JP2000268372A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2000268372A
JP2000268372A JP11071573A JP7157399A JP2000268372A JP 2000268372 A JP2000268372 A JP 2000268372A JP 11071573 A JP11071573 A JP 11071573A JP 7157399 A JP7157399 A JP 7157399A JP 2000268372 A JP2000268372 A JP 2000268372A
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optical disk
sled
disk device
motor
rotation
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Minoru Hida
実 飛田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ピックアップの対物レンズと磁気ヘッドの
コアとの位置関係の高精度化と、シークの高速化との両
者を兼ね備えた、磁界変調型の光磁気ディスク装置を実
現する。 【解決手段】 光ピックアップ2と磁界を発生させる磁
気ヘッド16とを搭載したスレッド32が停止した状態
から、スレッドモータ21の駆動電圧を増加させ、スレ
ッド32の移動を検出するMRセンサ34の出力が変化
したときに駆動電圧を減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ディスク装置に関
し、さらに詳しくは、高精度なシークを必要とする光デ
ィスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】MD(Mini Disc)をはじめとする磁界
変調型の光磁気ディスクに対してデータの記録または再
生を行う光磁気ディスク装置では、従来は記録周波数が
低いため、磁界変調を行うための磁気ヘッドのコアサイ
ズを大きくすることが可能であった。しかし近年の高密
度化と高速化に伴い、磁気ヘッドのコアサイズを小さく
しなければ周波数特性が得られない状況になってきてい
る。そのため光ピックアップの対物レンズと磁気ヘッド
のコアとの位置関係が重要となってきている。従来より
初期の相対的な位置関係を厳しくしなければならないこ
とに加え、トラッキング中に光ピックアップの2軸アク
チュエータが大きく動かないようにスレッドを高精度に
追従することが要求される。
【0003】ところが、光ディスクのランダムアクセス
性を発揮させるためシークを高速化することも重要な要
素であり、かかる場合はスレッド機構の送りネジのタッ
プピッチを長く、且つネジへのギア比を大きくすること
が必要となる。これらの高精度化と高速アクセス化とい
う両者を満足させるための制御方法が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、スレッド動
作の高精度化と高速アクセス化との両者を兼ね備えた光
ディスク装置を実現することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、請求項1の光ディスク装置は、光ピックアップを搭
載したスレッドと、スレッドを移動させるスレッドモー
タと、スレッドの移動を検出するセンサと、スレッドが
停止した状態からスレッドモータの駆動電圧を増加さ
せ、センサの出力が変化したときに駆動電圧を減少させ
るコントローラとを有することを特徴とする。
【0006】請求項2の光ディスク装置は、スレッドの
移動は、スレッドモータから送りネジを介してなされ、
センサは、送りネジの回転を検出することを特徴とす
る。
【0007】請求項3の光ディスク装置は、センサはM
R素子であることを特徴とする。
【0008】請求項4の光ディスク装置は、スピンドル
モータを有し、スレッドモータの駆動は、スピンドルモ
ータの回転に基づいて行われることを特徴とする。
【0009】請求項5の光ディスク装置は、センサの分
