JP2003043391A - 走査結像光学系・光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

走査結像光学系・光走査装置および画像形成装置

Info

Publication number
JP2003043391A
JP2003043391A JP2001229213A JP2001229213A JP2003043391A JP 2003043391 A JP2003043391 A JP 2003043391A JP 2001229213 A JP2001229213 A JP 2001229213A JP 2001229213 A JP2001229213 A JP 2001229213A JP 2003043391 A JP2003043391 A JP 2003043391A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical system
optical
image
scanning
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001229213A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4495883B2 (ja
Inventor
Seizo Suzuki
清三 鈴木
Hiromichi Atsumi
広道 厚海
Koji Sakai
浩司 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2001229213A priority Critical patent/JP4495883B2/ja
Priority to US10/207,241 priority patent/US6781729B2/en
Publication of JP2003043391A publication Critical patent/JP2003043391A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4495883B2 publication Critical patent/JP4495883B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
    • G02B26/12Scanning systems using multifaceted mirrors
    • G02B26/125Details of the optical system between the polygonal mirror and the image plane
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
    • G02B26/12Scanning systems using multifaceted mirrors
    • G02B26/124Details of the optical system between the light source and the polygonal mirror
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/0025Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for optical correction, e.g. distorsion, aberration
    • G02B27/0031Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for optical correction, e.g. distorsion, aberration for scanning purposes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S359/00Optical: systems and elements
    • Y10S359/90Methods

