JP2001126269A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2001126269A
JP2001126269A JP30616699A JP30616699A JP2001126269A JP 2001126269 A JP2001126269 A JP 2001126269A JP 30616699 A JP30616699 A JP 30616699A JP 30616699 A JP30616699 A JP 30616699A JP 2001126269 A JP2001126269 A JP 2001126269A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクに傷やデビエーション等の欠陥があ
ても層間ジャンプを安定に行なえる新規の光ディスク装
置を提供すること。 【解決手段】複数の記録層を有するディスクに光ビーム
を照射して情報の記録/再生を行なうために用いる対物
レンズと、対物レンズの焦点を複数の記録層の内の一記
録層に合わせるフォーカス制御手段と、対物レンズの焦
点を焦点が合っている一記録層から別の記録層へ焦点位
置を移動させる層間ジャンプ手段を備え、上記層間ジャ
ンプ手段に、ディスクに生じている欠陥部分を検出する
手段と、欠陥部分を検出する手段によって得られた欠陥
検出結果を用いてディスクの欠陥部分がある位置での層
間ジャンプの開始を停止する手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスクより光学
的に信号を記録再生する又は再生する(以下「記録/再
生する」という)光ディスク装置に係り、特に、複数の
記録層を持つディスクを再生又は記録/再生することの
できる光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、規格化されているディジタルビデ
オディスク(以下「DVD」と呼ぶ)には、片面単層と
両面単層、片面2層、両面2層のディスクがある。これ
までのディスク、例えばコンパクトディスク(以下「C
D」と呼ぶ)、レーザディスク(以下「LD」と呼ぶ)
などでは、記録層は片面に1層のみであったが、DVD
では、記録容量を大きくするために片面が2層の記録層
を用意している。
【0003】片面2層のディスクとして、図11aに示
すような、記録跡にアルミの高反射率膜71を蒸着して
形成した上の記録層(以下「1層」と呼ぶ)を持つ厚さ
0.6mmの円板72と、記録跡に半透明の金の反射膜
73を蒸着して形成した下の記録層(以下「0層」と呼
ぶ)を持つ厚さ0.6mmの円板74とを精度よく張り
合わせた例がある。記録跡は、情報を記録することによ
って形成され、浅い小穴(ピット)のつながりとして形
成される場合が多い。また、両面2層のディスクとし
て、図11bに示すような、各々板の深さ方向に情報を
多重記録した厚さ0.6mmの2枚の円板を張り合わせ
たディスクがある。
【0004】片面が2層のディスクの場合、図12bに
示すように、対物レンズを上下方向に動かす駆動信号の
電圧を徐々に上げると(この場合、駆動電圧を上げると
対物レンズがディスクに近づく方向に移動するとす
る)、焦点のずれを検出することによって得られるフォ
ーカスエラー信号は、図12aに示すようになる。即
ち、まず0層にフォーカスが合う点(以下「合焦点」と
呼ぶ)がある対物レンズの位置で出現し、更に対物レン
ズを上昇させると、今度は1層に対する合焦点が出現す
る。この場合、対物レンズは更にディスクに近づいてい
る。
【0005】このように、2層ディスクの場合は、対物
レンズの位置を上下させることによって層毎の合焦点を
得る。CDやLDなどでは、片面1層であるので一旦合
焦点になれば対物レンズをその位置に保つようにすれば
よいが、上記のDVDのように片面2層の場合は、既に
合焦点にいる記録層から他の記録層へ合焦点を移動させ
なければ他の層の記録されている情報を読み出すことが
できない。この層間の合焦点移動(以下「層間ジャン
プ」と呼ぶ)の例が特開平10−143872号公報等
に記載されている。なお、記録層が3層以上となる場合
は、層間ジャンプは複数種類に及ぶことになる。
【0006】上記の公報に開示されている方式では、デ
ィスクの情報記録層間の層間距離をパラメータとする減
速待ち時間に対する最適減速パルス幅の大きさが予め記
憶され、更に、装着されたディスクの各情報記録層間の
層間距離が前もって計測されており、このディスクの層
間距離に一番近い層間距離に対する減速待ち時間と減速
パルス幅のデータが選択される。そして、ディスクの一
方の情報記録層から他方の情報記録層へ層間ジャンプす
る場合、一定電圧で一定パルス幅の加速信号を発生した
時点からフォーカスエラー信号が所定のレベルに達する
までの減速待ち時間が計測され、この計測した減速待ち
時間からジャンプ方向に対応した予め記憶してある最適
減速パルス幅のデータが選択される。それによって、層
間ジャンプ時の減速待ち時間に応じた最適減速パルス幅
のデータに基づく減速信号が生成され、所望の情報記録
層に読取光が収束する。
【0007】なお、ディスクが完全に平面ではなく反り
及び湾曲を有する場合や、ターンテーブルの機械的精度
の影響等で装着したディスクのディスク面がディスクを
回転させるスピンドルモータの回転軸に対して垂直にな
っていない場合に、面振れが発生する。上記の方式で
は、こような面振れがある場合や、ディスク毎の情報記
録層間に距離のばらつきがある場合にも支障無く層間ジ
ャンプが行なわれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の
ディスク再生の際には、上述の面振れや層間距離のばら
つきのほかに、ディスクの半径方向に傷が入ってしまっ
た場合や、2枚のディスクを張り合わせたときに記録膜
のしわ(以下「デビエーション」と呼ぶ)が生じてしま
った場合等によって発生するディスクの欠陥に対しても
対策がとられる必要がある。傷やデビエーションがある
と、ディスクに照射したレーザ光がディスク上で偏向す
るため、正しいフォーカスエラー信号が得られなくな
る。そのため、誤った減速信号が選択され、層間ジャン
プが不能となる。ディスクが高速回転になるほど遠心力
等により面振れの影響が小さくなる反面、このデビエー
ションによる影響が大きくなる。
【0009】以下にデビエーションの影響について図を
用いて説明する。
【0010】図13aに、面振れ成分が生じているとき
のサーボループを閉じた状態でのピックアップの駆動信
号(レンズ駆動信号)を示す。この状態では、フォーカ
スエラー信号を入力して動作するサーボが掛かり、ピッ
クアップのフォーカス駆動部の対物レンズに対して面振
れに追従するよう駆動力が働く。そのため、ピックアッ
プ駆動信号は図13aのように波打つ。
【0011】一方、ディスクの半径方向に入った傷や、
DVDディスクに生じたデビエーションの部分にレーザ
光が照射されると、フォーカスエラー信号は図13bに
示すようになる。これは、傷やデビエーション(しわ)
部分等によるディスクの欠陥によって光が偏向してしま
い、正しく光検出器に光が照射されないため、レンズが
制御中心にいるにもかかわらずエラー成分が生じてしま
うことを示している。
【0012】サーボループが閉じた状態では、面振れに
追従すると同時に図13cに示すようにピックアップ駆
動信号もこのデビエーションによるエラー成分に追従す
る。このピックアップ駆動信号により、対物レンズも移
動してしまう。この状態は、正常時のサーボループが閉
じて面振れに追従している状態(図13aの状態)とは
異なる。即ち、フォーカス状態が不良になる。このと
き、現在合焦点にある情報記録層から他の情報記録層へ
移動する層間ジャンプを行なった場合、エラー成分に追
従する駆動力が働いた状態から加速電圧を印可すること
となるので、加速電圧を印加した時点からフォーカスエ
ラー信号が所定のレベルに達するまでの減速待ち時間
は、予め想定した面振れの位置からの層間ジャンプ時と
は異なった値となり、減速パルスを印可する時間幅や印
加する値も誤ったものを参照することとなる。
【0013】このため、他の情報記録層へ移動し減速を
開始する際の対物レンズの移動速度も異なり、更に、減
速電圧による減速も異なってしまう。想定と異なる減速
電圧により、対物レンズの移動速度によっては減速超過
で元情報記録層に戻る、或いは、減速不足で移動した情
報記録層の合焦点を行き過ぎてしまう、などの現象が起
こり、層間ジャンプが不安定となる。
【0014】本発明の目的は、ディスクに傷やデビエー
ション等の欠陥があても層間ジャンプを安定に行なえる
新規の光ディスク装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明による光ディスク装置は、複数の記録層を有す
るディスクに光ビームを照射して情報の記録/再生を行
なうために用いる対物レンズと、対物レンズの焦点を複
数の記録層の内の一記録層に合わせるフォーカス制御手
段と、対物レンズの焦点を焦点が合っている一記録層か
