JP3209656B2 - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JP3209656B2
JP3209656B2 JP09762695A JP9762695A JP3209656B2 JP 3209656 B2 JP3209656 B2 JP 3209656B2 JP 09762695 A JP09762695 A JP 09762695A JP 9762695 A JP9762695 A JP 9762695A JP 3209656 B2 JP3209656 B2 JP 3209656B2
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    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
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    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
    • G02B26/12Scanning systems using multifaceted mirrors
    • G02B26/124Details of the optical system between the light source and the polygonal mirror
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    • G02B26/10Scanning systems
    • G02B26/12Scanning systems using multifaceted mirrors
    • G02B26/125Details of the optical system between the polygonal mirror and the image plane

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数ドラム方式カラ
ープリンタ、複数ドラム方式カラー複写機、高速レーザ
プリンタあるいはデジタル複写機などに利用可能な、複
数のビームを走査するマルチビーム光走査装置ならびに
このマルチビーム光走査装置が利用される画像形成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、複数ドラム方式カラープリン
タあるいは複数ドラム方式カラー複写機などの画像形成
装置では、色分解された色成分に対応する複数の画像形
成部、及び、この画像形成部に、色成分に対応する画像
データすなわち複数のレーザビームを提供する光走査装
置 (レーザ露光装置) が利用される。
【0003】この種の画像形成装置では、各画像形成部
のそれぞれに対応して複数の光走査装置が配置される例
と、複数のレーザビームを提供可能に形成されたマルチ
ビーム光走査装置が配置される例とが知られている。
【0004】一般に、光走査装置は、光源としての半導
体レーザ素子、レーザ素子から出射されたレーザビーム
のビーム径を所定の大きさに絞り込む第1のレンズ群、
第1のレンズ群により絞り込まれたレーザビームを記録
媒体が搬送される方向と直交する方向に連続的に反射す
る光偏向装置、光偏向装置により偏向されたレーザビー
ムを記録媒体の所定の位置に結像させる第2のレンズ群
などを有している。なお、多くの場合、光偏向装置によ
りレーザビームが偏向される方向が主走査方向ならびに
記録媒体が搬送される方向すなわち主走査方向と直交す
る方向が副走査方向と示される。
【0005】ところで、光偏向装置の回転ミラーの回転
数は、画像形成装置に要求される解像度および画像形成
速度すなわちプロセススピードに比例することが知られ
ている。また、画像周波数は、解像度およびプロセスス
ピードの自乗に比例する。このことから、解像度あるい
はプロセススピードを向上するためには、光偏向装置の
回転ミラーの回転数を高めるとともに画像周波数を十分
に確保しなければならないことが知られている。
【0006】しかしながら、光偏向装置の回転ミラーの
回転数を高めることは、回転ミラーの回転数が安定する
までに要求される時間を増大させることから、プリント
リクエスト信号が入力されてから実際に画像が印字され
るまでの時間を増大する問題がある。また、回転ミラー
の回転数が高められることにより、たとえば、軸受けの
材質あるいは耐久性もしくは組立精度などの要因によ
り、大幅にコストが増大される問題が生じている。これ
とは別に、回転ミラーの回転数が高められることにより
回転ミラーの風損が増大されるので、回転ミラーを回転
させるために利用されるモータに対しても出力の向上が
要求される。
【0007】一方、画像周波数を高めるためには、信号
線の長さを短くしかも線幅を細くする必要が生じるのみ
ならず、浮遊容量あるいはノイズによる影響が加速度的
に増大されることから、実質的に、コストが増大される
問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、記録媒体に
対して、たとえば、N本のレーザビームにより画像情報
を記録できるならば、回転ミラーの回転数および画像周
波数は、それぞれ、1/Nに低減される。このことか
ら、これまでにも、多くのマルチビーム光走査装置が提
案されている。
【0009】たとえば、特開昭59−188616号公
報には、マルチビームの数をNとするとき、光源である
半導体レーザ、シリンダレンズおよびガラスfθレンズ
群をNセット、及び、ポリゴンミラーをN/2枚使用す
る例が開示されている。
【0010】しかしながら、特開昭59−188616
号公報に開示された例では、光走査装置単体としては、
レンズあるいミラーの数が増大することによる部品代お
よび組み立てコストのアップ、または、光走査装置単体
としての大きさおよび重さの増大などがある。また、f
θレンズの形状誤差または個体誤差あるいは取り付け誤
差などにより、各色成分ごとのレーザビームの主走査線
の曲り、あるいは、fθ特性などに代表される結像面に
おける収差特性の偏差が不均一になることが知られてい
る。主走査線曲りは、像面に向けて走査されるレーザビ
ームの軌跡が曲がることを示し、fθ特性が不均一とな
ることは走査されたレーザビームの角度θに対する像面
でのビーム位置が相互にずれることを示している。
【0011】この主走査線曲がりあるいはfθ特性が不
均一になることは、カラー画像形成装置に対し、たとえ
ば、色ずれあるいは画像濃度のむらもしくは画像のにじ
みなどのさまざまな不具合を引き起こす問題がある。
【0012】特開平2−58014号公報には、2枚組
みのfθレンズのうちの一方には、2つのレーザビーム
を通過させ、残りのレンズは、レーザビームごとに2組
利用する例が開示されている。しかしながら、この方法
によっても、主走査線曲がりおよびfθ特性を均一にす
ることはできず、たとえば、色ずれあるいは画像濃度の
むらが生じる問題がある。
【0013】なお、特開昭59−188616号公報あ
るいは特開平2−58014号公報に示されている例で
は、M本のマルチビームを通過させることはできるが、
M本のビームのそれぞれがNi (2以上) 本のビームを
含む場合には、対応しない。従って、解像度あるいはプ
ロセススピードを向上させるためには、回転ミラーの回
転数と画像周波数を高めることが要求される。
【0014】特開平4−50908号公報には、レンズ
の副走査方向の曲率半径を主走査方向の形状に拘りなく
規定できるレンズが示されている。しかしながら、特開
平4−50908号公報に示されているレンズは、光軸
を含む主走査方向面内および副走査方向面内のそれぞれ
が対称であることから、走査幅を広くとる場合に、画像
が劣化する問題がある。また、この公報に示されている
例では、副走査方向断面が円弧であるため複数のビーム
を通すと、副走査方向のビーム間隔が一定しない問題が
ある。さらに、この公報に示されている例では、中央付
近に比較して周辺部での光透過率が大きく低下されるこ
とから、中間調画像あるいはカラー画像に対して色むら
を生じやすい問題がある。
【0015】特開昭57−67375号公報には、複数
のビームにより提供される水平同期を同一の検出器によ
り検知する方法が示されている。しかしながら、特開昭
57−67375号公報に示されている例では、複数の
ビームのそれぞれを分配器に案内するために、主走査方
向に関してそれぞれのビームを分離することが要求され
る。このことから、各ビームごとの画像の書き込みタイ
ミングを一致させることが困難になる問題がある。
【0016】特開昭59−26005号ならびに260
06号公報には、複数のレーザ素子の1つを発光させて
水平同期を検出し、水平同期が検出された時点で、対応
するレーザ素子の発光を停止して、他のレーザ素子を発
光させる例が示されている。しかしながら、主走査方向
に関してそれぞれのビームを分離することが要求され
る。このことから、各ビームごとの画像の書き込みタイ
ミングを一致させることが困難になる問題がある。
【0017】特開昭64−73369号公報には、1つ
のビームの水平同期信号に基づいて他のビームの書き込
みタイミングを設定する例が示されている。しかしなが
ら、この方法では、温度上昇などによりタイミングの再
現性が変化しやすい問題がある。
【0018】特開昭61−25366号公報には、解像
度切り替え手段からの信号に基づいて、レーザパワー、
走査速度および画像周波数のそれぞれを制御する例が示
されている。しかしながら、特開昭61−25366号
公報に示されている例では、2以上のビームを有する場
合には利用できない問題がある。
【0019】なお、多くのカラー画像形成装置では、カ
ラー画像が出力される頻度に比較して黒画像が出力され
る頻度が高くなる傾向が見られる。また、黒画像は、カ
ラー画像に比較して、画像のきれすなわちシャープさが
要求される。しかしながら、カラー画像に対応するレー
ザビームに適した光学装置は、黒画像に対応するレーザ
ビームに適した光学装置に比較して解像度が要求されな
いことから、黒画像に対応するレーザビームに適した光
学装置を利用することは、コストを増大させることにな
る。
【0020】この発明の目的は、色ずれのないカラー画
像を低コストで提供できる画像形成装置に適したマルチ
ビーム光走査装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
【0022】この発明は、上記問題点に基づきなされた
もので、ΣN(N+N+・・・+N)[MとN
は1以上の整数でMが1のときにΣN =N 、か
つ、のうちの少なくとも1つは2以上の整数]の光
源と、前記ΣN 個のそれぞれの光源からのΣN 本の
出射光を主走査方向と直交する副走査方向に収束させる
ための副走査方向に正のパワーが与えられたM組の光学
部材と、回転可能に形成された反射面を有し、光を主走
査方向に偏向する1つの偏光手段と、を含む第1の光学
手段と、前記偏向手段により偏向されたΣN本の副走
査方向の1/e 直径をDoで規定される光を所定像面
に等速で走査するように結像し、前記偏向手段の面倒れ
を補正する機能を持レンズを、含む第2の光学手段
と、前記光のうち、N が2以上の光については、前記
所定像面上での副走査方向の間隔を変更する解像度変更
機構と、を有し、解像度設定手段の信号に従って第1の
解像度DPI と第1の解像度よりも小さい第2の解像
度DPIの少なくとも2つの解像度のいづれかを選択可
能であって、前記第1の解像度が選択された場合には、
本の光の像面での主走査方向に垂直な、副走査方向
の間隔GP[mm]を、25.4/DPI 、AMP=
1.2〜1.6の条件下で、Do=GP×AMPし、
本の光線を使用してそれぞれ1本の光線で1画素分
の潜像を形成するとともに、前記第2の解像度が選択さ
れた場合には、LGP=25.4/DPIおよびAMP
=1.2〜1.6の条件下で、N 本の光線の像面での
副走査方向の間隔GP´[mm]を、 GP´=AMP×LGP×{(1−DPI/DPI )/(P −1)} とし、P [P は2以上の整数]本の光線により1画
素分の潜像を形成する ことを特徴とする光走査装置を提
供するものである。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【作用】この発明の光走査装置は、解像度設定手段の信
号に従って第1の解像度DPI と第1の解像度よりも
小さい第2の解像度DPIの少なくとも2つの解像度の
いづれかを選択可能であって、前記第1の解像度が選択
された場合には、副走査方向の1/e 直径をDoで規
定される光に対し、N 本の光の像面での主走査方向に
垂直な、副走査方向の間隔GP[mm]を、25.4/
DPI 、AMP=1.2〜1.6の条件下では、Do
=GP×AMPとし、N 本の光線を使用してそれぞれ
1本の光線で1画素分の潜像を形成するとともに、前記
第2の解像度が選択された場合には、LGP=25.4
/DPIおよびAMP=1.2〜1.6の条件下で、N
本の光線の像面での副走査方向の間隔GP´[mm]
を、 GP´=AMP×LGP×{(1−DPI/DPI )/(P −1)} とし、P [P は2以上の整数]本の光線により1画
素分の潜像が形成されるので、解像度が変更された場合
にも、最適な潜像を提供できる。従って、線幅の変化あ
るいは色ずれおよび色むらの少ない画像形成装置 が提供
される。
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【実施例】以下、図面を用いてこの発明の実施例を説明
する。
【0043】図1には、この発明の第1の実施例である
マルチビーム光走査装置が利用される転写型カラー画像
形成装置が示されている。なお、この種のカラー画像形
成装置では、通常、Yすなわちイエロー、Mすなわちマ
ゼンタ、CすなわちシアンおよびBすなわちブラック
(黒) の各色成分ごとに色分解された4種類の画像デー
タと、Y,M,CおよびBのそれぞれに対応して各色成
分ごとに画像を形成するさまざまな装置が4組利用され
ることから、各参照符号に、Y,M,CおよびBを付加
することで、色成分ごとの画像データとそれぞれに対応
する装置を識別する。
【0044】図1に示されるように、画像形成装置10
0は、色分解された色成分すなわちY=イエロー,M=
マゼンタ,C=シアンおよびB=ブラックごとに画像を
形成する第1ないし第4の画像形成部50Y,50M,
50Cおよび50Bを有している。
【0045】各画像形成部50 (Y,M,CおよびB)
は、図2ないし図64を用いて後述するマルチビーム光
走査装置1の第3の折り返しミラー37Y,37M,3
7Cおよび第1の折り返しミラー33Bを介して各色成
分画像に対応するレーザビームL (Y,M,Cおよび
B) が出射される位置に対応して、光走査装置1の下方
に、50Y,50M,50Cおよび50Bの順で直列に
配置されている。
【0046】各画像形成部50 (Y,M,CおよびB)
の下方には、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB)
により形成された画像を搬送する搬送ベルト52が配置
されている。
【0047】搬送ベルト52は、図示しないモータによ
り矢印の方向に回転されるベルト駆動ローラ56および
テンションローラ54に掛け渡され、ベルト駆動ローラ
56が回転される方向に所定の速度で回転される。
【0048】各画像形成部50 (Y,M,CおよびB)
は、それぞれ、円筒ドラム状で、矢印の方向に回転可能
に形成され、画像に対応する静電潜像が形成される感光
体ドラム58Y,58M,58Cおよび58Bを有して
いる。
【0049】それぞれの感光体ドラム58 (Y,M,C
およびB) の周囲には、感光体ドラム58 (Y,M,C
およびB) の表面に所定の電位を提供する帯電装置60
Y,60M,60Cおよび60B、感光体ドラム58
(Y,M,CおよびB) の表面に形成された静電潜像に
対応する色が与えられているトナーを供給することで現
像する現像装置62Y,62M,62Cおよび62B、
搬送ベルト52を感光体ドラム58 (Y,M,Cおよび
B) との間に介在させた状態で感光体ドラム58(Y,
M,CおよびB) に対向され、搬送ベルト52または搬
送ベルト52を介して搬送される記録媒体すなわち記録
用紙Pに感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) のト
ナー像を転写する転写装置64Y,64M,64Cおよ
び64B、転写装置64 (Y,M,CおよびB) を介し
てトナー像が転写されたあとに感光体ドラム58 (Y,
M,CおよびB) 上に残った残存トナーを除去するクリ
ーナ66Y,66M,66Cおよび66B、及び、転写
装置64 (Y,M,CおよびB) を介してトナー像が転
写されたあとの感光体ドラム58 (Y,M,Cおよび
B) 上に残った残存電位を除去する除電装置68Y,6
8M,68Cおよび68Bが、各感光体ドラム58
(Y,M,CおよびB) の回転方向に沿って順に配置さ
れている。
【0050】なお、光走査装置1の各ミラー37Y,3
7M,37Cおよび33Bにより案内される感光体ドラ
ム58上で副走査方向に2つのビームとなる、2本のビ
ームを合成されたレーザビームLY,LM,LCおよび
LBは、それぞれ、各帯電装置60 (Y,M,Cおよび
B) と各現像装置62 (Y,M,CおよびB) との間に
照射される。
【0051】搬送ベルト52の下方には、各画像形成部
50 (Y,M,CおよびB) により形成された画像が転
写されるための記録媒体すなわち用紙Pを収容する用紙
カセット70が配置されている。
【0052】用紙カセット70の一端であって、テンシ
ョンローラ54に近接する側には、おおむね半月状に形
成され、用紙カセット70に収容されている用紙Pを、
最上部から1枚ずつ取り出す送り出しローラ72が配置
されている。送り出しローラ72とテンションローラ5
4との間には、カセット70から取り出された1枚の用
紙Pの先端と画像形成部50B (黒) の感光体ドラム5
8Bに形成されたトナー像の先端とを整合させるための
レジストローラ74が配置されている。
【0053】レジストローラ74と第1の画像形成部5
0Yとの間であって、テンションローラ54の近傍、実
質的に、搬送ベルト52を挟んでテンションローラ54
の外周上には、レジストローラ72を介して所定のタイ
ミングで搬送される1枚の用紙Pに、所定の静電吸着力
を提供する吸着ローラ76が配置されている。なお、吸
着ローラ76の軸線とテンションローラ54は、平行に
配置される。
【0054】搬送ベルト52の一端であって、ベルト駆
動ローラ56の近傍、実質的に、搬送ベルト52を挟ん
でベルト駆動ローラ56の外周上には、搬送ベルト52
あるいは搬送ベルトにより搬送される用紙P上に形成さ
れた画像の位置を検知するためのレジストセンサ78お
よび80が、ベルト駆動ローラ56の軸方向に所定の距
離をおいて配置されている (図1は、正面断面図である
から、後方のセンサ80のみが示されている) 。
【0055】ベルト駆動ローラ56の外周に対応する搬
送ベルト52上には、搬送ベルト52上に付着したトナ
ーあるいは用紙Pの紙かすなどを除去する搬送ベルトク
リーナ82が配置されている。
【0056】搬送ベルト52を介して搬送された用紙P
がテンションローラ56から離脱されてさらに搬送され
る方向には、用紙Pに転写されたトナー像を用紙Pに定
着する定着装置84が配置されている。
【0057】図2には、図1に示したカラー画像形成装
置に利用されるマルチビーム光走査装置が示されてい
る。なお、図1に示したカラー画像形成装置では、通
常、Yすなわちイエロー、Mすなわちマゼンタ、Cすな
わちシアンおよびBすなわちブラック (黒) の各色成分
ごとに色分解された4種類の画像データと、Y,M,C
およびBのそれぞれに対応して各色成分ごとに画像を形
成するさまざまな装置が4組利用されることから、同様
に、各参照符号にY,M,CおよびBを付加すること
で、色成分ごとの画像データとそれぞれに対応する装置
を識別する。
【0058】図2に示されるように、マルチビーム光走
査装置1は、光源としてのレーザ素子から出射されたレ
ーザビームを、所定の位置に配置された像面すなわち図
