JP3761751B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスクより光学的に信号を記録再生する又は再生する(以下「記録/再生する」という)光ディスク装置に係り、特に、複数の記録層を持つディスクを再生又は記録/再生することのできる光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、規格化されているディジタルビデオディスク(以下「DVD」と呼ぶ)には、片面単層と両面単層、片面2層、両面2層のディスクがある。これまでのディスク、例えばコンパクトディスク(以下「CD」と呼ぶ)、レーザディスク(以下「LD」と呼ぶ)などでは、記録層は片面に1層のみであったが、DVDでは、記録容量を大きくするために片面が2層の記録層を用意している。
【0003】
片面2層のディスクとして、図11aに示すような、記録跡にアルミの高反射率膜71を蒸着して形成した上の記録層(以下「1層」と呼ぶ)を持つ厚さ0.6mmの円板72と、記録跡に半透明の金の反射膜73を蒸着して形成した下の記録層(以下「0層」と呼ぶ)を持つ厚さ0.6mmの円板74とを精度よく張り合わせた例がある。記録跡は、情報を記録することによって形成され、浅い小穴(ピット)のつながりとして形成される場合が多い。また、両面2層のディスクとして、図11bに示すような、各々板の深さ方向に情報を多重記録した厚さ0.6mmの2枚の円板を張り合わせたディスクがある。
【0004】
片面が2層のディスクの場合、図12bに示すように、対物レンズを上下方向に動かす駆動信号の電圧を徐々に上げると(この場合、駆動電圧を上げると対物レンズがディスクに近づく方向に移動するとする)、焦点のずれを検出することによって得られるフォーカスエラー信号は、図12aに示すようになる。即ち、まず0層にフォーカスが合う点(以下「合焦点」と呼ぶ)がある対物レンズの位置で出現し、更に対物レンズを上昇させると、今度は1層に対する合焦点が出現する。この場合、対物レンズは更にディスクに近づいている。
【0005】
このように、2層ディスクの場合は、対物レンズの位置を上下させることによって層毎の合焦点を得る。CDやLDなどでは、片面1層であるので一旦合焦点になれば対物レンズをその位置に保つようにすればよいが、上記のDVDのように片面2層の場合は、既に合焦点にいる記録層から他の記録層へ合焦点を移動させなければ他の層の記録されている情報を読み出すことができない。この層間の合焦点移動(以下「層間ジャンプ」と呼ぶ)の例が特開平10−143872号公報等に記載されている。なお、記録層が3層以上となる場合は、層間ジャンプは複数種類に及ぶことになる。
【0006】
上記の公報に開示されている方式では、ディスクの情報記録層間の層間距離をパラメータとする減速待ち時間に対する最適減速パルス幅の大きさが予め記憶され、更に、装着されたディスクの各情報記録層間の層間距離が前もって計測されており、このディスクの層間距離に一番近い層間距離に対する減速待ち時間と減速パルス幅のデータが選択される。そして、ディスクの一方の情報記録層から他方の情報記録層へ層間ジャンプする場合、一定電圧で一定パルス幅の加速信号を発生した時点からフォーカスエラー信号が所定のレベルに達するまでの減速待ち時間が計測され、この計測した減速待ち時間からジャンプ方向に対応した予め記憶してある最適減速パルス幅のデータが選択される。それによって、層間ジャンプ時の減速待ち時間に応じた最適減速パルス幅のデータに基づく減速信号が生成され、所望の情報記録層に読取光が収束する。
【0007】
なお、ディスクが完全に平面ではなく反り及び湾曲を有する場合や、ターンテーブルの機械的精度の影響等で装着したディスクのディスク面がディスクを回転させるスピンドルモータの回転軸に対して垂直になっていない場合に、面振れが発生する。上記の方式では、こような面振れがある場合や、ディスク毎の情報記録層間に距離のばらつきがある場合にも支障無く層間ジャンプが行なわれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際のディスク再生の際には、上述の面振れや層間距離のばらつきのほかに、ディスクの半径方向に傷が入ってしまった場合や、2枚のディスクを張り合わせたときに記録膜のしわ(以下「デビエーション」と呼ぶ)が生じてしまった場合等によって発生するディスクの欠陥に対しても対策がとられる必要がある。傷やデビエーションがあると、ディスクに照射したレーザ光がディスク上で偏向するため、正しいフォーカスエラー信号が得られなくなる。そのため、誤った減速信号が選択され、層間ジャンプが不能となる。ディスクが高速回転になるほど遠心力等により面振れの影響が小さくなる反面、このデビエーションによる影響が大きくなる。
【0009】
以下にデビエーションの影響について図を用いて説明する。
【0010】
図13aに、面振れ成分が生じているときのサーボループを閉じた状態でのピックアップの駆動信号(レンズ駆動信号)を示す。この状態では、フォーカスエラー信号を入力して動作するサーボが掛かり、ピックアップのフォーカス駆動部の対物レンズに対して面振れに追従するよう駆動力が働く。そのため、ピックアップ駆動信号は図13aのように波打つ。
【0011】
一方、ディスクの半径方向に入った傷や、DVDディスクに生じたデビエーションの部分にレーザ光が照射されると、フォーカスエラー信号は図13bに示すようになる。これは、傷やデビエーション(しわ)部分等によるディスクの欠陥によって光が偏向してしまい、正しく光検出器に光が照射されないため、レンズが制御中心にいるにもかかわらずエラー成分が生じてしまうことを示している。
【0012】
サーボループが閉じた状態では、面振れに追従すると同時に図13cに示すようにピックアップ駆動信号もこのデビエーションによるエラー成分に追従する。このピックアップ駆動信号により、対物レンズも移動してしまう。この状態は、正常時のサーボループが閉じて面振れに追従している状態(図13aの状態)とは異なる。即ち、フォーカス状態が不良になる。このとき、現在合焦点にある情報記録層から他の情報記録層へ移動する層間ジャンプを行なった場合、エラー成分に追従する駆動力が働いた状態から加速電圧を印可することとなるので、加速電圧を印加した時点からフォーカスエラー信号が所定のレベルに達するまでの減速待ち時間は、予め想定した面振れの位置からの層間ジャンプ時とは異なった値となり、減速パルスを印可する時間幅や印加する値も誤ったものを参照することとなる。
【0013】
このため、他の情報記録層へ移動し減速を開始する際の対物レンズの移動速度も異なり、更に、減速電圧による減速も異なってしまう。想定と異なる減速電圧により、対物レンズの移動速度によっては減速超過で元情報記録層に戻る、或いは、減速不足で移動した情報記録層の合焦点を行き過ぎてしまう、などの現象が起こり、層間ジャンプが不安定となる。
【0014】
本発明の目的は、ディスクに傷やデビエーション等の欠陥があても層間ジャンプを安定に行なえる新規の光ディスク装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明による光ディスク装置は、複数の記録層を有するディスクに光ビームを照射して情報の記録/再生を行なうために用いる対物レンズと、対物レンズの焦点を複数の記録層の内の一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、対物レンズの焦点を焦点が合っている一記録層から別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段とを具備し、前記層間ジャンプ手段は、ディスクに生じている欠陥部分を検出する手段と、欠陥部分を検出する手段によって得られた欠陥検出結果を用いてディスクの欠陥部分がある位置での層間ジャンプの開始を停止する手段を含んでいることを第1の特徴とする。
【0016】
