JP3671025B2 - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光走査装置及び画像形成装置に係り、特に、デジタル複写機、レーザプリンタ、レーザファクシミリ等の記録装置の書込系に用いて好適な光走査装置及び該光走査装置を用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光走査装置に用いられる光学素子である光走査用レンズは、プラスチック成形により製造されるようになってきている。プラスチックを用いるレンズは、熱溶融したプラスチック材料を金型により成形し、金型内で冷却させて製造されるが、冷却時に、金型の中心部に比較して周辺部の冷却が速いため、プラスチック内部に不均一な密度の分布(冷却の速い部分の密度が、冷却の遅い部分の密度に対して相対的に高くなる)や変性を生じ、形成されたレンズの内部で屈折率が均一にならずに、屈折率分布が発生する。
【0003】
図1は従来技術によるレンズの屈折率分布の一例を説明図的に示す図であり、以下、従来技術によるプラスチックレンズの特性について説明する。
【0004】
図1(a)は光走査用レンズ6を光軸を含み主走査方向に平行な面で仮想的に切断した断面における屈折率分布を「等高線表示」したものであり、図1(b)は図1(a)において、鎖線で示す「レンズ肉厚中心に沿った屈折率分布」を示している。また、図1(c)は、光走査用レンズ6を、光軸を含み副走査方向に平行な面で仮想的に切断した断面における屈折率分布を「等高線表示」したものであり、図1(d)は図1(c)において、光軸を含み主走査方向に平行な面上における屈折率分布を示し、図1(e)は図1(c)において「レンズ肉厚中心面に沿った屈折率分布」を示している。図1から判るように、レンズ内部の屈折率分布は、通常、レンズ中心部よりもレンズ周辺部の屈折率が高くなるように生じる。この原因は、すでに説明したように、レンズ周辺部が中心部より速く冷却され、中心部よりも相対的に高密度になるからである。
【0005】
光走査用レンズの内部に屈折率分布があると、現実の光学特性は、「レンズ内の屈折率を均一として設計された光走査用レンズの設計上の光学特性」と若干異なったものとなり、平均的に見て、光走査用レンズの中心部に比較して周辺部の屈折率が高くなるので、被走査面上に集光すべき光スポットの実際の集光位置が「設計上の位置よりも光偏向器から遠ざかる」ように作用する。
【0006】
また、被走査面の有効走査領域を光走査する光スポット径は、光走査用レンズの像面湾曲に応じてその像高と共に変化するが、レンズ内に前述したような屈折率分布があると、屈折率分布によっても変化することになる。
【0007】
図2は屈折率分布の有無による光スポット径とデフォーカス量との関係を示す図である。図2において、縦軸は光スポット径を示し、横軸はデフォーカス量(光スポットの結像位置(集光位置)と被走査面位置との差)を示している。
【0008】
光走査用レンズ内に屈折率分布が無く「屈折率が至るところで均一」であるレンズ、例えば、ガラスレンズの場合、デフォーカス量と光スポットとの関係は、図2に点線で示すように、被走査面である感光体面の位置(デフォーカス量が0の位置)で光スポット径が最小になるが、屈折率分布が存在すると、デフォーカス量と光スポットとの関係は、図2に実線で示すようになり、被走査面上における光スポット径は、結像位置のずれにより、設計上の大きさ(点線と感光体面位置の縦軸との交点)よりも見かけ上大きくなってしまう。
【0009】
さらに、屈折率分布により生じる結像位置のずれ量は、各像高間で一定であるというわけではない。かりに、結像位置のずれ量が像高間で一定である場合、例えば、光学系の一部を光軸方向に移動させることにより、結像位置を図2の点線の位置まで調整することにより、全ての像高に亘って良好な光スポットを得ることが可能である。
【0010】
しかし、実際に屈折率分布が存在する光走査用レンズを用いた場合、結像位置のずれ量は、各像高間で一定ではないので、ある特定の像高における結像位置を調整してその位置での光スポットを良好にしても、他の像高では調整しきれないことになる。このことは、特に、画像形成装置により形成する画像の高画質化を狙って光スポットを小径化していくとより顕著なものになる。
【0011】
光走査用レンズの設計において、前述したような屈折率分布が考慮されていない場合、「光スポット径の像高による変動」が大きくなって、光走査により書き込まれる記録画像の像質を低下させる原因となる。また、屈折率分布が存在する光走査用レンズをマルチビーム用光走査装置に展開した場合、被走査面上における光スポットの間隔が像高毎に異なってしまう。この理由は、屈折率分布により光偏向器から被走査面までの副走査方向の結像横倍率が像高毎に異なってしまうことが原因で、この像高間偏差が大きいと記録画像にむらが生じてしまう。このことは、特に、画像形成装置により形成する画像の高画質化を狙って光スポットの間隔を狭くしていくと顕著なものになる。
【0012】
なお、光走査用レンズ内の屈折率分布を考慮した光走査装置に関する従来技術として、例えば、特開平9−49976号公報、特開平10−288749号公報、特開平11−2768号公報、特開平11−38314号公報等に記載された技術が知られている。また、レンズの屈折率分布を測定する手段に関する従来技術として、例えば、特開平11−44641号公報等に記載された技術が知られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
特開平9−49976号公報に記載された従来技術は、光走査用レンズ面の曲率、材質の屈折率、光軸方向の厚みから算出される焦点距離が実測の焦点距離より短くなるように走査用レンズを構成することにより、光学素子としてのレンズのプラスチック成形時に生じる屈折率分布による結像位置ずれを良好に補正することを可能にしたものである。ところで、屈折率分布が存在するレンズは、通常プラスチック成形により製造されたレンズに多いが、同一の材料、同一の条件下でプラスチック成形されるから、製造されたレンズの屈折率分布は、レンズ間に実質的な差異はなく、予め実験等を通じて知ることができる。そのため、その後、成形用金型の形状補正を行うことにより、屈折率分布による結像位置のずれを補正することができる。
【0014】
前述の金型の形状補正は、なるべくその補正量が小さい方が精度も確保しやすく、また補正加工もしやすくなる。しかし、この従来技術は、全像高に亘って実測の焦点距離より短くなるように光走査用レンズの曲率等を決めて、屈折率分布による結像位置ずれを被走査面上に合致させるようにしており、そのため、金型の形状補正の際の補正量が非常に大きなものになる。この結果、この従来技術は、精度を確保して補正を行うことが困難であるという問題点を有し、結像位置ずれが補正できたとしても、被走査面において光スポットが走査する有効書込幅W、光スポットの結像位置ずれの像高間偏差量Fとしたときに、F/Wは、たかだか0.007程度にしかならない。高画質を狙って光スポットを小径化していく場合、F/Wで定義される量は、より小さく抑える必要がある。
【0015】
すでに説明したように、走査用レンズに屈折率分布が存在したとしても、結像位置のずれ量が像高間で一定である場合、例えば、光学系の一部を光軸方向に移動させることにより、全ての像高に亘って良好な光スポットを得ることが可能である。そこで、成形用金型の形状補正を行う際に、結像位置ずれを全像高に亘って被走査面に揃えるように補正量を決めるのではなく、被走査面から結像位置がずれていたとしても、その像高間偏差量を小さく補正するように形状を決定すれば、最小の補正量で精度よく成形用金型の形状を補正することができる。
