JP3764299B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスクより光学的に信号を再生または記録再生する光ディスク装置に係り、特に、ディスク表面から2層以上の記録面を持つディスクを、再生または記録再生することのできる光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、規格化されているディジタルビデオディスク(以下、DVDと呼ぶ)には、片面単層と両面単層、片面2層、両面2層のディスクが存在する。これまでのディスク、例えばコンパクトディスク(以下、CDと呼ぶ)、レーザーディスク(以下、LDと呼ぶ)などは、記録面が片面に1層しかなかったが、DVDでは、記録容量を大きくするために片面に記録面を2つ持つ2層ディスクが存在する。
【0003】
これは図2の(a)に示すように、0.6mmの2枚の円板の各々に記録面を作っておき、アルミの高反射率膜をつけた円板と半透明の金の反射膜をつけた円板とを、精度よく張り合わせた片側2層ディスクや、あるいは、図2の(b)に示すように、0.6mmの円板を2枚張り合わせたもので、各々の板の深さ方向に情報を多重した両面2層ディスクがある。
【0004】
この2層ディスクの場合、それぞれの層の記録面に情報が記録されており、図2の(d)に示すように、対物レンズの駆動信号を徐々に上げる(この場合、駆動信号を上げると、対物レンズもディスクに近づく方向に上昇するとする)と、図2の(c)に示すフォーカスエラー信号において、下の層(以下、0層目と呼ぶ)にフォーカスが合っている点(以下、合焦点と呼ぶ)が、ある対物レンズの位置で出現し、さらに対物レンズを上昇させると、上の層(以下、1層目と呼ぶ)の合焦点が、0層目の対物レンズの位置よりさらに上の位置で出現する。
【0005】
要するに2層ディスクの場合は、対物レンズの位置を上下させることで、層毎の合焦点をそれぞれ合わせる。CDや、LDなどでは片面の唯一の記録面に、合焦点を合わせればよいが、上記のDVDように、片側から情報が記録された面を2つ持つ2層ディスクの場合は、既に合焦点にいる層の記録面から他の層の記録面へ合焦点を移動させなければ、他の層に記録されている情報を読み出すことができない。
【0006】
この層間の合焦点移動(以下、層間ジャンプと呼ぶ)は、特開平9−50630号公報等に記載されている。特開平9−50630号公報の方式は、図3に示すように、例として0層目から1層目へ層間ジャンプの場合、0層から1層へ移動する際は、フォーカスサーボループをオープンまたはホールド状態にし、対物レンズを駆動するアクチュエータに上昇電圧を印加して加速し、0層と1層の層間ではスレッシュレベルを設けてこのスレッシュレベルの期間は対物レンズへの印加電圧を停止させ、1層目のスレッシュレベルを超えた段階で今度は対物レンズに下降電圧を所定時間印加した後、1層目の合焦点付近でフォーカスサーボループを閉じて、層間の移動を完了させている。この方法では、層間距離のばらつき、フォーカスエラー信号に加わるノイズ、対物レンズを駆動するアクチュエーターの感度ばらつきなどに拘わらず、安定した層間ジャンプを実行できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術においては、既に合焦点にいる状態から他の層に層間ジャンプを行なう際に、ディスクが完全に平面ではなく反りおよび湾曲を有す場合や、ターンテーブルの機械的精度の影響等で装着したディスクのディスク面がスピンドルモータの回転軸に対して垂直になっていない場合に発生する面振れと呼ばれる現象や、フォーカスエラー信号に加わるノイズ成分、さらに層間ジャンプを実行中の外乱に関しては考慮されていないので、以下に述べる問題があった。
【0008】
図4に示すように、サーボループが閉じた状態では、合焦点を維持するために面振れ成分に応じて対物レンズ駆動信号も電圧値が増減する。この状態で層間ジャンプを行なうために一定の加速電圧値を印加するが、図4の(a)のように面振れ成分の谷に加速電圧を印加する場合と、図4の(b)のように面振れ成分の山に加速電圧を印加する場合とでは、加速開始後の速度が異なる。何となれば、図4の(a)の場合は、対物レンズ移動方向と層間ジャンプの移動方向が反対であるので、印加した加速電圧による加速は小さくなる。逆に、図4の(b)の場合は、対物レンズ移動方向と層間ジャンプの移動方向が同じであるので、印加した加速電圧による加速は大きくなる。つまり、層間ジャンプ開始時の対物レンズの移動方向によって、加速電圧による加速が異なる。このため、他の層へ移動し減速を開始する際の対物レンズの移動速度も異なり、減速電圧による減速も異なってしまう。減速電圧は一定であるので減速開始の速度によっては、減速超過で元の層に戻ってしまったり、または減速不足で移動した層の合焦点を行き過ぎてしまったりして、層間ジャンプを安定に行なうことが困難となるという問題があった。また、層間ジャンプを行っている時に外乱などにより対物レンズの移動速度が変化してしまった場合においても、加速電圧、減速電圧は一定値であるので、外乱の影響を吸収できず、層間ジャンプを安定に行なうことが困難となるという問題があった。
【0009】
したがって、本発明の解決すべき技術的課題は、上記した従来技術のもつ問題点を解消することにあり、本発明の目的とするところは、層間ジャンプを実行中に移動速度を検出して加速中の移動速度、減速を開始する際の移動速度、減速終了時の移動速度を一定にするように、加速電圧値および減速電圧値を可変するように制御し、面振れの影響、層間距離のばらつき、フォーカスエラー信号に加わるノイズ、対物レンズを駆動するアクチュエーターの感度ばらつき、層間ジャンプ中の外乱などに拘わらず、層間ジャンプが安定的に行える光ディスク装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、片方の面に記録面をもつ層が2つ以上あるディスクの各層にフォーカス制御をかけることで光学的に再生または記録再生する光ディスク装置において、
ディスクの記録面にレーザー光線を集光するための対物レンズと、上記対物レンズから得られる反射光に基づいてフォーカスエラー信号を生成するフォーカスエラー信号生成手段と、フォーカスエラー信号に基づいて記録面の層間に上記レーザー光線を集光している上記対物レンズの位置を検出するレンズ位置検出手段と、上記レンズ位置検出手段で得られたレンズ位置を示す情報を微分し上記対物レンズの移動速度を検出する速度検出手段と、上記速度検出手段から得られる移動速度がゼロとなるように上記対物レンズを制御する電圧を生成する速度制御電圧生成手段と、上記対物レンズを加速するために必要な加速電圧か、あるいは減速するために必要な減速電圧かを出力する駆動電圧生成手段と、上記レンズ位置検出手段から得られる上記対物レンズの位置に応じて上記駆動電圧生成手段の出力電圧を可変する出力電圧可変手段と、上記出力電圧可変手段の出力か、あるいは上記速度制御電圧生成手段の出力に応じて、上記対物レンズをディスクの記録面と略垂直な方向に移動する移動手段とを備え、
