JP3992044B2 - 再生装置、フォーカスジャンプ方法 - Google Patents

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Description

本発明は光ディスク等の記録媒体であって、記録層を複数有する記録媒体に対して再生を行う再生装置及びそのフォーカスジャンプ方法に関するものである。
特開2002−269770号公報 特開2001−319344号公報 特開2002−279654号公報 特開平11−191222号公報
光学的に情報の記録または再生が可能な光記録媒体として光ディスクが広く知られている。光ディスクに対しては、半導体レーザ等のレーザ光を光源として用い、レンズを介して微小に集光した光ビームを照射することで、情報の記録あるいは再生を行う。公知の通り、光ディスクの記録層に対してレーザ光を合焦状態に保つためにはフォーカスサーボ動作が行われる。フォーカスサーボは、フォーカスエラー信号に基づいて、光学ヘッド内の二軸機構(二軸アクチュエータ)に保持された対物レンズをディスクに接離する方向、即ちフォーカス方向に移動させることで行われる。
また近年、光ディスクとして複数の記録層を有するディスク、例えば2層ディスクや3層以上の多層ディスクが開発されており、その場合、或る記録層での記録再生動作から他の記録層での記録再生動作に移行するためには、フォーカスジャンプが行われる。例えば第1層においてフォーカスサーボがかけられている状態から第2層にフォーカスサーボをかける状態に移行するため、対物レンズのフォーカスジャンプ移動が行われる。
なお、フォーカスジャンプとは、レーザの合焦位置としての記録層の移動動作であり、レイヤジャンプとも呼ばれる。
上記各特許文献には、フォーカスジャンプ又はレイヤジャンプと呼ばれる動作に関する技術が開示されている。
フォーカスジャンプの際には、二軸機構に保持された対物レンズをフォーカス方向に強制的に移動させるが、その際に二軸機構に与えるフォーカスジャンプ駆動信号として、キックパルスとブレーキパルスを用いる方式が従来より行われている。
図22により、キックパルスとブレーキパルスを与えて行うフォーカスジャンプ動作を説明する。
図22(f)はディスクのレイヤ0に対して合焦状態、即ちフォーカスオン状態となっている状態を模式的に示し、また図22(g)はレイヤ1に対して合焦状態、即ちフォーカスオン状態となっている状態を模式的に示している。例えば図22(f)の状態から図22(g)のようにレイヤ1に移行するフォーカスジャンプを行う例を挙げる。
図22(f)の場合、二軸機構3eによって対物レンズ3aがレーザ光をレイヤ0にフォーカスオンする位置に保持されているが、この状態で二軸機構3eにキック信号を与え、対物レンズ3aを図面上で上方に移動させる。その後、所要タイミングで二軸機構3eにブレーキ信号を与え、レイヤ1の合焦ポイント付近で移動を減速させていき、ある時点でフォーカスサーボをオンとすることで、図22(g)のようにレイヤ1に合焦状態となるフォーカスジャンプが完了する。
このような動作の際に観測されるフォーカスエラー信号FEを図22(a)に示す。
時点t0まではレイヤ0にフォーカスサーボオン状態であり、フォーカスエラー信号FEはほぼゼロレベルである。
t0時点で、フォーカスサーボをオフとし、フォーカスジャンプドライブ信号として図22(e)に示すキックパルスが発生され、それに応じた電流が二軸機構3eのフォーカスコイルに流されることで、対物レンズ3aは上方に移動を開始する。そのため、フォーカスエラー信号FEとしては、t0時点以降、まずレイヤ0の合焦位置付近のS字波形の半分の波形S0が観測されることになる。
そのまま対物レンズ3aが移動していくと、フォーカスエラー信号FEとしては、層間膜の乱反射の影響などにより擬似波形Zが生ずる場合があるが、レイヤ1の合焦点付近でS字波形の前半の波形S1が観測される。そのため、そのS字波形S1のゼロクロスタイミングでフォーカスサーボをオンとすれば、レイヤ1にフォーカス引込が可能となる。
この動作を行うため、まずフォーカスエラー信号FEに対してFcmpHスライスレベル、FcmpLスライスレベルが設定されている。
フォーカスエラー信号FEとFcmpLスライスレベルを比較することで、図22(c)のFcmpL信号が得られる。またフォーカスエラー信号FEとFcmpHスライスレベルを比較することで、図22(b)のFcmpH信号が得られる。
キックパルスを与えた後、フォーカスエラー信号FEのS字波形S0によってFcmpL信号が立ち上がれば、対物レンズ3aの移動が開始されたと確認できる。そこで、FcmpL信号の立ち上がりタイミングでキックパルスを終了させる。
その後も対物レンズ3aは移動を続けるが、フォーカスエラー信号FEのS字波形S1によってFcmpH信号が立ち上がれば、対物レンズ3aがレイヤ1の合焦点付近に達したことになるため、そのタイミングでフォーカスジャンプドライブ信号としてブレーキパルスを或る所定の期間与える。すると対物レンズ3aの移動は減速されていき、例えばFcmpH信号が立ち下がれば、それはS字波形のゼロクロスポイント付近と判断できるため、そのタイミングでフォーカスサーボをオンとすることで、フォーカスジャンプが完了される。
なお、擬似波形Zが生じ、S字波形S1の前にFcmpH信号信号が立ち上がることがあるため、FcmpL信号の立ち下がりから所要の期間だけ、図22(d)のFcmpHマスク期間を設定し、擬似波形ZによるFcmpH信号の立ち上がりを検出しないようにしている。
ところで、対物レンズ3aをフォーカス方向及びトラッキング方向に移動させる二軸機構3eとしては、板ばね型と軸摺動型が知られている。そして、軸摺動型は、板ばね型に比べて小型化、軽量化が容易であり、小型の記録再生装置などにおいて広く採用されている。
軸摺動型の二軸機構3eの構造例については図12,図13を用いて後述するが、軸体に沿って対物レンズ3aを保持したレンズホルダがトラッキング方向に回動し、かつフォーカス方向に摺動する構造とされる。
軸摺動型の二軸機構3eの場合のフォーカスジャンプを考えると、対物レンズ3aを保持したレンズホルダは軸体に摺動しながら移動するが、その場合、動作に摩擦の影響があらわれる。ここでいう摩擦とは静摩擦と動摩擦の両方である。そしてその摩擦係数は、二軸機構3eの個体差、装填されているディスクの各レイヤに対する合焦位置の差、環境温度、使用状態や機器の姿勢、経時変化など、様々な要因でばらつく。
つまり、上記のようにキックパルス、ブレーキパルスを与えても、対物レンズ3aの挙動は一意には定まらない。
上記した従来のフォーカスジャンプ動作では、キックパルスの電圧は設計上の固定値としており、その電圧のキックパルスにより対物レンズ3aの移動の開始や移動速度が想定されている。ところが静摩擦の影響で、移動の開始が遅れたり、或いは移動開始後も動摩擦の影響で移動速度が早すぎたり遅すぎたりする場合が生ずる。つまり固定電圧のキックパルスによっては、対物レンズ3aの移動が安定しない。これにより観測されるフォーカスエラー信号FEのS字波形の周波数乱れも発生する。
また、キックパルスによる対物レンズ3aの挙動が安定しないと、電圧及び印加期間が固定とされているブレーキパルスを与えても、想定どおりの減速ができるとは限らないないことになる。
つまり、軸摺動型の二軸機構3eを用いる場合には、固定のキックパルス、ブレーキパルスを与えて実行するフォーカスジャンプは、上記の事情により失敗確率が高くなり、安定したフォーカスジャンプ動作を保つことが困難であった。
そこで本発明は、軸摺動型の二軸機構(フォーカス/トラッキングアクチュエータ)を使用する場合に、多様な要因で変動する摩擦の影響によらず、安定したフォーカスジャンプが実現できるようにすることを目的とする。
本発明の再生装置は、複数の記録層を有する記録媒体を再生する再生装置である。そして対物レンズを出力端として上記各記録層に対してレーザ光の照射を行い、その反射光情報を検出して上記各記録層に記録された情報を読み出す光学ヘッド手段と、上記対物レンズを記録媒体に接離する方向に移動可能に保持する軸摺動型のフォーカスアクチュエータ手段と、上記光学ヘッド手段で読み出された反射光情報から得られるフォーカスエラー信号に基づいてフォーカスサーボ駆動信号を生成し、上記レーザ光のフォーカス状態が再生を行う記録層に対して合焦状態に保たれるように上記フォーカスアクチュエータ手段を駆動するフォーカスサーボ手段と、或る記録層に対する合焦状態から他の記録層に対する合焦状態に移行するためのフォーカスジャンプ駆動信号として上記フォーカスアクチュエータ手段によるフォーカスジャンプ移動を開始させるキック信号と上記フォーカスジャンプ移動を終了させるブレーキ信号を発生させるとともに、上記キック信号は、そのキック駆動力が初期値から上昇していく信号として発生させるフォーカスジャンプ制御手段と、を備え、上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記キック駆動力の上昇を、上記フォーカスエラー信号と所定値の比較結果に基づいて上記フォーカスジャンプ移動の開始が確認されたときに終了させるとともに、上記キック信号を、上記キック駆動力の上昇を終了させた後は設定された固定レベルを維持する信号とする。
また上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記キック信号の上記初期値を、予め設定された固定値、もしくは過去のフォーカスジャンプの際に計測された値を用いて算出した算出値とする。
いは、上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記キック信号を、上記キック駆動力の上昇を終了させた後は上昇終了時のレベルを用いて算出したレベルを維持する信号とする。
また上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記ブレーキ信号を、設定されたレベルの信号とする。或いは、上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記ブレーキ信号を、上記キック駆動力の上昇終了時のレベルを用いて算出したレベルの信号とする。さらに或いは、上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記ブレーキ信号を、上記キック信号印加期間中に計測した時間値を用いて算出したレベルの信号とする。
また上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記キック信号印加期間中に計測した時間値を用いて算出した期間、上記ブレーキ信号を発生する。或いは、上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記キック駆動力の上昇終了時のレベルを用いて算出した期間、上記ブレーキ信号を発生する。
本発明のフォーカスジャンプ方法は、レーザ光照射により情報の記録又は再生を行う記録層を複数有する記録媒体に対して、レーザ光のフォーカス状態を、或る記録層に対する合焦状態から他の記録層に対する合焦状態に移行させるため、レーザ光の出力端となる対物レンズを記録媒体に接離する方向に移動可能に保持する軸摺動型のフォーカスアクチュエータに、キック信号とブレーキ信号を含むフォーカスジャンプ駆動信号を与えて実行するフォーカスジャンプ方法である。そしてそのフォーカスジャンプ方法は、上記フォーカスアクチュエータにフォーカスジャンプ移動を開始させるための上記キック信号のキック駆動力を初期値から上昇させていくキック駆動力上昇ステップと、上記キック信号を所定レベルで維持するキック信号レベルホールドステップと、上記フォーカスアクチュエータにフォーカスジャンプ移動を停止させるための上記ブレーキ信号を発生させるブレーキ信号発生ステップとを備え、上記キック駆動力上昇ステップとしての上記キック駆動力の上昇は、上記フォーカスエラー信号と所定値の比較結果に基づいて上記フォーカスジャンプ移動の開始が確認されたときに終了させ、上記キック信号レベルホールドステップにおける上記キック信号は、上記キック駆動力上昇ステップの終了時の上記キック信号レベルを用いて算出したレベルとする。
また上記キック駆動力上昇ステップの際の、上記キック信号の上記初期値を、予め設定された固定値、もしくは過去のフォーカスジャンプの際に計測された値を用いて算出された算出値とする。
また、上記キック信号レベルホールドステップにおける上記キック信号は、設定された固定レベルとする。
た上記ブレーキ信号発生ステップでは、設定されたレベルのブレーキ信号を発生させる。或いは、上記ブレーキ信号発生ステップでは、上記キック駆動力上昇ステップの終了時の上記キック信号レベルを用いて算出したレベルのブレーキ信号を発生させる。さらに或いは、上記ブレーキ信号発生ステップでは、上記キック駆動力上昇ステップもしくは上記キック信号レベルホールドステップとしての期間中に計測した時間値を用いて算出したレベルのブレーキ信号を発生させる。
また上記ブレーキ信号発生ステップでは、上記キック駆動力上昇ステップもしくは上記キック信号レベルホールドステップとしての期間中に計測した時間値を用いて算出した期間、上記ブレーキ信号を発生させる。或いは、上記ブレーキ信号発生ステップでは、上記キック駆動力上昇ステップの終了時の上記キック信号レベルを用いて算出した期間、上記ブレーキ信号を発生させる。
即ち本発明では、対物レンズのフォーカスジャンプ移動を開始させるために発生するキック信号は、そのキック信号の信号レベルによる駆動力を或る初期値から徐々に上昇させていくようにする。つまり、キック駆動力の上昇を、上記フォーカスエラー信号と所定値の比較結果に基づいてフォーカスジャンプ移動の開始が確認されたときに終了させ、キック信号を、キック駆動力の上昇を終了させた後は設定された固定レベルを維持する信号とする。
なおキック駆動力の上昇とは、そのフォーカスジャンプ方向により、キック信号レベルの上昇又は下降によるものとなる。
軸摺動型のフォーカスアクチュエータの場合、静摩擦のバラツキによって、対物レンズの移動が開始されるキック駆動力、つまり移動を開始させるキックパルス電圧はばらつくことになるが、徐々にキック駆動力を上昇させていくことで、そのときの静摩擦係数に応じたレベルとなった時点で対物レンズの移動が開始される。この動作は、対物レンズの移動が開始されるキック電圧レベルをサーチして、最適なレベルのキック信号を与えるものとも言える。
本発明によれば、対物レンズのフォーカスジャンプ移動を開始させるキック信号は、そのキック駆動力を或る初期値から徐々に上昇させていくようにしているため、その時点の静摩擦に応じた或るキック電圧レベルとなって時点で対物レンズの移動が開始される。これによって、そのときの静摩擦係数に応じた最適なレベルのキック信号を与えることができる。
またこのことから、キック信号の駆動力の上昇は、フォーカスジャンプ移動の開始が確認されることに応じて終了させることが好適となる。
また、対物レンズの移動開始後は、動摩擦係数が影響するが、動摩擦係数は静摩擦係数に比べて小さい。そして移動開始までのキック駆動力が徐々に上げられたことにより、動きだしが保障されるため、動き出した後は、キック信号を設定された固定レベルとすることで適切なキック信号となる。
一方、動摩擦係数は静摩擦係数がばらつく要因が同様であることを考えれば、対物レンズが動き出した後は、キック駆動力上昇終了時のレベルから例えば比などで算出されたレベルのキック信号を与えるようにすれば、その際の動摩擦に対応した、より適切なレベルのキック信号となる。
また、徐々にキック駆動力を上昇させていくキック信号の初期値は、予め設定された固定値でもよいが、過去のフォーカスジャンプの際に計測された値を用いて算出された算出値とすることで、そのフォーカスアクチュエータの特性や経時変化に応じた適切な値とすることができる。
また上記のキック信号により動きだしが補償されるため、ブレーキ信号のレベルに関しては設定されたレベルで発生させることで、安定したブレーキ動作が実現される。
一方、キック駆動力上昇終了時のレベルや、キック信号印加期間に計測された時間値などを用いて算出されたレベルのブレーキ信号を発生させれば、そのときの摩擦に応じた最適なブレーキ制御が可能となる。
また、キック駆動力上昇終了時のレベルや、キック信号印加期間に計測された時間値などを用いて算出された期間、ブレーキ信号を発生させれば、そのときの摩擦に応じた最適なブレーキ制御が可能となる。
そして以上のことから、軸摺動型のフォーカスアクチュエータ(二軸機構)を用いる場合であっても、摩擦のバラツキの影響によらず、つまり個体差、記録媒体、環境温度、使用状態や姿勢、その他の各種の要因によらず、安定且つ正確なフォーカスジャンプが実現され、装置性能を向上させることができる。
以下、本発明の再生装置及びフォーカスジャンプ方法の実施の形態を次の順序で説明する。
<< 1:第1の実施の形態 >>
[1−1:再生装置及びディスク]
[1−2:軸摺動型の二軸機構]
[1−3:フォーカス制御系の構成]
[1−4:フォーカスアップジャンプ動作]
[1−5:フォーカスダウンジャンプ動作]
[1−6:第1の実施の形態の効果及び変形例]
<< 2:第2の実施の形態 >>
[2−1:フォーカスジャンプドライブ信号設定]
[2−2:フォーカスアップジャンプ動作]
[2−3:フォーカスダウンジャンプ動作]
[2−4:第2の実施の形態の効果及び変形例]
<< 1:第1の実施の形態 >>
[1−1:再生装置及びディスク]

