JP2001034956A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2001034956A
JP2001034956A JP11201907A JP20190799A JP2001034956A JP 2001034956 A JP2001034956 A JP 2001034956A JP 11201907 A JP11201907 A JP 11201907A JP 20190799 A JP20190799 A JP 20190799A JP 2001034956 A JP2001034956 A JP 2001034956A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 片方の面に記録面をもつ層が2つ以上あるデ
ィスクの各層にフォーカス制御をかけることで光学的に
再生又は記録再生する光ディスク装置において、層間ジ
ャンプが安定的に行えるようにすること。 【解決手段】 既に合焦点にある層から他の層の合焦点
へ移動する際に、対物レンズの移動速度に応じた加速電
圧や減速電圧を生成し、さらに他の層の合焦点へ引込む
際には対物レンズを速度制御をすることで面振れの影
響、層間距離のばらつき、フォーカスエラー信号に加わ
るノイズ、対物レンズを駆動するアクチュエーターの感
度ばらつき、層間ジャンプ中の外乱などの影響を受けず
に、層間ジャンプを安定に行い、合焦点にフォーカス制
御を引き込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスクより光学
的に信号を再生または記録再生する光ディスク装置に係
り、特に、ディスク表面から2層以上の記録面を持つデ
ィスクを、再生または記録再生することのできる光ディ
スク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、規格化されているディジタルビデ
オディスク(以下、DVDと呼ぶ)には、片面単層と両
面単層、片面2層、両面2層のディスクが存在する。こ
れまでのディスク、例えばコンパクトディスク(以下、
CDと呼ぶ)、レーザーディスク(以下、LDと呼ぶ)
などは、記録面が片面に1層しかなかったが、DVDで
は、記録容量を大きくするために片面に記録面を2つ持
つ2層ディスクが存在する。
【0003】これは図2の(a)に示すように、0.6
mmの2枚の円板の各々に記録面を作っておき、アルミ
の高反射率膜をつけた円板と半透明の金の反射膜をつけ
た円板とを、精度よく張り合わせた片側2層ディスク
や、あるいは、図2の(b)に示すように、0.6mm
の円板を2枚張り合わせたもので、各々の板の深さ方向
に情報を多重した両面2層ディスクがある。
【0004】この2層ディスクの場合、それぞれの層の
記録面に情報が記録されており、図2の(d)に示すよ
うに、対物レンズの駆動信号を徐々に上げる(この場
合、駆動信号を上げると、対物レンズもディスクに近づ
く方向に上昇するとする)と、図2の(c)に示すフォ
ーカスエラー信号において、下の層(以下、0層目と呼
ぶ)にフォーカスが合っている点(以下、合焦点と呼
ぶ)が、ある対物レンズの位置で出現し、さらに対物レ
ンズを上昇させると、上の層(以下、1層目と呼ぶ)の
合焦点が、0層目の対物レンズの位置よりさらに上の位
置で出現する。
【0005】要するに2層ディスクの場合は、対物レン
ズの位置を上下させることで、層毎の合焦点をそれぞれ
合わせる。CDや、LDなどでは片面の唯一の記録面
に、合焦点を合わせればよいが、上記のDVDように、
片側から情報が記録された面を2つ持つ2層ディスクの
場合は、既に合焦点にいる層の記録面から他の層の記録
面へ合焦点を移動させなければ、他の層に記録されてい
る情報を読み出すことができない。
【0006】この層間の合焦点移動(以下、層間ジャン
プと呼ぶ)は、特開平9−50630号公報等に記載さ
れている。特開平9−50630号公報の方式は、図3
に示すように、例として0層目から1層目へ層間ジャン
プの場合、0層から1層へ移動する際は、フォーカスサ
ーボループをオープンまたはホールド状態にし、対物レ
ンズを駆動するアクチュエータに上昇電圧を印可して加
速し、0層と1層の層間ではスレッシュレベルを設けて
このスレッシュレベルの期間は対物レンズへの印加電圧
を停止させ、1層目のスレッシュレベルを超えた段階で
今度は対物レンズに下降電圧を所定時間印可した後、1
層目の合焦点付近でフォーカスサーボループを閉じて、
層間の移動を完了させている。この方法では、層間距離
のばらつき、フォーカスエラー信号に加わるノイズ、対
物レンズを駆動するアクチュエーターの感度ばらつきな
どに拘わらず、安定した層間ジャンプを実行できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術においては、既に合焦点にいる状態から他の層
に層間ジャンプを行なう際に、ディスクが完全に平面で
はなく反りおよび湾曲を有す場合や、ターンテーブルの
機械的精度の影響等で装着したディスクのディスク面が
スピンドルモータの回転軸に対して垂直になっていない
場合に発生する面振れと呼ばれる現象や、フォーカスエ
ラー信号に加わるノイズ成分、さらに層間ジャンプを実
行中の外乱に関しては考慮されていないので、以下に述
べる問題があった。
【0008】図4に示すように、サーボループが閉じた
状態では、合焦点を維持するために面振れ成分に応じて
対物レンズ駆動信号も電圧値が増減する。この状態で層
間ジャンプを行なうために一定の加速電圧値を印可する
が、図4の(a)のように面振れ成分の谷に加速電圧を
印可する場合と、図4の(b)のように面振れ成分の山
に加速電圧を印可する場合とでは、加速開始後の速度が
異なる。何となれば、図4の(a)の場合は、対物レン
ズ移動方向と層間ジャンプの移動方向が反対であるの
で、印可した加速電圧による加速は小さくなる。逆に、
図4の(b)の場合は、対物レンズ移動方向と層間ジャ
ンプの移動方向が同じであるので、印可した加速電圧に
よる加速は大きくなる。つまり、層間ジャンプ開始時の
対物レンズの移動方向によって、加速電圧による加速が
異なる。このため、他の層へ移動し減速を開始する際の
対物レンズの移動速度も異なり、減速電圧による減速も
異なってしまう。減速電圧は一定であるので減速開始の
速度によっては、減速超過で元の層に戻ってしまった
り、または減速不足で移動した層の合焦点を行き過ぎて
しまったりして、層間ジャンプを安定に行なうことが困
難となるという問題があった。また、層間ジャンプを行
っている時に外乱などにより対物レンズの移動速度が変
化してしまった場合においても、加速電圧、減速電圧は
一定値であるので、外乱の影響を吸収できず、層間ジャ
ンプを安定に行なうことが困難となるという問題があっ
た。
【0009】したがって、本発明の解決すべき技術的課
題は、上記した従来技術のもつ問題点を解消することに
あり、本発明の目的とするところは、層間ジャンプを実
行中に移動速度を検出して加速中の移動速度、減速を開
始する際の移動速度、減速終了時の移動速度を一定にす
るように、加速電圧値および減速電圧値を可変するよう
に制御し、面振れの影響、層間距離のばらつき、フォー
カスエラー信号に加わるノイズ、対物レンズを駆動する
アクチュエーターの感度ばらつき、層間ジャンプ中の外
乱などに拘わらず、層間ジャンプが安定的に行える光デ
ィスク装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、片方の面に記録面をもつ層が2つ以上あ
るディスクの各層にフォーカス制御をかけることで光学
的に再生または記録再生する光ディスク装置において、
ディスクの記録面にレーザー光線を集光するための対物
レンズと、対物レンズから得られる反射光に基づいてフ
ォーカスエラー信号を生成するフォーカスエラー信号生
成手段と、フォーカスエラー信号に基づいて記録面の層
間に対応する上記対物レンズの位置を検出するレンズ位
置検出手段と、上記対物レンズの移動速度を検出する第
1の速度検出手段と、上記対物レンズの移動速度を検出
する第2の速度検出手段と、上記対物レンズを加速する
ために必要な加速電圧か、あるいは減速するために必要
