JP4495883B2 - 走査結像光学系・光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

走査結像光学系・光走査装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、走査結像光学系・光走査装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光走査装置は、デジタル複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置に関連して広く知られているが、光走査装置の低コスト化や結像光学素子における特殊面形状の実現のため、走査結像光学系材料の樹脂化が進んでいる。
【0003】
樹脂製レンズは、環境変化による温・湿度等の変化に由来する曲率半径や屈折率の変動がガラスレンズに比して大きく、このような変動が生じると、像面の変動が生じて光スポットの結像面が被走査面に対してずれ、スポット径が増大して画像劣化の原因になる。
【0004】
また、近来、光走査の効率の高効率化を目してマルチビーム走査が実施されつつあるが、マルチビーム走査において上記像面の変動が生じると、隣接する光スポットの主走査線の間隔(走査線ピッチ)が正規の間隔幅からずれ、スポット径の増大と相俟って画質を劣化させる。
【0005】
このため、走査結像光学系に樹脂製光学素子を用いる場合、環境変化による樹脂製光学素子の光学特性の変動を補正する必要がある。このような補正を行う方法として従来、特開平8−292388号公報、特許第2804647号公報、特許第2736984号公報開示のものが知られている。
【0006】
これら従来法は、温度変化に伴う「像面の光学系光軸方向への変位」を補正するものであり、温度変化に伴なう「像面の変形」が生じなければそれなりに有効であるが、像面が変形するような場合には、補正として十分ではない。
【0007】
図5を参照すると、図5(a)において、符号Iは像面を示し、符号SFは被走査面を示す。像面Iは「主走査方向の像面」であるとする。説明の単純化のため、図5(a)では、主走査方向の像面湾曲が理想的に補正され、主走査方向の像面Iが完全に被走査面SFに合致している場合を示している。
【0008】
図5(b)は、温度の変化に共ない主走査方向の像面Iが変位して、被走査面SFに対して乖離した状態を示す。この状態において、主走査方向の像面Iは、被走査面SFに直交する方向へ変位しているが、像面の形状は変化していない。
【0009】
このとき、偏向光束は、図の如く像面I上に結像し、発散状態となって被走査面SFに到達して光スポットを形成する。図5(c)は、図5(b)の状態を説明図的に拡大して示している。光スポットを形成する光束は、幾何光学的な結像点(実線で示す光線の交点)の近傍に「ビームウエスト」を形成し、ビームウエスト近傍の光束径は、破線で示すように変化する。理想的な状況は「ビームウエスト位置が被走査面SFと合致する状態」であり、光スポットの設計上の(主走査方向の)スポット径は、このときのビームウエスト径:dである。
【0010】
しかるに図5(c)のように、像面Iが被走査面SFに対してずれると、被走査面SF上に形成される光スポットの主走査方向のスポット径:Dは、設計上のスポット径:dよりも大きくなる。これが所謂「ビーム径の太り」である。図5(c)の状態は、主走査方向のスポット径を小径化するために、主走査方向において光束を強く集束させている場合である。
【0011】
これに対し、図5(d)の状態は、主走査方向のスポット径はそれほど小径でなく、このため光束の集束状態がゆるい。この場合には、像面Iのずれによる、設計上のスポット径:dと被走査面上でのスポット径:Dとの間にそれほど大きな違いは無い。
【0012】
ここで、設計上のスポット径:dと、実際上のスポット径:Dとの関係において、実用上、上記ビーム径の太りが問題とならない範囲をD≦d+Δdとし、ビームウエスト位置の両側において、D≦d+Δdが成り立つ距離範囲をΔLとするとき、ΔLを「深度余裕」と呼ぶ。この場合、像面Iと被走査面SFとの乖離がΔL内であるならば、実用上問題となる「ビーム径の太り」は発生しない。
【0013】
深度余裕は、図5(c)と(d)との比較からも明らかなように、光線の集束の強さに依存する。スポット径が小さくなるほど、光スポットを形成する光束は強く集束させられるのでΔLが小さくなり、深度余裕はせまくなる。
【0014】
温度変化により「像面Iと被走査面SFとに生じた乖離」が図5(b)の如くであって、乖離した像面Iの形状が「乖離前の形状から実質的に変化」していなければ、スポット径が「ある程度大き」い場合には、像面Iの乖離量が深度余裕の範囲内となって、像面の移動をあえて補正するまでもないこともある(図5(d)の場合)。
【0015】
温度変化により被走査面SFと乖離した像面の形状が、乖離前と実質的に同じであるならば、このような像面の乖離を補正することが可能であり、上に挙げた各公報記載の補正は、このような像面位置の変動を補正する方法である。
【0016】
樹脂製結像素子を用いた場合「温度変化による像面変動」は、上述したような「像面の形状が変動の前後で実質的に変わらない」場合のみとは限らない。図5(e)に示すのは、図5(a)に示すような像面Iが、温度変化により、被走査面SFから乖離するのみならず、形状が円弧形状に変形した場合である。
【0017】
像面Iの形状が図5(e)のように変形した場合、図の上下方向を主走査方向とすると「ビーム径の太り」は、走査領域の中央部では大きく、両端側では小さい。このような場合、有効書込領域において、スポット径が光スポットの像高と共に変化するので、描き込まれた画像の画質の劣化が目立ち易い。
【0018】
例えば、fθレンズ系に使用された樹脂製レンズの「温度変化による光学特性変化」に起因して、図5(e)の如き像面変動が生じる場合、このような変動を上記各公報記載の補正方法で補正すると、補正後の像面Iの状態は、例えば、図5(f)の如きものとなり、光軸近傍でのスポット径は良好になるが、書込領域両端部における「ビーム径の太り」が大きくなってしまう。
【0019】
上には、主走査方向における像面の変動の場合を説明したが、副走査方向の像面変動の場合も同様である。特に、副走査方向における像面変動において「像面の変形が著しい状態」でマルチビーム走査を行うと、走査線ピッチが像高と共に変動して、書き込まれた画像の画質を著しく劣化させる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上述したところに鑑み、樹脂製光学素子を使用する走査結像光学系を用い、温度変化に起因する像面の変形を有効に軽減した光走査装置の実現を課題とする。この発明はまた、樹脂製結像素子を使用する走査結像光学系を用い、温度変化に起因する像面の変形を有効に軽減し、像面と被走査面との乖離を有効に補正した光走査装置の実現を課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
この発明の走査結像光学系は、第1〜第3光学系を有する。
第1光学系は、光源からの光束を以後の光学系にカップリングする。
第2光学系は、第1光学系からの光束を、光偏向器の偏向反射面近傍に、主走査方向に長く略線状に集光させる。
第3光学系は、光偏向器により偏向される偏向光束を被走査面に向けて集光し、被走査面上に光走査のための光スポットを形成する。
【0022】
請求項1記載の走査結像光学系は、以下の点を特徴とする。即ち、第3光学系が少なくとも2枚の樹脂製結像素子を有し、温度変動:ΔTに対する主走査方向の像面の、各像高での像面変動量:ΔMの、有効書込領域内における最大値:ΔMmax、最小値:ΔMminが条件:
|(ΔMmax−ΔMmin)/ΔT|<0.01[mm/℃] (1)
を満足する。
【0023】
ここにおいて「温度変動:ΔT」は、第1〜第3光学系の使用環境における温度変化範囲を意味する。走査結像光学系は、一般に、平均的な室温である25℃前後を基準として設計されるが、光走査装置が実際に使用される環境では、第1〜第3光学系の温度は例えば、10℃(冬季において、週明けに光走査装置が最初に運転されるような場合等)から45℃(長時間の連続使用で、装置内で発生した熱により温度が上昇した場合等)程度の範囲で変動する。この場合を例にとれば、上記温度変動:ΔTは35℃(=45℃−10℃)である。
【0024】
温度変動の上限をTU、下限をTL、設計基準温度をTCとする。光スポットの像高(主走査方向の位置)をHとし、主走査方向の像面湾曲量をMで表すと、像面湾曲量:Mは、像高:Hと温度:Tとの関数として表すことができる。この場合、M(H,TC)は設計温度における主走査方向の像面湾曲で、設計上の像面湾曲であり、有効書込領域内における任意像高:Hにおいて、M(H,TC)の絶対値が0に近いほど像面湾曲は良好に補正されていることになる。
