを混合し、油展ゴムとして回収してもよい。
E−SBRの市販品としては、JSR株式会社製、油展スチレンブタジエンゴム「JSR1723」等が挙げられる。
(ii)溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)
S−SBRは、通常の溶液重合法により製造でき、例えば、溶媒中でアニオン重合可能な活性金属を使用して、所望により極性化合物の存在下、スチレン及びブタジエンを重合する。
アニオン重合可能な活性金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属;ランタン、ネオジム等のランタノイド系希土類金属等が挙げられる。中でもアルカリ金属及びアルカリ土類金属が好ましく、アルカリ金属がより好ましい。更にアルカリ金属の中でも、有機アルカリ金属化合物がより好ましく用いられる。
溶媒としては、例えば、n−ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。これらの溶媒は、単量体濃度が1〜50質量%となる範囲で用いることが好ましい。
有機アルカリ金属化合物としては、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム等の有機モノリチウム化合物;ジリチオメタン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオベンゼン等の多官能性有機リチウム化合物;ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレン等が挙げられる。中でも有機リチウム化合物が好ましく、有機モノリチウム化合物がより好ましい。有機アルカリ金属化合物の使用量は、要求されるS−SBRの分子量によって適宜決められる。
有機アルカリ金属化合物は、ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジベンジルアミン等の第2級アミンと反応させて、有機アルカリ金属アミドとして使用することもできる。
極性化合物としては、アニオン重合において、反応を失活させず、ブタジエン部位のミクロ構造やスチレンの共重合体鎖中の分布を調整するために通常用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル化合物;テトラメチルエチレンジアミン、トリメチルアミン等の3級アミン;アルカリ金属アルコキシド、ホスフィン化合物等が挙げられる。
重合反応の温度は、通常、−80〜150℃、好ましくは0〜100℃、更に好ましくは30〜90℃の範囲である。重合様式は、回分式あるいは連続式のいずれでもよい。また、スチレン及びブタジエンのランダム共重合性を向上させるため、重合系中のスチレン及びブタジエンの組成比が特定範囲になるように、反応液中にスチレン及びブタジエンを連続的あるいは断続的に供給することが好ましい。
重合反応は、重合停止剤としてメタノール、イソプロパノール等のアルコールを添加して、反応を停止できる。重合停止剤を添加する前に、重合活性末端と反応し得る四塩化錫、テトラクロロシラン、テトラメトキシシラン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、2,4−トリレンジイソシアネート等のカップリング剤や、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、N−ビニルピロリドン等の重合末端変性剤を添加してもよい。重合反応停止後の重合溶液は、直接乾燥やスチームストリッピング等により溶媒を分離して、目的のS−SBRを回収できる。なお、溶媒を除去する前に、予め重合溶液と伸展油とを混合し、油展ゴムとして回収してもよい。
(iii)変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)
本発明においては、SBRに官能基が導入された変性SBRを用いてもよい。官能基としては、例えば、アミノ基、アルコキシシリル基、ヒドロキシ基、エポキシ基、カルボキシル基等が挙げられる。
変性SBRの製造方法としては、例えば、重合停止剤を添加する前に、重合活性末端と反応し得る四塩化錫、テトラクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、2,4−トリレンジイソシアネート等のカップリング剤や、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、N−ビニルピロリドン等の重合末端変性剤、又は特開2011−132298号公報に記載のその他の変性剤を添加する方法が挙げられる。
この変性SBRにおいて、官能基が導入される重合体の位置については重合末端であってもよく、ポリマー鎖の側鎖であってもよい。
(イソプレンゴム(A−II))
イソプレンゴムとしては、例えば、四ハロゲン化チタン−トリアルキルアルミニウム系、ジエチルアルミニウムクロライド−コバルト系、トリアルキルアルミニウム−三弗化ホウ素−ニッケル系、ジエチルアルミニウムクロライド−ニッケル系等のチーグラー系触媒;トリエチルアルミニウム−有機酸ネオジウム−ルイス酸系等のランタノイド系希土類金属触媒、又はS−SBRと同様に有機アルカリ金属化合物を用いて重合された、市販のイソプレンゴムを用いることができる。チーグラー系触媒により重合されたイソプレンゴムが、シス体含量が高く好ましい。また、ランタノイド系希土類金属触媒を用いて得られる超高シス体含量のイソプレンゴムを用いてもよい。
イソプレンゴムのビニル含量は好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。ビニル含量が50質量%を超えると転がり抵抗性能が悪化する傾向にある。ビニル含量の下限は特に限定されない。またガラス転移温度はビニル含量によって変化するが、−20℃以下であることが好ましく、−30℃以下であることがより好ましい。
イソプレンゴムの重量平均分子量(Mw)は9万〜200万であることが好ましく、15万〜150万であることがより好ましい。Mwが上記範囲にある場合、加工性と機械強度が良好となる。
上記イソプレンゴムは、その一部が多官能型変性剤、例えば、四塩化錫、四塩化珪素、エポキシ基を分子内に有するアルコキシシラン、又はアミノ基含有アルコキシシランのような変性剤を用いることにより分岐構造又は極性官能基を有していてもよい。
(ブタジエンゴム(A−III))
ブタジエンゴムとしては、例えば、四ハロゲン化チタン−トリアルキルアルミニウム系、ジエチルアルミニウムクロライド−コバルト系、トリアルキルアルミニウム−三弗化ホウ素−ニッケル系、ジエチルアルミニウムクロライド−ニッケル系等のチーグラー系触媒;トリエチルアルミニウム−有機酸ネオジム−ルイス酸系等のランタノイド系希土類金属触媒、又はS−SBRと同様に有機アルカリ金属化合物を用いて重合された、市販のブタジエンゴムを用いることができる。チーグラー系触媒により重合されたブタジエンゴムが、シス体含量が高く好ましい。また、ランタノイド系希土類金属触媒を用いて得られる超高シス体含量のブタジエンゴムを用いてもよい。
ブタジエンゴムのビニル含量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。ビニル含量が50質量%を超えると転がり抵抗性能が悪化する傾向にある。ビニル含量の下限は特に限定されない。またガラス転移温度はビニル含量によって変化するが、−40℃以下であることが好ましく、−50℃以下であることがより好ましい。
ブタジエンゴムの重量平均分子量(Mw)は9万〜200万であることが好ましく、15万〜150万であることがより好ましい。Mwが上記範囲にある場合、加工性と機械強度が良好となる。
上記ブタジエンゴムは、その一部が多官能型変性剤、例えば、四塩化錫、四塩化珪素、エポキシ基を分子内に有するアルコキシシラン、又はアミノ基含有アルコキシシランのような変性剤を用いることにより分岐構造又は極性官能基を有していてもよい。
SBR、イソプレンゴム、及びブタジエンゴムの少なくとも1種と共に、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリル共重合体ゴム、クロロプレンゴム等を1種又は2種以上を使用することができる。また、これらの製造方法は特に限定されず、市販されているものを使用できる。
本発明において、SBR、イソプレンゴム、ブタジエンゴム及びその他の合成ゴムと後述するシリカ(B)、ファルネセンの変性重合体(C)を併用することで、転がり抵抗性能や操縦安定性、機械強度、耐摩耗性を改良できる。
2種以上の合成ゴムを混合して用いる場合、その組み合わせは本発明の効果を損なわない範囲で任意に選択でき、またその組み合わせによって、転がり抵抗性能や耐摩耗性等の物性値を調整できる。
〔天然ゴム〕
ゴム成分(A)で用いる天然ゴムとしては、例えば、SMR、SIR、STR等のTSRや、RSS等のタイヤ工業において一般的に用いられる天然ゴム、高純度天然ゴム、エポキシ化天然ゴム、水酸基化天然ゴム、水素添加天然ゴム、グラフト化天然ゴム等の改質天然ゴムが挙げられる。中でも、品質のばらつきが少ない点、及び入手容易性の点から、SMR20、STR20やRSS#3が好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、ゴム成分(A)に用いるゴムの製造方法に特に制限はなく、市販のものを用いてもよい。