解能と光ディスクのトラックピッチとの比が整数比であ
ることを特徴とする。なお、センサの分解能は、センサ
そのものの分解能だけではなく、たとえば送りネジのタ
ップ間隔とセンサの送りネジ一周あたりの波数とで決定
される分解能など、他の要素と組み合わせた実質上の分
解能も含む。
【0010】請求項6の光ディスク装置は、スレッドは
磁界を発生させる磁気ヘッドをも搭載し、光磁気ディス
クに対して光ビームと磁界を用いて記録及び再生の少な
くともいずれか一方を行う光磁気ディスク装置であるこ
とを特徴とする。
【0011】請求項7の光ディスク装置は、光ピックア
ップを搭載したスレッドと、スレッドを移動させるスレ
ッドモータと、スレッドモータの一回転での各位相にお
いて、スレッドモータの回転始動に必要な駆動電圧を記
憶する記憶装置を有し、スレッドモータの駆動する際、
スレッドモータの回転位相に基づいて記憶装置に記憶さ
れた駆動電圧を用いることを特徴とする。
【0012】請求項8の光ディスク装置は、必要な駆動
電圧は、過去のスレッドモータの駆動結果から学習する
ことによって求めることを特徴とする。
【0013】請求項9の光ディスク装置は、スレッドは
磁界を発生させる磁気ヘッドをも搭載し、光磁気ディス
クに対して光ビームと磁界を用いて記録及び再生の少な
くともいずれか一方を行う光磁気ディスク装置であるこ
とを特徴とする。
【0014】請求項10の光ディスク装置は、光ディス
クに対して対物レンズを介して光ビームを照射する光ピ
ックアップを搭載したスレッドと、スレッドを移動させ
るスレッドモータと、光ビームの反射光から得られるト
ラッキングエラー信号及び対物レンズを光ディスクの径
方向に移動させるアクチュエータの駆動信号の少なくと
もいずれか一方の信号から低域周波数成分を抽出し、且
つ前記抽出した信号から光ディスクの回転の偏芯周波数
成分を除去する信号処理部と、信号処理部の出力信号に
基づいてスレッドモータを駆動するコントローラとを有
することを特徴とする。
【0015】請求項11の光ディスク装置は、偏芯周波
数成分の除去は、ディジタルフィルタによってなされる
ことを特徴とする。
【0016】請求項12の光ディスク装置は、ディジタ
ルフィルタに使用するクロックは、光ディスクの回転数
に基づいて変化することを特徴とする。
【0017】請求項13の光ディスク装置は、アクチュ
エータの駆動信号に、所定量を加えた状態で光ディスク
へ記録を行い、記録した部分を再生した信号の劣化状況
を測定し、測定の結果に基づいて最適な所定量を求める
調整を行うことを特徴とする。
【0018】請求項14の光ディスク装置は、調整を、
電源を投入する毎に行うことを特徴とする。
【0019】請求項15の光ディスク装置は、スレッド
は磁界を発生させる磁気ヘッドをも搭載し、光磁気ディ
スクに対して光ビームと磁界を用いて記録及び再生の少
なくともいずれか一方を行う光磁気ディスク装置である
ことを特徴とする。
【0020】上述した手段による作用を説明する。スレ
ッドが停止した状態からスレッドモータの駆動電圧を増
加させ、センサの出力が変化したときに駆動電圧を減少
させることにより、スレッドモータの負荷変動によら
ず、センサの最小分解能ごとにスレッドを移動させるこ
とが可能となる。
【0021】また、スレッドの移動が送りネジを介して
なされ、その送りネジの回転をセンサで検出することに
より、簡易な構成でスレッドの移動を高精度に検出する
ことができる。
【0022】また、MRセンサを使用することにより、
MRセンサの性質を利用して高解像度の信号が得ること
が可能となり、スレッドの移動を高精度に検出すること
ができる。
【0023】また、スレッドモータの駆動が、スピンド
ルモータの回転に基づいて行われることにより、スピン
ドルモータによって駆動されるディスクのトラックピッ
チの精度を利用して制御することができる。
【0024】また、このトラックピッチとセンサの分解
能との比が整数比であれば、マイクロコンピュータ等で
制御するときに簡単なシフト演算を利用することが可能
となり、制御が簡単になる。
【0025】また、スレッドモータの一回転での各位相
について必要な駆動電圧を記憶し、その駆動電圧を用い