1に示した第1ないし第4の画像形成部50Y,50
M,50Cおよび50Bの感光体ドラム58Y,58
M,58Cおよび58Bのそれぞれの所定の位置に向か
って所定の線速度で偏向する偏向手段としてのただ1つ
の光偏向装置5を有している。なお、以下、光偏向装置
5によりレーザビームが偏向される方向を主走査方向と
示す。
【0059】光偏向装置5は、複数、たとえば、8面の
平面反射鏡 (面) が正多角形状に配置された多面鏡本体
5aと、多面鏡本体5aを、主走査方向に所定の速度で
回転させる図示しないモータとを有している。多面鏡本
体5aは、たとえば、アルミニウムにより形成される。
また、多面鏡5aの各反射面は、多面鏡本体5aが回転
される方向を含む面すなわち主走査方向と直交する面、
すなわち、副走査方向に沿って切り出されたのち、切断
面に、たとえば、Si 2 などの表面保護層が蒸着され
ることで提供される。
【0060】光偏向装置5と像面との間には、光偏向装
置5の反射面により所定の方向に偏向されたレーザビー
ムに所定の光学特性を与える第1および第2の結像レン
ズ30aおよび30bからなる2枚組みの偏向後光学系
30、偏向後光学系30の第2の結像レンズ30bから
出射されたそれぞれの合成されたレーザビームL (Y,
M,CおよびB) の個々のビームが、画像が書き込まれ
る領域より前の所定の位置に到達したことを検知するた
めのただ1つの水平同期検出器23、及び、偏向後光学
系21と水平同期検出器23との間に配置され、偏向後
光学系21内の後述する少なくとも一枚のレンズを通過
された4×2本の合成されたレーザビームL (Y,M,
CおよびB) の一部を、水平同期検出器23に向かって
主・副走査方向共異なる方向へ反射させるただ1組の水
平同期用折り返しミラー25などが配置されている。
【0061】次に、光源としてのレーザ素子と光偏向装
置5との間の偏向前光学系について詳細に説明する。
【0062】光走査装置1は、Ni (iは正の整数) を
満たす第1および第2の2つ (N1=N2 =N3 =N4
=2) のレーザ素子を含み、色成分に色分解された画像
データに対応するレーザビームを発生する第1ないし第
4の光源3Y,3M,3Cおよび3B (M,Mは正の整
数で、ここでは4) を有している。
【0063】第1ないし第4の光源3Y,3M,3Cお
よび3Bは、それぞれ、Yすなわちイエロー画像に対応
するレーザビームを出射するイエロー第1レーザ3Ya
およびイエロー第2レーザ3Yb、Mすなわちマゼンタ
画像に対応するレーザビームを出射するマゼンタ第1レ
ーザ3Maおよびマゼンタ第2レーザ3Mb、Cすなわ
ちシアン画像に対応するレーザビームを出射するシアン
第1レーザ3Caおよびシアン第2レーザ3Cb、なら
びに、Bすなわちブラック (黒) 画像に対応するレーザ
ビームを出射する黒第1レーザ3Baおよび黒第2レー
ザ3Bbを有している。なお、それぞれのレーザ素子か
らは、互いに対をなす第1ないし第4のレーザビームL
YaおよびLYb,LMaおよびLMb,LCaおよび
LCb、ならびに、LBaおよびLBbが出射される。
【0064】それぞれのレーザ素子3Ya,3Ma,3
Caならびに3Baと光偏向装置5との間には、それぞ
れの光源3Ya,3Ma,3Caならびに3Baからの
レーザビームLYa,LMa,LCaならびにLBaの
断面ビームスポット形状を所定の形状に整える4組みの
偏向前光学系7 (Y,M,CおよびB) が配置されてい
る。
【0065】ここで、イエロー第1レーザ3Yaから光
偏向装置5に向かうレーザビームLYaを代表させて、
偏向前光学系7 (Y) について説明する。
【0066】イエロー第1レーザ3Yaから出射された
発散性のレーザビームは、有限焦点レンズ9Yaにより
所定の収束性が与えられたのち、絞り10Yaにより、
断面ビーム形状が所定の形状に整えられる。絞り10Y
aを通過されたレーザビームLYaは、ハイブリッドシ
リンダレンズ11Yを介して、副走査方向に対しての
み、さらに、所定の収束性が与えられて、光偏向装置5
に案内される。
【0067】有限焦点レンズ9Yaとハイブリッドシリ
ンダレンズ11Yとの間には、ハーフミラー12Yが、
有限焦点レンズ9Yaとハイブリッドシリンダレンズ1
1Yとの間の光軸に対して所定の角度で挿入されてい
る。
【0068】ハーフミラー12Yにおいて、イエロー第
1レーザ3YaからのレーザビームLYaが入射される
面と反対の面には、イエロー第1レーザ3Yaからのレ
ーザビームLYaに対して副走査方向に所定のビーム間
隔を提供可能に配置されたイエロー第2レーザ3Ybか
らのレーザビームLYbが、イエロー第1レーザ3Ya
からのレーザビームLYaに対して副走査方向に所定の
ビーム間隔で入射される。なお、イエロー第2レーザ3
Ybとハーフミラー12Yとの間には、イエロー第2レ
ーザ3YbからのレーザビームLYbに所定の収束性を
与える有限焦点レンズ9Ybおよび絞り10Ybが配置
されている。
【0069】ハーフミラー12Yを介して副走査方向に
所定のビーム間隔を有する実質的に1本のレーザビーム
にまとめられたそれぞれのレーザビームLYaおよびL
Ybは、図8を用いて後述するレーザ合成ミラーユニッ
ト13を通過され、光偏向装置5に案内される。
【0070】以下、同様に、Mすなわちマゼンタに関連
して、マゼンタ第1レーザ3Maとレーザ合成ミラーユ
ニット13との間には、有限焦点レンズ9Ma、絞り1
0Ma、ハイブリッドシリンダレンズ11M、ハーフミ
ラー12M、マゼンタ第2レーザ3Mb、有限焦点レン
ズ9Mbおよび絞り10Mb、Cすなわちシアンに関連
して、シアン第1レーザ3Caとレーザ合成ミラーユニ
ット13との間には、有限焦点レンズ9Ca、絞り10
Ca、ハイブリッドシリンダレンズ11C、ハーフミラ
ー12C、シアン第2レーザ3Cb、有限焦点レンズ9
Cbおよび絞り10Cb、ならびに、Bすなわち黒に関
連して、黒第1レーザ3Baとレーザ合成ミラーユニッ
ト13との間には、有限焦点レンズ9Ba、絞り10B
a、ハイブリッドシリンダレンズ11B、ハーフミラー
12B、黒第2レーザ3Bb、有限焦点レンズ9Bbお
よび絞り10Bbが、それぞれ、所定の位置に配置され
ている。なお、それぞれの光源3 (Y,M,Cおよび
B) 、偏向前光学系7 (Y,M,CおよびB) 、およ
び、レーザ合成ミラーユニット13は、たとえば、アル
ミニウム合金などによって形成された保持部材15によ
り、一体的に保持されている。
【0071】有限焦点レンズ9 (Y,M,CおよびB)
aおよび9 (Y,M,CおよびB)bには、それぞれ、
非球面ガラスレンズもしくは球面ガラスレンズに図示し
ないUV硬化プラスチック非球面レンズを貼り合わせた
単レンズが利用される。
【0072】図3は、偏向前光学系7のハーフミラー1
2と光偏向装置5の反射面との間の光路に関し、折り返
しミラーなどを省略した状態で副走査方向から見た部分
断面図である。なお、図3では、1つのレーザビームL
Y (LYa) に対する光学部品のみが代表して示されて
いる。
【0073】ハイブリッドシリンダレンズ11 (Y)
は、副走査方向に対して実質的に等しい曲率を持つPM
MAのシリンダレンズ17 (Y) とガラスのシリンダレ
ンズ19 (Y) とによって形成されている。PMMAの
シリンダレンズ17 (Y) は、空気と接する面がほぼ平
面に形成される。
【0074】また、ハイブリッドシリンダレンズ11
(Y) は、シリンダレンズ17 (Y)とシリンダレンズ1
9 (Y) とが、シリンダレンズ17 (Y) の出射面とシ
リンダレンズ19 (Y) の入射面との間の接着により、
あるいは、図示しない位置決め部材に向かって所定の方
向から押圧されることで、一体に形成される。なお、ハ
イブリッドシリンダレンズ11 (Y) は、シリンダレン
ズ19 (Y) の入射面に、シリンダレンズ17 (Y) が
一体に成型されてもよい。
【0075】プラスチックシリンダレンズ17 (Y) 、
たとえば、PMMA (ポリメチルメタクリル) などの材
質により形成される。ガラスシリンダレンズ19 (Y)
は、たとえば、TaSF21などの材質により形成され
る。また、それぞれのシリンダレンズ17 (Y) および
19 (Y) は、保持部材15と一体に形成された位置決
め部により、有限焦点レンズ9と正確な間隔で固定され
る。
【0076】以下、表1に、偏向前光学系7の光学的数
値データを示す。
【0077】
【表1】 表1から明らかなように、それぞれの色成分に対応され
る有限焦点レンズ9およびハイブリッドシリンダレンズ
11は、単体では、どの色成分に関しても、同一のレン
ズが利用される。なお、Y (イエロー) に対応される偏
向前光学系7YおよびB (ブラック) に対応される偏向
前光学系7Bは、実質的に、同一のレンズ配置を有す
る。また、M (マゼンタ) に対応される偏向前光学系7
MおよびC(シアン) に対応される偏向前光学系7C
は、偏向前光学系7Yおよび7Bに比較して、有限焦点
レンズ9とハイブリッドシリンダレンズ11との間隔が
広げられている。
【0078】図4には、図3および表1に示した偏向前
光学系7 (Y,M,CおよびB) のそれぞれを、光偏向
装置5の反射面の回転軸に直交する方向(副走査方向)
のそれぞれのレーザ合成ミラーの反射面13Y,13M
および13Cから光偏向装置5に向かうレーザビームL
Y,LMおよびLCが示されている。(LYはLYaと
LYb、LMはLMaとLMb、LCはLCaとLCb
から成っている) 図4から明らかなように、それぞれのレーザビームL
Y,LM,LCおよびLBは、光偏向装置5の反射面の
回転軸と平行な方向に、相互に異なる間隔で、光偏向装
置5に案内される。また、レーザビームLMおよびLC
は、光偏向装置5の反射面の回転軸と直交するとともに
反射面の副走査方向の中心を含む面、すなわち、光走査
装置1の系の光軸を含む面を挟んで非対称に、光偏向装
置5の各反射面に案内される。なお、光偏向装置5の各
反射面上でのレーザビームLY,LM,LCおよびLB
相互の間隔は、LY−LM間で3.20mm、LM−L
C間で2.70mm、及び、LC−LB間で2.30m
mである。
【0079】図5には、光走査装置1の光偏向装置5か
ら各感光体ドラム58すなわち像面までの間に配置され
る光学部材に関し、光偏向装置5の偏向角が0°の位置
で副走査方向から見た状態が示されている。
【0080】図5に示されるように、偏向後光学系30
の第2の結像レンズ30bと像面との間には、レンズ3
0bを通過された4×2本のレーザビームL (Y,M,
CおよびB) を像面に向かって折り曲げる第1の折り返
しミラー33 (Y,M,CおよびB) 、第1の折り返し
ミラー33Y,33Mおよび33Cにより折り曲げられ
たレーザビームLY,LMおよびLCを、さらに折り返
す第2および第3の折り返しミラー35Y,35Mおよ
び35Cならびに37Y,37Mおよび37Cが配置さ
れている。なお、図5から明らかなように、B (ブラッ
ク) 画像に対応するレーザビームLBは、第1の折り返
しミラー33Bにより折り返されたのち、他のミラーを
経由せずに、像面に案内される。
【0081】第1および第2の結像レンズ30aおよび
30b、第1の折り返しミラー33(Y,M,Cおよび
B) 、及び、第2の折り返しミラー35Y,35Mおよ
び35Cは、それぞれ、光走査装置1の中間ベース1a
に、たとえば、一体成型により形成された図示しない複
数の固定部材に、接着などにより固定される。
【0082】また、第3の折り返しミラー37Y,37
Mおよび37Cは、図10を用いて後述する固定用リブ
と傾き調整機構を介して、ミラー面と垂直方向に関連し
た少なくとも1方向に関し、移動可能に配置される。
【0083】第3の折り返しミラー37Y,37M,3
7Cおよび第1の折り返しミラー33Bと像面との間で
あって、それぞれのミラー33B、37Y,37Mおよ
び37Cを介して反射された4×2=8本のレーザビー
ムL (Y,M,CおよびB)が光走査装置1から出射さ
れる位置には、さらに、光走査装置1内部を防塵するた
めの防塵ガラス39 (Y,M,CおよびB) が配置され
ている。
【0084】次に、ハイブリッドシリンダレンズ11と
偏向後光学系30との間の光学特性について詳細に説明
する。
【0085】偏向後光学系30すなわち2枚組みの第1
および第2の結像レンズ30aおよび30bは、プラス
チック、たとえば、PMMAにより形成されることか
ら、周辺温度が、たとえば、0°Cから50°Cの間で
変化することで、屈折率nが、1.4876から1.4
789まで変化することが知られている。この場合、第
1および第2の結像レンズ30aおよび30bを通過さ
れたレーザビームが実際に集光される結像面、すなわ
ち、副走査方向における結像位置は、±12mm程度変
動してしまう。
【0086】このことから、図3に示した偏向前光学系
7に、偏向後光学系30に利用されるレンズの材質と同
一の材質のレンズを、曲率を最適化した状態で組み込む
ことで、温度変化による屈折率nの変動に伴って発生す
る結像面の変動を、±0.5ミリメートル (以下、 [m
m] と示す) 程度に抑えることができる。すなわち、偏
向前光学系7がガラスレンズで、偏向後光学系30がプ
ラスチックレンズにより構成される従来の光学系に比較
して、偏向後光学系30のレンズの温度変化による屈折
率の変化に起因して発生する副走査方向の色収差が補正
できる。
【0087】図6には、図5に示した光偏向装置5と像
面との間を通過する第1ないし第4の合成されたレーザ
ビームL (Y,M,CおよびB) と光走査装置1の副走
査方向の系の光軸との関係を示す光路図である。
【0088】図6に示されるように、光偏向装置5の反
射面で反射された第1ないし第4の合成されたレーザビ
ームL (Y,M,CおよびB) は、それぞれ、第1の結
像レンズ30aと第2の結像レンズ30bとの間で、副
走査方向に関し、系の光軸と交差して、像面に案内され
る。
【0089】図7には、図2に示した偏向前光学系に利
用されるレーザ素子の配列が詳細に示されている。
【0090】図2を用いて既に説明したように、第1な
いし第4の光源3 (Y,M,CおよびB) は、それぞ
れ、2個一組のイエロー第1レーザ3Yaおよびイエロ
ー第2レーザ3Yb、マゼンタ第1レーザ3Maおよび
マゼンタ第2レーザ3Mb、シアン第1レーザ3Caお
よびシアン第2レーザ3Cb、ならびに、黒第1レーザ
3Baおよび黒第2レーザ3Bbを有している。なお、
対をなすそれぞれのレーザは、副走査方向に関し、後述
する像面でのビーム間隔に対応される所定の間隔だけ距
離をおいて配置されている。また、それぞれの対すなわ
ち色成分に対応する組みは、図8に示すレーザ合成ミラ
ーブロック13のそれぞれの反射領域に対応してあらか
じめ規定される副走査方向距離で、副走査方向から見た
状態で、4層に配置されている。
【0091】図8には、第1ないし第4の合成されたレ
ーザビームLY,LM,LCおよびLBを、1つの束の
レーザビームとして光偏向装置5の各反射面に案内すレ
ーザ合成ミラーユニット13が示されている。
【0092】レーザ合成ミラーユニット13は、画像形
成可能な色成分の数 (色分解された色の数) よりも
「1」だけ少ない数だけ配置される第1ないし第3のミ
ラー13M,13Cおよび13Bと、それぞれのミラー
13M,13Cおよび13Bを保持する第1ないし第3
のミラー保持部13α,13βおよび13γならびにそ
れぞれの保持部13α,13βおよび13γを支持する
ベース13aにより構成される。なお、ベース13aな
らびにそれぞれの保持部13α,13βおよび13γ
は、熱膨脹率が小さい、たとえば、アルミニウム合金な
どにより一体的に形成されている。
【0093】このとき、光源3Yすなわちイエロー第1
レーザ3Yaおよびイエロー第2レーザ3Ybからのレ
ーザビームLYは、すでに説明したように、光偏向装置
5の各反射面に直接案内される。この場合、レーザビー
ムLYは、光走査装置1の系の光軸よりもベース13a
側すなわち第1の保持部13αに固定されるミラー13
Mとベース13aとの間を通過される。
【0094】ここで、合成ミラー13のそれぞれのミラ
ー13M,13Cおよび13Bにより反射されて光偏向
装置5に案内される各レーザビームLM,LCおよびL
Bならびに光偏向装置5に直接案内されるレーザビーム
LYの強度 (光量) について考察する。
【0095】図8に示されているレーザ合成ミラーユニ
ット13によれば、それぞれのレーザビームLM,LC
およびLBは、光偏向装置5の各反射面に入射する前段
の各レーザビームLM,LCおよびLBが副走査方向に
分離している領域で、通常のミラー (13M,13Cお
よび13B) によって折り返される。従って、各反射面
(13M,13Cおよび13B) で反射されたのち多面
鏡本体5aに向けて供給される各レーザビームL (M,
CおよびB) の光量は、有限焦点レンズ9からの出射光
量のおおむね90%以上に維持できる。各レーザ素子の
出力を低減できるばかりでなく、傾いた平行平板による
収差が発生しないため、像面に到達される光の収差を均
一に補正できる。これにより、それぞれのレーザビーム
を小さく絞ることが可能となり、結果として、高精細化
への対応を可能とする。なお、Y(イエロー) に対応す
るレーザ素子3Yは、合成ミラー13のいづれのミラー
にも関与されることなく、直接、光偏向装置5の各反射
面に案内されることから、レーザの出力容量が低減でき
るばかりでなく、 (合成ミラーにより反射される他のレ
ーザビームに生じる虞れのある) ミラー (13M,13
Cおよび13B) で反射されることによる各反射面への
入射角の誤差が除去される。
【0096】次に、図2および図5を参照して、光偏向
装置5の多面鏡5aで反射されたレーザビームL (Y,
M,CおよびB) と偏向後光学系30を通って光走査装
置1の外部へ出射される各レーザビームLY,LM,L
CおよびLBの傾きと折り返しミラー33B,37Y,
37Mおよび37Cとの関係について説明する。
【0097】既に説明したように、光偏向装置5の多面
鏡5aで反射され、第1ないし第2の結像レンズ30a
および30bにより所定の収差特性が与えられた各レー
ザビームLY,LM,LCおよびLBは、それぞれ、第
1の折り返しミラー33Y,33M,33Cおよび33
Bを介して所定の方向に折り返される。
【0098】このとき、レーザビームLBは、第1の折
り返しミラー33Bで反射されたのち、そのまま防塵ガ
ラス39Bを通って感光体ドラム58bに案内される。
これに対し、残りのレーザビームLY,LMおよびLC
は、それぞれ、第2の折り返しミラー35Y,35Mお
よび35Cに案内され、第2の折り返しミラー35Y,
35Mおよび35Cによって、第3の折り返しミラー3
7Y,37Mおよび37Cに向かって反射され、さら
に、第3の折り返しミラー37Y,37Mおよび37C
で反射されたのち、それぞれ、防塵ガラス39Y,39
Mおよび39Cにより、おおむね等間隔でそれぞれの感
光体ドラムに結像される。この場合、第1の折り返しミ
ラー33Bで出射されたレーザビームLBとレーザビー
ムLBに隣り合うレーザビームLCも、おおむね等間隔
で感光体ドラム58Bおよび58Cのそれぞれに結像さ
れる。
【0099】ところで、レーザビームLBは、多面鏡5
aで偏向されたのち折り返しミラー33Bで反射される
のみで光走査装置1から感光体ドラム58に向かって出
射される。このことから、実質的に折り返しミラー33
B1枚のみで案内されるレーザビームLBが確保でき
る。
【0100】このレーザビームLBは、光路中に複数の
ミラーが存在する場合に、ミラーの数に従って増大 (逓
倍) される結像面での像のさまざまな収差特性の変動あ
るいは主走査線曲がりなどに関し、残りのレーザビーム
L (Y,MおよびC) を相対的に補正する際の基準光線
として有益である。
【0101】なお、光路中に複数のミラーが存在する場
合には、それぞれのレーザビームLY,LM,LCおよ
びLBごとに利用されるミラーの枚数を奇数または偶数
に揃えることが好ましい。すなわち、図5に示されるよ
うに、レーザビームLBに関与する偏向後光学系内のミ
ラーの枚数は、光偏向装置5の多面鏡5aを除いて1枚
(奇数) で、レーザビームLC,LMおよびLYに関与
する偏向後光学系内のミラーの枚数は、それぞれ、多面