【0016】
特開平10−288749号公報に記載の従来技術は、充分な深度余裕を持った光走査用レンズを用いることにより、光走査用レンズに屈折率分布が存在しても良好な光スポットを得ることができるようにしたものである。
【0017】
しかし、この従来技術も、やはり光スポットを小径化していくと、充分な深度余裕を確保することが困難になり、さらに、レンズの加工誤差、取付誤差等が非常に厳しくなるという問題点を有している。これでは、却ってコストの増大を招くことになり、画質の点から考えても好ましくない。
【0018】
特開平11−2768号公報に記載の従来技術は、第1光学系を結像位置ずれを補正するように設定するというものである。
【0019】
しかし、この従来技術における第1光学系は、各像高間の結像位置ずれを同方向に同量だけ補正することは可能であるが、各像高毎に結像位置ずれを補正することはできないという問題点を有している。すなわち、この従来技術は、屈折率分布が極めて小さく、結像位置のずれ量が像高間で一定である場合に有効であるが、実際のプラスチックレンズの屈折率分布で発生する結像位置ずれは像高間で異なり、肉厚の偏差量が大きいレンズほどその傾向は顕著になり、このような場合に、良好な光スポットを得ることができないという問題点を有している。
【0020】
特開平11−38314号公報等に記載された従来技術は、屈折率分布によって発生する結像位置ずれを、像高中心部では被走査面よりも−側、像高周辺部では被走査面上よりも+側になるように補正するというものである。
【0021】
しかし、この従来技術も、特開平11−2768号公報に記載の従来技術の場合と同様に、屈折率分布が極めて小さく、結像位置のずれ量が像高間で一定である場合に有効であるが、実際のプラスチックレンズにこの方法を適応しても良好な光スポットを得ることが難しいという問題点を有している。
【0022】
なお、前述した従来技術には、そのいずれも、光スポットの間隔の像高間偏差について言及されていない。
【0023】
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解決し、光学素子としての走査レンズの屈折率分布に起因する光スポットの結像位置ずれ、光スポットの間隔の像高間偏差を有効に補正することを可能とした光走査装置及び該光走査装置を用いた画像形成装置を提供することにある。
【0028】
第3の手段は、第1または第2の手段において、前記被走査面において光スポットが走査する有効書込幅をW(mm)、光スポットの結像位置ずれの像高間偏差量をF(mm)としたときに、F/Wが0.002以下であることを特徴とする。
【0029】
この第3の手段によれば、充分な深度余裕を持った光スポットを得ることができる。
【0030】
第4の手段は、第1、第2または第3の手段において、前記光学素子が、該光学素子の屈折率分布がない、すなわち、屈折率が均一である場合に決まる光スポットの結像位置が、被走査面に対し光偏向器と反対側を+側と定義したとき、被走査面よりも+側にあることを特徴とする。
【0031】
この第4の手段によれば、光学素子の屈折率分布に起因する光スポットの結像位置のずれを、成形用金型の形状補正を最小の補正量として補正することができる。
【0032】
第5の手段は、第1ないし第4の手段のうちいずれか1の手段、前記光学素子が、プラスチックにより形成されていることを特徴とする。
【0033】
この第5の手段によれば、充分な深度余裕を持った安価なレンズを得ることができる。
【0034】
第6の手段は、第1ないし第5の手段うちいずれか1の手段において、前記光学素子の屈折率分布が、被走査面において光スポットが走査する有効書込幅W(mm)に対応するレンズの有効範囲内で、0.5×10-6以上であることを特徴とする。なお、屈折率分布の上限については、ここでは特に限定しないが、金型の補正のしやすさから考慮すると、5.0×10-4以下とすることが好ましい。
【0035】
この第6の手段によれば、充分な深度余裕を持った安価なレンズを得ることができる。
【0036】
第7の手段は、第1ないし第6の手段のうちいずれか1の手段において、前記光学素子が含まれる光学系は、さらに1以上の第2の光学素子を有しており、かつ、前記光学素子は、主走査方向の位置毎に決まるレンズの光軸方向の厚さ(肉厚)の偏差量(この偏差量は、光学素子の最も厚い肉厚をDmax (mm)、最も薄い肉厚をDmin (mm)としたとき、1−Dmin /Dmax で定義される量である)が最も大きいことを特徴とする。
【0037】
この第7の手段によれば、光学素子の屈折率分布に起因する光スポットの結像位置のずれを効果的に補正することができる。
【0038】
第8の手段は、第7の手段において、前記光学素子の肉厚の偏差量が、被走査面において光スポットが走査する有効書込幅W(mm)に対応するレンズの有効範囲内で、0.65以上であることを特徴とする。
【0039】
この第8の手段によれば、屈折率分布に起因する光スポットの結像位置ずれを効果的に補正することができる。
【0040】
第9の手段は、第1ないし第6の手段のうちいずれか1の手段において、前記光学素子が含まれる光学系は、さらに1以上の第2の光学素子を有しており、かつ、前記光学素子が、副走査方向のパワーが最も大きいことを特徴とする。
【0041】
この第9の手段によれば、光学素子の屈折率分布に起因する光スポットの結像位置ずれを効果的に補正することができる。
【0044】
課題を解決するための手段
前述の目的を達成するため、の手段は、複数の発光点を有するマルチビーム用光源からの光ビームを光偏向器により偏向させた偏向光ビームを、光学系により被走査面上に複数の光スポットとして集光し、被走査面を光走査するマルチビーム用光走査装置において、前記光学系は、前記光学系に含まれる屈折率が均一でない屈折率分布を有し、その形状が、前記屈折率分布による被走査面上の光スポット間隔の像高間偏差量(この像高間偏差量は、被走査面上における光スポットの間隔の最大値をβmax (μm)、最小値をβmin(μm) としたとき、1−βmin/βmaxで定義される量である)を補正するように形成され、かつ、その形状が、前記屈折率分布による光スポットの結像位置ずれの像高間偏差量を小さく補正するように形成された光学素子を含み、光軸方向に移動可能に設けられ、前記光スポットの結像位置を光軸方向に移動させる調整手段を含むことを特徴とする。
【0045】
この第の手段によれば、光学素子の屈折率分布に起因する光スポットの間隔の像高間偏差を補正することができる。
【0046】
の手段は、第1の手段において、前記調整手段が、シリンドリカルレンズにより構成されていることを特徴とする光走査装置。
【0047】
この第の手段によれば、第の手段と同様な効果を得ることができる。
【0050】
の手段は、第またはの手段において、前記光スポット間隔の像高間偏差量が0.1以下であることを特徴とする。
【0051】
この第の手段によれば、光学素子の屈折率分布に起因する光スポットの間隔の像高間偏差を、成形用金型の形状補正を最小の補正量として補正することができる。
【0052】
の手段は、第、第または第の手段において、前記光学素子が、プラスチックにより形成されていることを特徴とする。
【0053】
この第の手段によれば、充分な深度余裕を持った安価なレンズを用いて光走査装置を構成することができる。