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Lenses (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Laser Beam Printer (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】樹脂製光学素子を使用する走査結像光学系を用
い、温度変化に起因する像面の変形を有効に軽減した光
走査装置を実現する。 【解決手段】光源1からの光束を以後の光学系にカップ
リングする第1光学系2と、この第1光学系からの光束
を、光偏向器5の偏向反射面5A近傍に、主走査方向に
長く略線状に集光させる第2光学系4と、光偏向器によ
り偏向される偏向光束を被走査面7に向けて集光し、被
走査面上に光走査のための光スポットを形成する第3光
学系6とを有し、第3光学系6が少なくとも1枚の樹脂
製結像素子を有し、温度変動:ΔTに対する主走査方向
の像面の、各像高での像面変動量:ΔMの、有効書込領
域内における最大値:ΔMmax、最小値:ΔMminが条
件:|(ΔMmax−ΔMmin)/ΔT|<0.01[mm/℃]を
満足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、走査結像光学系
・光走査装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光走査装置は、デジタル複写機やレーザ
プリンタ等の画像形成装置に関連して広く知られている
が、光走査装置の低コスト化や結像光学素子における特
殊面形状の実現のため、走査結像光学系材料の樹脂化が
進んでいる。
【0003】樹脂製レンズは、環境変化による温・湿度
等の変化に由来する曲率半径や屈折率の変動がガラスレ
ンズに比して大きく、このような変動が生じると、像面
の変動が生じて光スポットの結像面が被走査面に対して
ずれ、スポット径が増大して画像劣化の原因になる。
【0004】また、近来、光走査の効率の高効率化を目
してマルチビーム走査が実施されつつあるが、マルチビ
ーム走査において上記像面の変動が生じると、隣接する
光スポットの主走査線の間隔(走査線ピッチ)が正規の
間隔幅からずれ、スポット径の増大と相俟って画質を劣
化させる。
【0005】このため、走査結像光学系に樹脂製光学素
子を用いる場合、環境変化による樹脂製光学素子の光学
特性の変動を補正する必要がある。このような補正を行
う方法として従来、特開平8−292388号公報、特
許第2804647号公報、特許第2736984号公
報開示のものが知られている。
【0006】これら従来法は、温度変化に伴う「像面の
光学系光軸方向への変位」を補正するものであり、温度
変化に伴なう「像面の変形」が生じなければそれなりに
有効であるが、像面が変形するような場合には、補正と
して十分ではない。
【0007】図5を参照すると、図5(a)において、
符号Iは像面を示し、符号SFは被走査面を示す。像面
Iは「主走査方向の像面」であるとする。説明の単純化
のため、図5(a)では、主走査方向の像面湾曲が理想
的に補正され、主走査方向の像面Iが完全に被走査面S
Fに合致している場合を示している。
【0008】図5(b)は、温度の変化に共ない主走査
方向の像面Iが変位して、被走査面SFに対して乖離し
た状態を示す。この状態において、主走査方向の像面I
は、被走査面SFに直交する方向へ変位しているが、像
面の形状は変化していない。
【0009】このとき、偏向光束は、図の如く像面I上
に結像し、発散状態となって被走査面SFに到達して光
スポットを形成する。図5(c)は、図5(b)の状態
を説明図的に拡大して示している。光スポットを形成す
る光束は、幾何光学的な結像点(実線で示す光線の交
点)の近傍に「ビームウエスト」を形成し、ビームウエ
スト近傍の光束径は、破線で示すように変化する。理想
的な状況は「ビームウエスト位置が被走査面SFと合致
する状態」であり、光スポットの設計上の(主走査方向
の)スポット径は、このときのビームウエスト径:dで
ある。
【0010】しかるに図5(c)のように、像面Iが被
走査面SFに対してずれると、被走査面SF上に形成さ
れる光スポットの主走査方向のスポット径:Dは、設計
上のスポット径:dよりも大きくなる。これが所謂「ビ
ーム径の太り」である。図5(c)の状態は、主走査方
向のスポット径を小径化するために、主走査方向におい
て光束を強く集束させている場合である。
【0011】これに対し、図5(d)の状態は、主走査
方向のスポット径はそれほど小径でなく、このため光束
の集束状態がゆるい。この場合には、像面Iのずれによ
る、設計上のスポット径:dと被走査面上でのスポット
径:Dとの間にそれほど大きな違いは無い。
【0012】ここで、設計上のスポット径:dと、実際
上のスポット径:Dとの関係において、実用上、上記ビ
ーム径の太りが問題とならない範囲をD≦d+Δdと
し、ビームウエスト位置の両側において、D≦d+Δd
が成り立つ距離範囲をΔLとするとき、ΔLを「深度余
裕」と呼ぶ。この場合、像面Iと被走査面SFとの乖離
がΔL内であるならば、実用上問題となる「ビーム径の
太り」は発生しない。
【0013】深度余裕は、図5(c)と(d)との比較
からも明らかなように、光線の集束の強さに依存する。
スポット径が小さくなるほど、光スポットを形成する光
束は強く集束させられるのでΔLが小さくなり、深度余
裕はせまくなる。
【0014】温度変化により「像面Iと被走査面SFと
に生じた乖離」が図5(b)の如くであって、乖離した
像面Iの形状が「乖離前の形状から実質的に変化」して
いなければ、スポット径が「ある程度大き」い場合に
は、像面Iの乖離量が深度余裕の範囲内となって、像面
の移動をあえて補正するまでもないこともある(図5
(d)の場合)。
【0015】温度変化により被走査面SFと乖離した像
面の形状が、乖離前と実質的に同じであるならば、この
ような像面の乖離を補正することが可能であり、上に挙
げた各公報記載の補正は、このような像面位置の変動を
補正する方法である。
【0016】樹脂製結像素子を用いた場合「温度変化に
よる像面変動」は、上述したような「像面の形状が変動
の前後で実質的に変わらない」場合のみとは限らない。
図5(e)に示すのは、図5(a)に示すような像面I
が、温度変化により、被走査面SFから乖離するのみな
らず、形状が円弧形状に変形した場合である。
【0017】像面Iの形状が図5(e)のように変形し
た場合、図の上下方向を主走査方向とすると「ビーム径
の太り」は、走査領域の中央部では大きく、両端側では
小さい。このような場合、有効書込領域において、スポ
ット径が光スポットの像高と共に変化するので、描き込
まれた画像の画質の劣化が目立ち易い。
【0018】例えば、fθレンズ系に使用された樹脂製
レンズの「温度変化による光学特性変化」に起因して、
図5(e)の如き像面変動が生じる場合、このような変
動を上記各公報記載の補正方法で補正すると、補正後の
像面Iの状態は、例えば、図5(f)の如きものとな
り、光軸近傍でのスポット径は良好になるが、書込領域
両端部における「ビーム径の太り」が大きくなってしま
う。
【0019】上には、主走査方向における像面の変動の
場合を説明したが、副走査方向の像面変動の場合も同様
である。特に、副走査方向における像面変動において
「像面の変形が著しい状態」でマルチビーム走査を行う
と、走査線ピッチが像高と共に変動して、書き込まれた
画像の画質を著しく劣化させる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上述したと
ころに鑑み、樹脂製光学素子を使用する走査結像光学系
を用い、温度変化に起因する像面の変形を有効に軽減し
た光走査装置の実現を課題とする。この発明はまた、樹
脂製結像素子を使用する走査結像光学系を用い、温度変
化に起因する像面の変形を有効に軽減し、像面と被走査
面との乖離を有効に補正した光走査装置の実現を課題と
する。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明の走査結像光学
系は、第1〜第3光学系を有する。第1光学系は、光源
からの光束を以後の光学系にカップリングする。第2光
学系は、第1光学系からの光束を、光偏向器の偏向反射
面近傍に、主走査方向に長く略線状に集光させる。第3
光学系は、光偏向器により偏向される偏向光束を被走査
面に向けて集光し、被走査面上に光走査のための光スポ
ットを形成する。
【0022】請求項1記載の走査結像光学系は、以下の
点を特徴とする。即ち、第3光学系が少なくとも1枚の
樹脂製結像素子を有し、温度変動:ΔTに対する主走査
方向の像面の、各像高での像面変動量:ΔMの、有効書
込領域内における最大値:ΔMmax、最小値:ΔMminが
条件: |(ΔMmax−ΔMmin)/ΔT|<0.01[mm/℃] (1) を満足する。
【0023】ここにおいて「温度変動:ΔT」は、第1
〜第3光学系の使用環境における温度変化範囲を意味す
る。走査結像光学系は、一般に、平均的な室温である2
5℃前後を基準として設計されるが、光走査装置が実際
に使用される環境では、第1〜第3光学系の温度は例え
ば、10℃(冬季において、週明けに光走査装置が最初
に運転されるような場合等)から45℃(長時間の連続
使用で、装置内で発生した熱により温度が上昇した場合
等)程度の範囲で変動する。この場合を例にとれば、上
記温度変動:ΔTは35℃(=45℃−10℃)であ
る。
【0024】温度変動の上限をTU、下限をTL、設計
基準温度をTCとする。光スポットの像高(主走査方向
の位置)をHとし、主走査方向の像面湾曲量をMで表す
と、像面湾曲量:Mは、像高:Hと温度:Tとの関数と
して表すことができる。この場合、M(H,TC)は設
計温度における主走査方向の像面湾曲で、設計上の像面
湾曲であり、有効書込領域内における任意像高:Hにお
いて、M(H,TC)の絶対値が0に近いほど像面湾曲
は良好に補正されていることになる。
【0025】上の説明における「温度変動:ΔTに対す
る主走査方向の像面の、各像高での像面変動量:ΔM」
は、M(H,TU)−M(H,TL)を意味し、従っ
て、ΔMは像高:Hの関数であるからこれをΔM(H)
と書くと、上記ΔMmax、ΔMminはそれぞれ、ΔM
(H)の最大値および最小値を意味する。
【0026】従って、条件(1)における「|(ΔMmax
−ΔMmin)|」の部分は、温度変動:ΔTによる像面の
変形量の目安を表しており、この量が小さいほど、温度
変動に伴なう像面の「形状変形の程度」が小さいことに
なる。条件(1)は、ΔTの温度変動における「単位温
度変化あたりの像面の変形」の程度が0.01mmより
小さいことを意味している。
【0027】第3光学系の樹脂製結像素子がレンズであ
れば、1枚の樹脂製結像光学系でも、その入射側のレン
ズ面形状と、射出側のレンズ面形状とを調整することに
より、条件(1)を満足させることが可能である。
【0028】請求項2記載の走査結像光学系は、以下の
点を特徴とする。即ち、請求項1記載の走査結像光学系
において、第3光学系が「少なくとも2枚以上の樹脂製
結像素子」を有する。これら樹脂製結像素子の各単体に
よる温度変化:ΔTに対する主走査方向のバックフォー
カス変動量:Δfmの、上記2枚以上の樹脂製結像素子に
対する総和をΣΔfmとするとき、各像高でのバックフ
ォーカス総変動量:ΣΔfmの、有効書込領域内におけ
る最大値:(ΣΔfm)max、最小値:(ΣΔfm)min
が、条件: |{(ΣΔfm)max−(ΣΔfm)min}/ΔT)|<0.02[mm/℃] (2) を満足する。
【0029】第3光学系が2枚以上の樹脂製結像素子を
含む場合、個々の樹脂製結像素子の光学特性が温度とと
もに変化する。主走査方向のバックフォーカス:fm
は、第3光学系における最も像面側の素子面から像面ま
での距離である。温度変動があると、樹脂製結像素子の
光学特性の変化により、バックフォーカス:fmが変化
する。このときのバックフォーカス:fmの変化は、個
々の樹脂製結像素子の光学特性に起因するものの総和で
あるので、請求項2記載の走査結像光学系では、樹脂製
結像素子ごとの影響を独立に考える。
【0030】即ち、例えば、第3光学系に2枚の樹脂製
結像素子が含まれる場合を考え、これらを樹脂製結像素
子A、樹脂製結像素子Bとする。これら樹脂製結像素子
A、Bの個々が上記「樹脂製結像素子の各単体」であ
る。
【0031】第3光学系において「樹脂製結像素子Aの
み」に、温度変動:ΔTが生じたものとする。即ち、こ
の場合、第3光学系における樹脂製結像素子Bや他の結
像素子には温度変動は生じていない。このときの、主走
査方向のバックフォーカスの変化量(変動量)を「Δf
mA」とする。同様に、第3光学系の樹脂製結像素子Bの
みに温度変動:ΔTが生じた場合を考え、このときの、
主走査方向のバックフォーカスの変化量を「ΔfmB」と
する。
【0032】請求項2記載の発明における上記「樹脂製
結像素子の各単体(この場合、樹脂製結像素子A、B)
による温度変化:ΔTに対する主走査方向のバックフォ
ーカス変動量:Δfm」は上記「ΔfmA、ΔfmBのそれぞ
れ」を意味し、「2枚以上の樹脂製結像素子に対する総
和:ΣΔfm」は、上の例でいえば「ΔfmA+ΔfmB」
を意味する。
【0033】温度変動に伴なう「像面の形状の変形」を
考慮するから、バックフォーカス:fmの変動量:Δfm