鏡5aを除いて3枚 (奇数) である。ここで、いづれか
1つのレーザビームLC,LMおよびLYに関し、第2
のミラー35が省略されたと仮定すれば、第2のミラー
35が省略された光路 (ミラーの枚数は偶数) を通るレ
ーザビームのレンズなどの傾きなどによる主走査線曲が
りの方向は、他のレーザビームすなわちミラーの枚数が
奇数のレンズなど傾きなどによる主走査線曲がりの方向
と逆になり、所定の色を再現する際に有害な問題である
色ズレを引き起こす。
【0102】従って、4×2本のレーザビームLY,L
M,LCおよびLBを重ねて所定の色を再現する際に
は、各レーザビームLY,LM,LCおよびLBの光路
中に配置されるミラーの枚数は、実質的に、奇数または
偶数に統一される。
【0103】図9には、水平同期用折り返しミラーが詳
細に示されている。
【0104】図9によれば、水平同期用折り返しミラー
25は、それぞれの合成されたレーザビームLY,L
M,LCおよびLBを、主走査方向には水平同期検出器
23に異なるタイミングで反射させるとともに、副走査
方向には水平同期検出器23上で実質的に同一の高さを
提供できるよう、主走査方向および副走査方向ともに異
なる角度に形成された第1ないし第4の折り返しミラー
面25Y,25M,25Cおよび25B、及び、それぞ
れのミラー25 (Y,M,CおよびB) を一体に保持す
るミラーブロック25aを有している。
【0105】ミラーブロック25aは、たとえば、ガラ
ス入りPC (ポリカーボネイト) などにより成型され
る。また、各ミラー25 (Y,M,CおよびB) は、所
定の角度で成型されたブロック25aの対応する位置
に、たとえば、アルミニウムなどの金属が蒸着されて形
成される。
【0106】このようにして、光偏向装置5で偏向され
た各レーザビームLY,LM,LCおよびLBを、1つ
の検出器23の同一の検出位置に入射させることが可能
となるばかりでなく、たとえば、検出器が複数個配置さ
れる際に問題となる各検出器の感度あるいは位置ずれに
起因する水平同期信号のずれが除去できる。なお、水平
同期検出器23には、水平同期用折り返しミラー25に
より主走査方向1ラインあたりレーザビームLY,L
M,LCおよびLBが合計4回入射され1つのビームに
つき2回づつの水平同期信号が得られることはいうまで
もない。また、ミラーブロック25aは、型のミラー面
が1つにブロックから切削加工により作成可能に設計さ
れ、アンダーカットを必要とせずに、型から抜けるよう
工夫されている。
【0107】図10は、第3の折り返しミラー37Y,
37Mおよび37Cの支持機構を示す概略斜視図であ
る。
【0108】図10によれば、第3の折り返しミラー3
7 (Y,MおよびC) は、それぞれ、光走査装置1の中
間ベース1aの所定の位置に、中間ベース1aと一体的
に形成された固定部41 (Y,MおよびC) 、及び、固
定部41 (Y,MおよびC)に対し、対応するミラーを
挟んで対向されるミラー押さえ板ばね43 (Y,Mおよ
びC) により保持される。
【0109】固定部41 (Y,MおよびC) は、各ミラ
ー37 (Y,MおよびC) の両端部(主走査方向) に一
対形成されている。一方の固定部41 (Y,Mおよび
C) には、それぞれ、ミラー37 (Y,MおよびC) を
2点で保持するための2つの突起45 (Y,Mおよび
C) が形成されている。なお、2つの突起45 (Y,M
およびC) は、図10に点線で示すように、リブ46
(Y,MおよびC) であってもよい。なお、残りの固定
部41 (Y,MおよびC) には、突起45 (Y,Mおよ
びC) で保持されているミラーを、ミラー面に垂直方向
または光軸に沿って移動可能に支持する止めねじ47
(Y,MおよびC) が配置されている。
【0110】図10に示されるように、それぞれのミラ
ー37 (Y,MおよびC) は、止めねじ47 (Y,Mお
よびC) が所定の方向に移動されることで、突起45
(Y,MおよびC) を支点として、ミラー面に垂直方向
または光軸方向に移動される。なお、この方法では、主
走査方向の傾きすなわち主走査線の曲りについては補正
可能であるが、合成されたレーザービームLY、LM、
LCおよびLBの副走査方向の間隔のずれについては、
対応できない。このため、副走査方向の間隔のずれにつ
いては、図11ないし図14を用いて後述する水平書き
出しタイミングの変更により対応する。
【0111】以下、レジスト補正 (調整) モードについ
て説明する。
【0112】図11は、レジスト補正モードを説明する
ために図1に示されている画像形成装置の搬送ベルトの
近傍を抜き出した概略斜視図である。既に説明したよう
に、レジストセンタ78および80は、搬送ベルト52
の幅方向すなわち主走査方向Hに所定の間隔で配置され
ている。なお、レジストセンタ78および80相互の中
心を結ぶ線 (仮想) は、各画像形成部50 (Y,M,C
およびB) の各感光体58 (Y,M,CおよびB) の軸
線におおむね平行に規定される。レジストセンタ78お
よび80の中心を結ぶ線は、好ましくは、画像形成部5
0Bの感光体58Bに、正確に平行に配置される。
【0113】図12は、レジストセンサ78および80
の概略断面図である (センサ78および80は実質的に
同一であるから78が代表されている) 。
【0114】センサ78 (80) は、ハウジング78a
(80a) 、ハウジング78a (80a) の所定の位置
に配置され、搬送ベルト52上の画像に所定の波長、少
なくとも450,550および600nm近傍の波長、
を含む光を照射する参照光光源78b (80b) 、参照
光光源78b (80b) から発生された光を搬送ベルト
52上の画像上に集束させるとともに、画像により反射
された光を後述のフォトセンサ78d (80d) 上に結
像させる凸レンズ78c (80c) 、及び、凸レンズ7
8c (80c) により集光された画像からの反射光を検
知して電気信号に変換するフォトセンサ78d (80
d) などを含んでいる。
【0115】フォトセンサ78d (80d) は、図13
に詳述するように、図11に示した副走査方向Vに直交
する主走査方向Hに沿って2つに分割された第1および
第2の光検出領域78Aおよび78B (80Aおよび8
0B) を有する領域分割型のピンダイオードを有してい
る。
【0116】なお、光源78b (80b) に利用されて
いる光の波長は、それぞれ、Cすなわちシアン、Yすな
わちイエローおよびMマゼンタの各トナーの吸収スペク
トラム分布のピーク波長であり、各トナーに対する検出
感度を維持するために確保される。また、凸レンズ78
c (80c) の横倍率は、−1である。
【0117】図13は、レジストセンサ78および80
を介して画像の位置が検知できる原理を示す模式図であ
る。
【0118】図13 (a) によれば、レジストセンサ7
8のフォトセンサ78dは、第1および第2の検出領域
78Aおよび78Bの境界部78Cが、搬送ベルト52
上に形成される画像の主走査方向Hに関連する基準位置
Hoと一致するよう配置される。 (同様に、レジストセ
ンサ80のフォトセンサ80dは、第1および第2の検
出領域80Aおよび80Bの境界部80Cが搬送ベルト
52上に形成される画像の主走査方向Hに関連する基準
位置Hdと一致するよう配置される。) なお、画像は、
例えば、B,C,M,Yの順にセンサを通過される (画
像Yは省略されている) 。図13 (b) によれば、凸レ
ンズ78c (80c) の横倍率が−1であるから各ピン
ダイオード78A (80A) および78B (80B) か
ら出力される出力電圧は、主走査方向の設計中心Ho
(Hd) と画像とのずれの方向が反転され、ずれが生じ
た方向と設計中心Ho (Hd) を挟んで反対側のピンダ
イオードで検知される。
【0119】たとえば、画像Bは、主走査方向Hの基準
位置Ho (Hd) に対して、おおむね、線対称であるこ
とから対応するピンダイオード78A (80A) および
78B (80B) からの出力は、おおむね、同一とな
る。一方、画像Cは、主走査方向の基準位置Ho (H
d) を中心として、領域Bの側にずれていることから、
対応するピンダイオード78A (80A) および78B
(80B) からの出力は、A>Bとなる。
【0120】ここで、それぞれの画像BおよびCに対応
するピンダイオードの出力の和すなわちA+B、およ
び、差すなわちA−Bを求め、それぞれを、所定のスレ
ショルドレベルTHでスレショルドすることで、各画像
BおよびCの副走査方向Vの中心および主走査方向Hの
中心が検知できる。すなわち、ピンダイオードの出力の
和 (A+B) がスレショルドレベルTHを越える位置
(例えばTBとTC)を検知することで対応する画像の
副走査方向Vの中心が、また、出力の差 (A−B)のレ
ベルPsの値を検知することで、主走査方向Hの中心
が、それぞれ、検知できる。
【0121】図14は、図1に示した画像形成装置の画
像形成動作を制御する画像制御部の概略ブロック図であ
る。
【0122】画像形成装置100は、画像制御部110
を有している。
【0123】画像制御部110は、画像制御CPU11
1、タイミング制御部113および各色成分に対応する
データ制御部115Y,115M,115Cおよび11
5Bなどの複数の制御ユニットを含んでいる。なお、画
像制御CPU111、タイミング制御部113および各
データ制御部115 (Y,M,CおよびB) は、それぞ
れ、バスライン112を介して相互に接続されている。
【0124】また、画像制御CPU111は、バスライ
ン112により、画像形成装置100の機械要素、たと
えば、モータあるいはローラなどの動作、および、電気
的要素、たとえば、帯電装置60 (Y,M,Cおよび
B) ,現像装置62 (Y,M,CおよびB) あるいは転
写装置64 (Y,M,CおよびB) に印加される電圧値
または電流量などを制御する主制御装置101と接続さ
れている。なお、主制御装置101には、装置100を
イニシャルするためのイニシャルデータあるいはテスト
パターンなどが記憶されている図示しないROM (リー
ド・オンリ・メモリ) 、入力された画像データあるいは
レジストセンサ78および80の出力に応じて算出され
る補正データなどを一時的に記憶するRAM102 (ラ
ンダム・アクセス・メモリ) 、及び、後述する調整モー
ドによって求められるさまざまな補正データを記憶する
不揮発性メモリ103などが接続されている。
【0125】タイミング制御部113には、各色成分ご
との画像データが記憶される画像メモリ114Y,11
4M,114Cおよび114B、各画像メモリ114
(Y,M,CおよびB) に記憶された画像データに基づ
いて、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) の各感
光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に向かってレー
ザビームを照射するために対応する光源3 (Ya,Y
b,Ma,Mb,Ca,CbおよびBa,Bb) を付勢
するレーザ駆動部116 (Y,M,CおよびB) 、レジ
ストセンサ78および80からの出力信号に基づいて、
合成されたレーザビームLY,LM,LCおよびLBに
より画像を書き込むタイミングの補正量をレジストセン
サ78および80からの信号に基づいて演算するレジス
ト補正演算装置117、レジスト補正演算装置117か
らの信号に基づいて、各画像形成部50 (Y,M,Cお
よびB) および光走査装置1の光源3の各レーザ3 (Y
a,Yb,Ma,Mb,Ca,CbおよびBa,Bb)
を動作させるためのさまざまなタイミングを規定するタ
イミング設定装置118、及び、各画像形成部50
(Y,M,CおよびB) ごとの固体誤差および光走査装
置1内の各光路の光路長の差に起因するずれを補正する
発振周波数可変回路 (ボルテージ・コントロールド・オ
シレータすなわち電圧制御発振回路、以下、VCOとす
る) 119Y,119M,119Cおよび119Bなど
が接続されている。
【0126】タイミング制御装置113は、内部に、補
正データを記憶できるRAM部を含むマイクロプロセッ
サであって、たとえば、個々の仕様に基づいて専用IC
(アプリケーション・スペシフィック・インテグレーテ
ッド・サーキット、以下、ASICとする) などに集積
されている。
【0127】データ制御部115 (Y,M,Cおよび
B) は、それぞれ、ラインメモリ、複数のラッチ回路お
よびORゲートなどを含むマイクロプロセッサであっ
て、同様に、ASICなどに集積されている。
【0128】レジスト補正演算装置117は、少なくと
も4組のコンパレータおよびORゲートなどを含むマイ
クロプロセッサであって、同様に、ASICなどに集積
されている。
【0129】VCO119 (Y,M,CおよびB) は、
それぞれ、出力される周波数が印加される電圧に応じて
変化できる発振回路であって、±3%程度の周波数可変
範囲を有する。この種の発振回路としては、調和発振回
路、LC発振回路あるいはシミュレーテッドリアクタン
ス可変LC発振回路などが利用される。なお、VCO1
19としては、出力波形をサイン波から矩形波に変換す
る変換器が一体に組み込まれた回路素子も知られてい
る。
【0130】なお、各画像メモリ114 (Y,M,Cお
よびB) には、図示しない外部記憶装置あるいはホスト
コンピュータなどからの画像データが記憶される。ま
た、光走査装置1の水平同期検出器23の出力は、水平
同期信号発生回路121を介して水平同期信号Hsyn
cに変換され、各データ制御部115 (Y,M,Cおよ
びB) に入力される。
【0131】次に、図1および図14を参照して、画像
形成装置100の動作を説明する。
【0132】画像形成装置100は、搬送ベルト52を
介して搬送されている用紙P上に画像を形成する画像形
成 (通常) モードと搬送ベルト52上に直接画像を形成
するレジスト補正 (調整) モードとの2つのモードで動
作可能である。
【0133】レジスト補正モードでは、図11に示した
ように、搬送ベルト52に、副走査方向Vと直交する主
走査方向Hに所定の距離をおいた対をなす2組のテスト
画像178 (Y,M,CおよびB) および180 (Y,
M,CおよびB) が形成される。
【0134】一対のテスト画像178 (Y,M,Cおよ
びB) および180 (Y,M,CおよびB) は、ROM
にあらかじめ記憶されているレジスト調整用画像データ
に対応して形成される。テスト画像178および180
は、搬送ベルト52の移動に伴なって副走査方向Vに沿
って移動され、レジストセンサ78および80を通過さ
れる。この結果、テスト画像178および180とレジ
ストセンサ78および80との間のずれが検出される。
なお、レジスト補正モードでは、カセット70から用紙
Pを給送する送り出しローラ72および定着装置84
は、停止されたままである。
【0135】詳細には、主制御装置101の制御によ
り、第1ないし第4の画像形成部50Y,50M,50
Cおよび50Bが付勢され、各画像形成部50 (Y,
M,CおよびB) の各感光体ドラム58 (Y,M,Cお
よびB) の表面に所定の電位が与えられる。同時に、画
像制御部110の画像制御CPU111の制御により光
走査装置1の光偏向装置5の多面鏡5aが所定の速度で
回転される。
【0136】続いて、画像制御CPU111の制御によ
りROMから取り込まれたテスト画像に対応する画像デ
ータが各画像メモリ114 (Y,M,CおよびB) に取
り込まれる。こののち、タイミング制御部113によ
り、タイミング設定装置118により設定されたタイミ
ングデータおよびタイミング制御部113の内部RAM
に記憶されているレジスト補正データ (この場合、内部
RAMにレジスト補正データが記憶されていない場合に
は、ROMに記憶されているイニシャルデータが利用さ
れる) に基づいてタイミング制御部113から垂直同期
信号Vsyncが出力される。
【0137】タイミング制御部113により発生された
垂直同期信号Vsyncは、各データ制御部115
(Y,M,CおよびB) および各VCO119 (Y,
M,CおよびB) に供給される。
【0138】各データ制御部115 (Y,M,Cおよび
B) は、垂直同期信号Vsyncに基づいて、対応する
レーザ駆動部116 (Y,M,CおよびB) により光走
査装置1の対応する光源3の各レーザ3Ya,3Yb,
3Ma,3Mb,3Ca,3Cb,3Baおよび3Bb
を動作させ、光源3の各レーザ3 (Y,M,Cおよび
B) aおよび3 (Y,M,CおよびB) bから出射され
たレーザビームL (Y,M,CおよびB) が水平同期検
出器23により検知され、水平同期信号発生回路121
から水平同期信号Hsyncが出力されてから所定のク
ロック (レジストセンサ78および80からの出力が入
力されるまでは、ROMに記憶されているイニシャルデ
ータが利用される) を計数したのち、画像メモリ114
(Y,M,CおよびB) に記憶されている画像データを
所定のタイミングで出力する。
【0139】このとき、各VCO119 (Y,M,Cお
よびB) から各データ制御部115(Y,M,Cおよび
B) には、ROMに記憶されているイニシャルデータで
ある発振周波数データが供給される。
【0140】続いて、各データ制御部115 (Y,M,
CおよびB) の制御により、各レーザ駆動部116
(Y,M,CおよびB) から画像データに対応するレー
ザ駆動信号が光源3の各レーザ3 (Y,M,Cおよび
B) aおよび3 (Y,M,CおよびB) bに出力され、
画像データに基づいて強度変調されたレーザビームL
(Ya,Yb,Ma,Mb,Ca,CbおよびBa,B
b) が出力される。
【0141】これにより、あらかじめ所定の電位に対応
されている画像形成部50Y,50M,50Cおよび5
0Bの各感光体ドラム58Y,58M,58Cおよび5
8Bのそれぞれに、テスト画像データに対応する静電潜
像が形成される。この静電潜像は、現像装置62Y,6
2M,62Cおよび62Bにより、対応する色が与えら
れているトナーで現像され、4色 (2組) のテストトナ
ー像に変換される。
【0142】各感光体ドラム58 (Y,M,Cおよび
B) 上の2組のテストトナー像は、転写装置64Y,6
4M,64Cおよび64Bを介して搬送ベルト52に直
接転写され、レジストセンサ78および80に向かって
搬送される。
【0143】2組のテストトナー像がレジストセンサ7
8および80を通過される際に、レジストセンサ78お
よび80の位置を基準としたそれぞれのテストトナー像
の相対位置すなわちテストトナー像のずれに対応する所
定の出力がレジストセンサ78および80から出力され
る。
【0144】レジストセンサ78および80からの各出
力は、レジスト補正演算装置117に入力され、各テス
トトナー像のずれの演算に利用される。
【0145】レジスト補正演算装置117は、副走査方
向に所定の距離だけ離れて形成された各色ごとのテスト
トナー像の対、すなわち、178Yと180Y、178
Mと180M、178Cと180C、及び、178Bと
180Bごとに、副走査方向の位置のずれを検出したの
ち、平均値を算出し、この平均値とあらかじめ決められ
ている設計値とのずれ量から垂直同期信号Vsyncを
出力するタイミングの補正量Vrを規定する。これによ
り、光走査装置1の各光源3 (Ya,Yb,Ma,M
b,Ca,CbおよびBa,Bb) の発光タイミング、
すなわち、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) が
配置された間隔および光走査装置1から出射される第1
ないし第4の合成されたレーザビームL (Y,M,Cお
よびB) 相互の副走査方向の距離に依存する副走査方向
のずれが整合される。
【0146】また、レジスト補正演算装置117は、1
組のテストトナー像、たとえば、178Y,178M,
178Cおよび178Bのそれぞれの主走査方向の位置
のずれを検出したのち、平均値を算出し、この平均値と
あらかじめ決められている設計値とのずれ量から水平同
期信号Hsyncが出力されてから画像データを出力す
るタイミングの補正量Hrを規定する。これにより、光
走査装置1の各光源3の各レーザ3 (Y,M,Cおよび
B) から出射されるレーザビームL (Y,M,Cおよび
