JP2000173162A - 再生装置、再生方法 - Google Patents

再生装置、再生方法

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JP2000173162A
JP2000173162A JP11247346A JP24734699A JP2000173162A JP 2000173162 A JP2000173162 A JP 2000173162A JP 11247346 A JP11247346 A JP 11247346A JP 24734699 A JP24734699 A JP 24734699A JP 2000173162 A JP2000173162 A JP 2000173162A
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signal
disc
disk
reproducing
peak
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JP11247346A
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English (en)
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Masayuki Hotta
雅之 堀田
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスク装填時等に容易かつ迅速にディスク
種別を判断する。 【解決手段】 装填されている光ディスクに対してレー
ザ照射を実行させるとともに、その際に得られる反射光
に基づく信号のピーク数、ピークタイミングを観測し、
その観測結果から、光ディスクの種別を判別する。そし
て判別結果により、ディスク種別に応じた設定処理を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録層の数、及び
/又は厚み方向の記録層の位置が異なる複数種類の光デ
ィスクを選択的に再生可能な再生装置、再生方法に関
し、特に載置された光ディスクの種類を判別する技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、コンパクトディスク(以降CD−
DA(CD-DIGITAL AUDIO)ともいう)が普及していると
ともに、このCD−DAより大容量な新たな光ディスク
としてDVD(Digital Versatile Disc)が提案されて
いる。このDVDは直径12cmの光ディスクに従来の
CDのトラックピッチ1.6μmの半分の0.8μmで
情報を記録し、半導体レーザの波長をCDの780nm
から例えば650nmに変更し、更にCDで採用された
EFM(Eight to Fourteen Modulation)変調方式に改
良を加えて片面で約4Gバイト相当の高密度記録を実現
させている。また、例えばこのようなDVDに準拠し
て、記録層として2つの層(レイヤー)を備えたマルチ
レイヤーディスク(複層ディスク)も開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、CD−DA
やDVDなど各種の方式のディスクが存在することか
ら、再生装置としては、これらの異なる種別のディスク
に対応して再生できるようにすることが求められる。そ
して、各種ディスクに対して互換性を備える再生装置で
は、ディスクの種別に応じてレーザ波長やデコード方式
を切り換える必要があることから、あるディスクが装填
された際に、まずそのディスクの種別を判別することが
必要になる。
【0004】このディスク種別判別のためには、例えば
ディスクから管理情報(例えばTOC)を読み出すこと
で可能となるが、この場合、判別に時間がかかるという
問題がある。例えばCD−DA用ピックアップ及びデコ
ード系とDVD用ピックアップ及びデコード系を備えた
再生装置では、装着時には装着されたディスクの種別が
わからないため、まず一方のピックアップによりレーザ
照射及びサーボ制御などの立上処理を行い、データ読出
可能状態としてTOCデータを読み込むことになる。も
し装着されているディスクの種別と、上記一方のピック
アップとの対応がとれていない場合には、他方のピック
アップによるレーザ照射及びサーボ制御などの立上処理
に切り換える必要がある。
【0005】このような事情から、ディスク装填時のデ
ィスク種別判別に時間がかかると、実際の再生開始まで
のユーザーの待ち時間を長くしてしまうことになる。
【0006】また何らかのセンサ機構を設けることで、
装填時などに即座にディスク種別判別を行うことが可能
とはなるが、そのようなセンサ機構としての構成を付加
することは、構成の簡略化、コストダウンなどを阻害す
るという難点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点に鑑みて、特別なセンサ機構としての部位などを設け
ることなく、ディスク装填時などに迅速にディスク種別
判別ができるようにすることを目的とする。
【0008】このため本発明では、記録層の数、及び/
又は厚み方向の記録層の位置が異なる複数種類の光ディ
スクを選択的に再生可能な再生装置として、載置された
光ディスクに対して光ビームを照射する照射手段と、照
射手段により照射した光ビームの光ディスクからの反射
光を受光する受光手段と、受光手段にて受光した反射光
に基づいて信号を生成する信号生成手段と、信号生成手
段にて生成された信号のピーク数及び/又はピークタイ
ミングを検知する検知手段と、検知手段にて検知したピ
ーク数及び/又はピークタイミングに基づいて、載置さ
れた光ディスクの種類を判別する判別手段と、判別手段
により判別された光ディスクの種類に応じた再生条件を
設定する設定手段とを備えるようにする。
【0009】また本発明の再生方法としては、記録層の
数、及び/又は厚み方向の記録層の位置が異なる複数種
類の光ディスクを選択的に再生可能な再生方法として、
載置された光ディスクに対して光ビームを照射する照射
手順と、照射手順で照射した光ビームの光ディスクから
の反射光を受光する受光手順と、受光手順で受光した反
射光に基づいて信号を生成する信号生成手順と、信号生
成手順で生成された信号のピーク数及び/又はピークタ
イミングを検知する検知手順と、検知手順で検知したピ
ーク数及び/又はピークタイミングに基づいて、載置さ
れた光ディスクの種類を判別する判別手順と、判別手順
により判別された光ディスクの種類に応じた再生条件を
設定する設定手順とが行われるようにする。
【0010】即ち本発明では、例えば焦点位置を移動さ
せながらレーザ照射を行なうとともに、その反射光情報
を観測していく。反射光情報としては、レーザ光が記録
層に合焦点状態となったときにピークが得られるもので
あるめ、焦点位置を移動させていきながら反射光情報を
観測した際に、ピークの観測数は記録層の数と判断でき
る。つまり単層記録媒体と複層記録媒体を区別できる。
また、記録層の形成位置(例えばディスク厚み方向での
記録層の位置)が異なる種別が存在するときは、反射光
情報のピークの観測される焦点位置の違い(ピークタイ
ミング)により、種別を判別できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の再生
装置の実施の形態を以下の順序で説明する。なおこの再
生装置は、光ディスクとしての記録媒体に対応するもの
とする。 1.ディスク種別 2.再生装置の構成 3.第1のディスク判別動作例 4.第2のディスク判別動作例 5.第3のディスク判別動作例 6.変形例
【0012】1.ディスク種別 本例の再生装置では後述する4種類のディスクに対応す
るものとするが、まずディスク種別としては記録層の数
により大別して単層ディスク(シングルレイヤーディス
ク)と複層ディスク(マルチレイヤーディスク)があ
り、これについて図1で説明する。
【0013】図1(a)は記録データによるピットが形
成される記録層Lが1つ形成される単層ディスクであ
り、記録層Lに対して上面及び下面が透過サブストレー
トTSとされている。このシングルレイヤディスクは、
例えば従来より知られているCD−DAやDVDのシン
グルレイヤディスクに相当する。また図1(b)は記録
データによるピットが形成される記録層が第1記録層L
1と第2記録層L2として2つ形成される複層ディスク
である。この場合、第1記録層L1と第2記録層L2は
接着層Zを介して形成され、その第1記録層L1,第2
記録層L2に対する上面及び下面が透過サブストレート
TSとされている。
【0014】ディスク直径としては、単層ディスクも複