【0025】
上の説明における「温度変動:ΔTに対する主走査方向の像面の、各像高での像面変動量:ΔM」は、M(H,TU)−M(H,TL)を意味し、従って、ΔMは像高:Hの関数であるからこれをΔM(H)と書くと、上記ΔMmax、ΔMminはそれぞれ、ΔM(H)の最大値および最小値を意味する。
【0026】
従って、条件(1)における「|(ΔMmax−ΔMmin)|」の部分は、温度変動:ΔTによる像面の変形量の目安を表しており、この量が小さいほど、温度変動に伴なう像面の「形状変形の程度」が小さいことになる。条件(1)は、ΔTの温度変動における「単位温度変化あたりの像面の変形」の程度が0.01mmより小さいことを意味している。
【0027】
第3光学系の樹脂製結像素子がレンズであれば、1枚の樹脂製結像光学系でも、その入射側のレンズ面形状と、射出側のレンズ面形状とを調整することにより、条件(1)を満足させることが可能である。
【0028】
しかし、請求項1記載の走査結像光学系においては、第3光学系が「2枚以上の樹脂製結像素子」を有する。そして、請求項1記載の走査結像光学系は、これら樹脂製結像素子の各単体による温度変化:ΔTに対する主走査方向のバックフォーカス変動量:Δfmの、上記2枚以上の樹脂製結像素子に対する総和をΣΔfmとするとき、各像高でのバックフォーカス総変動量:ΣΔfmの、有効書込領域内における最大値:(ΣΔfm)max、最小値:(ΣΔfm)minが、条件:
|{(ΣΔfm)max−(ΣΔfm)min}/ΔT)|<0.02[mm/℃] (2)
を満足する。
【0029】
第3光学系が2枚以上の樹脂製結像素子を含む場合、個々の樹脂製結像素子の光学特性が温度とともに変化する。主走査方向のバックフォーカス:fmは、第3光学系における最も像面側の素子面から像面までの距離である。温度変動があると、樹脂製結像素子の光学特性の変化により、バックフォーカス:fmが変化する。このときのバックフォーカス:fmの変化は、個々の樹脂製結像素子の光学特性に起因するものの総和であるので、請求項2記載の走査結像光学系では、樹脂製結像素子ごとの影響を独立に考える。
【0030】
即ち、例えば、第3光学系に2枚の樹脂製結像素子が含まれる場合を考え、これらを樹脂製結像素子A、樹脂製結像素子Bとする。これら樹脂製結像素子A、Bの個々が上記「樹脂製結像素子の各単体」である。
【0031】
第3光学系において「樹脂製結像素子Aのみ」に、温度変動:ΔTが生じたものとする。即ち、この場合、第3光学系における樹脂製結像素子Bや他の結像素子には温度変動は生じていない。このときの、主走査方向のバックフォーカスの変化量(変動量)を「ΔfmA」とする。同様に、第3光学系の樹脂製結像素子Bのみに温度変動:ΔTが生じた場合を考え、このときの、主走査方向のバックフォーカスの変化量を「ΔfmB」とする。
【0032】
請求項1記載の発明における上記「樹脂製結像素子の各単体(この場合、樹脂製結像素子A、B)による温度変化:ΔTに対する主走査方向のバックフォーカス変動量:Δfm」は上記「ΔfmA、ΔfmBのそれぞれ」を意味し、「2枚以上の樹脂製結像素子に対する総和:ΣΔfm」は、上の例でいえば「ΔfmA+ΔfmB」を意味する。
【0033】
温度変動に伴なう「像面の形状の変形」を考慮するから、バックフォーカス:fmの変動量:Δfmは光スポットの像高:Hの関数であり、上記ΣΔfmも像高:Hの関数である。従って、有効書込領域内における最大値:(ΣΔfm)max、最小値:(ΣΔfm)minは、像高:Hの関数としての総変動量:ΣΔfm(H)における最大値および最小値を意味する。
【0034】
条件(2)における「|{(ΣΔfm)max−(ΣΔfm)min}|」の部分も、温度変動:ΔTによる「像面の形状の変形量」の目安を表しており、この量が小さいほど、温度変動に伴なう「像面の変形の程度」が小さい。条件(2)は、ΔTの温度変動における単位温度変化あたりの「像面の変形の程度」が0.02mmより小さいことを意味している。
【0035】
第3光学系が複数枚の樹脂製結像素子を有するので、個々の素子の形状を調整することにより、上記ΣΔfmの像高:Hによる変化を小さく(すなわち、前記「|{(ΣΔfm)max−(ΣΔfm)min}|」を小さく)して、条件(2)を満足させることができる。
【0036】
請求項1記載の走査結像光学系における第3光学系は、2枚の樹脂製結像素子で構成することができる(請求項2)。
【0037】
請求項3記載の走査結像光学系は、以下の如き特徴を有する。即ち、第3光学系は、少なくとも2枚の樹脂製結像素子を有する。温度変動:ΔTに対する副走査方向の像面の、各像高での像面変動量:ΔSの、有効書込領域内における最大値:ΔSmax、最小値:ΔSminが条件:
|(ΔSmax−ΔSmin)/ΔT|<0.01[mm/℃] (3)
を満足する。
【0038】
ここにおいて、ΔS、ΔSmax、ΔSminの意味するところは、請求項1におけるΔM、ΔMmax、ΔMminの説明における「主走査方向」を「副走査方向」で置き換えたものに相当する。
【0039】
第3光学系の樹脂製結像素子がレンズであれば、1枚の樹脂製結像光学系でも、その入射側のレンズ面形状と、射出側のレンズ面形状とを調整することにより、条件(3)を満足させることが可能である。
【0040】
しかし、請求項3記載の走査結像光学系は2枚以上の樹脂製結像素子を有し、以下の特徴を有する。
【0041】
即ち、これら樹脂製結像素子の各単体による温度変化:ΔTに対する副走査方向のバックフォーカス変動量:Δfsの、上記2枚以上の樹脂製結像素子に対する総和をΣΔfsとするとき、各像高でのバックフォーカス総変動量:ΣΔfsの、有効書込領域内における最大値:(ΣΔfs)max、最小値:(ΣΔfs)minが、条件:
|{(ΣΔfs)max−(ΣΔfs)min}/ΔT)|<0.02[mm/℃] (4)
を満足する。
【0042】
Δfs、ΣΔfs、(ΣΔfs)max、(ΣΔfs)minの意味するところは、請求項2におけるΔfm、ΣΔfm、(ΣΔfm)max、(ΣΔfm)minの説明における「主走査方向」を「副走査方向」で置き換えたものに相当する。
【0043】
請求項3記載の走査結像光学系でも、第3光学系が複数枚の樹脂製結像素子を有するので、各素子の形状の調整により、上記ΣΔfsの像高:Hによる変化を小さく(すなわち、前記「|{(ΣΔfs)max−(ΣΔfs)min}|」を小さく)して、条件(4)を満足させることができる。
【0044】
上記請求項3記載の走査結像光学系の第3光学系は、2枚の樹脂製結像素子で構成することができる(請求項4)。
【0045】
上記請求項1〜4の任意の1に記載の走査結像光学系において、第3光学系は「主走査方向において、8次以上の高次係数を持つ非円弧面を2面以上有する」ことが好ましい(請求項5)。
【0046】
非円弧面が8次以上の高次係数を有すると、非円弧面の形状表現の自由度が大きいため、このような非円弧形状を2面以上用いることにより、温度変化に対するパワー変動を、各像高ごとに細かく補正することが容易になる。
【0047】
上記請求項1〜5記載の走査結像光学系において、第2光学系を「主走査方向に負のパワーを有する1枚以上の樹脂製結像素子と、1枚以上の正のパワーのガラス製結像素子を有する」構成とし、温度変動:ΔTに対する主走査方向の像面変動量:ΔMが、条件:
|ΔM/ΔT|<0.03[mm/℃] (5)
を満足するように構成できる(請求項6)。
【0048】
第3光学系は一般に、主走査方向に正のパワーを持ち、第3光学系の樹脂製結像素子は、このような正のパワーを分担する。これに対し、第2光学系に「主走査方向に負のパワーを持つ樹脂製結像素子」を含めることにより、温度変化に起因して第3光学系において発生する像面変動のうち、主走査方向の像面全体の平行移動的な変動(これを像面変動の「バイアス成分」と呼ぶ)を補正することが可能になる。
【0049】
請求項1〜6記載の走査結像光学系において、第2光学系を「副走査方向に負のパワーを有する1枚以上の樹脂製結像素子と、1枚以上の正のパワーを持つガラス製結像素子を有する」構成とし、温度変動:ΔTに対する副走査方向の像面変動量:ΔSが、条件:
|ΔS/ΔT|<0.03[mm/℃] (6)
を満足するようにすることができる(請求項7)。
【0050】
第3光学系は一般に、副走査方向に正のパワーを持ち、第3光学系の樹脂製結像素子は、このような正のパワーを分担する。第2光学系に「副走査方向に負のパワーを持つ樹脂製結像素子」を含めることにより、温度変化に起因して第3光学系において発生する像面変動のうち、副走査方向の像面全体の平行移動的な変動(バイアス成分)を補正することが可能になる。