B) を画像データで強度変調するタイミング、すなわ
ち、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) の各感光
体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に記録される画像
データの主走査方向の書きだし位置が整合される。
【0147】レジスト補正演算装置117は、さらに、
テストトナー像の対、すなわち、178Yと180Y、
178Mと180M、178Cと180C、及び、17
8Bと180Bごとに、主走査方向の位置のずれを検出
したのち平均値を算出し、この算出された平均値とあら
かじめ決められている設計値とのずれ量を求め、このず
れ量に基づいて、VCO119 (Y,M,CおよびB)
から出力される発振周波数の補正量Frを規定する。こ
れにより、光走査装置1の各光源3の各レーザ3 (Y,
M,CおよびB) から各画像形成部50 (Y,M,Cお
よびB) の各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB)
に向かって出射される各レーザビームの1クロック当た
りの主走査方向の長さ、すなわち、各感光体58 (Y,
M,CおよびB) に結像される主走査方向の1ラインの
長さが整合される。
【0148】なお、レジスト補正演算装置117により
求められたそれぞれの補正量Vr,HrおよびFrは、
それぞれ、タイミング制御部113内のRAM部に、一
時的に記憶される。この場合、それぞれの補正量Vr,
HrおよびFrは、不揮発性RAM103に記憶されて
もよい。また、これらの補正動作は、図示しないコント
ロールパネルにより補正モードの選択が指示されたと
き、画像形成装置100の図示しない電源スイッチがオ
ンされたとき、あるいは、図示しないカウンタなどによ
りカウントされるプリント枚数が所定枚数に達したとき
などのあらかじめ決められたタイミングで実行される。
【0149】なお、上述、調整モードに利用された搬送
ベルト52上のテストトナー像は、搬送ベルト52の回
転にともなってさらに搬送され、ベルトクリーナ82に
より取り除かれる。
【0150】次に、画像形成 (通常) モードについて説
明する。
【0151】図示しない操作パネルあるいはホストコン
ピュータから画像形成開始信号が供給されることで、主
制御装置101の制御により各画像形成部50 (Y,
M,CおよびB) がウォームアップされるとともに、画
像制御CPU111の制御により光走査装置1の光偏向
装置5の多面鏡5aが所定の回転速度で回転される。
【0152】続いて、主制御装置101の制御により、
外部記憶装置あるいはホストコンピュータもしくはスキ
ャナ (画像読取装置) からプリントすべき画像データが
RAM102に取り込まれる。RAM102に取り込ま
れた画像データの一部 (あるいは全部) は、画像制御部
110の画像制御CPU111の制御により、各画像メ
モリ114 (Y,M,CおよびB) に収納される。
【0153】また、主制御装置101の制御により、所
定のタイミング、たとえば、タイミング制御部113か
らの垂直同期信号Vsyncなどを基準として、送り出
しローラ72が付勢され、用紙カセット70から1枚の
用紙Pが取り出される。この取り出された用紙Pは、レ
ジストローラ72により各画像形成部50 (Y,M,C
およびB) による画像形成動作により提供されるY,
M,CおよびBの各トナー像とタイミングが整合され、
吸着ローラ74により搬送ベルト52に密着されて、搬
送ベルト52の回転にともなって、各画像形成部50に
向かって案内される。
【0154】一方、用紙Pの給送および搬送動作と平行
してあるいは同時に、タイミング設定装置118により
設定されたデータおよびタイミング制御部113の内部
RAMから読み出されたレジストデータおよびクロック
データに基づいて、タイミング制御部113から垂直同
期信号Vsyncが出力される。
【0155】タイミング制御部113により垂直同期信
号Vsyncが出力されると、各データ制御部115
(Y,M,CおよびB) により、各レーザ駆動部116
(Y,M,CおよびB) が付勢され、各光源3の各レー
ザ3 (Y,M,CおよびB) aおよび3 (Y,M,Cお
よびB) bから主走査方向の1ライン分のレーザビーム
が各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) の各感光体
ドラム58 (Y,M,CおよびB) に照射される。
【0156】この1ライン分のレーザビームに基づいて
水平同期信号発生回路121から発生される水平同期信
号Hsyncの入力直後から各VCO119 (Y,M,
CおよびB) のクロック数がカウントされ、各VCO1
19 (Y,M,CおよびB)のクロック数が所定値に達
した時点で、各画像メモリ114 (Y,M,Cおよび
B) からプリントすべき画像データが読み出される。
【0157】続いて、各データ制御部115 (Y,M,
CおよびB) の制御により、各レーザ駆動部116
(Y,M,CおよびB) に対し、各光源3から出射され
る各レーザビームL (Y,M,CおよびB) の強度を変
化するために画像データが転送され、各画像形成部50
(Y,M,CおよびB) の各感光体ドラム58 (Y,
M,CおよびB) に、ずれのない画像が形成される。
【0158】この結果、各感光体ドラム58 (Y,M,
CおよびB) に案内される各レーザビームL (Y,M,
CおよびB) が、各光源3の各レーザ3 (Y,M,Cお
よびB) から各感光体ドラム58 (Y,M,Cおよび
B) までの間の光路の偏差あるいは各感光体ドラム58
(Y,M,CおよびB) の直径の偏差に起因する像面で
のビームスポット径の変動の影響を受けることなく、各
感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に正確に結像
される。
【0159】第1ないし第4の画像形成部50 (Y,
M,CおよびB) のそれぞれの感光体ドラム58 (Y,
M,CおよびB) に結像された第1ないし第4の各レー
ザビームL (Y,M,CおよびB) は、予め所定の電位
に帯電されている各感光体ドラム58 (Y,M,Cおよ
びB) の電位を、画像データに基づいて変化させること
で、各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に、画
像データに対応する静電潜像を形成する。
【0160】この静電潜像は、各現像装置62 (Y,
M,CおよびB) により、対応する色を有するトナーに
より現像され、トナー像に変換される。
【0161】各トナー像は、それぞれの感光体ドラム5
8 (Y,M,CおよびB) の回転にともなって搬送ベル
ト52により搬送されている用紙Pに向かって移動さ
れ、予め決められたタイミングにより、転写装置64に
より、搬送ベルト52上の用紙Pに、所定のタイミング
で転写される。
【0162】これにより、用紙P上で互いに正確に重な
りあった4色のトナー像が用紙Pに形成される。なお、
トナー像が用紙Pに転写されたあとに、各感光体ドラム
58(Y,M,CおよびB) に残った残存トナーは、ク
リーナ66 (Y,M,CおよびB) により除去され、ま
た、各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に残っ
た残存電位は、除電ランプ68 (Y,M,CおよびB)
により除電されて、引き続く画像形成に利用される。
【0163】4色のトナー像を静電的に保持した用紙P
は、搬送ベルト52の回転にともなってさらに搬送さ
れ、ベルト駆動ローラ56の曲率と用紙Pの直進性との
差によって搬送ベルト52から分離されて、定着装置8
4へ案内される。定着装置84へ導かれた用紙Pは、定
着装置84によりそれぞれのトナーが溶融されることに
より、カラー画像としてのトナー像が定着されたのち、
図示しない排出トレイに排出される。
【0164】一方、用紙Pを定着装置84に供給したあ
との搬送ベルト52はさらに回転されつつ、ベルトクリ
ーナ82により、表面に残った不所望なトナーが除去さ
れ、再び、カセット70から給送される用紙Pの搬送に
利用される。
【0165】次に、光偏向装置5と像面との間の偏向後
光学系について詳細に説明する。
【0166】図15ないし図50ならびに表2ないし表
6には、偏向後光学系30の第1の結像レンズ30aの
第1面すなわち光入射面、第1の結像レンズ30aの第
2面すなわち光出射面、第2の結像レンズ30bの第1
面すなわち光入射面 (表5におけるレンズ面番号は
「3」で示されている) 、第2の結像レンズ30bの第
2面すなわち光出射面 (表6におけるレンズ面番号は
「4」で示されている) のさまざまな光学特性およびレ
ンズデータが示されている。
【0167】
【表2】
【0168】
【表3】
【0169】
【表4】
【0170】
【表5】
【0171】
【表6】 なお、図15ないし図50においては、軸xは、偏向後
光学系の系の光軸方向に一致され、光偏向装置5に向か
って「+」、ならびに、像面に向かって「−」を付与す
るものとする。また、軸yは、主走査方向に一致され、
光偏向装置5により偏向される光の方向すなわち光偏向
装置の多面鏡5aが回転される方向が「+」から「−」
であることを示すものとする。なお、表2ないし表6で
も、同様に表示されている。一方、軸zは、副走査方向
に一致され、たとえば、図4に示したレーザビームLB
が通過される側すなわち副走査方向の系の光軸に対して
上方側を「+」で表示するものとする。
【0172】従来から利用されている光走査装置におい
て、トーリックレンズを使用する場合には、結像面にお
ける球面収差、コマ収差、像面湾曲あるいは倍率誤差な
どの収差特性を最適化するために、3枚以上の結像レン
ズが必要となることが知られている。
【0173】ここで、第1および第2のプラスチックレ
ンズ30aおよび30bにおけるそれぞれのレンズ面の
入射面および出射面の形状を、表2の (1) 式に示した
多項式により表現する方法で、シミュレートした結果に
ついて説明する。
【0174】なお、 (1) 式において、Amnのn≠0か
つAmn≠0の項により、副走査方向に関する球面収差、
コマ収差、像面湾曲歪曲収差および倍率誤差など、ま
た、Amnのm≠0かつAmn≠0の項により、主走査方向
に関するさまざまな収差特性を最適化可能となる。ここ
で、第1および第2のプラスチックレンズ30aおよび
30bの各レンズ面の形状をシミュレートした結果によ
れば、レンズ面番号1ないし4の4面のレンズ面の1面
のレンズ面が (2) 式におけるAmnのn≠0かつAmn
0の項を含む (すなわち特定の回転対称軸を含まない)
レンズ面である場合には、コマ収差および球面収差の補
正が不十分となり、結像面での断面ビームスポット径
は、おおむね、100μm程度となることが判明した。
また、Amnのn≠0かつAmn≠0の項を含むレンズ面が
2面以上配置される場合には、結像面での断面ビームス
ポット径は、おおむね、40μm程度まで絞れることが
明らかになった。
【0175】なお、各レンズのレンズ面に対し、 (1)
式に示したAmnの合計数 (シグマの項の中身) について
シミュレートすると、表3ないし表6に示したように、
m≧11 および n≧2,但し、 (m,n) = (0,
0) , (2,0) および (0,1) を除く、が満足され
る条件内で、主走査方向ならびに副走査方向のさまざま
な収差特性を良好に設定できることが確認されている。
【0176】図15には、第1の結像レンズ30aの第
1面すなわち光入射面の形状が示されている。すなわ
ち、図15に示されるように、第1の結像レンズ30a
の第1面は、光軸すなわち (y=0,z=0) に対して
非対称に形成されている。この面対象面は、z=0で定
義される面の1面のみである。
【0177】図16には、第1の結像レンズ30aの第
1面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面す
なわち光走査面とレンズ面との交点における副走査方向
の曲率が示されている。すなわち、図16は、図15に
示した第1面の副走査方向の形状の特徴すなわち光軸
(y=0,z=0) に対して第1の結像レンズ30aの
第1面が非対称であることを示している。この図および
表2中の式からも分るように、主走査方向と副走査方向
の形状は独立に設定できる。このことにより、広い偏向
角に対して、主走査線曲り、像面でのビーム径(副走査
方向)、面倒れ補正を十分に行なうことができ、また他
のレンズとの組合わせで温湿度変化の影響を受けにくい
光学系とすることができる。
【0178】図17には、第1の結像レンズ30aの第
1面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面と
レンズ面との交点における副走査方向曲率の主走査方向
座標に対する2次微分値が示されている。すなわち、図
17は、図15に示した第1面の副走査方向の曲率の変
化率が、主走査方向の光軸と交わる点に関して非対象に
変化することを示している。図15によりレンズ30a
の入射面は回転対称面を持たず、図18により系の光軸
を含む主走査平面と、レンズ面との交線の系の光軸方向
座標に対する主走査方向1次微分値が2つの極値を持つ
ことが分る。この事により、図16の説明で述べた副走
査方向の特性を保ちつつ、主走査方向に関しても、広い
偏向角に対してレンズの厚みを大きくすることなく、f
θ特性を補正することができる。レンズの厚みが厚くな
ると、特にプラスティック成形レンズの場合成形時間が
長くなり、コストアップにつながる。
【0179】図18には、第1の結像レンズ30aの第
1面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面と
レンズ面との交点における光軸方向座標の主走査方向座
標に対する微分値が示されている。すなわち、図18
は、図15に示した第1面の主走査方向の曲率の傾き
(方向性) が、光軸と交わる点以外の位置で変化するこ
とを示している。
【0180】図19には、第1の結像レンズ30aの第
1面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面と
レンズ面との交点における主走査方向曲率半径が示され
ている。すなわち、図19は、図15に示した第1面の
主走査方向の形状の特徴すなわち光軸 (y=0,z=
0) に対して第1の結像レンズ30aの第1面が非対称
であることを示している。また、このレンズ面が、主走
査方向の曲率が、主走査方向の途中で符号を変えている
事を示しており、このことによりレンズの主走査方向パ
ワーの絶対値を大きくすることなく、広い偏向角に対し
て主走査方向諸特性を最適化することができる。レンズ
面では、パワーの絶対値の大きな面ほど、収差を発生さ
せやすい事が知られており、これを避ける意味でも性能
の向上を計る事ができる。
【0181】図20には、第1の結像レンズ30aの第
1面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面と
レンズ面との交点を基準としたレンズ面の主走査方向の
各点での副走査方向の位置すなわち副走査方向の形状が
示されている。すなわち、図20は、図15に示した第
1面の副走査方向の形状が主走査方向に対し非対称であ
ることを示している。
【0182】図21には、第1の結像レンズ30aの第
1面の副走査方向形状の副走査方向z=0での曲率を持
った円弧との形状のズレを示しており、すなわち放物
線、球面および楕円のいずれかを表す関数に、副走査方
向の他の次数の係数と独立に係数が設定された、副走査
方向高さの4次以上の多項式項を加えた形状関数により
定義されることを示している。また、図22には、第1
の結像レンズ30aの第1面の主走査方向形状に関し、
主走査方向に広がる走査面に対する非対称成分が示され
ている。すなわち、図21および22には、第1の結像
レンズ30aの第1面は、主走査方向および副走査方向
のいづれにも回転対称面を含まないことが示されてい
る。なお、図21に示されるように、副走査方向の少な
くとも4次の項より大きな項の係数を、光軸を含み主走
査方向に広がる走査面とレンズ面とが交わる線の形状お
よび副走査方向曲率半径と独立に制御することで、主走
査方向ならびに副走査方向のさまざまな収差特性を良好
に設定できる。
【0183】図23には、第1の結像レンズ30aの第
2面すなわち光出射面の形状が示されている。図23に
示されるように、第1の結像レンズ30aの第2面は、
光軸すなわち (y,z) = (0,0) に対して非対称に
形成されている。この面の面対称面は、z=0で定義さ
れる面の1面のみである。
【0184】以下、図15ないし図22に示した第1の
結像レンズ30aの第1面すなわち光入射面と同様に、
図24ないし図30には、第1の結像レンズ30aの第
2面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面す
なわち光走査面とレンズ面との交点における副走査方向
の曲率、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面とレン
ズ面との交点における副走査方向曲率の主走査方向座標
に対する2次微分値、系の光軸を含み主走査方向に広が
る平面とレンズ面との交点における光軸方向座標の主走
査方向座標に対する微分値、系の光軸を含み主走査方向
に広がる平面とレンズ面との交点における主走査方向曲
率、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面とレンズ面
との交点を基準としたレンズ面の主走査方向の各点での
副走査方向の位置すなわち副走査方向の形状、副走査方
向形状の副走査方向z=0での曲率を持った円弧との形
状のズレ、ならびに、主走査方向に広がる走査面に対す
る非対称成分が、それぞれ、示されている。
【0185】図23ないし図30に示されるように、第
1の結像レンズ30aの第2面は、第1面と同様に、光
軸 (y=0,z=0) に対して主走査方向および副走査
方向のそれぞれに非対称であって、副走査方向の曲率の
傾きおよび主走査方向の曲率の傾きのそれぞれが主走査
方向の光軸と交わる点に関し非対称に変化し、主走査方
向および副走査方向のいづれにも回転対称面を含まない
ことが認められる。図23よりレンズ30aの出射面は
回転対称面を持たず、この面の面対称面は、z=0で作
られる面の1面のみであることがわかる。このことによ
り、広い偏向角に対しても全域に渡って主、副走査方向
の諸特性を改善することができる。
【0186】また、図24は、このレンズ面が、副走査
方向の曲率が、主走査方向の途中で符号を変えているこ
とを示しており、このことによりレンズの副走査方向パ
ワーの絶対値を大きくすることなく、広い偏向角に対し
て副走査方向諸特性を最適化することができる。レンズ
面では、パワーの絶対値の大きな面ほど、収差を発生さ
せやすいことが知られており、これを避ける意味でも性
能の向上を計ることができる。
【0187】図26は系の光軸を含む主走査平面と、レ
ンズ面との交線の系の光軸方向座標に対する主走査方向
1次微分値が2つの極値を持つことを示しており、この
ことにより、主走査方向に関して、広い偏向角に対して
レンズの厚みを大きくすることなくfθ特性を補正する
ことができる。レンズの厚みが厚くなると、特にプラス
ティック成形レンズの場合成形時間が長くなり、コスト
アップにつながる。
【0188】また、図27は、このレンズ面が、主走査
方向の曲率が、主走査方向の途中で符号を変えているこ
とを示しており、このことにより、レンズの主走査方向
パワーの絶対値を大きくすることなく、広い偏向角に対
して主走査方向諸特性を最適化することができる。レン
ズ面では、パワーの絶対値の大きな面ほど、収差を発生
させやすいことが知られており、これを避ける意味でも
性能の向上を計ることができる。
【0189】図28は、副走査方向形状に関し、系の光
軸を含み主走査方向に広がる平面とレンズ面との交点座
標を0と置いた際の形状を示しており、副走査方向周辺
部の副走査方向光軸部に対する相対関係が主走査方向の
途中で逆転していることを示し、これは、副走査方向の
広い幅に渡って副走査方向の諸特性を向上させるために
大きく役立っている。
