JP3641409B2 - ルームランプの固定構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ルームランプと天井トリムとのモジュール化により、車体の天井骨組にルームランプと天井トリムとを同時に固定することができ、自動車の組立ラインにおける組立(固定)作業の工数の低減化が図られるルームランプの固定構造に係り、特に、本固定時において、仮固定状態のルームランプと天井トリムとの位置決めが簡単に行われ、しかも、その構造が簡単でかつ安価であるルームランプの固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のルームランプの固定構造としては、例えば、特開平11−115628号公報、特開平11−348657号公報に記載のものがある。
このルームランプの固定構造は、ルームランプと天井トリムとに設けられた仮固定手段と、前記ルームランプと車体の天井骨組とに設けられた本固定手段と、を備えるものである。そして、このルームランプの固定構造は、まず、前記仮固定手段で前記ルームランプと前記天井トリムとを相互に仮固定してルームランプと天井トリムとをモジュール化し、モジュール天井を構成する。次に、自動車の組立ラインにおいて、前記本固定手段で前記ルームランプと前記天井骨組とを相互に本固定することにより、仮固定状態にあるモジュール天井の前記ルームランプと前記天井トリムとが前記天井骨組に同時に固定されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のルームランプの固定構造の改良に係り、その目的とするところは、本固定時において、仮固定状態にあるルームランプと天井トリムとの位置決めが簡単に行われ、しかも、その位置決め構造が簡単でかつ安価であるルームランプの固定構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するために、天井トリムにルームランプ収容用の凹部が設けられており、その凹部の側面が開口部から底部にかけて窄まる方向に傾斜しており、一方、ルームランプの側面にガイド凸部が設けられている、ことを特徴とする。
【0005】
この結果、本発明のルームランプの固定構造は、上記の構成により、ルームランプを凹部に収納して仮固定手段でそのルームランプと天井トリムとを仮固定し、その仮固定状態のルームランプを天井骨組に本固定手段で本固定する。すると、ルームランプのガイド凸部が凹部の傾斜側面に当接し、このガイド凸部と傾斜側面とのガイド作用により、仮固定状態のルームランプと天井トリムとが位置決めされる。それと同時に、仮固定状態にあるルームランプと天井トリムとは、天井骨組に固定される。このように、ルームランプと天井トリムとの位置決めが簡単に行われる。しかも、その位置決め構造は、ルームランプに設けたガイド凸部と、天井トリムの凹部に設けた傾斜側面からなるので、簡単でかつ安価である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のルームランプの固定構造の一実施形態を添付図面を参照して説明する。
図において、1はルームランプである。このルームランプ1は、図1及び図2に示すように、上面(ルームランプ1が車内の天井に固定された際の上面)から見て、また、図14(C)に示すように、下面から見てほぼ長方形形状をなす。このルームランプ1は、ランプハウジング10と、レンズ11と、切替操作ノブ12と、光源バルブ13とから構成されている。
【0007】
前記ランプハウジング10は、例えば、絶縁性部材の合成樹脂から構成されている。図1に示すように、このランプハウジング10の2短辺及び2長辺の各4側面には、リブ形状のガイド凸部101が2個ずつ間を開けてそれぞれ一体に設けられている。すなわち、2短辺の2側面のガイド凸部101は、ルームランプ1の長手方向(X方向)に、また、2長辺の2側面のガイド凸部101は、ルームランプ1の短手方向(Y方向)に、それぞれ突設されている。このガイド凸部101は、本固定時に後述する天井トリム2の凹部22の傾斜側面26に当接してルームランプ1と天井トリム2との位置決めを行うものである。
【0008】
また、図6に示すように、前記ランプハウジング10の4側面の外周辺部には、当接爪100が一体に設けられている。この当接爪100は、前記ランプハウジング10のパーティングライン上に設けられている。この当接爪100は、後述する天井トリム2の被覆材21に食い込んで当接して、ルームランプ1と天井トリム2との間の隙間をなくすものである。また、この当接爪100は、前記ガイド凸部101と共に、本固定時に天井トリム2の凹部22の傾斜側面26に当接してルームランプ1と天井トリム2との位置決めを行うものでもある。