図1は実施の形態の再生装置のブロック図である。また、図2、図3、図4に、本例の再生装置が再生を行うディスクとその記録層を示している。
まず図2,図3、図4によりディスク1について説明しておく。
ディスク1は図2に示すように、ディスクカートリッジ50に収納される形態を採っている。
ディスクカートリッジ50の内部には、図中の破線により示すようにディスク1が格納される。このディスク1は、直径が60mm程度とされ、例えば2層記録方式により1.6GB(ギガバイト)程度のデータ記憶容量を有するものとされている。
ディスクカートリッジ50は、その平面における片側半面が、図示するように内部に格納されるディスク1の円弧に沿った半円形状とされる。また、他方の片側半面は、その外形辺が図のように2つの角部が丸みを帯びた略コの字とされて、略方形状とされている。そして、図に示すX方向のサイズが約65mmとされ、Y方向のサイズが約64mmとされる。
ディスク1は図3に示すように、2つの記録層としてレイヤ0(Layer0),レイヤ1(Layer1)を有する構造とされる。ディスク1は例えば0.4mmの厚みのディスクの張り合わせ構造とされることで、0.8mm厚となる。
そして、再生装置のピックアップ3によってレーザ光が入射される側のディスク表面に近い方から、レイヤ0,レイヤ1が順に形成されている。
このような2層ディスクの再生時においては、光ピックアップ3から対物レンズ3aを介して出射するレーザ光をいずれかの記録層に絞り込み、その記録層からの反射光情報を読み出す。図3(a)はレイヤ0に対する再生時のフォーカス状態、図3(b)はレイヤ1に対する再生時のフォーカス状態を示している。
図4に各レイヤとそのアドレスを模式的に示している。
2層ディスクの場合、パラレルトラックパスとオポジットトラックパスという2つの記録方式が考えられるが、ここではオポジットトラックパスの例を挙げている。
オポジットトラックパスの場合は、図示するように、データの記録順序、即ちアドレッシングはレイヤ0の内周から始まりレイヤ0の終わりに向かい、その後に、レイヤ1の外周から内周へ向かう順序となる。
アドレスとしては、ディスク盤面上に記録されている実アドレスとして物理セクターナンバPSN(Physical Sector Number)が与えられる。これに対してコンピューター等のホスト機器で扱う論理的なデータの並びに対して付けられるアドレスとして、論理ブロックアドレスLBA(Logical Block Number)が与えられる。このPSNとLBAは一対一に対応される。
図示するように、オポジットトラックパスの場合、レイヤ0では内周側から外周側にかけてリードインエリア、データエリア、ミドルエリアが形成される。またレイヤ1では外周側から内周側にかけて、ミドルエリア、データエリア、リードアウトエリアが形成される。
リードインエリアには、ディスクの実データの記録再生のための管理情報やディスクの物理情報などが記録される。
ミドルエリアやリードアウトエリアには、ダミーデータが記録されている。なお、管理情報などが記録される場合もある。
そして実データ、つまり主たる記録再生データであるユーザーデータの記録はレイヤ0の内周のStart PSNから始まりレイヤ0のデータエリアの最終であるEnd PSN(0)まで記録される。その続きはレイヤ1のデータエリアの外周側(反転End PSN(0))から内周側のEnd PSN(1)までという記録順序となる。
論理ブロックアドレスLBAは、図4(b)に示すように、レイヤ0の内周側から外周側まで連続に割り振られた後、レイヤ1では折り返すように外周側から内周側までという方向性で、順番に連続に割り振られる。
図1で再生装置の構成を説明する。
上記のようなディスク1は、図示しないターンテーブルに積載され、再生動作時においてスピンドルモータ2によって一定線速度(CLV)もしくは一定角速度(CAV)で回転駆動される。そしてピックアップ(光学ヘッド)3によってディスク1に例えばエンボスピット形態で記録されているデータの読み出しが行なわれることになる。
なお、ここでは一例として、ディスク1はエンボスピット形態でデータ記録が行われた再生専用ディスク、即ちROMタイプディスクを想定しているが、例えば色素変化ピット形態でピットマークが形成されるライトワンスタイプのディスクや、或いは相変化ピット形態や磁界ピット形態などでピットマークが形成される書換可能型ディスクも考えられる。本例の再生装置は、それらの記録可能型のディスクに対する再生装置とすることも考えられる。
ピックアップ3内には、図5に模式的に示すように、レーザ光源となるレーザダイオード3bや、反射光を検出するためのフォトディテクタ3c、レーザ光の出力端となる対物レンズ3a、レーザ光を対物レンズ3aを介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタ3cに導く光学系3d、対物レンズ3aをトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持する二軸機構3eなどが形成される。本例の場合、二軸機構3eは軸摺動型とされる。
またピックアップ3全体はスライド駆動部4によりディスク半径方向に移動可能とされている。
ディスク1からの反射光情報はフォトディテクタ3cによって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてRFアンプ8に供給される。
図1に示すRFアンプ8には、ピックアップ3内の複数のフォトディテクタ3cからの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。例えば再生データであるRF信号、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEなどを生成する。
RFアンプ8から出力される再生RF信号は再生信号処理部9へ、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEはサーボ制御部10へ供給される。
RFアンプ8で得られた再生RF信号は再生信号処理部9において、2値化、PLLクロック生成、デコード処理、エラー訂正処理等が行われる。これらの処理によりディスク1からの再生データDTが得られ、所定の部位もしくは外部機器に出力される。
また再生信号処理部9では、RF信号に対するデコード並びにエラー訂正により得られた情報の中から、サブコード情報やアドレス情報を抽出し、これらの情報をコントローラ12に供給する。
コントローラ12は、例えばマイクロコンピュータで形成され、装置全体の制御を行う。
サーボ制御部10は、例えばDSP(Digital Signal Processor)により形成され、RFアンプ8からのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEや、再生信号処理部9もしくはコントローラ12からのスピンドルエラー信号SPE等から、フォーカス、トラッキング、スレッド、スピンドルの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号を生成し、フォーカス/トラッキング駆動回路6に供給する。フォーカス/トラッキング駆動回路6は、ピックアップ3における二軸機構3eのフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによってピックアップ3、RFアンプ8、サーボ制御部10、フォーカス/トラッキング駆動回路6、二軸機構3eによるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
なおフォーカスサーボをオンとする際には、まずフォーカスサーチ動作を実行しなければならない。フォーカスサーチ動作とは、フォーカスサーボオフの状態で対物レンズを強制的に移動させながらフォーカスエラー信号FEのS字波形のゼロクロスポイントが得られる位置を検出するものである。公知の通り、フォーカスエラー信号のS字波形のうちのゼロクロスポイントの前後のリニア領域は、フォーカスサーボループを閉じることで対物レンズ3aの位置を合焦位置に引き込むことのできる範囲である。従ってフォーカスサーチ動作として対物レンズ3aを強制的に移動させながら、ゼロクロスポイントのタイミングでフォーカスサーボをオンとすることで、以降、レーザースポットが合焦状態に保持されるフォーカスサーボ動作が実現されるものである。
また本例の場合、ディスク1は、上述のようにレイヤ0,レイヤ1としての2層構造となっている。
当然ながら、レイヤ0に対して記録再生を行う場合はレーザ光はレイヤ0に対して合焦状態となっていなければならない。またレイヤ1に対して記録再生を行う場合はレーザ光はレイヤ1に対して合焦状態となっていなければならない。
レイヤ0,1間でのフォーカス位置の移動はフォーカスジャンプ動作により行われる。
フォーカスジャンプ動作は、一方のレイヤで合焦状態にあるときに、フォーカスサーボをオフとして対物レンズ3aを強制的に移動させ、他方のレイヤに対するS字波形のゼロクロスポイントのタイミングでフォーカスサーボをオンとすることで実行される。本例のフォーカスジャンプ動作についての詳細は後述する。
サーボ制御部10はさらに、スピンドルモータ駆動回路7に対してスピンドルエラー信号に応じて生成したスピンドルドライブ信号を供給する。スピンドルモータ駆動回路7はスピンドルドライブ信号に応じて例えば3相駆動信号をスピンドルモータ2に印加し、スピンドルモータ2の回転を実行させる。またサーボ制御部10はコントローラ12からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータ駆動回路7によるスピンドルモータ2の起動、停止、加速、減速などの動作も実行させる。
またサーボ制御部10は、例えばトラッキングエラー信号TEの低域成分として得られるスライドエラー信号や、コントローラ12からのアクセス実行制御などに基づいてスライドドライブ信号を生成し、スライド駆動回路5に供給する。スライド駆動回路5はスライドドライブ信号に応じてスライド駆動部4を駆動する。スライド駆動部4には図示しないが、ピックアップ3を保持するメインシャフト、スレッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スライド駆動回路5がスライドドライブ信号に応じてスライド駆動部4を駆動することで、ピックアップ3の所要のスライド移動が行なわれる。
[1−2:軸摺動型の二軸機構]

本例の再生装置における二軸機構3eは軸摺動型とされる。軸摺動型の二軸機構3eの構造例を図12,図13で説明する。
図12(a)は二軸機構3eの斜視図、図12(b)は二軸機構3eを構成する部品の斜視図である。
二軸機構3eは、レンズホルダ51,中立リング52,FTコイル53、二軸カバー54,コーティング軸55、マグネット56、ヨーク57、二軸フレキシブル基板58により構成される。
ヨーク57に対して、その底面中央にコーティング軸55が配置される。またヨーク57の左右内部に一対のマグネット56、56が配置される。ヨーク57の上面には二軸カバー54が配される。
レンズホルダ51は、その先端部51bに対物レンズ3aが固定保持される。またレンズホルダ51の中央部には孔部51aが形成される。さらにレンズホルダ51の下面側には中立リング52及びFTコイル53が固定される。
そしてFTコイル53が固定されたレンズホルダ51が、その孔部51aにコーティング軸55が挿通する状態でヨーク57の内方に配置される。この状態で、FTコイル53のコイル部分と、マグネット56が対向する状態となる。FTコイル53にはフォーカスコイルとトラッキングコイルが形成されており、この各コイルに対しては二軸フレキシブル基板58により電流印加が行われる。
このような構造の二軸機構3eでは、フォーカスコイルに対する電流印加によって、図13(a)に示すように、コーティング軸55に対してレンズホルダ51が上下方向に摺動することで、レンズホルダ51に保持された対物レンズ3aがフォーカス方向DFに移動される。
またトラッキングコイルに対する電流印加によって、図13(b)に示すようにコーティング軸55を中心としてレンズホルダ51が回動することで、対物レンズ3aがトラッキング方向DTに移動される。
[1−3:フォーカス制御系の構成]

図5によりフォーカスループの構成を説明する。
図5におけるサーボ制御部10としては、その内部のフォーカス制御系のみを示している。またフォーカス/トラッキング駆動回路6としてはフォーカスドライバ6aのみを示している。
ここでのフォーカス制御系とは、フォーカスサーボ、フォーカスサーチ、フォーカスジャンプを行うための構成であり、このためサーボ制御部10には、A/D変換部21、コンパレータ22,23、演算部24、PWM変調部25が設けられる。
ピックアップ3内の構成は上述したが、軸摺動型の二軸機構3eによって対物レンズ3aがフォーカス方向に移動される。
フォトディテクタ3cによって受光された信号に対して、RFアンプ8で演算処理が行われて得られるフォーカスエラー信号FEは、サーボ制御部10においてA/D変換部21でデジタルデータ化され、演算部24及びコンパレータ22,23に供給される。
演算部24は、サーボフィルタ24a、フォーカスジャンプロジック24b、フォーカスサーチロジック24cとしての演算機能を有する。
サーボフィルタ24aは、フォーカスエラー信号FEに対して位相補償等のためのフィルタリング処理を行ってフォーカスサーボ信号を生成する機能である。
フォーカスサーボループがオンとされているときは、フォーカスエラー信号FEに基づいてサーボフィルタ24aで生成されたフォーカスサーボ信号が、PWM変調部25に供給されてPWM信号とされ、フォーカス/トラッキング駆動回路6のフォーカスドライバ6aに供給される。フォーカスドライバ6aは、供給されたPWM信号に基づいて、二軸機構3eのフォーカスコイルに対して電流印加を行う。これにより、記録層に対して合焦状態を保つフォーカスサーボ動作が行われる。
フォーカスサーチロジック24cは、フォーカスサーチのための駆動信号を生成し、出力する。フォーカスサーチとしてアップサーチを行う場合は、対物レンズ3aをディスクから遠い位置から近づく方向に強制的に駆動させるために二軸機構3eに与える信号を生成する。また、ダウンサーチを行う場合は、対物レンズ3aをディスクに近い位置から遠ざける方向に強制的に駆動させるために二軸機構3eに与える信号を生成する。
フォーカスサーチの際には、フォーカスサーボがオフとされるとともに、フォーカスサーチロジック24cで生成されたサーチ信号がPWM変調部25でPWM信号とされ、フォーカスドライバ6aに供給される。フォーカスドライバ6aがPWM信号に応じた駆動電流を二軸機構3eのフォーカスコイルに与えることで、対物レンズ3aがサーチ移動される。
フォーカスジャンプロジック24bは、フォーカスジャンプドライブ信号を生成し、出力する。以降詳しく説明するが、フォーカスジャンプドライブ信号としてキックパルス及びブレーキパルスを発生する。
また、A/D変換部21でデジタルデータ化されたフォーカスエラー信号FEは、コンパレータ22において所定のレベルに設定されたFcmpHスライスレベルと比較され、FcmpH信号が出力される。同様にフォーカスエラー信号FEは、コンパレータ23において所定のレベルに設定されたFcmpLスライスレベルと比較され、FcmpL信号が出力される。
フォーカスジャンプロジック24bは、コンパレータ22,23からのFcmpH信号、FcmpL信号を用いてキックパルス、ブレーキパルスの生成を行う。
そして、このキックパルス、ブレーキパルスによるフォーカスジャンプドライブ信号が、PWM変調部25でPWM信号とされ、フォーカスドライバ6aに供給され、フォーカスドライバ6aがPWM信号に応じた駆動電流を二軸機構3eのフォーカスコイルに与えることで、対物レンズ3aがフォーカスジャンプ動作が行われる。
なお、フォーカスジャンプロジック24bによるフォーカスジャンプ処理や、フォーカスサーチロジック24cによるフォーカスサーチ処理の開始は、コントローラ12によって指示される。
[1−4:フォーカスアップジャンプ動作]