ある層の記録面から別の層の記録面へフォーカスジャンプするときに、
上記速度制御電圧生成手段は、
第1の一定量の減速電圧を生成し、上記対物レンズの移動平均速度に応じた第2の一定量の減速電圧を生成するように上記駆動電圧生成手段を制御し、
その後に、上記対物レンズの移動速度に応じた減速電圧を生成するよう上記出力電圧可変手段を制御して、ある層の記録面の合焦点から強制的に移動して別の層の記録面の合焦点にフォーカス制御を引き込むように、構成される。
かようにすることで、面振れの影響、層間距離のばらつき、フォーカスエラー信号に加わるノイズ、対物レンズを駆動するアクチュエーターの感度ばらつき、層間ジャンプ中の外乱などの影響を受けずに、層間ジャンプを安定に行い合焦点にフォーカス制御を引き込むことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。図1において、1は片側に記録面が2層以上あるディスク、2aはクランパ、2bはターンテーブル、3は対物レンズ、4はピックアップ、5はスレッドモータ、6はスピンドルモータ、7は信号処理回路、8はフォーカス制御回路、9はトラッキング制御回路、10はスレッド制御回路、11はスピンドル制御回路、12は微分回路、13はマイクロコンピュータ(以下、マイコンと呼ぶ)、14は低域通過フィルタ(以下、LPFと呼ぶ)、15は前値保持回路、16は上昇電圧値、17は下降電圧値、18aは加算器A、18bは加算器B、19aはスイッチA、19bはスイッチB、19cはスイッチC、19dはスイッチD、19eはスイッチE、20aはゲイン係数、20bは加算係数、21a、21bは乗算器、22は信号レベル比較回路、23aはスレッシュレベルA、23bはスレッシュレベルB、24は時間計測器、25aは目標時間A、25bは目標時間B、25cは目標時間C、26は切替スイッチ、27は時間計測値、28は比較器である。
【0012】
図7は、本実施形態の光ディスク装置における層間ジャンプ時の動作概要を示す図であり、同図においては、対物レンズ変位、フォーカスエラー信号、フォーカスエラー微分信号、対物レンズ駆動信号、対物レンズ移動速度の概略波形と、スイッチA、B、C、Dの動作を、横軸を時間軸として示している。
【0013】
以下、動作概要について説明する。
ターンテーブル2a上にセットされたディスク1は、クランパ2bでターンテーブル2aに固定される。そして、スピンドルモータ6が回転することで、ディスク1は回転する。
【0014】
ディスク1の情報を読み出すために、マイコン13はピックアップ4内の半導体レーザーに発光制御信号を供給する。ピックアップ4の半導体レーザーおよび光学系の構成例と信号処理回路7のフォーカスエラー信号検出の構成例とを、図5に示す。
【0015】
図5において、1はディスク、3は対物レンズ、51はハーフプリズム、52は半導体レーザー、53は集光レンズ、54は光検出器、55は誤差演算器である。
【0016】
半導体レーザー52の発する光束はハーフプリズム51を通過して、対物レンズ3で焦点を絞られて、ディスク1上にビームスポットを結ぶ。ディスク1からのレーザー反射光は、再び対物レンズ3を通って、ハーフプリズム51で反射され、集光レンズ53を通過して光検出器54にスポットを結ぶ。
【0017】
ここで、光検出器54におけるフォーカスエラー信号の検出の具体的構成例を示す。光検出器54は4つのエリアA、B、C、Dからなり、対角線上でペアを組んで電気的に接続されている。ディスク1と対物レンズ3が焦点位置にある時に、光検出器54に入射するビームスポットが円になるように光検出器54の位置を置くと、対角線上の光検出器54の加算出力を誤差増幅器55で増幅した出力は零となる。対物レンズ3の焦点位置に対してディスク1が上下にずれた場合は、光検出器54に入射するビームスポットが縦長または横長になることを利用すると、誤差増幅器55からは焦点位置からのずれ量およびずれた方向に応じた、図6に示すような、フォーカスエラー信号(FE信号)が検出される(いわゆる非点収差法)。
【0018】
図6において、横軸は対物レンズとディスクとの距離、縦軸は信号レベルである。対物レンズの焦点がディスク記録面に合った位置近傍で、フォーカスエラー信号のS字曲線はゼロクロスする特徴を有する。なお、このS字曲線の極性は誤差演算器55への入力の違いによって、逆になる場合もありうるが、そのようなシステムの場合は、信号レベルとディスク変位の考え方を逆にすればよいことは言うまでもない。
【0019】
上記誤差演算器55で生成されたフォーカスエラー信号はフォーカス制御回路8に供給され、このフォーカス制御回路8において、フォーカスエラー信号のS字曲線におけるゼロクロス点付近でフィードバック制御の対物レンズ3を動かすアクチュエータ(図示せず)の駆動信号を生成し、出力する。このフォーカス制御回路8からの出力信号はスイッチB19bに供給される。スイッチB19bは、マイコン13の指令により定常時はE側に切り替わっており、したがって、ピックアップ4に駆動信号が供給される。この駆動信号により、対物レンズ3は上下方向に制御され、フィードバックループのフォーカス制御を実現して、常に合焦点にいる状態を保つ。
【0020】
一方、信号処理回路8で生成するトラッキングエラー信号(TE信号)はトラッキング制御回路9に供給され、トラッキング制御回路9によって、フィードバック制御の対物レンズ3をトラッキング方向に動かす駆動信号が生成され、この駆動信号はピックアップ4に供給される。このピックアップ4の内部に供給された駆動信号により、対物レンズ3はトラッキング方向に制御され、フィードバックループのトラッキング制御を実現して、常にディスク1の記録面におけるピット上にいる状態を保つ。
【0021】
また、トラッキング制御回路9から出力された駆動信号はスレッド制御回路10にも供給され、スレッド制御回路10において、対物レンズ3のトラッキング方向へのずれに応じてスレッドモータ5を制御する駆動信号が生成され、これがスレッドモータ5に供給される。これによって、スレッドモータ5を動かし、ピックアップ4自体を移動させる。
【0022】
また、信号処理回路7では、ディスク1から読み取った回転周期情報をスピンドル制御回路11に供給し、この回転周期情報に基づいてスピンドル制御回路11においてスピンドルモータ6を駆動する信号を生成し、これをスピンドルモータ6に供給する。
【0023】
以上が、定常時において合焦点上にあってフォーカス、トラッキング、スピンドルとスレッドが制御された状態である。
【0024】
ここで、ディスク1が上述したようにDVDの片側2層ディスクの場合、現在いる記録面の層から、別の記録面の層へ合焦点位置を切換えなければならない場合がある。例えば、0層の記録面の合焦点上に対物レンズ3の位置が有り、更に1層の記録面に合焦点を持っていきたい場合、つまり下の層(0層)から上の層(1層)に合焦点をジャンプする場合について説明する。
【0025】