第1の特徴を有する光ディスク装置は、層間ジャンプを行なう必要のある場合に、デイスク欠陥部分を避けて層間ジャンプ動作を開始するように処理することによって層間ジャンプを安定に行ない、別の記録層に確実にフォーカス制御を引き込むことができる。
【0017】
また、上記目的を達成するための本発明による光ディスク装置は、複数の記録層を有するディスクの一記録層にレーザ光線を集光するための対物レンズと、上記対物レンズから得られる反射光に基づいて対物レンズの焦点を上記一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段と、フォーカス状態が良好か不良かを判断する判断手段とを備え、
上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状態が良好であると判断した場合は、上記一記録層から別の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断した場合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジャンプの開始を停止することを第2の特徴とする。
【0018】
第2の特徴を有する光ディスク装置は、層間ジャンプを行なう必要のある場合に、フォーカス状態が良好になってから層間ジャンプ動作を開始するように処理することによって層間ジャンプを安定に行ない、別の記録層に確実にフォーカス制御を引き込むことができる。
【0019】
更に、上記目的を達成するための本発明による光ディスク装置は、複数の記録層を有するディスクの一記録層にレーザ光線を集光するための対物レンズと、上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成したフォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上記一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段と、前記フォーカス制御信号のスルーレートが所定の値以上になったことを検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいてフォーカス状態を判断する判断手段とを備え、
上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状態が良好であると判断した場合は、上記一記録層から別の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断した場合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジャンプの開始を停止することを第3の特徴とする。
【0020】
第3の特徴を有する光ディスク装置は、層間ジャンプを行なう必要のある場合に、フォーカス制御信号のスルーレートが所定の値以下になってから、即ちフォーカス状態が良好になってから層間ジャンプ動作を開始するように処理することによって層間ジャンプを安定に行ない、別の記録層に確実にフォーカス制御を引き込むことができる。
【0021】
更に、上記目的を達成するための本発明による光ディスク装置は、複数の記録層を有するディスクの一記録層にレーザ光線を集光するための対物レンズと、上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成したフォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上記一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段と、ディスクの回転位相を検出する検出手段と、検出したディスクの回転位相毎にフォーカス制御信号を記憶する記憶手段と、現在のディスクの回転位相より手前の回転位相で記憶したフォーカス制御信号を記憶手段から読み出す読み出し制御手段と、現在のディスクの回転位相のフォーカス制御信号と前記読み出したフォーカス制御信号との信号レベルの差分を演算する演算手段と、前記演算手段の演算結果と信号レベルの予め設定してある設定値とを比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいてフォーカス状態を判断する判断手段とを備え、上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状態が良好であると判断した場合は、上記一記録層から別の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断した場合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジャンプの開始を停止することを第4の特徴とする。
【0022】
第4の特徴を有する光ディスク装置は、層間ジャンプを行なう必要のある場合に、回転位相の前後のフォーカス制御信号の変化からフォーカス状態を判断し、そのフォーカス状態が良好になってから層間ジャンプ動作を開始するように処理することによって層間ジャンプを安定に行ない、別の記録層に確実にフォーカス制御を引き込むことができる。
【0023】
更に、上記目的を達成するための本発明による光ディスク装置は、複数の記録層を有するディスクの一記録層にレーザ光線を集光するための対物レンズと、上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成したフォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上記一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段と、ディスクの回転位相を検出する検出手段と、検出したディスク回転位相毎にフォーカス制御信号を記憶する第一の記憶手段と、現在のディスクの回転位相より手前の回転位相で記憶したフォーカス制御信号を記憶手段から読み出す読出制御手段と、現在のディスクの回転位相のフォーカス制御信号と前記読み出したフォーカス制御信号との信号レベルの差分を演算する演算手段と、該演算手段の演算結果と信号レベルの予め設定してある設定値とを比較する比較手段と、該比較手段の比較結果をディスクの回転位相毎に記憶する第二の記憶手段と、現在の回転位相から所定の回転位相分の前記比較した結果を第二の記憶手段から選択する選択手段と、該選択手段の選択結果に基づいてフォーカス状態を判断する判断手段とを具備し、
上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状態が良好であると判断した場合は、上記一記録層から別の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断した場合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジャンプの開始を停止することを第5の特徴とする。
【0024】
第5の特徴を有する光ディスク装置は、層間ジャンプを行なう必要のある場合に、所定の回転位相分の範囲でフォーカス制御信号に設定値以上の変化があったときに、その範囲はフォーカス状態が不良であると判断し、そのフォーカス状態が回復して良好になってから層間ジャンプ動作を開始するように処理することによって層間ジャンプを安定に行ない、別の記録層に確実にフォーカス制御を引き込むことができる。
【0025】