【0054】
の手段は、第ないし第のうちいずれか1の手段において、前記光学素子の屈折率分布が、被走査面において光スポットが走査する有効書込幅W(mm)に対応するレンズの有効範囲内で、0.5×10-6以上であることを特徴とする。なお、屈折率分布の上限については、ここでは特に限定しないが、金型の補正のしやすさから考慮すると、5.0×10-4以下とすることが好ましい。
【0055】
この第の手段によれば、充分な深度余裕を持ったレンズを用いて光走査装置を構成することができる。
【0056】
の手段は、第ないし第のうちいずれか1の手段において、前記光学素子が含まれる光学系は、さらに1以上の第2の光学素子を有しており、かつ、前記光学素子は、主走査方向の位置毎に決まるレンズの光軸方向の厚さ(肉厚)の偏差量(この偏差量は、光学素子の最も厚い肉厚をDmax (mm)、最も薄い肉厚をDmin (mm)としたとき、1−Dmin /Dmax で定義される量である)が最も大きいことを特徴とする。
【0057】
この第の手段によれば、光学素子の屈折率分布に起因する光スポットの間隔の像高間偏差を効果的に補正することができる。
【0058】
の手段は、第の手段において、前記光学素子の肉厚の偏差量が、被走査面において光スポットが走査する有効書込幅W(mm)に対応するレンズの有効範囲内で、0.65以上であることを特徴とする。
【0059】
この第の手段によれば、光学素子の屈折率分布に起因する光スポットの間隔の像高間偏差を効果的に補正することができる。
【0060】
の手段は、第1の手段ないし第の手段のうちいずれか1の手段において、前記光学素子が含まれる光学系が、さらに1以上の第2の光学素子を有しており、かつ、前記光学素子が、副走査方向のパワーが最も大きいことを特徴とする。
【0061】
この第の手段によれば、光学素子の屈折率分布に起因する光スポットの間隔の像高間偏差を効果的に補正することができる。
【0064】
の手段は、感光性の像担持体の被走査面に対して光走査手段による走査を行って潜像を形成し、該潜像を現像手段で可視化して画像を得る画像形成装置において、前記像担持体の被走査面の走査を行う光走査手段として、第1の手段ないし第の手段のうちいずれか1の手段の光走査装置を用いたことを特徴とする。
【0065】
この第の手段によれば、光学素子の屈折率分布に起因する光スポットの結像位置ずれ、光スポットの間隔の像高間偏差を有効に補正された画像形成装置を提供することができる。
【0066】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による光学素子、該光学素子を用いた光走査装置及び該光走査装置を用いた画像形成装置の実施形態を図面により詳細に説明する。
【0067】
図3は本発明の一実施形態による光走査装置の構成の要部を示す斜視図である。図3において、1は発光源、2はカップリングレンズ、3はアパーチャ、4はシリンドリカルレンズ、5は回転多面鏡(ポリゴンミラー)、6、7、11はレンズ、8は折り曲げミラー、9は感光体、10はミラー、12は受光素子である。
【0068】
図3に示す本発明の一実施形態による光走査装置は、マルチビーム方式の光走査装置の例であり、発光源1の複数の発光源ch1〜ch4からの光ビームは、共通のカップリングレンズ2により以後の光学系にカップリングされる。カップリングされた光ビームの形態は、以後の光学系の光学特性に応じ、弱い発散性の光束や弱い集束性の光束となることも、平行光束となることもできる。カップリングレンズ2を透過した光ビームは、アパーチャ3の開口部を通過する際、光束周辺部を遮断されて「ビーム整形」され、「線像結像光学系」であるシリンドリカルレンズ4に入射する。シリンドリカルレンズ4は、パワーのない方向を主走査方向に向け、副走査方向には正のパワーを持ち、入射してくるビームを副走査方向に集束させ、「光偏向器」である回転多面鏡5の偏向反射面近傍に集光させる。
【0069】
回転多面鏡5の偏向反射面により反射された偏向光ビームは、回転多面鏡5の等速回転に伴い等角速度的に偏向しつつ、「走査結像光学系」をなす2枚のレンズ6、7を透過し、折り曲げミラー8により光路を折り曲げられ、「被走査面」の実体をなす光導電性の感光体9上に、副走査方向に分離した複数の光スポットとして集光され、これら複数の光スポットにより複数走査線を同時走査する。
【0070】
なお、光ビームは、光走査に先立ってミラー10に入射し、レンズ11により受光素子12に集光される。そして、受光素子12の出力に基づいて光走査の書込開始タイミングが決定される。また、前述したレンズ6、7の一方あるいは両方として、本発明による光学素子が使用される。
【0071】
次に、本発明による光学素子の具体的な幾つかの実施例について詳細に説明する。以下に説明する各実施例において、レンズ面の形状等は、以下のように定義されるものとする。
【0072】
「主走査断面内における非円弧形状」
主走査断面内の近軸曲率半径をRm 、光軸からの主走査方向の距離をY、円錐定数をKm 、高次の係数をA1 、A2 、A3 、A4 、A5 、A6 、……として、光軸方向のデプスXを、次に数1として示す多項式(式1)で表す。
【0073】
【数1】
Figure 0003671025
(式1)において、奇数次の係数A1 、A3 、A5 、……にゼロ以外の数値を代入したとき、主走査方向に非対称形状となる。
【0074】
「副走査断面における曲率」
副走査断面内で曲率が主走査方向(光軸位置を原点とする座標Yで示す)に変化する場合、副走査断面における曲率Cs (Y)は、高次の係数をB1 、B2 、B3 、B4 、B5 、B6 、……として、次の数2として示す(式2)で表すことができる。Rs (0)は、副走査断面内における光軸上の曲率半径を表す。
【0075】
【数2】
Figure 0003671025
(式2)において、Yの奇数次の係数B1 、B3 、B5 、……にゼロ以外の数値を代入したとき、副走査断面内の曲率の変化が主走査方向に非対称となる。
【0076】
「副非円弧面」
副走査断面の主走査方向の位置をY、副走査方向の座標をZとしたとき、副非円弧面Xは、次の数3として示す(式3)で表すことができる。
【0077】
【数3】
Figure 0003671025
(式3)において、Cs は、前述の(式2)で定義されたCs (Y)である。また、Ks は、次の(式4)で定義される。
【0078】
Ks=Ks(0)+C1・Y+C2・Y2+C3・Y3+C4・Y4+C5・Y5+………………(式4)
(式3)において、奇数次の係数F1、F3、F5、…、G1、G3、G5、……等にゼロ以外の数値を代入すると、副走査断面内の非円弧量が主走査方向に非対称となる。
【0079】
すなわち、副非円弧面は、前述のように「副走査断面内の形状が非円弧形状で、この副走査断面内の非円弧形状が、主走査方向における副走査断面の位置に応じて変化する面」であるが、(式3)において、右辺の第1行は主走査方向の座標Yのみの関数で「主走査断面内の形状」を表す。また、右辺の第2行以下は、副走査断面のY座標が決まると、Zの各次数の係数は一義的に決まり、座標Yにおける「副走査断面内の非円弧形状」が定まる。
【0080】
なお、前述の解析表現は、ここに挙げたものに限らず、種々のものが可能であり、この発明における面形状は、前述した式による表現に限定されるものではない。
【0081】
「屈折率分布」
レンズ内部に屈折率分布がある場合、屈折率分布nは、次の(式5)で表すことができる。ここで、n0 は、基準屈折率分布を表す。