まず、これまで定常状態で0層の記録面の合焦点上にいる状態のフォーカス制御回路8から出力する対物レンズ3を駆動する駆動信号は、スイッチD19dに供給されており、スイッチD19dは、定常状態の場合はG側に切り替わっていて、駆動信号はそのまま前値保持回路15に供給される。前値保持回路15では、値が変化するまでは常にその値を保持しており、この保持した値をLPF14に供給する。LPF14では、対物レンズ3を駆動する信号の高域成分(ノイズ成分)は除去するが、ディスクの反り等でディスクの回転によって生じる面振れのような低域成分は除去しないような周波数帯域を持っており、主にノイズ成分を除去して加算回路18bに供給する。定常時は、LPF14までの動作は常に行われている。
【0026】
ここで、1層の記録面の合焦点へ層間ジャンプする際、マイコン13は、層間を移動するのに必要な加速電圧値としての一定の上昇電圧値16、加速したのち合焦点に停止させるために減速を行うのに必要な減速電圧値としての一定の下降電圧値17、スレッシュレベルA23a、スレッシュレベルB23b、目標時間A25a、目標時間B25b、目標時間C25c、ゲイン係数20aに、それぞれ初期の値を設定する。このとき、加算係数20bにはゼロを設定する。初期設定した後、マイコン13は、スイッチB19bをF側、スイッチC19cをB側、スイッチD19dをH側(空き端子側)に、それぞれ切り替えるように指示を出す。このスイッチB19bの切り替えにより、これまで対物レンズ3を制御していたフィードバックループはオープンループとなり、フィードバックループによる制御が切断される。
【0027】
さらに、マイコン13は、スイッチA19aをC側に切り替えるように指示を出す。したがって、上昇電圧値16からの出力は加算回路A18aに供給される。加算係数20bにはゼロが設定されているので、乗算器21bは加算回路A18aに常にゼロを供給し、加算回路18aは、加算結果(ここでは、上昇電圧値16)を加算回路B18bに供給する。加算回路B18bでは、前記LPF14で高域ノイズ成分を除去した信号と上昇電圧値(加算回路A18aの出力)とを加算して出力し、スイッチC19cに供給する。スイッチC19cに供給された上記の加算信号は、スイッチC19cがB側に切り替わっているので、そのままスイッチB19bに供給される。このスイッチB19bはF側に切り替わっているため、上記加算信号はスイッチB19bを経由してピックアップ4に供給され、対物レンズ3を上昇させる。すなわち、上昇電圧値を加算された対物レンズ駆動電圧により、対物レンズ3は上昇を始める。
【0028】
図7において、時点Aが層間ジャンプの開始点で、対物レンズ駆動信号として上昇電圧値16の値(Vup0)そのままが、対物レンズ3を駆動するアクチュエータに印加される。このときマイコン13は、時間計測器24をスタートさせ、時間計測器24は時間の計測を始める。
【0029】
また、信号処理回路7から出力したフォーカスエラー信号を微分回路12に供給し、微分回路12では入力されるフォーカスエラー信号を微分する。この微分回路12は、所定の帯域において時間微分となるようなハイパスフィルタ(HPF)のようなものでもよい。
【0030】
図7に、0層から1層への層間ジャンプを行なった場合の、フォーカスエラー信号とフォーカスエラー微分信号(以下、単に微分信号と呼ぶ)などを示す。以下、時点Aから時点Hまでの区分毎に、詳細に説明する。
【0031】
時点Aから層間ジャンプを開始し対物レンズ3が上昇を始めると、時点Bまでにフォーカスエラー信号が中点付近から徐々に立ち上がる。これを微分した信号は、時点A−時点B間で、中点付近から徐々に立ち上がり、最大値を経て徐々に値は減少していき、フォーカスエラー信号の最大値(時点B)において中点(ゼロ)となる。さらに対物レンズ3が上昇を続けると、時点Cにおいて0層から1層の層間領域となるので、フォーカスエラー信号は最大値から徐々に減少し、中点(ゼロ)となる。これを微分した信号は、時点B−時点C間で、中点(ゼロ)から減少し、最小値を経て徐々に増加し、中点(ゼロ)となる。時点Cと時点D点の間は層間領域なので、フォーカスエラー信号、微分信号とも中点(ゼロ)となる。さらに対物レンズ3が上昇すると、1層領域に入るので、時点Fまでにフォーカスエラー信号が中点付近から徐々に立ち下がる。これを微分した信号は、時点D−時点F間で、中点付近から徐々に立ち下がり、最小値を経て、徐々に値は増加していき、フォーカスエラー信号の最小点(時点F)において中点(ゼロ)となる。さらに対物レンズ3が上昇を続けると、時点Hにおいて1層の合焦点となるので、フォーカスエラー信号は最小値から徐々に増加して中点(ゼロ)となる。これを微分した信号は、時点F−時点H間で、中点(ゼロ)から増加し、最大値を経て徐々に減少し、中点(ゼロ)となる。1層の合焦点である時点Hでは、フォーカスエラー信号、微分信号ともに中点(ゼロ)となる。
【0032】
このように、微分信号を用いると、微分信号が中点(ゼロ)になる時点(ゼロクロス点)を検出することにより、簡単にかつ確実に、時点Bおよび時点Fの対物レンズ3の位置を検出することができる。フォーカスエラー信号の信号レベルを監視することでも、時点B、Fを検出することが出来るが、フォーカスエラー信号の振幅レベルはディスクなどによっても異なり一様ではないので、確実に検出することは難しい。
【0033】
前記微分回路12から出力する上述した微分信号を、マイコン13に供給する。マイコン13では、供給される微分信号が中点(ゼロ)になる時点(ゼロクロス点)を監視することで、時点B、Fへの移行を検出する。ここで、マイコン13は、最初に時点Bへの移行を検出すると時間計測器24の計測をストップさせ、層間ジャンプ開始の時点Aから時点Bまで達した際に要した時間を計測値27に保持し、その値を比較器28に供給する。そして、マイコン13は、引き続き時間計測器24をリセットし、再度スタートさせる。このとき、マイコン13は切替スイッチ26をK側にするように指示を出し、切替スイッチ26は、予め設定した時点Aから時点B点までに要する目標時間A25aを、比較器28に出力する。比較値28では、予め設定した時点Aから時点Bまでに要する時間(目標時間A)と、時間計測器24で計測した時点Aから時点Bまでに要した時間(計測時間A’=計測値27)とを比較し、その差分値を乗算器21bに供給する。また、マイコン13は、加算係数20bに、前記差分値を電圧値に加算する時の係数値を設定する。
【0034】
ここで、計測値27と移動平均速度との関係について説明する。一般に移動平均速度は、移動した距離をそれに要した時間で割ることで求めることができる。たとえば、前記時点Aから時点Bまでの距離を、時点Aから時点Bまで移行するのに要した時間(計測時間A’)で割れば、時点Aから時点Bまでの対物レンズの移動平均速度が求まることから、計測値27の値と移動平均速度とは反比例の関係となる。また、時点Bは前述したように0層でのフォーカスエラー信号の最大点であるので、0層の合焦点からは一定の距離に位置する。そのため、計測値27の値が反比例の関係ではあるが、そのまま移動平均速度を表すものとして扱える。つまり、計測値27の値が大きいと時間を要しているので移動平均速度は遅く、逆に計測値27の値が小さいと時間を要していないので移動平均速度は速いということになる。