以下、フォーカスジャンプについて詳しく説明する。まず、図6,図7によりレイヤ0からレイヤ1に移行するフォーカスアップジャンプ動作について述べる。
図6(a)は、時点t0からキックパルスを与えることで開始されるフォーカスアップジャンプの際に観測されるフォーカスエラー信号FEを示している。
上記図5に示したコンパレータ22,23は、このフォーカスエラー信号FEに対して図示するレベルに設定されたFcmpHスライスレベル、FcmpLスライスレベルと比較処理を行い、その結果の2値信号として図6(b)のFcmpH信号、図6(c)のFcmpL信号を出力する。
本例のフォーカスジャンプ動作は、フォーカスジャンプドライブ信号(図6(e)(f)(g))の波形を除いて、基本的には図22で説明した動作と同様となる。
即ちt0時点で、フォーカスサーボをオフとし、フォーカスジャンプドライブ信号としてに示すキックパルスが発生され、それに応じた電流が二軸機構3eのフォーカスコイルに流されることで、対物レンズ3aは上方に移動を開始する。そのため、フォーカスエラー信号FEとしては、t0時点以降、まずレイヤ0の合焦位置付近のS字波形の半分の波形S0が観測されることになる。なお図6(e)(f)(g)の各キックパルスの例の違いについては後述する。
その後、そのまま対物レンズ3aが移動していくと、フォーカスエラー信号FEとしては、層間膜の乱反射の影響などにより擬似波形Zが生ずる場合があるが、レイヤ1の合焦点付近でS字波形の前半の波形S1が観測される。そのため、そのS字波形S1のゼロクロスタイミング付近でフォーカスサーボをオンとすれば、レイヤ1にフォーカス引込が可能となる。
このフォーカスジャンプ動作において、t0時点でキックパルスを与えた後、フォーカスエラー信号FEのS字波形S0によってFcmpL信号が立ち上がれば、対物レンズ3aの移動が開始されたと確認できる。
その後も対物レンズ3aは移動を続けるが、フォーカスエラー信号FEのS字波形S1によってFcmpH信号が立ち上がれば、対物レンズ3aがレイヤ1の合焦点付近に達したことが確認できる。従って、そのタイミングでフォーカスジャンプドライブ信号としてブレーキパルスを与えると対物レンズ3aの移動は減速されていき、例えばFcmpH信号の立ち下がりタイミングなどでフォーカスサーボをオンとすることで、フォーカスジャンプが完了される。
なお、擬似波形Zが生じ、S字波形S1の前にFcmpH信号が立ち上がることがあるため、FcmpL信号の立ち下がりから所要の期間だけ、図6(d)のFcmpHマスク期間を設定し、擬似波形ZによるFcmpH信号の立ち上がりを検出しないようにする。
ここで、本例のフォーカスジャンプロジック24bが生成するフォーカスジャンプドライブ信号は、設定状態によって各種異なる波形とすることができるが、異なる波形設定の例を図6(e)(f)(g)として示している。
キックパルスとブレーキパルスを含むフォーカスジャンプドライブ信号は、フォーカスジャンプロジック24bがFcmpH信号、FcmpL信号及び各種レジスタの設定値を用いて図7の処理を行うことで発生させるが、レジスタ設定値により、フォーカスジャンプドライブ信号の波形を多様に設定できる。このため、図6,図7でフォーカスジャンプ動作を説明するに先立って、図8,図9でレジスタ設定値について説明しておく。
図8に示す各レジスタ設定値を、図9にフォーカスアップジャンプの際のフォーカスジャンプドライブ信号波形の例に対応させながら説明する。なお、各レジスタのビット数は図示するとおりである。
・FJVKS:キックスタート電圧。
本例の場合、キックパルスはそのキック駆動力が初期値から徐々に上昇する波形とする。なお、キック駆動力を上昇させるということは、フォーカスアップジャンプの場合はキックパルス電圧レベルを徐々に上昇させる波形とすることになり、フォーカスダウンジャンプの場合はキックパルス電圧レベルを徐々に下降させる波形とすることになる。
このキックスタート電圧は、図9のt10時点で与える初期値としての電圧レベルの設定値でありレジスタFJVKSの8ビットで、0V〜最大電圧までの256段階で設定できる。
・FJVKE:キックエンド電圧。
キックパルスとして与える電圧の上限値である。レジスタFJVKEの8ビットで、0V〜最大電圧までの256段階で設定できる。
・FJVKAC:キック電圧加速度
図9のt10時点からt11時点のように、キックパルスのキック駆動力を徐々に上げていく加速度、つまりフォーカスアップジャンプの際にキックパルス電圧を上昇させる加速度の設定値である。このレジスタFJVKACの4ビットの設定値により、徐々に電圧を上げる際の波形の傾きが設定される。なお、フォーカスダウンジャンプの場合については、FJVKACの値は、徐々に電圧を下げる際の波形の傾きの値となる。
・FJVHSL:キックホールド方式選択。
例えばt11時点までキックパルスの電圧を上昇させた後は、t11時点からt12時点まで、キックパルスの電圧を或る電圧レベルでホールドする。レジスタFJVHSLの1ビット値によってホールド電圧の設定方式が選択される。FJVHSL=0の場合、設定された電圧値がホールド電圧とされるモードとなる。FJVHSL=1の場合、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧、即ち図9の電圧VKENDに対する比で算出される電圧値がホールド電圧とされるモードとなる。
・FJVH:キックホールド電圧。
上記FJVHSL=0のモードの場合の、ホールド電圧の設定値となる。レジスタFJVHの8ビットで、0V〜最大電圧までの256段階でホールド電圧を設定できる。
・FJVHA:キックホールド電圧キック電圧比。
上記FJVHSL=1のモードの場合に、ホールド電圧を算出するための比の設定値となる。つまり、キックパルス電圧上昇終了時の電圧(VKEND)に、レジスタFJVHAに設定された比が乗算されて、ホールド電圧が算出される。レジスタFJVHAの4ビットで16段階、比の値を設定できる。
・FJVBSL:ブレーキ電圧方式選択。
例えばt13時点からブレーキパルスを発生させるが、その際のブレーキパルスの電圧値の設定方式がレジスタFJVBSLの1ビット値によって選択される。FJVBSL=0の場合、設定された電圧値がブレーキパルス電圧とされるモードとなる。FJVBSL=1の場合、キックパルスの電圧上昇終了時の電圧(VKEND)に対する比で算出される電圧値がブレーキパルス電圧とされるモードとなる。
・FJVB:ブレーキ電圧。
上記FJVBSL=0のモードの場合の、ブレーキパルス電圧の設定値となる。レジスタFJVBの8ビットで256段階、ブレーキパルス電圧を設定できる。
・FJVBA:ブレーキ電圧キック電圧比。
上記FJVBSL=1のモードの場合に、ブレーキパルス電圧を算出するための比の設定値となる。つまり、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)に、レジスタFJVBAに設定された比が乗算されて、ブレーキパルス電圧が算出される。レジスタFJVBAの4ビットで16段階、比の値を設定できる。
・FJFCHS:FcmpH信号マスク時間。
図6(d)のようなFcmpH信号マスク期間の時間長を固定値で設定する場合のレジスタである。レジスタFJFCHSの3ビット値により、FcmpH信号のマスク期間として11.337〜90.696μsecまでの内で8段階可変設定できる。
・FJFCH:FcmpHスライスレベル。
図6(a)に示したFcmpHスライスレベルの設定値である。レジスタFJFCHの7ビット値により、FcmpHスライスレベルをセンタ電圧から最大電圧まで128段階可変設定できる。最大電圧とはA/D変換部21のフルビット電圧のことである。
・FJFCLS:FcmpL信号マスク時間。
後述する図10(d)のようなFcmpL信号マスク期間の時間長を固定値で設定する場合のレジスタである。レジスタFJFCLSの3ビット値により、FcmpL信号のマスク期間として11.337〜90.696μsecまでの内で8段階可変設定できる。
・FJFCL:FcmpLスライスレベル。
図6(a)に示したFcmpLスライスレベルの設定値である。レジスタFJFCLの7ビット値により、FcmpLスライスレベルを0Vからセンタ電圧まで128段階可変設定できる。
・FJMASK:マスク時間Tcmp時間比。
図6(d)又は図10(d)のマスク期間を、Tcmp時間比で設定する場合の比の設定値である。図6(d)の場合、Tcmp時間はFcmpL信号のHレベル時間、図10(d)の場合、Tcmp時間はFcmpH信号のHレベル時間となる。5ビットのレジスタFJMASKにより、比の値を32段階で設定できる。
・FJTBSL:ブレーキ期間方式選択。
レジスタFJTBSLの2ビット値により、例えば図9のt13時点からt14時点としてのブレーキパルス印加期間のモードの設定が行われる。FJTBSL=0又は1の場合は、ブレーキパルスをFcmp信号の立ち下がりエッジに同期して終了させるモードとなる。なおここでのFcmp信号とは、フォーカスアップジャンプの場合はFcmpH信号、フォーカスダウンジャンプの場合はFcmpL信号のことである。FJTBSL=2の場合は、ブレーキパルスの印加時間をTdrv期間、つまりキックパルス印加時間に対する比で設定するモードとなる。FJTBSL=3の場合は、ブレーキパルスの印加時間をTcmp期間に対する比で設定するモードとなる。
・FJTBA:ブレーキ時間比。
上記FJTBSL=2,又は3のモードの場合にブレーキ期間の算出に用いる比の値が、このレジスタFJTBAで設定される。つまりFJTBSL=2の場合、Tdrv時間にレジスタFJTBAの値を乗算した値が、ブレーキパルス印加時間とされ、またFJTBSL=3の場合、Tcmp時間にレジスタFJTBAの値を乗算した値が、ブレーキパルス印加時間とされる。
・FJSQEND:シーケンス終了方式選択。
フォーカスジャンプシーケンスを終了させるモード、つまりフォーカスサーボをオンとするタイミングの異なるモードが、2ビットのレジスタFJSQENDの値で設定される。FJSQEND=0又は1の場合は、ブレーキパルス終了に応じてフォーカスジャンプを終了させるモードとなる。FJSQEND=2の場合は、Fcmp信号の立ち下がりエッジタイミングでフォーカスジャンプを終了させるモードとなる。FJSQEND=3の場合は、ブレーキパルス終了タイミングと、Fcmp信号の立ち下がりエッジタイミングのうちで遅いほうのタイミングでフォーカスジャンプを終了させるモードとなる。なお、これらのモードにおいても、Fcmp信号とは、フォーカスアップジャンプの場合はFcmpH信号、フォーカスダウンジャンプの場合はFcmpL信号のことである。
以上のレジスタ設定に基づいてフォーカスジャンプロジック24bでフォーカスジャンプドライブ信号が生成される。また、レジスタ設定に加えて、計測値、つまりキックパルスの駆動力上昇終了時の電圧VKEND、キックパルスの駆動力上昇期間の計測時間Tdrv、キックパルスホールド期間の計測時間Tcmpをフォーカスジャンプドライブ信号の生成に用いる場合もある。
ところで、上記の各レジスタの値は、再生装置の設計時において、ピックアップ3の特性、特に二軸機構3eの動作特性、摩擦特性などを測定し、それに応じて最適値が設定されればよい。即ちピックアップ3内に実装する二軸機構3eに応じて最適なフォーカスジャンプドライブ波形が設定されるようにする。
設定された各レジスタ値は、サーボ制御部10としてのDSP内、或いはコントローラ12としてのマイクロコンピュータ内などにおいてROMや不揮発性メモリなどに保持され、サーボ制御部10におけるフォーカスジャンプロジック24bは、その記憶されたレジスタ値を参照してフォーカスジャンプドライブ信号を発生させる。
上記各レジスタの値でフォーカスジャンプドライブ信号波形が設定できるということは、再生装置としての機種毎や設計変更毎などに、フォーカスジャンプドライブ信号波形を最適化できることを意味する。
図6(e)(f)(g)の波形の設定について説明する。
図6(e)のフォーカスジャンプドライブ信号の波形は次の設定による。
キック電圧加速度(FJVKAC)が0以外の或る値に設定され、キックパルスが初期値であるキックスタート電圧(FJVKS)から徐々に上昇される。
ホールド電圧は、キックホールド方式選択(FJVHSL)=0のモードであり、キックホールド電圧(FJVH)の設定値とされる。
ブレーキ電圧は、ブレーキ電圧方式選択(FJVBSL)=0のモードであり、ブレーキ電圧(FJVB)の設定値とされる。但しブレーキ電圧は負極性パルスであるため、出力する電圧値は−1×(FJVB)の値となる。
ブレーキパルスの印加期間は、ブレーキ期間方式選択(FJTBSL)=3のモードであり、Tcmp時間に対するブレーキ時間比(FJTBA)で決定される。
フォーカスジャンプシーケンスの終了は、シーケンス終了方式選択(FJSQEND)=2のモードであり、FcmpH信号の立ち下がりエッジタイミングでフォーカスサーボをオンとする。
従って、この図6(e)のフォーカスジャンプドライブ信号は、次のように生成される。
図6のt0時点でフォーカスサーボをオフとし、フォーカスジャンプを開始する場合、キックパルスとしてまずキックスタート電圧(FJVKS)が発生され、その後、キック電圧加速度(FJVKAC)の設定に従って、電圧レベルが徐々に上げられていく。
キックパルス電圧の上昇は、FcmpL信号の立ち上がり、つまり対物レンズ3aの移動開始が確認された時点、もしくはキックパルス電圧が上限値であるキックエンド電圧(FJVKE)に達する時点のうちで早いほうで終了される。
キックパルスの電圧上昇が終了されたら、キックパルスはホールド電圧を保つ。この場合、ホールドされる電圧値はキックホールド電圧のレジスタ(FJVH)で設定された電圧となる。
キックパルスのホールド電圧出力は、FcmpL信号の立ち下がりタイミングで終了される。
その後、図6(d)のFcmpH信号マスク期間を待機し、FcmpH信号マスク期間が終了された後においてFcmpH信号の立ち上がりが検出されたら、ブレーキ電圧のレジスタ(FJVB)の設定値に基づく電圧(−FJVB)のブレーキパルスを発生させる。
ブレーキパルスの印加期間は、FcmpL信号のHレベル時間の計測値であるTcmp時間に、ブレーキ時間比(FJTBA)を乗算して決定され、その算出された期間、ブレーキパルス印加が続けられる。FcmpL信号のHレベル時間の計測値であるTcmp時間は、ジャンプ移動の際の対物レンズ3aの移動速度に応じた値となる。従って、この場合、対物レンズ3aの移動速度に応じて算出された期間、ブレーキパルス出力を行うことになる。
以上のようなキックパルス、ブレーキパルスとしてフォーカスジャンプドライブ信号を発生させた後、FcmpH信号の立ち下がりエッジタイミングでフォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了する。
次に、図6(f)のフォーカスジャンプドライブ信号の波形の設定を説明する。
キック電圧加速度(FJVKAC)が0以外の或る値に設定され、キックパルスが初期値であるキックスタート電圧(FJVKS)から徐々に上昇される。
ホールド電圧は、キックホールド方式選択(FJVHSL)=1のモードであり、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧VKENDに対する比(FJVHA)で算出される電圧値がホールド電圧とされる。
ブレーキ電圧は、ブレーキ電圧方式選択(FJVBSL)=1のモードであり、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧VKENDに対する比(FJVBA)で算出される電圧値がブレーキパルス電圧とされる。ブレーキ電圧は負極性パルスであるため、電圧値は、−1×VKEND×FJVBAとされる。
ブレーキパルスの印加期間は、ブレーキ期間方式選択(FJTBSL)=0(又は1)のモードであり、FcmpH信号の立ち下がりエッジタイミングでブレーキパルス印加を終了する。
フォーカスジャンプシーケンスの終了は、シーケンス終了方式選択(FJSQEND)=2のモードであり、FcmpH信号の立ち下がりエッジタイミングでフォーカスサーボをオンとする。
従って、この図6(f)のフォーカスジャンプドライブ信号は、次のように生成される。
t0時点でフォーカスサーボをオフとし、フォーカスジャンプを開始する場合、キックパルスとしてまずキックスタート電圧(FJVKS)が発生され、その後、キック電圧加速度(FJVKAC)の設定に従って、電圧レベルが徐々に上げられていく。
キックパルス電圧の上昇は、FcmpL信号の立ち上がり、つまり対物レンズ3aの移動開始が確認された時点、もしくはキックパルス電圧が上限値であるキックエンド電圧(FJVKE)に達する時点のうちで早いほうで終了される。
キックパルスの電圧上昇が終了されたら、キックパルスはホールド電圧を保つ。この場合、ホールドされる電圧値は、キックパルスの電圧上昇終了時の電圧VKENDに比(FJVHA)を乗算して決定される。例えば比(FJVHA)=1と設定されているとすると、図のように電圧VKENDがそのままホールドされる。
キックパルスのホールド電圧出力は、FcmpL信号の立ち下がりタイミングで終了される。
その後、図6(d)のFcmpH信号マスク期間を待機し、FcmpH信号マスク期間が終了された後においてFcmpH信号の立ち上がりが検出されたら、電圧VKENDに比(FJVBA)及び−1を乗算して得た電圧値としてのブレーキパルスを発生させる。
ブレーキパルスは、FcmpH信号の立ち上がりエッジが検出されるまで発生される。そしてFcmpH信号の立ち下がりエッジタイミングでブレーキパルスを終了させるとともに、フォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了する。
次に、図6(g)のフォーカスジャンプドライブ信号の波形の設定を説明する。
キック電圧加速度(FJVKAC)=0に設定される。このためキックパルスが徐々に上昇される動作は行われない。
ホールド電圧は、キックホールド方式選択(FJVHSL)=0のモードであり、キックホールド電圧(FJVH)の設定値とされる。キックホールド電圧(FJVH)=0とされる。
ブレーキ電圧は、ブレーキ電圧方式選択(FJVBSL)=1のモードであり、キックパルスの電圧上昇終了時の電圧VKENDに対する比(FJVBA)で算出される電圧値がブレーキパルス電圧とされる(−1×VKEND×FJVBA)。
ブレーキパルスの印加期間は、ブレーキ期間方式選択(FJTBSL)=2のモードであり、Tdrv時間に対するブレーキ時間比(FJTBA)で決定される。
フォーカスジャンプシーケンスの終了は、シーケンス終了方式選択(FJSQEND)=2のモードであり、FcmpH信号の立ち下がりエッジタイミングでフォーカスサーボをオンとする。
従って、この図6(g)のフォーカスジャンプドライブ信号は、次のように生成される。
t0時点でフォーカスサーボをオフとし、フォーカスジャンプを開始する場合、キックパルスとしてまずキックスタート電圧(FJVKS)が発生される。この場合、キックスタート電圧(FJVKS)は或る程度高い電圧値とされ、またキック電圧加速度(FJVKAC)=0であるため、キックスタート電圧(FJVKS)がそのまま維持される。
キックパルスは、FcmpL信号の立ち上がり、つまり対物レンズ3aの移動開始が確認された時点で終了される。この場合、キックホールド電圧(FJVH)=0とされることで、キックパルスはこの時点で終了されることになる。
その後、図6(d)のFcmpH信号マスク期間を待機し、FcmpH信号マスク期間が終了された後においてFcmpH信号の立ち上がりが検出されたら、電圧VKENDに比(FJVBA)を乗算して得た電圧値としてのブレーキパルスを発生させる。
ブレーキパルスの印加期間は、キックパルス印加時間の計測値であるTdrv時間に、ブレーキ時間比(FJTBA)を乗算して決定され、その算出された期間、ブレーキパルス印加が続けられる。この例の場合において、キックパルス印加時間の計測値となるTdrv時間は、ジャンプ移動の際の対物レンズ3aの移動速度に応じた値となる。従って、この場合、対物レンズ3aの移動速度に応じて算出された期間、ブレーキパルス出力を行うことになる。
以上のようなキックパルス、ブレーキパルスとしてフォーカスジャンプドライブ信号を発生させた後、FcmpL信号の立ち下がりエッジタイミングでフォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了する。
例えば以上の図6(e)(f)(g)のようなフォーカスジャンプドライブ信号を生成するために、フォーカスジャンプロジック24bが実行するフォーカスアップジャンプシーケンスを図7に示す。
レイヤ0からレイヤ1へのフォーカスアップジャンプシーケンスが開始されると、フォーカスジャンプロジック24bは、まずステップF101で、レイヤ1方向に対物レンズ3aを移動させるキックパルスを発生させる。この際の電圧値はキックスタート電圧(FJVKS)の設定電圧値となる。
続いてステップF102では、FcmpL信号の立ち上がりが検出されるか、もしくはFcmpL信号の立ち上がりが検出されないまま上限値(キックエンド電圧(FJVKE))に達するまで、キック電圧加速度(FJVKAC)で設定された加速度で、キック駆動力を上昇させていく。つまりキック電圧を上昇させていく。なお、キック電圧加速度(FJVKAC)=0とされ、キック駆動力を上昇させないこともある。
またキックパルスの駆動力上昇を終了させた時点の電圧値を、電圧VKENDとして保持する。
ステップF103では、キックホールド方式(FJVHSL)の設定を確認し、処理を分岐する。キックホールド方式としてホールド電圧を設定値とする場合(FJVHSL=0)はステップF105に進み、キックホールド電圧(FJVH)の設定電圧でキックパルスをホールドする。
キックホールド方式としてホールド電圧を、電圧VKENDに対する比(FJVHA)で設定する場合(FJVHSL=1)はステップF104に進み、電圧VKEND×比(FJVHA)でホールド電圧を算出し、その電圧でキックパルスをホールドする。
ステップF106では、FcmpL信号の立ち下がりタイミングを待機し、立ち下がりが検出されたら、キックパルスを終了させる。
なお、FcmpL信号のHレベル時間Tcmpの計測が、ステップF102等で、FcmpL信号の立ち上がりが検出された時点から開始されており、ステップF106でFcmpL信号の立ち下がりが検出されたら、その時点でHレベル時間Tcmpの計測を終了させる。
続いてステップF107で図6(d)のFcmpH信号マスク期間を設定する。例えば時間Tcmpに、マスク時間Tcmp時間比(FJMASK)の値を乗算して、それをFcmpH信号を監視しないマスク時間とする。そしてそのFcmpH信号マスク期間が経過するまで、FcmpH信号を監視しないようにする。
ステップF108ではブレーキ電圧方式選択(FJVBSL)の設定を確認する。
ブレーキ電圧方式としてブレーキパルス電圧を設定値とする場合(FJVHSL=0)はステップF110に進む。そしてFcmpH信号の立ち上がりが検出された時点から、ブレーキ電圧(FJVB)の設定電圧でブレーキパルスを発生させる。但し、対物レンズ3aの移動を減速させるブレーキ電圧であるため、キックパルスとは逆極性電圧であり、この場合、ブレーキパルスは負極性となるため、ブレーキパルスはFJVB×(−1)の電圧となる。
ブレーキ電圧方式としてブレーキ電圧を、電圧VKENDに対する比(FJVBA)で設定する場合(FJVBSL=1)はステップF109に進む。そして−1×電圧VKEND×比(FJVBA)でブレーキ電圧を算出し、FcmpH信号の立ち上がりが検出された時点から、算出された電圧のブレーキパルスを発生させる。
ステップF111では、ブレーキ期間方式選択(FJTBSL)の設定を確認する。
ブレーキ期間方式として、FcmpH信号の立ち下がりエッジをブレーキパルス終了タイミングとするモードの場合(FJTBSL=0又は1)は、ステップF112に進む。そしてFcmpH信号の立ち下がりを検出するまでブレーキパルス出力を継続する状態とする。
ブレーキ期間方式として、時間Tdrvに対する比(FJTBA)でブレーキパルス印加期間を設定するモードの場合(FJTBSL=2)は、ステップF113に進む。そして時間Tdrvに比(FJTBA)を乗算してブレーキパルス印加期間を算出し、その期間、ブレーキパルス出力を継続する状態とする。なお、このモードの場合は、例えばステップF102の段階で時間Tdrvの計測が行われることが必要である。
ブレーキ期間方式として、時間Tcmpに対する比(FJTBA)でブレーキパルス印加期間を設定するモードの場合(FJTBSL=3)は、ステップF114に進む。そして時間Tcmpに比(FJTBA)を乗算してブレーキパルス印加期間を算出し、その期間、ブレーキパルス出力を継続する状態とする。
ステップF115では、シーケンス終了方式選択(FJSQEND)の設定を確認する。
シーケンス終了方式として、ブレーキパルス終了タイミングをシーケンス終了タイミングとするモードの場合(FJSQEND=0又は1)は、ステップF116に進む。そしてブレーキパルスの出力が終了された時点で、フォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了させる。
シーケンス終了方式として、FcmpH信号の立ち下がりタイミングをシーケンス終了タイミングとするモードの場合(FJSQEND=2)は、ステップF117に進む。そしてFcmpH信号の立ち下がりが検出された時点で、フォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了させる。
シーケンス終了方式として、ブレーキパルス終了タイミングとFcmpH信号の立ち下がりタイミングの遅い方をシーケンス終了タイミングとするモードの場合(FJSQEND=3)は、ステップF118に進む。そしてブレーキパルスの出力の終了と、FcmpH信号の立ち下がりの両方が検出された時点で、フォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了させる。
図8のレジスタ設定が行われたうえで、以上の図7のフォーカスジャンプシーケンスをフォーカスジャンプロジック24bで実行することで、例えば図6(e)(f)(g)のようなフォーカスジャンプドライブ信号が生成され、レイヤ0からレイヤ1へのフォーカスアップジャンプが実行される。
[1−5:フォーカスダウンジャンプ動作]

