JP4244830B2 - 記録装置、記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光記録媒体に対する記録装置、及び記録方法に関し、特に記録動作中のレーザパワー制御とスキュー調整に関するものである。
特開2002−222523号公報 特開2003−263740号公報 特開2003−228840号公報 特開2000−331364号公報
光ディスクを記録媒体とする記録再生装置が広く普及しており、光ディスクとしても、再生専用ディスク、ライトワンスディスク、リライタブルディスク等が利用されている。
再生専用ディスクは、例えばエンボスピットによって情報記録が行われる、いわゆるROMタイプディスクである。
ライトワンスディスクは、記録層に色素変化膜を用い、レーザ光によって色素変化ピット(マーク)を形成することで情報の記録を行うディスクであって、1回だけの書込が可能とされる。
リライタブルディスクは、記録層に相変化膜を用い、レーザ光によって相変化ピット(マーク)を形成することで情報の記録を行うディスクであって、書換が可能とされる。
これら各種ディスクは、それぞれの特徴に応じて各種用途に使い分けられている。
ところで、例えばライトワンスディスクに対する記録装置では、記録動作中にレーザパワーコントロールを行うことが有効とされている。この技術は、いわゆるランニングOPC(Oputimum Power Control)として知られている。特に、ディスクの製造ムラ(記録膜のムラ)や、スキュー(光軸とディスクの傾き)状況などに対してランニングOPCが有効である。例えば記録中に記録膜の製造ムラやスキュー状況によって、レーザスポットの形状やスポット内のエネルギー分布の状況が変動し、ピット形成能力が変動するため、それらに応じて記録中にレーザパワーを調整し、ピット形成能力を保つようにすることが好適となる。
また、ディスクの高密度化に伴い、レーザ波長の短波長化や光学系の高NA化などが進むと、ディスクの記録面に対するレーザ光軸の傾きのマージンが少なくなり、それに応じてスキュー調整の重要度が増す。このため、スキュー調整機構を備え、光学ヘッド(光ピックアップ)の傾きを調整することが行われ、各種の技術が提案されている。
上記特許文献1,2には、ランニングOPCに関する技術が開示されている。
また上記特許文献3には、特にチルト(傾き)検出に基づいてOPCを行うことも提案されている。
特許文献4には、スキュー調整機構が開示されている。
光学ヘッドによるレーザ光軸とディスクの間は、ディスクのソリなどが原因でスキューを生じるが、生じたスキューによって記録品質が劣化することを防ぐスキュー調整機構としては、従来より、例えば特許文献4にもみられるように、例えば光ピックアップ上に発光/受光素子によるスキューセンサを設けてスキュー量を検出していた。
ところが、スキューセンサを設けることは、コストアップや機器構成の複雑化につながる。このためスキューセンサを用いないスキュー制御方式が求められている。
また、ディスクのソリの状況はディスクの内周/外周で異なるため、半径位置によってスキュー状況は変化する。このためスキュー調整は、記録動作中に、時々、例えば所定タイミング毎などにおいて行われることが好ましい。一方、上記ランニングOPCは、記録動作中に常時継続して実行することが好ましい。ここで、ランニングOPCはスキュー状況も、そのパワー可変の要素となるため、スキュー調整とランニングOPCを同時に実行することが難しいという事情がある。
ただし、スキュー調整を行う際には一時的にランニングOPC動作を止めるということとすると、その間に記録されるピットについては、ランニングOPCによる補償がなされないものとなり、記録品質が低下する可能性がある。このため記録動作中には、ランニングOPCを実行しながらスキュー調整を行うことが好適であり、ランニングOPCとスキュー調整を両立できるようにすることも求められている。
そこで本発明は、スキューセンサを用いないスキュー調整方式を提案することと、さらにランニングOPCとスキュー調整を両立して同時に実行できるようにすることを目的とする。
このため本発明の記録装置は、記録媒体に対してレーザ光の照射を行って情報の記録を行う記録ヘッド手段と、上記記録ヘッド手段による記録動作中に、常に継続して、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光から生成されるレーザパワー評価信号に基づいて上記記録ヘッド手段から出力するレーザ光のパワーを可変制御するレーザパワー制御手段と、上記記録媒体に対する上記レーザ光の光軸の傾きを可変するスキュー駆動手段と、上記記録ヘッド手段による記録動作中に、上記スキュー駆動手段を駆動制御しながら、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量に応じて変化するスキュー評価信号を検出して、上記記録媒体に対する上記レーザ光の光軸の傾きを調整するスキュー制御手段とを備える。
上記スキュー評価信号は、上記記録ヘッド手段のレーザ出力を実行させるレーザ駆動信号で上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量を正規化した信号である。
本発明の記録方法は、記録媒体に対してレーザ光の照射を行って情報の記録を行う記録動作中に、常に継続して、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光から生成されるレーザパワー評価信号に基づいてレーザ光のパワーを可変制御するレーザパワー制御ステップと、上記記録動作中に、上記記録媒体に対する上記レーザ光の光軸の傾きを変化させながら、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量に応じて変化するスキュー評価信号を検出して、上記記録媒体に対する上記レーザ光の光軸の傾きを調整するスキュー制御ステップとが行われる。
上記スキュー評価信号は、上記記録ヘッド手段のレーザ出力を実行させるレーザ駆動信号で上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量を正規化した信号である。
即ち本発明では、記録動作中に常に継続して、レーザ光のパワーを可変制御するランニングOPCを実行する。そしてまた記録動作中、つまりランニングOPCが行われている際に、そのランニングOPCを停止させないでスキュー調整も行うようにする。
ランニングOPCにおいては、記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光から生成されるレーザパワー評価信号に基づいてレーザ光のパワーを可変制御する。
