JPH1026732A - 光走査装置並びにこの光走査装置を利用した画像形成装置 - Google Patents

光走査装置並びにこの光走査装置を利用した画像形成装置

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JPH1026732A
JPH1026732A JP8183344A JP18334496A JPH1026732A JP H1026732 A JPH1026732 A JP H1026732A JP 8183344 A JP8183344 A JP 8183344A JP 18334496 A JP18334496 A JP 18334496A JP H1026732 A JPH1026732 A JP H1026732A
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JP
Japan
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lens
optical
optical member
image
light
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Application number
JP8183344A
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English (en)
Inventor
Masao Yamaguchi
雅夫 山口
Takashi Shiraishi
貴志 白石
Yasuyuki Fukutome
康行 福留
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明の目的は、高画質化を可能とする光走
査装置及びこの光走査装置を備えた画像形成装置を提供
することにある。 【解決手段】この発明の光走査装置は、プラスチックレ
ンズ17とガラスレンズ19とが一体に形成されたハイ
ブリッドシリンダレンズ11を備えている。ガラスレン
ズ19は、通過する光ビームに対して正のパワーを提供
するように形成され、その出射面がプラスチックレンズ
17に包囲されている。プラスチックレンズ17は、通
過する光ビームに対して負のパワーを提供するように形
成されている。ガラスレンズ19の出射面の曲率半径
は、20mm以上であり、ガラスレンズ19を形成する
ガラス硝材の屈折率は、1.65以上である。この条件
を満足することにより、安価で、且つ環境変化に対して
安定した光ビームを提供可能な光学系を提供することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数ドラム方式
カラープリンタ、複数ドラム方式カラー複写機、高速レ
ーザプリンタあるいはデジタル複写機などに利用可能
な、複数のビームを走査するマルチビーム光走査装置な
らびにこのマルチビーム光走査装置が利用される画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、複数ドラム方式カラープリン
タあるいは複数ドラム方式カラー複写機などの画像形成
装置では、色分解された色成分に対応する複数の画像形
成部、及び、この画像形成部に、色成分に対応する画像
データすなわち複数のレーザビームを提供する光走査装
置 (レーザ露光装置) が利用される。
【0003】この種の画像形成装置では、各画像形成部
のそれぞれに対応して複数の光走査装置が配置される例
と、複数のレーザビームを提供可能に形成されたマルチ
ビーム光走査装置が配置される例とが知られている。
【0004】一般に、光走査装置は、光源としての半導
体レーザ素子、レーザ素子から出射されたレーザビーム
のビーム径を所定の大きさに絞り込む第1のレンズ群、
第1のレンズ群により絞り込まれたレーザビームを記録
媒体が搬送される方向と直交する方向に連続的に反射す
る光偏向装置、光偏向装置により偏向されたレーザビー
ムを記録媒体の所定の位置に結像させる第2のレンズ群
などを有している。なお、多くの場合、光偏向装置によ
りレーザビームが偏向される方向が主走査方向ならびに
記録媒体が搬送される方向すなわち主走査方向と直交す
る方向が副走査方向と示される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光偏向装置
によって偏向されたレーザビームを記録媒体に結像させ
る偏向後光学系において、プラスチック、例えばPMM
Aによって形成された結像レンズが利用されている。こ
のPMMAは、周辺温度が、例えば0℃から50℃の間
で変化した場合に、屈折率nが1.4876から1.4
789まで変化することが知られている。このような屈
折率変化により、PMMAによって形成された結像レン
ズを通過したレーザビームが実際に集光される結像面、
即ち副走査方向における結像位置は、±12mm程度変
動してしまう問題が発生する。
【0006】このため、レーザビームの結像位置におけ
るビーム特性が悪化し、画像形成部で形成される画像の
画質が劣化する問題が生ずる。この発明の目的は、高画
質化が可能となるマルチビーム光走査装置並びにこの光
走査装置を適用した画像形成装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために、光源と、前記光源から出射された光ビ
ームに対して所定の光学特性を与える第1光学部材と、
前記第1光学部材によって光学特性が与えられた光ビー
ムを第1の方向に集束させる第2光学部材と、回転可能
に形成された反射面を有し、前記第2光学部材によって
集束された光ビームを所定の方向に偏光する偏光手段
と、を含む第1光学手段と、前記偏向手段により偏向さ
れた光ビームを、前記第1の方向に直交する第2の方向
に所定の像面に等速で走査するように結像し、前記偏向
手段の面倒れを補正する機能を有する第3光学部材を含
む第2光学手段と、を備え、前記第2光学部材は、実質
的に平坦な入射面、及びシリンドリカル形状の出射面を
有するガラスによって形成された第1レンズと、前記第
1レンズに一体化され、前記第1レンズとは異なる材質
により形成された第2レンズとを含み、前記第1レンズ
を形成しているガラスの屈折率を1.65以上、また前
記シリンドリカル形状の出射面の曲率半径を20mm以
上としたことを特徴とする光走査装置を提供するもので
ある。
【0008】また、この発明によれば、光源と、前記光
源から出射された光ビームに対して所定の光学特性を与
える第1光学部材と、前記第1光学部材によって光学特
性が与えられた光ビームを第1の方向に集束させる第2
光学部材と、回転可能に形成された反射面を有し、前記
第2光学部材によって集束された光ビームを所定の方向
に偏光する偏光手段と、を含む第1光学手段と、前記偏
向手段により偏向された光ビームを、前記第1の方向に
直交する第2の方向に所定の像面に等速で走査するよう
に結像し、前記偏向手段の面倒れを補正する機能を有す
る第3光学部材を含む第2光学手段と、少なくとも前記
第1光学手段を収容する収容手段と、を備え、前記第2
光学部材は、実質的に平坦な入射面、シリンドリカル形
状の出射面、及び前記入射面に直交する少なくとも1つ
の平面を有するガラスによって形成された第1レンズ
と、前記第1レンズの平面の一部、及び前記入射面を露
出させるように、前記第1レンズとは異なる材質により
前記第1レンズに一体に形成された第2レンズとを含
み、前記第2光学部材は、前記第1レンズが露出されて
いる平面の一部を前記収容手段の所定位置に当接して位
置決めされるとともに、前記第1レンズを形成している
ガラスの屈折率を1.65以上、また前記シリンドリカ
ル形状の出射面の曲率半径を20mm以上としたことを
特徴とする光走査装置が提供される。
【0009】さらに、この発明によれば、光源と、前記
光源から出射された光ビームに対して所定の光学特性を
与える第1光学部材と、前記第1光学部材によって光学
特性が与えられた光ビームを第1の方向に集束させる第
2光学部材と、回転可能に形成された反射面を有し、前
記第2光学部材によって集束された光ビームを所定の方
向に偏光する偏光手段と、を含む第1光学手段と、前記
偏向手段により偏向された光ビームを、前記第1の方向
に直交する第2の方向に所定の像面に等速で走査するよ
うに結像し、前記偏向手段の面倒れを補正する機能を有
する第3光学部材を含む第2光学手段と、を備え、前記
第2光学部材は、実質的に平坦な入射面、及びシリンド
リカル形状の出射面を有するガラスによって形成された
第1レンズと、光ビームに対して集束性を与えない出射
面を有し、前記第1レンズとは異なる材質により前記第
1レンズに一体に形成された第2レンズとを含み、前記
第1レンズを形成しているガラスの屈折率を1.65以
上、また前記シリンドリカル形状の出射面の曲率半径を
20mm以上としたことを特徴とする光走査装置が提供
される。
【0010】またさらに、この発明によれば、複数の色
成分にそれぞれ対応する複数の光源と、前記複数の光源
からそれぞれ出射された光ビームに対して所定の光学特
性を与える第1光学部材と、前記第1光学部材によって
光学特性が与えられた複数の光ビームをそれぞれ第1の
方向に集束させる第2光学部材と、回転可能に形成され
た反射面を有し、前記第2光学部材によって集束された
複数の光ビームを所定の方向に偏向する1つの偏向手段
と、を含む第1光学手段と、前記偏向手段により偏向さ
れた複数の光ビームを、前記第1の方向に直交する第2
の方向に所定の像面に等速で走査するように結像し、前
記偏向手段の面倒れを補正する機能を有する第3光学部
材を含む第2光学手段と、を備え、前記第2光学部材
は、実質的に平坦な入射面、及びシリンドリカル形状の
出射面を有するガラスによって形成された第1レンズ