層ディスクも12cmと8cmのものが考えられてい
る。そしてディスク上は大きくわけて、内周側からリー
ドイン、データエリア、リードアウトとよぶ3つの領域
が形成されている。リードインが開始される位置として
の最大直径は45.2mmと規定され、またデータエリアが開
始される位置としての最大直径は48mmと規定されてい
る。
【0015】このように記録層の数として、単層ディス
ク、複層ディスクが存在することに加え、記録層の形成
位置(ディスク厚み方向の位置)による種別も存在す
る。これは具体的にはCD方式におけるデータ記録層
と、DVD方式におけるデータ記録層による違いでもあ
る。
【0016】なお説明上、CD方式のデータを「CDデ
ータ」といい、CDデータが記録された記録層を、「C
Dレイヤー」ということとする。ここでいうCDデータ
とは、通常のCD−DAで採用されているデータ形式で
あって、即ち、44.1KHzでサンプリングされた1
6ビットデジタルオーディオ信号をEFM方式で変調し
たデータのことである。また本出願人は、このようなC
Dデータよりも高品位なデータとして、DVD方式に準
拠した形でのデータ形式を提案している。これはサンプ
リング周波数を例えば上記44.1KHzの16倍とい
う非常に高いサンプリング周波数である2.842MH
zでΣΔ変調された1ビットデジタルオーディオ信号を
記録するものである。このようなデータを「HD(Hi-D
efinition)データ」ということとし、またHDデータ
が記録された記録層を「HDレイヤー」と呼ぶこととす
る。
【0017】ここでCDデータとHDデータの差異を簡
単に説明する。周波数帯域としてはCDデータは5〜2
0KHzを実現し、HDデータはDC成分〜100KH
zの広範囲の周波数帯域が実現できる。ダイナミックレ
ンジは、 CDデータではオーディオ帯域全体で98
(dB)を実現し、HDデータはオーディオ帯域全体で
120(dB)の周波数帯域が実現できる。
【0018】CDレイヤーに記録されるデータの最小ピ
ット長は0.83μmに対して、HDレイヤーに記録さ
れるデータの最小ピット長は0.4μmである。トラッ
クピッチに関しては、CDレイヤーは1.6μmに対し
て、HDレイヤーは0.74μmである。また、読出レ
ーザー波長としては、CDレイヤーは780nmに対し
て、HDレイヤーは650nmと短波長化が図られてい
る。更に光学ヘッドのレンズの開口率(NA)はCDレ
イヤーの0.45に対して、HDレイヤーは0.6とさ
れる。このように、最小ピット長、トラックピッチ、レ
ンズ開口率NA、レーザー波長を変化させることで、C
Dレイヤーのデータ容量は780MBに対してHDレイ
ヤーのデータ容量は4.7GBとはるかに大きいデータ
容量が記録できる。
【0019】このようなCDデータ又はHDデータが記
録されるとともに、層構造として単層、複層の別が存在
する、本例の再生装置において再生可能な4種類のディ
スクとは、「CD−DA」「単層HDディスク」「ハイ
ブリッドディスク」「複層HDディスク」となる。これ
らの各ディスクの違いを図2、図3で説明する。図2
は、各種別のディスクにおいて記録層に記録されるデー
タ種別を、また図3は記録層の形成位置を、それぞれ模
式的に示している。
【0020】「CD−DA」CD−DAとは、いわゆる
従来より普及しているオーディオ用コンパクトディスク
を指し、図2(a)のように単層ディスクとして記録層
Lが形成される。そしてこの記録層Lは、斜線部として
示すようにCDレイヤー101とされ、CDデータが記
録される。このCD−DAの場合、図3(a)に示すよ
うに、記録層Lは、ディスク表面(図面でディスク下部
となるレーザ入射面)から約1.2mmの位置(つまり
レーベル面に近い位置)に形成されている。
【0021】「単層HDディスク」単層HDディスクと
は、単層ディスクとしてのDVDに準拠しているもので
ある。図2(b)のように単層ディスクとして記録層L
が形成され、この記録層Lは、点描部として示すように
HDレイヤー102とされる。つまりHDデータが記録
される。この単層HDディスクの場合、図3(b)に示
すように、記録層Lは、ディスク表面(レーザ入射面)
から約0.6mmの位置、つまり厚み方向に概略中央と
なる位置に形成されている。このような単層HDディス
クは、オーディオデータがHDデータとして記録された
メディアとなるため、CD−DAに比べて高品位なオー
ディオ再生が可能となる。
【0022】「ハイブリッドディスク」ハイブリッドデ
ィスクとは、上記CD−DAと単層HDディスクを物理
的に張り合わせたような形態となる。即ち図2(c)の
ように複層ディスクとして第1記録層L1,第2記録層
L2が形成される。そして第1記録層L1はHDレイヤ
ー102とされてHDデータが記録され、第2記録層L
2はCDレイヤー101とされてCDデータが記録され
る。このハイブリッドディスクの場合、図3(b)に示
すように、第1記録層L1は、ディスク表面(レーザ入
射面)から約0.6mmの位置に形成され、第2記録層
L2は、ディスク表面(レーザ入射面)から約1.2m
mの位置に形成されている。このようなハイブリッドデ
ィスクにおいては、記録する音楽等のデータ内容(プロ
グラム)としては、例えば各レイヤーで同一の内容(例
えば同一の曲)とする。つまり同一内容の音楽等のデー
タを、CDレベルの通常品質のデータ(CDデータ)と
してCDレイヤー101に記録し、より高品質なデータ
(HDデータ)としてHDレイヤー102に記録するこ
とが考えられる。このようにすると、現在で普及してい
るCDプレーヤーではCDレイヤー101の再生が可能
であるため、CDデータの再生を楽しむことができ、ま
た更にCDプレーヤ等においてHDデータに対応するデ
コーダや、短波長レーザを出力可能な光学ヘッド等を備
えれば、HDレイヤーに記録された高品位な音楽等も再
生できる。つまり、ハイブリッドディスクは、一般に多
数所有されているCDプレーヤでも、またHDデータ対
応の機器でも再生できるメディアとすることができる。
【0023】「複層HDディスク」複層HDディスクと
は、単層HDディスクを物理的に張り合わせた形態とな
る。即ち図2(d)のように複層ディスクとして第1記
録層L1、第2記録層L2が形成され、この両記録層L
1、L2は、いづれもHDレイヤー102とされる。つ
まりHDデータが記録される。この複層HDディスクの
場合、図3(d)に示すように、記録層L1、L2はい
ずれも、ディスク表面(レーザ入射面)から約0.6m
mの位置、つまり厚み方向に概略中央となる位置に形成
されている。このような複層HDディスクは、オーディ
オデータがHDデータとして記録されたメディアとなる
ため、CD−DAに比べて高品位なオーディオ再生が可
能となるとともに、上記単層HDディスクの2倍の記録
容量を実現できる。
【0024】2.再生装置の構成 以上のような4種類のディスクに対して再生を行うこと
ができる本例の再生装置のブロック図を図4に示す。装
填される光ディスク1は、上述した4種類のうちのいず
れかのディスクとされる。この光ディスク1は、図示し
ないターンテーブルに載置され、スピンドルモータ2に
よってCLV(線速度一定:constant liner velocit
y)又はCAV(角速度一定:constant angler velocit
y)に回転制御される。
【0025】この再生装置では、4種類のディスクに対
応するために、CDレイヤー101とHDレイヤー10
2の両方についての再生機能を備える必要があるため、
図4に示す光学ヘッド3、RFアンプ4、エラー訂正/
デコーダ回路7としては、CDデータ再生系とHDデー
タ再生系の2系等を備えるものとなり、この2系統の構
成は図5に示している。なお、この例ではCDデータ再
生系とHDデータ再生系をそれぞれ独立した部位として
説明するが、実際には共用可能な部位も多くあり、これ
については逐次述べていく。
【0026】図4に示す光学ヘッド3は、対物レンズ、
2軸機構、半導体レーザ、及び上記半導体レーザの出射
光及び光ディスク1からの反射の経路となる光学系、反
射光を受光するディテクタを有して構成されている。具
体的には図5に示すように、光学ヘッド3としてはCD
用ヘッド部3AとHD用ヘッド部3Bが形成され、それ
ぞれ図示するように対物レンズ15A、15B、2軸機
構16A、16B、半導体レーザ17A、17B、ディ
テクタ18A、18B、光学系19A、19Bが形成さ
れる。
【0027】そして上記ターンテーブルに載置されてい
る光ディスクがCD−DAである場合、もしくはハイブ
リッドディスクのCDレイヤ101を再生する場合は、
CD用ヘッド部3Aが用いられる。即ち半導体レーザ1