てスレッドモータを駆動することによって、スレッドモ
ータの回転位相に影響を受けず、静止状態からでも線形
制御を行うことができる。
【0026】また、この必要な駆動電圧を、過去のスレ
ッドモータの駆動結果から学習することによって求める
ことによって、動作回数が多いほど最適な駆動電圧に収
斂する。
【0027】また、トラッキングエラー信号または対物
レンズを光ディスクの径方向に移動させるアクチュエー
タの駆動信号から、低域周波数成分を抽出することによ
って、対物レンズの位置情報信号を取り出すことができ
る。この信号から光ディスクの回転の偏芯周波数成分を
除去することにより、位置情報の検出誤差を最小にする
ことが可能となる。この除去された信号に基づいてスレ
ッドモータを駆動することにより、アクチュエータによ
る対物レンズ位置との整合が確保される。
【0028】また、偏芯周波数成分の除去がディジタル
フィルタによってなされることにより、線形で急峻な特
性を作り出すことが可能となり、位置情報の検出誤差を
最小にすることが可能となる。
【0029】また、ディジタルフィルタに使用するクロ
ックが光ディスクの回転数に基づいて変化することによ
って、光ディスクの回転数が変化する場合でも、ディジ
タルフィルタの急峻な特性部分を偏芯周波数に追従する
ことができる。
【0030】また、アクチュエータの駆動信号に、所定
量を加えた状態で光ディスクへ記録を行い、その部分を
再生した信号の劣化状況を測定した結果に基づいて最適
な所定量を求める調整を行うことにより、アクチュエー
タ駆動電圧やトラッキングエラーの低域信号に機械的、
電気的、光学的なオフセットが発生した場合でも、正し
く補正することができる。特に光磁気ディスク装置で
は、実際の対物レンズ位置と磁気ヘッド位置がずれるこ
とによる悪影響を防止することができる。
【0031】また、この調整を、電源を投入する毎に行
うことにより、機械的、電気的、光学的なオフセットが
経時的に変化しても最適な状態が維持される。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態例について図
1ないし図11を参照して説明する。なお、光ディスク
装置として光磁気ディスク装置、使用するディスクの例
として、MD−DATA2のフォーマットのディスクで
説明するが、これに限定するものではない。
【0033】まず、MD−DATA2について説明す
る。MD−DATA2はMD−DATAの改良版であ
り、比較を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】MD−DATA2はMD−DATAに対し
てトラックピッチが1.6μmから0.95μmと狭く
なっている。また、アドレス方式もインターレースアド
レッシング方式が採用されている。図1にインターレー
スアドレッシング方式を示す。ウォブル・グルーブG
1、ノンウォブル・グルーブG2、ランドで構成されて
おり、図1(a)に示すようにウォブル・グルーブG
1、ランドB、ノンウォブル・グルーブG2、ランド
A、ウォブル・グルーブG1の順に構成されている。
【0036】図1(b)で図1(a)のP部の詳細を示
す。ウォブル・グルーブG1はグルーブにウォブルが施
されており、ノンウォブル・グルーブG2と区別化され
ている。このように、MD−DATA2ではダブルスパ
イラルの片方ウォブルが採用され、FM(Frequency Mo
dulation)変調+バイフェーズ変調でエンコードされて
いる。このインターレースアドレッシング方式は隣接す
るウォブル間のクロストークを押さえながらトラックピ
ッチを狭くすることができる特徴を持つ。
【0037】なお、データはランドに記録される。ラン
ドはディスクの内周側にノンウォブル・グルーブG2が
あるランドAと、ディスクの内周側にウォブル・グルー
ブG1があるランドBとに区別される。
【0038】また、MD−DATA2はレーザ波長λを
650nm、開口数NAを0.52として合焦位置での
ビーム径を絞り、光学系の帯域を広げることで、記録密
度を上げている。記録信号の変調方式はRLL(Run Le
ngth Limited )(1,7)、誤り訂正方式はブロック