【0035】
また、時点B移行後のフォーカスエラー信号がスレッシュレベルAの値より小さくなる点(時点E)、時点E移行後の1層でのフォーカス信号が最小となる点(時点F)は、0層の合焦点からは一定の距離に位置するので、時点Aから時点Bと同様に、時点Bから時点E、時点Eから時点Fに要した時間をそれぞれ計測すれば、反比例の関係ではあるが、そのままの値での移動平均速度を表すものとして扱える。
【0036】
そこで、安定した層間ジャンプを行うために、時点Bでの移動平均速度を表す目標時間A25a、および、時点B移行後のフォーカスエラー信号がスレッシュレベルAの値より小さくなる点(時点E)までの目標時間B25b、および、時点E移行後の1層でのフォーカス信号が最小となる点(時点F)までの目標時間C25cを、それぞれ予め設定しておく。この目標値と、各時点での移動平均速度を表す時間を時間計測器24で計測して保持した計測値27の値とを、比較することで、現在の移動平均速度が速いか遅いかがわかる。この速いか遅いかで、対物レンズに加えている印加電圧を制御することができる。
【0037】
乗算器21bでは、前記差分値とマイコン13で設定した加算係数20bの値を乗算して、加算回路A18aに供給する。加算回路A18aでは、乗算器21bからの出力とスイッチ19aから供給される上昇電圧値16の値とを加算し、加算結果を加算回路B18bに供給する。加算回路B18bでは、前記LPF14で高域ノイズ成分を除去した信号と、加算回路A18aの出力とを加算し、加算結果をスイッチC19cに出力する。スイッチC19cに供給されたこの加算信号は、スイッチC19cがB側に切り替わっているので、そのままスイッチB19bに供給される。このスイッチB19bはF側に切り替わっているため、上記の加算信号は、スイッチB19bを経由してピックアップ4に供給されて、対物レンズ3を駆動するアクチュエータに印加される。
【0038】
図7において、時点Bが層間ジャンプ加速開始後の移動平均速度比較点で、対物レンズ駆動信号として、上昇電圧値16の値(Vup0)と目標時間と計測時間の差分値に加算係数を乗算した値を加算した値、すなわち、「Vup2=Vup0+{加算係数×(計測時間−目標時間)};但し、加算係数は正の値」が、対物レンズ3を駆動するアクチュエータに印加される。時点Aから時点Bまでに移行する時間が短い場合、つまり移動平均速度が速い場合は、上昇電圧値を小さくすることで加速を小さくして上昇速度を落とし、逆に、時点Aから時点Bまでに移行する時間が長い場合、つまり移動平均速度が遅い場合は、上昇電圧値を大きくすることで加速を大きくして上昇速度を上げる。
【0039】
図7に示した例は、目標時間Aに対して計測時間A’が小さい場合で、時点Bにおける移動平均速度が速い状態なので、時点Aから時点Bまでに印加していた上昇電圧値(Vup0)よりも小さい上昇電圧値(Vup2)を印加して、加速を小さくして上昇速度の増加を抑えている。
【0040】
時点Bにおいての移動平均速度を計測して制御された上昇電圧値を、そのアクチュエータに印加された対物レンズ3は、上昇を続け、0層と1層の層間領域(図7のC−D間)に突入する。層間領域突入後も、対物レンズ3のアクチュエータには、時点Bで制御された上昇電圧値を印加し続け、対物レンズ3は上昇を続ける。
【0041】
一方、前記信号レベル比較回路22には、信号処理回路7で生成したフォーカスエラー信号が供給されている。層間ジャンプ開始時に、マイコン13は、スイッチE19eをI側にするよう指示を出し、スイッチE19eはスレッシュレベルA23aの値を出力し、信号レベル比較回路22に供給する。信号レベル比較回路22においては、信号処理回路7から供給されたフォーカスエラー信号とスレッシュレベルAとの信号のレベルを比較し、スレッシュレベルAを下回る(図7における時点E)と、マイコン13に信号を出力する。ここで、時点Eの検出はフォーカスエラー信号の信号レベルから行っているが、この場合は、前記した時点B、時点Fとは異なり、フォーカスエラー信号の中点付近、つまり、ゼロレベル付近の検出なので、フォーカスエラー信号の振幅レベルの影響を受けずに確実に検出することが出来る。
【0042】
マイコン13は、時点Eへの移行を検出すると、上昇を続けていた対物レンズ3を減速させるための下降電圧値17を印加するために、スイッチA19aをD側にするように指示を出す。また、マイコン13は、時点Eへの移行を検出すると、時間計測器24の計測をストップさせ、時点Bから時点Eまで達した際に要した時間を計測値27に保持し、その値を比較器28に供給する。そして、マイコン13は、引き続き時間計測器24をリセットし、再度スタートさせる。このときマイコン13は、切替スイッチ26をL側するように指示を出し、切替スイッチ26は、予め設定した時点Bから時点Eまでに要する目標時間B25bを、比較器28に供給する。比較値28では、予め設定した時点Bから時点Eまでに要する時間(目標時間B)と、時間計測器24で計測した時点Bから時点Eまでに要した時間(計測時間B’)とを比較し、その差分値を乗算器21bに供給する。乗算器21bでは、上記の差分値とマイコン13が設定した加算係数20bの値とを乗算して、加算回路A18aに供給し、加算回路A18aでは、乗算器21bからの出力とスイッチ19aから供給される下降電圧値17の値とを加算して、加算回路B18bに供給する。加算回路B18bでは、前記LPF14で高域ノイズ成分を除去した信号と、加算回路A18aの出力とを加算し、加算結果をスイッチC19cに出力する。スイッチB19b、スイッチC19cはこれまでと同じ側に切り替わったままなので、上記の加算信号は、スイッチC19c、スイッチB19bを経由して、対物レンズ3のアクチュエータに減速電圧として供給される。
【0043】
図7において時点Eが減速開始点で、対物レンズ駆動信号として、下降電圧値17の値(Vdw0)と目標時間と計測時間の差分値に加算係数を乗算した値を加算した値、すなわち、「Vdw1=Vdw0+{加算係数×(計測時間−目標時間)};但し、加算係数は正の値」が、対物レンズ3を駆動するアクチュエータに印加される。時点Bから時点Eまでに移行する時間が短い場合、つまり移動平均速度が速い場合は、下降電圧値を大きくすることで減速を大きくして上昇速度を早く小さくし、逆に、時点B点から時点Eまでに移行する時間が長い場合、つまり移動平均速度が遅い場合は、下降電圧値を小さくすることで減速を小さくし上昇速度をゆっくり小さくする。
【0044】
図7に示した例は、目標時間Bに対して計測時間B’が大きい場合で、時点Eにおける移動平均速度が遅い状態なので、下降電圧値(Vdw0)よりも小さい下降電圧値(Vdw1)を印加して、減速を小さくして上昇速度をゆっくり小さくしている。
【0045】
時点Eにおいての移動平均速度を計測して制御された下降電圧値を、そのアクチュエータに印加された対物レンズ3は減速を始めるが、上昇速度があるのでしばらくは上昇を続ける。マイコン13では、供給される微分信号が時点Bで中点(ゼロ)になった後、再度中点(ゼロ)になる時点(ゼロクロス点)を監視し、時点Fへの移行を検出する。