本発明において、ゴム組成物中のゴム成分(A)の含有量は、20〜99.9質量%が好ましく、25〜80質量%がより好ましく、30〜70質量%が更に好ましい。
本発明において、天然ゴム、後述するシリカ(B)、及びファルネセンの変性重合体(C)を併用することで、転がり抵抗性能や操縦安定性、機械強度、耐摩耗性を改良できる。
<シリカ(B)>
シリカ(B)としては、例えば、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられる。中でも、機械強度及び耐摩耗性を一層向上させる観点から、湿式シリカが好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シリカの平均粒径は、得られるゴム組成物の加工性、転がり抵抗性能、機械強度、及び耐摩耗性を向上する観点から、0.5〜200nmが好ましく、5〜150nmがより好ましく、10〜100nmが更に好ましい。
なお、シリカの平均粒径は、透過型電子顕微鏡により粒子の直径を測定して、その平均値を算出することにより求めることができる。
シリカ(B)の含有量は、転がり抵抗性能、機械強度、及び耐摩耗性を向上させる観点から、ゴム成分(A)100質量部に対して20〜150質量部であり、30〜130質量部が好ましく、40〜120質量部がより好ましい。
<官能基を導入することにより変性したファルネセンの変性重合体(C)>
本発明のゴム組成物は、官能基を導入することにより変性したファルネセンの変性重合体(C)(変性重合体(C))を含有する。本発明においては、ゴム成分(A)、シリカ(B)、及び変性重合体(C)を併用するため、転がり抵抗性能、操縦安定性、機械強度、及び耐摩耗性に優れるゴム成形品を与えることができるゴム組成物を得ることができる。
本発明における変性重合体(C)を構成するファルネセンとしては、α−ファルネセン及び式(I)で示されるβ−ファルネセンの少なくとも1種を用いることができ、変性重合体の製造容易性の観点、転がり抵抗性能向上の観点から、β−ファルネセンを用いることが好ましい。
Figure 0006504459
前記変性重合体(C)は、例えば、ファルネセンの重合体(以下、「未変性重合体」ともいう)を製造し、この未変性重合体に官能基を導入することにより製造することができる。
(未変性重合体の製造方法)
前記未変性の重合体は、乳化重合法、又は国際公開第2010/027463号、国際公開第2010/027464号に記載の方法等により製造することができる。その中でも、乳化重合法又は溶液重合法が好ましく、溶液重合法が更に好ましい。
未変性重合体を得るための乳化重合法としては公知の方法を適用できる。例えば、所定量のファルネセン単量体を乳化剤の存在下に乳化分散し、ラジカル重合開始剤により乳化重合する。
乳化剤としては、例えば、炭素数10以上の長鎖脂肪酸塩又はロジン酸塩が用いられる。具体例としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸のカリウム塩又はナトリウム塩が挙げられる。
分散剤としては通常、水が使用され、重合時の安定性が阻害されない範囲で、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒を含んでいてもよい。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウムのような過硫酸塩、有機過酸化物、過酸化水素等が挙げられる。
得られる未変性重合体の分子量を調整するため、連鎖移動剤を使用することもできる。連鎖移動剤としては、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、チオグリコール酸、ジテルペン、ターピノーレン、γ−テルピネン、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。
乳化重合温度は、使用するラジカル重合開始剤の種類によって適宜選択できるが、通常、0〜100℃が好ましく、0〜60℃がより好ましい。重合様式は、連続重合、回分重合のいずれでもよい。重合反応は、重合停止剤の添加により停止できる。
重合停止剤としては、例えば、イソプロピルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミン等のアミン化合物、ヒドロキノンやベンゾキノン等のキノン系化合物、亜硝酸ナトリウム等が挙げられる。
重合反応停止後、必要に応じて老化防止剤を添加してもよい。重合反応停止後、得られたラテックスから必要に応じて未反応単量体を除去し、次いで、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウム等の塩を凝固剤とし、必要に応じて硝酸、硫酸等の酸を添加して凝固系のpHを所定の値に調整しながら、未変性重合体を凝固させた後、分散溶媒を分離することによって未変性重合体を回収する。次いで水洗、及び脱水後、乾燥することで、未変性重合体が得られる。なお、凝固の際に、必要に応じて予めラテックスと乳化分散液にした伸展油とを混合し、油展の未変性重合体として回収してもよい。
未変性重合体を得るための溶液重合法としては、公知の方法を適用できる。例えば、溶媒中で、チーグラー系触媒、メタロセン系触媒、アニオン重合可能な活性金属を使用して、所望により極性化合物の存在下、ファルネセン単量体を重合する。
アニオン重合可能な活性金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属;ランタン、ネオジム等のランタノイド系希土類金属等が挙げられる。中でもアルカリ金属及びアルカリ土類金属が好ましく、アルカリ金属がより好ましい。更にアルカリ金属の中でも、有機アルカリ金属化合物がより好ましく用いられる。
溶媒としては、例えば、n−ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。
有機アルカリ金属化合物としては、例えば、メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム等の有機モノリチウム化合物;ジリチオメタン、ジリチオナフタレン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオベンゼン等の多官能性有機リチウム化合物;ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレン等が挙げられる。中でも有機リチウム化合物が好ましく、有機モノリチウム化合物がより好ましい。有機アルカリ金属化合物の使用量は要求されるファルネセン重合体の分子量によって適宜決められるが、ファルネセン100質量部に対して0.01〜3質量部が好ましい。
有機アルカリ金属化合物はまた、ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジベンジルアミン等の第2級アミンと反応させて、有機アルカリ金属アミドとして使用することもできる。
極性化合物は、アニオン重合において、反応を失活させず、ファルネセン部位のミクロ構造を調整するため用いられ、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル化合物;テトラメチルエチレンジアミン、トリメチルアミン等の3級アミン;アルカリ金属アルコキシド、ホスフィン化合物等が挙げられる。極性化合物は、有機アルカリ金属化合物に対して好ましくは0.01〜1000モル等量の範囲で使用される。
重合反応の温度は、通常、−80〜150℃、好ましくは0〜100℃、更に好ましくは10〜90℃の範囲である。重合様式は回分式あるいは連続式のいずれでもよい。
〔未変性重合体の構成〕
未変性重合体は、β−ファルネセンに由来する単量体単位(c1)のみで構成されてもよく、β−ファルネセンに由来する単量体単位(c1)とβ−ファルネセン以外の単量体に由来する単量体単位(c2)とで構成されてもよい。
変性重合体が共重合体である場合、β−ファルネセン以外の単量体に由来する単量体単位(c2)としては、例えば、炭素数12以下の共役ジエン及び芳香族ビニル化合物を挙げることができる。
炭素数12以下の共役ジエンとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−ブタジエン、2−フェニル−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、1,3,7−オクタトリエン、ミルセン、クロロプレン等が挙げられる。これらの中ではブタジエン、イソプレン、ミルセンがより好ましい。これらの共役ジエンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−t−ブチルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、N,N−ジエチル−4−アミノエチルスチレン、ビニルピリジン、4−メトキシスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物等が挙げられる。これらの中では、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレンが好ましい。