完結型のRS−PC(Read Solomon - Product Code)
を採用し、冗長度を19.7%まで下げている。線速度
は2.0m/s、ビット長は0.39μm/bitと
し、データ転送レートと記録容量は従来の4倍強の能力
を持つ仕様になっている。
【0039】次に、MD−DATA2に記録再生する本
発明の実施の形態例の磁界変調型の光磁気ディスク記録
再生装置のブロック図を図2に示し、再生に関するブロ
ックの動作から説明する。ディスク1からピックアップ
された信号は、光ピックアップ2内で光電変換された
後、RFアンプ3を経てA/Dコンバータ4で量子化さ
れる。
【0040】その後、AGC(Automatic Gain Contro
l)処理部5、イコライジング処理部6で所定の処置を
され、図示しないPLL(Phase Lock Loop )で抜き取
りクロックが生成され、ビタビデコーダ7を経てRLL
(1,7)復号部8でRLL(1,7)信号が復号化さ
れる。
【0041】復号化されたデータはメモリ9上に展開さ
れ、エラー訂正部10で誤り訂正ブロック単位にエラー
訂正される。さらに、デスクランブラ&EDC(Error
Detection Code)デコーダ11でデスクランブルとED
Cデコードが施され、クロック生成部12で生成された
転送クロックと共にDAT1信号S2が出力される。
【0042】次に、記録に関するブロックの動作を説明
する。転送クロックに同期されて入力されたDAT0信
号S1は、スクランブラ&EDCエンコーダ13でスク
ランブル処理とEDCエンコード処理をされ、メモリ9
に書き込まれる。
【0043】その後、エラー訂正部10でエラー訂正パ
リティが追加され、RLL(1,7)変調部14でRL
L(1,7)変調され、磁気ヘッドドライバ15を経て
磁気ヘッド16へ供給される。また、レーザAPC(Au
to Power Control)部17へも供給され、レーザストロ
ーブ変調クロックが与えられて光ピックアップ2へ供給
される。
【0044】次に、サーボに関するブロックの動作を説
明する。光ピックアップ2からの信号をマトリクスアン
プ18で抽出したフォーカスエラー信号、トラッキング
エラー信号等のサーボエラー信号はデジタルサーボプロ
セサ19にて位相補償、ゲイン設定、目標値設定が施さ
れ、ドライバ20へ供給される。ドライバ20からのド
ライブ信号は光ピックアップ2内のアクチュエータ及び
スレッドモータ21を駆動する。
【0045】一方、マトリクスアンプ18から出力され
たウォブル信号は、バンドパスフィルタ22でウォブル
周波数成分が抽出される。その信号からADIPデコー
ダ23によってアドレス情報が復号化され、A/Bトラ
ック検出部24でランドAかランドBかのトラック判別
がされる。それらの結果は、システムコントローラ25
に転送される。
【0046】また、バンドパスフィルタ22の出力と、
イコライジング処理部6内のPLLの位相誤差の積分値
と、システムコントローラ25からの制御信号は、CL
V(Constant Linear Velocity)プロセサ26へ入力さ
れる。CLVプロセサ26ではスピンドルモータ27の
回転制御に関する処理がなされ、出力信号はデジタルサ
ーボプロセサ19、ドライバ20を経てスピンドルモー
タ27に供給される。
【0047】次に、スレッドモータ21の駆動部分の機
械構成を図3を参照して説明する。スレッドモータ21
の回転がギア30に伝達され、ギア30によって回転数
が変換されて送りネジ31を回転させる。その結果、磁
気ヘッド16や光ピックアップ2等が搭載されたスレッ
ド32を送ることができる。
【0048】この送りネジ31に着磁されたロータリー
エンコーダ33とMR(Magnet Resistive)センサ34
の組み合わせにより回転角を検出する。このMRセンサ
の検出原理は、図4に示すように磁界強度が変化すれば
磁気抵抗変化率が変化することを利用するもので、図5
に示すようにロータリーエンコーダ33に磁界のN極と
S極を円周上に着磁し、その近くにMRセンサ34を配
置し、ロータリーエンコーダ33が回転することによる
磁界強度の変化をMRセンサ34が検出することによっ
て回転角が検出できる。