は光スポットの像高:Hの関数であり、上記ΣΔfmも
像高:Hの関数である。従って、有効書込領域内におけ
る最大値:(ΣΔfm)max、最小値:(ΣΔfm)min
は、像高:Hの関数としての総変動量:ΣΔfm(H)に
おける最大値および最小値を意味する。
【0034】条件(2)における「|{(ΣΔfm)max−
(ΣΔfm)min}|」の部分も、温度変動:ΔTによる
「像面の形状の変形量」の目安を表しており、この量が
小さいほど、温度変動に伴なう「像面の変形の程度」が
小さい。条件(2)は、ΔTの温度変動における単位温
度変化あたりの「像面の変形の程度」が0.02mmよ
り小さいことを意味している。
【0035】第3光学系が複数枚の樹脂製結像素子を有
するので、個々の素子の形状を調整することにより、上
記ΣΔfmの像高:Hによる変化を小さく(すなわち、
前記「|{(ΣΔfm)max−(ΣΔfm)min}|」を小さく)
して、条件(2)を満足させることができる。
【0036】請求項2記載の走査結像光学系における第
3光学系は、2枚の樹脂製結像素子で構成することがで
きる(請求項3)。
【0037】請求項4記載の走査結像光学系は、以下の
如き特徴を有する。即ち、第3光学系は、少なくとも1
枚の樹脂製結像素子を有する。温度変動:ΔTに対する
副走査方向の像面の、各像高での像面変動量:ΔSの、
有効書込領域内における最大値:ΔSmax、最小値:Δ
Sminが条件: |(ΔSmax−ΔSmin)/ΔT|<0.01[mm/℃] (3) を満足する。
【0038】ここにおいて、ΔS、ΔSmax、ΔSminの
意味するところは、請求項1におけるΔM、ΔMmax、
ΔMminの説明における「主走査方向」を「副走査方
向」で置き換えたものに相当する。
【0039】第3光学系の樹脂製結像素子がレンズであ
れば、1枚の樹脂製結像光学系でも、その入射側のレン
ズ面形状と、射出側のレンズ面形状とを調整することに
より、条件(3)を満足させることが可能である。
【0040】請求項5記載の走査結像光学系は、以下の
如き特徴を有する。即ち、請求項4記載の走査結像光学
系において、第3光学系が、少なくとも2枚以上の樹脂
製結像素子を有する。
【0041】これら樹脂製結像素子の各単体による温度
変化:ΔTに対する副走査方向のバックフォーカス変動
量:Δfsの、上記2枚以上の樹脂製結像素子に対する総
和をΣΔfsとするとき、各像高でのバックフォーカス
総変動量:ΣΔfsの、有効書込領域内における最大
値:(ΣΔfs)max、最小値:(ΣΔfs)minが、条
件: |{(ΣΔfs)max−(ΣΔfs)min}/ΔT)|<0.02[mm/℃] (4) を満足する。
【0042】Δfs、ΣΔfs、(ΣΔfs)max、(ΣΔ
fs)minの意味するところは、請求項2におけるΔf
m、ΣΔfm、(ΣΔfm)max、(ΣΔfm)minの説明に
おける「主走査方向」を「副走査方向」で置き換えたも
のに相当する。
【0043】請求項5記載の走査結像光学系でも、第3
光学系が複数枚の樹脂製結像素子を有するので、各素子
の形状の調整により、上記ΣΔfsの像高:Hによる変
化を小さく(すなわち、前記「|{(ΣΔfs)max−(ΣΔ
fs)min}|」を小さく)して、条件(4)を満足させる
ことができる。
【0044】上記請求項5記載の走査結像光学系の第3
光学系は、2枚の樹脂製結像素子で構成することができ
る(請求項6)。
【0045】上記請求項1〜6の任意の1に記載の走査
結像光学系において、第3光学系は「主走査方向におい
て、8次以上の高次係数を持つ非円弧面を2面以上有す
る」ことが好ましい(請求項7)。
【0046】非円弧面が8次以上の高次係数を有する
と、非円弧面の形状表現の自由度が大きいため、このよ
うな非円弧形状を2面以上用いることにより、温度変化
に対するパワー変動を、各像高ごとに細かく補正するこ
とが容易になる。
【0047】上記請求項1〜7記載の走査結像光学系に
おいて、第2光学系を「主走査方向に負のパワーを有す
る1枚以上の樹脂製結像素子と、1枚以上の正のパワー
のガラス製結像素子を有する」構成とし、温度変動:Δ
Tに対する主走査方向の像面変動量:ΔMが、条件: |ΔM/ΔT|<0.03[mm/℃] (5) を満足するように構成できる(請求項8)。
【0048】第3光学系は一般に、主走査方向に正のパ
ワーを持ち、第3光学系の樹脂製結像素子は、このよう
な正のパワーを分担する。これに対し、第2光学系に
「主走査方向に負のパワーを持つ樹脂製結像素子」を含
めることにより、温度変化に起因して第3光学系におい
て発生する像面変動のうち、主走査方向の像面全体の平
行移動的な変動(これを像面変動の「バイアス成分」と
呼ぶ)を補正することが可能になる。
【0049】請求項1〜8記載の走査結像光学系におい
て、第2光学系を「副走査方向に負のパワーを有する1
枚以上の樹脂製結像素子と、1枚以上の正のパワーを持
つガラス製結像素子を有する」構成とし、温度変動:Δ
Tに対する副走査方向の像面変動量:ΔSが、条件: |ΔS/ΔT|<0.03[mm/℃] (6) を満足するようにすることができる(請求項9)。
【0050】第3光学系は一般に、副走査方向に正のパ
ワーを持ち、第3光学系の樹脂製結像素子は、このよう
な正のパワーを分担する。第2光学系に「副走査方向に
負のパワーを持つ樹脂製結像素子」を含めることによ
り、温度変化に起因して第3光学系において発生する像
面変動のうち、副走査方向の像面全体の平行移動的な変
動(バイアス成分)を補正することが可能になる。
【0051】即ち、請求項8、9記載の発明では、温度
変動に伴なう像面変動の「像面形状の変化」を有効に抑
制しつつ、像面変動のバイアス成分をも有効に補正でき
るので、主走査方向あるいは「主走査方向および副走査
方向」の像面を、温度変動にかかわらず、常に被走査面
の近傍に位置させることができる。
【0052】換言すれば、請求項8、9記載の走査結像
光学系は、請求項1〜7を前提とし、請求項1〜7にお
いて「像面の形状の変形が所定の範囲内に制限されてい
る」ので、バイアス成分をも含めて条件(5)、(6)
を満足することにより、良好な深度余裕を実現できる。
従って、光スポットのスポット径を小さくする場合に
も、ビーム径の太りや、マルチビーム走査における走査
線ピッチの変動を有効に抑制することができる。
【0053】若干付言すると、請求項1〜6における条
件(1)〜(4)は、温度変動に伴なう像面変動のうち
の「像面形状の変形」を小さくする条件である。即ち、
図5に即して言えば、条件(1)〜(4)が充足される
ことにより、温度変動に伴ない、像面Iが被走査面SF
に対して図5(b)のように乖離しても、像面I自体に
大きな変形は生じない。即ち、条件(1)〜(4)を満
足すると、主走査方向・副走査方向の像面の形状が、例
えば図5(e)に示すように大きく変形することはな
い。
【0054】上記請求項8または9記載の走査結像光学
系において、第2光学系の樹脂製結像素子の少なくとも
1面を副非円弧面とし、第3光学系の樹脂製結像素子の
少なくとも1面を副非円弧面とし、これら副非円弧面に
より波面収差を補正することができる(請求項10)。
【0055】「副非円弧面」は、「副走査断面(主走査
方向に直交する仮想的な平断面)内の形状が非円弧形状
で、この副走査断面内の非円弧形状が、副走査断面の、
主走査方向における位置に応じて変化する面」を言う。
なお、光軸を含み主走査方向に平行な仮想的な平断面を
「主走査断面」と呼ぶ。
【0056】このような副非円弧面を、第2光学系と第
3光学系とに採用することにより、偏向光束の波面収差
を、有効書込領域内において良好に補正でき、同領域内
において良好な光スポットを形成することができる。
【0057】上記請求項1〜10の任意の1に記載の走
査結像光学系において、第2および第3光学系の樹脂製
結像素子の材料を「ポリオレフィン樹脂」とすることが
好ましい(請求項11)。ポリオレフィン樹脂で形成さ
れた結像素子は、他の光学樹脂材料で形成されたものに
比して、環境変動による光学特性の変動が少ないので、
上に説明した「温度変動に伴なう像面変動」自体を小さ
くでき、上記各条件(1)〜(4)を満足させることも
容易である。
【0058】この発明の光走査装置は「光源から放射さ
れる発散性の光束を第1光学系により以後の光学系にカ
ップリングし、カップリングされた光束を第2光学系に
より、光偏向器の偏向反射面近傍に、主走査方向に長く
略線状に結像させ、光偏向器により偏向させ、偏向光束
を第3光学系により被走査面に向けて集光し、被走査面
上に光スポットを形成し、被走査面の光走査を行う光走
査装置」であって、第1〜第3光学系により構成される
走査結像光学系として、請求項1〜11の任意の1に記
載の走査結像光学系を用いることを特徴とする(請求項
12)。
【0059】この請求項12記載の光走査装置は「温度
変化により第3光学系で発生する像面変動のバイアス成
分を補正するバイアス成分補正手段」を有することがで
きる(請求項13)。
【0060】上記請求項8または9に記載の走査結像光
学系では、第2光学系が、温度変動による像面変動のバ
イアス成分を補正する機能を持つので、上記請求項13
記載の光走査装置において、走査結像光学系として請求
項8または9記載のものを用い、その第2光学系を「バ
イアス成分補正手段」とすることができる(請求項1
4)。バイアス成分補正手段は上記のものの他、例えば
「温度変動を検知し、検知された温度に応じて、第2光
学系を光軸方向へ変位させ、像面のバイアス変動成分を
補正する」もの等、種々のものが可能である。
【0061】上記請求項12または13または14記載
の光走査装置において、被走査面上の光スポットの強度
分布をラインスプレッドファンクション(LSF)で表
したとき、強度:1/eのスレッシュ幅で定義されるス
ポット径を、少なくとも主走査方向について「50μm
以下」とすることができる(請求項15)。
【0062】上記請求項12〜15の任意の1に記載の
光走査装置は、シングルビーム方式の光走査装置として
実施することもできるが、マルチビーム走査方式の光走
査装置として実施することもできる(請求項16)。こ
のように、マルチビーム走査方式の光走査装置として実
施する場合、光源としては、複数の半導体レーザからの
光束をビーム合成プリズムで合成する方式のもの(この
場合、第1光学系は各半導体レーザごとに設けられる)
でもよいが、半導体レーザアレイを光源として用いるこ
ともできる(請求項17)。
【0063】この発明の画像形成装置は「感光媒体を光
走査して画像形成を行う画像形成装置」であって、感光
媒体の光走査に上述の請求項12〜17の任意の1に記
載の光走査装置を用いることを特徴とする(請求項1
8)。
【0064】「感光媒体」としては公知の種々のものを
用いることができる。例えば、熱により発色する発色性
印画紙を感光媒体とし、これを光走査し、光スポットに
よる「熱エネルギ」で発色させて画像形成を行うことが
できる。
【0065】感光媒体によっては、光走査により感光媒
体に潜像を形成し、この潜像を可視化することにより画
像形成を行うようにすることができる(請求項19)。
この場合、例えば、感光媒体として銀塩フィルムを用い
ることができる。銀塩フィルムに光走査により形成され
た潜像は「通常の銀塩写真のプロセス」に従い、現像・
定着を行って可視化できる。このような画像形成装置
は、光製版器や光描画装置として実施することができ
る。
【0066】感光媒体には「光導電性の感光体」を用い
ることもできる。この場合、潜像は静電潜像として形成
され、トナー画像として可視化される。トナー画像は、
シート状の記録媒体に最終的に担持させることができる
(請求項20)。
【0067】光導電性の感光体として周知の酸化亜鉛感
光紙を用いると、酸化亜鉛感光紙上に形成されたトナー
画像をそのまま、酸化亜鉛感光紙をシート状の記録媒体
として定着することができる。
【0068】繰り返し使用可能な光導電性の感光体を用
いる場合は、感光体上に形成されたトナー画像を、転写
紙やOHPシート(オーバヘッドプロジェクタ用のプラ
スチックシート)等のシート状の記録媒体に、直接もし
くは中間転写ベルト等の中間転写媒体を介して転写し、
定着することにより所望の画像を得ることができる。
【0069】このような画像形成装置は、デジタル複写
機や光プリンタ、光プロッタ、ファクシミリ装置等とし
て実施できる。
【0070】
【発明の実施の形態】図1は、光走査装置の実施の1形
態を説明するための図である。
【0071】この光走査装置はマルチビーム走査方式の
ものであって、符号1で示す光源は図1(c)に示すよ
うに、4個の半導体レーザ発光部(チャンネル)CH1
〜CH4を直線上に等間隔に配列した4チャンネル半導
体レーザアレイである。
【0072】図1(a)は、光走査装置の光学配置を副
走査方向(図面に直交する方向)から見た状態を示し、
(b)は、光源から被走査面に至る光路を光軸にそって
展開した状態を主走査方向から見た状態を示している。
なお、図の煩雑を避けるため、光束については1本の主
光線のみを図示している。
【0073】光源1から放射された発散性の光束(レー
ザ光束)は、「第1光学系」であるカップリングレンズ
2により「以後の光学系への伝播」に適した光束状態、
例えば、平行光束、弱い発散性もしくは弱い集束性の光
束にカップリングされる。後述する実施例では、カップ
リングレンズ2は、光源1からの光束を実質的な平行光
束にカップリングしている。