共重合体中におけるβ−ファルネセン以外の単量体に由来する単量体単位(c2)及びβ−ファルネセン由来の単量体単位(c1)の合計に対する単量体単位(c2)の割合は、得られるゴム組成物の加工性、及び転がり抵抗性能を向上させる観点から、1〜99質量%が好ましく、10〜80質量%がより好ましく、15〜80質量%が更に好ましい。また、耐摩耗性を向上させる観点からは、単量体単位(c2)の割合は40〜80質量%が好ましく、60〜80質量%がより好ましい。加工性を向上させる観点からは、単量体単位(c2)の割合は20〜60質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましい。
β−ファルネセン以外の単量体に由来する単量体単位(c2)としては、転がり抵抗性能、耐摩耗性を向上させる観点から、ブタジエンであることがより好ましい。
〔未変性重合体の変性方法〕
変性重合体(C)は、前記未変性重合体に対して、重合停止剤を添加する前に重合活性末端と反応し得るテトラエトキシシラン、二酸化炭素、酸化エチレン等の変性剤を添加する方法(I)、又は重合停止剤を添加した後、未変性重合体に無水マレイン酸等の変性剤をグラフト化する方法(II)等の変性方法により得ることができる。
前記未変性のファルネセン重合体に導入される官能基としては、例えば、アミノ基、アンモニウム基、アミド基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、アルコキシシリル基、シラノール基、ヒドロキシ基、エポキシ基、エーテル基、カルボキシ基、カルボニル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、リン酸基、リン酸エステル基、メルカプト基、イソシアネート基、ニトリル基、ハロゲン化珪素基、ハロゲン化錫基、酸無水物由来の官能基等が挙げられる。これらの中でも、カルボキシ基、アミノ基、ヒドロキシ基、及び酸無水物由来の官能基から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、酸無水物由来の官能基としては、無水マレイン酸由来の官能基がより好ましい。
なお、変性重合体において官能基が導入される重合体の位置については、重合末端であってもよく、ポリマー鎖の側鎖であってもよい。
前記方法(I)において用いることができる前記変性剤としては、例えば、ジメチルジエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、2,4−トリレンジイソシアネート、二酸化炭素、酸化エチレン、無水コハク酸、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、N−ビニルピロリドン、N−メチルピロリドン、4−ジメチルアミノベンジリデンアニリン、ジメチルイミダゾリジノン等の変性剤、又は特開2011−132298号公報に記載のその他の変性剤が挙げられる。
上記変性剤は、有機アルカリ金属化合物に対して好ましくは0.01〜100モル等量の範囲であり、反応温度は通常−80〜150℃、好ましくは0〜100℃、更に好ましくは10〜90℃の範囲である。
また、重合停止剤を添加する前に上記変性剤を添加し未変性重合体に官能基を導入した後、更に該官能基と反応し得る変性剤を添加して別の官能基を重合体中に導入してもよい。
前記方法(II)において用いることができる前記変性剤としては、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水2,3−ジメチルマレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸無水物;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸;マレイン酸エステル、フマル酸エステル、シトラコン酸エステル、イタコン酸エステル等の不飽和カルボン酸エステル;マレイン酸アミド、フマル酸アミド、シトラコン酸アミド、イタコン酸アミド等の不飽和カルボン酸アミド;マレイン酸イミド、フマル酸イミド、シトラコン酸イミド、イタコン酸イミド等の不飽和カルボン酸イミド;マレイミド、ビニルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
前記方法(II)において、変性剤を未変性のファルネセン重合体にグラフト化する方法は特に限定されず、例えば、未変性のファルネセン重合体と、前記変性剤と、必要に応じてラジカル触媒を加えて、有機溶媒の存在下又は非存在下で加熱する方法を採用することができる。前記方法で使用される有機溶媒としては、一般的には炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒が挙げられる。これらの有機溶媒の中でも、n−ブタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒が好ましい。
前記変性剤は未変性重合体100質量部に対して、好ましくは0.1〜100質量部、より好ましくは0.5〜50質量部の範囲で用いられる。反応温度は通常0〜200℃の範囲が好ましく、50〜200℃の範囲がより好ましい。また、変性剤を導入する反応を行う時には、副反応を抑制する観点等から老化防止剤を添加してもよい。
また、未変性重合体に変性剤をグラフト化し官能基を導入した後、更に該官能基と反応し得る変性剤を添加して別の官能基を重合体中に導入してもよい。具体的には、リビングアニオン重合して得られる未変性重合体に対し、無水カルボン酸をグラフト化した後、次いで2−ヒドロキシエチルメタクリレートやメタノール、水、アンモニア、アミン等の化合物を反応させる方法が挙げられる。
これらの化合物を反応させることにより、変性重合体(C)中の無水カルボン酸部分を開環反応させ、ジカルボン酸基、ジカルボン酸モノエステル基、ジカルボン酸モノアミド基等の官能基を有する変性重合体(C)を得ることができる。変性重合体(C)中の無水カルボン酸部分を開環反応させて二次変性した変性重合体(C)を製造する場合、開環反応に使用する上記化合物の量は、重合体中の無水カルボン酸基に対して0.5〜5mol当量が好ましく、0.8〜5mol当量がより好ましい。上記変性をすることにより、弾性率が上昇し、操縦安定性が良好となる。
変性重合体(C)に対する前記変性剤の反応率は、40〜100%が好ましく、60〜100%がより好ましく、80〜100%が更に好ましい。変性剤の反応率が前記範囲内であると、転がり抵抗性能、機械強度、硬度、耐摩耗性が良好となる。なお、変性剤の反応率は、変性反応時に仕込んだ全変性剤量に対する重合体中に導入された量の割合として算出できる。
変性重合体(C)の重量平均分子量(Mw)は2千〜50万が好ましく、8千〜50万がより好ましく、1万5千〜45万が更に好ましく、3万〜30万がより更に好ましい。変性重合体(C)のMwが前記範囲内であると、本発明のゴム組成物の加工性が良好となり、また得られるゴム組成物中のシリカの分散性が向上するため、転がり抵抗性能が良好となる。
変性重合体(C)の重量平均分子量(Mw)が3万以上であると、ゴム組成物中のゴム成分との架橋が起こりやすくなるため、耐摩耗性が良好となる。
なお、本明細書において変性重合体(C)のMwは、後述する実施例に記載した方法で求めた値である。
本発明においては、Mwが異なる2種類の変性重合体(C)を併用してもよい。
変性重合体が共重合体である場合、転がり抵抗性能を更に改善する観点から、重量平均分子量(Mw)は2千〜50万が好ましく、8千〜30万がより好ましく、1万4千〜20万が更に好ましく、2万〜10万が更に好ましい。
変性重合体(C)の38℃における溶融粘度は、0.1〜3,000Pa・sが好ましく、1.0〜2,000Pa・sがより好ましく、2.5〜1,500Pa・sが更に好ましく、4.0〜1,000Pa・sがより更に好ましい。変性重合体(C)の溶融粘度が前記範囲内であると、得られるゴム組成物の混練が容易になると共に加工性が向上する。なお、本明細書において変性重合体(C)の溶融粘度は、後述する実施例に記載した方法で求めた値である。
変性重合体(C)の分子量分布(Mw/Mn)は、1.0〜8.0が好ましく、1.0〜5.0がより好ましく、1.0〜3.0がより更に好ましい。Mw/Mnが前記範囲内であると、得られる変性重合体(C)の粘度のばらつきが小さく、より好ましい。
変性重合体(C)のガラス転移温度は、−90〜10℃が好ましく、−90〜0℃がより好ましく、−90〜−5℃が更に好ましい。前記範囲であると、転がり抵抗性能が良好となる。また、粘度が高くなるのを抑えることができ取り扱いが容易になる。
変性重合体(C)中に付加された官能基量(変性剤量)は、未変性重合体100質量部に対して0.1〜100質量部であることが好ましく、0.2〜50質量部であることが好ましい。変性重合体(C)中に付加された官能基量が上記範囲内であると、転がり抵抗性能、機械強度、硬度、耐摩耗性が良好となる。なお、変性重合体(C)中に付加された官能基量は、変性剤の反応率を基に算出することもできるし、後述する実施例に記載された方法によっても求めることもできる。
変性重合体(C)1分子あたりの平均官能基数は、0.1〜300個であり、3〜250個であることが好ましく、5〜200個であることがより好ましい。平均官能基数が前記範囲内にあると、得られるゴム組成物中のシリカ(B)の分散性が向上するため、その架橋物からなるタイヤ等の転がり抵抗性能が良好となり、更にタイヤの変形が小さく、操縦安定性にも優れる。加えて、ゴム組成物から得られる架橋物の耐摩耗性がより向上する。