続いて、図10,図11によりレイヤ1からレイヤ0に移行するフォーカスダウンジャンプ動作について述べる。
図10(a)は、時点t0からキックパルスを与えることで開始されるフォーカスアップジャンプの際に観測されるフォーカスエラー信号FEを示している。
図10(b)(c)は、図6(b)(c)と同じく、コンパレータ22,23でフォーカスエラー信号FEに対してFcmpHスライスレベル、FcmpLスライスレベルと比較処理を行うことで得られるFcmpH信号、FcmpL信号を示している。
レイヤ1からレイヤ0にフォーカスジャンプする場合は、フォーカスエラー信号FEとしては図6の場合と極性が逆になって観測される。つまり図10(a)の波形は、図6(a)の波形に対して時間軸方向を逆にしたものとなる。
また、対物レンズ3aを逆方向、つまりダウン方向に駆動するため、図10(e)(f)(g)のフォーカスジャンプドライブ信号は、キックパルスが負極性パルス、ブレーキパルスが正極性パルスとされる。従って上述したフォーカスアップジャンプの場合とは逆に、キックパルス電圧の下降が、キック駆動力の上昇となる。
例えばt0時点で、フォーカスサーボをオフとし、フォーカスジャンプドライブ信号として図10(e)(f)(g)に示す例のような負極性のキックパルスが発生され、それに応じた電流が二軸機構3eのフォーカスコイルに流されることで、対物レンズ3aは下方に移動を開始する。そのため、フォーカスエラー信号FEとしては、t0時点以降、まずレイヤ1の合焦位置付近のS字波形の半分の波形S1が観測されることになる。
そのまま対物レンズ3aが移動していくと、フォーカスエラー信号FEとしては、層間膜の乱反射の影響などにより擬似波形Zが生ずる場合があるが、レイヤ0の合焦点付近でS字波形の前半の波形S0が観測される。そのため、そのS字波形S0のゼロクロスタイミング付近でフォーカスサーボをオンとすれば、レイヤ0にフォーカス引込が可能となる。
このフォーカスジャンプ動作において、t0時点でキックパルスを与えた後、フォーカスエラー信号FEのS字波形S1によってFcmpH信号が立ち上がれば、対物レンズ3aの移動が開始されたと確認できる。
その後も対物レンズ3aは移動を続けるが、フォーカスエラー信号FEのS字波形S0によってFcmpL信号が立ち上がれば、対物レンズ3aがレイヤ0の合焦点付近に達したことが確認できる。従って、そのタイミングでフォーカスジャンプドライブ信号としてブレーキパルスを与えると対物レンズ3aの移動は減速されていき、例えばFcmpL信号の立ち下がりタイミングなどでフォーカスサーボをオンとすることで、フォーカスジャンプが完了される。
なお、この場合、擬似波形ZによってS字波形S0の前にFcmpL信号が立ち上がることがあることがあるが、このためFcmpH信号の立ち下がりから所要の期間だけ、図10(d)のFcmpLマスク期間を設定し、擬似波形ZによるFcmpL信号の立ち上がりを検出しないようにする。
この図10でも、フォーカスジャンプロジック24bが生成するフォーカスジャンプドライブ信号の例を図10(e)(f)(g)として示しているが、上述したフォーカスアップジャンプの場合と同様、これらのフォーカスジャンプドライブ信号は、フォーカスジャンプロジック24bがFcmpH信号、FcmpL信号及び各種レジスタの設定値を用いたシーケンス処理で発生させる。
図10(e)のフォーカスジャンプドライブ信号の波形は次の設定による。
キック電圧加速度(FJVKAC)が0以外の或る値に設定され、キックパルスによるキック駆動力が初期値であるキックスタート電圧(FJVKS)から徐々に上昇される。この場合、キック駆動力の上昇は、負方向に電圧値を高くする(つまり電圧を下降させる)ことによるものとなるため、キックスタート電圧は、レジスタ(FJVKS)の値に−1を乗算した値となる。キック電圧加速度は、負方向への加速度となる。
ホールド電圧は、キックホールド方式選択(FJVHSL)=0のモードであり、キックホールド電圧(FJVH)の設定値とされる。(但しキックホールド電圧=−1×(FJVH))
ブレーキ電圧は、ブレーキ電圧方式選択(FJVBSL)=0のモードであり、ブレーキ電圧(FJVB)の設定値とされる。
ブレーキパルスの印加期間は、ブレーキ期間方式選択(FJTBSL)=3のモードであり、Tcmp時間に対するブレーキ時間比(FJTBA)で決定される。
フォーカスジャンプシーケンスの終了は、シーケンス終了方式選択(FJSQEND)=2のモードであり、FcmpH信号の立ち下がりエッジタイミングでフォーカスサーボをオンとする。
従って、この図10(e)のフォーカスジャンプドライブ信号は、次のように生成される。
図10のt0時点でフォーカスサーボをオフとし、フォーカスジャンプを開始する場合、キックパルスとしてまずキックスタート電圧(−1×FJVKS)が発生され、その後、キック電圧加速度(FJVKAC)の設定に従って、キック駆動力が徐々に上げられていく。この場合電圧値が負方向に徐々に下げられていくことになる。
キック駆動力の上昇のためのキックパルス電圧の下降は、FcmpH信号の立ち上がり、つまり対物レンズ3aの移動開始が確認された時点、もしくはキックパルス電圧がキックエンド電圧(FJVKE)に達する時点のうちで早いほうで終了される。なお、この場合当然ながら、レジスタ(FJVKE)×(−1)の電圧が、キック駆動力の上限(=電圧下限値)となる。
キックパルスの駆動力上昇、つまりキックパルス電圧下降が終了されたら、キックパルスはホールド電圧を保つ。この場合、ホールドされる電圧値はキックホールド電圧(FJVH)で設定された電圧(−1×FJVH)となる。
キックパルスのホールド電圧出力は、FcmpH信号の立ち下がりタイミングで終了される。
その後、図10(d)のFcmpL信号マスク期間を待機し、FcmpL信号マスク期間が終了された後においてFcmpL信号の立ち上がりが検出されたら、ブレーキ電圧(FJVB)の設定値電圧のブレーキパルスを発生させる。
ブレーキパルスの印加期間は、FcmpH信号のHレベル時間の計測値であるTcmp時間に、ブレーキ時間比(FJTBA)を乗算して決定され、その算出された期間、ブレーキパルス印加が続けられる。FcmpH信号のHレベル時間の計測値であるTcmp時間は、ジャンプ移動の際の対物レンズ3aの移動速度に応じた値となる。従って、この場合、対物レンズ3aの移動速度に応じて算出された期間、ブレーキパルス出力を行うことになる。
以上のようなキックパルス、ブレーキパルスとしてフォーカスジャンプドライブ信号を発生させた後、FcmpL信号の立ち下がりエッジタイミングでフォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了する。
次に、図10(f)のフォーカスジャンプドライブ信号の波形の設定を説明する。
キック電圧加速度(FJVKAC)が0以外の或る値に設定され、キックパルスによるキック駆動力が初期値であるキックスタート電圧(−1×FJVKS)から徐々に上昇される。電圧値としては徐々に下降される。
ホールド電圧は、キックホールド方式選択(FJVHSL)=1のモードであり、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧VKENDに対する比(FJVHA)で算出される電圧値がホールド電圧とされる。
ブレーキ電圧は、ブレーキ電圧方式選択(FJVBSL)=1のモードであり、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧VKENDに対する比(FJVBA)で算出される電圧値がブレーキパルス電圧とされる。ブレーキパルスとキックパルスは逆極性なので、ブレーキパルス電圧=−1×VKEND×FJVBAとなる。
ブレーキパルスの印加期間は、ブレーキ期間方式選択(FJTBSL)=0(又は1)のモードであり、FcmpL信号の立ち下がりエッジタイミングでブレーキパルス印加を終了する。
フォーカスジャンプシーケンスの終了は、シーケンス終了方式選択(FJSQEND)=2のモードであり、FcmpL信号の立ち下がりエッジタイミングでフォーカスサーボをオンとする。
従って、この図10(f)のフォーカスジャンプドライブ信号は、次のように生成される。
t0時点でフォーカスサーボをオフとし、フォーカスジャンプを開始する場合、キックパルスとしてまずキックスタート電圧(−1×FJVKS)が発生され、その後、キック電圧加速度(FJVKAC)の設定に従って、電圧値が徐々に下げられることで、キック駆動力が上げられていく。
キックパルスによる駆動力の上昇は、FcmpH信号の立ち上がり、つまり対物レンズ3aの移動開始が確認された時点、もしくはキックパルス電圧がキックエンド電圧(−1×FJVKE)に達する時点のうちで早いほうで終了される。
キックパルスによる駆動力上昇が終了されたら、キックパルスはホールド電圧を保つ。この場合、ホールドされる電圧値は、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧VKENDに比(FJVHA)を乗算して決定される。例えば比(FJVHA)=1と設定されているとすると、図のように電圧VKENDがそのままホールドされる。
キックパルスのホールド電圧出力は、FcmpH信号の立ち下がりタイミングで終了される。
その後、図10(d)のFcmpL信号マスク期間を待機し、FcmpL信号マスク期間が終了された後においてFcmpL信号の立ち上がりが検出されたら、電圧VKENDに比(FJVBA)及び−1を乗算して得た電圧値としてのブレーキパルスを発生させる。
ブレーキパルスは、FcmpL信号の立ち上がりエッジが検出されるまで発生される。そしてFcmpL信号の立ち下がりエッジタイミングでブレーキパルスを終了させるとともに、フォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了する。
次に、図10(g)のフォーカスジャンプドライブ信号の波形の設定を説明する。
キック電圧加速度(FJVKAC)=0に設定される。このためキック駆動力が徐々に上昇される動作は行われない。
ホールド電圧は、キックホールド方式選択(FJVHSL)=0のモードであり、キックホールド電圧(FJVH)の設定値とされる。キックホールド電圧(FJVH)=0とされる。
ブレーキ電圧は、ブレーキ電圧方式選択(FJVBSL)=1のモードであり、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧VKENDに対する比(FJVBA)で算出される電圧値がブレーキパルス電圧とされる(ブレーキパルス電圧=−1×VKEND×FJVBA)。
ブレーキパルスの印加期間は、ブレーキ期間方式選択(FJTBSL)=2のモードであり、Tdrv時間に対するブレーキ時間比(FJTBA)で決定される。
フォーカスジャンプシーケンスの終了は、シーケンス終了方式選択(FJSQEND)=2のモードであり、FcmpL信号の立ち下がりエッジタイミングでフォーカスサーボをオンとする。
従って、この図10(g)のフォーカスジャンプドライブ信号は、次のように生成される。
t0時点でフォーカスサーボをオフとし、フォーカスジャンプを開始する場合、キックパルスとしてまずキックスタート電圧(−1×FJVKS)が発生される。この場合、キックスタート電圧の設定値、即ちレジスタFJVKSの値は或る程度高い電圧値とされ、またキック電圧加速度(FJVKAC)=0であるため、キックスタート電圧(−1×FJVKS)がそのまま維持される。
キックパルスは、FcmpH信号の立ち上がり、つまり対物レンズ3aの移動開始が確認された時点で終了される。この場合、キックホールド電圧(FJVH)=0とされることで、キックパルスはこの時点で終了されることになる。
その後、図10(d)のFcmpL信号マスク期間を待機し、FcmpL信号マスク期間が終了された後においてFcmpL信号の立ち上がりが検出されたら、電圧VKENDに比(FJVBA)及び−1を乗算して得た電圧値としてのブレーキパルスを発生させる。
ブレーキパルスの印加期間は、キックパルス印加時間の計測値であるTdrv時間に、ブレーキ時間比(FJTBA)を乗算して決定され、その算出された期間、ブレーキパルス印加が続けられる。この例の場合において、キックパルス印加時間の計測値となるTdrv時間は、ジャンプ移動の際の対物レンズ3aの移動速度に応じた値となる。従って、この場合、対物レンズ3aの移動速度に応じて算出された期間、ブレーキパルス出力を行うことになる。
以上のようなキックパルス、ブレーキパルスとしてフォーカスジャンプドライブ信号を発生させた後、FcmpL信号の立ち下がりエッジタイミングでフォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了する。
例えば以上の図10(e)(f)(g)のようなフォーカスジャンプドライブ信号を生成するために、フォーカスジャンプロジック24bが実行するフォーカスダウンジャンプシーケンスを図11に示す。
レイヤ1からレイヤ0へのフォーカスアップジャンプシーケンスが開始されると、フォーカスジャンプロジック24bは、まずステップF201で、レイヤ0方向に対物レンズ3aを移動させるキックパルスを発生させる。この際の電圧値はキックスタート電圧(FJVKS)の設定値に−1を乗算した電圧値となる。
続いてステップF202では、FcmpH信号の立ち上がりが検出されるか、もしくはFcmpH信号の立ち上がりが検出されないまま駆動力上限値(=キックエンド電圧(−1×FJVKE))に達するまで、キック電圧加速度(FJVKAC)で設定された加速度で、キック駆動力を上昇させていく。つまり電圧値を下降させていく。なお、キック電圧加速度(FJVKAC)=0とされ、駆動力を上昇させないこともある。
またキックパルスの駆動力上昇を終了させた時点の電圧値を、電圧VKENDとして保持する。
ステップF203では、キックホールド方式(FJVHSL)の設定を確認し、処理を分岐する。キックホールド方式としてホールド電圧を設定値とする場合(FJVHSL=0)はステップF205に進み、キックホールド電圧(FJVH)の設定電圧×(−1)でキックパルスをホールドする。
キックホールド方式としてホールド電圧を、電圧VKENDに対する比(FJVHA)で設定する場合(FJVHSL=1)はステップF204に進み、電圧VKEND×比(FJVHA)でホールド電圧を算出し、その電圧でキックパルスをホールドする。
ステップF206では、FcmpH信号の立ち下がりタイミングを待機し、立ち下がりが検出されたら、キックパルスを終了させる。
なお、FcmpH信号のHレベル時間Tcmpの計測が、ステップF202等で、FcmpH信号の立ち上がりが検出された時点から開始されており、ステップF206でFcmpH信号の立ち下がりが検出されたら、その時点でHレベル時間Tcmpの計測を終了させる。
続いてステップF207で図10(d)のFcmpL信号マスク期間を設定する。例えば時間Tcmpに、マスク時間Tcmp時間比(FJMASK)の値を乗算して、それをFcmpL信号を監視しないマスク時間とする。そしてそのFcmpL信号マスク期間が経過するまで、FcmpL信号を監視しないようにする。
ステップF208ではブレーキ電圧方式選択(FJVBSL)の設定を確認する。
ブレーキ電圧方式としてブレーキパルス電圧を設定値とする場合(FJVHSL=0)はステップF210に進む。そしてFcmpL信号の立ち上がりが検出された時点から、ブレーキ電圧(FJVB)の設定電圧でブレーキパルスを発生させる。この場合は、キック電圧が負極性であるためブレーキ電圧は正極性となり、ブレーキ電圧=FJVBとなる。
ブレーキ電圧方式としてブレーキ電圧を、電圧VKENDに対する比(FJVBA)で設定する場合(FJVBSL=1)はステップF209に進む。そして−1×電圧VKEND×比(FJVBA)でブレーキ電圧を算出し、FcmpL信号の立ち上がりが検出された時点から、算出された電圧のブレーキパルスを発生させる。
ステップF211では、ブレーキ期間方式選択(FJTBSL)の設定を確認する。
ブレーキ期間方式として、FcmpL信号の立ち下がりエッジをブレーキパルス終了タイミングとするモードの場合(FJTBSL=0又は1)は、ステップF212に進む。そしてFcmpL信号の立ち下がりを検出するまでブレーキパルス出力を継続する状態とする。
ブレーキ期間方式として、時間Tdrvに対する比(FJTBA)でブレーキパルス印加期間を設定するモードの場合(FJTBSL=2)は、ステップF213に進む。そして時間Tdrvに比(FJTBA)を乗算してブレーキパルス印加期間を算出し、その期間、ブレーキパルス出力を継続する状態とする。なお、このモードの場合は、例えばステップF202の段階で時間Tdrvの計測が行われることが必要である。
ブレーキ期間方式として、時間Tcmpに対する比(FJTBA)でブレーキパルス印加期間を設定するモードの場合(FJTBSL=3)は、ステップF214に進む。そして時間Tcmpに比(FJTBA)を乗算してブレーキパルス印加期間を算出し、その期間、ブレーキパルス出力を継続する状態とする。
ステップF215では、シーケンス終了方式選択(FJSQEND)の設定を確認する。
シーケンス終了方式として、ブレーキパルス終了タイミングをシーケンス終了タイミングとするモードの場合(FJSQEND=0又は1)は、ステップF216に進む。そしてブレーキパルスの出力が終了された時点で、フォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了させる。
シーケンス終了方式として、FcmpL信号の立ち下がりタイミングをシーケンス終了タイミングとするモードの場合(FJSQEND=2)は、ステップF217に進む。そしてFcmpL信号の立ち下がりが検出された時点で、フォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了させる。
シーケンス終了方式として、ブレーキパルス終了タイミングとFcmpL信号の立ち下がりタイミングの遅い方をシーケンス終了タイミングとするモードの場合(FJSQEND=3)は、ステップF218に進む。そしてブレーキパルスの出力の終了と、FcmpL信号の立ち下がりの両方が検出された時点で、フォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了させる。
図8のレジスタ設定が行われたうえで、以上の図11のフォーカスジャンプシーケンスをフォーカスジャンプロジック24bで実行することで、例えば図10(e)(f)(g)のようなフォーカスジャンプドライブ信号が生成され、レイヤ1からレイヤ0へのフォーカスダウンジャンプが実行される。
[1−6:第1の実施の形態の効果及び変形例]

