JP4244830B2 - 記録装置、記録方法 - Google Patents
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Description
再生専用ディスクは、例えばエンボスピットによって情報記録が行われる、いわゆるROMタイプディスクである。
ライトワンスディスクは、記録層に色素変化膜を用い、レーザ光によって色素変化ピット(マーク)を形成することで情報の記録を行うディスクであって、1回だけの書込が可能とされる。
リライタブルディスクは、記録層に相変化膜を用い、レーザ光によって相変化ピット(マーク)を形成することで情報の記録を行うディスクであって、書換が可能とされる。
これら各種ディスクは、それぞれの特徴に応じて各種用途に使い分けられている。
また上記特許文献3には、特にチルト(傾き)検出に基づいてOPCを行うことも提案されている。
特許文献4には、スキュー調整機構が開示されている。
ところが、スキューセンサを設けることは、コストアップや機器構成の複雑化につながる。このためスキューセンサを用いないスキュー制御方式が求められている。
ただし、スキュー調整を行う際には一時的にランニングOPC動作を止めるということとすると、その間に記録されるピットについては、ランニングOPCによる補償がなされないものとなり、記録品質が低下する可能性がある。このため記録動作中には、ランニングOPCを実行しながらスキュー調整を行うことが好適であり、ランニングOPCとスキュー調整を両立できるようにすることも求められている。
上記スキュー評価信号は、上記記録ヘッド手段のレーザ出力を実行させるレーザ駆動信号で上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量を正規化した信号である。
上記スキュー評価信号は、上記記録ヘッド手段のレーザ出力を実行させるレーザ駆動信号で上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量を正規化した信号である。
ランニングOPCにおいては、記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光から生成されるレーザパワー評価信号に基づいてレーザ光のパワーを可変制御する。
またスキュー調整においては、記録媒体に対するレーザ光の光軸の傾きを変化させながら、レーザ光の戻り光の光量に応じて変化するスキュー評価信号を検出していくことで調整を行う。スキュー評価信号として、レーザ光の戻り光の光量に応じて変化する信号を用いることで、スキューセンサを不要とする。レーザ光の戻り光の光量は、スキュー状態に応じて変化するため、光量に応じて変化する信号であればスキュー状態の指標とすることができる。
またスキュー調整に関しては、スキュー評価信号として、レーザ光の戻り光の光量に応じて変化する信号を用いることで、スキューセンサを不要とすることができ、コストダウンや構成の簡略化を実現できる。
また、スキュー調整を、ランニングOPC実行中に行うことは、例えば記録動作中にスキュー調整のための機会を特別に設けるなども不要であり、記録動作の高速化に寄与できる。
ランニングOPCにおいては、レーザ光の戻り光から生成される信号、例えば光量信号をレーザパワー評価信号としてレーザ光のパワーを可変制御する。ここでレーザ光の戻り光の光量はスキュー状況や製造ムラによって変動するため、レーザ光の戻り光の光量に応じて変化する信号をスキュー評価信号とする。
まず、レーザ光の戻り光の光量に応じて変化する信号として、レーザ光の戻り光量信号自体をスキュー評価信号とする場合は、ランニングOPCのためのレーザパワー評価信号と同じ信号を用いることになる。この場合、ランニングOPCの追従性によってはランニングOPCとスキュー調整の両立が可能となる。即ち、ランニングOPCは結局は、検出される光量信号を一定にするようにレーザパワー制御するものとなり、理想的には記録時の観測される光量信号は常に一定であるはずであるが、当然ランニングOPCの追従性能には限度があるため、光量信号の変動は観測される。従って、その光量信号の変動を観測することで、ランニングOPC動作中にもスキュー調整を行うことができる。
また、ランニングOPCの追従性が向上された場合は、光量信号自体の変動は観測が困難になるが、この場合は、レーザ光の出力を実行させるレーザ駆動信号、又はレーザ駆動信号で上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量を正規化した信号、又はランニングOPCとしてレーザパワー制御手段が可変制御するレーザパワーの目標値信号を用いればよい。