またスキュー調整においては、記録媒体に対するレーザ光の光軸の傾きを変化させながら、レーザ光の戻り光の光量に応じて変化するスキュー評価信号を検出していくことで調整を行う。スキュー評価信号として、レーザ光の戻り光の光量に応じて変化する信号を用いることで、スキューセンサを不要とする。レーザ光の戻り光の光量は、スキュー状態に応じて変化するため、光量に応じて変化する信号であればスキュー状態の指標とすることができる。
本発明によれば、記録動作中にランニングOPCを実行している状態においてスキュー調整を同時に行う。スキュー調整を行う場合にもランニングOPC機能を停止させないことで、記録動作中に常にランニングOPCを実行できる。つまりランニングOPCによって記録媒体(ディスク)記録層のムラやスキューに起因よるレーザパワーの過不足を補償でき、品質の良いデータ書込を実現できる。
またスキュー調整に関しては、スキュー評価信号として、レーザ光の戻り光の光量に応じて変化する信号を用いることで、スキューセンサを不要とすることができ、コストダウンや構成の簡略化を実現できる。
また、スキュー調整を、ランニングOPC実行中に行うことは、例えば記録動作中にスキュー調整のための機会を特別に設けるなども不要であり、記録動作の高速化に寄与できる。
スキュー調整とランニングOPCの両立は以下のように実現できる。
ランニングOPCにおいては、レーザ光の戻り光から生成される信号、例えば光量信号をレーザパワー評価信号としてレーザ光のパワーを可変制御する。ここでレーザ光の戻り光の光量はスキュー状況や製造ムラによって変動するため、レーザ光の戻り光の光量に応じて変化する信号をスキュー評価信号とする。
まず、レーザ光の戻り光の光量に応じて変化する信号として、レーザ光の戻り光量信号自体をスキュー評価信号とする場合は、ランニングOPCのためのレーザパワー評価信号と同じ信号を用いることになる。この場合、ランニングOPCの追従性によってはランニングOPCとスキュー調整の両立が可能となる。即ち、ランニングOPCは結局は、検出される光量信号を一定にするようにレーザパワー制御するものとなり、理想的には記録時の観測される光量信号は常に一定であるはずであるが、当然ランニングOPCの追従性能には限度があるため、光量信号の変動は観測される。従って、その光量信号の変動を観測することで、ランニングOPC動作中にもスキュー調整を行うことができる。
また、ランニングOPCの追従性が向上された場合は、光量信号自体の変動は観測が困難になるが、この場合は、レーザ光の出力を実行させるレーザ駆動信号、又はレーザ駆動信号で上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量を正規化した信号、又はランニングOPCとしてレーザパワー制御手段が可変制御するレーザパワーの目標値信号を用いればよい。
これらの信号は、光量信号に基づいてランニングOPCが機能してレーザパワー制御を行うための信号であり、それはスキュー状況を表しているともいえる。従って、これらをスキュー評価信号とすることで、ランニングOPC動作中に的確なスキュー調整を行うことができる。
以上のようにしてスキュー調整をランニングOPC動作中に実現できることで、上述した効果を実現でき、記録性能を向上させることができる。
以下、例えばCD方式やDVD方式のライトワンスディスクに対してデータ書込可能とした記録再生装置(ディスクドライブ装置)を例に挙げ、次の順序で実施の形態を説明していく。
1.実施の形態のディスクドライブ装置の構成
2.三軸機構
3.第1の実施の形態のランニングOPC及びスキュー制御系
4.第2の実施の形態のランニングOPC及びスキュー制御系
5.第3の実施の形態のランニングOPC及びスキュー制御系
1.実施の形態のディスクドライブ装置の構成

実施の形態のディスクドライブ装置の構成を図1に示す。なお、本発明はランニングOPC及びスキュー調整方式に特徴を有し、そのための各種構成を第1〜第3の実施の形態のとして後述するが、図1では、後述する第1〜第3の実施の形態毎の構成変更を含めて、ディスクドライブ装置の全体構成を示しているものである。
ディスク1は、例えばDVD−R、DVD+R、DVD±Rなどとして知られるライトワンスタイプのディスクである。なお、通常、ディスクドライブ装置では、ライトワンスディスクだけでなく、再生専用ディスクやリライタブルディスクに対しても記録再生可能とされるため、ディスク1としては装填されるのはライトワンスディスクに限らない。
ディスク1は、図示しないターンテーブルに積載され、記録再生動作時においてスピンドルモータ2によって一定線速度(CLV)もしくは一定角速度(CAV)で回転駆動される。そしてピックアップ(光学ヘッド)3によってディスク1にエンボスピット形態、色素変化ピット形態、或いは相変化ピット形態などで記録されているデータの読み出しが行なわれることになる。
ピックアップ3内には、後述するが、レーザ光源となるレーザダイオードや、反射光を検出するためのフォトディテクタ、レーザ光の出力端となる対物レンズ、レーザ光を対物レンズを介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタに導く光学系、三軸機構などが設けられる。三軸機構は、対物レンズをトラッキング方向、フォーカス方向、スキュー制御方向に移動可能に保持する機構である。
またピックアップ3全体はスライド駆動部4によりディスク半径方向に移動可能とされている。
ディスク1からの反射光情報はフォトディテクタによって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてRFアンプ8に供給される。
RFアンプ8には、ピックアップ3内の複数のフォトディテクタからの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。例えば再生データであるRF信号、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEなどを生成する。
RFアンプ8から出力される再生RF信号は再生信号処理部9へ、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEはサーボ制御部10へ供給される。
RFアンプ8で得られた再生RF信号は再生信号処理部9において、2値化、PLLクロック生成、EFM+信号(8−16変調信号)に対するデコード処理、エラー訂正処理等が行われる。
再生信号処理部9は、DRAM11を利用してデコード処理やエラー訂正処理を行う。なおDRAM11は、ホストインターフェース13から得られたデータを保存したり、ホストコンピューターに対してデータ転送する為のキャッシュとしても用いられる。