な減速電圧かを出力する駆動電圧生成手段と、上記第1
の速度検出手段から得られる移動速度と上記レンズ位置
検出手段から得られるレンズ位置に応じて、上記駆動電
圧生成手段の出力電圧を可変する出力電圧可変手段と、
上記第2の速度検出手段から得られる移動速度から上記
対物レンズを制御する電圧を生成する速度制御電圧生成
手段と、上記出力電圧可変手段の出力か、あるいは上記
速度制御電圧生成手段の出力に応じて、上記対物レンズ
をディスクの記録面と略垂直な方向に移動する移動手段
とを具備し、既に合焦点にある層から他の層の合焦点へ
移動する際に、対物レンズの移動速度に応じた加速電圧
や減速電圧を生成し、さらに他の層の合焦点へ引込む際
には対物レンズを速度制御をするように、構成される。
かようにすることで、面振れの影響、層間距離のばらつ
き、フォーカスエラー信号に加わるノイズ、対物レンズ
を駆動するアクチュエーターの感度ばらつき、層間ジャ
ンプ中の外乱などの影響を受けずに、層間ジャンプを安
定に行い合焦点にフォーカス制御を引き込むことができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係
る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。図1
において、1は片側に記録面が2層以上あるディスク、
2aはクランパ、2bはターンテーブル、3は対物レン
ズ、4はピックアップ、5はスレッドモータ、6はスピ
ンドルモータ、7は信号処理回路、8はフォーカス制御
回路、9はトラッキング制御回路、10はスレッド制御
回路、11はスピンドル制御回路、12は微分回路、1
3はマイクロコンピュータ(以下、マイコンと呼ぶ)、
14は低域通過フィルタ(以下、LPFと呼ぶ)、15
は前値保持回路、16は上昇電圧値、17は下降電圧
値、18aは加算器A、18bは加算器B、19aはス
イッチA、19bはスイッチB、19cはスイッチC、
19dはスイッチD、19eはスイッチE、20aはゲ
イン係数、20bは加算係数、21a、21bは乗算
器、22は信号レベル比較回路、23aはスレッシュレ
ベルA、23bはスレッシュレベルB、24は時間計測
器、25aは目標時間A、25bは目標時間B、25c
は目標時間C、26は切替スイッチ、27は時間計測
値、28は比較器である。
【0012】図7は、本実施形態の光ディスク装置にお
ける層間ジャンプ時の動作概要を示す図であり、同図に
おいては、対物レンズ変位、フォーカスエラー信号、フ
ォーカスエラー微分信号、対物レンズ駆動信号、対物レ
ンズ移動速度の概略波形と、スイッチA、B、C、Dの
動作を、横軸を時間軸として示している。
【0013】以下、動作概要について説明する。ターン
テーブル2a上にセットされたディスク1は、クランパ
2bでターンテーブル2aに固定される。そして、スピ
ンドルモータ6が回転することで、ディスク1は回転す
る。
【0014】ディスク1の情報を読み出すために、マイ
コン13はピックアップ4内の半導体レーザーに発光制
御信号を供給する。ピックアップ4の半導体レーザーお
よび光学系の構成例と信号処理回路7のフォーカスエラ
ー信号検出の構成例とを、図5に示す。
【0015】図5において、1はディスク、3は対物レ
ンズ、51はハーフプリズム、52は半導体レーザー、
53は集光レンズ、54は光検出器、55は誤差演算器
である。
【0016】半導体レーザー52の発する光束はハーフ
プリズム51を通過して、対物レンズ3で焦点を絞られ
て、ディスク1上にビームスポットを結ぶ。ディスク1
からのレーザー反射光は、再び対物レンズ3を通って、
ハーフプリズム51で反射され、集光レンズ53を通過
して光検出器54にスポットを結ぶ。
【0017】ここで、光検出器54におけるフォーカス
エラー信号の検出の具体的構成例を示す。光検出器54
は4つのエリアA、B、C、Dからなり、対角線上でペ
アを組んで電気的に接続されている。ディスク1と対物
レンズ3が焦点位置にある時に、光検出器54に入射す
るビームスポットが円になるように光検出器54の位置
を置くと、対角線上の光検出器54の加算出力を誤差増
幅器55で増幅した出力は零となる。対物レンズ3の焦
点位置に対してディスク1が上下にずれた場合は、光検
出器54に入射するビームスポットが縦長または横長に
なることを利用すると、誤差増幅器55からは焦点位置
からのずれ量およびずれた方向に応じた、図6に示すよ
うな、フォーカスエラー信号(FE信号)が検出される
(いわゆる非点収差法)。
【0018】図6において、横軸は対物レンズとディス
クとの距離、縦軸は信号レベルである。対物レンズの焦
点がディスク記録面に合った位置近傍で、フォーカスエ
ラー信号のS字曲線はゼロクロスする特徴を有する。な
お、このS字曲線の極性は誤差演算器55への入力の違
いによって、逆になる場合もありうるが、そのようなシ
ステムの場合は、信号レベルとディスク変位の考え方を
逆にすればよいことは言うまでもない。
【0019】上記誤差演算器55で生成されたフォーカ
スエラー信号はフォーカス制御回路8に供給され、この
フォーカス制御回路8において、フォーカスエラー信号
のS字曲線におけるゼロクロス点付近でフィードバック
制御の対物レンズ3を動かすアクチュエータ(図示せ
ず)の駆動信号を生成し、出力する。このフォーカス制
御回路8からの出力信号はスイッチB19bに供給され
る。スイッチB19bは、マイコン13の指令により定
常時はE側に切り替わっており、したがって、ピックア
ップ4に駆動信号が供給される。この駆動信号により、
対物レンズ3は上下方向に制御され、フィードバックル
ープのフォーカス制御を実現して、常に合焦点にいる状
態を保つ。
【0020】一方、信号処理回路8で生成するトラッキ
ングエラー信号(TE信号)はトラッキング制御回路9
に供給され、トラッキング制御回路9によって、フィー
ドバック制御の対物レンズ3をトラッキング方向に動か
す駆動信号が生成され、この駆動信号はピックアップ4
に供給される。このピックアップ4の内部に供給された
駆動信号により、対物レンズ3はトラッキング方向に制
御され、フィードバックループのトラッキング制御を実
現して、常にディスク1の記録面におけるピット上にい
る状態を保つ。
【0021】また、トラッキング制御回路9から出力さ
れた駆動信号はスレッド制御回路10にも供給され、ス
レッド制御回路10において、対物レンズ3のトラッキ
ング方向へのずれに応じてスレッドモータ5を制御する
駆動信号が生成され、これがスレッドモータ5に供給さ
れる。これによって、スレッドモータ5を動かし、ピッ
クアップ4自体を移動させる。
【0022】また、信号処理回路7では、ディスク1か
ら読み取った回転周期情報をスピンドル制御回路11に
供給し、この回転周期情報に基づいてスピンドル制御回
路11においてスピンドルモータ6を駆動する信号を生
成し、これをスピンドルモータ6に供給する。
【0023】以上が、定常時において合焦点上にあって
フォーカス、トラッキング、スピンドルとスレッドが制
御された状態である。
【0024】ここで、ディスク1が上述したようにDV
Dの片側2層ディスクの場合、現在いる記録面の層か
ら、別の記録面の層へ合焦点位置を切換えなければなら
ない場合がある。例えば、0層の記録面の合焦点上に対
物レンズ3の位置が有り、更に1層の記録面に合焦点を
持っていきたい場合、つまり下の層(0層)から上の層
(1層)に合焦点をジャンプする場合について説明す
る。
【0025】まず、これまで定常状態で0層の記録面の
合焦点上にいる状態のフォーカス制御回路8から出力す
る対物レンズ3を駆動する駆動信号は、スイッチD19
dに供給されており、スイッチD19dは、定常状態の
場合はG側に切り替わっていて、駆動信号はそのまま前
値保持回路15に供給される。前値保持回路15では、
値が変化するまでは常にその値を保持しており、この保
持した値をLPF14に供給する。LPF14では、対
物レンズ3を駆動する信号の高域成分(ノイズ成分)は
除去するが、ディスクの反り等でディスクの回転によっ
て生じる面振れのような低域成分は除去しないような周
波数帯域を持っており、主にノイズ成分を除去して加算
回路18bに供給する。定常時は、LPF14までの動