変性重合体(C)1分子当たりの平均官能基数は、後述する1H−NMRにより求めることができる。
また、変性重合体(C)の官能基の当量は150〜6,500g/eqの範囲であることが好ましく、200〜5,000g/eqであることがより好ましく、300〜3,000g/eqであることが更に好ましい。変性重合体(C)の官能基の当量が上記範囲にあることにより、得られるゴム組成物中のシリカ(B)の分散性が向上するため、その架橋物からなるタイヤ等の転がり抵抗性能等が良好となり、更にタイヤの変形が小さく、操縦安定性にも優れる。加えて、ゴム組成物から得られる架橋物の耐摩耗性がより向上する。
なお、本明細書における官能基の当量とは、官能基1個当たりに結合しているファルネセン及び必要に応じて含まれるファルネセン以外の他の単量体の質量を意味する。官能基の当量は、1H−NMR又は13C−NMRを用いて官能基由来のピークと重合体主鎖に由来するピークの面積比から算出するか、後述する酸価測定等により算出することができる。
この変性重合体(C)において、官能基が導入される位置については重合末端であってもよく、重合体鎖の側鎖であってもよいが、複数の官能基を容易に導入できるという観点で、重合鎖の側鎖であることが好ましい。また上記官能基は1種単独で含まれていてもよく2種以上含まれていてもよい。したがって、変性重合体(C)は、変性化合物1種により変性されたものであってもよく、また2種以上の変性化合物で変性されたものでもよい。
本発明においては、シリカ(B)100質量部に対する変性重合体(C)の含有量は、2〜10質量部であり、2.5〜9.5質量部が好ましい。変性重合体(C)の含有量が前記範囲内であると、機械強度及び転がり抵抗性能が良好となる。加えて、耐摩耗性に優れ、タイヤ等に用いた際にタイヤの変形が小さく、操縦安定性も向上させることができる。
<フィラー>
本発明のゴム組成物は、シリカ以外のカーボンブラック等のフィラーを含有していてもよい。
〔カーボンブラック〕
カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、及びケッチェンブラック等のカーボンブラックを用いることができる。これらの中では、加硫速度や機械強度向上の観点から、ファーネスブラックが好ましい。
前記カーボンブラックの平均粒径としては、分散性、機械強度、及び硬度を向上させる観点から、5〜100nmが好ましく、5〜80nmがより好ましく、5〜70nmが更に好ましい。
平均粒径が5〜100nmであるカーボンブラックとして、ファーネスブラックの市販品としては、例えば、三菱化学株式会社「ダイヤブラック」、東海カーボン株式会社製「シースト」等が挙げられる。アセチレンブラックの市販品としては、例えば、電気化学工業株式会社製「デンカブラック」が挙げられる。ケッチェンブラックの市販品としては、例えば、ライオン株式会社製「ECP600JD」が挙げられる。
上記したカーボンブラックは、ゴム成分(A)及び変性重合体(C)への濡れ性や分散性を向上させる観点から、硝酸、硫酸、塩酸又はこれらの混合酸等による酸処理や、空気存在下での熱処理による表面酸化処理を行ってもよい。また、本発明のゴム組成物の機械強度向上の観点から、黒鉛化触媒の存在下に2,000〜3,000℃で熱処理を行ってもよい。なお、黒鉛化触媒としては、ホウ素、ホウ素酸化物(例えば、B22、B23、B43、B45等)、ホウ素オキソ酸(例えば、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸等)及びその塩、ホウ素炭化物(例えば、B4C、B6C等)、窒化ホウ素(BN)、その他のホウ素化合物が好適に用いられる。
カーボンブラックは、粉砕等により粒度を調整することができる。カーボンブラックの粉砕には、高速回転粉砕機(ハンマーミル、ピンミル、ケージミル)や各種ボールミル(転動ミル、振動ミル、遊星ミル)、撹拌ミル(ビーズミル、アトライター、流通管型ミル、アニュラーミル)等が使用できる。
なお、カーボンブラックの平均粒径は、透過型電子顕微鏡により粒子の直径を測定してその平均値を算出することにより求めることができる。
〔その他のフィラー〕
本発明のゴム組成物は、機械強度の向上、硬度調整、増量剤を配合することによる経済性の改善等を目的として、必要に応じてシリカ及びカーボンブラック以外のフィラーを更に含有していてもよい。
シリカ及びカーボンブラック以外のフィラーとしては、用途に応じて適宜選択されるが、例えば、有機充填剤や、クレー、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、酸化チタン、ガラス繊維、繊維状フィラー、ガラスバルーン等の無機充填剤の1種又は2種以上を使用できる。
本発明のゴム組成物が前記フィラーを含有する場合、その含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して、0.1〜120質量部が好ましく、5〜90質量部がより好ましく、10〜80質量部が更に好ましい。上記フィラーの含有量が前記範囲内であると、機械強度がより一層向上する。
<加硫剤>
本発明のゴム組成物は、加硫剤を含有することが好ましい。加硫剤としては、例えば、硫黄及び硫黄化合物が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。加硫剤の含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましく、0.8〜5質量部が更に好ましい。
<加硫促進剤>
本発明のゴム組成物は、加硫促進剤を含有してもよい。加硫促進剤としては、例えば、グアニジン系化合物、スルフェンアミド系化合物、チアゾール系化合物、チウラム系化合物、チオウレア系化合物、ジチオカルバミン酸系化合物、アルデヒド−アミン系化合物又はアルデヒド−アンモニア系化合物、イミダゾリン系化合物、キサンテート系化合物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。前記加硫促進剤を含有する場合、その含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して、0.1〜15質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。
<加硫助剤>
本発明のゴム組成物は、加硫助剤を含有してもよい。加硫助剤としては、例えば、ステアリン酸等の脂肪酸、亜鉛華等の金属酸化物、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。前記加硫助剤を含有する場合、その含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して、0.1〜15質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。
<シランカップリング剤>
本発明のゴム組成物では、シランカップリング剤を含有することが好ましい。シランカップリング剤としては、スルフィド系化合物、メルカプト系化合物、ビニル系化合物、アミノ系化合物、グリシドキシ系化合物、ニトロ系化合物、クロロ系化合物等が挙げられる。
スルフィド系化合物としては、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド等が挙げられる。
メルカプト系化合物としては、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
ビニル系化合物としては、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
アミノ系化合物としては、例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
グリシドキシ系化合物としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
ニトロ系化合物としては、例えば、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
クロロ系化合物としては、例えば、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
これらのシランカップリング剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、補強効果が大きい観点から、スルフィド系化合物及びメルカプト系化合物等の硫黄を含有するシランカップリング剤が好ましく、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランがより好ましい。
シリカ(B)100質量部に対する前記シランカップリング剤の含有量は、0.1〜30質量部が好ましく、0.5〜20質量部がより好ましく、1〜15質量部が更に好ましい。シランカップリング剤の含有量が前記範囲内であると、分散性、補強性、耐摩耗性が向上する。
<その他の成分>