【0009】
さらに、図1乃至図4に示すように、前記ランプハウジング10には、光源バルブ13を着脱可能に保持する2個のホルダ部140と、電源側コネクタのターミナル(図示せず、自動車のバッテリー等の電源と、ドアの開閉に連動してON、OFFするスイッチ(以下、ドアスイッチと称する)を介した電源と、アースとがそれぞれ電気的に接続されたターミナル)と電気的にかつ着脱可能に接続する3個のターミナル部141と、切替操作ノブ12の可動接点ボール120の切替により相互に電気的に接続して後述する所定の電気回路を構成する3個の固定接点部142と、前記ホルダ部140、前記ターミナル部141、固定接点部142間を配線する配線部(一部図示)143と、シェード及び又は反射用の板部144とが、それぞれインサート成形により一体に設けられている。
【0010】
上述の2個のホルダ部140、3個のターミナル部141、3個の固定接点部142、配線部143、板部144は、インサート成形前においては弾性及び導電性を有する複数の金属板にそれぞれ構成されていて、インサート成形後に打ち抜き加工等により、それぞれ形成されるものである。
なお、上述の部品140、141、142、143、144は、上述のようにランプハウジング10にインサート成形により一体に設けているが、ランプハウジング10と別体のものをランプハウジング10の成形後に、熱加締め、差込、接着等々によりランプハウジング10に取り付けても良い。
【0011】
前記レンズ11は、図3乃至図6、図14(C)に示すように、ランプハウジング10の下面に着脱可能に取り付けられている。また、前記切替操作ノブ12は、図4及び図14(C)に示すように、ランプハウジング10の下面にスクリュウ121により回転可能に取り付けられている。この切替操作ノブ12のノブ端部122がレンズ11から外部に突出しており、一方、この切替操作ノブ12のノブ端部122と反対側の端部には上述の可動接点ボール120がコイルスプリング123を介して取り付けられている。さらに、前記光源バルブ13は、図1、図2、図4に示すように、ホルダ部140に着脱可能に保持されている。
【0012】
そして、図14(C)に示すように、切替操作ノブ12が「OFF」に位置している場合には、電気回路がOFFの状態にあり、光源バルブ13は消灯状態にある。この切替操作ノブ12を「ON」に切り替えると、電気回路がONの状態となり、光源バルブ13は点灯状態となる。また、この切替操作ノブ12を「DOOR」に切り替えると、電気回路がドアスイッチを介して形成された状態となり、この状態において、ドアが閉じていれば、電気回路がOFFの状態にあり、光源バルブ13は消灯状態にあり、一方、ドアが開くと、電気回路がONの状態となり、光源バルブ13は点灯状態となる。このように、切替操作ノブ12を切替操作することにより、可動接点ボール120が切り替わって上述の所定の電気回路が構成されることとなる。
【0013】
図において、2は天井トリムである。この天井トリム2は、図2乃至図5に示すように、自動車の室内の天井に張設されるものである。この天井トリム2は、例えば発泡ウレタン等の基材20と、この基材20の下面に張設された例えばフェルト等の被覆材21とからなる。
【0014】
この天井トリム2のうち上述のルームランプ1がセットされる箇所には、ルームランプ収容用の凹部22が上方に凹んで設けられている。この凹部22は、図2及び図14(B)に示すように、前記ルームランプ1とほぼ同様に長方形形状をなしている。この凹部22の4側面23は、下面開口部24から上面底部25にかけて窄まる方向に傾斜している。この4傾斜側面23は、本固定時に前記ガイド凸部101(及び当接爪100)が当接してルームランプ1と天井トリム2との位置決めを行うものである。
【0015】
また、前記凹部22の上面底部25には、上面開口部26が設けられている。この上面開口部26は、前記ルームランプ1の上面から上方に突出している突出物、例えば、ホルダ部140、ターミナル部141が配置されているコネクタ部145、板部144、光源バルブ13等を凹部22の上面底部25から逃がして、それら突出物と天井トリム2とが相互に干渉するのを防止するものである。
【0016】