と、前記第1レンズに一体化され、前記第1レンズとは
異なる材質により形成された第2レンズとを含み、前記
第1レンズを形成しているガラスの屈折率を1.65以
上、また前記シリンドリカル形状の出射面の曲率半径を
20mm以上としたことを特徴とする光走査装置が提供
される。
【0011】さらにまた、この発明によれば、複数の色
成分にそれぞれ対応する複数の光源と、前記複数の光源
からそれぞれ出射された光ビームに対して所定の光学特
性を与える第1光学部材と、前記第1光学部材によって
光学特性が与えられた複数の光ビームをそれぞれ第1の
方向に集束させる第2光学部材と、回転可能に形成され
た反射面を有し、前記第2光学部材によって集束された
複数の光ビームを所定の方向に偏向する1つの偏向手段
と、を含む第1光学手段と、前記偏向手段により偏向さ
れた複数の光ビームを、前記第1の方向に直交する第2
の方向に所定の像面に等速で走査するように結像し、前
記偏向手段の面倒れを補正する機能を有する第3光学部
材を含む第2光学手段と、少なくとも前記第1光学手段
を収容する収容手段と、前記第1及び第2光学手段を介
して案内された前記それぞれの光源からの光ビームに対
応する像を保持する複数の像担持体と、前記それぞれの
像担持体に対応して配置され、各像担持体上に保持され
た像を可視化する現像手段と、を備え、前記第2光学部
材は、実質的に平坦な入射面、及びシリンドリカル形状
の出射面を有するガラスによって形成された第1レンズ
と、前記第1レンズに一体化され、前記第1レンズとは
異なる材質により形成された第2レンズとを含み、前記
第1レンズを形成しているガラスの屈折率を1.65以
上、また前記シリンドリカル形状の出射面の曲率半径を
20mm以上としたことを特徴とする画像形成装置が提
供される。
【0012】この発明の光走査装置及びこの光走査装置
を適用した画像形成装置によれば、第1光学手段に含ま
れる第2光学部材は、ガラスによって形成された第1レ
ンズと、第1レンズとは異なる材質で形成された第2レ
ンズとを有している。
【0013】この第1レンズの出射面は、20mm以上
の曲率半径を有するシリンドリカル面によって形成され
ている。このため、第1レンズを通過する光ビームに対
して正のパワーを提供することが可能となり、偏光手段
の反射面において光ビームを充分に集束させることがで
きる。
【0014】また、レンズ加工が容易となり、単位時間
当りの加工数を少なくするような問題が防止され、レン
ズ自体、及び装置本体のコストアップを抑制できる。し
たがって、光学系における光学特性の悪化を防止でき
る。
【0015】また、この第1レンズは、1.65以上の
屈折率を有するガラスによって形成されている。このた
め、第1レンズを通過する光ビームを、偏光手段の反射
面において充分に集束させることができる。また、環境
変化、特に周囲の温度変化に対して、偏光手段の反射面
における光ビームの広がりのような悪影響を抑制するこ
とができる光学系を提供することが可能となる。
【0016】また、この発明の光走査装置及びこの光走
査装置を適用した画像形成装置によれば、第2光学部材
は、ガラスによって形成された第1レンズの入射面に直
交する少なくとも1つの平面を、収容手段の所定位置に
当接することにより位置決めされている。
【0017】このように、環境変化による形状変化の少
ないガラスによって、第2光学部材が位置決めされてい
るため、環境変化、特に周囲の温度変化に対して、偏光
手段の反射面における光ビームの光学特性に悪影響を及
ぼすことのない光学系を提供することが可能となる。
【0018】さらに、この発明の光走査装置及びこの光
走査装置を適用した画像形成装置によれば、偏光手段に
より光ビームを偏光する前の第2光学部材は、偏光手段
の反射面における光ビームを第1の方向に集束させるた
めに、光ビームに対して正のパワーを提供できる第1レ
ンズを備えている。さらに、第2光学部材は、通過する
光ビームに対して集束性を与えない出射面を有している
第2レンズを備えている。このため、第1レンズと第2
レンズとを有する第2光学部材により、像面における色
消し条件を満足することができ、画像の高画質化が可能
となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の光走査装置、並びにこの光走査装置を利用した画像形
成装置の一実施例について詳細に説明する。図1には、
この発明の実施の形態であるマルチビーム光走査装置が
利用される転写型カラー画像形成装置が示されている。
なお、この種のカラー画像形成装置では、通常、Yすな
わちイエロー、Mすなわちマゼンタ、Cすなわちシアン
およびBすなわちブラック (黒) の各色成分ごとに色分
解された4種類の画像データと、Y,M,CおよびBの
それぞれに対応して各色成分ごとに画像を形成する、さ
まざまな装置が4組利用されることから、各参照符号
に、Y,M,CおよびBを付加することで、色成分ごと
の画像データとそれぞれに対応する装置を識別する。
【0020】図1に示されるように、画像形成装置10
0は、色分解された色成分すなわちY=イエロー,M=
マゼンタ,C=シアンおよびB=ブラックごとに画像を
形成する第1ないし第4の画像形成部50Y,50M,
50Cおよび50Bを有している。
【0021】各画像形成部50 (Y,M,CおよびB)
は、図2を用いて後述するマルチビーム光走査装置1の
第3の折り返しミラー37Y,37M,37Cおよび第
1の折り返しミラー33Bを介して各色成分画像に対応
するレーザビームL (Y,M,CおよびB) が出射され
る位置に対応して、光走査装置1の下方に、50Y,5
0M,50Cおよび50Bの順で直列に配置されてい
る。
【0022】各画像形成部50 (Y,M,CおよびB)
の下方には、各画像形成部50 (YM,CおよびB) に
より形成された画像を搬送する搬送ベルト52が配置さ
れている。
【0023】搬送ベルト52は、図示しないモータによ
り矢印の方向に回転されるベルト駆動ローラ56および
テンションローラ54に掛け渡され、ベルト駆動ローラ
56が回転される方向に所定の速度で回転される。
【0024】各画像形成部50 (Y,M,CおよびB)
は、それぞれ、円筒ドラム状で、矢印の方向に回転可能
に形成され、画像に対応する静電潜像が形成される像担
持体として機能する感光体ドラム58Y,58M,58
Cおよび58Bを有している。
【0025】それぞれの感光体ドラム58 (Y,M,C
およびB) の周囲には、感光体ドラム58 (Y,M,C
およびB) の表面に所定の電位を提供する帯電装置60
Y,60M,60Cおよび60B、感光体ドラム58
(Y,M,CおよびB) の表面に形成された静電潜像に
対応する色が与えられているトナーを供給することで現
像する現像手段として機能する現像装置62Y,62
M,62Cおよび62B、搬送ベルト52を感光体ドラ
ム58 (Y,M,CおよびB) との間に介在させた状態
で感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に対向さ
れ、搬送ベルト52または搬送ベルト52を介して搬送
される記録媒体すなわち記録用紙Pに感光体ドラム58
(Y,M,CおよびB) のトナー像を転写する転写装置
64Y,64M,64Cおよび64B、転写装置64
(Y,M,CおよびB) を介してトナー像が転写された
あとに感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) 上に残
った残存トナーを除去するクリーナ66Y,66M,6
6Cおよび66B、及び、転写装置64 (Y,M,Cお
よびB) を介してトナー像が転写されたあとの感光体ド
ラム58 (Y,M,CおよびB) 上に残った残存電位を
除去する除電装置68Y,68M,68Cおよび68B
が、各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) の回転
方向に沿って順に配置されている。
【0026】なお、光走査装置1の各ミラー37Y,3
7M,37Cおよび33Bにより案内される感光体ドラ
ム58上で副走査方向に2つのビームとなる、2本のビ
ームを合成されたレーザビームLY,LM,LCおよび
LBは、それぞれ、各帯電装置60 (Y,M,Cおよび
B) と各現像装置62 (Y,M,CおよびB) との間に
照射される。
【0027】搬送ベルト52の下方には、各画像形成部
50 (Y,M,CおよびB) により形成された画像が転
写されるための記録媒体すなわち用紙Pを収容する用紙
カセット70が配置されている。
【0028】用紙カセット70の一端であって、テンシ
ョンローラ54に近接する側には、おおむね半月状に形
成され、用紙カセット70に収容されている用紙Pを、
最上部から1枚ずつ取り出す送り出しローラ72が配置
されている。送り出しローラ72とテンションローラ5
4との間には、カセット70から取り出された1枚の用
紙Pの先端と画像形成部50B (黒) の感光体ドラム5
8Bに形成されたトナー像の先端とを整合させるための
レジストローラ74が配置されている。
【0029】レジストローラ74と第1の画像形成部5
0Yとの間であって、テンションローラ54の近傍、実
質的に、搬送ベルト52を挟んでテンションローラ54
の外周上には、レジストローラ72を介して所定のタイ
ミングで搬送される1枚の用紙Pに、所定の静電吸着力
を提供する吸着ローラ76が配置されている。なお、吸
着ローラ76の軸線とテンションローラ54は、平行に
配置される。
【0030】搬送ベルト52の一端であって、ベルト駆
動ローラ56の近傍、実質的に、搬送ベルト52を挟ん
でベルト駆動ローラ56の外周上には、搬送ベルト52
あるいは搬送ベルト52により搬送される用紙P上に形
成された画像の位置を検知するためのレジストセンサ7