そして再生信号処理部9は、デコードしたデータをキャッシュメモリとしてのDRAM11に蓄積していく。
このディスクドライブ装置からの再生出力としては、DRAM11にバファリングされているデータが読み出されて転送出力されることになる。
また再生信号処理部9では、RF信号に対するEFM+復調並びにエラー訂正により得られた情報の中から、サブコード情報やATIP情報、LPP情報、ADIP情報、セクターID情報などを抜き出しており、これらの情報をシステムコントローラ12に供給する。
システムコントローラ12は、例えばマイクロコンピュータで形成され、装置全体の制御を行う。
ホストインターフェース13は、外部のパーソナルコンピュータ等のホスト機器と接続され、ホスト機器との間で再生データやリード/ライトコマンド等の通信を行う。
即ちDRAM11に格納された再生データは、ホストインターフェース13を介してホスト機器に転送出力される。
またホスト機器からのリード/ライトコマンドや記録データ、その他の信号はホストインターフェース13を介してDRAM11にバッファリングされたり、システムコントローラ12に供給される。
ホスト機器からライトコマンド及び記録データが供給されることでディスク1に対する記録が行われる。
データの記録時においては、DRAM11にバッファリングされた記録データは、変調部14において記録のための処理が施される。即ちエラー訂正コード付加、EFM+変調などの処理が施される。
そしてこのように変調された記録データWDがレーザ変調回路15に供給される。レーザ変調回路15は、記録データに応じてピックアップ3内の半導体レーザを駆動し、記録データに応じたレーザ出力を実行させ、ディスク1にデータ書込を行う。
この記録動作時においては、システムコントローラ12は、ディスク1の記録領域に対してピックアップ3から記録パワーでレーザー光を照射するように制御される。
ディスク1が色素変化膜を記録層としたライトワンス型のものである場合は、記録パワーのレーザ照射により、色素変化によるピットが形成されていく。
またディスク1が相変化記録層のリライタブルディスクの場合は、レーザー光の加熱によって記録層の結晶構造が変化し、相変化ピットが形成されていく。つまりピットの有無と長さを変えて各種のデータが記録される。また、ピットを形成した部分に再度レーザー光を照射すると、データの記録時に変化した結晶状態が加熱によって元に戻り、ピットが無くなってデータが消去される。
サーボ制御部10は、RFアンプ8からのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEや、再生信号処理部9もしくはシステムコントローラ12からのスピンドルエラー信号SPE等から、フォーカス、トラッキング、スライド、スピンドルの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号を生成し、フォーカス/トラッキング駆動回路6に供給する。フォーカス/トラッキング駆動回路6は、ピックアップ3における三軸機構のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによってピックアップ3、RFアンプ8、サーボ制御部10、フォーカス/トラッキング駆動回路6、三軸機構によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
サーボ制御部10はさらに、スピンドルモータ駆動回路7に対してスピンドルエラー信号SPEに応じて生成したスピンドルドライブ信号を供給する。スピンドルモータ駆動回路7はスピンドルドライブ信号に応じて例えば3相駆動信号をスピンドルモータ2に印加し、スピンドルモータ2の回転を実行させる。またサーボ制御部10はシステムコントローラ12からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータ駆動回路7によるスピンドルモータ2の起動、停止、加速、減速などの動作も実行させる。
またサーボ制御部10は、例えばトラッキングエラー信号TEの低域成分として得られるスライドエラー信号や、システムコントローラ12からのアクセス実行制御などに基づいてスライドドライブ信号を生成し、スライド駆動回路5に供給する。スライド駆動回路5はスライドドライブ信号に応じてスライド駆動部4を駆動する。スライド駆動部4には図示しないが、ピックアップ3を保持するメインシャフト、スレッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スライド駆動回路5がスライドドライブ信号に応じてスライド駆動部4を駆動することで、ピックアップ3の所要のスライド移動が行なわれる。
戻り光レベル検出部16には、RFアンプ8からのRF信号が供給される。この戻り光レベル検出部16は、特に記録時のランニングOPCのために戻り光の光量信号を算出する。即ち、RF信号に対してサンプリング、積分処理、フィルタリング処理等を行い、戻り光の光量レベルを表す値を生成する。そしてその光量信号(戻り光レベルの検出値)を、ランニングOPC実行時のレーザパワー評価信号としてOPCコントローラ17に供給する。また、破線で示すように光量信号(戻り光レベルの検出値)は、スキューコントローラ18にも供給される構成とされる場合もある。
なお、記録時における戻り光とは、当然、既に記録されたピットによる再生データに基づくものではなく、基本的には出力されるレーザ光に応じた信号であり、レーザ駆動信号の波形と同様の波形となる。そしてその戻り光は、記録動作としてディスク1の記録層に形成されるピットの影響により、その光量が変動する。ピットが適切に成形されれば、戻り光量は少なくなるが、スキューや記録膜の製造ムラなどの影響でピットが適正に成形できなくなるほど、戻り光の光量は増加する。従って、記録時の戻り光のレベルは、ランニングOPCの指標となる。
OPCコントローラ17は、供給された戻り光レベルに応じてレーザ変調回路15を制御して、記録時にレーザパワーを可変制御する動作を行う。具体的には、OPCコントローラ17はレーザ変調回路15に対してレーザパワーの目標値を与え、レーザ出力レベルが、その目標値となるように指示する。
スキュー駆動回路19は、ピックアップ3内の三軸機構のチルトコイルに電流印加を行うことで、対物レンズの傾きを制御し、レーザ光軸とディスク面の傾きを調整する。
スキュー駆動回路19は、スキューコントローラ18の制御により、スキュー駆動を行うことになる。
後述する第1の実施の形態の場合、スキューコントローラ18は、戻り光レベル検出部16で検出された戻り光レベルをスキュー評価信号として用い、そのスキュー評価信号に基づいて最適なスキュー制御状態を判別し、その状態となるようにスキュー駆動回路19による三軸機構の駆動を実行させる。