ら別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段
とを具備し、前記層間ジャンプ手段は、ディスクに生じ
ている欠陥部分を検出する手段と、欠陥部分を検出する
手段によって得られた欠陥検出結果を用いてディスクの
欠陥部分がある位置での層間ジャンプの開始を停止する
手段を含んでいることを第1の特徴とする。
【0016】第1の特徴を有する光ディスク装置は、層
間ジャンプを行なう必要のある場合に、デイスク欠陥部
分を避けて層間ジャンプ動作を開始するように処理する
ことによって層間ジャンプを安定に行ない、別の記録層
に確実にフォーカス制御を引き込むことができる。
【0017】また、上記目的を達成するための本発明に
よる光ディスク装置は、複数の記録層を有するディスク
の一記録層にレーザ光線を集光するための対物レンズ
と、上記対物レンズから得られる反射光に基づいて対物
レンズの焦点を上記一記録層に合わせるフォーカス制御
手段と、対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記
録層から別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャン
プ手段と、フォーカス状態が良好か不良かを判断する判
断手段とを備え、上記層間ジャンプ手段は、上記判断手
段がフォーカス状態が良好であると判断した場合は、上
記一記録層から別の記録層への焦点位置移動の層間ジャ
ンプを行ない、上記判断手段がフォーカス状態が不良で
あると判断した場合は、待機してフォーカス状態が良好
になるまで層間ジャンプの開始を停止することを第2の
特徴とする。
【0018】第2の特徴を有する光ディスク装置は、層
間ジャンプを行なう必要のある場合に、フォーカス状態
が良好になってから層間ジャンプ動作を開始するように
処理することによって層間ジャンプを安定に行ない、別
の記録層に確実にフォーカス制御を引き込むことができ
る。
【0019】更に、上記目的を達成するための本発明に
よる光ディスク装置は、複数の記録層を有するディスク
の一記録層にレーザ光線を集光するための対物レンズ
と、上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成
したフォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上
記一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、対物レン
ズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から別の記録
層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段と、前記フ
ォーカス制御信号のスルーレートが所定の値以上になっ
たことを検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果
に基づいてフォーカス状態を判断する判断手段とを備
え、上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカ
ス状態が良好であると判断した場合は、上記一記録層か
ら別の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行な
い、上記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断
した場合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで
層間ジャンプの開始を停止することを第3の特徴とす
る。
【0020】第3の特徴を有する光ディスク装置は、層
間ジャンプを行なう必要のある場合に、フォーカス制御
信号のスルーレートが所定の値以下になってから、即ち
フォーカス状態が良好になってから層間ジャンプ動作を
開始するように処理することによって層間ジャンプを安
定に行ない、別の記録層に確実にフォーカス制御を引き
込むことができる。
【0021】更に、上記目的を達成するための本発明に
よる光ディスク装置は、複数の記録層を有するディスク
の一記録層にレーザ光線を集光するための対物レンズ
と、上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成
したフォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上
記一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、対物レン
ズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から別の記録
層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段と、ディス
クの回転位相を検出する検出手段と、検出したディスク
の回転位相毎にフォーカス制御信号を記憶する記憶手段
と、現在のディスクの回転位相より手前の回転位相で記
憶したフォーカス制御信号を記憶手段から読み出す読み
出し制御手段と、現在のディスクの回転位相のフォーカ
ス制御信号と前記読み出したフォーカス制御信号との信
号レベルの差分を演算する演算手段と、前記演算手段の
演算結果と信号レベルの予め設定してある設定値とを比
較する比較手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて
フォーカス状態を判断する判断手段とを備え、上記層間
ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状態が良好
であると判断した場合は、上記一記録層から別の記録層
への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上記判断手
段がフォーカス状態が不良であると判断した場合は、待
機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジャンプの
開始を停止することを第4の特徴とする。
【0022】第4の特徴を有する光ディスク装置は、層
間ジャンプを行なう必要のある場合に、回転位相の前後
のフォーカス制御信号の変化からフォーカス状態を判断
し、そのフォーカス状態が良好になってから層間ジャン
プ動作を開始するように処理することによって層間ジャ
ンプを安定に行ない、別の記録層に確実にフォーカス制
御を引き込むことができる。
【0023】更に、上記目的を達成するための本発明に
よる光ディスク装置は、複数の記録層を有するディスク
の一記録層にレーザ光線を集光するための対物レンズ
と、上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成
したフォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上
記一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、対物レン
ズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から別の記録
層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段と、ディス
クの回転位相を検出する検出手段と、検出したディスク
回転位相毎にフォーカス制御信号を記憶する第一の記憶
手段と、現在のディスクの回転位相より手前の回転位相
で記憶したフォーカス制御信号を記憶手段から読み出す
読出制御手段と、現在のディスクの回転位相のフォーカ
ス制御信号と前記読み出したフォーカス制御信号との信
号レベルの差分を演算する演算手段と、該演算手段の演
算結果と信号レベルの予め設定してある設定値とを比較
する比較手段と、該比較手段の比較結果をディスクの回
転位相毎に記憶する第二の記憶手段と、現在の回転位相
から所定の回転位相分の前記比較した結果を第二の記憶
手段から選択する選択手段と、該選択手段の選択結果に
基づいてフォーカス状態を判断する判断手段とを具備
し、上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカ
ス状態が良好であると判断した場合は、上記一記録層か
ら別の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行な
い、上記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断
した場合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで
層間ジャンプの開始を停止することを第5の特徴とす
る。
【0024】第5の特徴を有する光ディスク装置は、層
間ジャンプを行なう必要のある場合に、所定の回転位相
分の範囲でフォーカス制御信号に設定値以上の変化があ
ったときに、その範囲はフォーカス状態が不良であると
判断し、そのフォーカス状態が回復して良好になってか