8および80が、ベルト駆動ローラ56の軸方向に所定
の距離をおいて配置されている (図1は、正面断面図で
あるから、後方のセンサ80のみが示されている) 。
【0031】ベルト駆動ローラ56の外周に対応する搬
送ベルト52上には、搬送ベルト52上に付着したトナ
ーあるいは用紙Pの紙かすなどを除去する搬送ベルトク
リーナ82が配置されている。
【0032】搬送ベルト52を介して搬送された用紙P
がテンションローラ56から離脱されてさらに搬送され
る方向には、用紙Pに転写されたトナー像を用紙Pに定
着する定着装置84が配置されている。
【0033】図2には、図1に示したカラー画像形成装
置に利用されるマルチビーム光走査装置が示されてい
る。なお、図1に示したカラー画像形成装置では、通
常、Yすなわちイエロー、Mすなわちマゼンタ、Cすな
わちシアンおよびBすなわちブラック (黒) の各色成分
ごとに色分解された4種類の画像データと、Y,M,C
およびBのそれぞれに対応して各色成分ごとに画像を形
成するさまざまな装置が4組利用されることから、同様
に、各参照符号にY,M,CおよびBを付加すること
で、色成分ごとの画像データとそれぞれに対応する装置
を識別する。
【0034】図2に示されるように、マルチビーム光走
査装置1は、光源としてのレーザ素子から出射されたレ
ーザビームを、所定の位置に配置された像面すなわち図
1に示した第1ないし第4の画像形成部50Y,50
M,50Cおよび50Bの感光体ドラム58Y,58
M,58Cおよび58Bのそれぞれの所定の位置に向か
って所定の線速度で偏向する偏向手段としてのただ1つ
の光偏向装置5を有している。なお、以下、光偏向装置
5によりレーザビームが偏向される方向を主走査方向と
示す。
【0035】光偏向装置5は、複数、たとえば、8面の
平面反射鏡 (面) が正多角形状に配置された多面鏡、即
ちポリゴンミラー5aと、ポリゴンミラー5aを、主走
査方向に所定の速度で回転させる図示しないモータとを
有している。また、ポリゴンミラー5aの各反射面は、
ポリゴンミラー5aが回転される方向を含む面すなわち
主走査方向と直交する面、すなわち、副走査方向に沿っ
て切り出されたのち、切断面に、たとえば、Si O2 な
どの表面保護層が蒸着されることで提供される。
【0036】光偏向装置5と像面との間には、光偏向装
置5の反射面により所定の方向に偏向されたレーザビー
ムに所定の光学特性を与える第1および第2の結像レン
ズ30aおよび30bからなる2枚組みの偏向後光学系
30、偏向後光学系30の第2の結像レンズ30bから
出射されたそれぞれの合成されたレーザビームL (Y
M,CおよびB) の個々のビームが、画像が書き込まれ
る領域より前の所定の位置に到達したことを検知するた
めのただ1つの水平同期検出器23、及び、偏向後光学
系30と水平同期検出器23との間に配置され、偏向後
光学系30内の後述する少なくとも一枚のレンズを通過
された4×2本の合成されたレーザビームL (Y,M,
CおよびB) の一部を、水平同期検出器23に向かって
主・副走査方向共異なる方向へ反射させるただ1組の水
平同期用折り返しミラー25などが配置されている。
【0037】次に、光源としてのレーザ素子と光偏向装
置5との間の偏向前光学系について詳細に説明する。光
走査装置1は、Ni (iは正の整数) を満たす第1およ
び第2の2つ (N1=N2 =N3 =N4 =2) のレーザ
素子を含み、色成分に色分解された画像データに対応す
るレーザビームを発生する第1ないし第4の光源3Y,
3M,3Cおよび3B (M,Mは正の整数で、ここでは
4) を有している。
【0038】第1ないし第4の光源3Y,3M,3Cお
よび3Bは、それぞれ、Yすなわちイエロー画像に対応
するレーザビームを出射するイエロー第1レーザ3Ya
およびイエロー第2レーザ3Yb、Mすなわちマゼンタ
画像に対応するレーザビームを出射するマゼンタ第1レ
ーザ3Maおよびマゼンタ第2レーザ3Mb、Cすなわ
ちシアン画像に対応するレーザビームを出射するシアン
第1レーザ3Caおよびシアン第2レーザ3Cb、なら
びに、Bすなわちブラック (黒) 画像に対応するレーザ
ビームを出射する黒第1レーザ3Baおよび黒第2レー
ザ3Bbを有している。なお、それぞれのレーザ素子か
らは、互いに対をなす第1ないし第4のレーザビームL
YaおよびLYb,LMaおよびLMb,LCaおよび
LCb、ならびに、LBaおよびLBbが出射される。
【0039】それぞれのレーザ素子3Ya,3Ma,3
Caならびに3Baと光偏向装置5との間には、それぞ
れの光源3Ya,3Ma,3Caならびに3Baからの
レーザビームLYa,LMa,LCaならびにLBaの
断面ビームスポット形状を所定の形状に整える4組みの
偏向前光学系7 (Y,M,CおよびB) が配置されてい
る。
【0040】ここで、イエロー第1レーザ3Yaから光
偏向装置5に向かうレーザビームLYaを代表させて、
偏向前光学系7 (Y) について説明する。イエロー第1
レーザ3Yaから出射された発散性のレーザビームは、
有限焦点レンズ9Yaにより所定の収束性が与えられた
のち、絞り10Yaにより、断面ビーム形状が所定の形
状に整えられる。絞り10Yaを通過されたレーザビー
ムLYaは、ハイブリッドシリンダレンズ11Yを介し
て、副走査方向に対してのみ、さらに、所定の収束性が
与えられて、光偏向装置5に案内される。
【0041】有限焦点レンズ9Yaとハイブリッドシリ
ンダレンズ11Yとの間には、ハーフミラー12Yが、
有限焦点レンズ9Yaとハイブリッドシリンダレンズ1
1Yとの間の光軸に対して所定の角度で挿入されてい
る。
【0042】ハーフミラー12Yにおいて、イエロー第
1レーザ3YaからのレーザビームLYaが入射される
面と反対の面には、イエロー第1レーザ3Yaからのレ
ーザビームLYaに対して副走査方向に所定のビーム間
隔を提供可能に配置されたイエロー第2レーザ3Ybか
らのレーザビームLYbが、イエロー第1レーザ3Ya
からのレーザビームLYaに対して副走査方向に所定の
ビーム間隔で入射される。なお、イエロー第2レーザ3
Ybとハーフミラー12Yとの間には、イエロー第2レ
ーザ3YbからのレーザビームLYbに所定の収束性を
与える有限焦点レンズ9Ybおよび絞り10Ybが配置
されている。
【0043】ハーフミラー12Yを介して副走査方向に
所定のビーム間隔を有する実質的に1本のレーザビーム
にまとめられたそれぞれのレーザビームLYaおよびL
Ybは、図8を用いて後述するレーザ合成ミラーユニッ
ト13を通過され、光偏向装置5に案内される。
【0044】以下、同様に、Mすなわちマゼンタに関連
して、マゼンタ第1レーザ3Maとレーザ合成ミラーユ
ニット13との間には、有限焦点レンズ9Ma、絞り1
0Ma、ハイブリッドシリンダレンズ11M、ハーフミ
ラー12M、マゼンタ第2レーザ3Mb、有限焦点レン
ズ9Mbおよび絞り10Mb、Cすなわちシアンに関連
して、シアン第1レーザ3Caとレーザ合成ミラーユニ
ット13との間には、有限焦点レンズ9Ca、絞り10
Ca、ハイブリッドシリンダレンズ11C、ハーフミラ
ー12C、シアン第2レーザ3Cb、有限焦点レンズ9
Cbおよび絞り10Cb、ならびに、Bすなわち黒に関
連して、黒第1レーザ3Baとレーザ合成ミラーユニッ
ト13との間には、有限焦点レンズ9Ba、絞り10B
a、ハイブリッドシリンダレンズ11B、ハーフミラー
12B、黒第2レーザ3Bb、有限焦点レンズ9Bbお
よび絞り10Bbが、それぞれ、所定の位置に配置され
ている。なお、それぞれの光源3 (Y,M,Cおよび
B) 、偏向前光学系7 (Y,M,CおよびB) 、およ
び、レーザ合成ミラーユニット13は、たとえば、アル
ミニウム合金などによって形成された保持部材15によ
り、一体的に保持されている。
【0045】有限焦点レンズ9 (Y,M,CおよびB)
aおよび9 (Y,M,CおよびB)bには、それぞれ、
非球面ガラスレンズもしくは球面ガラスレンズに図示し
ないUV硬化プラスチック非球面レンズを貼り合わせた
単レンズが利用される。
【0046】図3は、偏向前光学系7のハーフミラー1
2と光偏向装置5の反射面との間の光路に関し、折り返
しミラーなどを省略した状態で副走査方向から見た部分
断面図である。なお、図3では、1つのレーザビームL
Y (LYa) に対する光学部品のみが代表して示されて
いる。
【0047】ハイブリッドシリンダレンズ11 (Y)
は、副走査方向に対して実質的に等しい曲率を持つPM
MA( ポリメチルメタクリル) 等のプラスチック製のシ
リンダレンズ17 (Y) と、FD60等のガラス製のシ
リンダレンズ19 (Y) とによって形成されている。
【0048】PMMAによって形成されたシリンダレン
ズ17(Y)は、光ビームに対して集束性を与えないよ
うに形成されている。すなわち、出射面は、平面状また
は所定の曲率を有する凹面状に形成されている。図3に
示した例では、シリンダレンズ17(Y)の出射面は、
凹面状に形成され、負のパワーを有するように形成され
ている。
【0049】ガラスによって形成されたシリンダレンズ
19(Y)は、実質的に平坦な入射面、この入射面に直
交する平面、及び所定の曲率を有するシリンドリカル面
状の出射面を有している。
【0050】このハイブリッドシリンダレンズ11
(Y)は、シリンダレンズ17(Y)とシリンダレンズ
19(Y)とが、シリンダレンズ17(Y)の入射面と
シリンダレンズ19(Y)の入射面との間の接着によ
り、あるいは、図示しない位置決め部材に向かって所定
の方向から押圧されることで一体に形成される。なお、
ハイブリッドシリンダレンズ11(Y)は、ガラス製の
シリンダレンズ19(Y)の出射面に、PMMA製のシ
リンダレンズ17(Y)が一体に成型されてもよい。
【0051】そして、PMMA製のシリンダレンズ17