【0074】カップリングレンズ2としては単玉の非球
面レンズ等を使用でき、カップリングされた光束の波面
収差を、カップリングレンズ単独で良好に補正すること
ができる。カップリングレンズ2から射出した光束は、
アパーチュア3の開口部を通過してビーム整形され、第
2光学系4に入射する。
【0075】第2光学系4は3枚のレンズ10、11、
12により構成されている。これら3枚のレンズ10、
11、12のうち、レンズ10、11は樹脂製レンズ
(樹脂製結像素子)、レンズ12はガラス製レンズ(ガ
ラス製結像素子)である。
【0076】第2光学系4は、第1光学系2側から入射
する光束を、「光偏向器」であるポリゴンミラー5の偏
向反射面5Aの近傍に「主走査方向に長く略線状」に集
光させる。このとき、光束は、ポリゴンミラー5を収納
するケーシングの防音ガラス8を透過する。防音ガラス
8は、その表面で反射される光束が「ゴースト光」とし
て作用しないように、副走査方向に対して所定の微小角
傾けられている。
【0077】ポリゴンミラー5の偏向反射面5Aにより
反射された光束は、ポリゴンミラー5の等速回転に伴な
い等角速度的に偏向する偏向光束となり、上記防音ガラ
ス8を透過して第3光学系6に入射する。第3光学系6
は「fθレンズ」であって、2枚のレンズ61、62に
より構成されている。後述の実施例では、レンズ61、
62は共に樹脂製レンズ(樹脂製結像素子)である。
【0078】第3光学系6を透過した偏向光束は、光走
査装置の光学系を収納するハウジングに設けられた防塵
ガラス9(反射光がゴースト光となるのを防止するた
め、副走査方向に対して所定の角度傾いている)を透過
し、第3光学系により被走査面7に向けて集光され、被
走査面7上に光スポットを形成する。この光スポットに
より、被走査面7の主走査が等速的に行われる。
【0079】説明中の実施の形態では、光源が4チャン
ネルの半導体レーザアレイであり、4本の光束が放射さ
れるので、被走査面7上には、互いに副走査方向に分離
した4個の光スポットが形成され、4本の主走査ライン
が同時走査されてマルチビーム走査が行われる。
【0080】マルチビーム走査は、隣接する光スポット
が互いに隣接する主走査ラインを走査する「線順次走査
方式」とすることもできるし、隣接する光スポットが間
に1ライン以上の主走査ラインをまたいで走査する「飛
び越し走査方式」とすることもできる。被走査面7は、
実体的には感光媒体(光導電性の感光体等)の感光面で
ある。
【0081】光束は、第3光学系により集光されつつ偏
向し、有効書込領域での書込みを開始する前に反射鏡1
3と同期用レンズ14を介してフォトダイオード15に
検出され、フォトダイオード15から発せられる受光信
号に基づき、書込み開始のための同期信号が生成され
る。
【0082】第2光学系4を構成するレンズ10、1
1、12は、そのレンズ面形状を副走査断面についてみ
ると、図1(d)に示す如くである。樹脂製レンズ10
の入射面10aは「負のパワーを持った球面(凹球
面)」であり、射出面10bは副走査方向にのみ負のパ
ワーを持つシリンドリカル面である。従って、樹脂製レ
ンズ10は、主・副走査方向に負のパワーを持つアナモ
ルフィックなレンズであり、その負のパワーは副走査方
向において「より強」い。
【0083】従って、光源側から入射する平行光束は、
樹脂製レンズ10により、主・副走査方向ともに発散傾
向を与えられて樹脂製レンズ11に入射する。レンズ1
1は副走査方向に負のパワーを有し、レンズ10からの
発散光束は、レンズ11により、副走査方向にはさらに
発散性を強められ、主走査方向には入射光束の発散性を
略保存されてガラス製レンズ12に入射する。なお、後
述する実施例では、樹脂製レンズ11の射出側面11b
が「副非円弧面」である。
【0084】ガラス製レンズ12は、主走査方向に正の
パワーを有し、副走査方向は「より強い正のパワー」を
有する。樹脂製レンズ11側から入射する発散光束は、
副走査方向についてはガラス製レンズ12の強い正のパ
ワーにより集光光束に変換され、主走査方向については
正のパワーにより平行光束に戻される。即ち、第2光学
系4は、副走査方向については集束光学系として機能
し、主走査方向についてはビームエキスパンダとしての
機能を有する。
【0085】従って、ガラス製レンズ12を透過した光
束は、上記の如くポリゴンミラー5の偏向反射面5Aの
位置に「主走査方向に長く略線状」に集光することにな
る。
【0086】なお、ガラス製レンズ12は、後述の実施
例では入射面12aが、副走査方向に正のパワーを持つ
凸シリンドリカル面、射出面12bが凸球面である。
【0087】ガラス製レンズ12は、実施例の場合のよ
うにシリンドリカル面と球面の組合せで構成できるほ
か、シリンドリカルレンズと球面レンズを貼り合わせた
構成でもよく、異なるパワーを持った2面のシリンドリ
カル面で構成しても良い。また、カップリングレンズ2
のカップリング状態を変えて、第2光学系に入射する光
束が弱い集束性の光束となるようにすると、レンズ12
を「副走査方向にのみ正のパワーを持つシリンドリカル
レンズとすることもできる。
【0088】以下に挙げる実施例では、第3光学系6を
構成するレンズ61、62が共に樹脂製レンズであるの
で、温度変動により像面変動を生じるが、像面の形状変
化が前記条件(1)〜(4)を満足するようにレンズ6
1、62の形状が設定される。また、像面変動のバイア
ス成分のうち、主走査方向の像面変動については、第2
光学系4における樹脂製レンズ10における「入射面1
0aの主走査方向のパワー変動」で補正相殺し、副走査
方向の像面変動については樹脂製レンズ10の射出面1
0b、樹脂製レンズ11の入射面11a、射出面11b
のパワー変動で補正相殺している。
【0089】
【実施例】以下、図1に即して説明した光走査装置の具
体的な実施例を挙げる。
【0090】レンズ面の形状表現は、以下の如く行う。
【0091】レンズ面の主走査断面を考えたとき、この
主走査断面内でのレンズ面形状が非円弧である場合、主
走査断面内での近軸曲率半径をRm、光軸からの主走査
方向の距離をY、円錐常数をK、高次の係数をA1
2,A3,A4,A5,A6,・・、光軸方向のデプスを
X(Y)として、周知の式: X(Y)=(Y2/Rm)/[1+√{1-(1+K)(Y/Rm)2}+ +A1Y+A22+A33+A44+A55+A66+・・(1A) で表し、Rm、K、A1等を与えて形状を特定する。奇
数次の係数:A1,A3,A5・・の何れかが「非0」で
あると、主走査断面内の非円弧形状は光軸に対して非対
称形状となる。実施例では偶数次のみを用いており、主
走査方向に対称形である。主走査方向に直交する仮想的
な平断面である副走査断面は、レンズ面に対して主走査
方向の任意の座標:Yにおいて考えることができる。
【0092】例えばトーリック面のように、副走査断面
内の曲率(曲率半径の逆数)が、主走査方向の座標:Y
に応じて変化する場合には、光軸を含む副走査断面にお
けるレンズ面の曲率半径をRs(0)、係数をB
,B,B,・・として、当該レンズ面の副走査
断面の曲率:C(Y)を次式(2A)で表す。
【0093】 Cs(Y)={1/Rs(0)}+B1Y+B22+B33+B44+B55+・・(2A) Yの奇数次の係数:B1、B、B、・・の何れかが
「非0」であるとき、副走査断面内の曲率の変化は、主
走査方向において光軸に関して非対称となる。「副非円
弧面」は、前述の如く、副走査断面内の形状が非円弧形
状で、この副走査断面内の非円弧形状が、副走査断面の
主走査方向における位置:Yに応じて変化する面である
が、主走査方向の座標:Y、副走査方向の座標:Zにお
ける光軸方向のデプス:X(Y,Z)を用い、次ぎの(3
A)式で表す。
【0094】 X(Y,Z)={Y/Rm}/[1+√{1−(1+K)(Y/Rm)}] +AY+A+A+・・ +Cs(Y)Z/[1+√{1−(1+Ks(Y))Cs(Y)}] +(F+FY+F+F+F+・・)Z +(G+GY+G+G+G+・・)Z +(H+HY+H+H+H+・・)Z +(I+IY+I+I+I+・・)Z +(J+JY+J+J+J+・・)Z +(K+KY+K+K+K+・・)Z +(L+LY+L+L+L+・・)Z +(M+MY+M+M+M+・・)Z +(N+NY+N+N+N+・・)Z +・・・ (3A) 。
【0095】式(3A)の右辺第3行の「Cs(Y)」
は、前記(2A)式で定義され、Ks(Y)は、主走査方
向の「座標:Yの位置における副走査断面」内の形状に
おける円錐定数であり、Yの関数として、 Ks(Y)=C+CY+C+C+C+C+・・(4A) と表される。右辺第1項の「C」は、Ks(0)であ
る。
【0096】(3A)式において、F、F、F
・・、G、G、G、・・等が「非0」であると
き、副走査断面内の非円弧量が主走査方向に非対称とな
る。
【0097】副非円弧面を表す式(3A)式において、
右辺第1〜第2行は主走査方向の座標:Yのみの関数で
前述の(1A)式と同じく「主走査断面内の形状」を表
す。また、右辺第3行以下では、副走査断面のY座標が
決まるとYの係数に応じて「Zの各次数の項」の係数が
決まり、座標:Yにおける「副走査断面内の非円弧形
状」が定まる。尚、副非円弧面の解析表現は上に挙げた
ものに限らず、種々のものが可能であり、この発明にお
ける副非円弧面の形状が上記式による表現に限定される
ものではない。
【0098】「具体的な数値例」 画素密度:1200dpi、有効書込幅:±150m
m、画角:±37.7度 「光源ユニット」 光源:4チャンネル半導体レーザアレイ 発光波長:7
80nm、 チャンネル配列ピッチ:14μm、 チャンネル配列方法が副走査方向に対して成す角:1
2.4度、 温度変化に対する波長変動係数:2.31×10-5(n
m/℃)、 保持部材(アルミニウム製)の線膨張係数:2.31×
10-5(1/L℃) 「カップリングレンズ(第1光学系)」 ガラス非球面レンズ 焦点距離:27mm、 カップリング作用:コリメート作用 波面収差を有効に補正されている。
【0099】「アパーチュア」 光軸上(像高:0)におけるスポット径:約30μmを
狙いとした。
【0100】開口部:8.2mm(主走査方向)×1.
6mm(副走査方向)の矩形開口 カップリングレンズからの距離:4.5mm 「ポリゴンミラー」 偏向反射面数:5面 内接円半径:18mm 光源側からの入射光束の主光線とfθレンズ光軸とがな
す角:60度 偏向反射面による偏向の起点と回転軸の距離: fθレンズの光軸方向:16.6mm、主走査方向:
7.2mm 「ポリゴンスキャナー用防音ガラス」 フロートガラス 厚さ:1.9mm 副走査方向に対する傾き角:2度、 主走査方向に対する傾き角:8度 「防塵ガラス」 フロートガラス 厚さ:1.9mm 副走査断面内に対する傾き角:20度 「同期光学系」 被走査面と略等価な結像位置に同期検知用フォトダイオ
ードを設置 同期用レンズは副走査に曲率を有するシリンダレンズ 以下に具体的データをあげる光学系において、樹脂製レ
ンズは全て「ポリオレフィン径樹脂」で成形して作製し
た。
【0101】「カップリングレンズとポリゴンミラー間
の光学配置」図1(b)に示すように、カップリングレ
ンズ2と偏向反射面5Aとの間の面間隔をd0〜d6と
すると、これら面間隔の数値は以下の通りである。
【0102】d0=47mm,d1=3mm,d2=
9.2mm,d3=3mm,d4=8.15mm,d5
=6mm,d6=114mm レンズ10、11は樹脂製であり、レンズ12はガラス
製である。
【0103】第2光学系の各レンズ面10a〜12bの
曲率半径 レンズ面10aの曲率半径:−119.97mm レンズ面10bの曲率半径:∞(主) 16.4mm
(副) レンズ面11aの曲率半径:∞(主) −16mm
(副) レンズ面11bの曲率半径:1.0E+8mm(主)
18.03mm(副) レンズ面12aの曲率半径:∞(主) 13.54mm
(副) レンズ面12bの曲率半径:−186mm 上の表記において、(主)、(副)とあるのは、それぞ
れ主走査方向、副走査方向を表す。また「1.0E+
8」は「1.0×108」を意味する。以下においても
同様である。
【0104】レンズ面の形状は、レンズ面10aが凹球
面、レンズ面10b、11aが凹シリンドリカル面、レ
ンズ面12aが凸シリンドリカル面、レンズ面12bが
凸球面である。そして、レンズ面11b(樹脂製レンズ
11の射出側のレンズ面)は「副非円弧面」である。
【0105】レンズ面11b(副非円弧面)の形状デー
タ Rm=1.00+08,Rs= 18.03 A4= 1.287048E-07,A6= 1.615827E-09,C0= 3.681387E+
01,C2= 1.882281E-01,C4= 1.542188E-02,C6=-4.09666
1E-04,C8= 5.584789E-06,I0= 3.496085E-04,I2=-2.31
9818E-06,I4=-7.859564E-08,I6= 7.462640E-10,I8=-2.
952126E-11,K0= 6.055635E-06,K2=-1.070845E-06,K4
=-1.078958E-07,K6= 2.023609E-09,K8=-2.307748E-11 樹脂製レンズ10,11の屈折率:1.523978
(λ=780nm、25℃時) 樹脂製レンズ10,11の線膨張係数:7×10-5(1
/L℃) 樹脂製レンズ10,11の屈折率係数:-8.9×10
-5(1/℃) ガラス製レンズ12の屈折率:1.733278(λ=