【0082】
Figure 0003671025
【0083】
[実施例1:請求項1〜6、10、11に対応]
図4は実施例1による光学素子としての結像走査レンズを含む走査光学系を説明する図、図5、図6は実施例1による光学素子(屈折率分布なし)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図、図7は実施例1による光学素子(屈折率分布あり)の屈折率分布の係数を表す図、図8、図9は実施例1による光学素子(屈折率分布あり)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図、図10は実施例1による光学素子の副走査方向の結像位置を示す図であり、図4の符号は、図3の場合と同一である。そして、図3におけるレンズ6が実施例1による光学素子である。光走査装置の構成要素の条件は、次のように定められる。
【0084】
・「光源1」
発光源数:1
波長:780nm
・「カップリングレンズ」
焦点距離:8mm(1群1枚構成)
カップリング作用:収束作用
・「シリンドリカルレンズ」
副走査方向の焦点距離:26.47mm
・「ポリゴンミラー」
偏向反射面数:6
内接円半径:18mm
・光源側からのポリゴンミラーへの入射ビームと走査結像光学系の光軸とがなす角:60°
・「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデータ」
データの表記の記号について説明すると次の通りである。すなわち、曲率半径を、主走査方向につき「Rm 」、副走査方向につき「Rs 」、屈折率を「n」で表す。
【0085】
なお、以下のデータにおける「Rm 、Rs 」は、円弧形状以外については「近軸曲率半径」である。また、ここで面番号0のYは、偏向反射面に入射する光ビームが被走査面で基準となる像高0に到達するときの反射点と、面番号1の近軸位置との主走査方向の隔たりを表す。面番号n(nは2以降)のYは、面番号nの近軸位置と面番号n+1の近軸位置との主走査方向の隔たりを表す。
【0086】
そして、本発明の実施例1におけるレンズ6を含む「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデータ」は、表1に示すようなものである。なお、表1における面番号0、1、2は、それぞれ、ポリゴンミラーの偏向反射面、レンズ6の偏向反射面側の面、レンズ6の偏向反射面側とは反対側の面である。
【0087】
【表1】
Figure 0003671025
【0088】
いま、レンズ6がガラス等による屈折率分布のない材料であるとして、レンズを最適に設計すると各面の主走査方向と副走査方向との係数は、図5、図6に示すようなものとなる。そして、図5、図6に示すデータに基づいて、ガラス等による屈折率分布のないレンズを製造して副走査方向の結像位置を測定した結果、図10(a)に示すような副走査方向の結像位置を得た。
【0089】
このとき、F/W=0.103mm/210mm=0.0005≦0.002を満足している。
【0090】
今回、図5、図6に示すデータに基づいて、光走査用レンズ(プラスチック成形)を製造し、その屈折率分布を測定したところ、副走査方向8mm幅において、δn=2.0×10-4であった(0.5×10-6≦δn≦5.0×10-4)。このときの屈折率分布の係数を図7に示している。
【0091】
また、このときの副走査方向の結像位置を図10(b)に示している。このとき、 F/W=1.544mm/210mm=0.0074
であり、0.002以下を満足しない。
【0092】
そこで、実施例1では、この結像位置ずれを各像高毎に補正するように、レンズ6の各面の副走査方向の係数を決定した。この係数を図8、図9に示す。この図8、図9に示すデータに基づいて、光走査用レンズ(プラスチック成形)を製造し、副走査方向の結像位置を測定したところ、副走査方向の結像位置は、図10(c)に示すようなものとなった。このとき、
F/W=0.084mm/210mm=0.0003≦0.002
を満足している。
【0093】
また、このとき、図10(c)から判るように、副走査方向の結像位置が約4.6mmだけ被走査面から遠ざかった位置にある。そこで、結像位置を被走査面に戻す必要があるが、そのためには、シリンドリカルレンズ4を光軸方向に−0.6mmだけ移動させればよい。このときの副走査方向の結像位置を図10(e)に示している。
【0094】
ちなみに、図8、図9に示す係数で屈折率分布がないと仮定すると、副走査方向の結像位置は、図10(d)に示すようになり、光スポットの結像位置は、被走査面よりも+側にある。
【0095】
[実施例2:請求項1〜8、10〜18、20に対応]
図11は実施例2による光学素子としての結象走査レンズを含む走査光学系を説明する図、図12〜図15は実施例2による光学素子(屈折率分布なし)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図、図16、図17は実施例2による光学素子(屈折率分布あり)の屈折率分布の係数を表す図、図18、図19は実施例2による光学素子(屈折率分布あり)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図、図20は実施例2による光学素子の主走査方向と副走査方向との結像位置を示す図である。図11において、7はレンズであり、他の符号は、図3の場合と同一である。そして、図11におけるレンズ6、7が実施例2による光学素子である。光走査装置の構成要素の条件は、次のように定められる。
【0096】
・「光源」
発光源数:4(LDアレイ方式)
発光源ピッチ:14μm
波長:780nm
・「カップリングレンズ」
焦点距離:27mm(1群1枚)
カップリング作用:コリメート作用
・「シリンドリカルレンズ」
副走査方向の焦点距離:58.7mm
・「ポリゴンミラー」
偏向反射面数:5
内接円半径:20mm
・光源側からのポリゴンミラーヘの入射ビームと走査結像光学系の光軸とがなす角:60°
・「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデータ」
データの表記の記号については、実施例1で説明した通りである。そして、本発明の実施例2におけるレンズ6、7を含む「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデータ」は、表2に示すようなものである。なお、表2における面番号0、1〜4は、それぞれ、ポリゴンミラーの偏向反射面、レンズ6の偏向反射面側の面、レンズ6の偏向反射面側とは反対側の面、レンズ7の偏向反射面側の面、レンズ7の偏向反射面側とは反対側の面である。
【0097】
【表2】
Figure 0003671025
【0098】
いま、レンズ6、7がガラス等による屈折率分布のない材料であるとして、レンズを最適に設計すると各面の主走査方向と副走査方向との係数は、図12〜図15に示すようなものとなる。そして、図12〜図15に示すデータに基づいて、ガラス等による屈折率分布のないレンズを製造して結像位置を測定した結果、図20(a)に示すような主走査方向と副走査方向との結像位置を得た(点線は主走査方向、実線は副走査方向)。
【0099】
このとき、
F(主)/W=0.133mm/323mm=0.0004≦0.002
F(副)/W=0.099mm/323mm=0.0003≦0.002
を満足している。
【0100】