本発明のゴム組成物は、発明の効果を阻害しない範囲で、加工性、流動性等の改良を目的とし、必要に応じてシリコンオイル、アロマオイル、TDAE(Treated Distilled Aromatic Extracts)、MES(Mild Extracted Solvates)、RAE(Residual Aromatic Extracts)、パラフィンオイル、ナフテンオイル等のプロセスオイル、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、C9系樹脂、ロジン系樹脂、クマロン・インデン系樹脂、フェノール系樹脂等の樹脂成分、低分子量ポリブタジエン、低分子量ポリイソプレン、低分子量スチレンブタジエン共重合体、低分子量スチレンイソプレン共重合体等の液状重合体、未変性重合体を軟化剤として含有していてもよい。なお、上記共重合体はブロック又はランダム等のいずれの重合形態であってもよい。液状重合体の重量平均分子量(Mw)は500〜10万であることが加工性の観点から好ましい。本発明のゴム組成物が上記プロセスオイル、樹脂成分又は液状重合体、未変性重合体を軟化剤として含有する場合、その含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して50質量部より少ないことが好ましい。
本発明のゴム組成物は、発明の効果を阻害しない範囲で、耐候性、耐熱性、耐酸化性等の向上を目的として、必要に応じて老化防止剤、酸化防止剤、ワックス、滑剤、光安定剤、スコーチ防止剤、加工助剤、顔料や色素等の着色剤、難燃剤、帯電防止剤、艶消し剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、離型剤、発泡剤、抗菌剤、防カビ剤、香料等の添加剤を1種又は2種以上含有していてもよい。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系化合物、リン系化合物、ラクトン系化合物、ヒドロキシル系化合物等が挙げられる。
老化防止剤としては、例えば、アミン−ケトン系化合物、イミダゾール系化合物、アミン系化合物、フェノール系化合物、硫黄系化合物及びリン系化合物等が挙げられる。
本発明のゴム組成物は、上記加硫剤を用いて加硫する他に、架橋剤を添加して架橋して用いることもできる。架橋剤としては、例えば、酸素、有機過酸化物、フェノール樹脂及びアミノ樹脂、キノン及びキノンジオキシム誘導体、ハロゲン化合物、アルデヒド化合物、アルコール化合物、エポキシ化合物、金属ハロゲン化物及び有機金属ハロゲン化物、シラン化合物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。架橋剤の含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましい。
本発明のゴム組成物の製造方法は特に限定されず、前記各成分を均一に混合すればよい。均一に混合する方法としては、例えば、ニーダールーダー、ブラベンダー、バンバリーミキサー、インターナルミキサー等の接線式もしくは噛合式の密閉式混練機、単軸押出機、二軸押出機、ミキシングロール、ローラー等が挙げられ、通常70〜270℃の温度範囲で行うことができる。
本発明のゴム組成物は、加硫することにより加硫ゴムとして利用することもできる。加硫の条件、方法に特に制限はないが、加硫金型を用いて加硫温度120〜200℃及び加硫圧力0.5〜2.0MPaの加圧加熱条件で行うことが好ましい。
[タイヤ]
本発明のタイヤは、本発明のゴム組成物を少なくとも一部に用いる。そのため、機械強度が良好であり、また優れた転がり抵抗性能を備える。更に、本発明のゴム組成物を用いたタイヤは、長期間使用した場合でも前記機械強度等の特性を維持することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例及び比較例において使用した各成分は以下のとおりである。
ゴム成分(A)
天然ゴム :「STR20」タイ製天然ゴム
油展スチレンブタジエンゴム:「JSR1723」JSR株式会社製
重量平均分子量(Mw)=85万
スチレン含有量=23.5質量%
乳化重合法で製造
オイル含量=27.3%
シリカ(B):「ULTRASIL7000GR」
エボニック デグサ ジャパン製
湿式シリカ:平均粒径14nm
変性重合体(C)
下記製造例1〜4、17で製造した変性ポリファルネセン(C−1)〜(C−4)、(C−17)
下記製造例5〜16で製造した変性ファルネセン共重合体(C−5)〜(C−16)
ポリイソプレン
下記比較製造例1及び2で得られたポリイソプレン(X−1)及び(X−2)
ポリファルネセン
下記比較製造例3で得られたポリファルネセン(X−3)
TDAE :「VivaTec500」H&R製
シランカップリング剤(1):「Si75」
エボニック デグサ ジャパン製
シランカップリング剤(2):「Si69」
エボニック デグサ ジャパン製
老化防止剤(1):「ノクラック6C」
大内新興化学工業株式会社製
老化防止剤(2):「アンテージRD」
川口化学工業株式会社
ワックス:「サンタイトS」精工化学株式会社
加硫剤
硫黄(微粉硫黄200メッシュ、鶴見化学工業株式会社製)
加硫促進剤
加硫促進剤(1):「ノクセラーNS−P」
大内新興化学工業株式会社製
加硫促進剤(2):「ノクセラーCZ−G」
大内新興化学工業株式会社製
加硫促進剤(3):「ノクセラーD」
大内新興化学工業株式会社製
加硫促進剤(4):「ノクセラーTBT−N」
大内新興化学工業株式会社製
加硫助剤
ステアリン酸:「ルナックS−20」花王株式会社製
亜鉛華 :「酸化亜鉛」堺化学工業株式会社製
製造例1:無水マレイン酸変性ポリファルネセン(C−1)の製造
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてヘキサン274g、開始剤としてn−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)1.2gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン272gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、未変性のポリファルネセンを得た。
次いで、耐圧容器に得られた未変性のポリファルネセンを250g、老化防止剤としてノクラック6Cを0.25g、及び無水マレイン酸を1.25g仕込み、窒素置換した後、170℃まで昇温し20時間反応させることにより、表1に示す物性を有する無水マレイン酸変性ポリファルネセン(C−1)を得た。なお、変性剤の反応率は53%、変性重合体(C−1)中に付加された官能基量は未変性重合体100質量部に対し0.3質量部であった。
製造例2:無水マレイン酸変性ポリファルネセン(C−2)の製造
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてヘキサン5,755g、開始剤としてn−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)26.5gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン5,709gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、未変性のポリファルネセンを得た。
次いで、耐圧容器に得られた未変性のポリファルネセンを500g、老化防止剤としてノクラック6Cを0.5g、及び無水マレイン酸を7.5g仕込み、窒素置換した後、170℃まで昇温し24時間反応させることにより、表1に示す物性を有する無水マレイン酸変性ポリファルネセン(C−2)を得た。なお、変性剤の反応率は87%、変性重合体(C−2)中に付加された官能基量は未変性重合体100質量部に対し1.3質量部であった。
製造例3:無水マレイン酸変性ポリファルネセン(C−3)の製造
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてヘキサン5,755g、開始剤としてn−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)26.5gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン5,709gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、未変性のポリファルネセンを得た。
次いで、耐圧容器に得られた未変性のポリファルネセンを500g、老化防止剤としてノクラック6Cを0.5g、及び無水マレイン酸を25g仕込み、窒素置換した後、170℃まで昇温し24時間反応させることにより、表1に示す物性を有する無水マレイン酸変性ポリファルネセン(C−3)を得た。なお、変性剤の反応率は94%、変性重合体(C−3)中に付加された官能基量は未変性重合体100質量部に対し4.7質量部であった。
製造例4:無水マレイン酸変性ポリファルネセン(C−4)の製造
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン1,216g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)42.6gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン1,880gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、未変性のポリファルネセンを得た。