7Aは780nmの波長のレーザ出力を行うものとされ、
また対物レンズ15Aの開口率は0.45とされてい
る。一方、上記ターンテーブルに載置されている光ディ
スクが単層HDディスク又は複層HDディスクである場
合、もしくはハイブリッドディスクのHDレイヤ102
を再生する場合は、HD用ヘッド部3Bが用いられる。
即ち半導体レーザ17Bは650nmの波長のレーザ出力
を行うものとされ、また対物レンズ15Bの開口率は
0.6とされている。
【0028】このようにCD用ヘッド部3AもしくはH
D用ヘッド部3Bによるレーザ照射が、スピンドルモー
タ2によって回転されている光ディスク1に対して実行
され、その反射光がディテクタ3A又は3Bによって受
光される。
【0029】なお、ホログラム一体型非球面レンズを用
いれば、上述したような光学ヘッド3内部に2つの対物
レンズ(15A、15B)を設ける必要が無く、1つの
レンズで半導体レーザの光路を切換えるのみで構成で
き、そのような光学ヘッドを用いてもよい。つまりその
場合は半導体レーザのみを短波長用と長波長用の2つ設
けるようにし、光学系、対物レンズ、ディテクタ等は共
用できる。また、光学系やディテクタは共用するが、半
導体レーザと対物レンズについてはCD用とHD用にそ
れぞれ用意するような光学ヘッド3の構成も可能であ
る。
【0030】対物レンズ15A、15Bをそれぞれ支持
する2軸機構16A、16Bには、対物レンズ15A、
15Bを光ディスク1に接離する方向に駆動するフォー
カス用コイルと、対物レンズ15A、15Bを光ディス
ク1の半径方向に駆動するトラッキング用コイルとが形
成されている。また、この再生装置には、光学ヘッド3
全体を光ディスク1の半径方向に大きく移動させるスレ
ッド機構14を更に備えている。
【0031】光学ヘッド3内のディテクタ(18A又は
18B)にて検知した反射光は反射光量に応じた電流信
号とされてRFアンプ4に供給され、このRFアンプ4
での電流電圧変換、マトリクス演算処理により、フォー
カスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEが生
成されるとともに再生情報(和信号)としてのRF信
号、同じく和信号であるPI(プルイン)信号が生成さ
れる。図5のようにディテクタ18A、18Bが独立系
統として形成される場合は、RFアンプ4内には、CD
用RF部4A、HD用RF部4Bが形成され、それぞれ
フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号T
E、RF信号、PI信号が生成されるようになされる。
なお、両系統でディテクタが共用される場合や、或いは
ディテクタ18A、18Bの出力が選択的に切り換えら
れてRFアンプ4に供給されるような構成を取った場合
は、CD用RF部、HD用RF部を独立して設ける必要
はない。
【0032】RFアンプ4で生成されたフォーカスエラ
ー信号FE、トラッキングエラー信号TEはサーボ回路
5にて位相補償、利得調整をされたのちに駆動回路6に
供給され、フォーカスドライブ信号、トラッキングドラ
イブ信号として上述したフォーカス用コイルと、トラッ
キング用コイルとに印加される。さらに上記トラッキン
グエラー信号TEをサーボ回路5内にてLPF(low pa
ss filter)を介してスレッドエラー信号を生成して、
駆動回路6からスレッドドライブ信号としてスレッド機
構14に印加される。これによりいわゆるフォーカスサ
ーボ制御、トラッキングサーボ制御、スレッドサーボ制
御が実行される。
【0033】またサーボ回路5はシステムコントローラ
11からの指示に基づいて、フォーカスサーチ動作、ト
ラックジャンプ動作のための信号を駆動回路6に供給
し、それに応じた、フォーカスドライブ信号、トラッキ
ングドライブ信号、スレッドドライブ信号を発生させ
て、光学ヘッド3のフォーカスサーチやトラックジャン
プ及びアクセス等を実行させる。
【0034】フォーカスサーチとは、フォーカスサーボ
引込のために対物レンズ15(15A、15B)をディ
スク1から最も遠い位置と最も近い位置の間を強制的に
移動させながらいわゆるS字カーブを検出する動作であ
る。既に知られているようにフォーカスエラー信号FE
としては、対物レンズ15がディスク1の記録層に対し
て合焦点位置となるポイントの前後の狭い区間において
S字カーブが観測されるものとなり、そのS字カーブの
リニア領域でフォーカスサーボをオンとすることで、フ
ォーカスサーボ引込が可能となる。このようなフォーカ
スサーボ引込のために、フォーカスサーチが行われるも
のであり、このためのフォーカスドライブ信号がフォー
カス用コイルに印加され、対物レンズ15の移動が行わ
れる。
【0035】またトラックジャンプやアクセスの場合に
は、2軸機構16(16A、16B)による対物レンズ
15のディスク半径方向への移動や、スレッド機構14
による光学ヘッド3のディスク半径方向への移動が行わ
れるが、このためのドライブ信号がトラッキングドライ
ブ信号、スレッドドライブ信号としてトラッキング用コ
イルやスレッド機構14に印加されることになる。
【0036】RFアンプ4にて生成されたRF信号は、
載置されている光ディスク1がCD−DAの場合、もし
くはハイブリッドディスクのCDレイヤ101を再生し
ている場合は、エラー訂正及びデコーダ回路7におい
て、2値化してEFM復調(eight to fourteen demodul
ation )を行うとともにCIRC(cross interleave re
ad solomon coding)によるエラー訂正処理を行った後
にメモリコントローラー8に入力される。一方、上記タ
ーンテーブルに載置されている光ディスク1が単層HD
ディスク又は複層HDディスクである場合、もしくはハ
イブリッドディスクのHDレイヤ102を再生している
場合は、エラー訂正及びデコーダ回路7において2値化
してEFM-Plus復調(eight to fourteen demodula
tion Plus)を行うとともに積符号(product code)に基づ
くエラー訂正処理が行なわれ、メモリコントローラ8に
供給される。即ち機能的に見れば、図5のようにエラー
訂正及びデコーダ回路7においてはCD用デコード部7
AとHD用デコード部7Bが形成される。なおCD用デ
コード部7AとHD用デコード部7Bはハードウエア的
に独立した回路部としてもよいし、ハードウエア的には
共用される回路部とすることもできる。
【0037】またエラー訂正及びデコーダー回路7では
2値化したEFM信号もしくはEFMプラス信号の基準
クロックとの比較により速度エラー信号及び位相エラー
信号を生成して駆動回路6に供給することで、光ディス
ク1をスピンドルモーター2により所定CLV速度(又
はCAV速度)で回転させる。更にエラー訂正及びデコ
ーダー回路7では2値化したEFM信号又はEFMプラ
ス信号に基づいてPLL(Phase Locked loop)の引き
込み動作を制御し、デコード処理等に用いる再生クロッ
クを得る。
【0038】エラー訂正後の2値化データは、メモリコ
ントローラ8を介して所定の転送レートでバッファメモ
リ9に書き込まれる。バッファメモリ9に所定量以上の
データが蓄積されたらバッファメモリ9から書き込みの
転送レートより十分遅い第2の転送レートにて読み出し
を行う。このようにバッファメモリ9に一旦データを蓄
えてからオーディオデータとして出力するようにしたの
で、例えば振動等の外乱によってトラックジャンプが生
じて光学ヘッド3からの連続したデータ読み出しが途絶
えたとしても、光学ヘッド3のトラックジャンプが発生
したアドレスへの再配置に要する時間に相当するデータ
は予めバッファメモリ9に蓄積されているのでオーディ
オ出力としては連続したオーディオデータ出力が実現で
きる。
【0039】尚、メモリコントローラ8はシステムコン
トローラ11によって制御されている。メモリコントロ
ーラー8によってバッファメモリ9から読み出されたデ
ジタルデータはD/Aコンバーター10にてアナログオ
ーディオ信号に変換され、右チャンネル出力、左チャン
ネル出力として出力される。
【0040】またこの再生装置では、HD用ヘッド部3
B内のディテクタ18B(CD用と共用される場合はそ
のディテクタ)からの反射光情報に基づいてRFアンプ
4で得られる信号(PI信号、フォーカスエラー信号F
E、トラッキングエラー信号TE)のいずれかが判別信
号生成部20に供給され、その判別信号生成部20でピ
ーク検出が行われて、ピーク検出出力がシステムコント
ローラ11に供給される。これは装填されたディスク1
の種別判別のための動作となり、これについては後述す
る。
【0041】システムコントローラ11は全体を制御す