これらの信号は、光量信号に基づいてランニングOPCが機能してレーザパワー制御を行うための信号であり、それはスキュー状況を表しているともいえる。従って、これらをスキュー評価信号とすることで、ランニングOPC動作中に的確なスキュー調整を行うことができる。
以上のようにしてスキュー調整をランニングOPC動作中に実現できることで、上述した効果を実現でき、記録性能を向上させることができる。
1.実施の形態のディスクドライブ装置の構成
2.三軸機構
3.第1の実施の形態のランニングOPC及びスキュー制御系
4.第2の実施の形態のランニングOPC及びスキュー制御系
5.第3の実施の形態のランニングOPC及びスキュー制御系
実施の形態のディスクドライブ装置の構成を図1に示す。なお、本発明はランニングOPC及びスキュー調整方式に特徴を有し、そのための各種構成を第1〜第3の実施の形態のとして後述するが、図1では、後述する第1〜第3の実施の形態毎の構成変更を含めて、ディスクドライブ装置の全体構成を示しているものである。
ディスク1は、図示しないターンテーブルに積載され、記録再生動作時においてスピンドルモータ2によって一定線速度(CLV)もしくは一定角速度(CAV)で回転駆動される。そしてピックアップ(光学ヘッド)3によってディスク1にエンボスピット形態、色素変化ピット形態、或いは相変化ピット形態などで記録されているデータの読み出しが行なわれることになる。
またピックアップ3全体はスライド駆動部4によりディスク半径方向に移動可能とされている。
RFアンプ8には、ピックアップ3内の複数のフォトディテクタからの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。例えば再生データであるRF信号、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEなどを生成する。
RFアンプ8から出力される再生RF信号は再生信号処理部9へ、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEはサーボ制御部10へ供給される。
再生信号処理部9は、DRAM11を利用してデコード処理やエラー訂正処理を行う。なおDRAM11は、ホストインターフェース13から得られたデータを保存したり、ホストコンピューターに対してデータ転送する為のキャッシュとしても用いられる。
そして再生信号処理部9は、デコードしたデータをキャッシュメモリとしてのDRAM11に蓄積していく。
このディスクドライブ装置からの再生出力としては、DRAM11にバファリングされているデータが読み出されて転送出力されることになる。
システムコントローラ12は、例えばマイクロコンピュータで形成され、装置全体の制御を行う。
即ちDRAM11に格納された再生データは、ホストインターフェース13を介してホスト機器に転送出力される。
またホスト機器からのリード/ライトコマンドや記録データ、その他の信号はホストインターフェース13を介してDRAM11にバッファリングされたり、システムコントローラ12に供給される。
データの記録時においては、DRAM11にバッファリングされた記録データは、変調部14において記録のための処理が施される。即ちエラー訂正コード付加、EFM+変調などの処理が施される。
そしてこのように変調された記録データWDがレーザ変調回路15に供給される。レーザ変調回路15は、記録データに応じてピックアップ3内の半導体レーザを駆動し、記録データに応じたレーザ出力を実行させ、ディスク1にデータ書込を行う。
ディスク1が色素変化膜を記録層としたライトワンス型のものである場合は、記録パワーのレーザ照射により、色素変化によるピットが形成されていく。
またディスク1が相変化記録層のリライタブルディスクの場合は、レーザー光の加熱によって記録層の結晶構造が変化し、相変化ピットが形成されていく。つまりピットの有無と長さを変えて各種のデータが記録される。また、ピットを形成した部分に再度レーザー光を照射すると、データの記録時に変化した結晶状態が加熱によって元に戻り、ピットが無くなってデータが消去される。
即ちフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号を生成し、フォーカス/トラッキング駆動回路6に供給する。フォーカス/トラッキング駆動回路6は、ピックアップ3における三軸機構のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによってピックアップ3、RFアンプ8、サーボ制御部10、フォーカス/トラッキング駆動回路6、三軸機構によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