作は常に行われている。
【0026】ここで、1層の記録面の合焦点へ層間ジャ
ンプする際、マイコン13は、層間を移動するのに必要
な加速電圧値としての一定の上昇電圧値16、加速した
のち合焦点に停止させるために減速を行うのに必要な減
速電圧値としての一定の下降電圧値17、スレッシュレ
ベルA23a、スレッシュレベルB23b、目標時間A
25a、目標時間B25b、目標時間C25c、ゲイン
係数20aに、それぞれ初期の値を設定する。このと
き、加算係数20bにはゼロを設定する。初期設定した
後、マイコン13は、スイッチB19bをF側、スイッ
チC19cをB側、スイッチD19dをH側(空き端子
側)に、それぞれ切り替えるように指示を出す。このス
イッチB19bの切り替えにより、これまで対物レンズ
3を制御していたフィードバックループはオープンルー
プとなり、フィードバックループによる制御が切断され
る。
【0027】さらに、マイコン13は、スイッチA19
aをC側に切り替えるように指示を出す。したがって、
上昇電圧値16からの出力は加算回路A18aに供給さ
れる。加算係数20bにはゼロが設定されているので、
乗算器21bは加算回路A18aに常にゼロを供給し、
加算回路18aは、加算結果(ここでは、上昇電圧値1
6)を加算回路B18bに供給する。加算回路B18b
では、前記LPF14で高域ノイズ成分を除去した信号
と上昇電圧値(加算回路A18aの出力)とを加算して
出力し、スイッチC19cに供給する。スイッチC19
cに供給された上記の加算信号は、スイッチC19cが
B側に切り替わっているので、そのままスイッチB19
bに供給される。このスイッチB19bはF側に切り替
わっているため、上記加算信号はスイッチB19bを経
由してピックアップ4に供給され、対物レンズ3を上昇
させる。すなわち、上昇電圧値を加算された対物レンズ
駆動電圧により、対物レンズ3は上昇を始める。
【0028】図7において、時点Aが層間ジャンプの開
始点で、対物レンズ駆動信号として上昇電圧値16の値
(Vup0)そのままが、対物レンズ3を駆動するアク
チュエータに印可される。このときマイコン13は、時
間計測器24をスタートさせ、時間計測器24は時間の
計測を始める。
【0029】また、信号処理回路7から出力したフォー
カスエラー信号を微分回路12に供給し、微分回路12
では入力されるフォーカスエラー信号を微分する。この
微分回路12は、所定の帯域において時間微分となるよ
うなハイパスフィルタ(HPF)のようなものでもよ
い。
【0030】図7に、0層から1層への層間ジャンプを
行なった場合の、フォーカスエラー信号とフォーカスエ
ラー微分信号(以下、単に微分信号と呼ぶ)などを示
す。以下、時点Aから時点Hまでの区分毎に、詳細に説
明する。
【0031】時点Aから層間ジャンプを開始し対物レン
ズ3が上昇を始めると、時点Bまでにフォーカスエラー
信号が中点付近から徐々に立ち上がる。これを微分した
信号は、時点A−時点B間で、中点付近から徐々に立ち
上がり、最大値を経て徐々に値は減少していき、フォー
カスエラー信号の最大値(時点B)において中点(ゼ
ロ)となる。さらに対物レンズ3が上昇を続けると、時
点Cにおいて0層から1層の層間領域となるので、フォ
ーカスエラー信号は最大値から徐々に減少し、中点(ゼ
ロ)となる。これを微分した信号は、時点B−時点C間
で、中点(ゼロ)から減少し、最小値を経て徐々に増加
し、中点(ゼロ)となる。時点Cと時点D点の間は層間
領域なので、フォーカスエラー信号、微分信号とも中点
(ゼロ)となる。さらに対物レンズ3が上昇すると、1
層領域に入るので、時点Fまでにフォーカスエラー信号
が中点付近から徐々に立ち下がる。これを微分した信号
は、時点D−時点F間で、中点付近から徐々に立ち下が
り、最小値を経て、徐々に値は増加していき、フォーカ
スエラー信号の最小点(時点F)において中点(ゼロ)
となる。さらに対物レンズ3が上昇を続けると、時点H
において1層の合焦点となるので、フォーカスエラー信
号は最小値から徐々に増加して中点(ゼロ)となる。こ
れを微分した信号は、時点F−時点H間で、中点(ゼ
ロ)から増加し、最大値を経て徐々に減少し、中点(ゼ
ロ)となる。1層の合焦点である時点Hでは、フォーカ
スエラー信号、微分信号ともに中点(ゼロ)となる。
【0032】このように、微分信号を用いると、微分信
号が中点(ゼロ)になる時点(ゼロクロス点)を検出す
ることにより、簡単にかつ確実に、時点Bおよび時点F
の対物レンズ3の位置を検出することができる。フォー
カスエラー信号の信号レベルを監視することでも、時点
B、Fを検出することが出来るが、フォーカスエラー信
号の振幅レベルはディスクなどによっても異なり一様で
はないので、確実に検出することは難しい。
【0033】前記微分回路12から出力する上述した微
分信号を、マイコン13に供給する。マイコン13で
は、供給される微分信号が中点(ゼロ)になる時点(ゼ
ロクロス点)を監視することで、時点B、Fへの移行を
検出する。ここで、マイコン13は、最初に時点Bへの
移行を検出すると時間計測器24の計測をストップさ
せ、層間ジャンプ開始の時点Aから時点Bまで達した際
に要した時間を計測値27に保持し、その値を比較器2
8に供給する。そして、マイコン13は、引き続き時間
計測器24をリセットし、再度スタートさせる。このと
き、マイコン13は切替スイッチ26をK側にするよう
に指示を出し、切替スイッチ26は、予め設定した時点
Aから時点B点までに要する目標時間A25aを、比較
器28に出力する。比較値28では、予め設定した時点
Aから時点Bまでに要する時間(目標時間A)と、時間
計測器24で計測した時点Aから時点Bまでに要した時
間(計測時間A’=計測値27)とを比較し、その差分
値を乗算器21bに供給する。また、マイコン13は、
加算係数20bに、前記差分値を電圧値に加算する時の
係数値を設定する。
【0034】ここで、計測値27と移動平均速度との関
係について説明する。一般に移動平均速度は、移動した
距離をそれに要した時間で割ることで求めることができ
る。たとえば、前記時点Aから時点Bまでの距離を、時
点Aから時点Bまで移行するのに要した時間(計測時間
A’)で割れば、時点Aから時点Bまでの対物レンズの
移動平均速度が求まることから、計測値27の値と移動
平均速度とは反比例の関係となる。また、時点Bは前述
したように0層でのフォーカスエラー信号の最大点であ
るので、0層の合焦点からは一定の距離に位置する。そ
のため、計測値27の値が反比例の関係ではあるが、そ
のまま移動平均速度を表すものとして扱える。つまり、
計測値27の値が大きいと時間を要しているので移動平
均速度は遅く、逆に計測値27の値が小さいと時間を要
していないので移動平均速度は速いということになる。
【0035】また、時点B移行後のフォーカスエラー信
号がスレッシュレベルAの値より小さくなる点(時点
E)、時点E移行後の1層でのフォーカス信号が最小と
なる点(時点F)は、0層の合焦点からは一定の距離に
位置するので、時点Aから時点Bと同様に、時点Bから
時点E、時点Eから時点Fに要した時間をそれぞれ計測
すれば、反比例の関係ではあるが、そのままの値での移
動平均速度を表すものとして扱える。
【0036】そこで、安定した層間ジャンプを行うため
に、時点Bでの移動平均速度を表す目標時間A25a、
および、時点B移行後のフォーカスエラー信号がスレッ
シュレベルAの値より小さくなる点(時点E)までの目
標時間B25b、および、時点E移行後の1層でのフォ
ーカス信号が最小となる点(時点F)までの目標時間C
25cを、それぞれ予め設定しておく。この目標値と、
各時点での移動平均速度を表す時間を時間計測器24で
計測して保持した計測値27の値とを、比較すること
で、現在の移動平均速度が速いか遅いかがわかる。この
速いか遅いかで、対物レンズに加えている印可電圧を制
御することができる。
【0037】乗算器21bでは、前記差分値とマイコン
13で設定した加算係数20bの値を乗算して、加算回
路A18aに供給する。加算回路A18aでは、乗算器
21bからの出力とスイッチ19aから供給される上昇
電圧値16の値とを加算し、加算結果を加算回路B18
bに供給する。加算回路B18bでは、前記LPF14