る部位としてマイクロコンピュータにより形成される。
システムコントローラ11は内部ROMに保持する動作
プログラムやユーザーの操作に応じて再生動作のための
所要の制御を行うことになる。例えば操作部12として
の各種の操作キーの操作に応じて各種サーボ用のコマン
ドをサーボ回路5に転送したり、メモリコントローラ8
に対してバッファメモリ9の制御の指令を与えること、
エラー訂正・デコーダー回路7でのスピンドルサーボ制
御やデコーダ制御を行うことなどで必要な再生動作を実
行させる。また、再生等の動作に応じて表示部13の表
示制御を行う。例えば演奏経過時間や再生しているプロ
グラムのタイトル等の文字情報の表示を表示部13に表
示するように制御を行なう。
【0042】また本例では特にディスク1が装填された
際には、後述するように対物レンズをフォーカスサーチ
時と概略同様に移動させ、そのとき判別信号生成部20
から得られる信号を監視してディスク種別判別を行うよ
うにしている。システムコントローラ11はこのための
動作制御及びディスク判別動作を行う。なお、タイマ1
1aはこの判別処理において用いる。また、判別結果に
基づいて、光学ヘッド3やエラー訂正・デコーダー回路
7でのCD系統、HD系統の切換制御、サーボ係数の設
定制御等を実行する。
【0043】3.第1のディスク判別動作例 以下、ディスク1が装填された際のディスク種別判別動
作としての例を述べていく。このディスク判別動作の例
としては、判別処理に用いる信号としてPI信号を用い
る例、フォーカスエラー信号FEを用いる例、トラッキ
ングエラー信号TEを用いる例などが考えられ、これら
を第1〜第3のディスク判別動作例として順次説明して
いく。
【0044】まず第1のディスク判別動作例として、P
I信号を利用してディスク判別を行う例を説明する。こ
の動作例を実現するために必要な回路構成を図6に示
す。図6は、図4、図5に示した回路ブロックにおい
て、ディスク判別動作に必要となる部位を示しているも
のである。なお、判別動作実行時には、光学ヘッド3等
ではHD用の系統を用いることとしている。即ち図5の
構成でいえば、HD用ヘッド部3B、HD用RF部4B
が用いられる。説明上、図5のような独立2系統の構成
を前提とするが、もちろんCD用とHD用で共用される
部位がある場合は、その共用される部位が図6の構成に
用いられる部位となることはいうまでもない。
【0045】本例においてHD用の系統を判別動作のた
めに用いるようにしているのは、短波長レーザ光の場合
は、短波長レーザでデータが記録されたHDレイヤ10
2だけでなく、長波長レーザでデータが記録されたCD
レイヤ101に対してもフォーカスをかけることができ
るためである。即ち短波長レーザを用いた場合は、ディ
スクの種別やレイヤに限らず、反射光情報としてのPI
信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号
等を得ることができる。
【0046】図6に示すように、光学ヘッド3の短波長
の半導体レーザ17Bに対応するディテクタ18Bは、
メインスポット用に4分割された受光面A、B、C、D
を有する4分割フォトディテクタと、サイドスポット用
の受光面E、受光面Fを形成するフォトディテクタから
構成される。各受光面A〜Eは、受光された光量に応じ
た電流量となる信号Sa、Sb、Sc、Sd、Se、S
fを出力する。信号Sa、Sb、Sc、Sd、Se、S
fは、HD用RF部4Bで電圧信号に変換され(電流−
電圧変換回路部は図示を省略してある)、その電圧信号
としての信号Sa、Sb、Sc、Sd、Se、Sfが演
算処理されて各種信号が生成される。即ち、加算器42
でSa+Sc、加算器43でSb+Sdが行われ、減算
器44で(Sa+Sc)−(Sb+Sd)が実行される
ことで、いわゆる非点収差方式でのフォーカスエラー信
号FEが生成される。また、減算器41でSe−Sfが
行われてトラッキングエラー信号が生成される。さら
に、加算器46でSa+Sc+Sb+Sdが行われて和
信号(反射光量の和信号)としてのPI信号が生成さ
れ、また加算器45でSa+Sc+Sb+Sdが行われ
て和信号(反射光量の和信号)としてのRF信号が生成
される。なお、本例においてはRF信号とPI信号は同
一となるため、加算器46,45は個別に設けずに1つ
の加算器の出力をRF信号及びPI信号として用いるよ
うにしてもよい。
【0047】加算器45で得られるRF信号はアンプ4
7で増幅されて端子48からエラー訂正及びデコーダ回
路7に供給される。減算器41で得られるトラッキング
エラー信号TEはサーボ回路5における位相補償回路5
1で位相補償及びゲイン調整等が行われ、駆動回路6の
ドライブアンプ61に供給される。そしてドライブアン
プ61からはトラッキングドライブ信号として2軸機構
16Bのトラッキング用コイルTCに電力印加が行われ
る。
【0048】減算器44で得られるフォーカスエラー信
号FEはサーボ回路5における位相補償回路52で位相
補償及びゲイン調整等が行われ、スイッチ54を介して
駆動回路6のドライブアンプ62に供給される。そして
ドライブアンプ62からはフォーカスドライブ信号とし
て2軸機構16Bのフォーカス用コイルFCに電力印加
が行われる。なお、上述したフォーカスサーチ動作、及
び本例のディスク種別判別動作を行う際には、システム
コントローラ11の制御によりスイッチ54はフォーカ
スサーチ駆動部53側に接続されている。フォーカスサ
ーチ駆動部53はフォーカスサーチとしての対物レンズ
移動、即ち対物レンズ15Bをフォーカスストローク範
囲において、ディスク最遠位置から最近位置まで強制的
移動させるための制御信号を発生させ、ドライブアンプ
62に供給する。このためフォーカスサーチ時及びディ
スク判別動作時には、フォーカス用コイルFCに対物レ
ンズ強制移動のためのフォーカスドライブ信号が印加さ
れ、対物レンズ15Bが移動されることになる。また、
フォーカスサーチ時にフォーカスサーボ引込を行うタイ
ミングを得るために、フォーカスゼロクロス信号FZC
が監視されるが、このためフォーカスエラー信号FEは
コンパレータレータ55に供給され、基準電圧値Vre
fと比較されることでフォーカスゼロクロス信号FZC
が生成される。このフォーカスゼロクロス信号FZCは
システムコントローラ11に供給される。
【0049】さらに加算器46で得られるPI信号も、
フォーカス引込タイミング検出等のためにシステムコン
トローラ11に供給される。システムコントローラ11
では和信号であるPI信号をあるスレッショルド値と比
較した信号を得ることで、上述した、フォーカスエラー
信号FEのS字カーブのリニア領域を示す信号を得るこ
とができ、これをフォーカスサーボオンの制御に用い
る。また特に本例では、PI信号は判別信号生成部20
にも供給され、まずA/D変換器21でデジタル値に変
換された後、ピークホールド回路22でピーク値検出が
行われる。ピーク検出信号PKはシステムコントローラ
11に供給される。
【0050】システムコントローラ11内において例え
ばソフトウエア機能により実現されるタイマ11aは、
ピークタイミングを計測するために設けられる。即ち後
述するピーク観測が行われる期間においてタイムカウン
トを行い、その期間中でピークが検出されたタイミング
を計測するためのものである。
【0051】このような構成において、PI信号を判別
信号生成部20に供給してピーク検出を行い、それによ
りシステムコントローラ11がディスク種別判別を行う
原理を図7に示す。いま、対物レンズ15Bをフォーカ
スストローク範囲内として、ディスクから最も離れた位
置からディスク1に最も近づいた位置まで強制的に移動
させたとする。このときPI信号としては、対物レンズ
15Bの位置が、レーザ光の焦点がディスク1の記録層
に合った状態となる位置にある時に、最も振幅レベルが
高いものとなる。図7(a)〜(d)において横軸は対
物レンズ15Bの位置に相当する、レーザの焦点位置を
示している。またこの図7(a)〜(d)に示す各PI
信号は、ディスク1がCD−DA、単層HDディスク、
ハイブリッドディスク、複層HDディスクのそれぞれで
あった場合において示している。
【0052】まず図7(a)に見られるように、ディス
ク1がCD−DAであった場合は、図3(a)の記録層
Lの形成位置に対応して、PI信号としては対物レンズ
15Bが、ディスク表面から約1.2mmの位置付近に
焦点を合わせた位置状態となったときに、振幅のピーク
が検出されることになる。また図7(b)に見られるよ
うに、ディスク1が単層HDディスクであった場合は、
図3(b)の記録層Lの形成位置に対応して、PI信号
としては対物レンズ15Bが、ディスク表面から約0.