(Y)は、ガラス製のシリンダレンズ19(Y)の平面
の一部を露出して包囲するように一体に形成されてい
る。一方、保持部材15は、保持部材15に一体に形成
された凸状の位置決め部15(Y)を有している。
【0052】ハイブリッドシリンダレンズ11(Y)
は、シリンダレンズ19(Y)の露出している平面の一
部を保持部材15の位置決め部15(Y)に接着するこ
とにより位置決めされ、有限焦点レンズ9と正確な間隔
で固定されている。以下、表1乃至表3に、偏向前光学
系7の光学的数値データを示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】表1乃至表3から明らかなように、それぞ
れの色成分に対応される有限焦点レンズ9およびハイブ
リッドシリンダレンズ11は、単体では、どの色成分に
関しても、同一のレンズが利用される。なお、Y (イエ
ロー) に対応される偏向前光学系7YおよびB (ブラッ
ク) に対応される偏向前光学系7Bは、実質的に、同一
のレンズ配置を有する。また、M (マゼンタ) に対応さ
れる偏向前光学系7MおよびC (シアン) に対応される
偏向前光学系7Cは、偏向前光学系7Yおよび7Bに比
較して、有限焦点レンズ9とハイブリッドシリンダレン
ズ11との間隔が広げられている。
【0057】図4には、図3および表1乃至表3に示し
た偏向前光学系7 (Y,M,CおよびB) のそれぞれ
を、光偏向装置5の反射面の回転軸に直交する方向(副
走査方向)のそれぞれのレーザ合成ミラーの反射面13
Y,13Mおよび13Cから光偏向装置5に向かうレー
ザビームLY,LMおよびLCが示されている。(LY
はLYaとLYb、LMはLMaとLMb、LCはLC
aとLCbから成っている) 図4から明らかなように、それぞれのレーザビームL
Y,LM,LCおよびLBは、光偏向装置5の反射面の
回転軸と平行な方向に、相互に異なる間隔で、光偏向装
置5に案内される。また、レーザビームLMおよびLC
は、光偏向装置5の反射面の回転軸と直交するとともに
反射面の副走査方向の中心を含む面、すなわち、光走査
装置1の系の光軸を含む面を挟んで非対称に、光偏向装
置5の各反射面に案内される。なお、光偏向装置5の各
反射面上でのレーザビームLY,LM,LCおよびLB
相互の間隔は、LY−LM間で3.20mm、LM−L
C間で2.70mm、及び、LC−LB間で2.30m
mである。
【0058】図5には、光走査装置1の光偏向装置5か
ら各感光体ドラム58すなわち像面までの間に配置され
る光学部材に関し、光偏向装置5の偏向角が0°の位置
で副走査方向から見た状態が示されている。
【0059】図5に示されるように、偏向後光学系30
の第2の結像レンズ30bと像面との間には、レンズ3
0bを通過された4×2本のレーザビームL (Y,M,
CおよびB) を像面に向かって折り曲げる第1の折り返
しミラー33 (Y,M,CおよびB) 、第1の折り返し
ミラー33Y,33Mおよび33Cにより折り曲げられ
たレーザビームLY,LMおよびLCを、さらに折り返
す第2および第3の折り返しミラー35Y,35Mおよ
び35Cならびに37Y,37Mおよび37Cが配置さ
れている。なお、図5から明らかなように、B (ブラッ
ク) 画像に対応するレーザビームLBは、第1の折り返
しミラー33Bにより折り返されたのち他のミラーを経
由せずに、像面に案内される。
【0060】第1および第2の結像レンズ30aおよび
30b、第1の折り返しミラー33(Y,M,Cおよび
B) 、及び、第2の折り返しミラー35Y,35Mおよ
び35Cは、それぞれ、光走査装置1の中間ベース1a
に、たとえば、一体成型により形成された図示しない複
数の固定部材に、接着などにより固定される。
【0061】また、第3の折り返しミラー37Y,37
Mおよび37Cは、図10を用いて後述する固定用リブ
と傾き調整機構を介して、ミラー面と垂直方向に関連し
た少なくとも1方向に関し、移動可能に配置される。
【0062】第3の折り返しミラー37Y,37M,3
7Cおよび第1の折り返しミラー33Bと像面との間で
あって、それぞれのミラー33B、37Y,37Mおよ
び37Cを介して反射された4×2=8本のレーザビー
ムL (Y,M,CおよびB)が光走査装置1から出射さ
れる位置には、さらに、光走査装置1内部を防塵するた
めの防塵ガラス39 (Y,M,CおよびB) が配置され
ている。
【0063】図7には、図2に示した偏向前光学系に利
用されるレーザ素子の配列が詳細に示されている。図2
を用いて既に説明したように、第1ないし第4の光源3
(Y,M,CおよびB) は、それぞれ、2個一組のイエ
ロー第1レーザ3Yaおよびイエロー第2レーザ3Y
b、マゼンタ第1レーザ3Maおよびマゼンタ第2レー
ザ3Mb、シアン第1レーザ3Caおよびシアン第2レ
ーザ3Cb、ならびに、黒第1レーザ3Baおよび黒第
2レーザ3Bbを有している。なお、対をなすそれぞれ
のレーザは、副走査方向に関し、後述する像面でのビー
ム間隔に対応される所定の間隔だけ距離をおいて配置さ
れている。また、それぞれの対すなわち色成分に対応す
る組みは、図8に示すレーザ合成ミラーブロック13の
それぞれの反射領域に対応してあらかじめ規定される副
走査方向距離で、副走査方向から見た状態で、4層に配
置されている。
【0064】図8には、第1ないし第4の合成されたレ
ーザビームLY,LM,LCおよびLBを、1つの束の
レーザビームとして光偏向装置5の各反射面に案内すレ
ーザ合成ミラーユニット13が示されている。
【0065】レーザ合成ミラーユニット13は、画像形
成可能な色成分の数 (色分解された色の数) よりも
「1」だけ少ない数だけ配置される第1ないし第3のミ
ラー13M,13Cおよび13Bと、それぞれのミラー
13M,13Cおよび13Bを保持する第1ないし第3
のミラー保持部13α,13βおよび13γならびにそ
れぞれの保持部13α,13βおよび13γを支持する
ベース13aにより構成される。なお、ベース13aな
らびにそれぞれの保持部13α,13βおよび13γ
は、熱膨脹率が小さい、たとえば、アルミニウム合金な
どにより一体的に形成されている。
【0066】このとき、光源3Yすなわちイエロー第1
レーザ3Yaおよびイエロー第2レーザ3Ybからのレ
ーザビームLYは、すでに説明したように、光偏向装置
5の各反射面に直接案内される。この場合、レーザビー
ムLYは、光走査装置1の系の光軸よりもベース13a
側すなわち第1の保持部13αに固定されるミラー13
Mとベース13aとの間を通過される。
【0067】ここで、合成ミラー13のそれぞれのミラ
ー13M,13Cおよび13Bにより反射されて光偏向
装置5に案内される各レーザビームLM,LCおよびL
Bならびに光偏向装置5に直接案内されるレーザビーム
LYの強度 (光量) について考察する。
【0068】図8に示されているレーザ合成ミラーユニ
ット13によれば、それぞれのレーザビームLM,LC
およびLBは、光偏向装置5の各反射面に入射する前段
の各レーザビームLM,LCおよびLBが副走査方向に
分離している領域で、通常のミラー (13M,13Cお
よび13B) によって折り返される。従って、各反射面
(13M,13Cおよび13B) で反射されたのちポリ
ゴンミラー5aに向けて供給される各レーザビームL
(M,CおよびB) の光量は、有限焦点レンズ9からの
出射光量のおおむね90%以上に維持できる。各レーザ
素子の出力を低減できるばかりでなく、傾いた平行平板
による収差が発生しないため、像面に到達される光の収
差を均一に補正できる。これにより、それぞれのレーザ
ビームを小さく絞ることが可能となり、結果として、高
精細化への対応を可能とする。なお、Y (イエロー) に
対応するレーザ素子3Yは、合成ミラー13のいづれの
ミラーにも関与されることなく、直接、光偏向装置5の
各反射面に案内されることから、レーザの出力容量が低
減できるばかりでなく、 (合成ミラーにより反射される
他のレーザビームに生じる虞れのある) ミラー (13
M,13Cおよび13B) で反射されることによる各反
射面への入射角の誤差が除去される。
【0069】次に、図2および図5を参照して、光偏向
装置5のポリゴンミラー5aで反射されたレーザビーム
L (Y,M,CおよびB) と偏向後光学系30を通って
光走査装置1の外部へ出射される各レーザビームLY,
LM,LCおよびLBの傾きと折り返しミラー33B,
37Y,37Mおよび37Cとの関係について説明す
る。
【0070】既に説明したように、光偏向装置5のポリ
ゴンミラー5aで反射され、第1ないし第2の結像レン
ズ30aおよび30bにより所定の収差特性が与えられ
た各レーザビームLY,LM,LCおよびLBは、それ
ぞれ、第1の折り返しミラー33Y,33M,33Cお
よび33Bを介して所定の方向に折り返される。
【0071】このとき、レーザビームLBは、第1の折
り返しミラー33Bで反射されたのち、そのまま防塵ガ
ラス39Bを通って感光体ドラム58bに案内される。
これに対し、残りのレーザビームLY,LMおよびLC
は、それぞれ、第2の折り返しミラー35Y,35Mお
よび35Cに案内され、第2の折り返しミラー35Y3
5Mおよび35Cによって、第3の折り返しミラー37
Y,37Mおよび37Cに向かって反射され、さらに、
第3の折り返しミラー37Y,37Mおよび37Cで反
射されたのち、それぞれ、防塵ガラス39Y,39Mお
よび39Cにより、おおむね等間隔でそれぞれの感光体
ドラムに結像される。この場合、第1の折り返しミラー
33Bで出射されたレーザビームLBとレーザビームL
Bに隣り合うレーザビームLCも、おおむね等間隔で感
光体ドラム58Bおよび58Cのそれぞれに結像され
る。
【0072】ところで、レーザビームLBは、ポリゴン