で高域ノイズ成分を除去した信号と、加算回路A18a
の出力とを加算し、加算結果をスイッチC19cに出力
する。スイッチC19cに供給されたこの加算信号は、
スイッチC19cがB側に切り替わっているので、その
ままスイッチB19bに供給される。このスイッチB1
9bはF側に切り替わっているため、上記の加算信号
は、スイッチB19bを経由してピックアップ4に供給
されて、対物レンズ3を駆動するアクチュエータに印可
される。
【0038】図7において、時点Bが層間ジャンプ加速
開始後の移動平均速度比較点で、対物レンズ駆動信号と
して、上昇電圧値16の値(Vup0)と目標時間と計
測時間の差分値に加算係数を乗算した値を加算した値、
すなわち、「Vup2=Vup0+{加算係数×(計測
時間−目標時間)};但し、加算係数は正の値」が、対
物レンズ3を駆動するアクチュエータに印可される。時
点Aから時点Bまでに移行する時間が短い場合、つまり
移動平均速度が速い場合は、上昇電圧値を小さくするこ
とで加速を小さくして上昇速度を落とし、逆に、時点A
から時点Bまでに移行する時間が長い場合、つまり移動
平均速度が遅い場合は、上昇電圧値を大きくすることで
加速を大きくして上昇速度を上げる。
【0039】図7に示した例は、目標時間Aに対して計
測時間A’が小さい場合で、時点Bにおける移動平均速
度が速い状態なので、時点Aから時点Bまでに印可して
いた上昇電圧値(Vup0)よりも小さい上昇電圧値
(Vup2)を印可して、加速を小さくして上昇速度の
増加を抑えている。
【0040】時点Bにおいての移動平均速度を計測して
制御された上昇電圧値を、そのアクチュエータに印可さ
れた対物レンズ3は、上昇を続け、0層と1層の層間領
域(図7のC−D間)に突入する。層間領域突入後も、
対物レンズ3のアクチュエータには、時点Bで制御され
た上昇電圧値を印可し続け、対物レンズ3は上昇を続け
る。
【0041】一方、前記信号レベル比較回路22には、
信号処理回路7で生成したフォーカスエラー信号が供給
されている。層間ジャンプ開始時に、マイコン13は、
スイッチE19eをI側にするよう指示を出し、スイッ
チE19eはスレッシュレベルA23aの値を出力し、
信号レベル比較回路22に供給する。信号レベル比較回
路22においては、信号処理回路7から供給されたフォ
ーカスエラー信号とスレッシュレベルAとの信号のレベ
ルを比較し、スレッシュレベルAを下回る(図7におけ
る時点E)と、マイコン13に信号を出力する。ここ
で、時点Eの検出はフォーカスエラー信号の信号レベル
から行っているが、この場合は、前記した時点B、時点
Fとは異なり、フォーカスエラー信号の中点付近、つま
り、ゼロレベル付近の検出なので、フォーカスエラー信
号の振幅レベルの影響を受けずに確実に検出することが
出来る。
【0042】マイコン13は、時点Eへの移行を検出す
ると、上昇を続けていた対物レンズ3を減速させるため
の下降電圧値17を印可するために、スイッチA19a
をD側にするように指示を出す。また、マイコン13
は、時点Eへの移行を検出すると、時間計測器24の計
測をストップさせ、時点Bから時点Eまで達した際に要
した時間を計測値27に保持し、その値を比較器28に
供給する。そして、マイコン13は、引き続き時間計測
器24をリセットし、再度スタートさせる。このときマ
イコン13は、切替スイッチ26をL側するように指示
を出し、切替スイッチ26は、予め設定した時点Bから
時点Eまでに要する目標時間B25bを、比較器28に
供給する。比較値28では、予め設定した時点Bから時
点Eまでに要する時間(目標時間B)と、時間計測器2
4で計測した時点Bから時点Eまでに要した時間(計測
時間B’)とを比較し、その差分値を乗算器21bに供
給する。乗算器21bでは、上記の差分値とマイコン1
3が設定した加算係数20bの値とを乗算して、加算回
路A18aに供給し、加算回路A18aでは、乗算器2
1bからの出力とスイッチ19aから供給される下降電
圧値17の値とを加算して、加算回路B18bに供給す
る。加算回路B18bでは、前記LPF14で高域ノイ
ズ成分を除去した信号と、加算回路A18aの出力とを
加算し、加算結果をスイッチC19cに出力する。スイ
ッチB19b、スイッチC19cはこれまでと同じ側に
切り替わったままなので、上記の加算信号は、スイッチ
C19c、スイッチB19bを経由して、対物レンズ3
のアクチュエータに減速電圧として供給される。
【0043】図7において時点Eが減速開始点で、対物
レンズ駆動信号として、下降電圧値17の値(Vdw
0)と目標時間と計測時間の差分値に加算係数を乗算し
た値を加算した値、すなわち、「Vdw1=Vdw0+
{加算係数×(計測時間−目標時間)};但し、加算係
数は正の値」が、対物レンズ3を駆動するアクチュエー
タに印可される。時点Bから時点Eまでに移行する時間
が短い場合、つまり移動平均速度が速い場合は、下降電
圧値を大きくすることで減速を大きくして上昇速度を早
く小さくし、逆に、時点B点から時点Eまでに移行する
時間が長い場合、つまり移動平均速度が遅い場合は、下
降電圧値を小さくすることで減速を小さくし上昇速度を
ゆっくり小さくする。
【0044】図7に示した例は、目標時間Bに対して計
測時間B’が大きい場合で、時点Eにおける移動平均速
度が遅い状態なので、下降電圧値(Vdw0)よりも小
さい下降電圧値(Vdw1)を印可して、減速を小さく
して上昇速度をゆっくり小さくしている。
【0045】時点Eにおいての移動平均速度を計測して
制御された下降電圧値を、そのアクチュエータに印可さ
れた対物レンズ3は減速を始めるが、上昇速度があるの
でしばらくは上昇を続ける。マイコン13では、供給さ
れる微分信号が時点Bで中点(ゼロ)になった後、再度
中点(ゼロ)になる時点(ゼロクロス点)を監視し、時
点Fへの移行を検出する。
【0046】マイコン13は、時点Fへの移行を検出す
ると、時間計測器24の計測をストップさせ、時点Eか
ら時点Fまで達した際に要した時間を計測値27に保持
し、その値を比較器28に供給する。このときマイコン
13は、切替スイッチ26をM側にするように指示を出
し、切替スイッチ26は、予め設定した時点Eから時点
Fまでに要する目標時間C25cを、比較器28に出力
する。比較値28では、予め設定した時点Eから時点F
までに要する時間(目標時間C)と、時間計測器24で
計測した時点Eから時点Fまでに要した時間(計測時間
C’)とを比較し、その差分値を乗算器21bに供給す
る。乗算器21bでは、上記の差分値とマイコン13が
設定した加算係数20bの値とを乗算して、加算回路A
18aに供給し、加算回路A18aでは、乗算器21b
からの出力とスイッチ19aから供給される下降電圧値
17の値とを加算して、加算回路B18bに供給する。
加算回路B18bでは、前記LPF14で高域ノイズ成
分を除去した信号と、加算回路A18aの出力とを加算
し、加算結果をスイッチC19cに出力する。スイッチ
B19b、スイッチC19cはこれまでと同じ側に切り
替わったままなので、上記の加算信号は、スイッチC1
9c、スイッチB19bを経由して、対物レンズ3のア
クチュエータに減速電圧として供給される。
【0047】図7において時点Fが減速開始後の移動平
均速度比較点で、対物レンズ駆動信号として、下降電圧
値17の値(Vdw0)と目標時間と計測時間の差分値
に加算係数を乗算した値を加算した値、すなわち、「V
dw2=Vdw0+{加算係数×(計測時間−目標時
間)};但し、加算係数は正の値」が、対物レンズ3を
駆動するアクチュエータに印可される。時点Eから時点
Fまでに移行する時間が短い場合、つまり移動平均速度
が速い場合は、下降電圧値をこれまで以上に大きくする
ことで減速を大きくして上昇速度を早く小さくし、逆
に、時点Bから時点Eまでに移動する時間が長い場合、
つまり移動平均速度が遅い場合は、下降電圧値をこれま
で以下に小さくすることで減速を小さくして上昇速度を
ゆっくり小さくする。
【0048】図7に示した例は、目標時間Cに対して計
測時間C’が小さい場合で、時点Fにおける移動平均速
度が速い状態なので、時点Eから時点Fまでに印可して
いた下降電圧値(Vdw1)よりも大きい下降電圧値