780nm、25℃時) ガラス製レンズ12の線膨張係数:5.4×10-6(1
/L℃) ガラス製レンズ12の屈折率係数:6.4×10-6(1
/℃) レンズ取り付け部(アルミニウム製)の線膨張係数:
2.31×10-5(1/L℃) 「ポリゴンミラーと被走査面間の光学配置」図1(b)
に示すように、偏向反射面5Aと被走査面7との間の面
間隔をd7〜d11とし、レンズ61、62の主走査方
向へのシフト量(図1(a)において図面上方へのシフ
トを正とする)を、それぞれd12、d13とすると、
これらの数値は以下の通りである。
【0106】d7=71.6mm,d8=30mm,d
9=66.3mm,d10=8.5mm,d11=15
9.3mm,d12=0.2mm,d13=0.2mm 樹脂製レンズ61、62の屈折率:1.523978
(λ=780nm、25℃時) 樹脂製レンズ61、62の線膨張係数:7×10-5(1
/L℃) 樹脂製レンズ61,62の屈折率係数 -8.9×10
-5(1/℃) レンズ面61a(主走査断面内の形状が光軸対称な非円
弧形状で、副走査断面内の曲率は主走査方向において光
軸に関して非対称に変化する)の形状データ Rm=-1030.233,Rs= -89.519 A0=-4.041619E+02,A4= 6.005017E-08,A6=-7.538155E-
13,A8=-4.036824E-16,A10= 4.592164E-20,A12=-2.3965
24E-24,B1=-9.317851E-06,B2= 3.269905E-06,B3= 4.
132497E-09,B4=-4.207716E-10,B5=-1.170114E-12,B6=
4.370640E-14,B7= 2.347965E-16,B8=-6.212795E-18,B9
=-3.967994E-20,B10=-3.873869E-21,B11= 3.816823E-
24,B12= 4.535843E-25
【0107】レンズ面61b(主走査断面内の形状が光
軸対称な非円弧形状で、副走査断面内の曲率は主走査方
向において光軸対称に変化する)の形状データ Rm=-109.082,Rs= -110.881 A0=-5.427642E-01,A4= 9.539024E-08,A6= 4.882194E-
13,A8=-1.198993E-16,A10= 5.029989E-20,A12=-5.6542
69E-24 B2=-3.652575E-07,B4= 2.336762E-11,B6= 8.426224E-
14,B8=-1.026127E-17,B10=-2.202344E-21,B12= 1.2245
55E-26 。
【0108】レンズ面62a(主走査断面内の形状が光
軸対称な非円弧形状で、副走査断面内の曲率は主走査方
向において光軸対称に変化する)の形状データ Rm=1493.655,Rs= -70.072 A0= 5.479389E+01,A4=-7.606757E-09,A6=-6.311203E-
13,A8= 6.133813E-17,A10=-1.482144E-21,A12= 2.4292
75E-26,A14=-1.688771E-30 B2=-8.701573E-08,B4= 2.829315E-11,B6=-1.930080E-
15,B8= 2.766862E-20,B10= 2.176995E-24,B12=-6.1077
99E-29 レンズ面62b(副非円弧面)の形状データ Rm=1748.584,Rs= -28.035 A0=-5.488740E+02,A4=-4.978348E-08,A6= 2.325104E-
12,A8=-7.619465E-17,A10= 3.322730E-21,A12=-3.5713
28E-26,A14=-2.198782E-30,B1=-1.440188E-06,B2=
4.696142E-07,B3= 1.853999E-11,B4=-4.153092E-11,B5
=-8.494278E-16,B6= 2.193172E-15,B7= 9.003631E-1
9,B8=-9.271637E-21,B9=-1.328111E-22,B10=-1.409647
E-24,B11= 5.520183E-27,B12= 4.513104E-30,C0=-9.
999999E-01,I0=-1.320849E-07,I2=-1.087674E-11,I4
=-9.022577E-16,I6=-7.344134E-20,K0= 9.396622E-09,
K2= 1.148840E-12,K4= 8.063518E-17,K6=-1.473844E-
20 以上により、光走査装置における各レンズの形状が特定
される。
【0109】上に挙げた具体的な数値例の25℃におけ
る、像面湾曲を図2(a)の中央の図として示す。この
図における破線が主走査方向の像面であり、実線が副走
査方向の像面を表す。像面湾曲は、主走査方向とも25
℃に対しては十分に良好に補正され、主走査方向・副走
査方向の像面は実質的に被走査面と合致している。
【0110】実施例1 実施例1は、上記数値例において、第2光学系として
「上記数値例のものと等価」な、焦点距離:45mmの
ガラス製シリンドリカルレンズを用いた場合である。こ
のとき、25℃における像面湾曲は図2(a)中央の図
と同じであるが、10℃では図2(a)の左図、45℃
では右図のようになる。即ち、第3光学系6を構成する
樹脂製レンズ61、62の「温度変動による光学特性の
変化」により、像面は主走査方向(破線)、副走査方向
(実線)とも変動する。
【0111】像面の変動は、全体がずれるバイアス成分
と、像面の変形とで構成され、バイアス成分(像高0で
の変化)は、例えば45℃では、主走査方向に付き略1
mm、副走査方向に付き略1.5mmが発生している。
【0112】ここで、像面の変形を、前述の条件のパラ
メータで評価してみる。
【0113】先ず、10℃および45℃における主走査
方向の各像高での像面変動量(単位:mm)を像高の代
表値:0、±40、±80、±120、±150mmに
ついて求めると、以下のようになる。 像高 150 120 80 40 0 10℃ -0.066 -0.013 0.017 0.023 0.024 45℃ 0.054 -0.012 -0.051 -0.061 -0.062 像高 -40 -80 -120 -150 10℃ 0.023 0.017 -0.012 -0.063 45℃ -0.060 -0.052 -0.014 0.050 これから、ΔMを求めると次ぎのようになる。 像高 150 120 80 40 0 ΔM 0.120 0.001 -0.068 -0.084 -0.086 像高 -40 -80 -120 -150 ΔM -0.084 -0.068 -0.001 0.113 これから、ΔMmax=0.120(像高:150mm)、ΔMmin
=-0.086(像高:0mm)であり、温度変動:ΔT=4
5−10=35℃であるから、条件(1)のパラメー
タ:|(ΔMmax−ΔMmin)/ΔT|の値は0.006と
なり、条件(1)を満足している。
【0114】次ぎに、第3光学系における樹脂製レンズ
61、62の各々に対する主走査方向のバックフォーカ
スの変動量:Δfm(25℃の像面からの変化量)を求
めると、以下のようになる。
【0115】 「レンズ61単体の温度変動による、像面の25℃の位置からのずれ量」 像高 150 120 80 40 0 10℃ -0.817 -0.740 -0.756 -0.829 -0.867 45℃ 1.068 0.968 0.991 1.088 1.139 像高 -40 -80 -120 -150 10℃ -0.829 -0.756 -0.737 -0.808 45℃ 1.089 0.991 0.964 1.057 「レンズ62単体の温度変動による、像面の25℃の位置からのずれ量」 像高 150 120 80 40 0 10℃ 0.000 -0.067 -0.072 -0.029 -0.004 45℃ 0.000 0.087 0.094 0.039 0.005 像高 -40 -80 -120 -150 10℃ -0.030 -0.072 -0.067 -0.003 45℃ 0.039 0.094 0.088 0.004 これから、各樹脂製結像素子単体の温度変動による主走
査方向のバックフォーカス変動量:Δfmを求めると以
下のようになる。
【0116】 「レンズ61単体の温度変動によるΔfm」 像高 150 120 80 40 0 Δfm -1.885 1.708 1.747 1.918 2.006 像高 -40 -80 -120 -150 Δfm 1.918 1.747 1.701 1.865 「レンズ62単体の温度変動によるΔfm」 像高 150 120 80 40 0 Δfm 0.000 0.154 0.166 0.068 0.009 像高 -40 -80 -120 -150 Δfm 0.069 0.166 0.155 0.007 次ぎに、これらを用いて、樹脂製結像素子に対する総
和:ΣΔfmを求めると、以下のようになる。
【0117】 「レンズ61、62に対する総和:ΣΔfm」 像高 150 120 80 40 0 ΣΔfm 1.885 1.862 1.913 1.986 2.015 像高 -40 -80 -120 -150 ΣΔfm 1.987 1.913 1.856 1.872 これから、ΣΔfmの最大値:(ΣΔfm)max、最小
値:(ΣΔfm)minは、(ΣΔfm)max=2.015
(像高:0)、(ΣΔfm)min=1.865(像高:−
120mm)であるから、条件(2)のパラメータ:|
{(ΣΔfm)max−(ΣΔfm)min}/ΔT)|の値は、0.
005となり、条件(2)を満足する。
【0118】同様に、10℃および45℃における副走
査方向の各像高での像面変動量(単位:mm)を像高の
代表値:0、±40、±80、±120、±150mm
について求めると、以下のようになる。 像高 150 120 80 40 0 10℃ 0.058 0.049 0.026 0.005 -0.001 45℃ -0.025 -0.010 0.023 0.053 0.062 像高 -40 -80 -120 -150 10℃ 0.010 0.034 0.056 0.064 45℃ 0.046 0.012 -0.020 -0.034 これから、ΔSを求めると次ぎのようになる。 像高 150 120 80 40 0 ΔS -0.083 -0.059 -0.003 0.049 0.063 像高 -40 -80 -120 -150 ΔS 0.036 -0.022 -0.076 -0.098 これから、ΔSmax=0.063(像高:0mm)、ΔSmin=
-0.083(像高:150mm)であり、温度変動:ΔT=4
5−10=35℃であるから、条件(3)のパラメー
タ:|(ΔSmax−ΔSmin)/ΔT|の値は0.004と
なり、条件(3)を満足している。
【0119】次ぎに、第3光学系における樹脂製レンズ
61、62の各々に対する副走査方向のバックフォーカ
スの変動量:Δfm(25℃の像面からの変化量)を求
めると、以下のようになる。
【0120】 「レンズ61単体の温度変動による、像面の25℃の位置からのずれ量」 像高 150 120 80 40 0 10℃ -0.035 -0.017 -0.013 -0.010 -0.011 45℃ 0.045 0.022 0.017 0.013 0.014 像高 -40 -80 -120 -150 10℃ -0.013 -0.019 -0.025 -0.042 45℃ 0.017 0.024 0.032 0.055 「レンズ62単体の温度変動による、像面の25℃の位置からのずれ量」 像高 150 120 80 40 0 10℃ -0.946 -0.989 -1.036 -1.076 -1.089 45℃ 1.248 1.306 1.369 1.422 1.439 像高 -40 -80 -120 -150 10℃ -1.070 -1.028 -0.979 -0.935 45℃ 1.415 1.357 1.291 1.233 これから、各樹脂製結像素子単体の温度変動による主走
査方向のバックフォーカス変動量:Δfsを求めると以
下のようになる。
【0121】 「レンズ61単体の温度変動によるΔfs」 像高 150 120 80 40 0 Δfs 0.080 0.039 0.029 0.022 0.024 像高 -40 -80 -120 -150 Δfs 0.031 0.043 0.056 0.097 「レンズ62単体の温度変動によるΔfs」 像高 150 120 80 40 0 Δfs 2.195 2.295 2.405 2.497 2.258 像高 -40 -80 -120 -150 Δfs 2.486 2.385 2.270 2.168 次ぎに、これらを用いて、樹脂製結像素子に対する総
和:ΣΔfsを求めると、以下のようになる。
【0122】 「レンズ61、62に対する総和:ΣΔfs」 像高 150 120 80 40 0 ΣΔfs 2.274 2.334 2.434 2.520 2.552 像高 -40 -80 -120 -150 ΣΔfs 2.516 2.428 2.326 2.265 これから、ΣΔfsの最大値:(ΣΔfs)max、最小
値:(ΣΔfs)minは、(ΣΔfs)max=2.552
(像高:0mm)、(ΣΔfs)min=2.265(像
高:−150mm)であるから、条件(4)のパラメー