ミラー5aで偏向されたのち折り返しミラー33Bで反
射されるのみで光走査装置1から感光体ドラム58に向
かって出射される。このことから、実質的に折り返しミ
ラー33B1枚のみで案内されるレーザビームLBが確
保できる。
【0073】このレーザビームLBは、光路中に複数の
ミラーが存在する場合に、ミラーの数に従って増大 (逓
倍) される結像面での像のさまざまな収差特性の変動あ
るいは主走査線曲がりなどに関し、残りのレーザビーム
L (Y,MおよびC) を相対的に補正する際の基準光線
として有益である。
【0074】なお、光路中に複数のミラーが存在する場
合には、それぞれのレーザビームLY,LM,LCおよ
びLBごとに利用されるミラーの枚数を奇数または偶数
に揃えることが好ましい。すなわち、図5に示されるよ
うに、レーザビームLBに関与する偏向後光学系内のミ
ラーの枚数は、光偏向装置5のポリゴンミラー5aを除
いて1枚 (奇数) で、レーザビームLC,LMおよびL
Yに関与する偏向後光学系内のミラーの枚数は、それぞ
れ、ポロゴンミラー5aを除いて3枚 (奇数)である。
ここで、いづれか1つのレーザビームLC,LMおよび
LYに関し、第2のミラー35が省略されたと仮定すれ
ば、第2のミラー35が省略された光路(ミラーの枚数
は偶数) を通るレーザビームのレンズなどの傾きなどに
よる主走査線曲がりの方向は、他のレーザビームすなわ
ちミラーの枚数が奇数のレンズなど傾きなどによる主走
査線曲がりの方向と逆になり、所定の色を再現する際に
有害な問題である色ズレを引き起こす。
【0075】従って、4×2本のレーザビームLY,L
M,LCおよびLBを重ねて所定の色を再現する際に
は、各レーザビームLY,LM,LCおよびLBの光路
中に配置されるミラーの枚数は、実質的に、奇数または
偶数に統一される。
【0076】図9には、水平同期用折り返しミラーが詳
細に示されている。図9によれば、水平同期用折り返し
ミラー25は、それぞれの合成されたレーザビームL
Y,LM,LCおよびLBを、主走査方向には水平同期
検出器23に異なるタイミングで反射させるとともに、
副走査方向には水平同期検出器23上で実質的に同一の
高さを提供できるよう、主走査方向および副走査方向と
もに異なる角度に形成された第1ないし第4の折り返し
ミラー面25Y,25M,25Cおよび25B、及び、
それぞれのミラー25 (Y,M,CおよびB) を一体に
保持するミラーブロック25aを有している。
【0077】ミラーブロック25aは、たとえば、ガラ
ス入りPC (ポリカーボネイト) などにより成型され
る。また、各ミラー25 (Y,M,CおよびB) は、所
定の角度で成型されたブロック25aの対応する位置
に、たとえば、アルミニウムなどの金属が蒸着されて形
成される。
【0078】このようにして、光偏向装置5で偏向され
た各レーザビームLY,LM,LCおよびLBを、1つ
の検出器23の同一の検出位置に入射させることが可能
となるばかりでなく、たとえば、検出器が複数個配置さ
れる際に問題となる各検出器の感度あるいは位置ずれに
起因する水平同期信号のずれが除去できる。なお、水平
同期検出器23には、水平同期用折り返しミラー25に
より主走査方向1ラインあたりレーザビームLY,L
M,LCおよびLBが合計4回入射され1つのビームに
つき2回づつの水平同期信号が得られることはいうまで
もない。また、ミラーブロック25aは、型のミラー面
が1つにブロックから切削加工により作成可能に設計さ
れ、アンダーカットを必要とせずに、型から抜けるよう
工夫されている。
【0079】図10は、第3の折り返しミラー37Y,
37Mおよび37Cの支持機構を示す概略斜視図であ
る。図10によれば、第3の折り返しミラー37 (Y,
MおよびC) は、それぞれ光走査装置1の中間ベース1
aの所定の位置に、中間ベース1aと一体的に形成され
た固定部41 (Y,MおよびC) 、及び、固定部41
(Y,MおよびC) に対し、対応するミラーを挟んで対
向されるミラー押さえ板ばね43 (Y,MおよびC) に
より保持される。
【0080】固定部41 (Y,MおよびC) は、各ミラ
ー37 (Y,MおよびC) の両端部(主走査方向) に一
対形成されている。一方の固定部41 (Y,Mおよび
C) には、それぞれ、ミラー37 (Y,MおよびC) を
2点で保持するための2つの突起45 (Y,Mおよび
C) が形成されている。なお、2つの突起45 (Y,M
およびC) は、図10に点線で示すように、リブ46
(Y,MおよびC) であってもよい。なお、残りの固定
部41 (Y,MおよびC) には、突起45 (Y,Mおよ
びC) で保持されているミラーを、ミラー面に垂直方向
または光軸に沿って移動可能に支持する止めねじ47
(Y,MおよびC) が配置されている。
【0081】図10に示されるように、それぞれのミラ
ー37 (Y,MおよびC) は、止めねじ47 (Y,Mお
よびC) が所定の方向に移動されることで、突起45
(Y,MおよびC) を支点として、ミラー面に垂直方向
または光軸方向に移動される。なお、この方法では、主
走査方向の傾きすなわち主走査線の曲りについては補正
可能であるが、合成されたレーザービームLY、LM、
LCおよびLBの副走査方向の間隔のずれについては、
対応できない。このため、副走査方向の間隔のずれにつ
いては、図11ないし図12を用いて後述する水平書き
出しタイミングの変更により対応する。
【0082】図11は、図1に示されている画像形成装
置の搬送ベルトの近傍を抜き出した概略斜視図である。
既に説明したように、レジストセンタ78および80
は、搬送ベルト52の幅方向すなわち主走査方向Hに所
定の間隔で配置されている。なお、レジストセンタ78
および80相互の中心を結ぶ線 (仮想) は、各画像形成
部50 (Y,M,CおよびB) の各感光体58 (Y,
M,CおよびB) の軸線におおむね平行に規定される。
レジストセンタ78および80の中心を結ぶ線は、好ま
しくは、画像形成部50Bの感光体58Bに、正確に平
行に配置される。
【0083】図12は、図1に示した画像形成装置の画
像形成動作を制御する画像制御部の概略ブロック図であ
る。画像形成装置100は、画像制御部110を有して
いる。
【0084】画像制御部110は、画像制御CPU11
1、タイミング制御部113および各色成分に対応する
データ制御部115Y,115M,115Cおよび11
5Bなどの複数の制御ユニットを含んでいる。なお、画
像制御CPU111、タイミング制御部113および各
データ制御部115 (Y,M,CおよびB) は、それぞ
れ、バスライン112を介して相互に接続されている。
【0085】また、画像制御CPU111は、バスライ
ン112により、画像形成装置100の機械要素、たと
えば、モータあるいはローラなどの動作、および、電気
的要素、たとえば、帯電装置60 (Y,M,Cおよび
B) ,現像装置62 (Y,M,CおよびB) あるいは転
写装置64 (Y,M,CおよびB) に印加される電圧値
または電流量などを制御する主制御装置101と接続さ
れている。なお、主制御装置101には、装置100を
イニシャルするためのイニシャルデータあるいはテスト
パターンなどが記憶されている図示しないROM (リー
ド・オンリ・メモリ) 、入力された画像データあるいは
レジストセンサ78および80の出力に応じて算出され
る補正データなどを一時的に記憶するRAM102 (ラ
ンダム・アクセス・メモリ) 、及び、後述する調整モー
ドによって求められるさまざまな補正データを記憶する
不揮発性メモリ103などが接続されている。
【0086】タイミング制御部113には、各色成分ご
との画像データが記憶される画像メモリ114Y,11
4M,114Cおよび114B、各画像メモリ114
(Y,M,CおよびB) に記憶された画像データに基づ
いて、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) の各感
光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に向かってレー
ザビームを照射するために対応する光源3 (Ya,Y
b,Ma,Mb,Ca,CbおよびBa,Bb) を付勢
するレーザ駆動部116 (Y,M,CおよびB) 、レジ
ストセンサ78および80からの出力信号に基づいて、
合成されたレーザビームLY,LM,LCおよびLBに
より画像を書き込むタイミングの補正量をレジストセン
サ78および80からの信号に基づいて演算するレジス
ト補正演算装置117、レジスト補正演算装置117か
らの信号に基づいて、各画像形成部50 (Y,M,Cお
よびB) および光走査装置1の光源3の各レーザ3 (Y
a,Yb,Ma,Mb,Ca,CbおよびBa,Bb)
を動作させるためのさまざまなタイミングを規定するタ
イミング設定装置118、及び、各画像形成部50 (Y
M,CおよびB) ごとの固体誤差および光走査装置1内
の各光路の光路長の差に起因するずれを補正する発振周
波数可変回路 (ボルテージ・コントロールド・オシレー
タすなわち電圧制御発振回路、以下、VCOとする) 1
19Y,119M119Cおよび119Bなどが接続さ
れている。
【0087】タイミング制御装置113は、内部に、補
正データを記憶できるRAM部を含むマイクロプロセッ
サであって、たとえば、個々の仕様に基づいて専用IC
(アプリケーション・スペシフィック・インテグレーテ
ッド・サーキット、以下、ASICとする) などに集積
されている。
【0088】データ制御部115 (Y,M,Cおよび
B) は、それぞれ、ラインメモリ、複数のラッチ回路お
よびORゲートなどを含むマイクロプロセッサであっ
て、同様に、ASICなどに集積されている。
【0089】レジスト補正演算装置117は、少なくと