【0051】
即ち、請求項6、7記載の発明では、温度変動に伴なう像面変動の「像面形状の変化」を有効に抑制しつつ、像面変動のバイアス成分をも有効に補正できるので、主走査方向あるいは「主走査方向および副走査方向」の像面を、温度変動にかかわらず、常に被走査面の近傍に位置させることができる。
【0052】
換言すれば、請求項6、7記載の走査結像光学系は、請求項1〜5を前提とし、請求項1〜5において「像面の形状の変形が所定の範囲内に制限されている」ので、バイアス成分をも含めて条件(5)、(6)を満足することにより、良好な深度余裕を実現できる。従って、光スポットのスポット径を小さくする場合にも、ビーム径の太りや、マルチビーム走査における走査線ピッチの変動を有効に抑制することができる。
【0053】
若干付言すると、請求項1〜4における条件(1)〜(4)は、温度変動に伴なう像面変動のうちの「像面形状の変形」を小さくする条件である。即ち、図5に即して言えば、条件(1)〜(4)が充足されることにより、温度変動に伴ない、像面Iが被走査面SFに対して図5(b)のように乖離しても、像面I自体に大きな変形は生じない。即ち、条件(1)〜(4)を満足すると、主走査方向・副走査方向の像面の形状が、例えば図5(e)に示すように大きく変形することはない。
【0054】
上記請求項6または7記載の走査結像光学系において、第2光学系の樹脂製結像素子の少なくとも1面を副非円弧面とし、第3光学系の樹脂製結像素子の少なくとも1面を副非円弧面とし、これら副非円弧面により波面収差を補正することができる(請求項8)。
【0055】
「副非円弧面」は、「副走査断面(主走査方向に直交する仮想的な平断面)内の形状が非円弧形状で、この副走査断面内の非円弧形状が、副走査断面の、主走査方向における位置に応じて変化する面」を言う。なお、光軸を含み主走査方向に平行な仮想的な平断面を「主走査断面」と呼ぶ。
【0056】
このような副非円弧面を、第2光学系と第3光学系とに採用することにより、偏向光束の波面収差を、有効書込領域内において良好に補正でき、同領域内において良好な光スポットを形成することができる。
【0057】
上記請求項1〜8の任意の1に記載の走査結像光学系において、第2および第3光学系の樹脂製結像素子の材料を「ポリオレフィン樹脂」とすることが好ましい(請求項9)。ポリオレフィン樹脂で形成された結像素子は、他の光学樹脂材料で形成されたものに比して、環境変動による光学特性の変動が少ないので、上に説明した「温度変動に伴なう像面変動」自体を小さくでき、上記各条件(1)〜(4)を満足させることも容易である。
【0058】
この発明の光走査装置は「光源から放射される発散性の光束を第1光学系により以後の光学系にカップリングし、カップリングされた光束を第2光学系により、光偏向器の偏向反射面近傍に、主走査方向に長く略線状に結像させ、光偏向器により偏向させ、偏向光束を第3光学系により被走査面に向けて集光し、被走査面上に光スポットを形成し、被走査面の光走査を行う光走査装置」であって、第1〜第3光学系により構成される走査結像光学系として、請求項1〜9の任意の1に記載の走査結像光学系を用いることを特徴とする(請求項10)。
【0059】
この請求項10記載の光走査装置は「温度変化により第3光学系で発生する像面変動のバイアス成分を補正するバイアス成分補正手段」を有することができる(請求項11)。
【0060】
上記請求項6または7に記載の走査結像光学系では、第2光学系が、温度変動による像面変動のバイアス成分を補正する機能を持つので、上記請求項11記載の光走査装置において、走査結像光学系として請求項6または7記載のものを用い、その第2光学系を「バイアス成分補正手段」とすることができる(請求項12)。バイアス成分補正手段は上記のものの他、例えば「温度変動を検知し、検知された温度に応じて、第2光学系を光軸方向へ変位させ、像面のバイアス変動成分を補正する」もの等、種々のものが可能である。
【0061】
上記請求項10または11または12記載の光走査装置において、被走査面上の光スポットの強度分布をラインスプレッドファンクション(LSF)で表したとき、強度:1/e2のスレッシュ幅で定義されるスポット径を、少なくとも主走査方向について「50μm以下」とすることができる(請求項13)。
【0062】
上記請求項10〜13の任意の1に記載の光走査装置は、シングルビーム方式の光走査装置として実施することもできるが、マルチビーム走査方式の光走査装置として実施することもできる(請求項14)。このように、マルチビーム走査方式の光走査装置として実施する場合、光源としては、複数の半導体レーザからの光束をビーム合成プリズムで合成する方式のもの(この場合、第1光学系は各半導体レーザごとに設けられる)でもよいが、半導体レーザアレイを光源として用いることもできる(請求項15)。
【0063】
この発明の画像形成装置は「感光媒体を光走査して画像形成を行う画像形成装置」であって、感光媒体の光走査に上述の請求項10〜15の任意の1に記載の光走査装置を用いることを特徴とする(請求項16)。
【0064】
「感光媒体」としては公知の種々のものを用いることができる。例えば、熱により発色する発色性印画紙を感光媒体とし、これを光走査し、光スポットによる「熱エネルギ」で発色させて画像形成を行うことができる。
【0065】
感光媒体によっては、光走査により感光媒体に潜像を形成し、この潜像を可視化することにより画像形成を行うようにすることができる(請求項17)。この場合、例えば、感光媒体として銀塩フィルムを用いることができる。銀塩フィルムに光走査により形成された潜像は「通常の銀塩写真のプロセス」に従い、現像・定着を行って可視化できる。このような画像形成装置は、光製版器や光描画装置として実施することができる。
【0066】
感光媒体には「光導電性の感光体」を用いることもできる。この場合、潜像は静電潜像として形成され、トナー画像として可視化される。トナー画像は、シート状の記録媒体に最終的に担持させることができる(請求項18)。
【0067】
光導電性の感光体として周知の酸化亜鉛感光紙を用いると、酸化亜鉛感光紙上に形成されたトナー画像をそのまま、酸化亜鉛感光紙をシート状の記録媒体として定着することができる。
【0068】
繰り返し使用可能な光導電性の感光体を用いる場合は、感光体上に形成されたトナー画像を、転写紙やOHPシート(オーバヘッドプロジェクタ用のプラスチックシート)等のシート状の記録媒体に、直接もしくは中間転写ベルト等の中間転写媒体を介して転写し、定着することにより所望の画像を得ることができる。
【0069】
このような画像形成装置は、デジタル複写機や光プリンタ、光プロッタ、ファクシミリ装置等として実施できる。
【0070】
【発明の実施の形態】
図1は、光走査装置の実施の1形態を説明するための図である。
【0071】
この光走査装置はマルチビーム走査方式のものであって、符号1で示す光源は図1(c)に示すように、4個の半導体レーザ発光部(チャンネル)CH1〜CH4を直線上に等間隔に配列した4チャンネル半導体レーザアレイである。
【0072】
図1(a)は、光走査装置の光学配置を副走査方向(図面に直交する方向)から見た状態を示し、(b)は、光源から被走査面に至る光路を光軸にそって展開した状態を主走査方向から見た状態を示している。なお、図の煩雑を避けるため、光束については1本の主光線のみを図示している。
【0073】
光源1から放射された発散性の光束(レーザ光束)は、「第1光学系」であるカップリングレンズ2により「以後の光学系への伝播」に適した光束状態、例えば、平行光束、弱い発散性もしくは弱い集束性の光束にカップリングされる。後述する実施例では、カップリングレンズ2は、光源1からの光束を実質的な平行光束にカップリングしている。
【0074】
カップリングレンズ2としては単玉の非球面レンズ等を使用でき、カップリングされた光束の波面収差を、カップリングレンズ単独で良好に補正することができる。カップリングレンズ2から射出した光束は、アパーチュア3の開口部を通過してビーム整形され、第2光学系4に入射する。
【0075】
第2光学系4は3枚のレンズ10、11、12により構成されている。これら3枚のレンズ10、11、12のうち、レンズ10、11は樹脂製レンズ(樹脂製結像素子)、レンズ12はガラス製レンズ(ガラス製結像素子)である。
【0076】
第2光学系4は、第1光学系2側から入射する光束を、「光偏向器」であるポリゴンミラー5の偏向反射面5Aの近傍に「主走査方向に長く略線状」に集光させる。このとき、光束は、ポリゴンミラー5を収納するケーシングの防音ガラス8を透過する。防音ガラス8は、その表面で反射される光束が「ゴースト光」として作用しないように、副走査方向に対して所定の微小角傾けられている。