【0046】
マイコン13は、時点Fへの移行を検出すると、時間計測器24の計測をストップさせ、時点Eから時点Fまで達した際に要した時間を計測値27に保持し、その値を比較器28に供給する。このときマイコン13は、切替スイッチ26をM側にするように指示を出し、切替スイッチ26は、予め設定した時点Eから時点Fまでに要する目標時間C25cを、比較器28に出力する。比較値28では、予め設定した時点Eから時点Fまでに要する時間(目標時間C)と、時間計測器24で計測した時点Eから時点Fまでに要した時間(計測時間C’)とを比較し、その差分値を乗算器21bに供給する。乗算器21bでは、上記の差分値とマイコン13が設定した加算係数20bの値とを乗算して、加算回路A18aに供給し、加算回路A18aでは、乗算器21bからの出力とスイッチ19aから供給される下降電圧値17の値とを加算して、加算回路B18bに供給する。加算回路B18bでは、前記LPF14で高域ノイズ成分を除去した信号と、加算回路A18aの出力とを加算し、加算結果をスイッチC19cに出力する。スイッチB19b、スイッチC19cはこれまでと同じ側に切り替わったままなので、上記の加算信号は、スイッチC19c、スイッチB19bを経由して、対物レンズ3のアクチュエータに減速電圧として供給される。
【0047】
図7において時点Fが減速開始後の移動平均速度比較点で、対物レンズ駆動信号として、下降電圧値17の値(Vdw0)と目標時間と計測時間の差分値に加算係数を乗算した値を加算した値、すなわち、「Vdw2=Vdw0+{加算係数×(計測時間−目標時間)};但し、加算係数は正の値」が、対物レンズ3を駆動するアクチュエータに印加される。時点Eから時点Fまでに移行する時間が短い場合、つまり移動平均速度が速い場合は、下降電圧値をこれまで以上に大きくすることで減速を大きくして上昇速度を早く小さくし、逆に、時点Bから時点Eまでに移動する時間が長い場合、つまり移動平均速度が遅い場合は、下降電圧値をこれまで以下に小さくすることで減速を小さくして上昇速度をゆっくり小さくする。
【0048】
図7に示した例は、目標時間Cに対して計測時間C’が小さい場合で、時点Fにおける移動平均速度が速い状態なので、時点Eから時点Fまでに印加していた下降電圧値(Vdw1)よりも大きい下降電圧値(Vdw2)を印加して、減速を大きくして上昇速度を早く小さくしている。時点Fにおいての移動平均速度を計測して制御された下降電圧値を、そのアクチュエータに印加された対物レンズ3は上昇を止め停止し始める。
【0049】
時点Fへの移行後、マイコン13は、スイッチE19eをJ側にするよう指示を出し、スイッチE19eはスレッシュレベルB23bの値を出力して、信号レベル比較回路22に供給する。信号レベル比較回路22においては、信号処理回路7から供給されたフォーカスエラー信号とスレッシュレベルBとの信号のレベルを比較し、スレッシュレベルBを上回る(図7における時点G)と、マイコン13に信号を出力する。
【0050】
マイコン13は、時点Gへの移行を検出すると、上昇から下降へ推移しようとしている対物レンズ3を安定に停止させ、1層の合焦点(図7の時点H)に移動させるために、スイッチC19cをA側にするように指示を出す。前記したように、信号処理回路7はフォーカスエラー信号を微分回路12に供給しており、微分回路12では、供給されたフォーカスエラー信号を微分して、乗算器21aに供給する。乗算器21aでは、マイコン13が設定するゲイン係数20aと微分回路12から供給された微分信号とを乗算し、スイッチC19cに供給する。スイッチC19cは上記したようにA側に切り替わっているので、乗算器21aが乗算した信号は、スイッチB19bに供給される。そして、このスイッチB19bはF側に切り替わったままなので、前記乗算した信号が対物レンズ3を駆動するアクチュエータに印加される。これにより、フォーカスエラー信号を微分した信号がゼロになるように印加電圧が制御され、対物レンズ3は速度ゼロとなる。
【0051】
マイコン13は、微分回路12の出力を監視し、出力値がゼロ、つまり対物レンズ3の速度がゼロとなった段階で、スイッチB19bをE側、スイッチD19dをG側、スイッチC19cをB側に、それぞれ切り替える。このとき、対物レンズ3は1層目の合焦点付近で速度ゼロの状態なので、フォーカスエラー信号によるフィードバックループのフォーカス制御を行い、1層目の記録面の合焦点に引き込む。
【0052】
ここで、フォーカスエラー信号は、図6で示したように、対物レンズ3の変位に応じて信号レベルが変化するので、位置を表す信号と言える。一般に、位置を時間で微分した信号は速度を表すが、対物レンズ3の変位に対しフォーカスエラー信号は単調増加の信号ではないため、フォーカスエラー信号を微分した信号は必ずしも速度を表した信号とはならない。しかし、図7における時点Fから1層目の合焦点である時点Hの間においては、対物レンズ3が上昇すると単調増加する信号であるので、この区間においてはフォーカスエラー信号を微分した信号は、速度を表した信号として用いることができる。
【0053】
同様に、図8を用いて、1層の記録面の合焦点上に対物レンズ3の位置が有り、更に0層の記録面に合焦点を持っていきたい場合、つまり上の層(1層)から下の層(0層)に合焦点をジャンプする場合について説明する。
【0054】
まず、これまで定常状態で1層の記録面の合焦点上にいる状態のフォーカス制御回路8から出力する対物レンズ3を駆動する駆動信号は、スイッチD19dに供給されており、スイッチD19dは定常状態の場合はG側に切り替わっていて、上記駆動信号はそのまま前値保持回路15に供給される。前値保持回路15では、値が変化するまでは常にその値を保持しており、この保持した値をLPF14に供給する。
【0055】
ここで、0層の記録面の合焦点へ層間ジャンプする際、マイコン13は、層間を移動するのに必要な加速電圧値としての一定の下降電圧値値17、加速したのち合焦点に停止させるために減速を行う減速電圧値としての一定の上昇電圧値16、スレッシュレベルA23a、スレッシュレベルB23b、目標時間A25a、目標時間B25b、目標時間25c、ゲイン係数20aに、それぞれ初期の値を設定する。このとき、加算係数20bにはゼロを設定する。初期設定した後、マイコン13は、スイッチB19bをF側、スイッチC19cをB側、スイッチD19dをH側(空き端子側)に、それぞれ切り替えるように指示を出す。スイッチB19bの切り替えにより、これまで対物レンズ3を制御していたフィードバックループはオープンループとなり、フィードバックループによる制御が切断される。
【0056】