も4組のコンパレータおよびORゲートなどを含むマイ
クロプロセッサであって、同様に、ASICなどに集積
されている。
【0090】VCO119 (Y,M,CおよびB) は、
それぞれ、出力される周波数が印加される電圧に応じて
変化できる発振回路であって、±3%程度の周波数可変
範囲を有する。この種の発振回路としては、調和発振回
路、LC発振回路あるいはシミュレーテッドリアクタン
ス可変LC発振回路などが利用される。なお、VCO1
19としては、出力波形をサイン波から矩形波に変換す
る変換器が一体に組み込まれた回路素子も知られてい
る。
【0091】なお、各画像メモリ114 (Y,M,Cお
よびB) には、図示しない外部記憶装置あるいはホスト
コンピュータなどからの画像データが記憶される。ま
た、光走査装置1の水平同期検出器23の出力は、水平
同期信号発生回路121を介して水平同期信号Hsyn
cに変換され、各データ制御部115 (Y,M,Cおよ
びB) に入力される。
【0092】次に、図1および図12を参照して、画像
形成装置100の動作を説明する。まず、図示しない操
作パネルあるいはホストコンピュータから画像形成開始
信号が供給されることで、主制御装置101の制御によ
り各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) がウォーム
アップされるとともに、画像制御CPU111の制御に
より光走査装置1の光偏向装置5のポリゴンミラー5a
が所定の回転速度で回転される。
【0093】続いて、主制御装置101の制御により、
外部記憶装置あるいはホストコンピュータもしくはスキ
ャナ (画像読取装置) からプリントすべき画像データが
RAM102に取り込まれる。RAM102に取り込ま
れた画像データの一部 (あるいは全部) は、画像制御部
110の画像制御CPU111の制御により、各画像メ
モリ114 (Y,M,CおよびB) に収納される。
【0094】また、主制御装置101の制御により、所
定のタイミング、たとえば、タイミング制御部113か
らの垂直同期信号Vsyncなどを基準として、送り出
しローラ72が付勢され、用紙カセット70から1枚の
用紙Pが取り出される。この取り出された用紙Pは、レ
ジストローラ72により各画像形成部50 (Y,M,C
およびB) による画像形成動作により提供されるY,
M,CおよびBの各トナー像とタイミングが整合され、
吸着ローラ74により搬送ベルト52に密着されて、搬
送ベルト52の回転にともなって、各画像形成部50に
向かって案内される。
【0095】一方、用紙Pの給送および搬送動作と平行
してあるいは同時に、タイミング設定装置118により
設定されたデータおよびタイミング制御部113の内部
RAMから読み出されたレジストデータおよびクロック
データに基づいて、タイミング制御部113から垂直同
期信号Vsyncが出力される。
【0096】タイミング制御部113により垂直同期信
号Vsyncが出力されると、各データ制御部115
(Y,M,CおよびB) により、各レーザ駆動部116
(Y,M,CおよびB) が付勢され、各光源3の各レー
ザ3 (Y,M,CおよびB) aおよび3 (Y,M,Cお
よびB) bから主走査方向の1ライン分のレーザビーム
が各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) の各感光体
ドラム58 (Y,M,CおよびB) に照射される。
【0097】この1ライン分のレーザビームに基づいて
水平同期信号発生回路121から発生される水平同期信
号Hsyncの入力直後から各VCO119 (Y,M,
CおよびB) のクロック数がカウントされ、各VCO1
19 (Y,M,CおよびB)のクロック数が所定値に達
した時点で、各画像メモリ114 (Y,M,Cおよび
B) からプリントすべき画像データが読み出される。
【0098】続いて、各データ制御部115 (Y,M,
CおよびB) の制御により、各レーザ駆動部116
(Y,M,CおよびB) に対し、各光源3から出射され
る各レーザビームL (Y,M,CおよびB) の強度を変
化するために画像データが転送され、各画像形成部50
(Y,M,CおよびB) の各感光体ドラム58 (Y,
M,CおよびB) に、ずれのない画像が形成される。
【0099】この結果、各感光体ドラム58 (Y,M,
CおよびB) に案内される各レーザビームL (Y,M,
CおよびB) が、各光源3の各レーザ3 (Y,M,Cお
よびB) から各感光体ドラム58 (Y,M,Cおよび
B) までの間の光路の偏差あるいは各感光体ドラム58
(Y,M,CおよびB) の直径の偏差に起因する像面で
のビームスポット径の変動の影響を受けることなく、各
感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に正確に結像
される。
【0100】第1ないし第4の画像形成部50 (Y,
M,CおよびB) のそれぞれの感光体ドラム58 (Y,
M,CおよびB) に結像された第1ないし第4の各レー
ザビームL (Y,M,CおよびB) は、予め所定の電位
に帯電されている各感光体ドラム58 (Y,M,Cおよ
びB) の電位を、画像データに基づいて変化させること
で、各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に、画
像データに対応する静電潜像を形成する。
【0101】この静電潜像は、各現像装置62 (Y,
M,CおよびB) により、対応する色を有するトナーに
より現像され、トナー像に変換される。各トナー像は、
それぞれの感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) の
回転にともなって搬送ベルト52により搬送されている
用紙Pに向かって移動され、予め決められたタイミング
により、転写装置64により、搬送ベルト52上の用紙
Pに、所定のタイミングで転写される。
【0102】これにより、用紙P上で互いに正確に重な
りあった4色のトナー像が用紙Pに形成される。なお、
トナー像が用紙Pに転写されたあとに、各感光体ドラム
58(Y,M,CおよびB) に残った残存トナーは、ク
リーナ66 (Y,M,CおよびB) により除去され、ま
た、各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に残っ
た残存電位は、除電ランプ68 (Y,M,CおよびB)
により除電されて、引き続く画像形成に利用される。
【0103】4色のトナー像を静電的に保持した用紙P
は、搬送ベルト52の回転にともなってさらに搬送さ
れ、ベルト駆動ローラ56の曲率と用紙Pの直進性との
差によって搬送ベルト52から分離されて、定着装置8
4へ案内される。定着装置84へ導かれた用紙Pは、定
着装置84によりそれぞれのトナーが溶融されることに
より、カラー画像としてのトナー像が定着されたのち、
図示しない排出トレイに排出される。
【0104】一方、用紙Pを定着装置84に供給したあ
との搬送ベルト52はさらに回転されつつ、ベルトクリ
ーナ82により、表面に残った不所望なトナーが除去さ
れ、再び、カセット70から給送される用紙Pの搬送に
利用される。
【0105】次に、ハーフミラー12 (Y,M,Cおよ
びB) とレーザ合成ユニット13との間に配置されたハ
イブリッドシリンダレンズ11 (Y,M,CおよびB)
の構造について詳細に説明する。
【0106】図13には、上述したハイブリッドシリン
ダレンズ11の斜視図が示されている。また、図14に
は、ハイブリッドシリンダレンズ11の側面図が示され
ている。なお、図13及び図14では、参照符号のみを
付し、各色成分に対応したレーザビーム毎に配置される
ハイブリッドシリンダレンズ11 (Y,M,Cおよび
B) は、すべて同一のものとする。
【0107】図13及び図14に示すように、ハイブリ
ッドシリンダレンズ11は、プラスチックレンズ17
と、ガラスレンズ19とによって形成される。上述した
ように、ガラスレンズの入射面19aは、実質的に平面
であり、また、出射面19bは、副走査方向に対して実
質的に等しい曲率を有する凸面である。また、プラスチ
ックレンズ17の入射面17aは、副走査方向に対し
て、ガラスレンズ19の出射面19bに実質的に等しい
曲率を有する凹面である。さらに、プラスチックレンズ
19の出射面19bは、副走査方向に対して実質的に等
しい曲率を有する凹面であり、通過するレーザビームに
対して少なくとも集束性を与えることなく、負のパワー
を与えるものである。
【0108】また、ガラスレンズ19の出射面19b
は、プラスチックレンズ17によって包囲されている。
ガラスレンズ19の入射面19aに直交する面は、平坦
に形成され、それぞれプラスチックレンズ17に包囲さ
れることなく露出されている。例えば、入射面19aに
直交するガラスレンズ19の底面19cは、プラスチッ
クレンズ17に包囲されることなく露出され、平坦に形
成されている。
【0109】ハイブリッドシリンダレンズ11は、例え
ば、プラスチックレンズ17とガラスレンズ19とを個
別に成型した後、相互に接着することにより、一体化さ
れる。また、ハイブリッドシリンダレンズ11は、ガラ
スレンズ19の入射面にプラスチックレンズ17が一体
に成型されて形成されてもよい。
【0110】図14に示すように、ハイブリッドシリン
ダレンズ11は、ガラスレンズ19が露出されている底
面19cを、保持部材15に一体に形成された凸状の位
置決め部15Xに当接させることにより、正確に位置決
めされる。
【0111】ガラスレンズ19は、加工誤差が小さく
(±3/100mm)、プラスチックレンズ17に比べ
て環境変化に対する形状変化が微少であるため、ガラス
レンズ19の底面19cを基準に位置決めすることによ