今回、図12〜図15に示すデータに基づいて、光走査用レンズ(プラスチック成形)6、7を製造し、その屈折率分布を測定したところ、レンズは、副走査方向4mm幅において、δn=1.84×10-5、レンズ7は、副走査方向8mm幅において、δn=2.1×10-5であった(0.5×10-6≦δn≦5.0×10-4)。このときの屈折率分布の係数を図16、図17に示している。
【0101】
また、このときの主走査方向、副走査方向の結像位置を図20(b)に示している。このとき、
F(主)/W=0.133mm/323mm=0.0004
F(副)/W=0.765mm/323mm=0.0024
であり、副走査方向で0.002以下を満足しない。
【0102】
そこで、実施例2では、この結像位置ずれを各像高毎に補正するように、レンズ6の各面の副走査方向の係数を決定した。この係数を図18、図19に示す。レンズ6に注目しているのは、レンズ6の肉厚の偏差量が最も大きいレンズであり、有効範囲内で0.66>0.65であるからである。この図18、図19に示すデータに基づいて、光走査用レンズ(プラスチック成形)を製造し、副走査方向の結像位置を測定したところ、主走査方向、副走査方向の結像位置は、図20(c)に示すようなものとなった。このとき、
F(主)/W=0.133mm/323mm=0.0004≦0.002
F(副)/W=0.036mm/323mm=0.0001≦0.002
を満足している。
【0103】
また、このとき、副走査方向の結像位置が約0.67mmだけ被走査面から遠ざかった位置にある。そこで、結像位置を被走査面に戻す必要があるが、そのためには、シリンドリカルレンズ4を光軸方向に−1.4mmだけ移動させればよい。このときの副走査方向の結像位置を図20(e)に示している。また、このときの光スポットの間隔の像高間偏差量は、0.048であり、0.1以下を満足する。
【0104】
ちなみに、図18、図19に示す係数で屈折率分布がないと仮定すると、主走査方向、副走査方向の結像位置は、図20(d)に示すようになり、光スポットの結像位置は、被走査面よりも+側にある。
【0105】
[実施例3:請求項1〜6、9〜16、19、20に対応]
図21、図22は実施例3による光学素子(屈折率分布あり)7の各面の副走査方向の係数を表す図、図23は実施例3による光学素子の主走査方向と副走査方向との結像位置を示す図である。
【0106】
実施例3は、図11に示す実施例2による光学素子としての結象走査レンズを含む走査光学系と同一であり、実施例2と異なるのは、レンズ6、7の屈折率分布で発生した結像位置ずれを各像高毎に補正するように、レンズ7の各面の副走査方向の係数を決定したことである。この係数を図21、図22に示す。レンズ7に注目しているのは、レンズ7の副走査方向のパワーが最も大きいレンズだからである。このときの主走査方向、副走査方向の結像位置を図23(a)に示す。このとき、
F(主)/W=0.133mm/323mm=0.0004≦0.002
F(副)/W=0.027mm/323mm=0.00008≦0.002
を満足している。
【0107】
また、このとき副走査方向の結像位置は、約0.67mmだけ被走査面から遠ざかった位置にある。そこで、結像位置を被走査面に戻す必要があるが、そのためには、シリンドリカルレンズ4を光軸方向に−1.4mmだけ移動させればよい。このときの主走査方向、副走査方向の結像位置を図23(c)に示す。また、このとき、光スポットの間隔の像高間偏差量は0.047であり、0.1以下を満足する。
【0108】
ちなみに、この係数で屈折率分布がないと仮定すると、主走査方向、副走査方向の結像位置は図23(b)に示すようになり、光スポットの結像位置は被走査面よりも+側にある。
【0109】
[実施例4:請求項1〜6、9〜12に対応]
図24は実施例4による光学素子としての結象走査レンズを含む走査光学系を説明する図、図25、図26は実施例4による光学素子(屈折率分布なし)6−1の各面の副走査方向の係数を表す図、図27は実施例4による光学素子(屈折率分布あり)6−1の屈折率分布の係数を表す図、図28、図29は実施例4による光学素子(屈折率分布あり)17の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図、図30は実施例4による光学素子の主走査方向と副走査方向との結像位置を示す図である。図24において、6−1、6−2、7はレンズであり、他の符号は、図3の場合と同一である。そして、図24におけるレンズ6−1、6−2、7が実施例4による光学素子である。光走査装置の構成要素の条件は、次のようにの定められる。
【0110】
・「光源」
発光源数:2(2LD方式)
波長:650nm
・「カップリングレンズ」
焦点距離:15mm(1群1枚)
カップリング作用:コリメート作用
・「シリンドリカルレンズ」
副走査方向の焦点距離:177.76mm
・「ポリゴンミラー」
偏向反射面数:6
内接円半径:25mm
・光源側からのポリゴンミラーヘの入射ビームと走査結像光学系の光軸とがなす角:60°
・「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデータ」
データの表記の記号については、実施例1で説明した通りである。そして、本発明の実施例4におけるレンズ6−1、6−2、7を含む「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデータ」は、表3に示すようなものである。なお、表3における面番号0、1〜6は、それぞれ、ポリゴンミラーの偏向反射面、レンズ6−1の偏向反射面側の面、レンズ6−1の偏向反射面側とは反対側の面、レンズ6−2の偏向反射面側の面、レンズ6−2の偏向反射面側とは反対側の面、レンズ7の偏向反射面側の面、レンズ7の偏向反射面側とは反対側の面である。
【0111】
【表3】
Figure 0003671025
【0112】
実施例4は、走査光学系に含まれるレンズ6−1、6−2、7のうち、レンズ6−1とレンズ7がプラスチック成形であり、レンズ6−1が前述の(式2)で表される「副走査断面における曲率が主走査方向に非対称に変化する面」となっている。このときのレンズ6−1の各面の副走査方向の係数を図25、図26に示す。
【0113】
いま、レンズ6−1がガラス等による屈折率分布のない材料であるとして、レンズ6−1を最適に設計すると各面の副走査方向の係数は、図25、図26に示すようなものとなる。そして、図25、図26に示すデータに基づいて、ガラス等による屈折率分布のないレンズを製造して結像位置を測定した結果、図30(a)に示すような主走査方向と副走査方向との結像位置を得た(点線は主走査方向、実線は副走査方向)。このとき、
F(主)/W=0.372mm/431.8mm=0.0009≦0.002
F(副)/W=0.201mm/431.8mm=0.0005≦0.002
を満足している。
【0114】
今回、図25、図26に示すデータに基づいて、光走査用レンズ(プラスチック成形)6−1を製造し、その屈折率分布を測定したところ、レンズは、副走査方向4mm幅において、δn=3.64×10-5であった(0.5×10-6≦δn≦5.0×10-4)。このときの屈折率分布の係数を図27に示している。
【0115】
また、このときの主走査方向、副走査方向の結像位置を図30(b)に示している。このとき、
F(主)/W=0.372mm/431.8mm=0.0009
F(副)/W=0.959mm/431.8mm=0.0022
であり、副走査方向で0.002以下を満足しない。