以上、第1の実施の形態のフォーカスジャンプ方式を説明してきたが、このようなフォーカスジャンプ動作により、次のような効果が得られる。
レジスタFJVKACとして駆動力上昇のための加速度が設定され、またレジスタFJVKSによりキックスタート電圧が適切なレベルに設定されることで、対物レンズ3aのフォーカスジャンプ移動を開始させるキックパルスは、そのキック駆動力を或る初期値(=キックスタート電圧FJVKS)から徐々に上昇させていくものとなる。
すると、その際の静摩擦に応じた或るキック電圧レベルとなって時点で対物レンズ3aの移動が開始される。つまり、そのときの静摩擦係数に応じた最適なレベルのキック電圧をサーチしながら対物レンズ移動を開始させるような動作となり、換言すれば、そのときの静摩擦係数に応じたキックパルスレベルで対物レンズ3aの移動開始が保障される。
またキックパルスの駆動力の上昇は、その上限がレジスタ(FJVKE)で設定されることで、必要以上に過大となって、動作安定性が阻害されることはない。
また基本的には、キックパルスの駆動力の上昇は、フォーカスジャンプ移動の開始が確認されること、つまり図6のFcmpL信号の立ち上がり、又は図10のFcmpH信号の立ち上がりに応じて終了させることで、対物レンズ3aの移動開始を保障する動作として適切となる。
また、対物レンズ3aの移動開始後は、動摩擦係数が影響するが、動摩擦係数は静摩擦係数に比べて小さい。そして移動開始までのキック駆動力が徐々に上げられたことにより、動きだしが補償されるため、動き出した後は、キックパルスレベルをレジスタFJVHで設定された固定レベルでホールドすることで適切なキックパルスとできる。
或いは、動摩擦係数は静摩擦係数がばらつく要因が同様であることを考えれば、対物レンズ3aが動き出した後は、キック駆動力上昇終了時のレベルVKENDに対する比(FJVHA)で得られるレベルでキックパルスをホールドすれば、その際の動摩擦に対応した、より適切なレベルのキックパルスとなる。
また上記のようにキックパルスによる対物レンズ3aの動きだしが保障されるため、ブレーキパルスのレベルに関しては設定されたレベル(FJVB)で発生させることで、安定したブレーキ動作が実現される。
一方、キック駆動力上昇終了時のレベルVKENDに対する比(FJVBA)で得られるレベルのブレーキパルスを発生させれば、そのときの摩擦に応じた最適なブレーキ制御が可能となる。
またブレーキ信号は、キック信号印加期間中に計測された時間値Tcmp又はTdrvから算出された期間、ブレーキ信号を与えるようにすることで、最適なブレーキ制御が可能となる。例えばブレーキ期間を時間Tdrv×FJTBA、又は時間Tcmp×FJTBAとする場合である。なぜなら、時間Tcmpは、フォーカスアクチュエータの移動速度を表し、また時間Tdrvはフォーカスアクチュエータの動き出しまでの時間か、或いは図6(g)、図10(g)の例では移動速度を表すものであり、これらに基づいてブレーキ期間を設定することは、移動速度や摩擦係数に対応したブレーキ期間となるためである。
そして、以上のことから、軸摺動型のフォーカスアクチュエータ(二軸機構3e)を用いる場合であっても、摩擦のバラツキの影響によらず、つまり個体差、記録媒体、環境温度、使用状態や姿勢、その他の各種の要因によらず、安定且つ正確なフォーカスジャンプが実現され、装置性能を向上させることができる。
またフォーカスジャンプドライブ信号としてのキックパルス、ブレーキパルスの波形やレベルはレジスタ設定によって細かく調整できるため、再生装置毎(二軸機構3e毎)に対応した調整によって、より適切なフォーカスジャンプドライブ信号を発生させることができる。
またレジスタ設定によっては、図6(g)、図10(g)のキックパルスのように、徐々に駆動力を上げることのしない、従来方式のようなパルスを発生させることも可能であり、もちろん例示しない各種のキックパルス、ブレーキパルスの波形もレジスタ設定により出力可能である。このことは、本例のサーボ制御部10やフォーカスジャンプシーケンスは、多様な機器に汎用的に適用できるものであり、生産性の向上にも寄与する。
ところで、上記のフォーカスジャンプシーケンス、つまりキックパルスの駆動力を徐々に上昇させるような処理は、基本的にフォーカスジャンプ時に毎回行えばよいが、毎回行わない例も考えられる。
例えばディスク装填後、或いは電源オン後など、最初のフォーカスジャンプの際には駆動力を徐々に上げる動作を行うが、その際に、動き出しの電圧レベル、つまり電圧VKENDの値を記憶し、次回のフォーカスジャンプからは、その電圧VKENDを初期値とするキックパルスを発生させるようにしてもよい。
また、フォーカスジャンプの際毎に、対物レンズ3aの動きだし電圧となる電圧VKENDの値を記憶していき、累積的な電圧VKENDの平均値や、移動平均値などを求め、その値を、初期値(キックスタート電圧FJVKS)の代わりに用いるようにすることも考えられる。