さらに、マイコン13は、スイッチA19aをD側に切り替えるように指示を出す。したがって、下降電圧値17からの出力は加算回路A18aに供給される。加算係数20bにはゼロが設定されているので、乗算器21bは加算回路A18aに常にゼロを供給し、加算回路18aは、加算結果(ここでは、下降電圧値17)を加算回路B18bに供給する。加算回路B18bでは、前記LPF14で高域ノイズ成分を除去した信号と下降電圧値(加算回路A18aの出力)とを加算して出力し、スイッチC19cに供給する。スイッチC19cに供給された上記加算信号は、スイッチC19cがB側に切り替わっているので、そのままスイッチB19bに供給される。このスイッチB19bはF側に切り替わっているため、上記加算信号はスイッチB19bを経由してピックアップ4に供給され、対物レンズ3を下降させる。すなわち、下降電圧値を加算された対物レンズ駆動電圧により、対物レンズ3は下降を始める。
【0057】
図8において、時点Aが層間ジャンプの開始点で、対物レンズ駆動信号として下降電圧値17の値(Vdw0)そのままが、対物レンズ3を駆動するアクチュエータに印加される。このときマイコン13は、時間計測器24をスタートさせ、時間計測器24は時間の計測を始める。
【0058】
また、信号処理回路7から出力したフォーカスエラー信号を微分回路12に供給し、微分回路12では入力されるフォーカスエラー信号を微分する。
【0059】
図8に、1層から0層への層間ジャンプを行なった場合の、フォーカスエラー信号と微分信号を示す。以下、時点Aから時点Hまでの区分毎に、詳細に説明する。
【0060】
時点Aから層間ジャンプを開始し対物レンズ3が下降を始めると、時点Bまでにフォーカスエラー信号が中点付近から徐々に立ち下がる。これを微分した信号は、時点A−時点B間で、中点付近から徐々に立ち下がり、最小値を経て徐々に値は増加していき、フォーカスエラー信号の最小値(時点B)において中点(ゼロ)となる。さらに対物レンズ3が下降を続けると、時点Cにおいて1層から0層の層間領域となるので、フォーカスエラー信号は最小値から徐々に増加し、中点(ゼロ)となる。これを微分した信号は、時点B−時点C間で、中点(ゼロ)から増加し、最大値を経て徐々に減少し、中点(ゼロ)となる。時点Cと時点Dの間は層間領域なので、フォーカスエラー信号、微分信号とも中点(ゼロ)となる。さらに対物レンズ3が下降すると、0層領域に入るので、時点Fまでにフォーカスエラー信号が中点付近から徐々に立ち上がる。これを微分した信号は、時点D−時点F間で中点付近から徐々に立ち上がり、最大値を経て徐々に値は減少していき、フォーカスエラー信号の最大点(時点F)において中点(ゼロ)となる。さらに対物レンズ3が下降を続けると、時点Hにおいて0層の合焦点となるので、フォーカスエラー信号は最大値から徐々に減少して中点(ゼロ)となる。これを微分した信号は、時点F−時点H間で、中点(ゼロ)から減少し、最小値を経て徐々に増加し、中点(ゼロ)となる。0層の合焦点である時点Hでは、フォーカスエラー信号、微分信号ともに中点(ゼロ)となる。
【0061】
このように微分信号を用いると、先にも述べたように、微分信号が中点(ゼロ)になる時点(ゼロクロス点)を検出することにより、簡単にかつ確実に、時点Bおよび時点Fの対物レンズ3の位置を検出することができる。フォーカスエラー信号の信号レベルを監視することでも、時点B、時点Fを検出することが出来るが、フォーカスエラー信号の振幅レベルはディスクなどによっても異なり一様ではないので、確実に検出することは難しい。
【0062】
前記微分回路12から出力する上述した微分信号を、マイコン13に供給する。マイコン13では、供給される微分信号が中点(ゼロ)になる時点(ゼロクロス点)を監視することで、時点B、時点Fへの移行を検出する。ここで、マイコン13は、最初に時点Bへの移行を検出すると時間計測器24の計測をストップさせ、層間ジャンプ開始の時点Aから時点Bまで達した際に要した時間を計測値27に保持し、その値を比較器28に供給する。そして、マイコン13は、引き続き時間計測器24をリセットし、再度スタートさせる。このとき、マイコン13は、切替スイッチ26をK側にするように指示を出し、切替スイッチ26は、予め設定した時点Aから時点Bまでに要する目標時間A25aを、比較器28に出力する。比較値28では、予め設定した時点Aから時点Bまでに要する時間(目標時間A)と、時間計測器24で計測した時点Aから時点Bまでに要した時間(計測時間A’)とを比較し、その差分値を乗算器21bに供給する。また、マイコン13は、加算係数20bに、前記差分値を電圧値に加算する時の係数値を設定する。
【0063】
乗算器21bでは、前記差分値とマイコン13で設定した加算係数20bの値を乗算して、加算回路A18aに供給する。加算回路A18aでは、乗算器21bからの出力とスイッチ19aから供給される下降電圧値17の値とを加算し、加算結果を加算回路B18bに供給する。加算回路B18bでは、前記LPF14で高域ノイズ成分を除去した信号と、加算回路A18aの出力とを加算して、加算結果をスイッチC19cに出力する。スイッチC19cに供給されたこの加算信号は、スイッチC19cがB側に切り替わっているので、そのままスイッチB19bに供給される。スイッチB19bはF側に切り替わっているため、上記の加算信号は、スイッチB19bを経由してピックアップ4に供給されて、対物レンズ3を駆動するアクチュエータに印加される。
【0064】
図8において、時点Bが層間ジャンプ加速開始後の移動平均速度比較点で、対物レンズ駆動信号として、下降電圧値17の値(Vdw0)と目標時間と計測時間の差分値に加算係数を乗算した値を加算した値、すなわち、「Vdw2=Vdw0+{加算係数×(計測時間−目標時間)};但し、加算係数は負の値」が、対物レンズ3を駆動するアクチュエータ印加される。時点Aから時点Bまでに移行する時間が短い場合、つまり移動平均速度が速い場合は、下降電圧値を小さくすることで加速を小さくして下降速度を落とし、逆に、時点Aから時点Bまでに移行する時間が長い場合、つまり移動平均速度が遅い場合は、下降電圧値を大きくすることで加速を大きくして下降速度を上げる。
【0065】
図8に示した例は、目標時間Aに対して計測時間A’が小さい場合で、時点Bにおける移動平均速度が速い状態なので、時点Aから時点Bまでに印加していた下降電圧値(Vdw0)よりも小さい下降電圧値(Vdw2)を印加して、加速を小さくして下降速度の増加を抑えている。
【0066】
時点Bにおいての移動平均速度を計測して制御された下降電圧値を、そのアクチュエータに印加された対物レンズ3は、下降を続け、1層と0層の層間領域(図8のC−D間)に突入する。層間領域突入後も、対物レンズ3のアクチュエータには、時点Bで制御された下降電圧値を印加し続け、対物レンズ3は下降を続ける。
【0067】
一方、信号レベル比較回路22には、信号処理回路7で生成したフォーカスエラー信号が供給されている。層間ジャンプ開始時に、マイコン13は、スイッチE19eをI側にするよう指示を出し、スイッチE19eはスレッシュレベルA23aの値を出力し、信号レベル比較回路22に供給する。信号レベル比較回路22においては、信号処理回路7から供給されたフォーカスエラー信号とスレッシュレベルAとの信号のレベルを比較し、スレッシュレベルAを上回る(図8における時点E)と、マイコン13に信号を出力する。ここで、時点Eの検出はフォーカスエラー信号の信号レベルから行っているが、この場合は、前記した時点B、時点Fとは異なり、フォーカスエラー信号の中点付近、つまり、ゼロレベル付近の検出なので、フォーカスエラー信号の振幅レベルの影響を受けずに確実に検出することが出来る。