【0116】
そこで、実施例4では、この結像位置ずれを各像高毎に補正するように、レンズ7の各面の副走査方向の係数を決定した。この係数を図28、図29に示している。レンズ7に注目しているのは、レンズ7の副走査方向のパワーが最も大きいレンズだからである。
【0117】
また、このときの主走査方向、副走査方向の結像位置を図30(c)に示す。このとき、
F(主)/W=0.372mm/431.8mm=0.0009≦0.002
F(副)/W=0.011mm/431.8mm=0.00003≦0.002
を満足している。
【0118】
また、このとき、副走査方向の結像位置が約1.4mmだけ被走査面から遠ざかった位置にある。そこで、結像位置を被走査面に戻す必要があるが、そのためには、シリンドリカルレンズ4を光軸方向に−3.2mmだけ移動させればよい。このときの副走査方向の結像位置を図30(e)に示している。また、このときの光スポットの間隔の像高間偏差量は、0.073であり、0.1以下を満足する。
【0119】
ちなみに、図28、図29に示す係数で屈折率分布がないと仮定すると、主走査方向、副走査方向の結像位置は、図30(d)に示すようになり、光スポットの結像位置は、被走査面よりも+側にある。
【0120】
[実施例5:請求項1〜8、10〜18、20に対応]
図31は実施例5による光学素子としての結象走査レンズを含む走査光学系を説明する図、図32〜図35は実施例5による光学素子(屈折率分布なし)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図、図36、図37は実施例5による光学素子(屈折率分布あり)の屈折率分布の係数を表す図、図38、図39は実施例5による光学素子(屈折率分布あり)6の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図、図40は実施例5による光学素子の主走査方向と副走査方向との結像位置を示す図であり、図31の符号は、図11の場合と同一である。そして、図31におけるレンズ6、7が実施例5による光学素子である。光走査装置の構成要素の条件は、次のように定められる。
【0121】
・「光源」
発光源数:4(LDアレイ方式)
発光源ピッチ:14μm
波長:780nm
・「カップリングレンズ」
焦点距離:27mm(1群1枚)
カップリング作用:コリメート作用
・「シリンドリカルレンズ」
副走査方向の焦点距離:46.95mm
・「ポリゴンミラー」
偏向反射面数:5
内接円半径:18mm
・光源側からのポリゴンミラーヘの入射ビームと走査結像光学系の光軸とがなす角:60°
・「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデータ」
データの表記の記号については、実施例1で説明した通りである。そして、本発明の実施例5におけるレンズ6、7を含む「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデータ」は、表4に示すようなものである。なお、表4における面番号0、1〜4は、それぞれ、ポリゴンミラーの偏向反射面、レンズ6の偏向反射面側の面、レンズ6の偏向反射面側とは反対側の面、レンズ7の偏向反射面側の面、レンズ7の偏向反射面側とは反対側の面である。
【0122】
【表4】
Figure 0003671025
【0123】
いま、レンズ6、7がガラス等による屈折率分布のない材料であるとして、レンズを最適に設計すると各面の主走査方向と副走査方向との係数は、図32〜図35に示すようなものとなる。そして、図32〜図35に示すデータに基づいて、ガラス等による屈折率分布のないレンズを製造して結像位置を測定した結果、図40(a)に示すような主走査方向と副走査方向との結像位置を得た(点線は主走査方向、実線は副走査方向)。
【0124】
このとき、
F(主)/W=0.057mm/323mm=0.0002≦0.002
F(副)/W=0.026mm/323mm=0.00008≦0.002
を満足している。
【0125】
今回、図32〜図35に示すデータに基づいて、光走査用レンズ(プラスチック成形)6、7を製造し、その屈折率分布を測定したところ、レンズは、副走査方向4mm幅において、δn=2.9×10-5、レンズ7は、副走査方向8mm幅において、δn=3.16×10-5であった(0.5×10-6≦δn≦5.0×10-4)。このときの屈折率分布の係数を図36、図37に示している。
【0126】
また、このときの主走査方向、副走査方向の結像位置を図40(b)に示している。このとき、
F(主)/W=0.057mm/323mm=0.0002
F(副)/W=1.027mm/323mm=0.0032
であり、副走査方向で0.002以下を満足しない。
【0127】
そこで、実施例5では、この結像位置ずれを各像高毎に補正するように、レンズ6の各面の副走査方向の係数を決定した。この係数を図38、図39に示す。レンズ6に注目しているのは、レンズ6の肉厚の偏差量が最も大きいレンズであり、有効範囲内で0.69>0.65であるからである。この図38、図39に示すデータに基づいて、光走査用レンズ(プラスチック成形)を製造し、副走査方向の結像位置を測定したところ、主走査方向、副走査方向の結像位置は、図40(c)に示すようなものとなった。このとき、
F(主)/W=0.057mm/323mm=0.0002≦0.002
F(副)/W=0.011mm/323mm=0.00003≦0.002
を満足している。
【0128】
また、このとき、副走査方向の結像位置は、約1.2mmだけ被走査面から遠ざかった位置にある。そこで、結像位置を被走査面に戻す必要があるが、そのためには、シリンドリカルレンズ4を光軸方向に−1.5mmだけ移動させればよい。このときの、主走査方向、副走査方向の結像位置は、図40(e)に示すようになる。また、このとき、光スポットの間隔の像高間偏差量は0.045であり、0.1以下を満足する。
【0129】
ちなみに、図38、図39に示す係数で屈折率分布がないと仮定すると、主走査方向、副走査方向の結像位置は図40(d)に示すようになり、光スポットの結像位置は被走査面よりも+側にある。
【0130】
[実施例6:請求項1〜6、9〜16、19、20に対応]
図41、図42は実施例6による光学素子(屈折率分布あり)7の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図、図43は実施例6による光学素子の主走査方向と副走査方向との結像位置を示す図である。
【0131】
実施例6は、図31に示す実施例5による光学素子としての結象走査レンズを含む走査光学系と同一であり、実施例5と異なるのは、レンズ6、7の屈折率分布で発生した結像位置ずれを各像高毎に補正するように、レンズ7の各面の副走査方向の係数を決定したことである。この係数を図41、図42に示す。レンズ7に注目しているのは、レンズ7の副走査方向のパワーが最も大きいレンズだからである。このときの主走査方向、副走査方向の結像位置を図43(a)に示す。このとき、
F(主)/W=0.057mm/323mm=0.0002≦0.002
F(副)/W=0.011mm/323mm=0.000034≦0.002
を満足している。
【0132】
また、このとき、副走査方向の結像位置は約1.2mmだけ被走査面から遠ざかった位置にある。そこで、結像位置を被走査面に戻す必要があるが、そのためには、シリンドリカルレンズ4を光軸方向に−1.5mmだけ移動させればよい。このときの主走査方向、副走査方向の結像位置を図43(c)に示す。また、このとき、光スポットの間隔の像高間偏差量は0.045であり、0.1以下を満足する。