【0049】送りネジ31の回転角は送りネジ31によ
るスレッド32の送り量を意味し、この精度は送りネジ
31のタップ量によって変わるが送り量に換算して数μ
m程度の解像度まで取ることができる。これにより情報
量としては問題ないレベルを得ることができるが、スレ
ッドモータ21として安価なDCモータを使用すると、
微小に回転させようとした時、静摩擦から動摩擦への切
り替えによる不連続がある。また、モータ1回転の中で
トルクむらが無視できないレベルとなり、単純なアナロ
グ制御による線形制御では制御が不十分になる。
【0050】当然ながらスレッドモータ21から送りネ
ジ31までのギア比を小さくすることでスレッドモータ
21の回転に対して送りネジ31の回転を少なくして、
この影響を限りなく見えないようにすることは可能であ
る。しかしながら、ある程度高速にスレッド32を内外
周へ送りたい場合、ギア比は大きくせざるを得ない。ま
た、消費電力の観点からもギア比が大きい方が有利であ
る。
【0051】そこで、まずMRセンサ34の解像度を上
げる方法を図6を参照して説明する。MRセンサの出力
波形は図6に示すようなSIN波であるため、これを増
幅してコンパレータに入力することにより、ディジタル
な位置情報に変換する。MRセンサに、90度位相差を
持った2つの出力信号MR0とMR1が取り出せるもの
を使用することで、図6に示すようにMR0とMR1を
パルス化したコンパレータ出力がLレベルとLレベルの
状態0、HレベルとLレベルの状態1、HレベルとHレ
ベルの状態2、LレベルとHレベルの状態3の計4通り
の状態の出力パターンが取り出せる。このため、1つの
MRセンサに対して4倍の解像度を取ることができる。
【0052】この4倍の解像度を持つMRセンサを使用
し、スレッドモータ21を駆動させる方法を変えること
により精度よくスレッドを送る方法を次に説明する。単
にスレッドモータ21に駆動電圧を印加しても、図7に
示すモータ駆動電圧とモータ回転数の関係から、スレッ
ドモータ21が回転しない所があり非線形になっている
ことと、回転場所により始動電圧が変わっていることが
わかる。
【0053】この始動電圧の違いは、送りネジ31に付
着したごみやモータの摩耗などによる予測できないもの
を除くとスレッドモータ21に依存しているため、あら
かじめMRセンサ34から算出される回転角と始動電圧
の関係を学習し、所定の角度になった時ごとに駆動電圧
の零点を設定し直すことで通常の線形制御を行うことが
可能となる。
【0054】別の方法として、駆動電圧を最も低いと思
われる電圧値から徐々に上げてゆき、MRセンサ34の
変化があった瞬間に駆動電圧を零にすることを繰り返す
ことで、MRセンサ34からの最小分解能ごとに送るこ
とが可能となる。この場合、駆動するために多少の時間
を必要とするが、スレッド32の上り下りによるスレッ
ドモータ21の負荷変動などに対しても対応できるた
め、非常に精度よくスレッド32を送ることができる。
【0055】実際にはMRセンサ34のコンパレータ出
力を2相ともデジタルサーボプロセサ19の割り込み入
力に接続し、割り込みが発生するまでの間、すなわち目
的の数だけカウントするまでの間、駆動電圧を上げてい
くことになる。
【0056】MRセンサ34の2解像度分だけ動かした
い場合の例で、スレッドモータの駆動電圧とMRセンサ
出力との関係を図8に示す。より多くのステップ分を動
かそうとする場合では、動き出すと通常の制御方法と全
く逆の方法になってしまうため、必要以上に動いてしま
う。そのため、図9で示す通常の駆動方法によるスレッ
ドモータの駆動電圧とMRセンサ出力との関係に対し
て、動き出したら制御可能な範囲に駆動電圧を抑えるた
めに、線L1で示すように電圧の傾斜を変えるなどの制
御が必要である。
【0057】また、駆動方法として従来ではトラッキン
グエラー信号の低域成分に対してはディジタルフィルタ
などの処理をしてスレッドモータ21を駆動していたの
で、駆動のタイミングとしてはトラッキングエラーに低
域周波数での変位が発生した時であったが、微小な送り
が実現されていなかった。この方式では微小な送りが実
現可能であり改善されている。
【0058】しかし、上述の本方式では別の課題とし