更に、上記目的を達成するための本発明による光ディスク装置は、複数の記録層を有するディスクの一記録層にレーザ光線を集光するための対物レンズと、上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成したフォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上記一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段と、ディスク回転位相を検出する検出手段と、検出したディスク回転位相毎にフォーカス制御信号を記憶する第一の記憶手段と、現在のディスクの回転位相の手前の回転位相で記憶したフォーカス制御信号と一回転前の回転位相で記憶したフォーカス制御信号とを第一の記憶手段から読み出す読出制御手段と、現在のディスクの回転位相のフォーカス制御信号と前記読み出した手前の回転位相のフォーカス制御信号との信号レベルの差分を演算する第一の演算手段と、第一の演算手段の演算結果と信号レベルの予め設定してある第一の設定値とを比較する第一の比較手段と、現在のディスクの回転位相のフォーカス制御信号と前記読み出した一回転前の回転位相のフォーカス制御信号との信号.レベルの差分を演算する第二の演算手段と、第二の演算手段の演算結果と信号レベルの予め設定してある第二の設定値とを比較する第二の比較手段と、第一比較手段の出力結果と第二の比較手段の出力結果との論理和演算の結果をディスクの回転位相毎に記憶する第二の記憶手段と、現在の回転位相から所定の回転位相分の前記論理和演算の結果を第二の記憶手段から選択する選択手段と、該選択手段の選択結果に基づいてフォーカス状態を判断する判断手段とを具備し、
上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状態が良好であると判断した場合は、上記一記録層から別の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断した場合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジャンプの開始を停止することを第6の特徴とする。
【0026】
第6の特徴を有する光ディスク装置は、層間ジャンプを行なう必要のある場合に、所定の回転位相分の範囲でかつ一回転前のその範囲でフォーカス制御信号に設定値以上の変化があったときに、その範囲はフォーカス状態が不良であると判断し、そのフォーカス状態が回復して良好になってから層間ジャンプ動作を開始するように処理することによって層間ジャンプを安定に行ない、別の記録層に確実にフォーカス制御を引き込むことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光ディスク装置を幾つかの図面を用いた実施例による発明の実施の形態を参照して更に詳細に説明する。なお、図1〜図3における同一の記号は、同一物又は類似物を表示するものとする。
【0028】
<実施例1>
図1において、1は片側に2層の記録層を有するディスク、2bはディスク1を載せるターンテーブル、2aはディスク1をターンテーブル2bに固定するためのクランパ、3はディスク1の記録層にレーザ光をスポット状に集光するための対物レンズ、4は対物レンズ3、半導体レーザ(後述)、光検出器(後述)等を搭載したピックアップ、5はピックアップ4をディスク1の半径方向に移動させるためのスレッドモータ、6はディスク1を回転させるスピンドルモータである。
【0029】
また、回路関係として、7はピックアップ4の有する光検出器からの検出信号を受けてフォーカスエラー信号を生成する信号処理回路、8は信号処理回路7出力のフォーカスエラー信号を受けて対物レンズ3の焦点合わせのフォーカス制御信号を生成するフォーカス制御回路、9はレーザ光トラッキング用の制御信号を生成するトラッキング制御回路、10はスレッドモータ5の動きを制御するためのスレッド制御回路、11はスピンドルモータ6の回転を制御する信号を生成するスピンドル制御回路、12はフォーカスエラー信号からフォーカスゼロクロス(後述)を検出するフォーカスゼロクロス検出回路、13は光ディスク装置の動作全体を制御するマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)である。
【0030】
更に、次の動作概要の説明において詳述するが、14は前値保持回路、15は低域通過フィルタ(以下「LPF」という)、16は上昇電圧値、17は下降電圧値、18は加算回路、19及び20aは切替スイッチ、20bはON/OFFスイッチ、21はFGカウンタ、22は書き込み制御回路、23は読み出し制御回路、24は差分演算器、25は信号レベル比較回路、26は信号レベルの設定値、27は記憶回路、28はパルス発生器である。
【0031】
以下に、本実施例の光ディスク装置の動作概要について説明する。
【0032】
ターンテーブル2a上にセットされたディスク1はクランパ2bで、ターンテーブル2aに固定される。スピンドルモータ6が回転することでディスクは回転を始める。
【0033】
続いて、ディスクの情報を読み出すために、マイコン13は、ピックアップ4内の半導体レーザに発光制御信号を供給して半導体レーザを発光させる。ピックアップ4の半導体レーザ及び光学系の構成例と信号処理回路7のフォーカスエラー信号検出の構成例を図2に示す。図2において、61はディスク1からの反射光を取り出すためのハーフプリズム、62は半導体レーザ、63は反射光を集光する集光レンズ、64は光検出器、65は信号処理回路7に設けた誤差演算器である。
【0034】
半導体レーザ62の発する光束は、ハーフプリズム61を通過して対物レンズ3で焦点を絞られ、ディスク1上にビームスポットを結ぶ。ディスク1からのレーザ反射光は、再び対物レンズ3を通って、ハーフプリズム61で反射され、集光レンズ63を通過して光検出器64にスポットを結ぶ。
【0035】
ここで、光検出器64におけるフォーカスエラー信号検出の具体的構成例を示す。光検出器64は4つのエリアA,B,C,Dからなり、対角線上でペアを組んで電気的に接続されている。ディスク1と対物レンズ3が焦点位置にあるときに、前記光検出器64に入射するビームスポットが円になるように光検出器64の位置を置くと対角線上の光検出器64の加算出力を誤差演算器65で増幅した出力は零となる。
【0036】
この状態から、対物レンズ3の焦点位置に対してディスク1が上下にずれた場合、光検出器64に入射するビームスポットが縦長又は横長になることを利用すると、誤差演算器65からは、焦点位置からのずれ量及びずれた方向に応じて図3に示すようなフォーカスエラー信号(FE信号)が検出される。このように、フォーカスエラー信号が非点収差法によって得られる。なお、図3において、横軸は対物レンズ3とディスク1との距離、縦軸は信号レベルである。
【0037】
対物レンズ3の焦点がディスク1記録面に合った地点で、フォーカスエラー信号のS字曲線はゼロクロスする特徴を有する。なお、このS字曲線の極性は、誤差演算器65への入力の違いよって、逆になる場合もありうるが、そのようなシステムの場合は信号レベルとディスク変位の考え方を逆にすればよいことは言うまでもない。
【0038】
誤差演算器65で生成されたフォーカスエラー信号は、フォーカス制御回路8に供給される。フォーカスエラー信号を受けたフォーカス制御回路8は、対物レンズ3を動かすアクチュエータ(図示せず)に与えるフォーカス制御信号を遅れ補償器や進み補償器などを用いて生成して出力する。フォーカス制御信号を与えられたアクチュエータに対してフォーカスエラー信号のS字曲線におけるゼロクロス地点付近で焦点合わせのフィードバック制御が掛かる。
【0039】
フォーカス制御回路8の出力信号は、スイッチ20aに供給される。スイッチ20aは、マイコン13の指令により、定常時は閉じた状態(A側)になっておりピックアップ4にフォーカス制御信号を供給する。このフォーカス制御信号により、対物レンズ3は上下方向に制御され、フィードバックループのフォーカス制御を実現し常に合焦点にいる状態を保つ。なお、先に対物レンズ3を上下方向に動かす信号をピックアップ駆動信号としたが、スイッチ20aが閉じた状態で、フォーカス制御信号がピックアップ駆動信号となる。
【0040】