タ:|{(ΣΔfs)max−(ΣΔfs)min}/ΔT)|の値は
0.008となり、条件(4)を満足する。
【0123】上に説明した実施例1の光走査装置におけ
る走査結像光学系は、光源1からの光束を以後の光学系
にカップリングする第1光学系2と、この第1光学系か
らの光束を、光偏向器5の偏向反射面近傍に、主走査方
向に長く略線状に集光させる第2光学系(焦点距離:4
5mmのガラス製のシリンドリカルレンズ)と、光偏向
器5により偏向される偏向光束を被走査面7に向けて集
光し、被走査面7上に光走査のための光スポットを形成
する第3光学系6とを有し、この第3光学系が少なくと
も1枚の樹脂製結像素子を有し、温度変動:ΔTに対す
る主走査方向の像面の、各像高での像面変動量:ΔM
の、有効書込領域内における最大値:ΔMmax、最小
値:ΔMminが条件: |(ΔMmax−ΔMmin)/ΔT|<0.01[mm/℃] (1) を満足する走査結像光学系(請求項1)である。
【0124】また、第3光学系6は、少なくとも2枚以
上の樹脂製結像素子61、62を有し、これら樹脂製結
像素子の各単体による温度変化:ΔTに対する主走査方
向のバックフォーカス変動量:Δfmの、2枚以上の樹脂
製結像素子に対する総和をΣΔfmとするとき、各像高
でのバックフォーカス総変動量:ΣΔfmの、有効書込
領域内における最大値:(ΣΔfm)max、最小値:(Σ
Δfm)minが、条件:| {(ΣΔfm)max−(ΣΔfm)min}/ΔT)|<0.02[mm/℃] (2) を満足し(請求項2)、第3光学系6が、2枚の樹脂製
結像素子61、62で構成される(請求項3)。
【0125】さらに、温度変動:ΔTに対する副走査方
向の像面の、各像高での像面変動量:ΔSの、有効書込
領域内における最大値:ΔSmax、最小値:ΔSminが条
件: |(ΔSmax−ΔSmin)/ΔT|<0.01[mm/℃] (3) を満足し(請求項4)、第3光学系が少なくとも2枚以
上の樹脂製結像素子61、62を有し、これら樹脂製結
像素子の各単体による温度変化:ΔTに対する副走査方
向のバックフォーカス変動量:Δfsの、2枚以上の樹脂
製結像素子に対する総和をΣΔfsとするとき、各像高
でのバックフォーカス総変動量:ΣΔfsの、有効書込
領域内における最大値:(ΣΔfs)max、最小値:(Σ
Δfs)minが条件:|{(ΣΔfs)max−(ΣΔfs)min}/
ΔT)|<0.02[mm/℃] (4)を満足し(請求項
5)、第3光学系が、2枚の樹脂製結像素子61、62
で構成される(請求項6)。
【0126】また、第3光学系6は、主走査方向におい
て、8次以上の高次係数を持つ非円弧面を2面以上(レ
ンズ面61a、61b、62a)有する(請求項7)。
【0127】被走査面上の光スポットの強度分布をライ
ンスプレッドファンクション(LSF)で表したとき、
光スポットのスポット径を、強度:1/eのスレッシュ
幅で定義した場合、このように定義されたスポット径を
ωとすると、前述した深度余裕幅:Wは、光束の波長を
λとして近似的に次式で表される。
【0128】W≒1.49×ω2/λ 波長を780nmとすると、光スポット径:ωとして5
0μm、30μmを想定してみると、深度余裕幅:Wは
以下の如くになる。
【0129】スポット径50μmに対して4.8mm スポット径30μmに対して1.7mm 温度変動による像面変動は、光学部品の製造上のばらつ
き、ハウジング上への取付精度を除くと、経験上、深度
余裕幅の少なくとも1/3以下に抑える必要がある。
【0130】温度変化により発生する像面変動は、バイ
アス的な変動分(前記「バイアス成分」)と、像面の変形
分に大別でき、前者のバイアス的変動は、光学系全系の
光軸上の温度変化パラメータ(波長変動、形状変動、屈
折率変動など)の最適化や、ポリゴン前の光学系に「温
度補償光学系(負パワーの樹脂レンズと正パワーのガラ
スレンズの組み合わせなど)」を導入することにより補
正可能である。
【0131】一般的な状況下では、温度変動として10
〜45℃が適当であり、スポット径:50μmである場
合、温度変動に伴なう像面変動の許容値は、バイアス成
分をも含めて4.8mm×(1/3)/(45℃−10
℃)=0.046mm/℃となる。また、スポット径が
30μmであれば、温度変動に伴なう像面変動の許容値
は、バイアス成分を含めて1.7mm×(1/3)/
(45℃−10℃)=0.016mm/℃となる。
【0132】実施例1では、上記の如く、温度変動に起
因する「像面の形状の変形」は有効に軽減されている
が、バイアス成分が大きいため、スポット径:50μm
や、30μmに対してはスポット系の変動を深度余裕幅
内に収めることはできない。しかし、例えば、スポット
径70μm(アパーチュア3の開口径を実施例1のもの
よりも若干小さくすることで実現できる)では、像面変
動の許容値は3.12mmとなり、実施例1での像面変
動に起因するスポット径の変動は深度余裕幅内である。
【0133】実施例2 実施例2は、上に説明した具体的数値例で特定されるも
のである。即ち、実施例2では、第2光学系4が、主走
査方向に負のパワーを有する1枚以上の樹脂製結像素子
10、11と、1枚以上の正のパワーのガラス製結像素
子12を有し、温度変動に伴ない第3光学系で発生する
像面変動のバイアス成分を補正する機能を付与されてい
る。
【0134】図2(b)は、実施例2における、温度:
10℃(左図)および45℃における主走査方向の像面
(破線)と副走査方向の像面(実線)を示している。
【0135】図2(b)からわかるように、実施例2に
おいては、温度が10℃の場合も45℃の場合も、主走
査方向・副走査方向とも像面は25℃のときのものと実
質的に変わらない。この場合、主走査方向・副走査方向
の「像面の変形」は、実施例1の場合と同様であるが、
像面変動のバイアス成分が有効に補正されているため、
主走査方向・副走査方向のスポット径が30μmを狙い
とするものであっても、スポット径変動は深度余裕幅内
に押さえられている。
【0136】即ち、実施例2では、狙いとするスポット
径を主走査方向・副走査方向ともに30μmとし、スポ
ット径の変動を上記各方向とも、30±3μmとしてい
るが、このときの、被走査面と像面の乖離量(デフォー
カス)とスポット径の関係を,主走査方向につき図4
(a)に、副走査方向につき図4(b)に示す。
【0137】これらの図から明らかなように、像高:±
161.5mm(そのうち有効書込幅:±150mm)
にわたり、1.5mm以上の深度余裕幅を実現できてい
る。
【0138】勿論、実施例2においては、ΔT(35
℃)に対する主走査方向の像面変動量:ΔMは条件: |ΔM/ΔT|<0.03[mm/℃] (5) を満足し(請求項8)、ΔT(35℃)に対する副走査
方向の像面変動量:ΔSは、条件: |ΔS/ΔT|<0.03[mm/℃] (6) を満足する(請求項9)。
【0139】また、実施例2においては、第2光学系4
の樹脂製結像素子の少なくとも1面(樹脂製レンズ11
の射出側のレンズ面11b)が副非円弧面であり、第3
光学系の樹脂製結像素子の少なくとも1面(樹脂製レン
ズ62の射出側の面62b)が副非円弧面であり、これ
ら副非円弧面により波面収差を補正している(請求項1
0)。
【0140】即ち、図3は、実施例2の、光スポットの
像高:0における「光学系全体による波面収差」を示し
ている。PV(ピーク値)は0.031λ、Rms(ル
ートミーンスクエア値)は0.007λであり、波面収
差は極めて良好に補正されている。偏向光束がこのよう
な良好な波面収差を持つため、被走査面上に形成される
光スポットは極めて良好な「一山形状」の強度分布を持
つ良好なものとなる。
【0141】実施例1、2とも、第2および第3光学系
の樹脂製結像素子の材料がポリオレフィン樹脂である
(請求項11)。
【0142】従って、図1に実施の形態を示す光走査装
置は、光源1から放射される発散性の光束を第1光学系
2により以後の光学系にカップリングし、カップリング
された光束を第2光学系4により、光偏向器5の偏向反
射面5A近傍に、主走査方向に長く略線状に結像させ、
光偏向器5により偏向させ、偏向光束を第3光学系6に
より被走査面7に向けて集光して被走査面上に光スポッ
トを形成し、被走査面7の光走査を行う光走査装置であ
り、走査結像光学系として上記実施例1または2のもの
を用いたものは、第1〜第3光学系により構成される走
査結像光学系として、請求項1〜11の任意の1に記載
の走査結像光学系を用いる光走査装置である(請求項1
2)。
【0143】そして、走査結像光学系として実施例2を
用いたものは、温度変化により第3光学系で発生する像
面変動のバイアス成分を補正するバイアス成分補正手段
を有し(請求項13)、走査結像光学系が、請求項8ま
たは9記載のものであって、第2光学系4がバイアス成
分補正手段である(請求項14)。
【0144】また、実施例2の走査結像光学系を用いた
図1の光走査装置は、被走査面上の光スポットの光強度
分布をラインスプレッドファンクション(LSF)で表
したとき、強度:1/eのスレッシュ幅で定義されるス
ポット径が、少なくとも主走査方向について、50μm
以下(30μmを狙いとしている)である(請求項1
5)。
【0145】また、図1の光走査装置に実施例1、2の
走査結像光学系を用いたものは「マルチビーム走査方
式」であり(請求項16)、光源1が、半導体レーザア
レイである(請求項17)。
【0146】図6は画像形成装置の実施の1形態を示し
ている。この画像形成装置は光プリンタであり、感光媒
体として円筒状に形成された光導電性の感光体111を
有し、その周囲に帯電手段112(帯電ローラによる接
触式のものを示しているが、コロナチャージャや帯電ブ
ラシを用いることもできる。)、現像装置113、転写
手段114(転写ベルトを示しているが、転写ローラや
コロナチャージャを用いるものであってもよい。)、ク
リーニング装置115を有している。符号116は定着
装置を示す。
【0147】また光走査装置117を有し、帯電手段1
12と現像装置113との間で光走査による画像書き込
みを行うようになっている。光走査装置117として、
例えば、図1に実施の形態を示したものを用いることが
できる。
【0148】画像形成を行うときには、感光体111が
矢印方向へ等速回転され、その表面が帯電手段112に
より均一帯電され、次いで、光走査装置117による光
走査により画像を書き込まれ、書き込まれた画像に対応
する静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂
「ネガ潜像」で画像部が露光されている。
【0149】この静電潜像は現像装置113により反転
現像されてトナー画像として可視化される。トナー画像
は、転写紙やOHPシート等のシート状記録媒体S上に
転写手段114により転写され、定着装置116により
定着される。
【0150】トナー画像を定着されたシート状記録媒体
Sは装置外へ排出され、トナー画像転写後の感光体11
1はクリーニング装置115によりクリーニングされて
残留トナーや紙粉を除去される。
【0151】即ち、図6の画像形成装置(光プリンタ)
は、感光媒体111を光走査して画像形成を行う画像形
成装置において、感光媒体111の光走査に、請求項1
2〜17の任意の1に記載の光走査装置を用い得るもの
であり(請求項18)、感光媒体111の光走査によ
り、感光媒体に潜像が形成され、この潜像が可視化され
るものであり(請求項19)、感光媒体111が光導電
性の感光体で、潜像が静電潜像として形成され、トナー
画像として可視化され、トナー画像がシート状の記録媒
体Sに最終的に担持される(請求項20)。
【0152】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば新規な走査結像光学系・光走査装置および画像形成装
置を実現できる。この発明の走査結像光学系は、温度変
動に起因する主・副走査方向の像面変動(像面の変形、
バイアス成分)を有効に軽減させることにより、光スポ
ットのスポット径変動を軽減し、スポット径の安定した
光スポットを実現することができる。従って、このよう
な走査結像光学系を用いる光走査装置は、安定した光ス
ポットで良好な光走査を行うことができ、このような光
走査装置を用いる画像形成装置では良好な画像形成が可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】光走査装置の実施の1形態を説明するための図
である。
【図2】実施例の像面変動を説明するための図である。
【図3】実施例2における光学系全体による像高:0に
おける波面収差図である。
【図4】実施例2の深度特性を説明するための図であ
る。
【図5】発明の課題を説明するための図である。
【図6】画像形成装置の実施の1形態を説明するための
図である。
【符号の説明】
1 光源(半導体レーザ) 2 第1光学系(カップリングレンズ) 4 第2光学系 6 第3光学系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 浩司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2C362 AA46 BA84 BA86 2H045 AA01 BA02 CA04 CA34 CA55 CA68 CB15 2H087 KA19 LA28 NA08 PA02 PA03 PA17 PB02 PB03 RA06 RA07 RA08 UA01