【0190】図29は、副走査方向形状の副走査方向z
=0での曲率を持った円弧との形状のズレを示し、すな
わち放物線、球面および楕円のいずれかを表す関数に、
副走査方向の他の次数の係数と独立に係数が設定され
た、副走査方向高さの4次以上の多項式項を加えた形状
関数により定義されることを示しており、このことによ
り、図28のような副走査方向周辺部の副走査方向光軸
部に対する相対関係が主走査方向の途中で逆転するよう
な形状を実現することができる。
【0191】以上、レンズ30aの両面が回転対称軸を
持たず走査平面との交線の光軸座標に対する走査方向1
次微分値が2つの極値を持つことがわかる。
【0192】図31には、第2の結像レンズ30bの第
1面すなわち光入射面の形状が示されている。図31に
示されるように、第2の結像レンズ30bの第1面は、
光軸すなわち (y,z) = (0,0) に対して非対称に
形成されている。
【0193】以下、図15ないし図22に示した第2の
結像レンズ30bの第1面すなわち光入射面と同様に、
図32ないし図38には、第2の結像レンズ30bの第
1面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面す
なわち光走査面とレンズ面との交点における副走査方向
の曲率、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面とレン
ズ面との交点における副走査方向曲率の主走査方向座標
に対する2次微分値、系の光軸を含み主走査方向に広が
る平面とレンズ面との交点における光軸方向座標の主走
査方向座標に対する微分値、系の光軸を含み主走査方向
に広がる平面とレンズ面との交点における主走査方向曲
率、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面とレンズ面
との交点を基準としたレンズ面の主走査方向の各点での
副走査方向の位置すなわち副走査方向の形状、副走査方
向形状の副走査方向z=0での曲率を持った円弧との形
状のズレ、ならびに、主走査方向に広がる走査面に対す
る非対称成分が、それぞれ、示されている。
【0194】図31ないし図38に示されるように、第
2の結像レンズ30bの第1面は、第1の結像レンズ3
0aの第1面と同様に、光軸 (y=0,z=0) に対し
て主走査方向および副走査方向のそれぞれに非対称であ
って、副走査方向の曲率の傾きおよび主走査方向の曲率
の傾きのそれぞれが主走査方向の光軸に関し、非対称に
変化し、主走査方向および副走査方向のいづれにも回転
対称面を含まないことが認められる。
【0195】図31よりレンズ30bの入射面は回転対
称面を持たず、この面の面対称面は、z=0で作られる
面の1面のみであることが分る。このことにより、広い
偏向角に対しても全域に渡って主、副走査方向の諸特性
を改善することができる。
【0196】また、図32は、このレンズ面が、副走査
方向の曲率が、主走査方向の途中(y=80付近)で符
号を変えていることを示しており、このことによりレン
ズの副走査方向パワーの絶対値を大きくすることなく、
広い偏向角に対して副走査方向諸特性を最適化すること
ができる。レンズ面では、パワーの絶対値の大きな面ほ
ど、収差を発生させやすいことが知られており、これを
避ける意味でも性能の向上を計ることができる。
【0197】また、図34は、このレンズ面が、主走査
方向の傾きが、主走査方向の途中で符号を変えているこ
とを示しており、このことによりレンズの光軸方向の深
さを浅くすることができ、金型製造を容易にし、成形時
のレンズの反りを抑えるのに効果がある。
【0198】また、図35は、このレンズ面が、主走査
方向の曲率が、主走査方向の途中で符号を変えているこ
とを示しており、このことによりレンズの主走査方向パ
ワーの絶対値を大きくすることなく、広い偏向角に対し
て主走査方向諸特性を最適化することができる。レンズ
面では、パワーの絶対値の大きな面ほど、収差を発生さ
せやすいことが知られており、これを避ける意味でも性
能の向上を計ることができる。
【0199】図37は、副走査方向形状の副走査方向z
=0での曲率を持った円弧との形状のズレを示し、すな
わち放物線、球面および楕円のいずれかを表す関数に、
副走査方向の他の次数の係数と独立に係数が設定され
た、副走査方向高さの4次以上の多項式項を加えた形状
関数により定義されることを示しており、これは、副走
査方向の広い幅に渡って副走査方向の諸特性を向上させ
るために大きく役立っている。
【0200】図39には、第2の結像レンズ30bの第
2面すなわち光出射面の形状が示されている。図39に
示されるように、第2の結像レンズ30bの第2面は、
光軸すなわち (y,z) = (0,0) に対して非対称に
形成されている。
【0201】以下、図15ないし図22に示した第1の
結像レンズ30aの第1面すなわち光入射面と同様に、
図40ないし図46には、第2の結像レンズ30bの第
2面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面す
なわち光走査面とレンズ面との交点における副走査方向
の曲率、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面とレン
ズ面との交点における副走査方向曲率の主走査方向座標
に対する2次微分値、系の光軸を含み主走査方向に広が
る平面とレンズ面との交点における光軸方向座標の主走
査方向座標に対する微分値、系の光軸を含み主走査方向
に広がる平面とレンズ面との交点における主走査方向曲
率、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面とレンズ面
との交点を基準としたレンズ面の主走査方向の各点での
副走査方向の位置すなわち副走査方向の形状、副走査方
向形状の副走査方向z=0での曲率を持った円弧との形
状のズレ、ならびに、主走査方向に広がる走査面に対す
る非対称成分が、それぞれ、示されている。
【0202】図39ないし図46に示されるように、第
2の結像レンズ30bの第2面は、第1面と同様に、光
軸 (y=0,z=0) に対して主走査方向および副走査
方向のそれぞれに非対称であって、副走査方向の曲率の
傾きおよび主走査方向の曲率の傾きのそれぞれが主走査
方向の光軸と交わる点に関し非対称に変化し、主走査方
向および副走査方向のいづれにも回転対称面を含まない
ことが認められる。
【0203】図39よりレンズ30bの出射面は回転対
称面を持たず、この面の面対称面は、z=0で作られる
面の1面のみであることが分る。このことにより、広い
偏向角に対しても全域に渡って主、副走査方向の諸特性
を改善することができる。
【0204】また、図40は、このレンズ面が、副走査
方向の曲率が、主走査方向の途中で符号を変えているこ
とを示しており、このことによりレンズの副走査方向パ
ワーの絶対値を大きくすることなく、広い偏向角に対し
て副走査方向諸特性を最適化することができる。レンズ
面では、パワーの絶対値の大きな面ほど、収差を発生さ
せやすいことが知られており、これを避ける意味でも性
能の向上を計ることができる。
【0205】また、図42は、このレンズ面が、主走査
方向の傾きが、主走査方向の途中で符号を変えているこ
とを示しており、このことによりレンズの光軸方向の深
さを浅くすることができ、金型製造を容易にし、成形時
のレンズの反りを抑えるのに効果がある。
【0206】また、図43は、このレンズ面が、主走査
方向の曲率が、主走査方向の途中で符号を変えているこ
とを示しており、このことによりレンズの主走査方向パ
ワーの絶対値を大きくすることなく、広い偏向角に対し
て主走査方向諸特性を最適化することができる。レンズ
面では、パワーの絶対値の大きな面ほど、収差を発生さ
せやすいことが知られており、これを避ける意味でも性
能の向上を計ることができる。
【0207】図45は、副走査方向形状の副走査方向z
=0での曲率を持った円弧との形状のズレを示し、すな
わち放物線、球面および楕円のいずれかを表す関数に、
副走査方向の他の次数の係数と独立に係数が設定され
た、副走査方向高さの4次以上の多項式項を加えた形状
関数により定義されることを示しており、これは、副走
査方向の広い幅に渡って副走査方向の諸特性を向上させ
るために大きく役立っている。
【0208】図47は、第1の結像レンズ30aに関
し、光出射面の各主走査方向位置に対応する副走査方向
の曲率から光入射面の各主走査方向位置に対応する副走
査方向の曲率を取り除き、第1の結像レンズ30aの材
質であるPMMAの屈折率nから1 (空気中の屈折率)
を除いた数値との積を取ることで得られた、第1の結像
レンズ30aを薄肉レンズと見なした状態における副走
査方向の連続したパワーの分布を示している。また、図
48には、図47と主走査方向曲率を使って同様の方法
で求めれる、第1の結像レンズ30aを薄肉レンズと見
なした状態でのレンズの主走査方向パワーの分布が示さ
れている。
【0209】図49は、第2の結像レンズ30bに関
し、光出射面の各主走査方向位置に対応する副走査方向
の曲率半径から光入射面の各主走査方向位置に対応する
副走査方向の曲率を引き、第2の結像レンズ30bの材
質であるPMMAの屈折率nから1 (空気中の屈折率)
を除いた数値との積を取ることで得られた、第2の結像
レンズ30bを薄肉レンズと見なした状態における副走
査方向の連続したパワーの分布を示している。また、図
50には、図47と同様の方法で求めれる、第2の結像
レンズ30bを薄肉レンズと見なした状態でのレンズの
主走査方向パワーが示されている。
【0210】図47および図49に示されるように、第
1および第2の結像レンズ30aおよび30bは、それ
ぞれ、主走査方向の光軸の近傍および周辺部を含む全域
で、副走査方向に関し、正のパワーを有することが認め
られる。
【0211】図48に示されるように、第1の結像レン
ズ30aの主走査方向のパワーは、主走査方向の光軸の
近傍で「0」となることが認められる。また、図50に
示されるように、第2の結像レンズ30bの主走査方向
のパワーは、主走査方向の光軸の近傍で「負」で周辺部
で「正」のパワーを有することが認められる。
【0212】図51は、光源3 (Y,M,CおよびB)
のそれぞれ、すなわち、イエロー第1レーザ3Yaおよ
びイエロー第2レーザ3Yb,マゼンタ第1レーザ3M
aおよびマゼンタ第2レーザ3Mb,シアン第1レーザ
3Caおよびシアン第2レーザ3Cb、ならびに、黒第
1レーザ3Baおよび黒第2レーザ3Bbのそれぞれか
ら出射された互いに対をなす2つのレーザビームLYa
およびLYb,LMaおよびLMb,LCaおよびLC
b、ならびに、LBaおよびLBbのそれぞれの副走査
方向の相対位置を示している。図51に示されるよう
に、互いに対をなす2つのレーザビームLY1,LY
2,LM1,LM2,LC1,LC2,LB1およびL
B2、すなわちNi (iは正の整数で、i=2) のレー
ザビームは、それぞれ、なお、この図51では示されて
いないが、対応するレーザ3Ya,3Yb,3Ma,3
Mb,3Ca,3Cb,3Baおよび3Bbから出射さ
れ、副走査方向に関し、第1の結像レンズ30aの光入
射面すなわち第1面と像面との間、特に、図6でも既に
説明したように、第1の結像レンズ30aの第1面と第
2の結像レンズ30bの第2面との間で、互いに交差す
るよう、各レンズの特性が規定されている。これによ
り、Ni (i=2) 本のレーザビームのビーム間隔を、
温度および湿度の変化に拘らず、一定に維持できる。
【0213】以下、図52ないし図64に、各レンズ面
の形状が (1) 式により規定された第1および第2の結
像レンズ30aおよび30bにより提供されるさまざま
な特性について、主走査方向像面ビーム位置を横軸とし
て、詳細に説明する。
【0214】図52は、マゼンタ第1レーザ3Maから
出射されたレーザビームLMaに関し、屈折率を変化さ
せた状態を含む像面でのレーザビームの主走査方向なら
びに副走査方向のそれぞれのデフォーカス量すなわちx
軸方向の変動を示している。なお、符号FSYは主走査
方向、FSZは副走査方向、および、添字1,2および
3は、それぞれ、屈折率n=1.4855,n=1.4
821およびn=1.4889の条件に対応される。ま
た、図53は、シアン第1レーザ3Caからのレーザビ
ームLCaに関し、図52に示した例と同様に、屈折率
を変化させた状態を含む像面でのレーザビームの主走査
方向ならびに副走査方向のそれぞれのデフォーカス量す
なわちx軸方向の変動を示している。なお、符号FSY
は主走査方向、FSZは副走査方向、および、添字1,
2および3は、それぞれ、屈折率n=1.4855,n
=1.4821およびn=1.4889の条件に対応さ
れる。一方、図54は、黒第1レーザ3Baおよびイエ
ロー第1レーザ3YaのそれぞれからのレーザビームL
BaおよびLYa (表1でも示したように、LBaおよ
びLYaは、系の光軸を挟んで副走査方向に対称であ
る) に関し、図52に示した例と同様に、屈折率を変化
させた状態を含む像面でのレーザビームの主走査方向な
らびに副走査方向のそれぞれのデフォーカス量すなわち
x軸方向の変動を示している。なお、符号FSYは主走
査方向、FSZは副走査方向、および、添字1,2およ
び3は、それぞれ、屈折率n=1.4855,n=1.
4821およびn=1.4889の条件に対応される。
図52ないし図54に示されるように、それぞれのデフ
ォーカス量は、最大のレーザビームで、±1.5 [m
m]の範囲内に抑えられている。
【0215】図55は、マゼンタ第1レーザ3Maから
出射されたレーザビームLMaに関し、屈折率を変化さ
せた状態を含む、像面でのレーザビームの主走査方向の
走査線曲りの大きさを示している。なお、添字1,2お
よび3は、それぞれ、屈折率n=1.4855,n=
1.4821およびn=1.4889に対応される。ま
た、図56は、シアン第1レーザ3Caからのレーザビ
ームLCaに関し、図55に示した例と同様に、屈折率
を変化させた状態を含む、像面でのレーザビームの主走
査方向の走査線曲りの状態を示している。なお、添字
1,2および3は、それぞれ、屈折率n=1.485
5,n=1.4821およびn=1.4889に対応さ
れる。一方、図57は、黒第1レーザ3Baおよびイエ
ロー第1レーザ3YaのそれぞれからのレーザビームL
BaおよびLYaに関し、図55に示した例と同様に、
屈折率を変化させた状態を含む、像面でのレーザビーム
の主走査方向の走査線曲りの大きさを示している。な
お、添字1,2および3は、それぞれ、屈折率n=1.
4855,n=1.4821およびn=1.4889の
条件に対応される。図55ないし図57に示されるよう
に、それぞれの走査線曲りの大きさは、最大のレーザビ
ームで、±0.015 [mm] の範囲内に抑えられてい
る。
【0216】図58は、マゼンタ第1レーザ3Maおよ
びマゼンタ第2レーザ3Mbから出射されたレーザビー
ムLMaおよびLMbに関し、屈折率を変化させた状態
を含む像面での主走査方向の相互の間隔のずれ (間隔の
変動) の程度を示している。なお、添字1,2および3
は、それぞれ、屈折率n=1.4855,n=1.48
21およびn=1.4889の条件に対応される。ま
た、図59は、シアン第1レーザ3Caおよびシアン第
2レーザ3CbからのレーザビームLCaおよびLCb
に関し、図58に示した例と同様に、屈折率を変化させ
た状態を含む像面での主走査方向の相互の間隔のずれ
(間隔の変動) の程度を示している。なお、添字1,2
および3は、それぞれ、屈折率n=1.4855,n=
1.4821およびn=1.4889の条件に対応され
る。一方、図60は、黒第1レーザ3Baおよび黒第2
レーザ3Bbならびにイエロー第1レーザ3Yaおよび
イエロー第2レーザ3Ybのそれぞれからのレーザビー
ムLBaおよびLBbならびにLYaおよびLYbに関
し、図58に示した例と同様に、屈折率を変化させた状
態を含む像面でのレーザビームの主走査方向の相互の間
隔のずれ (間隔の変動)の程度を示している。なお、添
字1,2および3は、それぞれ、屈折率n=1.485
5,n=1.4821およびn=1.4889の条件に
対応される。図58ないし図57に示されるように、そ
れぞれのビーム間隔の変動の大きさは、デフォーカス量
は、最大のレーザビームで、0.0002 [mm] の範
囲内に抑えられている。
【0217】図61は、第1ないし第4のレーザビーム
LYaおよびlYb,LMaおよびLMb,LCaおよ
びLCb、ならびに、LBaおよびLBbのそれぞれの
像面でのレーザビームの主走査方向ならびに副走査方向
のビーム径の変動率すなわち収光角の逆数の変動率を示
している。なお、符号YANGは主走査方向、ZYAG
は副走査方向、および、添字1ならびに2は、第1レー
ザaおよび第2レーザbに対応される。図61に示され
るように、ビーム径の変動率は、ピーク−ピークで7%
程度に抑えられている。
【0218】図62は、第1ないし第4のレーザビーム
LYa,LMa,LCaおよびLBaのそれぞれの像面
でのレーザビームの主走査方向のfθ特性の変動率を示
している。図62に示されるように、fθ特性は、レー
ザビームの種類によらず、おおむね、0.65%の範囲
に抑えられている。
【0219】図63は、光偏向装置の多面鏡の各反射面
の面倒れが1分以内に収められた状態における第1ない
し第4のレーザビームLMa,LCa,LYaおよびL
Baのそれぞれの像面でのレーザビームの副走査方向の
ビーム位置の変動を示している。なお、添字1ならびに
2はそれぞれレーザビームLMaおよびLCaに、添字
3は、表1でも示したように、LBaおよびLYaは、
系の光軸を挟んで副走査方向に対称であるからレーザビ
ームLYaおよびLBaの双方に対応される。図63に
示されるように、ビーム位置の変動は、最大で、0.0
03 [mm] 抑えられている。面倒れ補正が無い場合、
これは0.186になり、レンズ30a、30bによる
結像レンズ系は面倒れ補正率1/62であるといえる。
【0220】図64は、第1ないし第4のレーザビーム
LYa,LMa,LCaおよびLBaのそれぞれの像面
でのレーザビームの主走査方向の像面ビーム位置に対す
る透過率の変動率を示している。なお、添字1ならびに
2はそれぞれレーザビームLMaおよびLCaに、添字
3は、レーザビームLYaおよびLBaの双方に対応さ
れる。図64に示されるように、透過率の変動は、レー
ザビームの種類によらず、おおむね、3.5%の範囲に
抑えられている。
【0221】以上説明したように、 (1) 式により、第
1の結像レンズ30aの光入射面および光出射面、なら
びに、第2の結像レンズ30bの光入射面および光出射
面のそれぞれの形状を最適化することで、2枚の結像レ
ンズのみにより、像面における球面収差、コマ収差、像
面湾曲あるいは倍率誤差などの収差特性を、所定の範囲
内に収めることが可能となる。
【0222】すなわち、主走査方向に広がる走査面とレ
ンズ面の交わる線の形状をレンズ面を貫く系の光軸に対
して非対称とすることにより、主走査方向の結像面が像
面から大きく外れること、及び、fθ特性が主走査方向
の光軸を挟んでずれることを防止できる。また、光軸か
ら大きくずれるレーザビームに対しても、主走査方向お
よび副走査方向のそれぞれに関し、フレアを低減可能と
なる。さらに、主走査方向のどの位置を通過されるビー
ムの強度分布の変動量を所定の範囲以下に収めることが
できる。またさらに、主走査線の曲りを低減可能であっ
て、しかも、光源から出射されるレーザビームがNi
(iは正の整数) 本である場合に、それぞれのビームの
副走査方向でのビーム間隔の変動を抑えることができ
る。さらにまた、光偏向装置の多面鏡の各反射面の面倒
れによる像面の副走査方向の移動も低減できる。次に、
図1ないし図64に示した第1の実施例の変形例につい
て説明する。
【0223】図69および図70には、図2に示した光
走査装置1に組み込まれている水平同期検出器23およ
び水平同期検出器23に向かってレーザビームLYaお
よびLYb,LMaおよびLMb,LCaおよびLCb
ならびにLBaおよびLBbを反射させる水平同期用折
り返しミラー25と、第2の結像レンズ30bから出射
されたそれぞれのレーザビームが水平同期検出器23に
入射されて水平同期信号が出力される関係が示されてい
る。