(Vdw2)を印可して、減速を大きくして上昇速度を
早く小さくしている。時点Fにおいての移動平均速度を
計測して制御された下降電圧値を、そのアクチュエータ
に印可された対物レンズ3は上昇を止め停止し始める。
【0049】時点Fへの移行後、マイコン13は、スイ
ッチE19eをJ側にするよう指示を出し、スイッチE
19eはスレッシュレベルB23bの値を出力して、信
号レベル比較回路22に供給する。信号レベル比較回路
22においては、信号処理回路7から供給されたフォー
カスエラー信号とスレッシュレベルBとの信号のレベル
を比較し、スレッシュレベルBを上回る(図7における
時点G)と、マイコン13に信号を出力する。
【0050】マイコン13は、時点Gへの移行を検出す
ると、上昇から下降へ推移しようとしている対物レンズ
3を安定に停止させ、1層の合焦点(図7の時点H)に
移動させるために、スイッチC19cをA側にするよう
に指示を出す。前記したように、信号処理回路7はフォ
ーカスエラー信号を微分回路12に供給しており、微分
回路12では、供給されたフォーカスエラー信号を微分
して、乗算器21aに供給する。乗算器21aでは、マ
イコン13が設定するゲイン係数20aと微分回路12
から供給された微分信号とを乗算し、スイッチC19c
に供給する。スイッチC19cは上記したようにA側に
切り替わっているので、乗算器21aが乗算した信号
は、スイッチB19bに供給される。そして、このスイ
ッチB19bはF側に切り替わったままなので、前記乗
算した信号が対物レンズ3を駆動するアクチュエータに
印可される。これにより、フォーカスエラー信号を微分
した信号がゼロになるように印可電圧が制御され、対物
レンズ3は速度ゼロとなる。
【0051】マイコン13は、微分回路12の出力を監
視し、出力値がゼロ、つまり対物レンズ3の速度がゼロ
となった段階で、スイッチB19bをE側、スイッチD
19dをG側、スイッチC19cをB側に、それぞれ切
り替える。このとき、対物レンズ3は1層目の合焦点付
近で速度ゼロの状態なので、フォーカスエラー信号によ
るフィードバックループのフォーカス制御を行い、1層
目の記録面の合焦点に引き込む。
【0052】ここで、フォーカスエラー信号は、図6で
示したように、対物レンズ3の変位に応じて信号レベル
が変化するので、位置を表す信号と言える。一般に、位
置を時間で微分した信号は速度を表すが、対物レンズ3
の変位に対しフォーカスエラー信号は単調増加の信号で
はないため、フォーカスエラー信号を微分した信号は必
ずしも速度を表した信号とはならない。しかし、図7に
おける時点Fから1層目の合焦点である時点Hの間にお
いては、対物レンズ3が上昇すると単調増加する信号で
あるので、この区間においてはフォーカスエラー信号を
微分した信号は、速度を表した信号として用いることが
できる。
【0053】同様に、図8を用いて、1層の記録面の合
焦点上に対物レンズ3の位置が有り、更に0層の記録面
に合焦点を持っていきたい場合、つまり上の層(1層)
から下の層(0層)に合焦点をジャンプする場合につい
て説明する。
【0054】まず、これまで定常状態で1層の記録面の
合焦点上にいる状態のフォーカス制御回路8から出力す
る対物レンズ3を駆動する駆動信号は、スイッチD19
dに供給されており、スイッチD19dは定常状態の場
合はG側に切り替わっていて、上記駆動信号はそのまま
前値保持回路15に供給される。前値保持回路15で
は、値が変化するまでは常にその値を保持しており、こ
の保持した値をLPF14に供給する。
【0055】ここで、0層の記録面の合焦点へ層間ジャ
ンプする際、マイコン13は、層間を移動するのに必要
な加速電圧値としての一定の下降電圧値値17、加速し
たのち合焦点に停止させるために減速を行う減速電圧値
としての一定の上昇電圧値16、スレッシュレベルA2
3a、スレッシュレベルB23b、目標時間A25a、
目標時間B25b、目標時間25c、ゲイン係数20a
に、それぞれ初期の値を設定する。このとき、加算係数
20bにはゼロを設定する。初期設定した後、マイコン
13は、スイッチB19bをF側、スイッチC19cを
B側、スイッチD19dをH側(空き端子側)に、それ
ぞれ切り替えるように指示を出す。スイッチB19bの
切り替えにより、これまで対物レンズ3を制御していた
フィードバックループはオープンループとなり、フィー
ドバックループによる制御が切断される。
【0056】さらに、マイコン13は、スイッチA19
aをD側に切り替えるように指示を出す。したがって、
下降電圧値17からの出力は加算回路A18aに供給さ
れる。加算係数20bにはゼロが設定されているので、
乗算器21bは加算回路A18aに常にゼロを供給し、
加算回路18aは、加算結果(ここでは、下降電圧値1
7)を加算回路B18bに供給する。加算回路B18b
では、前記LPF14で高域ノイズ成分を除去した信号
と下降電圧値(加算回路A18aの出力)とを加算して
出力し、スイッチC19cに供給する。スイッチC19
cに供給された上記加算信号は、スイッチC19cがB
側に切り替わっているので、そのままスイッチB19b
に供給される。このスイッチB19bはF側に切り替わ
っているため、上記加算信号はスイッチB19bを経由
してピックアップ4に供給され、対物レンズ3を下降さ
せる。すなわち、下降電圧値を加算された対物レンズ駆
動電圧により、対物レンズ3は下降を始める。
【0057】図8において、時点Aが層間ジャンプの開
始点で、対物レンズ駆動信号として下降電圧値17の値
(Vdw0)そのままが、対物レンズ3を駆動するアク
チュエータに印可される。このときマイコン13は、時
間計測器24をスタートさせ、時間計測器24は時間の
計測を始める。
【0058】また、信号処理回路7から出力したフォー
カスエラー信号を微分回路12に供給し、微分回路12
では入力されるフォーカスエラー信号を微分する。
【0059】図8に、1層から0層への層間ジャンプを
行なった場合の、フォーカスエラー信号と微分信号を示
す。以下、時点Aから時点Hまでの区分毎に、詳細に説
明する。
【0060】時点Aから層間ジャンプを開始し対物レン
ズ3が下降を始めると、時点Bまでにフォーカスエラー
信号が中点付近から徐々に立ち下がる。これを微分した
信号は、時点A−時点B間で、中点付近から徐々に立ち
下がり、最小値を経て徐々に値は増加していき、フォー
カスエラー信号の最小値(時点B)において中点(ゼ
ロ)となる。さらに対物レンズ3が下降を続けると、時
点Cにおいて1層から0層の層間領域となるので、フォ
ーカスエラー信号は最小値から徐々に増加し、中点(ゼ
ロ)となる。これを微分した信号は、時点B−時点C間
で、中点(ゼロ)から増加し、最大値を経て徐々に減少
し、中点(ゼロ)となる。時点Cと時点Dの間は層間領
域なので、フォーカスエラー信号、微分信号とも中点
(ゼロ)となる。さらに対物レンズ3が下降すると、0
層領域に入るので、時点Fまでにフォーカスエラー信号
が中点付近から徐々に立ち上がる。これを微分した信号
は、時点D−時点F間で中点付近から徐々に立ち上が
り、最大値を経て徐々に値は減少していき、フォーカス
エラー信号の最大点(時点F)において中点(ゼロ)と
なる。さらに対物レンズ3が下降を続けると、時点Hに
おいて0層の合焦点となるので、フォーカスエラー信号
は最大値から徐々に減少して中点(ゼロ)となる。これ
を微分した信号は、時点F−時点H間で、中点(ゼロ)
から減少し、最小値を経て徐々に増加し、中点(ゼロ)
となる。0層の合焦点である時点Hでは、フォーカスエ
ラー信号、微分信号ともに中点(ゼロ)となる。
【0061】このように微分信号を用いると、先にも述
べたように、微分信号が中点(ゼロ)になる時点(ゼロ
クロス点)を検出することにより、簡単にかつ確実に、
時点Bおよび時点Fの対物レンズ3の位置を検出するこ
とができる。フォーカスエラー信号の信号レベルを監視
することでも、時点B、時点Fを検出することが出来る
が、フォーカスエラー信号の振幅レベルはディスクなど
によっても異なり一様ではないので、確実に検出するこ
とは難しい。
【0062】前記微分回路12から出力する上述した微
分信号を、マイコン13に供給する。マイコン13で
は、供給される微分信号が中点(ゼロ)になる時点(ゼ