り、このガラスレンズ19を含むハイブリッドシリンダ
レンズ11を高い精度で位置決めすることが可能とな
り、また、光学系の光学特性を良好に維持することが可
能となる。
【0112】従って、このような光学系が適用されてい
る光走査装置において、光ビームが安定に所定の結像位
置に案内され、画像形成部で形成される画像の高画質化
が可能となる。
【0113】上述したような構造を有するハイブリッド
シリンダレンズ11は、図2に示した各色成分に対応す
るハイブリッドシリンダレンズ11Y、11M、11
C、及び11Bの全てに適用可能であり、それぞれ高い
精度で位置決めすることができる。
【0114】次に、ハイブリッドシリンダレンズ11と
偏光後光学系30との間の光学特性について詳細に説明
する。偏向後光学系30すなわち2枚組みの第1および
第2の結像レンズ30aおよび30bは、プラスチッ
ク、たとえば、PMMAにより形成されることから、周
辺温度が、たとえば、0°Cから50°Cの間で変化す
ることで、屈折率nが、1.4876から1.4789
まで変化することが知られている。この場合、第1およ
び第2の結像レンズ30aおよび30bを通過されたレ
ーザビームが実際に集光される結像面、すなわち、副走
査方向における結像位置は、±12mm程度変動してし
まう。
【0115】このことから、図3に示した偏向前光学系
7に、偏向後光学系30に利用されるレンズの材質と同
一の材質のレンズを、曲率を最適化した状態で組み込む
ことで、温度変化による屈折率nの変動に伴って発生す
る結像面の変動を、±0.5ミリメートル (以下、 [m
m] と示す) 程度に抑えることができる。すなわち、偏
向前光学系7がガラスレンズで、偏向後光学系30がプ
ラスチックレンズにより構成される従来の光学系に比較
して、偏向後光学系30のレンズの温度変化による屈折
率の変化に起因して発生する副走査方向の色収差が補正
できる。
【0116】図6には、図5に示した光偏向装置5と像
面との間を通過する第1ないし第4の合成されたレーザ
ビームL (Y,M,CおよびB) と光走査装置1の副走
査方向の系の光軸との関係を示す光路図である。
【0117】図6に示されるように、光偏向装置5の反
射面で反射された第1ないし第4の合成されたレーザビ
ームL (Y,M,CおよびB) は、それぞれ、第1の結
像レンズ30aと第2の結像レンズ30bとの間で、副
走査方向に関し、系の光軸と交差して、像面に案内され
る。ここで、像点における色消しの条件は、各レンズへ
のレーザビームの入射位置をhi、各レンズの焦点距離
をfi、分散をνiとしたとき、
【0118】
【数1】 と表わすことができる。
【0119】この関係式は、近軸光線の場合で考えてい
るが、この実施の形態で既に説明した光学系においても
適用可能である。νiは、正の量であるので、上式から
必ず正、及び負のレンズを組み合わせなければならな
い。
【0120】ここで、偏光後のプラスチックレンズは、
ポリゴンミラーの面倒れを補正するために、副走査方向
でポリゴン面と像面とが鏡像関係になるようにするため
に、副走査方向は、正のパワーを有する必要がある。
【0121】一方、偏光前光学系は、ポリゴンミラー面
で副走査方向でビームを絞る必要があるため、正のパワ
ーをもたす必要がある。しかし、色消し条件を満足する
ためには、負のパワーを有するレンズを組み入れる必要
がある。
【0122】そこで、正のパワーを有するガラスレンズ
19と負のパワーを有するプラスチックレンズ17とを
一体化してハイブリッドシリンダレンズ11を形成する
ことにより、色消しが可能となる。
【0123】この時、負のパワーを有するプラスチック
レンズ17があるため、ポリゴンミラー面でレーザビー
ムを絞るためには、ガラスレンズ19のパワーを大きく
しなければならない。正のパワーを有するガラスレンズ
19、すなわちシリンダレンズのパワーを大きくするた
めには、レンズの曲率半径を小さくする、またはガラス
レンズ19を形成するガラス硝材の屈折率を大きくする
ことなどが考えられる。
【0124】ガラスレンズ19の曲率半径を小さくする
場合、レンズの球面収差が大きくなり、ガラスレンズの
光学特性が悪化するという問題が発生する。ハイブリッ
ドシリンダレンズ11の最適設計を行う際に、さらに正
のパワーを必要とする場合には、屈折率を大きくするこ
とが望ましい。
【0125】ハイブリッドシリンダレンズ11は、プラ
スチックによって形成されたレンズ17を含むため、こ
の最適設計により、環境変化、特に温度変化に対して画
像に影響を及ぼさないような条件で形成されることが望
ましい。
【0126】以下に示す表4及び表5には、上述したよ
うに、ガラスレンズ19とプラスチックレンズ17とが
一体に形成されたハイブリッドシリンダレンズ11の光
学的数値データが示されている。
【0127】ここで、表4に示した光学的数値データ
は、ガラスレンズ19を形成するガラス硝材の屈折率
と、ガラスレンズ19の出射面の曲率半径(mm)、及
び常温(25℃)から±25℃の温度変化に対応した副
走査方向の像面におけるビーム径(μm)について光学
シミュレーションで求めたものである。なお、この数値
データは、PMMAによって形成されたプラスチックレ
ンズ17を用いた場合のデータである。
【0128】
【表4】
【0129】この光学シミュレーションでは、副走査方
向のビーム径は、画像形成装置の解像度600DPIに
対応させて約60μmとなるように設定されている。そ
して、形成される画像に悪影響を及ぼさないためには、
ビーム径のバラツキは、±10μm以内であることが望
ましい。
【0130】したがって、表4から明らかなように、周
囲の温度が±25℃変化した場合であっても、副走査方
向のビーム径が画像に影響を及ぼさないためには、屈折
率が1.65以上であることが望ましい。また、曲率半
径は、20mm以上であることが望ましい。20mmよ
り小さくすると、前述したように球面収差が大きくなる
ため、ビーム特性が悪化する。
【0131】また、表5に示した光学的数値データは、
ガラスレンズ19を形成するガラス硝材の屈折率と、ガ
ラスレンズ19の出射面の曲率半径(mm)、及び常温
(25℃)から±25℃の温度変化に対応した波面収差
を示す光路差の平方自乗平均(RMS OPD)につい
て光学シミュレーションで求めたものである。なお、こ
の数値データも同様に、PMMAによって形成されたプ
ラスチックレンズ17を用いた場合のデータである。
【0132】
【表5】
【0133】ここで、形成される画像に悪影響を及ぼさ
ないためには、マーシャル(Marechel)の定理
より、RMS OPDは、常に如何なる温度状況下にお
いても(1/14)λ(=0.071)以下であること
が望ましい。
【0134】したがって、表5から明らかなように、周
囲の温度が±25℃変化した場合であっても、波面収差
RMS OPDが画像に影響を及ぼさないためには、屈
折率が1.65以上であることが望ましい。また、曲率
半径は、20mm以上であることが望ましい。
【0135】上述したような光学シミュレーションの結
果、表4及び表5に示したように、ハイブリッドシリン
ダレンズは、ガラスレンズの出射面の曲率半径を20m
m以上とし、さらにガラスレンズを形成するガラス硝材
の屈折率を1.65とすることにより、最適設計するこ
とが可能となる。
【0136】また、ガラスレンズ19の曲率半径を小さ
くする場合、ガラスレンズの加工が困難となり、結果的
にガラスレンズ19、さらには装置本体のコストをアッ
プさせてしまう。すなわち、レンズの曲率半径を小さく
し過ぎると、レンズ加工時に治具に設置できる硝材の個
数が少なくなる。このため、単位時間当りに加工できる
ガラスレンズの加工数が減少し、一個当りのガラスレン
ズのコストが高くなる問題が発生する。
【0137】したがって、このような条件を満たすよう
に設計されたハイブリッドシリンダレンズが適用された
画像形成装置によれば、温度変化などの環境変動による
影響が少ない良好な光学特性を示す光学系を提供するこ
とができる。また、球面収差の小さい安価な光学系を提
供することができる。
【0138】このため、この発明の光走査装置を利用し
た画像形成装置において、周辺の環境が変化しても、光
走査装置からマルチビーム、即ち各色成分に対応する光
ビームを安定に供給することが可能であり、画像形成部
によって形成される画像を高画質化することが可能であ
る。
【0139】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、温度変化などの環境変化に対しても安定したビーム
を供給できる光走査装置が提供できる。また、この光走
査装置を利用することにより、高画質化が可能な画像形
成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の実施の形態に係るマルチビ
ーム光走査装置が利用される画像形成装置を概略的に示
す断面図である。
【図2】図2は、図1に示した画像形成装置に組み込ま
れる光走査装置の光学部材の配置を概略的に示す平面図
である。
【図3】図3は、図2に示した光走査装置を第1の光源
と光偏向装置との間の系の光軸に沿って切断した部分断
面図である。
【図4】図4は、図2に示した光走査装置の副走査方向
部分断面であって、光偏向装置に向かう第1ないし第4
のレーザビームの状態を示す概略図である。
【図5】図5は、図2に示した光走査装置を光偏向装置
の偏向角が0°の位置で切断した概略断面図である。
【図6】図6は、図5に示した光偏向装置の偏向角が0
°の位置で切断した光走査装置のミラーなどを取り除い
た光路展開図である。
【図7】図7は、図2に示した光走査装置の偏向前光学
系の各光学部材が配置される状態を概略的に示す平面図
である。
【図8】図8は、図2に示した光走査装置のレーザ合成