又は、後述する第2の実施の形態の場合、スキュー検出部20が設けられ、スキュー検出部20でスキュー評価信号を生成する構成となる。その場合、スキューコントローラ18は、スキュー検出部20からのスキュー評価信号を用いて最適なスキュー制御状態を判別し、その状態となるようにスキュー駆動回路19による三軸機構の駆動を実行させる。
さらに第3の実施の形態の場合は、OPCコントローラ17からレーザ変調回路15に与えられるレーザパワー目標値をスキュー評価信号とするが、その場合、スキューコントローラ18には、破線で示すようにOPCコントローラ17からレーザパワー目標値が供給される。これによってスキューコントローラ18は最適なスキュー制御状態を判別し、その状態となるようにスキュー駆動回路19による三軸機構の駆動を実行させる。
なお、OPCコントローラ17、スキューコントローラ18は、それぞれシステムコントローラ12と別体として示しているが、システムコントローラ12内のOPC制御機能、スキュー制御機能とされてもよい。つまりシステムコントローラ12がOPCコントローラ17、スキューコントローラ18としての機能を実行しても良い。
2.三軸機構

本例ではスキュー調整のために、ピックアップ3内に三軸機構を搭載するようにしている。三軸機構は、対物レンズをトラッキング方向及びフォーカス方向に移動させ、またスキュー制御方向に傾けることのできる機構であり、この一例を図2〜図4で説明する。
図2,図3に示すように、三軸機構36は、ベース部材109と固定ブロック110と該固定ブロック110に対して動作される可動ブロック111とを有している。
ベース部材109は磁性金属材料によって各部が一体に形成され、ベース部109aと、ベース部109aからそれぞれ直角に立ち曲げられた第1のヨーク部109b、109bと、ベース部109aからそれぞれ直角に立ち曲げられた第2のヨーク部109c、109cとから成る。第1のヨーク部109b、109bは前後方向、即ち、フォーカシング方向及びトラッキング方向に共に直交する方向に離隔して配置され、第2のヨーク部109c、109cは左右方向、即ち、トラッキング方向に離隔して配置されている。第1のヨーク部109b、109bの互いに対向する面には、それぞれ横長の矩形状に形成されたマグネット112、112が取り付けられている。
固定ブロック110は、上下に離隔して左右に3つずつのバネ取付部110a、110a、・・・を有している。固定ブロック110には図示しない回路基板が取り付けられている。
固定ブロック110のバネ取付部110a、110a、・・・にはそれぞれ左右に3本ずつの支持バネ113、113、・・・の各一端部が取り付けられ、該支持バネ113、113、・・・の各一端部が固定ブロック110に取り付けられた回路基板に接続されている。支持バネ113、113、・・・には回路基板を介して駆動電流が供給される。
可動ブロック111はボビン114を有し、該ボビン114の左右両端部にはそれぞれ挿入筒部114a、114aが設けられている。挿入筒部114a、114aは、上下に貫通された略角筒状に形成されている。
ボビン114にはフォーカシングコイル115とトラッキングコイル116、116、・・・とチルトコイル117、117とが取り付けられている。
フォーカシングコイル115は軸方向が上下方向となるような横長の厚みの薄い略角筒状に形成され、ボビン114の外周面に巻回されている。
トラッキングコイル116、116、・・・は軸方向が前後方向となるような厚みの薄い略角筒状に形成され、それぞれマグネット112、112の左右両端部と対向する位置に前後に2つずつが取り付けられている。
チルトコイル117、117は軸方向が前後方向となるように形成され、図4に示すように、それぞれボビン114の前後両面のマグネット112、112と対向する位置に取り付けられている。図2,図3からわかるように、チルトコイル117、117はそれぞれトラッキングコイル116、116、・・・間に位置されている。
チルトコイル117は、図4に示すように、フォーカシング方向及びトラッキング方向に対して、例えば、約45°傾斜された斜辺部117a、117aと、該斜辺部117a、117aにそれぞれ連続し左右に延びる水平部117b、117bと、該水平部117b、117bと斜辺部117a、117aとの間に位置し上下に延びる垂直部117c、117cとから成る。斜辺部117a、117a、水平部117b、117b及び垂直部117c、117cは、それぞれ互いに平行に形成されている。
そしてチルトコイル117、117は斜辺部117a、117a、・・・が何れも同じ方向に延びる向きでボビン114の前後両面に取り付けられている。
またチルトコイル17は、マグネット112の左右両端部を除く部分に対向して位置され、斜辺部117a、117aは略全体がマグネット112の磁束密度が高い中央側の部分に対応して位置され、水平部117b、117bはマグネット112の磁束密度が低い上下両端縁に対応して位置され、垂直部117c、117cはマグネット112の上下両端部に対応して位置されている。
そして可動ブロック111はチルトコイル117、117に電流が供給されると、フォーカシング方向及びトラッキング方向にともに直交する軸(チルト駆動軸)の軸回り方向であるチルト方向(スキュー制御方向)へ動作される。
ボビン114の上端部には対物レンズ35が取り付けられて保持されている。
ボビン114の左右両側面にはそれぞれ支持基板119、119が取り付けられ、該支持基板119、119にそれぞれ支持バネ113、113、・・・の他端部が取り付けられている。従って、可動ブロック111は支持バネ113、113、・・・によって固定ブロック110と連結され、中空に保持されてベース部材109の第1のヨーク部109b、109bに取り付けられたマグネット112、112間に位置される。また第2のヨーク部109c、109cはそれぞれボビン114の挿入筒部114a、114aに挿入される。
このときフォーカシング方向(上下方向)における可動ブロック111の中立位置、即ち、フォーカシング動作が行われていない状態における位置においては、フォーカシングコイル115及びチルトコイル117、117の斜辺部117a、117aの上下方向における中央部がマグネット112、112の上下方向における中央部に対応して位置される。マグネット112、112の上下方向における中央部は磁束密度が最も高い部分である。
尚、第2のヨーク部109c、109cはそれぞれマグネット112、112の左端部間又は右端部間に位置されている。従って、三軸機構36にあっては、マグネット112、112の左右両端部においても磁束密度が高くされている。
フォーカシングコイル115、トラッキングコイル116、116、・・・及びチルトコイル117、117には、それぞれ固定ブロック110に取り付けられた回路基板、支持バネ113、113、・・・及び支持基板119、119を介して駆動電流が供給される。
フォーカシングコイル115に駆動電流が供給されると、該フォーカシングコイル115に流れる駆動電流の向きに応じて所定の方向への推力が発生し、可動ブロック111が固定ブロック110に対して図4に示すF―F方向、即ち、ディスク1の記録面に離接する方向であるフォーカシング方向へ動作される。
トラッキングコイル116、116、・・・に駆動電流が供給されると、該トラッキングコイル116、116、・・・に流れる駆動電流の向きに応じて所定の方向への推力が発生し、可動ブロック111が固定ブロック110に対して図4に示すT―T方向、即ち、ディスク1の半径方向であるトラッキング方向へ動作される。
チルトコイル117、117に駆動電流が供給されると、該チルトコイル117、117に流れる駆動電流の向きに応じて所定の方向への推力が発生し、可動ブロック111が固定ブロック110に対して図4に示すR1―R2方向、即ち、フォーカシング方向及びトラッキング方向にともに直交するチルト駆動軸の軸回り方向であるチルト方向へ動作される。
なお、可動ブロック11がフォーカシング方向、トラッキング方向又はチルト方向へ動作されるときには、支持バネ113、113、・・・が弾性変形される。
以上のようにして構成された三軸機構36をピックアップ3内に備えれば、スキュー駆動回路19によってチルトコイル117に電流印加することで、対物レンズ35の傾き、つまりレーザ光軸の傾きを変化させることができ、この傾きを適正に調整することで、スキュー調整動作が実現される。
このようなスキュー調整機構により、例えばピックアップ3全体を傾けるなど、従来の比較的大がかりなスキュー調整機構が不要となり、ピックアップ3周りの機械構成は簡略化される。
3.第1の実施の形態のランニングOPC及びスキュー制御系

上記図1のディスクドライブ装置に搭載されるランニングOPC及びスキュー制御系の構成として、第1の実施の形態の構成を図5に示す。
図5にはピックアップ3内の概略構成を示しており、先に簡単に述べたが、ピックアップ3には、レーザ光源となるレーザダイオード31、反射光を検出するためのフォトディテクタ33、レーザ光の出力端となる対物レンズ35、レーザ光を対物レンズ35を介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタ33に導く光学系32、対物レンズ35を支持する上述した構成の三軸機構36が設けられる。
光学系32には偏光ビームスプリッタ等の偏光素子や各種レンズが設けられレーザダイオード31からのレーザ光や、ディスク1に反射した戻り光の光路が制御される。
ライトワンスディスクとしてディスク1が装填され、記録を行う場合においては、レーザダイオード31から出力されるレーザ光は、光学系32,対物レンズ35を介してディスク1の記録面に照射され、記録面にピット(色素変化ピット)を形成する。その際、記録面に反射された戻り光が得られるが、ピットが適正に形成されるほど、戻り光量は少なくなる。
ディスク1からの戻り光は、対物レンズ35,光学系32を介してフォトディテクタ33に入射され、光電変換されてRFアンプ8に供給される。
RFアンプ8において、フォトディテクタ33からの信号を演算処理して、光量の和信号であるRF信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号等を生成することが上述したとおりである。そして、RFアンプ8で得られるRF信号(光量和信号)は戻り光レベル検出部16に供給される。戻り光レベル検出部16は、上述したようにサンプリング処理、積分処理等を行い、所定期間の戻り光レベルの情報として光量信号PLを出力する。
ピックアップ3内には、さらにAPC(Auto Power Control)のためにモニタディテクタ34が設けられている。レーザダイオード31からのレーザ光は、例えば光学系で32を介して一部がモニタディテクタ34に供給される。そしてモニタディテクタ34は受光光量に応じた電気信号を出力する。つまりモニタディテクタ34によって出力レーザ光量の情報が得られる。
レーザ変調回路15には、レーザドライバ41,ライトストラテジ42、APC回路43、レジスタ44が設けられる。
図1の変調部14から供給される記録データWDは、ライトストラテジ42において波形整形や補償処理を経てレーザ駆動パルスとされ、レーザドライバ41に供給される。レーザドライバ41はレーザ駆動パルスによりレーザダイオード31を駆動してレーザ発光を実行させる。
ここで、レーザ出力レベルを一定に保つためにAPC回路43が機能する。APC回路43はモニタディテクタ34による出力レーザ光レベルの情報を得る。またレジスタ44にはレーザ光レベルの目標値LTが設定されている。
APC回路43は、レジスタ44に記憶された目標値LTとモニタディテクタ34による出力レーザ光レベルの情報の差分をとって、その差分に応じてレーザドライバ41からの駆動電流を増減させることで、レーザダイオード31からのレーザ光レベルを、目標値LTに維持されるように制御する。これがAPC機能となる。
一方、OPCコントローラ17はシステムコントローラ12の制御に基づいて、記録動作中にレーザダイオード31からのレーザ光レベルを増減させる制御を行う。上述したように、ディスク1のソリや記録膜のムラに応じてレーザ光レベルを制御して、的確なピット形成を行うためである。
OPCコントローラ17は、戻り光レベル検出部16からの光量情報PLを監視し、その増減に応じて、目標値LTを可変設定する。つまり、光量情報PLにより戻り光レベルが高いと判断される場合は、ピット形成能力が落ちていることになるため、レーザ光レベルを上げるように目標値LTをアップさせる。逆に、光量情報PLにより戻り光レベルが低いと判断される場合は、ピット形成能力が十分以上となっていることになるが、レーザレベルが高すぎることも適切ではないため、レーザ光レベルを下げるように目標値LTをダウンさせる。
上記APC回路43はレーザ光レベルを目標値LTに収束させる機能を有するため、OPCコントローラ17がレジスタ44の目標値LTを書き換えることで、レーザダイオード31からの出力レーザパワーが可変されることになる。
ランニングOPC機能として、記録動作中に継続してこのような動作が行われることで、ディスク1の記録膜のムラや、スキュー状況に対応して、最適なレーザレベルでのデータ書込が行われる。
スキューコントローラ18は、システムコントローラ12の制御に基づいて、記録中において所定タイミングでスキュー調整を行う。この第1の実施の形態の場合、スキュー評価値として戻り光レベル検出部16からの光量情報PLが入力される。
スキュー調整を行う際には、スキュー駆動回路19に対して、三軸機構36に与えるオフセット電圧(オフセット電圧に応じてチルトコイル117に与える電流)を変化させる。そしてオフセット電圧を変化させながら、スキュー評価値である戻り光レベル検出部16からの光量情報PLを監視し、最適なオフセット電圧を判別する。つまり最適なスキュー状態とする調整を行う。
図8にスキュー調整動作の概念を示す。横軸はオフセット電圧、縦軸は戻り光量を示しているが、スキュー最適状態では、戻り光レベルは最小となる。
例えばある時点でオフセット電圧OF0であったとしたとき、オフセット電圧を上げると、光量情報PLから戻り光レベルは増加することが検出される。一方、オフセット電圧を下げると、光量情報PLから戻り光レベルが減少することが検出される。その場合、スキューコントローラ18はオフセット電圧を下げる方向に制御していき、例えばオフセット電圧OF1として示すように、戻り光レベルが最小となるオフセット電圧を探索するものとなる。
なお、戻り光レベルはスキュー状態だけでなく、記録膜ムラによっても変動する。従って、光量情報PLだけではスキュー状態を検出できない。このため、スキューコントローラ18はオフセット電圧を上下に可変して、各状態での光量情報PLを得、光量情報PLの値が小さくなる方向にオフセット電圧を調整していくという動作をとることになる。
OPCコントローラ17によるランニングOPC処理を図6に示し、またスキューコントローラ18によるスキュー調整処理を図7に示す。
図6のランニングOPC処理は、記録動作中に継続して常時行われる。
ステップF101では、レーザパワーの初期目標値をレジスタ44にセットする。初期目標値は例えばシステムコントローラ12によって与えられる。システムコントローラ12はディスク1が装填された際に検出されるディスク種別や、ディスク1から読み込まれる管理情報に基づいて、初期目標値を設定する。
以降、記録動作中はステップF102〜F106の処理が繰り返される。
ステップF102では、戻り光レベルを取得する。つまりOPCコントローラ17は戻り光レベル検出部16からの光量情報PLを取り込む。
ステップF103では、光量情報PLの値に対して所定の演算処理を行い、現在レジスタ44に設定している目標値LTに応じた適正な戻り光レベルになっているか否かの判別を行う。
ステップF104では、戻り光レベルが、現在の目標値に対して適正な記録ができていると判断できるレベルより大きいか小さいかで処理を分岐する。
そして戻り光レベルが、適正なレベルである場合は、ステップF102に戻る。
戻り光レベルが、適正なレベルより高い場合は、スキュー状態や記録膜ムラの影響で、十分なピット形成ができていない(レーザパワーが不足している)と判断して、ステップF105に進み、目標値LTを上げる。つまりレジスタ44の目標値LTを、より高い値に書き換える。
戻り光レベルが、適正なレベルより低い場合は、十分なピット形成ができているが、レーザパワーが高すぎると判断して、ステップF106に進み、目標値LTを下げる。つまりレジスタ44の目標値LTを、より低い値に書き換える。
以上の処理が継続して行われることで、スキュー状態や記録膜ムラに応じてレーザパワーが調整され、適切なピット形成が継続される。
一方、図7のスキュー調整処理は、記録中に所定タイミングで行われる。例えば一定期間毎に行われることなどが考えられる。そしてスキュー調整処理が行う際も、図6のランニングOPC処理は継続される。
システムコントローラ12は、所定のタイミングでスキューコントローラ18にスキュー調整実行の指示を与える。
スキューコントローラ18は、ステップF201で、まず現在のオフセット電圧の状態で、スキュー評価値として、戻り光レベル検出部16からの光量情報PLを取得して、内部レジスタRg1に記憶する。
次にステップF202で、オフセット電圧を1段階上げるようにスキュー駆動回路19を制御する。これによって三軸機構36は対物レンズ35を+方向(例えば図4のR1方向)に傾けることになる。
そしてステップF203でスキューコントローラ18は、スキュー状態が+方向に変化された状態で、戻り光レベル検出部16からの光量情報PLをスキュー評価値として取得して、内部レジスタR2に記憶する。
ステップF204では、前回記憶したスキュー評価値と、今回記憶したスキュー評価値を比較して処理を分岐する。つまりレジスタRg1,Rg2のスキュー評価値を比較する。
レジスタRg1に記憶されているスキュー評価値(光量情報PL)と、レジスタR2に記憶されているスキュー評価値(光量情報PL)に変化が無ければ(或いは所定範囲内の変化であれば)、ステップF205でレジスタRg2の値をレジスタRg1に書き込んだ上、ステップF203に戻る。つまり、今回のスキュー評価値を前回のスキュー評価値とした上でステップF203で、次のタイミングで取り込まれるスキュー評価値をレジスタRg2に記憶し、ステップF204に進む。
一方、ステップF204で、レジスタRg1に記憶したスキュー評価値に比較して、レジスタRg2に記憶したスキュー評価値が光量減少を示している場合は、オフセット電圧をアップさせる方向が、適正なスキュー状態に近づいていると考えることができる。そこでステップF206でレジスタRg2の値をレジスタRg1に書き込んだ上、ステップF202に戻って、再びオフセット電圧を1段階上げるようにスキュー駆動回路19を制御し、対物レンズ35をさらに+方向に傾けるようにする。そしてステップF203,F204の処理を行う。
また、ステップF204で、レジスタRg1に記憶したスキュー評価値に比較して、レジスタRg2に記憶したスキュー評価値が光量増大を示している場合は、オフセット電圧をアップさせる方向は、適正なスキュー状態から離れていく方向であると考えることができる。そこでステップF207でレジスタRg2の値をレジスタRg1に書き込んだ上、ステップF208に進んで、今度はオフセット電圧を1段階下げるようにスキュー駆動回路19を制御し、対物レンズ35を−方向(例えば図4のR2方向)に傾けるようにする。
次にステップF209でスキューコントローラ18は、スキュー状態が−方向に変化された状態で、戻り光レベル検出部16からの光量情報PLをスキュー評価値として取得して、内部レジスタRg2に記憶する。
ステップF210では、前回のスキュー評価値(レジスタRg1)と、今回のスキュー評価値(レジスタRg2)を比較して処理を分岐する。
レジスタRg1に記憶されているスキュー評価値(光量情報PL)と、レジスタRg2に記憶されているスキュー評価値(光量情報PL)に変化が無ければ(或いは所定範囲内の変化であれば)、ステップF211でレジスタRg2の値をレジスタRg1に書き込んだ上、ステップF209に戻る。そして次のタイミングで取り込まれるスキュー評価値をレジスタR2に記憶し、ステップF210に進む。
一方、ステップF210で、レジスタRg1に記憶したスキュー評価値に比較して、レジスタRg2に記憶したスキュー評価値が光量減少を示している場合は、オフセット電圧をダウンさせる方向が、適正なスキュー状態に近づいていると考えることができる。そこでステップF207でレジスタRg2の値をレジスタRg1に書き込んで、ステップF208で、再びオフセット電圧を1段階下げるようにスキュー駆動回路19を制御し、対物レンズ35をさらに−方向に傾けるようにする。そしてステップF209,F210の処理を行う。
また、ステップF210で、レジスタRg1に記憶したスキュー評価値に比較して、レジスタRg2に記憶したスキュー評価値が光量増大を示している場合は、オフセット電圧をダウンさせる方向は、適正なスキュー状態から離れていく方向であると考えることができる。そこでステップF206でレジスタRg2の値をレジスタRg1に書き込んだ上、ステップF202に戻って、今度はオフセット電圧を1段階上げるようにスキュー駆動回路19を制御し、対物レンズ35を+方向に傾けるようにする。
以上の処理を所定期間実行することで、例えば図8に示したオフセット電圧OF1に対して収束していくような制御が行われる。
例えばシステムコントローラ12は、スキューコントローラ18に対して、一定期間経過する毎に、所定期間、図7の処理を実行させる。またシステムコントローラ18は、ディスク1上で記録を行っている半径位置が或る程度進んだ段階などで、一定期間図7の処理を実行させることなども考えられる。特にディスクのソリ量は半径位置で大きく異なるためである。また、ここではスキュー調整処理は記録動作中のある時点で実行するものとしたが、記録動作中にランニングOPC処理と共に、スキュー調整処理も継続して実行させても良い。
以上のように第1の実施の形態では、記録動作中、ランニングOPC処理が行われている際に、そのランニングOPC処理を中断させずにスキュー調整処理も行われる。またスキュー調整処理のためのスキュー評価値として光量情報PLを用いる。
ランニングOPC処理が記録動作中に継続されることで、ランニングOPCによってレーザパワーが常に調整され、適切なデータ記録が行われる。
またスキュー調整処理の評価信号として、光量情報PLを用いることで、スキューセンサを設ける必要はなくなる。
ここで、本例では光量情報PLを用いてスキュー調整処理を行い、しかもその際にランニングOPC処理を継続しているのであるが、この2つの動作が両立されるのは次の理由による。
上記処理によるランニングOPCは、戻り光レベル(光量情報PL)が常に適正な値で一定となるようにレーザパワーを可変制御するものである。戻り光レベルはスキュー状態や記録膜ムラの影響によるピット形成状況で変動するが、ピットが常に最適状態に形成されるようにレーザパワーが調整されるということは、戻り光レベル(光量情報PL)は理想的には、一定に保たれることになる。
このとき、スキューコントローラ18がスキュー調整を行うためにオフセット電圧を変化させて、つまりスキュー状態を変化させて戻り光レベルを観測しようとしても、その変動されたスキュー状態に対してランニングOPCが機能してレーザパワーが変化されると、結局光量情報PLの値は変化しない。つまり図7の処理においてステップF204でスキュー評価値である光量情報PLの変化が観測できず、適切にスキュー調整処理が実現できないことになる。
ところが実際には、ランニングOPC処理による応答性により、スキュー状態を変化させても即座にそれに応じてレーザパワー調整がされるわけではなく、従って、スキュー状態を変化させた際に、或る程度の期間は、その影響で光量情報PLの値が変動する。
従ってスキューコントローラ18は、オフセット電圧を変化させた際に、その前後での光量情報PLの変化を観測することができ、このため、ランニングOPC処理を継続しながら図7のスキュー調整処理を実行できるものである。
このような理由でランニングOPCとスキュー調整処理が両立でき、従ってスキュー調整のためにランニングOPCを一時中断する必要はない。従って上記のように常にランニングOPCが継続され、記録精度が補償される。
また、ランニングOPCを記録中に常に実行させために、記録動作を一時的に中断させてスキュー調整処理を行うなどの必要もない。
4.第2の実施の形態のランニングOPC及びスキュー制御系

続いて第2の実施の形態を説明する。
上記のように第1の実施の形態でもランニングOPCとスキュー調整処理が両立できるが、これはあくまでランニングOPCの応答性能による。ランニングOPCの応答性が改善されていくと、スキューコントローラ18が光量情報PLの変動が観測できないこととなる場合が生ずることは、上記のことから理解される。つまりその場合、ランニングOPC動作中にスキュー調整処理を行うことが困難になり、例えばランニングOPCを一時中断させてスキュー調整処理を行うなどが必要となる。すると、常にランニングOPCが継続することによる記録性能向上という効果が得られない。
そこで第2の実施の形態では、ランニングOPCが理想的に機能し、光量情報PLの変動をスキューコントローラ18が観測できないような状態となっても、スキューコントローラ18はランニングOPC動作中に適正にスキュー調整ができるようにする。
図9に第2の実施の形態の構成を示す。なお、図5と同一部分は同一符号を付し、説明を省略する。
この図9の場合、スキュー検出部20が設けられる。スキュー検出部20は、レーザドライバ41からレーザダイオード31に供給されるレーザ駆動信号を入力し、それをサンプリングして積分処理(或いはピークホールド、ボトムホールドでもよい)することで、レーザ駆動信号のレベル情報(レーザ駆動レベルSsk)を検出する。
そしてスキューコントローラ18は、光量情報PLではなく、レーザ駆動レベルSskをスキュー評価値として入力する構成としている。
OPCコントローラ17によるランニングOPC処理は上記第1の実施の形態で説明した図6の処理と同様である。すると、ランニングOPC処理によって、スキュー状態や記録膜ムラに応じたレーザパワー調整が行われる。従って、レーザダイオード31に与えられるレーザ駆動信号のレベルの変動は、スキュー状態の変動を反映しているものとなる。
つまり、レーザ駆動レベルSskは、スキュー評価値となり得る。
スキューコントローラ18によるスキュー調整処理は図7と同様である。但し、スキュー評価値としてレーザ駆動レベルSskを取得することが、第1の実施の形態と異なるものである。
なお、スキュー状態にはディスク1回転中の面ブレの影響もあるため、スキュー検出部20は、ディスク1周の期間でサンプリングしたレーザ駆動信号についての積分値やピーク値又はボトム値を、レーザ駆動レベルSskとする。