ロクロス点)を監視することで、時点B、時点Fへの移
行を検出する。ここで、マイコン13は、最初に時点B
への移行を検出すると時間計測器24の計測をストップ
させ、層間ジャンプ開始の時点Aから時点Bまで達した
際に要した時間を計測値27に保持し、その値を比較器
28に供給する。そして、マイコン13は、引き続き時
間計測器24をリセットし、再度スタートさせる。この
とき、マイコン13は、切替スイッチ26をK側にする
ように指示を出し、切替スイッチ26は、予め設定した
時点Aから時点Bまでに要する目標時間A25aを、比
較器28に出力する。比較値28では、予め設定した時
点Aから時点Bまでに要する時間(目標時間A)と、時
間計測器24で計測した時点Aから時点Bまでに要した
時間(計測時間A’)とを比較し、その差分値を乗算器
21bに供給する。また、マイコン13は、加算係数2
0bに、前記差分値を電圧値に加算する時の係数値を設
定する。
【0063】乗算器21bでは、前記差分値とマイコン
13で設定した加算係数20bの値を乗算して、加算回
路A18aに供給する。加算回路A18aでは、乗算器
21bからの出力とスイッチ19aから供給される下降
電圧値17の値とを加算し、加算結果を加算回路B18
bに供給する。加算回路B18bでは、前記LPF14
で高域ノイズ成分を除去した信号と、加算回路A18a
の出力とを加算して、加算結果をスイッチC19cに出
力する。スイッチC19cに供給されたこの加算信号
は、スイッチC19cがB側に切り替わっているので、
そのままスイッチB19bに供給される。スイッチB1
9bはF側に切り替わっているため、上記の加算信号
は、スイッチB19bを経由してピックアップ4に供給
されて、対物レンズ3を駆動するアクチュエータに印可
される。
【0064】図8において、時点Bが層間ジャンプ加速
開始後の移動平均速度比較点で、対物レンズ駆動信号と
して、下降電圧値17の値(Vdw0)と目標時間と計
測時間の差分値に加算係数を乗算した値を加算した値、
すなわち、「Vdw2=Vdw0+{加算係数×(計測
時間−目標時間)};但し、加算係数は負の値」が、対
物レンズ3を駆動するアクチュエータ印可される。時点
Aから時点Bまでに移行する時間が短い場合、つまり移
動平均速度が速い場合は、下降電圧値を小さくすること
で加速を小さくして下降速度を落とし、逆に、時点Aか
ら時点Bまでに移行する時間が長い場合、つまり移動平
均速度が遅い場合は、下降電圧値を大きくすることで加
速を大きくして下降速度を上げる。
【0065】図8に示した例は、目標時間Aに対して計
測時間A’が小さい場合で、時点Bにおける移動平均速
度が速い状態なので、時点Aから時点Bまでに印可して
いた下降電圧値(Vdw0)よりも小さい下降電圧値
(Vdw2)を印可して、加速を小さくして下降速度の
増加を抑えている。
【0066】時点Bにおいての移動平均速度を計測して
制御された下降電圧値を、そのアクチュエータに印可さ
れた対物レンズ3は、下降を続け、1層と0層の層間領
域(図8のC−D間)に突入する。層間領域突入後も、
対物レンズ3のアクチュエータには、時点Bで制御され
た下降電圧値を印可し続け、対物レンズ3は下降を続け
る。
【0067】一方、信号レベル比較回路22には、信号
処理回路7で生成したフォーカスエラー信号が供給され
ている。層間ジャンプ開始時に、マイコン13は、スイ
ッチE19eをI側にするよう指示を出し、スイッチE
19eはスレッシュレベルA23aの値を出力し、信号
レベル比較回路22に供給する。信号レベル比較回路2
2においては、信号処理回路7から供給されたフォーカ
スエラー信号とスレッシュレベルAとの信号のレベルを
比較し、スレッシュレベルAを上回る(図8における時
点E)と、マイコン13に信号を出力する。ここで、時
点Eの検出はフォーカスエラー信号の信号レベルから行
っているが、この場合は、前記した時点B、時点Fとは
異なり、フォーカスエラー信号の中点付近、つまり、ゼ
ロレベル付近の検出なので、フォーカスエラー信号の振
幅レベルの影響を受けずに確実に検出することが出来
る。
【0068】マイコン13は、時点Eへの移行を検出す
ると、下降を続けていた対物レンズ3を減速させるため
の上昇電圧値16を印可するために、スイッチA19a
をC側にするように指示を出す。また、マイコン13
は、時点Eへの移行を検出すると、時間計測器24の計
測をストップさせ、時点Bから時点Eまで達した際に要
した時間を計測値27に保持し、その値を比較器28に
供給する。そして、マイコン13は、引き続き時間計測
器24をリセットし、再度スタートさせる。このときマ
イコン13は、切替スイッチ26をL側するように指示
を出し、切替スイッチ26は、予め設定した時点Bから
時点Eまでに要する目標時間B25bを、比較器28に
に供給する。比較値28では、予め設定した時点Bから
時点Eまでに要する時間(目標時間B)と、時間計測器
24で計測した時点Bから時点Eまでに要した時間(計
測時間B’)とを比較し、その差分値を乗算器21bに
供給する。乗算器21bでは、上記の差分値とマイコン
13が設定した加算係数20bの値とを乗算して加算回
路A18aに供給し、加算回路A18aでは、乗算器2
1bからの出力とスイッチ19aから供給される上昇電
圧値16の値とを加算して、加算回路B18bに供給す
る。加算回路B18bでは、前記LPFで高域ノイズ成
分を除去した信号と、加算回路A18aの出力とを加算
し、加算結果をスイッチC19cに出力する。スイッチ
B19b、スイッチC19cはこれまでと同じ側に切り
替わったままなので、上記の加算信号は、スイッチC1
9c、スイッチB19bを経由して、ピックアップ4に
減速電圧として供給される。
【0069】図8において時点Eが減速開始点で、対物
レンズ駆動信号として、上昇電圧値16の値(Vup
0)と目標時間と計測時間の差分値に加算係数を乗算し
た値を加算した値、すなわち、「Vup1=Vup0+
{加算係数×(計測時間−目標時間)};但し、加算係
数は負の値」が、対物レンズ3を駆動するアクチュエー
タに印可される。時点Bから時点Eまでに移行する時間
が短い場合、つまり移動平均速度が速い場合は、上昇電
圧値を大きくすることで減速を大きくし下降速度を早く
小さくし、逆に、時点Bから時点Eまでに移行する時間
が長い場合、つまり移動平均速度が遅い場合は、上昇電
圧値を小さくすることで減速を小さくし下降速度をゆっ
くり小さくする。
【0070】図8に示した例は、目標時間Bに対して計
測時間B’が大きい場合で、時点Eにおける移動平均速
度が遅い状態なので、上昇電圧値(Vup0)よりも小
さい上昇電圧値(Vup1)を印可して、減速を小さく
して下降速度をゆっくり小さくしている。
【0071】時点Eにおいての移動平均速度を計測して
制御された上昇電圧値を、そのアクチュエータに印可さ
れた対物レンズ3は減速を始めるが、しばらくは下降速
度があるので下降を続ける。マイコン13では、供給さ
れる微分信号が時点Bで中点(ゼロ)になった後、再度
中点(ゼロ)になる時点(ゼロクロス点)を監視し、時
点Fへの移行を検出する。
【0072】マイコン13は、時点Fへの移行を検出す
ると、時間計測器24の計測をストップさせ、時点Eか
ら時点Fまで達した際に要した時間を計測値27に保持
し、その値を比較器28に供給する。このときマイコン
13は、切替スイッチ26をM側にするように指示を出
し、切替スイッチ26は、予め設定した時点Eから時点
Fまでに要する目標時間C25cを、比較器28に出力
する。比較値28では、予め設定した時点Eから時点F
までに要する時間(目標時間C)と、時間計測器24で
計測した時点Eから時点Fまでに要した時間(計測時間
C’)とを比較し、その差分値を乗算器21bに供給す
る。乗算器21bでは、上記の差分値と加算係数20b
の値とを乗算して、加算回路A18aに供給し、加算回
路A18aでは、乗算器21bからの出力とスイッチ1
9aから供給される上昇電圧値17の値とを加算して、
加算回路B18bに供給する。加算回路B18bでは、
前記LPF14で高域ノイズ成分を除去した信号と、加
算回路A18aの出力とを加算し、加算結果をスイッチ
C19cに出力する。スイッチB19b、スイッチC1