【0133】
ちなみに、図41、図42に示す係数で屈折率分布がないと仮定すると、主走査方向、副走査方向の結像位置は、図43(b)に示すようになり、光スポットの結像位置は被走査面よりも+側にある。
【0134】
[実施例7:請求項21に対応]
図44は本発明による光走査装置を備えた画像形成装置の実施形態の構成を示す図であり、次に、本発明の応用例としてのレーザプリンタについて説明する。図44において、100はレーザプリンタ、111は潜像担持体、112は帯電ローラ、113は現像装置、114は転写ローラ、115はクリーニング装置、116は定着装置、117は光走査装置、118は用紙カセット、119はレジストローラ対、120は給紙コロ、121は搬送路、122は廃紙ローラ、123はトレイである。
【0135】
図44に示す画像形成装置は、レーザプリンタ100であり、潜像担持体111として、円筒状に形成された光導電性の感光体を有している。潜像担持体111の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ112、現像装置113、転写ローラ114、クリーニング装置115が配備されている。帯電手段としては、コロナチャージャを用いることもできる。また、レーザビームLBにより光走査を行う光走査装置117が設けられ、帯電ローラ112と現像装置113との間で光書込による露光が行われるようになっている。
【0136】
画像形成を行うとき、光導電性の感光体である像担持体111が時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ112により均一に帯電され、光走査装置117のレーザビームLBの光書込による露光を受けて静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、所謂「ネガ潜像」であって画像部が露光されている。この静電潜像は、現像装置113により反転現像され、像担持体111上にトナー画像が形成される。
【0137】
転写紙Pを収納したカセット118は、画像形成装置であるレーザプリンタ100本体に脱着可能であり、図44に示すように装着された状態において、収納された転写紙Pの最上位の1枚が給紙コロ120により給紙される。給紙された転写紙Pは、その先端部をレジストローラ対119に銜えられる。レジストローラ対119は、像担持体111上のトナー画像が転写位置へ移動するのにタイミングを合わせて、転写紙Pを転写部へ送り込む。送り込まれた転写紙Pは、転写部においてトナー画像と重ね合わせられ転写ローラ114の作用によりトナー画像が静電転写される。トナー画像を転写された転写紙Pは、定着装置116へ送られ、定着装置116においてトナー画像が定着され、搬送路121を通り、排紙ローラ対122によりトレイ123上に排出される。
【0138】
トナー画像が転写された後の像担持体111の表面は、クリーニング装置115によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
【0139】
前述したレーザプリンタ100において、光走査装置117として、実施例1〜6に説明した光学素子を有する光走査装置を用いることにより、極めて良好な画像形成を実行することができる。また、図44では、本発明の応用例として、レーザプリンタを挙げて説明したが、本発明は、デジタル複写機、レーザファクシミリ等に適用することもできる。
【0140】
前述で説明した実施例1〜実施例6は、全て面の形状だけで光学素子を補正するとして説明したが、本発明は、光学素子の肉厚も補正するようにすることもでき、本発明は、面の形状だけを補正することに限定されない。
【0141】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、光学素子としての走査レンズの屈折率分布に起因する光スポットの結像位置ずれ、光スポットの間隔の像高間偏差を有効に補正することができる光学素子を提供することができる。この光学素子は、光走査装置に用いて有効であり、また、この光走査装置は、画像形成装置に用いて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術によるレンズの屈折率分布の一例を説明図的に示す図である。
【図2】屈折率分布の有無による光スポット径とデフォーカス量との関係を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態による光走査装置の構成の要部を示す斜視図である。
【図4】実施例1による光学素子としての結象走査レンズを含む走査光学系を説明する図である。
【図5】実施例1による光学素子(屈折率分布なし)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その1)である。
【図6】実施例1による光学素子(屈折率分布なし)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その2)である。
【図7】実施例1による光学素子(屈折率分布あり)の屈折率分布の係数を表す図である。
【図8】実施例1による光学素子(屈折率分布あり)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その1)である。
【図9】実施例1による光学素子(屈折率分布あり)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その2)である。
【図10】実施例1による光学素子の副走査方向の結像位置を示す図である。
【図11】実施例2による光学素子としての結象走査レンズを含む走査光学系を説明する図である。
【図12】実施例2による光学素子(屈折率分布なし)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その1)である。
【図13】実施例2による光学素子(屈折率分布なし)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その2)である。
【図14】実施例2による光学素子(屈折率分布なし)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その3)である。
【図15】実施例2による光学素子(屈折率分布なし)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その4)である。
【図16】実施例2による光学素子(屈折率分布あり)の屈折率分布の係数を表す図(その1)である。
【図17】実施例2による光学素子(屈折率分布あり)の屈折率分布の係数を表す図(その2)である。
【図18】実施例2による光学素子(屈折率分布あり)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その1)である。
【図19】実施例2による光学素子(屈折率分布あり)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その2)である。
【図20】実施例2による光学素子の主走査方向と副走査方向との結像位置を示す図である。
【図21】実施例3による光学素子(屈折率分布あり)7の各面の副走査方向の係数を表す図(その1)である。
