JP3991364B2 - 圧電振動子及び圧電振動子の製造方法並びに圧電振動子ユニット - Google Patents

圧電振動子及び圧電振動子の製造方法並びに圧電振動子ユニット Download PDF

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Description

【発明の属する技術分野】
本発明は、水晶振動子などの圧電振動子に関するものであり、特に、圧電振動子の支持構造およびその製造方法に関するものである。
【従来の技術】
水晶片などの圧電体の表面に電極を形成した水晶振動子ユニットなどの圧電振動子ユニットは、所定の周波数を発振する発振回路などに多用されている。そして、近年、通信機器などの基準信号の発振源として高精度で安定した特性の得られる圧電振動子ユニットの需要が高まっている。
第11図に、従来、主に用いられていた圧電振動子ユニットの概略構成を正面(第11図(a))および側面(第11図(b))から示してある。圧電振動子ユニット8の圧電振動子10は、圧電体である薄い平板状の水晶片1の両面に蒸着などによって電極3が成形された振動片5と、この振動片5を支持する円柱状のプラグ11とを備えている。プラグ11は、コバールガラスなどの絶縁材12の外周に電解メッキなどが施された金属製の枠13を有しており、この絶縁材12を金属製で丸棒状の2本のリード15が貫通している。これら2本のリード15の先端16は、振動片5の接続用の電極4にそれぞれ半田17で接続されており、リード15を介して支持基体であるプラグ11の外部との導通が取られるようになっている。また、リード15は振動片5をプラグ11に固着(マウント)する機能も果たしている。さらに、第11図に示した圧電振動子10は、振動片5の両側からリード15によって挟むようにマウントしており、非常に剛性の高い支持構造になっている。
このような圧電振動子10を用いて圧電振動子ユニットを組み立てる主な工程を第12図に示してある。上述したように振動片5を支持基体であるプラグ11にマウントするステップ21が終了すると、次に、ステップ22において振動片5の電極3の膜厚を蒸着やスパックリングなどによって調整して最終的な共振周波数調整を行う。そして、ステップ23でケース9に圧電振動子10を真空あるいは不活性ガスの雰囲気中で挿入し、封止して圧電振動子ユニット8を組み立て、さらに、ステップ24で周波数、CI値、温度特性などの特性検査を行った後に出荷している。
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、近年、圧電振動子ユニットや圧電振動子ユニットと半導体とを組み合わせた圧電発振器はCPUなどのクロック源としての需要に加え通信機器の基準信号源としての需要が増加しており、通信機器の基準信号源としては従来にも増して精度が高く安定した特性を備えていることが必要になっている。特に、周波数変動に対する常温エージング特性は±3〜5ppm/年程度から±1ppm/年程度まで向上することが要求されており、さらに、携帯用機器への採用が考慮され耐衝撃性が良好で耐久性の高い圧電振動子ユニットや圧電発振器が要求されている。
第11図に示した従来の圧電振動子ユニットにおいては、半田17を用いてリードと電極を接続しているために、この接続工程の作業性は良く、また、得られる接続強度も高い。しかしながら、80〜125℃程度の高温に放置された状態では、電極に半田が拡散する可能性があるためにエージング特性が悪化しやすく、周波数変動が発生しやすい。
さらに、半田を用いてマウントするために短時間ではあるが150〜250℃程度の予熱工程と350℃程度の加熱工程を経る必要がある。このため、加熱状態によっては温度特性に歪みが生ずる場合があり、振動片がATカット振動片の場合には理想的な3次曲線からのずれが発生して温度補正を行っても精度の高い周波数を得ることが難しくなる。このような現象は、接続を行う際に圧電体を部分的に加熱することによって温度差が発生し、非常に極小的ではあるが圧電現象のないβ水晶などの特性の異なる結晶が圧電体の内部に生じたためと考えられている。
さらに、第11図に示した従来の圧電振動子ユニットは、振動片を非常に剛性の高い状態でプラグに接続してあるので微小振動などには耐性が高い。しかしながら、落下などの強い衝撃には弱く、振動片が折れたり剥離したりして使用できなくなる確率が高い。
これに対し、特開平6−303077号には半田の代わりに導電性接着剤を用いてリードと振動片を接続し、さらに、振動片の一方の面だけにリードを接続する技術が開示されている。このような導電性接着剤を用いると、特開平6−303077号には明記されていないが、上述したような高温で放置された状態で半田が拡散することがないのでエージング特性を向上でき、さらに、マウント時に高温に加熱されることもないので温度特性の歪みも小さく非常に精度の高い製品を提供することができることが判っている。また、剛性の高い丸棒状態のリードで振動片を挟み込んでマウントする代わりに、振動片の一方の面に平板状に漬されたリードを取り付けるようにしているので耐衝撃性は高く、落下によって使用できなくなる確率(落下特性)も向上することが判明している。