ミラーユニットを示す平面図および側面図である。
【図9】図9は、図2に示した光走査装置の水平同期検
出用折り返しミラーを概略的に示す斜視図である。
【図10】図10は、図2に示した光走査装置の出射ミ
ラーの調整機構を概略的に示す斜視図である。
【図11】図11は、図1に示した画像形成装置におけ
るレジスト補正の原理を示す概略図である。
【図12】図12は、図1に示した画像形成装置の画像
制御部のブロック図である。
【図13】図13は、この発明の光走査装置に備えられ
るシリンダレンズの一例を概略的に示す斜視図である。
【図14】図14は、図13に示したシリンダレンズを
概略的に示す側面図である。
【符号の説明】
1…マルチビーム光走査装置 3Y,3M,3Cおよび3B…光源 3Ya、3Yb…イエロー用レーザ 3Ma、3Mb…マゼンタ用レーザ 3Ca、3Cb…シアン用レーザ 3Ba、3Bb…ブラック用レーザ 5 …光偏向装置 5a…ポリゴンミラー 7Y,7M,7Cおよび7B…偏向前光学系 9Y,9M,9Cおよび9B…有限焦点レンズ 11Y,11M,11Cおよび11B…ハイブリッドシ
リンダレンズ 13…レーザ合成ミラーユニット 15…保持部材、 15X…位置決め部 17Y,17M,17Cおよび17B…プラスチックシ
リンダレンズ 19Y,19M,19Cおよび19B…ガラスシリンダ
レンズ 30…偏向後光学系 30a…第1の結像レンズ 30b…第2の結像レンズ 50Y,50M,50Cおよび50B…画像形成部 58Y,58M,58Cおよび58B…感光体ドラム 60Y,60M,60Cおよび60B…帯電装置 62Y,62M,62Cおよび62B…現像装置 64Y,64M,64Cおよび64B…転写装置 66Y,66M,66Cおよび66B…クリーナ 68Y,68M,68Cおよび68B…除電装置 70…用紙カセット 84…定着装置 100…画像形成装置 101…主制御装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、 前記光源から出射された光ビームに対して所定の光学特
    性を与える第1光学部材と、前記第1光学部材によって
    光学特性が与えられた光ビームを第1の方向に集束させ
    る第2光学部材と、回転可能に形成された反射面を有
    し、前記第2光学部材によって集束された光ビームを所
    定の方向に偏光する偏光手段と、を含む第1光学手段
    と、 前記偏向手段により偏向された光ビームを、前記第1の
    方向に直交する第2の方向に所定の像面に等速で走査す
    るように結像し、前記偏向手段の面倒れを補正する機能
    を有する第3光学部材を含む第2光学手段と、を備え、 前記第2光学部材は、実質的に平坦な入射面、及びシリ
    ンドリカル形状の出射面を有するガラスによって形成さ
    れた第1レンズと、前記第1レンズに一体化され、前記
    第1レンズとは異なる材質により形成された第2レンズ
    とを含み、前記第1レンズを形成しているガラスの屈折
    率を1.65以上、また前記シリンドリカル形状の出射
    面の曲率半径を20mm以上としたことを特徴とする光
    走査装置。
  2. 【請求項2】光源と、 前記光源から出射された光ビームに対して所定の光学特
    性を与える第1光学部材と、前記第1光学部材によって
    光学特性が与えられた光ビームを第1の方向に集束させ
    る第2光学部材と、回転可能に形成された反射面を有
    し、前記第2光学部材によって集束された光ビームを所
    定の方向に偏光する偏光手段と、を含む第1光学手段
    と、 前記偏向手段により偏向された光ビームを、前記第1の
    方向に直交する第2の方向に所定の像面に等速で走査す
    るように結像し、前記偏向手段の面倒れを補正する機能
    を有する第3光学部材を含む第2光学手段と、 少なくとも前記第1光学手段を収容する収容手段と、を
    備え、 前記第2光学部材は、実質的に平坦な入射面、シリンド
    リカル形状の出射面、及び前記入射面に直交する少なく
    とも1つの平面を有するガラスによって形成された第1
    レンズと、前記第1レンズの平面の一部、及び前記入射
    面を露出させるように、前記第1レンズとは異なる材質
    により前記第1レンズに一体に形成された第2レンズと
    を含み、前記第2光学部材は、前記第1レンズが露出さ
    れている平面の一部を前記収容手段の所定位置に当接し
    て位置決めされるとともに、前記第1レンズを形成して
    いるガラスの屈折率を1.65以上、また前記シリンド
    リカル形状の出射面の曲率半径を20mm以上としたこ
    とを特徴とする光走査装置。
  3. 【請求項3】前記第2光学部材は、前記ガラスによって
    形成された第1レンズに前記第1レンズとは異なる材質
    を接着または一体成形することによって形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  4. 【請求項4】前記第2光学部材に含まれる第2レンズ
    は、アクリル樹脂によって形成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の光走査装置。
  5. 【請求項5】前記第2光学部材に含まれる第2レンズの
    材質は、前記第2光学手段に含まれる前記第3光学部材
    の材質と同一であることを特徴とする請求項1に記載の
    光走査装置。
  6. 【請求項6】光源と、 前記光源から出射された光ビームに対して所定の光学特
    性を与える第1光学部材と、前記第1光学部材によって
    光学特性が与えられた光ビームを第1の方向に集束させ
    る第2光学部材と、回転可能に形成された反射面を有
    し、前記第2光学部材によって集束された光ビームを所
    定の方向に偏光する偏光手段と、を含む第1光学手段
    と、 前記偏向手段により偏向された光ビームを、前記第1の
    方向に直交する第2の方向に所定の像面に等速で走査す
    るように結像し、前記偏向手段の面倒れを補正する機能
    を有する第3光学部材を含む第2光学手段と、を備え、 前記第2光学部材は、実質的に平坦な入射面、及びシリ
    ンドリカル形状の出射面を有するガラスによって形成さ
    れた第1レンズと、光ビームに対して集束性を与えない
    出射面を有し、前記第1レンズとは異なる材質により前
    記第1レンズに一体に形成された第2レンズとを含み、
    前記第1レンズを形成しているガラスの屈折率を1.6
    5以上、また前記シリンドリカル形状の出射面の曲率半
    径を20mm以上としたことを特徴とする光走査装置。
  7. 【請求項7】複数の色成分にそれぞれ対応する複数の光
    源と、 前記複数の光源からそれぞれ出射された光ビームに対し
    て所定の光学特性を与える第1光学部材と、前記第1光
    学部材によって光学特性が与えられた複数の光ビームを
    それぞれ第1の方向に集束させる第2光学部材と、回転
    可能に形成された反射面を有し、前記第2光学部材によ
    って集束された複数の光ビームを所定の方向に偏向する
    1つの偏向手段と、を含む第1光学手段と、 前記偏向手段により偏向された複数の光ビームを、前記
    第1の方向に直交する第2の方向に所定の像面に等速で
    走査するように結像し、前記偏向手段の面倒れを補正す
    る機能を有する第3光学部材を含む第2光学手段と、を
    備え、 前記第2光学部材は、実質的に平坦な入射面、及びシリ
    ンドリカル形状の出射面を有するガラスによって形成さ
    れた第1レンズと、前記第1レンズに一体化され、前記
    第1レンズとは異なる材質により形成された第2レンズ
    とを含み、前記第1レンズを形成しているガラスの屈折
    率を1.65以上、また前記シリンドリカル形状の出射
    面の曲率半径を20mm以上としたことを特徴とする光
    走査装置。
  8. 【請求項8】複数の色成分にそれぞれ対応する複数の光
    源と、 前記複数の光源からそれぞれ出射された光ビームに対し
    て所定の光学特性を与える第1光学部材と、前記第1光
    学部材によって光学特性が与えられた複数の光ビームを
    それぞれ第1の方向に集束させる第2光学部材と、回転
    可能に形成された反射面を有し、前記第2光学部材によ
    って集束された複数の光ビームを所定の方向に偏向する
    1つの偏向手段と、を含む第1光学手段と、 前記偏向手段により偏向された複数の光ビームを、前記
    第1の方向に直交する第2の方向に所定の像面に等速で
    走査するように結像し、前記偏向手段の面倒れを補正す
    る機能を有する第3光学部材を含む第2光学手段と、 少なくとも前記第1光学手段を収容する収容手段と、 前記第1及び第2光学手段を介して案内された前記それ
    ぞれの光源からの光ビームに対応する像を保持する複数
    の像担持体と、 前記それぞれの像担持体に対応して配置され、各像担持
    体上に保持された像を可視化する現像手段と、を備え、 前記第2光学部材は、実質的に平坦な入射面、及びシリ
    ンドリカル形状の出射面を有するガラスによって形成さ
    れた第1レンズと、前記第1レンズに一体化され、前記
    第1レンズとは異なる材質により形成された第2レンズ
    とを含み、前記第1レンズを形成しているガラスの屈折
    率を1.65以上、また前記シリンドリカル形状の出射
    面の曲率半径を20mm以上としたことを特徴とする画
    像形成装置。
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