<< 2:第2の実施の形態 >>
[2−1:フォーカスジャンプドライブ信号設定]

続いて第2の実施の形態を説明する。第2の実施の形態は、基本的な考え方は上記第1の実施の形態と同様であるが、レジスタ設定に基づくフォーカスジャンプドライブ信号を、より多様に設定できるようにし、フォーカスジャンプ動作における汎用性を一層広げるものである。つまり本発明にかかるフォーカスジャンプロジック、ひいてはサーボ制御部10としてのDSPを、より多様な機器において採用できるようにするものである。
まずここでは、フォーカスジャンプドライブ信号を設定するための各レジスタ値について説明する。
図14に各レジスタ値を示している。なお、図14においては、上記図8と比較して新たに設けたレジスタ、或いは異なる設定としたレジスタについて、☆を付している。☆を付していないレジスタは図8と同様である。
まず、図14で☆を付したレジスタのみについて説明し、その後、この図14のレジスタ設定に基づいて発生されるフォーカスジャンプドライブ信号波形を図15,図16で説明する。
・FJVKSSL:キックスタート電圧方式選択。
これはキックパルスの初期値、つまりキックスタート電圧の設定方式を示すレジスタである。例えば1ビットのFJVKSSL=0の場合、設定された固定の電圧値がキックスタート電圧とされるモードとなる。このモードの場合、設定された電圧値とは、レジスタFJVKSで示された電圧のことになる。またFJVKSSL=1の場合、前回のフォーカスジャンプ時におけるキックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)に対する比で算出される電圧値がキックスタート電圧とされるモードとなる。
・FJVKSA:キックスタート電圧キック電圧比。
上記FJVKSSL=1のモードの場合に、キックスタート電圧を算出するための比の設定値となる。つまり、前回のフォーカスジャンプ時のキックパルス電圧上昇終了時の電圧(VKEND)に、レジスタFJVKSAに設定された比が乗算されて、キックスタート電圧が算出される。レジスタFJVKSAの4ビットで16段階、比の値を設定できる。
・FJVBSL:ブレーキ電圧方式選択。
図8でも説明したように、ブレーキパルスの電圧値の設定方式がレジスタFJVBSLで選択されるが、この図14の例では、このレジスタFJVBSLは4ビットに拡張され、ブレーキパルスの電圧値の設定方式を最大16とおり選択できるようにしている。本例では、この4ビット値で15とおりのブレーキ電圧方式を選択するものとする。
15とおりの各ブレーキ電圧方式については後述するが、それぞれ、ブレーキ電圧のレジスタFJVB、又はブレーキ電圧キック電圧比のレジスタFJVBAのいずれかが用いられる。
・FJTBSL:ブレーキ期間方式選択。
これも図8で説明したとおり、レジスタFJTBSLにより、ブレーキパルス印加期間のモードの設定が行われるが、この図14の例では、このレジスタFJTBSLは4ビットに拡張され、ブレーキパルス印加期間の設定方式を最大16とおり選択できるようにしている。本例では、この4ビット値で16とおりのブレーキパルス印加期間方式を選択するものとする。16とおりのブレーキパルス印加期間方式については後述するが、ブレーキパルス終了タイミングを規定する方式と、ブレーキパルス印加時間を規定する方式がある。
また、このレジスタFJTBSLにより選択されるモードとして、ブレーキパルスの印加時間を測定値との演算で設定するモードがあるが、その場合の演算係数は、ブレーキ時間比のレジスタFJTBAに示される値となる。
・FJTB:ブレーキ時間。
上記レジスタFJTBSLにより選択されるモードとして、ブレーキ時間を固定値とするモードがある。その場合、固定値としてのブレーキ時間は、このレジスタFJTBに示された時間となる。例えば3ビットのレジスタFJTBで、8段階のブレーキ時間を設定できる。
この図14のレジスタ設定に基づいてフォーカスジャンプロジック24bで生成されるフォーカスジャンプドライブ信号について、図15,図16で説明する。図15はフォーカスアップジャンプ時のドライブ信号波形を、図16はフォーカスダウンジャンプ時のドライブ信号波形を、それぞれ示している。
上記図8のレジスタ設定に基づく第1の実施の形態の場合は、キックスタート電圧はレジスタFJVKSで規定される固定の電圧値であったが、この第2の実施の形態の場合は、このキックスタート電圧方式が、レジスタFJVKSSLで選択されることになる。
図15,図16に示すように、キックスタート電圧方式選択のレジスタFJVKSSLの値により、2つモード<KS1><KS2>のいずれかが選択される。
モード<KS1>の場合、キックスタート電圧は固定値とされる。つまりレジスタFJVKSに示された電圧値となる。図15のフォーカスアップジャンプの際は、キックスタート電圧=FJVKSとされ、図16のフォーカスダウンジャンプの際は、キックスタート電圧=−FJVKSとされる。
モード<KS2>の場合、キックスタート電圧は、前回のフォーカスジャンプ時におけるキックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)に対する比で算出される電圧値とされる。このため、フォーカスアップジャンプ及びフォーカスダウンジャンプの際には、それぞれ駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)が記憶される。
そして図15のフォーカスアップジャンプの際は、前回のフォーカスアップジャンプ時の正値である駆動力上昇終了時電圧(VKEND)に、レジスタFJVKSAが乗算された値がキックスタート電圧とされる。
また図16のフォーカスダウンジャンプの際は、前回のフォーカスダウンジャンプ時の負値である駆動力上昇終了時電圧(VKEND)に、レジスタFJVKSAが乗算された値がキックスタート電圧とされる。
図15,図16において、キックエンド電圧(FJVKE)、キック駆動力の加速度設定(FJVKAC)、キックホールド方式(FJVHSL)、ホールド電圧(FJVH又はVKEND×FJVHA)については、上記第1の実施の形態で説明したものと同様であるため、ここでの重複説明は避ける。
この第2の実施の形態では、レジスタFJVBSLによりブレーキ電圧方式が15とおり選択できるように拡張されている。図15,図16に示すように、ブレーキ電圧方式として、レジスタFJVBSLの値により、15個のモード<BV1>〜<BV15>のいずれかが選択される。
モード<BV1>の場合、ブレーキ電圧は固定値とされる。つまりレジスタFJVBに示された電圧値となる。図15のフォーカスアップジャンプの際は、ブレーキ電圧=−FJVBとされ、図16のフォーカスダウンジャンプの際は、ブレーキ電圧=FJVBとされる。
モード<BV2>の場合、ブレーキ電圧は、キックホールド時間TcmpとレジスタFJVBAの値の乗算により得られた電圧値とされる。キックホールド時間Tcmpは時点t11〜t12の計測値であり、第1の実施の形態において説明したように、このキックホールド時間Tcmpは、フォーカスアップジャンプの場合はFcmpH信号の立ち上がりから立ち下がりまでを計測した時間となる。またフォーカスダウンジャンプの場合はFcmpL信号の立ち上がりから立ち下がりまでを計測した時間となる。このキックホールド時間Tcmpは、フォーカスジャンプ時の対物レンズ3aの移動速度を示すものとなる。そしてこのキックホールド時間TcmpとレジスタFJVBAの値が乗算されて電圧値とされるため、ブレーキ電圧は、フォーカスアップジャンプの場合は−FJVBA×Tcmpとして算出され、またフォーカスダウンジャンプの場合はFJVBA×Tcmpとして算出される。
モード<BV3>の場合、ブレーキ電圧は、レジスタFJVBAの値とキックホールド時間Tcmpの除算により得られた電圧値とされる。この場合のブレーキ電圧は、フォーカスアップジャンプの場合は−FJVBA/Tcmpとして算出され、またフォーカスダウンジャンプの場合はFJVBA/Tcmpとして算出される。
モード<BV4>の場合、ブレーキ電圧は、レジスタFJVBAの値と、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の乗算により得られた電圧値とされる。この場合のブレーキ電圧は、フォーカスアップジャンプ、フォーカスダウンジャンプの場合ともFJVBA×(−VKEND)として算出される。フォーカスアップジャンプの場合、ブレーキパルスは負パルスで駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)は正値であるためであり、またフォーカスダウンジャンプの場合、ブレーキパルスは正パルスで駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)は負値であるためである。
モード<BV5>の場合、ブレーキ電圧は、レジスタFJVBAの値と、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の除算により得られた電圧値とされる。この場合のブレーキ電圧は、フォーカスアップジャンプ、フォーカスダウンジャンプの場合ともFJVBA/(−VKEND)として算出される。
モード<BV6>の場合、ブレーキ電圧は、レジスタFJVBAの値と、キックホールド時間Tcmpと、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の乗算により得られた電圧値とされる。ブレーキ電圧は、フォーカスアップジャンプ、フォーカスダウンジャンプの場合ともFJVBA×Tcmp×(−VKEND)として算出される。
モード<BV7>の場合、ブレーキ電圧は、レジスタFJVBAの値と、キックホールド時間Tcmpと、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の乗除算により得られた電圧値とされる。この場合ブレーキ電圧は、フォーカスアップジャンプ、フォーカスダウンジャンプの場合ともFJVBA×Tcmp/(−VKEND)として算出される。
モード<BV8>の場合も、ブレーキ電圧は、レジスタFJVBAの値と、キックホールド時間Tcmpと、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の乗除算により得られた電圧値とされる。この場合ブレーキ電圧は、フォーカスアップジャンプ、フォーカスダウンジャンプの場合ともFJVBA×(−VKEND)/Tcmpとして算出される。
モード<BV9>の場合、ブレーキ電圧は、レジスタFJVBAの値と、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)と、キックホールド時間Tcmpの除算により得られた電圧値とされる。この場合ブレーキ電圧は、フォーカスアップジャンプ、フォーカスダウンジャンプの場合ともFJVBA/(−VKEND)/Tcmpとして算出される。
モード<BV10>の場合、ブレーキ電圧は、キック駆動力上昇時間TdrvとレジスタFJVBAの値の乗算により得られた電圧値とされる。キック駆動力上昇時間Tdrvは時点t10〜t11の計測値であり、第1の実施の形態においても示したように、このキック駆動力上昇時間Tdrvは、フォーカスアップジャンプの場合はキックパルス印加開始からFcmpH信号の立ち上がりまでを計測した時間となる。またフォーカスダウンジャンプの場合はキックパルス印加開始からFcmpL信号の立ち上がりまでを計測した時間となる。このキック駆動力上昇時間Tdrvは、フォーカスジャンプ時の対物レンズ3aの移動開始確認までの時間を示す。これは静摩擦係数に応じた値ともなる。ただし、図6(g)、図10(g)に示したようなフォーカスジャンプドライブ波形の場合は、時間Tdrvは、キックパルス印加期間長となり対物レンズ3aの移動速度に相当する。そしてこのモード<BV10>では、キック駆動力上昇時間TdrvとレジスタFJVBAの値が乗算されて電圧値とされるため、ブレーキ電圧は、フォーカスアップジャンプの場合は−FJVBA×Tdrvとして算出され、またフォーカスダウンジャンプの場合はFJVBA×Tdrvとして算出される。
モード<BV11>の場合、ブレーキ電圧は、レジスタFJVBAの値とキック駆動力上昇時間Tdrvの除算により得られた電圧値とされる。この場合のブレーキ電圧は、フォーカスアップジャンプの場合は−FJVBA/Tdrvとして算出され、またフォーカスダウンジャンプの場合はFJVBA/Tdrvとして算出される。
モード<BV12>の場合、ブレーキ電圧は、レジスタFJVBAの値と、キック駆動力上昇時間Tdrvと、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の乗算により得られた電圧値とされる。ブレーキ電圧は、フォーカスアップジャンプ、フォーカスダウンジャンプの場合ともFJVBA×Tdrv×(−VKEND)として算出される。
モード<BV13>の場合、ブレーキ電圧は、レジスタFJVBAの値と、キック駆動力上昇時間Tdrvと、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の乗除算により得られた電圧値とされる。この場合ブレーキ電圧は、フォーカスアップジャンプ、フォーカスダウンジャンプの場合ともFJVBA×Tdrv/(−VKEND)として算出される。
モード<BV14>の場合も、ブレーキ電圧は、レジスタFJVBAの値と、キック駆動力上昇時間Tdrvと、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の乗除算により得られた電圧値とされる。この場合ブレーキ電圧は、フォーカスアップジャンプ、フォーカスダウンジャンプの場合ともFJVBA×(−VKEND)/Tdrvとして算出される。
モード<BV15>の場合、ブレーキ電圧は、レジスタFJVBAの値と、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)と、キック駆動力上昇時間Tdrvの除算により得られた電圧値とされる。この場合ブレーキ電圧は、フォーカスアップジャンプ、フォーカスダウンジャンプの場合ともFJVBA/(−VKEND)/Tdrvとして算出される。
この第2の実施の形態では、さらにレジスタFJTBSLによりブレーキ期間方式が16とおり選択できるように拡張されている。図15,図16に示すように、ブレーキ期間方式として、レジスタFJTBSLの値により、16個のモード<BT1>〜<BT16>のいずれかが選択される。モード<BV1>ではブレーキ期間の終了タイミングが規定され、モード<BT2>〜<BT16>ではブレーキ期間としての期間長が規定される。
モード<BT1>の場合、ブレーキパルスをFcmp信号の立ち下がりエッジに同期して終了させることとなる。ここでのFcmp信号とは、フォーカスアップジャンプの場合はFcmpH信号、フォーカスダウンジャンプの場合はFcmpL信号のこととなる。
モード<BT2>の場合、ブレーキ期間が固定値となる。つまりレジスタFJTBとして記憶された時間だけ、ブレーキパルスを印加する。
モード<BT3>の場合、ブレーキ期間は、キックホールド時間TcmpとレジスタFJTBAの値の乗算により得られた時間長とされる。ブレーキ期間としての時間長は、FJTBA×Tcmpとして算出される。
モード<BT4>の場合、ブレーキ期間は、レジスタFJTBAの値とキックホールド時間Tcmpの除算により得られた時間長とされる。ブレーキ期間としての時間長は、FJTBA/Tcmpとして算出される。
モード<BT5>の場合、ブレーキ期間は、レジスタFJTBAの値と、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の乗算により得られた時間長とされる。この場合ブレーキ期間としての時間長は、フォーカスアップジャンプではFJTBA×VKENDとして算出され、フォーカスダウンジャンプの場合はFJTBA×(−VKEND)として算出される。フォーカスアップジャンプの場合、駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)は正値であり、フォーカスダウンジャンプの場合、駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)は負値であるためである。
モード<BT6>の場合、ブレーキ期間は、レジスタFJTBAの値と、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の除算により得られた時間長とされる。この場合のブレーキ期間としての時間長は、フォーカスアップジャンプではFJTBA/VKENDとして算出され、フォーカスダウンジャンプの場合はFJTBA/(−VKEND)として算出される。
モード<BT7>の場合、ブレーキ期間は、レジスタFJVBAの値と、キックホールド時間Tcmpと、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の乗算により得られた時間長とされる。ブレーキ期間としての時間長は、フォーカスアップジャンプではFJTBA×Tcmp×VKENDとして算出され、フォーカスダウンジャンプの場合はFJTBA×Tcmp×(−VKEND)として算出される。
モード<BT8>の場合、ブレーキ期間は、レジスタFJVBAの値と、キックホールド時間Tcmpと、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の乗除算により得られた時間長とされる。ブレーキ期間としての時間長は、フォーカスアップジャンプではFJTBA×Tcmp/VKENDとして算出され、フォーカスダウンジャンプの場合はFJTBA×Tcmp/(−VKEND)として算出される。
モード<BT9>の場合も、ブレーキ期間は、レジスタFJVBAの値と、キックホールド時間Tcmpと、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の乗除算により得られた時間長とされる。ブレーキ期間としての時間長は、フォーカスアップジャンプではFJTBA×VKEND/Tcmpとして算出され、フォーカスダウンジャンプの場合はFJTBA×(−VKEND)/Tcmpとして算出される。
モード<BT10>の場合、ブレーキ期間は、レジスタFJVBAの値と、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)と、キックホールド時間Tcmpの除算により得られた時間長とされる。ブレーキ期間としての時間長は、フォーカスアップジャンプではFJTBA/VKEND/Tcmpとして算出され、フォーカスダウンジャンプの場合はFJTBA/(−VKEND)/Tcmpとして算出される。
モード<BT11>の場合、ブレーキ期間は、キック駆動力上昇時間TdrvとレジスタFJTBAの値の乗算により得られた時間長とされる。ブレーキ期間としての時間長は、FJTBA×Tdrvとして算出される。
モード<BT12>の場合、ブレーキ期間は、レジスタFJTBAの値とキック駆動力上昇時間Tdrvの除算により得られた時間長とされる。ブレーキ期間としての時間長は、FJTBA/Tdrvとして算出される。
モード<BT13>の場合、ブレーキ期間は、レジスタFJVBAの値と、キック駆動力上昇時間Tdrvと、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の乗算により得られた時間長とされる。ブレーキ期間としての時間長は、フォーカスアップジャンプではFJTBA×Tdrv×VKENDとして算出され、フォーカスダウンジャンプの場合はFJTBA×Tdrv×(−VKEND)として算出される。
モード<BT14>の場合、ブレーキ期間は、レジスタFJVBAの値と、キック駆動力上昇時間Tdrvと、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の乗除算により得られた時間長とされる。ブレーキ期間としての時間長は、フォーカスアップジャンプではFJTBA×Tdrv/VKENDとして算出され、フォーカスダウンジャンプの場合はFJTBA×Tdrv/(−VKEND)として算出される。
モード<BT15>の場合も、ブレーキ期間は、レジスタFJVBAの値と、キック駆動力上昇時間Tdrvと、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)の乗除算により得られた時間長とされる。ブレーキ期間としての時間長は、フォーカスアップジャンプではFJTBA×VKEND/Tdrvとして算出され、フォーカスダウンジャンプの場合はFJTBA×(−VKEND)/Tdrvとして算出される。
モード<BT16>の場合、ブレーキ期間は、レジスタFJVBAの値と、キックパルスの駆動力上昇終了時の電圧(VKEND)と、キック駆動力上昇時間Tdrvの除算により得られた時間長とされる。ブレーキ期間としての時間長は、フォーカスアップジャンプではFJTBA/VKEND/Tdrvとして算出され、フォーカスダウンジャンプの場合はFJTBA/(−VKEND)/Tdrvとして算出される。
[2−2:フォーカスアップジャンプ動作]