【0224】図69は、光走査装置1のミラーなどを取
り除いた状態で、光学要素のみを抜き出した概略平面図
ならびに図70は、図69に示した同期検出器23と1
つの平面 (反射面) のみを有する水平同期用折り返しミ
ラー25とを、水平同期用折り返しミラー25から同期
検出器23に向かうレーザビームを副走査方向から見た
状態を示す部分側面図である。
【0225】図69および図70に示されるように、M
群のレーザビームLYaおよびLYb,LMaおよびL
Mb,LCaおよびLCbならびにLBaおよびLBb
は、それぞれ、水平同期用折り返しミラー25を介して
主走査方向に関し、タイミングがずらされて、同期検出
器23の所定の位置に、順に入射される。なお、同期検
出器23は、周知のz方向の位置検知可能なポジション
センサであって、それぞれのレーザビームの副走査方向
の位置を検出する。また、水平同期用折り返しミラー2
5は、第2の結像レンズ30bを通過されたレーザビー
ムを折り返すことから、何らかの要因によりレーザビー
ムが副走査方向にずれていることが同期検出器23によ
り検出された場合に、たとえば、後述する図68に示す
第2の実施例のビーム間隔変更機構を有する光源に対し
て、副走査方向のビーム間隔のずれを補正するためのフ
ィードバックが可能である。
【0226】以下、各レーザビームの水平同期の検出に
ついて詳細に説明する。
【0227】第1に、第1の光源3Yのイエロー第1レ
ーザ3Yaを発光させる。これにより、同期検出器23
の所定の位置に、水平同期用折り返しミラー25により
折り返され、系の光軸に対して副走査方向に所定の距離
だけ離れたレーザビームLYaが入射される。従って、
同期検出器23にレーザビームLYaが到達する際の同
期検出器23の和信号のスロープ信号からレーザビーム
LYaの水平同期信号が得られる。続いて、同期検出器
23の差信号から、レーザビームLYaのz軸方向の位
置を測定する。
【0228】こののち、イエロー第1レーザ3Yaを停
止させ、イエロー第2レーザ3Ybを発光させる。ここ
で、今度は、同期検出器23の差信号から、レーザビー
ムLYbのz軸方向の位置を測定し、同期検出器23か
らレーザビームLYbが外れる際の同期検出器23の和
信号のスロープ信号からレーザビームLYbの水平同期
信号が得られる。
【0229】以下、LMaおよびLMb,LCaおよび
LCbならびにLBaおよびLBbのそれぞれに関し、
同様にして、水平同期信号およびz方向の位置情報が得
られる。
【0230】これにより、第1ないし第4の光源3 (Y
a,Yb,Ma,Mb,Ca,CbおよびBa,Bb)
を発光させるタイミングすなわち主走査方向書きだしタ
イミングが規定される。また、必要により、副走査方向
のビーム間隔のずれを補正するために、M群の互いに対
をなす2つのレーザビームLYaおよびLYb,LMa
およびLMb,LCaおよびLCbならびにLBaおよ
びLBbのそれぞれのビーム間隔がビーム間隔変更機構
にフィードバックされる。
【0231】図65には、この発明の第2の実施例であ
るマルチビーム光走査装置が利用される転写型カラー画
像形成装置が示されている。なお、図1ないし図64を
用いて既に説明した構成と実質的に等しい構成には、同
一の符号を譜して詳細な説明を省略する。
【0232】図65に示されるように、画像形成装置1
00は、色分解された色成分すなわちY=イエロー,M
=マゼンタ,C=シアンおよびB=ブラックごとに画像
を形成する第1ないし第4の画像形成部50Y,50
M,50Cおよび50Bを有している。
【0233】各画像形成部50 (Y,M,CおよびB)
は、図66ないし図71を用いて後述するマルチビーム
光走査装置151の第3の折り返しミラー37Y,37
M,37Cおよび第1の折り返しミラー33Bを介して
各色成分画像に対応するレーザビームL (Y,M,Cお
よびB) が出射される位置に対応して、光走査装置15
1の下方に、50Y,50M,50Cおよび50Bの順
で直列に配置されている。
【0234】図66には、図65に示したカラー画像形
成装置に利用されるマルチビーム光走査装置が示されて
いる。なお、以下、第1の実施例に示したと同様に、各
参照符号にY,M,CおよびBを付加することで、色成
分ごとの画像データとそれぞれに対応する装置を識別す
る。
【0235】図66に示されるように、マルチビーム光
走査装置151は、光源としてのレーザ素子から出射さ
れたレーザビームを、所定の位置に配置された像面の所
定の位置に向かって所定の線速度で偏向する偏向手段と
してのただ1つの光偏向装置5を有している。なお、以
下、光偏向装置5によりレーザビームが偏向される方向
を主走査方向と示す。
【0236】光偏向装置5と像面との間には、光偏向装
置5の反射面により所定の方向に偏向されたレーザビー
ムに所定の光学特性を与える第1および第2の結像レン
ズ30aおよび30bからなる2枚組みの偏向後光学系
30が配置されている。
【0237】次に、光源としてのレーザ素子と光偏向装
置5との間の偏向前光学系について詳細に説明する。
【0238】光走査装置1は、Ni (iは正の整数でN
4 =2、N1 =N2 =N3 =1、N4 =2は黒のビーム
が2本であることを示す) を満たすレーザ素子を含み、
色成分に色分解された画像データに対応するレーザビー
ムを発生する第1ないし第4の光源3Y,3M,3Cお
よび3B (Mは正の整数で、ここでは4) を有してい
る。
【0239】第1ないし第3の光源3Y,3Mおよび3
Cは、それぞれ、Yすなわちイエロー画像に対応するレ
ーザビームを出射するイエローレーザ3Y、Mすなわち
マゼンタ画像に対応するレーザビームを出射するマゼン
タレーザ3MおよびCすなわちシアン画像に対応するレ
ーザビームを出射するシアンレーザ3C、ならびに、B
すなわちブラック (黒) 画像に対応するレーザビームを
出射する黒第1レーザ3Baおよび黒第2レーザ3Bb
を有している。すなわち、第1ないし第3の光源3Y,
3Mおよび3Cは、N1 =N2 =N3 =1で、第4の光
源3Bは、N4=2を満足している。従って、第1ない
し第3の光源3Y,3Mおよび3Cからは、それぞれ、
1本のレーザビームLY,LMおよびLCが、ならび
に、第4の光源3Bからは、副走査方向に関し、ビーム
間隔が所定の距離で位置された対をなす2本のレーザビ
ームLBaおよびLBbが出射される。
【0240】それぞれのレーザ素子3Y,3M,3Cな
らびに3Baと光偏向装置5との間には、対応する光源
3Y,3M,3Cならびに3BaからのレーザビームL
Y,LM,LCならびにLBaの断面ビームスポット形
状を所定の形状に整える4組みの偏向前光学系7 (Y,
M,CおよびB) が配置されている。
【0241】ここで、イエローレーザ3Yから光偏向装
置5に向かうレーザビームLYを代表させて、偏向前光
学系7Yについて説明する。
【0242】イエローレーザ3Yから出射された発散性
のレーザビームは、有限焦点レンズ9Yにより所定の収
束性が与えられたのち、絞り10Yにより、断面ビーム
形状が所定の形状に整えられる。絞り10Yを通過され
たレーザビームLYは、ハイブリッドシリンダレンズ1
1Yを介して、副走査方向のみに対して、さらに、所定
の収束性が与えられて、光偏向装置5に向けて出射され
る。
【0243】以下、同様に、Mすなわちマゼンタに関連
して、マゼンタレーザ3Mは、有限焦点レンズ9M、絞
り10Mおよびハイブリッドシリンダレンズ11Mを通
過されて、光偏向装置5に向けられる。また、Cすなわ
ちシアンに関連して、シアンレーザ3Cは、有限焦点レ
ンズ9C、絞り10Cおよびハイブリッドシリンダレン
ズ11Cを通過されて、光偏向装置5に向けられる。
【0244】これに対して、黒第1レーザ3Baから出
射された発散性のレーザビームは、有限焦点レンズ9B
aにより所定の収束性が与えられたのち、絞り10Ba
により、断面ビーム形状が所定の形状に整えられる。絞
り10Baを通過されたレーザビームLBaは、ハイブ
リッドシリンダレンズ11Bを介して、副走査方向のみ
に対して、さらに、所定の収束性が与えられて、光偏向
装置5に案内される。なお、有限焦点レンズ9Baとハ
イブリッドシリンダレンズ11Bとの間には、ハーフミ
ラー12Bが、有限焦点レンズ9Baとハイブリッドシ
リンダレンズ11Bとの間の光軸に対して所定の角度で
挿入されている。一方、ハーフミラー12Bにおいて、
黒第1レーザ3BaからのレーザビームLBaが入射さ
れる面と反対の面には、黒第1レーザ3Baからのレー
ザビームLBaに対して副走査方向に所定のビーム間隔
を提供可能に配置された黒第2レーザ3Bbからのレー
ザビームLBbが、黒第1レーザ3Baからのレーザビ
ームLBaに対して副走査方向に所定のビーム間隔およ
び角度で入射される。なお、黒第2レーザ3Bbとハー
フミラー12Bとの間には、黒第2レーザ3Bbからの
レーザビームLBbに所定の収束性を与える有限焦点レ
ンズ9Bbおよび絞り10Bbが配置されている。
【0245】ハイブリッドシリンダレンズ11Yを通過
されたレーザビームLY、ハイブリッドシリンダレンズ
11Mを通過されたレーザビームLM、ハイブリッドシ
リンダレンズ11Cを通過されたレーザビームLC、な
らびに、ハイブリッドシリンダレンズ11Bを通過され
た対をなすレーザビームLBaおよびLBbは、第1の
実施例において図8で示したレーザ合成ミラーユニット
13と実質的に等しい詳述しないレーザ合成ミラーユニ
ットにより他のレーザビームと実質的に1まとめにまと
められて光偏向装置5に案内される。なお、偏向前光学
系7 (Y,M,CおよびB) のそれぞれに利用される光
学要素は、それぞれの光学要素単体で、図1ないし図6
4に示した第1の実施例に利用される光学要素と実質的
に同一であるから詳細な説明を省略する。
【0246】図67には、光偏向装置5の多面鏡の各反
射面によるレーザビームの偏向角が0°の状態で光偏向
装置5から像面に向かうレーザビームの副走査方向断面
が示されている。
【0247】図67に示されるように、光偏向装置5の
反射面で反射された第1ないし第4のレーザビームL
Y,LMおよびLC、ならびに、対をなす2本のレーザ
ビームLBaおよびLBbが一まとめにまとめられたレ
ーザビームLBは、それぞれ、第1の結像レンズ30a
と第2の結像レンズ30bとの間で、副走査方向に関
し、系の光軸と交差して、像面 (感光体ドラム58) に
案内される。
【0248】ところで、従来技術の項でも説明したよう
に、カラー画像形成装置において、カラー画像が出力さ
れる頻度と黒画像が出力される頻度とを比較すると、黒
画像が出力される頻度が高い傾向が見られる。また、黒
画像は、カラー画像に比較して、画像のきれすなわちシ
ャープさが要求される。しかしながら、カラー画像に対
応するレーザビームに適した光学装置は、黒画像に対応
するレーザビームに適した光学装置に比較して解像度が
要求されないことから、黒画像に対応するレーザビーム
に適した光学装置を利用することは、コストを増大させ
ることになる。
【0249】このことから、N4 (=2)は他のN1 =
N2 =N3 =1と異なる値として、黒は600DPI、
イエロー、マゼンタ、シアンは300DPIとしてい
る。また、図65に示した画像形成装置は、黒画像につ
いては、少なくとも600ドット・パー・インチ (以
下、 [dpi] と示す) と400 [dpi] の2段階の
解像度を提供可能に形成されている。なお、カラー画像
すなわち第1ないし第3の光源3Y,3Mおよび3Cの
それぞれについては、固定である300 [dpi]が与
えられている。
【0250】以下に、図65に示した画像形成装置の解
像度変更モードについて説明する。
【0251】一般に、レーザビームのビーム径の有効エ
ネルギー径は、周知のように、1/e2 で示される。こ
のとき、副走査方向の1/e2 直径Doは、記録すべき
画像の解像度に基づいて規定されるビーム間隔 (以下、
GPと示す) に関し、 AMP × GP = Do, (1.2 ≦ AMP
≦ 1.6) であることが望まれている (AMPはプロセスにより最
適値が異なる) 。
【0252】すなわち、解像度に依存して規定されるG
Pよりも、有効エネルギー径D0 を僅かに大きき設定す
ることで、たとえば、感光体ドラムの駆動により生じる
ジッタに起因する濃度むらが低減されることが知られて
いる。ここにシングルビームで解像度DPIで書き込む
際のライン間隔をLGPとする。
【0253】このことから、図71に示されるように、
解像度を600 [dpi] として、Ni=2本のレーザ
ビームにより画像を記録するためには、それぞれのレー
ザビームの有効エネルギー径D0 をGPの1.2倍〜
1.6倍に設定するとともに、濃度むらをより有効に低
減するために、レーザビーム相互の間隔を、解像度に依
存して規定されるAMPをおおむね1.2〜1.6とし
て、ビーム間隔をGP´に変更することが有益である。
【0254】従って、たとえば、さまざまな解像度に対
して、GP´を求める際に、例えば、副走査方向の1/
直径をDoで規定される光に対し、本の光の像
面での主走査方向に垂直な、副走査方向の間隔GP[m
m]を、25.4/DPIとし、N本の光線を使用し
てそれぞれ1本の光線で1画素分の潜像を形成するとと
もに、前記第2の解像度が選択された場合には、LGP
=25.4/DPIおよびAMP=1.2〜1.6の条
件下で、N本の光線の像面での副走査方向の間隔GP
´[mm]を、 GP´=AMP×LGP×{(1−DPI/DPIo)/(P−1)} ここに、DPIoは、画像形成装置が画像形成可能な最
大の解像度、 及び、 DPIは、変更する解像度を示す … (2) により、P[Pは2以上の整数]本の光線により1
画素分の潜像を形成するよう、図68を用いて後述する
解像度変更機構により、対をなす2つのレーザビームの
副走査方向のビーム間隔を変更すればよいことになる。
【0255】なお、図65に示した画像形成装置の光走
査装151は、最大の解像度がDPIo=600 [dp
i] で、変更可能な解像度DPIは、DPI ≧ 1/
Pi×DPIoに規定されている。
【0256】ここで、DPIを400 [dpi] AMP
=1.2とすると、Ni=2本における像面でのビーム
間隔を42.3マイクロメートル (以下、 [μm] と示
す)から25.4 [μm] に狭めるとともに、複数Pi
(Piは、2以上の整数で、ここでは、Pi=2) 個の
ビームにより、1画素分の画像を形成する。
【0257】この場合、プロセススピードを一定に維持
するために、画像周波数は、 DPI2 × Pi / DPI2 = 0.8888
倍 に、また、光偏向装置の偏向速度は、 DPI × Pi / DPIo = 1.3333倍 に、それぞれ、変化されることはいうまでもない。
【0258】参考までに、DPIを、300 [dpi]
とすると、ビーム間隔は、50.8[μm] 、光偏向装
置の偏向速度は、DPIo時と同一 (第1レーザおよび
第2レーザを同時に発光させる) に、画像周波数は1/
2に変更される。
【0259】図68には、図65に示した光走査装置1
51に利用される第4の光源3Bの黒第2レーザ3Bb
を保持する保持部すなわち解像度変更機構が示されてい
る。
【0260】図68に示されるように、黒第2レーザ3
Bbは、黒第2レーザ3Bbを保持するレーザ保持部2
Bb の所定の位置の形成されたレーザホルダ部に挿入さ
れ、図示しない接着剤により、レーザホルダ部に固定さ
れる。レーザ保持部2Bb の側方すなわちレーザホルダ
部を介して保持されている黒第2レーザ3Bbからのレ
ーザビームLBbが出射される方向には、図示しない接
着剤あるいは保持部2Bb 側から提供される図示しない
ねじなどにより有限焦点レンズ9Bbを保持するレンズ
保持部4Bb が固定されている。なお、有限焦点レンズ
9Bbは、自身に一体的に形成されたレンズハウジング
を有し、円筒状の外形を有している。これにより、有限
焦点レンズ9Bbは、たとえば、板ばね6Bb により、
レンズ保持部4Bb の所定の方向に押しつけられる。ま
た、絞り10Bbは、レンズ保持部4Bb の所定の位置
にあらかじめ形成されている溝に挿入され、図示しない
接着剤によりレンズ保持部4Bb に固着される。なお、
有限焦点レンズ9Bbは、レンズ保持部4Bb にあらか
じめ形成されている図示しない位置決め突起などによ
り、レーザ素子3Bbから出射されるレーザビームLB
bに対して光軸が調整されたのち、レンズ保持部4B2
に接着剤などで固定される。
【0261】レンズ保持部4Bb およびレーザ保持部2
Bb は、光走査装置151のハウジング151aの所定
の位置に、ハウジング151aとそれぞれの保持部の間
に、印加される電圧に応じて厚さが変化される電磁アク
チェータ14Bb を介在させた状態で配置されている。
【0262】電磁アクチェータ14Bb は、前述した解
像度の変更に対応して黒第1レーザ3Baから出射され
るレーザビームLBaと黒第2レーザ3Bbから出射さ
れるレーザビームLBbの副走査方向のビーム間隔を変
化させるために、たとえば、600 [dpi] 、400
[dpi] および300 [dpi] の解像度に対応して
あらかじめ決められている厚さを提供可能であって、図
示しない電圧供給部を介して供給される解像度に対応す
る厚さに変化される。これらの量は、前述した同期検出
器23の差信号を作ったZ方向の位置のLBa,LBb
の差よりフィードバックを受ける。なお、電磁アクチェ
ータ14Bb としては、たとえば、周知のピエゾ素子が
利用される。
【0263】また、図65に示した光走査装置151で
は、黒第2レーザ3Bbは、ハイブリッドシリンダレン
ズ11B、ならびに、第1および第2の結像レンズ30
aおよび30bにより像面の所定の位置に案内される
が、電磁アクチェータ14Bbが変位されることにより
レンズ保持部4Bb およびレーザ保持部2Bb が移動さ
れる距離をdxとすると、像面において、−0.636
dxとなる。なお、図65ないし図68に示した第2の
実施例では、M=4ならびにNi=1 (Y) ,Ni=1
(M) ,Ni=1 (C) およびNi=2 (B) を例にビ
ーム間隔調整機構がN4 −1=2−1=1つの際につい
てのみ説明したが、3Ba に対しても図68に示したビ
ーム間隔調整機構が配置されても良い。また、本実施例
ではビーム入射位置を調整しているが、ピエゾを傾きを
発生させる様、4Bb の端に配し、他方をバネ等で押え
ることにより、入射角および入射位置を調整することも
可能である。
【0264】図72には、この発明の第3の実施例であ
る2ビーム光走査装置が利用される単色画像形成装置が
示されている。なお、図1ないし図64を用いて既に説
明した第1の実施例の構成、ならびに、図65ないし図
68に示した第2の実施例の構成と実質的に同一の構成
には、200を付加した符号を譜して、詳細な説明を省
略する。
【0265】図72に示されるように、画像形成装置2
00は、周知のレーザビームプリンタ方式の画像形成部
250を有している。
【0266】画像形成部250は、図73ないし図98
を用いて後述する光走査装置201の折り返しミラー2
33を介してレーザビームL1,L2が出射される位置
に、配置されている。
【0267】画像形成部250は、円筒ドラム状で、所
定の方向に回転可能に形成され、画像に対応する静電潜
像が形成される感光体ドラム258を有している。感光
体ドラム258の周囲には、感光体ドラム258の表面
に所定の電位を提供する帯電装置260、感光体ドラム
258の表面に形成された静電潜像に対応する色が与え
られているトナーを供給することで現像する現像装置2
62、搬送ベルト252を感光体ドラム258との間に
介在させた状態で感光体ドラム258に対向され、搬送
ベルト252または搬送ベルト252を介して搬送され
る記録媒体すなわち記録用紙Pに感光体ドラム258上
のトナー像を転写する転写装置264、転写装置264
を介してトナー像が転写されたあとに感光体ドラム25
8上に残った残存トナーを除去するクリーナ266およ
び転写装置264を介してトナー像が転写されたあとの
感光体ドラム258上に残った残存電位を除去する除電
装置268が、感光体ドラム258の回転方向に沿っ
て、順に、配置されている。
【0268】なお、光走査装置201のミラー233に
より案内されるレーザビームL1およびL2は、帯電装