【図22】実施例3による光学素子(屈折率分布あり)7の各面の副走査方向の係数を表す図(その2)である。
【図23】実施例3による光学素子の主走査方向と副走査方向との結像位置を示す図である。
【図24】実施例4による光学素子としての結象走査レンズを含む走査光学系を説明する図である。
【図25】実施例4による光学素子(屈折率分布なし)6−1の各面の副走査方向の係数を表す図(その1)である。
【図26】実施例4による光学素子(屈折率分布なし)6−1の各面の副走査方向の係数を表す図(その2)である。
【図27】実施例4による光学素子(屈折率分布あり)6−1の屈折率分布の係数を表す図である。
【図28】実施例4による光学素子(屈折率分布あり)17の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その1)である。
【図29】実施例4による光学素子(屈折率分布あり)17の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その2)である。
【図30】実施例4による光学素子の主走査方向と副走査方向との結像位置を示す図である。
【図31】実施例5による光学素子としての結象走査レンズを含む走査光学系を説明する図である。
【図32】実施例5による光学素子(屈折率分布なし)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その1)である。
【図33】実施例5による光学素子(屈折率分布なし)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その2)である。
【図34】実施例5による光学素子(屈折率分布なし)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その3)である。
【図35】実施例5による光学素子(屈折率分布なし)の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その4)である。
【図36】実施例5による光学素子(屈折率分布あり)の屈折率分布の係数を表す図(その1)である。
【図37】実施例5による光学素子(屈折率分布あり)の屈折率分布の係数を表す図(その2)である。
【図38】実施例5による光学素子(屈折率分布あり)6の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その1)である。
【図39】実施例5による光学素子(屈折率分布あり)6の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その2)である。
【図40】実施例5による光学素子の主走査方向と副走査方向との結像位置を示す図である。
【図41】実施例6による光学素子(屈折率分布あり)7の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その1)である。
【図42】実施例6による光学素子(屈折率分布あり)7の各面の主走査方向と副走査方向との係数を表す図(その2)である。
【図43】実施例6による光学素子の主走査方向と副走査方向との結像位置を示す図である。
【図44】本発明による光走査装置を備えた画像形成装置の実施形態の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 発光源
2 カップリングレンズ
3 アパーチャ
4 シリンドリカルレンズ
5 回転多面鏡(ポリゴンミラー)
6、7、7−1、11 レンズ
8 折り曲げミラー
9 感光体
10 ミラー
12 受光素子
100 レーザプリンタ
111 潜像担持体
112 帯電ローラ
113 現像装置
114 転写ローラ
115 クリーニング装置
116 定着装置
117 光走査装置
118 用紙カセット
119 レジストローラ対
120 給紙コロ
121 搬送路
122 廃紙ローラ
123 トレイ

Claims (9)

  1. 複数の発光点を有するマルチビーム用光源からの光ビームを光偏向器により偏向させた偏向光ビームを、光学系により被走査面上に複数の光スポットとして集光し、被走査面を光走査するマルチビーム用光走査装置において、
    前記光学系は、前記光学系に含まれる屈折率が均一でない屈折率分布を有し、その形状が、前記屈折率分布による被走査面上の光スポット間隔の像高間偏差量(この像高間偏差量は、被走査面上における光スポットの間隔の最大値をβmax (μm)、最小値をβmin(μm) としたとき、1−βmin/βmaxで定義される量である)を補正するように形成され、かつ、その形状が、前記屈折率分布による光スポットの結像位置ずれの像高間偏差量を小さく補正するように形成された光学素子を含み、
    光軸方向に移動可能に設けられ、前記光スポットの結像位置を光軸方向に移動させる調整手段を含むことを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項記載の光走査装置において、
    前記調整手段は、シリンドリカルレンズにより構成されていることを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項または記載の光走査装置において、
    前記光スポット間隔の像高間偏差量が0.1以下であることを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項または記載の光走査装置において、
    前記光学素子は、プラスチックにより形成されていることを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項ないしのうちいずれか1記載の光走査装置において、
    前記光学素子の屈折率分布が、被走査面において光スポットが走査する有効書込幅W(mm)に対応するレンズの有効範囲内で、0.5×10-6以上であることを特徴とする光走査装置。
  6. 請求項ないしのうちいずれか1記載の光走査装置において、
    前記光学素子が含まれる光学系は、さらに1以上の第2の光学素子を有しており、
    かつ、前記光学素子は、主走査方向の位置毎に決まるレンズの光軸方向の厚さ(肉厚)の偏差量(この偏差量は、光学素子の最も厚い肉厚をDmax (mm)、最も薄い肉厚をDmin (mm)としたとき、1−Dmin /Dmax で定義される量である)が最も大きいことを特徴とする光走査装置。
  7. 請求項記載の光走査装置において、
    前記光学素子の肉厚の偏差量が、被走査面において光スポットが走査する有効書込幅W(mm)に対応するレンズの有効範囲内で、0.65以上であることを特徴とする光走査装置。
  8. 請求項ないしのうちいずれか1記載の光走査装置において、
    前記光学素子が含まれる光学系は、さらに1以上の第2の光学素子を有しており、
    かつ、前記光学素子が、副走査方向のパワーが最も大きいことを特徴とする光学走査装置。
  9. 感光性の像担持体の被走査面に対して光走査手段による走査を行って潜像を形成し、該潜像を現像手段で可視化して画像を得る画像形成装置において、
    前記像担持体の被走査面の走査を行う光走査手段として、請求項1ないしのうちいずれか1記載の光走査装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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