6mmの位置付近に焦点を合わせた位置状態となったと
きに、振幅のピークが検出される。さらに図7(c)に
見られるように、ディスク1がハイブリッドディスクで
あった場合は、図3(c)の記録層L1,L2の形成位
置に対応して、PI信号としては対物レンズ15Bが、
ディスク表面から約0.6mmの位置付近に焦点を合わ
せた位置状態となったとき、及びディスク表面から約
1.2mmの位置付近に焦点を合わせた位置状態となっ
たときの2回に、振幅のピークが検出される。また図7
(d)に見られるように、ディスク1が複層HDディス
クであった場合は、図3(d)の記録層L1,L2の形
成位置に対応して、PI信号としては対物レンズ15B
が、ディスク表面から約0.6mmの位置付近に焦点を
合わせた位置状態となったときに2回、振幅のピークが
検出される。
【0053】このように対物レンズ15Bをフォーカス
ストローク範囲内で強制的に移動させたときに、ディス
ク種別により、観測されるPI信号のピーク数、ピーク
タイミングが異なることになることを利用して、種別判
別を行うものである。
【0054】ディスク装填時に実行されるディスク判別
処理としてのシステムコントローラ11の処理を図8で
説明する。ディスク1が装填されると、まずシステムコ
ントローラ11は、スピンドルモータ2の起動やサーボ
系の立ち上げを実行する前に、図8のディスク判別処理
を行う。即ち、ディスク1が装填され、まだスピンドル
モータ2が起動されていない時点、つまりディスク1が
回転されていない時点に判別処理を実行する。また、こ
のディスク判別処理を行う期間は、光学ヘッド3におい
てHD用ヘッド部3Bを使用することになるが、光学ヘ
ッド3のディスク半径方向位置としては、ディスク1の
最内周側近辺とするようにしておく。このようにディス
ク判別処理を、ディスク1を回転させない状態で行うの
は、回転時のディスク1の面ぶれにより判別処理への悪
影響を防ぐためである。またディスク最内周側で実行す
るのは、ディスク1の反りによる影響が最も出にくい位
置であるためである。また、光学ヘッド3を最内周側と
しておくことで、判別処理後の立上処理(特にTOC読
込処理)にスムースに移行できるという利点も得られ
る。
【0055】このような状態(ディスク回転開始前であ
って、光学ヘッド3が最内周側に位置された状態)にお
いて、システムコントローラ11はディスク判別処理と
してまずステップF101で、光学ヘッド3の対物レン
ズ15Bを、そのフォーカスストローク範囲内でディス
ク1から最も離れた位置に移動させる。そしてステップ
F102で、ディスク1から最も離れた位置からディス
クに近づく方向に対物レンズ15Bを強制的にサーチ移
動させる。つまりステップF101,F102では、図
6のスイッチ54をフォーカスサーチ駆動部53側に接
続させるとともに、フォーカスサーチ駆動部からフォー
カスサーチ時と同様の対物レンズ移動のための駆動信号
を出力させる。またステップF102として対物レンズ
のサーチ移動を開始させる時点では、半導体レーザ17
Bによるレーザ出力を開始させ、その反射光情報として
得られるPI信号について、判別信号生成部20で検出
されるピーク値の観測を開始する。なお、このピーク値
の観測開始時点で、タイマ11aのカウントを開始する
ことになる。
【0056】ステップF102で対物レンズ15Bのサ
ーチ移動及びその移動の間のピーク値の観測が開始され
たら、その動作を継続しながらステップF103でサー
チ移動が完了することを待つ。つまり対物レンズ15B
が最もディスク1に近づいた状態に達することを待機す
る。
【0057】サーチ移動が完了したら、ステップF10
4で、観測結果としてまずピーク値が1ポイントで検出
されたか、もしくは2ポイントで検出されたかを判断し
て処理を分岐する。フォーカスストローク範囲での対物
レンズ移動の間にピーク値が1ポイントで観測される場
合とは、図7(a)(b)の場合、つまりディスク1が
記録層が1つ形成された、CD−DAもしくは単層HD
ディスクである場合である。そこで処理をステップF1
06に進めて、今度はピーク値が観測されたタイミング
が、対物レンズ15Bがディスク表面から0.6mm近
辺に焦点を結んだ位置にあったタイミングであったか否
かを判断する。このタイミング判断は、ピーク値が検出
された時点におけるタイマ11aのカウント値を記憶し
ておくことで判断できる。即ち、フォーカスストローク
範囲の対物レンズ15Bの移動時間は予めわかる(フォ
ーカスサーチ駆動部53からのサーチ制御信号波形に依
存する)ため、ピーク値が検出された時点のタイムカウ
ント値から、そのピーク値が検出された時点の対物レン
ズ位置は算出できる。
【0058】そしてピーク検出されたタイミングが、対
物レンズ15Bがディスク表面から0.6mm近辺に焦
点を結んだ位置にあったタイミングであったと判断され
た場合は、図7(b)のようなPI信号が観測されてい
たことになり、従ってそのディスク1は単層HDディス
クと判別できる(F109)。一方、ステップF106
で否定結果が得られる場合とは、ピーク検出されたタイ
ミングが、対物レンズ15Bがディスク表面から1.2
mm近辺に焦点を結んだ位置にあったタイミングであっ
た場合であり、つまり図7(a)のようなPI信号が観
測されていた場合である。従ってそのディスク1はCD
−DAと判別できる(F110)。
【0059】ステップF104において、フォーカスス
トローク範囲での対物レンズ移動の間にピーク値が2ポ
イントで観測されたと判断される場合とは、図7(c)
(d)の場合、つまりディスク1が記録層が2つ形成さ
れたものであるハイブリッドディスクもしくは複層HD
ディスクである場合である。そこで処理をステップF1
05に進めて、今度は各ピーク値が観測されたタイミン
グが、いづれも対物レンズ15Bがディスク表面から
0.6mm近辺に焦点を結んだ位置にあったタイミング
であったか否かを判断する。
【0060】そしてピーク検出された2つのタイミング
が、いづれも対物レンズ15Bがディスク表面から0.