置260と現像装置262との間に照射される。
【0269】感光体258の下方には、画像形成部25
0により形成された画像が転写されるための記録媒体す
なわち用紙Pを収容する用紙カセット270が配置され
ている。
【0270】用紙カセット270の一端であって、テン
ションローラ254に近接する側には、おおむね半月状
に形成され、用紙カセット270に収容されている用紙
Pを最上部から1枚ずつ取り出す送り出しローラ272
が配置されている。送り出しローラ272と感光体ドラ
ム258との間には、カセット270から取り出された
1枚の用紙Pの先端と感光体ドラム258に形成された
トナー像の先端とを整合させるためのレジストローラ2
76が配置されている。
【0271】転写装置264により感光体ドラム258
に形成された画像が転写された用紙Pが搬送される方向
には、用紙Pに転写されたトナー像を用紙Pに定着する
定着装置284が配置されている。
【0272】図73には、図72に示した画像形成装置
に利用される2ビーム光走査装置が示されている。
【0273】図73に示されるように、光走査装置20
1は、光源としての第1および第2のレーザ素子203
aおよび203b出射されたNi=2本のレーザビーム
を、所定の位置に配置された像面の所定の位置に向かっ
て所定の線速度で偏向する偏向手段としてのただ1つの
光偏向装置205を有している。なお、以下、光偏向装
置5によりレーザビームが偏向される方向を主走査方向
と示す。
【0274】光偏向装置5と像面との間には、光偏向装
置205の反射面により所定の方向に偏向された第1お
よび第2のレーザビームに所定の光学特性を与えるただ
1枚の結像レンズ230が配置されている。なお、結像
レンズ230と像面との間には、防塵ガラス239が配
置されている。
【0275】次に、光源としてのレーザ素子と光偏向装
置5との間の偏向前光学系について詳細に説明する。
【0276】光走査装置201は、Ni=2を満たす2
つレーザ素子を含み、M (Mは正の整数で、ここでは
1) 群の光源203を有している。
【0277】光源203の第1のレーザ203aと光偏
向装置5との間には、偏向前光学系としての有限焦点レ
ンズ209a、絞り210a、ハーフミラー212、及
び、ハイブリッドシリンダレンズ211が配置されてい
る。また、ハーフミラー212の第1のレーザ203a
からのレーザビームL1が入射される面と反対側の面に
は、第2のレーザ203b、有限焦点レンズ209bお
よび絞り210bが配置されている。なお、偏向前光学
系に利用される各光学要素の光学特性、形状および材質
などは、すでに説明した第1および第2の実施例と実質
的に同一であるから詳細な説明を省略する。
【0278】次に、光偏向装置205と像面との間の1
枚レンズ偏向後光学系について詳細に説明する。
【0279】図73ないし図98ならびに表7および表
8には、偏向後光学系230のただ1枚の結像レンズ2
30の第1面すなわち光入射面および第2面すなわち光
出射面のさまざまな光学特性およびレンズデータが示さ
れている。
【0280】
【表7】
【0281】
【表8】 図74には、結像レンズ230の第1面すなわち光入射
面の形状が示されている。すなわち、図74に示される
ように、結像レンズ230の第1面は、光軸すなわち
(y=0,z=0) に対して非対称に形成されている。
【0282】図75には、結像レンズ230の第1面に
関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面すなわち
光走査面とレンズ面との交点における副走査方向の曲率
が示されている。すなわち、図75は、図74に示した
第1面の副走査方向の形状の特徴すなわち光軸 (y=
0,z=0) に対して結像レンズ230の第1面が非対
称であることを示している。また、図75は、このレン
ズ面が、副走査方向の曲率が、主走査方向の途中で符号
を変えていることを示しており、このことによりレンズ
の副走査方向パワーの絶対値を大きくすることなく、広
い偏向角に対して副走査方向諸特性を最適化することが
できる。レンズ面では、パワーの絶対値の大きな面ほ
ど、収差を発生させやすいことが知られており、これを
避ける意味でも性能の向上を計ることができる。
【0283】図76には、結像レンズ230の第1面に
関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面とレンズ
面との交点における副走査方向曲率の主走査方向座標に
対する2次微分値が示されている。すなわち、図76
は、図74に示した第1面の副走査方向の曲率の傾き
(方向性) が、主走査方向の光軸と交わる点に関して非
対称に変化することを示している。
【0284】図77には、結像レンズ230の第1面に
関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面とレンズ
面との交点における光軸方向座標の主走査方向座標に対
する微分値が示されている。すなわち、系の光軸を含む
主走査平面と、レンズ面との交線の系の光軸方向座標に
対する主走査方向1次微分値が2つの極値を持つことが
分かる。このことにより、図75の説明で述べた副走査
方向の特性を保ちつつ、主走査方向に関しても、広い偏
向角に対してレンズの厚みを大きくすることなく、fθ
特性を補正することができる。レンズの厚みが厚くなる
と、特にプラスティック成形レンズの場合成形時間が長
くなり、コストアップにつながる。
【0285】図78には、結像レンズ230の第1面に
関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面とレンズ
面との交点における主走査方向曲率が示されている。す
なわち、図78は、図74に示した第1面の主走査方向
の形状の特徴すなわち光軸 (y=0,z=0) に対して
結像レンズ230の第1面が非対称であることを示して
いる。また、このレンズ面が、主走査方向の曲率が、主
走査方向の途中で符号を変えていることを示しており、
このことによりレンズの主走査方向パワーの絶対値を大
きくすることなく、広い偏向角に対して主走査方向諸特
性を最適化することができる。レンズ面では、パワーの
絶対値の大きな面ほど、収差を発生させやすいことが知
られており、これを避ける意味でも性能の向上を計るこ
とができる。
【0286】図79には、結像レンズ230の第1面に
関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面とレンズ
面との交点を基準としたレンズ面の主走査方向の各点で
の副走査方向の位置が示されている。すなわち、図79
は、図74に示した第1面の副走査方向の形状が主走査
方向に関して非対称であることを示している。
【0287】図80には、結像レンズ230の第1面の
副走査方向形状に関し、副走査方向形状の副走査方向z
=0での曲率を持った円弧との形状のズレ、また、図8
1には、結像レンズ230の第1面の主走査方向形状に
関し、主走査方向に広がる走査面に対する非対称成分が
示されている。すなわち、図80および81には、結像
レンズ230の第1面は、主走査方向および副走査方向
のいづれにも回転対称面を含まないことが示されてい
る。この面の面対称面は、z=0で定義される面の1面
のみである。なお、図80に示されるように、副走査方
向の少なくとも4次の項より大きな項の係数を、放物
線、球面および楕円のいずれかを表す関数に、副走査方
向の他の次数の係数と独立に係数が設定された、副走査
方向高さの4次以上の多項式項を加えた形状関数により
定義して光軸を含み主走査方向に広がる走査面とレンズ
面とが交わる線の形状および副走査方向曲率半径と独立
に制御することで、主走査方向ならびに副走査方向のさ
まざまな収差特性を良好に設定できる。
【0288】図82には、結像レンズ230の第2面す
なわち光出射面の形状が示されている。図82に示され
るように、結像レンズ230の第2面は、光軸 (y,
z) =(0,0) に対して非対称に形成されている。
【0289】以下、図74ないし図81に示した結像レ
ンズ230の第1面すなわち光入射面と同様に、図83
ないし図89には、結像レンズ230の第2面に関し、
系の光軸を含み主走査方向に広がる平面すなわち光走査
面とレンズ面との交点における副走査方向の曲率、系の
光軸を含み主走査方向に広がる平面とレンズ面との交点
における副走査方向曲率の主走査方向座標に対する2次
微分値、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面とレン
ズ面との交点における光軸方向座標の主走査方向座標に
対する微分値、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面
とレンズ面との交点における主走査方向曲率、系の光軸
を含み主走査方向に広がる平面とレンズ面との交点を基
準としたレンズ面の主走査方向の各点での副走査方向の
位置すなわち副走査方向の形状、副走査方向形状の副走
査方向z=0での曲率を持った円弧との形状のズレ、主
走査方向に広がる走査面に対する非対称成分が、それぞ
れ、示されている。
【0290】図83ないし図89に示されるように、結
像レンズ230の第2面は、第1面と同様に、光軸 (y
=0,z=0) に対して主走査方向および副走査方向の
それぞれに非対称であって、副走査方向の曲率の傾きお
よび主走査方向の曲率の傾きのそれぞれが主走査方向の
光軸と交わる点に関し非対称に変化し、主走査方向およ
び副走査方向のいづれにも回転対称面を含まないことが
認められる。
【0291】ところで既に説明した図23よりレンズ3
0aの出射面は回転対称面を持たず、この面の面対称面
は、z=0で作られる面の1面のみであることがわか
る。このことにより、広い偏向角に対しても全域に渡っ
て主、副走査方向の諸特性を改善することができる。
【0292】また、図24は、このレンズ面が、副走査
方向の曲率が、主走査方向の途中で符号を変えているこ
とを示しており、このことによりレンズの副走査方向パ
ワーの絶対値を大きくすることなく、広い偏向角に対し
て副走査方向諸特性を最適化することができる。レンズ
面では、パワーの絶対値の大きな面ほど、収差を発生さ
せやすいことが知られており、これを避ける意味でも性
能の向上を計ることができる。
【0293】一方、図26は系の光軸を含む主走査平面
と、レンズ面との交線の系の光軸方向座標に対する主走
査方向1次微分値が2つの極値を持つことを示してお
り、このことにより、主走査方向に関して、広い偏向角
に対してレンズの厚みを大きくすることなく、fθ特性
を補正することができる。レンズの厚みが厚くなると、
特にプラスティック成形レンズの場合成形時間が長くな
り、コストアップにつながる。
【0294】また、図27は、このレンズ面が、主走査
方向の曲率が、主走査方向の途中で符号を変えているこ
とを示しており、このことにより、レンズの主走査方向
パワーの絶対値を大きくすることなく、広い偏向角に対
して主走査方向諸特性を最適化することができる。レン
ズ面では、パワーの絶対値の大きな面ほど、収差を発生
させやすいことが知られており、これを避ける意味でも
性能の向上を計ることができる。
【0295】図28は、副走査方向形状に関し、系の光
軸を含み主走査方向に広がる平面とレンズ面との交点座
標を0と置いた際の形状を示しており、副走査方向周辺
部の副走査方向光軸部に対する相対関係が主走査方向の
途中で逆転していることを示し、これは、副走査方向の
広い幅に渡って副走査方向の諸特性を向上させるために
大きく役立っている。
【0296】図29は、副走査方向形状の副走査方向z
=0での曲率を持った円弧との形状のズレを示し、すな
わち放物線、球面および楕円のいずれかを表す関数に、
副走査方向の他の次数の係数と独立に係数が設定され
た、副走査方向高さの4次以上の多項式項を加えた形状
関数により定義されることを示しており、このことによ
り、図28のような副走査方向周辺部の副走査方向光軸
部に対する相対関係が主走査方向の途中で逆転するよう
な形状を実現することができる。
【0297】以上、レンズ30aの両面が回転対称軸を
持たず走査平面との交線の光軸座標に対する走査方向1
次微分値が2つの極値を持つことがわかる。
【0298】これに対して、図86は、このレンズ面
が、主走査方向の曲率が、主走査方向の途中で符号を変
えていることを示しており、このことによりレンズの主
走査方向パワーの絶対値を大きくすることなく広い偏向
角に対して主走査方向諸特性を最適化することができ
る。レンズ面では、パワーの最大値の大きな面ほど収差
を発生させやすいことが知られており、これを避ける意
味でも性能の向上を計ることができる。
【0299】図87は、副走査形状に関し、系の光軸を
含み主走査方向に広がる平面とレンズ面との交点座標を
0と置いた際の形状を示しており、副走査方向周辺部の
副走査方向光軸部に対する相対位置が主走査方向の途中
で逆転していることを示し、これは、副走査方向の広い
幅に渡って副走査方向の諸特性を向上させるために大き
く役立っている。
【0300】図88は、副走査方向形状の副走査方向z
=0での曲率を持った円弧との形状のズレを示し、すな
わち放物線、球面および楕円のいずれかを表す関数に、
副走査方向の他の次数の係数と独立に係数が設定され
た、副走査方向高さの4次以上の多項式項を加えた形状
関数により定義されることを示しており、このことによ
り、図28のような副走査方向周辺部の副走査方向光軸
部に対する相対位置が主走査方向の途中で逆転するよう
な形状を実現することができる。
【0301】以上、レンズ230の両面が回転対称軸を
持たず、走査平面との交線の光軸座標に対する主走査方
向1次微分値が2つの極値を持つことが分かる。
【0302】図90は、結像レンズ230に関し、光出
射面の各主走査方向位置に対応する副走査方向の曲率か
ら光入射面の各主走査方向位置に対応する副走査方向の
曲率を取り除き、結像レンズ230の材質であるPMM
Aの屈折率nから1 (空気中の屈折率) を除いた数値と
の積を取ることで得られた、結像レンズ230を薄肉レ
ンズと見なした状態の副走査方向の連続したパワーの分
布を示している。
【0303】図91は、結像レンズ230に関し、光出
射面の各主走査方向位置に対応する主走査方向の曲率半
径から光入射面の各主走査方向位置に対応する主走査方
向の曲率半径を取り除き、結像レンズ230の材質であ
るPMMAの屈折率nから1(空気中の屈折率) を除い
た数値との積を取ることで得られた、結像レンズ230
を薄肉レンズと見なした状態における主走査方向の連続
したパワーの分布を示している。
【0304】図92は、光源203の第1レーザ203
aおよび第2レーザ203bのそれぞれから出射された
互いに対をなす2つのレーザビームL1およびL2のそ
れぞれの副走査方向の相対位置を示している。図92に
示されるように、互いに対をなす2つのレーザビームす
なわちNi=2のレーザビームは、副走査方向に関し、
結像レンズ230の光入射面すなわち第1面と像面との
間、系の光軸と交差するよう、レンズの特性が規定され
ている。これにより、Ni=2本のレーザビームのビー
ム間隔を、温度および湿度の変化に拘らず、一定に維持
できる。
【0305】以下、図93ないし図98に、結像レンズ
230により提供されるさまざまな特性について、主走
査方向像面ビーム位置を軸として、詳細に説明する。
【0306】図93は、屈折率を変化させた状態を含む
像面でのレーザビームの主走査方向ならびに副走査方向
のそれぞれのデフォーカス量すなわちz軸方向の変動を
示している。なお、添字1,2および3は、それぞれ、
屈折率n=1.4855,n=1.4821およびn=
1.4889の条件に対応される。図93に示されるよ
うに、それぞれのデフォーカス量は、最大で、±1.1
[mm] の範囲内に抑えられている。
【0307】図94は、屈折率を変化させた状態を含む
像面での主走査方向の相互の間隔のずれ (間隔の変動)
の程度を示している。なお、添字1,2および3は、そ
れぞれ、屈折率n=1.4855,n=1.4821お
よびn=1.4889の条件に対応される。図94に示
されるように、それぞれのビーム間隔の変動の大きさ
は、最大のレーザビームで、0.0009 [mm] の範
囲内に抑えられる。
【0308】図95は、主走査方向ならびに副走査方向
のビーム径の変動率すなわち収光角の逆数の変動率を示
している。なお、符号YANGは主走査方向、ZYAG
は副走査方向に、それぞれ対応される。図95に示され
るように、ビーム径の変動率は、ピーク−ピークで8%
程度に抑えられている。
【0309】図96は、像面でのレーザビームの主走査
方向のfθ特性の変動率を示している。図96に示され
るように、fθ特性は、レーザビームの種類によらず、
おおむね、0.3%の範囲に抑えられている。
【0310】図97は、光偏向装置の多面鏡の各反射面
の面倒れが1分以内に収められた状態におけるレーザビ
ームの副走査方向のビーム位置の変動を示している。図
97に示されるように、ビーム位置の変動は、最大で、
0.001 [mm] に抑えられている。面倒れ補正が無
い場合、この値は0.186になり、レンズ230は面
倒れ補正率1/186であると言える。
【0311】図98は、主走査方向の像面ビーム位置に
対する透過率の変動を示している。図98に示されるよ
うに、透過率の変動は、レーザビームの種類によらず、
おおむね、4%の範囲に抑えられている。
【0312】以上説明したように、第1面すなわち入射
面および第2面すなわち出射面の形状を主走査方向なら
びに副走査方向のそれぞれの位置で最適化することによ
り、ただ1枚の結像レンズのみにより、像面における球
面収差、コマ収差、像面湾曲あるいは倍率誤差などの収
差特性を、所定の範囲内に収めることが可能となる。
【0313】すなわち、主走査方向に広がる走査面とレ
ンズ面の交わる線の形状をレンズ面を貫く系の光軸に対
して非対称とすることにより、主走査方向の結像面が像
面から大きく外れること、及び、fθ特性が主走査方向
の光軸を挟んでずれることを防止できる。また、光軸か
ら大きくずれるレーザビームに対しても、主走査方向お
よび副走査方向のそれぞれに関し、フレアを低減可能と
なる。さらに、主走査方向のどの位置を通過されるビー
ムの強度分布の変動量を所定の範囲以下に収めることが
できる。
【0314】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の光走査
装置によれば、Niのビーム間距離に対し、温度および
湿度の影響による屈折率、形状変化による変動の影響が
低減される。また、M群のビームに対し、同様に、機能
する。さらに、像面近傍でのビームウエスト位置の温度
および湿度の変動による影響が抑えられることから、ビ
ーム径の変動が低減される。
【0315】またさらに、偏向手段に対して入射光を正
面以外の方向からも入射可能となることから、偏向手段
の回転ミラーの非対称性に起因する主走査方向のさまざ
まな特性を改善できる。また、有効振り角あるいは走査
幅を向上できる。さらに、回転ミラーの面倒れの補正率
が拡大されることにより、副走査方向のビーム間隔が均
一化される。またさらに、放物線、球面および楕円のい
ずれかを表す関数に、副走査方向の他の次数の係数と独
立に係数が設定された、副走査方向高さの4次以上の多
項式項を加えた形状関数により、副走査方向の球面収差
およびコマ収差等も改善される。さらにまた、副走査方
向のビームの位置の変動が低減される。
【0316】さらにまた、各ビームごとの画像の書き込
みタイミングを一致させることができる。また、温度上
昇などによりタイミングの再現性が変化することが防止
される。さらに、ハウジングなどが変形した場合であっ
ても、Ni個のビームの位置を正確に検出できる。
【0317】またさらに、解像度設定手段の信号に従っ
て第1の解像度と第1の解像度よりも小さい第2の解像
度の少なくとも2つの解像度のいづれかを選択可能であ
って、前記第1の解像度が選択された場合には、N
の光の像面での主走査方向に垂直な、副走査方向の間隔
GP[mm]を、25.4/DPI 、AMP=1.2
〜1.6の条件下で、Do=GP×AMPとし、N
の光線を使用してそれぞれ1本の光線で1画素分の潜像
を形成するとともに、前記第2の解像度が選択された場
合には、LGP=25.4/DPIおよびAMP=1.