【0077】
ポリゴンミラー5の偏向反射面5Aにより反射された光束は、ポリゴンミラー5の等速回転に伴ない等角速度的に偏向する偏向光束となり、上記防音ガラス8を透過して第3光学系6に入射する。第3光学系6は「fθレンズ」であって、2枚のレンズ61、62により構成されている。後述の実施例では、レンズ61、62は共に樹脂製レンズ(樹脂製結像素子)である。
【0078】
第3光学系6を透過した偏向光束は、光走査装置の光学系を収納するハウジングに設けられた防塵ガラス9(反射光がゴースト光となるのを防止するため、副走査方向に対して所定の角度傾いている)を透過し、第3光学系により被走査面7に向けて集光され、被走査面7上に光スポットを形成する。この光スポットにより、被走査面7の主走査が等速的に行われる。
【0079】
説明中の実施の形態では、光源が4チャンネルの半導体レーザアレイであり、4本の光束が放射されるので、被走査面7上には、互いに副走査方向に分離した4個の光スポットが形成され、4本の主走査ラインが同時走査されてマルチビーム走査が行われる。
【0080】
マルチビーム走査は、隣接する光スポットが互いに隣接する主走査ラインを走査する「線順次走査方式」とすることもできるし、隣接する光スポットが間に1ライン以上の主走査ラインをまたいで走査する「飛び越し走査方式」とすることもできる。被走査面7は、実体的には感光媒体(光導電性の感光体等)の感光面である。
【0081】
光束は、第3光学系により集光されつつ偏向し、有効書込領域での書込みを開始する前に反射鏡13と同期用レンズ14を介してフォトダイオード15に検出され、フォトダイオード15から発せられる受光信号に基づき、書込み開始のための同期信号が生成される。
【0082】
第2光学系4を構成するレンズ10、11、12は、そのレンズ面形状を副走査断面についてみると、図1(d)に示す如くである。樹脂製レンズ10の入射面10aは「負のパワーを持った球面(凹球面)」であり、射出面10bは副走査方向にのみ負のパワーを持つシリンドリカル面である。従って、樹脂製レンズ10は、主・副走査方向に負のパワーを持つアナモルフィックなレンズであり、その負のパワーは副走査方向において「より強」い。
【0083】
従って、光源側から入射する平行光束は、樹脂製レンズ10により、主・副走査方向ともに発散傾向を与えられて樹脂製レンズ11に入射する。レンズ11は副走査方向に負のパワーを有し、レンズ10からの発散光束は、レンズ11により、副走査方向にはさらに発散性を強められ、主走査方向には入射光束の発散性を略保存されてガラス製レンズ12に入射する。なお、後述する実施例では、樹脂製レンズ11の射出側面11bが「副非円弧面」である。
【0084】
ガラス製レンズ12は、主走査方向に正のパワーを有し、副走査方向は「より強い正のパワー」を有する。樹脂製レンズ11側から入射する発散光束は、副走査方向についてはガラス製レンズ12の強い正のパワーにより集光光束に変換され、主走査方向については正のパワーにより平行光束に戻される。即ち、第2光学系4は、副走査方向については集束光学系として機能し、主走査方向についてはビームエキスパンダとしての機能を有する。
【0085】
従って、ガラス製レンズ12を透過した光束は、上記の如くポリゴンミラー5の偏向反射面5Aの位置に「主走査方向に長く略線状」に集光することになる。
【0086】
なお、ガラス製レンズ12は、後述の実施例では入射面12aが、副走査方向に正のパワーを持つ凸シリンドリカル面、射出面12bが凸球面である。
【0087】
ガラス製レンズ12は、実施例の場合のようにシリンドリカル面と球面の組合せで構成できるほか、シリンドリカルレンズと球面レンズを貼り合わせた構成でもよく、異なるパワーを持った2面のシリンドリカル面で構成しても良い。また、カップリングレンズ2のカップリング状態を変えて、第2光学系に入射する光束が弱い集束性の光束となるようにすると、レンズ12を「副走査方向にのみ正のパワーを持つシリンドリカルレンズとすることもできる。
【0088】
以下に挙げる実施例では、第3光学系6を構成するレンズ61、62が共に樹脂製レンズであるので、温度変動により像面変動を生じるが、像面の形状変化が前記条件(1)〜(4)を満足するようにレンズ61、62の形状が設定される。また、像面変動のバイアス成分のうち、主走査方向の像面変動については、第2光学系4における樹脂製レンズ10における「入射面10aの主走査方向のパワー変動」で補正相殺し、副走査方向の像面変動については樹脂製レンズ10の射出面10b、樹脂製レンズ11の入射面11a、射出面11bのパワー変動で補正相殺している。
【0089】
【実施例】
以下、図1に即して説明した光走査装置の具体的な実施例を挙げる。
【0090】
レンズ面の形状表現は、以下の如く行う。
【0091】
レンズ面の主走査断面を考えたとき、この主走査断面内でのレンズ面形状が非円弧である場合、主走査断面内での近軸曲率半径をRm、光軸からの主走査方向の距離をY、円錐常数をK、高次の係数をA1,A2,A3,A4,A5,A6,・・、光軸方向のデプスをX(Y)として、周知の式:
X(Y)=(Y2/Rm)/[1+√{1-(1+K)(Y/Rm)2}+
+A1Y+A22+A33+A44+A55+A66+・・(1A)
で表し、Rm、K、A1等を与えて形状を特定する。奇数次の係数:A1,A3,A5・・の何れかが「非0」であると、主走査断面内の非円弧形状は光軸に対して非対称形状となる。実施例では偶数次のみを用いており、主走査方向に対称形である。
主走査方向に直交する仮想的な平断面である副走査断面は、レンズ面に対して主走査方向の任意の座標:Yにおいて考えることができる。
【0092】
例えばトーリック面のように、副走査断面内の曲率(曲率半径の逆数)が、主走査方向の座標:Yに応じて変化する場合には、光軸を含む副走査断面におけるレンズ面の曲率半径をRs(0)、係数をB,B,B,B,・・として、当該レンズ面の副走査断面の曲率:C(Y)を次式(2A)で表す。
【0093】
Cs(Y)={1/Rs(0)}+B1Y+B22+B33+B44+B55+・・(2A)
Yの奇数次の係数:B1、B、B、・・の何れかが「非0」であるとき、副走査断面内の曲率の変化は、主走査方向において光軸に関して非対称となる。「副非円弧面」は、前述の如く、副走査断面内の形状が非円弧形状で、この副走査断面内の非円弧形状が、副走査断面の主走査方向における位置:Yに応じて変化する面であるが、主走査方向の座標:Y、副走査方向の座標:Zにおける光軸方向のデプス:X(Y,Z)を用い、次ぎの(3A)式で表す。
【0094】
X(Y,Z)={Y/Rm}/[1+√{1−(1+K)(Y/Rm)}]
+AY+A+A+・・
+Cs(Y)Z/[1+√{1−(1+Ks(Y))Cs(Y)}]
+(F+FY+F+F+F+・・)Z
+(G+GY+G+G+G+・・)Z
+(H+HY+H+H+H+・・)Z
+(I+IY+I+I+I+・・)Z
+(J+JY+J+J+J+・・)Z
+(K+KY+K+K+K+・・)Z
+(L+LY+L+L+L+・・)Z
+(M+MY+M+M+M+・・)Z
+(N+NY+N+N+N+・・)Z
+・・・ (3A) 。
【0095】
式(3A)の右辺第3行の「Cs(Y)」は、前記(2A)式で定義され、Ks(Y)は、主走査方向の「座標:Yの位置における副走査断面」内の形状における円錐定数であり、Yの関数として、
Ks(Y)=C+CY+C+C+C+C+・・(4A)
と表される。右辺第1項の「C」は、Ks(0)である。
【0096】
(3A)式において、F、F、F、・・、G、G、G、・・等が「非0」であるとき、副走査断面内の非円弧量が主走査方向に非対称となる。
【0097】
副非円弧面を表す式(3A)式において、右辺第1〜第2行は主走査方向の座標:Yのみの関数で前述の(1A)式と同じく「主走査断面内の形状」を表す。また、右辺第3行以下では、副走査断面のY座標が決まるとYの係数に応じて「Zの各次数の項」の係数が決まり、座標:Yにおける「副走査断面内の非円弧形状」が定まる。尚、副非円弧面の解析表現は上に挙げたものに限らず、種々のものが可能であり、この発明における副非円弧面の形状が上記式による表現に限定されるものではない。
【0098】
「具体的な数値例」
画素密度:1200dpi、有効書込幅:±150mm、画角:±37.7度
「光源ユニット」
光源:4チャンネル半導体レーザアレイ 発光波長:780nm、
チャンネル配列ピッチ:14μm、
チャンネル配列方法が副走査方向に対して成す角:12.4度、
温度変化に対する波長変動係数:2.31×10-5(nm/℃)、
保持部材(アルミニウム製)の線膨張係数:2.31×10-5(1/L℃)
「カップリングレンズ(第1光学系)」
ガラス非球面レンズ 焦点距離:27mm、