9cはこれまでと同じ側に切り替わったままなので、上
記の加算信号は、スイッチC19c、スイッチB19b
を経由して、ピックアップ4に減速電圧として供給され
る。
【0073】図8において時点Fが減速開始後の移動平
均速度比較点で、対物レンズ駆動信号として、上昇電圧
値16の値(Vup0)と目標時間と計測時間の差分値
に加算係数を乗算した値を加算した値、すなわち、「V
up2=Vup0+{加算係数×(計測時間−目標時
間)};但し、加算係数は負の値」が、対物レンズ3を
駆動するアクチュエータに印可される。時点Eから時点
Fまでに移行する時間が短い場合、つまり移動平均速度
が速い場合は、上昇電圧値をこれまで以上に大きくする
ことで減速を大きくし下降速度を早く小さくし、逆に、
時点Bから時点Eまでに移動する時間が長い場合、つま
り移動平均速度が遅い場合は、上昇電圧値をこれまで以
下に小さくすることで減速を小さくし下降速度をゆっく
り小さくする。
【0074】図8に示した例は、目標時間Cに対して計
測時間C’が小さい場合で、時点Fにおける移動平均速
度が速い状態なので、時点Eから時点Fまでに印可して
いた上昇電圧値(Vup1)よりも大きい上昇電圧値
(Vup2)を印可して、減速を大きくして下降速度を
早く小さくしている。時点Fにおいての移動平均速度を
計測して制御された上昇電圧値を、そのアクチュエータ
に印可された対物レンズ3は、下降を止め停止し始め
る。
【0075】時点Fへの移行後、マイコン13は、スイ
ッチE19eをJ側にするよう指示を出し、スイッチE
19eはスレッシュレベルB23bの値を出力して、信
号レベル比較回路22に供給する。信号レベル比較回路
22においては、信号処理回路7から供給されたフォー
カスエラー信号とスレッシュレベルBとの信号のレベル
を比較し、スレッシュレベルBを下回る(図8における
時点G)と、マイコン13に信号を出力する。
【0076】マイコン13は、時点Gへの移行を検出す
ると、下降から上昇へ推移しようとしている対物レンズ
3を安定に停止させ、0層の合焦点(図8の時点H)に
移行させるために、スイッチC19cをA側にするよう
に指示を出す。前記したように、信号処理回路7はフォ
ーカスエラー信号を微分回路12に供給しており、微分
回路12では、供給されたフォーカスエラー信号を微分
して、乗算器21aに供給する。乗算器21aでは、マ
イコン13が設定するゲイン係数20aと微分回路12
から供給された微分信号とを乗算し、スイッチC19c
に供給する。スイッチC19cは上記したようにA側に
切り替わっているので、乗算器21aが乗算した信号
は、スイッチB19bに供給される。そして、このスイ
ッチB19bはF側に切り替わったままなので、前記乗
算した信号が対物レンズ3を駆動するアクチュエータに
印可される。これにより、フォーカスエラー信号を微分
した信号がゼロになるように印可電圧が制御され、対物
レンズ3は速度ゼロとなる。
【0077】マイコン13は、微分回路12の出力を監
視し、出力値がゼロ、つまり対物レンズ3の速度がゼロ
となった段階で、スイッチB19bをE側、スイッチD
19dをG側、スイッチC19cをB側に、それぞれ切
り替える。このとき、対物レンズ3は0層目の合焦点付
近で速度ゼロの状態なので、フォーカスエラー信号によ
るフィードバックループのフォーカス制御を行い、0層
目の記録面の合焦点に引き込む。
【0078】なお、上記の対物レンズ3の上昇、下降に
よるフォーカスエラー信号の最大値、最小値の現れ方
は、前述のように誤差演算器55(図5)の極性により
全く逆になることもあるが、その場合は、現れ方が逆に
なるとして考えればよいことはいうまでもない。
【0079】また、これまでの説明では、移動速度によ
り電圧を制御する時点が3点であったが、さらに多くの
点を用いて細かく制御してもよい。
【0080】以上の層間ジャンプ時の各制御は、マイコ
ン13によって行うが、その際の制御のアルゴリズムの
PAD図を、参考までに図9に示す。このアルゴリズム
により、マイコン13で層間ジャンプが安定に制御でき
る。
【0081】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、層間ジャンプを行う際に対物レンズの移動速度を検
出して、加速中の移動速度、減速を開始する際の移動速
度、減速終了時の移動速度を一定にするように、加速電
圧値および減速電圧値を可変するように制御しているの
で、面振れの影響、層間距離のばらつき、フォーカスエ
ラー信号に加わるノイズ、対物レンズを駆動するアクチ
ュエーターの感度ばらつき、層間ジャンプ中の外乱など
に拘わらず、層間ジャンプが安定的に行える光ディスク
装置を実現できる。
【0082】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、層間ジャ
ンプを行う際に、層間ジャンプ中の対物レンズの移動速
度を検出して、面ぶれ、層間距離のばらつき、フォーカ
スエラー信号に加わるノイズ、対物レンズを駆動するア
クチュエーターの感度ばらつきなどに対しても、常に適
正な加速および減速電圧を印加可能にして、層間ジャン
プが安定的に行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】2層ディスクと層間ジャンプの概要を示す説明
図である。
【図3】従来技術による層間ジャンプ時の、フォーカス
エラー信号、対物レンズ駆動信号などを示す説明図であ
る。
【図4】従来技術による層間ジャンプ時の、面振れ成分
と印加電圧との関係を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置にお
ける、ピックアップの構成とフォーカスの信号処理回路
の例を示す説明図である。
【図6】ディスク変位(対物レンズとディスクとの距
離)に対する、フォーカスエラー信号の関係を示す説明
図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置にお
ける、0層から1層への層間ジャンプ時の、フォーカス
エラー信号や対物レンズ駆動信号などを示す説明図であ
る。
【図8】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置にお
ける、1層から0層への層間ジャンプ時の、フォーカス
エラー信号や対物レンズ駆動信号などを示す説明図であ
る。
【図9】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置にお
ける、マイコンでの層間ジャンプ制御アルゴリズムの例
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 片側に記録面が2層以上あるディスク 2a クランパ 2b ターンテーブル 3 対物レンズ 4 ピックアップ 5 スレッドモータ 6 スピンドルモータ 7 信号処理回路 8 フォーカス制御回路 9 トラッキング制御回路 10 スレッド制御回路 11 スピンドル制御回路 12 微分回路 13 マイクロコンピュータ(マイコン) 14 低域通過フィルタ(LPF) 15 前値保持回路 16 上昇電圧値 17 下降電圧値 18a 加算器A 18b 加算器B 19a、19b、19c、19d、19e スイッチ 20a ゲイン係数 20b 加算係数 21a、21b 乗算器 22 信号レベル比較回路 23a スレッシュレベルA 23b スレッシュレベルB 24 時間計測器 25a 目標時間A 25b 目標時間B 25c 目標時間C 26 切替スイッチ 27 時間計測値 28 比較器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 義典 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所デジタルメディア開発本 部内 (72)発明者 野村 奈緒己 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所デジタルメディアシステ ム事業部内 Fターム(参考) 5D117 AA02 BB01 DD01 DD10 FF03 FF05 FF29 GG02 5D118 AA13 AA14 BA01 BB08 BF13 BF16 CA08 CA11 CD02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片方の面に記録面をもつ層が2つ以上あ