以上のようにレジスタ設定によるフォーカスジャンプドライブ信号波形のバリエーションが拡張された第2の実施の形態において、フォーカスジャンプロジック24bが実行するフォーカスアップジャンプの処理を図17で説明する。
レイヤ0からレイヤ1へのフォーカスアップジャンプシーケンスが開始されると、フォーカスジャンプロジック24bの処理は、まずステップF301で、レジスタFJVKSSLの値からキックスタート電圧方式を判別する。
レジスタFJVKSSLに示されたキックスタート電圧方式がモード<KS1>であれば、処理をステップF302に進め、レイヤ1方向に対物レンズ3aを移動させる固定値としてのキックスタート電圧を発生させる。この際のキックスタート電圧はレジスタ(FJVKS)の設定電圧値となる。
またレジスタFJVKSSLに示されたキックスタート電圧方式がモード<KS2>であれば、処理をステップF303に進め、レイヤ1方向に対物レンズ3aを移動させるキックスタート電圧を、前回のフォーカスアップジャンプ時のキック駆動力上昇終了時電圧VKENDに応じた電圧として発生させる。つまりこの際のキックスタート電圧はレジスタ(FJVKSA)×(前回のVKEND)として算出される電圧値となる。
続いてステップF304では、FcmpL信号の立ち上がりが検出されるか、もしくはFcmpL信号の立ち上がりが検出されないまま上限値(キックエンド電圧(FJVKE))に達するまで、キック電圧加速度(FJVKAC)で設定された加速度で、キック駆動力を上昇させていく。つまりキック電圧を上昇させていく。なお、キック電圧加速度(FJVKAC)=0とされ、キック駆動力を上昇させないこともある。
またキックパルスの駆動力上昇を終了させた時点の電圧値を、電圧VKENDとして保持する。
また、フォーカスジャンプロジック24bは、ステップF302又はF303でキックスタート電圧を印加してから、ステップF304でキック駆動力上昇が終了されるまでの時間を計数しており、キックパルスの駆動力上昇を終了させた時点での計数時間値を、キック駆動力上昇時間Tdrvとして保持する。
ステップF305では、キックホールド方式(FJVHSL)の設定を確認し、処理を分岐する。キックホールド方式としてホールド電圧を設定値とする場合(FJVHSL=0)はステップF307に進み、キックホールド電圧(FJVH)の設定電圧でキックパルスをホールドする。
キックホールド方式としてホールド電圧を、電圧VKENDに対する比(FJVHA)で設定する場合(FJVHSL=1)はステップF305に進み、電圧VKEND×比(FJVHA)でホールド電圧を算出し、その電圧でキックパルスをホールドする。
ステップF308では、FcmpL信号の立ち下がりタイミングを待機し、立ち下がりが検出されたら、キックパルスを終了させる。
なお、フォーカスジャンプロジック24bは、FcmpL信号のHレベル時間Tcmpの計測を、ステップF304等で、FcmpL信号の立ち上がりが検出された時点から開始しており、ステップF308でFcmpL信号の立ち下がりが検出されたら、その時点でHレベル時間Tcmpの計測を終了させ、計測値をホールド時間Tcmpとして保持する。
続いてステップF309でFcmpH信号マスク期間を設定する。例えば時間Tcmpに、マスク時間Tcmp時間比(FJMASK)の値を乗算して、それをFcmpH信号を監視しないマスク時間とする。そしてそのFcmpH信号マスク期間が経過するまで、FcmpH信号を監視しないようにする。
ステップF310ではブレーキ電圧方式選択(FJVBSL)の設定を確認する。
ブレーキ電圧方式としては、レジスタFJVBSLの値により、図15に示したモード<BV1>〜<BV15>のうちの1つが示されている。
このモード<BV1>〜<BV15>の指定に応じて、処理はステップF311〜F325のいずれかに進み、それぞれ上述したようにブレーキ電圧を決定する。そしてFcmpH信号の立ち上がりが検出された時点から、決定された電圧のブレーキパルスを発生させる。
ステップF326では、ブレーキ期間方式選択(FJTBSL)の設定を確認する。
ブレーキ期間方式としては、レジスタFJTBSLの値により、図15に示したモード<BT1>〜<BT16>のうちの1つが示されている。
このモード<BT1>〜<BT16>の指定に応じて、処理はステップF327〜F342のいずれかに進み、それぞれ上述したようにブレーキ期間方式を決定する。モード<BT1>でステップF327に進んだ場合は、ブレーキ期間方式として、FcmpH信号の立ち下がりエッジをブレーキパルス終了タイミングとすることになり、FcmpH信号の立ち下がりを検出するまでブレーキパルス出力を継続する状態とする。またモード<BT2>〜<BT16>のいずれかであってステップF328〜F342のいずれかに進んだ場合は、それぞれ決定された時間長だけ、ブレーキパルス出力を実行する。
ステップF343では、シーケンス終了方式選択(FJSQEND)の設定を確認する。
シーケンス終了方式として、ブレーキパルス終了タイミングをシーケンス終了タイミングとするモードの場合(FJSQEND=0又は1)は、ステップF344に進む。そしてブレーキパルスの出力が終了された時点で、フォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了させる。
シーケンス終了方式として、FcmpH信号の立ち下がりタイミングをシーケンス終了タイミングとするモードの場合(FJSQEND=2)は、ステップF345に進む。そしてFcmpH信号の立ち下がりが検出された時点で、フォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了させる。
シーケンス終了方式として、ブレーキパルス終了タイミングとFcmpH信号の立ち下がりタイミングの遅い方をシーケンス終了タイミングとするモードの場合(FJSQEND=3)は、ステップF346に進む。そしてブレーキパルスの出力の終了と、FcmpH信号の立ち下がりの両方が検出された時点で、フォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了させる。
図14のレジスタ設定が行われたうえで、以上の図17のフォーカスジャンプシーケンスをフォーカスジャンプロジック24bで実行することで、レイヤ0からレイヤ1へのフォーカスアップジャンプが実行される。
[2−3:フォーカスダウンジャンプ動作]

次にフォーカスジャンプロジック24bが実行するフォーカスダウンジャンプの処理を図18で説明する。
レイヤ1からレイヤ0へのフォーカスダウンジャンプシーケンスが開始されると、フォーカスジャンプロジック24bの処理は、まずステップF401で、レジスタFJVKSSLの値からキックスタート電圧方式を判別する。
レジスタFJVKSSLに示されたキックスタート電圧方式がモード<KS1>であれば、処理をステップF402に進め、レイヤ0方向に対物レンズ3aを移動させる固定値としてのキックスタート電圧を発生させる。この際のキックスタート電圧はレジスタ(FJVKS)の値×−1の電圧値となる。
またレジスタFJVKSSLに示されたキックスタート電圧方式がモード<KS2>であれば、処理をステップF403に進め、レイヤ1方向に対物レンズ3aを移動させるキックスタート電圧を、前回のフォーカスダウンジャンプ時のキック駆動力上昇終了時電圧VKENDに応じた電圧として発生させる。つまりこの際のキックスタート電圧はレジスタ(FJVKSA)×前回のVKENDとして算出される電圧値となる。
続いてステップF404では、FcmpH信号の立ち上がりが検出されるか、もしくはFcmpH信号の立ち上がりが検出されないまま駆動力上限値、つまりキックエンド電圧(−FJVKE)に達するまで、キック電圧加速度(FJVKAC)で設定された加速度で、キック駆動力を上昇させていく。つまりキック電圧を下降させていく。なお、キック電圧加速度(FJVKAC)=0とされ、キック駆動力を上昇させないこともある。
またキックパルスの駆動力上昇のための電圧下降を終了させた時点の電圧値を、電圧VKENDとして保持する。
また、フォーカスジャンプロジック24bは、ステップF402又はF403でキックスタート電圧を印加してから、ステップF404でキック駆動力上昇が終了されるまでの時間を計数しており、キックパルスの駆動力上昇を終了させた時点での計数時間値を、キック駆動力上昇時間Tdrvとして保持する。
ステップF405では、キックホールド方式(FJVHSL)の設定を確認し、処理を分岐する。キックホールド方式としてホールド電圧を設定値とする場合(FJVHSL=0)はステップF407に進み、キックホールド電圧(−FJVH)の設定電圧でキックパルスをホールドする。
キックホールド方式としてホールド電圧を、電圧VKENDに対する比(FJVHA)で設定する場合(FJVHSL=1)はステップF405に進み、電圧VKEND×比(FJVHA)でホールド電圧を算出し、その電圧でキックパルスをホールドする。
ステップF408では、FcmpH信号の立ち下がりタイミングを待機し、立ち下がりが検出されたら、キックパルスを終了させる。
なお、フォーカスジャンプロジック24bは、FcmpH信号のHレベル時間Tcmpの計測を、ステップF404等で、FcmpH信号の立ち上がりが検出された時点から開始しており、ステップF408でFcmpH信号の立ち下がりが検出されたら、その時点でHレベル時間Tcmpの計測を終了させ、計測値をホールド時間Tcmpとして保持する。
続いてステップF409でFcmpL信号マスク期間を設定する。例えば時間Tcmpに、マスク時間Tcmp時間比(FJMASK)の値を乗算して、それをFcmpL信号を監視しないマスク時間とする。そしてそのFcmpL信号マスク期間が経過するまで、FcmpL信号を監視しないようにする。
ステップF410ではブレーキ電圧方式選択(FJVBSL)の設定を確認する。
ブレーキ電圧方式としては、レジスタFJVBSLの値により、図16に示したモード<BV1>〜<BV15>のうちの1つが示されている。
このモード<BV1>〜<BV15>の指定に応じて、処理はステップF411〜F425のいずれかに進み、それぞれ上述したようにブレーキ電圧を決定する。そしてFcmpL信号の立ち上がりが検出された時点から、決定された電圧のブレーキパルスを発生させる。
ステップF426では、ブレーキ期間方式選択(FJTBSL)の設定を確認する。
ブレーキ期間方式としては、レジスタFJTBSLの値により、図16に示したモード<BT1>〜<BT16>のうちの1つが示されている。
このモード<BT1>〜<BT16>の指定に応じて、処理はステップF427〜F442のいずれかに進み、それぞれ上述したようにブレーキ期間方式を決定する。モード<BT1>でステップF427に進んだ場合は、ブレーキ期間方式として、FcmpL信号の立ち下がりエッジをブレーキパルス終了タイミングとすることになり、FcmpL信号の立ち下がりを検出するまでブレーキパルス出力を継続する状態とする。またモード<BT2>〜<BT16>のいずれかであってステップF428〜F442のいずれかに進んだ場合は、それぞれ決定された時間長だけ、ブレーキパルス出力を実行する。
ステップF443では、シーケンス終了方式選択(FJSQEND)の設定を確認する。
シーケンス終了方式として、ブレーキパルス終了タイミングをシーケンス終了タイミングとするモードの場合(FJSQEND=0又は1)は、ステップF444に進む。そしてブレーキパルスの出力が終了された時点で、フォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了させる。
シーケンス終了方式として、FcmpL信号の立ち下がりタイミングをシーケンス終了タイミングとするモードの場合(FJSQEND=2)は、ステップF445に進む。そしてFcmpL信号の立ち下がりが検出された時点で、フォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了させる。
シーケンス終了方式として、ブレーキパルス終了タイミングとFcmpL信号の立ち下がりタイミングの遅い方をシーケンス終了タイミングとするモードの場合(FJSQEND=3)は、ステップF446に進む。そしてブレーキパルスの出力の終了と、FcmpL信号の立ち下がりの両方が検出された時点で、フォーカスサーボをオンとし、フォーカスジャンプシーケンスを終了させる。
図14のレジスタ設定が行われたうえで、以上の図18のフォーカスジャンプシーケンスをフォーカスジャンプロジック24bで実行することで、レイヤ1からレイヤ0へのフォーカスダウンジャンプが実行される。
[2−4:第2の実施の形態の効果及び変形例]