ら層間ジャンプ動作を開始するように処理することによ
って層間ジャンプを安定に行ない、別の記録層に確実に
フォーカス制御を引き込むことができる。
【0025】更に、上記目的を達成するための本発明に
よる光ディスク装置は、複数の記録層を有するディスク
の一記録層にレーザ光線を集光するための対物レンズ
と、上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成
したフォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上
記一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、対物レン
ズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から別の記録
層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段と、ディス
ク回転位相を検出する検出手段と、検出したディスク回
転位相毎にフォーカス制御信号を記憶する第一の記憶手
段と、現在のディスクの回転位相の手前の回転位相で記
憶したフォーカス制御信号と一回転前の回転位相で記憶
したフォーカス制御信号とを第一の記憶手段から読み出
す読出制御手段と、現在のディスクの回転位相のフォー
カス制御信号と前記読み出した手前の回転位相のフォー
カス制御信号との信号レベルの差分を演算する第一の演
算手段と、第一の演算手段の演算結果と信号レベルの予
め設定してある第一の設定値とを比較する第一の比較手
段と、現在のディスクの回転位相のフォーカス制御信号
と前記読み出した一回転前の回転位相のフォーカス制御
信号との信号.レベルの差分を演算する第二の演算手段
と、第二の演算手段の演算結果と信号レベルの予め設定
してある第二の設定値とを比較する第二の比較手段と、
第一比較手段の出力結果と第二の比較手段の出力結果と
の論理和演算の結果をディスクの回転位相毎に記憶する
第二の記憶手段と、現在の回転位相から所定の回転位相
分の前記論理和演算の結果を第二の記憶手段から選択す
る選択手段と、該選択手段の選択結果に基づいてフォー
カス状態を判断する判断手段とを具備し、上記層間ジャ
ンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状態が良好であ
ると判断した場合は、上記一記録層から別の記録層への
焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上記判断手段が
フォーカス状態が不良であると判断した場合は、待機し
てフォーカス状態が良好になるまで層間ジャンプの開始
を停止することを第6の特徴とする。
【0026】第6の特徴を有する光ディスク装置は、層
間ジャンプを行なう必要のある場合に、所定の回転位相
分の範囲でかつ一回転前のその範囲でフォーカス制御信
号に設定値以上の変化があったときに、その範囲はフォ
ーカス状態が不良であると判断し、そのフォーカス状態
が回復して良好になってから層間ジャンプ動作を開始す
るように処理することによって層間ジャンプを安定に行
ない、別の記録層に確実にフォーカス制御を引き込むこ
とができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光ディスク装
置を幾つかの図面を用いた実施例による発明の実施の形
態を参照して更に詳細に説明する。なお、図1〜図3に
おける同一の記号は、同一物又は類似物を表示するもの
とする。
【0028】<実施例1>図1において、1は片側に2
層の記録層を有するディスク、2bはディスク1を載せ
るターンテーブル、2aはディスク1をターンテーブル
2bに固定するためのクランパ、3はディスク1の記録
層にレーザ光をスポット状に集光するための対物レン
ズ、4は対物レンズ3、半導体レーザ(後述)、光検出
器(後述)等を搭載したピックアップ、5はピックアッ
プ4をディスク1の半径方向に移動させるためのスレッ
ドモータ、6はディスク1を回転させるスピンドルモー
タである。
【0029】また、回路関係として、7はピックアップ
4の有する光検出器からの検出信号を受けてフォーカス
エラー信号を生成する信号処理回路、8は信号処理回路
7出力のフォーカスエラー信号を受けて対物レンズ3の
焦点合わせのフォーカス制御信号を生成するフォーカス
制御回路、9はレーザ光トラッキング用の制御信号を生
成するトラッキング制御回路、10はスレッドモータ5
の動きを制御するためのスレッド制御回路、11はスピ
ンドルモータ6の回転を制御する信号を生成するスピン
ドル制御回路、12はフォーカスエラー信号からフォー
カスゼロクロス(後述)を検出するフォーカスゼロクロ
ス検出回路、13は光ディスク装置の動作全体を制御す
るマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)で
ある。
【0030】更に、次の動作概要の説明において詳述す
るが、14は前値保持回路、15は低域通過フィルタ
(以下「LPF」という)、16は上昇電圧値、17は
下降電圧値、18は加算回路、19及び20aは切替ス
イッチ、20bはON/OFFスイッチ、21はFGカ
ウンタ、22は書き込み制御回路、23は読み出し制御
回路、24は差分演算器、25は信号レベル比較回路、
26は信号レベルの設定値、27は記憶回路、28はパ
ルス発生器である。
【0031】以下に、本実施例の光ディスク装置の動作
概要について説明する。
【0032】ターンテーブル2a上にセットされたディ
スク1はクランパ2bで、ターンテーブル2aに固定さ
れる。スピンドルモータ6が回転することでディスクは
回転を始める。
【0033】続いて、ディスクの情報を読み出すため
に、マイコン13は、ピックアップ4内の半導体レーザ
に発光制御信号を供給して半導体レーザを発光させる。
ピックアップ4の半導体レーザ及び光学系の構成例と信
号処理回路7のフォーカスエラー信号検出の構成例を図
2に示す。図2において、61はディスク1からの反射
光を取り出すためのハーフプリズム、62は半導体レー
ザ、63は反射光を集光する集光レンズ、64は光検出
器、65は信号処理回路7に設けた誤差演算器である。
【0034】半導体レーザ62の発する光束は、ハーフ
プリズム61を通過して対物レンズ3で焦点を絞られ、
ディスク1上にビームスポットを結ぶ。ディスク1から
のレーザ反射光は、再び対物レンズ3を通って、ハーフ
プリズム61で反射され、集光レンズ63を通過して光
検出器64にスポットを結ぶ。
【0035】ここで、光検出器64におけるフォーカス
エラー信号検出の具体的構成例を示す。光検出器64は
4つのエリアA,B,C,Dからなり、対角線上でペア
を組んで電気的に接続されている。ディスク1と対物レ
ンズ3が焦点位置にあるときに、前記光検出器64に入
射するビームスポットが円になるように光検出器64の
位置を置くと対角線上の光検出器64の加算出力を誤差
演算器65で増幅した出力は零となる。
【0036】この状態から、対物レンズ3の焦点位置に
対してディスク1が上下にずれた場合、光検出器64に
入射するビームスポットが縦長又は横長になることを利
用すると、誤差演算器65からは、焦点位置からのずれ
量及びずれた方向に応じて図3に示すようなフォーカス
エラー信号(FE信号)が検出される。このように、フ
ォーカスエラー信号が非点収差法によって得られる。な
お、図3において、横軸は対物レンズ3とディスク1と
の距離、縦軸は信号レベルである。
【0037】対物レンズ3の焦点がディスク1記録面に
合った地点で、フォーカスエラー信号のS字曲線はゼロ
クロスする特徴を有する。なお、このS字曲線の極性
は、誤差演算器65への入力の違いよって、逆になる場
合もありうるが、そのようなシステムの場合は信号レベ
ルとディスク変位の考え方を逆にすればよいことは言う
までもない。
【0038】誤差演算器65で生成されたフォーカスエ
ラー信号は、フォーカス制御回路8に供給される。フォ
ーカスエラー信号を受けたフォーカス制御回路8は、対
物レンズ3を動かすアクチュエータ(図示せず)に与え
るフォーカス制御信号を遅れ補償器や進み補償器などを
用いて生成して出力する。フォーカス制御信号を与えら
れたアクチュエータに対してフォーカスエラー信号のS
字曲線におけるゼロクロス地点付近で焦点合わせのフィ
ードバック制御が掛かる。
【0039】フォーカス制御回路8の出力信号は、スイ
ッチ20aに供給される。スイッチ20aは、マイコン
13の指令により、定常時は閉じた状態(A側)になっ
ておりピックアップ4にフォーカス制御信号を供給す
る。このフォーカス制御信号により、対物レンズ3は上
下方向に制御され、フィードバックループのフォーカス
制御を実現し常に合焦点にいる状態を保つ。なお、先に
対物レンズ3を上下方向に動かす信号をピックアップ駆
動信号としたが、スイッチ20aが閉じた状態で、フォ
ーカス制御信号がピックアップ駆動信号となる。
【0040】一方、信号処理回路7で生成するトラッキ
ングエラー信号(TE信号)は、トラッキング制御回路
9に供給され、遅れ補償器や進み補償器などを用いてフ
ィードバック制御を行ない、対物レンズ3をトラッキン
グ方向に動かす駆動信号を生成する。この駆動信号はピ
ックアップ4に供給される。このピックアップ4の内部
に供給される駆動信号により対物レンズ3はトラッキン
グ方向に制御され、フィードバックループのトラッキン
グ制御を実現し、常にディスク1の記録面におけるピッ
ト上にいる状態を保つ。
【0041】また、トラッキング制御回路9から出力さ
れた駆動信号はスレッド制御回路10にも供給され、遅
れ補償器や進み補償器などを用いてフィードバック制御
を行ない、対物レンズ3のトラッキング方向へのずれに
応じてスレッドモータ5を制御する駆動信号を生成し、
これをスレッドモータ5に供給し、スレッドモータ5を
動かしピックアップ4自体を移動させる。
【0042】また、信号処理回路7ではディスク1から
読み取った回転周期情報をスピンドル制御回路11に供
給し遅れ補償器や進み補償器などを用いてフィードバッ
ク制御を行ない、この回転周期情報に基づいてスピンド
ル制御回路11においてスピンドルモータ6を駆動する
信号を生成し、スピンドルモータ6に供給する。以上が
定常時において合焦点の状態にあってフォーカス、トラ
ッキング及びスピンドルとスレッドが制御された状態で
ある。
【0043】ここで、ディスク1が上述したようにDV
Dの片側2層ディスクの場合、現在いる記録層の層か
ら、別の記録層の層へ合焦点位置を切換える場合を説明
する。例えば、0層の記録層の合焦点上に対物レンズ3
の位置が有り、更に1層の記録層に合焦点を移す場合、
つまり下の層から上の層に合焦点をジャンプする場合に
ついて図4を用いて説明する。図4aは、フォーカスエ
ラー信号と対物レンズを駆動するピックアップ駆動信号
と切換えスイッチの制御信号を示しており、縦軸は信号
の大きさを横軸は時間軸を示している。
【0044】まず、これまで定常状態で0層の記録層の
合焦点上にいる状態のフォーカス制御回路8から出力す
るフォーカス制御信号はON/OFFスイッチ20bに
供給されており、定常状態の場合はスイッチは閉じてい
てそのまま前値保持回路14に供給される。
【0045】前値保持回路14では値が変化するまでは
常にその値を保持しており、この保持した値をLPF1
5に供給する。LPF15は、フォーカス方向に対物レ
ンズ3を駆動する信号の高域成分(ノイズ成分)は除去
するが、ディスクの反り等でディスクの回転によって生
じる面振れのような低域成分は除去しないような周波数
帯域を持っており主にノイズ成分を除去して加算回路1
8、差分演算器24及び記憶回路27に供給する。定常
時はLPF15までの動作は常に行なわれている。この
とき、フィードバックループは閉じられた状態であり、
フォーカス系の制御は面振れに追従するので、フォーカ
ス制御信号即ちピックアップ駆動信号も面振れに応じて
波打つ波形となる(図13a参照)。
【0046】ここで、1層の記録層の合焦点へ移動する
とき、マイコン13は切換えスイッチ20aをジャンプ
時(B側)に、ON/OFFスイッチ20bをジャンプ
時(B側)のオフ状態に切換える。ON/OFFスイッ
チ20aが切換えられるため、これまでフォーカス方向
の対物レンズ3を制御していたフィードバックループは
オープンループとなり制御が切断される。
【0047】1層の記録層に上昇するためにマイコン1
3は、一定値の上昇電圧値16と、下降電圧値17を設
定する。また、マイコン13は、電圧切換スイッチ19
を上昇電圧値側に切換えるように指示を出す。この上昇
電圧値16からの出力は、加算回路18に供給される。
加算回路18は、前記LPF15で高域ノイズ成分を除
去した信号と上昇電圧値16を加算回路18で加算して
出力し、切換えスイッチ20aに供給する。切換えスイ
ッチ20aに供給された前記加算信号は、スイッチがB
側に切り換わっているため切換えスイッチ20aを通過
してピックアップ駆動信号となり、ピックアップ4に供
給されて対物レンズ3をフォーカス方向に上昇させる。
【0048】上昇電圧値16を加算された駆動電圧によ
り対物レンズ3は、それまでの合焦点の位置からはずれ
て上昇を始める。ここで、信号処理回路7から出力され
たフォーカスエラー信号がフォーカスゼロクロス検出器
12に供給されているので、フォーカスゼロクロス検出
器12は、フォーカス誤差信号が再びゼロ(中心)を交
差する点を検出してマイコン13に供給する。
【0049】マイコン13は、再度ゼロクロスする点を
検出したら、下降電圧値17を設定し、電圧切換スイッ
チ19を下降電圧値17に切換えるように指示を出す。
加算回路18は、切換えによって供給された下降電圧値
17をLPF15で高域成分を除去した信号と加算して
出力する。層間ジャンプが動作中であるので、切換えス
イッチ20aは、B側に切換わったままである。切換え
スイッチ20aに供給された前記加算信号は、ピックア
ップ駆動信号となってピックアップ4に供給され、今度
は対物レンズをフォーカス方向に下降させる。この降下
電圧値17の印加は、それまで上昇をしていた対物レン
ズ3に逆方向の電圧を印加することとなり、ブレーキと
なって対物レンズ3の上昇を止める働きをする。
【0050】マイコン13は、フォーカスゼロクロス検
出器12及びフォーカス制御回路8からの信号情報によ
り1層の記録層上に到達したことを検出し、下降電圧値
17のピックアップ4への供給を止めるために切換えス
イッチ20aを定常側(A側)に切替える。同時にON
/OFFスイッチ20bも閉じる(ONとなる)。これ
により、オープンループになっていたフォーカス制御が
再度フォーカスエラー信号を用いたフィードバックルー
プによる制御となり、1層の記録層の合焦点に引き込も
うと制御する。上記の動作により0層の記録層の合焦点
にいる状態から1層の合焦点にいる状態になる。以上が
0層から1層への層間ジャンプを行なう場合の動作であ
る。
【0051】図4bは、逆に1層から0層に層間ジャン
プするときのフォーカスエラー信号とピックアップ駆動
信号を示しており、上記の場合とは逆に下降電圧値17
と上昇電圧値16の印可する順序が逆となる。
【0052】さて、本発明は、フォーカス状態が不良で
ある場合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで
層間ジャンプの開始を停止するものであり、即ち、ディ
スク1の欠陥位置を避けて層間ジャンプを行なうもので
あり、そのための動作が以下のように設定される。
【0053】スピンドルモータ6の回転位相に応じて信
号を出力するパルス発生器28から出力されるFG(Fr
equency Generator)信号は、FGカウンタ21に供給
される。このパルス発生器28からのFG信号は、ディ
スク1が回転すると等角度毎にエッジを発生するもので
ある。FGカウンタ21では、FG信号の立上り、立下
りの両エッジ又はそれぞれいずれかのエッジにより1づ
つカウントしていく。このFGカウンタ21の値は、デ
ィスク1が一回転するとリセットされ、またエッジによ
り1づつカウントする。
【0054】ディスク1が一回転する情報を得る手段
は、一回転毎にリセットパルスをスピンドルモータ6か
ら出力する方法もあるが、スピンドルモータ6が一回転
でFGパルスを何発出力するかは、設計段階で既知であ
るのでFGカウンタ21がFGパルスが一回転するカウ
ント数を予めセットしておき、その数までカウントした
ら自らリセットパルスを出力する方法でもよい。
【0055】このFGカウント21で計数した値は、書
き込み制御回路22及び読み出し制御回路23に供給さ
れる。また、記憶回路27は、ディスク一回転分のFG
カウンタ21のカウントする分のアドレスを持ってお
り、前記書き込み制御回路22は、前記LPF15の値
を前記FGカウンタ21の値に応じた記憶回路27のア
ドレスの部分に書き込むように制御する。
【0056】ディスクが一回転するとFGカウンタ21
の値は0に戻り再度カウントを始めるが、それに伴い記
憶回路27のアドレス部分の値も更新されていく。つま
り、記憶回路27には現在より一回転前の回転位相に応
じたLPF15の値が保持されている。
【0057】図1に示した本実施例の場合、記憶回路2
7のアドレスは、“0”から“n−1”(nは自然数)
としているので、例えば、ディスク1が一回転に6パル
スのFG信号を出力し、FGカウンタ21でFG信号の
立上りと立下りの両エッジをカウントすると、12発の
エッジをカウントすることとになり、この場合はn=1
2となる。nの値が大きいほど分解能は上がるがその分
記憶回路の27のアドレスも多くなる。
【0058】本実施例の場合、記憶回路27は12個の
アドレス空間を持っており、FGカウンタ21が“0”
の場合は“0”のアドレスに、“1”の場合は“1”の
アドレスに、“10”の場合は“10”のアドレスに、
“11”の場合は“11”のアドレスにそれぞれLPF
15の値を格納する。
【0059】図5にn=12の場合のFG信号とFGカ
ウンタ21の値とLPF15の出力信号を示す。LPF
15の出力は、面振れの影響を受けてディスク一回転に
応じて波打つ波形となる。FGカウンタ21の値は、数
え始めは“0”でFG信号のエッジが到達する毎に1つ
ずつカウントし、ディスク1が一回転すると再び“0”
となる。
【0060】他方、読み出し制御回路23は、供給され
た前記FGカウンタ21の値より一つ小さい値のアドレ
スの部分を読み出すように制御される。つまり、読み出
し制御回路23は、現在のディスクの回転位相より一つ
前の位相のLPF15の値を読み出す。例えば、FGカ
ウント21の値が“6”の場合は“5”のアドレスの値
を、FGカウント21の値が“11”の場合は“0”の
アドレスの値を読み出す。
【0061】読み出し制御回路23により記憶回路27
から読み出された信号は、差分演算器24に供給され
る。この差分演算器24は、前述したLPF15の値
と、記憶回路27から読み出された信号との差分を演算
し、比較回路25に供給する。比較回路25は、供給さ
れた値を設定値26と比較し、設定値26よりも大きい
か小さいかの比較を行ない、その結果をマイコン13に
供給する。
【0062】ここで、比較回路25の一例を図6を用い
て説明する。図6において、入力された信号は、加算回
路41aと極性反転回路40に供給される。加算回路4
1aには信号レベルの設定値26と前記入力信号が入力
され、この2つの値を加算する。加算回路41aで加算
した結果の符号ビット(例えば“HIGH”又は“LO
W”)だけが反転回路42aに供給され、反転回路42
aで値が反転される。他方、極性反転回路40に入力し
た信号は、絶対値は同じで符号が反転した値に変換さ
れ、加算回路41bに供給される。加算回路41bには
設定値26と前記極性反転した信号が入力され、この2
つの値が加算される。加算回路41bで加算した結果の
符号ビットだけが反転回路42bに供給され、反転回路
42bで値を反転される。
【0063】反転回路42aと反転回路42bの出力
は、NAND回路43に供給され、NAND回路43で
演算される。NAND回路43で演算された結果の出力
は、次のようになる。前記入力信号がゼロレベルを中心
に正負側に設定値26の大きさの値の範囲を越えない幅
にある場合は、“LOW”が出力され、設定値26の大
ききさを超えた場合は、“HIGH”が出力される。
【0064】このように、比較回路25を用いると、L
PF15の出力が設定値26よりも大きくなった場合を
検出することができる。つまり、フォーカス制御信号の
時間変化率、即ちスルーレートが検出される。比較回路
25の比較結果を供給されたマイコン13は、信号レベ
ルが設定値26を越えて大きく変化した結果、即ち“H
IGH”が入力された場合は、フォーカスエラー信号が
乱れている、従ってフォーカス状態が不良である、即ち
ディスク1に傷やデビエーション等による欠陥がその位
置にあると判断し、そのとき層間ジャンプを行なうよう
に命令が行なわれた場合でも層間ジャンプを行なわず、
フォーカスエラー信号が正常になるまで待機するよう処
理を行なう。
【0065】また、信号レベルが小さいという結果
(“LOW”)が入力された場合は、マイコン13は、
フォーカスエラー信号は正常であると判断し、層間ジャ
ンプを即座に開始するように前述のように各回路を制御
する。
【0066】また、比較回路25からの信号レベルを検
出した信号は、書き込み制御回路22にも供給される。
比較回路25の出力信号を供給された書き込み制御回路
22は、信号レベルが大きいという結果が入力された場
合はフォーカスエラー信号が乱れており、それに伴って
演算するLPF15からの出力も正常ではないことか
ら、記憶回路27の値を更新しないように制御する。ま
た、信号レベルが小さいという結果が入力された場合は
フォーカスエラー信号が正常であり、それに伴って演算
するLPF15からの出力も正常であることから、書き
込み制御回路22は、記憶回路27の値を更新するよう
に制御する。これによって、記憶回路27の値は、フォ
ーカスエラー信号が乱れたときのLPF15の値を記憶
することなく、正常状態の場合のみのLPF15の値を
保持することができる。
【0067】上記の結果、本実施例は、フォーカス制御
信号の時間変化率即ちスルーレートを検出するものであ
り、このスルーレートが所定の値以上の場合には層間ジ
ャンプを行なわないように動作する。
【0068】以上説明したように、本実施例によれば、
層間ジャンプを行なう際に、ディスクの半径方向に入っ
た傷の部分や、ディスク1がDVDディスクのようディ
スクに2枚のディスクを張り合わせたものであるときに
生じ易いデビエーション部分などのディスクの欠陥部分
でフォーカスエラー信号の乱れる状態、即ちフォーカス
状態が不良の状態が検出され、異常の場合は層間ジャン
プを即座に行なわず、正常になってから層間ジャンプ動
作を開始するように処理が行なわれる。これによって、
層間ジャンプを安定して確実に行なえる光ディスク装置
を実現することができる。
【0069】なお、上記の実施例では、スルーレートを
検出する信号をLPF15の出力としているが、信号処
理回路7で生成されるフォーカスエラー信号のスルーレ
ートを検出し、このスルーレートが所定の値以上の場合
には層間ジャンプを行なわないようにしても同様の効果
を奏する。
【0070】また、ディスク1の記録層が2層の場合を
説明したが、本発明は、記録層が3層以上の場合にも適
用できることは云うまでもない。
【0071】<実施例2>図7において、29は、比較
回路25の出力信号を記憶する第二の記憶回路、30
は、記憶回路29の書き込み制御を行なう回路、31
は、記憶回路29で記憶した結果を選択する回路であ
り、その他の実施例1で用いたのと同じ要素には図1と
同一の記号を付している。
【0072】本実施例も実施例1と同様、マイコン13
の制御により、上昇電圧値16及び下降電圧値17を切
換えて層間ジャンプを行なう。以下、本実施例の動作概
要を説明するが、実施例1と同様の動作については説明
を省略する。
【0073】FGカウント21で計数した値は、第一の
書き込み制御回路22及び読み出し制御回路23のほ
か、第二の書き込み制御回路30にも供給される。ま
た、第一の記憶回路27及び第二の記憶回路29は、デ
ィスク一回転分のFGカウンタ21のカウントする分の
アドレスを持っており、第一の書き込み制御回路22
は、LPF15の値をFGカウンタ21の値に応じた第
一の記憶回路27のアドレスの部分に書き込むように制
御し、第二の書き込み制御回路30は、比較回路25の
出力結果をFGカウンタ21の値に応じた第二の記憶回
路29のアドレスの部分に書き込むように制御する。
【0074】ディスクが一回転するとFGカウンタ21
の値は0に戻り再度カウントを始めるが、それに伴い第
一の記憶回路27及び第二の記憶回路29のアドレス部
分の値も更新されていく。つまり、記憶回路27及び記
憶回路29には、現在より一回転前の回転位相に応じた
LPF15の値と比較回路25の出力結果がそれぞれ保
持される。
【0075】第二の記憶回路29のアドレスは、記憶回
路27と同様に“0”から“n−1”(nは自然数)と
なっている。従って、記憶回路27及び記憶回路29
は、FGカウンタ21が“m”(n=12のとき、m=
0,1,…,11)の場合は“m”のアドレスにそれぞ
れLPF15の値及び比較回路25の出力結果を格納す
る。
【0076】他方、読み出し制御回路23は、実施例1
で説明したように、供給された前記FGカウンタ21の
値より一つ小さい値のアドレスの部分を読み出すように
記憶回路27を制御し、現在のディスクの回転位相より
一つ前の位相のLPF15の値を読み出す。また、読み
出された信号とLPF15の値とは差分演算器24に供
給され、差分結果が比較回路25に供給される。そし
て、比較回路25の比較結果が第二の記憶回路29に供
給される。
【0077】第二の書き込み制御回路30は、FGカウ
ンタ21の値に応じた第二の記憶回路29のアドレスの
部分に比較回路25の比較結果を書き込むように制御す
る。これにより、書き込みが行なわれる直前まで、記憶
回路29には一回転前のFGカウンタ21の値に応じた
アドレスにフォーカスエラー信号が乱れたかどうかの結
果が格納されている。
【0078】第二の記憶回路29の出力は、選択回路3
1に供給される。選択回路31には記憶回路29の出力
のほか、FGカウンタ21の値及びマイコン13からの
信号(設定値)が供給される。選択回路31は、FGカ
ウント21の値からFGカウント21の値にマイコン1
3から供給される設定値を加えた範囲のアドレスにある
第二の記憶回路29から出力される比較結果の論理和を
取り、その結果をマイコン13に供給する。マイコン1
3から供給される設定値は、ディスク欠陥を検出する範
囲として定められるものである。
【0079】ここで、選択回路31の一例を図8を用い
て説明する。マイコン13から供給される設定値とFG
カウンタ21の値とがデコード回路50に供給される。
デコード回路50は、記憶回路29からの信号(アドレ
ス0の値からアドレス11の値)を選択するための選択
信号を出力し、AND回路51a〜51lに供給する。
また、記憶回路29からの信号(アドレス0の値からア
ドレス11の値)も各AND回路51a〜51lに供給
される。
【0080】デコード回路50は、選択するアドレスの
信号が接続されているAND回路51a〜51lに“H
IGH”を供給し、選択しないアドレスの信号が接続さ
れているAND回路51a〜51lに“LOW”を供給
する。例えば、記憶回路29のアドレスがn=12の場
合、FGカウント21の値が“3”でマイコン13から
の設定値が“2”の場合、デコード回路50は、記憶回
路29のアドレスの値が“3”を含んでその二つ先の
“3”,“4”,“5”が接続されているAND回路5
1d,51e,51fに“HIGH”を供給する。ま
た、FGカウント21の値が“10”でマイコン13か
らの設定値が“5”の場合、デコード回路50は、記憶
回路29のアドレスの値が“10”,“11”,
“0”,“1”,“2”,“3”が接続されているAN
D回路51k,51l,51a,51b,51c,51
dに“HIGH”を供給する。各AND回路51a〜5
1lからの出力は、全てOR回路52に供給される。O
R回路52は、これらの論理和をとり、結果を選択回路
31の出力とする。
【0081】このような動作の結果、マイコン13は、
選択回路31から供給された信号が「異常あり」の場合
(本実施例では“HIGH”の場合)は、現在のFGカ
ウンタ21の位置から設定する範囲の間で一回転前にフ
ォーカスエラー信号が乱れたと判断し、この状態から層
間ジャンプを行なうとジャンプ開始時、ジャンプ中又は
ジャンプ終了後のフィードバックループが閉じた時の引
込み過程でフォーカスエラー信号が乱れてフィードバッ
ク制御が掛からず、合焦点が得られない可能性があると
して層間ジャンプを行なわないようにし、「異常なし」
(本実施例では“LOW”)となるまで層間ジャンプを
待機するように処理する。
【0082】また、比較回路25の検出結果の信号は、
実施例1で説明したように第一の書き込み制御回路22
にも供給される。書き込み制御回路22は、信号レベル
が大きいという結果が入力された場合は、フォーカスエ
ラー信号が乱れており、それに伴って演算するLPF1
5からの出力も正常ではないことから、第一の記憶回路
27の値を更新しないように制御する。また、信号レベ
ルが小さいという結果が入力された場合は、フォーカス
エラー信号が正常であり、それに伴って演算するLPF
15からの出力も正常であることから、記憶回路27の
値を更新するように制御する。
【0083】これによって、記憶回路27の値はフォー
カスエラー信号が乱れた時のLPF15の値を記憶する
ことなく、正常状態の場合のみのLPF15の値を保持
することができる。
【0084】上記の結果、本実施例においては、フォー
カス制御信号のスルーレートが幾つかの回転位相で検出
されており、そのうち一つでもスルーレートが所定の値
以上の場合には層間ジャンプが行なわなれない。
【0085】以上説明したように、本実施例によれば、
層間ジャンプを行なう際に、ディスクの半径方向に入っ
た傷の部分や、DVDディスクのように2枚のディスク
を張り合わせた場合に生じるデビエーションの部分等の
ディスクの欠陥によって生じるフォーカスエラー信号の
乱れる状態が予め学習した情報から検出される。そし
て、異常の場合は、層間ジャンプを即座に行なわず、正
常になってから層間ジャンプの動作を開始するように処
理が行なわれる。このようにして、層間ジャンプが安定
かつ確実に行なえる光ディスク装置を実現することがで
きる。
【0086】なお、上記の実施例ではスルーレートを検
出する信号をLPF15の出力としているが、信号処理
回路7で生成されるフォーカスエラー信号のスルーレー
トを検出し、このスルーレートが所定の値以上の場合に
は層間ジャンプを行なわないようにしても同様の効果を
奏する。
【0087】また、ディスク1の記録層が2層の場合を
説明したが、本発明は、記録層が3層以上の場合にも適
用できることは云うまでもない。
【0088】<実施例3>図9において、32,33,
34は、差分演算器24、比較回路25、設定値26と
同様の機能のそれぞれ第二の差分演算器、第二の比較回
路、第二の設定値である。35a,35bは、第一の記
憶回路27の出力値をラッチするフリップフロップであ
り、第一の記憶回路27の出力値が、第一の差分演算器
24にはフリップフロップ35aを介して、第二の差分
演算器32にはフリップフロップ35aを介して与えら
れる。また、36は、第一の比較回路25の比較結果と
第二の比較回路33の比較結果の論理和をとるOR回路
である。第二の記憶回路29には、実施例2の場合と異
なり、OR回路36の演算結果が入力される。その他の
実施例1,2で用いたのと同じ要素には図1,2と同一
の記号を付している。
【0089】本実施例も実施例1,2と同様、マイコン
13の制御により、上昇電圧値16及び下降電圧値17
を切換えて層間ジャンプを行なう。以下、本実施例の動
作概要を説明するが、実施例1,2と同様の動作につい
ては説明を省略する。
【0090】まず、第一の書き込み制御回路22は、実
施例1,2の場合と同様、前記LPF15の値を前記F
Gカウンタ21の値に応じた第一の記憶回路27のアド
レスの部分に書き込むように制御するが、第二の書き込
み制御回路30は、OR回路36の出力結果を前記FG
カウンタ21の値に応じた第二の記憶回路29のアドレ
スの部分に書き込むように制御する。そして、第一の記
憶回路27及び第二の記憶回路29には現在より一回転
前の回転位相に応じたそれぞれLPF15の値とOR回
路36の出力結果が保持されている。
【0091】他方、読み出し制御回路23は、供給され
たFGカウンタ21の値のアドレス部分の第一の記憶回
路の値を、前記第一の書き込み制御回路22が前記LP
F15の値を書き込む前に読み出すように制御し、読み
出し結果のデータを第二のフリップフロップ35bにラ
ッチする。例えば、FGカウント21の値が“6”の場
合は“6”のアドレスの値を読み出す。このように本実
施例の読み出し制御回路23は、フリップフロップ35
bに対しては、実施例1,2の場合と異なる読み出し制
御を行なう。
【0092】更に、読み出し制御回路23は、FGカウ
ンタ21の値より一つ小さい値のアドレス部分の第一の
記憶回路の値を読み出すように制御し、読み出し結果の
データを第一のフリップフロップ35aにラッチする。
例えば、FGカウント21の値が“6”の場合は“5”
のアドレスの値を読み出す。このように本実施例の読み
出し制御回路23は、フリップフロップ35aに対して
は、実施例1,2の場合と同様の読み出し制御を行な
う。
【0093】この結果、第一のフリップフロップ35a
には現在のディスクの回転位相より一つ前の位相のLP
F15の値が書き込まれ、第二のフリップフロップ35
bには現在のディスクの回転位相より一回転前の位相の
LPF15の値が書き込まれる。
【0094】第一のフリップフロップ35aに書き込ま
れた信号は、第一の差分演算器24に供給される。差分
演算器24は、前述したLPF15の値と、第一のフリ
ップフロップ35aから読み出された信号との差分を演
算し、第一の比較回路25に供給する。比較回路25に
供給された値は、信号レベルの第一の設定値26と比較
して設置値26よりも大きいか小さいかの比較を行な
い、その結果をOR回路36に供給する。
【0095】他方、第二のフリップフロップ35bに書
き込まれた信号は、第二の差分演算器32に供給され
る。差分演算器32には前述したLPF15の値と、前
記第二のフリップフロップ35bから読み出された信号
との差分を演算し、第二の比較回路33に供給する。比
較回路33に供給された値は、信号レベルの第二の設定
値34と比較して設定値34よりも大きいか小さいかの
比較を行ない、その結果をOR回路36に供給する。
【0096】第一の比較回路25及び第二の比較回路3
3は、前述したように第一の設定値26および第二の設
定値34よりも出力が大きくなったものを検出すること
ができる。前記第一の比較回路25からの結果と前記第
二の比較回路33からの結果をOR回路36で論理和を
とりその演算結果を第二の記憶回路29に供給する。
【0097】先に述べたように、第二の書き込み制御回
路30は、前記FGカウンタ21の値に応じた第二の記
憶回路29のアドレスの部分に前記OR回路36の出力
を書き込むように制御する。これにより、記憶回路29
には一回転前のFGカウンタ21の値に応じたアドレス
にフォーカスエラー信号が乱れたかどうかの結果が格納
されている。
【0098】第二の記憶回路29の出力は、選択回路3
1に供給される。選択回路31には記憶回路29の出力
とFGカウンタ21の値及びマイコン13からの信号が
供給されている。選択回路31は、FGカウント21の
値とマイコン13から供給する設定値とからなる範囲の
アドレスにある第二の記憶回路29から出力される比較
結果の論理和を取りその結果をマイコン13に供給す
る。
【0099】このような動作の結果、マイコン13は、
前記選択回路31から供給された信号が「異常あり」の
場合(この実施例では“HIGH”の場合)は、現在の
FGカウンタ21の位置から一回転前と設定する範囲の
間で前回転時にフォーカスエラーが乱れたと判断し、こ
の状態から層間ジャンプを行なうとジャンプ開始時、ジ
ャンプ中又はジャンプ終了後のフィードバックループが
閉じた時の引込み過程でフォーカスエラー信号が乱れて
フィードバック制御が掛からず、合焦点が得られない可
能性があるとして層間ジャンプを行なわないようにし、
「異常なし」(本実施例では“LOW”)となるまで層間
ジャンプを待機するように処理する。
【0100】また、一回転前及び現在のFGカウント2
1の値より一つ手前の位相でフォーカスエラー信号の異
常を検出したOR回路36出力の信号は、第一の書き込
み制御回路22にも供給される。そして、書き込み制御
回路22は、フォーカスエラー信号が異常であるという
結果が入力された場合は、フォーカスエラー信号が乱れ
ておりそれに伴って演算するLPF15からの出力も正
常ではないことから第一の記憶回路27の値を更新しな
い様に制御する。
【0101】一方、フォーカスエラー信号が正常である
という結果が入力された場合は、フォーカスエラー信号
が正常であり、それに伴って演算するLPF15からの
出力も正常であることから第一の記憶回路27の値を更
新するように制御する。
【0102】これによって、第一の記憶回路27の値は
フォーカスエラー信号が乱れたときのLPF15の値を
記憶することなく、正常状態の場合のみのLPF15の
値を保持することができる。
【0103】以上の層間ジャンプ時の各制御は、マイコ
ン13によって行なわれるが、その際の制御のアルゴリ
ズムのPAD図を図10に示す。このアルゴリズムによ
って層間ジャンプが安定に行なわれる。なお、図10の
アルゴリズムによるプログラムがマイコン13の有する
記憶装置に格納されている。
【0104】上記の結果、本実施例においては、フォー
カス制御信号のスルーレートが幾つかの回転位相と一回
転前で検出されており、そのうち一つでもスルーレート
が所定の値以上の場合には層間ジャンプが行なわれな
い。
【0105】以上説明したように、本実施例によれば、
層間ジャンプを行なう際に、ディスクの半径方向に入っ
た傷の部分や、DVDディスクのように2枚のディスク
を張り合わせた場合に生じる記録面のデビエーションの
部分等のディスクの欠陥によって生じるフォーカスエラ
ー信号の乱れる状態が予め学習した情報から検出され
る。そして、異常の場合は、層間ジャンプを即座に行な
わず、正常になってから層間ジャンプの動作を開始する
ように処理が行なわれる。このようにして、ディスクの
欠陥位置を避けて層間ジャンプが安定かつ確実に行なえ
る光ディスク装置を実現することができる。
【0106】なお、上記の実施例ではスルーレートを検
出する信号をLPF15の出力としているが、信号処理
回路7で生成されるフォーカスエラー信号のスルーレー
トを検出し、このスルーレートが所定の値以上の場合に
は層間ジャンプを行なわない様にしても同様の効果を奏
する。
【0107】また、ディスク1の記録層が2層の場合を
説明したが、本発明は、記録層が3層以上の場合にも適
用できることは云うまでもない。
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、層間ジャンプを行なう
際に、ディスクの欠陥によって生じるフォーカスエラー
信号の乱れる状態が検出され、異常の場合は層間ジャン
プを即座に行なわず、正常になってから層間ジャンプ動
作を開始するように処理されるので、層間ジャンプを安
定かつ確実に行なうことができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディス装置の第1の実施例を説
明するためのブロック図。
【図2】実施例に用いるピックアップの構成とフォーカ
スの信号処理回路を説明するためブロック図。
【図3】ディスク変位に対するフォーカスエラー信号の
変化を説明するための波形図。
【図4】層間ジャンプ時のフォーカスエラー信号と対物
レンズ駆動信号を説明するための波形図。
【図5】FGカウンタの出力信号を例を説明するための
波形図。
【図6】実施例に用いる比較回路の例を説明するための
回路図。
【図7】本発明の第2の実施例を説明するためのブロッ
ク図。
【図8】実施例に用いる選択回路の例を説明するための
回路図。
【図9】本発明の第3の実施例を説明するためののブロ
ック図。
【図10】マイコンで制御する際のアルゴリズムを説明
するためのフローチャート図。
【図11】片面に2層の記録層を有するディスクを説明
するための断面図。
【図12】相関ジャンプを説明するための波形図。
【図13】ディスクにしわ(デビエーション)のある場
合のフォーカスエラー信号とピックアップ駆動信号を説
明するための波形図。
【符号の説明】
1…ディスク、3…対物レンズ、4…ピックアップ、7
…信号処理回路、8…フォーカス制御回路、12…フォ
ーカスゼロクロス検出回路、13…マイクロコンピュー
タ、14…前値保持回路、15…低域通過フィルタ、1
6…上昇電圧値、17…下降電圧値、18…加算回路、
19…切替スイッチ、20a,20b…スイッチ、21
…FGカウンタ、22…書き込み制御回路、23…読み
出し制御回路、24…差分演算器、25…比較回路、2
6…信号レベル設定値、27…記憶回路、28…パルス
発生器。
フロントページの続き Fターム(参考) 5D117 AA02 BB02 CC01 CC04 DD00 DD01 FF05 FX01 GG02 GG06 5D118 AA13 AA17 BA01 BB08 BF13 CA11 CD02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の記録層を有するディスクに光ビー
    ムを照射して情報の記録/再生を行なうために用いる対
    物レンズと、当該対物レンズの焦点を複数の記録層の内
    の一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、対物レン
    ズの焦点を焦点が合っている一記録層から別の記録層へ
    焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段とを具備し、前
    記層間ジャンプ手段は、ディスクに生じている欠陥部分
    を検出する手段と、当該欠陥部分を検出する手段によっ
    て得られた欠陥検出結果を用いてディスクの欠陥部分が
    ある位置での層間ジャンプの開始を停止する手段を含ん
    でいることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 複数の記録層を有するディスクの一記録
    層にレーザ光線を集光するための対物レンズと、 上記対物レンズから得られる反射光に基づいて対物レン
    ズの焦点を上記一記録層に合わせるフォーカス制御手段
    と、 対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から
    別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段
    と、 フォーカス状態が良好か不良かを判断する判断手段とを
    備え、 上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状
    態が良好であると判断した場合は、上記一記録層から別
    の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上
    記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断した場
    合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジ
    ャンプの開始を停止することを特徴とする光ディスク装
    置。
  3. 【請求項3】 複数の記録層を有するディスクの一記録
    層にレーザ光線を集光するための対物レンズと、 上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成した
    フォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上記一
    記録層に合わせるフォーカス制御手段と、 対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から
    別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段
    と、 前記フォーカス制御信号のスルーレートが所定の値以上
    になったことを検出する検出手段と、 前記検出手段の検出結果に基づいてフォーカス状態を判
    断する判断手段とを備え、 上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状
    態が良好であると判断した場合は、上記一記録層から別
    の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上
    記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断した場
    合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジ
    ャンプの開始を停止することを特徴とする光ディスク装
    置。
  4. 【請求項4】 複数の記録層を有するディスクの一記録
    層にレーザ光線を集光するための対物レンズと、 上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成した
    フォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上記一
    記録層に合わせるフォーカス制御手段と、 対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から
    別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段
    と、 ディスクの回転位相を検出する検出手段と、 検出したディスクの回転位相毎にフォーカス制御信号を
    記憶する記憶手段と、 現在のディスクの回転位相より手前の回転位相で記憶し
    たフォーカス制御信号を記憶手段から読み出す読み出し
    制御手段と、 現在のディスクの回転位相のフォーカス制御信号と前記
    読み出したフォーカス制御信号との信号レベルの差分を
    演算する演算手段と、 前記演算手段の演算結果と信号レベルの予め設定してあ
    る設定値とを比較する比較手段と、 前記検出手段の検出結果に基づいてフォーカス状態を判
    断する判断手段とを備え、 上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状
    態が良好であると判断した場合は、上記一記録層から別
    の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上
    記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断した場
    合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジ
    ャンプの開始を停止することを特徴とする光ディスク装
    置。
  5. 【請求項5】 複数の記録層を有するディスクの一記録
    層にレーザ光線を集光するための対物レンズと、 上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成した
    フォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上記一
    記録層に合わせるフォーカス制御手段と、 対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から
    別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段
    と、 ディスクの回転位相を検出する検出手段と、 検出したディスクの回転位相毎にフォーカス制御信号を
    記憶する第一の記憶手段と、 現在のディスクの回転位相より手前の回転位相で記憶し
    たフォーカス制御信号を記憶手段から読み出す読み出し
    制御手段と、 現在のディスクの回転位相のフォーカス制御信号と前記
    読み出したフォーカス制御信号との信号レベルの差分を
    演算する演算手段と、 該演算手段の演算結果と信号レベルの予め設定してある
    設定値とを比較する比較手段と、 該比較手段の比較結果をディスクの回転位相毎に記憶す
    る第二の記憶手段と、 現在の回転位相から所定の回転位相分の範囲の前記比較
    した結果を第二の記憶手段から選択する選択手段と、 該選択手段の選択結果に基づいてフォーカス状態を判断
    する判断手段とを具備し、 上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状
    態が良好であると判断した場合は、上記一記録層から別
    の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上
    記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断した場
    合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジ
    ャンプの開始を停止することを特徴とする光ディスク装
    置。
  6. 【請求項6】 複数の記録層を有するディスクの一記録
    層にレーザ光線を集光するための対物レンズと、 上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成した
    フォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上記一
    記録層に合わせるフォーカス制御手段と、 対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から
    別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段
    と、 ディスクの回転位相を検出する検出手段と、 検出したディスクの回転位相毎にフォーカス制御信号を
    記憶する第一の記憶手段と、 現在のディスクの回転位相の手前の回転位相で記憶した
    フォーカス制御信号と一回転前の回転位相で記憶したフ
    ォーカス制御信号とを第一の記憶手段から読み出す読み
    出し制御手段と、 現在のディスクの回転位相のフォーカス制御信号と前記
    読み出した手前の回転位相のフォーカス制御信号との信
    号レベルの差分を演算する第一の演算手段と、 第一の演算手段の演算結果と信号レベルの予め設定して
    ある第一の設定値とを比較する第一の比較手段と、 現在のディスクの回転位相のフォーカス制御信号と前記
    読み出した一回転前の回転位相のフォーカス制御信号と
    の信号レベルの差分を演算する第二の演算手段と、 第二の演算手段の演算結果と信号レベルの予め設定して
    ある第二の設定値とを比較する第二の比較手段と、 第一比較手段の出力結果と第二の比較手段の出力結果と
    の論理和演算の結果をディスクの回転位相毎に記憶する
    第二の記憶手段と、 現在の回転位相から所定の回転位相分の範囲の前記論理
    和演算の結果を第二の記憶手段から選択する選択手段
    と、 該選択手段の選択結果に基づいてフォーカス状態を判断
    する判断手段とを具備し、 上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状
    態が良好であると判断した場合は、上記一記録層から別
    の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上
    記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断した場
    合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジ
    ャンプの開始を停止することを特徴とする光ディスク装
    置。
  7. 【請求項7】 前記層間ジャンプ手段は、対物レンズが
    前記一記録層から前記別の記録層に近づいて前記別の記
    録層を越えるように対物レンズを駆動する加速電圧と、
    前記別の記録層を越えた対物レンズをその逆方向に駆動
    する減速電圧とを生成し、対物レンズの焦点位置が前記
    別の記録層と一致した時点で減速電圧の供給を絶つ対物
    レンズの駆動手段を有していることを特徴とする請求項
    1〜請求項6のいずれか一に記載の光ディスク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007007264A2 (en) * 2005-07-13 2007-01-18 Koninklijke Philips Electronics N.V. Method and apparatus for recording an input signal with a decrease of the level of resolution during temporarily suspension of the recording
US7826315B2 (en) 2007-05-31 2010-11-02 Kabushiki Kaisha Toshiba Optical disc drive and focus position control method

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