    るディスクの各層にフォーカス制御をかけることで光学
    的に再生または記録再生する光ディスク装置において、 ディスクの記録面にレーザー光線を集光するための対物
    レンズと、 上記対物レンズから得られる反射光に基づいてフォーカ
    スエラー信号を生成するフォーカスエラー信号生成手段
    と、 フォーカスエラー信号に基づいて記録面の層間に対応す
    る上記対物レンズの位置を検出するレンズ位置検出手段
    と、 上記対物レンズの移動速度を検出する第1の速度検出手
    段と、 上記対物レンズを加速するために必要な加速電圧か、あ
    るいは減速するために必要な減速電圧かを出力する駆動
    電圧生成手段と、 上記第1の速度検出手段から得られる移動速度と上記レ
    ンズ位置検出手段から得られる上記対物レンズの位置に
    応じて、上記駆動電圧生成手段の出力電圧を可変する出
    力電圧可変手段と、 上記出力電圧可変手段の出力に応じて上記対物レンズを
    ディスクの記録面と略垂直な方向に移動する移動手段
    と、を備え、ある層の記録面の合焦点から強制的に移動
    して別の層の記録面の合焦点にフォーカス制御を引き込
    むようにしたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 片方の面に記録面をもつ層が2つ以上あ
    るディスクの各層にフォーカス制御をかけることで光学
    的に再生または記録再生する光ディスク装置において、 ディスクの記録面にレーザー光線を集光するための対物
    レンズと、 上記対物レンズから得られる反射光に基づいてフォーカ
    スエラー信号を生成するフォーカスエラー信号生成手段
    と、 フォーカスエラー信号に基づいて記録面の層間に対応す
    る上記対物レンズの位置を検出するレンズ位置検出手段
    と、 上記対物レンズの移動速度を検出する第2の速度検出手
    段と、 上記第2の速度検出手段から得られる移動速度から上記
    対物レンズを制御する電圧を生成する速度制御電圧生成
    手段と、 上記対物レンズを加速するために必要な加速電圧か、あ
    るいは減速するために必要な減速電圧かを出力する駆動
    電圧生成手段と、 上記レンズ位置検出手段から得られる上記対物レンズの
    位置に応じて上記駆動電圧生成手段の出力電圧を可変す
    る出力電圧可変手段と、 上記出力電圧可変手段の出力か、あるいは上記速度制御
    電圧生成手段の出力に応じて、上記対物レンズをディス
    クの記録面と略垂直な方向に移動する移動手段と、を備
    え、ある層の記録面の合焦点から強制的に移動して別の
    層の記録面の合焦点にフォーカス制御を引き込むように
    したことを特徴とする光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 片方の面に記録面をもつ層が2つ以上あ
    るディスクの各層にフォーカス制御をかけることで光学
    的に再生または記録再生する光ディスク装置において、 ディスクの記録面にレーザー光線を集光するための対物
    レンズと、 上記対物レンズから得られる反射光に基づいてフォーカ
    スエラー信号を生成するフォーカスエラー信号生成手段
    と、 フォーカスエラー信号に基づいて記録面の層間に対応す
    る上記対物レンズの位置を検出するレンズ位置検出手段
    と、 上記対物レンズの移動速度を検出する第1の速度検出手
    段と、 上記対物レンズの移動速度を検出する第2の速度検出手
    段と、 上記対物レンズを加速するために必要な加速電圧か、あ
    るいは減速するために必要な減速電圧かを出力する駆動
    電圧生成手段と、 上記第1の速度検出手段から得られる移動速度と上記レ
    ンズ位置検出手段から得られるレンズ位置に応じて、上
    記駆動電圧生成手段の出力電圧を可変する出力電圧可変
    手段と、 上記第2の速度検出手段から得られる移動速度から上記
    対物レンズを制御する電圧を生成する速度制御電圧生成
    手段と、 上記出力電圧可変手段の出力か、あるいは上記速度制御
    電圧生成手段の出力に応じて、上記対物レンズをディス
    クの記録面と略垂直な方向に移動する移動手段と、を備
    え、ある層の記録面の合焦点から強制的に移動して別の
    層の記録面の合焦点にフォーカス制御を引き込むように
    したことを特徴とする光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または3に記載の光ディスク装
    置において、 上記第1の速度検出手段は、所定の距離を移動するのに
    要した時間から得ることを特徴とする光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 請求項2または3に記載の光ディスク装
    置において、 上記第2の速度検出手段は、フォーカスエラー信号を所
    定の帯域において時間微分することによって得ることを
    特徴とする光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至3の何れか1つに記載の光
    ディスク装置において、 記録面の層間に対応する上記対物レンズの位置を検出す
    るレンズ位置検出手段は、フォーカスエラー信号の信号
    レベルを比較することによって検出することを特徴とす
    る光ディスク装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至3の何れか1つに記載の光
    ディスク装置において、 記録面の層間に対応する上記対物レンズの位置を検出す
    るレンズ位置検出手段は、フォーカスエラー信号を所定
    の帯域において時間微分した信号の信号レベルがゼロと
    なる点を検出することを特徴とする光ディスク装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至3の何れか1つに記載の光
    ディスク装置において、 上記駆動電圧生成手段は、ディスク表面の層から奥の別
    の層へ移動する場合では加速電圧は上記対物レンズをデ
    ィスクに近づける方向の電圧値を生成し、減速電圧は上
    記対物レンズをディスクから遠ざける方向の電圧値を生
    成し、また、ディスク奥の層から表面の別の層へ移動す
    る場合では加速電圧は上記対物レンズをディスクから遠
    ざける方向の電圧値を生成し、減速電圧は上記対物レン
    ズをディスクに近づける方向の電圧値を生成することを
    特徴とする光ディスク装置。
  9. 【請求項9】 請求項2または3に記載の光ディスク装
    置において、 上記対物レンズを制御する電圧を生成する速度制御電圧
    生成手段は、フォーカスエラー信号を所定の帯域におい
    て時間微分することによって得ることを特徴とする光デ
    ィスク装置。
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JP2007200447A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Hitachi-Lg Data Storage Inc 光ディスク装置、フォーカス制御方法および光ディスク

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JP2007200447A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Hitachi-Lg Data Storage Inc 光ディスク装置、フォーカス制御方法および光ディスク
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