一方、信号処理回路7で生成するトラッキングエラー信号(TE信号)は、トラッキング制御回路9に供給され、遅れ補償器や進み補償器などを用いてフィードバック制御を行ない、対物レンズ3をトラッキング方向に動かす駆動信号を生成する。この駆動信号はピックアップ4に供給される。このピックアップ4の内部に供給される駆動信号により対物レンズ3はトラッキング方向に制御され、フィードバックループのトラッキング制御を実現し、常にディスク1の記録面におけるピット上にいる状態を保つ。
【0041】
また、トラッキング制御回路9から出力された駆動信号はスレッド制御回路10にも供給され、遅れ補償器や進み補償器などを用いてフィードバック制御を行ない、対物レンズ3のトラッキング方向へのずれに応じてスレッドモータ5を制御する駆動信号を生成し、これをスレッドモータ5に供給し、スレッドモータ5を動かしピックアップ4自体を移動させる。
【0042】
また、信号処理回路7ではディスク1から読み取った回転周期情報をスピンドル制御回路11に供給し遅れ補償器や進み補償器などを用いてフィードバック制御を行ない、この回転周期情報に基づいてスピンドル制御回路11においてスピンドルモータ6を駆動する信号を生成し、スピンドルモータ6に供給する。以上が定常時において合焦点の状態にあってフォーカス、トラッキング及びスピンドルとスレッドが制御された状態である。
【0043】
ここで、ディスク1が上述したようにDVDの片側2層ディスクの場合、現在いる記録層の層から、別の記録層の層へ合焦点位置を切換える場合を説明する。例えば、0層の記録層の合焦点上に対物レンズ3の位置が有り、更に1層の記録層に合焦点を移す場合、つまり下の層から上の層に合焦点をジャンプする場合について図4を用いて説明する。図4aは、フォーカスエラー信号と対物レンズを駆動するピックアップ駆動信号と切換えスイッチの制御信号を示しており、縦軸は信号の大きさを横軸は時間軸を示している。
【0044】
まず、これまで定常状態で0層の記録層の合焦点上にいる状態のフォーカス制御回路8から出力するフォーカス制御信号はON/OFFスイッチ20bに供給されており、定常状態の場合はスイッチは閉じていてそのまま前値保持回路14に供給される。
【0045】
前値保持回路14では値が変化するまでは常にその値を保持しており、この保持した値をLPF15に供給する。LPF15は、フォーカス方向に対物レンズ3を駆動する信号の高域成分(ノイズ成分)は除去するが、ディスクの反り等でディスクの回転によって生じる面振れのような低域成分は除去しないような周波数帯域を持っており主にノイズ成分を除去して加算回路18、差分演算器24及び記憶回路27に供給する。定常時はLPF15までの動作は常に行なわれている。このとき、フィードバックループは閉じられた状態であり、フォーカス系の制御は面振れに追従するので、フォーカス制御信号即ちピックアップ駆動信号も面振れに応じて波打つ波形となる(図13a参照)。
【0046】
ここで、1層の記録層の合焦点へ移動するとき、マイコン13は切換えスイッチ20aをジャンプ時(B側)に、ON/OFFスイッチ20bをジャンプ時(B側)のオフ状態に切換える。ON/OFFスイッチ20aが切換えられるため、これまでフォーカス方向の対物レンズ3を制御していたフィードバックループはオープンループとなり制御が切断される。
【0047】
1層の記録層に上昇するためにマイコン13は、一定値の上昇電圧値16と、下降電圧値17を設定する。また、マイコン13は、電圧切換スイッチ19を上昇電圧値側に切換えるように指示を出す。この上昇電圧値16からの出力は、加算回路18に供給される。加算回路18は、前記LPF15で高域ノイズ成分を除去した信号と上昇電圧値16を加算回路18で加算して出力し、切換えスイッチ20aに供給する。切換えスイッチ20aに供給された前記加算信号は、スイッチがB側に切り換わっているため切換えスイッチ20aを通過してピックアップ駆動信号となり、ピックアップ4に供給されて対物レンズ3をフォーカス方向に上昇させる。
【0048】
上昇電圧値16を加算された駆動電圧により対物レンズ3は、それまでの合焦点の位置からはずれて上昇を始める。ここで、信号処理回路7から出力されたフォーカスエラー信号がフォーカスゼロクロス検出器12に供給されているので、フォーカスゼロクロス検出器12は、フォーカス誤差信号が再びゼロ(中心)を交差する点を検出してマイコン13に供給する。
【0049】
マイコン13は、再度ゼロクロスする点を検出したら、下降電圧値17を設定し、電圧切換スイッチ19を下降電圧値17に切換えるように指示を出す。加算回路18は、切換えによって供給された下降電圧値17をLPF15で高域成分を除去した信号と加算して出力する。層間ジャンプが動作中であるので、切換えスイッチ20aは、B側に切換わったままである。切換えスイッチ20aに供給された前記加算信号は、ピックアップ駆動信号となってピックアップ4に供給され、今度は対物レンズをフォーカス方向に下降させる。この降下電圧値17の印加は、それまで上昇をしていた対物レンズ3に逆方向の電圧を印加することとなり、ブレーキとなって対物レンズ3の上昇を止める働きをする。
【0050】
マイコン13は、フォーカスゼロクロス検出器12及びフォーカス制御回路8からの信号情報により1層の記録層上に到達したことを検出し、下降電圧値17のピックアップ4への供給を止めるために切換えスイッチ20aを定常側(A側)に切替える。同時にON/OFFスイッチ20bも閉じる(ONとなる)。これにより、オープンループになっていたフォーカス制御が再度フォーカスエラー信号を用いたフィードバックループによる制御となり、1層の記録層の合焦点に引き込もうと制御する。上記の動作により0層の記録層の合焦点にいる状態から1層の合焦点にいる状態になる。以上が0層から1層への層間ジャンプを行なう場合の動作である。
【0051】
図4bは、逆に1層から0層に層間ジャンプするときのフォーカスエラー信号とピックアップ駆動信号を示しており、上記の場合とは逆に下降電圧値17と上昇電圧値16の印可する順序が逆となる。
【0052】
さて、本発明は、フォーカス状態が不良である場合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジャンプの開始を停止するものであり、即ち、ディスク1の欠陥位置を避けて層間ジャンプを行なうものであり、そのための動作が以下のように設定される。
【0053】
スピンドルモータ6の回転位相に応じて信号を出力するパルス発生器28から出力されるFG(Frequency Generator)信号は、FGカウンタ21に供給される。このパルス発生器28からのFG信号は、ディスク1が回転すると等角度毎にエッジを発生するものである。FGカウンタ21では、FG信号の立上り、立下りの両エッジ又はそれぞれいずれかのエッジにより1づつカウントしていく。このFGカウンタ21の値は、ディスク1が一回転するとリセットされ、またエッジにより1づつカウントする。
【0054】
ディスク1が一回転する情報を得る手段は、一回転毎にリセットパルスをスピンドルモータ6から出力する方法もあるが、スピンドルモータ6が一回転でFGパルスを何発出力するかは、設計段階で既知であるのでFGカウンタ21がFGパルスが一回転するカウント数を予めセットしておき、その数までカウントしたら自らリセットパルスを出力する方法でもよい。
【0055】
このFGカウント21で計数した値は、書き込み制御回路22及び読み出し制御回路23に供給される。また、記憶回路27は、ディスク一回転分のFGカウンタ21のカウントする分のアドレスを持っており、前記書き込み制御回路22は、前記LPF15の値を前記FGカウンタ21の値に応じた記憶回路27のアドレスの部分に書き込むように制御する。
【0056】
ディスクが一回転するとFGカウンタ21の値は0に戻り再度カウントを始めるが、それに伴い記憶回路27のアドレス部分の値も更新されていく。つまり、記憶回路27には現在より一回転前の回転位相に応じたLPF15の値が保持されている。
【0057】