次いで、耐圧容器に得られた未変性のポリファルネセンを500g、老化防止剤としてノクラック6Cを0.5g、及び無水マレイン酸を7.5g仕込み、窒素置換した後、170℃まで昇温し24時間反応させることにより、表1に示す物性を有する無水マレイン酸変性ポリファルネセン(C−4)を得た。なお、変性剤の反応率は94%、変性重合体(C−4)中に付加された官能基量は未変性重合体100質量部に対し1.4質量部であった。
比較製造例1:ポリイソプレン(X−1)の製造
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、ヘキサン600g、n−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)13.9gを仕込み、70℃に昇温した後、イソプレン1370gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、表1に示す物性を有するポリイソプレン(X−1)を得た。
比較製造例2:ポリイソプレン(X−2)の製造
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、ヘキサン600g、n−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)44.9gを仕込み、70℃に昇温した後、イソプレン2050gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、表1に示す物性を有するポリイソプレン(X−2)を得た。
なお、変性重合体(C)、ポリイソプレンの重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)、溶融粘度及び変性剤の反応率の測定方法は以下のとおりである。
(重量平均分子量及び分子量分布の測定方法)
変性重合体(C)及びポリイソプレンのMw及びMw/MnはGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により標準ポリスチレン換算分子量で求めた。測定装置及び条件は、以下の通りである。
・装置 :東ソー株式会社製GPC装置「GPC8020」
・分離カラム :東ソー株式会社製「TSKgelG4000HXL」
・検出器 :東ソー株式会社製「RI−8020」
・溶離液 :テトラヒドロフラン
・溶離液流量 :1.0ml/分
・サンプル濃度:5mg/10ml
・カラム温度 :40℃
(溶融粘度の測定方法)
変性重合体(C)の38℃における溶融粘度をブルックフィールド型粘度計(BROOKFIELD ENGINEERING LABS. INC.製)により測定した。
(変性剤の反応率の測定方法)
変性反応後の試料3gにトルエン180mL、エタノール20mLを加え溶解した後、0.1N水酸化カリウムのエタノール溶液で中和滴定し酸価を求めた。
酸価(mgKOH/g)=(A−B)×F×5.611/S
A:中和に要した0.1N水酸化カリウムのエタノール溶液滴下量(mL)
B:試料を含まないブランクでの0.1N水酸化カリウムのエタノール溶液滴下量(mL)
F:0.1N水酸化カリウムのエタノール溶液の力価
S:秤量した試料の質量(g)
また、変性反応後の試料をメタノールで4回洗浄(試料1gに対して5mL)して未反応の無水マレイン酸を除去した後、試料を80℃で12時間、減圧乾燥し、上記と同様の方法にて酸価を求めた。下記式に基づき変性剤の反応率を算出した。
〔変性剤の反応率〕=〔洗浄後の酸価〕/〔洗浄前の酸価〕×100
Figure 0006504459
実施例1及び比較例1,2
表2に記載した配合割合(質量部)にしたがって、ゴム成分(A)、シリカ(B)、変性重合体(C)、ポリイソプレン、TDAE、加硫助剤及び老化防止剤を、それぞれ密閉式バンバリーミキサーに投入して開始温度75℃、樹脂温度が160℃となるように6分間混練した後、ミキサー外に取り出して室温まで冷却した。次いで、この混合物をミキシングロールに入れ、加硫剤及び加硫促進剤を加えて60℃で6分間混練することで約1.2kgのゴム組成物を得た。得られたゴム組成物のムーニー粘度を下記の方法により測定した。
また、得られたゴム組成物をプレス成形(145℃、45分)して加硫ゴムシート(厚み2mm)を作製し、下記の方法に基づき、転がり抵抗性能、硬度、及び引張破断強度を評価した。結果を表2に示す。
なお、各評価の測定方法は以下のとおりである。
・転がり抵抗性能
実施例及び比較例で作製したゴム組成物のシートから縦40mm×横7mmの試験片を切り出し、GABO社製動的粘弾性測定装置を用いて、測定温度60℃、周波数10Hz、静的歪み10%、動的歪み2%の条件で、tanδを測定し、転がり抵抗の指標とした。各実施例及び比較例の数値は、比較例2の値を100とした際の相対値である。なお、数値が小さいほどゴム組成物の転がり抵抗性能が良好である。
・硬度(操縦安定性)
実施例及び比較例で作製したゴム組成物のシートを用いて、JIS K6253に準拠して、タイプA硬度計により硬度を測定し、柔軟性の指標とした。なお、数値が50より小さい場合は、当該組成物をタイヤに用いた際にタイヤの変形が大きいため、操縦安定性が悪化する。
・引張破断強度(機械強度)
実施例及び比較例で作製したゴム組成物のシートからJIS3に準じてダンベル状試験片を打ち抜き、インストロン社製引張試験機を用いて、JIS K 6251に準じて引張破断強度を測定した。各実施例及び比較例の数値は、比較例2の値を100とした際の相対値である。なお、数値が大きいほど、破断特性が良好である。
Figure 0006504459
実施例1のゴム組成物は、変性重合体(C)を含有しない比較例1及び2に比べ、硬度が良好であり、転がり抵抗性能及び機械強度に優れているため、タイヤ用ゴム組成物として好適に用いることができる。
実施例2〜4、比較例3,4
表3に記載した配合割合(質量部)にしたがって、ゴム成分(A)、シリカ(B)、変性重合体(C)、ポリイソプレン、TDAE、ワックス、加硫助剤及び老化防止剤を、それぞれ密閉式バンバリーミキサーに投入して開始温度75℃、樹脂温度が160℃となるように6分間混練した後、ミキサー外に取り出して室温まで冷却した。次いで、この混合物をミキシングロールに入れ、加硫剤及び加硫促進剤を加えて60℃で6分間混練することで約1.3kgのゴム組成物を得た。
また、得られたゴム組成物をプレス成形(145℃、30分)して加硫ゴムシート(厚み2mm)を作製し、上記の方法に基づき、転がり抵抗性能、硬度、及び引張破断強度を評価した。また、下記方法に基づいて耐摩耗性、及び弾性率を評価した。結果を表3に示す。
なお、表3における転がり抵抗性能、及び引張破断強度の数値は、表3の比較例4の値を100とした際の相対値である。
・弾性率
実施例及び比較例で作製した加硫ゴムシートから縦40mm×横7mmの試験片を切り出し、GABO社製動的粘弾性測定装置を用いて、測定温度25℃、周波数10Hz、静的歪み10%、動的歪み2%の条件で、貯蔵弾性率E’を測定し、剛性の指標とした。各実施例及び比較例の数値は、比較例4の値を100とした際の相対値である。なお、数値が大きいほど当該ゴム組成物をタイヤに用いた際にタイヤの変形が小さく、操縦安定性が良好である。
Figure 0006504459
実施例2〜4のゴム組成物は、変性重合体(C)を含有しない比較例3及び4に比べ、弾性率が高く、かつ転がり抵抗性能、硬度に優れ、機械強度も良好なため、タイヤ用ゴム組成物として好適に用いることができる。
製造例5:無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−5)の製造
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてヘキサン1,121g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)49.2gを仕込み、50℃に昇温した後、予め調製したβ−ファルネセン(c1)とブタジエン(c2)との混合物(β−ファルネセン(c1)1,260gとブタジエン(c2)840gとをボンベ内で混合)1,430gを10ml/分で加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、未変性のファルネセン−ブタジエン共重合体を得た。
次いで、耐圧容器に得られた未変性のファルネセン−ブタジエン共重合体を500g、老化防止剤としてノクラック6Cを0.5g、及び無水マレイン酸を25g仕込み、窒素置換した後、170℃まで昇温し24時間反応させることにより、表4に示す物性を有する無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−5)を得た。なお、変性剤の反応率は96%、変性重合体(C−5)中に付加された官能基量は未変性重合体100質量部に対し4.8質量部であった。
製造例6:無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−6)の製造
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてヘキサン1,137g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)32.8gを仕込み、50℃に昇温した後、予め調製したβ−ファルネセン(c1)とブタジエン(c2)との混合物(β−ファルネセン(c1)1,260gとブタジエン(c2)840gとをボンベ内で混合)1,430gを10ml/分で加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、未変性のファルネセン−ブタジエン共重合体を得た。