また、ディスク1上で近いトラックでは記録膜ムラやソリの状態にほぼ同一であるため、図7のスキュー調整処理時にスキュー状態を変化させながらスキュー評価値としてレーザ駆動レベルSskを取得することにおいて、取り込むレーザ駆動レベルSskがディスク1周の積分値等とされていることに問題はない。
このような第2の実施の形態によれば、ランニングOPC処理によって光量情報PLがほぼ一定に保たれているときでも、スキュー調整のためのスキュー評価値を得ることができ、つまりランニングOPC処理とスキュー調整処理が両立できる。
図10に、第2の実施の形態の変形例を示す。
この場合、スキュー検出部20はレーザ駆動信号と、RFアンプ8からの戻り光信号を取り込んでいる。そしてスキュー検出部20は、戻り光信号を、レーザ駆動信号で割った値を積分(又はピークホールド/ボトムホールド)してレーザ駆動レベルSskとする。つまりレーザ駆動信号でレーザ光の戻り光の光量を正規化した信号をスキュー評価値とするものである。
このようにしても、同様にOPC処理とスキュー調整処理を両立できる。
5.第3の実施の形態のランニングOPC及びスキュー制御系

第3の実施の形態の構成を図11に示す。
第3の実施の形態も、上記第2の実施の形態と同様に、ランニングOPCが理想的に機能し、光量情報PLの変動をスキューコントローラ18が観測できないような状態となっても、スキューコントローラ18はランニングOPC動作中に適正にスキュー調整ができるようにするものである。
この場合、図11に示すように、スキューコントローラ18は、OPCコントローラ17から出力されるレーザパワー目標値LTを、スキュー評価値として入力する構成としている。
OPCコントローラ17によるランニングOPC処理は上記第1の実施の形態と同様である。すると、ランニングOPC処理によって目標値LTが可変調整され、スキュー状態や記録膜ムラに応じたレーザパワー調整が行われる。従って、目標値LTの変動は、スキュー状態の変動を反映しているものとなる。つまり、目標値LTもスキュー評価値となり得る。
スキューコントローラ18によるスキュー調整処理は図7と同様である。但し、スキュー評価値として目標値LTを取得することが、第1、第2の実施の形態と異なるものである。
このような第3の実施の形態によっても、ランニングOPC処理によって光量情報PLがほぼ一定に保たれているときでも、スキュー調整のためのスキュー評価値を得ることができ、つまりランニングOPC処理とスキュー調整処理が両立できる。
以上、各種実施の形態として説明してきたように、本発明においてはランニングOPC処理を実行しながらスキュー調整処理が行われること(独立したスキューセンサを用いなくても適切なスキュー調整をランニングOPC処理中に可能とすること)で、記録動作中にランニングOPCを継続的に実行でき、それによって記録品質を低下させない。もちろんスキュー調整によっても記録品質は向上される。
なお、実施の形態では三軸機構36を用いてスキュー駆動を行うこととしたが、ピックアップ3の全体を傾けるような従前のスキュー駆動機構を用いる場合も、本発明を適用できる。
また、DVD方式のディスクに対応するディスクドライブ装置として実施の形態を説明したが、本発明は、CD方式、ブルーレイディスク(Blu-Ray Disc)方式など、他の種のディスクメディアに対応する記録装置でも適用できる。
本発明の実施の形態のディスクドライブ装置のブロック図である。 実施の形態の三軸機構の分解斜視図である。 実施の形態の三軸機構の斜視図である。 実施の形態の三軸機構のチルトコイルの説明図である。 第1の実施の形態のランニングOPC/スキュー制御系のブロック図である。 実施の形態のランニングOPC処理のフローチャートである。 実施の形態のスキュー調整処理のフローチャートである。 実施の形態のスキュー調整処理方式の説明図である。 第2の実施の形態のランニングOPC/スキュー制御系のブロック図である。 第2の実施の形態のランニングOPC/スキュー制御系の変形例のブロック図である。 第3の実施の形態のランニングOPC/スキュー制御系のブロック図である。
符号の説明
1 ディスク、3 ピックアップ、8 RFアンプ、12 システムコントローラ、15 レーザ変調回路、16 戻り光レベル検出部、17 OPCコントローラ、18 スキューコントローラ、19 スキュー駆動回路、20 スキュー検出部

Claims (2)

  1. 記録媒体に対してレーザ光の照射を行って情報の記録を行う記録ヘッド手段と、
    上記記録ヘッド手段による記録動作中に、常に継続して、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光から生成されるレーザパワー評価信号に基づいて上記記録ヘッド手段から出力するレーザ光のパワーを可変制御するレーザパワー制御手段と、
    上記記録媒体に対する上記レーザ光の光軸の傾きを可変するスキュー駆動手段と、
    上記記録ヘッド手段による記録動作中に、上記スキュー駆動手段を駆動制御しながら、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量に応じて変化するスキュー評価信号を検出して、上記記録媒体に対する上記レーザ光の光軸の傾きを調整するスキュー制御手段と、
    を備え
    上記スキュー評価信号は、上記記録ヘッド手段のレーザ出力を実行させるレーザ駆動信号で、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量を正規化した信号である
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 記録媒体に対してレーザ光の照射を行って情報の記録を行う記録動作中に、常に継続して、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光から生成されるレーザパワー評価信号に基づいてレーザ光のパワーを可変制御するレーザパワー制御ステップと、
    上記記録動作中に、上記記録媒体に対する上記レーザ光の光軸の傾きを変化させながら、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量に応じて変化するスキュー評価信号を検出して、上記記録媒体に対する上記レーザ光の光軸の傾きを調整するスキュー制御ステップと、
    が行われ
    上記スキュー評価信号は、上記レーザ光の出力を実行させるレーザ駆動信号で、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量を正規化した信号である
    ことを特徴とする記録方法。
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