以上の第2の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と同様の各種効果を得ることができ、フォーカスジャンプ動作の安定化を図ることができる。
そして、レジスタ設定により、フォーカスジャンプドライブ信号波形を、より多様に設定できることから、二軸機構3eの摩擦特性、動作応答性、再生対象とするディスク種別、再生装置としての機種、或いは同一機種での搭載ピックアップの変更その他のバージョンアップなどにフレキシブルに対応できることになる。
特に第1の実施の形態と比較して、キックスタート電圧としての初期値の設定や、ブレーキ電圧、ブレーキ期間の多様化により、機種システムに応じたフォーカスジャンプドライブ信号波形を発生させ、各機種毎に安定したフォーカスジャンプを実現できる。
そして特に、この第2の実施の形態において、キックスタート電圧としての設定に、前回のキック駆動力上昇終了時電圧を反映できるようにしていることは、装置の経時変化、環境変化に応じたキックスタート電圧の最適化という利点を得ることも可能としている。
またブレーキ電圧の設定や、ブレーキ期間即ちブレーキ電圧印加時間のとして、ホールド時間Tcmp、キック駆動力上昇時間Tdrv、駆動力上昇終了時電圧VKENDを反映できるようにしている。
ホールド時間Tcmpはフォーカスジャンプ時の対物レンズ3aの移動速度に相当する。また対物レンズ3aの移動開始確認までの時間であるキック駆動力上昇時間Tdrvは、摩擦係数やフォーカスジャンプ応答性、さらにはキックパルス波形によっては対物レンズ3aの移動速度を表すものとなる。従って、駆動力上昇終了時電圧VKENDに加えてこれらのホールド時間Tcmp、キック駆動力上昇時間Tdrvをブレーキ電圧、ブレーキ期間に反映させることで、より的確かつ安定したフォーカスジャンプ動作が可能となる。例えば対物レンズ移動速度が早い場合はブレーキ電圧を大きくするなどの動作も可能となる。
なお、上述のようにブレーキ電圧方式についてはモード<BV1>〜<BV15>、ブレーキ期間方式についてはモード<BT1>〜<BT16>を選択できる例を挙げたが、選択できるモード数や、ブレーキ電圧やブレーキ期間を決める演算方式は多様に考えられる。例えば、キック駆動力上昇時間Tdrvを用いないこととして、ブレーキ電圧方式についてはモード<BV1>〜<BV9>、ブレーキ期間方式についてはモード<BT1>〜<BT10>を選択可能としてもよいし、逆にホールド時間Tcmpを用いないこととしても良い。
さらには、キック駆動力上昇時間Tdrv、ホールド時間Tcmpを用いずに、キック駆動時間の値として、図15,図16の時点t10〜t12の計測時間、つまりTdrv+Tcmpの時間を用いてブレーキ電圧やブレーキ期間を決める演算を行うモードを設けても良い。
また、それらの変更に応じて、上記各レジスタのビット数や、必要なレジスタを新たに設ければよい。
ところで、上記第1,第2の実施の形態では、ホールド電圧を決定するモードの1つとして駆動力上昇終了時電圧VKENDにレジスタFJVHAを乗算するモードを示したが、この場合において、図8、図14ではレジスタFJVHAの値は0〜1の範囲とした。すると、この場合、ホールド電圧は、必ず駆動力上昇終了時電圧VKEND以下の電圧値となる。
ところが、二軸機構3eの動作特性によっては、ホールド電圧による駆動力を駆動力上昇終了時電圧VKENDの駆動力より高くした方が、適切なフォーカスジャンプを実行できる場合も考えられる。図19(a)(b)には、フォーカスアップジャンプ、フォーカスダウンジャンプのそれぞれにおいて、ホールド電圧による駆動力を駆動力上昇終了時電圧VKENDの駆動力より高くしたフォーカスジャンプドライブ信号波形を示している。
このようなフォーカスジャンプドライブ信号波形を得るためには、レジスタFJVHAの値として設定可能な範囲を1より大きい値までに拡張すればよい。例えばレジスタFJVHAの値として設定可能な範囲を0〜1.5とすれば、図19のように、駆動力上昇終了時電圧VKENDより駆動力の高いホールド電圧を与えることができるようになる。
次に、第1,第2の実施の形態でのフォーカスジャンプの際に適用できるサーフジャンプ動作について説明しておく。
図21(a)に、二軸機構3eをフォーカス方向に駆動するフォーカスドライブ信号を示している。この図21(a)は、通常の再生時、即ちフォーカスサーボがオンとされている場合のフォーカスドライブ信号であり、ディスク1の面ブレに焦点位置を追従させるために、ディスク1の1回転周期で変動している様子を示している。
ここで、ある時点t0にフォーカスジャンプを実行するとする。このとき、サーボフィルタ24aからのフォーカスサーボ制御のためのフォーカスドライブ信号出力をオフとし、そのままフォーカスジャンプロジック24bから発生させる0V基準のフォーカスジャンプドライブ信号を出力すると、図21(b)のような現象が生ずる場合がある。即ち、時点t0において、フォーカスサーボによりフォーカスドライブ信号FDが、比較的大きい振幅値になっていたとすると、フォーカスジャンプドライブ信号FJが、切換直前のフォーカスドライブ信号FDに埋もれるレベルとなってしまうことがある。また、埋もれるほどではないとしても、フォーカスジャンプへの切換直前のフォーカスドライブ信号FDは必ずしも0Vレベルでないことは当然である。
つまりフォーカスドライブ信号FDは、常にその時点毎の合焦位置への追従のためのレベルとなっているため、フォーカスサーボからフォーカスジャンプに切り換える際には、その時点のフォーカスドライブ信号FDのレベルに含んだジャンプパルスが出力されなければ、的確なフォーカスジャンプが実行できない。
そこで、例えばt0時点でフォーカスジャンプを実行するとしたら、図21(c)のように直前のフォーカスドライブ信号FDのレベルVFDを基準としてフォーカスジャンプドライブ信号FJが出力されるようにする。これにより適切なフォーカスジャンプが実行される。このようにサーボ制御のためのフォーカスドライブ信号FDの直前のレベルを反映させるフォーカスジャンプをサーフジャンプと呼ぶ。
このサーフジャンプとしてフォーカスジャンプを実行させるための構成を図20に示す。図20は、図5に示したサーボ制御部10内の演算部24の構成を示したものである。
上述したように演算部24には、フォーカスエラー信号FEに基づいてフォーカスサーボ信号を発生させるサーボフィルタ24aと、上記第1,第2の実施の形態で説明した処理でフォーカスジャンプ信号を発生させるフォーカスジャンプロジック24bと、フォーカスサーチ動作のためのフォーカスサーチ信号を発生させるフォーカスサーチロジック24cが設けられている。
フォーカスサーボがオンとされる期間は、スイッチ31が端子SVONに接続され、スイッチ33が端子SVに接続される。これによってサーボフィルタ24aがフォーカスエラー信号FEに基づいて生成したフォーカスサーボ信号が図5のPWM変調部25に供給される。
フォーカスサーボ引き込みのためのフォーカスサーチが行われる期間は、スイッチ33が端子SCに接続され、これによってフォーカスサーチロジック24cが出力するフォーカスサーチ信号がPWM変調部25に供給される。
フォーカスジャンプが行われる場合は、スイッチ31が端子SVOFFに切り換えられ、スイッチ33が端子JPに接続される。そしてフォーカスジャンプロジック24bは上述した処理でフォーカスジャンプドライブ信号を発生させるが、そのフォーカスジャンプドライブ信号に対して加算器32でサーボフィルタ24aの出力が加算された信号が、スイッチ33を介してPWM変調部25に供給される。
このとき、サーボフィルタ24aは、フォーカスエラー信号FEの入力が遮断されているため、ゼロ入力の状態で信号を出力している。つまり、直前のサーボドライブ信号レベルとなる値のフォーカスサーボ信号を出力している。従って加算器32での加算処理により、演算部24から出力されるフォーカスジャンプドライブ信号は、図21(c)のように直前のフォーカスドライブ信号レベルをオフセットとして加えた信号波形となり、上述のサーフジャンプが実現されることになる。
本発明の各実施の形態のフォーカスジャンプ動作は、この図20の構成でサーフジャンプとして実行することで、一層安定した動作となる。
以上、実施の形態を説明してきたが、本発明のフォーカスジャンプ方式は再生装置だけでなく、記録再生装置でも適用できる。
また上記したディスク1だけでなく、他の種の光ディスク、光磁気ディスク、光カードなどの記録媒体であって、記録層が2層の場合の再生装置、記録再生装置として好適である。
更に、記録層が3層以上の多層構造となる各種記録媒体に対する再生装置、フォーカスジャンプ方法として本発明が適用できることは言うまでもない。
本発明の実施の形態の再生装置のブロック図である。 実施の形態のディスクの構造の説明図である。 実施の形態のディスクの記録層の説明図である。 実施の形態のディスクの記録層のアドレス構造の説明図である。 実施の形態のフォーカス制御系のブロック図である。 第1の実施の形態のフォーカスアップジャンプ時の動作の説明図である。 第1の実施の形態のフォーカスアップジャンプ処理のフローチャートである。 第1の実施の形態のフォーカスジャンプの設定値の説明図である。 第1の実施の形態のフォーカスジャンプの設定値の意味の説明図である。 第1の実施の形態のフォーカスダウンジャンプ時の動作の説明図である。 第1の実施の形態のフォーカスダウンジャンプ処理のフローチャートである。 軸摺動型の二軸機構の構造の説明図である。 軸摺動型の二軸機構の動作の説明図である。 第2の実施の形態のフォーカスジャンプの設定値の説明図である。 第2の実施の形態のフォーカスアップジャンプ時のドライブ信号波形の説明図である。 第2の実施の形態のフォーカスダウンジャンプ時のドライブ信号波形の説明図である。 第2の実施の形態のフォーカスアップジャンプ処理のフローチャートである。 第2の実施の形態のフォーカスダウンジャンプ処理のフローチャートである。 実施の形態の変形例のフォーカスジャンプドライブ信号波形の説明図である。 実施の形態のフォーカスジャンプ時のサーフジャンプのための構成の説明図である。 実施の形態のフォーカスジャンプ時のサーフジャンプの説明図である。 従来のフォーカスジャンプ動作の説明図である。
符号の説明
1 ディスク、3 ピックアップ、3a 対物レンズ、3e 二軸機構、6 フォーカス/トラッキング駆動回路、6a フォーカスドライバ、8 RFアンプ、9 再生信号処理部、10 サーボ制御部、12 コントローラ、21 A/D変換部、22,23 コンパレータ、24 演算部、24b フォーカスジャンプロジック、25 PWM変調部

Claims (16)

  1. 複数の記録層を有する記録媒体を再生する再生装置において、
    対物レンズを出力端として上記各記録層に対してレーザ光の照射を行い、その反射光情報を検出して上記各記録層に記録された情報を読み出す光学ヘッド手段と、
    上記対物レンズを記録媒体に接離する方向に移動可能に保持する軸摺動型のフォーカスアクチュエータ手段と、
    上記光学ヘッド手段で読み出された反射光情報から得られるフォーカスエラー信号に基づいてフォーカスサーボ駆動信号を生成し、上記レーザ光のフォーカス状態が、再生を行う記録層に対して合焦状態に保たれるように上記フォーカスアクチュエータ手段を駆動するフォーカスサーボ手段と、
    或る記録層に対する合焦状態から他の記録層に対する合焦状態に移行するためのフォーカスジャンプ駆動信号として、上記フォーカスアクチュエータ手段によるフォーカスジャンプ移動を開始させるキック信号と、上記フォーカスジャンプ移動を終了させるブレーキ信号を発生させるとともに、上記キック信号は、そのキック駆動力が、初期値から上昇していく信号として発生させるフォーカスジャンプ制御手段と、
    を備え、
    上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記キック駆動力の上昇を、上記フォーカスエラー信号と所定値の比較結果に基づいて上記フォーカスジャンプ移動の開始が確認されたときに終了させるとともに、上記キック信号を、上記キック駆動力の上昇を終了させた後は設定された固定レベルを維持する信号とすること
    を特徴とする再生装置。
  2. 上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記キック信号の上記初期値を、予め設定された固定値、もしくは過去のフォーカスジャンプの際に計測された値を用いて算出した算出値とすることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  3. 上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記キック信号を、上記キック駆動力の上昇を終了させた後は上昇終了時のレベルを用いて算出したレベルを維持する信号とすることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  4. 上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記ブレーキ信号を、設定されたレベルの信号とすることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  5. 上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記ブレーキ信号を、上記キック駆動力の上昇終了時のレベルを用いて算出したレベルの信号とすることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  6. 上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記ブレーキ信号を、上記キック信号印加期間中に計測した時間値を用いて算出したレベルの信号とすることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  7. 上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記キック信号印加期間中に計測した時間値を用いて算出した期間、上記ブレーキ信号を発生することを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  8. 上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記キック駆動力の上昇終了時のレベルを用いて算出した期間、上記ブレーキ信号を発生することを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  9. レーザ光照射により情報の記録又は再生を行う記録層を複数有する記録媒体に対して、レーザ光のフォーカス状態を、或る記録層に対する合焦状態から他の記録層に対する合焦状態に移行させるため、レーザ光の出力端となる対物レンズを記録媒体に接離する方向に移動可能に保持する軸摺動型のフォーカスアクチュエータに、キック信号とブレーキ信号を含むフォーカスジャンプ駆動信号を与えて実行するフォーカスジャンプ方法として、
    上記フォーカスアクチュエータにフォーカスジャンプ移動を開始させるための上記キック信号のキック駆動力を初期値から上昇させていくキック駆動力上昇ステップと、
    上記キック信号を所定レベルで維持するキック信号レベルホールドステップと、
    上記フォーカスアクチュエータにフォーカスジャンプ移動を停止させるための上記ブレーキ信号を発生させるブレーキ信号発生ステップと、
    を備え、
    上記キック駆動力上昇ステップとしての上記キック駆動力の上昇は、上記フォーカスエラー信号と所定値の比較結果に基づいて上記フォーカスジャンプ移動の開始が確認されたときに終了させるとともに、
    上記キック信号レベルホールドステップにおける上記キック信号は、設定された固定レベルとすること
    を特徴とする再生装置。
    を特徴とするフォーカスジャンプ方法。
  10. 上記キック駆動力上昇ステップの際の、上記キック信号の上記初期値を、予め設定された固定値、もしくは過去のフォーカスジャンプの際に計測された値を用いて算出した算出値とすることを特徴とする請求項9に記載のフォーカスジャンプ方法。
  11. 上記キック信号レベルホールドステップにおける上記キック信号は、上記キック駆動力上昇ステップの終了時の上記キック信号レベルを用いて算出したレベルとすることを特徴とする請求項9に記載のフォーカスジャンプ方法。
  12. 上記ブレーキ信号発生ステップでは、設定されたレベルのブレーキ信号を発生させることを特徴とする請求項9に記載のフォーカスジャンプ方法。
  13. 上記ブレーキ信号発生ステップでは、上記キック駆動力上昇ステップの終了時の上記キック信号レベルを用いて算出したレベルのブレーキ信号を発生させることを特徴とする請求項9に記載のフォーカスジャンプ方法。
  14. 上記ブレーキ信号発生ステップでは、上記キック駆動力上昇ステップもしくは上記キック信号レベルホールドステップとしての期間中に計測した時間値を用いて算出したレベルのブレーキ信号を発生させることを特徴とする請求項9に記載のフォーカスジャンプ方法。
  15. 上記ブレーキ信号発生ステップでは、上記キック駆動力上昇ステップもしくは上記キック信号レベルホールドステップとしての期間中に計測した時間値を用いて算出した期間、上記ブレーキ信号を発生させることを特徴とする請求項9に記載のフォーカスジャンプ方法。
  16. 上記ブレーキ信号発生ステップでは、上記キック駆動力上昇ステップの終了時の上記キック信号レベルを用いて算出した期間、上記ブレーキ信号を発生させることを特徴とする請求項9に記載のフォーカスジャンプ方法。
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