6mm近辺に焦点を結んだ位置にあったタイミングであ
った場合は、図7(d)のようなPI信号が観測されて
いたことになり、従ってそのディスク1は複層HDディ
スクと判別できる(F107)。一方、ステップF10
6で否定結果が得られる場合とは、ピーク検出された2
つのタイミングが、対物レンズ15Bがディスク表面か
ら0.6mm近辺と1.2mm近辺に焦点を結んだ位置
にあったタイミングであった場合であり、つまり図7
(c)のようなPI信号が観測されていた場合である。
従ってそのディスク1はハイブリッドディスクと判別で
きる(F108)。
【0061】以上のように本例では、ディスク装填時に
対物レンズ15Bをサーチ移動させ、その間にPI信号
のピーク値の数及び位置を観測することで、4種類のデ
ィスクの種別を判別できることになる。そしてこの場
合、判別動作に要する時間は、ほぼ対物レンズ15Bを
1ストロークだけ移動させる時間となり、またスピンド
ルモータ起動又は整定やサーボ整定などの処理は不要で
ある。従ってディスク装填後、非常に迅速にディスク判
別が完了できることになる。また、PI信号を利用して
判別するものであるため、判別のための専用のセンサ機
構などを要しないという利点もある。
【0062】なお、図8のフローチャートには示してい
ないが、サーチ移動の間にピーク値が観測されなかった
場合、又は3ポイント以上のピーク値が観測された場
合、又はピーク値が上記0.6mm相当位置もしくは
1.2mm相当位置となるタイミングとはかけ離れたタ
イミングで観測された場合などは、何らかの観測動作エ
ラーが生じている可能性があるため、当該ディスク判別
動作のリトライを実行するようにすることが好ましい。
【0063】以上のようなディスク判別動作が完了した
後は、システムコントローラ11はそのディスク1の再
生動作のための処理を行うことになるが、その処理は図
9のようになる。まずステップF200としてディスク
判別結果により処理を分岐する。そしてディスク1がC
D−DAであった場合は、ステップF201で使用する
光学ヘッド系の設定を行う。つまりCD用ヘッド部3A
を使用ヘッド系として選択させる。またステップF20
2でサーボ回路5におけるサーボ定数(サーボゲイン
等)をCDレイヤー対応値にセットする。またステップ
F203でエラー訂正及びデコード回路7においてCD
用デコード部7Aが機能するようにセットする。そして
以上のCD−DA用の設定を完了したら、自動的に、も
しくはユーザーの再生操作に応じて、ステップF204
でスピンドルモータ起動・整定、サーボ系引込、TOC
(Table of Contents)データ読みだしなどの立上動作
を行い、その後実際の再生動作に移ることになる。
【0064】ディスク判別結果としてディスク1が単層
HDディスクであった場合は、ステップF205で使用
する光学ヘッド系をHD用ヘッド部3Bとする設定を行
う。またステップF206でサーボ回路5におけるサー
ボ定数(サーボゲイン等)をHDレイヤー対応値にセッ
トする。またステップF207でエラー訂正及びデコー
ド回路7においてHD用デコード部7Bが機能するよう
にセットする。そして以上のHD用の設定を完了した
ら、自動的に、もしくはユーザーの再生操作に応じて、
ステップF208でスピンドルモータ起動・整定、サー
ボ系引込、TOCデータ読みだしなどの立上動作を行
い、その後実際の再生動作に移ることになる。
【0065】ディスク判別結果としてディスク1が複層
HDディスクであった場合は、ステップF211で使用
する光学ヘッド系をHD用ヘッド部3Bとする設定を行
う。またステップF212でサーボ回路5におけるサー
ボ定数(サーボゲイン等)をHDレイヤー対応値にセッ
トする。またステップF213でエラー訂正及びデコー
ド回路7においてHD用デコード部7Bが機能するよう
にセットする。そして以上のHD用の設定を完了した
ら、自動的に、もしくはユーザーの再生操作に応じて、
ステップF208でスピンドルモータ起動・整定、サー
ボ系引込、TOCデータ読みだしなどの立上動作を行
い、その後実際の再生動作に移ることになる。但し、通
常はまずステップF214として、第1記録層に対して
のサーボ系立ち上げ及び再生動作を行うことになる。そ
して、ユーザーによる特段の操作(停止操作、アクセス
操作等)がなかったとすれば、第1記録層の再生が全て
完了した後に、ステップF215として第2記録層の再
生に移行することになる。
【0066】ディスク判別結果としてディスク1がハイ
ブリッドディスクであった場合は、上述したように第1
記録層と第2記録層には、音楽等の内容的には同一のデ
ータが記録されている。つまりCDデータとHDデータ
として、同一内容の音楽等が記録されている。この再生
装置では、CDレイヤ101とHDレイヤ102の両方
の再生が可能であるため、ステップF209でユーザー
の選択操作を待つこととする。そして選択操作があった
場合は、それがCDデータ再生指示の場合は処理をステ
ップF201にすすめ、一方HDデータ再生指示の場合
は処理をステップF205に進めることになる。なお、
ハイブリッドディスクの場合に、ユーザーの選択を待た
ず、一方のレイヤ(例えばHDレイヤ102)を優先的
に再生を開始させるような処理を行ってもよい。
【0067】以上のように判別されたディスク種別に応
じて再生処理が進行していくものとなるが、ディスク判
別が迅速かつ正確に行われることにより、図9における
再生開始までの処理も効率的に実行できる。
【0068】なお、この例ではPI信号を判別信号生成
部20に供給するようにしたが、PI信号と同じく和信
号であるRF信号を判別信号生成部20に供給するよう
にしても上記同様のディスク種別判別を行うことができ
る。
【0069】4.第2のディスク判別動作例 次に第2のディスク判別動作例として、フォーカスエラ
ー信号FEを利用してディスク判別を行う例を説明す
る。この動作例を実現するために必要な回路構成は図1
0のようになるが、上記図6の構成と異なる点は、減算
器44から得られるフォーカスエラー信号FEが判別信
号合生成部20に供給され、A/D変換器21でのデジ
タルデータ化、及びピークホールド回路22によるピー
ク検出が実行されるようにしている点のみである。
【0070】このようにフォーカスエラー信号FEを判
別信号生成部20に供給してピーク検出を行い、それに
よりシステムコントローラ11がディスク種別判別を行
う原理は、上記PI信号の場合とほぼ同様になる。図1
1は上記図7と同様の形態でフォーカスエラー信号FE
を示している。対物レンズ15Bをフォーカスストロー
ク範囲内で強制的に移動させた際には、フォーカスエラ
ー信号FEとしては、対物レンズ15Bの位置が、レー
ザ光の焦点がディスク1の記録層に合った状態となる位
置近辺にある時に、S字カーブが観測される。換言すれ
ば、このS字カーブ期間に最も振幅レベルが高いものと
なる。
【0071】従って、図11(a)に見られるように、
ディスク1がCD−DAであった場合は、フォーカスエ
ラー信号FEとしては、対物レンズ15Bが、ディスク
表面から約1.2mmの位置付近に焦点を合わせた位置
状態となったときに、振幅のピークが検出される。また
図11(b)に見られるように、ディスク1が単層HD
ディスクであった場合は、フォーカスエラー信号FEと
しては、対物レンズ15Bが、ディスク表面から約0.
6mmの位置付近に焦点を合わせた位置状態となったと
きに、振幅のピークが検出される。さらに図11(c)
に見られるように、ディスク1がハイブリッドディスク
であった場合は、フォーカスエラー信号FEとしては、
対物レンズ15Bが、ディスク表面から約0.6mmの
位置付近に焦点を合わせた位置状態となったとき、及び
ディスク表面から約1.2mmの位置付近に焦点を合わ
せた位置状態となったときの2回に、振幅のピークが検
出される。また図11(d)に見られるように、ディス
ク1が複層HDディスクであった場合は、フォーカスエ
ラー信号FEとしては対物レンズ15Bが、ディスク表
面から約0.6mmの位置付近に焦点を合わせた位置状
態となったときに2回、振幅のピークが検出される。
【0072】このように対物レンズ15Bをフォーカス
ストローク範囲内で強制的に移動させたときに、ディス
ク種別により、観測されるフォーカスエラー信号FEの
ピーク数、ピークタイミングが異なることになるため、
図10のような構成の場合でも、上記PI信号を用いた
場合と全く同様の処理(図8の処理)でディスク種別判
別が可能となる。従って上記第1の動作例と同様の効果
を得ることができる。
【0073】5.第3のディスク判別動作例 次に第3のディスク判別動作例として、トラッキングエ
ラー信号TEを利用してディスク判別を行う例を説明す
る。この動作例を実現するために必要な回路構成は図1
2のようになるが、上記図6、図10の構成と異なる点
は、減算器41から得られるトラッキングエラー信号T
Eが判別信号合生成部20に供給され、A/D変換器2
1でのデジタルデータ化、及びピークホールド回路22
によるピーク検出が実行されるようにしている点のみで
ある。
【0074】このようにトラッキングエラー信号TEを
判別信号生成部20に供給してピーク検出を行い、それ
によりシステムコントローラ11がディスク種別判別を
行う原理は、上記PI信号の場合とほぼ同様になる。図
13は上記図7、図11と同様の形態でトラッキングエ
ラー信号TEを示している。対物レンズ15Bをフォー
カスストローク範囲内で強制的に移動させた際には、ト
ラッキングエラー信号TEとしては、対物レンズ15B
の位置が、レーザ光の焦点がディスク1の記録層に合っ
た状態となる位置近辺にある時に、トラッキングエラー
信号としての振幅が観測される。つまりフォーカス位置
として合焦状態にあるときは、反射光量として適切なレ
ベルがディテクタの受光面E,Fで検出されるため、そ
の時点でトラッキングサーボがフリー状態であっても何
らかの振幅が得られることになる。換言すれば、トラッ
キングエラー信号TEについても、レーザ光の焦点が記
録層に合った状態となる位置で、最も振幅レベルが高い
ものとなる。
【0075】従って、図13(a)に見られるように、
ディスク1がCD−DAであった場合は、トラッキング
エラー信号TEとしては、対物レンズ15Bが、ディス
ク表面から約1.2mmの位置付近に焦点を合わせた位
置状態となったときに、振幅のピークが検出される。ま
た図13(b)に見られるように、ディスク1が単層H
Dディスクであった場合は、トラッキングエラー信号T
Eとしては、対物レンズ15Bが、ディスク表面から約
0.6mmの位置付近に焦点を合わせた位置状態となっ
たときに、振幅のピークが検出される。さらに図13
(c)に見られるように、ディスク1がハイブリッドデ
ィスクであった場合は、トラッキングエラー信号TEと
しては、対物レンズ15Bが、ディスク表面から約0.
6mmの位置付近に焦点を合わせた位置状態となったと
き、及びディスク表面から約1.2mmの位置付近に焦
点を合わせた位置状態となったときの2回に、振幅のピ
ークが検出される。また図13(d)に見られるよう
に、ディスク1が複層HDディスクであった場合は、ト
ラッキングエラー信号TEとしては対物レンズ15B
が、ディスク表面から約0.6mmの位置付近に焦点を
合わせた位置状態となったときに2回、振幅のピークが
検出される。
【0076】このように対物レンズ15Bをフォーカス
ストローク範囲内で強制的に移動させたときに、ディス
ク種別により、観測されるトラッキングエラー信号TE
のピーク数、ピークタイミングが異なることになるた
め、図12のような構成の場合でも、上記PI信号を用
いた場合と全く同様の処理(図8の処理)でディスク種
別判別が可能となる。従って上記第1の動作例、第2の
動作例と同様の効果を得ることができる。
【0077】6.変形例 以上実施の形態としての例を説明してきたが、上記例は
4種類のディスクに対応する再生装置とした。しかしな
がら、実際にはより簡易な構成の再生装置として、例え
ば2種類のディスクに対応する再生装置も考えられる。
例えば、HDデータ再生系のみを備え、単層HDディス
ク、又は複層HDディスクに対応できる再生装置を考え
ることもできる。またこのような再生装置としては、C
D−DA再生機能のないDVDプレーヤも該当する。こ
のような再生装置では、ディスク判別動作としては単層
ディスクか複層ディスクかを判別できればよいものとな
る。その場合、ディスク判別処理はより簡易なものとな
り、図8のような処理において、ピーク検出が1ポイン
トか2ポイントかを検出するのみでよい。つまりステッ
プF104で1ポイントで検出と判断されれば単層HD
ディスク、2ポイントで検出と判断されれば複層HDデ
ィスクと判断できる。従って、この場合は、例えばタイ
マー11aのカウント値によるピークタイミングの判断
処理は不要となる。
【0078】また例えばCD再生系のみを備えて、CD
−DAと、ハイブリッドディスクのCDレイヤ101の
みを再生できる再生装置についても同様となり、ピーク
値が検出されるポイント数のみで判別が可能となる。
【0079】さらに、CD−DAと単層HDディスクの
みが選択的に再生可能な光ディスク再生装置において
は、互いに単層ディスクであるのでピーク数を検出する
必要はなく、ピークタイミングのみを検出すればディス
ク種別の判別が可能となる。
【0080】また上記実施の形態の例としては、PI信
号、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信
号TEをディスク判別に利用した例を述べたが、例えば
RF信号を利用することも可能である。また本発明とし
ての変形例や適用範囲はさらに多様に考えられる。例え
ば記録層が3層以上形成されるようなディスクが開発さ
れた場合は、その記録層構成に応じて、所定数及び所定
タイミングでPI信号等のピーク値が検出されるため、
それによってディスク判別が可能となる。
【0081】上記第1の実施の形態では、PI信号(又
はRF信号)のピークポイント数とピークタイミングを
検出してディスク判別を行う例を示し、上記第2の実施
の形態では、フォーカスエラー信号FEのピークポイン
ト数とピークタイミングを検出してディスク判別を行う
例を示し、さらに上記第3の実施の形態では、トラッキ
ングエラー信号TEのピークポイント数とピークタイミ
ングを検出してディスク判別を行う例を示したが、PI
信号、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー
信号TEを複合的に利用することも考えられる。例えば
フォーカスエラー信号FE、又はトラッキングエラー信
号TEについてピークポイント数とピークタイミングを
検出する場合において、PI信号を用いてフォーカスエ
ラー信号FE、又はトラッキングエラー信号TEに対し
て窓関数処理を施し、ノイズ成分を除去するようにして
もよい。その場合には、システムコントローラ11がP
I信号を所定のスレッショルド値でコンパレートした信
号を生成し、このコンパレート結果の信号でフォーカス
エラー信号FE、又はトラッキングエラー信号TEに対
するマスキングを行うようにする。また、上記第1〜第
3の実施の形態のうちの少なくとも2つの方式を併用す
ることで検出精度を厳しくし、より正確なディスク判別
を行うこともできる。即ち、例えばPI信号のピークポ
イント数/ピークタイミングと、フォーカスエラー信号
FEのピークポイント数/ピークタイミングの両方が所
定の条件を満たしていない場合には、再度計測を行うよ
うにする。さらに、例えばフォーカスエラー信号FEの
ピークタイミングと、PI信号のピークタイミングが所
定範囲内に収まっていない場合は、再度計測を行うよう
にすることが考えられる。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、装填さ
れている光ディスクに対して、レーザを照射し、その際
に得られる反射光から信号を生成し、その信号のピーク
数/ピークタイミングの観測結果から、光ディスクの種
別を判別するようにしているため、例えば光ディスクの
管理情報の読出などを行わなくとも(つまりサーボ系の
立上処理など比較的時間のかかる処理を行わなくと
も)、光ディスクの種別を判別できる。従って光ディス
クの装填時などに迅速に光ディスクの種別を判別して、
対応処理(種別に応じた設定処理)を行うことができる
という効果がある。そしてこれにより、光ディスクの装
填から実際のオーディオ再生開始までの時間を短縮でき
る。また、種別判別のための専用のセンサ機構を設ける
必要はないため、装置構成の簡略化やコストダウンの点
でも好適である。
【0083】また判別手段は、レーザ照射の際の反射光
から生成される信号のピーク値の観測回数、及び又はピ
ーク値が観測される焦点位置(ピークタイミング)を検
出して、記録層数と記録層形成位置により分類される記
録媒体種別を判別することで、光ディスクの多様な種別
を正確に判別できるようになる。ここでピークタイミン
グの検出については、焦点位置を移動させながらのレー
ザ照射の実行期間にタイムカウントを行い、ピーク値が
観測されるタイミングを検出することで容易に可能とな
る。
【0084】またレーザ照射の際の反射光から生成され
る信号、つまりピーク数/ピークタイミングの観測対象
となる信号としては、光量和信号(PI信号やRF信
号)、又はフォーカスエラー信号、又はトラッキングエ
ラー信号というように、通常の再生装置において反射光
情報から抽出される信号を用いることで、観測のための
信号を生成する回路系を新たに設ける必要はない。また
これらの信号は記録層に対して合焦状態にある時に特定
のレベルが得られる信号であるため、正確な判別動作の
実現にとって好適なものとなる。
【0085】また設定手段にて設定される再生条件は、
照射する光ビームのレーザ波長、サーボ定数、デコード
方法のうちの少なくとも1つとすることで、光ディスク
の種別に応じた設定が適切に行われることになり、適切
な再生動作が実行できる。また検知手段にてピーク数及
び/又はピークタイミングの検知を行う際に、照射手段
が光ビームを光ディスクに照射する位置は、ディスク内
周側の位置とすることで、ディスクの反りによる影響が
最も出にくい位置であることにより正確な検知動作が可
能となることや、判別処理後の立上処理(特にTOC読
込処理)にスムースに移行できるという利点が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の再生装置に対応できるデ
ィスクの記録層構造の説明図である。
【図2】実施の形態の再生装置に対応できるディスクの
種別の説明図である。
【図3】実施の形態の再生装置に対応できるディスクの
記録層形成位置の説明図である。
【図4】実施の形態の再生装置のブロック図である。
【図5】実施の形態の再生装置のCDデータ再生系及び
HDデータ再生系のブロック図である。