しかしながら、このような支持方法を採用した振動片においても、第13図に示したようなコンベックス形状の圧電体2を採用した圧電振動子ユニット8では、振動片5の重量が比較的大きく、マウント部のリード先端部のくびれに応力が集中し易いために剥離が発生し、落下特性をそれほど改善することができない。
さらに、第13図に示した圧電振動子10においては、丸棒状のリード15の先端16が平らに漬されてほぼU字状に加工されており、先端16と接続用電極4が導電性の接着剤19で接続され、さらに、フラグ11に振動片5のプラグ側の縁5aが非導電性の接着剤18によってマウントされている。従って、丸棒状のリードに振動片の両側が接触するようにマウントされている第11図に示した従来の圧電振動子10と比較すると作業性が向上されている。
しかしながら、リードの先端16と接続用電極4の問に適当な隙間を作って導電性の接着剤を注入する手間、あるいは、導電性の接着剤を注入して硬化するまで振動片5とプラグ11を所定の位置に装置や治具を用いて保持しておく手間を考慮すると、単に半田付けを行うための工程と比較して接着剤を塗布して硬化させる工程の作業性はあまり高くなく、振動片5とプラグ11の位置決めを行う装置や治具の稼働効率は低い。
そこで、本発明においては、樹脂製の接着剤を用いて振動片が支持基体にマウントされたエージング特性が良好で高精度の圧電振動子において、耐衝撃性がさらに向上された圧電振動子および圧電振動子ユニットを提供することを目的としている。さらに、このような樹脂を用いてマウントされた圧電振動子および圧電振動子ユニットを効率良く製造することができる庄電振動子およびその製造方法を提供することも本発明の目的の1つである。そして、生産性の高い高精度の圧電振動子および圧電振動子ユニットを提供することにより、需要の高い通信機器用などの圧電振動子および圧電振動子ユニットを安価に提供できるようにすることも本発明の目的としている。
【課題を解決するための手段】
このため、本発明の圧電振動子においては、従来の圧電振動子が圧電振動片を接着剤で直に支持基体に固定したり、加熱溶融を必要とする金属である半田でリードに固定したりする剛構造であるのに対し、圧電振動片をリードだけを介して支持基体に導電性樹脂を用いて接続することによって柔構造を実現し、耐衝撃性を向上できるようにしている。
すなわち、本発明の圧電振動子は、圧電体の表面に電極が形成された圧電振動片と、
この圧電振動片を支持する支持基体と、
前記圧電振動片を前記支持基体に対し機械的に接続すると共に、電気的な接続を可能にする複数のリードとを有する圧電振動子において、
前記リードは、先端に向かってほぼU字型に開いた板状の先端部分を備え、この先端部分と前記電極との間に導電性樹脂によって接続層が形成されており、
前記圧電振動片は、前記リードによって前記支持基体と前記圧電振動片の間に隙間が開くように支持されてなり、
前記接続層および前記リードの先端部分を少なくとも覆うように塗布された導電性樹脂または非導電性樹脂の補強層を備えていることを特徴とする。
本発明の圧電振動子においては、先端が板状に加工されたリードによって圧電振動片が支持基体から浮いた状態で、弾性のある樹脂によって支持されるので、柔構造(バネ構造)的な支持機構が実現される。この結果、弾性の高いリードを用いて柔構造となった支持機構で落下時などの強い衝撃を吸収できる。従って、強い衝撃が加わっても剥離などの不具合の発生を防止でき、耐衝撃性の高い圧電振動子ユニットを提供できる。このため、コンベックス状のような比較的重くて接続部分に応力が集中し易く衝撃に弱い振動片を用いた圧電振動子ユニットにおいても落下特性を向上でき、耐久性を増すことができる。
さらに、接続層およびリードの先端部分を少なくとも覆うように導電性樹脂または非導電性樹脂を塗布して補強層を形成することにより、リードと圧電振動片の接続強度を高め、剥離などの発生を防止して接続部分の信頼性を高めると共に、リードと圧電振動片とで形成されるノッチ部分がなくなるので、応力集中が発生せず落下特性などの耐衝撃性もさらに向上することができる。
さらに、U字型に開いた先端部分の開口の端に圧電振動片の縁がほぼ一致するようにマウントすることにより、取り付け位置の確認が容易で位置のばらつきを最小にできる。これにより、耐衝撃性がばらついたり、導電性樹脂がU字型に開いた先端部分の開口底部から流れてショートする原因となるようなことを防止できる。
また、丸棒状のリードの先端を板状(平板状)に加工することにより、先端部分の断面は先端に向かって細くなったテーパー状となる。このため、U字型のリードの先端部分に導電性樹脂を塗布するだけで、振動片とリードとの間に十分な量の銀ペーストなどの導電性樹脂(導電性接着剤)の厚みを確保できる。従って、導電性樹脂によって十分に高い強度で振動片とリードとを接続でき、また、接触部分の抵抗も低く抑えることができる。さらに、導電性樹脂を用いてリードと振動片を接続するようにしているので、従来の半田を用いた圧電振動子に比較し圧電振動片が高温に晒されることがない。