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源からの光束を以後の光学系にカップリ
    ングする第1光学系と、 この第1光学系からの光束を、光偏向器の偏向反射面近
    傍に、主走査方向に長く略線状に集光させる第2光学系
    と、 上記光偏向器により偏向される偏向光束を被走査面に向
    けて集光し、上記被走査面上に光走査のための光スポッ
    トを形成する第3光学系とを有し、 この第3光学系が少なくとも1枚の樹脂製結像素子を有
    し、 温度変動:ΔTに対する主走査方向の像面の、各像高で
    の像面変動量:ΔMの、有効書込領域内における最大
    値:ΔMmax、最小値:ΔMminが条件: |(ΔMmax−ΔMmin)/ΔT|<0.01[mm/℃] (1) を満足することを特徴とする走査結像光学系。
  2. 【請求項2】請求項1記載の走査結像光学系において、 第3光学系が、少なくとも2枚以上の樹脂製結像素子を
    有し、 これら樹脂製結像素子の各単体による温度変化:ΔTに
    対する主走査方向のバックフォーカス変動量:Δfmの、
    上記2枚以上の樹脂製結像素子に対する総和をΣΔfm
    とするとき、各像高でのバックフォーカス総変動量:Σ
    Δfmの、有効書込領域内における最大値:(ΣΔfm)
    max、最小値:(ΣΔfm)minが、条件: |{(ΣΔfm)max−(ΣΔfm)min}/ΔT)|<0.02[mm/℃] (2) を満足することを特徴とする走査結像光学系。
  3. 【請求項3】請求項2記載の走査結像光学系において、 第3光学系が、2枚の樹脂製結像素子で構成されること
    を特徴とする走査結像光学系。
  4. 【請求項4】光源からの光束を以後の光学系にカップリ
    ングする第1光学系と、 この第1光学系からの光束を、光偏向器の偏向反射面近
    傍に、主走査方向に長く略線状に集光させる第2光学系
    と、 上記光偏向器により偏向される偏向光束を被走査面に向
    けて集光し、上記被走査面上に光走査のための光スポッ
    トを形成する第3光学系とを有し、 この第3光学系が少なくとも1枚の樹脂製結像素子を有
    し、 温度変動:ΔTに対する副走査方向の像面の、各像高で
    の像面変動量:ΔSの、有効書込領域内における最大
    値:ΔSmax、最小値:ΔSminが条件: |(ΔSmax−ΔSmin)/ΔT|<0.01[mm/℃] (3) を満足することを特徴とする走査結像光学系。
  5. 【請求項5】請求項4記載の走査結像光学系において、 第3光学系が、少なくとも2枚以上の樹脂製結像素子を
    有し、 これら樹脂製結像素子の各単体による温度変化:ΔTに
    対する副走査方向のバックフォーカス変動量:Δfsの、
    上記2枚以上の樹脂製結像素子に対する総和をΣΔfs
    とするとき、各像高でのバックフォーカス総変動量:Σ
    Δfsの、有効書込領域内における最大値:(ΣΔfs)
    max、最小値:(ΣΔfs)minが、条件: |{(ΣΔfs)max−(ΣΔfs)min}/ΔT)|<0.02[mm/℃] (4) を満足することを特徴とする走査結像光学系。
  6. 【請求項6】請求項5記載の走査結像光学系において、 第3光学系が、2枚の樹脂製結像素子で構成されること
    を特徴とする走査結像光学系。
  7. 【請求項7】請求項1〜6の任意の1に記載の走査結像
    光学系において、 第3光学系が、主走査方向において、8次以上の高次係
    数を持つ非円弧面を2面以上有することを特徴とする走
    査結像光学系。
  8. 【請求項8】請求項1〜7記載の走査結像光学系におい
    て、 第2光学系が、主走査方向に負のパワーを有する1枚以
    上の樹脂製結像素子と、1枚以上の正のパワーのガラス
    製結像素子を有し、 ΔTに対する主走査方向の像面変動量:ΔMが、条件: |ΔM/ΔT|<0.03[mm/℃] (5) を満足することを特徴とする走査結像光学系。
  9. 【請求項9】請求項1〜8記載の走査結像光学系におい
    て、 第2光学系が、副走査方向に負のパワーを有する1枚以
    上の樹脂製結像素子と、1枚以上の正のパワーを有する
    ガラス製結像素子を有し、ΔTに対する副走査方向の像
    面変動量:ΔSが、条件: |ΔS/ΔT|<0.03[mm/℃] (6) を満足することを特徴とする走査結像光学系。
  10. 【請求項10】請求項8または9記載の走査結像光学系
    において、 第2光学系の樹脂製結像素子の少なくとも1面が副非円
    弧面であり、 第3光学系の樹脂製結像素子の少なくとも1面が副非円
    弧面であり、これら副非円弧面により波面収差を補正す
    ることを特徴とする走査結像光学系。
  11. 【請求項11】請求項1〜10の任意の1に記載の走査
    結像光学系において、 第2および第3光学系の樹脂製結像素子の材料がポリオ
    レフィン樹脂であることを特徴とする走査結像光学系。
  12. 【請求項12】光源から放射される発散性の光束を第1
    光学系により以後の光学系にカップリングし、カップリ
    ングされた光束を第2光学系により、光偏向器の偏向反
    射面近傍に、主走査方向に長く略線状に結像させ、上記
    光偏向器により偏向させ、偏向光束を第3光学系により
    被走査面に向けて集光し、上記被走査面上に光スポット
    を形成し、上記被走査面の光走査を行う光走査装置にお
    いて、 第1〜第3光学系により構成される走査結像光学系とし
    て、請求項1〜11の任意の1に記載の走査結像光学系
    を用いることを特徴とする光走査装置。
  13. 【請求項13】請求項12記載の光走査装置において、 温度変化により第3光学系で発生する像面変動のバイア
    ス成分を補正するバイアス成分補正手段を有することを
    特徴とする光走査装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の光走査装置において、 走査結像光学系が、請求項8または9記載のものであっ
    て、第2光学系がバイアス成分補正手段であることを特
    徴とする光走査装置。
  15. 【請求項15】請求項12または13または14記載の
    光走査装置において、 被走査面上の光スポットの光強度分布をラインスプレッ
    ドファンクション(LSF)で表したとき、強度:1/e
    のスレッシュ幅で定義されるスポット径が、少なくと
    も主走査方向について、50μm以下であるこことを特
    徴とする光走査装置。
  16. 【請求項16】請求項12〜15の任意の1に記載の光
    走査装置において、 マルチビーム走査方式であることを特徴とする光走査装
    置。
  17. 【請求項17】請求項16記載の光走査装置において、 光源が、半導体レーザアレイであることを特徴とする光
    走査装置。
  18. 【請求項18】感光媒体を光走査して画像形成を行う画
    像形成装置において、 感光媒体の光走査に、請求項12〜17の任意の1に記
    載の光走査装置を用いることを特徴とする画像形成装
    置。
  19. 【請求項19】請求項18記載の画像形成装置におい
    て、 感光媒体の光走査により、上記感光媒体に潜像が形成さ
    れ、この潜像が可視化されることを特徴とする画像形成
    装置。
  20. 【請求項20】請求項19記載の画像形成装置におい
    て、 感光媒体が光導電性の感光体で、潜像が静電潜像として
    形成され、トナー画像として可視化され、上記トナー画
    像がシート状の記録媒体に最終的に担持されることを特
    徴とする画像形成装置。
JP2001229213A 2001-07-30 2001-07-30 走査結像光学系・光走査装置および画像形成装置 Expired - Fee Related JP4495883B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001229213A JP4495883B2 (ja) 2001-07-30 2001-07-30 走査結像光学系・光走査装置および画像形成装置
US10/207,241 US6781729B2 (en) 2001-07-30 2002-07-30 Optical scanning system with unvarying image surface under environmental temperature change