て、スレッドモータ駆動のタイミングが重要となってく
る。そこで、MRセンサ34からの信号に数μmという
精度に匹敵する精度を得るため、スピンドルモータ27
の回転から計算された送り量を使う。ディスク1は2ス
パイラル構成となっているので、スピンドルモータ27
の1回転でディスク1のトラックピッチの2倍の精度、
すなわち0.95×2=1.9μmの精度は得られるこ
とになる。
【0059】ディスク1の1周はスピンドルモータ27
のFG(Frequency Generater )などで十分な情報を得
られる。たとえば、MRセンサ34の分解能が7μmで
あった場合、7/1.9=3.684回転に1回、上記
駆動を行えばよいことになる。実際には演算誤差や累積
誤差を生まないように適当な大きな数を掛け算してから
割り算することで、デジタルサーボプロセサ19内でタ
イミングを作り出すことができる。
【0060】また、このときMRセンサ34の分解能を
ディスク1のトラックピッチに対して整数倍にしておく
ことで演算を容易にすることが可能である。たとえば、
ディスク1のトラックピッチが1.9μmであった場合
は、MRセンサ34の分解能を7.6μmとすると4で
割れるため、デジタルサーボプロセサ19の簡単なシフ
ト演算だけで済ますことが可能となる。
【0061】次に、光ピックアップ2内のトラッキング
アクチュエータによる対物レンズ位置との整合が必要と
なるので詳細に説明する。まず、トラッキングエラー信
号の低域成分、あるいはトラッキングアクチュエータ駆
動の低域成分のどちらかから位置情報を使用する。
【0062】ただし、従来のようにこれらの信号から変
位そのものであるゲインを得るとアクチュエータの感度
のばらつきを含んでしまって、正確な情報とならないた
め、ゼロクロス点のみを使うようにする。すなわち、ト
ラッキングコイルを駆動しない点であるゼロ点に対して
プラス側にいる場合はスレッド32をマイナス方向に、
マイナス側にいる場合はスレッド32をプラス方向にM
Rセンサ34のターゲット値を変化させる。
【0063】このとき、そのままゼロクロスしたか、し
ないか、という情報を使うとノイズ等の影響を受けてし
まうため、得られたプラス、マイナスの情報にフィルタ
をかけてスレッドモータ21にフィードバックするよう
にする。
【0064】また、トラッキングエラー信号の低域成分
またはトラッキングアクチュエータ駆動の低域成分のど
ちらか一方から位置情報を使うのであるが、ここでディ
スク1の偏芯周波数成分が取れ残るとその分が誤差とな
ってしまう。
【0065】そのため、この入力信号をディジタルフィ
ルタにより、線形で急峻な特性を作り出すことによって
誤差を最小限に抑えることができる。たとえば、ディス
ク1の回転数が20Hzである場合に、図10で示す構
成のディジタルフィルタのように16タップの移動平均
を2回通すことによって、図11で示すように20Hz
は40dB以上減衰させる特性を得ることができる。
【0066】さらに、ディスク1がCLV方式である場
合には、ディジタルフィルタのための演算をするための
サンプリングクロックをディスク1の回転数に合わせて
可変にすることで、いつも回転成分をディジタルフィル
タの急峻に落ちたところに持っていけるため、ディジタ
ルフィルタの優位性が認められる。
【0067】ところで、トラッキング駆動電圧やトラッ
キングエラー信号の低域信号に機械的、電気的、あるい
は光学的なオフセットが発生した場合、実際の対物レン
ズ位置と磁気ヘッドの中心がずれてしまい、最適な位置
での記録にならず、このような補正が逆に悪い方向に働
いてしまう可能性もある。
【0068】これらの問題を解消するために、光磁気デ
ィスク記録再生装置の組立時に、次のような方法により
補正をする。まず、故意にMRセンサのターゲット値に
オフセットを与える。そしてスレッド32上にある対物
レンズと磁気ヘッドとの位置関係がずれるように記録
し、記録状態を再生ジッタなどで測定する。この測定を
マイナス方向のオフセットからプラス方向のオフセット
まで変化させ、同じように劣化した位置の中点に対物レ
ンズ位置がくるようにゼロ点補正をする。このような補
正は、磁気ヘッド位置が経時変化などによって移動して
しまう場合には光磁気ディスク記録再生装置の電源投入
直後などにも行う。
【0069】以上、磁界変調型の光磁気ディスク装置で
説明したが、スレッドに磁気ヘッドを搭載しない他の光
磁気ディスク装置、あるいは光記録方式の光ディスク装
置に対しても同様に適用できるのは明らかである。
【0070】
【発明の効果】本発明の光ディスク装置及び光磁気ディ
スク装置によれば、MRセンサとスレッドモータの駆動
方式により、スレッドを高速かつ高精度に送ることが可
能となる。特に光磁気ディスク装置では、その結果とし
て磁気ヘッドのコアサイズを小さくすることができるた
め、磁界駆動電流を抑えることが可能となり、低消費電
力化が達成される。
【0071】また、マイクロコンピュータによる演算と
駆動が可能なため、マイクロコンピュータ以外に必要な
回路がほとんどなく信頼性が高い。また、スレッドモー
タと送り機構は特別なものを必要とせず、安価な従来の
ものをそのまま使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 インターレースアドレッシング方式を示す図
であり、図1(a)は概略図、図1(b)は図1(a)
のP部の詳細図である。
【図2】 本発明の実施の形態例の磁界変調型の光磁気
ディスク記録再生装置のブロック図である。
【図3】 スレッドモータの駆動部分の機械構成を説明
する図である。
【図4】 MRセンサの検出原理を説明する図である。
【図5】 MRセンサによる回転角検出を説明する図で
ある。
【図6】 MRセンサの解像度を上げる方法を説明する
図である。
【図7】 モータ駆動電圧とモータ回転数の関係を説明
する図である。
【図8】 MRセンサの2解像度分だけ動かしたい場合
の例で、スレッドモータの駆動電圧とMRセンサ出力と
の関係を示す図である。
【図9】 通常の駆動方法によるスレッドモータの駆動
電圧とMRセンサ出力との関係を示す図である。
【図10】 ディジタルフィルタの構成例を示す図であ
る。
【図11】 図10に示すディジタルフィルタの特性を
示す図である。
【符号の説明】
1…ディスク、2…光ピックアップ、3…RFアンプ、
4…A/Dコンバータ、5…AGC処理部、6…イコラ
イジング処理部、7…ビタビデコーダ、8…RLL
(1,7)復号部、9…メモリ、10…エラー訂正部、
11…デスクランブラ&EDCデコーダ、12…クロッ
ク生成部、13…スクランブラ&EDCエンコーダ、1
4…RLL(1,7)変調部、15…磁気ヘッドドライ
バ、16…磁気ヘッド、17…レーザAPC部、18…
マトリクスアンプ、19…デジタルサーボプロセサ、2
0…ドライバ、21…スレッドモータ、22…バンドパ
スフィルタ、23…ADIPデコーダ、24…A/Bト
ラック検出部、25…システムコントローラ、26…C
LVプロセサ、27…スピンドルモータ、30…ギア、
31…送りネジ、32…スレッド、33…ロータリーエ
ンコーダ、34…MRセンサ、A,B…ランド、G1…
ウォブル・グルーブ、G2…ノンウォブル・グルーブ、
S1…DAT0信号、S2…DAT1信号

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ピックアップを搭載したスレッドと、 前記スレッドを移動させるスレッドモータと、 前記スレッドの移動を検出するセンサと、 前記スレッドが停止した状態から前記スレッドモータの
    駆動電圧を増加させ、前記センサの出力が変化したとき
    に前記駆動電圧を減少させるコントローラとを有するこ
    とを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記スレッドの移動は、前記スレッドモ
    ータから送りネジを介してなされ、 前記センサは、前記送りネジの回転を検出することを特
    徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記センサはMR素子であることを特徴
    とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 スピンドルモータを有し、 前記スレッドモータの駆動は、前記スピンドルモータの
    回転に基づいて行われることを特徴とする請求項1に記
    載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記センサの分解能と光ディスクのトラ
    ックピッチとの比が整数比であることを特徴とする請求
    項1に記載の光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 前記スレッドは磁界を発生させる磁気ヘ
    ッドをも搭載し、 光磁気ディスクに対して光ビームと前記磁界を用いて記
    録及び再生の少なくともいずれか一方を行う光磁気ディ
    スク装置であることを特徴とする請求項1に記載の光デ
    ィスク装置。
  7. 【請求項7】 光ピックアップを搭載したスレッドと、 前記スレッドを移動させるスレッドモータと、 前記スレッドモータの一回転での各位相において、前記
    スレッドモータの回転始動に必要な駆動電圧を記憶する
    記憶装置を有し、 前記スレッドモータの駆動する際、前記スレッドモータ
    の回転位相に基づいて前記記憶装置に記憶された駆動電
    圧を用いることを特徴とする光ディスク装置。
  8. 【請求項8】 前記必要な駆動電圧は、過去の前記スレ
    ッドモータの駆動結果から学習することによって求める
    ことを特徴とする請求項7に記載の光ディスク装置。
  9. 【請求項9】 前記スレッドは磁界を発生させる磁気ヘ
    ッドをも搭載し、 光磁気ディスクに対して光ビームと前記磁界を用いて記
    録及び再生の少なくともいずれか一方を行う光磁気ディ
    スク装置であることを特徴とする請求項7に記載の光デ
    ィスク装置。
  10. 【請求項10】 光ディスクに対して対物レンズを介し
    て光ビームを照射する光ピックアップを搭載したスレッ
    ドと、 前記スレッドを移動させるスレッドモータと、 前記光ビームの反射光から得られるトラッキングエラー
    信号及び前記対物レンズを前記光ディスクの径方向に移
    動させるアクチュエータの駆動信号の少なくともいずれ
    か一方の信号から低域周波数成分を抽出し、且つ前記抽
    出した信号から前記光ディスクの回転の偏芯周波数成分
    を除去する信号処理部と、 前記信号処理部の出力信号に基づいて前記スレッドモー
    タを駆動するコントローラとを有することを特徴とする
    光ディスク装置。
  11. 【請求項11】 前記偏芯周波数成分の除去は、ディジ
    タルフィルタによってなされることを特徴とする請求項
    10に記載の光ディスク装置。
  12. 【請求項12】 前記ディジタルフィルタに使用するク
    ロックは、前記光ディスクの回転数に基づいて変化する
    ことを特徴とする請求項11に記載の光ディスク装置。
  13. 【請求項13】 前記アクチュエータの駆動信号に、所
    定量を加えた状態で前記光ディスクへ記録を行い、前記
    記録した部分を再生した信号の劣化状況を測定し、前記
    測定の結果に基づいて最適な前記所定量を求める調整を
    行うことを特徴とする請求項10に記載の光ディスク装
    置。
  14. 【請求項14】 前記調整を、電源を投入する毎に行う
    ことを特徴とする請求項13に記載の光ディスク装置。
  15. 【請求項15】 前記スレッドは磁界を発生させる磁気
    ヘッドをも搭載し、 光磁気ディスクに対して光ビームと前記磁界を用いて記
    録及び再生の少なくともいずれか一方を行う光磁気ディ
    スク装置であることを特徴とする請求項10に記載の光
    ディスク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7613092B2 (en) 2004-04-22 2009-11-03 Sony Corporation Reproduction apparatus and focus jump method

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