従って、エージング特性が良好で精度が高く、温度特性も良好な圧電振動子ユニットを提供できる。このように、本発明により、耐衝撃性(落下特性)がさらに向上され耐久性が高く高精度で性能の安定した圧電振動子を提供することができ、この圧電振動子をケースなどの保護器に封入することにより品質の優れた圧電振動子ユニットを提供することができる。
接続層を形成するのに先立ってリードの先端部分および圧電振動片(振動片)を仮固定するように硬化時間の非常に短いUV硬化型樹脂を塗布して仮固定層を設けることが可能である。この仮固定層により、導電性樹脂を塗布する前に支持基体と圧電振動片を位置決めできる。
従って、その後は支持基体および圧電振動片を装置や治具を用いて所定の位置に保持しなくても、リードの先端部分と電極との間に導電性樹脂を注入することができ、その後の硬化を待つことができる。このため、リードに振動片を取り付けるマウント時の作業性を大幅に向上することができ、また、作業中に位置ずれが発生する可能性もないのでリードと電極の接続部分の信頼性も向上できる。さらに、仮固定層を隣接するリードの側に設けることにより、その後に導電性樹脂を塗布する際にリード間のショートを防止する機能を持たせることも可能である。
また、リードの先端部分あるいは電極の少なくともいずれか一方に予め導電性樹脂を塗布した後にこれらを貼り合わせても良い。あらかじめ導電性樹脂を塗布しておくことにより、先端部分と電極との間を十分な量の導電性樹脂で埋めることができるので、接触性も良く、さらに、高い接着力も得られる。従って、仮固定層を用いなくても短時間保持するだけで仮固定することができ、その後は治具などを用いずにそのまま放置することにより十分な接着力を得ることができる。
このため、仮固定用のUV硬化型樹脂を省略することが可能である。UV硬化型樹脂は半田などに比べると高温安定性に優れているが、高温で多少のアウトガスが認められるので、UV硬化型樹脂を省くことにより、高温特性をさらに向上することができる。
また、本発明の圧電振動子の製造方法は、圧電体の表面に電極が形成された圧電振動片を、支持基体に対し機械的に接続すると共に電気的な接続も可能にする複数のリードに取り付ける際に、
前記支持基体と前記圧電振動片との間に隙間を設けると共に、先端に向かってほぼU字型に開いた前記リードの板状の先端部分と前記電極との間に導電性樹脂によって接続層を形成する接続工程と、
前記接続層および前記リードの先端部分を少なくとも覆うように導電性樹脂または非導電性樹脂を塗布し補強層を形成する補強工程を有することを特徴とする。
本発明の圧電振動子の製造方法によれば、接続層およびリードの先端部分を少なくとも覆うように導電性樹脂または非導電性樹脂を塗布して補強層を形成する補強工程を採用することにより、マウントした接続部分の強度と信頼性を向上できる。
また、この接続工程では、UV硬化型樹脂を塗布して仮固定層を形成する第1の工程および導電性樹脂を少なくとも先端部分および電極の間に注入して接続層を形成する第2の工程とを備えたプロセスを用いることが可能である。
このような仮固定する工程を備えた製造方法を採用することにより、半田と比較し硬化に時間がかかる導電性樹脂を用いても効率良くマウント作業を行うことができ、位置決め用の装置や治具を長時間専有する必要なく、信頼性の高い圧電振動子を安価に提供することができる。また、第1の工程でUV硬化型樹脂を隣接するリードの側に塗布することにより導電性樹脂が隣接したリードの側に流れ込むのを防止できるので接続層を形成する際の作業性をさらに向上できる。
また、接続工程において、先端部分を電極に接続する前に、先端部分または電極に導電性樹脂を塗布し、これらを貼り合わせて接続層を形成するようにしても良い。この方法では、UV硬化型樹脂を省略できるので、接続工程をさらに簡略化できる。また、先端部分と電極との間に十分な量の導電性樹脂で接続層を形成できるので、接着強度も十分確保でき、接続部分の抵抗もいっそう低減できる。
上記の第2の工程で注入される導電性樹脂は、リードと電極との密着性を確保するためにある程度の流動性を備えているものが望ましく、これに対し、補強工程においては強度を確保するとともに拡散を防止するために第2の工程で塗布される導電性樹脂よりも粘度の高い導電性樹脂または非導電性樹脂を用いることが望ましい。電極またはリードの先端部分に導電性樹脂を予め塗布してから貼り合わせる方法を採る場合は、同じ種類の導電性樹脂を2次塗布することによって保護することも可能である。