次いで、耐圧容器に得られた未変性のファルネセン−ブタジエン共重合体を500g、老化防止剤としてノクラック6Cを0.5g、及び無水マレイン酸を25g仕込み、窒素置換した後、170℃まで昇温し24時間反応させることにより、表4に示す物性を有する無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−6)を得た。なお、変性剤の反応率は97%、変性重合体(C−6)中に付加された官能基量は未変性重合体100質量部に対し4.9質量部であった。
製造例7:無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−7)の製造
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてヘキサン1,152g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)18.5gを仕込み、50℃に昇温した後、予め調製したβ−ファルネセン(c1)とブタジエン(c2)との混合物(β−ファルネセン(c1)1,170gとブタジエン(c2)780gとをボンベ内で混合)1,430gを10ml/分で加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、未変性のファルネセン−ブタジエン共重合体を得た。
次いで、耐圧容器に得られた未変性のファルネセン−ブタジエン共重合体を500g、老化防止剤としてノクラック6Cを0.5g、及び無水マレイン酸を25g仕込み、窒素置換した後、170℃まで昇温し24時間反応させることにより、表4に示す物性を有する無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−7)を得た。なお、変性剤の反応率は94%、変性重合体(C−7)中に付加された官能基量は未変性重合体100質量部に対し4.7質量部であった。
製造例8:無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−8)の製造
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてヘキサン1,147g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)22.3gを仕込み、50℃に昇温した後、予め調製したβ−ファルネセン(c1)とブタジエン(c2)との混合物(β−ファルネセン(c1)1,520gとブタジエン(c2)380gとをボンベ内で混合)1,430gを10ml/分で加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、未変性のファルネセン−ブタジエン共重合体を得た。
次いで、耐圧容器に得られた未変性のファルネセン−ブタジエン共重合体を500g、老化防止剤としてノクラック6Cを0.5g、及び無水マレイン酸を25g仕込み、窒素置換した後、170℃まで昇温し24時間反応させることにより、表4に示す物性を有する無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−8)を得た。なお、変性剤の反応率は96%、変性重合体(C−8)中に付加された官能基量は未変性重合体100質量部に対し4.8質量部であった。
製造例9:無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−9)の製造
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてヘキサン1,136g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)32.2gを仕込み、50℃に昇温した後、予め調製したβ−ファルネセン(c1)とブタジエン(c2)との混合物(β−ファルネセン(c1)1,000gとブタジエン(c2)1,000gとをボンベ内で混合)1,430gを10ml/分で加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、未変性のファルネセン−ブタジエン共重合体を得た。
次いで、耐圧容器に得られた未変性のファルネセン−ブタジエン共重合体を500g、老化防止剤としてノクラック6Cを0.5g、及び無水マレイン酸を25g仕込み、窒素置換した後、170℃まで昇温し24時間反応させることにより、表4に示す物性を有する無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−9)を得た。なお、変性剤の反応率は94%、変性重合体(C−9)中に付加された官能基量は未変性重合体100質量部に対し4.7質量部であった。
製造例10:無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−10)の製造
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてヘキサン1,133g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)36.9gを仕込み、50℃に昇温した後、予め調製したβ−ファルネセン(c1)とブタジエン(c2)との混合物(β−ファルネセン(c1)390gとブタジエン(c2)1,560gとをボンベ内で混合)1,430gを10ml/分で加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、未変性のファルネセン−ブタジエン共重合体を得た。
次いで、耐圧容器に得られた未変性のファルネセン−ブタジエン共重合体を500g、老化防止剤としてノクラック6Cを0.5g、及び無水マレイン酸を25g仕込み、窒素置換した後、170℃まで昇温し24時間反応させることにより、表4に示す物性を有する無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−10)を得た。なお、変性剤の反応率は92%、変性重合体(C−10)中に付加された官能基量は未変性重合体100質量部に対し4.6質量部であった。
製造例11:製造例5で得られた無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−5)315gにメタノールを5.9g添加し、80℃で6時間反応させて、マレイン酸モノメチルエステル変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−11)を得た。
製造例12:製造例6で得られた無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−6)315gにメタノールを5.9g添加し、80℃で6時間反応させて、マレイン酸モノメチルエステル変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−12)を得た。
製造例13:製造例7で得られた無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−7)315gにメタノールを5.9g添加し、80℃で6時間反応させて、マレイン酸モノメチルエステル変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−13)を得た。
製造例14:製造例8で得られた無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−8)315gにメタノールを5.9g添加し、80℃で6時間反応させて、マレイン酸モノメチルエステル変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−14)を得た。
製造例15:製造例9で得られた無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−9)315gにメタノールを5.9g添加し、80℃で6時間反応させて、マレイン酸モノメチルエステル変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−15)を得た。
製造例16:製造例10で得られた無水マレイン酸変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−9)315gにメタノールを5.9g添加し、80℃で6時間反応させて、マレイン酸モノメチルエステル変性ファルネセン−ブタジエン共重合体(C−10)を得た。
製造例17:製造例4で得られた無水マレイン酸変性ポリファルネセン(C−4)315gにメタノールを5.9g添加し、80℃で6時間反応させて、マレイン酸モノメチルエステル変性ポリファルネセン(C−17)を得た。
比較製造例3:ポリファルネセン(X−3)の製造
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、シクロヘキサン1,392g、sec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)8.0gを仕込み、50℃に昇温した後、ファルネセン1,400gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、表4に示す物性を有するポリファルネセン(X−3)を得た。