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001229213A JP4495883B2 (ja) 2001-07-30 2001-07-30 走査結像光学系・光走査装置および画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003043391A true JP2003043391A (ja) 2003-02-13
JP4495883B2 JP4495883B2 (ja) 2010-07-07

Family

ID=19061598

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001229213A Expired - Fee Related JP4495883B2 (ja) 2001-07-30 2001-07-30 走査結像光学系・光走査装置および画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6781729B2 (ja)
JP (1) JP4495883B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006078576A (ja) * 2004-09-07 2006-03-23 Canon Inc 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置
JP2006098537A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Konica Minolta Opto Inc ビーム整形素子、光源装置及び光ピックアップ装置
JP2012141544A (ja) * 2011-01-06 2012-07-26 Ricoh Co Ltd 光走査装置、及び画像形成装置

Families Citing this family (39)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3463294B2 (ja) * 2000-03-27 2003-11-05 株式会社リコー 光走査装置
JP3600228B2 (ja) * 2002-03-01 2004-12-15 株式会社リコー 光走査装置および画像形成装置
JP2003322814A (ja) * 2002-05-01 2003-11-14 Ricoh Co Ltd 光走査装置、画像形成装置
US7106483B2 (en) * 2003-06-12 2006-09-12 Ricoh Company, Limited Optical scanner and image forming apparatus
US7045773B2 (en) * 2003-07-18 2006-05-16 Ricoh Company, Ltd. Optical scanning apparatus for accurately detecting and correcting position of optical beam in subscanning direction, and the method
US7271823B2 (en) * 2003-08-29 2007-09-18 Ricoh Company, Ltd. Optical scanner and image forming apparatus
US7277212B2 (en) 2003-09-19 2007-10-02 Ricoh Company, Limited Optical scanning unit and image forming apparatus
JP2005140922A (ja) * 2003-11-05 2005-06-02 Ricoh Co Ltd 光走査装置、画像形成装置及び位置ずれ補正方法
US20060209171A1 (en) * 2005-03-15 2006-09-21 Kabushiki Kaisha Toshiba Optical beam scanning device and image forming apparatus
US20070029471A1 (en) * 2005-08-05 2007-02-08 Kabushiki Kaisha Toshiba Optical beam scanning device and image forming apparatus
US7876486B2 (en) * 2006-03-08 2011-01-25 Ricoh Company, Limited Optical scanning apparatus, optical writing apparatus, and image forming apparatus
US7443558B2 (en) * 2006-03-13 2008-10-28 Ricoh Company, Ltd. Optical scanning device and image forming apparatus
US7973990B2 (en) * 2006-04-27 2011-07-05 Ricoh Company, Ltd. Optical scanning device, optical writing device, and image forming apparatus
JP2007298873A (ja) * 2006-05-02 2007-11-15 Pentax Corp 樹脂製レンズの固定方法
JP4836267B2 (ja) 2007-02-22 2011-12-14 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置
JP2008216838A (ja) * 2007-03-07 2008-09-18 Ricoh Co Ltd 画像形成方法および画像形成装置
US7760223B2 (en) * 2007-05-14 2010-07-20 Ricoh Company, Ltd. Optical scan apparatus and image formation apparatus
JP2009053401A (ja) 2007-08-27 2009-03-12 Ricoh Co Ltd 長尺光学素子の保持機構、光走査装置および画像形成装置
JP2009066803A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Ricoh Co Ltd 光走査装置、書込方法及び画像形成装置
JP5050264B2 (ja) * 2007-09-14 2012-10-17 株式会社リコー ズームレンズおよび撮像装置
US7719773B2 (en) * 2007-11-12 2010-05-18 Ricoh Company, Ltd. Zoom lens unit and imaging apparatus
JP5352990B2 (ja) * 2007-11-22 2013-11-27 株式会社リコー ズームレンズおよびカメラ装置および携帯情報端末装置
US7864443B2 (en) * 2007-12-07 2011-01-04 Ricoh Company, Ltd. Zoom lens, imaging apparatus, and personal data assistant
JP2009163137A (ja) * 2008-01-09 2009-07-23 Ricoh Co Ltd 光走査装置・画像形成装置
JP5381371B2 (ja) * 2008-11-07 2014-01-08 株式会社リコー 偏光分離デバイス、光走査装置及び画像形成装置
JP5429612B2 (ja) * 2009-03-18 2014-02-26 株式会社リコー ズームレンズ、情報装置および撮像装置
JP5532386B2 (ja) * 2009-07-06 2014-06-25 株式会社リコー ズームレンズおよび情報装置
JP5403248B2 (ja) * 2009-09-15 2014-01-29 株式会社リコー 光源装置、光走査装置及び画像形成装置
JP2011090111A (ja) * 2009-10-21 2011-05-06 Ricoh Co Ltd 光走査装置、画像形成装置、制御方法及びプログラム
JP5407880B2 (ja) * 2010-01-13 2014-02-05 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置
JP2011215286A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Brother Industries Ltd 走査光学装置
JP5079060B2 (ja) * 2010-08-02 2012-11-21 シャープ株式会社 光走査装置および画像形成装置
JP5573493B2 (ja) 2010-08-25 2014-08-20 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置
JP5668544B2 (ja) 2011-03-15 2015-02-12 株式会社リコー ズームレンズおよびカメラおよび情報装置
US8654168B2 (en) 2011-08-03 2014-02-18 Ricoh Company, Ltd. Optical scanning device, image forming apparatus, and optical scanning device designing method
JP2013068694A (ja) 2011-09-21 2013-04-18 Ricoh Co Ltd 光走査装置及び画像形成装置
JP5862153B2 (ja) 2011-09-22 2016-02-16 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置
JP6065556B2 (ja) 2011-12-19 2017-01-25 株式会社リコー 画像形成装置、画像形成装置の調整方法、画像形成装置の生産方法、及び画像形成システム
JP5915898B2 (ja) 2012-03-26 2016-05-11 株式会社リコー 露光装置及び画像形成装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08160330A (ja) * 1994-12-01 1996-06-21 Konica Corp 光走査装置
JPH08234125A (ja) * 1995-02-23 1996-09-13 Seiko Epson Corp 光走査装置
JP2000171739A (ja) * 1998-08-31 2000-06-23 Ricoh Co Ltd 光走査装置および走査結像光学系および画像形成装置
JP2000292722A (ja) * 1999-04-07 2000-10-20 Ricoh Co Ltd マルチビーム光走査装置
JP2000352679A (ja) * 1999-06-09 2000-12-19 Ricoh Co Ltd 光走査用レンズおよび光走査装置および画像形成装置
JP2001075032A (ja) * 1999-09-01 2001-03-23 Ricoh Co Ltd 光走査装置

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2736984B2 (ja) 1988-12-15 1998-04-08 コニカ株式会社 光走査装置
JP2804647B2 (ja) 1991-07-10 1998-09-30 株式会社日立製作所 光ビ−ム走査光学装置
JP3267098B2 (ja) 1995-04-21 2002-03-18 ミノルタ株式会社 走査光学装置及びそのレンズ保持部
US5999345A (en) 1997-07-03 1999-12-07 Ricoh Company, Ltd. Multi-beam light source unit
US6166842A (en) 1998-01-23 2000-12-26 Ricoh Company, Ltd. Scanning image forming lens and optical scanning apparatus
US6369927B2 (en) * 1998-02-13 2002-04-09 Ricoh Company, Ltd. Optical scanning apparatus
US6256133B1 (en) 1998-07-03 2001-07-03 Ricoh Co., Ltd. Optical scanning apparatus
JP2000187172A (ja) 1998-12-24 2000-07-04 Ricoh Co Ltd 光走査装置
US6376837B1 (en) 1999-02-18 2002-04-23 Ricoh Company, Ltd. Optical scanning apparatus and image forming apparatus having defective light source detection
US6469772B1 (en) 1999-06-30 2002-10-22 Ricoh Company, Ltd. Light source unit for optical scanning apparatus used in image forming apparatuses
JP3850589B2 (ja) 1999-07-09 2006-11-29 株式会社リコー 光走査装置および画像形成装置
JP3875813B2 (ja) 1999-08-30 2007-01-31 株式会社リコー 複数ビーム走査装置及び画像形成装置
US6509995B1 (en) * 1999-09-01 2003-01-21 Ricoh Company, Ltd. Optical scanning device, line-image forming optical system therein, imaging adjustment method in the device and image forming apparatus
JP3983449B2 (ja) 1999-10-15 2007-09-26 株式会社リコー パルス幅変調回路、光書き込み装置及び画像形成装置
JP2001201704A (ja) 2000-01-21 2001-07-27 Ricoh Co Ltd 光走査装置
US6801524B2 (en) * 2000-01-31 2004-10-05 Sonim Technologies, Inc. System for dispatching information packets and method therefor

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08160330A (ja) * 1994-12-01 1996-06-21 Konica Corp 光走査装置
JPH08234125A (ja) * 1995-02-23 1996-09-13 Seiko Epson Corp 光走査装置
JP2000171739A (ja) * 1998-08-31 2000-06-23 Ricoh Co Ltd 光走査装置および走査結像光学系および画像形成装置
JP2000292722A (ja) * 1999-04-07 2000-10-20 Ricoh Co Ltd マルチビーム光走査装置
JP2000352679A (ja) * 1999-06-09 2000-12-19 Ricoh Co Ltd 光走査用レンズおよび光走査装置および画像形成装置
JP2001075032A (ja) * 1999-09-01 2001-03-23 Ricoh Co Ltd 光走査装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006078576A (ja) * 2004-09-07 2006-03-23 Canon Inc 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置
JP4500633B2 (ja) * 2004-09-07 2010-07-14 キヤノン株式会社 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置
JP2006098537A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Konica Minolta Opto Inc ビーム整形素子、光源装置及び光ピックアップ装置
JP4492278B2 (ja) * 2004-09-28 2010-06-30 コニカミノルタオプト株式会社 ビーム整形素子、光源装置及び光ピックアップ装置
JP2012141544A (ja) * 2011-01-06 2012-07-26 Ricoh Co Ltd 光走査装置、及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
US6781729B2 (en) 2004-08-24
US20030128413A1 (en) 2003-07-10
JP4495883B2 (ja) 2010-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4495883B2 (ja) 走査結像光学系・光走査装置および画像形成装置
US6388792B1 (en) Optical scanning device and image forming apparatus
US7050210B2 (en) Optical scanning device and imaging apparatus implementing the same
JP3209656B2 (ja) 光走査装置
US7088484B2 (en) Optical scanning method and system capable of performing high speed scanning and high resolution, and image forming apparatus having the optical scanning system
JP3483141B2 (ja) 走査結像光学系・光走査装置および画像形成装置
US20070211326A1 (en) Optical scanning apparatus, optical writing apparatus, and image forming apparatus
US7215354B1 (en) Scanning optical system, optical scanning device and image forming apparatus
JP3453737B2 (ja) 走査結像光学系・光走査装置および画像形成装置
JP2002365570A (ja) 光走査装置における像面調整方法および線像結像光学系、光走査装置および画像形成装置
EP0853253A2 (en) Optical scanning apparatus
EP1265093A2 (en) Light scanning device and image forming apparatus using the same
JP2002365532A (ja) 樹脂非球面光学素子・光走査装置および画像形成装置
JP2001215430A (ja) 走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置
US5745277A (en) Scanner optics and image formation apparatus using the same
JP4653512B2 (ja) レーザ走査装置および画像形成装置
JP3913424B2 (ja) 走査光学系および光走査装置
US6556332B2 (en) Optical scanner and image forming apparatus using the same
JP3478490B2 (ja) 光走査装置および走査結像光学系および画像形成装置
JP3483133B2 (ja) 光走査装置・光走査装置における線像結像光学系・光走査装置における結像調整方法・画像形成装置
JP2000131632A (ja) 走査光学系および光走査装置
JP2003156704A (ja) 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置
JP2005049535A (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP2003035877A (ja) 走査結像光学系・光走査装置および画像形成装置
JP2008309844A (ja) 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060825

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100301

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100323

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130416

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140416

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees