JP2006277777A - 再生装置、レイヤジャンプ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レイヤジャンプ動作の安定化及び時間短縮
【解決手段】
トラッキングサーボオフ、フォーカスサーボオフ及び層間移動、層間移動後のフォーカスサーボオンによるフォーカスサーボ引き込み、トラッキングサーボオンによるトラッキングサーボ引き込み、という一連の動作で行われるレイヤジャンプにおいて、ある期間、中点サーボをオンとし、中点サーボにより対物レンズのトラッキング方向の振動を迅速に静定する。中点サーボをオンとするのは、層間移動開始前、層間移動後、層間移動中のいずれか、又はこれらのうちの複数の期間である。トラッキングサーボをオフにした際の、偏芯の影響等による対物レンズ(アクチュエータ)の振動を中点サーボによって静めることで、振動静定までの待ち時間を短縮するとともに、振動による影響を回避する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、例えば光ディスク等の記録媒体であって、特に複数の記録層を有する記録媒体に対する再生装置、及びレイヤジャンプ方法に関するものである。
特開2002−269770号公報 特開2001−319344号公報 特開2002−279654号公報 特開平11−191222号公報 特開平11−98759号公報 特開平7−93764号公報
光学的に情報の記録または再生が可能な光記録媒体として光ディスクが広く知られている。例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク(Blu-Ray Disc)のように各種多様な規格のディスクが開発されている。
光ディスクに対しては、半導体レーザ等のレーザ光を光源として用い、レンズを介して微小に集光した光ビームを照射することで、情報の記録あるいは再生を行う。公知の通り、光ディスクの記録層に対してレーザ光を合焦状態に保つためにはフォーカスサーボ動作が行われる。フォーカスサーボは、フォーカスエラー信号に基づいて、光学ヘッド内の二軸機構(二軸アクチュエータ)に保持された対物レンズをディスクに接離する方向、即ちフォーカス方向に移動させることで行われる。
また近年、光ディスクとして複数の記録層を有するディスク、例えば2層ディスクや3層以上の多層ディスクが開発されており、その場合、或る記録層での記録再生動作から他の記録層での記録再生動作に移行するためには、レイヤジャンプが行われる。例えば第1層においてフォーカスサーボがかけられている状態から第2層にフォーカスサーボをかける状態に移行するため、対物レンズのレイヤジャンプ移動が行われる。
なお、レイヤジャンプとは、レーザの合焦位置としての記録層の移動動作であり、フォーカスジャンプとも呼ばれる。
上記特許文献1,2,3,4には、フォーカスジャンプ又はレイヤジャンプと呼ばれる動作に関する技術が開示されている。
また、対物レンズを保持する二軸アクチュエータは、対物レンズをディスク半径方向にも移動可能に支持しており、対物レンズをディスク半径方向(トラッキング方向)に制御することでディスク上の記録トラックをレーザ光がトレースするようにトラッキングサーボが行われる。
さらに、二軸アクチュエータにおいて対物レンズをディスク半径方向の中点位置に維持する中点サーボという技術も知られている。例えばディスク半径方向に光学ヘッドを移動させる際には、中点サーボを実行することで、対物レンズを中点位置、即ちディスク半径方向への揺動可能範囲の中央位置に維持することも行われている。
上記特許文献5,6には中点サーボに関する技術が記載されている。
ところで、レイヤジャンプ動作に関しては、そのレイヤジャンプに要する時間の短縮及び動作の安定性が求められている。
通常、或る記録層から他の記録層へレイヤジャンプを行う場合、トラッキングサーボ及びフォーカスサーボをオフとした状態で、対物レンズを層間方向、即ちフォーカス方向に駆動させ、目的とする記録層に対する合焦状態となる位置付近に移動させる。そしてその合焦状態となる位置付近まで移動したら、フォーカスサーボをオンとして合焦状態に引き込み、さらにトラッキングサーボをオンとする。これにより、レイヤジャンプが完了し、ジャンプ先の記録層における記録再生が可能となる。
ところが従来は、レイヤジャンプ中は、二軸アクチュエータのトラッキングコイル側の制御は特に何も行っていないため、例えばジャンプ前の記録層において偏芯が大きいディスクの場合、レイヤジャンプ前にトラッキングサーボを外す段階で激しくトラッキング方向に対物レンズが振れてしまい、フォーカス方向へのクロスアクションによる悪影響が生じてレイヤジャンプ動作が不安定となり、またジャンプ後の記録層でのトラッキングサーボ引き込み性能低下を招いていた。
また、ジャンプ先の記録層の偏芯が大きいケースでは、トラッキング方向のアクチュエータ振れによる速度上昇に偏芯による速度上昇が合わさり、この場合もトラッキングサーボ引き込み動作の安定性を著しく低下させる。
つまり、レイヤジャンプ開始前は、フォーカスサーボ、トラッキングサーボはそれぞれがオン状態であるが、レイヤジャンプ中はトラッキングエラー信号が正常に得られないため、ジャンプ直前にトラッキングサーボ(及びスライドサーボ)はオフさせる。この場合、二軸アクチュエータに保持された対物レンズがディスクの偏芯に追従している状態で突然トラッキングサーボをオフさせることになるため、ディスクの偏芯が非常に大きいディスクを使用したような場合や、チャッキングによる偏芯が大きい場合、非常に高速に対物レンズがトラッキング方向に移動している状態で、制御が中止される事になる。その結果、対物レンズは暫く二軸アクチュエータの共振周波数f0の周波数で振動する事になる。
この振動がおさまらない状態でレイヤジャンプを行う事になるため、ジャンプ直後のトラッキングサーボ引き込みが不安定となる。
この対策としては、ジャンプ後は対物レンズのトラッキング方向の振れがある程度おさまるまで待ってからトラッキングサーボ引き込みに移行するというような手法を採ることもある。しかしながら、トラッキング方向の静定を待つ必要から、結果としてレイヤジャンプ動作時間の増大を招いてしまっている。
つまりトラッキング方向の二軸アクチュエータ振動レベルの静定を待ってトラッキングサーボ引き込みを行うことで、引き込み動作自体は安定するが、上記のように偏芯が大きいケースでは、その静定待ち時間はかなり長くなってしまうためである。
そこで本発明は、レイヤジャンプ動作に関して、動作安定性と所要時間の短縮を実現することを目的とする。
本発明の再生装置は、複数の記録層を有する記録媒体を再生する再生装置において、対物レンズを出力端として上記各記録層に対してレーザ光の照射を行い、その反射光情報を検出して上記各記録層に記録された情報を読み出す光学ヘッドと、上記対物レンズをフォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能に保持するアクチュエータと、上記光学ヘッド手段で読み出された反射光情報から得られるフォーカスエラー信号に基づいて上記アクチュエータを駆動し、フォーカスサーボを実行させるフォーカスサーボ手段と、上記対物レンズの位置を、或る記録層に対する合焦位置から他の記録層に対する合焦位置に移動させるためのレイヤジャンプ駆動信号を生成して上記アクチュエータを駆動し、上記対物レンズの層間方向移動を実行させるレイヤ移動駆動手段と、上記光学ヘッド手段で読み出された反射光情報から得られるトラッキングエラー信号に基づいて上記アクチュエータを駆動し、トラッキングサーボを実行させるトラッキングサーボ手段と、上記対物レンズのトラッキング方向の中点位置状態に対するエラー信号である中点エラー信号に基づいて上記アクチュエータを駆動し、上記対物レンズを上記中点位置状態に制御する中点サーボを実行させる中点サーボ手段と、レイヤジャンプシーケンス制御手段とを備える。このレイヤジャンプシーケンス制御手段は、レイヤジャンプ動作として、上記トラッキングサーボ手段によるトラッキングサーボをオフとし、上記フォーカスサーボ手段によるフォーカスサーボをオフとして上記レイヤ移動駆動手段による上記対物レンズの上記層間方向移動を実行させ、上記フォーカスサーボ手段によるフォーカスサーボをオンとし、上記トラッキングサーボ手段によるトラッキングサーボをオンとする一連の動作を実行させるとともに、該レイヤジャンプのための一連の動作期間内における所定の期間、上記中点サーボ手段による上記中点サーボを実行させるように制御する。
特に上記レイヤジャンプシーケンス制御手段は、上記レイヤジャンプ動作としての上記一連の動作期間内において、上記レイヤ移動駆動手段による上記層間方向移動を開始させる前の所定の期間、上記中点サーボ手段による上記中点サーボを実行させる。
また上記レイヤジャンプシーケンス制御手段は、上記レイヤジャンプ動作としての上記一連の動作期間内において、上記レイヤ移動駆動手段による上記層間方向移動を終了させた後の所定の期間、上記中点サーボ手段による上記中点サーボを実行させる。
また上記レイヤジャンプシーケンス制御手段は、上記レイヤジャンプ動作としての上記一連の動作期間内において、上記レイヤ移動駆動手段による上記層間方向移動の実行中に、上記中点サーボ手段による上記中点サーボを実行させる。
本発明のレイヤジャンプ方法は、トラッキングサーボをオフとする第1ステップと、フォーカスサーボをオフとして上記対物レンズの層間方向移動を行う第2ステップと、フォーカスサーボをオンとする第3ステップと、トラッキングサーボをオンとする第4ステップと、上記第1ステップから上記第4ステップに至るまでのレイヤジャンプ動作期間内における所定期間、上記対物レンズをトラッキング方向の中点位置状態に制御する中点サーボを実行させる中点サーボ実行ステップとを備える。
上記中点サーボ実行ステップは、上記第1ステップから上記第2ステップに至る期間内に実行される。
また上記中点サーボ実行ステップは、上記第3ステップから上記第4ステップに至る期間内に実行される。
また上記中点サーボ実行ステップは、上記第2ステップとして上記層間方向移動が実行されている期間内に実行される。
即ち本発明では、トラッキングサーボオフ、フォーカスサーボオフ及び層間移動、層間移動後のフォーカスサーボオンによるフォーカスサーボ引き込み、トラッキングサーボオンによるトラッキングサーボ引き込み、という一連の動作で行われるレイヤジャンプにおいて、ある期間、中点サーボをオンとし、中点サーボにより対物レンズのトラッキング方向の振動を迅速に静定する。即ちトラッキングサーボをオフにした際の、偏芯の影響等による対物レンズ(アクチュエータ)の振動を中点サーボによって静めることで、振動静定までの待ち時間を短縮化する。
中点サーボをオンとするのは、層間移動開始前、層間移動後、層間移動中のいずれかとしてもよいし、これらのうちの複数の期間でもよい。
本発明によれば、レイヤジャンプとして一連の動作が行われる際に、ある期間、中点サーボをオンとする。中点サーボにより対物レンズ(対物レンズを保持するアクチュエータ)のトラッキング方向の振動を静定させるとともに、その静定が迅速化されて静定までの時間が短縮化される。これにより、結果として一連のレイヤジャンプ動作の安定性や所要時間の短縮を実現できるという効果が得られる。
層間移動開始前に中点サーボをオンとすることによれば、ジャンプ前のトラッキング方向の振動を迅速に抑えることができ、層間移動開始まで(振動静定まで)の待ち時間を短縮できる。またジャンプ前にトラッキング方向の振動が抑えられることで、ジャンプ中にトラッキング方向の大きな振動がクロスアクションとしてフォーカス方向へ影響することを抑え、層間移動中の動作を安定させることができる。さらにはジャンプ後のトラッキングサーボ引き込みの際に、ジャンプ前のレイヤの偏芯の影響を与えず、トラッキングサーボ引き込みを安定化、迅速化できる。
層間移動後に中点サーボをオンとすることによれば、ジャンプ後のトラッキング方向の振動を迅速に抑えることができ、トラッキングサーボ引き込みを安定化させ、また引き込み開始までの時間や引き込みに要する時間を短縮できる。
層間移動中に中点サーボをオンとすることによれば、層間移動中のトラッキング方向の振動を抑え、クロスアクションによるフォーカス方向への影響を抑えることができ、層間移動中の動作を安定させることができる。またジャンプ後のトラッキングサーボ引き込みの際に、ジャンプ前のレイヤの偏芯の影響を与えず、トラッキングサーボ引き込みを安定化、迅速化できる。
以下、本発明の再生装置の実施の形態としてのディスクドライブ装置、及びディスクドライブ装置で実行されるレイヤジャンプ方法を、次の順序で説明する。なお実施の形態のディスクドライブ装置の構成例として構成例I、IIを挙げる。また構成例I又はIIで実現できるレイヤジャンプシーケンス処理を、第1,第2,第3のレイヤジャンプ処理としてそれぞれ説明する。

[1.ディスクドライブ装置の構成例I]
[2.ディスクドライブ装置の構成例II]
[3.レイヤジャンプ動作概要]
[4.第1のレイヤジャンプ処理]
[5.第2のレイヤジャンプ処理]
[6.第3のレイヤジャンプ処理]
[7.実施の形態の効果及び変形例]
[1.ディスクドライブ装置の構成例I]

実施の形態のディスクドライブ装置の構成例Iを図1で説明する。
記録媒体としてのディスク1は、再生専用のROMタイプ光ディスクや、相変化方式による書換可能なリライタブルディスク、或いは色素変化方式による一回書込可能なライトワンスディスクなどである。そしてデータを記録する記録層としては、1層構造のものだけでなく2層以上の複数層ディスクが存在する。
ディスク1は、図示しないターンテーブルに積載され、記録再生動作時においてスピンドルモータ2によって一定線速度(CLV)もしくは一定角速度(CAV)で回転駆動される。そして記録再生のための光学ヘッドとしてのピックアップ3によってディスク1にエンボスピット形態、色素変化ピット形態、或いは相変化ピット形態などで記録されているデータや、ディスク上に形成されているウォブリンググルーブによるADIP(Address in Pregroove)情報の読み出しが行なわれることになる。
ピックアップ3内には、レーザ光源となるレーザダイオード3aや、反射光を検出するためのフォトディテクタ3b、レーザ光の出力端となる対物レンズを保持する二軸アクチュエータ3c、レーザダイオード3aからのレーザ出力制御を行うAPC回路3d、さらには図示していないが、レーザ光を対物レンズを介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタ3bに導く光学系等が搭載されている。また光学系によるレーザ経路上には、球面収差補正機構としてのエキスパンダレンズ機構3eが設けられている。
二軸アクチュエータ3cは対物レンズをトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持する。なお、トラッキング方向及びフォーカス方向に加えてチルト方向、即ち光軸とディスク1の傾き方向にも制御可能な三軸アクチュエータが用いられる場合もある。
またピックアップ3全体はスライド駆動部4によりディスク半径方向に移動可能とされている。
ディスク1からの反射光情報はフォトディテクタ3bによって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてアナログシグナルプロセッサ8に供給される。
アナログシグナルプロセッサ8では、マトリクスアンプ8aによりフォトディテクタ3bの各受光部の信号についてマトリクス演算を行う。マトリクスアンプ8aによって、例えばサーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TE、及び中点エラー信号CEが生成され、またウォブリンググルーブの情報としてのプッシュプル信号P/Pを生成する。
またアナログシグナルプロセッサ8では、リードチャンネルフロントエンド8bによりフィルタ処理やゲイン処理が行われて再生RF信号が生成される。
RF信号、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TE、中点エラー信号CE、プッシュプル信号P/Pは、それぞれA/D変換器12でデジタル信号とされてデジタルシグナルプロセッサ9に入力される。
デジタルシグナルプロセッサ9は、ライトパルスジェネレータ9a、サーボシグナルプロセッサ9b、RFシグナルプロセッサ9c、ウォブルシグナルプロセッサ9d、エキスパンダコントロールシグナルプロセッサ9eを備える。
マトリクスアンプ8aで生成されA/D変換器12でデジタル信号とされたプッシュプル信号P/Pは、ウォブルシグナルプロセッサ9dにおいてデコード処理され、ADIP情報が抽出される。ADIP情報として得られたアドレスや物理フォーマット情報等は、ディスクコントローラ14を介してCPU15に供給される。
サーボシグナルプロセッサ9bは、入力されるフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TE、中点エラー信号CEや、例えばRFシグナルプロセッサ9cでのPLL処理等で検出できる回転速度情報などから、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、中点サーボ、スライドサーボ、スピンドルサーボの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
これらの各サーボのためのサーボドライブ信号は、D/A変換器16を介してサーボ駆動回路5に供給される。サーボ駆動回路5は、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、中点サーボについての各サーボドライブ信号に基づいて二軸アクチュエータ3cを駆動し、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、中点サーボとしての動作を実行させる。
またサーボ駆動回路5は、スライドサーボドライブ信号に基づいてスライド駆動部4を駆動し、ピックアップ3の移送動作を実行させる。またサーボ駆動回路5はスピンドルサーボドライブ信号に基づいて、スピンドルモータ2を回転駆動する。
またサーボシグナルプロセッサ9bでは、CPU15からの指示により、フォーカスサーチ、レイヤジャンプ、トラックジャンプ、シーク等の動作が実行されるように、上記各信号をサーボ駆動回路5に供給する。
リードチャンネルフロントエンド8bで生成されA/D変換器12でデジタル信号とされたRF信号は、RFシグナルプロセッサ9cでデジタル処理された後、ディスクコントローラ14に供給される。
ディスクコントローラ14は、エンコード/デコード部14a、ECC処理部14b、ホストインターフェース14cを備える。
ディスクコントローラ14では、再生時においては、RFシグナルプロセッサ9cから供給されるデータに対してエンコード/デコード部14aでデコード処理を行い、またECC処理部14bでエラー訂正処理を行って、再生データを得る。
またディスクコントローラ14は、デコード処理により得られた情報の中から、サブコード情報やアドレス情報、さらには管理情報や付加情報を抜き出しており、これらの情報をCPU15に供給する。
再生データは、当該ディスクドライブ装置のコントローラとして機能するCPU15の制御に基づいて、ホストインターフェース14cから外部のホスト機器100(例えばパーソナルコンピュータ等)に転送される。
即ちCPU15はホストインターフェース14cを介してホスト機器100との間で再生データやリード/ライトコマンド等の通信を行っており、ホスト機器100からのリードコマンドに応じて、ディスク1に対する再生制御を行い、デコードされた再生データを転送する。
またホスト機器100からライトコマンド及び記録データが供給されることでCPU15はディスク1に対する記録動作を実行させるものとなる。
またCPU15は、デジタルシグナルプロセッサ9に対するサーボ動作や信号処理動作等の各種指示を行う。
またCPU15は、ディスク1が挿入された事やスピンドルモータ2にディスク1が確実に装着(チャッキング)されたかどうかを内部センサにより認識している。
データの記録時においては、ホスト機器100から供給された記録データは、ECC処理部14bでエラー訂正コードが付加され、エンコード/デコード部14aでエンコード処理される。
エンコードされた記録データは、デジタルシグナルプロセッサ9におけるライトパルスジェネレータ9aに供給される。ライトパルスジェネレータ9aは、記録用のエンコードされたデータに対して波形整形等の処理を行い、レーザ変調データとしてAPC回路3dに与える。
APC回路3dは、レーザ変調データに応じてレーザダイオード3aを駆動し、記録データに応じたレーザ出力を実行させ、ディスク1にデータ書込を行う。
ディスク1が相変化記録層のリライタブルディスクの場合は、レーザー光の加熱によって記録層の結晶構造が変化し、相変化ピットが形成されていく。つまりピットの有無と長さを変えて各種のデータが記録される。また、ピットを形成した部分に再度レーザー光を照射すると、データの記録時に変化した結晶状態が加熱によって元に戻り、ピットが無くなってデータが消去される。
エキスパンダコントロールシグナルプロセッサ9eは、球面収差補正機構としてのエキスパンダレンズ機構3eをCPU15からの指示に基づいて駆動制御し、ディスク1の記録層に応じた球面収差調整を実行させる。
エキスパンダコントロールシグナルプロセッサ9eからのコントロール信号はD/A変換器17を介してエキスパンダ駆動回路18に供給される。エキスパンダ駆動回路18はエキスパンダレンズ機構3eを駆動して球面収差調整を実行する。
図2によりサーボシグナルプロセッサ9bの構成を説明する。なお、上述のようにサーボシグナルプロセッサ9bは、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、中点サーボ、スライドサーボ、スピンドルサーボの各サーボ動作のための信号処理を行うが、図2ではフォーカス制御系及びトラッキング制御系のみを示している。即ち二軸アクチュエータ3cに対する信号処理系のみとしている。
ここでのフォーカス制御系とは、フォーカスサーボ、フォーカスサーチ、レイヤジャンプを行うための構成であり、このためサーボシグナルプロセッサ9bには、フォーカスサーボ演算部52、フォーカスサーチ信号発生部53、レイヤジャンプ信号発生部54、及びスイッチ59が設けられる。
またトラッキング制御系とは、トラッキングサーボ、中点サーボを行うための構成であり、このためサーボシグナルプロセッサ9bには、トラッキングサーボ演算部55、中点サーボ演算部56、及びスイッチ60が設けられる。
図2において、サーボコントローラ51は、CPU15からの指示に基づいてフォーカス制御系及びトラッキング制御系の信号処理の制御やスイッチ59,60の切換制御を行う。特に本実施の形態の特徴となるレイヤジャンプ動作に関しては、そのレイヤジャンプのための動作のシーケンス制御を行い、このサーボコントローラ51が本発明請求項で言うレイヤジャンプシーケンス制御手段として機能する。
図1のA/D変換器12から供給されるフォーカスエラー信号FEは、フォーカスサーボ演算部52に入力される。
フォーカスサーボ演算部52は、フォーカスエラー信号FEに対して位相補償のためのフィルタリング処理やループゲイン処理等を行ってフォーカスサーボ信号を生成する。
フォーカスサーボループをオンとするときは、サーボコントローラ51はスイッチ59を端子TFSに接続させる。この状態により、フォーカスエラー信号FEに基づいてフォーカスサーボ演算部52で生成されたフォーカスサーボ信号が、D/A変換器16内のフォーカス用D/A変換器16aを介して、サーボ駆動回路5内のフォーカスドライバ5aに供給される。フォーカスドライバ5aは、供給されたフォーカスサーボ信号に基づいて、二軸アクチュエータ3cのフォーカスコイルに対して電流印加を行う。これにより、記録層に対して合焦状態を保つフォーカスサーボ動作が行われる。
フォーカスサーチ信号発生部53は、フォーカスサーボ引き込みのために対物レンズを強制的に駆動するフォーカスサーチ駆動信号を生成し、出力する。
フォーカスサーチの際には、サーボコントローラ51はスイッチ59を端子TSCに接続させ、フォーカスサーボをオフとした状態で、フォーカスサーチ信号発生部53で生成されたフォーカスサーチ駆動信号がフォーカス用D/A変換器16aを介してフォーカスドライバ5aに供給されるようにする。フォーカスドライバ5aがフォーカスサーチ駆動信号に応じた駆動電流を二軸アクチュエータ3cのフォーカスコイルに与えることで、対物レンズがサーチ移動される。そしてフォーカスエラー信号のS字波形のゼロクロスタイミング近辺で、スイッチ59が端子TFSに切り換えられ、フォーカスサーボがオンとされることで、フォーカスサーボ引き込みが行われる。
レイヤジャンプ信号発生部54は、レイヤジャンプ駆動信号を生成し、出力する。図9で後述するが、レイヤジャンプ駆動信号としてキックパルス及びブレーキパルスを発生する。
レイヤジャンプの際には、サーボコントローラ51はスイッチ59を端子TLJに接続させ、フォーカスサーボをオフとした状態で、レイヤジャンプ信号発生部54で生成されたレイヤジャンプ駆動信号がフォーカス用D/A変換器16aを介してフォーカスドライバ5aに供給されるようにする。
フォーカスドライバ5aがレイヤジャンプ駆動信号に応じた駆動電流を二軸アクチュエータ3cのフォーカスコイルに与えることで、対物レンズがジャンプ移動される。そしてジャンプ後のフォーカスエラー信号のS字波形のゼロクロスタイミング近辺で、スイッチ59が端子TFSに切り換えられ、フォーカスサーボがオンとされることで、ジャンプ先の記録層でのフォーカスサーボ引き込みが行われる。
図1のA/D変換器12から供給されるトラッキングエラー信号TEは、トラッキングサーボ演算部55に入力される。
トラッキングサーボ演算部55は、トラッキングエラー信号TEに対して位相補償のためのフィルタリング処理やループゲイン処理等を行ってトラッキングサーボ信号を生成する。
トラッキングサーボをオンとするときは、サーボコントローラ51はスイッチ60を端子TTSに接続させる。この状態により、トラッキングエラー信号TEに基づいてトラッキングサーボ演算部55で生成されたトラッキングサーボ信号が、D/A変換器16内のトラッキング用D/A変換器16bを介して、サーボ駆動回路5内のトラッキングドライバ5bに供給される。トラッキングドライバ5bは、供給されたトラッキングサーボ信号に基づいて、二軸アクチュエータ3cのトラッキングコイルに対して電流印加を行う。これにより、記録層上の記録トラックをレーザ光がトレースする状態を保つトラッキングサーボ動作が行われる。
図1のA/D変換器12から供給される中点エラー信号CEは、中点サーボ演算部56に入力される。
中点サーボ演算部56は、中点エラー信号CEに対して位相補償のためのフィルタリング処理やループゲイン処理等を行って中点サーボ信号を生成する。
中点サーボは、対物レンズを二軸アクチュエータ3c内での中点位置に制御するサーボであり、中点サーボをオンとするときは、サーボコントローラ51はスイッチ60を端子TCSに接続させる。この状態により、トラッキングサーボはオフとされ、中点エラー信号CEに基づいて中点サーボ演算部56で生成された中点サーボ信号が、トラッキング用D/A変換器16bを介してトラッキングドライバ5bに供給される。トラッキングドライバ5bは、供給された中点サーボ信号に基づいて、二軸アクチュエータ3cのトラッキングコイルに対して電流印加を行う。これにより、対物レンズ位置を中点に維持する中点サーボ動作が行われる。
サーボコントローラ51は、以上のフォーカスサーボ演算部52,フォーカスサーチ信号発生部53、レイヤジャンプ信号発生部54、トラッキングサーボ演算部55、中点サーボ演算部56の動作を制御する。
またサーボコントローラ51はスイッチ59,60の切換制御を行う。
なお、サーボコントローラ51がスイッチ59を端子TFOFFに接続させることで、フォーカス系の動作はオフとなる。またサーボコントローラ51がスイッチ60を端子TTOFFに接続させることで、トラッキングサーボ、中点サーボの両方がオフとなる。
また、サーボコントローラ51は、レイヤジャンプ動作等のシーケンス制御のため、フォーカスエラー信号FE、中点エラー信号CEを監視する。
このような図2の構成において、フォーカスサーボ演算部52、フォーカス用D/A変換器16a、フォーカスドライバ5aが、本発明請求項でいうフォーカスサーボ手段として機能する。またレイヤジャンプ信号発生部54、フォーカス用D/A変換器16a、フォーカスドライバ5aが、本発明請求項でいうレイヤ移動駆動手段として機能する。
また、トラッキングサーボ演算部55、トラッキング用D/A変換器16b、トラッキングドライバ5bが、本発明請求項でいうトラッキングサーボ手段として機能する。また中点サーボ演算部56、トラッキング用D/A変換器16b、トラッキングドライバ5bが、本発明請求項でいう中点サーボ手段として機能する。
図3で、ピックアップ3内の光学系の構成例と球面収差調整機構について説明する。
図3において、レーザダイオード3aから出力されるレーザ光は、コリメータレンズ82で平行光とされ、ビームスプリッタ83を透過して、球面収差調整のためのエキスパンダレンズ機構3eにおける補正レンズ群としての可動レンズ87,固定レンズ88を介して進行し、対物レンズ84からディスク1に照射される。エキスパンダレンズ機構3eでは、球面収差調整用アクチュエータ89によって可動レンズ87を駆動することで球面収差調整が行われる。
ディスク1からの反射光は、対物レンズ84、固定レンズ88、可動レンズ87を通ってビームスプリッタ83で反射され、集光レンズ85を介してフォトディテクタ3bに入射される。
このような光学系においては、対物レンズ84については二軸アクチュエータ3cによってフォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能に支持されており、上述のようにフォーカスサーボ、トラッキングサーボ等の動作が行われる。
またエキスパンダレンズ機構3eは、レーザ光の径を可変する機能を持つ。即ち可動レンズ87は球面収差調整用アクチュエータ89によって光軸方向であるJ方向に移動可能とされており、この移動によって、ディスク1に照射されるレーザ光の径が調整される。
つまり図1のエキスパンダ駆動回路18が球面収差調整用アクチュエータ89に駆動信号を供給して、可動レンズ87を光軸方向に前後移動させることで、球面収差調整を実行させることができる。なお、例えば球面収差調整は、記録層に応じて行われる。例えば2層ディスクについては、第1記録層、第2記録層の間でのレイヤジャンプの際に移動させるべき可動レンズ87の移動量が設定されており、エキスパンダコントロールシグナルプロセッサ9eは、その設定された移動量、可動レンズ87を移動させるようにコントロール信号を出力する。
ところで、球面収差調整は、液晶パネルを用いて行う例もある。図4(a)の例は、図3と同様の光学系において、エキスパンダレンズ機構3eに代えて液晶パネル3gを備えるものである。
即ち液晶パネル3gにおいて、レーザ光を透過させる領域と遮蔽する領域の境界を、図4(b)の実線、破線、一点鎖線のように可変調整することで、レーザ光の径を可変できるものである。
即ちこの場合、図1の構成において、エキスパンダレンズ機構3e、エキスパンダ駆動回路18に代えて、液晶パネル3g、液晶駆動回路18Aを備えるようにする。またデジタルシグナルプロセッサ9には、エキスパンダコントロールシグナルプロセッサ9eに代えて液晶制御シグナルプロセッサを設ける。そして液晶パネル3gを駆動する液晶駆動回路18Aに対して、液晶制御シグナルプロセッサが、透過領域を可変させるように制御信号を出力することで、球面収差補正を実行させることができる。
次に、図1の構成において中点エラー信号CEを生成する構成例を図5で説明する。
図5は、フォトディテクタ3bとしての受光面A,B,C,D,E,F,G,Hと、マトリクスアンプ8a内の演算回路としてトラッキングエラー信号TEと中点エラー信号CEを生成する回路を示している。
受光面A,B,C,Dは、レーザ光のメインビームの反射光を検出する4分割受光面とされ、受光面E,F、受光面G,Hは、それぞれメインビームよりディスク半径方向に1/2トラック分ずれた位置に照射されるサイドビームの反射光を検出する2分割受光面とされている。
受光面A,B,C,Dによる検出信号は、加算器72でA+C、加算器73でB+Dの演算が行われ、加算器72,73の出力が減算器74で減算される。即ち減算器74の出力(B+D)−(A+C)が、メインプッシュプル信号MPPとされる。
受光面E,Fによる検出信号は、減算器70により減算されて信号(E−F)とされ、受光面G,Hによる検出信号は、減算器71により減算されて信号(G−H)とされる。そして減算器70,71の出力が加算器75で加算される。この加算器75の出力(E−F)+(G−H)が、サイドプッシュプル信号SPPとされる。
上記メインプッシュプル信号MPPと、乗算器76で係数Kが乗算されたサイドプッシュプル信号SPPが、加算器78で加算され、この加算器75の出力であるMPP+K×SPPがトラッキングエラー信号TEとなる。
一方、メインプッシュプル信号MPPと、乗算器77で係数Kが乗算されたサイドプッシュプル信号SPPが、減算器79で減算され、この減算器79の出力であるMPP−K×SPPが中点エラー信号CEとなる。
このような中点エラー信号CEは、二軸アクチュエータ3cにおける対物レンズ84の中点位置からの誤差情報となり、サーボシグナルプロセッサ9bの中点サーボ演算部56に供給される。
[2.ディスクドライブ装置の構成例II]

次に、実施の形態のディスクドライブ装置としての構成例IIを図6で説明する。基本的な構成は図1と同様であり、同一部分については同一符号を付し、説明を省略する。
この例は、中点エラー信号CEをディスク1からの反射光ではなく、中点センサを使用して得るものとしている。このため、ピックアップ3に中点センサを有して中点エラー信号CEを生成する中点エラー信号生成部3fが設けられる。この中点エラー信号生成部3fで生成された中点エラー信号CEが、A/D変換器12を介してサーボシグナルプロセッサ9bに供給される。
中点エラー信号生成部3fの構成を図7に示す。図7には二軸アクチュエータ3cにおけるレンズホルダ60に保持された対物レンズ84を示している。図示するようにレンズホルダ60の一部には、遮光板62が取り付けられており、対物レンズ84がトラッキング方向に移動する際に、この遮光板62もトラッキング方向に移動する構成とされる。
遮光板62はLED61から出力される光の経路上に位置すると共に、その光の進行方向には2分割フォトディテクタ63が配置される。
2分割フォトディテクタ63の受光面63a、63bの出力電流はそれぞれ検出回路64,65で電圧信号とされ、減算器66で減算される。この減算器66の出力が中点エラー信号CEとなる。
対物レンズ84が中点位置にあるときは、遮光板62は、受光面63a、63bへの入射光路の中央に位置し、受光面63a、63bに入射される光量が、それぞれ等量遮光される。従って受光面63a、63bの光量差分となる中点エラー信号CEはゼロとなる。
一方、対物レンズ84がトラッキング方向に変位している状態では、遮光板62の位置が変位するため、受光面63a、63bの受光光量は一方が大きくなり、他方が小さくなる。従って受光面63a、63bの光量差分となる中点エラー信号CEは、その変位方向と変位量に応じた信号値となる。
上記構成例Iにおいて図5で説明したように反射光のマトリクス演算で中点エラー信号CEを生成する場合は、フォーカスサーボがオフのとき適正に反射光が検出できず、中点エラー信号CEが得られない。ところが、この構成例IIとして中点センサを使用する場合は、フォーカスサーボ状態に関わらず、中点エラー信号CEを得ることができる。
[3.レイヤジャンプ動作概要]

上記構成例I、IIとしての実施の形態のディスクドライブ装置で実行されるレイヤジャンプについて説明する。
図8はディスク1を2層ディスクとした場合の記録層の構造例を示している。ピックアップ3によるレーザ入射方向を矢印で示している。
ディスク1のレーザ入射側の面はカバー層CVが形成され、レーザ入射側からみて遠い記録層がレイヤL0、近い記録層がレイヤL1とされている。
例えばこのような記録層構造において、レイヤL0の記録トラックに対して記録再生可能な状態から、レイヤL1の記録トラックに対して記録再生可能な状態に移行すること、或いはその逆にレイヤL1からレイヤL0に移行することを、レイヤジャンプと呼ぶ。
レイヤジャンプの際には、二軸アクチュエータ3cに保持された対物レンズ84をフォーカス方向に強制的に移動させるが、その際に二軸アクチュエータ3cに与えるレイヤジャンプ駆動信号として、キックパルスとブレーキパルスを用いる。
図9は、レイヤジャンプの際に観測されるフォーカスエラー信号FEと、サーボシグナルプロセッサ9bが発生させるレイヤジャンプ駆動信号を示している。
図9においてt0時点までは、ディスク1のレイヤL1に対して合焦状態、即ちフォーカスオンとなっている状態を示している。フォーカスサーボオンであるため、観測されるフォーカスエラー信号FEはほぼゼロレベルである。
時点t0でレイヤジャンプを開始させるとすると、このときトラッキングサーボ及びフォーカスサーボがオフとされ、レイヤジャンプ駆動信号としてキックパルスが発生され、二軸アクチュエータ3cによって対物レンズ84が強制的にフォーカス方向に移動される。そのため、フォーカスエラー信号FEとしては、t0時点以降、まずレイヤL1の合焦位置付近のS字波形の半分の波形が観測されることになる。
そのまま対物レンズ84が移動していくと、フォーカスエラー信号FEとしては、レイヤL0の合焦点付近でS字波形の前半の波形が観測される。例えばこのS字波形の前半が観測される期間、レイヤジャンプ駆動信号としてブレーキパルスを与え、対物レンズ84の移動を減速させる。そして、S字波形のゼロクロスタイミングの時点t1でフォーカスサーボをオンとすることで、レイヤL0に対する合焦状態とすることができる。フォーカスサーボの引き込みが行われたら、トラッキングサーボをオンとしてトラッキング引き込みを行うことで、移動先のレイヤL0での記録再生可能状態となる。
なお、このようなレイヤジャンプの際のキックパルス、ブレーキパルスの印加時間及び印加レベルは、ジャンプ方向やフォーカスエラー信号FEのS字波形の発生タイミング等によって適応的に変化させる事で面振れや姿勢差による振る舞いの差を吸収させている。
このようなレイヤジャンプの際には、ディスク1の偏芯やチャッキング状態による偏芯などの影響で、トラッキングサーボをオフとした際に対物レンズ84のトラッキング方向の振動が大きくなり、レイヤジャンプの安定性や、迅速性という点で悪影響を与えることを先に述べた。
そこで本実施の形態では、レイヤジャンプの際に、中点サーボを利用することで、レイヤジャンプの安定性、迅速性を向上させるものである。
以下、実施の形態のレイヤジャンプ処理として3つの処理例を説明していく。
[4.第1のレイヤジャンプ処理]

図10でレイヤジャンプ処理として第1の例を説明する。このレイヤジャンプ処理は、CPU15の指示に基づいて図2に示したサーボコントローラ51が実行するレイヤジャンプシーケンス処理である。
サーボコントローラ51は、レイヤジャンプを開始する際には、まず図10のステップF101としてトラッキングサーボをオフとし、中点サーボをオンとする。即ち図2におけるスイッチ60を端子TTSから端子TCSに切り換える。これにより、二軸アクチュエータ3cは、トラッキングサーボがオフされた直後、中点サーボにより対物レンズ84を中点位置に制御するように動作する。
中点サーボをオンとした後、サーボコントローラ51はステップF102で対物レンズ84のトラッキング方向の振動の静定を待つ。このトラッキング静定は、中点エラー信号CEが所定のレベル範囲内となることで判断できる。
サーボコントローラ51は、ステップF102で中点エラー信号CEを監視しながらトラッキング静定を待機し、静定と判断されたら、ステップF103で中点サーボをオフとする。即ちサーボコントローラ51はスイッチ60を端子TTOFFに切り換える。
次にステップF104でジャンプ先のレイヤに対応する球面収差調整を指示する。これに応じてエキスパンダコントロールシグナルプロセッサ9eはエキスパンダレンズ機構3eに対するコントロール信号を出力し、エキスパンダレンズ機構3eによる球面収差調整を実行させる。なお、図4で説明したように液晶パネル3gの制御として球面収差調整を実行する場合もある。
サーボコントローラ51はステップF105で、フォーカスサーボをオフとし、レイヤジャンプ移動を開始させる。即ちスイッチ59を端子TFSから端子TLJに切り換えると共に、レイヤジャンプ信号発生部54からキックパルスを出力させる。
これにより二軸アクチュエータ3cはジャンプ移動を開始する。
ジャンプ移動中は、サーボコントローラ51はフォーカスエラー信号FEの波形を監視して、所定のタイミングでステップF106としてレイヤジャンプ信号発生部54からブレーキパルスを出力させる。これにより二軸アクチュエータ3cのジャンプ移動は減速される。そしてサーボコントローラ51は、例えばフォーカスエラー信号FEのS字波形のゼロクロスが検出されたタイミングで、ステップF107でスイッチ59を端子TLJから端子TFSに切り替え、フォーカスサーボをオンとしてフォーカスサーボ引き込みを実行させる。
フォーカスサーボの引き込み後は、ステップF108で中点エラー信号CEを監視してトラッキング静定を待ち、トラッキング静定と判断されたらステップF109でトラッキングサーボをオンとする。即ちスイッチ60を端子TTOFFから端子TTSに切り換える。これによってトラッキングサーボ引き込みが行われ、ジャンプ先のレイヤでの記録再生可能状態となり、一連のレイヤジャンプ動作が完了する。
このような第1のレイヤジャンプ処理としての処理例では、ステップF101でトラッキングサーボをオフとすると共に中点サーボをオンとすることに特徴を有する。この点について説明する。
例えば図13にはトラッキングサーボをオフした時点からの静定にかかる時間を示している。図13(a)(b)は中点エラー信号CEと、静定判断のための閾値th1,th2を示している。即ち中点エラー信号CEが閾値th1〜th2のレベル範囲内となったら、トラッキング静定と判断する。
図13(a)は、トラッキングサーボをオフとした後に、中点サーボをかけない場合、即ち従来の動作方式の場合であり、図13(b)はトラッキングサーボをオフすると共に中点サーボをオンとする本例の動作方式の場合である。
時点t21でレイヤジャンプシーケンスを開始するとする。この時点t21に至る前の期間では、トラッキングサーボがオンとされてレーザ光はトラックに追従している。このときディスク1の偏芯に対応したトラッキングサーボ制御が行われているため、中点エラー信号CEとしては1回転周期でエラー値が変動している。
ここで時点t21でレイヤジャンプシーケンスを開始して、トラッキングサーボをオフとすると、図13(a)の従来方式の場合、対物レンズ84はそれまでトラッキングサーボにより1回転周期で揺動していた状態から突然フリー状態となる。このため対物レンズ84は暫く二軸アクチュエータ3cの共振周波数f0の周波数で振動し、時点t21以降、図示するような中点エラー信号CEが観測される。
レイヤジャンプ時にこのような振動の影響を避けるために従来では、トラッキング静定を待機して、ジャンプ移動を開始するのであるが、中点エラー信号CEが閾値th1〜th2のレベル範囲に静定するまでは、時点t23まで待たなくてはならない。また、特に振動を収束させるようには制御していないため、一旦トラッキング静定と判断された後も、対物レンズの振動は継続される。
一方、本実施の形態の場合、図13(b)に示すように、レイヤジャンプシーケンスを開始する時点t21でトラッキングサーボをオフとすると共に中点サーボをオンとする。すると中点サーボにより対物レンズ84の振動は迅速に収束され、例えば上記時点t23よりはかなり早いタイミングとなる時点t22でトラッキング静定と判断される。さらに中点サーボにより振動が抑えられるため、収束後は振動が継続することはない。
このことからわかるように図10の処理によれば、まずステップF102でのトラッキング静定待ちが、従来より著しく短時間とすることができる。
また中点サーボによりトラッキング方向の振動が抑えられるため、ジャンプ移動中やジャンプ後において、ジャンプ前のレイヤの偏芯によるトラッキング方向振動の影響はなくなる。従って、トラッキング方向振動がジャンプ中のフォーカス方向移動にクロスアクションとして影響することが減少される。また、ステップF108でトラッキング静定待ちを行うが、このときもジャンプ前のレイヤの偏芯による振動は既に抑えられているため、静定待ちに長時間を要することはない。またこのときは、トラッキング方向の振動の少ない状態でステップF109でトラッキングサーボ引き込みを行うことができることを意味するため、短時間に安定してトラッキングサーボ引き込みを完了できる。
以上のことから、ジャンプ移動開始前に中点サーボをオンとする、この第1のレイヤジャンプ処理により、レイヤジャンプの安定性や短時間化を実現できる。
なお、この処理は中点サーボはフォーカスサーボがオンの期間にオンとされるため、図1の構成例I、図6の構成例IIのいずれであっても実行できる。
[5.第2のレイヤジャンプ処理]

図11で、サーボコントローラ51によるレイヤジャンプ処理として第2の例を説明する。
サーボコントローラ51は、レイヤジャンプを開始する際には、まず図11のステップF201としてトラッキングサーボをオフとし、中点サーボをオンとする。即ち図2におけるスイッチ60を端子TTSから端子TCSに切り換える。これにより、二軸アクチュエータ3cは、トラッキングサーボがオフされた直後、中点サーボにより対物レンズ84を中点位置に制御するように動作する。
中点サーボをオンとした後、サーボコントローラ51はステップF202で対物レンズ84のトラッキング方向の振動の静定を待つ。
サーボコントローラ51は、ステップF202で中点エラー信号CEを監視しながらトラッキング静定を待機する。即ち図13(b)で説明したように中点エラー信号CEが閾値th1〜th2のレベル範囲内となることを待機する。そして静定と判断されたら、ステップF203で中点サーボをオフとする。即ちサーボコントローラ51はスイッチ60を端子TTOFFに切り換える。
次にステップF204でジャンプ先のレイヤに対応する球面収差調整を指示する。これに応じてエキスパンダコントロールシグナルプロセッサ9eはエキスパンダレンズ機構3eに対するコントロール信号を出力し、エキスパンダレンズ機構3eによる球面収差調整を実行させる。なお図4で説明したように液晶パネル3gの制御として球面収差調整を実行する場合もある。
サーボコントローラ51はステップF205で、フォーカスサーボをオフとし、レイヤジャンプ移動を開始させる。即ちスイッチ59を端子TFSから端子TLJに切り換えると共に、レイヤジャンプ信号発生部54からキックパルスを出力させる。これにより二軸アクチュエータ3cはジャンプ移動を開始する。
ジャンプ移動中は、サーボコントローラ51はフォーカスエラー信号FEの波形を監視して、所定のタイミングでステップF206としてレイヤジャンプ信号発生部54からブレーキパルスを出力させる。これにより二軸アクチュエータ3cのジャンプ移動は減速される。そしてサーボコントローラ51は、例えばフォーカスエラー信号FEのS字波形のゼロクロスが検出されたタイミングで、ステップF207でスイッチ59を端子TLJから端子TFSに切り替え、フォーカスサーボをオンとしてフォーカスサーボ引き込みを実行させる。
フォーカスサーボの引き込み後は、ステップF208で中点サーボをオンとする。即ちサーボコントローラ51はスイッチ60を端子TTOFFから端子TCSに切り換える。これにより二軸アクチュエータ3cで中点サーボ動作が実行される。
そしてサーボコントローラ51はステップF209で中点エラー信号CEを監視して、トラッキング静定を待つ。そして中点エラー信号CEが閾値th1〜th2のレベル範囲内となってトラッキング静定と判断されたらステップF210で中点サーボをオフとし、トラッキングサーボをオンとする。即ちスイッチ60を端子TCSから端子TTSに切り換える。これによってトラッキングサーボ引き込みが行われ、ジャンプ先のレイヤでの記録再生可能状態となり、一連のレイヤジャンプ動作が完了する。
このような第2のレイヤジャンプ処理例では、ジャンプ移動前だけでなく、ジャンプ移動後のステップF208でも中点サーボをオンとするものである。
ジャンプ移動前にステップF201で中点サーボをオンとすることによっては、上述した第1のレイヤジャンプ処理の場合と同様の効果が得られる。
そしてさらにこの第2のレイヤジャンプ処理においてジャンプ移動後に中点サーボをオンとすることによっては、ジャンプ後のトラッキング方向振動が抑えられることになる。従って、ステップF209でのトラッキング静定待ち時間を、より短時間とすることができると共に、ほぼ振動がなくなった状態でステップF210のトラッキングサーボ引き込みを実行できるので、トラッキングサーボ引き込みの一層の安定化及び短時間化を実現できる。
以上のことから、ジャンプ移動開始前とジャンプ移動後に中点サーボをオンとする、この第2のレイヤジャンプ処理により、レイヤジャンプの一層の安定性や短時間化を実現できる。
なお、この処理は中点サーボはフォーカスサーボがオンの期間にオンとされるため、図1の構成例I、図6の構成例IIのいずれであっても実行できる。
[6.第3のレイヤジャンプ処理]

図12で、サーボコントローラ51によるレイヤジャンプ処理として第3の例を説明する。
サーボコントローラ51は、レイヤジャンプを開始する際には、まず図12のステップF301としてトラッキングサーボをオフとし、中点サーボをオンとする。即ち図2におけるスイッチ60を端子TTSから端子TCSに切り換える。これにより、二軸アクチュエータ3cは、トラッキングサーボがオフされた直後、中点サーボにより対物レンズ84を中点位置に制御するように動作する。
中点サーボをオンとした後、サーボコントローラ51はステップF302で中点エラー信号CEを監視し、対物レンズ84のトラッキング方向の振動の静定を待つ。
続いてサーボコントローラ51は、ステップF303でジャンプ先のレイヤに対応する球面収差調整を指示する。これに応じてエキスパンダコントロールシグナルプロセッサ9eはエキスパンダレンズ機構3eに対するコントロール信号を出力し、エキスパンダレンズ機構3eによる球面収差調整を実行させる。なお図4で説明したように液晶パネル3gの制御として球面収差調整を実行する場合もある。
サーボコントローラ51はステップF304で、フォーカスサーボをオフとし、レイヤジャンプ移動を開始させる。即ちスイッチ59を端子TFSから端子TLJに切り換えると共に、レイヤジャンプ信号発生部54からキックパルスを出力させる。これにより二軸アクチュエータ3cはジャンプ移動を開始する。
ジャンプ移動中は、サーボコントローラ51はフォーカスエラー信号FEの波形を監視して、所定のタイミングでステップF305としてレイヤジャンプ信号発生部54からブレーキパルスを出力させる。これにより二軸アクチュエータ3cのジャンプ移動は減速される。そしてサーボコントローラ51は、例えばフォーカスエラー信号FEのS字波形のゼロクロスが検出されたタイミングで、ステップF306でスイッチ59を端子TLJから端子TFSに切り替え、フォーカスサーボをオンとしてフォーカスサーボ引き込みを実行させる。
フォーカスサーボの引き込み後は、サーボコントローラ51はステップF307で中点エラー信号CEを監視してトラッキング静定を待ち、トラッキング静定と判断されたらステップF308で中点サーボをオフとし、トラッキングサーボをオンとする。即ちスイッチ60を端子TCSから端子TTSに切り換える。これによってトラッキングサーボ引き込みが行われ、ジャンプ先のレイヤでの記録再生可能状態となり、一連のレイヤジャンプ動作が完了する。
このような第3のレイヤジャンプ処理例では、ジャンプ移動前にステップF301で中点サーボをオンとした後、ジャンプ移動後のステップF308において中点サーボをオフとするまで、継続して中点サーボをオンとしている。つまり、ジャンプ移動前、ジャンプ移動中、ジャンプ移動後において中点サーボがオンとされる。
ジャンプ移動前に中点サーボをオンとすることによっては、上述した第1のレイヤジャンプ処理の場合と同様の効果が得られる。またジャンプ移動後に中点サーボをオンとすることによっては、上述した第2のレイヤジャンプ処理の場合と同様の効果が得られる。
そしてさらにこの第3のレイヤジャンプ処理においてジャンプ移動中にも中点サーボがオンとされていることによっては、ジャンプ中のトラッキング方向振動が抑えられることになる。従ってジャンプ中のフォーカス方向移動へクロスアクションとして影響するトラッキング方向振動を解消でき、ジャンプ移動を安定化できる。さらには、継続的な中点サーボ動作によりトラッキング方向振動が抑えられる状態が継続するため、ステップF307のトラッキング静定待ち時間はさらに短縮され、ほぼ待ち時間無しの状態とすることができる。
以上のことから、ジャンプ移動開始前からジャンプ移動後まで継続して中点サーボをオンとする第3のレイヤジャンプ処理により、レイヤジャンプの一層の安定性や短時間化を実現できる。
なお、この処理は、フォーカスサーボがオフとされるジャンプ移動中も中点サーボを実行するため、図6の構成例IIにおいて実行できる処理となる。
[7.実施の形態の効果及び変形例]

以上、実施の形態の構成及び動作について説明してきたが、実施の形態によりレイヤジャンプの安定性、迅速性が実現される。即ちレイヤジャンプとして一連の動作が行われる際に、ある期間、中点サーボをオンとし、中点サーボにより対物レンズのトラッキング方向の振動を静定することで、一連のレイヤジャンプ動作の安定性や所要時間の短縮を実現できる。
特にジャンプ移動開始前に中点サーボをオンとすることによれば、ジャンプ前のレイヤの偏芯や外乱等によるトラッキング方向の振動を迅速に抑えることができ、ジャンプ移動開始までの待ち時間を短縮できる。またジャンプ前にトラッキング方向の振動が抑えられることで、ジャンプ移動中の動作を安定させることができる。さらにはジャンプ後におけるトラッキング方向振動も小さくなるため、トラッキング静定待ち時間の短縮や、トラッキングサーボ引き込みの安定化、迅速化が実現できる。
ジャンプ移動後に中点サーボをオンとすることによれば、ジャンプ後のトラッキング方向の振動を迅速に抑えることができ、トラッキングサーボ引き込みを安定化させ、また引き込み開始までの時間や引き込みに要する時間を短縮できる。
ジャンプ移動中に中点サーボをオンとすることによれば、ジャンプ移動中のトラッキング方向の振動を抑え、クロスアクションによるフォーカス方向への影響を抑えることができ、ジャンプ移動動作を安定させることができる。またジャンプ後のトラッキングサーボ引き込みの際に、ジャンプ前のトラッキング方向振動の影響を与えず、トラッキング静定待ち時間の短縮や、トラッキングサーボ引き込みの安定化、迅速化を実現できる。
ところで、上記第1,第2,第3のレイヤジャンプ処理例としては、ジャンプ移動前に中点サーボをオンとする例、ジャンプ移動前とジャンプ移動後に中点サーボをオンとする例、ジャンプ移動前からジャンプ移動中及びジャンプ移動後まで継続して中点サーボをオンとする例を述べたが、他にも処理例は考えられる。
即ち、ジャンプ移動中のみに中点サーボをオンとする例が考えられる。
またジャンプ移動後のみに中点サーボをオンとする例も考えられる。
またジャンプ移動中とジャンプ移動後に中点サーボをオンとする例も考えられる。
またジャンプ移動前とジャンプ移動中に中点サーボをオンとする例も考えられる。
また、上記各処理例では球面収差調整処理を行っているが、球面収差調整処理を、トラッキング静定待ちの期間や、ジャンプ移動中の期間に行うことも考えられる。
また球面収差調整が必要のないシステムの場合もある。
また実施の形態では、本発明の再生装置に該当するディスクドライブ装置(記録再生装置)としての構成及び動作を示したが、本発明は再生専用装置、記録専用装置としても実現可能である。
もちろん3層以上の多層ディスクにおける各レイヤ間のレイヤジャンプ処理においても本発明を適用できる。
本発明の実施の形態のディスクドライブ装置の構成例Iのブロック図である。 実施の形態のフォーカス・トラッキングサーボ系の構成のブロック図である。 実施の形態の球面収差補正のための構成例の説明図である。 実施の形態の球面収差補正のための構成例の説明図である。 実施の形態の中点エラー信号生成のための構成の説明図である。 実施の形態のディスクドライブ装置の構成例IIのブロック図である。 実施の形態の中点エラー信号生成のための構成の説明図である。 2層ディスクの説明図である。 レイヤジャンプ動作の説明図である。 実施の形態の第1のレイヤジャンプ処理のフローチャートである。 実施の形態の第2のレイヤジャンプ処理のフローチャートである。 実施の形態の第3のレイヤジャンプ処理のフローチャートである。 実施の形態と従来例での静定時間の説明図である。
符号の説明
1 ディスク、2 スピンドルモータ、3 光ピックアップ、3c アクチュエータ、5 サーボ駆動回路、8 アナログシグナルプロセッサ、9 デジタルシグナルプロセッサ、9b サーボシグナルプロセッサ、14 ディスクコントローラ、15 CPU、51 サーボコントローラ、52 フォーカスサーボ演算部、53 フォーカスサーチ信号発生部、54 レイヤジャンプ信号発生部、55 トラッキングサーボ演算部、56 中点サーボ演算部、84 対物レンズ

Claims (8)

  1. 複数の記録層を有する記録媒体を再生する再生装置において、
    対物レンズを出力端として上記各記録層に対してレーザ光の照射を行い、その反射光情報を検出して上記各記録層に記録された情報を読み出す光学ヘッドと、
    上記対物レンズをフォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能に保持するアクチュエータと、
    上記光学ヘッド手段で読み出された反射光情報から得られるフォーカスエラー信号に基づいて上記アクチュエータを駆動し、フォーカスサーボを実行させるフォーカスサーボ手段と、
    上記対物レンズの位置を、或る記録層に対する合焦位置から他の記録層に対する合焦位置に移動させるためのレイヤジャンプ駆動信号を生成して上記アクチュエータを駆動し、上記対物レンズの層間方向移動を実行させるレイヤ移動駆動手段と、
    上記光学ヘッド手段で読み出された反射光情報から得られるトラッキングエラー信号に基づいて上記アクチュエータを駆動し、トラッキングサーボを実行させるトラッキングサーボ手段と、
    上記対物レンズのトラッキング方向の中点位置状態に対するエラー信号である中点エラー信号に基づいて上記アクチュエータを駆動し、上記対物レンズを上記中点位置状態に制御する中点サーボを実行させる中点サーボ手段と、
    レイヤジャンプ動作として、上記トラッキングサーボ手段によるトラッキングサーボをオフとし、上記フォーカスサーボ手段によるフォーカスサーボをオフとして上記レイヤ移動駆動手段による上記対物レンズの上記層間方向移動を実行させ、上記フォーカスサーボ手段によるフォーカスサーボをオンとし、上記トラッキングサーボ手段によるトラッキングサーボをオンとする一連の動作を実行させるとともに、該レイヤジャンプのための一連の動作期間内における所定の期間、上記中点サーボ手段による上記中点サーボを実行させるように制御するレイヤジャンプシーケンス制御手段と、
    を備えたことを特徴とする再生装置。
  2. 上記レイヤジャンプシーケンス制御手段は、
    上記レイヤジャンプ動作としての上記一連の動作期間内において、上記レイヤ移動駆動手段による上記層間方向移動を開始させる前の所定の期間、上記中点サーボ手段による上記中点サーボを実行させることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  3. 上記レイヤジャンプシーケンス制御手段は、
    上記レイヤジャンプ動作としての上記一連の動作期間内において、上記レイヤ移動駆動手段による上記層間方向移動を終了させた後の所定の期間、上記中点サーボ手段による上記中点サーボを実行させることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  4. 上記レイヤジャンプシーケンス制御手段は、
    上記レイヤジャンプ動作としての上記一連の動作期間内において、上記レイヤ移動駆動手段による上記層間方向移動の実行中に、上記中点サーボ手段による上記中点サーボを実行させることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  5. 複数の記録層を有する記録媒体に対して対物レンズを出力端としてレーザ光を照射し、その反射光情報を検出して上記各記録層に記録された情報を読み出す再生装置において、上記対物レンズを、或る記録層に対して情報読み出し可能な状態から他の記録層に対して情報読み出し可能な状態に移行させるレイヤジャンプ方法として、
    トラッキングサーボをオフとする第1ステップと、
    フォーカスサーボをオフとして上記対物レンズの層間方向移動を行う第2ステップと、
    フォーカスサーボをオンとする第3ステップと、
    トラッキングサーボをオンとする第4ステップと、
    上記第1ステップから上記第4ステップに至るまでのレイヤジャンプ動作期間内における所定期間、上記対物レンズをトラッキング方向の中点位置状態に制御する中点サーボを実行させる中点サーボ実行ステップと、
    を備えることを特徴とするレイヤジャンプ方法。
  6. 上記中点サーボ実行ステップは、
    上記第1ステップから上記第2ステップに至る期間内に実行されることを特徴とする請求項5に記載のレイヤジャンプ方法。
  7. 上記中点サーボ実行ステップは、
    上記第3ステップから上記第4ステップに至る期間内に実行されることを特徴とする請求項5に記載のレイヤジャンプ方法。
  8. 上記中点サーボ実行ステップは、
    上記第2ステップとして上記層間方向移動が実行されている期間内に実行されることを特徴とする請求項5に記載のレイヤジャンプ方法。
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