カップリング作用:コリメート作用
波面収差を有効に補正されている。
【0099】
「アパーチュア」
光軸上(像高:0)におけるスポット径:約30μmを狙いとした。
【0100】
開口部:8.2mm(主走査方向)×1.6mm(副走査方向)の矩形開口
カップリングレンズからの距離:4.5mm
「ポリゴンミラー」
偏向反射面数:5面
内接円半径:18mm
光源側からの入射光束の主光線とfθレンズ光軸とがなす角:60度
偏向反射面による偏向の起点と回転軸の距離:
fθレンズの光軸方向:16.6mm、主走査方向:7.2mm
「ポリゴンスキャナー用防音ガラス」
フロートガラス 厚さ:1.9mm
副走査方向に対する傾き角:2度、
主走査方向に対する傾き角:8度
「防塵ガラス」
フロートガラス 厚さ:1.9mm
副走査断面内に対する傾き角:20度
「同期光学系」
被走査面と略等価な結像位置に同期検知用フォトダイオードを設置
同期用レンズは副走査に曲率を有するシリンダレンズ
以下に具体的データをあげる光学系において、樹脂製レンズは全て「ポリオレフィン径樹脂」で成形して作製した。
【0101】
「カップリングレンズとポリゴンミラー間の光学配置」
図1(b)に示すように、カップリングレンズ2と偏向反射面5Aとの間の面間隔をd0〜d6とすると、これら面間隔の数値は以下の通りである。
【0102】
d0=47mm,d1=3mm,d2=9.2mm,d3=3mm,
d4=8.15mm,d5=6mm,d6=114mm
レンズ10、11は樹脂製であり、レンズ12はガラス製である。
【0103】
第2光学系の各レンズ面10a〜12bの曲率半径
レンズ面10aの曲率半径:−119.97mm
レンズ面10bの曲率半径:∞(主) 16.4mm(副)
レンズ面11aの曲率半径:∞(主) −16mm(副)
レンズ面11bの曲率半径:1.0E+8mm(主) 18.03mm(副)
レンズ面12aの曲率半径:∞(主) 13.54mm(副)
レンズ面12bの曲率半径:−186mm
上の表記において、(主)、(副)とあるのは、それぞれ主走査方向、副走査方向を表す。また「1.0E+8」は「1.0×108」を意味する。以下においても同様である。
【0104】
レンズ面の形状は、レンズ面10aが凹球面、レンズ面10b、11aが凹シリンドリカル面、レンズ面12aが凸シリンドリカル面、レンズ面12bが凸球面である。そして、レンズ面11b(樹脂製レンズ11の射出側のレンズ面)は「副非円弧面」である。
【0105】
Figure 0004495883
「ポリゴンミラーと被走査面間の光学配置」
図1(b)に示すように、偏向反射面5Aと被走査面7との間の面間隔をd7〜d11とし、レンズ61、62の主走査方向へのシフト量(図1(a)において図面上方へのシフトを正とする)を、それぞれd12、d13とすると、これらの数値は以下の通りである。
【0106】
d7=71.6mm,d8=30mm,d9=66.3mm,
d10=8.5mm,d11=159.3mm,d12=0.2mm,
d13=0.2mm
樹脂製レンズ61、62の屈折率:
1.523978(λ=780nm、25℃時)
樹脂製レンズ61、62の線膨張係数:7×10-5(1/L℃)
樹脂製レンズ61,62の屈折率係数 -8.9×10-5(1/℃)
レンズ面61a(主走査断面内の形状が光軸対称な非円弧形状で、副走査断面内の曲率は主走査方向において光軸に関して非対称に変化する)の形状データ
Rm=-1030.233,Rs= -89.519
A0=-4.041619E+02,A4= 6.005017E-08,A6=-7.538155E-13,A8=-4.036824E-16,
A10= 4.592164E-20,A12=-2.396524E-24,
B1=-9.317851E-06,B2= 3.269905E-06,B3= 4.132497E-09,B4=-4.207716E-10,
B5=-1.170114E-12,B6= 4.370640E-14,B7= 2.347965E-16,B8=-6.212795E-18,
B9=-3.967994E-20,B10=-3.873869E-21,B11= 3.816823E-24,
B12= 4.535843E-25 。
【0107】
レンズ面61b(主走査断面内の形状が光軸対称な非円弧形状で、副走査断面内の曲率は主走査方向において光軸対称に変化する)の形状データ
Rm=-109.082,Rs= -110.881
A0=-5.427642E-01,A4= 9.539024E-08,A6= 4.882194E-13,A8=-1.198993E-16,
A10= 5.029989E-20,A12=-5.654269E-24
B2=-3.652575E-07,B4= 2.336762E-11,B6= 8.426224E-14,B8=-1.026127E-17,
B10=-2.202344E-21,B12= 1.224555E-26 。
【0108】
レンズ面62a(主走査断面内の形状が光軸対称な非円弧形状で、副走査断面内の曲率は主走査方向において光軸対称に変化する)の形状データ
Rm=1493.655,Rs= -70.072
A0= 5.479389E+01,A4=-7.606757E-09,A6=-6.311203E-13,A8= 6.133813E-17,
A10=-1.482144E-21,A12= 2.429275E-26,A14=-1.688771E-30
B2=-8.701573E-08,B4= 2.829315E-11,B6=-1.930080E-15,B8= 2.766862E-20,
B10= 2.176995E-24,B12=-6.107799E-29
レンズ面62b(副非円弧面)の形状データ
Rm=1748.584,Rs= -28.035
A0=-5.488740E+02,A4=-4.978348E-08,A6= 2.325104E-12,A8=-7.619465E-17,
A10= 3.322730E-21,A12=-3.571328E-26,A14=-2.198782E-30,
B1=-1.440188E-06,B2= 4.696142E-07,B3= 1.853999E-11,B4=-4.153092E-11,
B5=-8.494278E-16,B6= 2.193172E-15,B7= 9.003631E-19,B8=-9.271637E-21,
B9=-1.328111E-22,B10=-1.409647E-24,B11= 5.520183E-27,
B12= 4.513104E-30,
C0=-9.999999E-01,
I0=-1.320849E-07,I2=-1.087674E-11,I4=-9.022577E-16,I6=-7.344134E-20,
K0= 9.396622E-09,K2= 1.148840E-12,K4= 8.063518E-17,K6=-1.473844E-20
以上により、光走査装置における各レンズの形状が特定される。
【0109】
上に挙げた具体的な数値例の25℃における、像面湾曲を図2(a)の中央の図として示す。この図における破線が主走査方向の像面であり、実線が副走査方向の像面を表す。像面湾曲は、主走査方向とも25℃に対しては十分に良好に補正され、主走査方向・副走査方向の像面は実質的に被走査面と合致している。
【0110】
実施例1
実施例1は、上記数値例において、第2光学系として「上記数値例のものと等価」な、焦点距離:45mmのガラス製シリンドリカルレンズを用いた場合である。このとき、25℃における像面湾曲は図2(a)中央の図と同じであるが、10℃では図2(a)の左図、45℃では右図のようになる。即ち、第3光学系6を構成する樹脂製レンズ61、62の「温度変動による光学特性の変化」により、像面は主走査方向(破線)、副走査方向(実線)とも変動する。
【0111】
像面の変動は、全体がずれるバイアス成分と、像面の変形とで構成され、バイアス成分(像高0での変化)は、例えば45℃では、主走査方向に付き略1mm、副走査方向に付き略1.5mmが発生している。
【0112】
ここで、像面の変形を、前述の条件のパラメータで評価してみる。
【0113】
先ず、10℃および45℃における主走査方向の各像高での像面変動量(単位:mm)を像高の代表値:0、±40、±80、±120、±150mmについて求めると、以下のようになる。
像高 150 120 80 40 0
10℃ -0.066 -0.013 0.017 0.023 0.024
45℃ 0.054 -0.012 -0.051 -0.061 -0.062
像高 -40 -80 -120 -150
10℃ 0.023 0.017 -0.012 -0.063
45℃ -0.060 -0.052 -0.014 0.050
これから、ΔMを求めると次ぎのようになる。
像高 150 120 80 40 0
ΔM 0.120 0.001 -0.068 -0.084 -0.086
像高 -40 -80 -120 -150
ΔM -0.084 -0.068 -0.001 0.113
これから、ΔMmax=0.120(像高:150mm)、ΔMmin=-0.086(像高:0mm)であり、温度変動:ΔT=45−10=35℃であるから、条件(1)のパラメータ:|(ΔMmax−ΔMmin)/ΔT|の値は0.006となり、条件(1)を満足している。
【0114】
次ぎに、第3光学系における樹脂製レンズ61、62の各々に対する主走査方向のバックフォーカスの変動量:Δfm(25℃の像面からの変化量)を求めると、以下のようになる。
【0115】
「レンズ61単体の温度変動による、像面の25℃の位置からのずれ量」
像高 150 120 80 40 0
10℃ -0.817 -0.740 -0.756 -0.829 -0.867
45℃ 1.068 0.968 0.991 1.088 1.139
像高 -40 -80 -120 -150
10℃ -0.829 -0.756 -0.737 -0.808
45℃ 1.089 0.991 0.964 1.057
「レンズ62単体の温度変動による、像面の25℃の位置からのずれ量」
像高 150 120 80 40 0
10℃ 0.000 -0.067 -0.072 -0.029 -0.004
45℃ 0.000 0.087 0.094 0.039 0.005
像高 -40 -80 -120 -150
10℃ -0.030 -0.072 -0.067 -0.003
45℃ 0.039 0.094 0.088 0.004
これから、各樹脂製結像素子単体の温度変動による主走査方向のバックフォーカス変動量:Δfmを求めると以下のようになる。
【0116】
「レンズ61単体の温度変動によるΔfm」
像高 150 120 80 40 0
Δfm -1.885 1.708 1.747 1.918 2.006
像高 -40 -80 -120 -150
Δfm 1.918 1.747 1.701 1.865
「レンズ62単体の温度変動によるΔfm」
像高 150 120 80 40 0
Δfm 0.000 0.154 0.166 0.068 0.009
像高 -40 -80 -120 -150
Δfm 0.069 0.166 0.155 0.007
次ぎに、これらを用いて、樹脂製結像素子に対する総和:ΣΔfmを求めると、以下のようになる。
【0117】
「レンズ61、62に対する総和:ΣΔfm」
像高 150 120 80 40 0
ΣΔfm 1.885 1.862 1.913 1.986 2.015
像高 -40 -80 -120 -150
ΣΔfm 1.987 1.913 1.856 1.872
これから、ΣΔfmの最大値:(ΣΔfm)max、最小値:(ΣΔfm)minは、(ΣΔfm)max=2.015(像高:0)、(ΣΔfm)min=1.865(像高:−120mm)であるから、条件(2)のパラメータ:|{(ΣΔfm)max−(ΣΔfm)min}/ΔT)|の値は、0.005となり、条件(2)を満足する。
【0118】
同様に、10℃および45℃における副走査方向の各像高での像面変動量(単位:mm)を像高の代表値:0、±40、±80、±120、±150mmについて求めると、以下のようになる。
像高 150 120 80 40 0
10℃ 0.058 0.049 0.026 0.005 -0.001
45℃ -0.025 -0.010 0.023 0.053 0.062
像高 -40 -80 -120 -150
10℃ 0.010 0.034 0.056 0.064
45℃ 0.046 0.012 -0.020 -0.034
これから、ΔSを求めると次ぎのようになる。
像高 150 120 80 40 0
ΔS -0.083 -0.059 -0.003 0.049 0.063
像高 -40 -80 -120 -150
ΔS 0.036 -0.022 -0.076 -0.098
これから、ΔSmax=0.063(像高:0mm)、ΔSmin=-0.083(像高:150mm)であり、温度変動:ΔT=45−10=35℃であるから、条件(3)のパラメータ:|(ΔSmax−ΔSmin)/ΔT|の値は0.004となり、条件(3)を満足している。
【0119】
次ぎに、第3光学系における樹脂製レンズ61、62の各々に対する副走査方向のバックフォーカスの変動量:Δfm(25℃の像面からの変化量)を求めると、以下のようになる。
【0120】
「レンズ61単体の温度変動による、像面の25℃の位置からのずれ量」
像高 150 120 80 40 0
10℃ -0.035 -0.017 -0.013 -0.010 -0.011
45℃ 0.045 0.022 0.017 0.013 0.014
像高 -40 -80 -120 -150
10℃ -0.013 -0.019 -0.025 -0.042
45℃ 0.017 0.024 0.032 0.055
「レンズ62単体の温度変動による、像面の25℃の位置からのずれ量」
像高 150 120 80 40 0
10℃ -0.946 -0.989 -1.036 -1.076 -1.089
45℃ 1.248 1.306 1.369 1.422 1.439
像高 -40 -80 -120 -150
10℃ -1.070 -1.028 -0.979 -0.935
45℃ 1.415 1.357 1.291 1.233
これから、各樹脂製結像素子単体の温度変動による主走査方向のバックフォーカス変動量:Δfsを求めると以下のようになる。
【0121】
「レンズ61単体の温度変動によるΔfs」
像高 150 120 80 40 0
Δfs 0.080 0.039 0.029 0.022 0.024
像高 -40 -80 -120 -150
Δfs 0.031 0.043 0.056 0.097
「レンズ62単体の温度変動によるΔfs」
像高 150 120 80 40 0
Δfs 2.195 2.295 2.405 2.497 2.258
像高 -40 -80 -120 -150
Δfs 2.486 2.385 2.270 2.168
次ぎに、これらを用いて、樹脂製結像素子に対する総和:ΣΔfsを求めると、以下のようになる。
【0122】
「レンズ61、62に対する総和:ΣΔfs」
像高 150 120 80 40 0
ΣΔfs 2.274 2.334 2.434 2.520 2.552
像高 -40 -80 -120 -150
ΣΔfs 2.516 2.428 2.326 2.265
これから、ΣΔfsの最大値:(ΣΔfs)max、最小値:(ΣΔfs)minは、(ΣΔfs)max=2.552(像高:0mm)、(ΣΔfs)min=2.265(像高:−150mm)であるから、条件(4)のパラメータ:|{(ΣΔfs)max−(ΣΔfs)min}/ΔT)|の値は0.008となり、条件(4)を満足する。
【0123】
上に説明した実施例1の光走査装置における走査結像光学系は、光源1からの光束を以後の光学系にカップリングする第1光学系2と、この第1光学系からの光束を、光偏向器5の偏向反射面近傍に、主走査方向に長く略線状に集光させる第2光学系(焦点距離:45mmのガラス製のシリンドリカルレンズ)と、光偏向器5により偏向される偏向光束を被走査面7に向けて集光し、被走査面7上に光走査のための光スポットを形成する第3光学系6とを有し、この第3光学系が少なくとも2枚の樹脂製結像素子を有し、温度変動:ΔTに対する主走査方向の像面の、各像高での像面変動量:ΔMの、有効書込領域内における最大値:ΔMmax、最小値:ΔMminが条件:
|(ΔMmax−ΔMmin)/ΔT|<0.01[mm/℃] (1)
を満足する走査結像光学系(請求項1)である。
【0124】
また、第3光学系6は、2枚以上の樹脂製結像素子61、62を有し、これら樹脂製結像素子の各単体による温度変化:ΔTに対する主走査方向のバックフォーカス変動量:Δfmの、2枚以上の樹脂製結像素子に対する総和をΣΔfmとするとき、各像高でのバックフォーカス総変動量:ΣΔfmの、有効書込領域内における最大値:(ΣΔfm)max、最小値:(ΣΔfm)minが、条件:
|{(ΣΔfm)max−(ΣΔfm)min}/ΔT)|<0.02[mm/℃] (2)
を満足し(請求項1)、第3光学系6が、2枚の樹脂製結像素子61、62で構成される(請求項2)。
【0125】
さらに、温度変動:ΔTに対する副走査方向の像面の、各像高での像面変動量:ΔSの、有効書込領域内における最大値:ΔSmax、最小値:ΔSminが条件:
|(ΔSmax−ΔSmin)/ΔT|<0.01[mm/℃] (3)
を満足し(請求項3)、第3光学系が少なくとも2枚以上の樹脂製結像素子61、62を有し、これら樹脂製結像素子の各単体による温度変化:ΔTに対する副走査方向のバックフォーカス変動量:Δfsの、2枚以上の樹脂製結像素子に対する総和をΣΔfsとするとき、各像高でのバックフォーカス総変動量:ΣΔfsの、有効書込領域内における最大値:(ΣΔfs)max、最小値:(ΣΔfs)minが条件:
|{(ΣΔfs)max−(ΣΔfs)min}/ΔT)|<0.02[mm/℃] (4)
を満足し(請求項3)、第3光学系が、2枚の樹脂製結像素子61、62で構成される(請求項4)。
【0126】
また、第3光学系6は、主走査方向において、8次以上の高次係数を持つ非円弧面を2面以上(レンズ面61a、61b、62a)有する(請求項5)。
【0127】
被走査面上の光スポットの強度分布をラインスプレッドファンクション(LSF)で表したとき、光スポットのスポット径を、強度:1/eのスレッシュ幅で定義した場合、このように定義されたスポット径をωとすると、前述した深度余裕幅:Wは、光束の波長をλとして近似的に次式で表される。
【0128】
W≒1.49×ω2
波長を780nmとすると、光スポット径:ωとして50μm、30μmを想定してみると、深度余裕幅:Wは以下の如くになる。
【0129】
スポット径50μmに対して4.8mm
スポット径30μmに対して1.7mm
温度変動による像面変動は、光学部品の製造上のばらつき、ハウジング上への取付精度を除くと、経験上、深度余裕幅の少なくとも1/3以下に抑える必要がある。
【0130】
温度変化により発生する像面変動は、バイアス的な変動分(前記「バイアス成分」)と、像面の変形分に大別でき、前者のバイアス的変動は、光学系全系の光軸上の温度変化パラメータ(波長変動、形状変動、屈折率変動など)の最適化や、ポリゴン前の光学系に「温度補償光学系(負パワーの樹脂レンズと正パワーのガラスレンズの組み合わせなど)」を導入することにより補正可能である。
【0131】
一般的な状況下では、温度変動として10〜45℃が適当であり、スポット径:50μmである場合、温度変動に伴なう像面変動の許容値は、バイアス成分をも含めて4.8mm×(1/3)/(45℃−10℃)=0.046mm/℃となる。また、スポット径が30μmであれば、温度変動に伴なう像面変動の許容値は、バイアス成分を含めて1.7mm×(1/3)/(45℃−10℃)=0.016mm/℃となる。
【0132】
実施例1では、上記の如く、温度変動に起因する「像面の形状の変形」は有効に軽減されているが、バイアス成分が大きいため、スポット径:50μmや、30μmに対してはスポット系の変動を深度余裕幅内に収めることはできない。 しかし、例えば、スポット径70μm(アパーチュア3の開口径を実施例1のものよりも若干小さくすることで実現できる)では、像面変動の許容値は3.12mmとなり、実施例1での像面変動に起因するスポット径の変動は深度余裕幅内である。
【0133】
実施例2
実施例2は、上に説明した具体的数値例で特定されるものである。即ち、実施例2では、第2光学系4が、主走査方向に負のパワーを有する1枚以上の樹脂製結像素子10、11と、1枚以上の正のパワーのガラス製結像素子12を有し、温度変動に伴ない第3光学系で発生する像面変動のバイアス成分を補正する機能を付与されている。
【0134】
図2(b)は、実施例2における、温度:10℃(左図)および45℃における主走査方向の像面(破線)と副走査方向の像面(実線)を示している。
【0135】
図2(b)からわかるように、実施例2においては、温度が10℃の場合も45℃の場合も、主走査方向・副走査方向とも像面は25℃のときのものと実質的に変わらない。この場合、主走査方向・副走査方向の「像面の変形」は、実施例1の場合と同様であるが、像面変動のバイアス成分が有効に補正されているため、主走査方向・副走査方向のスポット径が30μmを狙いとするものであっても、スポット径変動は深度余裕幅内に押さえられている。
【0136】
即ち、実施例2では、狙いとするスポット径を主走査方向・副走査方向ともに30μmとし、スポット径の変動を上記各方向とも、30±3μmとしているが、このときの、被走査面と像面の乖離量(デフォーカス)とスポット径の関係を,主走査方向につき図4(a)に、副走査方向につき図4(b)に示す。
【0137】
これらの図から明らかなように、像高:±161.5mm(そのうち有効書込幅:±150mm)にわたり、1.5mm以上の深度余裕幅を実現できている。
【0138】
勿論、実施例2においては、ΔT(35℃)に対する主走査方向の像面変動量:ΔMは条件:
|ΔM/ΔT|<0.03[mm/℃] (5)
を満足し(請求項6)、ΔT(35℃)に対する副走査方向の像面変動量:ΔSは、条件:
|ΔS/ΔT|<0.03[mm/℃] (6)
を満足する(請求項7)。
【0139】
また、実施例2においては、第2光学系4の樹脂製結像素子の少なくとも1面(樹脂製レンズ11の射出側のレンズ面11b)が副非円弧面であり、第3光学系の樹脂製結像素子の少なくとも1面(樹脂製レンズ62の射出側の面62b)が副非円弧面であり、これら副非円弧面により波面収差を補正している(請求項8)。
【0140】
即ち、図3は、実施例2の、光スポットの像高:0における「光学系全体による波面収差」を示している。PV(ピーク値)は0.031λ、Rms(ルートミーンスクエア値)は0.007λであり、波面収差は極めて良好に補正されている。偏向光束がこのような良好な波面収差を持つため、被走査面上に形成される光スポットは極めて良好な「一山形状」の強度分布を持つ良好なものとなる。
【0141】
実施例1、2とも、第2および第3光学系の樹脂製結像素子の材料がポリオレフィン樹脂である(請求項9)。
【0142】
従って、図1に実施の形態を示す光走査装置は、光源1から放射される発散性の光束を第1光学系2により以後の光学系にカップリングし、カップリングされた光束を第2光学系4により、光偏向器5の偏向反射面5A近傍に、主走査方向に長く略線状に結像させ、光偏向器5により偏向させ、偏向光束を第3光学系6により被走査面7に向けて集光して被走査面上に光スポットを形成し、被走査面7の光走査を行う光走査装置であり、走査結像光学系として上記実施例1または2のものを用いたものは、第1〜第3光学系により構成される走査結像光学系として、請求項1〜9の任意の1に記載の走査結像光学系を用いる光走査装置である(請求項10)。
【0143】
そして、走査結像光学系として実施例2を用いたものは、温度変化により第3光学系で発生する像面変動のバイアス成分を補正するバイアス成分補正手段を有し(請求項11)、走査結像光学系が、請求項6または7記載のものであって、第2光学系4がバイアス成分補正手段である(請求項12)。
【0144】
また、実施例2の走査結像光学系を用いた図1の光走査装置は、被走査面上の光スポットの光強度分布をラインスプレッドファンクション(LSF)で表したとき、強度:1/eのスレッシュ幅で定義されるスポット径が、少なくとも主走査方向について、50μm以下(30μmを狙いとしている)である(請求項13)。
【0145】
また、図1の光走査装置に実施例1、2の走査結像光学系を用いたものは「マルチビーム走査方式」であり(請求項14)、光源1が、半導体レーザアレイである(請求項15)。
【0146】
図6は画像形成装置の実施の1形態を示している。この画像形成装置は光プリンタであり、感光媒体として円筒状に形成された光導電性の感光体111を有し、その周囲に帯電手段112(帯電ローラによる接触式のものを示しているが、コロナチャージャや帯電ブラシを用いることもできる。)、現像装置113、転写手段114(転写ベルトを示しているが、転写ローラやコロナチャージャを用いるものであってもよい。)、クリーニング装置115を有している。符号116は定着装置を示す。
【0147】
また光走査装置117を有し、帯電手段112と現像装置113との間で光走査による画像書き込みを行うようになっている。光走査装置117として、例えば、図1に実施の形態を示したものを用いることができる。
【0148】
画像形成を行うときには、感光体111が矢印方向へ等速回転され、その表面が帯電手段112により均一帯電され、次いで、光走査装置117による光走査により画像を書き込まれ、書き込まれた画像に対応する静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂「ネガ潜像」で画像部が露光されている。
【0149】
この静電潜像は現像装置113により反転現像されてトナー画像として可視化される。トナー画像は、転写紙やOHPシート等のシート状記録媒体S上に転写手段114により転写され、定着装置116により定着される。
【0150】
トナー画像を定着されたシート状記録媒体Sは装置外へ排出され、トナー画像転写後の感光体111はクリーニング装置115によりクリーニングされて残留トナーや紙粉を除去される。
【0151】
即ち、図6の画像形成装置(光プリンタ)は、感光媒体111を光走査して画像形成を行う画像形成装置において、感光媒体111の光走査に、請求項12〜17の任意の1に記載の光走査装置を用い得るものであり(請求項16)、感光媒体111の光走査により、感光媒体に潜像が形成され、この潜像が可視化されるものであり(請求項17)、感光媒体111が光導電性の感光体で、潜像が静電潜像として形成され、トナー画像として可視化され、トナー画像がシート状の記録媒体Sに最終的に担持される(請求項18)。
【0152】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば新規な走査結像光学系・光走査装置および画像形成装置を実現できる。
この発明の走査結像光学系は、温度変動に起因する主・副走査方向の像面変動(像面の変形、バイアス成分)を有効に軽減させることにより、光スポットのスポット径変動を軽減し、スポット径の安定した光スポットを実現することができる。従って、このような走査結像光学系を用いる光走査装置は、安定した光スポットで良好な光走査を行うことができ、このような光走査装置を用いる画像形成装置では良好な画像形成が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】光走査装置の実施の1形態を説明するための図である。
【図2】実施例の像面変動を説明するための図である。
【図3】実施例2における光学系全体による像高:0における波面収差図である。
【図4】実施例2の深度特性を説明するための図である。
【図5】発明の課題を説明するための図である。
【図6】画像形成装置の実施の1形態を説明するための図である。
【符号の説明】
1 光源(半導体レーザ)
2 第1光学系(カップリングレンズ)
4 第2光学系
6 第3光学系

Claims (18)

  1. 光源からの光束を以後の光学系にカップリングする第1光学系と、
    この第1光学系からの光束を、光偏向器の偏向反射面近傍に、主走査方向に長く略線状に集光させる第2光学系と、
    上記光偏向器により偏向される偏向光束を被走査面に向けて集光し、上記被走査面上に光走査のための光スポットを形成する第3光学系とを有し、
    この第3光学系が少なくとも2枚の樹脂製結像素子を有し、
    温度変動:ΔTに対する主走査方向の像面の、各像高での像面変動量:ΔMの、有効書込領域内における最大値:ΔMmax、最小値:ΔMminが条件:
    |(ΔMmax−ΔMmin)/ΔT|<0.01[mm/℃] (1)
    を満足し、
    上記第3光学系の有する2枚以上の樹脂製結像素子の各単体による温度変化:ΔTに対する主走査方向のバックフォーカス変動量:Δfmの、上記2枚以上の樹脂製結像素子に対する総和をΣΔfmとするとき、各像高でのバックフォーカス総変動量:ΣΔfmの、有効書込領域内における最大値:(ΣΔfm)max、最小値:(ΣΔfm)minが、条件:
    |{(ΣΔfm)max−(ΣΔfm)min}/ΔT)|<0.02[mm/℃] (2)
    を満足することを特徴とする走査結像光学系。
  2. 請求項1記載の走査結像光学系において、
    第3光学系が、2枚の樹脂製結像素子で構成されることを特徴とする走査結像光学系。
  3. 光源からの光束を以後の光学系にカップリングする第1光学系と、
    この第1光学系からの光束を、光偏向器の偏向反射面近傍に、主走査方向に長く略線状に集光させる第2光学系と、
    上記光偏向器により偏向される偏向光束を被走査面に向けて集光し、上記被走査面上に光走査のための光スポットを形成する第3光学系とを有し、
    この第3光学系が少なくとも2枚の樹脂製結像素子を有し、
    温度変動:ΔTに対する副走査方向の像面の、各像高での像面変動量:ΔSの、有効書込領域内における最大値:ΔSmax、最小値:ΔSminが条件:
    |(ΔSmax−ΔSmin)/ΔT|<0.01[mm/℃] (3)
    を満足し、
    上記第3光学系が有する2枚以上の樹脂製結像素子の各単体による温度変化:ΔTに対する副走査方向のバックフォーカス変動量:Δfsの、上記2枚以上の樹脂製結像素子に対する総和をΣΔfsとするとき、各像高でのバックフォーカス総変動量:ΣΔfsの、有効書込領域内における最大値:(ΣΔfs)max、最小値:(ΣΔfs)minが、条件:
    |{(ΣΔfs)max−(ΣΔfs)min}/ΔT)|<0.02[mm/℃] (4)
    を満足することを特徴とする走査結像光学系。
  4. 請求項3記載の走査結像光学系において、
    第3光学系が、2枚の樹脂製結像素子で構成されることを特徴とする走査結像光学系
  5. 請求項1〜4の任意の1に記載の走査結像光学系において、
    第3光学系が、主走査方向において、8次以上の高次係数を持つ非円弧面を2面以上有することを特徴とする走査結像光学系。
  6. 請求項1〜5記載の走査結像光学系において、
    第2光学系が、主走査方向に負のパワーを有する1枚以上の樹脂製結像素子と、1枚以上の正のパワーのガラス製結像素子を有し、ΔTに対する主走査方向の像面変動量:ΔMが、条件:
    |ΔM/ΔT|<0.03[mm/℃] (5)
    を満足することを特徴とする走査結像光学系
  7. 請求項1〜6記載の走査結像光学系において、
    第2光学系が、副走査方向に負のパワーを有する1枚以上の樹脂製結像素子と、1枚以上の正のパワーを有するガラス製結像素子を有し、ΔTに対する副走査方向の像面変動量:ΔSが、条件:
    |ΔS/ΔT|<0.03[mm/℃] (6)
    を満足することを特徴とする走査結像光学系。
  8. 請求項6または7記載の走査結像光学系において、
    第2光学系の樹脂製結像素子の少なくとも1面が副非円弧面であり、第3光学系の樹脂製結像素子の少なくとも1面が副非円弧面であり、これら副非円弧面により波面収差を補正することを特徴とする走査結像光学系
  9. 請求項1〜8の任意の1に記載の走査結像光学系において、
    第2および第3光学系の樹脂製結像素子の材料がポリオレフィン樹脂であることを特徴とする走査結像光学系
  10. 光源から放射される発散性の光束を第1光学系により以後の光学系にカップリングし、カップリングされた光束を第2光学系により、光偏向器の偏向反射面近傍に、主走査方向に長く略線状に結像させ、上記光偏向器により偏向させ、偏向光束を第3光学系により被走査面に向けて集光し、上記被走査面上に光スポットを形成し、上記被走査面の光走査を行う光走査装置において、
    第1〜第3光学系により構成される走査結像光学系として、請求項1〜9の任意の1に記載の走査結像光学系を用いることを特徴とする光走査装置。
  11. 請求項10記載の光走査装置において、
    温度変化により第3光学系で発生する像面変動のバイアス成分を補正するバイアス成分補正手段を有することを特徴とする光走査装置
  12. 請求項11記載の光走査装置において、
    走査結像光学系が、請求項6または7記載のものであって、第2光学系がバイアス成分補正手段であることを特徴とする光走査装置
  13. 請求項10または11または12記載の光走査装置において、
    被走査面上の光スポットの光強度分布をラインスプレッドファンクション(LSF)で表したとき、強度:1/e のスレッシュ幅で定義されるスポット径が、少なくとも主走査方向について、50μm以下であることを特徴とする光走査装置
  14. 請求項10〜13の任意の1に記載の光走査装置において、
    マルチビーム走査方式であることを特徴とする光走査装置
  15. 請求項14記載の光走査装置において、
    光源が、半導体レーザアレイであることを特徴とする光走査装置
  16. 感光媒体を光走査して画像形成を行う画像形成装置において、
    感光媒体の光走査に、請求項10〜15の任意の1に記載の光走査装置を用いることを特徴とする画像形成装置
  17. 請求項16記載の画像形成装置において、
    感光媒体の光走査により、上記感光媒体に潜像が形成され、この潜像が可視化されることを特徴とする画像形成装置
  18. 請求項17記載の画像形成装置において、
    感光媒体が光導電性の感光体で、潜像が静電潜像として形成され、トナー画像として可視化され、上記トナー画像がシート状の記録媒体に最終的に担持されることを特徴とする画像形成装置
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