なお、記録時における戻り光とは、当然、既に記録されたピットによる再生データに基づくものではなく、基本的には出力されるレーザ光に応じた信号であり、レーザ駆動信号の波形と同様の波形となる。そしてその戻り光は、記録動作としてディスク1の記録層に形成されるピットの影響により、その光量が変動する。ピットが適切に成形されれば、戻り光量は少なくなるが、スキューや記録膜の製造ムラなどの影響でピットが適正に成形できなくなるほど、戻り光の光量は増加する。従って、記録時の戻り光のレベルは、ランニングOPCの指標となる。
OPCコントローラ17は、供給された戻り光レベルに応じてレーザ変調回路15を制御して、記録時にレーザパワーを可変制御する動作を行う。具体的には、OPCコントローラ17はレーザ変調回路15に対してレーザパワーの目標値を与え、レーザ出力レベルが、その目標値となるように指示する。
スキュー駆動回路19は、スキューコントローラ18の制御により、スキュー駆動を行うことになる。
後述する第1の実施の形態の場合、スキューコントローラ18は、戻り光レベル検出部16で検出された戻り光レベルをスキュー評価信号として用い、そのスキュー評価信号に基づいて最適なスキュー制御状態を判別し、その状態となるようにスキュー駆動回路19による三軸機構の駆動を実行させる。
又は、後述する第2の実施の形態の場合、スキュー検出部20が設けられ、スキュー検出部20でスキュー評価信号を生成する構成となる。その場合、スキューコントローラ18は、スキュー検出部20からのスキュー評価信号を用いて最適なスキュー制御状態を判別し、その状態となるようにスキュー駆動回路19による三軸機構の駆動を実行させる。
さらに第3の実施の形態の場合は、OPCコントローラ17からレーザ変調回路15に与えられるレーザパワー目標値をスキュー評価信号とするが、その場合、スキューコントローラ18には、破線で示すようにOPCコントローラ17からレーザパワー目標値が供給される。これによってスキューコントローラ18は最適なスキュー制御状態を判別し、その状態となるようにスキュー駆動回路19による三軸機構の駆動を実行させる。
本例ではスキュー調整のために、ピックアップ3内に三軸機構を搭載するようにしている。三軸機構は、対物レンズをトラッキング方向及びフォーカス方向に移動させ、またスキュー制御方向に傾けることのできる機構であり、この一例を図2〜図4で説明する。
ベース部材109は磁性金属材料によって各部が一体に形成され、ベース部109aと、ベース部109aからそれぞれ直角に立ち曲げられた第1のヨーク部109b、109bと、ベース部109aからそれぞれ直角に立ち曲げられた第2のヨーク部109c、109cとから成る。第1のヨーク部109b、109bは前後方向、即ち、フォーカシング方向及びトラッキング方向に共に直交する方向に離隔して配置され、第2のヨーク部109c、109cは左右方向、即ち、トラッキング方向に離隔して配置されている。第1のヨーク部109b、109bの互いに対向する面には、それぞれ横長の矩形状に形成されたマグネット112、112が取り付けられている。
固定ブロック110のバネ取付部110a、110a、・・・にはそれぞれ左右に3本ずつの支持バネ113、113、・・・の各一端部が取り付けられ、該支持バネ113、113、・・・の各一端部が固定ブロック110に取り付けられた回路基板に接続されている。支持バネ113、113、・・・には回路基板を介して駆動電流が供給される。
ボビン114にはフォーカシングコイル115とトラッキングコイル116、116、・・・とチルトコイル117、117とが取り付けられている。
フォーカシングコイル115は軸方向が上下方向となるような横長の厚みの薄い略角筒状に形成され、ボビン114の外周面に巻回されている。
トラッキングコイル116、116、・・・は軸方向が前後方向となるような厚みの薄い略角筒状に形成され、それぞれマグネット112、112の左右両端部と対向する位置に前後に2つずつが取り付けられている。
チルトコイル117、117は軸方向が前後方向となるように形成され、図4に示すように、それぞれボビン114の前後両面のマグネット112、112と対向する位置に取り付けられている。図2,図3からわかるように、チルトコイル117、117はそれぞれトラッキングコイル116、116、・・・間に位置されている。
そしてチルトコイル117、117は斜辺部117a、117a、・・・が何れも同じ方向に延びる向きでボビン114の前後両面に取り付けられている。