図1に示した本実施例の場合、記憶回路27のアドレスは、“0”から“n−1”(nは自然数)としているので、例えば、ディスク1が一回転に6パルスのFG信号を出力し、FGカウンタ21でFG信号の立上りと立下りの両エッジをカウントすると、12発のエッジをカウントすることとになり、この場合はn=12となる。nの値が大きいほど分解能は上がるがその分記憶回路の27のアドレスも多くなる。
【0058】
本実施例の場合、記憶回路27は12個のアドレス空間を持っており、FGカウンタ21が“0”の場合は“0”のアドレスに、“1”の場合は“1”のアドレスに、“10”の場合は“10”のアドレスに、“11”の場合は“11”のアドレスにそれぞれLPF15の値を格納する。
【0059】
図5にn=12の場合のFG信号とFGカウンタ21の値とLPF15の出力信号を示す。LPF15の出力は、面振れの影響を受けてディスク一回転に応じて波打つ波形となる。FGカウンタ21の値は、数え始めは“0”でFG信号のエッジが到達する毎に1つずつカウントし、ディスク1が一回転すると再び“0”となる。
【0060】
他方、読み出し制御回路23は、供給された前記FGカウンタ21の値より一つ小さい値のアドレスの部分を読み出すように制御される。つまり、読み出し制御回路23は、現在のディスクの回転位相より一つ前の位相のLPF15の値を読み出す。例えば、FGカウント21の値が“6”の場合は“5”のアドレスの値を、FGカウント21の値が“11”の場合は“0”のアドレスの値を読み出す。
【0061】
読み出し制御回路23により記憶回路27から読み出された信号は、差分演算器24に供給される。この差分演算器24は、前述したLPF15の値と、記憶回路27から読み出された信号との差分を演算し、比較回路25に供給する。比較回路25は、供給された値を設定値26と比較し、設定値26よりも大きいか小さいかの比較を行ない、その結果をマイコン13に供給する。
【0062】
ここで、比較回路25の一例を図6を用いて説明する。図6において、入力された信号は、加算回路41aと極性反転回路40に供給される。加算回路41aには信号レベルの設定値26と前記入力信号が入力され、この2つの値を加算する。加算回路41aで加算した結果の符号ビット(例えば“HIGH”又は“LOW”)だけが反転回路42aに供給され、反転回路42aで値が反転される。他方、極性反転回路40に入力した信号は、絶対値は同じで符号が反転した値に変換され、加算回路41bに供給される。加算回路41bには設定値26と前記極性反転した信号が入力され、この2つの値が加算される。加算回路41bで加算した結果の符号ビットだけが反転回路42bに供給され、反転回路42bで値を反転される。
【0063】
反転回路42aと反転回路42bの出力は、NAND回路43に供給され、NAND回路43で演算される。NAND回路43で演算された結果の出力は、次のようになる。前記入力信号がゼロレベルを中心に正負側に設定値26の大きさの値の範囲を越えない幅にある場合は、“LOW”が出力され、設定値26の大ききさを超えた場合は、“HIGH”が出力される。
【0064】
このように、比較回路25を用いると、LPF15の出力が設定値26よりも大きくなった場合を検出することができる。つまり、フォーカス制御信号の時間変化率、即ちスルーレートが検出される。比較回路25の比較結果を供給されたマイコン13は、信号レベルが設定値26を越えて大きく変化した結果、即ち“HIGH”が入力された場合は、フォーカスエラー信号が乱れている、従ってフォーカス状態が不良である、即ちディスク1に傷やデビエーション等による欠陥がその位置にあると判断し、そのとき層間ジャンプを行なうように命令が行なわれた場合でも層間ジャンプを行なわず、フォーカスエラー信号が正常になるまで待機するよう処理を行なう。
【0065】
また、信号レベルが小さいという結果(“LOW”)が入力された場合は、マイコン13は、フォーカスエラー信号は正常であると判断し、層間ジャンプを即座に開始するように前述のように各回路を制御する。
【0066】
また、比較回路25からの信号レベルを検出した信号は、書き込み制御回路22にも供給される。比較回路25の出力信号を供給された書き込み制御回路22は、信号レベルが大きいという結果が入力された場合はフォーカスエラー信号が乱れており、それに伴って演算するLPF15からの出力も正常ではないことから、記憶回路27の値を更新しないように制御する。また、信号レベルが小さいという結果が入力された場合はフォーカスエラー信号が正常であり、それに伴って演算するLPF15からの出力も正常であることから、書き込み制御回路22は、記憶回路27の値を更新するように制御する。これによって、記憶回路27の値は、フォーカスエラー信号が乱れたときのLPF15の値を記憶することなく、正常状態の場合のみのLPF15の値を保持することができる。
【0067】
上記の結果、本実施例は、フォーカス制御信号の時間変化率即ちスルーレートを検出するものであり、このスルーレートが所定の値以上の場合には層間ジャンプを行なわないように動作する。
【0068】
以上説明したように、本実施例によれば、層間ジャンプを行なう際に、ディスクの半径方向に入った傷の部分や、ディスク1がDVDディスクのようディスクに2枚のディスクを張り合わせたものであるときに生じ易いデビエーション部分などのディスクの欠陥部分でフォーカスエラー信号の乱れる状態、即ちフォーカス状態が不良の状態が検出され、異常の場合は層間ジャンプを即座に行なわず、正常になってから層間ジャンプ動作を開始するように処理が行なわれる。これによって、層間ジャンプを安定して確実に行なえる光ディスク装置を実現することができる。
【0069】
なお、上記の実施例では、スルーレートを検出する信号をLPF15の出力としているが、信号処理回路7で生成されるフォーカスエラー信号のスルーレートを検出し、このスルーレートが所定の値以上の場合には層間ジャンプを行なわないようにしても同様の効果を奏する。
【0070】
また、ディスク1の記録層が2層の場合を説明したが、本発明は、記録層が3層以上の場合にも適用できることは云うまでもない。
【0071】
<実施例2>
図7において、29は、比較回路25の出力信号を記憶する第二の記憶回路、30は、記憶回路29の書き込み制御を行なう回路、31は、記憶回路29で記憶した結果を選択する回路であり、その他の実施例1で用いたのと同じ要素には図1と同一の記号を付している。
【0072】
本実施例も実施例1と同様、マイコン13の制御により、上昇電圧値16及び下降電圧値17を切換えて層間ジャンプを行なう。以下、本実施例の動作概要を説明するが、実施例1と同様の動作については説明を省略する。
【0073】
FGカウント21で計数した値は、第一の書き込み制御回路22及び読み出し制御回路23のほか、第二の書き込み制御回路30にも供給される。また、第一の記憶回路27及び第二の記憶回路29は、ディスク一回転分のFGカウンタ21のカウントする分のアドレスを持っており、第一の書き込み制御回路22は、LPF15の値をFGカウンタ21の値に応じた第一の記憶回路27のアドレスの部分に書き込むように制御し、第二の書き込み制御回路30は、比較回路25の出力結果をFGカウンタ21の値に応じた第二の記憶回路29のアドレスの部分に書き込むように制御する。
【0074】
ディスクが一回転するとFGカウンタ21の値は0に戻り再度カウントを始めるが、それに伴い第一の記憶回路27及び第二の記憶回路29のアドレス部分の値も更新されていく。つまり、記憶回路27及び記憶回路29には、現在より一回転前の回転位相に応じたLPF15の値と比較回路25の出力結果がそれぞれ保持される。
【0075】
第二の記憶回路29のアドレスは、記憶回路27と同様に“0”から“n−1”(nは自然数)となっている。従って、記憶回路27及び記憶回路29は、FGカウンタ21が“m”(n=12のとき、m=0,1,…,11)の場合は“m”のアドレスにそれぞれLPF15の値及び比較回路25の出力結果を格納する。