2〜1.6の条件下で、N本の光線の像面での副走査
方向の間隔GP´[mm]を、 GP´=AMP×LGP×{(1−DPI/DPIo)/(P−1)} とし、P[Pは2以上の整数]本の光線により1画
素分の潜像を形成することにより、解像度が変更されて
も、最適な潜像を提供できる。
【0318】従って、主走査線曲がりあるいはfθ特性
が不均一になることが防止される。また、色ずれあるい
は画像濃度のむらもしくは画像のにじみなどのさまざま
な不具合が除去される。
【0319】
【0320】これらにより、低コストでカラー画像を提
供可能となる。
【0321】なお、M群が1である場合には、結像レン
ズを1枚のみに低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例であるマルチビーム光走査装
置が利用される画像形成装置の概略断面図。
【図2】図1に示した画像形成装置に組み込まれる光走
査装置の光学部材の配置を示す概略平面図。
【図3】図2に示した光走査装置を第1の光源と光偏向
装置との間の系の光軸に沿って切断した部分断面図。
【図4】図2に示した光走査装置の副走査方向部分断面
であって、光偏向装置に向かう第1ないし第4のレーザ
ビームの状態を示す概略図。
【図5】図2に示した光走査装置を光偏向装置の偏向角
が0°の位置で切断した概略断面図。
【図6】図5に示した光偏向装置の偏向角が0°の位置
で切断した光走査装置のミラーなどを取り除いた光路展
開図。
【図7】図2に示した光走査装置の偏向前光学系の各光
学部材が配置される状態を示す概略平面図。
【図8】図2に示した光走査装置のレーザ合成ミラーユ
ニットを示す平面図および側面図
【図9】図2に示した光走査装置の水平同期検出用折り
返しミラーの概略斜視図。
【図10】図2に示した光走査装置の出射ミラーの調整
機構を示す概略斜視図。
【図11】図1に示した画像形成装置におけるレジスト
補正の原理を示す概略図。
【図12】図11に示したレジストセンサの概略断面
図。
【図13】図12に示したレジストセンサのレジスト検
知出力を示す模式図。
【図14】図1に示した画像形成装置の画像制御部のブ
ロック図。
【図15】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の入射面の形状を示す斜視図。
【図16】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の入射面の主走査方向に広がる走査面とレンズ面で交わ
る部分の副走査方向曲率を示すグラフ。
【図17】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の入射面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平
面とレンズ面との交点における副走査方向曲率の主走査
方向座標に対する2次微分値を示すグラフ。
【図18】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の入射面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平
面とレンズ面との交点における光軸方向座標の主走査方
向座標に対する微分値を示すグラフ。
【図19】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の入射面の主走査方向に広がる走査面とレンズ面で交わ
る部分の主走査方向曲率を示すグラフ。
【図20】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の入射面の副走査形状に関し、系の光軸を含み主走査方
向に広がる平面とレンズ面との交点を基準としたレンズ
面の主走査方向の各点での副走査方向の位置を示すグラ
フ。
【図21】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の入射面の副走査方向形状の副走査方向z=0での曲率
を持った円弧との形状のズレを示す概略図。
【図22】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の入射面の主走査方向に広がる走査面に対する非対称成
分(yの奇数次項を含む項の値の和)を示す概略図。
【図23】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の出射面の形状を示す斜視図。
【図24】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の出射面の主走査方向に広がる走査面とレンズ面で交わ
る部分の副走査方向曲率を示すグラフ。
【図25】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の出射面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平
面とレンズ面との交点における副走査方向曲率の主走査
方向座標に対する2次微分値を示すグラフ。
【図26】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の出射面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平
面とレンズ面との交点における光軸方向座標の主走査方
向座標に対する微分値を示すグラフ。
【図27】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の出射面の主走査方向に広がる走査面とレンズ面で交わ
る部分の主走査方向曲率を示すグラフ。
【図28】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の出射面の副走査形状に関し、系の光軸を含み主走査方
向に広がる平面とレンズ面との交点を基準としたレンズ
面の主走査方向の各点での副走査方向の位置を示すグラ
フ。
【図29】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の出射面の副走査方向形状の副走査方向z=0での曲率
を持った円弧との形状のズレを示す概略図。
【図30】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の出射面の主走査方向に広がる走査面に対する非対称成
分(yの奇数次項を含む項の値の和)を示す概略図。
【図31】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の入射面の形状を示す斜視図。
【図32】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の入射面の主走査方向に広がる走査面とレンズ面で交わ
る部分の副走査方向曲率を示すグラフ。
【図33】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の入射面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平
面とレンズ面との交点における副走査方向曲率の主走査
方向座標に対する2次微分値を示すグラフ。
【図34】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の入射面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平
面とレンズ面との交点における光軸方向座標の主走査方
向座標に対する微分値を示すグラフ。
【図35】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の入射面の主走査方向に広がる走査面とレンズ面で交わ
る部分の主走査方向曲率を示すグラフ。
【図36】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の入射面の副走査形状に関し、系の光軸を含み主走査方
向に広がる平面とレンズ面との交点を基準としたレンズ
面の主走査方向の各点での副走査方向の位置を示すグラ
フ。
【図37】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の入射面の副走査方向形状の副走査方向z=0での曲率
を持った円弧との形状のズレを示す概略図。
【図38】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の入射面の主走査方向に広がる走査面に対する非対称成
分(yの奇数次項を含む項の値の和)を示す概略図。
【図39】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の出射面の形状を示す斜視図。
【図40】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の出射面の主走査方向に広がる走査面とレンズ面で交わ
る部分の副走査方向曲率を示すグラフ。
【図41】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の出射面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平
面とレンズ面との交点における副走査方向曲率の主走査
方向座標に対する2次微分値を示すグラフ。
【図42】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の出射面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平
面とレンズ面との交点における光軸方向座標の主走査方
向座標に対する微分値を示すグラフ。
【図43】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の出射面の主走査方向に広がる走査面とレンズ面で交わ
る部分の主走査方向曲率を示すグラフ。
【図44】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の出射面の副走査形状に関し、系の光軸を含み主走査方
向に広がる平面とレンズ面との交点を基準としたレンズ
面の主走査方向の各点での副走査方向の位置を示すグラ
フ。
【図45】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の出射面の副走査方向形状の副走査方向z=0での曲率
を持った円弧との形状のズレを示す概略図。
【図46】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の出射面の主走査方向に広がる走査面に対する非対称成
分(yの奇数次項を含む項の値の和)を示す概略図。
【図47】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の副走査方向の全域のパワーを示すグラフ。
【図48】図2に示した光走査装置の第1のfθレンズ
の主走査方向の全域のパワーを示すグラフ。
【図49】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の副走査方向の全域のパワーを示すグラフ。
【図50】図2に示した光走査装置の第2のfθレンズ
の主走査方向の全域のパワーを示すグラフ。
【図51】図2に示した光走査装置のハイブリッドシリ
ンダレンズを通過されたあとの各レーザビームのハイブ
リッドシリンダレンズの光軸に対する副走査方向の相対
位置を示す概略図。
【図52】図2に示した光走査装置のマゼンタ用第1レ
ーザ素子からのレーザビームの主走査方向像面ビーム位
置に対する主走査方向ならびに副走査方向のそれぞれの
デフォーカス量を示すグラフ。
【図53】図2に示した光走査装置のシアン用第1レー
ザ素子からのレーザビームの主走査方向像面ビーム位置
に対する主走査方向ならびに副走査方向のそれぞれので
フォーカス量を示すグラフ。
【図54】図2に示した光走査装置のブラック用第1レ
ーザ素子およびイエロー用第1レーザ素子のそれぞれか
らのレーザビームの主走査方向像面ビーム位置に対する
主走査方向ならびに副走査方向のそれぞれのでフォーカ
ス量を示すグラフ。
【図55】図2に示した光走査装置のマゼンタ用第1レ
ーザ素子からのレーザビームの主走査方向像面ビーム位
置に対する主走査線曲りの程度を示すグラフ。
【図56】図2に示した光走査装置のシアン用第1レー
ザ素子からのレーザビームの主走査方向像面ビーム位置
に対する主走査線曲りの程度を示すグラフ。
【図57】図2に示した光走査装置のブラック用第1レ
ーザ素子およびイエロー用第1レーザ素子シアン用のそ
れぞれからのレーザビームの主走査方向像面ビーム位置
に対する主走査線曲りの程度を示すグラフ。
【図58】図2に示した光走査装置のマゼンタ用第1レ
ーザ素子および第2レーザ素子からのレーザビーム相互
の主走査方向像面ビーム位置に対するビーム間隔のばら
つきの程度を示すグラフ。
【図59】図2に示した光走査装置のシアン用第1レー
ザおよび第2レーザからのレーザビーム相互の主走査方
向像面ビーム位置に対するビーム間隔のばらつきの程度
を示すグラフ。
【図60】図2に示した光走査装置のブラック用第1レ
ーザおよび第2レーザならびにイエロー用第1レーザお
よび第2レーザのそれぞれからのレーザビーム相互の主
走査方向像面ビーム位置に対するビーム間隔のばらつき
の程度を示すグラフ。
【図61】図2に示した光走査装置のマゼンタ用第1レ
ーザ、シアン用第1レーザ、ブラック用第1レーザおよ
びイエロー用第1レーザのそれぞれからのレーザビーム
の主走査方向像面ビーム位置に対する収光角の逆数すな
わちビーム径の変動率を示すグラフ。
【図62】図2に示した光走査装置のマゼンタ用第1レ
ーザ素子、シアン用第1レーザ素子、ブラック用第1レ
ーザ素子およびイエロー用第1レーザ素子のそれぞれか
らのレーザビームの主走査方向像面ビーム位置に対する
fθ特性の変動率を示すグラフ。
【図63】図2に示した光走査装置のマゼンタ用第1レ
ーザ素子、シアン用第1レーザ素子、ブラック用第1レ
ーザ素子およびイエロー用第1レーザ素子のそれぞれか
らのレーザビームの主走査方向像面ビーム位置に対する
面倒れ補正された副走査方向のビーム位置のばらつきの
程度を示すグラフ。
【図64】図2に示した光走査装置のマゼンタ用第1レ
ーザ素子、シアン用第1レーザ素子、ブラック用第1レ
ーザ素子およびイエロー用第1レーザ素子のそれぞれか
らのレーザビームの主走査方向像面ビーム位置に対する
透過率の変動の程度を示すグラフ。
【図65】図1に示した画像形成装置とは異なる別の画
像形成装置を示す概略断面図。
【図66】図65に示した画像形成装置に組み込まれる
光走査装置の光学部材の配置を示す概略平面図。
【図67】図65に示した光走査装置を光偏向装置の偏
向角が0°の状態で切断した部分断面図。
【図68】図2に示した光走査装置の光源すなわち発光
ユニットの一例を示す概略図。
【図69】図2に示した光走査装置のレーザビームの間
隔を検知する状態を示す概略平面図。
【図70】図2に示した光走査装置のレーザビームの間
隔を検知する状態を示す概略断面図。
【図71】図65に示した画像形成装置における解像度
切り替えのためにレーザビームの間隔を変更する例を示
す概略図。
【図72】図1および図65に示した画像形成装置とは
さらに異なる画像形成装置を示す概略断面図。
【図73】図72に示した画像形成装置に組み込まれる
光走査装置の光学部材の配置を示す概略平面図。
【図74】図73に示した光走査装置のfθレンズの入
射面の形状を示す斜視図。
【図75】図73に示した光走査装置のfθレンズの入
射面の主走査方向に広がる走査面とレンズ面で交わる部
分の副走査方向曲率を示すグラフ。
【図76】図73に示した光走査装置のfθレンズの入
射面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面と
レンズ面との交点における副走査方向曲率の主走査方向
座標に対する2次微分値を示すグラフ。
【図77】図73に示した光走査装置のfθレンズの入
射面の主走査方向に広がる走査面とレンズ面で交わる部
分の主走査方向の1次微分値を示すグラフ。
【図78】図73に示した光走査装置のfθレンズの入
射面の主走査方向に広がる走査面とレンズ面で交わる部
分の主走査方向曲率を示すグラフ。
【図79】図73に示した光走査装置のfθレンズの入
射面の副走査形状に関し、系の光軸を含み主走査方向に
広がる平面とレンズ面との交点を基準としたレンズ面の
主走査方向の各点での副走査方向の位置を示すグラフ。
【図80】図73に示した光走査装置のfθレンズの入
射面の副走査方向形状の副走査方向z=0での曲率を持
った円弧との形状のズレを示すグラフ。
【図81】図73に示した光走査装置のfθレンズの入
射面の主走査形状に関し、主走査方向に広がる走査面に
対する非対称成分を示す概略図。
【図82】図73に示した光走査装置のfθレンズの出
射面の形状を示す斜視図。
【図83】図73に示した光走査装置のfθレンズの出
射面の主走査方向に広がる走査面とレンズ面で交わる部
分の副走査方向曲率を示すグラフ。
【図84】図73に示した光走査装置のfθレンズの出
射面に関し、系の光軸を含み主走査方向に広がる平面と
レンズ面との交点における副走査方向曲率の主走査方向
座標に対する2次微分値を示すグラフ。
【図85】図73に示した光走査装置のfθレンズの出
射面の主走査方向に広がる走査面とレンズ面で交わる部
分の主走査方向の1次微分値を示すグラフ。
【図86】図73に示した光走査装置のfθレンズの出
射面の主走査方向に広がる走査面とレンズ面で交わる部
分の主走査方向曲率を示すグラフ。
【図87】図73に示した光走査装置のfθレンズの出
射面の副走査形状に関し、系の光軸を含み主走査方向に
広がる平面とレンズ面との交点を基準としたレンズ面の
主走査方向の各点での副走査方向の位置を示すグラフ。
【図88】図73に示した光走査装置のfθレンズの出
射面の副走査方向形状の副走査方向z=0での曲率を持
った円弧との形状のズレを示すグラフ。
【図89】図73に示した光走査装置のfθレンズの出
射面の主走査形状に関し、主走査方向に広がる走査面に
対する非対称成分を示す概略図。
【図90】図73に示した光走査装置のfθレンズの副
走査方向の全域のパワーを示すグラフ。
【図91】図73に示した光走査装置のfθレンズの主
走査方向の全域のパワーを示すグラフ。
【図92】図73に示した光走査装置のハイブリッドシ
リンダレンズを通過されたあとのハイブリッドシリンダ
レンズの光軸に対する第1および第2のレーザ素子から
のレーザビームの副走査方向の相対位置を示す概略図。
【図93】図73に示した光走査装置の第1のレーザ素
子のレーザビームの主走査方向像面ビーム位置に対する
主走査方向ならびに副走査方向のそれぞれのデフォーカ
ス量を示すグラフ。
【図94】図73に示した光走査装置の第1のレーザの
主走査方向像面ビーム位置に対する第2のレーザのビー
ム間隔のばらつきの程度を示すグラフ。
【図95】図73に示した光走査装置の第1のレーザ素
子の主走査方向像面ビーム位置に対する収光角の逆数す
なわちビーム径の変動率を示すグラフ。
【図96】図73に示した光走査装置の第1のレーザ素
子の主走査方向像面ビーム位置に対するfθ特性の変動
率を示すグラフ。
【図97】図73に示した光走査装置の第1のレーザ素
子の主走査方向像面ビーム位置に対する面倒れ補正され
た副走査方向のビーム位置のばらつきすなわち偏差の程
度を示すグラフ。
【図98】図73に示した光走査装置の第1のレーザ素
子の主走査方向像面ビーム位置に対する透過率の変動の
程度を示すグラフ。
【符号の説明】
1…マルチビーム光走査装置、 1a…中間ベー
ス、3Y,3M,3Cおよび3B…光源 (第1の光学手
段) 、3Ya…イエロー第1レーザ、 3Yb…
イエロー第2レーザ、3Ma…マゼンタ第1レーザ、
3Mb…マゼンタ第2レーザ、3Ca…シアン第
1レーザ、 3Cb…シアン第2レーザ、3B
a…黒第1レーザ、 3Bb…黒第2レー
ザ、5 …光偏向装置、 5a…多面
鏡本体、7Y,7M,7Cおよび7B…偏向前光学系
(第1の光学手段) 、9Y,9M,9Cおよび9B…有
限焦点レンズ (第1の光学手段) 、11Y,11M,1
1Cおよび11B…ハイブリッドシリンダレンズ、13
…レーザ合成ミラーユニット、 13M…マゼンタ反
射面、13Y…シアン反射面、 13B…
黒反射面、13α…ベース、 15
…保持部材、17Y,17M,17Cおよび17B…プ
ラスチックシリンダレンズ、19Y,19M,19Cお
よび19B…ガラスシリンダレンズ、23…水平同期検
出器、 25…水平同期用折り返しミラー 30…偏向後光学系 (第2の光学手段) 、30a…第1
の結像レンズ、 30b…第2の結像レンズ、
33Y,33M,33Cおよび33B…第1の折り返し
ミラー、35Y,35Mおよび35C…第2の折り返し
ミラー、37Y,37Mおよび37C…第3の折り返し
ミラー、39Y,39M,39Cおよび39B…防塵ガ
ラス、41Y,41Mおよび41C…固定部、43Y,
43Mおよび43C…ミラー押さえ板ばね、45Y,4
5Mおよび45C…突起、47Y,47Mおよび47C
…止めねじ、50Y,50M,50Cおよび50B…画
像形成部、52…搬送ベルト、 54
…ベルト駆動ローラ、56…テンションローラ、58
Y,58M,58Cおよび58B…感光体ドラム、60
Y,60M,60Cおよび60B…帯電装置、62Y,
62M,62Cおよび62B…現像装置、64Y,64
M,64Cおよび64B…転写装置、66Y,66M,
66Cおよび66B…クリーナ、68Y,68M,68
Cおよび68B…除電装置、70…用紙カセット、
72…送り出しローラ、74…レジストロ
ーラ、 76…吸着ローラ、78…レジス
トセンサ、 80…レジストセンサ、82
…搬送ベルトクリーナ、 84…定着装置、1
00…画像形成装置、 101…主制御装
置、102…RAM、 103…不
揮発性メモリ、110…画像制御部、
111…画像制御CPU、112…バスライン、
113…タイミング制御部、114Y,11
4M,114Cおよび114…画像メモリ、115Y,
115M,115Cおよび115…データ制御部、11
6Y,116M,116Cおよび116…レーザ駆動
部、117Y,117M,117Cおよび117…レジ
スト補正演算装置、118Y,118M,118Cおよ
び118…タイミング設定装置、119Y,119M,
119Cおよび119…発振周波数可変回路、121…
水平同期信号発生回路、 P…用紙。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−214174(JP,A) 特開 平2−203315(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 26/10 B41J 2/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ΣN(N+N+・・・+N)[M
    とNは1以上の整数でMが1のときにΣN=N
    かつ、Nのうちの少なくとも1つは2以上の整数]の
    光源と、 前記ΣN個のそれぞれの光源からのΣN本の出射光
    を主走査方向と直交する副走査方向に収束させるための
    副走査方向に正のパワーが与えられたM組の光学部材
    と、 回転可能に形成された反射面を有し、光を主走査方向に
    偏向する1つの偏光手段と、を含む第1の光学手段と、 前記偏向手段により偏向されたΣN本の副走査方向の
    1/e 直径をDoで規定される光を所定像面に等速で
    走査するように結像し、前記偏向手段の面倒れを補正す
    る機能を持つレンズを、含む第2の光学手段と、前記光のうち、N が2以上の光については、前記所定
    像面上での副走査方向の間隔を変更する解像度変更機構
    と、 を有し、 解像度設定手段の信号に従って第1の解像度DPI
    第1の解像度よりも小さい第2の解像度DPIの少なく
    とも2つの解像度のいづれかを選択可能であって、前記
    第1の解像度が選択された場合には、N本の光の像面
    での主走査方向に垂直な、副走査方向の間隔GP[m
    m]を、25.4/DPI 、AMP=1.2〜1.6
    の条件下、Do=GP×AMPとし、N本の光線を使
    用してそれぞれ1本の光線で1画素分の潜像を形成する
    とともに、前記第2の解像度が選択された場合には、L
    GP=25.4/DPIおよびAMP=1.2〜1.6
    の条件下で、N本の光線の像面での副走査方向の間隔
    GP´[mm]を、 GP´=AMP×LGP×{(1−DPI/DPI)/(P−1)} とし、P[Pは2以上の整数]本の光線により1画
    素分の潜像を形成することを特徴とする光走査装置。
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