またチルトコイル17は、マグネット112の左右両端部を除く部分に対向して位置され、斜辺部117a、117aは略全体がマグネット112の磁束密度が高い中央側の部分に対応して位置され、水平部117b、117bはマグネット112の磁束密度が低い上下両端縁に対応して位置され、垂直部117c、117cはマグネット112の上下両端部に対応して位置されている。
そして可動ブロック111はチルトコイル117、117に電流が供給されると、フォーカシング方向及びトラッキング方向にともに直交する軸(チルト駆動軸)の軸回り方向であるチルト方向(スキュー制御方向)へ動作される。
ボビン114の左右両側面にはそれぞれ支持基板119、119が取り付けられ、該支持基板119、119にそれぞれ支持バネ113、113、・・・の他端部が取り付けられている。従って、可動ブロック111は支持バネ113、113、・・・によって固定ブロック110と連結され、中空に保持されてベース部材109の第1のヨーク部109b、109bに取り付けられたマグネット112、112間に位置される。また第2のヨーク部109c、109cはそれぞれボビン114の挿入筒部114a、114aに挿入される。
尚、第2のヨーク部109c、109cはそれぞれマグネット112、112の左端部間又は右端部間に位置されている。従って、三軸機構36にあっては、マグネット112、112の左右両端部においても磁束密度が高くされている。
フォーカシングコイル115に駆動電流が供給されると、該フォーカシングコイル115に流れる駆動電流の向きに応じて所定の方向への推力が発生し、可動ブロック111が固定ブロック110に対して図4に示すF―F方向、即ち、ディスク1の記録面に離接する方向であるフォーカシング方向へ動作される。
トラッキングコイル116、116、・・・に駆動電流が供給されると、該トラッキングコイル116、116、・・・に流れる駆動電流の向きに応じて所定の方向への推力が発生し、可動ブロック111が固定ブロック110に対して図4に示すT―T方向、即ち、ディスク1の半径方向であるトラッキング方向へ動作される。
チルトコイル117、117に駆動電流が供給されると、該チルトコイル117、117に流れる駆動電流の向きに応じて所定の方向への推力が発生し、可動ブロック111が固定ブロック110に対して図4に示すR1―R2方向、即ち、フォーカシング方向及びトラッキング方向にともに直交するチルト駆動軸の軸回り方向であるチルト方向へ動作される。
なお、可動ブロック11がフォーカシング方向、トラッキング方向又はチルト方向へ動作されるときには、支持バネ113、113、・・・が弾性変形される。
このようなスキュー調整機構により、例えばピックアップ3全体を傾けるなど、従来の比較的大がかりなスキュー調整機構が不要となり、ピックアップ3周りの機械構成は簡略化される。
上記図1のディスクドライブ装置に搭載されるランニングOPC及びスキュー制御系の構成として、第1の実施の形態の構成を図5に示す。
図5にはピックアップ3内の概略構成を示しており、先に簡単に述べたが、ピックアップ3には、レーザ光源となるレーザダイオード31、反射光を検出するためのフォトディテクタ33、レーザ光の出力端となる対物レンズ35、レーザ光を対物レンズ35を介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタ33に導く光学系32、対物レンズ35を支持する上述した構成の三軸機構36が設けられる。
光学系32には偏光ビームスプリッタ等の偏光素子や各種レンズが設けられレーザダイオード31からのレーザ光や、ディスク1に反射した戻り光の光路が制御される。
ライトワンスディスクとしてディスク1が装填され、記録を行う場合においては、レーザダイオード31から出力されるレーザ光は、光学系32,対物レンズ35を介してディスク1の記録面に照射され、記録面にピット(色素変化ピット)を形成する。その際、記録面に反射された戻り光が得られるが、ピットが適正に形成されるほど、戻り光量は少なくなる。
ディスク1からの戻り光は、対物レンズ35,光学系32を介してフォトディテクタ33に入射され、光電変換されてRFアンプ8に供給される。
RFアンプ8において、フォトディテクタ33からの信号を演算処理して、光量の和信号であるRF信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号等を生成することが上述したとおりである。そして、RFアンプ8で得られるRF信号(光量和信号)は戻り光レベル検出部16に供給される。戻り光レベル検出部16は、上述したようにサンプリング処理、積分処理等を行い、所定期間の戻り光レベルの情報として光量信号PLを出力する。