【0068】
マイコン13は、時点Eへの移行を検出すると、下降を続けていた対物レンズ3を減速させるための上昇電圧値16を印加するために、スイッチA19aをC側にするように指示を出す。また、マイコン13は、時点Eへの移行を検出すると、時間計測器24の計測をストップさせ、時点Bから時点Eまで達した際に要した時間を計測値27に保持し、その値を比較器28に供給する。そして、マイコン13は、引き続き時間計測器24をリセットし、再度スタートさせる。このときマイコン13は、切替スイッチ26をL側するように指示を出し、切替スイッチ26は、予め設定した時点Bから時点Eまでに要する目標時間B25bを、比較器28にに供給する。比較値28では、予め設定した時点Bから時点Eまでに要する時間(目標時間B)と、時間計測器24で計測した時点Bから時点Eまでに要した時間(計測時間B’)とを比較し、その差分値を乗算器21bに供給する。乗算器21bでは、上記の差分値とマイコン13が設定した加算係数20bの値とを乗算して加算回路A18aに供給し、加算回路A18aでは、乗算器21bからの出力とスイッチ19aから供給される上昇電圧値16の値とを加算して、加算回路B18bに供給する。加算回路B18bでは、前記LPFで高域ノイズ成分を除去した信号と、加算回路A18aの出力とを加算し、加算結果をスイッチC19cに出力する。スイッチB19b、スイッチC19cはこれまでと同じ側に切り替わったままなので、上記の加算信号は、スイッチC19c、スイッチB19bを経由して、ピックアップ4に減速電圧として供給される。
【0069】
図8において時点Eが減速開始点で、対物レンズ駆動信号として、上昇電圧値16の値(Vup0)と目標時間と計測時間の差分値に加算係数を乗算した値を加算した値、すなわち、「Vup1=Vup0+{加算係数×(計測時間−目標時間)};但し、加算係数は負の値」が、対物レンズ3を駆動するアクチュエータに印加される。時点Bから時点Eまでに移行する時間が短い場合、つまり移動平均速度が速い場合は、上昇電圧値を大きくすることで減速を大きくし下降速度を早く小さくし、逆に、時点Bから時点Eまでに移行する時間が長い場合、つまり移動平均速度が遅い場合は、上昇電圧値を小さくすることで減速を小さくし下降速度をゆっくり小さくする。
【0070】
図8に示した例は、目標時間Bに対して計測時間B’が大きい場合で、時点Eにおける移動平均速度が遅い状態なので、上昇電圧値(Vup0)よりも小さい上昇電圧値(Vup1)を印加して、減速を小さくして下降速度をゆっくり小さくしている。
【0071】
時点Eにおいての移動平均速度を計測して制御された上昇電圧値を、そのアクチュエータに印加された対物レンズ3は減速を始めるが、しばらくは下降速度があるので下降を続ける。マイコン13では、供給される微分信号が時点Bで中点(ゼロ)になった後、再度中点(ゼロ)になる時点(ゼロクロス点)を監視し、時点Fへの移行を検出する。
【0072】
マイコン13は、時点Fへの移行を検出すると、時間計測器24の計測をストップさせ、時点Eから時点Fまで達した際に要した時間を計測値27に保持し、その値を比較器28に供給する。このときマイコン13は、切替スイッチ26をM側にするように指示を出し、切替スイッチ26は、予め設定した時点Eから時点Fまでに要する目標時間C25cを、比較器28に出力する。比較値28では、予め設定した時点Eから時点Fまでに要する時間(目標時間C)と、時間計測器24で計測した時点Eから時点Fまでに要した時間(計測時間C’)とを比較し、その差分値を乗算器21bに供給する。乗算器21bでは、上記の差分値と加算係数20bの値とを乗算して、加算回路A18aに供給し、加算回路A18aでは、乗算器21bからの出力とスイッチ19aから供給される上昇電圧値17の値とを加算して、加算回路B18bに供給する。加算回路B18bでは、前記LPF14で高域ノイズ成分を除去した信号と、加算回路A18aの出力とを加算し、加算結果をスイッチC19cに出力する。スイッチB19b、スイッチC19cはこれまでと同じ側に切り替わったままなので、上記の加算信号は、スイッチC19c、スイッチB19bを経由して、ピックアップ4に減速電圧として供給される。
【0073】
図8において時点Fが減速開始後の移動平均速度比較点で、対物レンズ駆動信号として、上昇電圧値16の値(Vup0)と目標時間と計測時間の差分値に加算係数を乗算した値を加算した値、すなわち、「Vup2=Vup0+{加算係数×(計測時間−目標時間)};但し、加算係数は負の値」が、対物レンズ3を駆動するアクチュエータに印加される。時点Eから時点Fまでに移行する時間が短い場合、つまり移動平均速度が速い場合は、上昇電圧値をこれまで以上に大きくすることで減速を大きくし下降速度を早く小さくし、逆に、時点Bから時点Eまでに移動する時間が長い場合、つまり移動平均速度が遅い場合は、上昇電圧値をこれまで以下に小さくすることで減速を小さくし下降速度をゆっくり小さくする。
【0074】
図8に示した例は、目標時間Cに対して計測時間C’が小さい場合で、時点Fにおける移動平均速度が速い状態なので、時点Eから時点Fまでに印加していた上昇電圧値(Vup1)よりも大きい上昇電圧値(Vup2)を印加して、減速を大きくして下降速度を早く小さくしている。時点Fにおいての移動平均速度を計測して制御された上昇電圧値を、そのアクチュエータに印加された対物レンズ3は、下降を止め停止し始める。
【0075】
時点Fへの移行後、マイコン13は、スイッチE19eをJ側にするよう指示を出し、スイッチE19eはスレッシュレベルB23bの値を出力して、信号レベル比較回路22に供給する。信号レベル比較回路22においては、信号処理回路7から供給されたフォーカスエラー信号とスレッシュレベルBとの信号のレベルを比較し、スレッシュレベルBを下回る(図8における時点G)と、マイコン13に信号を出力する。
【0076】
マイコン13は、時点Gへの移行を検出すると、下降から上昇へ推移しようとしている対物レンズ3を安定に停止させ、0層の合焦点(図8の時点H)に移行させるために、スイッチC19cをA側にするように指示を出す。前記したように、信号処理回路7はフォーカスエラー信号を微分回路12に供給しており、微分回路12では、供給されたフォーカスエラー信号を微分して、乗算器21aに供給する。乗算器21aでは、マイコン13が設定するゲイン係数20aと微分回路12から供給された微分信号とを乗算し、スイッチC19cに供給する。スイッチC19cは上記したようにA側に切り替わっているので、乗算器21aが乗算した信号は、スイッチB19bに供給される。そして、このスイッチB19bはF側に切り替わったままなので、前記乗算した信号が対物レンズ3を駆動するアクチュエータに印加される。これにより、フォーカスエラー信号を微分した信号がゼロになるように印可電圧が制御され、対物レンズ3は速度ゼロとなる。
【0077】