【図6】実施の形態の再生装置の第1の判別動作例を実
現する回路構成のブロック図である。
【図7】実施の形態の再生装置の第1の判別動作例で用
いるPI信号の説明図である。
【図8】実施の形態のディスク判別処理のフローチャー
トである。
【図9】実施の形態のディスク判別後の処理のフローチ
ャートである。
【図10】実施の形態の再生装置の第2の判別動作例を
実現する回路構成のブロック図である。
【図11】実施の形態の再生装置の第2の判別動作例で
用いるフォーカスエラー信号の説明図である。
【図12】実施の形態の再生装置の第3の判別動作例を
実現する回路構成のブロック図である。
【図13】実施の形態の再生装置の第3の判別動作例で
用いるトラッキングエラー信号の説明図である。
【符号の説明】
1 光ディスク、2 スピンドルモータ、3 光学ヘッ
ド、3A CD用ヘッド部、3B HD用ヘッド部、4
RFアンプ、5 サーボ回路、6 駆動回路、7 エ
ラー訂正及びデコード回路、8 メモリコントローラ、
9 バッファメモリ、10 D/Aコンバータ、11
システムコントローラ、12 操作部、13 表示部、
15A,15B 対物レンズ、16A,16B 2軸機
構、17A,17B 半導体レーザ、18A,18B
ディテクタ、20 判別信号生成部、21 A/D変換
器、22 ピークホールド回路、101 CDレイヤ
ー、102 HDレイヤー

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録層の数、及び/又は厚み方向の記録
    層の位置が異なる複数種類の光ディスクを選択的に再生
    可能な再生装置において、 載置された光ディスクに対して光ビームを照射する照射
    手段と、 上記照射手段により照射した光ビームの光ディスクから
    の反射光を受光する受光手段と、 上記受光手段にて受光した反射光に基づいて信号を生成
    する信号生成手段と、 上記信号生成手段にて生成された信号のピーク数及び/
    又はピークタイミングを検知する検知手段と、 上記検知手段にて検知したピーク数及び/又はピークタ
    イミングに基づいて、載置された光ディスクの種類を判
    別する判別手段と、 上記判別手段により判別された光ディスクの種類に応じ
    た再生条件を設定する設定手段と、 を備えたことを特徴とする再生装置。
  2. 【請求項2】 上記信号生成手段にて生成される信号
    は、光量和信号であることを特徴とする請求項1に記載
    の再生装置。
  3. 【請求項3】 上記信号生成手段にて生成される信号
    は、フォーカスエラー信号であることを特徴とする請求
    項1に記載の再生装置。
  4. 【請求項4】 上記信号生成手段にて生成される信号
    は、トラッキングエラー信号であることを特徴とする請
    求項1に記載の再生装置。
  5. 【請求項5】 上記設定手段にて設定される再生条件
    は、照射する光ビームのレーザ波長、サーボ定数、デコ
    ード方法のうちの少なくとも1つであることを特徴とす
    る請求項1に記載の再生装置。
  6. 【請求項6】 上記検知手段にてピーク数及び/又はピ
    ークタイミングの検知を行う際に、上記照射手段が光ビ
    ームを光ディスクに照射する位置は、ディスク内周側の
    位置であることを特徴とする請求項1に記載の再生装
    置。
  7. 【請求項7】 上記検知手段にて検知したピーク数に応
    じて、上記判別手段は、載置されている光ディスクの記
    録層の数を判別することを特徴とする請求項1に記載の
    再生装置。
  8. 【請求項8】 上記検知手段にて検知したピークタイミ
    ングに応じて、上記判別手段は、載置されている光ディ
    スクの記録層の位置を判別することを特徴とする請求項
    1に記載の再生装置。
  9. 【請求項9】 単一の記録層を備えた第1の光ディスク
    と、複数の記録層を備えた第2の光ディスクとを選択的
    に再生可能な再生装置において、 載置された光ディスクに対して光ビームを照射する照射
    手段と、 上記照射手段により照射した光ビームの光ディスクから
    の反射光を受光する受光手段と、 上記受光手段にて受光した反射光に基づいて信号を生成
    する信号生成手段と、上記信号生成手段にて生成された
    信号のピーク数及び/又はピークタイミングを検知する
    検知手段と、 上記検知手段にて検知したピーク数及び/又はピークタ
    イミングに基づいて、載置された光ディスクの種類を判
    別する判別手段と、 上記判別手段により判別された光ディスクの種類に応じ
    た再生条件を設定する設定手段と、 を備えたことを特徴とする再生装置。
  10. 【請求項10】 上記第1の光ディスクの記録層には、
    44.1KHzのサンプリング周波数でサンプリングさ
    れた量子化ビット数が16ビットのオーディオ信号が記
    録されていることを特徴とする請求項9に記載の再生装
    置。
  11. 【請求項11】 上記第2の光ディスクの一方の記録層
    には、サンプリング周波数fs(KHz)でサンプリン
    グされた量子化ビット数がマルチビットのオーディオ信
    号が記録されており、他方の記録層には、サンプリング
    周波数fs×n(KHz)(但しn≧2の正の整数)で
    サンプリングされた量子化ビット数が1ビットのオーデ
    ィオ信号が記録されていることを特徴とする請求項9に
    記載の再生装置。
  12. 【請求項12】 記録層の数、及び/又は厚み方向の記
    録層の位置が異なる複数種類の光ディスクを選択的に再
    生可能な再生方法として、 載置された光ディスクに対して光ビームを照射する照射
    手順と、 上記照射手順で照射した光ビームの光ディスクからの反
    射光を受光する受光手順と、 上記受光手順で受光した反射光に基づいて信号を生成す
    る信号生成手順と、 上記信号生成手順で生成された信号のピーク数及び/又
    はピークタイミングを検知する検知手順と、 上記検知手順で検知したピーク数及び/又はピークタイ
    ミングに基づいて、載置された光ディスクの種類を判別
    する判別手順と、 上記判別手順により判別された光ディスクの種類に応じ
    た再生条件を設定する設定手順と、 が行われることを特徴とする再生方法。
  13. 【請求項13】 上記信号生成手順で生成される信号
    は、光量和信号であることを特徴とする請求項12に記
    載の再生方法。
  14. 【請求項14】 上記信号生成手順で生成される信号
    は、フォーカスエラー信号であることを特徴とする請求
    項12に記載の再生方法。
  15. 【請求項15】 上記信号生成手順で生成される信号
    は、トラッキングエラー信号であることを特徴とする請
    求項12に記載の再生方法。
  16. 【請求項16】 上記設定手順で設定される再生条件
    は、照射する光ビームのレーザ波長、サーボ定数、デコ
    ード方法のうちの少なくとも1つであることを特徴とす
    る請求項12に記載の再生方法。
  17. 【請求項17】 上記検知手順でピーク数及び/又はピ
    ークタイミングの検知を行う際に、上記照射手順で光ビ
    ームを光ディスクに照射する位置は、ディスク内周側の
    位置であることを特徴とする請求項12に記載の再生方
    法。
  18. 【請求項18】 上記検知手順で検知したピーク数に応
    じて、上記判別手順では、載置されている光ディスクの
    記録層の数を判別することを特徴とする請求項12に記
    載の再生方法。
  19. 【請求項19】 上記検知手順で検知したピークタイミ
    ングに応じて、上記判別手順では、載置されている光デ
    ィスクの記録層の位置を判別することを特徴とする請求
    項12に記載の再生方法。
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