【0076】
他方、読み出し制御回路23は、実施例1で説明したように、供給された前記FGカウンタ21の値より一つ小さい値のアドレスの部分を読み出すように記憶回路27を制御し、現在のディスクの回転位相より一つ前の位相のLPF15の値を読み出す。また、読み出された信号とLPF15の値とは差分演算器24に供給され、差分結果が比較回路25に供給される。そして、比較回路25の比較結果が第二の記憶回路29に供給される。
【0077】
第二の書き込み制御回路30は、FGカウンタ21の値に応じた第二の記憶回路29のアドレスの部分に比較回路25の比較結果を書き込むように制御する。これにより、書き込みが行なわれる直前まで、記憶回路29には一回転前のFGカウンタ21の値に応じたアドレスにフォーカスエラー信号が乱れたかどうかの結果が格納されている。
【0078】
第二の記憶回路29の出力は、選択回路31に供給される。選択回路31には記憶回路29の出力のほか、FGカウンタ21の値及びマイコン13からの信号(設定値)が供給される。選択回路31は、FGカウント21の値からFGカウント21の値にマイコン13から供給される設定値を加えた範囲のアドレスにある第二の記憶回路29から出力される比較結果の論理和を取り、その結果をマイコン13に供給する。マイコン13から供給される設定値は、ディスク欠陥を検出する範囲として定められるものである。
【0079】
ここで、選択回路31の一例を図8を用いて説明する。マイコン13から供給される設定値とFGカウンタ21の値とがデコード回路50に供給される。デコード回路50は、記憶回路29からの信号(アドレス0の値からアドレス11の値)を選択するための選択信号を出力し、AND回路51a〜51lに供給する。また、記憶回路29からの信号(アドレス0の値からアドレス11の値)も各AND回路51a〜51lに供給される。
【0080】
デコード回路50は、選択するアドレスの信号が接続されているAND回路51a〜51lに“HIGH”を供給し、選択しないアドレスの信号が接続されているAND回路51a〜51lに“LOW”を供給する。例えば、記憶回路29のアドレスがn=12の場合、FGカウント21の値が“3”でマイコン13からの設定値が“2”の場合、デコード回路50は、記憶回路29のアドレスの値が“3”を含んでその二つ先の“3”,“4”,“5”が接続されているAND回路51d,51e,51fに“HIGH”を供給する。また、FGカウント21の値が“10”でマイコン13からの設定値が“5”の場合、デコード回路50は、記憶回路29のアドレスの値が“10”,“11”,“0”,“1”,“2”,“3”が接続されているAND回路51k,51l,51a,51b,51c,51dに“HIGH”を供給する。各AND回路51a〜51lからの出力は、全てOR回路52に供給される。OR回路52は、これらの論理和をとり、結果を選択回路31の出力とする。
【0081】
このような動作の結果、マイコン13は、選択回路31から供給された信号が「異常あり」の場合(本実施例では“HIGH”の場合)は、現在のFGカウンタ21の位置から設定する範囲の間で一回転前にフォーカスエラー信号が乱れたと判断し、この状態から層間ジャンプを行なうとジャンプ開始時、ジャンプ中又はジャンプ終了後のフィードバックループが閉じた時の引込み過程でフォーカスエラー信号が乱れてフィードバック制御が掛からず、合焦点が得られない可能性があるとして層間ジャンプを行なわないようにし、「異常なし」(本実施例では“LOW”)となるまで層間ジャンプを待機するように処理する。
【0082】
また、比較回路25の検出結果の信号は、実施例1で説明したように第一の書き込み制御回路22にも供給される。書き込み制御回路22は、信号レベルが大きいという結果が入力された場合は、フォーカスエラー信号が乱れており、それに伴って演算するLPF15からの出力も正常ではないことから、第一の記憶回路27の値を更新しないように制御する。また、信号レベルが小さいという結果が入力された場合は、フォーカスエラー信号が正常であり、それに伴って演算するLPF15からの出力も正常であることから、記憶回路27の値を更新するように制御する。
【0083】
これによって、記憶回路27の値はフォーカスエラー信号が乱れた時のLPF15の値を記憶することなく、正常状態の場合のみのLPF15の値を保持することができる。
【0084】
上記の結果、本実施例においては、フォーカス制御信号のスルーレートが幾つかの回転位相で検出されており、そのうち一つでもスルーレートが所定の値以上の場合には層間ジャンプが行なわなれない。
【0085】
以上説明したように、本実施例によれば、層間ジャンプを行なう際に、ディスクの半径方向に入った傷の部分や、DVDディスクのように2枚のディスクを張り合わせた場合に生じるデビエーションの部分等のディスクの欠陥によって生じるフォーカスエラー信号の乱れる状態が予め学習した情報から検出される。そして、異常の場合は、層間ジャンプを即座に行なわず、正常になってから層間ジャンプの動作を開始するように処理が行なわれる。このようにして、層間ジャンプが安定かつ確実に行なえる光ディスク装置を実現することができる。
【0086】
なお、上記の実施例ではスルーレートを検出する信号をLPF15の出力としているが、信号処理回路7で生成されるフォーカスエラー信号のスルーレートを検出し、このスルーレートが所定の値以上の場合には層間ジャンプを行なわないようにしても同様の効果を奏する。
【0087】
また、ディスク1の記録層が2層の場合を説明したが、本発明は、記録層が3層以上の場合にも適用できることは云うまでもない。
【0088】
<実施例3>
図9において、32,33,34は、差分演算器24、比較回路25、設定値26と同様の機能のそれぞれ第二の差分演算器、第二の比較回路、第二の設定値である。35a,35bは、第一の記憶回路27の出力値をラッチするフリップフロップであり、第一の記憶回路27の出力値が、第一の差分演算器24にはフリップフロップ35aを介して、第二の差分演算器32にはフリップフロップ35aを介して与えられる。また、36は、第一の比較回路25の比較結果と第二の比較回路33の比較結果の論理和をとるOR回路である。第二の記憶回路29には、実施例2の場合と異なり、OR回路36の演算結果が入力される。その他の実施例1,2で用いたのと同じ要素には図1,2と同一の記号を付している。
【0089】
本実施例も実施例1,2と同様、マイコン13の制御により、上昇電圧値16及び下降電圧値17を切換えて層間ジャンプを行なう。以下、本実施例の動作概要を説明するが、実施例1,2と同様の動作については説明を省略する。
【0090】
まず、第一の書き込み制御回路22は、実施例1,2の場合と同様、前記LPF15の値を前記FGカウンタ21の値に応じた第一の記憶回路27のアドレスの部分に書き込むように制御するが、第二の書き込み制御回路30は、OR回路36の出力結果を前記FGカウンタ21の値に応じた第二の記憶回路29のアドレスの部分に書き込むように制御する。そして、第一の記憶回路27及び第二の記憶回路29には現在より一回転前の回転位相に応じたそれぞれLPF15の値とOR回路36の出力結果が保持されている。
【0091】
他方、読み出し制御回路23は、供給されたFGカウンタ21の値のアドレス部分の第一の記憶回路の値を、前記第一の書き込み制御回路22が前記LPF15の値を書き込む前に読み出すように制御し、読み出し結果のデータを第二のフリップフロップ35bにラッチする。例えば、FGカウント21の値が“6”の場合は“6”のアドレスの値を読み出す。このように本実施例の読み出し制御回路23は、フリップフロップ35bに対しては、実施例1,2の場合と異なる読み出し制御を行なう。
【0092】