マイコン13は、微分回路12の出力を監視し、出力値がゼロ、つまり対物レンズ3の速度がゼロとなった段階で、スイッチB19bをE側、スイッチD19dをG側、スイッチC19cをB側に、それぞれ切り替える。このとき、対物レンズ3は0層目の合焦点付近で速度ゼロの状態なので、フォーカスエラー信号によるフィードバックループのフォーカス制御を行い、0層目の記録面の合焦点に引き込む。
【0078】
なお、上記の対物レンズ3の上昇、下降によるフォーカスエラー信号の最大値、最小値の現れ方は、前述のように誤差演算器55(図5)の極性により全く逆になることもあるが、その場合は、現れ方が逆になるとして考えればよいことはいうまでもない。
【0079】
また、これまでの説明では、移動速度により電圧を制御する時点が3点であったが、さらに多くの点を用いて細かく制御してもよい。
【0080】
以上の層間ジャンプ時の各制御は、マイコン13によって行うが、その際の制御のアルゴリズムのPAD図を、参考までに図9に示す。このアルゴリズムにより、マイコン13で層間ジャンプが安定に制御できる。
【0081】
以上説明したように、本実施形態によれば、層間ジャンプを行う際に対物レンズの移動速度を検出して、加速中の移動速度、減速を開始する際の移動速度、減速終了時の移動速度を一定にするように、加速電圧値および減速電圧値を可変するように制御しているので、面振れの影響、層間距離のばらつき、フォーカスエラー信号に加わるノイズ、対物レンズを駆動するアクチュエーターの感度ばらつき、層間ジャンプ中の外乱などに拘わらず、層間ジャンプが安定的に行える光ディスク装置を実現できる。
【0082】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、層間ジャンプを行う際に、層間ジャンプ中の対物レンズの移動速度を検出して、面ぶれ、層間距離のばらつき、フォーカスエラー信号に加わるノイズ、対物レンズを駆動するアクチュエーターの感度ばらつきなどに対しても、常に適正な加速および減速電圧を印加可能にして、層間ジャンプが安定的に行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】2層ディスクと層間ジャンプの概要を示す説明図である。
【図3】従来技術による層間ジャンプ時の、フォーカスエラー信号、対物レンズ駆動信号などを示す説明図である。
【図4】従来技術による層間ジャンプ時の、面振れ成分と印加電圧との関係を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置における、ピックアップの構成とフォーカスの信号処理回路の例を示す説明図である。
【図6】ディスク変位(対物レンズとディスクとの距離)に対する、フォーカスエラー信号の関係を示す説明図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置における、0層から1層への層間ジャンプ時の、フォーカスエラー信号や対物レンズ駆動信号などを示す説明図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置における、1層から0層への層間ジャンプ時の、フォーカスエラー信号や対物レンズ駆動信号などを示す説明図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置における、マイコンでの層間ジャンプ制御アルゴリズムの例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 片側に記録面が2層以上あるディスク
2a クランパ
2b ターンテーブル
3 対物レンズ
4 ピックアップ
5 スレッドモータ
6 スピンドルモータ
7 信号処理回路
8 フォーカス制御回路
9 トラッキング制御回路
10 スレッド制御回路
11 スピンドル制御回路
12 微分回路
13 マイクロコンピュータ(マイコン)
14 低域通過フィルタ(LPF)
15 前値保持回路
16 上昇電圧値
17 下降電圧値
18a 加算器A
18b 加算器B
19a、19b、19c、19d、19e スイッチ
20a ゲイン係数
20b 加算係数
21a、21b 乗算器
22 信号レベル比較回路
23a スレッシュレベルA
23b スレッシュレベルB
24 時間計測器
25a 目標時間A
25b 目標時間B
25c 目標時間C
26 切替スイッチ
27 時間計測値
28 比較器

Claims (2)

  1. 片方の面に記録面をもつ層が2つ以上あるディスクの各層にフォーカス制御をかけることで光学的に再生または記録再生する光ディスク装置において、
    ディスクの記録面にレーザー光線を集光するための対物レンズと、
    上記対物レンズから得られる反射光に基づいてフォーカスエラー信号を生成するフォーカスエラー信号生成手段と、
    フォーカスエラー信号に基づいて記録面の層間に上記レーザー光線を集光している上記対物レンズの位置を検出するレンズ位置検出手段と、
    上記レンズ位置検出手段で得られたレンズ位置を示す情報を微分し上記対物レンズの移動速度を検出する速度検出手段と、
    上記速度検出手段から得られる移動速度がゼロとなるように上記対物レンズを制御する電圧を生成する速度制御電圧生成手段と、
    上記対物レンズを加速するために必要な加速電圧か、あるいは減速するために必要な減速電圧かを出力する駆動電圧生成手段と、
    上記レンズ位置検出手段から得られる上記対物レンズの位置に応じて上記駆動電圧生成手段の出力電圧を可変する出力電圧可変手段と、
    上記出力電圧可変手段の出力か、あるいは上記速度制御電圧生成手段の出力に応じて、上記対物レンズをディスクの記録面と略垂直な方向に移動する移動手段と、
    を備え、
    ある層の記録面から別の層の記録面へフォーカスジャンプするときに、
    上記速度制御電圧生成手段は、
    第1の一定量の減速電圧を生成し、上記対物レンズの移動平均速度に応じた第2の一定量の減速電圧を生成するように上記駆動電圧生成手段を制御し、
    その後に、上記対物レンズの移動速度に応じた減速電圧を生成するよう上記出力電圧可変手段を制御して、ある層の記録面の合焦点から強制的に移動して別の層の記録面の合焦点にフォーカス制御を引き込むようにしたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 請求項1に記載の光ディスク装置において、
    上記駆動電圧生成手段は、ディスク表面の層から奥の別の層へ移動する場合では加速電圧は上記対物レンズをディスクに近づける方向の電圧値を生成し、減速電圧は上記対物レンズをディスクから遠ざける方向の電圧値を生成し、また、ディスク奥の層から表面の別の層へ移動する場合では加速電圧は上記対物レンズをディスクから遠ざける方向の電圧値を生成し、減速電圧は上記対物レンズをディスクに近づける方向の電圧値を生成することを特徴とする光ディスク装置。
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