図において、3は車体の天井骨組である。天井骨組3は、図2乃至図5に示すように、プレス加工等により、中間部の上方に窪ませた凹部30と、左右両側の水平部31とがそれぞれ長手方向に延設されている。前記凹部30中には、前記ルームランプ1の突出物が前記天井トリム2の上面開口部26から突出して収納される。
【0017】
前記ルームランプ1と前記天井トリム2とには、仮固定手段4がそれぞれ設けられている。この仮固定手段4は、図2、図3、図9に示すように、前記ルームランプ1に一体に設けられた2本の係合爪40と、前記天井トリム2に設けられた2個の係合透孔41の縁42とからなる。この仮固定手段4の係合爪40は、ルームランプ1のうち、切替操作ノブ12の近傍の箇所と、やや離れた箇所との2箇所にそれぞれ設けられている。
【0018】
前記2本の係合爪40は、ランプハウジング10の上面から上方に一体に突設されたランス形状の爪からなる。この2本の係合爪40は、互い違いに向き合っている。一方、前記2個の係合透孔41は、前記係合爪40が挿通し得る小四角形をなす。この2個の係合透孔41の縁42にはスリット43がそれぞれ設けられている。前記係合爪40が前記スリット43を介して前記係合透孔41中に挿入し前記係合透孔41の縁42に着脱可能に係合することにより、前記ルームランプ1と前記天井トリム2との仮固定が行われることとなる。
【0019】
図9に示すように、係合状態(仮固定状態)の前記係合爪40と前記係合透孔41の縁42との間には、クリアランスC1が形成されている。このクリアランスC1は、後述する本固定時において、前記ルームランプ1と前記天井トリム2との間の位置ずれを吸収するものである。
【0020】
また、図9に示すように、係合状態の前記係合爪40と前記係合透孔41の縁42との間には、係合代(ラップ量)L1を有する。この係合代L1は、後述する本固定時までの間、前記係合爪40と係合透孔41の縁42との係合状態が解除されない程度の仮固定力、すなわち、相互に仮固定されたルームランプ1と天井トリム2とが天井骨組3に本固定されるまでの間に簡単に脱落しない程度の仮固定力が得られるものである。ここで、係合代L1をクリアランスC1よりも大とする。
【0021】
さらに、図9に示すように、仮固定されたルームランプ1と天井トリム2との間、すなわち、相互に対向するランプハウジング10と凹部22の上面底部25との間には、隙間A1が設けられている。この隙間A1は、天井トリム2の材質や構造などによりおのおの変わる天井トリム2の板厚の変化に対応できるものである。
【0022】
さらにまた、図2及び図9に示すように、係合透孔41の縁42に設けたスリット43により、係合爪40と係合透孔41の縁42との係合及び係合解除が簡単に行われる。
なお、図3において、符号44は、ランプハウジング10に係合爪40を一体に突設成形する際に、成形金型の抜き用の透孔である。
【0023】
前記ルームランプ1と前記天井骨組3とには、本固定手段5がそれぞれ設けられている。この本固定手段5は、図2、図3、図7、図8、図10に示すように、前記ルームランプ1に設けられた2個のスプリングリテーナ50及び4個の当て部51と、前記天井骨組3に設けられた4個の固定部52とからなる。この本固定手段5のスプリングリテーナ50は、ルームランプ1のうち、切替操作ノブ12の近傍の箇所と、その箇所と対角線上に離れた箇所との2箇所に設けられている。また、このスプリングリテーナ50は、ランプハウジング10に設けられた長方形の透孔102の相対向する両縁に跨って設けられている。
【0024】
前記スプリングリテーナ50は、前記ホルダ部140、ターミナル部141、固定接点部142、配線部143、板部144と同様に、弾性及び導電性を有する金属板から構成されていて、前記ルームランプ1のランプハウジング10にインサート成形により一体に設けられている。このスプリングリテーナ50は、ランプハウジング10に水平に埋設された埋設部500と、その埋設部500から斜め上方にほぼL字形状に折り曲げられてなり、第1支点O1を回動中心として図7中矢印方向及び矢印と逆方向に弾性変形する第1弾性変形部501と、その第1弾性変形部501から斜め下方にほぼ逆U字形状に折り曲げられてなり、第2支点O2を回動中心として図7中矢印方向及び矢印と逆方向に弾性変形する第2弾性変形部502と、その第2弾性変形部502からほぼ水平に折り曲げてなる爪部503と、その爪部503から下方に折り曲げてなる脚部504と、その脚部504の一部を切り起こして設けた切り起こし部505と、前記脚部504の先端からほぼL字形状に折り曲げてなる弾性引っ掛かり部506とから構成されている。この弾性引っ掛かり部506は、後述する本固定時において、図8に示すように、前記ランプハウジング10の透孔102の縁に引っ掛かって、スプリングリテーナ50の本固定状態の剛性を大となして、確固たる本固定状態が得られるものである。また、切り起こし部505は、同様に、透孔102の縁に弾性当接して、スプリングリテーナ50の本固定状態の剛性を大となして、確固たる本固定状態が得られるものである。
なお、前記2個のスプリングリテーナ50は、爪部503が互い違いに背を向け合っている状態で、ランプハウジング10にインサート成形されている。
【0025】
また、前記4個の当て部51は、リブ形状をなし、前記ランプハウジング10の上面からそれぞれ一体に突設されている。この4個のうち、2個の当て部51と前記2個のスプリングリテーナ50とは、前記天井トリム2の上面開口部26に位置する。他の2個の当て部51は、前記天井トリム2に設けた小四角形の透孔27に位置する。この結果、後述する本固定状態において、前記天井トリム2と本固定手段5とが相互に干渉するのを防止される。
【0026】
さらに、前記4個の固定部52は、前記天井骨組3の水平部31に開設された切り込み32の間に設けられている。この切り込み32により、後述する本固定する際に、前記仮固定手段4の仮固定状態、すなわち、係合爪40と係合透孔41の縁42との係合状態が妨げられるのを防止できる。
【0027】
前記スプリングリテーナ50の爪部503が前記固定部52の上面に弾性係合し、かつ、前記当て部51が前記固定部52の下面に当接して、前記スプリングリテーナ50と前記当て部51とが前記固定部52を挟み込むことにより、本固定が行われる。
【0028】
図8に示すように、弾性係合状態(本固定状態)の前記スプリングリテーナ50と前記固定部52との間には、クリアランスC2が形成されている。このクリアランスC2は、前記本固定時において、前記ルームランプ1と前記天井骨組3との間の位置ずれを吸収するものである。
【0029】
また、図8に示すように、前記スプリングリテーナ50と前記固定部52との間には、前記クリアランスC2よりも大である弾性係合代(ラップ量)L2を有する。この結果、前記本固定時において、ルームランプ1と天井骨組3との位置ずれが吸収されたとしても、前記スプリングリテーナ50と前記固定部52との弾性係合状態が解除される虞はない。
【0030】
さらに、図10に示すように、前記固定部52のうち、前記当て部51が当たる箇所には、ビード状の凸部53が設けられている。この凸部53の高さA2は、天井骨組3の材質や構造などによりおのおの変わる天井骨組3の板厚の変化に対応できるものである。
【0031】
この実施形態における本発明のルームランプの固定構造は、以上の如き構成からなり、以下、ルームランプの固定作業について説明する。
まず、自動車の組立ラインに乗せる前において、図11及び図12に示すように、ルームランプ1を天井トリム2の凹部22中に収容すると共に、ルームランプ1側の係合爪40を天井トリム2側の係合透孔41の縁42に係合させて、ルームランプ1と天井トリム2とを仮固定させる。これにより、ルームランプ1と天井トリム2とがモジュール化されて、モジュール天井(天井サブASSY)が構成される。
なお、このとき、図6に示すように、ルームランプ1のガイド凸部101と当接爪100とが天井トリム2の凹部22の被覆材21にそれぞれ仮当接している状態にある。
【0032】
そして、仮固定手段4により仮固定されたルームランプ1と天井トリム2とのモジュール天井を、自動車の組立ラインに乗せる。この自動車の組立ラインにおいて、図12及び図13に示すように、仮固定状態のルームランプ1と天井トリム2とを矢印方向に天井骨組3側に押し込む。すると、図7及び図8に示すように、スプリングリテーナ50が固定部52に弾性係合し、かつ、図10に示すように、当て部51が固定部52の凸部53に当接し、ルームランプ1側のスプリングリテーナ50と当て部51とが天井骨組3側の固定部52を挟み込む。この結果、仮固定状態のルームランプ1が天井骨組3に本固定手段5により本固定され、かつ、仮固定状態のルームランプ1と天井トリム2とが同時に天井骨組3に固定されることとなる。
【0033】
このとき、図3乃至図6、図13に示すように、仮当接の状態にあったルームランプ1のガイド凸部101が天井トリム2の凹部22の傾斜側面23に当接し、このガイド凸部101と傾斜側面23とのガイド作用により、仮固定状態のルームランプ1と天井トリム2とが位置決めされる。
【0034】
すなわち、短辺側のガイド凸101と傾斜側面23との当接により、X方向の位置決めが行われ、かつ、X方向のがたが規制される。また、長辺側のガイド凸101と傾斜側面23との当接により、Y方向の位置決めが行われ、かつ、Y方向のがたが規制される。さらに、本固定手段5、この例では、のスプリングリテーナ50と固定部52との弾性係合、及び、4辺のガイド凸101と傾斜側面23との当接により、Z方向の位置決めが行われ、かつ、Z方向のがたが規制される。
【0035】
このように、この実施形態における本発明のルームランプの固定構造は、ルームランプ1と天井トリム2との位置決めが簡単に行われる。しかも、その位置決め構造は、ルームランプ1に設けたガイド凸部101と、天井トリム2の凹部22に設けた傾斜側面23と、本固定手段5(スプリングリテーナ50及び天井骨組3の固定部52)とからなるので、簡単でかつ安価である。
【0036】
特に、この実施形態においては、本固定手段5のスプリングリテーナ50と当て部51とが固定部52を挟み込むことにより、Z方向の位置決めが行われ、かつ、Z方向のがたが規制される。その上、この実施形態においては、ルームランプ1の4側面外周辺部の当接爪100が天井トリム2の凹部22の傾斜側面23に当接することにより、X、Y、Z方向の位置決めが行われ、かつ、X、Y、Z方向のがたが規制される。この結果、この実施形態においては、ルームランプ1と天井トリム2との位置決めがさらに確実に行われる。また、ルームランプ1と天井トリム2との間のがたをさらに確実に防止することができる。
【0037】
また、この実施形態においては、ルームランプ1の4辺にリブ形状のガイド凸部101が2個ずつ間を開けてそれぞれ設けられているので、ルームランプ1と天井トリム2とが相互にX、Y、Z方向を軸として転ぶのを確実に防止することができる。
【0038】
なお、この実施形態における本発明のルームランプの固定構造は、上述のように、自動車の組立ラインにおいて、天井骨組3に天井トリム2とルームランプ1とを同時に固定することができるので、自動車の組立ラインにおける組立作業の工数の低減化が図られる。
【0039】
また、上述の天井トリム2は、天井骨組3に対して、上述の本固定手段5と併用して他の固定手段により固定されている。この固定手段としては、例えば、マップランプの固定手段、室内後方の左右両側のランプの固定手段、天井握り部材の固定手段等々がある。
【0040】
さらに、この実施形態においては、ルームランプ1の4側面(4辺)に2個のガイド凸部101を間を開けてそれぞれ設けたものであるが、本発明のルームランプの固定構造は、1側面に1個のガイド凸部、若しくは、3個以上のガイド凸部を設けても良い。
【0041】
【発明の効果】
以上から明らかなように、本発明のルームランプの固定構造は、ガイド凸部と傾斜側面とのガイド作用により、仮固定状態のルームランプと天井トリムとが簡単に位置決めされる。また、その位置決め構造は、ルームランプに設けたガイド凸部と、天井トリムの凹部に設けた傾斜側面からなるので、簡単でかつ安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のルームランプの固定構造の一実施形態を示し、ルームランプの平面図である。
【図2】仮固定状態のルームランプ及び天井トリムと、天井骨組との分解斜視図である。
【図3】図1におけるIII−III線断面図である。
【図4】図1におけるIV−IV線断面図である。
【図5】図1におけるV−V線断面図である。
【図6】図5におけるVI部拡大断面図である。
【図7】スプリングリテーナが弾性変形している状態を示した一部拡大断面図である。
【図8】スプリングリテーナが固定部に弾性係合している状態を示した一部拡大断面図である。
【図9】係合爪が係合透孔の縁に係合している状態を示した一部拡大断面図である。
【図10】当て部が固定部に当接している状態を示した一部拡大断面図である。
【図11】ルームランプと天井トリムと天井骨組との固定前の状態を示した縦断面図である。
【図12】ルームランプと天井トリムとの仮固定状態を示した縦断面図である。
【図13】ルームランプ、天井トリムと天井骨組との本固定状態を示した縦断面図である。
【図14】(A)は図11におけるXIV(A)矢視図(下面図)、(B)は図11におけるXIV(B)矢視図(下面図)、(C)は図11におけるXIV(C)矢視図(下面図)である。
【符号の説明】
1…ルームランプ、10…ランプハウジング、100…当接爪、101…ガイド凸、102…透孔、11…レンズ、12…切替操作ノブ、120…可動接点ボール、121…スクリュウ、122…ノブ端部、123…コイルスプリング、13…光源バルブ、140…ホルダ部、141…ターミナル部、142…固定接点部、143…配線部、144…シェード及び又は反射用の板部、145…コネクタ部、2…天井トリム、20…基材、21…被覆材、22…凹部、23…傾斜側面部、24…下面開口部、25…上面底部、26…上面開口部、27…透孔、3…天井骨組、30…凹部、31…水平部、32…切り込み、4…仮固定手段、40…係合爪、41…係合透孔、42…縁、43…スリット、44…透孔、A1点隙間、C1…クリアランス、L1…係合代(ラップ量)、5…本固定手段、50…スプリングリテーナ、500…埋設部、501…第1弾性変形部、502…第2弾性変形部、503…爪部、504…脚部、505…切り起こし部、506…弾性引っ掛かり部、51…当て部、52…固定部、53…凸部、A2…高さ、C2…クリアランス、L2…弾性係合代(ラップ量)、O1…第1支点、O2…第2支点。
Claims (6)
- ルームランプと天井トリムとに設けられた仮固定手段と、前記ルームランプと車体の天井骨組とに設けられた本固定手段と、を備え、
前記仮固定手段で前記ルームランプと前記天井トリムとを相互に仮固定し、前記本固定手段で前記ルームランプと前記天井骨組とを相互に本固定することにより、仮固定状態にある前記ルームランプと前記天井トリムとが前記天井骨組に同時に固定されるルームランプの固定構造において、
前記天井トリムには、前記ルームランプ収容用の凹部が設けられており、前記凹部の側面は、開口部から底部にかけて窄まる方向に傾斜しており、前記ルームランプの側面には、前記本固定時に前記凹部の傾斜側面に当接して前記ルームランプと前記天井トリムとの位置決めを行うガイド凸部が設けられている、ことを特徴とするルームランプの固定構造。 - 前記仮固定手段は、前記ルームランプに一体に設けられた係合爪と、前記天井トリムに設けられた係合透孔の縁とからなり、前記天井トリムの係合透孔の縁にはスリットが設けられており、前記係合爪が前記スリットを介して前記係合透孔中に挿入して前記係合透孔の縁に着脱可能に係合することにより、前記仮固定が行われ、前記係合爪と前記係合透孔の縁との間には、前記本固定時において前記ルームランプと前記天井トリムとの間の位置ずれを吸収するクリアランスが形成され、係合爪と前記係合透孔の縁との間には、前記本固定時までの間前記仮固定状態が解除されない程度の仮固定力が得られる係合代を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のルームランプの固定構造。
- 相互に対向する前記ルームランプと前記凹部の底部との間には、前記天井トリムの板厚の変化に対応できる隙間が設けられている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のルームランプの固定構造。
- 前記本固定手段は、前記ルームランプに設けられたスプリングリテーナ及び当て部と、前記天井骨組に設けられた固定部とからなり、前記スプリングリテーナが前記固定部に弾性係合し、かつ、前記当て部が前記固定部に当接して、前記スプリングリテーナと前記当て部とが前記固定部を挟み込むことにより、前記本固定が行われ、前記スプリングリテーナと前記固定部との間には、前記本固定時において前記ルームランプと前記天井骨組との間の位置ずれを吸収するクリアランスが形成され、前記スプリングリテーナと前記固定部との弾性係合代が前記クリアランスよりも大である、ことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載のルームランプの固定構造。
- 前記スプリングリテーナには、前記本固定時に前記ルームランプに引っ掛かって前記本固定状態の剛性を大となす弾性引っ掛かり部が設けられている、ことを特徴とする請求項4に記載のルームランプの固定構造。
- 前記固定部のうち、前記当て部が当たる箇所には、前記天井骨組の板厚の変化に対応できる凸部が設けられている、ことを特徴とする請求項4に記載のルームランプの固定構造。
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