更に、読み出し制御回路23は、FGカウンタ21の値より一つ小さい値のアドレス部分の第一の記憶回路の値を読み出すように制御し、読み出し結果のデータを第一のフリップフロップ35aにラッチする。例えば、FGカウント21の値が“6”の場合は“5”のアドレスの値を読み出す。このように本実施例の読み出し制御回路23は、フリップフロップ35aに対しては、実施例1,2の場合と同様の読み出し制御を行なう。
【0093】
この結果、第一のフリップフロップ35aには現在のディスクの回転位相より一つ前の位相のLPF15の値が書き込まれ、第二のフリップフロップ35bには現在のディスクの回転位相より一回転前の位相のLPF15の値が書き込まれる。
【0094】
第一のフリップフロップ35aに書き込まれた信号は、第一の差分演算器24に供給される。差分演算器24は、前述したLPF15の値と、第一のフリップフロップ35aから読み出された信号との差分を演算し、第一の比較回路25に供給する。比較回路25に供給された値は、信号レベルの第一の設定値26と比較して設置値26よりも大きいか小さいかの比較を行ない、その結果をOR回路36に供給する。
【0095】
他方、第二のフリップフロップ35bに書き込まれた信号は、第二の差分演算器32に供給される。差分演算器32には前述したLPF15の値と、前記第二のフリップフロップ35bから読み出された信号との差分を演算し、第二の比較回路33に供給する。比較回路33に供給された値は、信号レベルの第二の設定値34と比較して設定値34よりも大きいか小さいかの比較を行ない、その結果をOR回路36に供給する。
【0096】
第一の比較回路25及び第二の比較回路33は、前述したように第一の設定値26および第二の設定値34よりも出力が大きくなったものを検出することができる。前記第一の比較回路25からの結果と前記第二の比較回路33からの結果をOR回路36で論理和をとりその演算結果を第二の記憶回路29に供給する。
【0097】
先に述べたように、第二の書き込み制御回路30は、前記FGカウンタ21の値に応じた第二の記憶回路29のアドレスの部分に前記OR回路36の出力を書き込むように制御する。これにより、記憶回路29には一回転前のFGカウンタ21の値に応じたアドレスにフォーカスエラー信号が乱れたかどうかの結果が格納されている。
【0098】
第二の記憶回路29の出力は、選択回路31に供給される。選択回路31には記憶回路29の出力とFGカウンタ21の値及びマイコン13からの信号が供給されている。選択回路31は、FGカウント21の値とマイコン13から供給する設定値とからなる範囲のアドレスにある第二の記憶回路29から出力される比較結果の論理和を取りその結果をマイコン13に供給する。
【0099】
このような動作の結果、マイコン13は、前記選択回路31から供給された信号が「異常あり」の場合(この実施例では“HIGH”の場合)は、現在のFGカウンタ21の位置から一回転前と設定する範囲の間で前回転時にフォーカスエラーが乱れたと判断し、この状態から層間ジャンプを行なうとジャンプ開始時、ジャンプ中又はジャンプ終了後のフィードバックループが閉じた時の引込み過程でフォーカスエラー信号が乱れてフィードバック制御が掛からず、合焦点が得られない可能性があるとして層間ジャンプを行なわないようにし、「異常なし」(本実施例では“LOW”)となるまで層間ジャンプを待機するように処理する。
【0100】
また、一回転前及び現在のFGカウント21の値より一つ手前の位相でフォーカスエラー信号の異常を検出したOR回路36出力の信号は、第一の書き込み制御回路22にも供給される。そして、書き込み制御回路22は、フォーカスエラー信号が異常であるという結果が入力された場合は、フォーカスエラー信号が乱れておりそれに伴って演算するLPF15からの出力も正常ではないことから第一の記憶回路27の値を更新しない様に制御する。
【0101】
一方、フォーカスエラー信号が正常であるという結果が入力された場合は、フォーカスエラー信号が正常であり、それに伴って演算するLPF15からの出力も正常であることから第一の記憶回路27の値を更新するように制御する。
【0102】
これによって、第一の記憶回路27の値はフォーカスエラー信号が乱れたときのLPF15の値を記憶することなく、正常状態の場合のみのLPF15の値を保持することができる。
【0103】
以上の層間ジャンプ時の各制御は、マイコン13によって行なわれるが、その際の制御のアルゴリズムのPAD図を図10に示す。このアルゴリズムによって層間ジャンプが安定に行なわれる。なお、図10のアルゴリズムによるプログラムがマイコン13の有する記憶装置に格納されている。
【0104】
上記の結果、本実施例においては、フォーカス制御信号のスルーレートが幾つかの回転位相と一回転前で検出されており、そのうち一つでもスルーレートが所定の値以上の場合には層間ジャンプが行なわれない。
【0105】
以上説明したように、本実施例によれば、層間ジャンプを行なう際に、ディスクの半径方向に入った傷の部分や、DVDディスクのように2枚のディスクを張り合わせた場合に生じる記録面のデビエーションの部分等のディスクの欠陥によって生じるフォーカスエラー信号の乱れる状態が予め学習した情報から検出される。そして、異常の場合は、層間ジャンプを即座に行なわず、正常になってから層間ジャンプの動作を開始するように処理が行なわれる。このようにして、ディスクの欠陥位置を避けて層間ジャンプが安定かつ確実に行なえる光ディスク装置を実現することができる。
【0106】
なお、上記の実施例ではスルーレートを検出する信号をLPF15の出力としているが、信号処理回路7で生成されるフォーカスエラー信号のスルーレートを検出し、このスルーレートが所定の値以上の場合には層間ジャンプを行なわない様にしても同様の効果を奏する。
【0107】
また、ディスク1の記録層が2層の場合を説明したが、本発明は、記録層が3層以上の場合にも適用できることは云うまでもない。
【0108】
【発明の効果】
本発明によれば、層間ジャンプを行なう際に、ディスクの欠陥によって生じるフォーカスエラー信号の乱れる状態が検出され、異常の場合は層間ジャンプを即座に行なわず、正常になってから層間ジャンプ動作を開始するように処理されるので、層間ジャンプを安定かつ確実に行なうことができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディス装置の第1の実施例を説明するためのブロック図。
【図2】実施例に用いるピックアップの構成とフォーカスの信号処理回路を説明するためブロック図。
【図3】ディスク変位に対するフォーカスエラー信号の変化を説明するための波形図。
【図4】層間ジャンプ時のフォーカスエラー信号と対物レンズ駆動信号を説明するための波形図。
【図5】FGカウンタの出力信号を例を説明するための波形図。
【図6】実施例に用いる比較回路の例を説明するための回路図。
【図7】本発明の第2の実施例を説明するためのブロック図。
【図8】実施例に用いる選択回路の例を説明するための回路図。
【図9】本発明の第3の実施例を説明するためののブロック図。
【図10】マイコンで制御する際のアルゴリズムを説明するためのフローチャート図。
【図11】片面に2層の記録層を有するディスクを説明するための断面図。
【図12】相関ジャンプを説明するための波形図。
【図13】ディスクにしわ(デビエーション)のある場合のフォーカスエラー信号とピックアップ駆動信号を説明するための波形図。
【符号の説明】
1…ディスク、3…対物レンズ、4…ピックアップ、7…信号処理回路、8…フォーカス制御回路、12…フォーカスゼロクロス検出回路、13…マイクロコンピュータ、14…前値保持回路、15…低域通過フィルタ、16…上昇電圧値、17…下降電圧値、18…加算回路、19…切替スイッチ、20a,20b…スイッチ、21…FGカウンタ、22…書き込み制御回路、23…読み出し制御回路、24…差分演算器、25…比較回路、26…信号レベル設定値、27…記憶回路、28…パルス発生器。

Claims (5)

  1. 複数の記録層を有するディスクの一記録層にレーザ光線を集光するための対物レンズと、