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。第1図に本発明の圧電振動子およびそれを用いた圧電振動子ユニットの概略構成を正面(第1図(a))および側面(第1図(b))から示してある。本例の圧電振動子10は、圧電体である薄いレンズまたはコンベックス状の水晶片2の両面に電極3を蒸着などによって成形した振動片5と、この振動片5の支持基体にあたる円柱状のプラグ11とを備えている。プラグ11は、上述した従来の圧電振動子の例と同様に、コバールガラスなどの絶縁材12と、その外周に電解メッキなどが施された金属製の枠にあたるリング13とを備えている。
本例の圧電振動子10は、このプラグ11の絶縁材12を金属製で丸棒状の2本のリード15が貫通しており、振動片5の接続電極4と繋がる先端部分16が平板状に潰されている。さらに、先端部分16は先端方向に向かってほぼU字型に開いた形状に加工されており、このU字型の開口31に導電性樹脂として銀ペーストが注入され接続層32が形成されている。
さらに、この接続層32の上に重ねて熱硬化型樹脂などが塗布されて補強層33が形成されており、この補強層33によってリードの先端部分16の外側までカバーされている。また、一方のリードの先端部分16には、隣接する他方のリード15の方向にUV硬化型樹脂が塗布されて仮固定層34が形成されており、この仮固定層34は振動片5とプラグ11がそれぞれの位置がずれない程度に固定する機能を備えている。
本例の圧電振動子10は、振動片5のプラグ11の側の縁5aがリードの先端部分16のU字型の開口31の支持基体12の側の端31aとほぼ一致するように振動片5がプラグ11に対して位置決めされており、この結果、振動片5とプラグ11との間に隙間35が形成されている。そして、振動片5がプラグ11にマウントされた後に上述したように最終の周波数調整が行われ、周波数設定の済んだ圧電振動子10が保護器であるケース9に封入されて圧電振動子ユニット8が形成される。
水晶を圧電体として用いた水晶振動子ユニットはカット方向や形状を選択することによって幅広い周波数帯域の圧電振動子ユニットを構成することが可能である。一般に、振動片がATカットで振動モードが基本波の場合は、共振周波数が16MHz程度以下の場合は、第1図に示すようなコンベックス加工された圧電体2が採用され、それ以上の共振周波数の圧電振動子には第2図に示すような平板状に加工された圧電体1が用いられる。
第2図に示す平板状に加工された圧電振動子10においても、上記と同様に振動片5をプラグ11にマウントすることが可能であり、以降において製造方法を説明する際は簡単のため平板状の圧電体1を用いた例を説明する。
一方、低周波数向けのコンベックス加工された圧電体2を用いた圧電振動子10は、圧電体2の重量が比較的重く、さらに、圧電体の中央部分が厚くてリード15に接続される縁の部分が薄いので応力が集中し易く衝撃に比較的弱い形状になる。このため、本明細書における落下特性の評価にはコンベックス加工された圧電体2を用いた圧電振動子10を例に説明する。
第3図ないし第6図に、本例の圧電振動子10を製造するために支持基体であるプラグ11に振動片5をマウントする工程を模式的に示してある。第3図ないし第6図のそれぞれには、リード15の先端部分16および振動片5のプラグ11の側の縁5aを中心とした圧電振動子10のマウント部分を正面(a)および側面(b)から示してある。
第3図に示すように、本例のプラグ11の絶縁材12を貫通するように2本のリード15が取り付けられており、その先端部分16が棒状から平らな板状に徐々になるように加工されている。従って、リードの先端部分16の断面は第3図(b)に示すように、プラグ11の側から振動片5の方向に、先端方向に薄くなるテーパー状になっている。さらに、先端部分16には先端方向に開いたU字型の開口31が形成されている。このほぼ板状あるいはほぼ平板状に加工された先端部分16が、振動片5の一方の面に用意された接続用電極4に対しほぼ平行となるように位置合わせされ、以降の工程で接続される。
リード15を介して振動片5をプラグ11にマウントする本例の接続工程においては、第1の工程として先ず、第4図に示すように、振動片5のプラグ側の縁5aがリードのU字型の開口31のプラグ側の端31aにほぼ一致するように設定する。手作業あるいは機械作業でも、振動片5の縁5aとリードのU字型の開口31の端31aとの一致を基準にできるので、正確で容易な位置決めを行うことができる。位置決めが終了すると、一方のリードの先端部分16と振動片5の接続用の電極4との間にUV硬化型樹脂を塗布する。そして、照射強度700〜1000mW/cm2の紫外線(UV)を5秒程度だけUV硬化型樹脂に照射して硬化し、リードの先端部分16に振動片5を仮固定する仮固定層34を形成する。この仮固定層34は、次の工程で塗布される導電性樹脂によって2つの先端部分16あるいは電極4同士がショートするのを防止できるように他方のリードの先端部分の側、すなわち、2つのリードの先端部分16の間に形成することが望ましい。
この第1の工程で形成される仮固定層34は、これ以降のマウントする作業において振動片5とリード15の相対的な位置がずれないような程度の強度でリードの先端部分16と電極4を固定するだけの量で良い。従って、UV硬化型樹脂は少なくて良く、これを硬化する際の振動片5の温度上昇は60℃程度に抑えることができる。
さらに、5秒程度の紫外線照射で塗布されたUV硬化型樹脂を全て硬化できる。このため、非常に短時間で仮固定層34を形成でき、仮固定層34を形成する際に圧電体1の結晶状態が影響を受ける可能性はない。従って、圧電振動子の温度特性などに全く影響を及ぼさずに振動片5とプラグ11の位置決めを行うことができる。
さらに、仮固定層34を形成することによって振動片5とプラグ11の位置が設定されるので、これ以降の工程では振動片5とプラグ11の両方を機械的な保持をして位置関係を確保しながら作業を行う必要はなく、非常に効率良くマウント作業を進めることができる。また、振動片5とプラグ11の両者を所定の位置に磯城的に保持する装置や治具の専有時間はUV硬化型樹脂を塗布して硬化するまでの時間に短縮されるので、このような装置や治具の稼働効率も向上することが可能となり生産性を大幅に向上できる。さらに、いったん位置決めされると、次の工程で位置ずれが発生することもないので接続部分の信頼性も向上できる。
仮固定層34を形成した後に、次の第2の工程では、第5図に示すように導電性の樹脂である銀ペーストを先端部分16のU字型の開口31に注入して接続層32を形成する。本例のリードの先端部分16はU字型の開口31となっているので、銀ペーストをこの開口31に合わせて注入することができる。従って、注入位置の設定や塗布量の管理が非常に簡単である。
さらに、開口31に注入すると、振動片5の縁5aとリードの開口31の端31aとが一致しているので銀ペーストの流出口は形成されず、リードの先端部分16に沿って銀ペーストが流れるので接続用の電極4以外の場所には銀ペーストが流れ出ない。このため、圧電体1の双方の電極4が短絡したり、あるいは、銀ペーストの量が不足して所定の接続強度が得られないといった事態を未然に防止できる。また、本例の圧電振動子10においては、第1の工程において電極4の間に仮固定層34が形成され、この仮固定層34によって電極4あるいはリードの先端部分16同士がセパレートされており、銀ペーストが多少流れだしてもショートが発生しないようになっている。
さらに、第7図に拡大して示してあるように、本例のリードの先端部分16は、先端方向に細くテーパー状になっている。従って、先端部分16と電極4との間には適当な隙間36が形成され、この隙間36に銀ペーストが毛管現象で侵入し先端部分16と電極4を接続する。このため、リード15と電極4は電気的にも機械的にも良好な接続状態となり、接触抵抗は非常に低く、十分な接続強度を確保して剥離などが発生するのを防止できる。
銀ペーストが隙間36に侵入し、その一方で他の領域に流れださないようにするには、粘度が35000〜60000CPS程度のものを採用することが望ましく、40000〜50000CPS程度の粘度の銀ペーストが最も望ましい。粘度が30000CPS程度以下になると、塗布した際に所定の領域から樹脂が流出し易くなると共に、銀ペーストが硬化する間に銀粒子が放散されるブリードが発生したり、溶剤が多いためにアウトガスの発生源となる可能性があり望ましくない。また、銀ペースト以外の導電性接着剤を用いることも可能であるが、導電性、耐熱性や作業性などを考慮すると現状では銀ペーストが最も好ましいと考えられる。
導通を取る第2の工程が終了すると、次に、第6図に示すように、リードの先端部分16を覆うように接続層32の上から補強用の接着剤を塗布して補強層33を形成する補強工程を行う。補強用の接着剤は、エポキシあるいはポリイミド系などの熱硬化型樹脂やUV硬化型樹脂などの非導電性の樹脂を採用することが可能であり、また、銀ペーストなどの導電性の樹脂を採用することも可能である。
補強層33を形成する樹脂は、第2の工程で使用する銀ペーストと異なり、所定の領域をカバーできる範囲で流動性の少ないものが望ましい。このため、導電性あるいは非導電性で粘度が70000〜90000CPS程度の樹脂を採用することが好ましい。
補強層33が形成された後に、この補強層33および接続層32を本硬化するために大気または窒素雰囲気の160〜180℃程度の状態で約1時間程度の加熱処理を行う。この程度の温度雰囲気に数時間晒された程度では圧電体の特性は影響を受けない。さらに、半田付けを行うときのような局所的な加熱ではないのでこの点でも圧電体の特性への影響はない。
従って、これらの工程を経てマウントされた圧電片5は温度特性に歪みが発生する可能性はほとんどないので、非常に精度の高い圧電振動子ユニットを提供することができる。
さらに、圧電振動子ユニットが高温で放置された場合であっても半田付けされた圧電振動子のように半田が拡散するなどの原因によって周波数が変動してしまうことはなく、エージング特性も優れた高精度で安定した特性を発揮する圧電振動子ユニットを供給することができる。また、仮固定層を採用して作業性を改善できるので、接着剤を用いたマウント作業を効率良く行うことができる。従って、高品質の本例の圧電振動子ユニットを安価に量産することが可能になる。
この補強工程において形成される補強層33は、リードの先端部分16をほぼ完全に覆うように形成することが望ましい。リードの先端部分16を越えて補強層33が形成されていないと、落下等による衝撃力がリードの先端部分16と電極4が接触した縁あるいは角の部分に応力が集中し易い。従って、先端部分16が電極4から比較的剥離し易くなる。
これに対し、先端部分16の外側まで補強層33で覆っておくと、衝撃時の応力が補強層33を伝わって分散され、平板状になったリードの先端部分16全体で応力を吸収することができるので衝撃による剥離を防止できる。特に、本例の圧電振動子10は、上述したように、振動片5とプラグ11との間に隙間35が形成されているので、リードの先端部分16は衝撃によってたわむことができるようになっている。さらに、リードの先端部分16は接続層32および補強層33といった弾性のある樹脂層によって振動片5に接続されている。このような柔構造を採用することにより接続層32によって接続されたリードの先端部分16と電極4に剥離が発生しにくく、第2図に示した平板状の圧電体1を用いた圧電振動子10においてはもちろん、第1図に示したような比較的重く剥離しやすいコンベックス状の振動片5を用いて耐衝撃性の高い圧電振動子10を提供することができる。
第8図に、本例の圧電振動子10をケース9に封入した圧電振動子ユニット8の落下試験の結果を、第11図または第13図に示した従来の圧電振動子ユニットの落下試験の結果と対比して示してある。第8図に示した試験結果は、共振周波数が12.8MHzの圧電振動子ユニットを125cmの高さから落し、その繰り返し回数に対し正常に機能する圧電振動子ユニットの数量を残存率(%)で示してある。
共振周波数が12.8MHzの圧電振動子ユニットは、上述したような耐衝撃性の低いコンベックス状に加工された圧電体が採用されており、過酷な条件であると考えられる。このような過酷な条件の落下試験であるにも係わらず、第8図(a)に示すように、振動片5をプラグ11から浮かして樹脂層で取り付けた柔構造の本例の圧電振動子ユニットにおいては、落下試験を100回繰り返した後の残存率はほぼ100%であり、殆ど剥離などのトラブルが発生しないことが判る。
これに対し、第11図に示した丸棒のままのリードでコンベックス状の振動片を支持した従来の圧電振動子ユニットにおいては、第8図(b)に示すように100回繰り返した後の残存率が50%程度であり、約半数の圧電振動子ユニットに折れなどのトラブルが発生していることが判る。また、第13図に示したリードの先端を平板状に加工して振動片を支持した圧電振動子ユニットにおいては、第8図(c)に示すように100回繰り返した後の残存率が70%程度と第8図(b)の試験結果よりは改善されている。しかしながら、コンベックス状の振動片を採用した条件では20〜30%の圧電振動子ユニットに剥離が発生している。
これに対し、本例の圧電振動子を採用することにより同様の条件でも剥離などの不具合の発生をほぼ0%に抑えることが可能であり、本発明により非常に耐久性に優れた圧電振動子および圧電振動子ユニットを製造できることが判る。
平板状の振動片を採用した本発明の圧電振動子および圧電振動子ユニットにおいては、コンベックス状の振動片を採用した場合より衝撃に対する条件が緩やかになるので、さらに優れた耐久性を備えた圧電振動子および圧電振動子ユニットを提供できることが判る。
第9図および第10図に、本発明に係る圧電振動子10を製造するために支持基体であるプラグ11に振動片5をマウントする上記と異なった製造方法を模式的に示してある。
この製造方法においても、上記と同様の構成のプラグ11、リード15および振動片5が用いられて圧電振動子10が組み立てられている。本例においては、まず、第9図(a)および第9図(b)に示すように、振動片5の一方の面に用意された接続用電極4、あるいは、リード15の先端部分16のいずれか一方、あるいは、両方に導電性の樹脂である銀ペースト51を塗布する。そして、第10図(a)に示すように、プラグ11から隙間35を開けてリードの先端部分16と接続用電極4を銀ペースト51が塗布された面で貼り合わせ、振動片5をプラグ11に対しリード15を介して取り付ける。これにより、リードの先端部分16と接続用電極4との間に銀ペースト51が広がり、この銀ペースト51によって接続層32が形成される。この状態で300℃程度の雰囲気中に5秒間ほど保持する仮乾燥を行うと、銀ペースト51の溶剤濃度が低下するので振動片5がプラグ11に仮固定される。従って、仮乾燥の後は、衝撃などを加えないかぎり接続用電極4とリードの先端部分16がずれたりすることはなく、容易に取り扱うことができる。
リードの先端部分16と接続用電極4との間に接続層32が形成され、振動片5がプラグ11に仮固定されると、第10図(b)に示すように銀ペースト52をリード15の先端部分16の外側から塗布し、リード15の外側と先端部分16を覆うようにして補強層33を形成する。そして、熱硬化型の銀ペーストであれば160〜180℃で30分から1時間保持することにより本乾燥が行われる。また、熱可塑型の銀ペーストであれば300〜350℃の雰囲気で1〜2時間保持することにより本乾燥を行うことができる。
このように、本例の製造方法においては、銀ペースト51をリードの先端部分16あるいは接続用電極4に1次塗布した後に貼り合わせることにより、接続層32を形成することができる。さらに、接続した後に銀ペースト52を2次塗布することにより補強層33を形成することができる。本例の製造方法では、接続層32を形成するために銀ペーストを狭い隙間に注入する必要がないので、1次塗布および2次塗布する銀ペースト51および52に同じ銀ペーストを用いることが可能であり、例えば、STAYSTIK社製の熱可塑型の導電性接着剤品番101などを用いることができる。
このような製造方法を採用すると、リードの先端部分16と接続用電極14との間に十分な量の銀ペースト51で接続層32を形成できるので、接続強度を確保できると共に、接触抵抗をさらに低減することができる。また、UV硬化型樹脂を用いて仮止めする必要がないので、振動片5をプラグ11に取り付ける作業工程がいっそう簡略化される。
UV硬化型樹脂は半田に比べて高温安定性は高いが、高温に長時間晒されると微量のガスを放出する。アウトガスが発生すると、ケース9の内部の雰囲気が変化するので振動片5の環境に影響を与えエージング特性が劣化する。
これに対し、本例では、溶剤の少ない銀ペーストだけで接続層32および補強層33を形成できるので、高温特性がさらに優れた圧電振動子10を提供することができる。
また、接続層32および補強層33を銀ペーストで形成した圧電振動子10をケース9に封入して圧電振動子ユニット8を製造し、上記と同様の条件で落下試験を行うと、先に示した本発明に係る圧電振動子ユニットと同様に落下試験を100回繰り返した後の残存率はほぼ100%であり、殆ど剥離などのトラブルが発生しないことが確認された。
なお、上記においては、シリンダー状の保持器9に挿入するのに適した円柱状のプラグを支持基体として採用した圧電振動子を例に本発明を説明しているが、上記のタイブの圧電振動子および圧電振動子ユニットに限定されることはない。例えば、箱型の保持器の一方の璧を支持基体として配置されたリードに圧電振動片をマウントし、その後に箱型の保持器に蓋をして密封するようなタイプの圧電振動子ユニットなどに対しても本発明を適用できることはもちろんである。
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明においては、導電性の樹脂によってプラグなどの支持基体に対して隙間を開けて振動片を浮かしてリードの先端部分に接続し、圧電振動子を製造するようにしている。
従来の圧電振動子においては、支持基体に対し振動片が剛的に固定されていたのに対し、本発明においては振動片を支持基体に対し柔的に取り付けることが可能となるので、落下などの耐衝撃性を大幅に向上することができる。このため、周波数変動の少なく高精度でエージング特性に優れた樹脂固定タイアの圧電振動子であって、衝撃に強く耐久性に富み、信頼性の高い圧電振動子および圧電振動子ユニットを提供することが可能になる。
さらに、リードと振動片の導通を取ったり、接続を補強する工程を行う前に、リードと振動片を硬化時間の非常に短いUV硬化型樹脂によって仮固定することにより、位置決めを行うために圧電振動子を機械的に保持する時間を大幅に短縮することが可能となる。また、いったん仮固定すると、その後は機械や治具によって振動片およびプラグの両者を同時に保持する必要がなくなるので作業性を大幅に向上できる。
また、リードの先端部分あるいは振動片の接続用電極のいずれか一方に導電性の接着剤である銀ペーストを塗布し、先端部分と接続用電極を貼りあわせようにしても良い。この製造方法を採用すると、UV硬化型樹脂を用いた仮固定を省略することができ、組み立て工程をいっそう簡略化できる。
さらに、接続層に加えて補強層も耐熱性の高い銀ペーストで形成することが可能であり、UV硬化型の樹脂を使用せずに振動片と支持基体を組み立てることができる。従って、アウトガスの発生などの高温特性を劣化する要因をより削減することが可能となる。
このように、本発明により、高精度で信頼性が高く、通信機の基準信号用などとして特性が重視された圧電振動子ユニットを安価に量産することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【第1図】 本発明の実施の形態に係る圧電振動子および圧電振動子ユニットの概略構成を示す図であり、第1図(a)は正面から見た状態を示し、第1図(b)は側面から見た状態を示してある。
【第2図】 第1図に示すコンベックス状の振動片の代わりに平板状の振動片を採用した圧電振動子および圧電振動子ユニットの概略構成を示す側面図である。