なお、製造例5〜17で得られた変性重合体(C)、比較製造例3で得られたポリファルネセンの重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)、溶融粘度は上記と同じ方法で測定した。また、ガラス転移温度、官能基の当量、付加された官能基量、重合体1分子当たりの平均官能基数の測定方法は以下のとおりである。
(ガラス転移温度)
変性ファルネセン重合体10mgをアルミパンに採取し、示差走査熱量測定(DSC)により10℃/分の昇温速度条件においてサーモグラムを測定し、DDSCのピークトップの値をガラス転移温度とした。
(官能基の当量)
変性反応後の試料をメタノールで4回洗浄(試料1gに対して5mL)して不純物を除去した後、試料を80℃で12時間、減圧乾燥した。この試料3gにトルエン180mL、エタノール20mLを加え溶解した後、0.1N水酸化カリウムのエタノール溶液で中和滴定し酸価を求めた。
酸価(mgKOH/g)=(A−B)×F×5.611/S
A:中和に要した0.1N水酸化カリウムのエタノール溶液滴下量(mL)
B:試料を含まないブランクでの0.1N水酸化カリウムのエタノール溶液滴下量(mL)
F:0.1N水酸化カリウムのエタノール溶液の力価
S:秤量した試料の質量(g)
次いで、酸価から変性重合体(C)1g当たりに含まれる官能基の質量、1g当たりに含まれる官能基以外の質量(重合体主鎖質量)を算出した。以下の式より官能基の当量(g/eq)を算出した。
〔重合体1g当たり官能基質量〕=〔酸価〕/〔56.11〕×〔官能基分子量〕/1000
〔重合体1g当たり重合体主鎖質量〕=1−〔重合体1g当たり官能基質量〕
〔官能基の当量〕=〔重合体1g当たり重合体主鎖質量〕/(〔重合体1g当たり官能基質量〕/〔官能基分子量〕
(付加された官能基量)
下記式に基づき、未変性の重合体100質量部に対して付加された官能基量(変性剤量)を算出した〔質量部〕。
〔付加された官能基量〕=〔重合体1g当たり官能基質量〕/〔1g当たりの重合体主鎖質量〕×100
(重合体1分子当たりの平均官能基数)
・製造例4〜9又は製造例10
製造例4〜9又は製造例10で得られた変性反応後の試料3gにトルエン180mL、エタノール20mLを加え、室温で30分間反応させた。その後溶液を60℃で12時間真空乾燥し、得られた試料を日本電子株式会社製1H−NMR(500MHz)を用いてサンプル/重クロロホルム=100mg/1mLの濃度、積算回数512回、測定温度30℃で測定した。得られたスペクトルのエチルエステルのメチレン基に由来するピークと重合体開始剤末端に由来するピークとの面積比から、変性重合体(C)1分子当たりの平均官能基数を算出した。
・製造例11〜16又は製造例17
製造例11〜16又は製造例17で得られた変性反応後の試料を日本電子株式会社製1H−NMR(500MHz)を用いてサンプル/重クロロホルム=100mg/1mLの濃度、積算回数512回、測定温度30℃で測定した。得られたスペクトルのメチルエステルのメチル基に由来するピークと重合体開始剤末端に由来するピークとの面積比から、変性重合体(C)1分子当たりの平均官能基数を算出した。
Figure 0006504459
実施例5〜18、比較例5及び6
表5−1及び表5−2に記載した配合割合(質量部)にしたがって、ゴム成分(A)、シリカ(B)、変性重合体(C)、ポリファルネセン、ポリイソプレン、TDAE、ワックス、加硫助剤及び老化防止剤を、それぞれ密閉式バンバリーミキサーに投入して開始温度75℃、樹脂温度が160℃となるように6分間混練した後、ミキサー外に取り出して室温まで冷却した。次いで、この混合物をミキシングロールに入れ、加硫剤及び加硫促進剤を加えて60℃で6分間混練することで約1.3kgのゴム組成物を得た。実施例5〜16で得られたゴム組成物については、下記方法に基づいてムーニー粘度を評価した。
また、得られたゴム組成物をプレス成形(145℃、30分)して加硫ゴムシート(厚み2mm)を作製し、上記の方法に基づき、転がり抵抗性能、硬度、引張破断強度、及び弾性率を評価した。また、下記方法に基づいて耐摩耗性を評価した。結果を表5−1及び表5−2に示す。
なお、表5−1及び表5−2における転がり抵抗性能、引張破断強度、弾性率の数値は、表5−2の比較例6の値を100とした際の相対値である。
・耐摩耗性
JIS K 6264に準拠して、10N荷重下、摩耗距離40mでのDIN摩耗量を測定し、DIN摩耗量の逆数(1/DIN摩耗量)を耐摩耗性の指標とした。表5−1及び表5−2における各実施例及び比較例の数値は、比較例6の値を100とした際の相対値である。なお、数値が大きいほど、摩耗量が少なく、耐摩耗性が良好である。
・ムーニー粘度
上記実施例5〜16で得られた加硫前のゴム組成物について、加工性の指標として、JIS K6300に準拠し、ムーニー粘度(ML1+4)を100℃で測定した。表5−1及び表5−2における各実施例の値は、実施例5の値を100とした際の相対値である。なお、数値が小さいほど加工性が良好である。
Figure 0006504459
Figure 0006504459
実施例5〜18のゴム組成物は、変性重合体(C)を含有しない比較例5及び6に比べ、加硫ゴムとした際に弾性率が高く操縦安定性が良好であり、かつ転がり抵抗性能、硬度に優れ、機械強度も良好なため、タイヤ用ゴム組成物として好適に用いることができる。中でも、ファルネセン以外の単量体単位(c2)としてブタジエンを含む実施例5〜16のゴム組成物は、加硫ゴムとした際により転がり抵抗性能、弾性率、耐摩耗性が優れていることが分かる。また、無水マレイン酸変性後に更にメタノールで変性した変性重合体を含む実施例11〜16及び実施例18のゴム組成物は、加硫ゴムとした際に特に弾性率が優れていることが分かる。
また、変性重合体(C)中のファルネセン以外の単量体単位(c2)の含有量を変化させた実施例8〜10及び実施例14〜16を比べると、前記単量体単位(c2)の含有量が20〜60質量%のときにムーニー粘度がより低下しており、ゴム組成物の加工性が良好となることが分かる。

Claims (11)

  1. 合成ゴム及び天然ゴムの少なくとも1種からなるゴム成分(A)、シリカ(B)、及び官能基を導入することにより変性したファルネセンの変性重合体(C)を含み、
    前記変性重合体(C)の官能基が、アミノ基、アンモニウム基、アミド基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、アルコキシシリル基、シラノール基、ヒドロキシ基、エポキシ基、エーテル基、カルボキシ基、カルボニル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、リン酸基、リン酸エステル基、メルカプト基、イソシアネート基、ニトリル基、ハロゲン化珪素基、ハロゲン化錫基、及び酸無水物由来の官能基から選ばれる1種又は2種以上であり、前記ゴム成分(A)100質量部に対してシリカ(B)を20〜150質量部含有し、前記シリカ(B)100質量部に対して前記変性重合体(C)を2〜10質量部含有するゴム組成物。
  2. 前記変性重合体(C)の官能基が、カルボキシ基、アミノ基、ヒドロキシ基、及び酸無水物由来の官能基から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1記載のゴム組成物。
  3. 前記シリカ(B)の平均粒径が0.5〜200nmである、請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 38℃における前記変性重合体(C)の溶融粘度が0.1〜3,000Pa・sである、請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. 前記変性重合体(C)の重量平均分子量(Mw)が2千〜50万である、請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 前記変性重合体(C)が、β−ファルネセンに由来する単量体単位(c1)とβ−ファルネセン以外の単量体に由来する単量体単位(c2)とで構成された共重合体である、請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物。
  7. 前記シリカ(B)100質量部に対してシランカップリング剤を0.1〜30質量部含有する、請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物。
  8. 前記ゴム成分(A)が、スチレンブタジエンゴム、及び天然ゴムの少なくとも1種である、請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物。
  9. 前記スチレンブタジエンゴムの重量平均分子量が10万〜250万である、請求項に記載のゴム組成物。
  10. 前記スチレンブタジエンゴムのスチレン含量が0.1〜70質量%である、請求項又はに記載のゴム組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のゴム組成物を少なくとも一部に用いたタイヤ。
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