図1の変調部14から供給される記録データWDは、ライトストラテジ42において波形整形や補償処理を経てレーザ駆動パルスとされ、レーザドライバ41に供給される。レーザドライバ41はレーザ駆動パルスによりレーザダイオード31を駆動してレーザ発光を実行させる。
ここで、レーザ出力レベルを一定に保つためにAPC回路43が機能する。APC回路43はモニタディテクタ34による出力レーザ光レベルの情報を得る。またレジスタ44にはレーザ光レベルの目標値LTが設定されている。
APC回路43は、レジスタ44に記憶された目標値LTとモニタディテクタ34による出力レーザ光レベルの情報の差分をとって、その差分に応じてレーザドライバ41からの駆動電流を増減させることで、レーザダイオード31からのレーザ光レベルを、目標値LTに維持されるように制御する。これがAPC機能となる。
OPCコントローラ17は、戻り光レベル検出部16からの光量情報PLを監視し、その増減に応じて、目標値LTを可変設定する。つまり、光量情報PLにより戻り光レベルが高いと判断される場合は、ピット形成能力が落ちていることになるため、レーザ光レベルを上げるように目標値LTをアップさせる。逆に、光量情報PLにより戻り光レベルが低いと判断される場合は、ピット形成能力が十分以上となっていることになるが、レーザレベルが高すぎることも適切ではないため、レーザ光レベルを下げるように目標値LTをダウンさせる。
上記APC回路43はレーザ光レベルを目標値LTに収束させる機能を有するため、OPCコントローラ17がレジスタ44の目標値LTを書き換えることで、レーザダイオード31からの出力レーザパワーが可変されることになる。
ランニングOPC機能として、記録動作中に継続してこのような動作が行われることで、ディスク1の記録膜のムラや、スキュー状況に対応して、最適なレーザレベルでのデータ書込が行われる。
スキュー調整を行う際には、スキュー駆動回路19に対して、三軸機構36に与えるオフセット電圧(オフセット電圧に応じてチルトコイル117に与える電流)を変化させる。そしてオフセット電圧を変化させながら、スキュー評価値である戻り光レベル検出部16からの光量情報PLを監視し、最適なオフセット電圧を判別する。つまり最適なスキュー状態とする調整を行う。
図8にスキュー調整動作の概念を示す。横軸はオフセット電圧、縦軸は戻り光量を示しているが、スキュー最適状態では、戻り光レベルは最小となる。
例えばある時点でオフセット電圧OF0であったとしたとき、オフセット電圧を上げると、光量情報PLから戻り光レベルは増加することが検出される。一方、オフセット電圧を下げると、光量情報PLから戻り光レベルが減少することが検出される。その場合、スキューコントローラ18はオフセット電圧を下げる方向に制御していき、例えばオフセット電圧OF1として示すように、戻り光レベルが最小となるオフセット電圧を探索するものとなる。
図6のランニングOPC処理は、記録動作中に継続して常時行われる。
ステップF101では、レーザパワーの初期目標値をレジスタ44にセットする。初期目標値は例えばシステムコントローラ12によって与えられる。システムコントローラ12はディスク1が装填された際に検出されるディスク種別や、ディスク1から読み込まれる管理情報に基づいて、初期目標値を設定する。
以降、記録動作中はステップF102〜F106の処理が繰り返される。
ステップF102では、戻り光レベルを取得する。つまりOPCコントローラ17は戻り光レベル検出部16からの光量情報PLを取り込む。
ステップF103では、光量情報PLの値に対して所定の演算処理を行い、現在レジスタ44に設定している目標値LTに応じた適正な戻り光レベルになっているか否かの判別を行う。
ステップF104では、戻り光レベルが、現在の目標値に対して適正な記録ができていると判断できるレベルより大きいか小さいかで処理を分岐する。
そして戻り光レベルが、適正なレベルである場合は、ステップF102に戻る。
戻り光レベルが、適正なレベルより高い場合は、スキュー状態や記録膜ムラの影響で、十分なピット形成ができていない(レーザパワーが不足している)と判断して、ステップF105に進み、目標値LTを上げる。つまりレジスタ44の目標値LTを、より高い値に書き換える。
戻り光レベルが、適正なレベルより低い場合は、十分なピット形成ができているが、レーザパワーが高すぎると判断して、ステップF106に進み、目標値LTを下げる。つまりレジスタ44の目標値LTを、より低い値に書き換える。
スキューコントローラ18は、ステップF201で、まず現在のオフセット電圧の状態で、スキュー評価値として、戻り光レベル検出部16からの光量情報PLを取得して、内部レジスタRg1に記憶する。
次にステップF202で、オフセット電圧を1段階上げるようにスキュー駆動回路19を制御する。これによって三軸機構36は対物レンズ35を+方向(例えば図4のR1方向)に傾けることになる。
そしてステップF203でスキューコントローラ18は、スキュー状態が+方向に変化された状態で、戻り光レベル検出部16からの光量情報PLをスキュー評価値として取得して、内部レジスタR2に記憶する。
ステップF204では、前回記憶したスキュー評価値と、今回記憶したスキュー評価値を比較して処理を分岐する。つまりレジスタRg1,Rg2のスキュー評価値を比較する。
レジスタRg1に記憶されているスキュー評価値(光量情報PL)と、レジスタR2に記憶されているスキュー評価値(光量情報PL)に変化が無ければ(或いは所定範囲内の変化であれば)、ステップF205でレジスタRg2の値をレジスタRg1に書き込んだ上、ステップF203に戻る。つまり、今回のスキュー評価値を前回のスキュー評価値とした上でステップF203で、次のタイミングで取り込まれるスキュー評価値をレジスタRg2に記憶し、ステップF204に進む。
次にステップF209でスキューコントローラ18は、スキュー状態が−方向に変化された状態で、戻り光レベル検出部16からの光量情報PLをスキュー評価値として取得して、内部レジスタRg2に記憶する。
ステップF210では、前回のスキュー評価値(レジスタRg1)と、今回のスキュー評価値(レジスタRg2)を比較して処理を分岐する。
レジスタRg1に記憶されているスキュー評価値(光量情報PL)と、レジスタRg2に記憶されているスキュー評価値(光量情報PL)に変化が無ければ(或いは所定範囲内の変化であれば)、ステップF211でレジスタRg2の値をレジスタRg1に書き込んだ上、ステップF209に戻る。そして次のタイミングで取り込まれるスキュー評価値をレジスタR2に記憶し、ステップF210に進む。
例えばシステムコントローラ12は、スキューコントローラ18に対して、一定期間経過する毎に、所定期間、図7の処理を実行させる。またシステムコントローラ18は、ディスク1上で記録を行っている半径位置が或る程度進んだ段階などで、一定期間図7の処理を実行させることなども考えられる。特にディスクのソリ量は半径位置で大きく異なるためである。また、ここではスキュー調整処理は記録動作中のある時点で実行するものとしたが、記録動作中にランニングOPC処理と共に、スキュー調整処理も継続して実行させても良い。
ランニングOPC処理が記録動作中に継続されることで、ランニングOPCによってレーザパワーが常に調整され、適切なデータ記録が行われる。
またスキュー調整処理の評価信号として、光量情報PLを用いることで、スキューセンサを設ける必要はなくなる。
上記処理によるランニングOPCは、戻り光レベル(光量情報PL)が常に適正な値で一定となるようにレーザパワーを可変制御するものである。戻り光レベルはスキュー状態や記録膜ムラの影響によるピット形成状況で変動するが、ピットが常に最適状態に形成されるようにレーザパワーが調整されるということは、戻り光レベル(光量情報PL)は理想的には、一定に保たれることになる。
このとき、スキューコントローラ18がスキュー調整を行うためにオフセット電圧を変化させて、つまりスキュー状態を変化させて戻り光レベルを観測しようとしても、その変動されたスキュー状態に対してランニングOPCが機能してレーザパワーが変化されると、結局光量情報PLの値は変化しない。つまり図7の処理においてステップF204でスキュー評価値である光量情報PLの変化が観測できず、適切にスキュー調整処理が実現できないことになる。
ところが実際には、ランニングOPC処理による応答性により、スキュー状態を変化させても即座にそれに応じてレーザパワー調整がされるわけではなく、従って、スキュー状態を変化させた際に、或る程度の期間は、その影響で光量情報PLの値が変動する。
従ってスキューコントローラ18は、オフセット電圧を変化させた際に、その前後での光量情報PLの変化を観測することができ、このため、ランニングOPC処理を継続しながら図7のスキュー調整処理を実行できるものである。
また、ランニングOPCを記録中に常に実行させために、記録動作を一時的に中断させてスキュー調整処理を行うなどの必要もない。
続いて第2の実施の形態を説明する。
上記のように第1の実施の形態でもランニングOPCとスキュー調整処理が両立できるが、これはあくまでランニングOPCの応答性能による。ランニングOPCの応答性が改善されていくと、スキューコントローラ18が光量情報PLの変動が観測できないこととなる場合が生ずることは、上記のことから理解される。つまりその場合、ランニングOPC動作中にスキュー調整処理を行うことが困難になり、例えばランニングOPCを一時中断させてスキュー調整処理を行うなどが必要となる。すると、常にランニングOPCが継続することによる記録性能向上という効果が得られない。
図9に第2の実施の形態の構成を示す。なお、図5と同一部分は同一符号を付し、説明を省略する。
そしてスキューコントローラ18は、光量情報PLではなく、レーザ駆動レベルSskをスキュー評価値として入力する構成としている。
つまり、レーザ駆動レベルSskは、スキュー評価値となり得る。
なお、スキュー状態にはディスク1回転中の面ブレの影響もあるため、スキュー検出部20は、ディスク1周の期間でサンプリングしたレーザ駆動信号についての積分値やピーク値又はボトム値を、レーザ駆動レベルSskとする。
また、ディスク1上で近いトラックでは記録膜ムラやソリの状態にほぼ同一であるため、図7のスキュー調整処理時にスキュー状態を変化させながらスキュー評価値としてレーザ駆動レベルSskを取得することにおいて、取り込むレーザ駆動レベルSskがディスク1周の積分値等とされていることに問題はない。
この場合、スキュー検出部20はレーザ駆動信号と、RFアンプ8からの戻り光信号を取り込んでいる。そしてスキュー検出部20は、戻り光信号を、レーザ駆動信号で割った値を積分(又はピークホールド/ボトムホールド)してレーザ駆動レベルSskとする。つまりレーザ駆動信号でレーザ光の戻り光の光量を正規化した信号をスキュー評価値とするものである。
このようにしても、同様にOPC処理とスキュー調整処理を両立できる。
第3の実施の形態の構成を図11に示す。
第3の実施の形態も、上記第2の実施の形態と同様に、ランニングOPCが理想的に機能し、光量情報PLの変動をスキューコントローラ18が観測できないような状態となっても、スキューコントローラ18はランニングOPC動作中に適正にスキュー調整ができるようにするものである。
この場合、図11に示すように、スキューコントローラ18は、OPCコントローラ17から出力されるレーザパワー目標値LTを、スキュー評価値として入力する構成としている。
スキューコントローラ18によるスキュー調整処理は図7と同様である。但し、スキュー評価値として目標値LTを取得することが、第1、第2の実施の形態と異なるものである。
また、DVD方式のディスクに対応するディスクドライブ装置として実施の形態を説明したが、本発明は、CD方式、ブルーレイディスク(Blu-Ray Disc)方式など、他の種のディスクメディアに対応する記録装置でも適用できる。
Claims (2)
- 記録媒体に対してレーザ光の照射を行って情報の記録を行う記録ヘッド手段と、
上記記録ヘッド手段による記録動作中に、常に継続して、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光から生成されるレーザパワー評価信号に基づいて上記記録ヘッド手段から出力するレーザ光のパワーを可変制御するレーザパワー制御手段と、
上記記録媒体に対する上記レーザ光の光軸の傾きを可変するスキュー駆動手段と、
上記記録ヘッド手段による記録動作中に、上記スキュー駆動手段を駆動制御しながら、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量に応じて変化するスキュー評価信号を検出して、上記記録媒体に対する上記レーザ光の光軸の傾きを調整するスキュー制御手段と、
を備え、
上記スキュー評価信号は、上記記録ヘッド手段のレーザ出力を実行させるレーザ駆動信号で、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量を正規化した信号である
ことを特徴とする記録装置。 - 記録媒体に対してレーザ光の照射を行って情報の記録を行う記録動作中に、常に継続して、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光から生成されるレーザパワー評価信号に基づいてレーザ光のパワーを可変制御するレーザパワー制御ステップと、
上記記録動作中に、上記記録媒体に対する上記レーザ光の光軸の傾きを変化させながら、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量に応じて変化するスキュー評価信号を検出して、上記記録媒体に対する上記レーザ光の光軸の傾きを調整するスキュー制御ステップと、
が行われ、
上記スキュー評価信号は、上記レーザ光の出力を実行させるレーザ駆動信号で、上記記録媒体に照射されたレーザ光の戻り光の光量を正規化した信号である
ことを特徴とする記録方法。
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