    上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成したフォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上記一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、
    対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段と、
    前記フォーカス制御信号のスルーレートが所定の値以上になったことを検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に基づいてフォーカス状態を判断する判断手段とを備え、
    上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状態が良好であると判断した場合は、上記一記録層から別の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断した場合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジャンプの開始を停止することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 複数の記録層を有するディスクの一記録層にレーザ光線を集光するための対物レンズと、
    上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成したフォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上記一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、
    対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段と、
    ディスクの回転位相を検出する検出手段と、
    検出したディスクの回転位相毎にフォーカス制御信号を記憶する記憶手段と、
    現在のディスクの回転位相より手前の回転位相で記憶したフォーカス制御信号を記憶手段から読み出す読み出し制御手段と、
    現在のディスクの回転位相のフォーカス制御信号と前記読み出したフォーカス制御信号との信号レベルの差分を演算する演算手段と、
    前記演算手段の演算結果と信号レベルの予め設定してある設定値とを比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいてフォーカス状態を判断する判断手段とを備え、
    上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状態が良好であると判断した場合は、上記一記録層から別の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断した場合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジャンプの開始を停止することを特徴とする光ディスク装置。
  3. 複数の記録層を有するディスクの一記録層にレーザ光線を集光するための対物レンズと、
    上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成したフォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上記一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、
    対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段と、
    ディスクの回転位相を検出する検出手段と、
    検出したディスクの回転位相毎にフォーカス制御信号を記憶する第一の記憶手段と、
    現在のディスクの回転位相より手前の回転位相で記憶したフォーカス制御信号を記憶手段から読み出す読み出し制御手段と、
    現在のディスクの回転位相のフォーカス制御信号と前記読み出したフォーカス制御信号との信号レベルの差分を演算する演算手段と、
    該演算手段の演算結果と信号レベルの予め設定してある設定値とを比較する比較手段と、
    該比較手段の比較結果をディスクの回転位相毎に記憶する第二の記憶手段と、
    現在の回転位相から所定の回転位相分の範囲の前記比較した結果を第二の記憶手段から選択する選択手段と、
    該選択手段の選択結果に基づいてフォーカス状態を判断する判断手段とを具備し、
    上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状態が良好であると判断した場合は、上記一記録層から別の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断した場合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジャンプの開始を停止することを特徴とする光ディスク装置。
  4. 複数の記録層を有するディスクの一記録層にレーザ光線を集光するための対物レンズと、
    上記対物レンズから得られる反射光に基づいて生成したフォーカス制御信号を用いて対物レンズの焦点を上記一記録層に合わせるフォーカス制御手段と、
    対物レンズの焦点を焦点が合っている上記一記録層から別の記録層へ焦点位置を移動させる層間ジャンプ手段と、
    ディスクの回転位相を検出する検出手段と、
    検出したディスクの回転位相毎にフォーカス制御信号を記憶する第一の記憶手段と、
    現在のディスクの回転位相の手前の回転位相で記憶したフォーカス制御信号と一回転前の回転位相で記憶したフォーカス制御信号とを第一の記憶手段から読み出す読み出し制御手段と、
    現在のディスクの回転位相のフォーカス制御信号と前記読み出した手前の回転位相のフォーカス制御信号との信号レベルの差分を演算する第一の演算手段と、
    第一の演算手段の演算結果と信号レベルの予め設定してある第一の設定値とを比較する第一の比較手段と、
    現在のディスクの回転位相のフォーカス制御信号と前記読み出した一回転前の回転位相のフォーカス制御信号との信号レベルの差分を演算する第二の演算手段と、
    第二の演算手段の演算結果と信号レベルの予め設定してある第二の設定値とを比較する第二の比較手段と、
    第一比較手段の出力結果と第二の比較手段の出力結果との論理和演算の結果をディスクの回転位相毎に記憶する第二の記憶手段と、
    現在の回転位相から所定の回転位相分の範囲の前記論理和演算の結果を第二の記憶手段から選択する選択手段と、
    該選択手段の選択結果に基づいてフォーカス状態を判断する判断手段とを具備し、
    上記層間ジャンプ手段は、上記判断手段がフォーカス状態が良好であると判断した場合は、上記一記録層から別の記録層への焦点位置移動の層間ジャンプを行ない、上記判断手段がフォーカス状態が不良であると判断した場合は、待機してフォーカス状態が良好になるまで層間ジャンプの開始を停止することを特徴とする光ディスク装置。
  5. 前記層間ジャンプ手段は、対物レンズが前記一記録層から前記別の記録層に近づいて前記別の記録層を越えるように対物レンズを駆動する加速電圧と、前記別の記録層を越えた対物レンズをその逆方向に駆動する減速電圧とを生成し、対物レンズの焦点位置が前記別の記録層と一致した時点で減速電圧の供給を絶つ対物レンズの駆動手段を有していることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一に記載の光ディスク装置。
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