【第3図】 第2図に示す振動片をマウントする工程を示す図であり、マウントするためのリードと振動片を用意した状態を示す図である。
【第4図】 第3図に続きマウントする工程を示す図であり、リードと振動片に仮固定層を形成した状態を示す図である。
【第5図】 第4図に続きマウントする工程を示す図であり、リードと振動片に接続層を形成した状態を示す図である。
【第6図】 第5図に続きマウントする工程を示す図であり、リードと振動片に補強層を形成した状態を示す図である。
【第7図】 第5図において、接続層を形成した振動片の接続用電極とリードの接続部分を拡大して示す図である。
【第8図】 第1図に示す圧電振動子ユニットの落下試験の結果を、従来の圧電振動子ユニットの試験結果と比較して示すグラフであり、第8図(a)は第1図に示す圧電振動子ユニットの試験結果を示し、第8図(b)は第11図に示す従来の丸棒のリードを用いて振動片をマウントした圧電振動子ユニットの試験結果を示し、さらに、第8図(c)は第13図に示す従来の接着剤を用いてマウントした圧電振動子ユニットの試験結果を示してある。
【第9図】 上記と異なった製造方法を示す図であり、第9図(a)は、振動片の側に銀ペーストを1次塗布した状態を示し、第9図(b)は、リードの先端部分に銀ペーストを1次塗布した状態を示してある。
【第10図】 第10図(a)は、振動片にリードを取り付けた状態を示し、第10図(b)はさらに、銀ペーストを2次塗布した状態を示してある。
【第11図】 従来の丸棒状のリードを用いて振動片をマウントした圧電振動子と圧電振動子ユニットの概略構成を示す図であり、第11図(a)は正面から見た状態を示し、第11図(b)は側面から見た状態を示してある。
【第12図】 圧電振動子を組み立てて圧電振動子ユニットを製造する概略過程を示すフローチャートである。
【第13図】 従来の接着剤を用いて振動片をマウントした圧電振動子と圧電振動子ユニットの概略構成を示す図であり、第13図(a)は正面から見た状態を示し、第13図(b)は側面から見た状態を示してある。
【符号の説明】
1・・・平板状の水晶片、2・・・コンベックス状の水晶片、8・・・振動子ユニット、9・・・ケース、10・・・圧電振動子、11・・・プラグ(支持基体)、12・・・プラグの絶縁材、15・・・リード、16・・・リードの先端部分、31・・・U字型の開口、32・・・接続層、33・・・補強層、34・・・仮固定層、35・・・振動片とプラグの間の隙間、36・・・リードの先端部分と電極の隙間

Claims (4)

  1. 圧電体の表面に電極が形成された圧電振動片と、
    この圧電振動片を支持する支持基体と、
    前記圧電振動片を前記支持基体に対し機械的に接続すると共に、電気的な接続を可能にする複数のリードとを有する圧電振動子において、
    前記リードは、先端に向かってほぼU字型に開いた板状の先端部分を備え、この先端部分と前記電極との間に導電性樹脂によって接続層が形成されており、
    前記接続層に先立って前記リードの先端部分および前記圧電振動片を仮固定するように塗布されたUV硬化型樹脂の仮固定層を備えており、
    前記接続層は前記先端部分および前記電極の間に少なくとも注入された導電性樹脂によって形成されており、
    前記圧電振動片は、前記リードによって前記支持基体と前記圧電振動片の間に隙間が開くように支持されてなり、
    前記接続層および前記リードの先端部分を少なくとも覆うように塗布された導電性樹脂または非導電性樹脂の補強層を備えていることを特徴とする圧電振動子。
  2. 請求項1において、前記仮固定層は隣接する前記リードの側に形成されていることを特徴とする圧電振動子。
  3. 圧電体の表面に電極が形成された圧電振動片を、支持基体に対し機械的に接続すると共に電気的な接続も可能にする複数のリードに取り付ける際に、
    前記支持基体と前記圧電振動片との間に隙間を設けると共に、先端に向かってほぼU字型に開いた前記リードの板状の先端部分と前記電極との間に導電性樹脂によって接続層を形成する接続工程と、
    前記接続層および前記リードの先端部分を少なくとも覆うように導電性樹脂または非導電性樹脂を塗布し補強層を形成する補強工程を有する圧電振動子の製造方法であって、
    前記接続工程は、前記リードの先端部分の少なくとも一部と前記圧電振動片にUV硬化型樹脂を塗布して仮固定層を形成する第1の工程と、
    導電性樹脂を少なくとも前記先端部分および前記電極の間に注入して接続層を形成する第2の工程とを有することを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  4. 請求項3において、前記第1の工程で前記UV硬化型樹脂は隣接する前記リードの側に塗布されていることを特徴とする圧電振動子の製造方法。
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